Reader Store
苦役列車(新潮文庫)
苦役列車(新潮文庫)
西村賢太/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

331件)
3.6
51
108
106
27
6
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「そろそろ風俗。。」の会見やバラエティ番組で単純に興味を持ち、本屋で文庫本化していたので読んでみました。薄いし。 一文長~いし、漢字も読めないのが多々あるのに、読みやすい! このギャップに単純に、好感持ちました。 20代のその辺女子の私に、こんなに面白いと思わせ、読ませてしまうのが芥川賞作家なのかと思わせられました。 本なんてそんなに読まないし、賞の特色とかもよく知らない自分に、賞ってちゃんとみるとこ見てるんだな、好きものの集まりじゃないんだなって、興味が湧いてしまいました。 しかも、かなりのおじちゃんが書いてるような、知らないくらい昔のことではなくて、まだ44歳という自分の両親世代なものだから、ばっちり現代にも通じてるところがまた、私小説とはいえ小説世界に、自分ももしかしたら通じてしまう、というスリルも味わえたのがなかなか乙でした。 日雇いまじ怖い。 と、読み終わったばかりだから、私のレビューも文体が小説っぽいぜ。

    0
    投稿日: 2012.05.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この作品は人間臭さというのがよく現れていると思う。 人付き合いの下手だったり日雇いも最低限しか行かないものぐさなところとかもどこか他人事と思えないところもある。 ただ、これ映画化って・・・

    1
    投稿日: 2012.05.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    西村賢太のことは、芥川賞を獲るまで全く知らなかった。最近は西村はクイズ番組に出たりするようにもなり、本作も映画化ということで新潮文庫にキャンペーンの帯がついている。西村にとっては、今までの地下を掘り進むような生活とはまったく異なる環境になりつつあるのだろう。安部譲二のようになっていくのだろうか?もう少しスタイリッシュでスマートな感じを作品からは受けるが。 嘉村磯多のように、閉塞した単調な生活の中での移ろいを「私小説」化する作風のようだが、このパターンだけで何十年も文士として生活した例はなかろう。今後、西村の書く作品がどのように移ろうのか、昨今の「コマーシャルに迎合して売れればOK」の観があまりに明白で薄っぺらな大手出版の文芸編集者たちに、手玉にとられなければいいが。せめて内田百?のようになるといいのだが、もともとのカルチャーが少し違うので心配。

    0
    投稿日: 2012.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私小説とのこと。 人間の底辺という言葉で表せばいいのか、いみじさが書かれているようだが、気取った事がかかれていないだけのような気がする。 中卒でその日暮らしと言うような生活していたが、難しい言葉を使う作家になれるなんて・・・その才能に 本を読むだけの私には素晴らしいなと思う。

    0
    投稿日: 2012.05.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    話題の芥川賞作家、西村賢太。文庫になったしとりあえず読んでおくかと購入。 内容はわりと予想通り。受賞後報道されるようになった本人のキャラクターを踏まえて読むことで面白さも増しているかも。 私小説なので事件やどんでん返しがあったりするわけでもないが、それでも充分に読ませてくれる。この辺はさすがか。 ということで、文学としては貴重かもしれないが、エンタテインメントとしては物足りない。 つかこれを映画化して面白くなるのか…?

    0
    投稿日: 2012.05.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こういう私小説が受けるんだな、というのが第一印象。 もちろん、私もこういう話が好きだ。 人間の底の底、恥ずかしい部分も全てよく出ている。 行動すればするほど、悪い方へ行ってしまう貫多は誰しもが持っている共通の部分を分かりやすく出しているだけ。 また、貫多のような日雇いの境遇も現代では一歩間違えば誰しもが陥ることになる。 結果、「あるある!」と思いながらわくわくしてページをめくらせるこの小説の快感が芥川賞といいながらも直木賞のような感覚で読み終えてしまう、独特の魅力を持った一冊なのだろう。 どうも自分はこの小説の雰囲気が花村萬月の「ブルース」を想像してしまうんだけどね。 あと、私はこの作者読まずギライしてました。他のも読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    鬱々とした作者の胸の内をさらけ出す私小説。 石原慎太郎による解説にも書いてあったが、売れっ子になり貧困から抜け出した後の作風の変化に期待と不安がある。 面白かった。他の作品も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    芥川賞受賞作品。「西村氏の全ての作品は、ろくに風呂にも行かず顔も洗わず着替えもせずにいる男の籠った体臭をあからさまに撒き散らしていて・・・(中略)」と、石原慎太郎氏が巻末解説で述べている通り、まさに導入部からそうした描写ではじまる。難しい旧字体が使われていたり、言い回しが古い文学作品を読んでいるようである。しかしながら期待はずれであった。映画のほうは面白そうかも?

    0
    投稿日: 2012.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「風俗に行こうかと…」という受賞会見で話題になった西村先生の芥川賞受賞作の待望の文庫本です。初めて著作を読んで、難しい漢字が多用されていますが、結構読めて、文章もかなり読みやすく、面白かったです。その後の「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」も良かった。

    0
    投稿日: 2012.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かったデビュー作や他の作品と比べると、芥川賞をあえて与えるほど面白いかは疑問に思う。 青春小説具合は西村作品では最も高く、『小銭〜』でちょろっと出てくる郵便局員の男が友人の専門学生としてメインで出て来る。 オチとしてはいつも通り常に周囲を見下して生きている主人公がつい口を滑らせて、新しく築き上げた人間関係を破綻させてしまういつものパターンだが今回はそこまでパンチが無かった印象。 併録された駆け出しの小説家として文学賞を渇望する様を描いた短編の方が面白かった。

    0
    投稿日: 2012.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    意外とよかったなぁ、ツライ、しんどい生活。小説を書きたくて、小説を書いているということが伝わってくるし、自己をさらけ出してる感が半端じゃないから、好感が持てる。 でも、それでもやっぱり西村賢太のビジュアルが、、、彼がこの小説の主人公でもあるんだ、と思うといやーな、気分にはなってしまうんだけど。

    0
    投稿日: 2012.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    予想に反して、とても爽やかな読後感であった。 それは、書き手の類まれな潔さによるのかもしれない。芥川賞受賞直後のインタビューで、父親が性犯罪者であることや風俗店通いしていることなどをカミングアウトしているのを見て、よくある偽悪趣味だと誤解していた。 「私小説の逆襲」というキャッチコピーも、読み終わった今は“宣伝に偽りなし”と得心できる。大抵の場合、本の帯に賑賑しく印字された、出版社側の売らんかなの目論見満載の宣伝文句は、作品全体の雰囲気や作品本来のテーマを無視してセンセーションのみを煽る下劣なものが少ない。 だが、今回は違う。 二つの意味で、この西村賢太の『苦役列車』は正しく「私小説の逆襲」に他ならない。第一に、田山花袋から連綿と続く私小説の系譜は、日本近代文学史みたいな授業でならば、それは日本の小説の王道であると教えられる。しかしその王道はここ数十年途絶えていた。僅かに平成10年頃までに書かれた車谷長吉の作品群が最後の悪あがき的な打ち上げ花火であった。関係者の名誉を棄損し、自らの尊厳も貶めるのが宿命の私小説に世間は辟易していた。平成7年の地下鉄サリン事件は、日本の安全神話を打ち砕く衝撃だったが、その直後の芥川賞の選考過程で、車谷長吉の『漂流物』を選ぶことができなかった。選考委員の判断が偏狭であったわけではない、世間の気分そのものが「躊躇いもなく人を殺す」心情の告白に耐えられる状況ではなかったといえる。だから、平成7年に私小説は芥川賞の前に敗北したと言えるのだ。 その直後、車谷長吉は、良く言えば私小説としての性格を極力抑制し、小説としての虚構性を一層昇華させた作品である『赤目四十八瀧心中未遂』で当然のごとく直木賞を獲る。これは車谷個人には栄誉かもしれないが、悪く言えば「私小説という身をすてて名をとった」と言えると思う。さらに数年後には、些細な名誉棄損訴訟に敗れた車谷は「私小説作家廃業」を宣言する。 だから、日本の文学界で私小説は完全に敗北していたのである。 最後の私小説作家たる車谷長吉と比べてみると、私が感じた西村賢太の「潔さ」が明確に浮かび上がる。 その「潔さ」は「失うものが何もない」という開き直りと同義語である。 世間的には脱落者ではあっても慶応大学文学部卒という学歴エリートであった車谷は、どうしても自嘲に湿り気が貼りついている。さらには、たとえば同窓だという某社の広報部長を実名で攻撃する筆致には棘がありすぎた。「毒」であらねばならぬと自認する筆致は自らをも相手をも本当に殺す危険のある「毒」だった。 それに比べると、西村の筆致も極めて毒々しいのに、人を殺す「毒」は全く含んでいない。義務教育を終えただけの「失うものは何もない」彼は不必要に「悪」を装うこともない。主人公である自分がセリフや行動の上で「悪」や「毒」を体現した直後の、ふっとした真情吐露の場面では、かならず真っ当な真人間としての本音が吐かれる。 真人間が小説的魅力を全く持たず、真っ当な発言が全然説得力を持たない現代では唯一無二の真っ当さの貫き方だと逆説的には言えてしまうかもしれない。 因縁の石原慎太郎が文庫版の解説を書いている。これも面白い。 失うものが何もないという逆説的には恵まれた私小説作家が受賞の結果裕福になってしまったのちの「変容」が如何なものか、石原は「尽きせぬ興味がある」と解説を締めている。

    2
    投稿日: 2012.05.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    予想してたよりキョーレツに(こういう言い方が良いかわからないけど)いろんな意味で最底辺だった。ドロドロして、生臭くて、どん詰まってる。 それでも何だかんだでも生きることに執着して、這いずってでもしぶとく生き続けている貫多は普通に凄いし強い人間だと思う。そしてこの生々しさは、本人が通ってきた道だからこそ描ける世界だとも思った。 西村だから北町。賢太だから貫多。納得。 併録の短編で貫多のその後が確認出来たのもよかった。

    0
    投稿日: 2012.05.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公のどうしようもない劣等感とイタすぎるプライド。最低レベルの情動には、爽快すぎて思わず笑ってしまった。たぶん共感できるところが多いのだろう。人間の薄汚い部分を絶妙に描く。私小説ってのがスゴい。 映像化されるみたいだけど、宣伝の帯ってなんとかならんもんかね。これから読むのに邪魔以外の何物でもない。

    0
    投稿日: 2012.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死にたくなった。 たぶんこれを小説として楽しんで読める人は自分の人生にそれなりに満足している人ではないかな? 主人公に共感しすぎると鬱々とした気分になってくる。 あと漢字と語彙の勉強になった。

    0
    投稿日: 2012.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まず、文体がすごい。そして、主人公ー本当に駄目人間なんだけどーに共感してしまう。少し何かがずれていたら僕が貫多になっていたかもしれない。それだけどんな人間の最底辺にもあるドロドロしたものをこの作品は表現していたのだと思った。

    0
    投稿日: 2012.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第144回芥川賞受賞作。 森山未來、高良健吾、前田敦子出演で映画化されること、文庫化されたこと、そして文庫版の巻末の解説を芥川賞選考委員であったアノ石原慎太郎が書いていることもあって読んでみた。 短い小説なので、あっという間に読了したものの、内容は・・・。 確かに文学的な記述で如何にもという感じなのだが、話の内容的には劣等感の塊みたいな少年の抑揚の無い無為な日々を描いているだけ。 何が良くて賞を取ったのだろうかが分からなかった。 自分には文学的センスが無いってことだな。 しかし、この原作をそのまま映画化したら、全然面白くなさそう。 どうやって映画化することやら。

    0
    投稿日: 2012.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私小説ってこんな感じだっけ? これは、好みが分かれる内容だ。個人的にはあんまり…。 リアルな部分・描写があって、ちょっといただけないところもあった。 でもきれいなものばかりじゃないと現実を思い出せたのでいいところもあった。

    0
    投稿日: 2012.05.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    西村氏の小説のもっとも盛り上がるところは、女性への面罵の場面であると再認識。 男性同士の関係などまだるっこしくて。 表題作の終盤に望む通りの場面があり、やはりそうなんだなと笑う。 根がどこまでも○○にできてる勘太は云々

    0
    投稿日: 2012.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私小説というジャンルを初めて読んだ。正直、その意味自体をきちんと理解してなかったんだけど、読むとどこかフィクションではいえない感覚が伝わってきて、怖いというか恐ろしいというか、作者本人の屈折した気持ちがリアルに感じられる作品。 いやでもこういう人生を送ったとしても腐らず芥川賞を取ってしまうなんてすごい。改めて尊敬。

    0
    投稿日: 2012.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    芥川賞受賞作品のため、事前にある程度の情報は入っていたものの、想像以上の底辺ぶり。私小説ということで、著者の実体験に則しているのだろうが、劣悪な環境下したたかに生きる主人公に人間の強さを感じた。

    0
    投稿日: 2012.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    芥川賞受賞時から気になっていた作家。文庫化を機に読んでみた。 前日に楊逸を読んだせいか、重苦しい小説らしい小説を読んだ気にはなったが、さほど骨太ではないと感じた。 古くさい言葉が逆に軽々しく思える。言葉に頼っている気がして、書かれていること自体には凄みを憶えなかった。 また読んでみたくなるかも。

    1
    投稿日: 2012.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    んー、一撃一撃に鈍い痛み。軽い気持ちで手に取ると痛い目見るよ。これは読物じゃない。あと、石原慎太郎の解説文が秀逸。

    0
    投稿日: 2012.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    赤裸々な私小説と言えばそれまでですが、繰り返される暴言、傲慢、軽蔑、嫉妬の類いは多少の忍耐と包容力が必要です... 友達が出来たり、その友達の彼女に性欲的妄想を抱いたり、多少の起伏はありますが、 これを映画化すると言うことは、相当な脚色が必要でしょうね... そんなに年配な方じゃないのに、古典的な文脈のリズムとか、小難しい漢字と言い回しが多いのは独特でした。

    0
    投稿日: 2012.05.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「私小説の作家」というのもやはり定期的に出てくるものなのか。最近の人(でもないが)で私が「私小説」と聞いて思い出す名前が車谷長吉さん。また一人この領域に足を踏み入れたのだな、との思いが去来する。本の中に入っていた新潮文庫の西村さんの著作のラインナップを「私小説の逆襲」と題して載せてある広告を見てもそんな風に思う。日本の小説の伝統芸の一つなのかな、と。 「苦役列車」は困窮する生活の中での、主人公の自意識をありのままに書く小説である。そんなに多くのことは書かれていないと思うし、新しい点もそんなにはないと思う。なのであるが、こういう物語をときどき欲しいと思うことがある。自分の中では、たぶん他の物語と並べて考えてみたいのだと思っている。並べてみてこの作品が輝く点を見出したいのだと思う。例えば西村さんが藤澤淸造に入れ込むような一途なまなざしとは、少し違う感じである。 言葉はそれを発してしまうことによって何かを表すことができるが、逆に何かを隠してしまうことがある、と長年の読書で教えられてきた。そういう意味では、西村さんのスタイルだと言葉は明晰なので、どこまで「掘る」ことができるかによるのではないかと思う。「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の文学賞にこだわるところの文章はかなり掘っていっているように自分には思える。こういうのはやはり凄みを感じる。 自意識は言葉によってどこまで掘っていくことができるのだろう、とそんなことを考える。

    0
    投稿日: 2012.05.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    楽しく読める話ではない。しかし純文学としては、非常に読みやすく、思わず一気に読ませてしまう処がある。この主人公のような生活はしたくない、また関わりたくもない。こんな生活を送らずにすんで良かったと、自分の今の生活をありがたく思える。そんな話であった。

    0
    投稿日: 2012.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中卒で日払いの労働をやっている人間の19歳の話(苦役列車)と、40代の話(落ちぶれて袖に涙のふりかかる) 人格の歪みっぷりとその描写がすごい。

    1
    投稿日: 2012.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白いんだけど、既にこの著者の作品を一通り読んでいるから、目新しさは無かった。毎回お決まりのパターンなんだけど、それが好き。

    1
    投稿日: 2012.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化される芥川賞作品。 もはや、純文学は落ちぶれたひきこもり男の中にしかない、普遍性のかけらもないものであるなどと言われるが、私は「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」に、作者の小説に対する姿勢が表明されていて、とても気に入った。 最近はテレビでも個性的なキャラを発揮する西村氏だが、この人の在り方そのものが、時代遅れの純文学の生き残る道(あるいは滅んでいく道)を示している気がした。 堀木克三、藤澤清造という名も、きちんとその名を留めていく。 作家が、一部の学者の研究対象でしかなく、広く語る言葉をもたなくなることの恐さを、情報社会に生きる我々は認識する必要がある。 良い情報は、「アクセス数」と比例するのだというスタンスではない何かを持ち続けることを忘れないようにしないと。

    3
    投稿日: 2012.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    なんか獣臭が漂ってきそうな一冊。 作家としては面白そうな人だなぁと思いつつも、近くには絶対にいてほしくないタイプだと思う。 映画化されてあっちゃんも出演するみたいだけど、これだけでどうやって映画作るのかのかなーと。 あと言葉づかいが独特で読めない漢字や意味の分からない単語が多かった。 いろいろ勉強になりました。はい。

    0
    投稿日: 2012.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「苦役列車」は、タイトル通り、”苦い”小説。 主人公は歪んでいる。その歪みに目をそむけたくなるのは、おそらく、主人公の歪みはだれしもが持っている劣等感や現状に対する閉塞感を拡大したものだからだろう。目をそむけずに読まなければならない。 「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」は苦役列車の後の話。小説家であるのは、自らが小説家と名乗るから…とは言うものの、やはり名を成したいと考えるのは自然のこと。その自然のことを屈折しつつ受け入れる様が、やはり苦いのだなぁ。

    0
    投稿日: 2012.04.20