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からくりからくさ(新潮文庫)
からくりからくさ(新潮文庫)
梨木香歩/新潮社
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総合評価

340件)
4.0
100
117
71
18
2
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    児童文学のイメージが強いのだけれど、とっても大人なお話。怨念とか、嫉妬とか人間の奥深くのドロドロとしたところがテーマの一つであるのに、清浄な気配が湧き上がってくるのはこの人ならでは。ミケルの庭を先に読んでしまったけれど、まだ覚えているうちに本作を読めてよかった。とっても哲学的。はっとする言葉が随所に散らばっていて、読む時々で惹きつけられる箇所が違いそう。 能に興味が出てきた。手仕事もなにかやってみたい。

    2
    投稿日: 2013.11.28
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    2013.11.16読了。 今年49冊目。 西の魔女に続き梨木さん作品2冊目。 好きだなこの世界観。 西の魔女よりもより不思議な、少し霊的な?部分が強かったけれど根本のところは同じで良かった。 一つ一つを大切にすること。 物でも人でも何でもだけど、そういうのがたくさん詰まってて。 特に私は料理や庭の植物たちの部分にとても惹かれた。 私にとっての目指すべき暮らしというか笑 りかさんという人形にまつわるたくさんの謎も面白かった。 それぞれにドラマがあり、どれも濃くて。 行き場のない怒りや気持ちが込められた物ってきっとたくさんあるんだろうなー。 怖い話じゃなくて、昔の物にはいろんな人のいろんな気持ちがこもっていて、だからこその魅力もあるんじゃないかなと。 昔の人たちに比べると全然物を大切にしていない私にとって、この本は大切な一冊になったと思う。 し、物だけではないけど一つ一つを大切に生きたいなと思う。

    2
    投稿日: 2013.11.21
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    不思議なお話。 広い庭に様々な草木の茂る亡き祖母の古い家。下宿屋となったその家には、管理人として孫で染色家の蓉子と、紬やキリムのような織物を研究し、自分達も機を織る大学生の紀久と与希子、鍼灸を学ぶマーガレットが暮らす。 蓉子には祖母から受け継いだものがもう一つ。りかさんという名前の市松人形で、魂の拠り所としてイノチを持っている。やがて、蓉子、紀久、与希子がりかさんを芯につながっていることが判明していく。家系や人間関係が複雑で、私には少しわかりにくかった。 自分を出すことが許されなかった時代に、「家」の中で機を織ってきた女性達の想い。自分の中に押し込め、封じ込めざるをえなかったその想いが、機に紡がれていく…同じ女性として、とても切なかった。 色々な想いを乗り越えて絆を深めた4人の女性達の前で、面々と積み重なってきた女性達の想いが昇華するさまは圧巻だった。 蓉子達の暮らし振りに憧れを感じたが、その浮世離れした草食性には少し距離も感じた。

    1
    投稿日: 2013.10.31
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    久々に梨木さんの本を読んだけど、やっぱり梨木さんらしさがにじみ出ていた。 登場人物の性格がどこかしらエッセイにでてきたウェスト夫人のようであったり、思想が随所で見られた気がする。 梨木さんの本は設定に無理がなく、すんなりと受け入れられるところが魅力の一つだと思うが、この本も読んでいるとエッセイと勘違いすることもあった。 さて、内容は、登場人物が多すぎて誰が誰だかいまいちわからず…相関図をみてもだめだった。ゆっくり丁寧に読まないといけない本だ。 織物の話もあまり興味がもてず退屈だった。 良いところは、登場人物の感情が丁寧に書かれているので感情移入しやすいところ。 あの結末はほんとうに予想外で(はなから予想などしていなかったが)、 びっくりという一言ではすまない。 ただ読者をいたずらに驚かせたい、悲しませたい、考えさせたいという安易なものでないところがすばらしい。

    1
    投稿日: 2013.10.16
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    祖母が遺した古い一軒家に共同生活を始めた4人の女性。それぞれ性格は異なるけれど、糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓に並び・・・そんな穏やかな生活を通して、少しづつ距離感を縮め合い、4人ならではのバランスを形作っていく。それはまるで、心を持つ不思議な人形「りかさん」に守られた結界のなかのような安心感だった。 梨木さんらしい、人と人の結びつきや絆、縁をテーマにした作品。それぞれが自分の作品に向き合って手仕事をしている描写は、のどかで幸せな気持ちになります。ラストに向かってストーリーと作品が一つに収束していく流れは圧巻。 『りかさん』→『からくりからくさ』→『ミケルの庭』とストーリーが繋がっているとか。前後の作品も読まねば。

    2
    投稿日: 2013.10.14
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    久々に読み返して、以前よりも深く心に残った気がします。唐草模様…というか蔓のように、綿々と続く世界を思います。出会いも、偶然ではなくて遥か彼方から繋がっているのかも… 「人はきっと日常を生き抜くために生まれるのです。そしてそのことを伝えるために」 そうか…と思う。

    1
    投稿日: 2013.10.08
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    蓉子の祖母の家に暮らす4人の女たちと、りかさん。あの家は、蓉子たち4人にとっては、まさに天蚕(ヤママユガ)の繭だったのだ。エンディングは想像を超えるが、不思議にこれほどに納得できるものもない。シルクロードのかなたから連綿と続く空間と、そして赤光の「時」から、あるいはもっと遥かな過去から延々と続く時間に想いを馳せる、梨木香歩の想像力と創造力。それらが珠玉のような梨木の言葉の「染め」と「織り」によって語られてゆく。そして、読後には、ひそやかでしみじみとした感動と、静謐な余韻が残るのである。最後の2行は秀逸。

    3
    投稿日: 2013.09.24
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    前に読んだ時はりかさんは未読で、惹かれるけど神崎さんへの嫌悪感とかそんな事ばかりが印象に残ってそのままずっと本棚に置いていた。でも私が蓉子達の歳と変わらなくなり、りかさんを読んで改めて読み返すとこんなに壮大な物語だったんだとわかった。りかさんによって紡ぎだされた縁。何気ない事も含め全ての事が彼女達に必要で、それはりかさんからの掛け替えのない贈り物だったのかな。『いつもいっしょだよ』その言葉に寂しさと温かい大きな安心を感じた。時間をおいて再読することの大切さを教えてもらいました。梨木さん大好きです。

    1
    投稿日: 2013.09.23
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    古い民家に下宿する4人の女性。偶然集ったはずが、徐々に不思議なつながりが明らかになります。人形、染色、織物を通して、様々な時代の女性たちの想いが作品の中を渦巻いていきます。女性らしいことが苦手な私でも、心の奥底にそういう何かが眠っている、それに気づかされて、何となく泣きたくなるような読後感でした。

    1
    投稿日: 2013.08.26
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    日本文化に満ちた静かで落ち着いた世界観は好きだけど、登場人物たちの関係がつながり過ぎていて少し興醒めした。

    2
    投稿日: 2013.08.24
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    りかさんの文庫版やったかな? ミゲルの庭、というSSの前になる、ということで気になっていたのだけど。 一気読みした。 早過ぎたからか、家系図でも書かんとわからん。 なんか、怖い思いをするのが梨木さんの作品なんだよなあ。 最後は辛すぎる。 りかさんを何度も何度も読んだだけあって、わたしもりかさんと過ごしたような気がしていたのに。 そんなあ。

    1
    投稿日: 2013.07.19
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    祖母が遺した古い家を下宿にして暮らし始めた孫娘の蓉子、アメリカからの留学生マーガレット、美大生の与希子と紀久。 蓉子の、心を持つ不思議な人形「りかさん」を中心としたやわらかな結界の中で、蓉子は糸を染め、与希子と紀久は機を織り続ける。 生命の連なり。民族に伝える生きた証。母から娘へ受け継がれる営み。西から東への伝道。 「りかさん」の由来が解き明かされる毎に浮かび上がり、重なり、解けてゆく縁が、ひとつに繋がりながら決して交じり合うことの無い唐草模様を描き出し、誰かの胸の奥底の葛藤、孤独、憎悪と慈愛、祝福と呪い。自分の知らない遠い昔から連綿と続き、今に絡みつくなにものか。それらが縦糸になり緯糸になり、やがて裏と表を持つ一枚の布、一つの世界、彼女たちの世界へと織りあがってゆく──。 今はもう失われつつある古き良き日本の、自然とともにある生活を丁寧に描写、その手仕事をする女の芯の強さ、絆の強さを感じる『りかさん』の続編。

    1
    投稿日: 2013.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「西の魔女が死んだ」があまりによかったので、また手を出してみた梨木さん。2作目は感動ものというよりも、不思議ワールド全開、でした。 その中にも結構、仕事上の厳しさがあり、手仕事の素敵さがあり、家族というものの問い直しあり、盛りだくさんでしたが、西の魔女が死んだほどのストレートな感動はありませんでした。 また次回作に期待、です。 詳しい感想はこちら→ http://monogatarigatari.blog.fc2.com/blog-entry-147.html

    1
    投稿日: 2013.07.18
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    手仕事の暖かさ、自然のやさしさと厳しさ、色の美しさ、私たちを囲む膨大な自然、世界の広さや狭さ、美への追求、なんかさまざまな思いがあふれる作品だった。矛盾してるけど世界はひとつ。それはまるで一枚の布のように。裏と表。さまざまなことは全てつながって、日々を織り成してゆく。 また作品や色について、とても繊細で美しく描かれていた。

    2
    投稿日: 2013.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    共同体生活やスピリチュアルヒーリングなどにはまるような方にとっては、大変都合のよい人物設定がなされている。それはさておき、織物や染色についての描写に引き込まれます。林真理子さんの作品の究極にあるような女性達が4人集まって暮らすのですが、ドロリとしたマグマのような感情であるはずのものまで、この作家さんを通すと陰性になる前に流れていくので、心をきれいにしたいとき読むといいかも。 作中で、めでたいデザインシンボルとして『斧(よき)・琴(こと)・菊(聞く)』が挙げられていますが、女性達のうちの二人が、与希子と紀久なのはそれに関連しているのだろうなあ。女性には勧めやすい本です。

    1
    投稿日: 2013.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物を複雑に絡み合わせたのは、テーマの一つである織物を意識したからか?終わりと思ってからが長く、また終わらせ方が面白くなかった。

    1
    投稿日: 2013.04.22
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    祖母が残した一体の人形を中心に 女4人一つ屋根の下 能面のウンチク 意外な因果 この作者の「西の魔女~」もそうだったが、 自然が好きというか 昔ながらの生活が好きというか そんな雰囲気がビシビシ伝わってきた。 今はそんな感じが心地よい。

    3
    投稿日: 2013.02.24
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    まだそれほど涙もろくなかった十代の私が蛾の場面で泣いてしまった。その美しさに鳥肌が立った。活字を読んで泣くのは生まれて初めてのことだったのでそのことだけは覚えてる。

    1
    投稿日: 2013.01.14
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    2013年、元旦のお買い物にて、最初の一冊。 帰省のお供に、往きの新幹線から読み始めて、翌日の朝、読了。 中盤、少しドラマチックになるけれど、 豊富な専門知識と繊細な描写、不思議な感性は、何故だか著者に対して、静謐な印象を持たせます。 登場するどの女性のタイプにも共感しやすい。 同シリーズと括られる『りかさん』も、是非読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2013.01.06
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    ちょっと不思議、ちょっと現実的。蓉子さんにちょっと憧れる。女4人の生活が気持ちよく整頓されていて、自分も見習いたいと思った。そういう意味では西の魔女~と通じるものがあるかも。 「自然とともに生きる」というとオーバーな感じがしてしまうけど、人間だって結局は植物と同じ。一日の流れも、身体が必要とするものも、きっと自然の中に全部あるんだろう。無理しない程度にそれに従って、たまには逆らってみるのが丁度良い。そんな気持ちになれる一冊。 時間をかけてもう一度ゆっくり読みたいな。織物や染物の専門的な部分はまた斜め読みになってしまうだろうけど。

    0
    投稿日: 2012.12.02
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    梨木香歩さんの作品で1番最初に出会ったと思います。不思議な雰囲気を持つ家でお人形と暮らす4人の女性。穏やかに、それでも様々なことが起こりながら進んでいく毎日。読み終わった後はふんわりまあるい気持ちになります。 関連作品の『りかさん』とあわせて読むのをおすすめします。

    0
    投稿日: 2012.11.25
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    機織りの音が聞こえてくる家、草花や木がさりげなく植えてある庭。 終わりと再生。 ずっと昔から繰り返されてきたこと。

    0
    投稿日: 2012.11.21
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    「りかさん」の続き、でいいのかな? いいんだろう、りかさんをめぐる物語でもあるだろうから。  タイトルにもあるように唐草のように人々の生活と手仕事と歴史が絡まる物語。4人の女性がひとつ屋根の下で素朴な生活をしていく話、機を織る音、植物を刻む音、台所の音。記載はされずとも確かにそこにあるだろう音に憧れる。  梨木さんは本当に植物がお好きなんだなと思った。そして境界を描くのがお好きなのかもしれない。人と植物、連綿と連なる作業、内と外、人と目には見えないモノ。そういったものを否定せず内在しつつ溶けて解けていくみたいなものを物語にするのが彼女の命題なのかしら。  りかさんのあの姿をわたしも見てみたい。

    2
    投稿日: 2012.11.08
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    最後まで読まなきゃ…りかさんの秘密知りたいし… と思いながら頑張って読んでいましたが、織物や色彩などの偏った話になかなか入り込めず、家系図がややこしくなったあたりで 『あたし、この本読みたくないんじゃないかな。無理しないでおこう。』 という結論に至り結局読みきれませんでした。残念。 他の人のレビューを見る限り、中盤あたりから色々と山場を迎えておもしろくなるようですが… とにかく植物とか染物とか能面とか、色々難しいんだよ〜

    2
    投稿日: 2012.10.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夏休みにくりかえしくりかえし読みたくなる本。 「りかさん」という絵本を先に読んだのでベースになる不思議さも私にはしっくりきたけれど、いきなりこの本を読んだ人はどう感じるだろう。 それを抜きにしても、織ること、染めること、生活すること、恋愛、などなど魅力的な物語が紡がれています。女性にお勧め。

    0
    投稿日: 2012.10.14
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    まだ読了していないのですが… 様々な植物の名前や聞いたことない単語が出て、調べたがりな私はページが進みむせん(笑)うぅ…

    0
    投稿日: 2012.09.27
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    伝統や女性性。梨木香歩は一度こういう道を通り抜けて、「沼地」のような、「苺」のような物を書いているんだな、と思った。女性としての感性がはっきりと描かれていて、読んでいてあまり気持ちいいものでは無いと思った。ただだからこそ書く価値があったのだろう。

    0
    投稿日: 2012.09.24
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    面白かった。フィクションなんだし、たまにはこれくらい偶然を重ねてもいいと思った。 アナトリアの大地、私もとても好きだから、好意的な印象なのかもしれないけど。 それにしても解説はあの程度が好きだ。

    1
    投稿日: 2012.09.14
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    4人の会話はそれぞれの個性が出ていて,くすりと笑ってしまいました. 4人の穏やかな共同生活,かと思っていたら,一つ一つの物語・出来事が色のついた紬糸だった.物語が進むに連れて,生命という壮大なメッセージを織っていることに気付かされました. 龍女をみた感動や紀久の葛藤,神崎が来た時の緊張感など,臨場感たっぷりの作品でした.

    0
    投稿日: 2012.09.13
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    高校で読んだときよりは、3倍くらい楽しめた。 当時は人間関係の機微がよく分からなかったのと、大学生というものが謎だったので理解が及ばなかったのだろう。 しかし、最後の紀久さんの悟りみたいな部分がさっぱり理解できなかった。 もっと歳をとれば分かるようになるだろうか…? 話がほとんど偶然によって進んでいくので、筆者はよくこれでオッケーと思ったな~と思いつつ読んだ。 別に作品としていいんだけど、もし私が書いていたら、こんなに偶然を立て続けに起こして許されるのか?と思っちゃう。 全て宿世の縁ってことなのか。

    1
    投稿日: 2012.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女の子が集まって共同生活って、とても甘い感じがするのに、とても爽やかな雰囲気なのが好き。 女同士のちょっと面倒臭いところとか、女子に幻想抱いている男子は読んでみるといいかも(苦笑) 個人的には「りかさーん!!!(泣)」なラストで、しばらく呆然。 キレイだけど、キレイすぎて悲しい。

    0
    投稿日: 2012.09.07
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    それぞれが手仕事に携わる4人の女性たちと一体の日本人形が同居を始める。それぞれが持つつながりが縦横に交わり、物語が織り上げられていく。 ただの女たちの物語では終わらずに、宗教、芸術、民族問題、学会、フェミニズムを超えることなどが語られる。その大きさに圧倒される。

    0
    投稿日: 2012.08.20
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    最初は若い女性4人の暮らしを淡々と描くのかな、と思ったけれど、意外に謎解き。りかさんは、未来がみとおせたのかしら。

    0
    投稿日: 2012.08.15
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    今まで読んだ本では最も好きな本の1つ。 伝統的な日本の暮らしと工芸をストーリーに混ぜることで、独特な世界観があります。 穏やかで、あたたかい話は読めば読むほど味が出ます。

    0
    投稿日: 2012.08.04
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    多くの相反する要素が、絡み合って、絡み合って、絡み合って。よくもまあ、こんなうまい具合に絡ませたことだ、と感心するほど。 ぐるぐるぐるぐる、唐草模様のように小説の内容も交わりそうで交わらなかったり、うまくかわして展開していく感じ。 梨木さんの作品を読むのは、「西の魔女が死んだ」以来だけど、「西」「東」に関心があるのかな?

    0
    投稿日: 2012.07.21
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    女の子の共同生活に憧れます。ずっと生活の様子をを眺めていたかったです。過去から現在への関わりも素敵です。

    0
    投稿日: 2012.06.28
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    『からくりからくさ』『りかさん』『この庭に―黒いミンクの話』、と続くシリーズの1作目。 時系列的には『りかさん』の方が前なのですが、書かれた順的にも、内容のネタバレ的にも、『からくりからくさ』を先に読んだ方が良いということで、こちらを先に読みました。 なんて複雑なこと、複雑なこと… たて糸と、よこ糸が、複雑に絡みあい、複雑な模様を美しく描き出してゆく。 それは光の加減によっても変わるし、たわみ、はためき、裏も表もある。 それでも、それは1枚の織物なのだ。 まさに、そんな織物のように複雑に絡み合い、運命を交錯させてゆく4人の少女たち…。 その糸を手繰ってゆく先には、なにがあるのだろうか。 幼いころ「リカちゃん人形」が欲しい、とねだった容子。 祖母がくれたのは、1体の市松人形『りかさん』だった…。

    0
    投稿日: 2012.06.10
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    りかさんでのようこちゃんがおとなになって、蓉子目線で送られる物語。女子大生四人。そして祖母の死を気に喋らなくなったりかさん。 登場人物にあまり魅力を感じれなかった、かなー。

    0
    投稿日: 2012.06.04
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    十年ぶりで読み返すと、また、話が違って見えてきました。 自分自身も年を重ね、話の中で、重きを置く場所が違ってきたようです。 その様な発見もまた、面白く、一つの小説を違う場所からのぞきこんでいる感覚も確かめながら読み進めました。 梨木さんの小説に描かれた、日本人の暮らしぶりは、昔なつかしくもあり、今なお大切にされていることでもあり、多くの人が憧れを抱くものだろう。と思います。 丁寧な暮らしぶりの幸せさで、ぽつりぽつり、心あたたまりました。 しかし、視点を変えれば、まったく違う感想を持つこともあるでしょう。 また読み返したなら、また新たな気づきを得ることができる小説ではないか、と思います。

    0
    投稿日: 2012.05.05
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    染物の話なんかも凄く魅力的でしたし、大好きな「りかさん」の続編とあって最初は楽しかったのですが……。後半の登場人物の多さと複線の絡まり具合に半ば混乱しながら読みました。

    0
    投稿日: 2012.04.09
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    前半、よかった。 後半、世界観を押しつけられてる感じがして じっくり読めなくなってしまった。 べつに、4人がつながらなくてもよかったのに。 それを言ったら台無しか…。 続編と知らずに読んだからかなぁ。 機織りや染料の話が雰囲気あってよかっただけに 少し自分の進んでほしい話の流れからずれた。

    1
    投稿日: 2012.03.20
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    祖母が遺した古い家に主人公と3人の女性が共同生活を始めた。 心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中において、4人のつながりが深くなる… 私の心に今回響いたのは りかさんの声 流れをただ見つめていたら、そのうち流されているものも落ち着くところに落ち着くわ。橋の上で見ていても、流れているものは、あっというまに見えなくなるから、それといっしょに流れていくのよ、そして目を開けて、それが沈まないように、手を放さないでいて。落ち着くまで (210ページ)

    0
    投稿日: 2012.03.09
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    『りかさん』の主人公ようこちゃんが大人になってからの話。 機織り、人形、能面といった伝統工芸に携わる人たちの思いや、生と死、過去と現世の繋がり、織り柄の歴史、クルドの民族紛争・・・ 盛りだくさんの内容だけど、どれもがどこかで繋がっていて、途中はミステリーのような高揚感もあり、本当に一気に読んでしまいました。 そして、人の恨みや、憎しみ、怒りといった負の感情がたくさん出てくるのですが、それらの負の感情ときちんと向き合う登場人物たち。 蓉子さんは独特の雰囲気で、負の感情を丸ごと受け止める才能がどこかにあるようです。 それは、りかさんのおかげなのか・・・ 今回のりかさんは喋りませんが、その存在感は『りかさん』よりも圧倒的なものがあります。

    4
    投稿日: 2012.03.01
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    また、すごい本に出会ってしまった。 中盤までは複雑な人間関係が明瞭につかめないまま、はっきり言うと、躊躇しながら、読み進めたのだが、ラストにいたる最終盤で、私はすっかり物語に「飲み込まれてしまった」。 読書で、飲み込まれるような経験は、初めてかもしれない。 女性と機織りをめぐる、幾世代にもわたる、濃密な小説なのだが、それがクルド人の運命や様々な声なき民の生き様とも見事につらなり、果てしなく底の深い物語となっていることに本を持つ手が震えた。 感動という言葉では足りない。陳腐だ。これは知性や情動を突き抜け、生きることそのものへ至ることができた、まぎれもない経験としか言いようがない。 特に、最後の方で、あるおばあさんが紀久に語った「百反織らないうちは、機を織ったなんていうもんじゃない」という言葉には、私は返す言葉がない。深く沈黙するのみである。それは恥ずかしいとか、考えが及ばないというのではなく、豊かな、そして意味のある、ずっしりとした沈黙である。

    2
    投稿日: 2012.02.29
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    「家守奇譚」のような和風の不思議な物語かと思ったのですが、不思議な部分はあまりないですね。謎の日本人形とその来歴にまつわる「えにし」、草木染め、織物、血族という意味での「家」など物語の要素をドッとつぎ込んだ感じですが、少々とっ散らかってるかなぁ。  私には、主要人物たちのキャラの違いがうまく感じられなかったのと、脇で登場する人物たちが下の名前で書かれていたり、誰それの父や母、叔父、叔母といった書き方になっていたりで分かりにくかったのも原因かもしれません。 登場する男性が、皆ぺランぺランなので恋とか言われてもなぁ・・・。 この方の作品としては、「西の魔女が死んだ」「家守奇譚」が、好きです。

    1
    投稿日: 2012.02.29
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    梨木さんの「りかさん」の続編があると知って、すぐに探しに行き一気に読み終えました。 余計なものは持たず、ひとつひとつの物・事を大切に丁寧に扱い、行い、毎日を大切に生きる。そういうことを教えてくれた本でした。 読み終わった後に、熱が出て倒れるくらい、本当のことばかりが書かれている。そんな小説です。 これ、本当に小説なんやろうか? ありのままの自分で素直に、丁寧に、一生懸命生きることが、こんなにも素敵なことだと知ってしまったら。 だけど、そういう生き方が、自分にとって一番厳しい・難しいものだから、熱が出て倒れたんじゃないかと思う。 死ぬまでに、少しでも「容子ちゃん」に近づけたら、と思う。

    0
    投稿日: 2012.02.23
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    、『西の魔女』好きが私のまわりには多いのだけれど、もちろん、私も好きな作品ではあるけれど、私は、『からくりからくさ』のほうがもっと好き。読むたびに、はっとさせられる言葉に出会う。「女」の内面に抱える闇のおそろしさもストーリーの骨格として織り込まれているのだと思うけれど、私にとっては、それは伏線であって、「育む」ということのほうが印象に残る。そう、今、考えていることに、とても共鳴するものがあるのです。容子のような雰囲気をまとえるようなひとになりたいと思うも、たぶん、どんなに逆立ちしても身につけられないのだろうなぁという諦めと憧れ。このストーリーを読んでいると、「育む」と「慈しむ」がイコールで結べるものであることに気づかされる。 それにしても、梨木さんの紡ぐ言葉の豊かさは、右にかなう作家さんはいないと思う。 もっともっと、梨木さんの人となりを知れたらいいのに。

    1
    投稿日: 2012.02.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「りかさん」の続編として読んだのですけど、それは悪い意味でなく裏切られた。 読み取ることがたくさんありすぎて、何をどうこの本について書いたらいいのかわからない。 でも1番最後に残るのは生きるということでしょうか。 4人の女性が唐草模様に絡め取られるように、1つの結末に向かって行く。 その過程で知らされる人々の人生。 ファンタジーの要素はそれこそ春の緑のように濃く漂っているのですけど、社会で生きる上で立ち向かわなくてはならない現実的なことも当たり前のように書かれていて、妙なテイスト。 染色、織物、蛇、蜘蛛、クルド、人形、能、家族、男女、これらのモチーフが蔦に巻かれて物語になる。 からくりからくさって綺麗で上手いタイトルだと思う。 梨木さんは時々詰め込みすぎかな?とも思うけど、スカスカよりはずっといい。最近お金払って買って損した気がする本が多いので特にそう思う。

    2
    投稿日: 2012.02.10
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    「西の魔女が死んだ」の梨木香歩の作品。 けっこう長く、途中はだらだらした印象を受けるかもしれませんが、りかさんをつくった人形師の謎などミステリー的な要素もあり、私は一気に読んでしまいました。 ラストへは中高生の文化祭前のような盛り上がりがあり、最後は感動的に終わるのかと思えば…あのようなかたちで終わるのはとても意外。でも、それが正しい運命だったのかな、と納得してしまいました。 主人公は草木染をしていて、そのような手芸?というのかな、の話から始まり、最後は人間の原点のようなところまで話が展開。スケールが大きく、自分の視野も広がるような話です。 同じ作者の「りかさん」を読むと、この人がここで・・・!という感動もあります。 私は主人公の名前の読み方がりかさんを読むまでわかっていなかったです^^;ようこさんですね。

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    投稿日: 2012.02.06
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    「りかさん」の続編にあたる内容の物語。ページをめくる手をとめられなくて、ついつい明け方まで、という体験は久しぶりだった。 前述の本の主人公である(ようこ=蓉子) が長じて出会った友人に焦点が当てられたストーリー。彼女らはそれぞれ、人形である「りかさん」をきっかけに、各自の曽祖父母やそのまた両親、といった自らのルーツを知り、向き合うことになっていく。 機織りや植物による染色がモチーフとなっており、かなり専門的な知識も登場する。著者の造詣の深さにも驚くが、時間を縦軸にそこを右往左往する人々が織りなす人間模様はまさに機織りのようで、緻密にはりめぐらされた伏線と物語の展開にどんどん引きこまれてしまう。読み進むと、織物が完成に近づくかのように全体の「縁」の模様が浮かび上がる仕掛けで、思わず「あっぱれ!」と言いたくなってしまった。 しかし一方で、筆者が本当に描きたいのは、こうした鮮やかなストーリー展開だけではないのだろうな、とも思う。そこかしこに巧みに埋め込まれているいくつかのテーマは、マイノリティと呼ばれる人々の苦しみや「家」という制度の考え方、遊ぶ間もなく仕事と機織りに一生を費やしたかつての女性たちのことや今も残る男尊女卑の思想など、決して軽やかではない。そうした歴史を生んできた人間のどうしようもない性とか、業のようなものに対する記述が、そこここに織り込まれているのだ。 終盤、中心となって描かれた女性が自分の奥底に潜むマグマのような感情、嫉妬心や憎しみを自らの意志でコントロールしきれなかったことに恐れおののくシーンがある。感情という化け物をあたかも目に見えるもののように描く表現力があまりに凄くて、身の毛がよだつような思いだったが、そういうものさえも認めるしかない、受け容れるしかない、というスタンスにも取れる筆致は、どこか優しくて物哀しい。 男性には受けないような気が、なんとなくするのだけれども、、、 心の襞を増やしてくれる、こんな文章と出会えて幸運だった。

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    投稿日: 2012.01.03
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    なんと…りかさんという話の続編とは知らず読んでしまったできるなら先にりかさんを読みたかった。すぐりかさんを読もう!なにせ人間相関図が凄くややこしくて、それを抜かせばキリムに興味を持てたり自分も下宿させてほしいぐらい居心地のいい家が素敵です!最後のことは絵に浮かぶぐらい印象的でした。りかさんが神々しいこと!

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    投稿日: 2011.12.13
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    この作品もまた梨木香歩らしい作品。おばあちゃんがいて、自然と暮らす感じが好き。この本の世界のような生活をしたくなる作品。

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    投稿日: 2011.11.30
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    唐草の連続がからくさ模様を描くように、人間も日々の積み重ねが人生を作る。 離れてみると少しづつ変化し流れる人生だけれども、近くで見ると変化のある前を後ろでは確かな違いがある。 外からもたらされる変化、内から沸き起こる変化。 今作は静かな物語であり単調な話のようで完成した物語はからくさ模様の様に美しい。

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    投稿日: 2011.11.05
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    なんだか、あらぬ方向に話は進んで行きました。そんな方に行くなんて全然私は追いつかず、かと言って面白くない訳ではなかったわけです。もっともっと深く知れる可能性はあるものの、まだそこには行き着かず、その素養もない。いつかまた読んで見たいとは思う。そのとき私は少しは賢くなっているのだろうか。期待してます、自分の成長。

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    投稿日: 2011.11.01
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    人が人以外のものに対して持つ感情や考えについて今一度考えずには居られない。自分の中の考えを確認したり比べてみたりしながらゆっくりじっくり読み進めた小説。

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    投稿日: 2011.11.01
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    りかさんの続編。 蓉子の祖母が亡くなった後の家で、共同生活を始める4人の女性。 色んな出来事や人物の相関がややこしいので、もう一度整理しながら読みたいなぁ。 染物、機織、紬、能面、人形。

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    投稿日: 2011.10.18
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    たくさんのことが織り込まれた小説。それでいて、何事も積み重なり絡み合い溶けあって成る、と指しているような所もある。主人公の人柄は童話的ともいえるのだが、マーガレットや、両親の反応があってそれがとても良いと思う。 黒を染める場面が印象的。食べ物がとてもおいしそう。庭の野草を食べることで始末するという四人の姿がとてもすき。

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    投稿日: 2011.10.15
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    蓉子の亡くなった祖母の家を下宿にして住むことになった手仕事をする4人の女性の話。染物や織物に興味があったので面白く読めた。これから読む人は「りかさん」→「からくりからくさ」→「ミケルの庭(「りかさん」の本の中にある)」の順番に読むのがオススメ。

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    投稿日: 2011.10.01
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    自分でモノをつくるのがすきな女性なら、主人公・蓉子の丁寧な暮らしにきっと憧れるでしょう。4人の女性の物語を追いながら、工芸と呼ばれるもの一つひとつの奥の深さに思いをいたしたくなる、静かな一冊。

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    投稿日: 2011.09.21
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    梨木さんの書く話ってそんなに好きではなかったのですが、 今回は興味深く読むことができました。 実は、「りかさん」→「からくりからくさ」→「ミケルの庭」と繋がっているらしい。 機会があれば、あと2冊も読んでみたいです。 【祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―】

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    投稿日: 2011.09.15
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    唐草模様のように絡み合う因縁、不思議な作品でした。複雑に絡み合っているので、理解するのに再読しないとダメですね。 でも温かい同居人たちの交流、物語は十分楽しめます。 りかさんの声をもっと聞きたかったな。

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    投稿日: 2011.08.29
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    この本を初めて読んだのは確か小学校6年生のときだったと思う。 久しぶりに読んだらこんな話だったかと驚いた。 当時はよくわからないと思ったが、不思議とずっと面白い本だという認識があった。 今読んでもところどころ理解がおよばないところがあるけれどもすごく面白いと感じた。 この人の書くお話は壮大で読んだあとに静かな余韻がある。頭が静かになるような感覚がする。

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    投稿日: 2011.08.15
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    読み終わった後、なんだかこれはものすごい物語を読んでしまった、と思ってしばらくぼおっとしてしまった。壮大な物語です。 4人の共同生活が、とてもきちんとしていて、読んでいてすがすがしい。

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    投稿日: 2011.08.09
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    古い家に住む 4人の女。 日本の神秘、不思議なつながり。 糸を染めることや、何でも草を食べてみたり。 ちょっと コワイ感じも ありますが、惹かれます。

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    投稿日: 2011.07.31
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    読売新聞の日曜日の書評のどこかで見つけ、覚えていた題名。 たまたま図書館でめぐり合いました。 梨木香歩作品にのめりこむはじめの一冊でした。

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    投稿日: 2011.07.08
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    女性らしい、繊細できめ細かな表現が随所に見られます。 染物や機織りを手仕事にする女性たちの、洗練された美への学究心と、 若い女性の持つ華やかな性格が見事にマッチしてる作品。 もちろん、前作の日本人形「りかさん」の神秘的な存在も印象深い。 女性が共感しやすい「女性らしさ」というものをここまで体現された本も珍しい。 情熱的で、美しい「りかさん」のラストに、深い衝動を味わうはずです。

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    投稿日: 2011.07.07
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    4人がそれぞれ素敵で、彼女たちの生活に引き込まれました。 先祖の関係が複雑で、何度も読み返したけど、苦にならず、じっくり楽しめる本だと思います。 物には背景があり、背景が現在にも繋がっている、そんな思いを味わえる本です。

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    投稿日: 2011.06.23
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    http://blog.happyblossom.boo.jp/?search=%C2%AE%C6%C9%A4%F2%A4%E4%A4%E1%A4%C6

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    投稿日: 2011.06.16
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    何度読んだかわからない私のバイブル。生活の様子、憎悪と祝福の絡み合いなど、本当に様々なテーマを扱っている。

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    投稿日: 2011.05.30
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    久しぶりに読んだら以前の印象とは全く代わり、すごい衝撃を受けました。 児童書『りかさん』の続編に当たり、前作を知らなくても読めますが、「りかさん」や所々出てくる登場人物がわかるとより面白くなるので、読んでおくのがお薦め。 祖母が残した家に移り住んだ蓉子とりかさん、下宿する3人が紡ぐ営みと絆。何気ない大切なもの、命の廻り。 人物相関図がややこしくて、ちょっと頭の中で整理しきれなくなりましたが、作品全体として説明しようの無い強くて深い力を感じる。 不思議だけど、どこか懐かしく、地に足の着いた、そんな梨木さんの世界が全開。

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    投稿日: 2011.05.19
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    読み易い文体でどんどん読んでいけるのだが、 内容はかなり難しい。 人間関係が途中でわからなくなることも。 青じそのおにぎりの描写が一番のお気に入り。

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    投稿日: 2011.05.09
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    静かな文体なのに、底に激情が潜んでいるような作品でした。 のめり込むように読みましたが、感情移入しすぎて教授に抗議の手紙を書いてしまいそうになりました。

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    投稿日: 2011.04.18
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    人間関係がすこし難しかった。けど、このすっきりさっぱりしたような読後感がすき。梨木さんの作品は全部そうだ。

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    投稿日: 2011.04.16
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    ”女性であること”が根底に流れているお話。綺麗な日本語でさらさら読めるんだけど、話そのものは結構大きな物をテーマにしている。梨木さんの文章も美しくて好き。

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    投稿日: 2011.04.07
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    一回読み始めて、全部読めなくて、何年かたってやっと読めた。 梨木さんは難しい!! りかさんが燃えてしまうのがとても悲しいです。

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    投稿日: 2011.04.05
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    染織の話題をまじえつつ、4人の女性がそれぞれの先祖を辿る。 そして意外なところで繋がってる。 この本がきっかけで、染織を学ぼうと思いました。 染織をやってる身としては、クロムで染める話、山繭の話が印象的。

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    投稿日: 2011.04.03
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    ここにレビューを書きました。 http://blog.goo.ne.jp/luar_28/e/6343d8937e1df43c2c7556ca3ec279bc

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    投稿日: 2011.03.07
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    祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして?。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。

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    投稿日: 2011.02.19
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    ほのぼの気楽に読めるのかと思えば、結構タフな内容でした。登場人物とりかさんを巡る事件との状況把握が困難でしたが、最後は「うーむ」と思わせるものがあります。一筋縄ではいかない作品です。

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    投稿日: 2011.02.16
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    「りかさん」のようこちゃんが成長し、蓉子となって、 今は亡きおばあちゃんの暮らしていた家で、 3人の同世代の女性と共同生活を送る話。 あのお人形のりかさんも一緒なので、 「りかさん」と同じトーンの話かなと思って読み始めたが全然違った。 登場人物、登場人形達の、歴史を紐解いていく内に 複雑に絡み合っていく人間関係、人形関係が話の核となっていくため、 きちんと頭を整理して読まないと、うっかりさらさら読み流していくと、 頭がこんがらがるから注意が必要かも。 どの女性もそれぞれ魅力的だけど、私は 紬を織っている紀久さんという女性が好き。 自分の感情を内に溜め込む所が、 ちょっとかつての自分の性格に似ているようでもあり、 いや、でも私は彼女ほど知的で芯の強い女性ではないから 全然違うかとも思ってみたり・・・。 この作品を読み終えた時、読者の心の中には、 登場人物達の、長い歴史を経て育まれてきた縁や絆、 様々な情念(これを感情って言葉で表すには「薄い」気がする。)、 美しいものも醜いものも、澄んだものも濁ったものも、 全てが織り込まれた一枚の布が残ると思う。

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    投稿日: 2011.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本は「りかさん」の持ち主のようこが 大人に差し掛かったときのお話でした。 元々のりかさんの持ち主だった祖母の麻さんが亡くなり、 祖母が住んでいた家にようことその友達3人が 共同生活をすることになる。 蓉子(ようこ)は糸を染め、与希子と紀久は機を織り、 異国から来たマーガレットは落ち着ける場所を求めて… その生活はまるで生地が織られるように ひと目ひと目色の違った糸が編みこまれていくような 質素だけど丁寧な暮らし。 時代に取り残されたようなこの家で彼女らは互いに影響を与え合いそこからいろいろなことを得ていく。 たまたま集まったようだったこの4人が 実は不思議な縁で繋がっている事が分かり、 その絆が深まっていき彼女らは一緒に暮らすうちに 家族のような存在になっていく。 それは決して優しいだけではなく柔らかいだけではなく、 自分自身の中にある暗闇や業や訳の分からない感情 といったものに押し流されつつもそれを見つめしっかりと受止めて 向き合っていく強さや逞しさやしなやかさといったものが 描かれており、それは「りかさん」の時に出てきた 蓉子の祖母の言葉『昇華』ということに繋がる気がするのだ。 更に昇華しなければならない過去、 自分達より何代も前の鬱積したものたちも 彼女たちに紐解かれそうすることによって昇華を遂げていく。 そうして受け継がれてきたそれぞれの家の命の流れ的なものが からくさ模様のように何度も繰り返し 繰り返しする中で強さを増しそれが絡み合って出来た 結界のようなものでこの家を守り、 自分の愛すべき者たちを守るのだ。 それは母性のような。 いやさらに大きい慈愛の力なのかもしれない。

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    投稿日: 2011.02.08
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    『りかさん』の続編。 ただし、『りかさん』が児童文学であるのに対し、こちらは一般文芸として書かれている。 母親が草木染をやっていたから、こういう話はめっちゃ興味があった。 ルームシェアをしている主人公同士のしがらみとか絆とかが、ものすごい迫力で描かれている。 イチオシの作品。

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    投稿日: 2011.01.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議な空気を持つお話でした。だけど読み始めてすぐにその空気に取り込まれて、読まずにはいられなくさせるのがすごい。 優しい生活が織り成す唐草のようなエピソード達を自分も一緒になって追いながら、はらはらしたり納得したり。 語彙の豊富さと出てくる話の多さに閉口していました。機織姫の話なんてつい最近読んだ本に出てきた話だったりしたので こういう所でも縁があるんだと感動しつつ大事に大事に読みました。 個人的に一番好きだったのは紀久。彼女の芯の強さを見習いたい。

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    投稿日: 2011.01.25
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    4人の女性が一軒屋で共同生活をはじめる。という趣旨の裏表紙のあらすじと、表紙の雰囲気で、ほのぼのした感じの小説かと勘違いして手に取った。 ぜんぜん違った・・・良い意味で裏切られた感がある。 染物や機織、着物、能面と人形とかをキーに物語が進んでゆくので日本文化の知識がほしくなる。 おんなのひとがかかえているもの、強さや弱さや優しさと絆、受け継いでゆくものの大きさとか、そういうものが描かれている、かなー。 淡々と激しかった。矛盾しているようだけど。おんなのひとというのはそうなのかもしれない。 たとえば、登場人物が似たようなことを言っていたのだけど。 農家で昼間は田んぼ、旦那さんのわがままをきいてみて子どもの面倒をみて舅姑の機嫌をうかがって、夜は機織。そんな日々をすごす女のひとが、きんきん怒るだろうか。心に淡々と激しい何かを抱えてすごすんじゃないだろうか。 そんなことを思ってしまう作品。面白かった。

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    投稿日: 2011.01.23
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    読み始めはつまらなかったが、段々とのめりこんで行った。民族や染物のことなど自分が関われない分野の内容が、勉強になった。

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    投稿日: 2011.01.08
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    良く調べて記された、本当に良く出来た作品です。 後に発表される“りかさん”を中心に書かれた、 “りかさん”の中の後の話となるわけですが、 これほどまでに、綺麗で感心した本は今までなかったかもしれない。 そう思ってしまうほどの作品でした。 ぜひ、またもう一度読みたいと思うと同時に、 気に入った書き方などをノートに記したいと思わせたことや、 その背景などの歴史的な面を自分でも調べたり、 関係のある地域に出向きたいとまで思わせてくれた作品でした。 文句なしの5点です。

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    投稿日: 2011.01.01
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    素晴らしかった。 いろんな感情が交差して美しい世界を発見した。ぞわっと鳥肌たった。 草とか織物、キリム、イスタンブール、染物、古い家、ぜんぶすきだったなぁ。魂がやどると言われてるからなんだか怖くて、人形は苦手だけど でてくる人もみんな魅力的で、話し方がよかった。濃い感情が多いんだけど、ずっと穏やかに読めた。

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    投稿日: 2010.12.01
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    「りかさん」って誰?人……だよね?と思ったら人形だった。蓉子の大切にしている人形。 蓉子の亡くなった祖母の家を下宿として使うことになり、蓉子も含めた5人で暮らし始める。 蓉子、紀久、与希子、マーガレット……そして人形のりかさん。 マーガレット以外の3人は、織物や染色を勉強している。そういう世界を知るのは初めてだから、興味深かった。 4人の暮らしも自然と共存してるっていうか、自然で憧れる。庭の青じそを漬けたり、しそ茶を作ったり、雑草食べてみたり。 『世の中が凄い勢いで変わっていく、というより撹拌されていくようでめまいがとまらない、けれど、あの家はその渦から外れているようだ』と神崎が言うのも分かる気がする。 りかさんとりかさんに瓜二つの人形を通して、それぞれに繋がりが見えてくる。 ヨキコトキク。 与希子と紀久。この名前は偶然?必然? 3人の合作、見たかったな。文章だけでは想像がつかない。

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    投稿日: 2010.11.30
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    三分の二くらいは、読み進めるのが大変でした。内容にこんなに興味の持てない小説は久し振りで……。 私には合わなかったようです。 先祖の誰が何をした、という話もいまいち理解できなかった。 それに簡単に子供ができちゃうようなのも好きじゃない。 でも、最後の方は少し面白く読めました。

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    投稿日: 2010.11.20
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    手仕事を営みながら暮らしていく4人と市松人形りかさんの共同生活。 りかさんの歴史がわかるにつれ4人の縁、因果が明らかになり話に引き込まれる。 自然を交えたを4人の日常も読んでいて穏やかな気持ちになり、さすが梨木香歩さんである。 からくりからくさ、の響きが好き。 『りかさん』読後に読むのがおすすめ。

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    投稿日: 2010.11.04
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    祖母の遺した家で不思議な人形「りかさん」を中心に始まった四人の共同生活。 染色・織物・キルト…。様々な手作業の手順や方法の説明に感嘆。 能面についての因縁や”家”というしがらみ。 全てが有機的に絡み合いながらも静謐な物語。 クライマックスシーンの美しさに息をのみました。

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    投稿日: 2010.10.29
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    人形のりかさんを含め登場人物の動きがいい。 それぞれ性格も違うのに、ツナガリが深いのは解説にもあるように「手作業」にヒントがある? 染色や織物に関する記述も興味深い。

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    投稿日: 2010.10.25
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    手芸と染め物、能など さまざまなテーマで構成されている とてもかわいらしい物語です。 最後にはびっくりするような 展開が待ってます!! (長崎大学 学部生)

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    投稿日: 2010.10.07
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    初めて読んだ梨木さんの作品。少6の時に読了。優しい丁寧な文章を書く人だと思いました。どうぞ「りかさん」と一緒に。

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    投稿日: 2010.10.04
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    読後に幾つかのキーワードが引っかかっていた。 ストーリーの軸ともなっているアイテムである、 紬、染め、キルト、そういう知っているようで、 実はなんだと聞かれたらよく分からない… それが実はどういうものなんだろう。 キーアイテムにもなるそれらの実物を、 思い描くことができないままに読んで、 それでも充分面白くて、読後、それらが余計に気になる。 現代に本当に紬や染めで食べていけている人はいる? こういう世界は実は完全にファンタジーなんだろうか。 名も明かされないイニシャルの都市は架空のもの? りかさんの続編であるこの小説はファンタジーではあるんだろう。 だけど、主人公が大人になった分だけ、 現実に近くなっているようにも思った。 本当にファンタジー、と断言されてしまうと、 ちょっとだけ寂しいかなあと思った。 ラストは少しびっくりしたりがっかりしたり、 何か引っかかったままのような気もするけれど、 すとんと落ちてくるラストはこういうものかと納得。

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    投稿日: 2010.10.01
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    なかなか登場人物の個性がつかめず後半になってからわかってきたという感じ。 正直よくわからなくて、図書館返却日がせまっていたこともあって途中で読むのをやめてしまった。ゴメンナサイ。

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    投稿日: 2010.09.12
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    本の中に出てくる、料理や食事のシーン 掃除のシーン、ひとつひとつに心がこもってる気がして 大好きです。 からくり…を追っていくうちに物語の世界に 惹き込まれていきます。 「りかさん」と合わせてお読みくださいね。

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    投稿日: 2010.09.07
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    染色家や織物をする人達が楽しそうに暮らす中で、どろっとしたことをさらっと書く、梨木マジック。 結構好き。

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    投稿日: 2010.09.03
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    「西の魔女が死んだ」の作者だと知らずに、手に取りました。 まずは、題名に惹かれて。 そして、ぱらぱらと頁をめくった時に飛び込んできた言葉の美しさ。 受け継がれてゆく人の想いが、やさしく時に真摯に迫ってくる。 こんな場所があったら、こんな風に生きられるのかな。 登場人物の女性達が、それぞれ素敵です。

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    投稿日: 2010.09.02
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    女の子って美しい! 度々そんなことを言って廻っておりますが、この物語は本当に純粋な気持ちになれます。 いろんなタイプの女の子(子って歳ではありませんが)の共同生活。憧れます!

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    投稿日: 2010.08.20