麗しの聖母ひょうさんのレビュー
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不浄を拭うひと(分冊版) 【第7話】
沖田×華, 天池康夫 / 本当にあった笑える話Pinky
不思議な清涼感
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不審死、死体、蛆虫・・・明るい絵柄とはいえ、凄まじいまでの変死現場が描かれるのに、不思議な清涼感がある。
それは主人公の、どんなことにも動じない「強さ」からくるプロフェッショナルな安定感のなせる技だ…ろう。
そして、社会は彼らによって正常に、清浄に保たれているのだ。
続きを読む投稿日:2020.02.16
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不浄を拭うひと(分冊版) 【第5話】
沖田×華, 天池康夫 / 本当にあった笑える話Pinky
変死・・・なのに「清涼感」
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人が死んだ話、しかも変死ばかりである。本来なら凄惨で陰鬱でどうしようもないと思うが、沖田氏のどこか「のほほん」とした絵柄がそれをまず打ち消している。そして、物理的にも心理的にも「まったく赤の他人でしか…浄化しえない」汚れ・悲しみがこの世にはあり、そのことが読んだ後にかすかな「清涼感」となって、不思議な読後感を醸しだしている。 続きを読む
投稿日:2019.10.13
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不浄を拭うひと(分冊版) 【第1話】
沖田×華, 天池康夫 / 本当にあった笑える話Pinky
不思議な透明感
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特殊清掃というと、
実際はすさまじいのだろうが、
その「アク」をすべて抜いて
さらりと実態のみが描かれている。
読み終わって、
悲しくもなく、さびしくもなく、
気持ち悪くもなく、
と…にかく、不思議な透明感だ。 続きを読む投稿日:2019.06.12
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エロスの種子 1
もんでんあきこ / グランドジャンプPREMIUM
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君の膵臓をたべたい
住野よる / 双葉文庫
「恋愛小説」じゃなかった
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読む前は、「余命いくばくもない少女と、それを蔭から支える少年の淡い恋物語・・・涙」と思っていましたが、その予想は大きく裏切られました。
これは、いわゆる「恋愛小説」じゃない。ひとりの少年が外的かつ不…可避的な力によって、自分の殻を破っていく物語です。
とにかく、「余命いくばくもない」主人公の少女が全然性格的に可愛くない。「まー、よくもこんな態度ばっかり取ってて・・・本当に死ぬの?」と思うくらいですが、その点に関しては衝撃的な結末が。
読みながら、「ちょっと待て! そう来たか!」と仰天しました。
愛や恋、というより、人間と人間のつながりを感じさせる作品です。
続きを読む投稿日:2017.08.01
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キャッツアイころがった
黒川博行 / 文春文庫
京都ローカルでなつかしい
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京都のローカルな地名がなつかしい。大学生の主人公たちが生き生きとしていて、ミステリーも楽しいが、その漫才のようなかけあいも楽しい。
投稿日:2017.07.29