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ararakorara2000さんのレビュー
いいね!された数31
  • 翳りゆく夏

    翳りゆく夏

    赤井三尋

    講談社文庫

    面白いの一言に尽きる

    誘拐事件を描いたミステリーだが、過去と現在を絡めてストーリーがグイグイと展開する。 登場人物に影がなく穏やかな事がかえって人間模様の切なさを感じさせる。 面白く良質なミステリー作品だ。作者が寡作な事だけが残念。

    0
    投稿日: 2015.01.15
  • 小さいおうち

    小さいおうち

    中島京子

    文春文庫

    日本の良さ

    映画化されて知り、手にとった。昭和初期の中流家庭の日常描写がリアルで興味深い。戦前の東京で、現在よりも物心両面で豊かな生活を送っているのには驚かされる。静かな展開に品の良さを感じる。とても良い作品だと思います。

    2
    投稿日: 2014.12.04
  • 刑事のまなざし

    刑事のまなざし

    薬丸岳

    講談社文庫

    絶望感

    薬丸さんらしい重苦しい題材の短篇集。しかし、夏目刑事の優しく穏やかな人柄が心を救ってくれる。 絶望的なまでに苦々しく救いようがない設定の表題作。こんなに狭い人間関係の中にすべての事件を詰め込むのは、ちょっと無理を感じる。 オムライスは秀作。

    1
    投稿日: 2014.11.11
  • 天使の屍

    天使の屍

    貫井徳郎

    角川文庫

    子供の論理

    現在の中学生にも当てはまる題材であり、ミステリー小説としても良く出来ていると思う。 しかし、次々と自分の命を絶つことで目的を達成しようとする「子供の論理」は理解出来ない。 それは私の世代との違いなのだろうか。

    0
    投稿日: 2014.11.05
  • 生首に聞いてみろ

    生首に聞いてみろ

    法月綸太郎

    角川文庫

    本格推理小説

    タイトルから敬遠していたが、本格ミステリーですね。 無数の伏線がはりめぐらさた緻密なストーリー。 しかし、解決までの過程が長すぎるのではと思いました。

    1
    投稿日: 2014.10.16
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

    崩れる 結婚にまつわる八つの風景

    貫井徳郎

    角川文庫

    「慟哭」とは大違い

    「結婚は墓場じゃないよ、生き地獄」とラジオで言っていました。しかしネチネチした話ばかりだ。男が書いたとは思えない。

    0
    投稿日: 2014.10.07