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  • 戦闘妖精・雪風(改)

    戦闘妖精・雪風(改)

    神林長平

    ハヤカワ文庫JA

    27年ぶりに再読

    謎の知性対ジャムの侵略を防ぐため、ジャムの開いた通路の先、フェアリイ星で防衛任務に当たっているFAFに所属する戦闘機雪風とそのパイロット深井零の活躍を描いた連作短編集。 <改>の前の版を読んだのは1988年のこと。それ以来の再読なので、細かい内容はほとんど忘れていた。そんな中唯一はっきり覚えていたのが5篇目「フェアリイ・冬」のタイトル。主役の深井零中尉と雪風を脇役に回し、雪かき部隊の天田少尉が主役となる内容も意外と覚えていた。このエピソードがそれだけ印象的だったのだろう。雪かき部隊の天田少尉がなぜか勲章を受け、仲間からも浮いてしまう。叙勲の謎を探る零の親友ブッカー少佐・・・というお話。 人間を乗せると不可能だが雪風単体なら可能な超機動飛行、エヴァンゲリオンに登場したLCLに浸けておけば人間も乗れるかも・・・と思ったがそれではぎりぎりの安全率で設計するだろう戦闘機だと重量オーバーするか。何故人間が必要なのかという問は、これからさらに切実な問題になってくるかもしれない。

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    投稿日: 2015.08.04
  • 有頂天家族

    有頂天家族

    森見登美彦

    幻冬舎文庫

    天狗と人間と狸が京都にて

    狸が語り手となり、天狗と人間と狸が京都を舞台に活躍するお話。 楽しく読み終わった。化ける狸が主人公と言うとジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」などを思い出す。あちらに比べると説教臭さはない。 森見登美彦の本をはじめて読んだのがこの本なのだが、とにかく読みやすかった。 気にいったので「四畳半神話大系」「ペンギン・ハイウェイ」などを続いて読んでいる。

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    投稿日: 2015.07.19