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からくりからくさ(新潮文庫)
からくりからくさ(新潮文庫)
梨木香歩/新潮社
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総合評価

340件)
4.0
100
117
71
18
2
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    ラストが衝撃的で目に浮かぶ。モノづくりによって人は生き、証を残し、心が形に現れ何年も受け継がれることの不思議な感覚をもっと大事にしないといかんぜよ。という内容でした。

    0
    投稿日: 2010.08.17
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    昔ながらの手仕事、うつろいゆく季節、そして「りかさん」。 なにか運命の大きな流れと、自然の尊さを感じられる話。 日本人の昔ながらの知恵、生活の所作って美しいものだな、と思う。

    0
    投稿日: 2010.07.31
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    "りかさん"という人形を巡る話を中心に、 一つ屋寝の下で共同生活を営む女四人の物語。 "りかさん"を巡る物語も面白かったけれど・・・ 蓉子、紀久、与希子、マーガレットの4人の 『糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。 静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく』 そんな日々が凄く丁寧に描かれていて読んでると心地が良くなってしまい ずっとこの世界に浸っていたい・・・と思い最後まで読んでいました^▽^ 本当、素敵です^^大好き!

    0
    投稿日: 2010.07.31
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    梨木香歩さんのものを読んでみたくて購入。 「西の魔女が死んだ」のときも思ったけど、 やっぱり、日本語の美しさとか、響きとか、 改めて日本語に対して、好きになれる文。

    0
    投稿日: 2010.07.25
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    女性たちの静かな日常と数世代前の伝承を経糸、横糸に物語は 紡がれる。丁寧な筆致は相変わらず。 愛は嫉妬に、情は執着に変容する。相対するものではなく、 それらは同質。媒染によって、糸の色が変容するのに似ていると 気づかされる。 でも。 物語を象徴する「橋姫」の能面。嫉妬のあまり、貴船神社に 願い、川に身を浸して鬼となった女性の描写は、胸を衝く。 「これは人が耐えきれる限界以上の悲哀を背負い込んでしまった 人間の、だから人であることをどうしても続けられなくなって いった凄惨なドラマの過程だ」 染められた色が強すぎれば、人を壊すこともあるのだろう。 鬼にもなれなければ、死ぬしかないのだけれど。

    0
    投稿日: 2010.07.18
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    なんとも美しい装丁の本ですよね~。  文庫本の装丁でこんなにきれいなものは「梨木作品」特有の現象(?)のような気がするのは気のせいでしょうか?  昨今ではLOHASだのスローライフだのという言葉が大流行で、表面的にはこの物語で描かれている世界に誰もが目を向け始めているかの如き風潮が跋扈しているように感じているのですが、その世界とここで描かれている女性4名の暮らしは似て非なるものだと思います。  何ていうか、「根っこがある」「ない」の違いのようなものを感じます。 KiKi はね、現代のブームのようになっている LOHAS や スローライフ にはかなり懐疑的なんですよね。  話にちょっと大きな飛躍があるかもしれないけれど、昨今の風潮になっている LOHAS や スローライフ にはどこかマリー・アントワネットのプチ・トリアノンに設けられた「王妃の村里」(ル・アモー)みたいな雰囲気を感じずにはいられないんですよね~。  素朴さ、自然とのふれあいをファッションにしてしまっているとでも言いましょうか・・・・・。  そこに悪意がないのはアントワネットさんも、現代人も同じだとは思うんだけど、なんと言うかそこに「必然性」・・・・みたいなものが感じられず、単なる「非日常イメージ」の異形っていう感じがして仕方ないんですよね~。  かつてはその対象が「ブランド物」だったのが、「LOHAS や スローライフ」に変化しただけ・・・・というような気がするんですよね。 それに対し、この物語に出てくる4人の女性、その中でも特に蓉子さんの生活はもっと「必然性」に根ざしていて、生き方そのものに浮ついたものが欠片も見受けられず、そうであるだけに「澄んだ美」のようなものが漂います。  そしてその「澄んだ美」は梨木さんの美しい文体・自然観と相まってまるで静かに流れる「弦楽四重奏」のような落ち着きを醸し出しているように感じます。 (全文はブログにて)

    0
    投稿日: 2010.07.05
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    植物の香りがこちらまで伝わってきそうなほど濃厚なお話。彼女達四人の住んでいるところは、本文にもあるように時代の流れから切り離されたような空気があって、時の流れが無限のように感じます。 でも、そんな中でも変化はあって、「りかさん」がだんだんと変わっていったように、四人の女の子達もそれぞれ大人になっていってしまったのに寂しさを感じます。

    0
    投稿日: 2010.06.22
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    植物から生まれる色あいの表現が美しい本。 日本に来た文化の由来も彷彿とさせる。オリエンタルな雰囲気も好き。そして蓉子とりかさんの不思議な関係。 よき 琴 菊。 これを知った時、物語なのに、運命ってすごいと思ってしまった。 レビュー書いてると読みたくなった。

    0
    投稿日: 2010.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    蓉子のようにすべてのものに対して慈愛の心をもてる人になりたい。 憧れはあるけれど、私はきっとマーガレットなのだと思った。 読む際には、家系図を描いた方が良いかも。 混乱しちゃいます。

    0
    投稿日: 2010.06.18
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    ●蓉子のような人をみると、いつもこういう人になりたいという憧れを抱いてきた。  この本を読んで、本当にそうなのだろうかと思った。  蓉子のような繊細さで生きていくこと、周りの生き物を慈しむこと、そいういう  ことに本当に喜びを見出せるだろうか。 ●俺は人の顔や名前を覚えるのが苦手だ。  そういったものは関心を持っていれば簡単に覚えることができる。  きっと他人に興味がないんだろう。 ☆きっかけは八方美人な書評 読了日:2010/04/16

    0
    投稿日: 2010.06.18
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    先に『りかさん』を読んでいたため、よう子ちゃんの成長っぷりに、複雑な気持ちになった。変な意味でなくて。 とても、素晴らしい女性になったものです。 自分が大学生になったら、と読んだ当時は思っていたものだけど、すでに大人になった今ですら彼女たちの太くしっかりと組まれた思考においついているのだろうかとすら思う。 紀久さんが好きです。

    0
    投稿日: 2010.06.15
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    4人の女性がルームシェアし、 それぞれの日常を描いている。 胸をぐっとわしづかみされたような表現も リアルに色彩が頭に浮かんでくる表現も、 すばらしい!

    1
    投稿日: 2010.06.08
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    「りかさん」という人形をひっそりと中心に据えて巡り巡る物語。 からく 「りか」 らくさというタイトルにも頷ける。

    0
    投稿日: 2010.05.31
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    先に「りかさん」を読んでしまったのですが、時系列的には「からくりからくさ」の前の話なので分かりやすかったです。特に容子とりかさんの関係が。でも「ミケルの庭」を読んでしまったので、先が読めてしまったのだけが残念。。。

    0
    投稿日: 2010.05.29
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    情報科教員MTのBlog(『からくりからくさ』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51114076.html

    0
    投稿日: 2010.05.23
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    この物語は「裏庭」や「西の魔女が死んだ」と通じる部分がたくさんあります。 人の優しさや生命の重みと温かさ。 しかしそれ以上に、人間の複雑さが力強く表現されている作品です。

    0
    投稿日: 2010.05.13
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    「りかさん」の続編のようなお話。中学生の頃に読んだのですが、二十歳を過ぎた今は、当時よりもより登場人物により思いをはせて読めたように思います。

    0
    投稿日: 2010.04.07
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    2002年2月24日読了。以下、過去の日記から抜粋。 買った時にはぜんぜん気付かなかったのだが、 なんと前に読んだ『りかさん』の続編と呼べる物だったのか。 児童文学からワンステップアップしたことが出版社からも分かるが、 主人公の名前が「よう子」から「蓉子」に変化していることからも分かる。 小学生だった女の子が、染色家の卵になっているのだから驚きである。 亡くなったお祖母さんの家で始まった女の子4人の共同生活。 実際やろうと思うと面倒なことも多いのだろうけれど(私は絶対無理)、 ちらっと覗いてみると、なかなか楽しそうで羨ましい。 外見も性格も全然違うタイプの人間がお互いを認め合って、 時には衝突しながらも成長していく姿が微笑ましい。 男の子の成長を描いた金城作品を読んだ後だったので、 「女の子だって捨てたもんじゃないな」と思わずニヤリ。。。 キーワードは「結界」と「浄化」といったところだろうか。 少しだけ出来すぎ感が鼻につくけれど、優しい文章だなぁと思う。

    0
    投稿日: 2010.03.21
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    梨木さんが書いた「りかさん」のその後の話。 が、出版されたのはこっちが先。 私は「りかさん」の方を先に読んだけど、正解な感じがする。 祖母の家だった家で共同生活をする4人の話。 日常の空気感もとてもいいし、軸になっていくりかさんに関する人形などの話もとてもいい。 いろんな話が盛り込まれてて、読みきれてない感が半端ない。 もう1回読もう。 時間軸的には「りかさん」→「からくりからくさ」→「ミケルの庭」という感じ。 ようこがりかさんとの時間を重ねて、蓉子として大人になっているのが素敵。

    0
    投稿日: 2010.03.15
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    「からくりからくさ」という題名が、まさにぴったりな作品でした。 りかさんを中心に次第に話が繋がっていく、この展開に脱帽です。

    0
    投稿日: 2010.03.01
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    「りかさん」という不思議な存在の市松人形を中心として話は進んでいきます。 梨木香歩さんの作品独特の開放的で静かな情景をベースにしながら、巧みに組み立てられていくからくりはさすがだなと思いました><

    2
    投稿日: 2010.03.01
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    梨木香歩さんの本の中で、特別好きな一冊です。 中学生の頃は、少し不思議な、ファンタジー風味の話。と思って、 りかさんや、布を染めるという行為にただ憧れる気持ちが強かったのですが、 19歳で読み返すと、出てくる人たちも同年代で、 考えることに共感したり、 もの作りのことについて考えたり、 いろいろ刺激を受けました。

    0
    投稿日: 2010.02.28
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    ああ,つながった.読み終わったあと,ふうっと力が抜けました.「ほっとした」という言い回しが近いのかもしれません.物語にはちょっとした「怖さ」のようなものを感じました.それを蓉子さんはじめ登場人物の明るさがうまく緩和してくれる.

    0
    投稿日: 2010.02.07
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    タイトルのリズム感に惹かれて手に取った 梨木さんのお話作りのうまさに感服 手作り大好きの自分から見て理想的な4人の女性の共同生活 古いつくりの家 自然任せながらもそれなりに秩序のある庭 網戸を入れず くもの巣までも受け入れてしまう 現代の潔癖すぎる日本人の暮らしとはま反対な設定が心地よい 

    0
    投稿日: 2010.01.27
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    何度も読み返してしまう作品。 結構ドロドロした女性の情念の話なのに、全体的な印象は静かで綺麗。映像でみてみたい。とくにラスト。

    0
    投稿日: 2010.01.22
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    りかさんの続編。 りかさんはあまり出てこないけれど、つくるひとって素敵。染めものもやてみたいなあ。女のひとってすてき。 ミケルっていう名前の感じも雰囲気があってすてき。 何度も大切に読みたい話。初めて読んだ当時はまだ中学生だったのでブクログ登録を機に、また読んでみたいなあ、と思います。

    0
    投稿日: 2010.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ◆ザックリあらすじ それぞれ心に問題を持った女性4人が共同生活を始め、お人形のりかさんをめぐり不思議な縁に辿り着く。 自分たちのルーツから自分を見つめなおし、それぞれが少しずつ変わっていく物語。 ◆全体的な感想 いろいろなエピソードが、それぞれ繫がっているようで繫がっていないようで・・。私にはイメージしにくく分かりづらい部分があった。 文章も少し苦手・・かな。 全体が繫がると、深くて広い話なのだろうなーと思います。いつか、もう一度読んでみたい。 ◆気に入った一節 「~その人の持っている技術と時代の流れを経糸に、緯糸にはやはり生活する女性としての日常の歓喜をもってきて、単なる紬の紹介文ではない奥行きのある本に仕上げたかったからだ。~」 本、文化、人生、伝統・・・いろいろなものを紬に例えると、経糸という時代の流れや技術、緯糸という人の想いや行動等・・・で織られているのでしょうか。 具体的にビジュアル化できないものもビジュアル的な感覚で見つめる事ができ、綺麗だなー愛おしいなーと思いました。

    0
    投稿日: 2010.01.07
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    りかさんのつづき。 というより、りかさんの本編。 りかさんから読んだ私にとっては少し切なかった。 染め物に興味がなかったけど、この本を読んだ後、すごく染め物がしたくなった。

    0
    投稿日: 2010.01.07
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    人生には大きな一連の流れがあって、そのなかで変容が起こる。 変容には多大な犠牲(労力、エネルギー?)が付随する。 ・・・そんなメッセージが刻まれた作品のように思う。 血縁関係とかがややこしくて読むのに多少時間がかかってしまった。 登場人物の性格が『西の魔女が死んだ』と似たような設定で古き良き時代?的なものを大切にしてる姿に共感できた。 ヨキコトカナ。

    0
    投稿日: 2010.01.07
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    【あらすじ】 祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。 【感想】

    0
    投稿日: 2010.01.06
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    こういう話を書かせたら、本当に、この人は、うまい。 4人の女性の自然の中での慎ましい生活と、静かで、やわらかい文体が非常にマッチしている。 中盤から一気に話が進んだり、家系図とか話のテーマが複雑だったので 初めて読んだときはすごく疲れた。 「人はきっと、日常を生き抜くために生まれるのです。 そしてそのことを伝えるために。」この言葉がすごく好き。

    1
    投稿日: 2009.12.02
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    読むたび、やっぱり合わないのかも・・・と思う梨木さんですが、 『エンジェルエンジェルエンジェル』がよかったので、 また懲りずにチャレンジ。 「機を織る」という言葉に惹かれたので。

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    投稿日: 2009.11.24
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    洋子は人形のりかさんとともに生きてきた。 けれど、今りかさんはしゃべらない。 からっぽのりかさんと、洋子のそばに、各々強い個性をもった 女性が集まってくる。 それはまるでからくさのの蔦のように、 複雑で、それでいて美しい模様を描いていく。 ※「りかさん」を前後に読むかで印象がかわる本です。

    0
    投稿日: 2009.11.18
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     亡くなった祖母の家に同居する4人の女の子の話。染色や織物をやってる学生っていう設定のせいもあって、とにかく自然を愛でる表現が多い。それは、タイムスリップしたような感触さえある。で、このままのほほんと終るのかと思ったら、最後に「壮絶」と言った方がいいような展開を迎えた。まぁ、りかさんという人形の存在がそれを示唆していたといえば、そうなんだけど。面白くないという訳じゃないけど、工芸に振り回されてピントがぼけてるって気がどうしてもする。  私には、「西の魔女が死んだ」ほどいいとは思えなかった。

    0
    投稿日: 2009.11.09
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    ああ なんだろう また出会ってしまった 梨木香歩の著作は「西の魔女が死んだ」と「裏庭」だけ読んだことがあるけど、なんでこんなにもわたしの心に染みこんでくるんだろう。他の2作とは違って推理小説のように登場人物の人間関係や血筋が絡み合って どストライク だ。 なんで最後の最後でトルコが関係してくるんだろう。わたしも与希子のキリムと神崎のシルクロード、中近東あたりからピンときていてもおかしくないのに。 本は出会うようにできているのかもしれない。 1人の友だちがこの世を去って 1人の友だちがこの地を去って それでも世界は回ってて。 それが寂しいのだと思っていたけど、 わたしは自分の居場所に確信が持てないのかもしれない。 本当にわたしがしたいことはなんなのか 心理学は母の影響なのか 言葉は好き もの作りも好き 郷土、伝統、伝承、伝えていくこと、紡ぐこと ミホールさんも言ってた 「感情のない言葉は言葉ではない」 わたしにとってそれは間違いなく英語ではないんだけど 今、すごく日本が恋しい

    0
    投稿日: 2009.10.24
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    日本を舞台に、染色に関わる若い女性の共同生活の中で、しだいにわかってくる縁の糸… 祖母の家を継いで、管理人として住むことにした蓉子。 英語と日本語を交換で教え合っている留学生のマーガレットと、美大の学生・与希子と紀久が一緒に住むことになる。 機織りをする音がうるさいと前のアパートでは言われたりしていたのだ。 蓉子は祖母から貰ったりかさんという市松人形を大事にしていた。 子供の頃から心で話し合えるふしぎな人形… 祖母はかってコレクターだったが、赤光という人形師のつくったものを集めていたとわかる。 紀久が実家の法事に帰ったとき、りかさんとそっくりな人形が…衣装がたくさんあったというのが垂涎物。 与希子もまた先祖に縁があったことを知る。 調査に海外へ出かけた神崎はクルドで消息を絶ち…? 古き佳き日本の暮らしとシルクロードをトルコまで通じる機を織る女達の心、人形に宿る何者か…交錯するふしぎなファンタジー。 平成11年単行本発行。

    0
    投稿日: 2009.10.03
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    (2006年12月21日 03:17) 「絵の具だとどうしても色が溶け合い混じりあって、もともとの色が消えてしまうこともあるけれど、糸は、どんなに重ねても一つ一つは自分を主張したまま、全体としてのハーモニーを保っている」 梨木香歩『からくりからくさ』を読み返している。 前読んだときは、自分の祖母が亡くなって間もない頃だったと思う。「祖母が亡くなった孫の話」として読んでいた。 いま読むと全然違う。 決して溶け合うことのない要素どうしが、どうやって共存していくのか。 重ねあわされる幾重もの物語、幾重もの意味。溶け合うことなく、でもそれはひとつの何かを紡ぎ織り上げている。 「誰にも言えない、口に出していったら、世界を破滅させてしまうような、マグマのような思いを、とんとんからり、となだめなだめ、静かな日常に紡いでいくような……」 というくだり。紀久さんの織りのところを、私はいま、どうしても読みたかったのだ。その部分だけを取り出して、私はこの本のことを覚えていたことになる。 私に強い印象を残していた、紀久さんの在り方。それはぽつんとひとり確立しているのではなく、まるで正反対のような与希子の織りが一方にあり、マーガレットが居て神崎が居て……という全てが必要だったんだと思い知る。そこだけ取り出すことなどできないのだと。 個人的には、ピーナッツバターとジェリーのサンドウィッチのくだり、何度読んでも泣きます。

    0
    投稿日: 2009.08.23
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    織物を題材にした作品(メインテーマではないけど)で、すごく地味。 もともと派手な作品を書かない梨木さんの著作の中でも相当地味(笑) ゆったりゆったりとした流れの中で、 登場人物達の交流が丁寧に描かれている。 この作品も私はとても好きです。

    0
    投稿日: 2009.07.22
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    自然の中で庭の生える草を上手に調理して食べたり蜘蛛と共生したり、 いい空気の中で草木染や機織という懐かしい仕事を生業とする若い女性が一緒に暮らしている。 描写されているものは「質感」や「重み」で 本当に不思議なことに読んでいると その場の空気を感じているように感じる。 物語の絡み方が「りかさん」がいるために不自然にならないのが魅力の1つ。 一見穏やかな文体だか時にとても恐ろしく、 一気に読めてしまうのに決して軽い内容ではない。 余韻を楽しむため、しばらく同系列の本は 読まないほうがいい。

    0
    投稿日: 2009.07.03
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    ある意味、私の進む道(進みたい道)を決めた本かもしれません。 そのくらい、影響をうけた本です。 蓉子さんは、今でも私の尊敬するひと、です あこがれるなあ

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    投稿日: 2009.06.29
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    主人公やその周囲の人物の年齢が自分に近くて親近感が湧いた。 でも、何だか自分の方が子どものような気分にもなった。

    0
    投稿日: 2009.06.25
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    祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。 糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。 静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。 やさしく硬質な結界。 だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。 心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。 生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。 (「BOOK」データベースより) 主人公 蓉子さんの優しさ、考え方、雰囲気に憧れます。 私は『りかさん』よりこちらの方を先に読んだのですが、 『りかさん』の方を先に読んだ方が良かったかも…?

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    投稿日: 2009.06.16
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    私には少し難しいかな、と思う所もありましたが・・・。 全体的には、ほんわかとしていて、素敵なお話でした。

    0
    投稿日: 2009.06.10
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    西の魔女が〜を読んで好きだったから買ってみたものの・・・ 文体や世界観は好きだったけど内容はあんまり好きじゃなかった。 成人した女のひとって感じで、紀久さんの心理描写は好きでした。 まぁチャレンジの一環ということで。

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    投稿日: 2009.06.01
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    梨木さんといえば、近年映画化された 『西の魔女が死んだ』が一番有名なのでしょうか。 本作は、『りかさん』という作品で 出てきた主人公が大人になってからのお話。 4人くらいの女の子たちで共同生活を送ってゆく、 という内容でした。 大人になった『りかさん』の主人公は、 草木染めで生計を立ててゆこうと色々取り組んでいます。 大学生くらいの年齢の女の子が4人も集まっておいて、 それでいてどこか古めかしい、落ち着いた生活が営まれています。 "りかさん"はどこにも出てこなかった気がするけど、 作中全体に"りかさん"の気配を感じます。

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    投稿日: 2009.05.12
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    心のある“りかさん”という人形を巡る話を中心に、祖母の遺した家で下宿する女の子4人の物語です。 4人それぞれの持つ事情と苦しみ。因習や血、呪いに似た縁を折り込みながら、それを柔らかな想いで包み込んでいく。 古い日本の家屋の匂い、植物で染めをやってたりとか、はた織りとかをやってる子たちで、それだけで私の好みでした。 生きることってどういうことなのか、何のために生きているのか。 生きていくなかで漠然としすぎてるテーマを、確かな糸で結び付けてくれた、大切な一冊です。

    0
    投稿日: 2009.05.02
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    りかさんとお祖母さんの静かな、でもとても大きな存在感が印象的。 糸、のイメージがとても素敵だなと思いました。 容子の染める糸、紀久と与希子の織る機、りかさんにつながる血筋と人形師・面打ち師の秘密、マーガレットが紡ぐ命という糸。 最後に全て燃えてしまうというのもはじめはひどくショックでしたが、今考えを整理しているとそれは必然であったようにも思えてきます。 糸は縛るもの。今に縛られないためには、作り上げた、紡いだものを手放さなければ前にはきっと進めない。 なんだか、そういう気がします。 読んでいて、ふと「先生のつうしんぼ」という児童書を思い出しました。絹糸や機織りや紬について紀久が追っていくあたりかな。 嬉しいときも、哀しいときも、機を織ったものだよ。蚕をくれたおばあさんの台詞が(いまいちあいまいですが)ちょっと甦る。 出来上がった反物は、真っ先に好きな人に見せに行ったものさ。 こんなくだりが、今読み返せばとても扇情的に感じられるから不思議なもの。 そうそう、糸という言葉から「玉の緒」という言葉も思い出しました。式子内親王の短歌とか。 へその緒、命綱、…糸はいつも、命につながっている。 日本語のセンスがとても素敵な本だなと思いました。いきなり2行目から「侘助椿」ですよ?! 言葉の洪水に埋もれたくなったら、また読む気がします。

    0
    投稿日: 2009.04.10
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    とても丁寧に生きている女性の話。 「りかさん」から読んだのであの蓉子ちゃんがこんな女性になるなんて!と、ビックリでした。 都会の生活、殺伐とした資本主義の中では、忘れてしまう本当は大切なことを思い出させてくれる本です。(月並みの表現ですが、、、)

    0
    投稿日: 2009.02.06
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    読んだのは中学生の時だったけど、改めて今もう一回読みたい。ちょっと早かったと思う。 紀久の黒い感情が織物となって現れる部分にぞっとさせられた。

    0
    投稿日: 2009.01.31
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    初めて読んだ梨木さんの本。 ていねいに生活している蓉子さんが好き。 こんな風に女性四人で、それぞれ個性が強くても強調して一緒に生活できるって有る意味憧れる。 小説の中でなんでもないシーンの一つとして描かれているけれど、蓉子さんの丁寧な生き方を表している顕著なものとして好きな場面。 与希子が用意するとご飯は硬めでしかも多すぎるだろう と踏んで庭にある青じその若い柔らかい葉を摘み、にんにく、ネギ、しょうがと酢醤油で作った漬け汁につけこんで、来客時のお茶請けにおにぎり風煎餅のようなものを用意するところ。 たぶん同じ梨木さんの本「りかさん」には人形のりかさんのことがもっと詳しく書いてあるんだろうな と思う。 読んでみたいような、この本から受ける印象のりかさんを大切にしたいような 微妙な気持ち

    0
    投稿日: 2009.01.23
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    2009.1 頁が進まず、読書から離れてしまった一冊。最後までいまいちだった。おうちとか、作業とか、そんなんに惹かれるのはわかるかな。

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    投稿日: 2009.01.22
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    4人の女性の共同生活を描いた小説。 んー・・・、どう説明したらいいんだろうか。 織物とか染色とかが出てきたり、 人形が喋ったり、色々とあるんだけども どこをどう掻い摘んだら説明がうまく出来るのかわかんないのでパス。爆 もしかしたら続編かもしれない「りかさん」とか読んだほうがいいのかな。 雰囲気が好き嫌いあると思うけど、僕はぼちぼち読めた。 まだ読んでないけど著者は「西の魔女が死んだ」の人。

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    投稿日: 2009.01.01
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    染物や織物など、普段は全く関わりのない職業(趣味?)のお話が沢山で、読んでいてとても新鮮でした。「りかさん」でおばあちゃんに習ったのがもとで、蓉子さんがそういったことを仕事にするようになったのは、少し驚きました。でも、古いおばあちゃんの家で同じような趣味をもった女性4人で同居する、という雰囲気がとても好きでした。唯一マーガレットは学生?だったようですが。 女性4人組の中でもちょっとだけ変わり者のように描かれているマーガレットさんですが、精神が不安定なところも含めて、最後には好感をもてる人でした。というか、真面目すぎて色々なことが上手くいかない、とか自分で自分を追い詰めちゃう感じが、読んでいて痛々しかったです。「ミケルの庭」を先に読んでしまったので、ちょっと悪い印象を持ってしまっていたのです。幸せになってほしいと願わずにはいられない人ですね。「りかさん」に出てくるマーガレットとこのマーガレットは、子孫という関係なんでしょうか?そこがちょっと曖昧な感じでわかりませんでした。 「からくりからくさ」のお話のあとも、ただの下宿仲間という線を越えてマーガレットを支えてくれる三人が、読んでいてとても好きでした。また、実態を失ってしまっても見守ってくれているりかさんも。読み終わった後は、少し寂しいと思うと同時に、とても幸せな気分になりました。 オススメです。

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    投稿日: 2008.11.14
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    四人の女性と一体の人形から成る話。一人一人が、1本の糸の様に交じり合い、1つの織物になっている。そんな印象を受ける。「りかさん」も合わせて読むことをオススメします。

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    投稿日: 2008.10.25
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    「りかさん」を読む前の昔読んだ印象と、なんだか違う気がする。 深い。 「りかさん」も立派にこの物語を紡ぐ縦糸のひとつだと思って見ると、ラストシーンあたりが尚更。 …あれは、映像で見たい気がする。 二度楽しめたかな。

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    投稿日: 2008.09.30
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    梨木さんの書かれる物語はとても静かで上品で ところどころに大切なエッセンスが散りばめられていて どの作品も好きですが・・・・ これは、ちょっと怖かった(笑) 私は、織物や染色や着物など関する知識が乏しいため たとえば「紗のような・・」という表現をされても それがどんなものなのか想像ができず 世界にどっぷり浸ることはできませんでしたが それでも、静かな雰囲気だけでも楽しめました。

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    投稿日: 2008.09.08
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    他の本も同時進行で読んでいたためか、 さらに同時進行の本のほうが面白くってそっちを読んではこちらに時々戻るということをしていたため、 登場人物の名前を正確に、誰が誰の親戚など把握できなくなってしまった。 不思議な雰囲気を持った祖母がなくなり、その古い家で、女4人の生活を始める。 その真ん中にいるのは「りかさん」という市松人形。 ということなんだけれども、4人のうち2人の織物、染物の話が多く、 「りかさん」の位置があまりハッキリしない。 「りかさん」の影響も全くわからなかった。 どちらかに重点を置いたほうが面白かったのではないだろうかぁ?? もう一度読まないと分からないけれど、読む気がしない。 ※これ続編だそうで、「りかさん」を読んでから読むと感じ方が違うようだ…。(失敗した)

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    投稿日: 2008.09.02
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    本当はこちらの方が先に発売されたのだけれど、「りかさん」の続編です。私はりかさんを先に読んだので、ようこちゃんが蓉子と大人へなっており、りかさんやおばあちゃんの影響かとても良い空気をまとう女性へと成長したように思います。 もう一度「ミケルの庭」を読み返し、再び「りかさん」から読みなおそうと思います。

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    投稿日: 2008.08.13
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    同世代だった頃は遠くなってるし、友人関係もこんなに穏やかではなかったけど。 なんとなく、学生だった頃を思い出させる。 やっぱりこれも好き。 でも、落ちてる時はあんまり読みたくないかも。。。。。

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    投稿日: 2008.08.12
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    りかさんシリーズの続編。 それぞれの登場人物のお話はいい。 けど、なんだか斜め読みしてしまった。 この人の文章と相性が悪いのかなあ。

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    投稿日: 2008.08.04
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    りかさんの続編、かな。未読でもいいけど、読んでたほうが絶対良い。纏う空気がやわらかくてやさしい。自分の血のルーツを知るのは怖いと思う。

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    投稿日: 2008.07.30
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    りかさんと比べると少し複雑。 なので、子供には紹介しなかった。 けれども、4人の女性が、からまった蔦みたいに、おもいもよらないところで、いくつもからまっているのが面白かった。

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    投稿日: 2008.07.17
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    文字を追いかけるだけでは、想像力が追いつかなくなりそうなほど、複雑な鎖で結ばれた話。 運命と偶然と必然。 梨木さんの小説の中でも、映画化して欲しい1冊。

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    投稿日: 2008.07.13
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    祖母の残した家で共同生活する4人の女性。ここまではよくある話。でもこの4人(蓉子、与希子、貴久、マーガレット)は全員が何らかの形で草木をリスペクトして生活をしている。あるものは草木染、機織り、文様の研究・・。清貧な生活。そして4人の中央にあるのが蓉子の人形「りかさん」このりかさんをめぐって、実は4人には不思議な縁が見え隠れする。ファンタジーの要素と少しミステリアスな部分とが、織物のように絡みあっている、そんな作品である。

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    投稿日: 2008.06.12
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    「りかさん」と合わせて読むとより一層、延々と続くからくさ模様が読み取れるかな。 女4人の同居生活の様子が楽しそう。 他の作品同様、不思議なことを自然に受け入れる人たちの姿勢が好きです。

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    投稿日: 2008.06.02
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    誰かが死んで誰かが生まれ、何かを伝える『生きる』ということ。なるほど生命の営みは織物に似る。祝福と怨念のヨキコトキク(人物名はここからの言葉遊びでしょうか)、女ってのはつくづく水っぽくて昏くたくましい生き物です。

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    投稿日: 2008.05.25
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    「りかさん」の続編にあたるのかな。主人子のヨウコが成長して、同居仲間との日々を描いた物語。 相関図を書かないとわからなくなるけど面白かった。

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    投稿日: 2008.05.25
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    宿世の話…って言ったらなんだかおかしいかな?? 実はホラーなのか?ホラーなのか??とたまにハラハラするというか、背中が薄ら寒くなる場面もあるけれど、全体的に温かい雰囲気は健在。 ただ、親戚の人が多くて途中で?????に…もう1回読み直すかな…頭悪いとこれだから困る

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    投稿日: 2008.05.14
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    亡くなった祖母の家に友人と人形の5人での生活。機織・紬・染織。相変わらず草木がふんだんに盛り込まれていて素敵な雰囲気が堪能できました。

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    投稿日: 2008.03.14
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    とてもなめらかな女性らしい文章と表現が好きです。布が好きな私は、細部まで楽しめました。りかさんが続編であります。

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    投稿日: 2008.03.02
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    「りかさん」の続編。 家の問題とか、今までほとんど考えたこともなかったけれどやっぱり無関係ではいられないものなのかもしれないと思った。 別にすごく明るい話、というわけではないけれどなぜだか穏やかな気持ちになれます。

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    投稿日: 2008.02.24
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    この本を読んでいて思ったのですが、なんていうか私がしていない、得る機会がありながらも、得てこなかったことへの後悔というのは大げさかもしれませんが「もったいないことしてきてしまったな」と感じました。 それは「伝えてられていくもの」を「面倒〜」なーんて、子供らしい単純さで見向きもしてこなかったことです。 この作者さんの本を読むと思うのですが、昔から伝えられてきたこととか、母から子へ、姑から嫁へという語り継がれたり、おしえれられてきたことの大切さというか貴重さを感じます。 この本の中には、沢山の色、植物なども出てきます。そしてそのほとんどが私にはわかりませんでした。それがすごくもったいないんですよ。もしも、私がその植物、色を浮かべられたらどれほど色鮮やかな世界が見えたことかと。ああ、悔しい。そんなわけで、途中からメモしちゃいました。後で調べるために。 別に伝えることの大切さを書いているわけじゃないのに、私は「伝えていくってとても大切なことなんだな〜」と思いました。

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    投稿日: 2008.01.25
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    3回読み返し、繋がり解かれていく面白さを味わうことができた。 『唐草のように何もが連続している』 この物語も連続。 染織、民族などに興味のある人は 特に共感できるのではないだろうか。 『りかさん』をはじめに読み、『からくりからくさ』を読み、 また『りかさん』に戻ると謎解きのようでまた面白い。

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    投稿日: 2008.01.22
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    「りかさん」の主人公・蓉子が成長したあとの物語です。 草木染めをする蓉子とともにくらす3人の女性。それぞれになにかしらの思いを抱えながら、穏やかに日々をすごしていく。・・・一言で書いてしまえばあまりに淡白な話のようですが、読んでみるとそれが途方もなく深遠な世界とつながっていることが見えてきます。 4人それぞれが抱えるものは、数世代前からの宿世であったり、民族のアイデンティティにかかわるものであったり、そして遠くは中東のクルド人に連なるものであったりと、個人で担うにはあまりに重いものですが、それらをこの女性たちは、自ら手で為すものへと昇華させていきます。染色、紬織り、そして鍼灸。形は違えど、「なだめなだめ」て手ずから一つのものを作り上げる行為の、なんと崇高なことでしょうか。そしてその営みを暖かく見守るのは、持ち主とコミュニケートする役割を終えた、「1人」の人形。前作「りかさん」にあったエピソードが、本作には伏線としてきれいに登場してきます。まるで一つの緻密な織物を見ているかのような、そんな作品です。

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    投稿日: 2008.01.14
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    梨木香歩は、3作目。 「裏庭」と、「西の魔女が死んだ」を読んだ。 この2作は私の中ではもうまったく違う話のようで、 本当に同じ作者が書いてるの!?と驚いてしまうような感覚。 それが、この「からくりからくさ」を読んで、 ああ、とつながったような気がした。 この本は、「裏庭」に通じるものがあるような気がする。 たくさんの糸が絡まりあって、それが物語になっていく感じ。 それから、登場人物の4人の女性がみんな素敵。 でも、むずかしかったな〜。 能、「家」についての考え方、女性観、織物、染物、 少数民族、いろいろな要素が盛り込まれていて、 ついていくのがいっぱいいっぱいだった。 とてもじゃないけど、1回読んだだけで理解できたとは思えない。 詳細まで読みたかったんだけど、ストーリーが気になって ついつい読み飛ばしてしまう。 ストーリーを頭に入れた上で、もう1回読まないとわかんないや。

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    投稿日: 2007.12.21
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    こんな生活してみたいって憧れる。これ続編なのか。りかさん読まなきゃ。今まで全く関係なかった他人とでもこんな風に繋がれるのかって羨ましく思う。

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    投稿日: 2007.12.06
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    2007/11/19図書館 『りかさん』の続編。 私の知らない世界。また、10年後とかに読みたいな。 おおっ、2016年4月8日再読。 10年経ってないけど、なんか、そろそろ読みたいと思って読んだ。 また、10年くらい経ったら、違う感想を持つのだろうか。

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    投稿日: 2007.12.05
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    りかさんという人形と一つ屋根の下で暮らす4人の若い女性、それぞれにからまる縁、。りかさんの謎を探すうちに明らかになるのはそれぞれの生き方。人形、特に日本人形は何か魂が宿っていそうで怖くて家には置きたくないものなのだが、そんな人形を中心にだんだん深まっていく4人の友情は読んでいて気持ち良い。そこそこの一冊だった。

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    投稿日: 2007.11.12
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    りかさんの続編。友達に借りて読んだけど、自分でも購入。読むたびに新たなからくりに気づきます。051124

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    投稿日: 2007.10.22
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    こういう生き方をしたい。 中盤から生々しい話になるが、生々しいのにちゃんと清々しいので、それもまた良し。

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    投稿日: 2007.09.20
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    「織物」でつながった女性4人の物語。それぞれが抱く葛藤が表面化してきて、途中から結構どろどろしたストーリーになります…。

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    投稿日: 2007.09.10
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    このゆったりとしながら、しっかり流れていく世界観が好きです。りかさんがいなくなってしまうのは少し寂しいけれど、そのラストも含めて好きな作品です。

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    投稿日: 2007.07.25
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    静かに、染み渡ってくるような物語に、ついつい頁をめくってしまう。そんな一冊。 いや、それより何より・・・ 私は、主人公・蓉子のような人が好きなんだ。 きっと。 足がしっかり地についている人。生活を愛し、慈しむ術を知っている人。 自分とは、対極にある彼女に、ついつい惹かれてしまいます。 それに、物を作り出す仕事をする人たちも、好き。この本に出てくる、物を作り出す人たちを見ていると、そんな才能があったらどんなに素敵だっただろうと思わずにはいられません。 彼らの中の、世代とか、場所を越えて受け継がれるものについて、この世界を動かしている「目に見えない力」のようなものについて、想いを馳せてしまいます。そういう不思議な力を感じて生きていくのって、いや、感覚を研ぎ澄ませていくのって、なんか、素敵。 登場人物の相関図を理解するのは、かなり難しかったけれど、それを差し引いても、この本、好き♪

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    投稿日: 2007.07.17
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    古民家での女性ばかりの共同生活。織物、草木染、など手仕事が絆の共同体。その 中にさりげなく「りかさん」がいて、「 能面」がいる。横溝ばりの猟奇的な旧家 も出てきて、何世代もの女の物語が、今の 彼女たちに受け継がれている。さりげな く、ずっしりと。

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    投稿日: 2007.05.16
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    やはり、苦手なようです。物語に入り込めない。 1.どこか説教臭さを感じる。 2.中途半端なファンタジー色(現実との混ざり方) 3.因果応報というのか因縁というのか・・・ 4.背景となる染色がわからない 随所に面白いところは有るのですがね、全体として繋がらない感じでした。

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    投稿日: 2007.05.06
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    061210 前に最初だけ読んだことがあって、そーゆーイメージでいたのだけど、ちょっと後半違くて残念。梨木さんの描く生活感がすっごい理想的。西の魔女〜なんかも含めてね。

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    投稿日: 2007.04.20
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    7月1日に読み終わった「りかさん」の前の話。時間的には「りかさん」の時に小学生だったようこが高校を卒業した後の話なので、「りかさん」を先に読んでいても、あまり問題はなかった。「りかさん」に同時収録されている「ミゲルの庭」でミゲルを置いて留学しているアメリカ人女性のことも書かれているし、この4作品はそれぞれが絡んでいて面白い。読む前に考えていたよりも、「からくりからくさ」は重い内容だった。しかし、読んでいて嫌になるような重さではなく、先が気になる重さ、かな。先祖の謎解きのようなものも含まれていて、一気に読ませる。これは絶対に児童文学ではないと思う。【2006年7月31日読了】

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    投稿日: 2007.04.03
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    ようこが友人とおばあさんが残した古い家に共同生活する話。 それぞれの人生が奇妙にりかさんと重なり何度読んでも好き。

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    投稿日: 2007.03.14
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    「りかさん」のその後の話。機を織り、染色しながら自然の中で共同生活する4人の女性が、りかさんという人形を媒介に、一人ひとりの背景を紐解いていく。4人の文脈が糸のように交わりあい、深い感情が一つの作品として織り成される。生活することと、それを伝えること。それらがいかに重いことなのかを実感させられる。

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    投稿日: 2007.02.12
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    小学生のときに『りかさん』に出会い、大学にはいってこの本を知った。 あたしのなかで永遠だった『りかさん』が作者の手でこういう終わりをしていたんだと思うと悲しくてしかたなかった。 でも、ほんのすこし怖かったりかさんが永遠に身近になった。

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    投稿日: 2007.01.27
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    蓉子の祖母が遺した古い家で、女四人のつつましやかな共同生活が始まった。植物に覆われたような静かな家、不思議な市松人形・りかさん、訪れる人々、織物や染物。淡々と進み、けれど何かが確実に変わってもゆく日々。『りかさん』のようこのその後の話というべきか、『りかさん』がこの話の外伝というべきか。どちらを先に読んだ方が良いのか、というのはその人によるだろうけれど、私はこちらを先に読んだので、なんとなくですがこちらを先にするのをおすすめします。それにしてもりかさんの着物を虫干しするシーンとか一緒に食卓に着くところとか、人形好きにはたまらない一冊ですなあ。

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    投稿日: 2007.01.04
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    『夏の庭』や『西の魔女が死んだ』 で有名な梨木香歩さん この作品でも命と絆について 深い世界を展開しています 自分の中に,ひとつ不思議な世界がひろがるような感覚 すてきな物語

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    投稿日: 2006.12.28
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    細かい描写と後半に見られる精神的な高み(?)の書き方に凄く分かりやすくて引き込まれました。人間関係が凄く不思議で、だけれどそれが現実的に当たり前に見える4人に強さを感じました。りかさんを先に読むことをお勧め。

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    投稿日: 2006.12.11
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    「からくりからくさ」の続編がりかさんらしいですが、りかさん→からくりからくさの方が読みやすいかもです。(個人的に)人間関係がちょっと分かりにくくなってるんですが色の表現とか綺麗で染色とかしたくなりました。

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    投稿日: 2006.11.19
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    色々と絡み合って少し複雑だけれど(どんどん出てくる話に真実はどれ!?という感じで)、面白く読めたし私は好きです。今まで読んだ梨木香歩作品の中で一番好きかもしれない。

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    投稿日: 2006.11.19
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    祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。

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    投稿日: 2006.09.23
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    梨木香歩特有のやさしさに包まれた文章。ひとつひとつに感情が込められているのが分かる。薄暗い道を、ほのかに明るい方向を目指して歩くような感覚の本。読む順番としては先に「りかさん」を読んでおいたほうがいいかもしれない。

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    投稿日: 2006.09.13
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    生活様式にわくわく。古い日本家屋と陽だまりと植物と。 ただ後半がどうも好きじゃない。男と女の問題は嫌いだ。

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    投稿日: 2006.08.30
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    なんでだか今まで梨木香歩さんの本に縁がなかった・・ その縁がやっと回ってきた気がする。 実は既に家に『りかさん』と『エンジェル・エンジェル・エンジェル』がある。 ネットで『裏庭』と『西の魔女が死んだ』を頼んでもうすぐ来る。 ちょっといっきに読んでみようかな・・と思って。 からくりからくさにはたくさんのメッセージが含まれていた気がする。 彼女の作品、何が最初かわからないけど、からくりからくさから読み始めて良かったと思う。 私は本を読みながら本に付箋をつける癖がある。 その付箋が久しぶりに8枚も着いた。 ◆ワレモコウを花を数個手の中に包み込み『瓜にな〜れ・・瓜にな〜れ』とすると瓜の匂いがすると・・もっと揺さぶりながら『スイカにな〜れ』ってするとスイカの香りがする・・ほんと?軽井沢の家にはこの時期から秋にかけて吾亦紅がたくさん咲く。やってみたいな・・ ◆葛の花はジャスミンのような香りがするからジャムにしたりお茶にしたりするといいらしい・・・ ◆ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチは幸せを象徴した味・・・懐かしい・・こないだ思い出して作ったばかりだった。 付箋がたくさん着く本は私の好きな本。 ちょっと彼女の本を読み進んでみよう。

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    投稿日: 2006.08.13
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    静かで穏やかな生活↓それぞれのアイデンティティを探し始め↓からむからむ、人間(と人形)関係↓浄化!なんと表現してよいのかわからないけど、ファンタジーが苦手な私にもストンと落ちた。

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    投稿日: 2006.07.31