sa2sasakiさんのレビュー
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チベット旅行記(下)
河口慧海 / グーテンベルク21
【密入国】の禁を犯してまで接した 大乗仏教の原点へのあこがれと 出国。120年前の 独立国チベットの話。
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ゆっくり読んだ。チベット密入国後 いよいよ日本人であることがバレる時期が迫ってきた。戻りの 関所破りのような 逃走劇のような部分と
インドに戻ってからの 恩を受けた人への 疑獄事件に この人の
良心が…葛藤する。当時の西洋人より早く 英訳で チベットの実情を
表現した本。この内容を読んで、でも「中国に併合された今」を
比べると痛々しい。この辺が、半島人の想像力が及ばない部分。
先人の勇気ある行動と 生き生きとした描写に感謝。 続きを読む投稿日:2014.04.14
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神曲 地獄篇
ダンテ, 三浦逸雄 / 角川ソフィア文庫
これは、凄すぎる本だった。
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やっと地獄篇読み終えた。
歴史で習ったときは単なる有名な本だった。
時代は、鎌倉末期から、室町初期ころ。
フィレンツェの没落貴族が、ギリシャ、
神話や、古代ローマ、最先端のイスラム
天文学を散りばめて…、中世キリスト教的
カソリック独善的な地獄感を、日本風に
言えば、悪者ランキングを五七五の
形式を守って、韻を踏んでいる。
中身は、注釈があってもきつい。
リアルなダ・ビンチコード。 続きを読む投稿日:2014.02.12
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痴情小説
岩井志麻子 / 新潮文庫
痴情小説
岩井志麻子
岡山弁も効果的に使ってい題材もホラーっぽく、悪くないのだが描写が新幹線のオッサン読書本にわざとしているのか残念。。
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題材もホラーっぽく、悪くないのだが
描写が新幹線のオッサン読書本に
わざとしているのか残念。
その描写自身は女性が書いたと思えない
岡山弁も効果的に使って情緒を演出してる。
ただ業と下品に書いてる部分…が頂けない。 続きを読む投稿日:2014.02.02
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ヘロドトス「歴史」物語
青木巌 / 現代教養文庫ライブラリー
改めて、ヘロドトスに感謝
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BC2500年ころの伝聞、歴史に関することを 明快に記述してくれた点は
現代に生きる我々に取って、なぜ人が争うのか、伝聞の特徴としての
「誇張」は、どういう時に起こるのかなど、非常に重要なことを言って…います。
訳者の、文体にも口語調でスラスラ頭の中に入るいい本だと思う。
この人に史記や、ゲルマニア戦記を訳して貰いたい。
記憶に残った点を列挙すると
・バビロニアの 適齢期女性の 一斉カップリング・ルール
・この世に悪口ほど恐るべきものは無い。
・ペルシア兵 100万人超のギリシア遠征(兵站だけでも現実的じゃない)
など 続きを読む投稿日:2014.01.16
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破獄
吉村昭 / 新潮社
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西郷隆盛 王道の巻
海音寺潮五郎 / 学研
あと、2巻使って 小説描画して欲しかった。
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読書完了。ほとんどの幕末ものは、感性のピークが
江戸無血開城でおしまいな点は、この本も同じだった。
早足で、戊辰戦争における西郷が黒田に対し指示した
庄内藩の温情講和条件、政府を去った時の島津久光との…
確執など見どころが満載なのに、小説になっていない。
また、教科書で「征韓論」と教えている部分も誤りで、
西郷は「征韓論」などという乱暴なことを主張したことは
ただの一度もなかった。彼が、大使となって彼の国を
開国させていたら、この国との関係はどうなっていたか... 続きを読む投稿日:2013.12.27