Reader Store
常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)
常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)
原田マハ/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

383件)
4.0
101
151
96
9
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ニューヨークやオランダなど、世界各地の美術館にある絵について書かれている短編集。実現した画家の絵もあるから、そういう美術館にある絵なんだとかの発見もあっておもしろかった。 自分も、ずっと頭に残るような、活力を得られるような特別な絵を見つけられたらいいな。 マハさんの本読んでると、海外住みたくなる。 解説が上白石萌音ちゃんだったのもうれしかった!

    7
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    美術に全く詳しくなくても美術館に行きたくなる作品。小説に出てくる作品をスマホで検索しながら読んでいます。

    0
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人、作品との出会い、再会をドラマチックに描かれていてとても心に響いた。 この前初めて美術館に行ったが違う美術館にも行ってみたいと思った

    0
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6つの作品を題材にした短編小説。 作中に登場するメトロポリタン美術館にとても行きたくなった。 原田マハさんのアートに対する深い愛を小説を通して強く感じた。 上白石萌音さんの解説もとっても良かった。こんなに文章が上手なんて驚いた。 特に、最後の短編「道」に対する解釈・感想がとても素敵で、益々この小説の面白みを感じた。

    0
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編6話が収録されている それぞれ世界各地の美術館に常設展示されている絵が題材となっていて、本自体そんなに厚くはない そこに6話なので、長いお話ではないのにぐっと引き込まれ、群青とデルフトの眺望の2つのお話は涙まで出てしまう そして最後の道 本当に作家さんというのはすごい力を持っていると感動 でも家族を亡くして一人きりの姪を1週間ひとりきりにするのはなぜだろうか

    0
    投稿日: 2025.10.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    再読です。 読了後、美術館に行きたくなりました。 とくに、『群青』と『道』が好きです。 この作品を読んで、ブルーピカソを知ったのですが、とても惹かれました。

    0
    投稿日: 2025.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絵画の良さがあまり分からない。 本物を観る機会がなく、アートに対する感性が育たなかったのだと思う。 この年になってやっと「本物を見る」ことの大切さが理解できてきた。そして本物に触れる所に出かけはじめたからこそ手にとった小説。 ぽつりぽつりと本物に出会いに行けば、そのうち私にも印象に残る一枚に出会う日が来るかもしれない。そんな何気ない日常に自然と出会うアートの短編たち。 全ての終わりに余白があり、静かな余韻がある読後感だった。 最後のお話はドラマチック

    0
    投稿日: 2025.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    それぞれの人生の節目に訪れる常設展示室 読んでいるとどれも忘れた大事な想いを思い出し、しみじみとしながら温かい気持ちになれる。そんな優しい作品が多かった。

    0
    投稿日: 2025.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実際に登場する絵画を見ながらこの物語たちを読みたいと思えるようなお話だった。 美術館に行くということ自体あまりないし、あったとしても特別展に行くだけだったけど、この物語の主軸となるのは常設されている絵で、それで素敵な出会いがあるかもしれないと思うと美術館に通いたくなる。 どのお話もとてもよかったけど、やはり最終章が一番素敵で温かかった。

    0
    投稿日: 2025.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大切な記憶を優しく撫でられるように、思い出の1枚に再会する。何十年という時間を生きてきた歴史ある絵画に対して、いつ絶たれてしまうか定かでない人と人との繋がりは切ないほど儚く、美しいものだと感じた。忙しさにかまけずに、周りの人との日々の会話を大切にしたい。

    5
    投稿日: 2025.10.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人的に好きな話は「群青」と「マドンナ」。 特に「マドンナ」で描かれる年老いた母と40代の娘の普段の会話が平凡だけどほっとする。やっぱり私は原田マハさんの文章表現が好きだなぁと思う。風景や登場人物の心の機敏が優しい文章であざやかに表現されている。

    1
    投稿日: 2025.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハさんのアートにまつわる 短編小説。 アートと、人と人とのつながり。 出会いも別れも、アートが紡ぐ数々の ストーリーは儚くもあり、優しくもあった。 短編であるがゆえに、一つ一つの物語の 続きをもう少し読みたい!と思わせてくれた。 最後の章が個人的にいちばん感動した。 東山魁夷という画家の「道」という絵は、 とても優しい色で一本の道が描かれていて、 実物をぜひ見てみたいものである。

    3
    投稿日: 2025.09.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    泣かされたー 1話目の「群青」でさっそく泣いて、2作目の「デルフトの眺望」でうるうるきて… 優しい文章で、優しく泣かされる。 汚れた心が洗われるような感覚。。 原田マハさんの作品てこんなに優しかったっけ? 一番のお気に入りは「薔薇色の人生」。 離婚を経験した化粧気のない女性が、素敵な男性と出会って女になっていく、少女漫画のようなドキドキストーリー。 オチもしっかりあって面白かったです。 原田マハさん作品、次はどれを読もうかな。

    25
    投稿日: 2025.09.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ある方の影響ですこーしだけ美術に興味が出てきたときに出会った本。美術館に行きたいって素直に思ってしまうようなお話だった。自分にも運命を感じるような絵画と対話できるようなことが起こったらすごく素敵だーー!わたしは最後のお話がとてもすき

    0
    投稿日: 2025.09.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    めっちゃ良かっためちゃ素敵なお話!原田マハさんの本は言葉に惹き込まれるー! 特にマドンナと道のお話が好き!

    1
    投稿日: 2025.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界各国の美術館の常設展示室に展示されている絵画との対話と、物語をさりげなくシンクロさせ紡がれた、ちょっと切なくほろ苦い、でも温かい6つの短編小説集。人それぞれに、絵画にまつわる人生があることを思わせてくれる1冊。

    0
    投稿日: 2025.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自然と美術作品に触れたいと思わせてくれる一冊。アート好きにはもちろんおすすめだが、ストーリーが面白いので万人に読んでもらいたい。

    7
    投稿日: 2025.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     登場人物が一枚の絵をきっかけに人生の悩みを乗り越える短編集である。  絵画を題材とした内容であるが、絵画の知識がない人にもおすすめしたい。なぜなら、絵画の楽しみ方が分かると思うからだ。  本書は、キャラクターそれぞれが現在の自分の人生と絵画のメッセージ性を関連させており、思索に入り込んでいる描写が多い。私が美術館に行った時も、同じような鑑賞の仕方をした。悩んでいることに対して、何かしら意味を見出し、前に進もうとすることができる。  また、常設展示室というタイトルは、本書の構成の面から見ても、ぴったりだと感じた。いつでも作品を見ることができ、昔見た作品をを見かける場面に遭遇する人が多いためである。  読書と異なり、絵画は場面変化がないため、それだけ思索の余地があると感じた。美術館に久々に足を踏み入れるきっかけになる本だと思う。

    0
    投稿日: 2025.08.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    切ない話、乗り越えて前に進む話といろいろ詰まっています。これからどうするのかどう生きていくのか読者に委ねられているので頭の中でみんなハッピーエンドにしてやりました。 ただ道がもう・・・再会してほしかった、たくさん話してるところが読みたかったですね。

    2
    投稿日: 2025.08.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界のあらゆる美術館に常設されている有名な絵画をテーマに据えた6篇の短篇集。 私は絵画に明るいわけではないけれど原田マハさんの美術小説がとても好きだ。読みながら手を止めて、テーマになっている絵画について検索してみることもしばしば。そして「確かに見たことある絵」となることもしばしば。 特別ではない、人の暮らしのなかに絵があって、そこに静かなドラマがある。 冒頭の「群青」とラストの「道」がとくに印象に残った。絵画を愛しそれを仕事にしている女性がある視覚をなくす病気に冒される。仕事どころか生き方を迫られるような事態。だけど「見えること」だけが絵を愛することではない。 「道」は1枚の絵画が奇跡の邂逅につながる物語。哀しいけれど、温かい感動があった。 ページ数も少なく1篇も短めで読みやすい小説だったけれど、内容はとても充実していた。

    2
    投稿日: 2025.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハさんの作品は絵画が必ず登場する。 美術の知識のない自分は必ず調べて、あぁこういう絵なんだと物語と合わせて感動する。 この短編ひとつひとつが絵画と合わせてひとつの作品だった。実際の絵を見て思いを馳せてみたいものだ。

    0
    投稿日: 2025.08.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゴッホ展に行く前に美術に関連した本が欲しくなり購入しました。 原田マハさんの本をはじめて読んだのですが、一章目を読み終わった時点ですっかりファンになりました。 美術館との縁で知ることができ、本を読んでさらに美術館へ足を運びたくなりました。

    0
    投稿日: 2025.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6つの話の中で、群青、豪奢、道が好きでした。 作品を読み終わる度に、余韻に浸るのが楽しかったです。作中ででてきた絵画を、ネットで調べて、自分の目で見る体験をしました。この本を読んで、自分の大切にしたい作品を見つけたいと思うようになりました。また、美術館に行ってみようと思います。

    0
    投稿日: 2025.08.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6枚の絵画にまつわる6つの短編。 ほとんどの作品に美術業界の女性が出てきて、自分とは縁のない世界を覗けるところもおもしろい。 「薔薇色の人生」の多恵子だけ、美術関係者じゃないのかな。多恵子は「なーにやってんのもう!」って感じだけど、でも一番親近感わいちゃった。わかるわかる。

    1
    投稿日: 2025.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    絵画も景色も感情も、すべてが目の前に開いていく感覚が初めてだったし、絵画を見る楽しさをこの本が思い出させてくれる。それぞれの人生と作家の想い、すべてが融合して私の心を揺さぶった。

    0
    投稿日: 2025.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハさんの本と出会い、 原田マハさんを好きになった理由の本です。 短編小説でとても読みやすい本でした。 また、本が苦手だった私を本好きさせてくれましたし、美術館はもともと好きですが、もっと大好きにさせてくれました。 私の色んな好きをこの本で救い上げてもらった大切な一冊です。 この本を読んで、いろんな絵が美術館には展示されていますが、その中でも一枚自分にとっての特別を見つけられればそれで十分ですし、その一枚を大切にしたいと思うようになりました。

    0
    投稿日: 2025.07.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    『薔薇色の人生』と『道』が好きだった。 実際に大泣きしたのは最初の3作品で、とてつもなくリアル。読んでてしんどすぎて、もしかして年をとるのってあんまり楽しくないのかも、と思ったほどだった。 本書を読みながら、昔行った東山魁夷展やムンク展などを思い出した。 こんなにドラマチックな絵画との出会いはないが、絵画から受け取った感情は、生活の中に馴染んでいくが、ふとした時に思い出す。この先も、多少無理してでもチャンスがあれば美術館に行きたいと強く思った。

    0
    投稿日: 2025.07.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハさんのアートへの愛が溢れる一作。 家にいながらMETの空気やフィレンツェの温度を感じられる美術館好きには持ってこいの一冊。 美術に関わる者と、それぞれにとって大切な1作をめぐる物語が収録されているが、その者の背景や真実が全て明かされるわけではない。 ただ絵画において作者の意図が全て明かされるわけではないように、書かれない部分がそれぞれの物語に余白を生みだしており、各章違った余韻を楽しむことができる。 もう少し若い頃に読んでいたら、腑に落ちないというかスッキリしない読後感もあったかもしれないが、今の年代で読むとその曖昧さが心地よく感じられる。 胸にささるとか、もう一度読みたいと思うほどには心に迫ってこなかったので星4にしましたが、美術に触れたいけど美術館に行くまとまった時間が取れないという人にはゆっくり読めてオススメの作品です。

    1
    投稿日: 2025.07.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最終章『道 La Strada』途中から、もしかしたら、と思ったことが、その通りになった。主人公の翠の確信は、僕の確信でもあったわけだ。物語によって突き動かされる感情というものは、共感によるものが大きいという。つまり、僕は大いに感動していた。 物語の締め括りの 「青田がのびやかに風になびいている。午後の日差しに白々と輝いて、道はどこまでも続いている」 を読み終えて、その文章の情景が、ブワッと一気に脳裏に描き出された。 イメージが共感、実感へと変化し目頭が、胸が熱くなったまま、余韻を抱きつつ解説のページを開いた。 目に飛び込んできたのは、その文章の冒頭 「また泣いてしまった」 この、ひと言だった。 ああ…なんということか。 泣いてしまった、との言葉につられてしまったようだ。僕の涙腺は決壊してしまったのだ。 解説の文章は、俳優の上白石萌音さんの執筆だった。僕は以前から、彼女の文章を読むたびに、彼女の声を感じていた。少し鼻にかかった、されど通りの良い声で、文章の文字が、そのまま彼女の語る言葉として届くという、いつも不思議な体験をする。萌音さんの「解説」としての文章を読むのは二冊目だった。彼女の解説は、あと何冊くらいあるのかな。いつかまた読んでみたい。きっと、また彼女の声を聞くことができるから。 萌音さんが「泣いてしまった」と語った今作。当然のごとく僕の胸にも響いた。 それは、僕の年老いた両親のこと… 『デルフトの眺望 A View of Delft』で描かれた入院や介護や施設のこと。僕の経験と、まったく同じ作中のシチュエーションに、「ああ…」となった。僕の年老いた両親は数年前、あろうことか、ほぼ同時期に入退院をし、要介護となり施設探しに奔走したりと、ナナオの行動や気苦労は、まさに僕の実体験だった。これは、涙を堪えることができないかもしれないという予感。そして、その通りになった。僕の物語だった。 リビングの窓際の床に、仰向けに寝転んで読んでいた。読みながら、その合間に網戸越しの空を見上げていると、思いがけずトンボが横切った。トンボが舞う季節になったのだな。カラスが数羽飛んでいった。夕暮れも近く、仲間を連れ立って寝ぐらへ向かったのだろう。仙台空港を離陸した旅客機が、ジェットエンジンの轟音を残し、南へ機首を向けて旅立っていった。 僕の小さな庭の上空にも、さまざまな存在があるのだな。普段は、気づいていないだけで。 その場、その時でなければ分からないこと。想像の範疇を越えて、実体験と繋がったとき、それを自覚したとき、どうにも抗いようのない溢れる思いがある。 「そのとき読むべき本との出会いは必ずある」 誰かが言ってたっけ。いま、この本を読め、と、言われている気がする、と。 『常設展示室』が、僕のそれだったのかもしれない。どうにも、こうにも揺さぶられた。共感を越えた実体験そのものだった。 「また泣いてしまった」と語った萌音さんの言葉。それ自体にも泣けてしまうという実体験。彼女の涙と、きっと繋がったのだろう。 寝転んで見上げた空の高さ。 様々な存在の往来。 いつしか溢れ出た涙。 身に染みる暑さとともに、僕の新たな実体験を記憶させてくれた物語でした。

    1
    投稿日: 2025.07.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読みやすい短編集。 大きな展開があるわけではないけれど、どれも静かに沁み入るようなお話。いつでもそこにいけば出会える常設コレクションの絵。 こうやって一つの絵画がピックアップされているとどんな絵か調べたりするのが楽しい。

    1
    投稿日: 2025.07.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    250718 目に入った上白石萌音さんによる解説も含めて、素敵な作品。 絵画とか音楽とか味わいたい。

    0
    投稿日: 2025.07.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「常設展示室」というタイトルの短編集だからどれかがそれに該当するのかと思ったら全部が常設展示のお話。アートは出会うタイミング次第で運命的に感じることもあるが、美術館の常設展示はいつでも待ってくれているんだとなんだか温かい気持ちになった。 原田マハさんは初めて読んだ。アートに纏わる本をよく出されていたので気になっていたが、今作は短編集なのもあり、さくっと読めたので初めて手にする本としても良かったと思った。好きな人が多いのも分かる気がした。別の作品も読みたいし、ご本人のお話も気になる。

    0
    投稿日: 2025.07.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後の短編小説『道』はとても感動致しました。原田マハさんと言えば『暗黙のゲルニカ』は生涯忘れられない小説となっています。

    0
    投稿日: 2025.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    たった200ページ弱しかない本なのに3回は泣いた。「常設展示室」というタイトルに惹かれて購入。わたしは美術館巡りが好きだが、訪れるのは企画展ばかりで、常設展示=退屈なもの、という印象がずっとあった。だからこそ、大好きな作家である原田マハさんが、「常設展示」にスポットを当てて描いた作品をぜひ読んでみたいと思った。 変わらずそこにある絵画。この本を読んで、それがどれだけ尊いものであるかに気づけた。 どの話もよかったが、特に「デフォルトの眺望」と「道」が好きだった。

    3
    投稿日: 2025.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    多角的だからこその丁度いい軽さというかフラットさが心地よい。心情はもちろん、絵画や美術についても押し付けがましくなくて、自然と興味がもてる。読みながら、出てきた絵画作品を検索して「この絵か〜」って見ちゃう。 短編同士の伏線もさりげなくて構成も素敵。

    0
    投稿日: 2025.06.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    好きな原田マハさんの本、そして薄い、の2点で、購入した本でしたが、タイトルの通り、常設展にある一点一点と、対面し対話するためのナレーションを聞いているような感覚で読めました。 以下気になった一説。 ・あなたはまだ子供で、いまはみんなでこうして一緒に見ているから、好きなポーズをしたって、誰にも笑われないし注意もされないでしょ?それでいいのよ。けれどもしも、あなたがひとりで、いちばん好きな作品の前にいるとしたら、どう?まっすぐ立って、じいっとその作品をみつめるでしょう。あなたとその作品がふたりきりだったら、きっとまじめに向かい合うはずよ。 ・「けれど、ピカソが描きたかったのは、目の不自由な男の肖像じゃない。どんな障害があろうと、かすかな光を求めて生きようとする、人間の力(アビリティ)、なんです」 ・作品が観る者の関心を奪うのには1秒もかからない。第一印象が決まるのには三秒。細部が見えてくるのに十秒。それがすぐれた作品と察知するのに、もう十秒。二十五秒あれば、作品の全体像がつかめる。

    0
    投稿日: 2025.06.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ふうちゃんが本棚から取ったことをきっかけに読んでみた。読みやすくてすごく面白かった! 絵が出てくるたびに、どんな絵かなとネット検索、ふむふむ、そんな風にそんな感情で絵を見るのねと、勉強にもなる。最後の章が1番ぐっときた、素敵な物語。

    0
    投稿日: 2025.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    恥ずかしながら、キュレーターという職業を初めて知りました。 中高生の頃に、うっすらと憧れていた美術の世界を覗けて、タイムスリップをしたような気持ちになり、今すぐ美術館に出掛けたくなりました。 「群青」に出てくる女の子が美術絵本に「没頭」している描写が、これでいいんだ、こういう風に美術に向き合うのかと印象的です。

    0
    投稿日: 2025.05.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私とは少し離れた年代の独身の女性が主人公の話が多くて共感しやすく読みやすかった。丁度良い感じに共感できて、良い感じに憧れを持てる(職業とか)女性がたくさん出てきて読んでいて気分が良い。

    0
    投稿日: 2025.05.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    普段小説を読むことに集中したいのでスマホはなるべく遠くに置いておくけれど、原田マハさんの本は、出てきた作品のタイトルを検索して絵を見ながら読みたくなるので、すぐに手に取れるようにしている。 今回もまたお話を通して、知らなかった作品に出会えた。 どのお話もそれぞれの人生があってとてもよかった。中でも特にラストの道がよかった。泣けた。

    0
    投稿日: 2025.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後のストーリーは、画家っていう言葉にある固定概念を覆すというか、原点に戻るというか 原田マハさんが大切にしつつ、改めて読み手に感じてほしい想いが込められてるのではないのかなと、感じるような感動作でした。

    0
    投稿日: 2025.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出てくる絵の実物を見たくなる短編 常設展示室って部分もポイントなのかな いつもある、とっておきの収蔵品。 いつも美術館に行きたくなる物語 失うものも得るものも

    9
    投稿日: 2025.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    気持ちのさざ波がいつまでも穏やかになれない時、救いを求めるように読みました。それぞれの登場人物が葛藤や悩み、一人では侭ならない事情を抱える中、心の光の存在として寄り添う絵画。私の心にもそっと寄り添う作品に。最後の「道」の切なさと優しさに震えました。(2022年9月4日読了)

    3
    投稿日: 2025.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    道が一番好きだった。 群青 盲人の食事 ピカソ メトロ美術館の美青は視力を失う。障害者向けのプログラムが最後の仕事。 デルフトの眺望 フェルメール なづきが弟ナナオと父の死を迎える。表題作の絵葉書を弟に送る 話そう三人で。 マドンナ 大公の聖母 ラファエロ 老いた母と画廊のあおい。母は職場に絵を貼っていた。 薔薇色の人生 ゴッホ 薔薇 パスポート窓口で出会った男と寝て、札を盗まれ代わりにゴッホ展のチケット。 豪奢 マティス 豪奢 紗季は金持ちと不倫し退社。パリまで来て彼は来ずマティスの絵を見る。豪華なもの脱ぐことこそ豪奢なのだ。 道 東山魁夷 道 兄と幼い頃離れ離れになった。彼が描く道は幼い頃、二十代再会した兄のそれで審査員の翠は尋ねるが兄は亡くなっていた。

    3
    投稿日: 2025.03.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハさんの文章は日常のささいな光景もまるで絵画のように美しく見えているのでは、と思わせるほど表現が綺麗で感嘆してしまいます。 何作か拝読した中でも特にこの作品は文章の美しさが際立っていると感じました。

    2
    投稿日: 2025.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    独立記念日を十年近く前に読んで以来素敵な作家さんだと思っていたけど、久しぶりに拝読してやはり胸にジンと来るものがあった。 短編集の主人公が女性なのもあって共感できる部分も多く、また、仕事だったり、家族だったり、恋愛だったり女性の頭の中の冷静さと熱も本当に書き出すのが素敵だなと思う。 どの作品を読んでも足が一歩前に出るような、だけどどこか切なかったり寂しかったりもある温かな作品でした。

    1
    投稿日: 2025.03.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    気になっていた原田マハさんの本に手をつけてみました。文書、ストーリー、美学に対する愛が伝わってくるお話…じんわりと最初から最後まで何か心に沁みてきます。絵との向き合い方について考えさせられたり、上白石萌音さんの解説と被ってしまうんですけど、わたしもいつかこうやって登場人物のような運命の絵画が見つかるのかな…なんて考えたりしながら読みました。 解説は上記の通り上白石萌音さん。私も最後の章の道 La Stradaがすきで共感どころしかなかった。 国立西洋美術館の西洋絵画の企画展と常設展示室、行こうか悩みながら読んでたのですが、読了してから行こうかなあなんて後押ししてくれた気がします。

    17
    投稿日: 2025.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マハさん、好きです。 読書嫌いだった私が、長い小説でも時間ができるたび本を手にしたくなるようにさせてくれるのがマハさん。 美術における知識が豊富で、生活や会話、心情の描写がすとんと入ってくる。 今回は短編集。困難ばかりでもないし、甘いことばかりでもない。それぞれの人生の中に、ちょうどよきタイミングで寄り添う一枚の絵。特別展ではなく、常設展にスポットをあて、「いつでもここにいるよ」と安心を与えてくれるようでした。

    0
    投稿日: 2025.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    キレイな文章、ストーリー、短編それぞれ感情移入でき読みやすかった。感覚と記憶が結び付いている感じ。 私自身、匂いや味覚によって過去の記憶や感情が蘇る経験はあるが、対象が絵画であることはまだないかも。 一番印象に残ったのは、マドンナ、という短編。人が他の人に優しくできるのは、生まれつきなんだろうか、それとも後天的なものなのだろうか。育ちなのだろうか。私はこんなに母に優しくできなかったなーと考えながら読んだ。

    7
    投稿日: 2025.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的な話と感想。 最後の章が、一番「絵」についての描写あったという印象。 お母さんが病気で〜とかそういう話はすぐハラハラしちゃって、最悪なことを想像しながら読み進めてしまう。これは単に私の心の癖ではあるんだけど、そういう話は個人的には読み終わるとどっと疲れてしまう…

    0
    投稿日: 2025.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アートを仕事にしている・触れ合っている人の短編集。自分とは境遇が違うから少し入り込みにくかったけど、人にはこういう人生とアートの関わりがあるのかと知ることが出来た。

    0
    投稿日: 2025.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    知識なしに絵を目だけではなく心で見ることがストーリーを奥深くへと導いてくれるということを教えてくれる。

    0
    投稿日: 2025.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    様々なアート作品に基づいた物語が収集された短編集。みんな何かに悩まされて行き詰まった所に、ふと足を運んだ常設展で心に響く作品に出会う。特に道が好きだった、作品にノスタルジアを感じる瞬間はよくあるけどこんな運命的な再会があったらどんなに素敵だろう。読み進める途中で作品を検索して、アートと見比べながら主人公の心情を想像して楽しめる、新しい読書体験だった!

    2
    投稿日: 2025.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新しい世界を見せてくれる小説 一つの絵が主人公の人生を導いてくれる、すごく美しい短編だった お昼休みに一つのお話読み終わるから、毎日昼のお楽しみになってたのしかった。 上白石萌音ちゃんの解説まで通して読みたい本 この世で最も贅沢なこと。それは豪華なものを身にまとうことではなく、それを脱ぎ捨てることだ。 そうだ。きっと、そうなのだ。 /豪奢 luxe

    0
    投稿日: 2025.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    様々な環境の人がある一点の絵画と出会うまでと出会ってから。人生の中でアートがどんなふうに存在しているかを教えられます。美術館に行きたくなる短編集です。

    0
    投稿日: 2025.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最初から最後までじんわりと涙腺を刺激される小説だった。原田マハさん初挑戦だったが、我ながらこの小説を選んで正解だった...読了後にもしっかり感動が残る。原田マハさんの作品をもっと読み進めていきたい。

    1
    投稿日: 2025.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1枚の絵画にまつわる、様々な物語。 幸せなものもあれば、苦いものもある。 まるで人の数だけ絵画の見方が違うみたいに。 私も最近絵画を観るのが好きになり、原田マハさんの本を読んでみたくなった。 どのストーリーも美しいというよりは、人間味に溢れている。そして、ストーリーのどこかにタイトルとなる常設展示されている絵画が現れる。 話の構成もさることながら、やはり人の心の表現が豊かで読み終わった時の満足感がすごい。 ぜひ、どんな絵画か調べながら読んでいただきたい。

    1
    投稿日: 2025.02.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    女性が主人公の短編集で どれも秀逸。 とくに“道”はうかつにも 涙してしまいました。 しかもスタバで。笑

    0
    投稿日: 2025.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    原田マハの短編は本当に素晴らしい。どれも素敵なお話だった。原田マハの世界を生きる女性たちはみな強く生き生きとしていて勇気をもらえます。

    1
    投稿日: 2025.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絵を見る目がないので美術館に入り、これ!という絵画に出会う体験はなかなかできない。 6篇それぞれで絵画との奇跡的な出会いをする6人の女性が羨ましくなった。 出会えた絵画が常設展示なら、いつでも会いに行けるというのは素敵だなぁ。 この短篇集は、1篇が短いし物語の印象はどれも薄め。 全体的に切なく、しっとりと終わる。 最後の「道」だけは毛色の違う話で、幼い頃の記憶と絵の風景が呼び起こす想いに涙が止まらなかった。

    30
    投稿日: 2025.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて原田マハさんの作品を拝読。 絵画に詳しくない故、美術館の楽しみ方もあまり分かっていない私でしたが とても楽しく、興味深く読み進めることができました。 アート×障害福祉、高齢福祉、病気、仕事、幼き日の記憶‥‥ etc 有名な絵画を軸に、色んな切り口のストーリーがあることや、美術に関する様々なお仕事を知れるのも面白く、新鮮でした。また、言葉の深みや表現力もすばらしく、たくさんの素敵な言葉と出会えました。 個人的には『マドンナ』の話が好きかな〜。 身近の大切にしたい人を、もっと大切にしようと思いました。

    2
    投稿日: 2025.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絵画を中心とした短編集 私に絵画の知識はないが 絵画にはこんな力があるのかと 自分の知らない世界が広がっている

    2
    投稿日: 2025.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    美術館に行く機会があったので、その前に読んでみたいと思って手に取った。 最後の章「道」が特に素晴らしすぎて、読み終わった後ため息が出た。本を通して、心震える体験を久々にした気がする。 絵も美術も全然詳しくないし教養も一切ないけど、この本から美術館の楽しみ方を教わった。 知識はなくても、ただ目の前の絵から感じる何かがあればその感覚を見つめるだけでいい。一枚の絵から想像して感じるだけでいい。 「道」 小さい頃のあの懐かしい感覚、忘れられない気持ち。主人公はそれらを大事に心の奥底に抱えて生きてきて、それがある一枚の絵に触れたことですべて溢れ出た。懐かしくあたたかい気持ちになるその感覚が、とてもよく伝わってきた。

    3
    投稿日: 2025.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どれもが短く読みやすい長さなのに、展開がとてもドラマチック。美術館の展示室の一角で額縁の向こうに映る人々の生活を眺めているような、小さな展示会を楽しむような感覚で読了することができました。 名作が人々の生活を彩る、というのはもちろんなのですが、人々の生活もまたそれに負けないくらい鮮やかで繊細で、ひとつの作品のようなものなのだと。 2024.12.31

    2
    投稿日: 2024.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    二年半ぶりの原田マハさん。 最初に読んだのは「本日はお日柄もよく」 だった。――美術系ではない! ――でも、前回読んだのは「リボルバー」 だった。 短編集になっていて、六話入っている。 実を言うと、この本は積読中の積読だった。最初の二話を読んで、そのままになっていた。図書館予約本がなくなり、この積読本を選んだ。 私は、絵画に詳しくなどない。それでも美術館は好きだ。椅子に座って一枚の絵を、ボーッと眺める時が一番だ。 また、行くことができれば、と思う。      2024、12、30  読了 ➰➰➰皆さん、今年一年ありがとう ございました! 沢山のいいね、コメントも嬉しく 思います!来年もどうぞよろしく➰➰➰良いお年をお迎え下さい(*^_^*)

    59
    投稿日: 2024.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    群青、が1番心に残った。理由もわからないのにふいに涙が出て来た。 悲しいとか、切ないとかうまく気持ちを言語化できないけど、悪い涙じゃなかった。

    2
    投稿日: 2024.12.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に読むマハさんのアート短編集。 良かった…。 最終話を読み終えたとき涙がこぼれました。 どの短編も読み終えたときの余韻がいい。 人と絵画の出会いや心の機微が、静かに、心にあとを残していく。 アートに魅せられ、アートの側で生きることを選んださまざまな女性たちの人生が切りとられていました。 その中で描かれる一枚の絵画との出会いのシーンが印象的。ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷。 ピカソの絵が好きな弱視の女の子を描いた「群青 The Collar of Life」、 ドラマチックで切ない「道 La Strada」、 が特に好きでした。 そして毎度のことながら、やっぱり美術館に行きたくなる。

    10
    投稿日: 2024.12.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    心を動かす一枚の絵画。 久々のマハさんのアート小説。つい検索してしまうし、本物を観に美術館へ足を運びたくなる。 私が絵画に興味を持つきっかけになって、今でも大好きな一枚はまさにフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。デルフトの眺望は特に興味をそそられた。“画家によって絵の中に閉じ込められてしまったのではないか、そこから出てきたいのだ、自分を見る人すべてに助けを求めているのだ”という少女の空想を読んだとき、そういう感じ方もあるのだと新鮮だった。 他の登場した絵画にも人それぞれの感じ方があるだろう。 ピカソ、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷。それぞれテーマにされた作品を観たあとにもう一度この本を読んだら、また違った世界が見えるんだろうな。

    1
    投稿日: 2024.12.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    また泣いてしまった。 彼女の本を読み、美術館への招待状を受け取り、 そしてまたこの足で美術館に向かう。 そんなルーティーンを繰り返す日々が1番楽しい。

    9
    投稿日: 2024.12.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実在する6枚の絵画が紡ぐ、 6篇の短編小説。 ピカソ、フェルメール、ラファエロ、 ゴッホ、マティス、東山魁夷。 心が動く瞬間は、 意図せずして出会う作品がある。 美術館へ足を向けたくなる作品でした。

    0
    投稿日: 2024.11.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんかがちで美術館行きたくなって行ってしまった 最後の話がすごい好きかも、有名な画家じゃなくて生き別れたお兄が描いた絵、再会してほしかったなあ

    0
    投稿日: 2024.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    常設展にある作品は常にその美術館に展示してある。つい特別展ばかりに目がいってしまい、特別展こそが美術館へ足を運ぶ理由になってきているが、常設展こそその美術館の顔でありまずは堪能するべきなのだと思った。ストーリーは切なかったり、重かったり、ちょっとダーク寄りだった。読み終わった後は少しだけ沈んだ気分を引き摺る。

    0
    投稿日: 2024.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『群青』 『デルフトの眺望』 『マドンナ』 『薔薇色の人生』 『豪奢』 『道』 の6編からなる短編集。 それぞれの作品が、アート作品からインスパイアされたようなお話。 個人的には『群青』と『道』が好き。 『群青』 ニューヨーク、メトロポリタン美術館で働く美青。美青は徐々に病気によって視覚が蝕まれていく中で、同じように視覚を失っていっている少女=パメラとの出会いをきっかけに、美術品と本当の意味で向き合っていく。 『道』 生き別れた翠と明人。2人は時を超えて再会する。思い出の道を、それぞれの胸に宿して。そして、思い出の道を写した、あの絵の元で。 人と人との様々な巡り合わせに対して、時に痛みを。時に切なさを。そして、時に愛おしさを。心がじんわりと震える。 短編集の中に沢山の情感を練り込んで、アート作品と掛け合わせられるのは、正しく唯一無二だと思う。 ・ ・ ・ ・ ・ ゴッホ、ピカソ、フェルメール。 6枚の絵画と人生が交差する傑作短編集。 いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。忘れられないあの人の記憶を胸に秘めてきた彼女。運命に悩みながら美術館を訪れた人々の未来を、一枚の絵が切り開いてくれたーー。 足を運べばいつでも会える常設展は、今日もあなたを待っている。 ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷……実在する6枚の絵画が物語を彩る、極上のアート短編小説集。女優・上白石萌音さんによる、文庫解説を収録。

    9
    投稿日: 2024.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後の3作品、薔薇色の人生・豪奢・道が印象的でした。 多恵子も紗季も幸せになれるよ、大丈夫。道は尊い妹と兄の記憶に号泣。あれは泣くよ。。

    0
    投稿日: 2024.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    この本を読んで、東山魁夷の「道」を観に行った。(国立現代美術館では見られなかったので千葉の東山魁夷記念館へ) 「多くのものを捨てたんだと、僕は思います」「全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんなふうに感じます」 この言葉に気持ちが震えた。人生にも捨てて見えてくるものがあるのかもしれない。 原田マハさんの小説はとても豊かな気持ちになる。借りて読んだけど買いなおして、本棚に並んでいるのを見ると嬉しくなる本だった。

    3
    投稿日: 2024.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一枚の絵画が人生の道を切り開いていた。 運命に悩みながら、新しい人生を切り開いて行く6人の女性たち。 ・ピカソ ・フェルメール ・ラファエロ ・ゴッホ ・マティス、そして ・東山魁夷 それぞれ味わい深い物語があります。 最後の作品『道』は、涙が止まりません。 確かに、東山魁夷氏の『道』と言う作品は、感動ものですね。

    15
    投稿日: 2024.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    いつでもそこにあってくれる、でもきっと、出会ったタイミングによって、いつでもあるものの印象は変わるのかもしれない。 美術館巡りのアカウントで紹介されていた本。 いままで読んできたマハさんの美術史の物語とは違って、読んでいる自分でも主役になれそうな身近に感じられるお話も中にはあった。そして、実際に観に行ける“常設展示室”に展示されている絵画が出てくるお話。ここも身近ポイント。 美術品を前にした人たちの非日常的な体験を言語化するのが上手なんだなと思っていたけど、日常的な人間の寂しさや、日常にあるほんの少しの小さな喜びの描写もリアルに言語化されていて、この作品では後者が心に残った。 『マドンナ』に出てくるひとり暮らしの高齢なお母さん。 遠く離れて暮らす息子と娘は、お母さんに何かあったのかもしれないから、と電話がかかってきたらすぐに出るようにしているが、仕事の最中にかかってくる電話は他愛のない用事ばかり。 孫の話をしていると思ったら近所の人の話をし始め、彼女の中でそれは連動している話なんだろうけど、聞き手としては突拍子もない話の切り替えで。何度もあることなので娘は話が急に切り替わったことは指摘しない。 ひとりこっそりとハーモニカを練習しているが、どうやら寂しいときに吹いている様子。 …こうやって年老いていくのかな、と、痛いほど、切なく、じんわりと心に染みてきて、ものすごく鮮明に親子の情景が目に浮かんだ。 どちらかというと親よりも娘の立場が近いのだけれど、親の寂しい気持ちも痛いほどわかってしまった。 『デルフトの眺望』で、「真珠の耳飾りの少女」の向かいに見つけた“窓”『デルフトの眺望』。美術館で目玉としている作品は、人だかりが多すぎて本当に観たいように観れないことはたくさんある。そんなときは、主人公が“窓”と表現した『デルフトの眺望』に目が移ったように、他の作品を観る素敵な出会いになりえる。 “窓”に出会えた感動を、話したいことがたくさんあるよ、と伝えたくなった気持ちがわかり、心があたたかくなった。 絵葉書を盗み見てしまったら、私もきっと泣いてしまったな。

    2
    投稿日: 2024.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アートと人々の関わりを絡めた短編集。 なにかを捨てたから見えるもの。わかる気がします。 それぞれの原点にアートがあってとても素敵な物語でした。 草いきれを感じた「道」がとてもよかったです。

    0
    投稿日: 2024.10.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    何気なく観ていたアートの楽しみ方が変わるような一冊だった。原田さんの本を読み終えた日は、感じたことを時々思い出しながら過ごす。これが「名作」ということなんだろうか。

    0
    投稿日: 2024.10.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読みはじめ、私の好みとちがうかな? なんておもってしまったのですが、 読み進めると、どんどんと作品にのめり込んでしまいました

    0
    投稿日: 2024.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    原田さん初読み。 ゴッホやピカソなどの実在する絵画がいくつも登場する。 ネットで画像を調べながら読んでいくのが楽しかった。 アートを通して人が素敵な物語を生む。 豊かな感性はこんなに日常を美しく彩るのかと感動。 美術館に行ってアートを感じたくなる1冊だった。

    15
    投稿日: 2024.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マハさんの小説は絵を検索しながら読むのですが、東山魁夷の道を観た時、「会田誠だ!」と思ったのですが、お話しのラストでやっぱり会田誠だ!っとなったのですごく嬉しかった。 東山魁夷さん、の「道」と共に会田誠さんの「あぜ道」も是非検索して欲しい。

    0
    投稿日: 2024.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6話の短編集です。 4話、じわっと涙ぐんでしまいました。はじめの3話は自分の親や境遇と似てる気がしまして…。そして6話目は意外な展開に…。 どのお話も有名作品が選ばれていてすぐに頭に浮かびます。 いい本でした。

    7
    投稿日: 2024.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絵に関わる人の物語。最後の話は泣けてしまった。東山魁夷の「道」を見て、多くのものを得たと言う主人公と多くのものを捨てたのではと言う人。その象徴的な対比が最後に繋がる。その他の物語もそれぞれに絵画が登場する。好きな話もあまり心に響かない話もあるが、読後感はとても良かった。

    6
    投稿日: 2024.10.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ゴッホ、ピカソ、フェルメールなど実在する絵を思い出の鍵にした短編集。絵との1度目の出会い、2度目の出会い、どちらも感情の濃淡が丁寧に表現されている。美術品はある意味死体。動くことはないから、変わることがあるとすれば自分だけ。作品が写し鏡になって変化を感じられるのは醍醐味だなぁと思うし、そんな長い時間軸で誰かの人生と関わることができる本を、わたしも作ってみたいなと思った。

    1
    投稿日: 2024.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アートの世界にどっぷり浸りました。 元々それほどアートの世界には興味が なかったのですがこの本を読んで 絵と向き合ってみたいという気持ちが 湧き上がりました。 やっぱり最後の章、『道』が好きです。 泣きました。1番身近にあるものだからかな。 真っ白な道を歩きたい、今、私はもしかしたら 歩いているのかもしれないですね。

    0
    投稿日: 2024.09.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6篇の短編小説集。全ての話の共通点は、話の流れで美術館の常設展示室へ行き、一枚の絵に問いを持つというところ。主人公がアート関連の仕事についている話や、40代独身で親の健康問題に直面したり、バックグラウンドは様々だが、どれも読後感のいい話だった。 こうして読んでみると、自分は美術館に行くわりには一つの絵に色んな憶測をすることなくここまで来たなという感想。そもそも、人とズレた感覚をしている自覚はあるので、絵を見て何か違和感や発見があっても描き手にとってはそういうものかと流してしまうクセがある。でも案外、見るときの自分の境遇(近しい人がなくなったり、失業中だったり)が違うと見え方も違うのかも。この主人公たちも、その時置かれている状況だったから、天啓を受けた感じがしたのかもな。美術分野で色んな知識を蓄えてこそ得られる感想もあるだろうけど、案外こういうふとした偶然が重なってこそ感じることもあるのかもしれない。 と、自分の感性が死んでいるわけではないと自分に言い聞かせてみる。

    0
    投稿日: 2024.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マハさんの短編で、美術作品を絡めた人と人との様々な人間模様が描かれている。 登場人物一人ひとりのアート作品との関わり、日常を感じ、ほのぼのとした気持ちになった、 切なくなるもの、心温まるもの、それぞれの話で異なる楽しみ方ができた。 個人的には最後の「道 La Strada」の別れと出会いの切なさがうるっときてしまい、心にくる作品だった…

    10
    投稿日: 2024.09.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私は美術作品を見ることが好きだ。 その理由は含まれる情報量が多くて楽しいからだ。 使われている画材、構図、当時の流行、描かれた人物たちは何を思っているのか、作者が散りばめた意図はなにか、作者がどのような人生を送ったのか、当時の人々はどんな評価をしたのか、そういったたくさんの情報を一つの絵から学ぶことができる。 この小説は短編集なので、一つ一つの話が短く読みやすい。章ごとの終わりもあっさりとしている。しかしモチーフとなった美術作品ごとに、上記をはじめとしたたくさんの情報が内包されていて、見た目の厚みより読み応えがある1冊になっている。 登場人物の人生と作品との交わりが丁寧に描写されていて、とても面白かった。 登場する絵画たちを、どのような作品だろうと検索しながら読むのも楽しかった。 私にも登場人物たちのように、心の内にそっと置いて、人生の拠り所にしている美術作品がある。 共感し、心が熱くなり、感動した、とても良い読書体験だった。

    0
    投稿日: 2024.09.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こじつけに感じるところもあったりはするけれど、まぁ、まぁまぁ。 彼女のは、長編の方が好きかなぁ。

    0
    投稿日: 2024.09.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「美術館に行く、癒される。」「常設展に行く、いつもの絵を見る。」この単純なセオリーを、短編集にして何回も何回も表現してる。「みんな常設展に行こうぜ」とかいうJRのコマーシャルみたくなってる。

    0
    投稿日: 2024.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりに一冊を割と短期間で読めて、最後は休日にばーっと読んだから、家にいたのに美術館に行った気分になれてとても充実していた。 行ったことのある美術館や見たことのある絵も出てきてなんだか嬉しかった。 お話としては『群青』と『道』が好き。 『道』は私の好きなマハさんによるご都合主義で、展開が読めるのにまんまと泣けてしまう。 長編で読みたくなる。 『常設展示室』ってことで出てくる絵画はいつでもそこに行けば(おおよそ)見ることが出来る絵。 だから比べると類似短編集の『〈あの絵〉の前で』よりも物語の主人公にフォーカスが当たっていた感じがする。絵や美術館が主役ではなく。 どちらか一冊…どっちも?手元に置いておいて、いつでも美術館に連れて行って欲しい。

    0
    投稿日: 2024.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★★★★☆ 薔薇色の人生と道が、印象に残りました。最後の『道』は、電車で読んでいたので、最後の最後にこんな泣ける話しがきたよ!と周りを気にしながら涙をこらえて読みましたが、こらえきれずメガネを拭いているふりをしてごまかしました。

    0
    投稿日: 2024.07.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この本を通して絵画と出会う体験をした。ふらっと美術館に行くような人っておしゃれだなーと思うなどした。

    0
    投稿日: 2024.07.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集でここまで1章ごとに満足感がある作品に出会ったのは初めてだった。 1日で読み終わってしまうほど没頭してしまう作品も素敵だが、これはどの話も1章ごとに余韻を感じていたい。明日、次の章を読もう。 そう思う素敵な作品だった。

    4
    投稿日: 2024.07.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館本 ずっと読みたいと思っていた本 短編それぞれにゴッホ、フェルメールなどの絵が出てきます その中でも1番好きなのが 「道 La Strada」 この短編の絵描きさんは鈴木明人 主人公の昔別れてしまった兄でした ずっと会えていなかったのに、絵を見た瞬間に思いや感覚が蘇る感じがとても伝わりました 短編と思えない感動でした 原田マハさんの文章はとても洗練されています アートに詳しくない私でも、美術館に行って本物を見たくなりました

    139
    投稿日: 2024.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集でそれぞれがいい!と思えたものってなかったけれど、これはみんな好きでした。特に最後の『道  La Strada』がよかったです。

    10
    投稿日: 2024.06.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実家に帰りたくなる、親の顔が見たくなる、ちょっとしんどい気持ち わたしの常設展示室の一枚は、ハンマースホイ、ヴィルヘルムのピアノを弾く妻イーダのいる室内 金曜日の夜、国立西洋美術館に行きたいな と、絵画繋がりで恩田陸のライオンハートも読み返したくなって開いたらあべのハルカス展望台のチケットが挟まっていた。2019年3月22日。就職して、大阪に引っ越して、引っ越しを手伝ってくれた両親と一緒に行った展望台。見下ろした大阪の街並み、あべのハルカスで買った食べ物のマグネットとハローキティの爪切り耳かき一式セット、住民票移すために役所まで40分くらい歩いたあの道と時間、役所で両親と待っていた時間が蘇る。 あれから5年経って、私はもう大人だし、ひとりで引越しできるし、ひとりで住民票移せる。両親は九州の田舎で暮らしている。あっという間に5年経った。 作中の介護の話で涙を流した後に、転がり出てきたあべのハルカスのチケットはきっと偶然じゃないだろうな。 たくさん帰省しよう、たくさん話をしよう、お互いいつ寿命が来るかわからないのだから。

    0
    投稿日: 2024.06.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アート鑑賞が好きな方には絶対おすすめな本です! 共感できるフレーズが見つかると思います。 アート詳しくないなあという方でもこの本はアート詳しくなくてもスラスラ読めるような本ですし、 この本きっかけに、『あの場面で出てきた作品知らないから見てみよう』、『ちょっと調べてみたくなってきた』 『今度美術館とか展示会行ってみようかな』などと、 アートに興味を持つきっかけになると思います(*^^*)

    1
    投稿日: 2024.06.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実在する6枚の絵画と人生が交差する短編物語。 ピカソ「青の時代」 フェルメール「デルフトの眺望」 ラファエロ「大公の聖母」 ゴッホ「ばら」 マティス「豪奢」 東山魁夷「道」 芸術は高尚なもので、自分とは縁遠いものと思っていた。それを、一枚一枚の絵画との向き合い方、対話の仕方も、こんなにも自由でいいんだと思わせてくれた。それなら自分も楽しめるかもしれない。いつでも誰でも常設展示室に行けば絵画に触れることができる。芸術は誰にでも開かれたものなんだよって言ってくれてるように感じた。 これは美術館に行きたくなっちゃうなぁ。

    45
    投稿日: 2024.06.15