amicakeさんのレビュー
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50
このユーザーのレビュー
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アオハライド 1
咲坂伊緒 / 別冊マーガレット
手に取りやすい
0
青春を大人や周囲が憧れるような過ごし方をした人は意外と少ないんじゃないかと思っています。
例えば最初の頃の主人公のように空気を読んで別の仮面をかぶり登校したり・・・。
そんな人は多く、この本が人気が出…た理由の一つに主人公と自分を重ね、
話のようなドラマチックな出来事はなくても当時や今を振り返った人が多い(ような)気がするんです。 続きを読む投稿日:2015.07.01
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壇蜜日記
壇蜜 / 文春文庫
短文で魅せられる
3
短い文章なのに人がきちんと書いたものだとわかる。
つまり内容が濃く、なのに濃すぎない。
頭よく且つ頭良くぶらない知性。
今後、どういう方向にすすまれるのか?
既存ではない道を進まれそうだから、つい注…目しちゃいます。 続きを読む投稿日:2014.11.12
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思い出のマーニー 上
ジョーン・G.ロビンソン, 松野正子 / 岩波少年文庫
ファンタジーがある意味
1
まったく関係ない映画を観ていて、この本を思い出した。
「ファンタジー作品(映画やアニメーション・小説や漫画を含めて)が
どうして大人の心もとらえることができるのか?」
もし、そんな質問があったなら…、
その答えが書かれている気がします。
子供が読むなら、登場人物の年齢に近くなる
小学中・高学年以上がオススメなのかな?
なお、多分(?)大人の私は別の角度や視点から物語を楽しみ、
もし、多感な頃に読んでいたらどう感じただろうかと考えた。 続きを読む投稿日:2014.08.10
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赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ1―
モンゴメリ, 村岡花子 / 新潮社
少女趣味以上のなにかを感じる物語
1
いつだったか、成人してから1年に一度ほどこのシリーズを読み返すことがあると話したら、当時の友人が苦笑した。少女趣味だと。
「あら、そう?」
そんなことは気にしない私はその習慣を続けていた。
この…シリーズは読む年齢や環境で好きな巻が変わってきます。
言われた頃は「アンの愛情」や「・・・夢の家」が大好きでした。
その後は、短編もの(「アンをめぐる人々」や「・・・友達」「・・・幸福」など)を好みました。
ここ数年はすっかり忘れていて、1年ほど前に久々に読み・・・。
そして、実はアンが脇役となる最終巻「アンの娘リラ」(今は最終巻ではありません)をなぜだかず~っときちんと読まずにいて(ささっと読み飛ばしていた)、やっとしっかりと手に取りました。
しっかりとアンの物語でした。
なお、先に書いた友人の一人は、もっと大人になってからこのシリーズにはまっていたようです。
いつだったか、どこかの雑誌だかなんだかで、
なぜかこのシリーズをよんで心がほぐれるという人が多いと書かれていた記憶があります。
なんでだろう。
続きを読む投稿日:2014.07.20
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舟を編む
三浦しをん / 光文社文庫
さらさら・すらすらと読める。
2
女性誌に連載されたものだからかシンプルな内容で読みやすいです。
それなのに読みごたえがないと感じることもありません。
こういう読みやすい物語を書かれることが上手な小説を書くということなんだろうな~な…んて思いました。
そして、この話を面白かった~と言う人は多くて、その頻度は緻密な仕事をしている人が高い気がします。
私は子供の頃に読んだ辞書作りの物語を思い出しました。
参考までに書くとそのタイトルは「ことばの海へ雲にのって」。
(確か子供への推薦図書のひとつだった)
子供心にあまりに過酷な話だ!と感じましたが、三浦さんが書かれたこの辞書作りのお話は
恋愛要素を多く含んでいるからか、そのつらさへの想像を半減して読むことができ、読後感が良かった。
さらさら・すらすらと読める。 続きを読む投稿日:2014.07.19
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楽園のカンヴァス
原田マハ / 新潮文庫
餅は餅や、著者の昔の仕事ぶりがかなりのものだったに違いないと感じさせる奥行きのある小説。
2
初めて著者の作品にふれたのがこちら。
深い上質の水墨画のような、でもけっして単色ではなくゆったりとまったりとした空気に包まれて話が進みます。
気がついたら話にひきこまれ、ラスト数ページで現実に戻りま…した。
もとはキュレーターの方なんですね。
私の感想のタイトル通り、「餅は餅や」
著者の当時の仕事が・・・・・。
この後、いくつか作品を読みましたが、この小説と初期の頃の代表作が一番お気に入りです。
お兄さんが宗典さんだということもこの本を読んだ後、知りました。
だから文章もお上手なのかなと想像しましたが、きっと関係はありませんね。
今は著者は小説が本業なんでしょうか?
美術展を見てみたいのにもう見られないから、電子書籍の「ジヴェルニーの食卓」狙っています。 続きを読む投稿日:2014.05.17