いくみちこさんのレビュー
参考にされた数
277
このユーザーのレビュー
-
横道世之介
吉田修一 / 文春文庫
世之介のキャラの濃さががこの作品には欠かせない。
10
2017年4月30日読了。世之介のキャラクターが抜群ですね。一気に愛すべきキャラクターになりました。どんな作品の主人公より好きかもしれない。ただ友だちにはなりたいけど、彼氏としては無理かも(笑)世之介…のいい加減さが耐えきれないと思います(笑)祥子も加藤も倉持も唯も、いいキャラクターです。世之介の大学生活で、私の大学時代を思い出しました。私の大学時代はバブルがはじけて氷河期で、世之介の生きたバブル期とは違って、皆お金に飢えてましたけど、でも今よりも毎日が充実してて濃かったと思います、そう世之介のように。世之介のように他の子と自分を比べて不安になったり憧れたり日々どうしたらいいか考えながら過ごしてました。とても懐かしい心境になりましたね、この作品で。 続きを読む
投稿日:2017.04.30
-
ナオミとカナコ
奥田英朗 / 幻冬舎文庫
文庫化によりレビューが消えたので再掲です。
10
2016年2月28日読了。ドラマ化をきっかけに皆見てるっぽかったので読んでみました。こんなに手に汗握る展開とは思わなかった。これはすごい作品に出会ってしまいました。このかけていくスピードに休憩するのも…惜しいくらい。途中で寝ましたけど、寝られなかった、興奮しすぎて。ナオミとカナコの結束感がすごくて、羨ましかったです。こんな親友欲しいなって。犯罪者だけれど、こんなに清々しく難関にも突破していく姿に惚れ惚れしました。ホントついてる。応援したくなる人の気持ちわかります。ナオミの勝気さとカナコの心の強さがかっこよかった。後朱美のキャラクターの濃さ!朱美は中国人らしいかっこいい女社長ですね。語りたい人はたくさんいるけど、最後まで到達したら、見えるのは青い空。 続きを読む
投稿日:2017.04.11
-
探偵の流儀
福田栄一 / 光文社文庫
再掲です・・・。
10
2015年8月17日読了。電子書籍で無料だったので試し読みしてみた本です。設定がなかなか珍しかったので、ワクワクして読んだんですが、最初のダラダラバラバラ具合に疲れたけれども、美奈子が入ってからのまと…まっていくところから最後まで飽きさせませんでした。結末はどんでん返しがなく想定内。私は飯田が寝返るかと楽しみにしていたんですが、外れました(笑)所長さんの持っていき方をどうするのかな?と気になるので、また続編も読もうかな?迷っています。 続きを読む
投稿日:2017.03.24
-
陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎 / 祥伝社文庫
陽気なギャングたちによる陽気な銀行強盗
9
2016年2月13日読了。なかなか陽気なギャングたちが勢ぞろいしてますね。なんにも考えずにさらさらと読める感覚です。難しいことは何もいらない。雪子さんがはめられたところは絶体絶命でハラハラしましたけど…、さすが陽気なギャングたちはさらりと交わしてくれます。シリーズになってるみたいなので、また続編を読もうかな?と思っています。 続きを読む
投稿日:2016.02.13
-
対岸の彼女
角田光代 / 文春文庫
女の友情って何だろう。
9
2016年10月9日読了。感想に困る作品です。考えさせられるというか。女の友情って何だろうと思う。魚子と葵の友情は熱くて羨ましい部分もあったんだけど、魚子は何故手紙を送らなかったんだろう。私なら絶対に…送るのに。それが悔やまれてならない。葵がいつまでも時間が止まってしまったような生活を送っているのは魚子のせいなんじゃないかって魚子を責めたりしました。あと小夜子の最後の決断。あれも納得いかない。なんで小夜子はそこまでして葵に心酔するのか。こんな納得いかないことがあっても、面白かったと思えるのは、角田さんの女の心情を緻密に描くのがうまいからなんだろうなぁ。女の友情ってあるようでないものなんだろうか。私はそうじゃないと思いたい。今回の感想はうまく言葉が見つかりません。 続きを読む
投稿日:2016.10.09
-
ペンギン鉄道 なくしもの係
名取佐和子 / 幻冬舎文庫
最後ここまでキレイにまとめるか!とつっこみたくなる。
9
2016年2月23日読了。4部構成になっていて、最初の3部はそれぞれの話ですが、最後の話でうわっとまとまって終わる話です。ほのぼのとしたペンギンと守保くんが印象的です。1話は衝撃的な最後が待ってます。…2話は守保さんがいいところででてきます。3話は奥さんの言動行動にハラハラしっぱなし。最後の話は、ここまでキレイにまとめるか?と言いたくなるぐらいにきれいにまとまります。どのショートストーリーもとてもステキでした。 続きを読む
投稿日:2016.02.23