
総合評価
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powered by ブクログ一気読み 主人公の人生が、実在の絵画と共鳴する、短編集。どの話も前向きできらっとしている。常設展、というのも素敵。どれもいいが、東山魁夷の道の話が一番好きかな。絵も大好き。
2投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログ「この本は美術館への招待状だ」と上白石萌音さんが言っているが、読み終えてみると、「確かに!」と思った。それぞれのお話に、主人公や周囲の人の人生の色々な要素が織り込まれていて、それを読みとくことは「名画」と向き合うことに似ているのかなと思った。個人的にはマドンナが沁みました。
2投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログゴッホの生い立ちの本を読んで、美術に興味が湧き読んだ一冊。個人的には最初と最後の章が良かった。話のなかで出てくる作品を調べながら読んでいった。作家がどのような気持ちで作品を描いたかがわかると、美術って面白い。新しい発見だった。時間をおいて、また読みたい。
3投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ「群青」と「マドンナ」が好きかな。 ミーハーな人間なので、美術館に行こうと思う時って常設展より企画展目当てのが俄然多いけど。 その人のおかれた状況、心境、悩みを受け止めてくれる器を感じられるのは、その時限定の企画展ではなく、ただそこにずっといてくれる常設展なんだろう。 海外の美術館に行った気になれるし、家族や恋愛などアートを通して色んな世界が見られて楽しい一冊。
2投稿日: 2022.03.20
powered by ブクログ美術が好きな人もそうでない人も楽しめる作品でした。 短編集なので読みやすかった。 実際に作品を観に行きたくなったし、自分の心を突き動かすような1枚に出会いたいと心から思った。 家族を大切にしたいと改めて思った。 全体的にお涙頂戴ストーリーじゃないのに、 泣きそうになった話が多かった。
4投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ絵画はまったくわからないけど、調べながら読んでいくとそれはそれで楽しかった。一度は見たことのある絵だった。章ごとにストーリーは区切られいるけれど少し繋がっている感じも良かった。知らない世界を知れた。
1投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人と人との出会いと別れ。 日々の生活にアートが入り込んでいる話。 上白石さんの解説でも新たな気づきがあった。 それまでの有名作家の絵の話だったものが最終章では「鈴森明人」という無名の作家の話であった事。 人には誰もが「傑作」があるんじゃないかという事。 私は小学校の頃から絵が下手で美術が苦手だった。 人と人が繋がっている。アートを通じて。 思いもしなかった。美術館に行こうと思った。
1投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ絵画+心暖まるお話 原田マハさんは今回で三冊目だが、初めて短編を 読んだ。 どの話も綺麗に纏まってて満足度が高い
1投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログあぁ、素晴らしかった。 特に最終章が好きでした。 そして萌音ちゃんの解説も たまらなく好きで溢れていました。
1投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログ原田マハさん3冊目 短編集 出てくる主人公が40代の独身の人が多く、抱えている問題(介護、大人になってからの家族との関係、家族の死)が身近に感じた。 アートの前では色々な感情やしがらみが削ぎ落とされ、素の自分、進むべき道が開かれる… って言うのが割と共通したテーマだったような。 そういう体験ができるので有れば、私も美術館に足を運びたい。 原田マハさんの人気の理由が知りたいけどまだ掴みきれていない。 長編読まないとだめかな。
1投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログ世界の名画をモチーフにした短編小説。幼いころに無意識に刻まれた風景や日々を彷彿させる糸口となる名画。絶望の淵で救いを与える絵のエネルギー。絵と向かい合う主人公の心の機微が細やかに描かれ、沁み入ってくる。グローバルに飛び廻るアートの専門家が格好よく描かれ、知らない世界を垣間見た。初原田マハさん。ほかの小説も読んでみたい。
8投稿日: 2022.03.02
powered by ブクログ短編だからと軽く手に取ったら、2時間あっという間に読み耽ってしまった。美術が好きなので、作品を検索して鑑賞しながら読んだ。誰かにとっての傑作は人それぞれ。私もその場から動けなくなるような、自分にとっての傑作にいつか出逢いたいな。
2投稿日: 2022.02.27
powered by ブクログどの短編も素敵だった 最後の1作は涙無しには読めなかった 企画展ばかり目が行ってしまうけれど、常設展もゆっくり巡りたいな
1投稿日: 2022.02.26
powered by ブクログアートには無縁の自分。だから、こんなにもアートを生活の一部として、人生のピースとして執着している登場人物を見て、こんな生き方も楽しいのかな、感動するって素敵だなとか、ちょっと他人事なんだけど、女性としてなんか通じる思いみたいなのがあった。 萌音さんは、これを機に美術館巡りをするようになった、とあるけれど、私はまだ、その段階にはいけそうにないな。アートが好きなんじゃなくて、マハさんが描くアートが好きなんだと今は思ってるから。
1投稿日: 2022.02.25
powered by ブクログ「常設展示室」 原田 マハ 新潮文庫 いい意味で裏切られた作品かな。 絵画の話は少し。 例えると脇役的な。 でも、それがいい。 各物語の主人公たちは、現実を生きている。 きっと、この短編に似たような現実を体験している方も少なくないと思うし、絵画を見たことがある方も多いと思う。 だから、共感も反感もある小説かもしれない。 実際に見たことがあるのは、東山魁夷の「道」。 微妙な色使いが日本人ぽくない。 モダンで静かで少し温かい。 「道」の前に立ってみる。 向こうに何があるか、見てみたい。 一度でいいから。 いつも、途中で終わるから。 ある日、道の最後が見えてきた。 手が震えた。笑うほどはっきりと。 なんだろう。 こわかったわけじゃない。 新しい道が始まる緊張? 道が無いかもしれないし。 それでもいい。見てみたい。 物語の中の語らない絵画。 原田ハマさんだからのこの構図。 これはー。 美術館行きたくなりますよ。
1投稿日: 2022.02.21
powered by ブクログ読みやすい一冊。主人公となる人物像は意図的にある部分で共通した女性像にしたのだと思うが、なかなか自身と重ね合わせることのできる境遇ではなかった。あまりにサラッと読めてしまったので実際に作品を眺めつつ積読したい。
1投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログ読みやすい短編小説だったけれども、独立記念日が好みだっただけに期待しすぎたようだ。 常設展示室というタイトルだけれども、主人公はハイキャリアな女性ばかりで身近に感じることは難しかった。 いつでも美術館で見ることのできる常設展示。 しかし、大切な人、当たり前の日常はいつまでも変わらないなんてことはない。 そんなことをそれぞれのお話を通して言われた気がした。
2投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログ人生を変える出会いは確かにあると思う。 それは人との出会いであることもあれば、本であることもあるだろう。 今回の6編の主人公たちはそれが絵だった人たち。 もう一歩踏み出す、思い出す、大切にしようと思う、新しい自分になりに行く、原点に戻る。 それぞれの再生とスタートが美しく、胸が熱くなる本だった。 折に触れてきっと読み返して、変わらず私を癒してくれる常設展示室のような本になりそう。 原田マハさんの書かれる主人公はカッコよくて、憧れる。でもその強さの中に、少しの孤独が魅力的。
2投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・ボリューム:1話20分程度、合計2時間ほど ・読みやすさ:読みやすい、絵画について知識がなくても楽しく読める。 ・こんな人/場所/シーン/気持ちの時に読んで欲しい:感動したい時、温かい気持ちになりたい時 ・感想/面白かった箇所: 6話全ての主人公のキャラクターはわかりやすく描かれており、問題を抱えた主人公が絵画と出会い、前を向いて人生を歩いていく姿に元気をもらえました。特に最終話の話は2回読んで2回感動の涙を流しました。 ・感想/気になった箇所:親子の愛、兄弟愛が主に描かれましたが、夫婦の愛は描かれてなかったので、ラブロマンスより家族愛に感動したい時に読みたい本だと思いました。
1投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログ短編集の魅力を感じた。 会社の昼休みにちょうど一編を読み終え 清々しい気持ちで午後の業務を迎えられました。 どの話も良かったけど、最後の無名画家の話しは特に良かった。 普段芸術に触れないけれど、この本を読んでいるときは少し芸術に触れ合えた気がしました
1投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログ原田マハさんならではの美術業界を多方から、国境関係なしに、ダイナミックなスケールで描いた作品はマハさんならではと!毎回の作品で思うけど今回もしっかりその要素はあってコロナ禍の今だからそんな国をひょいひょい跨いだストーリーが新鮮だった。もう一回読みたい作品。
1投稿日: 2022.02.07
powered by ブクログ美術館に行きたくなる物語が詰まっていました。 どこにでもいそうな主人公たちのありふれた人生の中に、誰しもに物語がある。 人生にそっと寄り添う、常設展示室に飾られた絵画に思いを馳せて。
2投稿日: 2022.02.06
powered by ブクログさまざまな芸術作品がある中で、それを対象にどのように感じるかも人それぞれ。1人1人の人生が紡がれており、いろんな葛藤が描かれていて、とても感慨深い作品でした。
1投稿日: 2022.02.05
powered by ブクログ女性が主人公の短編6作品。どの作品にも著名な絵画や画家がキーワードとして出てくる。その作品等が物語のエッセンスとなって、単なる女性の物語ではなく、趣のある作品になっている。 著者はキュレーターとして海外の美術館に勤務したこともあり、美術界にも造詣が深い。美術界や絵画のこと、そこで働く人たちのことを素人のわたしたちにもわかりやすく表現し、作品に奥行きを与えている。原田マハでなければ書けない小説だろう。 6作品、登場する絵画や画家と相まってどれも私の心に深く染み渡る作品だ。
1投稿日: 2022.01.31
powered by ブクログやはりステキな話ばかり。私は個人的に1番最後の話が好き。原田さんの作品には、バリバリのキャリアウーマンが登場する。それもまた読んでて楽しいし、清々しい
1投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めっちゃ泣いた、、、。短編集で読みやすかった〜私も世界中の美術館行っていろんな絵と出逢いたい。わたしは2話目と最終話が特に泣けたなぁ。家族を大切にしたいなと思った。家族とたくさん話しして感謝して生きようと改めて思った!最終話は別れ、出会い、繰り返しで辛いけど、ほんとに泣けて泣けて、でも絵の力はすごいなあと、、、。
1投稿日: 2022.01.29
powered by ブクログあらすじ その絵は、いつでもあなたを待っている。 人生の岐路に立つ人たちが辿り着いた世界各地の 美術館。巡り会う、運命を変える一枚とは。 アート小説の第一人者が描く、極上の6篇。 •群青 The Color of Life •デルフトの眺望 A View of Delft •マドンナ Madonna •薔薇色の人生 La Vie en Rose •豪奢 Luxe •道 La Strada •群青 The Color of Life 美術館で働く美青が、子ども向けのワークショップを企画し、偶然、出会った少女が絵が好きそうだったので、そのワークショップに誘うことになりました。でも、そんな美青には、心配なことがあったんです。少女と美青が見つめる絵、この絵でピカソが本当に描きたかったのは・・・ /ピカソ 感想、芸術の中にも寂しいお話。目は大事。 •デルフトの眺望 A View of Delft 父の介護のため、久しぶりに会った姉弟のなづきとナナオ。なづきは子どもの時、仕事で忙しかった 父を待つ寂しさを、美術大全集でまぎらわせていて、ひとりの女性の肖像画に心ひかれました。 その後、大手ギャラリーに務めますが、その肖像画を見るために美術館に行き、偶然に見つけてしまった[窓」がありました。 /フェルメール 感想 最後に巡り合うロマン、姉弟仲良くね。 •マドンナ Madonna 2話の話のなづき(七月生)と同じ職場のあおいには、一人暮らしをしている母がいます。その母が入院したとイタリアで聞いたあおいは、美術館を訪れます。見たかったのはボッティチェリの絵だったのに、ある一枚の絵を見て母との約束を思い出しました。 /ラファエロ 感想 忙しいと親を忘れてしまう。親孝行したい時には親は居ない。本当だよ、私がその通り。 母の勤務先の飾っていた素敵な絵。 •薔薇色の人生 La Vie en Rose 受付業務の多恵子は45才の独身。 突然に現れた素敵な男性、そして恋の予感。 イメージチェンジをしてまわりを驚かすほどに心はときめき、男性と再会します。恋の結果は・・・ /ゴッホ 感想 恋は厳しい。ゴッホはいくら?
4投稿日: 2022.01.27
powered by ブクログ人生の辛い時や悩んでいる時に美術館の常設展示へ行くと癒される。私もそんな状況になったことがあります。 展示品を観るだけでも幸せな気持ちになります。 たった数百円で名作、名品を観ることが出来る。とても有難くなります。この本を読んでそれをさらに深く感じました。
4投稿日: 2022.01.26
powered by ブクログアートにまつわる6つの短編集。 マハさんなんで、安定的に楽しめる。 新幹線の異動時間とかに読むのに、ちょうどいいんじゃないかな。 ライトだし。 上白石萌音さんの解説が素晴らしい。 いい文章を書く人だな、と。 素晴らしいお人柄が感じられる文章。 僕は、モカだかモネだか、いまいち区別がついていないおじさんですが、素直に感動しました。
35投稿日: 2022.01.23
powered by ブクログテレビ番組で原田マハさんが出演しており気になって購入。何となく美術館はよく分からないから避けていたが、難しく考えず自分の感性で美術を楽しんでいいんだな思った。早速美術館に足を運んで見よう。
1投稿日: 2022.01.23
powered by ブクログ私も人生が変わるような絵に出会ってみたい。 どんな絵なんだろう。どこで待っているんだろう。 読みながらずっとワクワクしていた。 実在する絵や美術館が登場するので 調べながら読んでいくのも面白かった。 今の私には『豪奢』が響いた。
2投稿日: 2022.01.21
powered by ブクログもともと美術館、アート作品が好きなこともあって、すいすいと読めた。 住んでいる場所も年齢も職業も違う女性たちが主人公。それぞれが美術館で“自分にとっての一枚”を見つけ、一歩を踏み出していく姿に、自分もこんな体験をしたいと思った。 最後の話 「道 La Strada」はあまりにドラマチックで出来すぎ感があるけど、フィクションだからこれくらいがいいのかも。上白石萌音の解説もよかった。
1投稿日: 2022.01.21
powered by ブクログ優しい本だった、 短編に出てくる絵を調べて 見て、また読んで、 っていうのを繰り返してた 美術館に行きたくなった 自分の心揺さぶられる絵を見つけたい、と思った
1投稿日: 2022.01.20
powered by ブクログ何を隠そう、私は絵画の良さがわかりません。あ、うんうん、これね、有名〜上手〜としか思えない感性の鈍さで…だが、マハさんのこの短編集を読むと、「絵に打たれる」体験への糸口がほの見える気がするのだ。 名画をめぐる6編の物語。こんなふうに感じてみたいな
2投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大好きな原田マハ作品を休日の午後に手にしてみました。 6作の短編の中にはそれぞれを彩る6枚の絵画、ピカソ、フェルメール、ラファエル、ゴッホ、マティス、東山魁夷。 短編なのにこんなに惹き込まれるのはマハさんの作品でしか体験出来ません。 昨年最後に手にしたのがマハさんの「ジヴェルニーの食卓」。 そこにも記しましたが、美術館に行きたい。 個人的に「ゲルニカ」(ピカソ)が好きで部屋にも飾っていますが、本物のアートにふれたい(自分の目で見たい)。 知識がない私でも美術館に行ってもいいんだと改めて思わせてくれた作品。 私の「傑作」と出会いを楽しみに。 説明 ゴッホ、ピカソ、フェルメール。 6枚の絵画と人生が交差する傑作短編集。 いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。忘れられないあの人の記憶を胸に秘めてきた彼女。運命に悩みながら美術館を訪れた人々の未来を、一枚の絵が切り開いてくれたーー。 足を運べばいつでも会える常設展は、今日もあなたを待っている。 ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷……実在する6枚の絵画が物語を彩る、極上のアート短編小説集。女優・上白石萌音さんによる、文庫解説を収録。
35投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ上白石萌音さんの「いろいろ」を読んで原田マハさんを知り、手に取った1冊。 美術に疎かったので初めはペースがゆっくりだったものの、2〜3時間ほどで読み切ってしまった。アートを軸に人間模様が絵が描かれているので、アートを観ながら読むとするする入ってきた。涙もありました。
2投稿日: 2022.01.14
powered by ブクログ美術館好きとしてはとても楽しかった。美術館に行きたくなった。ジヴェルニーも好きだけど、現代の絵を観る側の人の視点で描かれているのも楽しい。 最後の上白石萌音ちゃんの解説も良かった。わたしも六章が1番お気に入り。
2投稿日: 2022.01.14
powered by ブクログ絵画には全く興味がなかったものの、読み始めるとどんどん絵画に魅力を感じて、出てくる絵画をスマホで調べたりしてかなりハマってしまいました。短編5つがどれも感動するお話で、最後は号泣。 原田マハさんの作品は初めてでしたが、とてもアートに詳しいんだなぁとおもったら、キュレーターとして働いていたんですね。他の作品も読んでみたくなりました。
1投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログアートにまつわる短編集。大人の女性が主人公で、それぞれの人生が描かれる。前向きになったり優しい気持ちになったりするお話ばかり。短編でサラサラ読めて読後気持ちが整う感じがした。
1投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仕事のこと、家族のこと、愛のこと。美術館や絵画を通していろんな気持ちを感じた。特に印象的だったのは家族への気持ち。自分の両親も今は元気だけど年老いていくんだな、とか兄弟のこととか。自分に余裕がないと家族への当たりがきつくなってしまうこともあるけど、どんな時も思いやりを忘れないでいたい。一番ぐっときたのは「道 La Strada」。切なくて悲しくて、でも希望もあって。涙が溢れた。 アートは好きだけど絵画のことを深く知っているわけではない。そんな人でも絵画に興味を持たせるマハさんの技量、とてもすごいと思います!
5投稿日: 2022.01.08
powered by ブクログ原田さんのアート小説はずっと挑戦してみたかったけど、なかなか手をつけられずにいた。 そんな時に短編集はもってこいだね。 6つのストーリーの中では、【群青】が一番好きだった。何年か前にメトロポリタン美術館に行った時の思い出がフラッシュバックして、自分の経験の中に物語の主人公がいたんじゃないかと交差する。美青さんのドキュメンタリーを観るように異常にリアリティを感じて、愉しむことができた。 あのとき、メトロポリタン美術館で作品の解説をしてくれた人はキュレーターという職業だったのかと納得する。当日解説を聞くと、作品の時代背景、制作プロセス、作り手の人柄、人間模様が見えてきて、解説を聞く前とは全く異なる作品に見えた。作り手の人間像が浮かび上がることで一気に作品への親近感が湧く感覚、感動は忘れられない。 この物語の中で主軸となる6作品をいつかはこの目で見てみたいと思うし、美術館に行きたい気持ちが溢れるね。 【好きな言葉メモ】 ・それができなければ、自分が父の娘である意味も、ナナオの姉である意味もないのだ。 ・いつしか光の粒をまとった藻の間を泳ぐ魚になって。 ・乾いた土塊のような胸に染み入る恵みの雨となって。 ・ただそれだけで、みずみずしく命を誇っていた。
1投稿日: 2022.01.08
powered by ブクログ記録 この本を読む前からも美術館が好きだが、読み終わってからより一層美術館が好きになったと同時に、今すぐにでも行きたいと思った。 どの物語も好きだが、最後の物語「道 La Strada」を読み終わった時、胸いっぱいになった。
1投稿日: 2022.01.06
powered by ブクログ原田マハ『常設展示室』新潮文庫。 ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷の絵画を登場させながら、決して幸せではない人びとの人生の断片を描いた6編を収録した短編集。初めて原田マハには裏切られた。何も名だたる芸術家の作品を無理矢理登場させる必要は無いのではないかという疑問符ばかりの短編が並ぶ。それでも、最後の『道 La Strada』だけは絶讚に値する。 『群青 The Color of Life』。青の時代のピカソを題材にメトロポリタン美術館に働く美青の苦難を描く。無難な内容の短編で感動の余韻も驚愕も無く。★★ 『デルフトの眺望 A View of Delft』。タイトルはフェアメールの絵画。大手のアートギャラリーの営業部長のなづきは大腿骨を骨折してから寝た切りになった高齢の父親の介護を弟のナナオに任せ、世界を飛び回る。父親の死、弟との気持ちのすれ違いを詰め込んだ割りには何も心に残らない。★ 『マドンナ Madonna』。ラファエロの『大公の聖母』。年老いて腰に問題を抱える母親を持つ、アートギャラリーに勤める橘あおい。心に響く物も無い。★ 『薔薇色の人生 La vie en rose』。パスポート窓口で働く多恵子は窓口を訪れた御手洗と知り合い、恋に落ちる。しかし、御手洗の正体は……ミステリアスな短編であるが、ゴッホの『ばら』を無理矢理登場させる必要があったのか。ここまでの短編の中では読める作品だったが。★★★ 『豪奢 Luxe』。アートギャラリーに勤めていた下倉紗季は成り上がりのIT企業家の愛人となり、ギャラリーを退職する。安い男に翻弄される紗季の憐れさ。何故にマティス。★★★ 『道 La Strada』。東山魁夷の絵画がテーマ。芸術大学の教授の翠は芸術大賞の審査で1枚の絵と出会い、自らの不遇の過去を思い出す。この短編集の中では唯一感動的な素晴らしい短編だった。★★★★★ 本体価格550円 ★★★
11投稿日: 2022.01.04
powered by ブクログ原田マハさんの常設展にまつわる小作品集。 絵画への眼差しが暖かく、人生と共に絵画があることは素敵だなと思いました。
3投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログ美術館に行くのが好きです。 絵のことがわかるわけではないけれど、好きな絵を見つけてその絵はどんなシュチエーションで描かれたのか?などと想像しながら見ています。 原田さんの美術系の小説はそんな美術館巡りに楽しみを付加してくれます。
2投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログ短編集は好きではなかった 没入する前にすっと終わってしまう 置いてけぼりにされる感覚 画家や絵画作品が好きで読むと あまりしっくりこないけれど 小説としては読み応えがあってすごく良い
1投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログ妹・マハよりも兄・宗典を応援したい派です。そのせいかどうかはわからないけど、こんなにも人気作家のマハさんをそこまで好きにはなれません。長編小説の序盤ではいつも引き込まれて涙さえ流してしまうのに、終盤に熱い様相を呈すれば呈するほど、私は冷めてしまうのです。 そして気づきました。短編小説ならば熱くなりすぎる前のちょうど良い加減で話が終わる。たぶん私は彼女の短編のほうが好き。 表紙に惹かれて買いました。絵についての知識が皆無でも、目の前にこの世界が広がるはず。大阪では再来週までメトロポリタン美術館展開催中。観たい。
1投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログ美術作品に興味のある人はぜひ読んでいただきたい。 作品の見方なんかがわかって本物と向き合う際の鑑賞方法に奥行きが生まれるようなそんな作品です。 40代のリアルな日常や問題を描き、そこに美術作品が加わることで抑圧された思いが溢れ出るしずかに心揺さぶられる作品。
1投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログ大好きなマハさんの美術系小説の短編集。 さらっと読めるが、その分ストーリー的には浅め。自分的に良いと思う章と、いまいち…という章の差が大きい感じ。「群青」と「道」は好き。 そして、思いがけず良かったのが上白石萌音ちゃんの解説!上手で素敵な女優さんとは思っていたけど美術にも造詣があるとは。 失礼ながら本編よりも解説の方が印象に残ってしまったくらい。
3投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログ常設展示室、足を運べばいつでも会える常設展…それならば、もう少し違う主人公像で見たかった。 殆どがアートを仕事にしているハイキャリアな女性たち。どうしても既視感が否めない。
12投稿日: 2021.12.29
powered by ブクログ短編集なので読みやすい。人には人の人生と、そこに寄り添うストーリー、そして絵画がある。私にも私にとって唯一無二の絵画がいつか見つかるのだろうか。
0投稿日: 2021.12.23
powered by ブクログ一個一個全く違う。 美術館とは美術とは、芸術とは。 個人的な読み終わった直後の感想は、誰かに流されて自分の人生を台無しにしないように、今の感情じゃなくて自分と会話して物事に取り組もうと思いました。
0投稿日: 2021.12.21
powered by ブクログ6枚の絵を頭において物語を読む、この幸せなこと。 美術館などで絵を見る時、作者も来歴も隣に置いておいて、作品から湧いてくるものと話をしていたなあと思い出した。 心を鷲掴みにされてしまったこともあったなぁ 久しぶりに出かけてみようか
1投稿日: 2021.12.20
powered by ブクログゴッホ、ピカソ、フェルメール、いつも会える絵があると心の支えになるな。 それにしても、上白石萌音の後書きは何とも言えない凄い表現だなぁと感心してしまった、何かわからないけどこの子、凄い!
4投稿日: 2021.12.19
powered by ブクログアートが紡ぐ「人」の6つのストーリーが書かれている短編集。 各話毎に評価は違うから総合して4かな 5の話もあるし、2.5とかの話もあった でもこれは完全に個人的な話の好みだと思う。 自分は温かいストーリーが好きなのでそのストーリーに注目したい。 最も自分が好きだなと思ったのはこの本の最後の物語、『道 la strada』だった。 最初から有名画家の作品が続いたが、最後のこの話は全く無名な画家の絵の話だ。その絵から昔の情景を思い出し、過去の出来事を思い出す主人公。 絵を見ることでその絵が自分の経験と繋がっていろんなことを想わせる、アートの素晴らしさと温かいストーリーに感動した。 この本を読んで尚更アートの見方は自由なんだと思えた。自分が直感で「いい!」と思った作品と向き合えばいい、好き嫌いがあっていい。本当にそう思えた。 自分の好きな上白石萌音さんが帯を書いてたことに惹かれて買って読んでみたが、心を豊かにしてくれ、温かさをくれるそんな作品だった。
1投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログ今までミーハー心で有名な画家の展示会に行く程度でしたが、この本を読んで自分にとって、時に励まされたり心の支えになってくれるような絵画にいつか出会いたいなと思えた。 例えばある音楽を聴くとその頃の想いや誰とどんなふうに過ごしたか一瞬でタイムスリップしたかのように思い起こされるように、この本の主人公たちにとって、きっとそれは絵画にも当てはまるのだろうな〜 短編集でとても読みやすい、けれどじっくり読み進めたくなる本です。
5投稿日: 2021.12.13
powered by ブクログ久方ぶりに原田マハさんの美術シリーズを手にとった。 時代を越えて画家や絵画と出会わせてくれるのが とても楽しく、原田マハさんの著書読後は 美術館に足を運びたくなるのが不思議だ。 本書『常設展示室』は美術館の所有する絵画を軸に 6人の登場人物の人生を掘りさげる短編集となる。 私は6編のうち『群青』『道』の話が好きだ。 この2編は登場人物の人生と絵画の結びつきが強く、 心に残るフレーズが多くあったように思える。 読後、各章の余韻に浸りながら、 なぜタイトルが『常設展示室』なのかと思ったが、 〜美術は誰にでも、すぐそばに開かれている。〜 という著者のメッセージがあるのではと想像する。 本書は短編でボリュームも多くないので、 原田マハさん美術シリーズ未読の方に薦めたい。 小説を通して、美術の扉を開いてくれる。
13投稿日: 2021.12.13
powered by ブクログこんなにも美術館に行きたいと思える作品とは思わなかった、、、 この著者の本日はお日柄もよくを読んで、日本語の持つ素晴らしさに触れた。 そこから気になり今回この本を手に取ったが、 デザインが好きな方には特にハマる要素がある。 絵画なんてじっくり見たことないけど、子どもが素直に見るように感じたことをより具体的に口に出してみたくなる そして、美術館それぞれの常設展示を見て 本物の絵画に触れてみたい そう思えた作品だ これから美術館に行く機会があるなら読んで欲しい一冊。
1投稿日: 2021.12.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
画家にまつわる短編集。 群青 盲人の食事 ピカソ22歳 ディスアビリティを描きたかったのではなく、人間のアビリティを描く。あの水差しには何が入っていたのだろう。私も願う。ワインが入っていますように。 デルフトの眺望 フェルメール 父の入院 道 鈴木?鈴森明人。東山魁夷の道は、全部捨てたものから見えてきたものなのだろうか。 良き時間を過ごせました。
13投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ原田マハのアート作品は、出てくる作品を調べながら小説を読み進めていくと、必ず美術館に行ってみようかなという気持ちになります。 個人的に最後の「道」がとても印象に残りました。東山魁夷の作品を美術館へ観に行こうと思います。
2投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログブクログランキングで出会った 原田マハさんの『常設展示室』 美術館に行くと心が癒されたり、元気になる。 どうしてだろう…。 言葉に出来ないこの感覚を原田マハさんの 『常設展示室』を見たら分かるかも!と思い 手に取った。 結果、 6話の短編小説に感動して、 泣いて、癒された。 1話ごとに話の核となる絵画が登場する。 登場人物の人生の分かれ道に背中をそっと押してくれたり、過去を振り返り、大切な事を思いださせてくれたり。 各話を通して、原田さんのそれぞれの絵や画家に対する深い理解と愛情が伝わってきて 本書に出てくる絵たちに実際に会いに行きたくなる。 どのお話も好きだけど 特に『道』が好き。 文章から色をこんなに感じたのは初めて。 幼い頃別れた兄とは知らずに 主人公の翠が一緒に美術館に行き 東山魁夷の作品『道』の感想を伝え合う場面が好き。 妹と真逆の感想を兄は言う。 『多くのものを捨てたんだと思います。』 『全部捨てた。そうしたら道が見えてきた。この絵を見ていると、そんなふうに感じます。』 もがいて苦しんで、それでも前に進み続けた人の言葉には深く重みがある。 読後、美術館に行って絵画を鑑賞して 元気になる理由が自分なりにわかった。 納得した。 そしてもっと絵画、美術館の良さを知りたくなった。上野のゴッホ展行きたかったなー!(涙)
21投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログアートとの向き合い方をそっと教えてくれる。 先日大原美術館にて、モネの積み藁に心奪われたことを思い出した。気になって二周した、額入りの絵を買って、帰り道も頭がいっぱい。人生を豊かにしてくれた。 原田マハさんの本を数十冊読んできた蓄積がこの本のエピソードのような絵画との個人的な出会いに繋がったのだと思う。 この本を通じてまた色んなアートとの向き合い方があることを教えてくれた。
4投稿日: 2021.12.06
powered by ブクログいろいろな女性の人生を絵画を通じてみることができて面白かったです。最後の話は有名な絵画は登場しませんが、名作とか関係なく良い作品は良いのだと感じました。 これからは作品を直感を信じて見ていきたいと思えました。
1投稿日: 2021.12.04
powered by ブクログ一枚の絵に引き寄せられて少しも目が離せなくなる。 常設展の作品との出会いが彼女達の運命を変える。 悩みや迷いを抱えた6人の人生と美しい6枚の絵画が交差するアート短編集。 仄かな寂しさが残る物語や絵画自体の描写も美しい。 今すぐ美術館に飛び込んで、運命の一点と出会いたいと思った。
2投稿日: 2021.11.30
powered by ブクログ芸術に関わる仕事を選んで働き続ける女性達の物語。 美術館の常設展に飾られている絵と彼女達の人生が交錯する! 企画展に展示される絵は二度と会うのは難しいかもしれないが常設展の絵達はいつでも美術館で待っていてくれる。 美術館に行きたくなる短編集です。 個人的には最上は【道】次点が【デルフトの眺望】になります! 因みに解説は最近巻末でよく見かける上白石萌音さんです!
8投稿日: 2021.11.27
powered by ブクログ久々に読んだ原田マハさんのアート小説。 日常の中に突然紛れ込んできた非日常。 主人公たちが進むこの先の道を、6枚の絵画が明るく照らしてくれる。 雲間に刺す光のような短編集。 美味しいチョコレート1つとコーヒー飲んだら、ちょっと元気出た!みたいな、軽やかな優しい読後感。(しかしちょっとウルッとくる箇所もあるので敏感な時には涙腺緩むかも) 気軽に1遍ずつ読めるので、お出かけや通勤時のちょい読みにも最適です。 そして、これまで読んだ作品同様にマハさんのアート小説は読後に美術館へ行きたくなること必至。 やはりマハさんは凄腕のアートへの案内人!
15投稿日: 2021.11.27
powered by ブクログ6人の画家の作品と、登場人物とその作品との関わり。知っている画家と、知っている作品が、登場人物とどう関わるのか。いつもとは違った感覚で文章に向き合ってる自分がいました。絵画をどう捉えるかは人それぞれ。でもこの作品を読んで、改めて絵と向き合うことの素晴らしさと難しさを知った気がしました。また読みながら、その絵をその美術館で自分も見ているような気持ちにもなりました。この作品で一番ワクワクしたのは、私がフェルメールで一番好きな「デルフトの眺望」が取り上げられていた短編です。
3投稿日: 2021.11.25
powered by ブクログ短編なので読みやすく美術館に行きたくなる本です。 最後の物語に出てくる東山魁夷の「道」は、原田さんの別の本「いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画」に書かれている思い入れのある作品だと思います。 東山魁夷が戦争を経て生き延びて描きはじめた風景画。まっすぐ伸びる「道」は、物語の中で、実際の絵とリンクしてとても印象的です。 上白石萌音さんの後書きもとても丁寧で、読後感がさらによくなりました。
4投稿日: 2021.11.23
powered by ブクログ原田マハさんのアート小説。ピカソ、フェルメール、、、、東山魁夷。6つの短編集にそれぞれさり気なく出てくる。作品を小説に絡ませるのはさすがだと思う。読みやすくちょっぴり切なくなる。
1投稿日: 2021.11.20
powered by ブクログ大好きな原田マハさんのアート小説。 ピカソ、フェルメール、ゴッホ、ラファエロ、マティス、東山魅夷の6つの作品が登場する短編集。 他の原田マハさんのアート小説よりも短編なので軽く読めます! 原田さんご自身がアートに関するお仕事をされていたので、初心者でも理解しやすいように作家や絵の解説がされてます。 それぞれの短編で、人生の帰路に絵画がある。 病気、介護、などふと絵から力をもらえるのっていいなぁ。と感じました。 短編とは別に上白石萌音さんの解説が、 本好きっていうのがすごく伝わる文章なので最後のページの解説まで読んでみてください!(令和3年〜
0投稿日: 2021.11.19
powered by ブクログ久しぶりの原田マハの絵画もの!あーやっぱり絵が見たくなるし、美術館に行きたくなる。旅行にも行きたくなる。 表紙のフェルメール、とってもいいな〜。私も実物を見てみたい。 読みながら、年齢的にも、自分の両親のこととか考えちゃう。どの話も清々しい切なさみたいなものがあって、コンパクトなお話の中にほとんど必ず涙腺刺激ポイントがある。電車で読んでて危なかった。 上白石萌音ちゃんの解説もとってもよかった!文章を書くのがうまいな〜!
3投稿日: 2021.11.19
powered by ブクログ芸術作品と人の繋がりを描いた短編集。泣けない自分は何かあるのだろうか…?と考えてしまったくらいでした。騙されてる、と解ってしまうし…お兄さんだよね…と話の成り行きが読めてしまうのは厳しいかなぁ?と★は3です。美術館へ行きたくなるのは良いことだと思います。
4投稿日: 2021.11.18
powered by ブクログ絵を通じて様々なドラマが表現されています。斬新な本でした。今後、絵を見ている人のドラマを想像しながら美術館に足を運ぶのも楽しそう。
0投稿日: 2021.11.17
powered by ブクログ大学で学芸員の資格の講義を受けている。 美術館はすきだが別に将来芸術関係の仕事に就こうなどは考えていないのだが、本書を読んで人と人との繋がりをつくる美術作品に携わる仕事をするのもいいかもしれないと考えるものとなった。短編はどれも綺麗に纏まっていて大変読みやすいものであった。 原田マハさんの作品は本書が初読だが、登場人物の心情を描くのが上手い作家だと感じたと共に、短編だからかなのかは分からないが、視点人物の設定が簡単すぎる文章で表されているように感じ、個人的には結末に向かってゆっくりと表現されていればより感情移入できるものになったとおもう。
0投稿日: 2021.11.16
powered by ブクログアートと人の出会い、人と人の出会いの物語。連作短編で6つの物語。美術展の企画展ではなく、混雑していない、静かな穏やかな常設展に足を運びたくなる。 常設展は、人の人生そのもののような気がした。劇的なイベントがあるのではなく、淡々と進む日々とその中でも足を運んで心を動かされる作品と出会う人がいること。それが人と人との出会いに相似する。
1投稿日: 2021.11.13
powered by ブクログ初めて芸術に関する小説を読んだ。 この本の前に読んでいた本が「13歳からのアート思考」という本であったため、その流れでこの本を次に読んだ。 この本を読み終え感じたことは「今すぐに美術館に行きたい」というものである。6つの短い物語のどれもがある1枚の絵画を中心に展開されている。登場人物たちにとってその絵画は人生の支えであったり、影響を与えてくれたものであったりと様々である。 「美術館に行けば自分にとって生涯忘れることのできない1枚の絵画に会える」そんなことを思わせてくれる小説であった。
2投稿日: 2021.11.13
powered by ブクログ原田マハさんの文庫新刊・アート短編集『常設展示室』、早速読んだ。 「全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんなふうに感じます。」 歳を重ねることで作品の見え方が変わる。人生とアートが交差する瞬間。 芸術の秋に沁みます。おススメです!
1投稿日: 2021.11.11
powered by ブクログ一つ一つの作品の背後にある登場人物たちの物語が優しく丁寧に綴られていました。絵画には全く詳しくない私ですが、それぞれの絵にさまざまな想いが詰まっているのだと気付かされました。
1投稿日: 2021.11.08
powered by ブクログ行き詰まった時、辛い時に気付かされたり癒やしてくれたりする絵、人生を変えてくれた絵、遠い昔の記憶を思い起こしてくれる絵、何故だかまた会いに行きたくなる絵。人の数だけ人生があり、関わる絵や思いを寄せる絵も人それぞれ。 常設展示は、いつでもそこに行けばあの絵に会える、あの絵が待っていてくれる幸せな空間だなぁと言う事を改めて噛み締めた。 ストーリーとしては、『群青』(ピカソ)と『道』(東山魁夷)が良かったですね。 『薔薇色の人生』(ゴッホ)と『豪奢』(マティス)については主人公が受けた仕打ち?の様なものが心痛く共感し難いものあれど、求める人、必要とする人(しない人にも)全てにアートの力が等しく発揮され、作用するのだと言う著者の強い思いとして受け止めたい。
1投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログ企画展ではなく常設展示。誰にとっても人生を変えるような作品には、いつ出会うかわからないというお話が詰まった短編集。原田マハ先生の文章は心にめちゃくちゃ響きます。 どの話も良かったのですが、最後の『道』が1番でした。切ないお話でしたが、道は途切れてなかった繋がっていたと思えば希望も感じられました。構成が本当に素晴らしかったです。 作品中に良いアートは観た後に家に帰って寝るまでの間を幸せにしてくれる。とありましたが、原田先生のこの作品も間違いなく幸せにしてくれると思います。 あとがきを書いていた上白石萌音さんの文章もとても素晴らしかったです。
4投稿日: 2021.11.06
powered by ブクログ「紗季は、毅然と立ち上がった女神の前に佇んで。いつまでも彼女の姿をみつめていた。そして、画家がこの絵に〈豪奢〉と名付けた真意を思った。」 初原田マハ作品。 本屋で一押しされていたので購入してみました。 6編からなる短編集で、一部がリンクしていますが基本読み切り。 最初は「これは外したかな?」と思いつつ読み進めたところ、最後はハマっていました。 徐々に染み込んでくるような流れでした。 短編集といえど、順番は大事だわ、と思わせてくれる一冊。 アートの部分は知識がなくても大丈夫。主人公たちを語る上で必要なものですが、知らなくても躓きません。 静かな冬のような空気感のある作品です。 映像が目に浮かび、オムニバスとして市川実日子や江口のり子とか主演のオムニバス作品ですがハマりそうです(笑)
3投稿日: 2021.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
―― 御仕着せの魔法。 良くまとまっている、と頷くこともできるし、小綺麗なんだよな、と頭を振ることもできる。 なんだろなぁ。技術的には確かで、とても綺麗な絵を描く、でもだからどうというわけではないひと、みたいな。 そのあたり、長編のときは構成力も伴ってばっちりはまるんだけれど…短時間で読み切ってしまったのが良くなかったのかなぁ。食中りみたいになりました。 なんか最後の「道 La Strada」での主人公の審査基準が、痛烈な自己批判のように読めたのは穿ち過ぎだろうけど。 にしても全てにおいて説明過多というか、固有名詞過多というか。実在する作品を扱っているわけだから、その作品そのもの、に関してはそんなに言葉にしなくてもいいんじゃない? というところもちらほら。なんつーか現代的な、踏み込まない読者を相手にし過ぎてるんじゃないかという感じがして、すごく俯瞰してしまった。 あるいは具体的ではない表現だけで、もっと展開に面白みを持たせることもできたんじゃないだろうか。 ただそれが、この短編集の趣向に即しているのかというとまた違うのかもしれない。 そのへん商業作品としてのジレンマもあるのかもしれません。 ひとつひとつの短編としては完成度は高いし、たとえばそれぞれが美術関連のアンソロジーにひとつ収められていたら、もっと違って読めるとは思います。 ☆2.5。
3投稿日: 2021.11.01
powered by ブクログこの物語は、絵がある人生/生活を描いている。自分にとっての名画との出会いを思い出す、あるいは想像するきっかけとなる。最後の「道」は特に、凄かった。
12投稿日: 2021.10.30
