この作品のレビュー
平均 3.9 (40件のレビュー)
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学問・読書・遊びは、三位一体というべき事柄である。良く学び、良く遊ぶ が本書のメッセージである
教えないことが教えることであるという禅問答的なやりとりがおもしろい。
知性とは何だろうか、それを思う…に、「主体」の有無にかかっている
自分の足で歩き、自分の目で見、自分の脳味噌を運転して考え、自分の口を使って人と交わり、どこまでも「自分の」心と体を以て、主体的に外の世界と関わっていくのが知性といっています。
気になったのは、以下です。
・「方法」というのは別に「曰く言いがたく」はないので、端的にいってしまえば、それは、ものの見方なんです。ものの見方。
・読者にいいたいのは、「まず絶対に一つのことに邁進しなさい。しかも十年間一つのことをじっくりと修業して、揺るぎない方法というものを身につけなさい。それによって将来、どういうふうにでも応用がきくから」ということなんです。
・カルチャーセンターで何かを学ぶ、でも、肝心の「筋道」を教えない。いわばその講師の人が勉強した「結果」を教えてくれるに過ぎない、それでは応用がきかない。
・誰かに押してもらったり、何かに引っぱってもらったりして猛然と速く走る車よりは、わずかでもいいのだけれと、自分の力でエッチラ、オッチラと漕いで少しずつでも進んでいく自転車のほうがね、学問のあり方としては正しいと思うんです。
・学問というものは、そのように、効率的に遂行されるべきものではないのでね。歩留りが悪いものなんです。本来。
・おびただしい不能率、おびただしいむだのなかに、たまさか鉱脈に行き当たる場合がある。そういう程度のものなんです。学問というものは。
・禅宗は、不立文字といって、文字で説明しない、言葉で説明しないという立場をとっています。
・大切なことは、学生が勉強していることを聞いて、ほんとうにこの学生が、正しい方法で進んでいるのかどうか、何か独善的な方法に陥っていないか、そういうことをチェックし、修正することなんです。教師の最大の任務はそれです。
・知識と方法は何が違うかというと、知識というのはすぐれて個別的なものであって、方法はすべからく普遍的なものだということです。
・方法というのは、1つはまうz、いままでの人がどうやって研究してきたかという事をトレースすること。そして、もう1つは、一つ一つの言葉にどのようなバックグラウンドがあるか、ということを細かに見ていくことです。
・知識なんていうのは、一夜漬けでも身につくけれども、方法を身につけるのは、どう転んでも、一夜漬けではできないんです。
・何も教えずに教える。悠然と大乗的な先生がいてくだすって、誤たたない方法へ導いてくだすったということは、ほんとうに人生の幸いであった。
・大学院にいく人というのは、研究者になる人なんだから、先生から知識を教わることなんか全然必要がない。
・日本の職人の世界なんかでは、弟子には一切教えないというのが原則ですね。それは非常に正しいやり方なんだと思います。
・福沢諭吉の「学問のすゝめ」と、本居宣長の「うひ山ぶみ」というのをテキストとして推奨しています。
・本居宣長がいわんとしていることは、要領よくなんて考える前に寝る暇をおしんでやれということです。強い動機があれば、晩学であろうと、暇なき人であろうと、学問的な功績をなすことは不可能ではない。
・よい読書というのは、ただ読むだけじゃなくて、それについて、メモをとったり、感想を書いたりというようにして、自分のためになるように読んでいく。それがよい読書ということです。
・本を読んだからといって、優れた人間になるなどというのは、しょせん根拠のない幻想だ。
・本というのは、それぞれの人が読みたいように、読みたいものを読めばよい。
・ダニエル・ペナックという人の、「読書の権利十カ条」というものの紹介があります。
①読まない権利、②飛ばし読みする権利、③最後まで読まない権利、④読み返す権利、⑤手当たり次第なんでも読む権利、⑥小説に書いてあることに染まりやすい権利、⑦どこで読んでもいい権利、⑧あちこち拾い読みする権利、⑨声を出して読む権利、⑩黙っている権利
・本というのは、自分で買って読むべきだ。図書館で読んでよかった本は買うべき。でないと、読みたいときに、となりにない。図書館の本には、書き込めないし、汚すこともできない。
目次
知性ということ
第1日 学問の愉しみ
第1講 知性とはそも何であるか
第2講 学問において最も大切なこと
第3講 財産としての時間をどう使うか
第4講 良い先生はいかに教えるか
第5講 良き研究者と良き教育者
第6講 「学問のすゝめ」を読み直す
第7講 本居宣長先生の学問論
第2日 読書の幸福
第8講 「良い読書」という幻想
第9講 「奔放な読書」のすすめ
第10講 本は買って読む、寝ころんで読む
第11講 書店の役割を考える
第12講 本はすすんで汚すべし
第13講 「現代人の活字離れ」のウソ
第14講 本を書く側からの発言
第3日 遊びは創造
第15講 何もしないことの楽しさ
第16講 混然一体となるオンとオフ
第17講 面白い仕事、つまらない仕事
第18講 精神の遊びと個人主義
第19講 人生の楽しみをどう見つけるか
第20講 結びに代えて続きを読む投稿日:2022.12.01
学ぶを学ぶために、知識を得るために長期的な知識を深めるために読んだ。
一つのことに邁進してゆるぎない方法を確立する。
それを応用する。投稿日:2023.11.11
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