
総合評価
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powered by ブクログさいこうです。登ったことがある山もない山も、行きたくなりました。山に1人で登ると、自然と自分と向き合うように自分と対話してるような気持ちになることかたくさんある。そういった中でいろんな人がいろんな人生を生きてるんだなと感じた。
2投稿日: 2021.11.23
powered by ブクログ山に登らなければ分からない事や感じる事があって、だからこそ、山だと見ず知らずの人でも言葉のない共有感が得られるのだなぁ。 2、3年前に筑波山に登ったのが最後だけど…あの時は雨上がりで、山頂で景色を楽しむとはならなかった。でもこの本読んで、雨の中の登山もまた悪くないのだなと。それも含めての登山なんだなと思った。 また登ってみたいな。
11投稿日: 2021.11.23
powered by ブクログこのタイトルだけでも、分からないことが多くって、“??”て感じだったけど、山に登る女の人の心情を綴った本だった。 人は色んな悩みを抱えてて、そして不安に思うこともある。 感情って本当に人それぞれだね。
3投稿日: 2021.10.31
powered by ブクログ「湊かなえさん、こんな本も書くんだ!」という発見。 ミステリー要素はなしで、山と女性を描いた作品。 自分は山登りらしい山登りは全くしたことがないから、感化されてちょっとやってみたくなった。景色の描写も鮮やかで、ニュージーランド・トンガリロに行ってみたくなった。
10投稿日: 2021.07.15
powered by ブクログ一つ一つのタイトルを読み終える度にひと山登頂した気持ちになった。自分の小ささに気づける山の存在。 久しぶりに山に挑戦してみたいと思った。
6投稿日: 2021.06.25
powered by ブクログ何回か、うるっと来た。でも、目線が変わり過ぎてなかなか感情移入しにくい。 人生のミッションは、よかった。
4投稿日: 2021.06.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人が山に登る想いは様々。 自分の中にある モヤモヤした気持ちを解決したく 山ガールと呼ばれる主人公達が山へ登る。 山で見た絶景で 私が思っていたことは ちっぽけだったんだ 思い私生活の活力とする。 私も山ガールなので 本を読んでいて 主人公達の気持ちに寄り添うことができた 作品でした。
2投稿日: 2021.04.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1番印象的だったのは、バブルの残る女性。 高級チョコしか食べないわけでも、カップラーメンを食べないわけでもないのにそう感じさせてしまう見た目。もし2人が山へ来なければきっとずっと一線ひかれたままだったと思うからこそ、とんぼ玉を通じて知り合った彼と結婚を控えてると再登場した時はすごく嬉しくなった。 描写が綺麗であの山に登りたい、と強く感じる
3投稿日: 2021.04.22
powered by ブクログ久しぶりに山に登りたくなった。読んでいるだけで山の情景が浮かぶよう。 私も晴れのお裾分けが出来る人になりたいと思う。
3投稿日: 2021.04.20
powered by ブクログ湊かなえさんの本は初めて読んだけど、めちゃくちゃ面白かった、、、、読み終わった後に活力がみなぎる感じ、、、。本気で登山したくなった。
3投稿日: 2021.04.13
powered by ブクログ基本的には短編なんだけど登場人物が重なっていたりして、登山をする女性達が登場する連作短編となっている。強いて言うなら贖罪なんかに近い形式。 登山経験も興味もないけど、書かれている情景が素晴らしくて少し興味を持ったかも。
3投稿日: 2021.03.27
powered by ブクログ読み終わったときは山頂に着いたときのような清々しさを感じられた。 女性たちのそれぞれの悩みに共感しながら、共に山を登っていった気持ちになる。 登山と心理描写が細やかで山の苦しさと楽しさがそれぞれの人生とリンクしていて良い。 これを読むと無性に山に登りたくなる。 あの気持ちの良い達成感を登場人物同様に感じたくなるのだ。 妙高山 ★4 火打山 ★3.5 槍ヶ岳 ★3 利尻山 ★3.5 白馬岳 ★3 金時山 ★3.5 トンガリロ ★3 カラフェスに行こう ★3.5
2投稿日: 2021.03.26
powered by ブクログ何年か前に読んだ私の好きな湊かなえさんの本。連作短編集なので、それぞれ のお話がどこかでつながっているのも ひとつの魅力です。 登山を全く知らない私が、楽しめる 本で、自然界の厳しさを少しだけ教えてもらうことができたように感じます。 人と人のふれあいもあり、他人同士でも話しかけ楽しそうにしている場面が目に浮かびます。 登山、せめてケーブルカーでなら私にも行くことができる。例えば、東京ならば高尾山あたりでしょうか? 最後に行ったのは多分十数年前、母と息子と三人でした。ゴールデンウィーク だったので、とても混んでいたことを よく覚えています。
13投稿日: 2021.02.15
powered by ブクログ湊さんの作品は伏線の回収の仕方と登場人物の本当の姿を徐々に鮮明にする描き方が好き。 ネタバレしない程度に感想を、、、 物語ではあるものの、他人が感じる人物像とその人の本心の部分は違うよなぁ、ということをしみじみ考えさせられる。人の内面や、発言の背景、真意が分かると同じ人物がそれまでとは全く違った人物像として見える。自分にはこういう視点が欠けているな、と改めて思わされる。表面だけを見るのではなく、奥底にある本心をいかに理解できると、自分の発言もきっと変わるのだろう。 読んだ後にちょっとだけ山登りしたい気持ちになる不思議。 #長編小説 #湊かなえ
6投稿日: 2021.02.03
powered by ブクログ山っていいなって改めて思わせてくれる本 誰かに見せたい風景があるって本当にすてき 山に登りたくなる!
2投稿日: 2021.01.28
powered by ブクログアラサー、アラフォー世代の女性が共感できる内容、感情が多々ありました。そういう女性の描写がうまいな…と思いながら読んでました。面白かったでく
3投稿日: 2021.01.19
powered by ブクログ以前にTVドラマを見ていたのでその復習的に読むことができた。ミステリー的要素のない湊さんも読みやすかったけどぐいぐい引き込まれる感じではなかった。山の名前で章立てされているから登場する人物を頭の中で整理しながら読んだけど語り口が変わることにこれ誰だっけ?と思いながら読んだ。
2投稿日: 2020.12.23
powered by ブクログ家族 恋愛 友情 山登りを通じて自己を見つめ直していくそれぞれの女性の話 短編ごとの表題の挿絵も意味があり楽しみのひとつでした。 自然の壮大さを感じられるとともに、前に進む毎に成長や発見があり爽快感を大いに味わえます。
8投稿日: 2020.11.25
powered by ブクログホラーじゃない湊かなえを友達に勧められて。登場人物がさりげなく繋がっている短編集は好き。私的には素敵なお話がたくさん詰まってたし、女性が読んだほうが響く気がする。
1投稿日: 2020.11.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえは悲しくて苦手、と思っていたのだが、こんな本もあるんですね。 なんともしあわせな本。 決してしあわせ一辺倒ではないけど、前を向いていく主人公たちは、しあわせだ。 山を登る女性たちの連作短編集。 出てくる女性たちみんなの気持ちがわかる、わかる。。。 そして、出てくる人たちがみんな良い人たちで、気持ちが良く、自律していて、だから、彼らが前を向くと、嬉しい。しあわせな気持ちになる。 ちょっとしこりがあっても、前を向いただけでしあわせだ。 山に登りたくて仕方なくなります。
1投稿日: 2020.11.09
powered by ブクログ山登りという単純なものを題材にしている。だからこそ色々思い返すことがあったり、社会から少し離れるから思えることなどが人それぞれあるな。山では飾る必要とか無かったり、人工的じゃない美しさがあったり、数百円のチョコが何倍もおいしかったり、いい。山行きたいな~!
2投稿日: 2020.11.08
powered by ブクログ私の好きな連作長編。 「トンガリロ」の章でまさかの回収でとっても嬉しい。 特に牧野しのぶさんと太田永久子さんが出てきたときは推理小説を読み終わるときのような、ひゃーっていう感じだった。(全然推理小説じゃないのに)
1投稿日: 2020.10.26
powered by ブクログ『山が好き。だから、登る。それでいいじゃないか。』 湊かなえさんで、このタイトル…もしかして怪談…?と身構えたら、心の霧が晴れるような、素敵な短編集だった。 「山登り×女性」がテーマだけれど、「山ガール」 なんてキャピキャピとはちょっと違う。 結婚、不倫、離婚危機、独身… 人生の起伏と登山の浮き沈みが呼応して、最後はみんなが自分の生き方を進んでいく。 登山は苦手な自分でも、山に行きたくなる、いや、もはや一緒に登っているような、スッキリした感覚に。 悩みがある人が山に行くのか…?と思い始めたラストに、冒頭の言葉。 自分のペースで、好きなことをやる。それでいいじゃないか、と背中を押された。
1投稿日: 2020.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃよかったです。 湊さんはイヤミスのイメージが強く人気過ぎるのでなんとなく手にし辛かったのですが祖母から勧められた本書を読みイメージ変わりました。とても面白かったです。 女性心理の鋭いところを突きながらもその後の爽快な持って生き方、力強さに元気をもらいました。ありがとうございました。
0投稿日: 2020.08.15
powered by ブクログ一つ一つの物語で、視点が変わるのが面白い。短編集の様な構成なので、テンポよく読めました。 登山はしたことがないけれど、この本を読んで、無性に、山に登りたい!と思いました。
1投稿日: 2020.07.27
powered by ブクログドラマの再放送を見て原作を読みたくなった。イヤな人が出てこない湊かなえ(吉田くんと宮川姉妹の姉のほうのダンナはちょっとイヤかも)。 ドラマは原作とはかなり設定を変えていることがわかった(原作のほうが自然)。原作も連作短編集だが、ドラマよりも各編同士のつながりが緩め。ドラマのほうがアクション多め。 ハードな登山をすることはないと思うが、登山の魅力はよく伝わってくる。トンガリロには是非行ってみたい。
0投稿日: 2020.07.26
powered by ブクログ【いちぶん】 立派な人っていうのはね、自分がダメなときには、お願いします、ってちゃんと頭を下げられる人のことなんじゃないの?ダメ人間って思われたくないからって、自分から離れていこうとするなんて、間違ってる。しかも、ここは山なんだよ。 (p.232)
0投稿日: 2020.07.20
powered by ブクログこんなに山に登りたくなる本はない。 山の紹介本ではなく、様々な女性の葛藤を描いた小説なのに。 美しい山の風景が、山の空気とともに心に入ってくる。 もちろん人間模様の描写も素晴らしいし。 山好きな知人に薦めたくなる一冊。
1投稿日: 2020.07.18
powered by ブクログたしかに人には色んな悩みがある。 にしてもちょっと悩みがくどいんだよなー 山に登っている時は人と一緒でも基本己に向き合う時間が長いから、“日常を離れて日々の悩み事や自分と向き合う時間”と安易に結び付けられがちな気がする。実際、私の場合は体力的にしんどかったり、天気と睨めっこでこの先の行動をどうするべきかを考えてそんな日常の雑事をゆっくり巡らせる時間はあまりないし、むしろ持ち込みたくないと思ってしまう。 山は解決してくれない。自分の方に気づきがあってもそんなカードをめくるみたいに一気に青空、というのはおめでた過ぎじゃないかなー? なんか山が好きな分、感想は辛口になってしまったけれど、山雰囲気はすごくあって山にいきたくなる。 2020.7.16
3投稿日: 2020.07.16
powered by ブクログ山ガールとのフレーズがTVに登場し、定期的に山登りがブームになるようです。 この小説は、連作短編集。これを読むと、山登りは経験ありませんが、山に登るのもいいかも、と思ってしまいます。 非日常的で、ある種極限状態にて、自分を見つめ返し、他人にも、優しくなれるのでしょうか。 穏やかな気持ちになれる良い小説ですね。
0投稿日: 2020.07.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編小説のようなもの。 各章で登場人物や場面、年代、視点が変わる。 しかし共通している点も多く、第一章の人物が第五章で出ている、といったような点も多く、そこは読んでいて楽しい。 しかし最終章は必要あるのか?突然舞台がニュージーランドになり、登山でもなかった。 リバースや告白のように、一貫性のあるサスペンス。そして裏切られる結末、を求めて湊かなえ作品を読んでいるが、今作は全くの別物と捉えて読んだ方が良い。 退屈してしまった。
0投稿日: 2020.06.26
powered by ブクログ締めくくりの一篇は、あれーという感じだが、連作として楽しめる。山は行くのは大変だから、ウォーキング小説というのは無いのか?
0投稿日: 2020.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あんまり。ほかのがすき。 人は大なり小なり荷物を背負っている。ただ、その荷物は傍から見れば降ろしてしまえばいいのにと思うものでも、その人にとっては大切なものだったりする。むしろ、かけがえのないものだからこそ降ろすことができない。だから、模索する。それを背負ったまま生きていく方法を。吉田くんと私は互いの荷物を自分の解釈でしか捉えることができなかったのだ。 人間関係が微妙にずれていく感じを描くのがうまい。高いところのはしっこを歩いてる気分になる。 鎖場ってなんぞや、と検索してみて驚いた。めちゃくちゃかっこいい。
0投稿日: 2020.05.27
powered by ブクログ女性の悩みと山は相性が良いようで、山の風景や天気の移り変わりが、女性の考えが変わっていく様子と上手くリンクしてよかったです。 感情的にならずに冷静に自分の気持ちと向き合う時間を感じました。 ミステリーのイメージの湊さんですが、怖いところはなく、実際に登山を楽しむ湊さんならではの小説でした。
2投稿日: 2020.05.24
powered by ブクログ山に登る過程で、それぞれの話の主人公がストレスや悩みが増幅していき、登りきった時にはスッキリしている主人公達がとても印象的だった。 登山経験はないが、登山により得られる辛さ、達成感などは想像を越えるもので、鮮明に記憶に残る思い出になるのだろうと思った。
1投稿日: 2020.05.11
powered by ブクログ読む前から聞いていた通り、湊かなえさんの作品にしては少しあっさりめ(←この表現あってないかも、、)。
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログ悩みがあるから山に登る。登場人物は男女問わず皆何か答えを見つけたくて山に登っている。人生の岐路にも山あり。
1投稿日: 2020.05.09
powered by ブクログ山に登っていた時の感動を思い出せるような、細かい描写が良かった。 また、山に登る女たちのリアルな悩みが人間臭くて、人生色々あっていいし上手くいかないものだ、とレールにしがみつこうとしている自分を見つめ直せたような気がする。
0投稿日: 2020.05.05
powered by ブクログ山に登る女性たちのそれぞれの短編集。 何もうまくいかないとき、劣等感に苛まれるとき、迷っているとき。 人生って本当に色々あるしうまくいかないこともあるけど、それでも前に進もうとする人たちのお話です。 読後感は爽やかで、私も前向きになろうと思える本です。 私も、一回しか使ってないほぼ新品の登山靴があることを忘れていました。山にまた登ってみようかなと思いました。笑
0投稿日: 2020.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いくつかの短編で構成されているけど、一つひとつのお話が絶妙に重なっていて面白い。それぞれの短編はほとんどが山の中でのお話で、下りた後の展開が書いてないのに、別の短編でさらっとその後を公開するところが、湊かなえさんの小説が好きな理由の一つだなと思う。
0投稿日: 2020.04.25
powered by ブクログ湊かなえ 著「山女日記」、2014.7刊行、2016.8文庫。山女日記とは、山好きの女性、山ガールの集うウェブサイトのことだそうです。連作的短編8話といっていいでしょうか。軽い感じの読み物です。登山、トレッキングというより、人間模様を描いた作品です。
0投稿日: 2020.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえさんの連作短編はやはり面白い。 自分の趣味と通ずるものがあったので、読んでいて共感する部分が多かった。 全8編の中で出てくる様々な悩み(解説でいう「風船」)を持つ「山女」。彼女らの風船が登山によって離れた姿が別の話で登場することで、また違う「山女」によって客観視されるのも面白い点である。 個人的に好きなシーンは第二話「火打山」で、美津子がバブルのときについた自分のまどろっこしい残骸を脱ぎ捨てる場面である。 「あの子たちは恰好をつけようなんて、これっぽちも思っていない。」 「くだらない、くだらない、くだらない、残骸なんか脱ぎ捨てろ!」 「わたしも、叫んできます。覚悟しておいてください」 湊かなえさんの爽快さが詰まった作品。
0投稿日: 2020.03.31
powered by ブクログどのお話も読んでいて気持ちよくて、山登りをしてるような気分になれる本でした。 読み終わった後の晴れやかな気分と本の舞台が相まって、山頂に着いた時の気分を連想しました。 あと、連作短編集なので、それぞれの話がどのように繋がっているのか、お話ごとに楽しみな気持ちで読み始められるところが好きでした。 それぞれの悩みを抱えた女性が、きっかけを求めて山に登るお話。それはどれも日常的な誰もが、持ちうる悩みばかりなので、共感できました。 舞台は山だけど、描いているのは人間模様。登山経験の有無に関わらず楽しめる本だと思います。
1投稿日: 2020.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
8つの山と8つの女性の物語。 山登りは私も趣味にしているので 悩みがスッキリすることがあるのもわかる気がする。 全然別の話のようで人間関係などでどことなく繋がっているから、どういう関係か考えながら読むのも楽しい。 行きたい山ばっかりなので山に登りたくなった。
0投稿日: 2020.03.04
powered by ブクログ湊ファンでもイヤミスとは無縁の本作には関心がない方もいらっしゃるようですね。 ミステリーの足かせが無い分、人物描写の素晴らしさが余すところなく発揮されており感服。
0投稿日: 2020.02.16
powered by ブクログ湊作品が好きで読んでいるのですが、この作品は最初タイトルだけ見て、山はあまり興味ないけどなあ、と先入観を持ちつつ読み始めました。ですが、その思惑は良い意味で裏切られ、読み終わると好きな作品の一つになっていました。それどころか、自分も百名山に登ってみたいな、とさえ思うようになっていました。 作品を通して、登山の醍醐味や楽しさが十二分に伝わってくるのはもちろんですが、湊作品の真骨頂は人物を徹底的に掘り下げて描くこと。章ごとに主人公となる人物が替わるのですが、各主人公が登山を通して自分の人生に向き合ったり、同行者との絆を深め合ったりする様子がすごく丁寧にユーモラスに描かれています。 山はいつも変わらない姿で万人を受け入れてくれる、問題は誰と登るか、を主題にした作品だと思います。山好きな人はもちろん、山に興味がない人にも十分おすすめできる作品です。
0投稿日: 2020.02.11
powered by ブクログ山は好き。山に囲まれて育って、行こうと思えばすぐに行けるのに、なかなか機会を作れず残念。歩くのも、走るのも、スポーツは結構好きなのに、こちらもだいぶご無沙汰。もう寒くなるし、ジムにで行こうかなぁ。 2019/10/17読了
1投稿日: 2019.11.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえらしからぬ日常的なほのぼのとしたはなしがおおかった。 ・・・メモ、フレーズ・・・ 妙高山 じいちゃん、ばあちゃん、そのずっと前のご先祖様から受け継いできた血を、深い理由もないままに私が絶やしていいはずがない。 偉業を成し遂げることだけが人間としての価値ではない。 そんな人生は誰に恥じるものではないけれど、自慢するようなことでもない。 訝りもしたけど(いぶかり) 私たちはプリンを目指すありんこのようなものか。 ありきたりなインスタントコーヒーを一口飲むと疲れた胃にゆっくりと染み込んでいった どこがゴールかなんてわからない、なにがゴールかなんてわからない。 ・・・ 火打山 先方から伝えられた理由を10倍希釈しながら説明していた 池塘(ちとう) →高層湿原に小さな池が点在すること カラダ全体を目にして、映るものすべてを脳裏に焼き付けながら歩いているに違いない さらに濃く、深く、ここに満ち溢れている静かなエネルギーを吸い込み、蓄えているように思えるからだ 風の流れが速く、雲がグラデーションを描いていく ・・・・・・ 槍ヶ岳 ペースを合わせてくれてきてくれた人がいるから、私は山に登れるようになった。 なのに、気がつくと、最初から自分1人の力で登れていたような気分になり、ペースを乱す人となど登りたくないと思うようになる。 そして、それを臆面なく伝える。 余裕を持てないのは、未熟である証だ。 ・・・・・・ 利尻山(北海道) こんな天気の日に、こんな時間から活動しているのは私たちとウミネコくらいだ。 自分は成功者だと自信満々で、他人の心の痛みを解らない、心の貧しい人たちだ。 だけど、太陽はそんな人たちを照らし出す。 ダケカンバ →風に吹かれ、雪に潰され曲がった木
0投稿日: 2019.10.22
powered by ブクログ湊さんらしからぬドロドロさがない小説。こんな感じも書くんだーという感じでした。 山登りをする女性それぞれにそれぞれの思いがあり、山登りを通じて自分再発見を行うというもの。短編だがつながりがあった。 山登りをすることで考える時間をもち、変わっていく様子が描かれていて、単純に山登りもいいかも!って思わせてくれた小説でした。 最初のエピソードが一番よかったかな。
1投稿日: 2019.09.25
powered by ブクログ湊かなえ作品らしくない。 こんな小説も書けるのかと… 登山さえすれば、物事がすべてうまういく的なところはイマイチ。
1投稿日: 2019.09.18
powered by ブクログ山登りをする女性が、山を登りながらや山登りに至るまで、山を降りてから先について、それぞれが感じ、考える、それぞれの人生を描いている作品。 山登りが共通したテーマで、オムニバス形式ではありつつも、それぞれの話が繋がっていたりする。けれども、十人十色な人生はみんな違っていて、それでも最後は山を登りきったことで、人間として一つ成長できたり、人との繋がり、結束が一段と強くなったり、もやもやとしていた気持ちがすっと晴れたり、そんな心情変化がとても楽しかった。 高山植物や情景の描写も素敵で、とても元気をもらえる作品。
3投稿日: 2019.09.02
powered by ブクログNHKドラマ版「山女日記」はこの原作とは、登場人物やエピソードは取り入れてはいるものの、かなり内容の違うものだったと初めて知る。 山に求める物は百人百様で面白い。 これならいくらでも物語を書けそうだぞ・・ などと思いながら湊かなえ氏には是非とも続編をお願いしたい。 ドラマ版から入った私としては柚月の活躍をもっと見たかった。 エピソードとしてはトンガリロ編が面白い。 足を運んでみたい。そして柚月が観た情景を私も見てみたいと思った。
1投稿日: 2019.08.25
powered by ブクログイヤミス感のまったくないすっきりする話が続く短編連作。個人的には世代も重なり“火打山”が一番良かった。飾るのって疲れるだけ...。あるがままに生きよう。一読すれば山に登りたくなること間違いない。
0投稿日: 2019.07.28
powered by ブクログ湊かなえ流イヤミスかと思って読み始めたら、イヤな話でもミステリーでもなかった。山の好きな人や女性の視点で読めば楽しめるのかもしれないが、私にはどうもピンとこない話が続く。こういう話をしみじみ味わう感性が自分になくなってしまったからなのかと心配になってしまう。
0投稿日: 2019.07.15
powered by ブクログ湊かなえさん独特のイヤミス感は薄めだけど、リアルな葛藤や悩みを抱えて山を登る女性たちが痛々しくも懸命に生きている姿が響きました。 あと何より山がすごく魅力的に感じた! あと、全然関係ないんですけど、作中に出てきてフリガナがふってあるのみて初めて「やまおんな」日記ってことに気がつきました……表紙にもちっちゃく書いてあったのにそれまでずっと「さんじょ」日記だと思っていました……(アホ)
1投稿日: 2019.06.25
powered by ブクログ登山は全然やったことがないが、登山に俄然興味湧いた。自分を見つめなおすのにいいかも。湊かなえらしい現実的な問題を抱える人が山で変わっていく、山行くとなんか変わるかな。
0投稿日: 2019.05.15
powered by ブクログ湊かなえが山女であると聴いてはいたが、この一冊は、従来のミステリとは離れ、完全に山をテーマとして取り組んだ連作短編集である。従来のような一人語りの口語体、手紙文体、メール、SNSのどれでもなく、客観的な普通文体で全編を貫く連作小説集は、最近作は知らないが、ぼくの知るところこれ一冊だけだと思う。 なので、今だから言うが、この作者が普通に、穏やかな、平易な文章で小説を書けるのかどうかに密かに抱いていたぼくの疑念を払拭してくれたことが、実は相当に嬉しい。殺人も、どろどろの情念も、策略もほとんどなしで、それでいながら普通の人生ドラマを、しっかりとした作品として造形できる人だったのだ。この手の方向性については円熟味を増してゆく今後、この作家に期待できるかもしれない。 さて、7つの作品は妙高山・火打山・槍ヶ岳・利尻岳・白馬岳・金時山・トンガリロと山の名前だけが描く作品名となっている。ぼくも大抵の山は登っているのでコースその他の状況が想い出しやすかったのだが、トンガリロというニュージーランドのトレッキング・コースだけは不明で、むしろ作品内での描写によって是非辿ってみたくなってしまったのが本当のところ。様々な色をした湖や岩の描写が気になったので、早速ネットで画像を検索。山頂の写真は先住民族の信仰の関係上ネットで公にしてはいけないらしいが、作中に登場するクレイターやエメラルド湖などは確認することができる。 幻冬舎はハードカバーから文庫化するときに、おまけ作品を一つ付けてくれた。『カラフェスに行こう』というもので、『山と渓谷』に掲載された短編。一線を退いてしまった元登山者であるぼくには、本書では知らないことが数多くあった。山は変わらないが道具、通信手段、情報収集方法、登山をする世代など、多くの変遷があるのには日々驚かされる。特にこのタイトルにもなっている<カラフェス>とは毎年行われている『ヤマケイ涸沢フェスティバル』のことらしく、内容についてはネットで確認することができる。この短編は<カラフェス> の紹介の意味を持たせたうえでシリーズ中のキャラクターのその後を語る物語となっているわけだ。 キャラクターたちをつなぐ小道具としてトンボ玉、手作り帽子などが出てくる。女性作家ならではの小道具として美しいだけではなく、物語の伏線の役割を果たすなど、ミステリでなくても楽しめる人間関係の物語でもある。悩み多く卑小な人間と、有無を言わさぬ圧倒的大自然たる山を、対比して是非こんな小説が書きたかったのだろう作者の真意が、いつになく直線的で、大変伝わりやすい力作である。 追記1:『山女日記』とは作中では山ガールたちの情報発信ブログとなっているようだが、同ブログは実在していない。モデルになったブログがあるかもしれないが詳細は不明。 追記2:2017年にNHKでドラマ化されているようだが、ネット情報によれば、原作からヒントを得た、山域もストーリーも全く異なる物語のようである。機会があればチェックしておきたい。 追記3:映画『北のカナリヤたち』(原作『往復書簡』)、演劇『リバース』など、自作原案の登場するのは愛嬌?
1投稿日: 2019.05.01
powered by ブクログ30代、40代女性に読んでほしい本として紹介されてた。 まさに。 色んな迷いや悩みや葛藤を抱えた女性たちが答えを求め山を登る物語。 人生、ハッピーエンディングだけじゃないんだよな。 その気持ち、分かる分かると思いながら読んだ話も。
0投稿日: 2019.04.28
powered by ブクログひとりの主人公ではなく、色々な人たちの物語が詰まっているのがとても良いです。 みんなそれぞれの目的で山に来ている。 ちがう目的だけど、目指すところは同じで、そこだけでの出会いもあったりして、、 山がとても魅力的に書かれていました。誰もが山に行きたくなること間違いなし。 ニュージーのトンガリロ、行ってみたい!!!
0投稿日: 2019.04.15
powered by ブクログ各章それぞれ1人の女性目線で書かれた短編集みたいな感じで、どこかしらで繋がりがあったりして途中この人どこで出てきた人だっけ?と少し遡ったりしながら読みました。それぞれ年齢とか職種とか異なるんだけど、同性だからなのかすごく共感する部分とか感情移入しやすい描写が多くてよかったです。「トンガリロ」ちょっと泣きそうになりました。表紙タイトルにふりがなふってあるのに気がつかなくてずっと「さんじょにっき」だと思ってた笑
0投稿日: 2019.04.04
powered by ブクログそれぞれ主人公が違う短編集になってるんだけど、章を超えて前の主人公が出てきたりする。主人公と同じくらいの年代なので想いはわかる気がする。湊さんのイヤミスは苦手だけどこういうのはいい。
1投稿日: 2019.02.12
powered by ブクログ現代を生きる様々な立場の女性が山に登ることを通して、新たな気づきを得ていく。一人で登る女性、家族と登る女性、恋人と登る女性…色々な女性が色々なスタイルで自分に合った登山を実践している。
0投稿日: 2019.01.17
powered by ブクログきっかけ:登山をテーマにしていた本だったから。 初湊かなえさん作品。 人気作家さんの作品はあまり手に取れなくなる性質なので、 気になるタイトルはあれど今まで読んだことはなかった。 最初から、登場人物のキャラが濃いというか、性格がきついような気がしてちょっとペースが落ちてしまったけど、 読み進めてみたらすいすい読めてしまった。 読み終わってみると、もしかすると、作者が描く 登場人物の女性達が内面に抱えている想いや感情(主にマイナスなところ)がとてもリアルに描写されていて、 自分や自分の周りに思い当たる節があったりするから 受け入れにくくてスローペースになったのかも。 そんな内面にもやもやしたものを抱えている女性が 一緒に登っている人と頂上を目指しつつ交流することで少しだけそのもやもやに自分ではいままで気づかなかった方向から光が射すそんなお話。 どの話も一緒に登る人が鍵を握っている気がするが、 じゃあ山じゃなくても別にいいじゃんというわけではない。そういうところは何というか山に登ったことが あるからなんとなく分かる。山は一人で自分に向き合うことも出来るけど、誰かと向き合うこともできる場所なんだなと改めて感じることが出来た本。 自分の中にある認めたくないモヤモヤもこうやって 山に登って解消していくのってありだなと私は思う。 それぞれの山のルートも個人的には分かりやすく、 山の名前も実在しているのでイメージしやすかった。 国内の山はどれもそこまで難易度が高くなさそうなので、いつか私も登ってみたいな。
0投稿日: 2018.12.29
powered by ブクログ山登りを題材にした連作集。読んでいるうちに、私も悩みを整理するために山に登りたくなった。本格的な山は無理そうなので高尾山あたりでも。
0投稿日: 2018.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館で。それぞれに悩みを抱えて山へ登る女性達の物語。標高高く山の上でも常に気持ちはすぐそばで地上の地面に着きそうなくらい。読んでいる読者の私の中にも有る自分の中心に向かっていく悩み、迷いを本当に湊さんが上手に描き出してくれている!特に、【トンガリロ】の章の吉田くんとわたし(柚月)の物語が好きだったな。『吉田くんとわたしは互いの荷物を自分の解釈でしか捉えることができなかったのだ。』
3投稿日: 2018.10.13
powered by ブクログ湊かなえさんは登山が趣味らしい、NHKBSドラマでは工藤夕貴さんが主役。実際に出演者、スタッフが山に登りドラマ撮影されているようです。
0投稿日: 2018.10.07
powered by ブクログ登山がしてみたいと思う。登ることに対しての辛さをすっ飛ばして、景色がきれいだとか、そこで自炊するコーヒーや食べ物がおいしいことや、高級な和菓子や果物を持参して食べたいとか、そういうことだけども。登山がしてみたい。
0投稿日: 2018.09.27
powered by ブクログこのまま結婚をして後悔はないだろうか。 山へ登り、結論を出そうと考えている律子が主人公の「妙高山」を始めとする8つの山からなる連作短編集。 幼い頃、父に連れられ登山を始めたしのぶが、山で出会った年配の男女から、いろいろなことを感じ取る「槍ヶ岳」 父と娘の心の機微が描かれ、特に好きな話だった。 8つの山の風景が、目の前にパーっと広がる。 モデルのKIKIさんの解説も読み応えあり。
0投稿日: 2018.09.15
powered by ブクログ山登りを始めたと言ったら、友達がくれた本。 読んだらここに出てくる山全てに行きたくなった! それぞれの立場や年代で色々悩みはあるけれど 山に登って、良い景色みて、人と触れあっているうちに、もしかしたら希望の光に気づくかもしれないと思わせてくれる本。 私も山登り始めた人、興味もちはじめた人に お薦めしたくなった。
4投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログイヤミスが嫌いなので、ほぼ避けている「湊かなえ」作品。 ブクログ通信でおすすめされてたので読んでみた。 いつか見たNHKの登山番組で工藤夕貴と湊かなえが登山してたのを思い出したし。この小説がドラマ化されてるって事は、言われるまで思い出さなかったけど。 短編連作集なので、知ってる登場人物が次々出てきて面白い。 各お話の主人公の強い思い(思い込みかも)が、登山を通してほぐれていく感じが良かったな。 こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。夫から切り出された別離。いつの間にか心が離れた恋人。……真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ? 誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。
1投稿日: 2018.08.16
powered by ブクログ毒なく、でも人生の曲がり角を迎えている女性達の話。最後の方でニュージーランドのトレッキングの話が出ていて、行きたいなと思った。
0投稿日: 2018.07.11
powered by ブクログ真面目に正直に懸命に生きてきたはずなのに、報われない人生。山を登る彼女たちに訪れる小さな光を、優しい視点で描き出す連作長編。 いつもの湊かなえ作品とは違う趣が、しっくりくるか否かで評価が別れそう。私も何回か見出しに戻って作者を確認した。登山に全く興味がなくても、自然の荘厳さに圧倒される作品である。
1投稿日: 2018.06.19
powered by ブクログ(01) いかがなものか,という言い回しはをほとんどの章で目にした.すべての章は女性の視点で描かれており,本書は,細くも長い女性登山の歴史(*02)を現代から批評する物語でもあり,いかがなものか,という語り口には,いとをかしを多用した中古の枕草子などの女流批評文学(*03)の系譜にも位置付けられる. かつ,泣ける.各章のオチやその下げの言葉は,だいたい山頂の近くで発言され,各章の主人公の思いが,そこそこの重さでもって載せられている. (02) 山あるある,とでも呼びたいようなエピソードも満載で,登山の非日常が,現代日本の日常にどのように引き寄せられているのかを読むこともできる.その一方で,彼女たちの個別で孤独でもある人生はやはりそれぞれであり,それぞれの交錯の一回性の美しさも描かれていて感動を誘う. 日常の生活に強度があるとすれば,彼女たちの美しい経験は,その強度の芯となりうる.なぜ,その場所が山でなければならないのか,について,著者は,たどたどしくも,その答えの周りを逡巡しながら,見つめようとしている点は好感がもてる. (03) 即物,物に即している人々,というのは,ウェットな人間関係からするとドライでもあり,それは社会的には皮肉に感じられるような物言いに図らずもむかってしまうことがある.著者の皮肉なシチュエーションや声の生音には,そのような事情も感じられる. 山に即していれば,人は,それが女性であれ男性であれ当然ながら,批評的にならざるをえない.
0投稿日: 2018.05.22
powered by ブクログ山ガールでもいい。何も抱えず生きている人はいない。動機も目的もそれぞれ、山に登り降りる。その中で考えたりわかり会えたり、前に進めたり。 重すぎず、かる過ぎず、気持ち良く読めた。この作家の推理ものより好きかも。
1投稿日: 2018.04.17
powered by ブクログ湊かなえ2冊目。 人に貰ったので、せっかくだからと読み始めたけれど、タイトル・装丁・あらすじ…どれを取っても面白そうに思えない…。 そんな不安を抱えながら読み始めましたが、低いハードルで読み始めたせいか、意外に面白かったです。面白いけれども、エンタメ的ではないので、そこを期待して読むと、肩透かしを喰らうと思います。 湊かなえと言えば、イヤミスのイメージしかなかったので、そこも構えて読み進めてましたが、そんなこともなく。読んでいると、自分も山に登ってみたいなあと、ぼんやりと思ったりもしました。 連作短編集だけど、時間を空けて読む。なんてことを数回繰り返したせいで、それぞれの登場人物のことを朧気にしか思い出せないので、一気に読んだ方が(なんの本でもそうかもしれないけど)、もう少し楽しめたのかもしれない…とちょっと思いました。 ただ読んでいる間は、終始、「自分も山を登ったりしてみたら、価値観が変わったり、抱えてる悩みがバカバカしくなったり、新しい発見があったりするんじゃないか」という好奇心というか憧れというか、そういう思いを抱いたので、読んで良かったです。 まあ、あらすじは嘘を書くわけにいかないので仕方ないとして、タイトルと装丁はもうちょっと何とかした方が…という印象です。 「湊かなえ」というネームバリューがあるから、ファンの人とかは買うかもしれないけど、そうじゃない人が書店とかで見かけたときに、「面白そう!」とはまず思わないんじゃないか…と思ってしまいました。そう言った意味では、勿体無い気がします。 個人的には、「花の鎖」よりは、こっちの方が好きでした。
5投稿日: 2018.04.09
powered by ブクログ山ガールの話。 「山女日記」は「山ガールネット」か? あっさり読める短編集なんだけど、さくっとしすぎな気がした。
0投稿日: 2018.03.27
powered by ブクログ湊かなえさん、好きです これは友人がからもらいました 私は山を知らないけれど楽しめました 流石の筆力です それぞれの悩みを抱えた女性が微妙にクロスしながら 山から何かを得てまた歩いて行きます いいです! ≪ この景色 共有したい 人がいる ≫
2投稿日: 2018.03.27
powered by ブクログドラマがあった時に見たかったのですが、見られなくて。今読み終えて思うのは、ドラマは見なくてよかった、と。 私は山登りをしたことがありません。山登りとマラソンをする人の気が知れない、と今でも思っています。ですが、この本を読んで山登りをして見たいと思っていましました。 主人公たちがどことなく繋がっている小説の構成も好きだし、湊さん独特の毒もまったくなく、好きな小説の一つになりました。
1投稿日: 2018.03.17
powered by ブクログ景色を感じながら 歩く。 己を見つめながら 歩く。 考え事をしながら 歩く。 ただひたすら 歩き続ける。
0投稿日: 2018.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良い。 実際に山登りされたんでしょうね。道具とか実際のメーカー名が出てきたり。実際歩かないと気が付かないと思われる描写があったり。 山は気分転換に良い、人生観さえ変えることもある。
0投稿日: 2017.12.29
powered by ブクログ面白いぃーすぐにでも山登りたくなってきた。来年は利尻富士登りたぃー!念願!もう一回登りたい山。さちえちゃんにも頼んだから来年こそは!と、思ってます!!!とにかく山好きにはたまらん小説でした。 ニュージーランドのトンガリロにも是非とも行きたい!そうかぁ。日本に限らず世界中にあるんだもんなぁ。山は。そして。山に魅了された女性は意外と多いんだなあという感想も!! そうそう登ってる時のあのなんとも言えない感じ、頂上の爽快感もさることながら、あの黙々と登る感じがすごいわかるなぁ。頭の中が整理されるというかなんというかね。あの感じは病みつきになるよなぁ。 と、思いつつ登りたくて登りたくてウズウズしながら読み進めた本でした。
0投稿日: 2017.12.03
powered by ブクログフェアで山羊座におすすめされていたので、気になって購入。山岳部で活動していた時のことを思い出して、また友人と山に登ってみたくなった。山に登りながら、自分と向き合って、人と向き合って、見出せたこと、登頂して見えた景色に感じたこと、自分の経験と重なって、とてもいい本に出会えたと思った。
0投稿日: 2017.10.15
powered by ブクログ湊かなえさんの小説は、正直苦手だった いやミスの女王と言われるだけあって、読後感が最悪 だけど、この小説は違ったな 色々な人がいて、考えの人がいて当たり前で そのみんなに優しい視線が注がれているような感じで みんな、頑張って生きている姿に心を打たれちゃったよ
0投稿日: 2017.10.08
powered by ブクログドラマを先に見ていた影響か、山岳ガイドにはいつなるのかな?なんて思いながら読み進めました。 姉妹の話しに特に引き込まれた。湊かなえさんとは同年代、女性の心理描写がとても身近に感じる。山は遠足程度な私でも情景が浮かぶ作品です。
2投稿日: 2017.10.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女性ならではのちょっと陰湿な心理描写が多く少しいやな気持にもなったが、どの編も最後は気持ちよく終わっていて最終的にすっきりいい気分になれてよかった。
0投稿日: 2017.10.03
powered by ブクログ当然といえば当然なんだけど山に登る人たちのお話。でもなぜだかみんな魅力的に感じる。登らない人たちよりも。それはなんとなくだけどそう思える、ぼくの経験値だけの思いだけど。 登場人物は平地では各々に個性を普段から発揮してるけど絡むことで個性がぶつかり合い…疲れて。まぁその発散として山を選ぶんだけど自問自答の場所としてなかなかの場所なのかもと。 湊さんの今までにないタッチだなぁって思ってたけど読み進めるうちに、否だからこその表現かもって感じた。ヒネた心持ち部分を描いてる部分が細くて同調できやすかった。異性の感情のことだけど。 すぐに再読してもいいかもと思えるネガティヴでポジティブなお話でした。
0投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログ頂を“征服する”事が目的なのは男たちの登山。 ここに登場する女たちは、目標として頂上は目指すが、むしろ“道程”が大切なのだ。 そして「山」は、彼女たちにとって乗り越えなければならない人生の問題を象徴しているようでもある。 普段見られない景色の中に自分を置いたら、何かを感じる。何かが変わる。 「山女日記」は、作品内に登場する、山好きな女子たちのための情報交換サイトの名前でもある。 “山ガール”が流行っているというけれど、いざ登ってみると若い女の子をそんなに見かけない、というのが登場人物たちの感想。 流行はすぐに変わるし、“流行り”だけでノるには登山は覚悟が必要だからだろう。 その前から、中高年の登山ブームが続いている。 心乱れ、少し息も上がった彼女たちの横を、中高年のグループがしっかりした足取りで楽しげに追い越していく様も描かれている。 年季が違うのかもしれない。 人生も、多分そうだ。 『妙高山』 デパート勤務の律子は、催事の「アウトドアフェア」にヘルプで入って、一足の登山靴に心奪われる。 苦手な同期の子と二人きりで、屈託を抱えたまま妙高に登ることになる。 『火打山』 若い後輩から「バブルを引きずっている」と前世紀の遺物のように言われている美津子。 山に誘ってくれた神埼も、“美津子さんに合わせようと思って”と高級なもてなしをしようとする。 『槍ヶ岳』 事故や遭難に遭う中高年の見本が木村さんです。 ひとりで山に登りたいしのぶは、迷惑するが… 山が好きだった父と、いつも帰りを待つだけだった母を思い出す。 『利尻山』 雨女の希美は、医者の妻となって優雅に専業主婦をしている姉から「北海道に旅行しよう」と呼び出され、はめられて登山することに。 案の定天気は下り坂。 『白馬岳』 希美は再び姉と登山する。 なぜかピカピカの青空だ。 同行した姉の娘、小学校5年生の七花のおかげだろうか。 七花は、パパも一緒に来られなかったことを残念に思っている。 近すぎて見失っているものもある。 『金時山』 律子、由美と同期3人組の舞子。 なんてったって富士山がナンバーワンなのに、行き先にリクエストするたび却下されるとは何事!? 自分の足元は見ることができない。 少し離れてみることも大切。 『トンガリロ』 15年前を辿る旅。 すれ違った、でも本当に好きだったのだ。 柚月は思い出の色に帽子を染め、遠くに旅に出す。 『カラフェスに行こう』 単独行が好きという人も多い。 一人で行けば…山は考え事をするのにちょうどいい。 でも、ちょっと山友達もほしくなった希美。
4投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログ短編集のようでいて、登場人物がゆるく繋がっていて、最後から2編目は、湊さんらしい仕掛けもあって楽しめました。登山をしない私も、行ってみたいなと思わされました。特にニュージーランド!
0投稿日: 2017.09.25
powered by ブクログタイトルどおり、山ガールたちの登山にまつわるお話が全部で8編載っています。 一話ごとに主人公が異なりますが、連作なので前に密かに登場していた人が後のお話でクローズアップされていたりするので、注意深く読むことが肝心です。 (私もこの人誰だっけ?とページを戻して読むことがしばしば…)登山は一人で登るのも良し。仲間同士で行くのも良しですが、決して楽な行程ではないので(この本に登場する山も皆、標高のある山ですから)途中人間同士の色々なドラマがあります。下界の生活では分からない姿が見えてくることもあるので、意外性が吉と出るか、凶と出るかその後の人間関係を左右することもあるようです。 人それぞれ色々な荷物を持ちながら登り、帰りは軽くなる人もそのまま抱えて帰る人も、荷物をどうしようかと思いあぐねる人もいて…山に登ると風景も季節ごとにお天気ごとに違ったり登山は当に人生そのものですね〜 前に読んだ北村薫さんの登山小説は、ご自分は全然登らないで書いたそうですが、湊さんは実際に登ったのでしょうか…気になります。
3投稿日: 2017.09.17
powered by ブクログ短編になっているけど、全ての物語が一つに収まり双方の思いがわかるようになっている。 内面を取り繕うような話じゃなく、本当に自分を探していい加減で終わることがない。山登りで自分を見つめ直せるなら1度登ってみたい。 そんな気になる話 2017.09.17
0投稿日: 2017.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私はとてもよかったと思いました。 合計8つの物語に登場してくる彼女たちは、それぞれがそれぞれの気持ちを抱えています。その状態で登山するなかで、自分との対話をしているように感じました。 そして、読んでいる私自身も、一緒になって悩みや考えに寄り添いながら感情を味わって、 最後には心も晴れて、前向きになれるように思えます。 山に登ったことがない人でも、読めると思いますし、ぜひ読んでほしいです。 実際に私も登山したことはないですがすらすら読むことができました。 実際の山や地名が出てくるので、楽しいし、身近に感じやすいと思いました。 山女日記というタイトルも、読み終わると、いっそうぴったりだと私は感じられました。 また、個人的に、登場人物や場所が、複数の物語同士でつながって出てくるのが大好きです。 この本は、それがよいバランスでつながっているので、読んでいて楽しかったです。 もう一度、少し時間を置いたあとで、読み返したいと思える本になりました。
1投稿日: 2017.09.14
powered by ブクログどきりとするような共感できるフレーズがたくさん出てきて驚いた。そしてまた山に登りたくなった。雨でもいいよね。ひとりでもいいよね。気の合う友達とだと楽しいよね。次はどこへ行こうかな。
0投稿日: 2017.08.10
powered by ブクログ短編集のようですが、物語の登場人物が、別の物語で主人公になっていたり、別の話で名前だけ出ていた人が、登場したり、主人公は別なのに、同じ人が登場してきたり、偶然にしてはちょっとやり過ぎな感じはしましたが、いろんな方向から物語を楽しめてよかった。二度目が楽しそう。結果、人生いろいろあるが前向きに考えて生きていく人たちの話だったのもよかった。
0投稿日: 2017.07.27
powered by ブクログ短編集ですが、うまく話が収斂していきます。山登りをしたくなる作品です。1つ1つのエピソードはそれほど特別なものではなく、著者特有の雰囲気もないのですが、イメージを膨らませながら、ゆっくりと読めました。
0投稿日: 2017.07.06
powered by ブクログちょっと前に山ガールという言葉があったが 山ガールはにわかを楽しめという意味が込められているのだと思っている。 こちらは 山ガールではなく 山女である。 『妙高山』の主人公はデパートのアウトドアフェアでやっていた登山靴がカッコよくて履いて見たかったからという理由で山に登る。 始める理由、登る理由は なんだっていいではないか。 山というのは装備から知識、体力など登る前までにこなさなければいけないハードルが高い。 ガールではなく女性の 悩みはどれも生活感があり このうえなく重い。 友達に相談なんて時期は過ぎ それ以外の解決方法を探っていたら それが山に登るという事だった。 それぞれの問題はきれいに解決するわけではないが もっと世の中には見なければいけない景色が沢山あるのだと思わされる。
1投稿日: 2017.07.04
powered by ブクログ「イヤミスの女王」湊かなえの連作短編集 様々なきっかけで登山やトレッキングを始めた女性達の交流を連作で綴っています。 「ミステリ」じゃなく「イヤな気分」にもならない湊かなえは新鮮でしたが、一気読み感も少なく・・・読了に三週間も(^_^;)
0投稿日: 2017.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
北村薫の『八月の六日間』の二番煎じかと思ったが、初版の時期が大して違わず(2か月ほどの差)、おそらく当時ちょっとした”山ガール”ブームに乗ってできあがった作品なのだろう。都会に住むOL、家庭の主婦ら、女性が主人公で章ごとに登る山が違うなど、構成は両者非常に似通っている。 さらに先入観から、自分では登っていない山を舞台に、得意の作者の脳内造形の人物たちを登場させ、物語を展開してるのかと思ったが、どうやら著者は登山はやるらしい。ブームの前からやっていて、10年ほどのブランクを経て近年再開した上での著作だといのは予想外だった(とはいえ、その山じゃなきゃいけないという話は少ないが)。 そんな偏見に満ちた上で手にした一冊だったが、イヤミスの女王の作品としては意外なほど爽やかな読後感だった。悪くない。 元々ミステリーは苦手で、読後感の悪い作品はわざわざ読みたくないので、著者の作品で読んだのはデビュー作の『告白』のみ。前例のない構成と予想を裏切る展開は面白いと思ったものの、キャラの作り方が薄っぺらく感じ、「登場人物の個性があまりにも作者の脳内で勝手に作り上げられた感が強く、描き分けているかのように見えるが実はワンパターンなところが透けて見える」という読後感を当時残している。 この作者の作品は今後読むかどうか、自分でもかなり疑問だったけど、デビュー頃と較べれば、人間観察も深まって、個々の人物も描き分けが出来てきたかな、いや、まだかな、という感じ。どの章も女性が主人公で、大差ないというか、一般的な普遍的女性像を描こうとすれば、今のご時世、それぞれに濃い色付けは難しいのかもしれないが。 各章で舞台が変わり、主人公の女性も変わるが、同じ山の登山者の中に前章までに出てきた人物が紛れ込んでいたりする。作者お得意の凝ったギミックなのかもしれないけど、実は陳腐極まりない(というか然程の効果はない)。そんな小ネタで読者をひっぱらなくても、ストーリーそのもので読ませていいんじゃないだろうか(それなりに話としては悪くないので)。 とはいえ、2章にあたる「火打山」がピーク(山頂)か。あとは、なだらかな稜線が続いて、可もなく不可もなく安全に下山(笑) 全編を通して連山縦走したような感慨、達成感は味わえないのが残念なところだ。
0投稿日: 2017.06.26
powered by ブクログ湊かなえさんだと知り購入したが、山登りと人生におけるいろいろなストーリーを盛り込んでいるのだろうが、ちっとも内容が入ってこず。
0投稿日: 2017.06.19
powered by ブクログ山女日記〜湊かなえさんの作品だったんですね。NHKのテレビドラマでやっていましたよね。 私は放送のずっと前に読み、放送も見たのですが原作本の方がとっても良かったですよ。 話は、姉妹の利尻富士登山から始まります。姉の家庭のこと、妹の仕事の事、親の事、それぞれの悩みから話が広がっておきます。 感情、物、人間関係、のつながりが絶妙ですね。ドラマみたいに北アルプスの白馬付近だけでなく、色々な山域に行けるのもいいです。 恋愛関係は少ないですが、押し付けがましい山岳テクニックの説明もなく、とっても共感できますよ。 ドラマを見られた方、山に興味がなかった方、山岳小説はちょっとシュール過ぎてちょっとと思っている方にオススメです。 山岳小説ではなく、人間関係小説ですから…
0投稿日: 2017.06.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
様々な事情を抱えた年頃(20代後半から40代前半)の女性達が山登りする話。 タイトルの「山女」という響きで面白そうな感じを受けなかったのですが 読んでみたらいつも通りの湊かなえ的な毒々しさを適度に 織り交ぜつつ山登りの爽快感をプラスしたちょうどいい作品になってました。 久しぶりに湊作品を読みましたが1作目の仲が微妙に悪い OL2人組の罵り合いから面白く読ませてもらいました。 お気に入りはバブルの雰囲気がぷんぷんする2作品目でしょうか。 この作品に登場する神崎さん達が後ろの方の作品で結婚したことを知りなんか嬉しくなりました。 それぞれの話は独立していますが微妙に重なり合っていて そういうところも面白かったです。 個人的には仕事でちょっとした山に登ったり 子どもと高尾山に登るくらいしか登山経験がないのですが この本を読んで猛烈に山登りがしたくなりました。 高尾山の次に挑む山に挑戦したいと思います。
0投稿日: 2017.05.12
