Hachiroさんのレビュー
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エンジェルボール : 1
飛騨俊吾 / 双葉文庫
みんなを幸せにする夢の物語
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広島県民やプロ野球ファンだけの読み物にしておいてはもったいない。広島に縁のない人にも、野球を知らない人にもお薦めしたい。全4巻一気読み必至、「神の右腕」と「悪魔のバット」の対決やいかに。舞台はプロ野球…2008年シーズンという設定ですが未来永劫に読み伝えたいファンタジーです。
テラさん42歳だけどちゃんとトレーニングしてて、実力でも130キロ台の直球は投げれます。プロの打者には打ち頃の球なんだけど時折投げる剛速球「エンジェルボール」があるものだから、普通のストレートが「魔のチェンジアップ」になっちゃうのね。
登場人物がいい人ばかり、だって夢物語の世界なんだもんいいじゃない。特に小学生の二人の息子がたまらなく可愛い。離婚した結衣さんと早くヨリを戻して欲しいなと思いながら読んでました。 続きを読む投稿日:2020.03.02
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レッドスワンの飛翔 赤羽高校サッカー部
綾崎隼, ワカマツカオリ / メディアワークス文庫
この続きを読めるのはいつ
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レッドスワンサーガ第4弾「飛翔」からが2年目のシーズン、主人公たちは高校3年生です。セカンドシーズンの物語が何冊か揃ったらまとめて読もうと思っていましたが、なかなか次巻が刊行される様子がない。待ちきれ…なくなって読み始めたがやっぱりあっという間に読了。期待通りの面白さでした。続巻刊行を切に願います。
今作はインターハイ出場をかけた新潟県総体決勝戦まで。1点ビハインドの後半アディショナルタイム残り1分に "ガラスのファンタジスタ" と揶揄されつづけた主人公高槻優雅がついにフィールドに立つ。偕成学園の加賀屋はいいやつですね。清々しいです。
(世怜奈監督うわずってない? 優雅と交代でベンチに下げた紫苑に指示出してる。) 続きを読む投稿日:2020.02.11
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レッドスワンの絶命 赤羽高校サッカー部
綾崎隼, ワカマツカオリ / メディアワークス文庫
作り話とわかっていても夢中になる試合描写と個性的な選手たち
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高校サッカーの小説。
キャンペーン最終日に何気なくこの「レッドスワンの絶命」を手に取ったのが運の尽き。その日の夜、寝る時間も削ってのめりこんでしまった。そしてその後の展開が気になって仕方がない。キャ…ンペーンが終わって定価販売に戻っていた第2部「星冠」、第3部「奏鳴」も立て続けに購入し毎晩寝不足。第1期は3冊みたいなのでとりあえず一息。いやあ面白過ぎました。
物語の舞台となるのは新潟県の古豪ながら近年は低迷する私立赤羽高校サッカー部。物語の最初からいきなり、1年生ながらチームのエースである主人公は無理がたたって選手生命を絶たれるような大ケガ、監督は病に倒れ、最上級生の不祥事による制裁で翌年度出場を許される公式戦は夏の総体と冬の選手権の県予選のみという状況。新年度のチームの監督にはお嬢様の美女が就任し、あきれた3年生たちはほとんどが退部。さらに学校内では夏の県総体で決勝戦に進出できなければ即廃部という条件まで付けられてしまう。サッカー部はまさに絶命の危機。しかし、この女性監督が実はサッカー指導者として物凄い才能を持っていた。
主人公の高校2年生期を描いた第1期は全3巻ですが、この後チームの主力が3年生となったセカンドシーズンを描く第4部以降が続々と刊行されるようですし、おそらくは全国の舞台でレッドスワンと対戦することになるであろう青森県の市条高校サッカー部を描いた「青の誓約」という短編集もあるようで、楽しみはまだまだ続きそうです。 続きを読む投稿日:2019.12.04
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室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君
阿部暁子 / 集英社文庫
楠木正儀の生き様
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「義満と世阿弥と吉野の姫君」このサブタイトルは要らないんじゃない。というか作中でそれ以上に活躍するのが楠木正儀と観阿弥 (特に後半) 、本作ではこの二人が実は従兄弟という説を採用しています。
主…人公の内親王「椿宮透子」様は創作かな。南朝の亡き後村上天皇の末子で今上帝の妹にあたる数え13歳の姫君という設定です。表紙は長い黒髪をバッサリ切って男装し吉野の行宮を抜け出すところ。黒髪と衣装が高く売れて旅の資金にしようとしたもののいきなり置引きに金品を奪われ、なんとか京都にたどり着いて道を尋ねたら女子供を攫って売買する人売りで、という漫画のような始まりですが、しっかりとした考察のうえに成立する物語の絶妙な展開がすばらしく、また登場人物たち (鬼夜叉、義満、正儀、宗良親王ら) のセリフ一言一句が心に響きます。 (これうまく実写映画化したら大作になるんじゃないかなと思います。)
南北朝の無益な対立を和睦で終結しようとしながらも志かなわず病に倒れた後村上天皇。後村上天皇亡きあと南北朝統一の実現のため自身は汚名をかぶって生きる楠木正儀。「ありがとう、正儀」報われぬ楠木正儀をねぎらうために一遍の小説が誕生したのかもしれません。 (Wikipediaの楠木正儀の解説もすごいなあ。) 続きを読む投稿日:2019.09.06
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生者の行進 1
みつちよ丸 / 少年ジャンプ+
全3巻一気読み
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以前なぜか他所のサイトで試し読みして気になってました。思い立って全3巻を購入し一気読み。読むのを途中でやめられない面白さはあります。3巻で終わっちゃうのであっけない感じはしますけど、ぐだぐだ引き延ばさ…れるよりずっといい。
読むか決めるのは「試し読み」を見てからにしてください。続きを読みたいと思った人にはお薦めです。
デビュー作だけあって作者の愛情が注ぎ込まれた作品のように思えました。電子書籍なのにカバーの折り返しやらカバーを取った本体の表紙までちゃんと収録されてますよ。
しかし、出産・子育てと同時に漫画家デビューって大変だっただろうなあ。 続きを読む投稿日:2019.08.24
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あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~
仲町六絵 / メディアワークス文庫
全2巻、もう少し読みたいと思えるくらいがちょうどいいのかも。
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直史の友人として何気に大塚信介君が登場します。からくさ図書館の常連客の高校生は本作の主人公と同じ大学に進学したようです。
でもこのお話は2巻で終わりなんですね。もう少し読みたいなって思いましたけど、…将来の職業とか考えていなかった直史も2巻最終話では進路を決めたみたいですし、仲町さんは「からくさ図書館来客簿」とリンクした京都のお話をこれからも書いていくようですので、またほかのお話で直史たちと会えるのかもしれませんね。 続きを読む投稿日:2019.07.22