世界は経営でできている
岩尾俊兵(著)
/講談社現代新書
作品情報
なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか?
張り紙が増えると事故も増える理由とは?
飲み残しを置き忘れる夫は経営が下手?
仕事から家庭、恋愛、勉強、老後、科学、歴史まで、
人生がうまくいかないのには理由があった!
人生に不可欠であり、一見経営と無関係なことに経営を見出すことで、世界の見方がガラリと変わる!
東大初の経営学博士が明かす「一生モノの思考法」
【本書の主張】
1 本当は誰もが人生を経営しているのにそれに気付く人は少ない。
2 誤った経営概念によって人生に不条理と不合理がもたらされ続けている。
3 誰もが本来の経営概念に立ち返らないと個人も社会も豊かになれない。
「結論を先取りすれば、本来の経営は『価値創造(=他者と自分を同時に幸せにすること)という究極の目的に向かい、中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的の実現を妨げる対立を解消して、豊かな共同体を創り上げること』だ。
この経営概念の下では誰もが人生を経営する当事者となる。
幸せを求めない人間も、生まれてから死ぬまで一切他者と関わらない人間も存在しないからだ。他者から何かを奪って自分だけが幸せになることも、自分を疲弊させながら他者のために生きるのも、どちらも間違いである。『倫』理的な間違いではなく『論』理的な間違いだ」――「はじめに:日常は経営でできている」より
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商品情報
- シリーズ
- 世界は経営でできている
- 著者
- 岩尾俊兵
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2024.01.18
- Reader Store発売日
- 2024.01.17
- ファイルサイズ
- 2.3MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 3.5 (61件のレビュー)
-
目的(価値創造)と手段を混同していないか、時々立ち止まって考える必要がある。
仕事に関していえば、こういった事例を挙げるのは簡単である。ついでに愚痴を言い合うのも簡単である。会社のシステムを根底から覆…すのは難しいが、手段を行使するという、自分の実務レベルでの工夫はできる。
一方で、家族や恋愛や健康といったプライベート面は、まさに自分自身が「経営者」であり、大きく方針を決めたり変えたりできる。この視点に気づけば、視野が広がるのだろう。
GWの過ごし方を予め経営者視点で考えれば、休暇が終わる直前の「後悔」が少なくなるかも知れない。続きを読む投稿日:2024.04.30
このレビューはネタバレを含みます
ジャンルが「スキルアップ・キャリア・自己啓発・マインド」として紹介されていた。
レビューの続きを読む
「経営」と聞くと小難しそうなイメージがあり、迷ったが、自己啓発系と紹介されていたので、手に取った。
世の中のあらゆること…は「経営」でできている。経営とは本来「価値創造(幸せ)という究極の目的に向かい、豊かな共同体を創り上げること」だという。
本来の経営概念を持てば、個人も社会もより豊かになることができる。
一見「経営」とは関係なさそうな個人の人生や社会のあり方をより良きものにするためにも役立つと主張し、恋愛など15のテーマについてユニークな「経営論」を展開する。
15のお題は世界中の伝統的宗教で人間の苦しみと幸せの源泉とされるものを参考にしている。
①貧乏②家庭③恋愛④勉強⑤虚栄⑥心労⑦就活⑧仕事⑨憤怒⑩健康⑪孤独⑫老後⑬芸術⑭科学⑮歴史
タイトルはパロディでできているも読者の知識度を測るようで面白かった。
「令和冷笑体エッセイ」と称する。令和の文化人は冷笑系?冷静に、論理的に、傍観者として社会を分析し冷笑する人が人気…?たとえば?どんな著名人かなあと思い至らなかった。
現実世界に最適解は存在しないのだから、心労だけに結実させないためには「生活や仕事における最終的なゴール=目的を常に意識する」必要がある。というのは、前向きな考え方だと思った。
どの章でもあてはまるが、価値の「奪い合う」社会からの脱出をどうすべきかを考える。
人生における悲喜劇は「何かの奪い合い」から生まれる。そして奪い合いは限りある価値に対して発生する。短期利益志向や部分最適化志向から、「自分にとっての本当の目的、究極の目的」から遠ざかってします。立ち止まることができ、気づけばいいが「自分の行動の目的が明確化されていないこと」が多いのだろうと感じた。思い込みを取り払い、手段に振り回されないようにしたい。そう思えた。
読後、経営関係?抵抗感があったのに、「令和冷笑体エッセイ」とご本人が書かれているようにエッセイとして読み終えたので、各章がエッセンスを抽出した感じだったので重くなく読み終えた。
-人間が人間として生きるために「経営」が必要。人間たらしめるのは、価値創造ゆえだから。共同体全体の幸せを実現する意識が必要-
----気になったフレーズ------------------------
②家庭
夫婦の問題は、相手に「親」を求めてしまうため引き起こされる。夫婦は価値提供のマインドを持って、主体的に問題を解決しなければならない。
P43結婚して家族を持てという古い価値観を押し付けたいのではない。そうではなく仕事や首位や学業などを通じて、親代わりの存在、兄代わりの存在、妹のような存在、このような存在を得ていく道があるということだ。
誰も理想の疑似家庭を創り出せる。血縁を必要以上に重荷に感じて絶望しなくて済むかも
③恋愛
p48 「短期志向近視眼による経営の失敗」
④勉強
p.65勉強においては「はじめに全体観を把握してから最も弱い部分を補強していく」必要がある
p.76尊敬の奪取から尊敬の創造へ
p.79友情とは相手の中に自分の分身を見つけ、自分の分身を愛することを通じて、自己愛から他己愛へと至る感情
⑥心労
p.89仕事も組織も人生の目的にはなりえない。人間の幸せこそがそれらの目的だということを忘れてはいけない。
心労を抱えやすい人は「ゴールに到達できればいい」と考え、細かいプロセスを気にしないようにしよう。
⑧仕事
p107 人は無能になる職階にまで出世する
①組織はピラミッド状であり、複数の階層(職階)が存在すると仮定
②ある職階において最も成績がよかったものがより上位の職階に就く(成績が悪い場合も降格・解雇はされないと仮定
③複数の職階において求められる能力はそれぞれ異なると仮定する
④個々人がもつ能力値はランダムに割り振られれ、異なる能力間に相関関係はないと仮定する
⑨憤怒
p.120 自分の中の怒りは自分で作り上げている。自分で怒りの火をつけて自分で燃料を投下して燃え続けているのだ。このことに気が付くと怒りに左右されづらくなる。
①怒る ②怒らない 選択肢を思い浮かべる:アンガーマネージメント
⑪孤独
p.136他人が自分を尊重してくれない、理解してくれない、あるいはこれまで自分を尊重し理解してくれていた人を失う。
自分が求める他者との関係の質と量に対して、現実に得られていると感じている田里のかn
孤独を克服するためには、絆と共感と連帯を自ら創り出す必要がある。
⑫老後
p.152「目的と手段の不整合」「目的と手段の転倒」
おわりに 人生は経営でできている
P195「経営」とは・・・
「価値創造を通じて対立を解消しながら人間の共同体を作り上げる知恵と実践」
p.203価値は無限に創造できる。そして、価値が無限に創造できるものならば他者は奪い合いの相手ではなく、価値の創り合いの仲間になれるのだ。
p.205究極の目的に立ち返り、対立する手段、対立する意見がそれぞれどう目的に寄与しているのかを考えればいい。手段自体ではなく、「手段の目的へ寄与・役割」に着目すれば、思ってもみなかった解決策が思いつく。
↓
①本当は誰もが人生を経営しているのにそれに気付く人は少ない
②誤った経営概念によって人生に不条理と不合理がもたらされ続けている
③誰もが本来の経営概念に立ち返らないと個人も社会も豊かになれない
→人間が人間として生きるために「経営」が必要。人間たらしめるのは、価値創造ゆえだから。共同体全体の幸せを実現する意識が必要続きを読む投稿日:2024.06.22
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