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ウバールの悪魔 上
ジェームズ・ロリンズ, 桑田健 / 竹書房文庫
〈シグマフォース〉シリーズの前日譚
4
米国の安全保障上において重要な科学技術の保護、入手、そして破壊を目的に設立され、「殺しの訓練を受けた科学者」とも言われる特殊部隊「シグマフォース」の活躍を描いた作品です。実在する科学技術や歴史的事実…を下敷きにし、科学技術を悪用する組織とシグマフォースが戦いを繰り広げるというアクション小説です。映画のように展開も早く、難しい科学用語の説明もなくすらすらと読めてしまいました。なお本作は、〈シグマフォース〉シリーズの前日譚であり、「ウバールの悪魔」の次回作である「マギの聖骨」へと物語は引き継がれていきます。
興味のある方は、是非読んでみて下さい。余談ですが「マギの聖骨」は映画化が決まっています。映画化原作の小説をよく読む方にもおすすめです!
下にシグマフォースシリーズの本を刊行順に挙げてみたので本作を気に入った方は、次の作品を読んでみて下さい。刊行順に読んだ方がいいです(新たな登場人物や話の前後関係が重要なため)
①:ウバールの悪魔(本作。シリーズの前日譚)
②:マギの聖骨
③:ナチの亡霊
④:ユダの覚醒
⑤:ロマの血脈
⑥:ケルトの封印
⑦:ジェファーソンの密約
*2015年2月16日までに刊行されているものです。 続きを読む投稿日:2015.02.16
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日常(1)
あらゐけいいち / 月刊少年エース
ツボにハマると笑えるので、電車やバスで読まないでくださいw
2
銃をぶっ放したり、ロボットがいたり、ヤギで通学したりと何処かずれた日常(=シュールな日常)で様々なことが巻き起こる、ギャグ漫画です。全ての回が笑えるという訳ではなく、良く分からない回もありますが、ツボ…にはまると最高に面白かったです。個人的にはヒヤシンスの回と焼鯖の回がオススメです。(第何話なのかは、読んでのお楽しみ!)
キャラクターの個性も被らない上に、下ネタや人を馬鹿にして笑いを取らないマンガでした。過激で大げさな表現があるアニメ版と異なり、音声が無い分シュール差が引き立ち、十分おもしろかったです。シュールなギャグマンガを読みたい人は手に取ってみて下さい。 続きを読む投稿日:2015.01.30
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GROUNDLESS -隻眼の狙撃兵- 1
影待蛍太 / 漫画アクション
グイグイと世界観に引き込まれるマンガでした
6
何処からともなく打ち込まれる弾丸が、戦場で戦う兵士に与える恐怖心をリアルに描いており、戦場における狙撃の役割や影響力の強さを浮き彫りにさせる作品です。少しだけですが、狙撃に関する知識を分かりやすく物語…中で描かれているうえに、難しい銃に関する用語等はないので、読みやすかったです。
ただし絵は漫画の表紙とは異なり、作中は少し荒いと感じました。ですが絵がダメで手放すことはありませんでした。
なお1巻は序章的役割を持っており、主人公ソフィアが何故銃を手にしたのか(書籍説明で答えは出てますが・・・)を描いています。2巻目以降は、穀倉地帯における軍事作戦を、とある部隊が遂行するが・・・という話です。主人公のソフィアももちろん重要人物ですが、他の登場人物もおり、彼女onlyで話は進んでいきません。今後はソフィアと登場人物たちとの関係や、作中における戦況の動向が楽しみです! 続きを読む投稿日:2015.01.29
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ADAMAS(1)
岡エリ, 皆川亮二 / イブニング
「何事にも屈しない」という意味のタイトル通り、強い女性が主人公の能力者バトルマンガ
13
宝石や鉱石の力を利用出来る宝石使い(ジュエルマスター)である女性主人公が、任務を行っていくというストーリーです。優れた観察眼や宝石の力を利用して、宝石に関する事件を解決したり、「シャニ」という組織と対…決をしたりしていきますが、ほとんど鉄拳制裁で解決してきます!
また必ずしも宝石使いは万能という訳でもなく、弱点をどう踏まえたうえで戦うのかという描写もあったりと、楽しむことが出来ました。1巻は序章的意味合いが強いのですが、巻数が進むと他の宝石使いも登場したり、事件の裏に潜む何者かを追い求めていくことになります。
皆川ファンならもちろん楽しむことが出来ますし、アクションが好きな方も楽しめると思います。 続きを読む投稿日:2015.01.15
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星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン, 池央耿 / 東京創元社
謎から浮かび上がるものは?
27
月面にて発見された遺体から判明していく事実。そしてその事実から生まれてくる新たな謎。加えて木星の衛星「ガニメデ」で発見された宇宙船から浮かび上がる事実や謎。これらの事象から、登場する研究者たちは、やが…て一つの仮説に行きつくこととなる、というストーリーです。
SF映画の影響からか、派手な戦闘シーンや化け物のような宇宙人が出てくるのかなと考える方がいるかもしれませんが、そのようなものは一切ありません。知的な考察を展開していくにもかかわらず、難しいと感じることは無く、むしろ次はどんなことが分かっていくのだろうという、ワクワク感があり、とても面白かったですし、推理小説を読んでいるような感覚で読むことが出来ました。
SF好きの方にはもちろんの事、推理小説が好きな方にも読んでいただきたい作品です。
なお本作の続編に、「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」「内なる宇宙」がありますが、本作は一応切りの良いところで終わるようには、なっております。しかし続きが気になります。私個人としては非常に面白いと感じた作品ですので、続編も読んでいきます! 続きを読む投稿日:2014.12.21
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吉原手引草
松井今朝子 / 幻冬舎文庫
ミステリー要素よりも吉原について知ることが出来る作品
5
全盛を誇ったにもかかわらず、忽然と姿を消した花魁「葛城」。彼女はなぜ消えたのか、この謎を彼女の関係者から話を聞いていくことによって、解き明かそうとしていくという、ストーリーとなっています。
書籍説明…にあるように、確かにミステリー系ではありますが、最後の犯行方法などの種明しは正直、ミステリーを読みなれている人間にとっては、物足りないと感じました。
むしろ吉原で働く人々の生き方や礼儀作法などが、おもしろいと感じました。ドラマやマンガなどで、漠然と花魁や遊郭は知っていましたが、本作ではこれらの本当の姿を垣間見ることができ、その点が面白かったです。 続きを読む投稿日:2014.12.12