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名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件―
名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件―
白井智之/新潮社
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総合評価

266件)
3.7
67
85
65
25
6
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    あまりにあっけなく人が次々と死んでいき、 人物の描写が少ないので感情移入しづらく、カタカナの名前が多いので、これ誰だっけ?となる事がしばしば。二転三転する推理は、何だかくどく感じてしまい、図書館の予約待ちが長かった本だけど、期待した面白さではなかった。

    4
    投稿日: 2024.01.18
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    白井さんの作品はぶっ飛んだ設定が好き でもこれはむー 解決編が圧倒的ボリュームなのはすごいことだったけど途中楽しい部分と早く読んじゃおって思ってしまう部分があったりで

    1
    投稿日: 2024.01.13
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    おもしろいのかおもしろくないのかよくわかんなくて、おもしろくなりそうかな?と思ったらよくわかんない展開になり、なんだか変な話だな~無理やりミステリーにしてどんどん現実離れしてってない??みたいに思いながらも読み進み、なんか変じゃない??から二転三転してがんばるな~って思いながらで読み終えて、これ舞台というか事件自体は実際に起きたのベースにしてるのか!へ~~~って感じでした。 斬新といえば斬新、名探偵の定義もあやふやで本格ミステリと思ってるとちょっとしっくりこないかも。 奇蹟とか信仰とかほんと洗脳怖いね。

    0
    投稿日: 2024.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ぞわぞわとする作品。 何度もある推理の解答にどれが本当なのか分からなくなるし、人があっけなくどんどん死んでいくしで、ずっと宙ぶらりんな気持ちのまま読み進めていた。まさかの名探偵が退場してしまうなんて思わなかった。タイトル回収したところに一番納得もしたが、何ともいえない気持ちにもなった。

    1
    投稿日: 2024.01.13
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    白井智行さんの本を初めて読む人にもおすすめしやすい本でした。 設定も他の本よりリアルにありそうで、入門としては良さそうな気がしました。 他の本でも同じですが、 ・論理展開が緻密。伏線が綺麗に回収される。 ・どんでん返しが想像を超えてくる。どんどん読んでしまう。 ・他の本ほどではないが、設定が特殊。 ただ、白井さんの本全体的にサイコっぽい感じなど、 登場人物の感情には共感しづらいことが多いので、 好みははっきり分かれるかなと思います。

    1
    投稿日: 2024.01.06
  • 「奇跡は本当に存在するのか?」

    これまでにない新しい試みがなされていて面白い。 カルト教団内で起こる連続殺人とか、お約束の不可解な密室殺人が実は教義を守るためのものだったとかは、さして珍しくもない。 それに終盤で事件全体の推理が何重にも重ねられ、そのたびに覆され構図そのものが置き替わるというも数多く試みられてきた。 ただその場合、推理は複数の探偵役でなされることが多いのだが、今回の場合、一人の探偵が「信仰者の推理」と「余所者の推理」という2つの、矛盾し対立するトリックを提示して、真相に迫ろうとするのが面白い。 つまり、奇跡は存在するという前提では成立する「信仰者の推理」から導かれたトリックが、「余所者の推理」でも実行可能かどうかが検証されるのだ。 「余所者の推理」が通常の推理だとしたら、「信仰者の推理」は人民教会の集団妄想に染まった、正しく知覚できず、認識にもねじれが生じた信者側の推理だ。 非科学的で嘘八百のそんな推理がなんで必要かというと、次の状況を考えるとわかりやすい。 自分たち三人は、人民協会に入信したことで怪我や病気の症状が一切なくなったと感じている。そこに信者ではない一般人の女性研究者が聞き取り調査に現れる。 4人で紅茶を飲んでいると、研究者だけが青酸カリ特有の症状で急死してしまう。 どのカップに誰が口をつけるかわからない状況で、かつ犯人の目的が研究者殺害にあったとすると、犯人はどうやって彼女のカップにだけ青酸カリを入れることができるのか? 探偵役は頭をひねるが、信者三人にすれば何の盲点もない。 なぜなら、犯人はすべての紅茶に毒を入れたはずで、それで死んじゃうのは、信者でない彼女だけとなるからだ。 いや、信じてても死ぬだろうと普通はなるんだけど、信仰者の思考回路が理解できなければ謎は解けない。 他にも、車椅子なしでは移動できないのに、信仰で脚が直った、それでも車椅子が手放せないのは愛着があるからだと、教団内では現実と妄想の矛盾に対して、信者が無意識に辻褄合わせを行っている。 このように、カルト教団内で起こった殺人の推理は、信仰者にも納得できる論理で語られる必要があるのだ。 もちろん部外者である一般読者は、そんなおかしな推理を聞かされても困る。 だが、殺人を犯す理由やその方法が合理的に語られるため、あとから探偵がこれはある奇跡を前提とすれば成り立つ、信仰者の推理だと規定されるため、あっと唸らされることに。 こんなに何重にも捻った構造なのに、小説はまったく面白くない。 特に2年前に直木賞を受賞した米澤穂信の『黒牢城』と比較してみると明らかだ。 あちらも、戦国時代という時代設定なければ通用しない武士のロジックから推理が展開され、救援もないまま篭城を続ける城内だからこそ起こる殺人や奇跡をミステリに昇華しているのだが、中途の物語部分も含め、史実とのリンクのさせ方も雲泥の差がある。 残念な点を上げればきりがない。 ・"ゲボ"やら「一秒でも早く死ね。糞を洩らして、泣きながら、死ね」という台詞など、とにかく品がない。 ・お約束の推理の開陳の場が、カルト信者との対話集会と化しており、合いの手の入れ方も変なら、探偵がまるでブロレスのマイクパフォーマンスさながらになっているところも相当に変。 ・歴史的事実である人民寺院集団自殺事件をなぞりながら、真相を教祖による扇動や強制ではなく、探偵の計略だったとするという、無遠慮さやセンスのなさ。

    0
    投稿日: 2023.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二、三日で一気読み。 実際にあったカルトの集団自殺事件をストーリーの骨格に組み込んで、決して「名探偵」ではない主人公が、優秀な助手とともに事件を解決すべく奮闘…! 名探偵とは?いけにえとは?事件の真相は? 最後に全部のピースがはまっていって読後感はとても気持ちよかった。ただ、人が死にすぎ。。。

    0
    投稿日: 2023.12.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ※めちゃくちゃネタバレしてます すごい。へビーな内容でとても濃厚な物語だった。 序盤からなかなかきついシーンで始まり、本筋の話が始まるまでにもいろいろエピソードがあったから乗ってくるまで少し時間がかかったけど、連続殺人が起こり調査を進めていくにつれて読むのが止められなくなった。 小説において当たり前なのかもしれないけど、海外に渡る前のエピソードも登場人物も店などの舞台も全てに無駄がなく、全ての要素がラストに向かって集束してくるように感じたのが素直にすごい!! あとはタイトル。 はじめは殺された人たちがいけにえになる物語、と解釈していたけど(実際は探偵ではなく調査員だけど)、りり子に捧げる生け贄なのだと分かった時の衝撃たるや… それを知ってから表紙を見ると、すごくしっくりくる絵だったんだなぁとわかる。 その他、印象に残っているのはルイズの過去。 あまりに理不尽で同情せざるを得なかった。 人民教会の教えは、大塒達の視点から読んでいるととても信じられないと思ってしまうけど、ルイズのように自分の力ではどうしようもできない理不尽な現実に絶望したら、きっと信じたくなるのだろう。そしてそれが現実になってしまうのだろう。 最後のページまでまだ何かあったらどうしようと安心できなかったけど、希望の感じられるラストだったのが救いだった。 大塒の罪が重過ぎてなんといったらいいか分からない部分もあるけど、浦野くんの未来が明るいものだといいなと思う。

    5
    投稿日: 2023.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に構成力の高い作品であると感じた。 奇蹟自体は荒唐無稽だと思ってしまう側面もあるが、小さな知覚の歪みは現実世界でも多く起こり得る。 一連の事件の真相をあらゆる視点から複数の解釈をしているのが非常に面白い。登場人物の思考も一貫性があり納得ができるストーリー。 二転三転する真相に抱えていた違和感が解けていく快感を感じられる良作。

    1
    投稿日: 2023.12.12
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    前半〜中盤にかけて失速、しばらく置いてから再開。中〜後半は面白く一気読み。 前半の伏線回収が昔のあのときの!となって 実際に時間が経っていたせいか、本当に物語と過ごした時間が一致したような感覚になって結果よかった。 どうやったらこんな物語かけるんだろう、、、すごい。 前半★★★ 後半★★★★★

    1
    投稿日: 2023.12.11
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    カルト信者と一般人の両方の視点からの推理が最高だった。最後の最後にはらわたとの繋がりがあったのも良かった。

    1
    投稿日: 2023.12.08
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    話題になってる本、ということで借りた一冊。久しぶりに本格的なミステリーを読んだし、なんとも読み応えのある一冊だった!タイトルをさいごのさいごに回収して気持ちよかった!

    1
    投稿日: 2023.12.07
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    1955年アメリカで実際に起きた「人民寺院集団自殺事件」をモチーフにしたミステリー小説。正直、「終焉」までは★2くらいの感覚で読んでいたが、「後日譚」での一変はほかミステリー小説ではなかなか見られない展開で面白かった。カテゴリーはミステリー小説ではあるものの、人間の信仰の持つ狂気や悲哀を描いた作品。

    0
    投稿日: 2023.12.05
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    評価高いので読んでみたが、ダラダラと内容乏しく100ページで挫折。うーん、なんでこんなに評判良いのに???

    0
    投稿日: 2023.12.04
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    先が気になり一気読みでした! 実際起きたカルトの集団自殺事件をミステリ小説に。 最初の場面からカオスすぎて怖かった。 ずっと映画を見ているみたいだった。 ・面白かった部分 舞台が日本から南アメリカになり、話のスケールが大きくなってからスリルが高まった。 神罰と受け取るカルト側vs人の手によって起きた事と言う探偵側との主張争いが面白かった。 伏線回収すごかった。 ・しんどかった部分 ポップな表紙絵とは裏腹にエログロな話があった。 解決編がとてもとても長かった。

    9
    投稿日: 2023.11.26
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    ここ2年で読んできたミステリーの中で1番ハマった。 解決したかに見えた後の真の解決編150P、2度のどんでん返しのお陰で一気に読めたし、冒頭の事件を思い起こさせるいくつかのシーンは最っっっ高に気持ちよかった! 特にりり子さんは、頭が良いのにちゃんと正義の人で大好きです。 第23回本格ミステリ大賞 小説部門、2023本格ミステリ・ベスト10国内編1位、このミス2023年2位、ほか受賞。 あらすじは、海外のとある宗教団体へ調査に行ったきり帰ってこない助手を助けに行く探偵の話。 参考になった事件同様、かなり人が死ぬので、苦手な人はご注意を。 まず何より、助手なのに探偵よりも探偵らしい有森りり子さんが格好いい。 頭が良いキャラクターは沢山いるけど、平等に、相手のためにも正しくあろうとする人、注意する時も気遣える人は多くないと思う。 性格に少し難がある方が話は転がせる、読者の共感も引き出せる、そんな楽な道を選ばなかった作者さんに拍手。 信者たちの目には見えている「奇跡」、現実はそれが通用する理由をひねり出してた。 信者当人たちにはプラスに作用した良いことだったけど、マイナスで「奇跡」みたいな事が起こってる人、現実にいるよね。 よく目が合うし俺のことが好きはなず → 告白したけどフられる → 色目使うビッチはコチラから願い下げだ! みたいな、合ってるかな…。 後付けで、自分が納得できる理由を作る人は居る。 自分が途中まで推理してたのは「Qが本当の教祖で、ジムを通じて宗教団体を運営していた」説。 別の漫画で恐縮ですが「一勝千金」の本郷姫奈的な。見事に外れました。 以下、強めのネタバレ注意。 集合体恐怖症(トライポフォビア)や成長障害など、一部のオタク心をくすぐる症状が出てきてニヤニヤしてしまった。 (病気を面白がる意図はありません。念のため。) 正直、大塒の「あんな奴にりり子が負けるなんて」の気持ちは分からない。 ライランド議員たちを襲撃した時点で、横薮さんを殺した108号の被害者数11人と同じくらいになってたんじゃないかな? 集落での被害者4名、議員含めたクルー3名、シスコの記者1名、脱退希望者1名、計9名。 同じくらい、だと「負け」になるからと、自分の信念のためにジムを殺しに行こうとしたりり子さん(大塒視点だけど)、その本人が望んでないのに900人殺す大塒。人として大アウトだけどキャラクターとしてはあり。 とにかく、ここ2年でガッツリ読書してきた中で頭ひとつ飛び抜けて面白かったです。

    3
    投稿日: 2023.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

     現実でもあった、宗教団体で起きた集団自殺事件をモチーフにしたミステリー。実在する事件と名前も変えていないので、好みが分かれるかもしれない。  どうやら、同作者による「名探偵のはらわた」という小説が同じシリーズのようだが、未読でも十分楽しめた。  冒頭から、集団自殺の様子の描写が入り、度肝を抜かれた。  宗教団体の信者たちが自給自足しているコミュニティの実態を調べるために、名探偵含む調査隊が派遣される。  主人公は名探偵の助手役のような探偵で、コミュニティにたどり着いてすぐに友人の一人を失うという、かなり血なまぐさい展開である。  やっとの思いでコミュニティに入り込むも、派遣された調査隊が一人ひとりと亡くなっていく。  そして、ついに頼もしい名探偵も亡くなる。  名探偵ではなく、浮気調査をするタイプの探偵の主人公は、この謎を解けるか?というのが大体のあらすじ。  宗教団体の信者は、洗脳により「自分や他人の(命に関わらない)怪我や病気は目に見えない」という特殊な性質を持つ。車椅子でしか動けない人間でも、自分の足で立って動いていると思い込んでいる。車椅子は単に好きだからいつもそばにいるそうだ。  つまり、信者たちは「信用できない語り手」の集合体なのだ。  主人公は、信者たちの信心をも利用して、「奇跡が存在する場合(病気や怪我が治っている場合)」と、「奇跡が存在しない場合(病気や怪我が治らない場合)」二通りの推理を披露し、信心と保身を天秤にかけ、犯人を追い詰め、ついに名探偵の仇を討つ。  冒頭の、名探偵の自己紹介のための事件が起こる冒頭、コミュニティに入り込んだあと次から次へと殺人事件が起こる中盤、そして矢継ぎ早に推理が繰り出される後半とスピーディに話が展開するので飽きない。

    1
    投稿日: 2023.11.19
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    本作のオチには驚かされました。序盤のセリフやタイトルの伏線回収、何度もあるどんでん返し等ほんとに練られた作品だと思います。 また、宗教を用いたミスリードも面白いなと思います。

    13
    投稿日: 2023.11.17
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    ・何重にも推理する展開に作者のこだわりが見えた。 ・実際に起きた事件を題材にしているため、細かな描写がより緊張感をもって読めた。 ・多重解決、特殊設定の面白さに初めて触れる事ができた。

    0
    投稿日: 2023.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一応史実を元にした歴史改変ものSFとも呼べるのだろう。さらに、もしも彼らが自分自身をだませるほど認知的不協和を無意識に打ち消していたら、という特殊設定ものでもある。特殊設定の飲み込ませ方の手際がよい。また、多重解決になってもいる。そして、小さな殺人事件の解決を覆うかのように、900人以上が死んだ集団自殺事件の真相が明かされる。美しい構成だ。 伏線の張り方が非常に丁寧で綺麗なのだが、そのせいで先が読めてしまう部分はあった。特に「詐欺師は2択を迫る」という話と、冒頭の教祖の「あの男にはめられたのだ」は嫌でも結びついて終幕を予想させる。予想がついてなお、実際に描かれるとその光景は面白い。「信仰が正しい場合の推理」と「信仰が間違っている場合の推理」と、2つの立場からそれぞれに「筋の通った」推理する。しかし推理をするだけではなく、そのどちらの推理を「正解とするか」という選択を迫る。この過程において、多くのミステリ小説において重要視される「推理の正当性」の基準は放棄され、「いかに効果的に選択を迫ることができるか」といった、推理の行為遂行的側面が重視される。推理の行為遂行性という、その着眼点が取りざたされることはあまりなかったように思うので、驚きと感心があった。 一方でそういった推理の機能的側面が重視されるがために、一つ一つの事件の真相つまり真理的基準ではあまり新鮮味がない。特に、「犯人が主人公側からは子供に見えるが信者側からは大人に見える」ことを利用した一連の推理は、序盤にしっかり布石を置いていたためかなり容易にたどり着けてしまう。「子供には通れる通気口」などがビジュアルとして提示できない以上、必要なフェアプレー精神ではあるのかもしれないが。また、そういった「障害」を扱いトリックとしたこと自体も加害性をおびているものでは当然あって、ただ、今回のものではそういった加害性を受け入れるに値するような驚きや不快感といったフィクション上の魅力はなかったように感じた。

    2
    投稿日: 2023.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    去年の年末ランキングからピックアップ。一度読んでみたかった著者の作品。それにしても、だいぶ凄まじい描写から幕が開くんだけど、実際、ほぼ”そして誰も~”状態の幕引きだった。びっくり。主役級に思える友人も早々に退場するし、華麗な推理を披露して見せたヒロインも、最後には牙にかけられる。ってその時点で、かなりの犠牲者も出ているし、苦い結末なんだけど、更に後日談として、これまた後味の悪い真相が明かされる。徹底してますな。

    1
    投稿日: 2023.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直いうと自分には合いませんでした。 伏線、どんでん返しとかなり計算されてるのに、感情移入してきたところでどんどん大事な人が死んでいくのが無理でした。 そして、すぐに殺せる状況なのに特殊な状況の殺人が小さく思えてしまって…… 合う人には凄いと思える作品だと思います。

    2
    投稿日: 2023.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人民協会の人たちはりり子が名探偵に相応しい死を飾るための生贄だったけど大塒自身は浦野灸が名実ともに名探偵になるための生贄だったんだなぁと、二重の意味で生贄だったのか〜と【名探偵のいけにえ】タイトル通りの作品でした。 名探偵のはらわたにその後の浦野灸が登場するみたいなのでそちらも読みたいと思います。

    4
    投稿日: 2023.11.10
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    とにかく面白かった。あの人民寺院の事件のノンフィクション部分とフィクションがうまく繋がっていてビックリ。後半部分からは畳み掛けるような展開で、読む手を止めることが出来なかった。ハラハラして、次の展開が気になってものすごいスピードで読んでしまったので、次はゆっくり読み直したい。

    3
    投稿日: 2023.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実際の事件を元にしたミステリー小説。文字で読んだが故のどんでん返しと納得感。実写化は難しいだろうなと思うトリックだった。 犯人の隠蔽方法などに疑問があったが、それも集団幻影という部分で隠せているので、読み物としてめちゃくちゃ上手だと思った 前半に出て来た日本での事件の伏線回収は途中で気づいたけど、あらゆる伏線を回収していたのも見事で読み応えがあった カルト×ミステリー×探偵 有森りり子の嘘推理、信仰者の推理、があるので推理パートもマージで長かった、挿絵もあるが、情景描写も分かりづらかったから時々読み飛ばしてしまうかと思った(1番最初のページに書かれるイラストをちゃんと見とくべきだった)

    2
    投稿日: 2023.10.29
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    満点評価から重箱の隅をつついて、あえて難点を書く ・白井らしさが希薄 過去作既出の人物という確定的ヒントや「げぼ」を除けば、他の作家が書いたと言われても違和感がない。教会側の登場人物の名前は完全オリジナルにしてほしかったね。いっそジョリーンとかアメリカ国籍の承太郎とか。エログロ表現については皆無と言っていいレベル ・多重解決推理についてまわる粗 真相は1つ。それを2つ3つに見せて、さらに謎が多くなるとなれば解法に違和感は禁じ得ない。殺人に関する全てのトリック(作中でいう両方からの推理)が腑に落ちて驚愕した読者はいるのだろうか。 作中人物は名探偵の推理を拝聴する一昔前の無能警官のごとく納得しきりであるが。 個人的には、林の中を車椅子で滑落疾走して首吊りをしようとした…の点が最も気になった。車椅子ボロボロじゃね?

    1
    投稿日: 2023.10.22
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    これはある意味、現時点でのミステリーの到達点では? 実際に起こった人民教会での集団自殺をベースに、ジョーンズタウンでの連続殺人事件の謎を解くミステリーだ。 主人公は日本人の探偵大塒。人民教会の教祖ジム・ジョーンズはアメリカからガイアナの密林地帯のなかへ信者たちを連れて行っていた。追い詰められていたのかソ連に受け入れを希望していたが、状況が分からないため、ソ連の大富豪は調査団を送り込むことにする。ここに大塒のもとで働くりり子も入っていた。しかしりり子が帰ってこない。大塒は、幼なじみの手も借りてジョーンズタウンに行くことに…。 りり子とは出会えたものの、調査団の調査員が殺される事件が発生。さらにその犯人を3時間で見つけなければならなくなる。信者たちの証言から密室殺人が疑われるが、その後も調査団の調査員が殺され…。という内容。 このミステリーでは、証言が当てにならない。 なぜなら、信者たちは、この街に「事故や病気や怪我はない」と信じているから。嘘をついていなくても、集団妄想によって認知が歪んでいるのだ。 りり子や大塒は真相にたどり着くが、ジム・ジョーンズや信者たちには合理的な犯人探しは通用しない。 ここで、「真相」として明かされるストーリーと、「奇跡はあるとした上での真相」と「本当の真相」の3つが発生してしまう。 「名探偵」りり子と、上司の「探偵」大塒の推理とは…。 これは「ただ真実を明らかにするだけのミステリー」とは違う。探偵がなぜ真実を明らかにするのか、までも考えられている。また謎解き自体もとても合理的かつ分かりやすくてよかった。 超面白い。 ただ電車でむかいのおじさんが表紙にびっくりしてたけど…。(わたしはかわいいと思っています) あの惨劇をミステリーとして扱っていいのかしら?などの葛藤はややあるものの、読了後の満足感でどっか行ってしまいました。 魔眼の匣の殺人を想起しました。 本当によく練られたトリックとミステリーで、個人的今年のNo.1どっちかな〜です。 魔眼は出版は今年ではないけどあくまで私的にです。 ふー…パラパラ (魔眼再読スタート)

    7
    投稿日: 2023.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    探偵vsカルト教団 探偵&助手のバディもので、助手の方が優秀 内容も登場人物たちの掛け合いも途中までは面白く、グイグイ読めていたのですが 帯にも書かれていた、「解決編150ページ!」の解決編が始まったあたりから ん?っと思うような感じになりました 解決編が150ページに及んだ理由が、確かにラストまで読めば必要なページ数だったんだと分かりましたが、読んでる途中は長さとまどろっこしさに削がれ、犯行の理由もちょっと腑に落ちなかったです なにより、助手のりり子が殺されてしまうのは1番気持ちを削がれました 前半は面白く読めていただけに、ちょっと残念だったですね

    6
    投稿日: 2023.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の仲間が次々に死出の旅に?どうなるんだろうとヤキモキ。複数の推理、どれも何となく納得。立ち位置、見方によってどうにでもなる真実。ただ、後半の謎解きは、推理に興奮するよりも集中力途切れて疲労困憊。結末、動機もまったく共感できず。凝りすぎ…。

    2
    投稿日: 2023.10.13
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     大塒宗。私立探偵。  幼い頃、クニオという叔父の自由で型破りな生き方に憧れて、高卒後に叔父と同じ探偵業に就いた。  業務も叔父と同じく浮気調査専門で行くつもりだったが、押しかけ助手の有森りり子が超優秀。カルト集団絡みの大掛かりな詐欺事件を解決に導いたのを皮切りに、8件もの難事件を解決。  図らずも探偵・大塒の名は、犯罪捜査の名手として轟いてしまったのだった。           ◇  りり子がアメリカで開催される学会に行くことになったと大塒に報告したのは、探偵仲間の横藪祐介が殺された事件を ( りり子が ) 名推理で解決し事務所に戻ってからだった。     りり子は現役の東大生であり、学会参加のためなら大塒も認めないわけにはいかない。減らず口を叩いて送り出した大塒だったが、帰国予定日を過ぎてもりり子は帰って来なかった。  不審に思った大塒が、りり子のマンションに侵入して手がかりを探そうとしていたところ……。 ( 第1章「発端」) ※7章と前日譚および後日譚からなる。       * * * * *  初読みの作家さん。大量に人が死ぬ ( というよりその描写 ) のが苦手なのでプロローグで怖気づきながら頑張って読み進めました。  第1・2章は期待どおりでワクワク。でも第3章「訪問」でいきなり乃木が撃ち殺されるのです。嫌な予感。そして、それは的中します。  結論から言うと、この作品は重要な人物が簡単に死にすぎると思います。  ジョーデンタウンで調査団の面々が暗殺されるのは史実に即したことでやむを得ないにしても、りり子まで殺してしまうことはないでしょう。  おまけに最終章では主人公であるはずの大塒まで退場してしまいます。918 人を殺したことが立件されれば、アメリカなら終身刑、日本に送還されたなら死刑は間違いありません。「皆殺し」の異名を持つ田中芳樹さんでも、主要人物をこんなに粗末に扱わないでしょう。  確かに史実をもとに入念に組み立てられたストーリーであるのはわかります。しかも巨大カルト集団やトビー症候群が重要な鍵になっているほか、数々の伏線の張り方もうまいと思います。  それでも本作は ( 自分には ) 刺激が強すぎました。「後日譚 (ニ)」で、灸くんが日本で大塒の探偵事務所を受け継ぐエピローグは魅力的だけれど、白井さんの作品に親しむのはかなりの勇気を必要とすることは肝に銘じます。

    24
    投稿日: 2023.10.05
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    うーーん 途中までは読みやすくておもしろく読んでたのですが。 推理始まったところから疲れちゃった 人が死んでるのになんだか軽い雰囲気なのも感情移入ができなかった…

    2
    投稿日: 2023.10.02
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    読書備忘録768号。 ★★★★★。 後日譚の章を読むまでは★4つでしたが、最後作品のタイトルの意味が分かった時に★5つになりました。 白井さんは、作品タイトルにトリック的な意味を持たせる方のようです。知らんけど。 1978年11月18日に、南米ガイアナのカルト集団の街ジョーンズタウンで実際に起きた918人の集団自殺いや、大量虐殺事件がモデル。 この事件の裏には、実は日本人探偵2人が深く関わっていた!というプロットです。 探偵の大塒崇と助手の有森りり子。 大塒よりりり子の方が優秀。笑 そして、りり子はとあるアメリカの実業家の依頼で、南米ガイアナ共和国にあるジョーデンタウンというカルト集団の街の調査に向かう。 それを追いかける大塒。 そこは教祖ジム・ジョーデンが奇跡で治める街であった。 りり子と共に実業家からの依頼を受けて潜入した同僚が次々と死んでいく。 事故か、病気か、それとも殺人か・・・。 状況証拠、信徒からの聞き取りにより、推理をするりり子と大塒・・・。 と、備忘録もここまで。笑 ダメだ!推理のロジックは絶対に知らずに読まないと意味の無い作品。 そして繰り返しますが、後日譚の章。師弟愛を感じました。このエンディングはありだと思う! 白井さんの作品は初めてでしたが、不道徳っぽい空気がちょっとイイ感じ。予約本ない時に追いかけることにしましょう!

    19
    投稿日: 2023.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    信仰に絡めることで視点の違う推理をいくつも展開するのは面白かった。ただかなり特殊な状況下での事件かつ推理小説らしくどんどん人が死んでいくので、共感したり感銘を受けたりするポイントは少なく、エンタメとして読んでいった。 普段は生活と隣り合わせにある人間の薄暗さや狂気のようなものを書いた作品を好んで読むので、こういうジャンルもあるんだな〜と新たな知見を得た感じ。

    1
    投稿日: 2023.09.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本格ミステリのランキング1位とのことで手に取った。終盤のいわゆる多重解決的な展開は圧巻だった。ただ、最後の結末部分で、本当にそういう行動を取るのかな?と少し疑問に思ってしまった点があった。

    3
    投稿日: 2023.09.22
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    うーん、クライマックスの推理仮説が連続で文章で見る限りくどく感じた。主人公の大塒は、助手の天才りり子と比較すると探偵としては有能でないから、最後能力がインフレ化した印象がしたねー。待ってたのは破滅だった。参考文献で実際にガイアナであった事件をモデルにしてるみたいですね。

    1
    投稿日: 2023.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    はらわた出てこないじゃん〜と思ってたらQ!全然気づかなかった…… 最初に絶望展開を見せておくとどんな探偵出てきても陰鬱な感じで読み進めざるを得ないからつらい。砂糖菓子の弾丸…… ミステリとしては丁寧で、変な設定でミステリ書かれるとやっぱりめちゃくちゃうまい。やめどきがなくて一気読みしてしまった。 一方で登場人物に対しての雑さが一貫してるから、登場段階で探偵の死を覚悟するしかない。推理ができるサブ探偵は使い捨て。最後の事件であるフラグは立てすぎてるほどだったから納得はするけど少し寂しい。 車椅子半死体とか、トンデモ設定を本格に活かすのすごい。グロ軽めだけど宗教に大量殺人でテーマが重たいからミステリ好き以外には薦めづらいかも。

    1
    投稿日: 2023.09.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カルト教団の運営するカルト村で起きる連続殺人事件もの。 前に読んだ『名探偵のはらわた』が正直ビミョーだったのであまり楽しみにしてなかったんだけど、 最初のおおとやとりり子が解決した108号の事件とか、ふたりの関係性を説明するための話かなと思ったらこれも伏線になってたりして… 解決編も二転三転して、とてもおもしろかった! はらわた、では自ら陰部を切り取ったりとか、ハ?無理だろって思うトリック使ってたけど今回はそういう矛盾も最後の真相ではちゃんとすっきりする推理で纏めてくれてて、集団自殺の真相も個人的には納得の動機だった。

    4
    投稿日: 2023.09.14
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    私事なのですが、友人から「母親が妙な宗教にハマって変な物を買って散財している、助けてくれ!」と相談を受けた事がありまして。(テンプレですが実際の話です) その際にカルト教団について片っ端から調べた事があり、この作品のモデルになった教団についても良く知っていました。 (お気になられた方はNetflixでドキュメンタリーが配信されていますのでご覧下さい。かなりショッキングな内容が含まれますので、苦手な方はご注意下さいませ。) なので、添え付けられていた地図と冒頭のシーンを見てすぐに、どういう風にミステリーに持って行くのか、全く検討も付きませんでした。 ところが読み進めて行けば行くほど、ちゃんとしたミステリーになって行くんです。 実際にあった出来事を上手く虚構と織り交ぜて、破綻する事も無く一気に読ませてくれました。 終焉の章ではどんでん返しのどんでん返しが来て、えっ、またひっくり返るんかい!どんだけ行くねん?!(凄すぎて思わず方言が)と、息付く暇もなく怒涛の推理が繰り広げられます。 そして衝撃の結末を迎え、漸くひと息付いたと思ったら…完全に油断をしていた… またもや!どんでん返しキターァぁああ!! これは『奇蹟を前提とした推理』という、特殊な状況じゃないと出来ない事だと思います。 カルト教団というテーマを非常に上手く料理されていて驚きました。 伏線も見事に回収するので、もう一度読んでみると更に味わい深くなりそうです。 実際の教団の結末をあのような解釈にするとは…。 どうしたらそんな事を思い付くんだろう…。 本格派ミステリがお好きな方からすると邪道のように思われるかも知れませんが、エンタメミステリーがお好きな方にはお勧めです。 白井さんは初読みですが、そもそもグロ描写が凄い作家さんらしいですね。今回は控え目なので、グロ耐性のある私にはおやつ程度でしたが、苦手な方にとってはがっつりメインの肉料理レベルなのでご注意下さい。 ここからは余談です。友人のお母様問題ですが、手を尽くした結果、散財は少し収まってくれたのですが退団までは行かず、友人は家を出てしまいました。 詳しくは割愛しますが、この関係で私も教団本部に連れて行かれて怖い思いをしました。中々に貴重な体験でした。

    27
    投稿日: 2023.09.12
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    冒頭からある新興宗教の団体が集団自殺するところから始まって、どういうこと?からスタート。 探偵が助手を助けに新興宗教団体のいる国まで助けに行くんだけど、そこで起こる殺人事件を解決したと思いきや、それを否定してさらなる解決、また否定して、、とめっちゃ多重の論理で圧倒された。 奇蹟を信じるかどうか。それでも真相が変わるって今までにないストーリー。

    2
    投稿日: 2023.09.09
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    '23年9月9日、読了。白井智之さんの小説、初です。 思ったよりも時間はかかりましたが…大変面白かったです。結構、ハマって読みました。 バシバシと人が死んでいくので…「へっ?もう?」となってしまい、戸惑いました。 読みながら、井上真偽さんの「その可能性は~」を、思い浮かべてました。僕にとっては、似たテイストだったかな…。 二転三転していって、最後にズドン!と…まあ、王道ですかね? あと…最後の最後に、タイトルの意味が…納得! トータルで、とても楽しめました。大満足です!他の作品も、あたってみます!

    12
    投稿日: 2023.09.09
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    常識的な倫理観でこういう推理小説を読んだらダメってことだな。あまりにあっけなく人が死んでびっくりした。

    6
    投稿日: 2023.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    よく練られた構成。 一つの事件に、3パターンの推理披露。 奇蹟を肯定して殺人者となるか、奇蹟を否定して潔白のみとなるか。の究極の選択。 そしてタイトルの本当の意味に、背筋が寒くなる。 Qと大塒との再会が待ち遠しい。

    2
    投稿日: 2023.09.03
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    病気も怪我もたちどころに回復する奇跡を謳うカルト宗教、人民教会の本拠地ジョーデンタウン。探偵の大塒がそこへ調査に行ったまま戻らない助手の有森りり子を救う為現地に赴き、その日から起きたりり子が所属していた調査団の連続殺人事件の謎に挑む。ネタの集団自殺事件は朧げに頭の中にあった。初っ端から教会の集団自殺シーンだわ調査団以外もまた別の理由で容赦なく殺られまくるわ、血やげぼは飛び散るわだけど白井さんにしてはまだ大人しめか(多分)。多重解決の背骨が変わる毎に見える世界ががらっと変わる展開は天晴の一言。相変わらず序盤から仕込みありだし最後の最後まで気が抜けない。タイトル回収におおっとなり「はらわた」との繋がりがまた最高!これだけでも成立してるけど先に「はらわた」読破がお勧め。

    30
    投稿日: 2023.09.03
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    1点2転3転する推理。 「名探偵のいけにえ」のタイトル伏線回収で背筋が凍った。 ひとつひとつのトリックは「すごいことやってんな~笑」も思うこともあったけど、信仰も執着も似たところがあるな、と考えさせられる作品でもあった。

    1
    投稿日: 2023.08.29
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    確かにトリックに納得感がない。何回もどついて、気を失わせるとか、新喜劇やん!?スタイルの斬新さを楽しむものなのかな。

    0
    投稿日: 2023.08.26
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    この本の帯に「2023本格ミステリーぶっちぎりの1位」と書いてあり めっちゃハードル上げてるやん。 と読んだら 確かにぶっちぎりの1位だった(いや、「方舟」の方が好き) 面白かった!

    4
    投稿日: 2023.08.23
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    推理の幅広さや、視点の移動で大きく変わる話がと手に勉強になった。切なくも、どこか救いのあるラストが好き

    0
    投稿日: 2023.08.20
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    カタカナや英語の名前に苦戦しましたが、後半の解決編は圧巻。 この本のタイトル回収にはなるほど!と鳥肌が立ちました。 大塒さんがカッコよかったです。

    1
    投稿日: 2023.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初読みの作家さんでしたが過去作のタイトルを幾つか知っていたので、読む前は「めっちゃグロい」のではと身構えてましたが、案外読みやく、イメージは大人な『TRICK』。 探偵コンビの信頼関係が胸熱で好きですし、なんと言っても後半からの怒涛の解決編が凄まじく、アレもソレも伏線だったんか!、な快感を久し振りに味わえました。 読み終えたあとタイトルを見て「あぁ…、そういう事か…」と思える幸せ…! ミステリーは好きだけど本格モノとは相性が悪いと思っていましたが、コレは本当に面白かったです!

    4
    投稿日: 2023.08.17
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    お話は国内事件かと思いきや、舞台は海外アメリカへ! そうなると当然、登場人物はカタカナやアルファベットで、カタカナ人物覚えられない私には辛い… ジョーデン、ジョディ、ジョセフ、(スージー)Q JOJOの系譜でしょうか? 主人公は大塒(おおとや)うーむキラキラ 登場人物に感情移入できないと、都度の場面変化で躊躇するので読み進みにくい… 「多重解決」触れ込みで後半謎が解けてはひっくり返る。 どの推理が認められるのか? 一気読みの最高のエンタメでした これを気に挫折中の名著「毒入りチョコレート」も読めるようになりたい

    61
    投稿日: 2023.08.13
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    宗教施設で連続殺人事件。 『トリック』的なものをイメージしていたが、ちょっと違う。 実はこう!本当はこう!真実はこう!ばかり。

    1
    投稿日: 2023.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    完全に個人的な好みの問題だけど、どんでん返しが続きすぎてくどい感じがして最後あたりは読むのがしんどかった。しかも「もう一回くらいどんでん返しきそうだな、ああやっぱりな」という感じでなんとなく予想もできてしまう。 予想できるとはいえ、複数の殺人事件を毎回最初から通しで推理披露していくものだから、一回一回がとにかく長い。それが複数回繰り返される。。 どんだけここでこすり続けるねん、もうええて…という感じ。 もう少し登場人物たちを脳内でしっかり描ければ入り込めたかもしれないが、いまいちキャラクターに入り込めなかったこともあり、余計にしんどく感じたのかも。 ドラマや映画などで映像化されればまた違った感想になるのかもしれない。

    3
    投稿日: 2023.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    特殊設定ミステリー 二転三転する推理披露は最近の流行りか 2番目の事件の推理が面白くて 3番目の事件の(複雑すぎるが)話もなかなか 最初の事件はどの説を取っても血の噴き出し方の辻褄が合わない 宗教団体の信者たちは自分や他人の怪我などを認識できない という設定、ややこしい でも死体は見える

    1
    投稿日: 2023.08.06
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    4人が殺された一連の事件が3回、違った視点、違った方法で推理されていく描写が印象的でした。(最終的に4人どころではないのですが。)宗教を本当に信仰しているからこそのトリックはかなり新しいと感じました。そして情景を想像するとかなりえげつない、、最終的に真相が明らかにされるまでに、何回どんでん返しをするんだ、、というくらい惑わせる作品でした。180°×5回くらいはどんでんした気分です。 最後の参考文献でガイアナの大虐殺という実際にあった事件をモチーフにしていると最後に知りました。恐ろしい。

    1
    投稿日: 2023.08.06
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    カルト教団の楽園ジョーダンタウンでの殺人事件。その中で探偵大塒は優秀な助手りり子と謎を追っていくが。事件を解決し終えたと思ったところでりり子が殺されてしまう。  名探偵の事件の真相の発表が2度も3度も言い換えられ、信者たちは毒を飲んだ集団自殺。大塒が大怪我をして目覚めたのは4年後。事件解決かと思われたが・・・。何度も繰り返される真相の語りがちょっとまどろっこしい。

    2
    投稿日: 2023.08.02
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    独自の価値観で生きる宗教団体内で起こった連続殺人。 探偵は「信仰者」と「余所者」それぞれの立場からの推理を展開するという「特殊設定&多重解決ミステリ」。 この強引な設定に感心するか乗れないかはわかれそう。 こういう複雑な設定にありがちな必要以上の難解さがなく、比較的シンプルな筋立てはよかった。 人死にすぎw 本作より先に出た姉妹篇らしい『名探偵のはらわた』が未読なので必ず読む。

    2
    投稿日: 2023.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    姉妹作と謳っているけど、前日譚なので『名探偵のはらわた』を読んでからだと興奮度合いが全然違うはず。 ここが印象深い ・Q=浦野灸 ・浦野と大塒の再会が叶わなかったこと (浦野が日本で探偵を始めるのが1985年で、この時点で大塒の懲役が34年。浦野が亡くなったのが2015年) 疑問 ・レイの犯行動機と犯行トリックの矛盾? レイはジムの予言を信じる狂信者であるはず なのに、犯行は正常な人物の目線でなされている (信者は怪我を知覚できないし、ないものはあるように、あるものはないように見えているはずなのに) もしかしたら本文中に書かれていたかもしれないけど、分からなかった…。あまり気にする部分じゃないのかも。

    1
    投稿日: 2023.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吐物を げぼ と言っている部分にとても違和感を覚えた。口の悪い探偵だとしても、大人がその様に吐物を言うのは、あまりにも幼稚な表現だと思い、とても残念な気持ちになったし気分が悪くなった。 全体の話の展開がとても面白かったから、余計勿体ないと感じてしまった。

    2
    投稿日: 2023.07.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― 白井智之/著 病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか? 圧巻の解決編一五〇ページ! 特殊設定、多重解決推理の最前線!奇蹟VS探偵! ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか? 2023年の「このミステリーがすごい!」ランキングで2位に選ばれた本作、当時の1位が「爆弾」4位が「方舟」である事を考えるとこの作品が如何に凄いか想像つくのでは?本作の一番のポイントは宗教団体の村で起きる密室や人体切断、謎の服毒殺人等の事件が現実では不可能犯罪となりますが、奇跡を信じている信者達にとってはただの奇跡に過ぎないと言う信仰と現実の乖離です。犯人を見つけた所で独立国家ともいえるその村では法で裁く事は出来ない。しかも集団催眠に掛かってる村人は奇跡を信じており、怪我、事故、事件はこの村では起こり得ないと信じており、その強い信仰心が集団幻覚を見せていて、外界から来た探偵達はむしろ自身の方が異物、部外者非常識となっているのです。密室で殺人→奇跡・服毒殺人→天罰 となるともうなんも言えねぇーって感じ。事件を解決する方法はただ一つ。奇跡を前提とした信者全員を納得させる推理を行う事と現実の不可能犯罪として推理を行う事、この両方が必要なのです。そのせいで解決編が本の3分の1くらい・・いや半分くらいあるんじゃないかと思う程の筆量なのです。さらにさらに全てを解決して尚起こる大どんでん返し・・・もはや凄すぎます!! 私が特に感銘を受けた点は題名ですね、一体何が!誰が?名探偵のいけにえなのか?名探偵がいけにえなのか?・・それは読めば解ります、なるほど確かに本書が「名探偵のいけにえ」なんだと言う事を・・・兎にも角にも皆様方怪しい宗教勧誘にはくれぐれもご注意下さい、その村に一歩足を踏み入れると後悔する事にもなるかも知れませんよ・・・・・

    14
    投稿日: 2023.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    間違いなく本格ミステリの傑作。ただ恐ろしい数の死者がでた実在の事件を下じきにしているせいか、読んでいる間も気分が沈みこむことが多く、あまり楽しいと思える読書にならなかったのが少し残念。だがこれは完全に好みの問題なので、本格ミステリ好きの人にはおすすめしたい一作だ。 読み終わった直後は気づかなかったのだが、最後の最後であかされる「名探偵のはらわた」とのつながりに気がついた瞬間に一気に心が締めつけられ、期せずして二段階の衝撃をうけることとなった。(思わず「名探偵のはらわた」を本棚から出して確認したほど。)

    3
    投稿日: 2023.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    20230120予約。20230716受取。 2023年のこのミス2位なのよ~。 いきなり教祖による信者の大量殺人。 大塒(おおとや)は探偵で、失踪した助手のりり子を探しにジョーデンタウンへ。ついたとたん、同行したルポライターが銃殺される。同行した調査団のメンバーが次々殺される。りり子の推理、大塒の推理、真実はひとつ。 グロ少なめ。げぼ。

    2
    投稿日: 2023.07.17
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    私が宗教とか信仰とか全く無い人種なので、いまいちストーリーに最後まで入り込めなかったし、大量虐殺のその真意も理解はしたものの納得出来なかった。良くある二転三転もののようだけど、個人的には胸が惹かれるような展開じゃなかった。ただ、ストーリー自体はすごく読み進めやすかったです。 あと、タイトルの真意はなるほどと思えたかな。

    3
    投稿日: 2023.07.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    多重解決推理もの初めて読んだんですが面白かった でも仮にも幼馴染で長い付き合いの乃木が死んだことをあまりにも気にかけないの何!?という怒りが一点と 大塒がりり子に捧げる殺人を作中では「名探偵のいけにえ」としているが、りり子の死に基づく事件の解決によって大塒が(逮捕されていなければ)"名探偵"の称号を得たのも「名探偵のいけにえ」であり、Qの名前を明かすことで本作が前作の"名探偵"のためのお膳立てであり大塒とりり子の存在は彼らに親愛を抱いていた読者の感情を含めて「名探偵のいけにえ」であったと悟るラストもうまさに唸ると同時に怒りが湧くのが一点 いけにえから読んだ人間は今作の2人に肩入れしちゃうから

    1
    投稿日: 2023.07.08
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    宗教団体で起こる殺人事件を探偵が解決する話。こちらの予想をどんどん裏切っていく、良い意味か悪い意味かは最早分からぬ。一体次は何が起こるのか、と先の読めなさが圧倒的すぎる。そしてラストで繋がる「名探偵のはらわた」もう一度こちらも読み返したい。

    5
    投稿日: 2023.07.06
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    名探偵と言われた男の死、カルト教団の集団自殺、優秀な探偵助手の女性の死。いくつもの要素が絡み合い、複数の立ち場による複数の視点からの捉え方や受け止め方があり、酷く込み入った物語になっている。 だが、根本にあるのは愛かもしれない。

    2
    投稿日: 2023.07.05
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    名探偵のいけにえ読了。 面白かったですけど悲しかった。 タイトルの意味は読み終わってわかります。 人は弱い、、ということでしょうか? #読書記録 #読書好きな人と繋がりたい #白井智之 #名探偵のいけにえ

    1
    投稿日: 2023.07.04
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    多重トリックものなので解決シーンが分量の半分ほどあるのが嬉しい。実際にあったカルト宗教を題材にしているだけに重いテーマだけど、主人公が庶民的な語り口なのがいい塩梅で重くなりすぎずに読み終えることができました。 タイトル回収が憎すぎて大好き。

    2
    投稿日: 2023.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みながら「屍人荘の殺人」を思い出した。 赤川次郎の影響なのかどうしても探偵が女子高生だったり女子大生だったりと”あんたも好きね”と言わざるを得ない。 冒頭に出てきたミステリーの初歩トリックがそのまま後半にも出てくるという繰り返し技法、それをやるなら同じく冒頭に出てきたアンビグラム、これも入れてよって思いました。FBIが押さえたメモは単なる折り目だけが重要となっており、それかよwって残念でならなかった。最近のこの手のミステリーは王道からかけ離れたものが多く、手が込みすぎて文章に脇点をいっぱいつけなきゃわかってもらえないとでも思っているのだろうか?と思うくらいに点々がいっぱいで見苦しい。読む前から、ああ、そこ注意して読めって言われているようでなんか嫌。 カルト教をモチーフにしている割にはわりとチープな出来で、どんでん返しも特に驚きもなく、大規模な割に登場人物が数名だけだったり全体のスケールがこじんまりで悩むことなくあっさり読めた点だけがよかったかな。

    2
    投稿日: 2023.06.17
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    カルト集団の集落で起こる殺人事件で目撃証言などがマトモに信用出来ないのはどうかと思うけど、序盤の伏線をしっかり最後で回収していたり面白みも多い作品だった。

    2
    投稿日: 2023.06.12
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    ハッキリ言おう!面白かった〜!私は! しかしね、好みが分かれるのはあると思うわ〜〜(^^;; それと、もう1つ、これも好みの問題だけど、この表紙ね。 私自身は基本、漫画は大好きでよく読むのだけど、小説本の表紙はこういうタッチのだと、正直あまりそそられない。(なんでだろ?)なので、本屋さんに並んでいてもあまり手に取らないタイプの装丁なのです。が、今回は読んで良かったな。 どちらを先に読んでもいいとは思うけど「名探偵のはらわた」「名探偵のいけにえ」の順で読みました。ラスト「おお!」というビックリがあります! でもって、私は、2作とも面白かったけど、どちらかといえば、この、いけにえの方がより夢中で読みました。特に、前半から本題に入っていくあたり(ネタバレしたくない)思わず1人で 「面白いじゃーん!」と呟いたよん!! しかし、容赦なく、バタバタと主要人物が死んでゆくのです。それはもう、えっ?あなたも?って言っちゃうくらい。悲しみに浸るとかそういう暇もなく…もうね、これは、特殊設定、多重解決推理、という極限ミステリーを味わう作品なのです。 読み終えてから、実際にあった事件からヒントを得てるのだと知りました。カルト宗教って、ホント、外から見ると馬鹿じゃない?って思うけど、中の人たちは本気なんだもんなあ…。怖い怖い。 ラストまで読むと、前のページを読み返したくなります。助手のりり子の切れ者ぶりのカッコいいことよ!大塒の奮闘ぶりのなんたるや…!(ネタバレしないようにしてます) もう1度…好みの分かれる作品だと思います。でもこの白井さん節のロジックとユーモアの融合が、私は好きです。ミステリー好きな方はぜひ〜〜!! 面白かったところ少し ーーーーー 「悪いことには二種類ある。やったらいけないことと、見つかったらいけないことだ。警察はやったらいけないことをしたやつを捕まえる。おれは見つかったらいけないことをしたやつを見つける。警察がやってるのが鬼ごっこなら、おれがやってるのはかくれんぼだ」 他人の推理をなぞるだけでこれだけ誇らしくなるのだから、同じものが自分の頭から捻り出せたら冷静ではいられないだろう。 信仰が現実と齟齬をきたすと、信者は新たな解釈を生み出して齟齬を解消しようとする。さらに活動を大きくすることで、その正しさを裏付けようとする。結果的に信仰はむしろ強化される。 ーーーーー 二択を迫る、詐欺のやり口ってのも面白かったな。

    7
    投稿日: 2023.06.11
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    伏線が複雑に交差したあやとりの糸のように張られており、その回収が本作の見どころの一つだが、ややテクニック偏重で、設定やストーリー展開に無理をさせてる印象。伏線回収にカタルシスを感じる人にはよいかも。

    2
    投稿日: 2023.06.10
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    あー これは 私には合わなかった あまりにも 現実味がないと言うか いや 現実味がない作品でも 面白ければ 全然OKなんだけど どうにも どの登場人物にも はまらない 展開がめちゃくちゃ とにかく 長く感じてしまった

    5
    投稿日: 2023.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ついつい読み進めてしまい気付いたら読み終わっていた感じ。 タイトルの意味がそっちだったのかと驚かされた。 1回や2回で解決せずに最後の最後まで。 Qの推理を聞いた後に最初のページを読むとさらに凄いなーと とても面白かった。

    2
    投稿日: 2023.06.05
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    SL 20236.1-2023.6.4 多重解決、どれもスッキリしない。 後日譚は良かったけど、後日譚(2)でまた安っぽくなった。 どちらにしても簡単に人が死にすぎる。 どうにも大雑把な設定ではないだろうか。

    1
    投稿日: 2023.06.04
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    複雑さ・緻密さと荒唐無稽さのバランスが絶妙で、最後まで振り落とされずに読むことができました。多重解決の爽快感だけでなく、小説としても意外に爽やかな読了感で。あと、過去作『名探偵のはらわた』を受けてのこのタイトルかと思いきや…!

    1
    投稿日: 2023.06.04
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    アメリカのカルト宗教集団を調査するため訪問した探偵が殺人事件に巻き込まれる。 洗脳によってカルト信者の証言が信用できないことを逆手に取ったトリックや"探偵は加害者にもなり得る"というテーマをやり過ぎなくらい貫いたシナリオはまあまあ面白かった。 ただカルト信者の洗脳具合がご都合主義的だったり、人を簡単に失神させられることを前提とした無茶なトリックとか、机上では成立している様に見えるけど現実では絶対に成立しないだろうなって部分が多い。人の死の扱いの雑さも含めて、思ったより軽いミステリーだった。

    3
    投稿日: 2023.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん… 舞台は実際の事件をモチーフに至極リアリティを追求しているのに、肝心の推理がフィクションの世界でしか起こり得ないような荒唐無稽さで、全く以って拍子抜け。 全体的な構成には目を見張るものが有るだけに残念。 現実味のある二転三転なら正にドンデン返しで『やられた〜』ってなるけど、今作の推理については殆どが『いや、ないやろ!』と言うのが正直なところ。 可能性は無くは無いけれど、その確率は甚だ低い。 この犯罪が可能ならそれこそ神の采配だ。 更に人が亡くなった後のリアクションが総じて淡白過ぎやしないか? 幼馴染でしょ? 昔、ある人が言っていた『音楽や映画、小説全ての創作物は虚構だ。でもだからこそ上手に騙して欲しいのだ』と。 『このミス』の入賞作らしいけど、何年か前の 木こりがなんちゃらってヤツといい、特に国内部門にはちょいちょい微妙なのが入ってくるなぁ。 個人的には駄目でした。

    2
    投稿日: 2023.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なるほどそう繋がっていくのね全く予想してなかったわスゴイわね,という話ではあるのだが,そこまでやったらダメでしょという感想。

    1
    投稿日: 2023.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 登録前 作者知ってる気がするって思ったら気になってた作品と同じ人だった!今度読む。 昔、やっぱりアメリカで似たような事件なかったっけ? カルト信者の集団自殺。 「腕の悪い探偵は当たり屋と同じ、正義感に酔う前に自分が加害者になりうることを自覚しろ」 凄い好きなセリフ。 コナンの探偵甲子園思い出した。 りり子が探偵ポジだ〜!ってこれ死亡フラグでは? と思った途端に幼なじみ君死んでしもた。 愛着沸かしてから殺すやん。 これ、ジョーデンのインチキ暴いて集団幻覚を解くのいわゆるメリーバッドエンドでは? トリックの霊能者の回とか秘密の母親の介護してた精神病女性の回を思い出したよ。 ほぼ皆殺しやないかい!! 探偵デスゲーム笑 イくんめちゃくちゃ好きになってたから残念だなぁ。 ピーター怪しい?とか考えてたけどこれは犯人が誰かは問題じゃないんだ、たぶん。 そもそもこの特殊な環境がアリバイ~証言まで全て信用できない。 どんでん返しは良かった。オチもよかった。 ただ冷静で知的な探偵が最終的に犯人を追い詰めて勝利するのが好きなので自分には合わなかった。 安楽椅子探偵がいちばん好きな自分には、ネ…… いちばん気に入ってるのはタイトル。 これはこのタイトルがいちばんしっくりくる。センスいいな。

    1
    投稿日: 2023.05.29
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    多重解決が面白い。 普通の人の事件解決(謎解き)と宗教の人の事件解決(奇跡や超常現象を信じている信者)

    1
    投稿日: 2023.05.27
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    とんでもないホラ話が2転3転し、最後の話も果たして本当にそうなのかどうなのか…。納得できない点がまだまだあるので、俄かには信じられない。まだまだ本当の謎解きがありそうで…。 でも、こういうホラ話は大好きです。 結局、作者の罠に引っかかっているのでしょうなあ。

    1
    投稿日: 2023.05.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評価が高かったので読んでみたけど、私にはあまり合わなかった。 あまりにも人が簡単に死にすぎ。 宗教を取り扱った題材なので、仕方ないとはいえ、あまりにも軽い。 ラストはえーそうなの?という驚きではあったし、冒頭のマルハチ時間がこー絡んでくるのかと目から鱗だったけど、二転三転する感じがちょっともーまた?となってしまった

    5
    投稿日: 2023.05.15
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    はぁーーーっっ!!何回驚かしてくれるんでしょ。高級洋菓子店のミルフィーユですか?と言いたくなるくらい何層も折り重なった仕掛けと伏線が最終的に見事に一体化してる。以前白井氏の作品をアンソロで読んだ時は「個性きついな」と敬遠気味だったが本作はジャスト5倍に薄めためんつゆのような絶妙な塩梅。秘境の地に開拓されたカルト教団のユートピア。そこになりゆきで潜入することになった探偵と助手。閉鎖的で異常な地で発生する事件の数々。納得もしてないしスッキリもしてないけどとにかく凄えな、のひと言。脳みそフル回転の怒涛の面白さ。

    3
    投稿日: 2023.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に高い評価が並ぶ中、個人的にはあまり好きになれない一冊だった。有名なカルト集団の事件を基にしているのは明らかだが、参考にしたというレベルではなく、これはあまりに似せすぎでエグい。素直に楽しむことができない。 ただミステリとしては、驚愕の完成度である。最初から最後まですべて複線という惹句はよく聞くが、本書ほどこの惹句にふさわしい作品はないだろう。1ページ目どころか、タイトルからしてすでに伏線が張られている。そして、それら伏線は見事に回収される。この心理的?なトリックはフェアなのか、よくわからないが、押し切られた感じがする。 今回、はじめて白井智之さんの作品を読んだ。他の作品も読むか悩む。

    17
    投稿日: 2023.05.07
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    2022年度「このミス」国内第2位作品です。 最後の最後で題名の意味がわかります。 およそ現実離れしたお話ではありますが、小 さい伏線や、それだけでも一つのお話として 使えるようなトリックが散りばめられていて、 ミステリー好きを飽きさせない展開です。 海外の信仰カルト宗教が舞台であり、そこで 起こった集団自殺が大きな謎です。集団自殺 はなぜ起きたのか。冒頭にその原因と示唆さ れる「余所者」とは誰なのか。 さすがはランクインするだけある一冊です。

    1
    投稿日: 2023.05.07
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    「本書はフィクションであり、実在の人物、団体等とは一切関係ありません」というお断りに違和感を持つ。 ”本書はフィクションであり”というところまではわかる。 物語なので想像やちょっと盛ってしまったこと、場合によっては事実でないことが含まれますという注意書き。 ただ、参考文献まで載せておいて、むしろ意識の矛先を誘導しているくらいだと思うのに”一切関係ありません”というのは。 ガイアナ共和国って本当にあるの!?っていう無知なところから入ってしまったけれど、wikipediaで”ジム・ジョーンズ”を見る限りでは完全にモデルでしょう。 一部史実に着想を得ていますくらいに言ってもらえた方が面白味が増すというものだが、関係者や関連団体からするとちょっと微妙な内容を含んでいるので問題になるのだろうか。 なったとして、ここまで似せている中で”関係ありません”と言い切ればよいというものなのだろうか。 この本をもって、想像される特定の団体・ことがらに対して固定観念を持たれるのは本意ではない、という表明ぐらいの話なのだろうか。。。 自分がその辺の事情知らなさ過ぎなだけかもしれないが、釈然としなかった。 で、物語の方は中々に面白い。 グロミステリーを武器に鬼才として名を馳せている白井さん、初読み。 思っていたよりは拒絶反応出なかったし、何かよくわからなかった前日譚がちゃんと回収されていたと感じたし、多重解決の亜種として楽しめたし。 まあ、主要人物がちょっとあっさり死に過ぎですけど。

    47
    投稿日: 2023.05.05
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    なんといってもまず目を引くのは、表紙の赤鼻の女性とその前にポツンと立つ老人。てっきり、この女性が教祖でそれに立ち向かう初老の探偵?と思っていたら・・・なるほど、「名探偵のいけにえ」かぁ〜!やられましたね。登場するたくさんの謎とトリックの中には正直「なるほど!」と思えないものもありましたが、総合的に見て記憶に残る一冊となりました。満足満足

    2
    投稿日: 2023.05.04
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    今まで読んだことがない展開が続き、驚きの連続がとまりませんでした。 この発想はなかったという推理が、これでもかと展開され、一気読みでした。最後まで読むとタイトルにも納得でした。 また読後ですが、史実を元にした小説だったということを知りました。本当に集団自殺をしたカルト宗教団体があると知って背筋が冷たくなりました。

    16
    投稿日: 2023.05.03
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    良くも悪くも人の死が軽い。主要キャラもあっさりと死んでいくのが雑に感じてしまった。どんでん返しの連続は見事だがやや無理のある部分も。一番気になったのは素直に推理聞いてる信者の皆様素直すぎ問題。集団妄想かかるくらい教祖様信じきってるなら最後まで信じてあげるべきなのでは?結局集団妄想の理由はただの信仰心でしかなかったのか?ということも引っかかる。 タイトルと表紙絵の伏線回収は、歴代読んできた中でもトップレベルに素晴らしかった。

    1
    投稿日: 2023.04.30
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    話の展開が早いからだらけることなく 始めから一気読みしてしまう作品。 どんでん返しが2回も3回もくる。 ずっとドキドキして凄く面白かったので 他の作品も読みたいと思った。

    1
    投稿日: 2023.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    インスタの読書垢で人気だなと思って読んだ本。初読みの作家さん。ずっとひっくり返るというか、ずっと解決編というか、ずっと事件中というか…? と思いながら読みました。最初は登場人物に慣れなくてなかなか入り込めなかったけど、後半一気に読み進められて面白かった。

    1
    投稿日: 2023.04.24
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    カルト宗教と多重解決がテーマのミステリー。特にも多重解決につながる解決編が長くて多少ウンザリするくらいだったが、そこから結末に持っていく展開が見事で、ここまで読んできて良かったという報われた感覚で読み終えられた。それでも一番驚いたのはストーリーが終わった最後に参考文献を見て、この事件のモデルが存在していたことを知ったとき。事実は小説よりも奇なりとはまさにこのことだなと感じた。

    1
    投稿日: 2023.04.23
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    2023本格ミステリ・ベスト10の第1位に選ばれた作品。1978年に南米のガイアナで人民教会の信者900人が教祖と共に集団自殺した事件。実際にあった事件で覚えてる。その事件をこんな話にするんだね。すごい。多少無理はあるが、見事! でも、私はあまり好きじゃ話ではないんだよねえ・・・

    0
    投稿日: 2023.04.20
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    登場人物は好きになれなかったのですが、二転三転するストーリー、綺麗な伏線回収がとてもよかったです。最後の1ページまで楽しめた作品でした。 信仰と現実…物事の見え方がこんなにも異なることがあるのかと恐ろしさも感じた作品でした

    2
    投稿日: 2023.04.19
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    実際にあった宗教団体の事件を元に描かれている作品で実際の事件は映像化もされているようです。 物事を信じるという観点に置いて、自分に見えている全ての物が実際に事実なのだろうか?という疑問や恐ろしさを感じた作品 多量に殺人事件が起こるし、2重3重に解決推理されるし犯人誰?最後までまだなんかあるの?とラストの1ページまでもハラハラする作品で一度読んだけでは消化不良の作品でした。

    2
    投稿日: 2023.04.17
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    1978年11月18日。 ガイアナ共和国バリマ・ワイニソ州のジョージタウン。 教父ジム・ジョーデンにスポイトでジュースを飲まされた信者900人が集団自殺を図るという事件が起きています。 1978年11月15日。 探偵の大塒(おおとや)崇は助手で東大文学部宗教学研究室に在学中だった有森りり子がジョーデン・タウンに行って戻ってこなくなったのでりり子の身になにか危険があったと察知し、後を追って乃木野蒜(のびる)と共にジョーデン・タウンへと飛びます。 以下ネタバレありますので、これから読まれる方はご注意ください。 りり子は無事でしたが、乃木は撃たれて死亡。 そしてジョーデン・タウンの調査団のメンバーが次々と殺されていきます。 りり子はメンバー3人を殺した犯人を推理してみせますが、その後すぐにりり子が殺されてしまいます。 そこでついに大塒が皆の前でこの事件のりり子の推理の間違いと、真犯人を推理し始めますが…。 この推理シーンが非常に長いです。 そして別の本ですが『本の雑誌2023年3月号』の「どんでん返しはネタバレか」でこの本の編集者の新井久幸さんが「この本ではいくら期待のハードルを上げてもらっても、それを上回る”どんでん返し”が待っていることはお約束する」とおっしゃっています。 確かにこの作品のどんでん返しは凄いです。 驚愕のどんでん返しが待っていました。

    90
    投稿日: 2023.04.16
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    はあ、、長かった。やっと最後まで辿りつきました。動機はわからないではないけど、、こんなにひねる必要あったのか、、。やはりこの手の推理ありきの作品は合わないと実感。

    1
    投稿日: 2023.04.13
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    グロいですね。人がたくさん亡くなります。登場人物に共感ができなかったので、物語に入り込めませんでしたが、どんでん返しが強めで読みごたえのあるミステリーでした。

    1
    投稿日: 2023.04.10
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    本格ミステリのランキングではかなり評判だったので、期待大。 結果、抜群に面白かった。 すべてが伏線−という、他のあの作品の帯はこちらにつけてほしい。冒頭の前日譚から1ミリも気が抜けない。 主人公の名探偵自体も破天荒だし(普通に暴力もふるう)、主役級の人物も死んでしまい、派手さもあって真面目すぎない。ただ、作品自体は基本にとことん忠実で、文中のあちこちに解決への糸口が提示されている。 ストーリーも面白いので退屈しないし、ミステリファン以外でも楽しめる。

    1
    投稿日: 2023.04.05
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    めっちゃ面白かった。 カルト宗教の信者の目線、知覚と それ以外の者の違い。 うわぁ〜!そうきたか〜!と鳥肌。 だって彼らは洗脳下にあるのだから なるほどって。 足が無いのにあると思いこめている。 傷があるのに無くなったと奇跡を信じている。 なるほどね〜。 すごいトリックだった。 結末もすっごいしっくり来た。 Qの今後も描いて欲しい。

    1
    投稿日: 2023.04.01