
うさぎパン
瀧羽麻子
幻冬舎文庫
さらさらフワリ
さらさらフワリとした読後感。 こんな恋愛はしたことないけど、思わずにんまりしてしまう甘酸っぱい素敵な話です。 穏やかな気持ちになれる、そんな物語です。
1投稿日: 2014.08.05小さいおうち
中島京子
文春文庫
女中さんの回想録
直木賞受賞作。映画化もされたようです。 昭和初期から終戦までの家庭の風景や人々の心情を綴った女中さんの回想録。 あまり戦争の悲惨さは伝わってきませんが、やっぱりみんな戦争によって引き裂かれてしまったんですね。 回想録で終わるのかと思ったら、最後の数10ページで違ったドラマが。 こういう終わり方は好みが分かれるかもしれませんが、個人的には好きです。 ほんわか暖かい気分のいい読後感でした。
4投稿日: 2014.08.02魔女は甦る
中山七里
幻冬舎
面白いけど怖い・・・
ストーリーは面白くて一気に読んでしまったのですが、とにかく怖いというか気味が悪いというか・・・ あまり後味のいいお話ではありません。 とにかく怖くて痛いです。 もっと描写が下手な作者さんだったらよかったのに(笑) 描写が繊細で想像できてしまうから怖いし、痛いし・・・ とにかく覚悟して読んでください。 ストーリーは完全に解決していないので、続編の「ヒートアップ」も読んじゃうんだろうなぁ。 製薬会社の研究所ってこんなに怖いところではありませんよ。
6投稿日: 2014.07.30新しい靴を買わなくちゃ
北川悦吏子
幻冬舎文庫
おとぎ話
書籍説明にもあるようにホントにおとぎ話です。 サクッと読むには良いかも。
1投稿日: 2014.07.25氷平線
桜木紫乃
文春文庫
活字でこそ楽しめる
桜木さん独特の読後感です。どんより暗いお話なんですが、どこか主人公の強さとかちょっとした希望とかが見え隠れする独特の感じ。舞台が北海道っていうのがいいのかな? 短編集なのがまたいいです。 男性には理解できない女性の強さを感じます。 この作者さんの作品は映画ではなく活字でこそ楽しめる作品だと思います。
3投稿日: 2014.07.20武士の献立
大石直紀
小学館
さくさく読めます。
脚本のノベライズなのでさくさく読めます。 映画を観る感覚で読めばそれなりに楽しめるかと思います。 映画ありきなので、映画を観るべきなんでしょうね、本来は。 軽い気持ちでさらっと読むには良いと思います。
0投稿日: 2014.07.20MOMENT
本多孝好
集英社文庫
よみやすくて面白い。
とても綺麗な文章で読みやすいです。そのうえ内容が面白ければ言うことなし。 最後まで一気に読めました。 医の倫理、尊厳死・・・いろいろ考えさせられます。 上記のような考えさせられるテーマではありますが、ストーリーは死期が近づくと男が現れて、1つだけ願いを叶えてくれる必殺仕事人のお話です。仕事人のしたことは「善」なのか「悪」なのか?? 続編もあるようなので楽しみです。
2投稿日: 2014.07.18疾風ガール
誉田哲也
光文社文庫
夏美のファンに!
初誉田作品。 柏木夏美という主人公に瞬殺でした。この感覚を文字で表現できない自分を情けなく思います。 こういう子は近くにいたら迷惑なんでしょうけど、きっとどんなに振り回されても何とかしてあげたくなるうんだろうなぁ。 内容はけっこう思い話です。ただその重さだけが残ることはなく、重い話なのに爽やかな読了感です。 続編もあるようなので、楽しみです!
4投稿日: 2014.06.28平台がおまちかね
大崎梢
創元推理文庫
大好物の物語です。
作者さんは元書店員さん。どうりで書店や出版社営業さんの細かいところまで描写されているわけです。 大学時代にアルバイトをしていた中堅出版社にそのまま就職し、営業として日々奔走する井辻くんが日常のちょっとした謎を解いていくお話。他出版社の個性的な営業さんや、書店員さん、同僚などなど・・・登場人物がなかなか個性的で面白いです。 また出版の営業という自分にとってはまったく未知の職種を知ることもでき、最後まで楽しく読むことができました。シリーズもののようなので、次が楽しみです。殴ったり、殴られたり、人が死んだりというミステリよりも、このような日常のちょっとした謎解きものは最初から最後まで心穏やかに楽しく読めるのがいいですね。
3投稿日: 2014.06.26動物園の鳥 ひきこもり探偵シリーズ3
坂木司
創元推理文庫
ひきこもり探偵シリーズ 完結編
いじめが原因でひきこもりになった鳥井。その鳥井を見守り続けている坂木。このひきこもりの鳥井がなかなかのキレもので、数々の難題を解き明かしていくというストーリーです。その難題を持ち込んでくるのが坂木で、何か問題を解決するたびに友人が増えていき、鳥井も坂木も少しずつ成長していくのがとても微笑ましく好感が持てます。このシリーズもついに完結編。 今回は鳥井のひきこもりの原因となった人物との再会です。望んでいない再会でしたが、その再会がきっかけで鳥井、坂木にこれまでにない大きな転機が訪れます。第一弾ではちょっと鬱陶しく思った鳥井・坂木のコンビですが、最後はもう少し見ていたいと思いました。心情の表現が繊細で、文体も読みやすく、感情移入しやすい作品でした。 何年か後に、さらに成長した鳥井と坂木のコンビを見てみたいです。
3投稿日: 2014.06.22