
左ききのエレン 1
かっぴー,nifuni
少年ジャンプ+
才能にまつわる苦しみ
娘の絵の才能に気づくとともに、自分には才能がないことを自覚するエレンの父の苦悩、父を失くしたエレンの行き場のない悲しみと絵を描こうとしなくなるところが悲しい。そしてエレンの漢字が「絵恋」となるのには、なるほどと思った。
0投稿日: 2024.09.25
空をまとって 1
古味慎也
グランドジャンプ
ヌードの美を追求
「空をまとって」というタイトルが詩的で美しい。作品中のヌードの絵がとても迫力がある。波路のヌードを描きたいという情熱には、女性の裸への性的興味はみじんもなく、純粋な美への憧憬が凝縮している。
0投稿日: 2024.09.25
いつか死ぬなら絵を売ってから 1
ぱらり
ミステリーボニータ
描くことと売ることのシビアな現実
絵がうまく描くことが好きだけでは生きていくことはできない、作品を売ってお金にしなければならない、というシビアな現実を真っ正面から扱う作品。主人公一希にとって窓は世界を隔てる象徴的な存在だが、窓の向こう側から彼の絵を見いだした、彼とは済む世界の異なる透によって絵が売れていく。絵を売り出すプロセスがよくわかる。一希の絵の白黒の濃いトーンが特長的。
0投稿日: 2024.09.25
アンタイトル・ブルー(1)
夏目靫子
BE・LOVE
才能とミステリータッチの人間模様
日本画の世界を舞台に、夢、才能、家族をミステリータッチで描く。あかりがライブペインティングで窮地に立たされた時、子どものころからの観察力で記憶にとどめた臣の描き方を思い出し筆をとる場面が迫力がある。
0投稿日: 2024.09.25
金曜日はアトリエで 1
浜田咲良
HARTA COMIX
画家とモデルのユニークな関係
環がなんとなく死へと向かおうとしている時、死ぬ前にサンマが食べたいと思ったところ、サンマが転んだ男性の荷物から飛び出す・・・という出会いのシーンがとてもユニーク。画家だけに世間離れしているのに妙に父親っぽい過保護さをみせる春水 先生との一筋縄ではいかない関係が面白い。
0投稿日: 2024.09.25
輝夜伝(14)
さいとうちほ
月刊flowers
不死の意味
最終的に母の心を取り戻した艶が月詠を守り、帰りたいと願っていた月に帰り、また艶と共にいることを願っていた治天は、艶についていくことで自分の気持ちを全うできた。この収まり方がよかった。不死の薬を飲むと、この世の命を捨て去りこの世を超えていくということに、不死の深い意味が感じられる。生身の身体の不死では、何度殺されても生き返る竹速の右に出るものはない。
0投稿日: 2024.08.22
輝夜伝(13)
さいとうちほ
月刊flowers
戦士としての繭からの誕生
月の者たちが地上に降りてくる場面は迫力がある。ここでもかぐやは好奇心にかられ、護られている場所から抜け出し、月の者たちに見つかって連れていかれそうに。それを察知した月詠は竹速の刀を取り込み、それで繭を切り開いて出てくる。刀を持っての新たな誕生で、月の女王が月に帰ったら月詠は唯一の戦士となるということを暗示しているようだ。女王による月の世界や天女についての話が興味深い。
0投稿日: 2024.08.22
輝夜伝(12)
さいとうちほ
月刊flowers
繭の中
ついに月詠も繭に包まれると、艶は自由に動き回れる犬の太郎丸にとりつき、周囲の様子を見て回る。繭に入り月詠に語りかけるところは、初めての母らしい姿。月からの迎えに対抗する策が練られるが、中心となる八咫烏の長老・金鵄はかなりクセの強い人物。
0投稿日: 2024.08.22
輝夜伝(11)
さいとうちほ
月刊flowers
治天のひたむきな愛
艶が治天に対し、「年よりはいや」などと冷たい言葉を吐く一方、治天は彼女に再会した喜びに満ちている。2人の昔の関係が明らかになると、治天の天女への執着は艶への愛の深さからだったと理解でき、治天のイメージが変わる。月詠に拒否された艶は乗り移ったのは火麻呂。前からその傾向はあったが、もはや立派なギャグ。
0投稿日: 2024.08.22
輝夜伝(10)
さいとうちほ
月刊flowers
母との遭遇
天女が成熟し大人になると、糸が身体から出て繭をつくりその中にこもるというのは、大事なものを守るという印象を与える。が、それは月からの迎えが来る時が迫っていることを意味し、月詠は不安にとらわれる。一方探していた月詠の母・艶が現れるが、本体を持たず数珠に潜み、そこから出るときは月詠にとりつく物の怪のよう。竹速をはじめ、月詠の周囲の男たちを誘惑しようとし、その名の通り妖艶で悪女っぽい。
0投稿日: 2024.08.22
