
総合評価
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powered by ブクログこんな高校生コンビ、実際に居たらファンになってしまいそう 2人ともどこか現実世界に対して影のある見方をしていて、松倉の考え方には共感できるものも多かった あくまで「図書委員」という役職だけが彼らを結びつけていて、それ以上でも以下でもない関係なのがあっさりしていていいなぁと思った
2投稿日: 2024.09.14
powered by ブクログ図書委員の男子高校生2人の会話のやり取りが軽快で面白かった! 最後は良い方に進んで欲しいなと願うばかり。
2投稿日: 2024.09.08
powered by ブクログインターネットでコンビもの小説を検索して幾つかのサイトでおすすめされたので読みました。 高校生が主人公の小説は登場人物の思考が幼くてあまり好まない先入観がありましたが、この本の主人公?2人は大人の私より遥かに知識も思考能力もあって口調もハードボイルドでした。また、「何故そんなに短い意思疎通で伝わるんだ?」という察しの良さもあり、読みながら何故か自分の自信を失うという謎の情動を経験しました。 話は最後まで読まないと読めないものもありました。この日本語意味わからないかも。 主人公2人がとても好きなので、栞と嘘の季節も必ず読んでやるぞという気持ちです。というか、今から読み終わってしまうのが勿体無くて逆に読めません。楽しみです。
1投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログまた新たな推し作品に出会えた。 「小市民シリーズ」を読んで、米澤作品の 魅力を感じて、手当たり次第に米澤作品を 読んできたのだが、ここまでビビッときたのは 小市民シリーズ以来だと思う。 堀川次郎と松倉詩門は、同じ高校に通う同級生で、同じ図書委員会に所属している。 同じ当番の2人のもとに、事件が舞い込んでいく。堀川と詩門の会話がとてもオシャレな風味を まとっていると感じました。青春の中にほろ苦さ さを感じる作品になっていますし、ミステリの 難解さもちょうど良く解けると思います。 日常の謎が好きな人はぜひ読んで欲しいです。
58投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログとにかく好き。米澤穂信さんにハマるキッカケになった作品です。出てくるキャラクターはどこか物事を俯瞰してるようで、明るいキャラがほぼいません。たぶん学校にいたら、陽キャでもなく、陰キャでもないって感じのキャラばかり。クラスの中立かな。そういう人って、人と、そして自分とうまくやっていくために独自の世界観を持っていて、友達にいるとすごい楽しいんです。そんなキャラたちが出てくる+だいたい主人公格なので、米澤穂信さんの作品大好きです。
3投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログお人好しでいいヤツの堀川次郎と、同世代の中では大人びている松倉詩門は、高校二年生で共に図書委員。放課後は図書室で仕事をしながら、生徒達から持ち込まれた数々の謎を解いていく。 収録された6編はそれぞれ独立したストーリーに見えつつ、全て繋がっている。時には明快に、時にはビターな展開の謎解きに、ページを繰る手が止まりません! 堀川と松倉の友情はまだ続くそうなので、続編も期待⭐︎
2投稿日: 2024.08.19
powered by ブクログ続編の栞と嘘の季節を読んで、その前作も気になり購入 堀川と松倉の高校生の図書委員コンビ 気軽な青春ミステリーということもなく、むしろ関わる人たちの動機は重たい。松倉自身も飄々としながらも、辛い背景を持つ。それでも、図書館で待っているという堀川の、松倉への気遣いが良いなと思います。 大人と子供の狭間で、この世の理不尽を受け入れがたい堀川と、どこか達観した松倉。それでも大学生、社会人になっても、変わらない関係であるとありがたいですね。
3投稿日: 2024.08.18
powered by ブクログ図書委員に所属する男子高校生、 松倉と堀川の青春×ミステリー 学校の中で巻き起こる日常ミステリーなのかな?と軽い気持ちで読み始めたけれど。ビターチョコレートを食べたような読後感。ほろ苦さ。 2人の会話がテンポよく、とはいえ文体が砕けすぎず、すっかりこの世界の虜です。 早く松倉に会いたい。
3投稿日: 2024.08.17
powered by ブクログナツイチで紹介されていて、ずっと気になっていた作家さんでもあったので手に取った。 高校の図書委員で一緒に当番をしている堀川くんと松倉くん。2人は先輩や後輩から相談事を持ち込まれたり、おかしなことに巻き込まれたりしていく。各話の結末が重すぎず軽すぎず、なんとも言えない心地良さで、どんどん次が読みたくなる。 2人の親しさ、距離感が絶妙で、冗談を言い合っているのを見てるのも楽しいのだけど、いざ謎解きに向き合った時のお互いを補い合うバランスが凄く良い。背が高くて顔も良い、ちょっと皮肉屋な松倉くんがホームズかと思っていたが、終盤では堀川くんの何気ない鋭さが光って、グイグイ引き込まれる。 4話までは、ほぼ独立している短編なのだけど、5話ではそれまでの会話や小さな違和感等の伏線がスルスルと回収されていき、2人の様々な違いが浮き彫りになって、大丈夫かな、と心配になる。ラストでの堀川くんを見て、本当にホッとした。 続編がすでに出ているようなので、ぜひ読みたい。
1投稿日: 2024.08.09
powered by ブクログ表紙の綺麗さに惹かれて気になった本。 主人公が図書委員の学生だったので、ほんわかしたストーリーだと思ってあまり期待してなかったけど、ビターなストーリーで面白い! 思わず引き込まれてあっという間に読んでしまった! このコンビの2人がとにかく頭が切れる!
3投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ大分昔に氷菓をアニメで見て懐かしくなり、青春ミステリーと思い読んでみたが、思ったよりもシリアス展開でした。でも、ストーリーもミステリーの内容もしっかりしてて良かったです。続きが読みたいけど、文庫化してからかな…
6投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログ松倉と堀川の名コンビ。 読み終わったすぐに続編を検索していました。 そしたらなんと、続編もあるとの事で嬉しい限り! 読みます! この物語が続いていて嬉しい。 よくこの本の書評で目にした「ビター」と言う言葉の意味が読了後とてもよく分かる。 青春キラキラ小説!とストレートには行かない、だけどとても素敵な名コンビの物語です。
3投稿日: 2024.07.25
powered by ブクログ読み始めたときの印象とはだいぶ違う、ビターな読み味。探偵役と助手、という立ち位置ではなく、お互いの思考に影響を与え合って謎を解き明かしていく名コンビ。短編連作の中盤以降からは、どこか不穏な雰囲気が漂い始め、最終章まで一気に読んだ。続編も読みたい。
3投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ秋にかけて肌寒くなる季節に読みたいミステリー。面白かった!私でもちょっと引っかかる矛盾や謎が綺麗に紐解かれていくスッキリ感。図書委員2人の、踏み込みすぎず、相手を分かって関わるちょうどいい距離感の仲が心地よかった。続編もあるらしい読んでみたい!
3投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ青春図書館ミステリー。 短編集。私は「ない本」が一番よかった。 図書室と教室しか場面としてはないけれど、おもしろい。ラストにつながる重要な台詞あり。
5投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ高校生のありふれた日常の中に、ちょっと視点を変えるといろいろな人間関係や事件が起こる。私自身、図書委員だったけど、別に図書当番とかなかったな。文学少女と言ってた割に高校の図書館を使った記憶もあまりないな、とか、遥か昔のことを思い出しながら読んだ。
6投稿日: 2024.06.28
powered by ブクログ2人の高校生が、日常生活の中におこる ミステリーを解き明かしていく短編連載小説♪ 松倉と堀川の絶妙なコンビバランスで 謎解きがされたあとも、2人の違った視点で 個々の小説の読了後に感慨深さが味わえる。 そして、1番は最後の2話で2人の関係性がぐっと 近くなるにつれて、なんとも言えない本音と建前が 交錯する...思春期だからこその人間関係にも グッと来る。 この本を紹介してくれた方に感謝すると共に 続編があるとの事なのでそちらも楽しみたいです♪
6投稿日: 2024.06.26
powered by ブクログ学園ミステリ。 主人公2人の会話がテンポよく、程良くウィットに富んでいて面白い。それぞれの話に予想外の裏があって、中弛みもせず楽しめた。 もっと和気藹々とするのかと思ったけど、少し暗めだからこそ、2人の関係性がより浮き彫りになった気がして寧ろ良かった。 最後は余韻を残す終わり方で、続きを読みたいなーと思ったら続きがあった!あまり間を置かずに読みたい。
26投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログ図書館委員である2人の男子高校生が関わる日常ミステリー。 ホンワカした謎っていうのではなく、ちょいと重めな悩みや事件があったりするものの、6つの連作短編となっていたので中だるみすることもなく、かつ、この先どうなった!?と「先を知りたい!!」欲も満たされた一冊だった。 続編にあたる『栞と嘘の季節』も読むのが今から楽しみだ。
25投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログ青春だなぁ。学生の友情っていいなぁと思わせてくれるほっこり小説。 高校2年生の図書委員の2人が持ち込まれる謎を解いていく話。 高校生にしては少々頭がキレすぎるだろ、とは思うが、探偵のパートナーとしてピッタリのこの2人のやり取りがほっこりする。 謎も少しビターなものもあるし、最後の終わり方も学生時代に感じるエモい季節感を感じられてよかった。 全体的な印象は見守りたくなるような愛嬌のある人物像とユーモアのある会話が良かった。 続編があるらしいのでそれもまた見てみたい。
2投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログ謎が解けてすっきりというよりは心にずしっと来るお話が多い印象。男子2人で連れ立っておしゃれな美容室に行く場面はなんだか可笑しくも微笑ましくもありお気に入りです。
5投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログ2024.6.6 読了 インシテミル、満願、儚い羊たちの祝宴、のあとで読んだせいか、物足りないとまでは言わないが。学園ものだから、ギリギリまで削いだのか。作者の創作の幅を感じるポイントか。 設定とかキャラクターとか、各話のアプローチの違いとか、大好きな部類に入る。
1投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログ最高最高最高すぎる読書体験でした 米澤先生のビブリオミステリ面白すぎませんか。 短編それぞれ面白いし 登場人物たちがまた良い。 最後にはちょっとした驚きとか、青春とか色々最高すぎて..... 図書館で借りて読みましたが、この本と次作は今から買いに行きます。 個人的に4月〜5月超絶繁忙期で仕事と出張ばかりしてたので 久々に読めたミステリがこれで本当に良かったです。 興奮さめやらぬ。 さて本屋にいってきます
2投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログ青春日常推理ものだと思って読み始めたので、予想より重い結末ばかりで、おぉーっとなった。 違和感が最後に綺麗に回収されるので、推理小説としてすっきり!話の内容はビター、という感じ。 途中2人が似ていて、どちらかわからないと思う場面もあったが、章が進むごとにはっきりとキャラクターがイメージできるようになった。最後の2章が印象的。 面白かった!
11投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログ高校2年生の図書委員、次郎と詩門は先輩から 亡くなった祖父が遺した金庫の鍵になる 暗証番号を探し当てて欲しいと頼まれる。 図書室に持ち込まれる謎に、2人の男子高校生が挑む。全6話収録 …………………………………………………………… ・主な登場人物 堀川次郎…語り手。次男だから次郎。優し過ぎる男。図書委員の仕事をほぼこなしている 松倉詩門…運動が得意、背が高く顔も良い。快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋。手先不器用 ………………………………………………………… 私が思った内容と違った~。 探偵役とその助手とか、頭キレキレとポンコツとかのペアだと思ったら、2人それぞれキレキレ。 短編だと思わず、驚いちゃった… 読む前に少しは確認しなきゃでした。 図書委員の仕事内容がちゃんと事件と絡んでいる所が面白かったです。 専門知識も書かれているので、図書館好きにはワクワクする内容ですね。 とりあえずパセリコーラなるものを 怖いもの見たさで、飲んでみたいです
108投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログビブリオミステリー 学生のころにこの読書という 趣向が芽生えていればなぁ 図書室に入り浸る学生とか憧れるなぁ 卒業した高校の図書室 新しくてなかなか素敵やったのになー 村上春樹のねじまき鳥クロニクルを 手にしたの覚えてるなぁ 本と鍵にまつわる謎を 2人の図書委員会男子が解き明かす 著者の連作短編集は 短編ながら読み応えあり 続編も楽しみな終わり方でした (すでに刊行済)
3投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすが米澤穂信、の一言。最初はいかにも青春ミステリー小説然として爽やかな顔をしているが、話を追うごとにメイン二人の思想に齟齬が現れはじめ段々と不穏な雰囲気になっていく、この謎解きと青春群像劇のバランスが妙。米澤穂信の作品は「満願」しか読んだことがないけど短編集として秀逸だなあと思った記憶があって、連作短編小説である本作は同じように秀抜だがまた違った面白味がある。当たり外れがない作家さんだなあ。 読み始めの一文が好き。「図書室は寂しくなった。」たったこれだけで、まるで自分の体が粒子になって本の中にするすると吸い込まれるようにグッと物語へと惹き込まれる。魅力的な一文。次の瞬間にはもう高校の図書室にいる。重くなく軽すぎず、高校生らしさを端々に感じる軽妙な文体でこの立体感は脱帽。 目の前に立ち現れる物語はときに可笑しくときに重苦しく、若さゆえの煌めきはあれど苦さも存分に孕んでいるのに、それでも全体からじんわりと染みだす青春の瑞々しさがある。 加えてミステリー小説としての上等さ。読み進めるうえで置いてきた数多の小さな違和感が伏線として華麗に回収される気持ちよさは圧巻。プロットだのなんだの難しいことは分からないが、とにかく終着点が気になってページを捲る手が止まらない、そんな面白さがある。 上質な謎解きミステリーを青春のほろ苦さで包んだ本作は、知的好奇心を大いに刺激しつつ、自分が通り過ぎてしまった時代への郷愁をも抱かせる。そして人より少し多く本を読むだけで十分に賢しいこの二人が、今まで通りの友人関係を紡いでいけるよう思いを馳せずにはいられない、、、読者に登場人物への愛着をもたせるのも上手な作品です。 ■913、、、典型的な暗号解読もの。しかも金庫!孫が本の分類記号を学ぶまで永遠に同じ分類の本借り続けてたんかなとか色々考えちゃうけど総じて面白い。何度もお茶の味の描写が出てきて、いやいや後で飲んで「これだったのか!」てなるにはお茶の味はなかなか分かりにくいぞと思っていたら『爽健美茶』。めちゃめちゃ腑に落ちた。 ■ロックオンロッカー、、、純粋な謎解きとして一番面白かった。登場人物の些細な一言から始まった些細な違和感を一つずつ論理的に潰していくさまが痛快。高校生らしい中身のない軽口も微笑ましい。 ■金曜に彼は何をしたのか、、、典型的なアリバイ探し。謎解きとして十分に面白いが、堀川と松倉の間に生まれた小さくも決定的な齟齬の方が印象として強い。 ■ない本、、、一番好き。一冊の本を探すレファレンス的な面で見ても面白いし、謎解きとしても面白いし、前話で生まれた齟齬を軸に堀川と松倉の人間性を掘り下げてあるという点でも興味深い。そして事の顛末がなんとも重く苦い。時に人を傷付けようとも、私は真実をそれとして目の前に突き出してしまう堀川の無神経と、それを後悔する思慮深さと優しさが好きだ。 ■昔話を聞かせておくれよ、、、典型的な宝探し。それぞれの過去から今に至る人間性をさらに深堀りし、松倉がずっと続けている宝探しに堀川が参加することで、今までは高校生としてあくまで「学校・学生」という枠組みの中で綴られていた物語が、初めて庇護されることのない外の世界へ飛び出した開放感と静かな興奮がある。 ■友よ知るなかれ、、、前話で終われば「あ〜面白かった!」だけで閉じたこの物語が、なんともビターで殊更印象深い一冊になるのは、前話からの伏線の華麗な回収を含めたこの最終話があるから。性質も環境もそれぞれ違うからこそ嵌まるこの二人が、どうかこれからも気のおけない友人であり続けますように。 分類記号に始まり、汚損本、除籍本、督促状に本の修理、市民譲渡、極めつけは「図書館の自由に関する宣言」。図書館で働いたことのある身としては覚えのあることばかりで嬉しかった。あまりにも内情に精通しているので筆者も実は図書館で働いていたと言われても驚かない。 「どんな立派なお題目でも、いつか守れなくなるんだ。だったら、守れるうちは守りたいじゃないですか。」松倉の台詞はずっと胸にとどめておきたいね。どんな綺麗事でも、守る努力を怠らないこと。
3投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログたんぽぽの茎で舌の付け根をゴリゴリしてからやすりで歯茎削ってるみたいな読み味 オムニバス?形式でおもしろい
1投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校の図書室ってどんなんだったか思い出そうにも無理でした。金庫の話と美容院の話が好きでした。 駆け足で読んでしまったこともあり、あっさりした読後感でした。
3投稿日: 2024.04.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
発売当初に購入したものを再読。 日常ものでありながら、少し影のある事件、切り口の異なるお話が連作で入っていて、とても好みでした。 古典部シリーズより、こちらの方が好きかも。 いい人、綺麗事ばかりを並べるのではなく、人間の面白さが伝わってくる作品だな〜と感じました。
2投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログ堀川次郎(ほりかわじろう) 松倉詩門(まつくらしもん) 図書委員だけの付き合いしかない二人が身の回りに起きる些細な事件を解決していく青春ミステリー 初出は、2012年から「小説すばる」に断続的に掲載された作品に書き下ろしの「友よ知るなかれ」を追加し2018年に単行本として刊行された連作短編集 今回は、更に朝宮運河さんの解説入りの文庫本を読ませて頂きました。 昨年の暮れから、米澤穂信先生の『古典部』シリーズの愛蔵版を入手しており、少しずつ読み進めておるのですが、解説でも朝宮さんが触れておられた、堀川、松倉という二人の主人公たちを見つめる著書の目がこれまで以上に優しいのを感じずにはいられませんでした。 謎解きミステリーとしての完成度は、抜群でしたし、堀川、松倉の友情の物語としても素晴らしいと思います。 是非ともお手に取って見てください。 ミステリー好きの皆さんにお勧め致します。
36投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログタイプは違えど、なぜかウマと空気が合う図書委員の男子高校生2人がくだらなくて実があったりなかったりする会話をテンポよく繰り広げながら日常の謎を解決していくっていう絶対わたしが好きなテイスト。前半は誰かの依頼を解決していたけど、後半になると松倉の過去に迫る話になって、半年前に知り合ったばかりの2人の間に確かな絆ができていたと感じた。解決に向かうにつれて、このままの2人でいたいという叶いそうで叶わなそうな願いがちょっと切なかった。やっぱり学校という空間で起こるドラマが好き。一番好きなのはロックオンロッカー。会話のテンポが最高。続編が出ているらしいので絶対に読みたい。
3投稿日: 2024.04.02
powered by ブクログ2人の頭の切れるアンニュイな男子高校生(図書委員)が織りなすビターで辛辣でときどき可愛い青春ミステリ小説。 同著の『氷菓』と比べてシビアな結末は多いですが、主人公たちに垣間見れる折木ズムな感じが味わい深く、続編『栞と嘘の季節』もとても楽しみです。
14投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログ氷菓シリーズに近い作品の雰囲気を感じたので、氷菓シリーズ、特に折木の感じが好きな人にはオススメ。 短編集だが、各物語は、淡々と進みながら、発想と理屈(屁理屈かも)をもとに解決、けれどちょっとビターな後味がある点は綺麗に統一されている。 内容わかってるけど、何故かクセになって2回目読みたくなる不思議な作品。
3投稿日: 2024.02.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの謎も、単なる暇つぶしのように軽く始まるけれども、その先には、高校生には荷が重すぎるような現実が待っている。 松倉は、自分のことを性悪説だというけれど、それはきっとそうなのだろうけれど、それでも、いや、だからこそ、正しくあろうとしている。まるで、自分の決意を示すかのように。 それでも大人になれば、正しさを選択できない時が来るかもしれない。それは、松倉だけではなく、堀川も、他の誰かも。 大人でもあり子供でもあるような、高校生という時が持っている、ゆらぎ。 それが時に、哀しくなる。
3投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ最後のエピソードとその書き下ろしは良かった。多分、氷菓のようにアニメ化された方がこの世界は面白いと思った。
3投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編小説集のようサクサク読める作品でした。 松倉の冷静さや鋭さ、頼り甲斐を各章で印象的に描くことで、松倉やその家族を疑わないように上手く誘導していると感じました。 主人公と松倉がクールなのに、お互いを信頼しているのが伝わってくるので、キャラも魅力的だと思いました。
5投稿日: 2024.01.26
powered by ブクログ栞と嘘の季節が本屋の店頭で見つけたので、読んだことないシリーズだなと思い、今回読んでみることにしました。 読みながら、氷菓を思い出しました。氷菓とはまた毛色の違うミステリーでしたけど。 短編だったので、さらさらと読み進められました。米澤穂信さんの作品は少し遠回りのような文章で想像力が掻き立てられます。 2人の図書委員という絶妙な、友達でもないけど、知り合いでもないみたいな距離感が読んでいて楽しかったです。続けて、次作を読んでみようと思います。
4投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ほろ苦い青春日常ミステリー 年齢の割に物事を達観していて大人びて見える松倉。 彼がそうせざるを得なかった過去や現在を知ったとき胸がキュッとなりました。 環境に立ち向かうために手に入れた武器はその人の人間性として定着していく。 自分に空いた穴を埋め合わせるために手放さざるを得なかった純粋さを持っている堀川。 そんな堀川を眩しく思うと共に自分の中の影をより色濃く感じていたのかもしれない。
6投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ文句無しの超オススメ。 人間の悪い一面、特に無意識な悪い一面が物凄く上手に描かれていて、思わず頁を捲る手が止まってしまいました。 決して理不尽な謎ではなく、全てがちゃんと与えられた情報から推理出来るようになっているので、考えながら読むのがスゴく楽しかったです。 そして人間の悪い一面に踊らされるのです。
6投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ高校2年の図書委員である堀川と松倉が本と鍵にまつわるミステリーに巻き込まれ、解決していく小説。2人とも性格は異なるが賢く、会話をしなくても通じ合うところが良い。伏線も見事に回収していく。読みやすかった。
29投稿日: 2024.01.08
powered by ブクログ図書委員の男子高校生2人が主人公なので、ミステリだけど爽やかな感じの話。米澤穂信さんは結構グロい作品も多めのイメージだったので、こういう作風もあるんだ!と新鮮に感じた
3投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログ古典部シリーズのパチモン感を感じながらも、読み進めるうちにその違和感も消えていった 依頼者に謎を持ち掛けられるも、その依頼者の背後には大きな闇がある 構成も伏線も素晴らしかったけど、毎回このパターンで、またこの展開か となってしまった。 短編集なので読みやすい だからといって展開が無理やりでもない
2投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ読み終わった後の満足感がすごかったです! 推理小説というだけあって、主人公の堀川と松倉は高校生とは思えないキレキレの頭脳を持っていますが、両者共に子供らしい一面も兼ね備えていて人間味を覚えました。 同作者の古典部シリーズでも同じ感覚を覚えたので、この点は米澤さんの作品の特徴の一つなのかもしれないと思いました。 続編も楽しみです!
3投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ図書委員男子学生2人が謎解きをする短編集。 全体的に暗い印象。 盛り上がりが足りない。 2人が落ち着きすぎていて若さにかける。
2投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ単純に楽しく読めた。 謎解きミステリーという軽いノリから始まったが、ラストはほろ苦い。お年頃の男子2人の陰の部分が段々インクのシミのように広がっていく。 決して花形ではない図書委員という地味な存在でありながら、実は頭がきれ、さまざまな思いを背負って生きていくうちに、互いの存在が大切なものになってきている。 ただ大切な存在には、弱みを見せても生きていけることを知ってほしいと思った。 松倉が、「金がないなら、首を引っ込めて生きろって?」と言った。子供だってこれぐらいの矜持はある。 でも、犯罪には手を染めないでほしいと切に願ってしまう。
2投稿日: 2024.01.02
powered by ブクログ・913 ・ロックオンロッカー ・金曜に彼は何をしたのか ・ない本 ・昔話を聞かせておくれよ ・友よ知るなかれ
1投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログ男子高校生2人のバディ推理小説。 状況証拠から手がかりを探して真相に迫っていく様子は、まるで推理系ゲームをプレイしてるようで面白かった。 2人の会話はラノベみたいなノリで、正直苦手ジャンルなので心配したけど、頭は切れるけどやはり10代と思わせる幼稚さ、残酷さとマッチして良かった。 あと、事件の詳しい動機や真相が明かされないのも良かった。真実はひとつじゃないからね!
2投稿日: 2023.12.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んだのが少し前になるけど、図書委員シリーズも結構好きです。氷菓から米澤先生の本を何冊か読ませてもらってますが、シリーズ物はいいですね。 微妙にスッキリしないほろ苦い後味があるのがこの作品の魅力かと。 堀川が気になってた先輩が犯罪に加担してとは(うる覚え) 松倉もいろいろあるよね。続編も読みましたが、これからも続いてほしいです。
2投稿日: 2023.12.18
powered by ブクログ堀川次郎は高校の図書委員として松倉詩門と当番を務めている。ふたりに持ち込まれる問題が6つの章になって書かれている。 最後の章は松倉自身の問題で、それに関わっているうちに次郎は知らなくても良い事を知ってしまう。松倉はどうするのだろう。 「じゃあな、松倉。また月曜に図書室で会おう」 何も言わず手を振って松倉は書架の間に消えていく。 月曜日、次郎は図書委員としての仕事を終わらせて、カウンターに頰杖をついて友を待っている。 友が現われたのかどうかは分からない。 この続編があると知って、私は図書館に予約を入れた。
5投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログ意外に硬派なのはビブリア・ミステリだからか? 僕の相棒、松倉の父親にまつわる宝探しと その謎解きの一編『昔話を聞かせておくれよ』が面白かった 高校時代、こんな友人関係があったらと羨ましくなる 図書委員シリーズ
2投稿日: 2023.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は依頼人たちに知りたい事や真相を言ってしまう主人公が同じ図書委員の松倉と関わる事で口に出さない事、介入しすぎない事を学んで成長していく。 「友よ知るなかれ」で主人公が、去る松倉に言う台詞は「共通の場所でまた会おう」は主人公が松倉との関係を変わらず築いていきたいと思って言った台詞だと感じた。 いつもの場所で松倉を待ってる主人公に、来てくれ、松倉!と思わずにはいられなかった。 この一冊だと松倉とその後どうなったかは不明だが続編があると聞いて、ほっとした。
1投稿日: 2023.11.18
powered by ブクログ解説の1行目に「光と影のバランスが素晴らしい小説だ。」とあった。これに尽きる。ニヒルな男子高校生2人が図書委員の仕事をしながら、身近な謎を解くミステリだが、爽やか青春ビブリオものと思わせておいて、本格ミステリー作家としての実力がどうしても見えてしまう、、。本作家の本格物を読んだ目には、中途半端に映ってしまい、光の部分を前面に出して欲しかった、という個人的な趣味で⭐️3つです。
4投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログビブリオミステリ、連作短編集。 高校2年の男子生徒2人が、日常の謎を解いていくストーリー。 学校の図書室の本にフィルムをかけたり、入れる本を選んだりといった権限は私の学校では無かったけど、元図書委員としては懐かしの図書室作業。カウンターに座って相方とおしゃべりしながら作業するの好きだったな…と思い出す。
10投稿日: 2023.11.09
powered by ブクログ今回も聡明な高校生たちが出てきましたよ。でも少し高校生らしい若さも見て取れました。 日常のミステリィが解き明かされていく過程は清々しくもありました。 続編もあるとのことなので是非また読みたいと思います。
2投稿日: 2023.11.09
powered by ブクログ高校2年の図書委員、次郎と詩門を取り巻く、 本と鍵に関する謎解きエピソード全6編。 ミステリーと友情の要素の配分が心地良い印象。 頭の良い2人の会話文等のテンポの良さや言葉の巧みさから、夢中で読めました。 2人の家庭環境等の違いからか、推理の結論が少しずつズレてくるところ、かのホームズとワトソンとは違い、上下なく対等な関係性であるところなどが面白かったです。 米澤穂信作品、初めて読みましたが、他の作品も読んでみたいと思いました。 続編「栞と嘘の季節」は、文庫化を待ってます。
6投稿日: 2023.11.08
powered by ブクログ文章のみでも堀川と松倉の温度感が同じだと伝わってくる会話が小気味よかった。 知り合って長くない2人の間に時間をかけて築いた信頼は無いが、天性の相性の良さがあるからこそ淡白な関係にも妙な連帯感が生まれていて、心地良い会話劇を生み出しているのだと思う。 ミステリー作品に全く触れてこなかったため、米澤穂信先生の作品は初めて読んだ。 短編でありながら、読者の予想を裏切る展開や綺麗な伏線回収にはとても満足でき、これがミステリかと唸ってしまった。 また、短編"集"として1冊の大きな流れの中で変化していく堀川と松倉の関係性もとても楽しめ、構成力が素晴らしいなと思った。 次作は短編ではなく長編だそうなので、また異なる楽しみ方ができそう。
2投稿日: 2023.11.03
powered by ブクログすこし大人びた男子高校生ふたりの やりとりがおもしろい。 堀川君も松倉君も言うことの 単語のチョイスがいちいち大人だった。 1つ目のお話ででてきた先輩女子の その後がきになるなあ・・・ 結構大胆な話の作り方だなと思った。 後輩のお兄さんのアリバイ探し、 先輩の友達の自殺した理由、 松倉君のお父さんのお宝の話 どこか現実味があって、 話の終わりに明かされる真実も 男子高校生ふたりの 真相解明の様子も読んでいておもしろい。 ミステリとまではいかない だけど、ほのぼのしたかんじでもない その間のお話というかんじ
1投稿日: 2023.10.25
powered by ブクログ高校生ふたりの日常に潜むミステリーの短編集、と思いながら読んでいたので、最後に話がそこに繋がるのかとびっくりした。 米澤さんの本は男女のペアで描かれることが多かったので、男の淡白な友情のなかで進むストーリーはちょっと新鮮だった。
1投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログ通り過ぎて記憶にすら残らないようなことからミステリの風呂敷を広げられるところに著者である米澤穂信の才能・実力がいかんなく発揮されている作品です。特に『ロッカーオンロッカー』はその特徴がわかりやすいと思います。また、全編を通して松倉のセリフから浮き彫りにされる学校と学校以外における人物の明暗が描かれているのも興味を抱かせる点です。
1投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校生男子2人が謎を解決していく、読みやすいミステリーだった。 身近な謎を解決していくだけの短編集だと思ったら、松倉くんの深い話にも入っていって面白かった。 堀川くんの「もう少し、ただの図書委員でいてくれないか」という言葉や、図書委員の仕事をしながら図書室で友を待つ様子が何とも切なかった。 2人には良い友達でいてほしい。
5投稿日: 2023.10.12
powered by ブクログ米澤さんの本を初めて読みました。 ミステリーと青春小説な感じで面白かったです。 続編があるようなのでそちらも読んでみたいです。
1投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログ半分しか読んでいないけど、思っていたよりも子供騙し?深みがない? 中高生向けなのかもしれない。子供に譲ろうかな。 積読しそうなので、もし後半を読んだ方が良いというアドバイスがあれば教えてください! ----- 追記。読み終わった。まぁ、うーん。好きな人は好きかもしれないけど、自分には合わなかったな。
0投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログ爽やかな高校生ふたりの謎解きの物語かと思い読み始めた。それが、頭も良くて顔もいい松倉くんの抱えている闇の部分が気になり引き込まれていきました。 今後のふたりの行方が気になりました。
2投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お互いの考えてることを分かりあった上で行動したり少ない言葉でやりとりしたり…察しが良すぎる高校生2人組の学園ミステリ系 短編でタイトルもよく練られてて好き 司書課程を勉強中の身としては「913」がすぐにピンと来て楽しかった〜!図書委員なだけで分類記号3次区分まで分けられたら司書の立場がないぞと少し焦った^^ 続編があるらしいのでそれも読みたい
1投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログ〇どの短編もしっかり輪郭があって読みやすい 〇地味な図書委員、でも本好きの私は好きな委員かも 〇堀川と松倉のこの微妙な距離感が病みつきになる 〇とにかく、今すぐにでも図書館に行きたくなる本 〇「もう少し、ただの図書委員でいてくれないか」以外の素敵な口説き文句がどこにあるのか だれが読んでも面白い短編って感じで 堀川&松倉のてんやわんやはしばらく続くのならば、ちょっと難しいものを読んだ後の息抜きとして愛読したくなります。
1投稿日: 2023.09.25
powered by ブクログ短編の話がいくつか入っていて、ミステリー小説の入門としても読みやすかった。話のボリュームはいい意味でミニマムで、高校生の「青春」と表すのに相応しい世界観。続編もあるらしいので、機会があれば読みたい。
1投稿日: 2023.09.24
powered by ブクログこの作家さんの青春モノはおもしろくて、今回も期待通りでした。 日常の謎の謎解きが小気味よく短編で進んでいって、主人公の2人が察しが良すぎるところが気になるけど、最後は少し青春っぽいテイストも含まれていてよかったです。
1投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ米澤穂信『本と鍵の季節』 2021年 集英社文庫 高校の図書委員である堀川と松倉という男子高校生が謎を解いていく連作短編集。 良い意味で、派手さのないミステリーで、大事件を様々な考えや検証を繰り広げ解決していくというような壮大な展開ではないです。それは著者の意図的な〝たくらみ〟によって作り上げられた緻密な世界です。だからこそあちこちに張り巡らされた伏線を回収しながら、主人公たちと共に核心に迫っていく緊張感と高揚感がより一層味わえました。 そしてどの作品にも「本」と「鍵」が関わってきます。読了後にそのことを改めて考えると笑顔になりながら、見事な構成力にやられたーと歓喜してしまいました。 キャラクター設定も巧妙で、くどくどとした説明はないのに、はっきりとした輪郭を持った主人公を作り上げていることにも感服です。僕の中では堀川と松倉がしっかりと自我を持った存在にまでなっていたので。 読み終わったときに心地よい余韻に浸れる青春ミステリーでした。 続編も刊行されているので、ぜひとも読んでみたいと思います。 #米澤穂信 #本と鍵の季節 #集英社文庫 #読了
2投稿日: 2023.09.08
powered by ブクログめちゃくちゃおもしろい。 「913」で完全に心を掴まれてしまった。二転、三転、そうしてぞわっとするような真実が見えてくる。やっぱり、ミステリっておもしろいなあ。 「昔話を聞かせておくれよ」「友よ知るなかれ」の流れも好き。あっさり解決、とはいかない。 「やばいときこそ、いいシャツを着るんだ」 互いの心は分かっているつもり、けれどそれを言葉にして確認してみる、そのやりとりを怠らない二人がとても好き。 作品ひとつで作者のことを分かった気になるつもりなんて毛頭ないけれど、それでも、松倉や堀川が嫌と感じること、おもしろいと感じることには、米澤穂信の感覚が表れているような気がした。そして、私は感覚がとても好きだ、と思った。 ミステリとしても、ジュブナイル(?)としても、とてもおもしろい作品でした。
2投稿日: 2023.09.07
powered by ブクログ米澤さんの書く文章が本当に好き。 ちょっと高校生っぽさは無いけど、会話のテンポも良くシュールな感じの面白さがあります。
10投稿日: 2023.09.04
powered by ブクログ高校生二人の掛け合いと関係性が素敵すぎ! 学生時代を思い出させてくれる青春ミステリ #本と鍵の季節 ■きっと読みたくなるレビュー 高校の図書委員で友人になった、堀川と松倉。いつも図書館で司書に従事する彼らが、校内や生徒間で起こる様々な謎を解き明かしていくコージーミステリー。 二人の間で交わされるセンス抜群の会話が楽しすぎる。 正直高校生とは思えないほど博学でロジカルで、しかも感性も鋭い。こぼれたセリフやほんの少しの事象から、真相を紐解いていく様は超カッコイイのよ。私自身クールさはまるで持ち合わせていないのでうらやましい!きっとモテるに違いない。 本作は連作短編なんですが、最後の二編は鬼アツの展開です。 日常の謎ミステリーだと思いきや、予想しなかったストーリーが続いていき、最後は薄暗いところに着地する。良いも悪いも、自身が学生だった頃を思い出させてくれる、青春ミステリーでもありました。 〇913 開かない金庫と憧れの先輩。 数字の謎が想像を膨らませてイイ!着地点も捻りが効いてるし、さすがの一編。 〇ロックオンロッカー 美容院での出来事。 二人の会話が可愛くも鋭くてドキドキしちゃう。たった一言の違和感から推理が広がっていく、とあるミステリーの名作を思い出させてくれますね。 〇金曜に彼は何をしたのか 友人の兄のアリバイを探し出せ。 丁寧に仕込み、物語にしていく様は流石。ラストの急展開が見事でひっくり返りました。 〇ない本 自殺した友人が最後に読んでいた本を探す話。 人の心を浮き彫りにした損装で、重みが胸に来る。寂し気な空気が漂う作品。 〇昔話を聞かせておくれよ【おすすめ】 主人公二人が暇を持て余し、謎めいた昔ばなしを語り合う物語。 今までの日常の謎ではなく、冒険ミステリーといった趣。そして予想外の展開になっていき… おもろい。初めて二人の背景が見え隠れしてくる一編で、いよいよ読む手に力が入ってくる。特に中盤以降は一気に引き込まれること請け合い。 〇友よ知るなかれ【おすすめ】 前編からの連作、最初からぐぐっと目を離させなくなる。 終盤からラストにかけて、あまりの美しさと熱い想いに、すっかり本作のファンになってしまいました。 ■ぜっさん推しポイント 堀川が昔話を語る場面、父とプールで遊んだエピソードが胸に沁みた。我々は子どもから大人になっていく微妙な期間において、様々な現実に相対し、悟りとともに成長していく。 若い頃から何も変わっていないつもりでも、きっと繊細さは失ってしまったのでしょうね。久しぶりに学生時代の友人に会って、自分を取り戻したいなと思いました。
116投稿日: 2023.09.02
powered by ブクログ図書委員の男子高校生2人が謎を解く短編ミステリ。爽やかな感じかと思いきや結構ダークな物語でした。スラスラ読めるけれどしっかりミステリ 2人で足りないものを補って解決していくのでキャラも魅力的! 各話を読み終わるとモヤモヤが少しずつ溜まっていく。これは続編が気になる…!!
4投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログメインの登場人物は2人。 バディものとしても読める本作だけど、 2人の関係はバディというにはまだ浅く、 高校生という事もあり、どことない距離感。 短編集かと思いきや、各編の出来事が確実に 伏線のように積み重ねられて、2人の関係は 変化しラスト2章の展開に繋がるので、 一作通しての読み応えもバッチリ。 高校生にしては博識で聡明すぎる(笑)2人の、 高校生らしいビターな心情が感じられる青春 ミステリー小説の良作だと思う。
1投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ各話に散りばめられた微かな違和感が良いさじ加減で、読み進むにつれてどんどん引き込まれていった。図書委員コンビの空気感、距離感が好きだ。 続編があるようなのでそちらも楽しみ。
2投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ米澤穂信さんの短編ミステリー集。 6編の物語は全て、高校二年生の主人公堀川と、堀川と同じく図書委員の松倉が事件を探偵のように謎解きしていく構成となっている。 正直者で人がいい堀川と少し大人びた印象の松倉 両者の関係性も物語が進む毎に徐々に変化していく様が面白い。 全般を通して主人公の堀川目線で進む為、感情移入がし易い反面、散りばめられた伏線にも堀川主観が入るので、うっかり見逃さないように注意。これは米澤穂信さんのトリックだろう笑 短編だが青春小説のような清々しさや青臭さの表現が巧みで、各短編毎に一気読みをお勧めしたい。 最終章『友よ知るなかれ』の余韻が読後にじんわりと響いた。
10投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログ短編集だから凄く読みやすかった。 なんていうか、ちょっとしたロジックの齟齬を見破るのが上手い2人でした。
1投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログ松倉の冷静な推理と堀川のひらめきの推理で問題を解決して行く。名コンビの二人の掛け合いの面白さと、高校生の割に重いテーマのバランスがよい。サクサク読めた。次作も楽しみ
28投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 高校2年の堀川次郎と松倉詩門は、不人気な図書室の不真面目な図書委員である。情に厚い堀川と、クールで大人びた雰囲気の松倉は、一見相反したタイプにも関わらず、妙に馬があう。二人は、本と鍵にまつわる奇妙な出来事に次々と巻き込まれ、互いに持ち前の鋭い洞察力と推理力を発揮して真実を明らかにする。ある日松倉は、堀川に宝探しを持ちかける。宝とは、数年前に盗まれた多額の現金であり、松倉の父が被害者であると考えた堀川は、本と鍵をヒントにそのありかを突き止める。しかし、その現金が実は服役中の松倉の父が盗んだものであることが判明する。堀川は、松倉にただの図書委員であってほしいと願う。 【感想】 米澤穂信さん初読み。短編構成で文章も読みやすかった。二人のかけ合いがよくて謎解きが明快なのと、全ての謎が、本か鍵がヒントになっているところが面白かった。ラストの展開と松倉のキャラが意外だった。続編も楽しみ。
3投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログ休憩時間などにサクッと心地よく読み進められるカジュアルなミステリー。 居場所があると安心する。安心すると飾らない自分でいられる。高校2年生の彼らにとって、図書委員として仕事をする図書室は、思い立てばいつでも立ち寄れる確かな居場所だ。子供でもない、大人でもない彼らの毎日には、その時期特有のままならなさがある。でも友達と居場所があれば…そんなふうに淡く期待しつつ、応援したくなるような作品でした。
2投稿日: 2023.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかったです。古典部シリーズと同じような感じなのかなと読み始めたが、雰囲気はだいぶ違っていました。 全編通して何となくモヤモヤ感を感じながら読んでました。 最後もなんかモヤモヤ。 続編があるようなのでチェックしておきます。
1投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ米澤さん3冊目。爽やかミステリーかと思っていたけど、ちょっと不穏な感じで、氷菓より好き。「ない本」でこの本の魅力に気づき、「昔話〜」「友よ〜」で面白い!ってなった。「栞と嘘の季節」は続きなのかなぁ?早く読みたい
1投稿日: 2023.07.21
powered by ブクログ古典部シリーズ好きの私は、男子高校生2人が謎を解く作品ということで、近い感覚で楽しめるだろうと思い購入。読んで感じた違いは、本作の方が伏線の張り方や回収などの、ミステリー部分の出来が高く感じた。また、それにより驚くような展開が多かった。また、起きる事件や2人の会話などからは、古典部シリーズと比べシリアスな印象を受けた。個人的には、登場人物の性格や特徴の違いがはっきりしている古典部シリーズの方が2人の掛け合いが面白く感じられて好みであるが、本作も近い感覚で楽しむことができた。
1投稿日: 2023.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は高校2年の図書委員。 難解な謎解きも、意外なほどにあっさり解決。 こんな高校生になりたかった…。 そして「星になる」の意味を考えさせられました。
1投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログ「栞と嘘」から逆戻りして。 軽快な短編のミステリーとして、こちらがずっと面白かった。二人が戸惑いながらも相手を思いやってる友情が微笑ましくてやるせない最後の2編が好き。
2投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログ図書委員の高校生2人が謎ときをしていく話。 短編でサクサク読めるのに満足感がある。 謎解きのトリックや起点も凝っているかつ、どのお話も同じような推理や展開がなく楽しめる。 なのに、どのお話にも、本や鍵が重要な要素として出てくる。ほんとに凄い。 最初は単純な高校生らしい謎解きのお話だと思っていたが、結構シリアスな結末のものが多かったのも面白かった点のひとつ。 個人的には、堀川と松倉の掛け合いの機知とか言い回しみたいなものがとても好きだった。 今回は、本書のシリーズ2作目を読むにあたって、読んだ。2回目でも十分楽しめる。また読みたい。
2投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログちょっとこじらせた男子高校生2人の飄々とした会話が小気味よく、スイスイ読めた。ミステリ要素も重すぎずちょうどいい。続編借りよう
3投稿日: 2023.07.02
powered by ブクログ読み口はライトなんだが、内容は結構大掛かり。ただ、図書委員の話なので、ところどころに本に関する伏線が出てくるのがいい。色んな本と人間模様が楽しめる短編集。 友人の方が頭がキレるのかと思いきや、主人公もなかなかで。切り口の違う推理を発揮する。対等に推理するの珍しい。なんかコナンの工藤と服部みたいだった。
9投稿日: 2023.06.28
powered by ブクログ図書委員の男子高校生2人の、本が係わる事件?推理。連作短編。雑誌に掲載した物語を本にする際、最後のエピソード追加したようだが、その鮮やかな回収の仕方に思わず笑顔になってしまった☺️ 回収の魔術師と呼びたい
9投稿日: 2023.06.26
powered by ブクログ探偵と助手というよりも対等な感じで進む謎解きと、二人の軽快な掛け合いが読んでいて面白かったです! お話もキラキラした青春だけでなく、堀川と松倉二人の価値観の違いなど読後にちょっとほろ苦さが残り、考えさせられる部分がありました。 続編もぜひ読みたい!
1投稿日: 2023.06.22
powered by ブクログ『氷菓』をはじめとした古典部シリーズで有名な米澤穂信先生による、高校2年生の図書委員男子生徒二人組の本と鍵にまつわるミステリー。 会話のドライな感じ、テンポのよさ、さすが米澤先生。青春の瑞々しさがしっとりとしていて、最後も読者に想像させる終わり方をしていて考えさせられる。続編も早く読みたい。
1投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書委員の堀川次郎と松倉詩門の2人が主人公。2人が開かずの金庫、美容院でのある出来事、テスト問題の窃盗など、なぜかおかしなことに関わっていくことに… ラストの話はこうならないといいなぁ…って思ってたのですが(−_−;) 2人の今後が知りたいと思っていたので、続編があると知って安心しました。
2投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログ2人の掛け合いが軽快で面白かった。 短編集のようになっていて謎解きが繰り広げられる感じのお話。 文体も読みやすくて良かった。
2投稿日: 2023.06.07
powered by ブクログ爽やかな男子高校生2人が図書委員という設定がなかなか良い。都合良すぎる謎解きの展開に少し違和感を感じたものの、テンポよく読み進めることができる。
2投稿日: 2023.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何やら人気の作品のようだったのでミーハーながら手に取りました。 図書委員の2人が本にまつわる謎を解いていくのですが、日常謎というよりは結構深刻な謎です。 主人公の僕こと堀川くん、松倉くんともに高校生の頭脳明晰さじゃない! 最初の913、、びっくりしました。 文体的にはとてもライトで読みやすいです! 第二弾も読みたいと思います。
3投稿日: 2023.06.02
powered by ブクログ図書委員2人のテンポ感がよく、謎解きは痛快。松倉のキャラが尖ってて良かった。分類番号や本のバーコードの事が詳しくしれて、知識も深まった。 解決には至らない話もあるけど、想像が膨らみこれも良い。 個人的に鳥の話のその後が気になる。 後半はガラリと変わる雰囲気に引き込まれて区切る間もなく読了。 とにかく図書館へ行きたくなった。 続編が出てるようだから近々読みたい。
9投稿日: 2023.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2人の図書委員の高校生が、身の回りに起きた事件の真相を「本」を手掛かりに解き明かす連作短編集。 イケメンで皮肉屋、鋭い推理でコンビを牽引する松倉と、人がいい視点人物の堀川。第一話では、2人の関係はホームズとワトソンのように見えた。だが、話数を重ねるごとに堀川もときに松倉を凌駕する頭の冴えを見せ、一方で松倉には、どこか暗い一面を隠し持つ描写が目立っていく。一つひとつの話はそれぞれ完結しながら、細かに散りばめられた伏線が最終話で一つにつながり、それまで事件の傍観者に過ぎなかった探偵が事件の主役となる展開は、同じ筆者の「黒牢城」や「Iの悲劇」と重なる。 ちょこちょこ説得力に欠ける描写(急須で淹れたお茶に見せかけるのに「爽健美茶」はナイわー、とか)があるのが残念。でも松倉と堀川のテンポのいい会話は楽しいし、ラストの「引き」が上手いので、近いうちに続編を読んじゃうだろうなあ。
2投稿日: 2023.05.29
powered by ブクログ古典部シリーズのような粒感の事件が起きて、それを解決していくというスタイル。米澤さんらしい伏線の貼り方と回収の仕方にはスッキリする。
3投稿日: 2023.05.29
powered by ブクログキャラクターが 良くて 短編集なので とっても読みやすい 全て すっきりではなく かすかに謎が残るので 毎回 ちょっとずつ モヤっと残るのだけど 続編が 読みたくなる
3投稿日: 2023.05.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中までは仲が良い高校生2人の冒険物語のようなほのぼのとした雰囲気のミステリーだと思っていたけど、最後の話で2人を見る目が変わった。
2投稿日: 2023.05.27
