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  • ルーズヴェルト・ゲーム

    ルーズヴェルト・ゲーム

    池井戸潤

    講談社文庫

    半沢直樹よりさっぱり

    ドラマの半沢直樹シリーズをきっかけに、池井戸さんの作品を読もうと読んでみました。 おなじみの「倍返しだ!」的なシチュエーションが何度もでてくるのかと思っていましたが、比較的さっぱりしていました。 どちらかというと逆転の逆転を期待していたのでやや物足りなかったですが、他の方もおっしゃるように軽い気持ちで読み始めるには良いかと思います。

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    投稿日: 2014.06.06
  • チョコレートの町

    チョコレートの町

    飛鳥井千砂

    双葉文庫

    大人になったからこその、心境の変化がリアル

    主人公の心境が少しづつ変化していく様子がリアルでした。 主人公が、ド田舎でもなく都会でもない「中途半端な田舎」である故郷と、そこに住み続ける家族や友人にちょっとした偏見を持ちつつも、一人一人の思いや価値観の違いなどを知ることでちょっとづつ寛大になっていくストーリー。ただただ「故郷を離れたい」という思いだった主人公が、大人になったことで色々な考え方を受け入れられるようになり、人として大きくなっていく様子が暖かかったです。

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    投稿日: 2014.05.06
  • 白ゆき姫殺人事件

    白ゆき姫殺人事件

    湊かなえ

    集英社文庫

    意外な犯人よりも、現実味のある描写に考えさせられる

    事件の犯人も意外な人物でしたが、それ以上に現代のネット社会の恐ろしさを思い知らされる作品でした。 語り手が切り替わっていくストーリー展開ですが、切り替わる度に「えっどういうこと?」と事件の真相に対する疑問が生まれていきます。 一般的な小説ではありえないくらいの「つじつまが合わない」出来事が多く登場しますが、読み終わった後に人間の記憶の曖昧さや誇張表現の多さ、それがネットを介したときの危険性などを考えさせられました。

    0
    投稿日: 2014.05.06
  • タイニー・タイニー・ハッピー

    タイニー・タイニー・ハッピー

    飛鳥井千砂

    角川文庫

    リアルだけど重くない

    各短編の主人公一人一人の気持ちがとてもリアルに描かれていて、思わず「あるある!」とうなずいてしまいます。 かといって、そのリアルさに暗い気分になることはなく、読み終わった後にはほんのり幸せな気分になりました。 短編の主人公たちは、その他のお話でもちょっとずつ出てくるので、読み進めたときに「さっきの話にでてたあの子、こんな気持ちだったんだな」と登場人物に対する見方ががらっと変わってくるところも面白さの一つです。

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    投稿日: 2014.05.06
  • ランチのアッコちゃん

    ランチのアッコちゃん

    柚木麻子

    双葉文庫

    前向きになれる一冊

    4つの短編が入っていますが、特に最初の二つが「アッコちゃん」メインのお話で面白いです。 主人公が、会社の先輩「アッコちゃん」と日々の食事を通しながら前進していく姿を見ているととても元気がでてきます。 軽い気持ちで読み始められるところも魅力的です。

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    投稿日: 2014.05.06