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地雷グリコ
地雷グリコ
青崎有吾/KADOKAWA
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総合評価

1026件)
4.2
406
374
168
22
10
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    話題になってるなーとは思いながらも、どんなジャンルか分からずしばらく読むのを躊躇していた一冊。 結果、とてもいい暇つぶしになった。 グリコはやっぱりあのグリコだったかと思いながらも、あのグリコではなかった不思議な感覚、つかみどころのない主人公、鉱田ちゃんとの関係性など、頭の中で映像化に向けた妄想が膨らみ、楽しく読めた。 グリコで味を占めた僕も、別のステージでは戦略を練りながら真兎と絵空と戦っていた。 結果勝てそうな気は全くなかったが、それでも僕も一緒にゲームに参加しているような気分になって、頭の中はなかなかエキサイティングな日曜日を過ごせた。 きっと続編もあるのだろう。 楽しみに待つとしよう。

    2
    投稿日: 2025.03.30
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    ミステリー系の賞を総なめしているようなので期待して購入。 漫画カイジの限定じゃんけんのような創作ゲーム対決を使った心理戦がメイン。 面白いし読みやすいが、タイトルからバイオレンスなものをイメージすると肩透かしにあう。 ゲームは面白そうで実際にしてみたくなる。

    1
    投稿日: 2025.03.29
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    流石のこのミス。 どの話もトリックが丁寧に練られており、ハッとさせられる。読後感も爽やかで大満足の一冊。

    2
    投稿日: 2025.03.29
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    やっと借りられた。 ★評価が高かったので期待してしまったが、裏切られることなく良かった! 基本となるゲームはポピュラーで分かりやすいのに、追加事項でなかなかに刺激的。 ルール違反しなければ、どんな手も使えるところや、勝利の道筋が最後まで見えないところが面白かった。 あと、塗辺くんが良かった。

    22
    投稿日: 2025.03.28
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    漫画とかでは結構多そうですが、オリジナルのゲームでもって勝敗を決する、というあれです。初めの何篇かはまあそのまんまそういうお話だったんですが、最後には主人公たちの過去の話がきれいにまとまり青春小説の様相をも。読後感も悪くなくて面白かったです。いやしかし、いちいちゲーム考えてそのルールの穴だの考えるの大変だっただろうなあ・・・と。ストーリーで言及される「穴」じゃなくて、いやでもこういう方法ならもっと楽に・・みたいな「抜け」を考えるのは特に。 前にとある作家さんが「作家よりも頭のいいキャラクターってどうやって作ればいいのか?それは作者が何日も考えてやっとわかるような話を一瞬で理解したっていうようにすればいい」みたいなことを書いていた記憶がありますが、まさに今作はそんな感じ。 ただ気になったのは、何故「作中の勝負はいずれも既存のゲームではなくオリジナルのゲームでなければいけないのか?」という部分については言及されず。作中の人物視点では、どう考えても初めて挑む側と「僕が考えたんだけどね」という側では有利不利がありすぎませんか?

    2
    投稿日: 2025.03.28
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    第37回山本周五郎賞 第77回日本推理作家協会賞 第24回本格ミステリ大賞 第7回飯田賞 第10回 ミヤボン2024 2023年SRの会ミステリーベスト10第1位 難しくて奥が深いゲームだけど、誰にでも馴染みのあるゲームに特殊ルールを追加したものなのでわかりやすくて良かった。 ゲームの発想やイカサマの手口は素直にすごいと思うし、面白かった。 でも自分の脳も働かされるので、頑張って読まなきゃいけないのがしんどい。 真兎(まと)が絵空に謝らせたいと思う理由にちょっとジーンときた。

    46
    投稿日: 2025.03.28
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    めっちゃいい。軽く読めるのに緊張感が伝わってくるのが楽しい。 どのゲームもシンプルで分かりやすく、でも様々な方法でレベルの高い物になっていて真新しさを感じて面白かった。 真兎の超主人公キャラも絵空の最強感もいい。鉱田ちゃん視点でその2人を見てるのも面白い。 青春要素も強めでそういった部分でも面白い。 ゲーム内でもお互いの心情が上手く書かれている。真兎がゲームをひっくり返す時は書くところ書かないところが上手いので読者までもその場の人達と同じように驚かせられる。 そのゲームの広がりを感じるのも、次はどんな手を使うんだろうと考えるのも面白い。 ゲームが始まる理由も、展開も、横の繋がりも綺麗で終わり方も良かった。 もっと読みたい。エピローグのとこの戦い書いてくれ(т-т)

    3
    投稿日: 2025.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文句なしのおもろです。 イカサマとロジックが詰め込まれていて、読んでて楽しい頭脳戦だった。 1章で校内最強の先輩を倒してしまい、2章でせこいイカサマするカフェの店長が相手とわかった時は、この後の展開どうするんだろうと不安だったが、その不安を嘲笑うように3章から加速度的に面白くなった。 こういう現実的に不可能であろうことも、ロジカルな頭脳戦として昇華できるのも、小説という形態だけに可能な芸術なのかと思う。

    3
    投稿日: 2025.03.27
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    真兎がどうやって勝負に勝つのか、勝ち方が全く予想できない。毎回驚かされる。 ゲームの種類もみんなが知っているようなゲームにプラスαでルールを追加しているユニークな遊びで面白い。

    3
    投稿日: 2025.03.27
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    星3.5 悪くはないけど今までもあったジャンルだしラノベ、漫画的 評判の良さや賞をとりまくってるけど正直そこまではないかと。 ラノベや漫画っぽい内容やキャラクターで、実際この手の作品はよくある。 その中で突出しているかというとそうでもないので(決して悪くはないが)一般小説というジャンルで出版したが故の評価や賞の数々といった気がしてしまい違和感を感じた。 内容としてはアレンジされたポピュラーなゲームでの駆け引きを楽しむもので、ゲームのオリジナリティとわかりやすさやキャラクターの個性は魅力的だった。 ただ、主人公がチートすぎて(加えて相手が意図的に噛ませ犬になりすぎている)最終章以外はハラハラしづらかった。 主人公の勝負強さのバックボーンが見えれば説得力がありチートとは思わなかったので、一つゲームを削ってでもこの辺りを描いてほしかった。 また、パターンとしてもイカサマで頓知くさいものばかりとバリエーションの狭さも飽きやすい要因だった。 純粋な駆け引きや時には運のハラハラ感の中で、イカサマや頓知が発生するくらいのバランスのほうが感情移入しやすかったかと感じた。 最終章はかなりの強敵で、主人公を上回りそうな頭脳が感じられたので楽しめたし、二人の関係性や主人公の目的も分かり、ゲームとしても面白さだけでなく、ストーリーとしての面白さも加わっていたので良いまとめ方だった。 十分楽しめたが、一般小説で出版したことでも妙で過剰評価や課題広告に感じたのと、ラノベや漫画で出したほうが、上記の弱点も補えたので、全体的に惜しい出来の作品かと思う。

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    『遊戯王』(初期)や『HUNTER×HUNTER』のような知能戦やトリックが楽しめる作品です。ゲームのルールと、それを主人公がどう崩していくかという駆け引きが非常に魅力的で、とても惹き込まれました。 キャラクターの魅力も圧倒的で、特に真兎、鉱田ちゃん、絵空といった主要キャラクターの個性が光ります。登場人物同士の心理戦や掛け合いも見どころの一つです。 文章はライトで読みやすく、サクサクと物語が進むため、没入感も抜群です。 私が特に面白かったゲームは後半の二つ、「だるまさんがかぞえた」と「フォールームポーカー」。共に、トリックが分かりやすく、対戦相手も強いため、緊迫感のあるバトルが楽しめました。 一方で、文字だけではゲームのルールやトリックが少し難しく感じる場面もあったため、アニメ化や実写映画化を期待したい作品でもあります。 続編もぜひ読んでみたい一冊です。

    7
    投稿日: 2025.03.27
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    最初のゲームは本のタイトルと同じ地雷グリコ。この小説のチュートリアルというべきか、分かりやすくて面白い。高度な頭脳戦が繰り広げられるのに、章のラスト高校生らしい締めでほっこりさせてくれる。そんな感じで合計5つのゲームをする。昔からある遊びを組み合わせて、独自のルールを盛り込む。この賢さに脱帽です。この手の話考える作者には頭が上がらない。もっと頭が切れるようになれば、この本もくだらねー。と一言で切り捨てられるのだろうか。

    8
    投稿日: 2025.03.26
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    いつもの読書とは違う脳を使って疲れたよ。ルールを理解し、何が起きていて、どうしてそうなるのかを掴むまでが大変。フォールームポーカーではカードを全部書いて、引かれたカードをケシコミながら読んだくらい。ゲーム後、真兎ちゃんの解説でおぉーってなるのが快感! 楽しかったぁ。新しい読書体験でした。

    2
    投稿日: 2025.03.26
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    図書館の本90 メカニズムは全然理解が追い付いてこないけれど、イカサマの理屈が通ることが理解できれば面白い。ストーリー的にも青春要素もあって、個人的にはとても楽しく読めた。思考の読み合いのスピード感に現実味はないが、ラノベ感覚で読めるので気軽に読書を楽しめた。

    4
    投稿日: 2025.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういう本めちゃくちゃ好き。 頬白高に通う1年生の射守屋真兎。時には文化祭の店の出店場所、時にはカフェの出禁を解いてもらうため、時には数千万円を賭けて色々な人と勝負する話。 ライアーゲーム好きな俺からするとこういう話本当に好き。 どの勝負も手に汗握るし最初はリードされるけど最後の最後に大逆転って感じでスカッとする。 特にだるまさんがかぞえたの話が1番好き。 相手が真兎を舐めて掛かってるけど最初からずっと手のひらで転がされてて真兎の圧倒的強者感がたまらない。 他の勝負も全部面白いしゲーム自体がみんなが知ってる遊びにちょっと一手間加えられて運ゲーじゃなくて読み合いとかの戦略が重要視されるゲームなのがいい。 どの勝負もルールの穴をつくようか盤外戦術だったり、行動、ルール説明の段階から相手の行動を誘導したりでめちゃくちゃ面白いしみんな頭がいい。 あとはどのキャラも魅力的。椚先輩の面倒見の良さとか、佐分利会長の破天荒さ、新妻の実況解説もいい。真兎が実は鉱田ちゃんのことが大好きなの可愛い。絵空との勝負は鉱田ちゃんのための勝負なのも好きなの伝わる。鉱田ちゃんの振り回される助手感もいい。 勝負1つ1つが緊張感あってめちゃくちゃ楽しめた。

    3
    投稿日: 2025.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    創作ゲームによる頭脳バトル青春ミステリ。 最初は軽さに戸惑いつつも、シンプルだけど奥深いゲームと予想を越えて来る展開に期待値爆上がり。 動機の軽さなどから2話目で若干テンションが下がるも、3話目で意図的だった事が明かされビックリ。 週刊マンガ的展開の4話目ににんまり。初見殺しを見破られるとそうなるよなぁと理解しつつも、若干の肩透かし。でも、最後ホラーの様な演出は好き。 最終話の勝負だけは自由度が桁違いに高くて、大喜利みたいになってたのが少し不満。このジャンルのお約束ではあるけれども。しかしそれ以上に話の着地点が最高に爽やかで大満足。エピローグで物語が広がるのも完璧。 続編待ってます!

    1
    投稿日: 2025.03.23
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    私はそれぞれのゲームの解答がよくわからなかった。数学が苦手だからか、脳が鈍いからなのか… それぞれのゲームの内容は難しかったけど、真兎と鉱田ちゃんの友情が良かった。こんな友達に出会えたら素敵な中学〜高校生活を送れるんだろうな。

    0
    投稿日: 2025.03.23
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    よくできたゲームと天才JKの友情。 真兎の勝ち方が、トリッキーすぎてついていけない感じがしたけど、これくらいやらないと話が盛り上がらないのかな。 アニメ化したらいいのに、と思ったら漫画の原作もしてるみたいで、天才美少女の人物造形もアニメっぽくてよかった。

    9
    投稿日: 2025.03.23
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    読み始め時点でキャラ描写が一部の男性読者にウケそうな女子高生キャラという印象があり、また男子の願望を煮詰めたような女子の物語かと読み進めるのを躊躇した。男女の会話の掛け合いもその願望を前面に押し出したようなやり取りであり『地雷グリコ』と『坊主衰弱』あたりまでげんなりしながら読んでいた。しかし後半は巻き返しの面白さだった。

    8
    投稿日: 2025.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編というよりは1話完結型の小説。 別でタイトルをつけるのもありなんじゃないかってくらい射守矢のキャラクターが良い。 地雷グリコ ルール説明の時点でなんとなく展開が予想できて、勝ち方も概ね予想通りだけど、1話で出てくるキャラクターが継続して出てくるためキャラの特徴を全員捉えられる重要な話でルールも分かりやすくて良かった。 坊主衰弱 外部との話であることも大人相手なことも展開が違くて面白い。しっかりイカサマでもそれを利用した勝ち方が王道っぽい。 自由律ジャンケン 文の一個一個が伏線になっていて、最後のほうには、うわーーーまじかほんとだ!ってなった。 相手もチートだけど射守矢の、ルール説明時から最後の勝ち方が見えてる感じがよく見える良い話。 だるまさんがかぞえた この話に関しては相手のかませ犬感がすごい。 最後の勝ち方は予想してなくて面白かった。 にしても射守矢の相手を見抜く力は憧れとともに生きにくそう。 フォールーム・ポーカー 名審判再び!この審判好きです。 ルールはわかりやすいようで難しい。単純なことをやってそうだけど常人には無理という感じで、最終話感がすごい。 絵空も強いし、射守矢が緊張しているのは新鮮だった。途中の動きもずっとすごいことしてるのに最後のトリックはシンプルのようで、いやそれほんとにいける?っていうことをしているけど、それを可能にするテクニック最高。 エピローグの話も全然全貌が想像できなくて読みたいーー。 昔からの遊びを新しい遊びに作り替えるみたいなのはよくあるけど、どれも1つルールを足しただけなのに心理戦具合が高まりまくってすごいルール設定。そして説明が分かりやすい。面白かった。ドラマ化できそう。

    3
    投稿日: 2025.03.22
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    緻密な頭脳戦、心理戦は圧巻だった。次の展開は予想を遥かに超えてきた。高校生の語り口としては少しリアリティがない生徒もいたけど、キャラ設定としてはとてもわかりやすかった。

    11
    投稿日: 2025.03.22
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    ラジオで関口正彦さんが絶賛していたのでチョイス。 ゲームミステリー? 読者も頭を使わないといけないのでかなり疲れる(笑) マンガやアニメの方がわかりやすいのでは? と思ったら、マンガも出てるみたいですね。 古典的でもあり、新しいジャンルでもある不思議な感覚です。

    16
    投稿日: 2025.03.21
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    タイトルにもなっている「地雷グリコ」がいちばん面白かった。 これだけは、こうなった方が有利じゃないかな!?っていう第一段階だけは私の頭脳でも思い浮かべることができた。 その後のどこに設定するかっていうのはまぁ考えることすら放棄ー状態だったけど。 以降はもうよくまぁそんな事思い付くなぁーという感じでほー、へー、なるほどー、といった具合。 出る杭は打たれるが、出すぎた杭は打たれない状態で、私の頭脳からすれば出すぎた杭レベルと認定したようで、カラクリを見破ってやろうなんぞも思わずでの読了となった。 こういうゲームを思いつけたり、攻略法を考えつけたり、解説読まずして読解できる頭脳があればほくそ笑む面白さを感じながら読めたかもしれない。

    24
    投稿日: 2025.03.20
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    やる気なさそげながら勝負事にめっぽう強い女子高生が数々のゲームに挑むお話。 表題のグリコや、だるまさんが転んだなど、既存のゲームに一ひねり二ひねり加えたルールで、高校生が真剣にやっている様を想像すると笑ってしまうけれども、その実ヒリヒリするような頭脳戦が繰り広げられていてスピード感があって楽しい。 勝利の報酬が基本ゆるっとしていて、それもまた軽くてかわいらしくて良かった。

    2
    投稿日: 2025.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    馴染みのある遊びをここまで発展させて、心理戦・頭脳戦に持ち込める青崎さんが本当にすごいと思いました。 地雷グリコ 面白い!マジックショーを見てるような感覚 馴染みのある遊びだからこそ、情景も容易に想像できていい。実際にこんな巧妙な遊びしてたら、もっと頭良く?皮肉混じりの?女の子になれてたかな?笑 坊主衰弱 射守矢ちゃんって、本当に人の細部まで観察していて、予測していてすごいなあって関心しながら読んだ。あとシンプルにやっぱ賢いなと、憧れる。 自由律ジャンケン これは、ついて行くの難しかった!たぶん、全然理解できてない。けどみんなのキャラが立ってるおかげで、なんかわからなくても面白かったです。 だるまさんがかぞえた 震える〜!!!こわいーー!!ここまで来ると怖いです!!ホラーじゃないのにホラーに感じます!笑 登場人物みんな頭いいけど、鉱田さんがいてくれることで、一緒の感情を共有できて嬉しいです。 フォールーム・ポーカー この物語の終わりとしては最高の密度だったと思います。地雷グリコだけ読もうと思っていたのに、気づいたらフォールーム・ポーカーまで集中して読んでしまいました。この没入感がたまらなかったです。

    9
    投稿日: 2025.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作地雷グリコがいちばん面白かったかな。 後半にいくに従って、イカサマ要素がメインになっているので、一緒に展開を推理するという楽しみ方をしたい人には向きません。 ストーリーは3人の女子高生の友情とその絡れを交えつつ、ゲームを通して事実に迫っていくというもの。 最初が表題作だったため、だんだん自分のテンションが下がってしまい、次々と繰り出されるイカサマ合戦に正直辟易してしまったところもあります。 あと絵空が中3の受験前にやったテストの点数操作は、果たして本当にそんなふうになるだろうかと疑問を感じました。

    4
    投稿日: 2025.03.19
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    お馴染みのゲームに新ルールを加えての頭脳バトル。このルールだとこうすればいいのでは? とパッと思いつけるのはルールが明快である証拠。 しかしそんな思惑なんて、軽く乗り越えひっくり返し叩きのめされる。その大胆さと美しさは、正に本格ミステリの極致。 そんな本格ミステリとしての確固たるものがある上に、物語としての根幹に友人関係を置く。 何のために戦うのか(ミステリ的に言えば、何のため謎を解くのか)の根幹に、青春の機微を描く。そこが青崎有吾作品の魅力だろう。

    3
    投稿日: 2025.03.18
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    いやー、すごいな。読み終わった最初の感想はそれ。というか、読んでる途中からそれ。どうやったらこんな話思いつくんや…。「こんな話」というか、「こんなゲーム」と言うべきか。帯に書かれている「究極の頭脳戦小説」という一言につきる。超人的な分析力・思考力・推理力をもつ女子高生が、生徒会組織や他校を相手取りながら「賭け」をして、望むものを手に入れていく話なのだが、彼女が取り組む「ゲーム」や「賭け」のルールがどれも一風変わったオリジナル品。そして、そのゲーム展開や、登場人物たちの心理戦がめちゃくちゃ緻密で複雑。複雑だけど、最後は鮮やかに終結していく。よくこんなオリジナルゲームや勝ち筋を思いつくもんだなあと思う。思考バトルに全くついていけない笑。すごかった。四大ミステリ賞を総ナメしたのも頷ける。びっくりの連続だった。

    9
    投稿日: 2025.03.17
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    ゆるっとした見た目ながら、勝負ごとに滅法強い女子高生、射守矢真兎(いもりやまと)。 真兎のクラスは、文化祭の場所取りのため、校内の他団体と争うことになる。以前は抽選で決められていたのだが、運任せではなく、勝負で決めたいという声が上がり、トーナメント形式で対戦することになったのだ。 真兎はクラスメートの鉱田ちゃんの頼みでクラス代表者となる。 代表者たちは平和的・かつ明確な勝敗がつけられる勝負で対決する。真兎は順調に勝ち上がり、決勝戦まで来た。その相手は生徒会。最強の敵である。 さて、勝敗はどうつけるのか。 提案されたのは「地雷グリコ」。石段46段を先に上りきった方が勝ち。 いわゆるじゃんけんの「グリコ」なのだが、いささかひねりがある。グーで勝てば「グリコ」で3段、チョキなら「チヨコレイト」で6段、パーなら「パイナツプル」で6段、というルールはそのままだが、双方、階段内の3つに「地雷」を仕掛けることができる。もちろん、比喩的な地雷で本物ではない。Aが仕掛けた「地雷」の段にBが止まると、「被弾」と称して10段下がらなければならない。Aが仕掛けた「地雷」の段のA自身が止まってしまった場合、10段下がるペナルティはないが、「ミス」として、相手方にその段に「地雷」があることがバレてしまう。 さて、「地雷」をどこに仕掛けるか。そして、じゃんけんをどのように進めるか。 双方、腹の探り合いの頭脳ゲームが始まる。 2話目はかるた部と喫茶店のマスターとの戦いに真兎が首を突っ込む。勝負は「坊主衰弱」という、坊主めくりと神経衰弱を併せたゲーム。 3話目は真兎の勝負強さを伝え聞いた生徒会長が真兎を手駒にしようと近づいてくる。会長は別の私立高校に戦いを挑もうとしていたのだ。その高校には、真兎と鉱田ちゃんの中学の同級生であった雨季田絵空(うきたえそら)がいた。会長からその名を聞いた真兎の目の色が変わる。勝負の方法は「自由律じゃんけん」。普通のじゃんけんのグー・チョキ・パーのほかに、双方1種類ずつ新たな独自手を作ることができる。但し、「すべての手に勝つ」といったような強すぎる手は禁止。この手がどんな手かは作った本人と審判だけが知っている。7回勝負の勝ち越し戦。勝負を繰り返すうちに、相手の独自手がどんなルールで、そして何を出せば勝てるか考えなければならない。これも頭脳戦である。 4話目は絵空本人と戦う前の私立高生徒会との戦い。勝負の方法は「だるまさんがかぞえた」で、「だるまさんが転んだ」の変形である。 5話目で真兎と因縁があるらしい絵空が登場する。勝負はポーカーにひねりを加えた「フォールーム・ポーカー」。果たして勝利はどちらの手に。 ゲームのひねり方はなかなかおもしろい。設定の出来としては、表題作の「地雷グリコ」が一番のように思う。残りは結構トリッキーで、ルール違反ではないが、フェアかどうかややグレーの、アクロバティックな勝ち方になっている。 5つのゲームをつなぐのが、真兎、鉱田ちゃん、絵空の3人の因縁だ。 中学時代、彼女らに何があったのか。最終的に明かされる「それ」は、個人的には若干軽いというか、もう少し深刻であってもよかったようにも思うが、人の生き死にが関わるようなものでなかったのはよかったかな。 ちゃらんぽらんに見えて勝負強い真兎と、怜悧に切れる絵空をつなぐのが、「普通」の女子高生、鉱田ちゃんである、という関係性も楽しいところ。

    12
    投稿日: 2025.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どこか達観したような不思議な雰囲気を持つ天才女子高生の頭脳戦バトル。 めちゃくちゃ面白かった。 賭ケグルイに似てるという評判を聞いてちょっと不安だったけど(賭ケグルイはイタすぎるのと、嘘喰いと比べると内容がおままごと過ぎてダメだった)、そんな心配は杞憂だった。 小説という媒体だからこそ楽しめたのかも。 地雷グリコ戦の連鎖については少し不満があるけど。 ルール説明の時に地雷を1番効率よく全て踏ませる方法として俺レベルでも連鎖はすぐに思いついたのに、いくら真兎の誘導だろうと椚先輩がその可能性を全て消してたのはちょっと都合良すぎだろと思った。 でもぶっちゃけそんなことはすぐに流せるくらいには面白かった。 特にフォールームポーカー、嘘喰いみたいな駆け引きしててガチで楽しめた。 絵空はちょっとサイコみあるな…。 なんか最後は3人で美しく前みたいな日常をみたいな感じでカフェ行ってたけど、ボヤ騒ぎを意図的に起こすような奴だぞそいつは。 蛇足だとは思うが続編出して欲しい。 もう一度真兎達に会いたい。

    2
    投稿日: 2025.03.17
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    子どもの頃のゲームが、 運任せじゃないの?と思わせるゲームが、 こんなにも頭脳戦になるんだととても感心しました。 しかし、 だんだんついていけなくなって、 あまり深く考えずに読みました。 さわやかな学園物、さっぱりとして面白かったです。

    2
    投稿日: 2025.03.15
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    勝負に強い女子高生が様々なオリジナルゲームに挑み~という粗筋の物語。それぞれのゲームのルールやその勝ち方にいろんなオリジナルな思考が込められていて、分かりやすい良質なミステリーになっている。登場人物のキャラクター設定もよく物語としても楽しめる。

    2
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めは圧倒的に不利に思わせて、最後でかっさらう様が読んでいて気持ちよかった。文化祭関連の高校生らしい勝負から、最後は大金を賭けた勝負でライアーゲームのようにヒリヒリした。

    2
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    勝負事に強い女子高生・真兎が、学校内外の揉め事に巻き込まれ、頭脳バトルに挑んでいく。 5篇の連作短編集。 真兎が参加するゲームは、グリコやジャンケンといった昔ながらの遊びに一捻りを加えた独自のゲーム。 どれもルールが複雑で、理解しながら読み進めるのが中々大変でした。 目まぐるしい戦況の変化も心理的な駆引きも面白く、頭の体操になりました。 どのゲームも一筋縄ではいかない決着で楽しめたのですが、ちょっとルールの解釈が屁理屈すぎるところもあって首をかしげる部分もありました。 真兎と鉱田ちゃんのシスターフッド的な友情にもキュンキュンしました!

    4
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    HKさんのおすすめ。 非常に面白かった。 スタートはタイトルの「地雷グリコ」、 高校の文化祭の場所取りのためのゲームだった。 何の見返りもないのに無駄に熱い高校の文化祭は体感しているので、 一等地の屋上を巡って神社の階段で「グリコ」を実行する話には、 微笑ましさを感じていた。 だが、ゲームが主役とはいえ、ほわほわした青春小説かと思いきや、 その後次から次へと難しいゲームが続き、 話は難関私立高校の秘密と金、それも十億円という大金の話がからんでくる。 学内で「奨学金」という名前の金を賭けたゲームを推奨するような、 しかも入学に際してその才能が認められるような難関高の設定は ありえないとは判っていても面白い。 正直、ゲームのルールやその駆け引きのかなりの部分は理解できなかったし、 ゲームの達人、真兎のあほっぽくしている手口も鼻につくとこがあったが、 一発逆転で勝つ爽快感が面白かったのは確かだ。 途中で難関私立高校と大金というラスボスを出して、 普通の高校生活からギアをあげたプロットも楽しかった。 ただ、ギアをあげたのはそれだけではない。 三人の女子高生たちのモノローグが増えて、 テンポの良いのど滑りのいい文章の中、 キラリヒラリとした表現がかまされていたのも良かった。 ただ、その三人の個性をもうちょっと立てるというか、仕分けてほしかった。 例えば、タップダンスを続けるために希望していた高校に落ちたからと言って、 「鉱田ちゃん」は後輩にもらった卒業の花束を肩に乗っけたりはしない。 獲れなかった直木賞の選評を読んでみた。 たしかに、この話のゲームの勝敗は、 ルール破りというか、ズルというか、今でいう「チート」で決まる。 選考委員の先生方には不評だったが、 それを世間が面白いと思っているということは、 今の世はそれを是としているのだろうか。 それとも、世の中はそういうものだと思っているのだろうか。 それだけが、少し怖い。

    0
    投稿日: 2025.03.14
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    おもしろかったです。 誰でも一度はしたことのある懐かしい遊びが、ゲームという形で ルールが加わり勝ち負けを争う。 よく考えられているなぁ。と何度も感心するぐらいトリックやカラクリがゲームの中にあふれていて 作者の頭の柔らかさに感心しました。 読みながら、アニメを見ているような、個性的で魅力的なキャラクターの顔や姿が浮かびあっという間に読み終わりました。

    44
    投稿日: 2025.03.14
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    いやー、すごい作品だった。 しかしよくこんな設定を思いつくな。 著者の脳内はどうなっているのか。 「だるまさんがかぞえた」は痛快すぎて5回ぐらい読みました。 作中の登場人物たぶん全員IQ250以上(笑)

    3
    投稿日: 2025.03.13
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    アニメの原作を読んでるみたいに、映像が浮かんできて、楽しく面白く読んだ。 ゲームの攻略は全く理解できなかったけど、理解できなくても、それなりに面白かった。 女子の友情物語がゲームと絡んでて、勝負の結果と友情の行末に、ハラハラしながら楽しめた。 読書は楽しい!って思える1冊。

    28
    投稿日: 2025.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久々の推理小説 短編集だからわかりやすい! 今回こそは終わった、、、と思わせて絶対裏切ってくる真兎 最終章では真兎の本音が溢れててそれもよかった 誰も死なないミステリー、けどハラハラドキドキで楽しかったです

    2
    投稿日: 2025.03.12
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    本屋で大量に平積みされていたのと、初めて目にする著者の方だったので興味が湧き、購入したのですが、めちゃくちゃ面白かったです!! 全5編で高校生同士の頭脳勝負が繰り広げられるのですが、その勝負の方法は、各編ともに全国の皆さんが懐かしがるような遊びを基にしています。 そして・・・ 勝負の行方が気になって、ページをめくるのが止まらなかったです。 よく、これだけのことを著者は考えたなと感心しきりになること請け合いです。 個人的には、特に、第一篇の「地雷グリコ」に完全にやられました。 ラストでの衝撃は凄いものがありました。ちょっと、放心状態になってしまいました(笑)。 本書は頭脳プレイを存分に楽しめる作品ですので、手に取ってみてはどうでしょうか?

    2
    投稿日: 2025.03.12
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    頭脳戦×どんでん返しな小説。 5つの短編集でサクサク読めた。 どのゲームもやってみたくなるようなものばかりで、どういうトリックを使うか?というところに楽しませられる。 話の展開はやや強引でツッコみたくなるが、そういう小説ではないと思いスルー。 特に自由律ジャンケンはやってみたいと思った

    4
    投稿日: 2025.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編にもなっていて読みやすかったです。 タイトルの衝撃はありましたが、平和なお話でした! 頭脳戦、大どんでん返しありで個人的に好きな内容てんこ盛りです。 解説を読んでも何で勝ったのかわからないゲームもありましたがとても楽しく読めました!!

    3
    投稿日: 2025.03.11
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    面白い! 斬新なゲーム?そもそも既存の、ゲーム?かは不明ですが、楽しめました。 イカサマありきのゲームではあるし、ゲームのルールの細かい指示の揚げ足とりみたいな場面もありますが、分かりやすいですね。 ストーリーの展開(どうせ主人公が最後に勝つ)は読めるけど、内容がよく考えられてて面白いですね。

    3
    投稿日: 2025.03.11
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    なるほどこれが「このミス」「ミステリが読みたい!」「本格ミステリ・ベスト10」「週刊文春」の4冠になったやつか… 高校生が挑む勝負、と帯にあったのでてっきりコミックの『賭ケグルイ』のようなものをイメージしていたが、思いのほか青春だった。 5つの勝負はそれぞれ馴染みのあるゲームを難解にアレンジした内容のため、ルールは理解しやすい。 ただそこに至る勝負の分かれ目や考え方はさっぱり。 ドラゴンボールにおけるピッコロみたいに説明してくれるキャラがきちんと配置されているし、読者と同じ目線でゲームを(ハラハラしながら)見守る主人公がいるので臨場感があって入りやすかった。 どうやってこんなゲームやストーリーを思いつくのかと感心してしまう。 高校生らしく重苦しくない内容で、わたしとしてはミステリーというよりエンタメ小説として受け止めた。 手軽だし面白い。 真兎がチートすぎるのはあれでしたが… (ご都合主義的な…)

    7
    投稿日: 2025.03.11
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    どんでん返しのオンパレード、何度だって裏切られた。 普段小説を読みませんが、図書館で読んだ雑誌にオススメされていた。また、書店でも店員さんがお手製のポップで絶賛していた。 目につく機会が多かったので、試しにあらすじ見るとなんかワクワクする。即ポチりました。 刺さったのは、心理戦や論理バトルがシリアスになりすぎないところ。自分はボードゲームやマーダーミステリーが大好きだけど、グロ系に食傷気味だったので、とても居心地の良い読書体験でした。 学祭の場所取りや店の出禁解除のためにゲームで勝敗をつけるなんて、高校生設定をフル活用しすぎて最高です。 僕も生活の中にこんなふうにゲームを取り入れたいなあ、とワクワクしました。

    4
    投稿日: 2025.03.10
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    予想以上にラノベチックでチープな印象を受けた。期待しすぎた感があるが、それにしても似たようなギャンブル系の漫画や小説がたくさんある中で、秀でた部分があるとは思えなかった。

    2
    投稿日: 2025.03.09
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     青崎有吾さんが書く高校生の物語とあれば、それだけでかなりの信頼を寄せられるのは本書も同様でありながら、読みやすくも切ない青春ものだけではない新たな要素として、子どもの頃に遊んでいたシンプルで懐かしいゲームに、彼お得意の論理的思考をふんだんに取り入れることで、全く違った印象へと様変わりする、そのお互いの思考を読みながらの駆け引きがこの上ない面白さへと変わる過程には、まさに人間同士で遊ぶからこそ無限の楽しさがあるボードゲームのリプレイを追体験しているような感覚で、それを小説で味わわせてくれた、この斬新さがまずは読み所なのではないかと思う。  そして、本書のもう一つの読み所として、5つの短編が連作ものになっていることで徐々にメインのストーリーを意識させつつ、そこに本書の主人公「射守矢真兎」と、その友人達の新たな一面も少しずつ明らかになっていき、そうした先が気になる構成に比例するかのように物語も次第と熱を帯びてくる、その手に汗握る展開は、まさに勝ち負けが重要となってくるゲーム性を伴うからこそ、読み手も思わず物語の中に入り込んでしまうような魅力に満ちている。  ここからは5つの短編について、それぞれのゲームの内容は書いてしまうとつまらないので、それ以外に感じた印象を書いていきたい。 「地雷グリコ」  細かいところまできっちりしていそうな、これまで負け無しの生徒会メンバー「椚(くぬぎ)迅人」先輩(三年)に挑むのは、適当キャラっぽい雰囲気だが勝負事に強い射守矢(一年)であり、この対照的な見た目の二人を最初のゲームから並べることに意味を感じられそうなのは、その後の展開からも明らかでありながら、彼女の友達「紘田ちゃん」主観の独特な視点や塗辺君のキャラとしての面白さが既に盛り込まれていることに、連作ものならではの期待感を募らせる構成も上手いと思うし、「馬鹿と煙は高いところが好き」からインスパイアされたような「愚煙試合」のネーミングセンスも好き。 「坊主衰弱」  舞台は一転して高校の外へと移る新鮮さと、そこで対戦に至るまでのドロドロした経緯との対照性の鮮やかさに加えて、その対戦相手に抱かせる「こういう人いるよね」という嫌な感じに、ここでは『子どもと大人』の対比を皮肉も交えて描きながら、それぞれがこうだといった固定観念を感じさせない点に、今の時代の価値観も窺えそうだが、射守矢の真っ当とも思われる言葉、「『人生はゲームだ』なんてふざけたこと抜かすやつを信じちゃだめだよ」に、彼女自身の複雑な内面を窺わせるものがあったりと、その一筋縄ではいかない感覚には、青崎さんがゲームを通して伝えたいメッセージがあるようにも感じられた。 「自由律ジャンケン」  ここに来て、射守矢の生き方へのスタンスとも思われるものが少し明らかになり、それは学校生活という閉鎖的な空間に於いて殆どの方が気にするのかもしれない、決して笑えないものがある一方で、勝負事に対する法則のようなものもチラホラと見え隠れし、例えば『愚鈍なふりして戦略を練り、油断を誘い死角から刺す』とか、『より多くの情報を隠し、より多くの情報を得た者が勝つ』等、そこには彼女の生き方が反映されているように思われながらも、『まあ完全に自由な世界なんてのは、幻想ですものね』と、どこか諦観めいた様子や、ある仕組みを『賢くて醜い資本主義の縮図』と皮肉ったりと、生徒会会長「佐分利錵子」のキャラクターやゲームの面白さに注目が集まる中、ひっそりとこういったメッセージ性のある内容を入れているのが、却って目に留まり気になってしまう。 「だるまさんがかぞえた」  人とのアナログな遊びよりもソシャゲ(主にSNS上で提供されるオンラインゲームアプリ)の方が、思考を費やす価値があって断然面白いと考える対戦相手の、どこか人間自体を侮っているような様に『人間対コンピュータ』の構図を思い浮かべて、そこにはコンピュータの方が、より計算し尽くされた奥の深い思考力を促してくれる面白さはあるのかもしれないが、ここで射守矢とゲームをすることによって実感されたのは、人間には人間にしか思い浮かべることができないような独自の発想力があることで、それは本書で青崎さんが考案した5つのゲームのような、計算し尽くされたというよりは柔軟なものの見方や想像力に加えて、言葉で決められたものだけに、その解釈や捉え方は人の数だけ存在するような、そうした『余地を残してある』点にこそ人間の良さや可能性を引き出すものがあるのではないかと考えたことで、思い出すのは、パスカルの『人間は考える葦である』。 「フォールーム・ポーカー」  冒頭で射守矢が問い掛ける、『この世で一番大切なものは、何か』からも分かるように、ゲームもメインストーリーもクライマックスを迎えた、これまでで最も熱い展開にハラハラドキドキしながらも、『私全力疾走で五十メートル十秒だけど、ゾンビに追われたらもっと速く走れそうな気がする。だったらガチってなんなんだろう?』には、考えさせられるものがありながらも、冒頭の問い掛けに対して、私は『自分自身で見出すもので、人それぞれによって異なる』と解釈した。  主人公「射守矢真兎」の名前には、物語でも取り上げられる「イモリ」に対するイメージや、『まるで矢で射抜くように』と、最初から既に綿密な計画を立て準備を整えている点に垣間見えた、軽薄そうに見えながら実は抜け目のない一面に加え、下の名の「まと」に「兎」が含まれていることに鳥獣戯画のそれを思い出させるようなユーモアもあったりと、そんな様々な要素が共存している名前に彼女自身の人間性を感じながらも、私には時折、彼女が同じ著者のシリーズの主人公である、「裏染天馬」に見えてくる時があったことが、驚きと共に、とても印象に残る。  それは決して外見や言動だけで全てを判断してはいけない、その内面には複雑で繊細なものが潜んでいた人間を主人公にしたいという共通点に気付いたことによって、青崎さんの作家性や人間性のようなものが、本書からも感じられた安心感が嬉しいというか、おそらく今回は多彩なシリーズを持つ彼である故に偶然が重なっただけだとは思うけれども、本格ミステリも独創的なゲームも、それぞれが思考に思考を重ねながら途中に仕込みを入れつつ、更に先の展開にまで思いを巡らせては思わぬ波瀾や逆転劇で読み手を楽しませてくれる、そうした複雑な過程でありながらも、決して挫けずに最後まで物語を書き上げてみせた、どちらも論理的思考の賜物という点に於いては、私の印象も、強ち的外れでは無いような気がしてくるのである。

    65
    投稿日: 2025.03.09
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    面白いしすごい頭脳戦なのはわかるのだが、なんかワクワクしないのと、コメディ描写や百合っぽい世界観が合わない。女子の服装だけを細かく描写してるのも気持ち悪くて、耐えきれず途中で中断した。西尾維新をやりたいのだろうが、キャラクターに魅力を感じなかった。なんか惜しい。

    2
    投稿日: 2025.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めはキャラのゆるさからこれがミステリ賞取りまくってる作品なのか…?と不安になったけど、ゲームが始まったあたりから面白くなってきた。連作短編で最後は綺麗に帰結するけど、基本的には前半で罠を張って最後に大逆転というワンパターンが続く。

    2
    投稿日: 2025.03.09
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    きっと誰もがやったことのある身近なゲームが、少しのアレンジでお互いの心を読み合う心理ゲームになるなんて驚きでした。 一緒にゲームに参加している気持ちになれて、ドキドキ、ワクワクがとまりません。 先の先を読んだり、裏の裏を取ったり、こんな仕掛けだったなんてって、ゲーム後の種明かしでは驚きの連続でした。 謎解きなのに誰も傷つかないのもすごく良かったです。

    150
    投稿日: 2025.03.08
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    学校の中で起こった対立の決着をつけるために頭脳を使ったゲームで戦う話。 勝つためにどのようなことをすれば良いか考えながら読むので謎解きのような感覚で読める。 どちらかというとラノベとかサブカル寄りの小説

    2
    投稿日: 2025.03.08
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    ゲーム性の強い賭けを行うことになる女子高生たちが主人公で、ここらは作者の従来の世界観と似ている。 あくまでも高校生の日常の中に、ロジックだけを取り出したような難問(事件)が現れ、その謎を主人公が鮮やかに解いていく…。 「体育館の殺人」シリーズは、それが殺人事件であったが、こちらは、(賞罰をかけた)ゲーム。 そういう意味では、少し「カイジ」などに近いかもしれない。 5つの短編が緩く繋がりながら、それぞれに独立したゲームでの勝負が緻密に描かれてあり、そのロジックの精密さに引き込まれる。 「図書館の殺人」で傘1つから推理を展開させた作者の才能には驚かされたが本作でもその論理構築の世界を十分に堪能できる。 そして、何より、相変わらず文章が上手い。 読みやすい文章で、多少デフォルメされてはいるものの、今どきの高校生を爽やかに描き(しかも女子高生!)、伏線を張りながら賭けを描き込み、かつ読後感は文句なく爽やか。 そして最後のシーンは映画のように鮮やかで見事。 当然、彼女たち(そして生徒会の面々)の活躍をまた読みたくなる(この作品はドラマ化されそう)。

    2
    投稿日: 2025.03.08
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     久しぶりにゾクゾク...ワクワクする本を読んだ! そもそも作中のゲームのルールから綿密で面白い! それぞれのキャラクターが使う作戦の納得感もありつつ予想だにしない動きをとってくるのが面白い。  ただゲームをして勝った負けた!ではなくて、人間関係の熟成も含めて、楽しさや悩み・悔しさなどを一緒に味わえるところが良い。  ただ一つ気になる人がおり...  塗部くん...。 この有能な人物の掘り下げも読んでみたいが、 彼は謎を帯びたままの方がいいのかもしれない。

    2
    投稿日: 2025.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    既存のルールにアレンジを加えたゲームで理解しやすく、読みやすかった。 地雷グリコ,だるまさんがかぞえた、の心理戦,まとの可愛らしさが良かった。 ルールの穴をついたイカサマが面白い一方、百人一首のカードすり替えや小火工作、扇風機工作等、それはちょっと無理がないか?と思ってしまった。 奇想天外さ,斬新さに、私的には面白味と残念感が同居した。 フォールームポーカー、絵空がちゃんと最強キャラで、これまでのマトの余裕ぶりがなくなってハラハラさせられたし、最後の最後までイカサマトリックが推理できず私も気持ちよく騙された。 (個々のキャラは良いけど、名前がちょっと残念…)

    3
    投稿日: 2025.03.07
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    お も し ろ い ! 『人が死ななくても面白い小説って久しぶりかも』 っていうのが最初のお話の感想、 というくらいミステリー小説が好きで読んでいます 読み始めはダンガンロンパっぽい?と思いましたが、 読み進めていったら賭ケグルイっぽい感じかな、と思いました とにかく面白かった!サクサクとテンポよく読めました 読んで爽快感を得られるのって非常に楽しい〜 読んでよかった!!! 読んでいて悲しいとかイライラするとか、 そういったマイナス感情が無かったのもホントに良かったです (方舟は大好きだけど『背筋がゾクゾク』⋯⋯したので 地雷グリコは『ワクワク感』が圧倒的でした) ひたすらに楽しんで読めました あー、この本に出会えて嬉しい! 記憶を消してまた読みたい、という本が増えました

    2
    投稿日: 2025.03.06
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    ルールをじっくり読み解いていけば、どうやったらゲームに勝てるのか、相手をどうはめるのかを読者の方でも「こうすれば勝てるのでは?」というアイディアまではたどり着けるので謎解きが好きな方におすすめ。 各話異なるゲームが出てくるのですが、それらも子供の頃に経験したことがある遊び(に特殊なルールを追加しているもの)なので、馴染みがあるので理解しやすいです 最後の方は完全にギャンブルパートになっていくので思わず「賭ケグルイ(嘘喰い)」じゃん!」と突っ込んでしまいましたが(笑) そういったマンガが好きな方にもおすすめの作品です また、作者さんが、先日のアメトーークの「漫画大好き芸人」で麒麟川島さんが推していた【ガス灯野良犬探偵団】の原作者さんとのことなので、こちらの漫画も後日読みたいなと思います。

    3
    投稿日: 2025.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どの章もゲーム内容の脆弱性をつく勝ち方で、破綻したルールを前提に作られているのが、少し残念だった。 いかにルールの穴をつくかを考える頓知、水平思考バトルに終始しており、どの章も同じパターンなので途中から飽きがくるのが勿体無い。 前評判的に期待値が上がっていたので、もう少し完成度の高いゲームが見たかった。

    27
    投稿日: 2025.03.05
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    高校生の射守矢真兎が挑んでいく5つの勝負を書いた短編集。 普段からよく知っているゲームに一工夫されたルールを追加して行われる勝負。 騙し合い、推理がとても面白い

    3
    投稿日: 2025.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生の主人公、射守矢真兎が5つのゲームに挑むお話。そのゲームも既存のゲームにスパイスを加えたようなもので、読者としてはゲームルールが想像しやすくて面白い。どこか、軽いライアーゲームやカイジのような感じ。 5つのゲームということで、話はもちろん繋がっているが、実質短編集を読んでいるようで、かなり読みやすい。ただ、個人的には5つも詰め込んだことで、1冊の全体的な満足度は低く思えてしまった。 以下ネタバレ含みます。 ①地雷グリコ  表題作の地雷グリコだが、全く納得がいかない。グー(三歩)、チョキ、パー(六歩)しか移動手段がない以上、3の倍数に地雷を置けば必ず地雷は踏ませられる。相手が地雷まで残り3段ならチョキ、6段ならパーを出し続ければいいので。そこに心理戦の要素は無いはず。それなのに、なぜか真兎は椚先輩の地雷を一つ回避している。その説明も無い。  本来、地雷を踏むかあいこを5連続するしか選択肢がなく、あいこルールで椚先輩が有利のはずが、なぜか終盤に連鎖爆破とかいう必要性が皆無の策で逆転している。真兎が地雷を一つ回避していなければ、差はさほどなく結果はまだ分からなかったが、真兎を勝たせるためにゲームが進行しているように感じ、そこにゲームの裏をかくような驚きは無かった。 ②坊主衰弱  これも都合よすぎませんか。店主がかがんだ数秒の間に場のカードを気がつかれずに全部入替は無理がある気がする。音が絶対にする。  百歩譲ってそれは出来たとして、新品の百人一首と使い回された物ってだいぶ違いませんかね。それに札に付けたマーカーも、過去に付けられているものは色褪せているはず。新品の付けたばかりのマーカーなんて違いに気が付かない方が不自然に思えるけれど、どうなんだろうか。それと、百枚オールカウンティングできるの凄すぎでしょう。能力付与が言ったもの勝ちになってない? ③自由律じゃんけん  これはまあ、悪くはなかったと思う。左右の手で形の不一致とみなすのも、1回戦目でちゃんと調査してるし、おぉとはなった。  ただ、小説では分かりにくいが実際に目の前で左右の手を変えられると結構違和感を覚えそうだけど。缶ごときでごまかせれるか…?  それと、佐分利会長のお邪魔手の発想は好き。ただこれがあれば、もう片方の独自手で永遠のあいこが発生するわけだけどその説明は無かったな。椚先輩はこのゲームをなんどか見た事あるそぶりだから、その辺のルールも補強されてよさそうなものだけど。 ④だるまさんがかぞえた  悪くはない。公園外を利用する手は面白い。ただ、結局タッチの際にぎりぎり目視できそう。でも同時だとタッチ優先だから、残り0歩でタッチ範囲内だと目視しても同時判定なのかな。  それと標的まで40歩って言っても男女の歩幅で差がでるのに、誰もそれに言及してない。これは実際にタッチ云々でなく40歩進めば勝ちってことで納得してるのか。でも、この小説はルールの言葉の穴を付いたりするから、その辺の文言についてスルーするのは違和感がある。 ⑤フォールーム・ポーカー  これは面白かった。お互いに盤外戦術とってバチバチにやりあっているのが良いし、ちゃんと絵空が強敵なのが素晴らしい。  ただ、疑問もちょっとある。交換タイムの席を離れる時間は5分がリミットのはず。小火が起きた時に、真兎は5分以上席を離れていたけど、ベットタイムに進行しただけでデメリット無し。細かいところではあるけど、特にこのゲームに関しては細かい穴をついて盤外戦術をするから少し気になる。  それと、絵空がカードの裏を全く確認しないか…?なんとなく、机の奥の隙間に落ちたカードなんてポケットに入れる前に裏表の埃とか払いそうなものだけど。  あと言及するとすれば、塗辺くんが優秀すぎる。小火があった時の真兎の動きも完璧に把握して、違反は無かったと言っている。できるかそんなこと。  全体としては、悪くはなかった。良くも悪くも読みやすいし。でも正直、文庫本が出るまで待っても良かったかなあ、と。ミステリ賞も取って、話題にもなっているようだったので期待したけれど、肩透かしでした。  軽めの小説や、短編が好きな人は合うと思う。私は一冊で一つの事件や物事を扱って欲しいタイプなので、相性が悪かった。

    2
    投稿日: 2025.03.03
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    令和版一休さんのような頭脳バトル小説。 都立頬白高校に通う平穏を望む女子高生・射守矢真兎が様々なゲームに挑む中、彼女の過去や思いが明らかになっていく。 全5話の連作短編集でとても読みやすく中高生にもオススメ!!

    22
    投稿日: 2025.03.02
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    青崎有吾ってラノベ描いている人っていうイメージだったし、“射守矢真兎”なんていう名前もそれっぽく、おまけにゲーム対決の学園ものと聞いて全く興味がなかった。 だけど「このミステリーがすごい」誌上で数々の書評家達が言葉を変えて絶賛しているのを見てさすがに興味がわいてきた。 結果、実に面白かった! なんで早く読まなかったんだろうと自分の先入観に固まった頭を激しく後悔。 登場する5つのゲームはどれもひねりが効いて面白く、よくこんなのを考えつくな〜と感心しきり。数学的なアプローチと心理的なアプローチ、さらにルールの裏をかくなんでもありの闘いに引き込まれた。 一見ちゃらんぽらんな態度に隠された射守矢真兎の洞察力や、勝負にも人生にも真剣な姿勢がいい。青春小説的な爽やかさもほのかに残して読後もよく、上手くまとまった作品でした。 やはり人気のある作品は読んでみるものだと反省しました。

    5
    投稿日: 2025.03.02
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    青崎有吾の小説『地雷グリコ』は、日常に潜むゲームを題材にした、斬新なミステリー短編集です。 あらすじ: 主人公は、勝負事が得意な女子高生、射守矢真兎(いもりやまと)。彼女は平穏な日常を望んでいるにもかかわらず、様々なゲームに巻き込まれていきます。 「地雷グリコ」: 階段を舞台に、相手の動きを読みながら進む、高度な心理戦が繰り広げられます。 「坊主衰弱」: 百人一首の絵札を使った神経衰弱で、記憶力と戦略が試されます。 「逆さ吊りポーカー」: 通常のポーカーとは異なるルールで行われる、命がけの勝負。 「十円麻雀」: 少ない持ち点で、いかに相手を出し抜くかという駆け引きが描かれています。 「愚者試合」: 学園祭の屋上使用権をかけて、クラス同士が様々なゲームで争う、壮絶な戦いです。 これらのゲームを通して、真兎は相手の心理を読み、戦略を駆使して勝利を重ねていきます。しかし、その裏には、思わぬ真相や人間ドラマが隠されています。 書評: 『地雷グリコ』は、ただのゲーム小説ではありません。 斬新なゲーム設定: 日常的なゲームに、独自のルールや設定を加えることで、全く新しいゲーム体験を生み出しています。 高度な心理戦: 登場人物たちの心理描写が巧みで、読者はまるで自分がゲームに参加しているかのような臨場感を味わえます。 ミステリー要素: ゲームの裏に隠された謎や人間ドラマが、読者を飽きさせません。 魅力的なキャラクター: 主人公の真兎をはじめ、個性豊かなキャラクターたちが、物語を盛り上げます。 読者への挑戦: 各ゲームには、読者も一緒に考えたくなるような謎や戦略が散りばめられています。 この作品は、ミステリーファンはもちろん、ゲーム好きや青春小説好きにもおすすめです。日常に潜むゲームを通して、人間の心理や駆け引きを描き出す、青崎有吾の才能が光る一冊です。 『地雷グリコ』は、2024年に数々のミステリーランキングで1位を獲得し、第37回山本周五郎賞、第77回日本推理作家協会賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

    2
    投稿日: 2025.03.02
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    とても読みやすくて面白かった。 個人的に真兎が髪を染めているとかはいらないかなと感じた。 原作は小説のはず…

    3
    投稿日: 2025.03.01
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    サクッと読めて面白い短編集を探している方みんなにおすすめできる作品。登場人物が個性的でラノベ感も感じるが、物語展開も登場人物たちの動きも好ましくて、あっという間に読み切ってしまった。 ミステリー好きとして、伏線を拾ったり、今後の展開を当てようとして読み始めたら結構重たかったので、気軽に物語を楽しむのをお勧めします。

    4
    投稿日: 2025.03.01
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    ゲームを考えた作者がすごいなと思った どのゲームも身近なものでルールがすっと入ってきた ミステリーではないけどミステリーを読んだ読了感だった

    3
    投稿日: 2025.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    賭け事学園物。 タイトルは物騒だな、と思っていたものの、内容はポップで読みやすい。 どうやって真兎がゲームに勝つのか?を毎回わくわくして読めた。 真兎の鉱田ちゃんへの友情も良かった。 コミカライズやアニメ化などメディアミックスの相性良さそう……。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    最初の方は、自分でも想定できる範囲内の話だな〜なんて考えていたのに、中盤からの想定外の連続に、あっという間に読み終わってしまった。人物の設定も秀逸で、ゲームをメインとしたお話にも関わらず、ほっこりするヒューマンドラマも隠れていて、すごくいい終わり方だった。青崎さんの作品を他にも読んでみたい。

    2
    投稿日: 2025.02.28
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    こういうの大好物! 元々あるゲームに要素を足して、設定・条件・裏をかく戦略・裏の裏をかく戦略を思い付くのが凄すぎる。 ポップな人物達の関係性も紐解かれて、頭脳戦だけでなくストーリー性もあって面白かった。 書いてある文字全てが伏線じゃないかと言うくらい、言葉のあやとかルールの穴を突くような伏線が張り巡らされまくってるから、何回も戻って読み返しながら読んだ。 表題にもなってる地雷グリコの話が1番好きだったかなー。 最後の方、関係性の雰囲気がノキドアぽいと思った。 映像化も出来そうだし、続編出たら読みたい。

    1
    投稿日: 2025.02.27
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    2025/02/26 読了。 地雷グリコを超えられないかと思いつつも 要所要所でまさかって思わせる話を 人が死ぬばかりのミステリーに疲れた人にものすごい本の栄養があると思う。 私のイチオシはだるまさんが数えた。 想像したらホラーです。でも爽快!

    2
    投稿日: 2025.02.27
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    なんといいましょうか、トンチが効いて、幼いのに年上に対してギャフンとさせる、現代版一休さんのような感じがしました。 漫画本を読むような流れで読み終わり、調べると本当に漫画があったんですね。高校生同士のゲームミステリーだったので、この話しは漫画でも面白いかもしれませんね。 わたしはあまりゲームに関心がなかったので、細かなルールになるとわからないところもあり勉強不足でした。 実際に高校生でここまで考え込んだゲームで、遊んでいるのかわかりませんが、登場する高校生は柔軟な脳をしていて、みんな頭いいですね。 射守矢真兎のキャラに好き嫌いあると思いますが、十代でしかも女子が読んだらかなりスッキリする面白さ。 感動はしないが関心はする面白さでした。

    14
    投稿日: 2025.02.26
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    文化祭での屋上使用権をかけた、生徒たちの頭脳ゲーム。だったはずが、1億円かけた心理戦に、勝負を挑む。 正直、試合自体は難しくてほぼついていけない。種明かしの部分だけでも楽しめる。ルールをいかに逆手に取るか、発想が面白い。

    8
    投稿日: 2025.02.26
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    文句無しの星5!!! 書店店頭で見かけて、かっこいいデザインの表紙と帯のコメントに惹かれてていつか読みたいって思ってた作品。 ちょうどバレンタインの時に奥さんに「チョコ買うのもいいけど他に何か欲しいものある?」と聞かれて真っ先に「地雷グリコ!!」と答えて買ってもらった本。 テンポよく進むストーリー、個性豊かなキャラクター、予想できない展開で、ページをめくる手が止まらなかった!! 表題タイトルの「地雷グリコ」の単純明快なルールのものから、終盤の「フォールームポーカー」の複雑な裏要素のあるものと、ゲームの種類も様々で面白く、どんな戦い方をするのか、楽しく読めた。人が1人も死なずに進むお話だけど、すごく刺激的で脳をフル回転させられる作品! 早々に実写化しそうな予感!!!!するでしょこれは!!

    6
    投稿日: 2025.02.25
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    これは面白かった。2024を振り返ってと言うか、あまり読書をしない人にビブリオバトルで何を勧めるかと議論した時に、これしかないと思ったぐらい。 1章ごとで区切れるから、読みやすい。頭を使う度合いがちょうど良くて、面白い。読み応えがある。実際に、書かれたバトルをやってみたい。

    11
    投稿日: 2025.02.24
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    「馴染み深いゲームを題材に誰でもスリリングかつ爽快感があるゲーム展開に興奮してしまう」と思った本。 内容は、勝負ごとに強い女子高生が揉め事を解決していくために数々のゲームに挑んでいく話。 じゃんけんをしながら進んでいく「グリコ」であったり、「坊主めくり」、「だるまさんがころんだ」など、慣れ親しんできたゲームに少しだけスパイスのようにルールを加えることで、ゲームの進め方であったり、ブラフの掛け合いであったりと、何気ないゲームたちがまた違った装いのゲームに変貌しているのが面白い。そんなゲームが5種類もあるので、ゲーム展開も含めて「よく考えたなぁ...」と感心した。 ただ、ゲームのルールの範疇で工夫して打開していく、というよりかはイカサマも含めて不完全なゲームのルールの穴をどのように突いていくのか?的な面白さに比重を置いている気が個人的にはしたので、ルールで縛るのがゲームなのに何でもありのように思えてしまったのは、少し残念だった。 それぞれの登場人物も立っているし、ほとんどが何気ない揉め事をゲームで勝って解決していく程度の話なのだが、どのお話も「このままだと負けてしまうのでは..?」という手に汗握る緊張感からの爽快感ある大逆転劇を堪能できるので、何かすごい戦いを見た、と感じさせる物語の描き方は最高に楽しかった。 馴染み深いゲームを題材に、出てくる登場人物たちも個性があって想像しやすく、誰でもこの世界観の中で繰り広げられるスリリングなゲームバトルに興奮してしまう小説だと感じた。

    14
    投稿日: 2025.02.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話題の一作、読了ー! 面白かったー!さすが2024年の覇権作品。 みんなやったことあるシンプルな遊びに、頭脳戦の要素が入ってワクワクするしかないんだから! 伏線回収、どんでん返し好きにはたまらん、ゲーム序盤での逆転の一手を示唆する行動に気づいた時のゾクゾク感、最高でした。 てっきり文化祭の場所取りを争って色んなクラスの方と戦っていく話なのかと思ったら、文化祭の場所取りは1話だけで、そこからどんどんと発展していくストーリーにドキドキが止まりませんでした。 キャラクターもみんな可愛くて個性的で最高なのでアニメ化待ったナシ! 真兎ちゃんと椚先輩の今後が気になりすぎるし星越の生徒会の方からアピールされて椚先輩がぐぬぬして勝負する続編とか欲しすぎるのでお願いしますどうか書いてください

    5
    投稿日: 2025.02.23
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    このミス大賞だったようだが、 ミステリー要素があったかと言われると無かったと思う。 命を賭けない、学生版デスゲーム的な話し。 いくつかのゲームを、頭脳を使ってイカサマや裏を書いて勝利していく物語。 デスノートやカイジが好きなら間違いなく面白い!

    3
    投稿日: 2025.02.23
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    グリコ、坊主めくり、ジャンケン、だるまさんがころんだ、ポーカー…誰もが知っている遊びに特殊ルールを加えたゲームでの対決が描かれる本作。 次々と登場する強敵と、それを超人的ゲームセンスで払いのける女子高生・真兎の快進撃。天才VS天才の描き方がうますぎて楽しすぎた。 ミステリー系大賞4冠も納得。ライト文芸に近い読みやすい文体なので、小説慣れしていない人もスイスイ楽しめるはず。未読の方、ぜひ読んでほしいです!

    5
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この世に一番大切なものは「ゆとり」 本当にその通りだと思う。 個人的には1つ目の「地雷グリコ」が面白かった。 百人一首が好きなので、坊主衰弱で歌人の名前が出る度に「阿倍仲麻呂は天の原だ!」と1人で盛り上がって、わくわくした…(笑) かるたカフェ……店主の性格はどうあれ行ってみたい。 「人は誰もが戦略」を持っている。確かにそうかもしれない。

    6
    投稿日: 2025.02.23
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    ライアーゲーム、賭ケグルイ、嘘喰い、ジャンケットバンクで行われる様なルールが一捻りされたゲームがとても面白い! こういったルールの穴をついたり、心理戦がとても面白い作品は漫画や映画が良いと思っていたのだか、小説で読んでもとても読みやすく面白かったです。

    2
    投稿日: 2025.02.22
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    あんまり驚きもなく、想定内だったので個人的にはつまらなかった キャラの感じも痛々しく途中で読むのをやめた

    1
    投稿日: 2025.02.22
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    面白ったです。 色々なゲームがあり無理矢理なゲームもありましたが楽しめました。 個人的にはタイトルの地雷グリコが面白いです。 続きがありそうな終わり方なので続編期待です。

    3
    投稿日: 2025.02.22
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    最初は、これ頭使う本じゃん!苦手なんだよなーとちょっと倦厭してしまった。 読み進めるうちに登場人物のゲームに対する戦略などがとても面白くサクサク読める本でした。 私なりにルールに乗っ取り考えるけどお手あげ、期待を裏切る爽快さと高校生のゆるさがとても良かった。

    10
    投稿日: 2025.02.21
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    4大ミステリランキング完全制覇の鳴物入りの作品。 私自身、ミステリーは久しぶりですが、本作は出来栄えもさることながら、物語の世界に引き込む筆力たるや凄まじいものでした。タイトルがそのまま本編として始まりますが、必然的に次々と昔馴染みの「遊び」に捻りが加わったルールの上でゲームが展開されていきます。いずれのゲームも全て想像の遥か上の「考動」で勝敗を決します。 何より、物語の中でゲームを観てる様にわかりやすくて臨場感のある表現や構成は驚愕に値します。 誰も死なない極上のミステリー。 近年読んだミステリーの中でベスト1。 発売日故か?「本屋大賞」にノミネートされてないのが残念です。

    87
    投稿日: 2025.02.21
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    面白くて一気に読んでしまった。 屁理屈と言ってしまえばそれで終わりだけど、ゲームのルールやトリックが上手く考えられており、心理戦も楽しく読めた。 同じように実践するのは難しいと思うけど笑 話は繋がってはいるが、短編構成になっているので読みやすいと思う。

    2
    投稿日: 2025.02.21
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    面白かった。タイトルに地雷とあるので、不穏な話かと思ったが爽やかな高校生同士のゲーム対決の話しだった。心理戦やイカサマのトリックも面白い。全世代にお勧めします。続編に期待。

    3
    投稿日: 2025.02.20
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    連作短編集 表題作は文化祭の出店場所を巡るグリコ対決の話 頭がいいだけではなく、観察力、発想力、度胸がないと勝てない。実際は難しいだろうけど、あらゆる物を使って勝っていく話を読むのは気持ち良かった

    14
    投稿日: 2025.02.20
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    いや〜面白かった。 ライヤーゲームとかジャンクバンクやったかな?とか色々ある感じの作品だけど、だんだんルールとかトリックが複雑化して難しくなる。 その点、最後までよく知ってるゲームであったり、単純なルールだったりで最高でした。

    1
    投稿日: 2025.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。 平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。 【感想】 めちゃくちゃ面白かった!! 女子高生の射守矢真兎が、文化祭の屋上の使用権を巡り、生徒会の椚と『地雷グリコ』という階段のグリコに地雷を仕掛ける事ができるというゲームをする事から物語がスタート。 彼女の勝負強さや頭脳戦、心理戦の強さ、またゲーム設定の面白さが良く、他にも『坊主衰弱』『自由律じゃんけん』『だるまさんがかぞえた』『フォールーム•ポーカー』などゲームも馴染みがあるものがベースになっていて読みやすかった。 真兎が戦う対戦相手のキャラクターもそれぞれが立っていて、映像化なども楽しみ。 細かい設定やルールなどが好きなので、漫画の『カイジ』『賭ケグルイ』『ジャンケットバンク』などが好みな人はハマると思う。 一つだけ思ったのが、2戦目と最終戦のトリックが最終的には別のカルタやトランプを用意するというのが少し一辺倒かな?と思ったが、最終戦はそれだけでなく、火事を起こす事、キャスター椅子や扇風機など部室のあるものを使う部分があったし、逆に同じ手を使うのは読みやすくする為なのかなと。 個人的には『自由律じゃんけん』の出す手の左右差を使ったトリックが盲点すぎて好きだった。

    5
    投稿日: 2025.02.19
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    プレイヤー同様に審判も賢くなきゃルールを覚えられないなあと感心しながら楽しく読了。 ゲームを考えるのが大変かもしれないが、続編希望。

    9
    投稿日: 2025.02.18
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    『地雷グリコ』 著:青崎有吾 謎解きとか推理小説とか、読み合い、知能バトルが好きな人には是非オススメしたい一冊。 ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説! 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。 平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。 ジャンケンポン!グリコ! 子どもの頃誰もがやったであろうあの遊びに「地雷」という新ルールが加わると…。 途端に白熱の頭脳戦に姿を変えるゲームの数々。 章ごとに主人公たちが遭遇するゲーム名は 地雷グリコ 坊主衰弱 自由律ジャンケン だるまさんがかぞえた フォールーム・ポーカー なにそれ、どれも面白そう。 読後にはこのルールで遊んでみたくなること間違いなしのゲームたち。 プレイするのは、やたらと勝負事に強い!という設定の女子高生・射守矢真兎とその仲間たち。 正直、ルールが難解で完全に理解するのは難しそう!なのだけれど、主人公・真兎の友人が、シャーロック・ホームズシリーズで言うところの偉大なる一般人・ワトソンの役目を果たしてくれるので、置いていかれる事なく主人公の凄さを体感出来る。 キャラクターがみんな個性的で、「あぁ!いそう!」というリアリティを持っていて楽しく読める。 特に最終章付近で登場する真兎の宿命のライバルは、まさしくホームズにおけるモリアーティ教授的な存在感と強さを見せつけてくれてハラハラドキドキ。 私はこういう頭使うゲームはからきし駄目で、読み合い、とか想像も出来ない場当たり的なプレイしか出来ないんですが、皆さんはいかがなんでしょうか? 相手の裏をかく!とか、そういうのにテンション上がる方々は是非手にとってみてほしい一冊です。 女子高生版「カイジ」的な印象(といっても、カイジは映画しか観たことない) 私はAudibleで聴いたんですが、ナレーターは乃依実咲さん。クールな感じもあたたかい感じもいける澄んだナレーションは聴いていて心地よく楽しめました。

    1
    投稿日: 2025.02.18
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    物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください

    0
    投稿日: 2025.02.18
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    この人の書くキャラクターはどれもすごく魅力的に感じる。射守矢真兎の天才っぷりとそれを支える友達の鉱田、最終決戦の相手であるもう一人の天才・季田絵空などなど、様々の個性的なキャラクターがこの作品を彩っている。

    1
    投稿日: 2025.02.18
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    2025年 3冊目 馴染みあるゲームを題材にした連作短編集。ルールのつけ加え方が絶妙で、ゲームの魅力をさらに引き上げていた。話の展開も単なる短編を集めただけでなく、ゲームを重ねるごとに登場人物の個性や背景が解き明かされ、かなり面白かった。

    4
    投稿日: 2025.02.18
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    確かに面白くはあるけど、名前が気になってしゃーない。射守矢真兎、佐分利錵子、雨季田絵空、、、2.5次元か乙女ゲーでも見ているようである。(どっちも見たことないけど)

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    グリコやかるた、トランプ…小さい頃から親しんできた遊びがルールをアレンジすることでこんなに頭脳戦で心理戦な戦いになるとは! 登場人物のキャラ設定も楽しく、ぐいぐい引き込まれて読んだ。 ただ、読んでると戦術やトリックに頭がフル回転だったので頭が疲れた笑 あと、個人的に坊主衰弱はズルいなーと思ったのでこの本の中の短編中、評価低めです。

    1
    投稿日: 2025.02.16
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    ゲーム自体が、小さい時から知ってる馴染みのある遊びばっかだったので、入りやすかった。 戦術も奇襲で仕掛けてくるし、展開も早くて、出てくる学生のキャラも面白いのでぜひ、実写化でもみたい作品!!

    1
    投稿日: 2025.02.16
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    ゲームのつくりの緻密さに圧倒された。(自分はゲームのルールや仕組み理解に時間かかるタイプなので結構疲れました笑) 最初はこのままゲームの短編が続くのかなーと少しだらけて読んでましたが、他校との戦いやら主人公の考えてることの紐解きであったり、ストーリー性がでてきた時に面白く感じるようになった。 とはいえ、この本の目玉はやはりゲーム自体になるのかな?と思うので、自分のようにゲームにあまり関心の持てない人には少し物足りないかなと感じた。

    3
    投稿日: 2025.02.16
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    終始、思考の深さに圧倒されました。ここまで仮説を立てて戦略を立てるのかと。この小説、とても好きです。同僚に自信を持って紹介します。

    6
    投稿日: 2025.02.15
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    最近ジュブナイル小説が続いてるけど面白かったよ! 勝負師女子高校生。パンツ見えそなスカートにゆるっとカーディガン、薄い髪色のストレートロング。解りやすい女の子の風貌だけど、キレッキレの頭の中でガッツンガッツンと新しいゲームに挑む。ルールに完全に忠実に。でもそれ以外は想像の斜め上の解釈して。→そこが、え!ってなったり、えーーそれは無し寄りの有りか、、ってなったり、ちょっと無理があるよねぇってなったりします、はい。 ゲームやルールの仕組みを考えるのが超大変そうって思いました。表題の地雷グリコ、良く出来てる~。 嫌な感じの輩が出てこないのが今の私には心地よい。なんかシリーズ化出来そうな雰囲気だけど、もうなってる?とかシリーズの一つだったりして笑

    28
    投稿日: 2025.02.15
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    幼い頃に遊んだ グリコやだるまさんがころんだ バージョンアップして 対戦する話 勝ち抜く姿がスカッとする!

    3
    投稿日: 2025.02.14