hazu-haya-yuさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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月に名前を残した男 江戸の天文学者 麻田剛立
鹿毛敏夫 / 角川ソフィア文庫
大人の伝記もの
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読み始めチョット違和感がありました。何故なら小説と思って読んでいたから。
途中で気が付きました。ドキュメンタリー小説だと。この子作りすぎじゃないか…とムズムズした感覚も納得しました。
文章も違いま…す。なぞるように丁寧に話が進みます。タイトルの通り、子供の時からの夢を叶えて、天文学者になるまでが描かれています。背景は江戸時代なのに殆ど天文に係ることしか出てきません。
人間の欲望や羨望、嫉みなども表現されていません。
それがかえって、史実に基づき忠実に描きたいという著者の強い思いを感じました。
優しい文章です。子供に返った気分で、へ~…!と思いながら読めます。
続きを読む投稿日:2014.07.15
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黒い家
貴志祐介 / KADOKAWA
あとあとまで残ります
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ハラハラドキドキ、ゾクゾク、ゾワゾワ、気持ち悪いです。
タイトルは黒い家ですが、頭の中はallカラーの状態。
けれどやめられない、息を殺して読むという感じ。
読んだのは少し前ですが、今思い返しても残酷…な場面だったなと思い出せるほど。 続きを読む投稿日:2013.12.20
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竜の柩(2)ノアの方舟編
高橋克彦 / 祥伝社文庫
壮大な推理と想像力に脱帽
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日本を飛び出しインドを皮切りにパキスタン、トルコとワールドワイドに話が展開していきます。
文中に「どこからそんな発想が」みたいなセリフがありますが、当にその通り!と頷いている自分がいました。
日本の神…話が古代文明や宗教とをつなげるなど、本当にそうした道筋なのでは…と思い込みそうになります。
龍というモチーフは不思議と人を惹きつけるものがあります。
ラストがチョット・・・ン?となりましたが十分に楽しみました 続きを読む投稿日:2014.01.08
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聖なる黒夜(上)
柴田よしき / KADOKAWA
作者が女性だと初めて知り、2度、ど肝を抜かれた
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筆舌に尽くしがたいストーリーで度肝を抜かれた感じです。
あらすじは書籍説明にあるとおりですが、奥が知れないほど深いストーリー構成です。時系列で話が前後しながら進むので、妖の世界に入り込んでしまった感…があります。
下巻にいっても渦巻くスピードは落ちません。ただの刑事ものではありません。正義、殺人、愛欲、憎悪など、これでもかという程叩きつけてきます。それでいて情感も残ります。
難しい題材を見事に昇華されてるなあと思い、今まで読んだ柴田さんの本を見ていたら、女性だったことをここにきて知り、自分自身に呆れつつ2度どぎもを抜かれた感じです。
著者近影にも興味を持つようにしようと別の感想も持ちました 続きを読む投稿日:2014.02.23
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六号室
チェーホフ, 中村白葉 / グーテンベルク21
やっとトライしました
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昔から一度チェーホフ読んでみたかったんです。
やっとトライしました。ですがやはり難解でした。
感覚としては伝わってくるのですが‥
日本語訳が時代がかっていて更に立ち止まりながら読んだ、という感じです。…
ヒッチコックを思い出しました。 続きを読む投稿日:2013.12.02
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新・京都の謎
高野澄 / PHP研究所
楽しい!京都に行きたくなる
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雑学系かなと思いつつ読んでみると、とんでもない!とても詳しく簡潔に書かれています。それに馴染みやすい文章でウイットがあり楽しかったです。所々、古地図の挿絵などがあったら空想の世界が更にひろがったのにと…、ちょっと残念。次京都に行くときは地図の見方も変わりそう。立札も真面目に読む気がします。行ってみたい京都!そう思わせる一冊です。 続きを読む
投稿日:2013.12.02