Reader Store
thutomuさんのレビュー
いいね!された数32
  • 王将たちの謝肉祭

    王将たちの謝肉祭

    内田康夫

    角川文庫

    ミステリー好きじゃなくても

    好んでミステリーを読むこともなく、内田康夫の作品も今作が初めて。 将棋についても一般のニュースで見聞きする程度の知識しかない。 でも、今作は、ミステリー好きでなくても、将棋の知識がなくても、十分楽しめる作品となっている。 実在の将棋棋士をモデルにしているらしいが、特に棋士である登場人物が、個性的かつ魅力的で、その佇まいや言動に惹きつけられる。 15歳の羽生氏が実名のまま登場するのには、ニヤッとさせられた。

    0
    投稿日: 2018.07.15
  • いつか、虹の向こうへ

    いつか、虹の向こうへ

    伊岡瞬

    角川文庫

    とてもよくできた物語

    よくできた物語で、最初から最後までとても面白く読めた。 よみやすかったし。 テレビ東京賞をとって、ドラマにもなっているみたいだけど、映像化されることを意識して書いたのかな? そう感じられる小説だった。

    0
    投稿日: 2018.07.05
  • まほろ駅前多田便利軒

    まほろ駅前多田便利軒

    三浦しをん

    文春文庫

    単純に面白いだけじゃなく

    登場人物のキャラクターといい、エピソードといい、全編ユーモアたっぷりなところとか、もう単純に凄く面白かった。 三浦しをんの作品を読むのは3作目だけど、これはどの作品にも共通していることで、著者の才能を感じるし、間違いなくお気に入りの作家の一人となった。 ただ、本作は、単純に面白いというだけではなくて、家族だとか、人の絆だとかということも考えさせてくれる。 脱帽。

    0
    投稿日: 2018.06.13
  • 流

    東山彰良

    講談社文庫

    「20年に一度の傑作」とまではいかなくても

    直木賞を受賞した際の北方謙三ら選考委員の激賞ぶりが気になって、ずっと読んでみたいと思っていた作品。 読み始めた頃は、これが「20年に一度の傑作」?ってピンとこなかったんだけど、読み進めるうちに、どんどん惹き込まれていった。 物語を通して支配している祖父殺しの真相にも唸った。 20年に一度かは別にして、凄く面白かった。

    0
    投稿日: 2018.06.06
  • アヒルと鴨のコインロッカー

    アヒルと鴨のコインロッカー

    伊坂幸太郎

    創元推理文庫

    脱帽!

    著者の作品を読むのは3作目だけど、どれも伏線の張り方が素晴らしいし、構成力に感心する。 もちろん読んでいるときは、ただ惹き込まれていくだけで、読み終わった後に感心してしまうということなんだけど。 この作品も2年前と現在のエピソードと登場人物が絡み合っていくんだけど、最後の方でそういうことかというか、そうくるかというか、完全にやられたね。

    0
    投稿日: 2018.05.04
  • 謎解きはディナーのあとで

    謎解きはディナーのあとで

    東川篤哉

    小学館文庫

    一級のエンターテインメント

    単純に面白く読めた。 登場人物のキャラもはっきりしているし、ユーモアもたっぷりだし。 ミステリーとしてどうなのかは正直分からないけど、エンターテインメントとしては一級品だと思う。

    0
    投稿日: 2018.05.02
  • 去年の冬、きみと別れ

    去年の冬、きみと別れ

    中村文則

    幻冬舎文庫

    好みの問題かも

    前半の謎めいた展開は結構惹き込まれたんだけど、後半の真相が分かるところは正直ふ~んと思うだけで惹き込まれる感じはしなかった。 単に僕がミステリーにそれほど興味が強くないというだけかもしれないけど。

    0
    投稿日: 2018.04.04
  • 羊と鋼の森

    羊と鋼の森

    宮下奈都

    文春文庫

    すがすがしい青春小説

    20代の青年の成長物語。 途中で壁にぶち当たったり、挫折しそうになりながら、10代後半からの夢を純粋に追い続けていくということから、青春小説と言っていいと思う。主人公の周りの人たちの言動も、人生訓になっているし。 すがすがしい読後感。

    0
    投稿日: 2018.03.21
  • 紙の月

    紙の月

    角田光代

    ハルキ文庫

    人間って、弱いし、怖い

    真面目な主婦で銀行の契約社員が多額の横領をするというと小説だからと思ってしまうかもしれないけど、この作品を読んだら、一人の人間が始めはちょっとした過ちでも、徐々にエスカレートして逃げられなくなって落ちていく様にリアリティを感じた。 人間って、弱いし、怖いね。

    0
    投稿日: 2018.03.10
  • 藝人春秋

    藝人春秋

    水道橋博士

    文春文庫

    “芸人”?

    浅草キッドの水道橋博士が、いわゆる“芸人”との「素敵な」エピソードを綴った作品。 ホリエモンとか、湯浅卓とか、苫米地英人とか、“芸人”か?という人もいるけど、読んでいくと芸人以上に芸人らしくて笑っちゃう。 個人的には、博士と中学校の同級生だという甲本ヒロトが紹介されていたのが嬉しかった。

    0
    投稿日: 2018.02.12