
史上最強の大臣
室積光
小学館
痛快!分かりやすい!戦略的な教育とはこうだ
普段さほど教育に知見や興味がある訳ではないが、すごく面白く読める。また、よんでいてこれほど痛快で腑に落ちる教育小説は経験がない。政治小説なのだが、まったく小難しさやドロドロ感のない、それでいて骨太で戦略的なメッセージの出し方が非常に納得感がある。政策が具体的で魅力があり、こんな自由で発展的な国に住んでみたい、と思わせる力がある作品。書店員推薦100%というのも納得感がある。
6投稿日: 2015.09.25
人類資金VII
福井晴敏
講談社文庫
凄い!よく人類構想を描き切ったと思う。
非常に作者の思いが込められている巻だと感じます。まず作者自身が、人類が直面している限界を認識している。しかもどのようにして風穴を空けて未来に進んでいくべきか、という回答を具体的に示しているのが凄い。この人、政治家になっても一流じゃないだろうか。いや、壮大な騙しのトリックの描き方を見ると詐欺師になっても伝説になったかも。終章で登場人物のその後をちゃんと描いてくれてるのも嬉しい。全7巻、約1カ月で読み終えましたが、充足感のある傑作です。
5投稿日: 2015.09.25
人類資金VI
福井晴敏
講談社文庫
世界を支配するユダヤ財閥に挑みつづけた日本の一族の物語
ここ数十年の笹倉一族の歴史が紐解かれ、ユダヤ財閥が支配する世界のルールに挑み続けた家系が明らかになります。M資金の管理一族としてつねに問われ続けてきた去就。何もしなければ、流されて生きれば、それはそれで幸せ。でも、ルールの矛盾に気付いてしまったら?その時の自分の行動をどう決めるのか。一族各人のギリギリの選択の積み重ねが、日本の戦後史を紡いでいく様が語られます。
3投稿日: 2015.09.14
人類資金V
福井晴敏
講談社文庫
これまでのまとめ的な位置付けの巻
Mの理想がついに具体的な世界となって示される前半。そこでこの作品は一区切りついた感が出てきます。5巻目の後半は少々だらだらとこれまでの振り返りに行数が割かれており、1~4巻のような展開のダイナミックさはありません。この後も6・7巻と続くのですが、福井さんこの小説をどうまとめてくるのでしょうか?これまで以上の見せ場を作れるのかな。ちょっと違った意味での期待を持って続きを読みたいと思います。
2投稿日: 2015.09.08
人類資金IV
福井晴敏
講談社文庫
Mの天才っぷりを楽しむ
天才の登場する小説やアニメが好きです。想定の枠外から来る発想に驚き、筋の通った行動に納得。自分までデキる男になったのではという錯覚を味わわせてくれます。この巻ではついにMの正体と狙いが明らかに!デスノートの夜神月、もしくはL。ライアーゲームの秋山深一か!彼らを彷彿とさせるMの天才っぷり。プラス、Mにしか見えていない人類の理想世界。それが行動の端々にまで一貫した筋を通して、先の天才達と比べても人間的な魅力を作り出しているようです。
3投稿日: 2015.09.08
人類資金III
福井晴敏
講談社文庫
稀代の天才詐欺士のトリックを楽しむ
映画スティング・オーシャンズ11/12を彷彿とさせる、天才的な詐欺の仕掛けを存分に楽しむ巻です。数年間に周到に積み上げられた罠の数々が組み合わさって芸術的な詐欺が完成する、その騙し構造の面白さが味わえました。人類資金を2-3日に1巻ペースで3巻まで読みましたが、連続した話なのにそれぞれの巻でエンタテインメントの手法が全然違って、異なる面白さがありますね。私見ですが、1巻は謎の提起とダンジョンの秘密。2巻はバトル・逃走劇。3巻は天才トリックって感じです。
4投稿日: 2015.09.04
人類資金II
福井晴敏
講談社文庫
東京地下にはりめぐらされた秘密
人類は、今の生き方を維持すべきか、それとも変えるべきか。この二つのグループの対立が徐々に表面化してきました。2巻目は東京を舞台にしたアクション中心で進みます。戦時中にはりめぐらされた東京地下の秘密通路。おおっ!!こんなところから、こんなとこに抜けるのか。都市伝説が白日の元にさらされる快感があります。
3投稿日: 2015.09.01
人類資金I
福井晴敏
講談社文庫
人類の未来をどう変える?超絶資金の謎の始まり
2013年に初巻発売~2015年に全7巻で完結。これを気に読み始めました。面白かったら一気に読みたいので。結果、一巻読了直後に2購入です。この本はスケールがデカいですね。まず、資金量が超絶です。ハッキリと書いてませんが兆円規模じゃないでしょうか?次に、このお金をつかって人類の未来を変えるという目的が壮大です。誰がどう変えるのかという謎は、初巻ではハッキリしませんが、どうも世界を支配するルールを根本的に変えることに挑戦しようとしているようです。世界のルールの中で動いてきた戦後の昭和史との関連付けも、つかみとしては説得力があり魅力的でした。
3投稿日: 2015.08.31
BLUE GIANT(6)
石塚真一
ビッグコミック
自分だけが取り残される。その恐怖に玉田は立ち向かえるか?
サックスの大、ピアノの雪祈と比べてキャリアも技術も音楽への理解も薄い、ドラムの玉田。トリオは組んでも自分だけ取り残されているという恐怖。迷惑かけているという居たたまれない気持ち。あるのは、やってみたい・好きという気持ちだけ。こんな状況は誰もが経験あるかもしれない。ここで止めるのも、止めないのも自分次第。自分が止めなくても「止めてくれ」と言われるかもしれない。胸が苦しくなるが、これも若い時の本気の表れですね。応援!
5投稿日: 2015.08.31
ちはやふる(28)
末次由紀
BE・LOVE
千早 復活!ありがとう。
どうしてもかるたやりたい!太一とのことをふり切って千早復活!でも、いない間に自分達で成長していた部員達からはちょっと浮き気味。そんな状況も吹っ飛ばしてくれそうな千早の超前向き発言「一度でたら、二度と降りない!」。相変わらずパワーくれるぜ。
2投稿日: 2015.08.31
