まくらたかさんのレビュー
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239
このユーザーのレビュー
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やわらかい。課長 起田総司(1)
カレー沢薫 / 週刊Dモーニング
あまりにも内容がひどすぎて、おすすめしかできない。
6
EDを治そうとするサラリーマンが主人公なだけあって、基本的には全編下ネタだらけです。
表紙のさわやかさはどこに行ってしまったのかと思うような、下ネタのギャグマンガです。
しかしただのギャグマンガではあ…りません。
ところどころに男女の本音がちりばめてあり、ある意味実用書であり哲学書と言えるかもしれません。
「おんニャの子の体は順番通りにボタンを押せばイく機械じゃニャいですよ」(飼い猫の台詞)
「どんだけイケてても自分に関心持ってくれない男は女子にとって無価値ですから!」(同上)
「「俺に優しい女」は 「他の男にも優しい」とは思わないんですか?」(同上)
「おっぱい見たい=好きというわけでは!」(主人公)
などなど。
ある意味名言だらけなので、ぜひ登場人物の人間関係を把握した上で、台詞を味わっていただけたらと思います。
(万人受けする作品でないことは重々承知した上でおすすめしています。
試し読みできるなら、試し読みから始めてください。
ちなみにこの作品は「モーニング」の電子版である「Dモーニング」でしか連載していませんので、本屋での立ち読みができません。
私はこの作品を読みたいがために、Dモーニングを購読しています。) 続きを読む投稿日:2015.06.21
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アル中ワンダーランド
まんしゅうきつこ / SPA!BOOKS
割りと、他人事じゃない。
5
アラフォー漫画家・イラストレーター(そして主婦)の著者が、自身のお酒にまつわる失敗談を赤裸々に描く本作。
そのエピソードの一つ一つが非常に痛々しく、読んでいて時折つらくなってくるほどだ。
泥酔して記…憶をなくすことたびたび。
仕事であるトークイベントに酩酊状態で出席し、ステージ上で寝てしまう。どころか多数の観客の前でおっぱいまで晒してしまう。
近所の人からはキチガイ扱いされ、実の弟からは「クソ野郎」「生きる才能ゼロ」とまで言われる始末。
通院と断酒会への参加により完全に断酒に成功。
だからこそ著者はこの作品を描くことが出来た訳で、そう言った意味では「ハッピーエンド」であることが分かっているので安心して読むことが出来る。
回復しているからこその、笑い話。
しかし回復に至るまでのそれぞれのエピソードが、つらい。
多少なりともお酒をたしなむ自分としては、他人事とは思えずなおのことつらい。
読みながら思わず我が身を振り返る。
お酒が好き、または周囲に酒好きな人がいる。
そんな人は、読んで損はない。
アルコール依存症に対する具体的な対処法が描かれている訳ではないが、
「あれ? もしかして俺、アルコール依存症かも?」
と気づくきっかけにはなるかも知れない。
続きを読む投稿日:2015.12.06
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壇蜜×西原理恵子の銭ゲバ問答「幸せはカネで買えるか」【文春e-Books】
西原理恵子, 壇蜜 / 文春e-Books
自分は壇蜜さんについて誤解していたのかも。
5
西原理恵子さんが苦労人なのは他の作品で知っていましたが、壇蜜さんが負けず劣らず苦労人だったとは、まったくもって知りませんでした。
(失礼ながら、「年齢の割にグラビアで成功してる人」ぐらいの認識でした。…)
終盤、「戻りたくない場所があるから、人は走り続けることができる」ということを二人がおっしゃってて、様々な苦労を乗り越えてきたからこそ出てくる言葉なのだろうなと思いました。
男女関係やお金のこと、率直な物言いが非常に小気味よいです。 続きを読む投稿日:2016.03.13
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アラサーちゃん
峰なゆか / KADOKAWA
知らなかった方がよかった世界……?
5
アラウンドサーティー女性、あるある(?)漫画。
キャラの立ったアラサーちゃん、ゆるふわちゃん、ヤリマンちゃん等の女性陣と、文系くん、オラオラくん、大衆くん等の男性陣たちが、本音を隠したりぶつけあったり…のやりとりを披露しています。
大人は読んで損はない気はしますが、女性にある種の固定観念(と言うか幻想)を抱いている男性にはお勧めできません。
いや、それを抱いていない男性なんていないか。
自分の中の女性像が壊されるのが嫌だ、怖いという人にはお勧めできません。
それ以外の人にはお勧め。
ある意味「実用書」です。
中途半端な恋愛指南本よりも、よっぽど役に立つ気がします。 続きを読む投稿日:2016.10.20
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ストレッサーズ (1)
内田春菊 / バンブーコミックス 4コマセレクション
ストレッサーズ (1)
内田春菊
ギャグマンガではない。
5
主人公(と言っていいものかどうかわからないけれど)の「日常」くんが、周りの迷惑を考えずひたすらに自分の欲望の赴くままに行動する(そして大概うまくいかない)、「あ~、こんな不愉快なひといるよねぇ……」と…いうあるある漫画。
この作品を読んで笑えるひとは、あまりいないのではないかと思う。
テーマは重く、息抜きとして読むには向いていないが、日常くんのあまりにも不愉快な言動は反面教師としては役に立つのではないか。
この1巻だけでは何の解決も成長もせず終わってしまうが、2巻(完結巻)まで読むとある意味納得の結末が待っている。
一度読み始めたら、最後まで一気に読んでしまうのがお勧め(じゃないと不快なだけで終わってしまうから)。 続きを読む投稿日:2016.10.14
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【電子限定フルカラー版】ねことじいちゃん
ねこまき(ミューズワーク) / コミックエッセイ
ねこは生活必需品。
5
海辺のちいさな町で、ねこと暮らす大吉おじいさん。
おばあさんに先立たれ、遠方に住む息子さんもたまに訪ねてくる程度ですが、それでもその生活があまり寂しそうに見えないのは、十年来一緒に生活するタマがいるか…ら。
その穏やかな日々は、なんだか心が温かくなり、そして羨ましくもなります。
全編水彩画のようにやさしく着色されていて、文字通り大吉さんの日常に彩りを添えています。
全ページフルカラーというのは電子版だけらしいので、是非電子版で読んでいただきたいです。
猫好きはもちろん、特段猫に思い入れがなくても楽しめる作品です。 続きを読む投稿日:2016.05.29