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劇場(新潮文庫)
劇場(新潮文庫)
又吉直樹/新潮社
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総合評価

230件)
3.7
43
82
67
10
9
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    葛藤と純粋の物語。一人称内向きの心内をよく書き込んでいるので読む側もそこまでか?いやそう考えるよな〜とか心揺らされた。そんな風に思うのは男だけかな?

    0
    投稿日: 2025.11.16
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    サキちゃんがなんで永田じゃなきゃ駄目だったのかよく分からない。永田が演劇に生きる姿が好きだったのか、自分にないものをもっているところが好きだったのか、理由は特になくただ一緒にいることが好きだったのか。 永田は本当にろくでもない奴でサキちゃんの親を悪く言ったところはサキちゃんが可哀想でこんな奴早く別れればいいのにと思っていた。 最後までなんで別れないんだろうって思った。ああなる前に永田に自分の存在の偉大さを解らせてやるべきだったと思う、でも何故それができなかったかというとそれもまた永田のせいで、性格上聞き入れることなくまた自分のせいにされるのを恐れていたのだと思う。 最後の永田が劇のセリフで想い出を語るところは自分も経験したかのように頭に描写が浮かんだ。2人の想い出に一つ一つ区切りをつけることが悲しく泣いてしまった。絶対泣かないと思ってたのに。 最後だけ優しくなったって無駄だよ永田、最初からずっと優しく大事にしてあげればよかったのにね と永田本人に言いたくなった。

    0
    投稿日: 2025.11.09
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    ブクログフレンドにオススメして頂いた一冊 長年生きていると、どうやったって無理な人というのは現れてしまうものですよね。それをどうやって距離を取ればいいのかイマイチよく分からずまた負傷するという悪循環に耐え切れなくなり、静かに去る選択肢を取ってしまいます。 この本では、かけがえのない人を失ってからでは、もうどうすることも出来ないというのがよく解りました。 最後にはコミアゲて来るものがあります。 自分のように傷つきやすく凹みやすい人、人間関係が怖くなってしまった人にオススメです。

    13
    投稿日: 2025.10.17
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    初又吉本 元々好きなタイプの喋りをする人だなとyoutubeとか見てて思ってたけど、彼の書く物語もちゃんと好きだった 一文一文が長いし、描写が緻密すぎて最初50ページくらいはいまいちだったけど、そっから気持ち持ってかれた 何度か物語としては盛り上がりではない一文に心痛めて泣いた 永田は普通に現実で会ったら一蹴してしまうゴミ男だけど、永田を産み出した又吉はとても優しいなと思った。

    6
    投稿日: 2025.10.12
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    大抵の人は永田を嫌うだろうし、実際作中でも永田は嫌われている。ただ、なぜ嫌うのかと言うと、大人が捨ててきた子供っぽさを、永田は大事に抱き抱えつつ、大人でも子供でもない空間に浮かんでいるからなんじゃなかろうか。 徹底的に自他をいじめ抜くからこそ、そのクリティカルさは生まれている。のにも関わらず、そいつは毎日自分の元に帰ってくる。何も言わなくなるのに、そばにいる。その愛嬌がどうしようもなく魅力的にうつるのかもしれない。

    1
    投稿日: 2025.09.09
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    主人公が本当にろくでもない人間のような気がした。又吉の人間も同じようなテーマで自分に才能がないって気づきながらそれを見ようとせず生きてるみたいな?類似性が感じられたけど。 私はやっぱり又吉の言葉遣いが好きだなと思った。 普通の人が1行でいうことを3行くらいの複雑な表現をする、感じがもっと知りたい、とかそんな気持ちになる。言葉が豊かだなと思う。 恋愛って本当にこんな感じなんだろうか? もう一度読みたい。

    1
    投稿日: 2025.09.07
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    単行本207ページって短め?って思ったけど、そうとは思えないくらい内容が濃い。 永田がクズ過ぎて、正直感情移入が難しくかなりイライラも、した、けど、 ラストスパートでこの本の印象が一気に変わった。 結局のところ、沙希も変だし永田はもっと変という印象。でも、最後の「2人の関係性がこれ以上どうしようもなかった感」がとても切なく、泣きそうになった。 純文学は多分初めてだった。難しくて、読み返したことも多々あったけど、又吉先生のその表現方法の巧みさに唸りました!

    1
    投稿日: 2025.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤の主人公とんでもなく尖ってたが、年月が経つにつれてだんだん丸くなっていったように感じた。 それはもちろん歳を重ねて落ち着いたからでもあるだろうけど、沙希ちゃんの影響もかなりあったんじゃないかと思って、心がじんわりした。 ふたりはきっともうどうしようもないんだと伝わってきて悲しかった。永田がふざけたり明るい調子で話すほど、余計に切なくなった。

    2
    投稿日: 2025.08.02
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    永田の悲観的で周りを認めたくなくムキになってしまい周りの人を傷つけては後悔する、良くないとわっていても彼女に寄りかかり理想を生きようとする、どこか理解できるような出来ないような。 最後の演劇の台本を2人で読んでいるシーンは演劇の中という設定だからこそ本当のことが言えるようでとても切なく感じた。

    8
    投稿日: 2025.07.26
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    率直にイラ、としてしまう。 自分の才能の上限がどこか分かっていれば、 ただそうなるとこの物語は成り立たないことは分かっていても、中途半端に上手くいってしまっていたことの、その中途半端さに甘えている主人公にイラッとする。 作中でここまで共感できるキャラクターが居ないのも初めてだった。 言い合いしてた時の青山さんにだけすごく共感笑

    0
    投稿日: 2025.05.31
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    永田のどうしようもなさに嫌気がさすけど、そのどうしようもなさは、形は違えど自分の中にもあるから同族嫌悪的に嫌な気持ちになる気がする。人と支え合うことは大事だけど片方が一方的に寄りかかると壊れる。

    1
    投稿日: 2025.05.27
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    もともとyonigeというバンドが好きで、 その中でも沙希という曲が1番好きで。 この本から影響を受けて書いた曲だと知ったにも関わらず読んだことがなかったので、 今更ながら読んでみた。 終盤、気が付いたら涙が止まらなくなっていた。 最後の描写は実際の場面を見たかのように強く映像として残っていて、2人のこの時間に終わりが来ることを認めたくなくて、しばらく最後のページをずっと眺めていた。 永田のプライド、コンプレックス、それが人との関わりにおいて邪魔をしてしまうシーンは、 ここまでの表出さえしなくとも自分自身の中にもある感情、あった感情な気がして、読み進めるのを躊躇いそうになる瞬間もあった。 永田と沙希が歩み続けた日々が、二人にとって尊い瞬間であったことが救いに感じる。 それが逆に沙希を苦しめてしまったのかもしれないけれど。 私がこれからyonigeの沙希を聴いて 永田と沙希の日々を思い出すように、 彼らも、これからの日々で互いを思い出す時 切ないながらも今を色濃く生きる糧になりますように。

    5
    投稿日: 2025.05.17
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    2度目読了。 前回は主人公永田に感情移入して、沙希の純粋さに自己嫌悪で苛立つ気持ちもわかって切なくなりすごく心に残った。映画も見て泣いた。 好きな作品だったのでもう一度読んでみたが何故か前回のように感情移入できず。それが何かはわからない。

    1
    投稿日: 2025.04.23
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    4.0/5.0 語り手の主人公にとって、「演劇」と「彼女」の二つの存在が自分の柱になっていて、それぞれに対する欲求、喜び、不満等をそれぞれで補い合っているような構図が印象的だった。 恋愛小説とも言えると思うけど、軟派な印象になっていないのは著者の繊細な文章表現によるものだと感じた。 あと、性的な描写をわざとらしいくらい、一切排除してるのは意図的なんですかね?

    1
    投稿日: 2025.03.25
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    理想と現実のギャップを正当化したいわけではないが、何か理由をつけなければならないように感じる焦燥感とそれゆえの行動、それを見守ってくれる人の優しさにまた偽を塗り込めて真実が閉ざされるような閉塞感。劇に魅入られたが故に適当に生きられない不器用な物語。

    0
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    哀しいけど永田側の人間だと自覚しているし、ちゃんと生きにくいし、演劇もやってたし、わかる、わかるよ〜の連続だった。劇場、映画の方がおすすめだけど原作も良い。 変わらなかった君は何も悪くないんだよって最後の最後まで甘やかしてしまうのも沙希過ぎるし、修復不可能なことに後から気付いて、気付いても最後まで期待を捨てきれず演劇に当てはめて都合がいいように持っていこうとするのが永田過ぎる。 私は大好きな作品、映画も小説も定期的に読みたくなるだろうな〜!

    3
    投稿日: 2025.02.02
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    なぜそうしてしまうのかわかっていてもついやってしまう言動。心が痛くなる。なぜなら自分もしてしまうかもしれない、もはやしてしまってるのかもしれないと考えてしまった。

    0
    投稿日: 2025.01.02
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    読むのが苦しい。 難しくて読みづらいとかそういうことではなくて、読み進めるほどに心が締めつけられるような、息がしづらくなるような。 評価されない、評価されないどころか、攻撃される。精神的にも肉体的にも。 永田は自分のほぼ全てである演劇において、沙希はほぼ全てである恋愛において。 最初は二人で同じ方向を向いて歩いていたのになぁ。永田の行動はまるでストーカーのごとく怪しかったけど。 沙希の部屋に異物である永田が持ってきたブロックが増える度に二人の歩く角度が少しずつ開いて行ったかのよう。沙希の心に何かが染みを作るように。 沙希の純粋さに耐えきれなくなった永田が何かを持ってきて部屋を乱したかったのかな。まるで心にちょっと墨でも垂らすように。 そんな事を上手く表現できないもどかしさを感じた。 やっと二人が離れる前に、最後の最後は二人は壁を背にして同じ方向を向けたのにね。 しっかり壁に背をつければ角度が開くことも無く同じ方向に進めたのに。 同じ方向を向いても東京と青森に離れていては横を向いても姿は見えないね。 うん、必死に生きる若者だった。 切ない作品だった

    1
    投稿日: 2024.12.30
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    2人の間に起こった出来事は、決して劇的なものではない。むしろありふれた話で、だからこそ自分の経験とリンクして胸が締め付けられる思いだった。 『火花』が良すぎてなかなか読めていなかったのだけど(?)、もっと早く読んでおけばよかったと後悔。 「乱暴に言う自分の言葉で興奮しているようだった」 「涙を感動の物差しとして誰かに示すことを恥と思ういやらしさ」 「(沙希には)夢のある暮らしに対する期待があった。それを目の当たりにしてしまったことがつらかった」 「僕の場合、与えるということは「欲求」であって「優しさ」なんかではないのかもしれない。こんなことを考えている時点で下品だなと思う。」 「芸術というものは、何の成果も得ていない誰かが中途半端な存在を正当化するための隠れ蓑なのではなく、選ばれた者にだけ与えられる特権のようなものだという残酷な認識を植えつけられた。」 又吉さんの文章を読んでいると、自分の中にある卑屈な人間性やコンプレックスが刺激される。あのセリフやあの描写、普段見て見ぬふりしている自分の嫌なところを見せつけられてるみたいで自己嫌悪に陥る。

    1
    投稿日: 2024.12.28
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    火花、人間をこれまで読んできて、又吉作品の3冊目となりました 又吉さんの人間の本性を捉える文章力に魅了され、気づいたら又吉作品を立て続けに読んでました。 今回の作品では、一番大切な人が側にいてくれるのを当たり前だと思わずに、日々を大切に過ごしていこうと思わされました。

    0
    投稿日: 2024.12.17
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    うーん、、、又吉先生なんの話でしょうか? 常にテンションが3ぐらいのお話の流れにのれない 売れない演出家がヒモのような生活をしダラダラとした日常、、、これが面白い、このセンス分からないのは世間のせい、これは言い訳。 やっぱり自己評価で完結しているうちは井の中の蛙で飛び上がれんくて、何の世界でも自己評価より他者評価でどんな仕事でもそう、他人から評価を得て求められて形になるもの。いくら才能あっても需要がなけりゃただのエゴ!自己満 最後は彼女にひたすらグダグダグダグダつまんない話して、ダラダラダラダラ未練がましくて、無くして大切なんわかったみたいな、んでこれなんの話なんでしょ?

    18
    投稿日: 2024.12.05
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    映画でいうと今泉力哉監督っぽさを感じる。まさに下北沢や高円寺を舞台にした恋愛小説らしい。 主人公のイタイタシイ性格も呼んでいて楽しかった。

    1
    投稿日: 2024.12.02
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    クスって笑えるところが多くて、さすが芸人が書いた本やなって思った。 永田みたいな思考は世の中に結構思ってるより居て、意外と平気で自分の思考のまま生きてますって雰囲気は漂わせてるつもりかもせんけど、周りも救ってくれへんし、そんな自分に嫌気が差して自分ですらも救われへん気がする。沙希ちゃんを狂わせた理由も、最終的には自分って分かってたけど、まだ認めてないんじゃないかな、セリフに乗せて伝える所に引っかかってしまった。

    1
    投稿日: 2024.12.02
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    火花と似てた。不器用な男が東京で揉まれる話。 話自体は面白いけど、登場人物の魅力でいうと火花の神谷には及ばないので星三つ。

    1
    投稿日: 2024.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の主人公が歩くシーンはダラダラと難しい言葉も並んで純文学ぽくしんどかったが、最後彼女を必死に引き留めようと長々と必死に今後やりたいこととか語って説得しようとする主人公が人間らしくて良かった 又吉さんは劇も造詣があるのだな

    1
    投稿日: 2024.10.26
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    「沙希の声はラジオのなかから聞こえてくるようだった」主人公と沙希がもう届かないところにいるということが感じ取れてしまってグッとくる表現だった。 主人公と沙希の出会いから別れの訪れまでを結構リアルに表現していて、2人の不思議で特殊な出会いと対比されているように感じた。気のせいかもしれないけど。終わりが切ない。和解はしたけどもう戻せない関係という感じがして、胸がきゅっーっとなる。

    1
    投稿日: 2024.10.19
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    永くんが面倒臭い人間すぎてとてもイライラしました!!!!沙希ちゃん壊れちゃったじゃん。 この2人はなんだかかわいいね。 この小説に出てくる人間たちは又吉さんの創作物だけど、世の中には本当に永田みたいに思考の海で泳いでる人もいるのでしょうかね。生きるの苦しそうだな。 火花に比べると、読むのにかなり時間がかかりました。又吉さんが他にどんな文章を書くのか知りたいので、明日また次の本をゲットしてこようと思います。

    2
    投稿日: 2024.10.15
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    主人公の男が全然好きになれないヒモ男で、彼女が可哀想に感じてしまった。 ラストの台詞、感動に持ってきたいのかもしれないけど、だったらなんで今までそうしなかった?と思ってしまった。

    1
    投稿日: 2024.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    永田がどうしようもなくクズで沙希ちゃん 早く逃げてって!思いながら読んでたけど実際離れそうになるとすごく切ない気持ちになってしまった なんなんだろうこの感情は‥ 最後は復縁してほしかった 切ない

    0
    投稿日: 2024.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    火花に続いて又吉さんの作品を読了。 物語を最後まで読んで、『永田1番嫌いなタイプやわぁ』と思う。 でも実際は相手には自分の心の中、逆に自分からは相手の心の中なんてのは完全にはわからない。 永田は相手にもズケズケと自分の言いたいことを言えるってある意味羨ましい。(でも言った後に高確率で自己嫌悪に陥っているが。) あとがきに書いてあった文章『その狂気にも似た純粋性に触れた瞬間、なんだか泣きそうになった。この人の中に演劇があるのではなく、この人が演劇そのものだとわかってしまったから。』 この一文でなんか腑に落ちました。

    0
    投稿日: 2024.10.07
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    人生で読むべき本だとYouTuberさんがおすすめしていて、レビューも涙腺崩壊する!と良い事が沢山書いてあったので、期待しながら読んでみました。期待し過ぎたというか、恋愛小説だと思っていなかったので、苦手な分野でした。これは、男の人には刺さるのかもしれないですね。女の私からすると、こんな男の理想を絵に描いたような女の人はいない!そして、大体こういう夢追いかけてヒモになってしまう男の人に一途な人もいない。(私の偏見かもですが…)と、冷めた気持ちで頑張ってなんとか読み終わって、え!?どこで泣くの!?となりました… 自分は人とは違う何かを持っているっていう気持ちは少しは理解できるんだけど、そこまで自分には酔えないよ。若い子が読んだら面白いと思うのかもしれないけど、とにかくあんな女性はいない!!(笑)

    0
    投稿日: 2024.10.05
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    永田の人とは違う特別でありたいって想い強すぎ。 沙希の永田が言うことは何でも受け入れるのが理解出来なかった。 上京して何となく都会に馴染んできてる自分に違和感を覚えて、そんなとき永田ってゆー異質な者に出会ったことで彼の特異さに惹かれたのかな、、 永田が沙希を笑わせようするくだりは漫才を見てる感じで面白かった!

    0
    投稿日: 2024.09.24
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    芥川賞受賞作『火花』に続く又吉直樹の小説。売れない劇作家の男・永田と、女優を志し上京してきた女・紗希が恋に落ちる話。映画が面白かったのですぐに原作も買って読んだ。 又吉の作品は『火花』しか読んだことがなかったのだけど、今回は特に又吉節が効いている気がした。感情に従順な人間を恐怖の対象として見ていた主人公こそが、最も自分の感情に従順だったという落語のようなオチで、これぞお笑い芸人の作品だなぁ〜と涙腺をグリグリされながらも笑みがこぼれおちた。

    8
    投稿日: 2024.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん。 私は好きじゃなかった。。 沙希ちゃんの気持ちがわからない。 好きなことに真っ直ぐな人は素敵だと思うけど、 永田の私生活のだめっぷりが受け付けなかった。。 そこが印象的過ぎて、終盤まで恋愛小説だということに気づかなかった。。 私なら自宅に転がり込んで生活費出さない時点で 冷めちゃうよ沙希ちゃん。と思いながら読んだ。 とは言いつつも、自分も夢を抱いて出てきた身だから、直視したくない感情を永田が吐き出しているのが受け付けない理由なんだと思う。 時が経ったら再読してみよう。

    2
    投稿日: 2024.09.15
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    クズ過ぎて思想強すぎてしんどかった。 帯を見て読み始めたけど 切ない恋愛小説と言うのがよく理解出来なかった。 自分には読んでて辛かった。

    1
    投稿日: 2024.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

     火花を読んでから友人にこれも良いよと勧められ読みました。風景や心情に書かれている事が多く、表現も火花と似たようなものが多くありました。しかし、主人公の気持ちになるのではなく、第三者として「なんだこいつ」と思いながら読んでしまったので、後半はこんな人間にはなりたくないと思いながら読んでいました。  見る視点で意見が分かれる作品です。

    0
    投稿日: 2024.08.24
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    夢を追って挫折をした人なら、突き刺さる小説でした。 嫉妬、努力をしないための言い訳、依存する、近くにいる人に八つ当たりをする。 感情移入するほど辛くなりました

    0
    投稿日: 2024.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本を手に取るのにずいぶん時間が掛かってしまった。「東京百景」の「池尻大橋の小さな部屋」がとてつもなく好きなので、このお話がベースになっている(そう思っています)「劇場」は、何故早く読まなかったのか…と悔やんでいる。  好きな事に真っ直ぐで変わらない永田。年を取って変わってしまった沙希。「でもね、変わったらもっと嫌だよ」この言葉が二人の間に横たわって痛い。もう間も無いのかもしれない。

    0
    投稿日: 2024.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定、構成、伏線の回収。 すべてが演劇の世界にいるのではないかと錯覚する作品。 作品中にでてくる脚本のアイディアもどこか芥川の鼻を彷彿させるエピソードも、書き出しのリズムは川端康成を思い起こすことも、主人公と彼女のキャラクターのブレない感じも素晴らしかった。 一方でもう少し相方のキャラというか絡みがあればいいのに、とか、ラストまで美しいこととか、これはこれでいいと思いつつ、強烈さは無い。 けれどそれも作中にでてくる小説のコンセプトと合っていて、それでいいんだろうと思った。 もうちょっと短くてもいいのかな。

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    東京という強い光と狂気に帯びた街で、自意識と己の才能と社会性と恋人の狭間で引き裂かれる主人公の心情や言動が胸をえぐる。

    0
    投稿日: 2024.06.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中までは少し退屈だなと思いながら読んでいたが、後半の彼女と僕がすれ違う辺りから一気に引き込まれた。 「火花」の時の逆漫才と同じようなラストは、戻りたいけどもう元には戻れない2人をうまく描写していて胸が締め付けられた。

    1
    投稿日: 2024.05.23
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    永田のダメさが読んでてイライラするけど見離せない。それにニコニコ笑って対応する沙希も異質に思えるけど最後にはやっぱり人間器がいっぱいなるとダメなんだなと思った。 自分の周りにはいない人間模様だけどどこかで会ったことのあるようなリアルな人間関係。 又吉さん独特の暗さで進んでいく。クセになる。

    1
    投稿日: 2024.05.22
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    永田ほど人間らしい人物を見たことがない。ドス黒い腹の中を全て描写してくるから最悪だし、面白くて仕方ない。 日常を描き、次第に心の闇を浮き彫りにし、最後に泣かせにくる作品のあざとさについて批判的だった永田が、質の高さの暴力に晒されて認めざるを得ない状況に陥るが、この小説自体がそれを再現しているのが凄い。まんまと泣かされた。又吉は謙虚に見えて豪胆だと思う。

    1
    投稿日: 2024.05.03
  • 感情移入できる

    又吉の文体は何か好きだな。恋人の沙希は本当にいい子なのに、永田はどうしようもない奴で腹が立った一方で、変に意固地になるところとか分かるなぁと思ってしまった。感情移入できる話で、最後の切なさも好かった。

    0
    投稿日: 2024.04.29
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    始まりは雑踏の中で他人の靴しか目に入れないように歩いていた主人公が、下北の商店街で少年が空手の型を母に披露しながら歩いていて、それを見た通行人が自然と道をその親子のために空ける光景を見て、「ああ、こういう劇を作りたい」と思えるようになったシーンが好きだった。 主人公たちの家族構成や生い立ちを詳しく書いていないのも、一人一人に深くのめり込まないでフラットに物語を読むことが出来て良かった。 お風呂でいつもはスマホを見てるんだけど、たまたま充電が切れて、本でも読むかとたまたま手に取ったこれがめちゃくちゃ面白くて、2時間かけて一気読みした。読み終わってお風呂も冷めて、足の皮がふにゃふにゃになってた。

    1
    投稿日: 2024.04.28
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    主人公の性格の描写がすごく伝わってきてよかった 嫌な奴なのに一丁目に素敵な人を独占したくなる主人公のキャラが刺さる

    0
    投稿日: 2024.04.24
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    ひょんなことから友達と本の貸し借りをすることになって、最近読んだ中でいちばん印象に残ってるって言ってて貸してもらった本。 本は薄いのに、何故か普段のペースでは読めなくて、いつもより少しゆっくり読み進めた。 永田の身勝手で不器用で嫉妬深いところ、そういうところになんだか人間らしさが滲み出てたな。 好きな人とすきなものを共有したいっていう永田の気持ち、わかる… 2人の将来を1人で長々と話すシーンはとても切ない。 感情が入り混じるそんな本だった 近道しようとして、木の枝折まくるところめっちゃすき^_^わらった^_^

    6
    投稿日: 2024.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出会った時から別れの予感しかないようなそんな恋愛模様でしたが、別れに向かっていく緊張感はそれほど感じられませんでした。 それは永田のグズグズ感に依るものだとは思いますが、ただ、そのグズグズ感は途中で退屈になるくらい冗長気味に感じていました。 でも、そのモチーフを受け止めるくらいのラストの展開です。 長尺のフリだったんですね。 作家又吉は、「夢」と「才能」のバランスのズレに苦悩する人間を物語にしています。 ワンパターンとみるか、必勝パターンとみるか、わたしは後者だと思っています。

    0
    投稿日: 2024.04.06
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    脚本家を夢見る男永田と演劇を齧った学生の沙希の恋物語。まさに文芸小説という描写で、読んでいて心地よく、とても引き込まれた。永田の熱さ,醜さ,不器用さ,クズさ,嫉妬深さ,身勝手さにイライラしたり一部共感もしたり。 一方の紗希は純真で優しくこんな永田を一途に想い続けている理解し難い女性。それ故に彼女の気持ちを思うと切なさに心が締め付けられ愛おしさが際立った。 登場人物が少なくそれぞれの感情を思い描きながら色々と考えさせられる作品。 個人的には永田と青山のメールバトルの掛け合いにこの作品一番の芸術を感じた。 映画の方も是非拝見したい。

    3
    投稿日: 2024.03.23
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    自分の愚かさに、後から痛いほど気付く事ってある。 読後感は、悲しく、切なく、心が締めつけられるものだった。 よく見る有りがちな感想になってしまったが、本当に今そういう気分になってしまっただけに、そう書かないわけにはいかなかった。 しばらくこの気分が続きそう。

    4
    投稿日: 2024.03.15
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     夢追い人は東京にたくさん埋もれているけれど、その人たちが夢を叶えるための犠牲者はたくさん溢れていて、溢れきって、東京から出て行くのかもしれない。はじめは犠牲にするつもりも、されるつもりも無かったのに。

    1
    投稿日: 2024.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すーごい良かった。文芸という感じがした。又吉すごい。 劇団を旗揚げして演劇に酔倒する永田と、たまたま出会った沙希との話。 永田の自分勝手な態度に沙希がついていけなくなる様を書いている。 文の書き方とか論理の組み立て方がすごい。太宰治とかの現代版という感じがしました。

    1
    投稿日: 2024.02.29
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    松岡茉優さんが好きで小説より先に映画の「劇場」をみたのだけど苦手な映画ランキング殿堂入りしてます、演劇人特有のクズさを鮮明に描きすぎて胸が苦しかった、むりむり!映画の記憶を避けて、フラットな気持ちで自分の想像力に委ねて改めて原作をば。共依存、絶対抜け出せないよなあ、読みながら良い意味で(といえば何言っても良いと思ってる節ある)気色悪くて、リアルで、救いがない。サキにとってのナガタが魅力的に映る理由も意味も理解できるのに、「早よ別れる」としか思わんかった、二人が別れた結末にハッピーエンドだ、、、とすら思っちゃうよね。まじ演園人みんなしゃんとしろ、自堕落であることの理由に演劇人であることを使うな絶対。

    1
    投稿日: 2024.02.24
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    ブックチューバーが1番泣いた本と紹介していたのでブックオフで購入。 自分は泣けなかった、が、共感できるところが多数あり、味わい深い話だった。 特に、大切なものの存在に気づくことができず、全て失ったあとでその存在に気づく過程や、失いそうになってもがく様子がとても共感できる。 映画も見てみたが、泣けなかった。共感できるに値する経験がないか、薄情なだけなのかもしれない。 しかし演劇に対する興味が湧いたのも事実である。今度見に行ってみたいと思うきっかけになった。 元劇団員の青山という女性とメールで口喧嘩しまくるシーンが面白くて好きだった。映画ではカットされててかなちい。

    3
    投稿日: 2024.02.03
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    環境とか状況はまったく違うんだけど、気持ち的な部分で「逆」劇場状態に自分がなってて、うわぁ…なんかちょっと沙希ちゃんのこの感じ分かるなぁ…。って思いました笑 そのせいで沙希ちゃんシーン>劇団シーンで読んでたな笑

    2
    投稿日: 2024.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    YouTubeで誰かの2023年読んで良かった本ランキング1位に選ばれててしかも又吉さんの作品って知って興味が湧いて買ってみた! この作品本自体が薄いからサクッと読めると思いきやちょーっと読みにくかったかも。 主人公の永田がとにかくクズすぎて笑った。 あんなに人の気持ち思いやれなくて自己中ででも自己嫌悪に陥ってて社交性なくて本当にどうしようもないやつとずっと一緒にいてあげるさきがまじで優しすぎて菩薩に見えた。 どうせこんな素晴らしい彼女と出逢えたことに感謝すらしてないんだろうなこの男はって思ってたけど最後の方さきのこと神様って呼んでたからあ、わかってたのねってちょっと安心した笑そんなクズ永田だけどたまに綴られてる彼の生きて行く上での悩みが自分の持ってる悩みとドンピシャで重なるところがあってそうそうそう!って何回かなってちょっと驚いた。 脚本家としての本質、葛藤だけじゃなくてリアルな人間臭さ、生きて行く事の辛さそれでも生きようと足掻く人間というものの強さが感じられて読んだ後ちょっと勇気づけられた作品だった。 火花も評価いいしも是非読んでみたい!

    0
    投稿日: 2024.01.22
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    やけに読みにくいな、、、 又吉さんの書く文章と相性悪いのかな、、、 でも前作の「火花」はずっと読めたよな、、、 …色んな事を思いながら文章を追う、頁をめくるのが遅かったのは、主人公の永田に激しく感情移入してしまってたからだという事に、後半から気付いてしまった。 自分は矮小な存在である事に気付きつつも、他人とは違う存在なんだと境界線を引きたがる。 永田は自分自身なんだと自覚してからは、一気に読み進められた。 沙希の様な存在が近くに居てしまったら、きっと何処までも底に向かって転がり続けてしまうと思う。 いつまでも、元気で笑っていたいから、別々の道を歩むのが最善なのかと思ったら、こちらも笑顔のまんま涙が止まらなかった。

    1
    投稿日: 2024.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めてからずっと僕自身のことで思っていたことがあります。どうせ僕には出来っこない、と僕の人生は終始努力を避けてきたように思います。その点、永田は意志を持ってそこに居ました。それだけでも、たとえ血まみれだろうと、いまの僕からは眩しく見えました。 映画は、まだ観ていないけれど、キャストはイメージとして固まってしまったので、当然のごとく最初から最後まで、沙希は松岡茉優でした。何より読んでみようと思ったきっかけが松岡茉優でした。彼女が読んだであろう本を僕も読んでみたい。これがいまの僕の読書習慣の動機です。 沙希が登場するたびに、鼻の奥がツンと痛くなりました。どうして、こうもままならないのか。頭を抱えてしまいました。苦しかったね、沙希ちゃん。 どうしたら沙希を泣かせずに済んだのかな。たとえば、少なくとも僕が永田なら、あんなふうにはならなかった?しかし、現実の僕だって、成り行きの人生に終始、誇りも自信も持ち合わせていません。永田のように沙希を笑わせることすら、できそうにありません。たぶん泣かせることも、ない代わりに。そんな僕のような人間は、沙希の人生には不必要かもしれない。悔しいけれど。どうしようもなくても、ずっと変わらず永田は永田だった。そんな永田をよりどころにしてしまった沙希も沙希だった。沙希は永田に出会う前から、東京には見切りをつけていた。永田が居たからこそ沙希も、というのは覆すことはできないでしょう。いわば互いに依存していた。沙希が“いい子”との評判が上がるにつれ、永田には重圧がのしかかる。自身に向けられる周囲の目…なんとなくわかるなあ。 永田について、どうしようもない、自業自得だ、というのは容易いことかもしれないけれど、永田への一方的な批判は、沙希の思いへの否定にもなるのではないか。一方で沙希は沙希で自業自得だった。沙希を追い詰めたのは永田だけではなかったと思うのです。それは沙希自身だったかもしれない。沙希が「永田の才能を信じ」理解者であろうとしたことも、永田を追い詰め、沙希自身を袋小路へと向かわせてしまったのではないだろうか。永田にとって、いちばんの理解者とは永田自身で、沙希の「演じる」理解者たろう姿の違和感こそ、永田は負い目のように感じてしまったのかもしれない。難しいな。誰かを支えるとか、寄り添うとか、信じるとか。 最終盤、ここに来ての永田の言動には一筋の光を見た気がします。その光とは何か。永田に嘘はなかったと思うのです。永田はクズだ、たしかに。でも僕は…僕らは真正面から永田の何もかも、非難することなどできるのでしょうか。何かしら永田と重なる自分が居ると思う。永田の見る世界や思い、自覚など物語の中では語り尽くされていた。どこで、どんな決着をつけるのか、永田と沙希が決めることです。本人たち次第でどうにでもなります。それは読者の希望にもなり得るでしょう。これからも人生は続くのです。永田も沙希も、ずいぶんと遠回りしてしまったかもしれないけれど、彼らは、まだまだ若いのです。 「…帰ってきたら、梨を食べよう。今度は俺がむいたる」 永田の言葉に涙腺の決壊を必死で堪えていたら、涙より先に鼻水が垂れました。ティシューの箱を取ろうとした隙に、油断しました。涙が一気に流れてしまいました。本を読んで涙を催すなど、いつ以来だろう。読書自体も久しぶりだから、もう覚えていません。手のひらで顔を覆ったまま、しばらく離せませんでした。めくめく泣きました。

    3
    投稿日: 2023.12.27
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    「神様、うしろ座ってますか?」 不安や焦りを喋ってふざけることで見えないようにしてる永田の描写が切ない。短い話だけど、長い年月を過ごした2人と一緒に歳を重ねる気持ちで読んで、終盤はかなり入り込んだ

    0
    投稿日: 2023.12.18
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    良かった。 出会うべき2人であり、離れるべき2人だったのだろう。 途中永田のことにあまり共感できなくなり、ぼんやりしたけど最後にかけてまたハッキリしだした。終盤が面白い。 でも相手が離れたのを感じて、自分が追う人間は好きじゃない。 沙希がそのままでいたら永田は多分ずっと気づかなかったんじゃないかな。気づいてても甘えていそう。

    1
    投稿日: 2023.12.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何年か前に先に映画を観て、ボロボロ泣いた。今回、遅ればせながら原作を読む。 映画のキャストの印象が強く、映画の演出がわかりやすかったのか、本家本元は少しあっさりした感じを受けた。沙希ちゃんは映画の松岡茉優のイメージがハマりすぎて、そのせいか若干のあっさり感があったんではないか?あれから、時が経ち自分の恋愛感や心境に変化があったのか、映画鑑賞後程、心揺さぶられはしなかったが、当時激泣きした、キラーフレーズ 昔は貧乏でも好きだったけど、なにも変わってないじゃん。永くんは変わってない。でもね…変わったらもっと嫌だよ… もう、この台詞がヤバいのは変わってなかった。そこは自分の感情の変わっていないところを再確認でき、少し安心した。 永田の自分を取り繕う際の有無を言わせぬ長語りがウザかったかな。 ただやはり、恋愛小説の名作であるよね。

    9
    投稿日: 2023.12.11
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    数年前、「火花」で芥川賞を受賞したことで、小説家デビューした又吉さんの作品を初めて読みました。 あらすじを読んで、普段自分が読まない系統の本なとは思いましたが、友達が熱烈にオススメしてくれたので、読みました。友達曰く「冒頭の文章が本当にいいんだよ」との事で、楽しみにしておりました。『まぶたは薄い皮膚でしかないはずなのに、風景が透けて見えたことはまだない』(本文より)。友達の言った通り、冒頭のこの文だけで、「お、面白そう」ってなりました。 実際読み進めていくと、まず又吉さんの文章力に驚かされました。自分が聞いたことのある語彙ばかりなのに、その使い方も面白かったですし、ある物事を表現したり説明したりする時の日本語もユーモラスがあって好きでした。 ストーリーに関する感想としては、上手く言葉がまとまらないと言うのが本音です。人は自分で経験したことでしか物事を評価できないとはよく聞きますが、本当にその通りで、今まで読んできた小説たちのどれとも同じジャンルに分類できなさそうで、私の今までの読書経験だけでは感想を語るのが難しいです。 割と少ないページ数なので、体感は短かったですが、作中の人物たちは長い年月を共にしており、それに伴うそれぞれの変化によりすれ違うことも物語が進むにつれて、増えていきました。最後の場面は丸くおさまったとは個人的には言いきれないような気もしますが、沙希ちゃんの未来のためにも永田の決断で良かったのかなと思います。 永田は確かにクズなヒモでしたが、彼なりに沙希ちゃんを大切に、かけがえの無い存在に思っていたとも思います。

    16
    投稿日: 2023.12.08
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    映画も好きだったから原作も読んでみた。永田は自分が傷つかないために自己防衛として本能的に人を傷つけてしまう男。どうしようもないクズ男だけど、でも否定出来ない部分もあるなと感じた。 永田が、さやちゃんのような全てを受け入れてくれる人に出会ったことがきっかけで、今後永田の人生がいい方向に変わっていけばなと思った。 映画版の、映画というメディアの強みを生かした終わり方のほうが好きだったけど、小説版も良かった。

    2
    投稿日: 2023.11.18
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    一生忘れない小説の一つ 主人公の永田は好きだけど嫌い、見た後もやもやしたようなスッキリしたような複雑な気持ち

    2
    投稿日: 2023.11.15
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    遠くに行くのと自分達で違う居場所を作るのは違うって書いてあってどこに行ってもある程度の虚しさが漂う理由がわかった気がする 永田のイメージ像が又吉まんまで読んでた

    4
    投稿日: 2023.09.19
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    永田の像は、若い頃の又吉さんが浮かんだ。又吉さんはあとがきで、劇団員に話を聞いてその純粋さに感銘を受け劇作家のことを書いてみたくなったと述べていたけれど、どう考えても主人公は又吉さんだったなぁ。『人間』の永山という人物にもとても似ている。永山も又吉さんだった。一気読みした『火花』は内容を覚えていない。でも芸人が主人公だし、こちらも又吉さんだと思う。 人間関係において不器用、プライドが高く頑固さもあり、自意識が過ぎる。ひとかどの者になりたいしなれると思っている。自分というものを客観的に分析できるわりには悪いところを変えようとしない。繊細で優しいのにそれを隠すかのようにおちゃらけたり怒ったりする。ひとことで言えば、気難しい奴。そんな、ちょっと人からは避けられがちな人を描くのが、又吉さんはお得意だと思う。ほとんど独白のような綴り方で自分自身を描けばいいのだから。 昏さの中にじわじわくる笑いがあったり、喩えが、伝わらなさそうで伝わるようなものが多くて、この人文章うまいなぁと素直に感心するところが多い。沙希と永田の最後の劇は、こみあげるものがあった。好きという気持ちがなければ出来ないのも恋愛だし、好きという気持ちだけでは続かないのも恋愛。又吉さんの人柄あふれる物語であると同時に、至高の恋物語でもあって、これは素直に読んでよかった。

    10
    投稿日: 2023.09.05
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    又吉が最後に書いていたとりとめのない文章ですみません だけどそれが人生なんじゃないのかと思った 誰かにとって特別な作品になるような温度 沙希ちゃんと最後に演劇するシーンがすき 非常にみずみずしい文章の作家さん また読み返したい 20230709

    0
    投稿日: 2023.08.06
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    火花を読んだ後に立て続けて読んだ。 芸人の話が続いたこともあり、火花が面白かったので 若干期待外れ。 よくテレビなどで耳にするような 芸人の苦労に、ちょっとくどさを感じてしまった。

    0
    投稿日: 2023.08.02
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    文体が良くも悪くも文学的で、ちょっと私には合わなかったです…。沙希が何故才能も無いのに自信過剰な永田に魅力を感じたのか理解出来ず、終始もやもやしてしまいました。

    1
    投稿日: 2023.07.01
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    主人公クズだけどどこか共感できる部分も ありました。 どこがというと、繊細なところでしょうか、、、。 彼女に甘えてて笑顔が見たいというけど 喜ばせたいの半分笑わせた自分を満足させたいの半分。 ある意味とても人間らしいですけどね。 彼女包容力すごかったけど、横槍が入らなかったら エンディングも違ったものになったのかな。

    2
    投稿日: 2023.06.16
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    とても色んな感情を引き出してくる1冊でした。 永田のダメさが嫌になったり、ひたむきに演劇を語るところは「まあ、分からんでもない」と共感したり、沙希の笑顔に救われたり、沙希がどんどん疲弊していくのに気付かない永田にムカついたり、てか演劇に携わる人達ってこんなのばっかりなのかと絶望したり… 演劇のみではなく、日常でも他人を認めたくなかったり、自分の無さをどうカバーするかみたいな事は普遍的な事であり、劣等感や「あいつにだけは勝ってる」みたいな優越感も誰もが抱いてる事なんだろうな〜人間臭いけどそれが心地よかったです。

    7
    投稿日: 2023.06.13
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    2人の会話が可愛くて好きです。精神的にクズに堕ちきれず、決着のつかない永田が辛かった。そんな中でも、沙希だけが身方でいてくれたんだと思う。

    2
    投稿日: 2023.06.11
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    会話ベースの表現がほんと素敵で、あーたしかにこう言うやりとりしてしまうかも。こんなことを思った時、相手に対して自分の未熟さ、子供の部分をおしつけてしまったら、こんなことを、してしまうかも。て思って読んだ。

    2
    投稿日: 2023.04.30
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    だーめだ……なんだこれ、しんどい。 「不器用な恋」というには残酷すぎるし幼すぎるし、リアルすぎる。吐きそう。 脚本家を目指して劇団を立ち上げる主人公の永田。劇団員から見放され、家賃も払えなくなり、恋人の沙希の部屋に転がり込む様はどこからどうみてもクズ。自意識ばかりつよくてトゲだらけのふるまいは見ていてこっぱずかしくなる。 愛してなかったわけじゃなくて、まっすぐ向き合えなかっただけ。 それでも、向き合ってくれない相手をずっと愛し続けられるほど人間は強くない。 変わるのは怖い。変わらないのも怖い。 私は変わるのに。 * 失うまでその大切さに気づかない永田のクズさが痛くて痛くてつらい。 最後のやりとりが痛くて痛くてくるしい。 どうして今そこにある幸せを大切にできないんだろう。変なプライドを守るために、本当に大切な人を蔑ろにしてしまうのは何故なんだろう。 一度崩れてしまったものはどんなにもがいても取り戻せないのに。 “「一番会いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできへんかったんやろな。」” “「ほんで、カレー食うて、お腹いっぱいになったら、一緒に近所を散歩して、帰ってきたら、梨を食べよう。今度は俺がむいたる」”p232 最後の最後にこんなこと言われたら辛くてたまらないけど、きっと笑ってしまうんだろうな。ずるい。

    5
    投稿日: 2023.04.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    んーーつらい、なんだろ、ほんとに難しい 永くんはこんなにも素直に感情を表せないのか。色々込みで可哀想だと思うけど、それよりも沙希の気持ちを考えるとほんとにやるせ無い、、。永くんに支配されて狂わされてることに気づいていないことも辛い。永くんの行動が本当にイライラして共感はできないんだけど、理解はできるから幸せになって欲しかった。成長して立派な人になってほしかったなぁー。最後は紗希ちゃんが謝り続けてるのがほんとみてらんない。なんなんだ。。。このリアルさが好き。自分まで恋愛も人生自体も上手くできるか不安になってきた。 でもすごく良かった

    5
    投稿日: 2023.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    寂しがりやで臆病で怖がり、人間の醜い部分を含めて永田の人間らしさが良かった。対して、沙希がどうしても物語を進めていく上で永田のために作られた人物のようにしか思えず人間らしさをあまり感じることができなかったので感情移入できなかった。 最後の会話のシーンはなんとも言えないずっしりとした感情が心にしばらく残った。

    1
    投稿日: 2023.03.30
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    なぜ人はほっておいてくれないんだろう。本人がそれで幸せなら、それでいいはずなのに。 常識とか世間体とか、そんな型に嵌めようとする人たちが醜悪に見えてしまうほどのひとつの純愛なのだと思った。

    3
    投稿日: 2023.02.26
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    かけがえのない誰かを想う、不器用な恋の物語。 演劇の夢を追い続ける永田と大学生の沙希が、それぞれ夢を抱いてやってきた東京で出会い惹かれ合う。しかし、永田はどうしようもない男で、無垢で献身的な沙希は振り回されてしまう。 客観的にみると、どうしようもない男とそれに引っかかった女、なのかもしれない。しかし、どうしてだろう。人間の欠点をここまでさらけ出されると、不思議と応援したくなってしまう。私自身も欠点だらけの人間だからなんだろうな。 好きとか愛してるなんて言葉は全く出てこないが、永田の沙希への愛情は確かにあった。冗談ばかり言っていたが、すべてが彼なりの愛情表現であったのだと思う。 もし永田と出会わなかったら、沙希はこんな辛い思いをしなくて済んだのではないか、もっと幸せな時間を送れたのではないか。 "後悔"という言葉が頭によぎり悶々としながら読んでいたが、永田だけでなく沙希も悩みや葛藤を抱えており、実は互いに救いあっていたんだと知ったとき、二人は出会えて良かったんだと思えた。

    31
    投稿日: 2023.02.11
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    読み終わって「やるせねえ~~~~~」って声出た。終始じっとりとしています。下北沢に行きたい。長いセリフが印象的。映画を先に見てたため思い浮かべながら読めた。また映画も見直したい。

    3
    投稿日: 2023.01.31
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     「人間の醜さ」というものを露骨に表現している作品だった。永田はあまりにも醜すぎた。でも、それが本来の人間のようにも感じた。周りの人間は「嫉妬」隠すのが上手なだけ。心の中にはそれを常に隠し持っている。  人間には、さまざまな欲望や夢がある。でも、それが叶うのはほんの一握りの人間でしかない。  好きなことを第三者だけでなく、仲間にまでも言われてしまう辛さは計り知れないだろう。私にはとてもではないが耐えられない。  しかし、私には一つ疑問点がある。果たして本当に「誰からも愛され、認められることは万人に付与された絶対的権利ではなく、選ばれるものだけに与えられるもの」なのだろうか。確かに、環境などにかなり大きく左右はされるが、権利は誰にでもあると私は思う。

    2
    投稿日: 2023.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    又吉の世界観に惹き込まれてったなぁ。 映画化されてることもあって、一瞬で映像が目に浮かんだから良かった。 本って一瞬でその世界に引き込まれるからいいよな。ちょっとした隙間時間でも頭の中にシアターが思い浮かぶ。 けど、なんか、この話は、男が自分勝手で、クズすぎて、好きになれへんかった。振り回されてる先が可哀想。自分の中で、さきはなんか吉高由里子をイメージしながら読んでたなぁ。 とにかく、主人公がクズすぎ。後から後悔しても遅かったね。残念。 後映画の山崎賢人が、なんか違いすぎ。

    0
    投稿日: 2022.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    売れない脚本家兼舞台俳優。彼女の部屋に転がり込んでヒモのような生活をしたりして良心が苛まれてるのが健全よね…。ものすごいクズっぽいけど多分お金があればまともにいい人なんだと思う。貧乏でも舞台から離れられない舞台バカではあります。 最後、別れの時に彼女に演じてもらった舞台をなぞって自分の思いを言って別れるシーンが綺麗なシーンでした。

    0
    投稿日: 2022.12.04
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    永田はクズではなく、不器用で、生きるのがヘタで、でも愛は深い人物なんだって思った。 沙季ちゃんには言えないし、してあげられない優しさは永田の中に愛として確かにあって、でもそれがどうにも価値観とか経済的なこととか、社会が邪魔をして上手く伝えられない。 「どうして幸せになれないんだろう」って、永田の言葉が印象的。どうやってもこの社会では、「何かを得るものは何かを捨てなきゃならない」から彼らは彼らだけで幸せになれないんだって考えさせられた。 それから、演劇って夢があるなと....

    1
    投稿日: 2022.10.16
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    内容、少し難しかったけど、最後は感動して涙がでた。 永田がクズ男で、それをさきちゃんがずっと支えてきた。さきちゃんの我慢強さ、すごすぎる。。。 けど、多分、さきちゃんも永田に支えられてたんだろうな、じゃないとここまで続かないし。 最後、永田がさきちゃんに話してるのすごい感動したけど、多分、永田は、ずっとヒモ人間なんだろうな、、、。。。

    1
    投稿日: 2022.10.03
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    作品の雰囲気は良かった。途中、文体が重く感じた。それに合うか合わないかが好みかも。ラストはかなり好き。

    0
    投稿日: 2022.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本を読むことで、劇場を見ているのと同じ感覚に陥った。 最初の冒頭の入りから、最後の文章の締めの部分まで演劇を漂わせていた。 演劇を通しての永田と、永田を通しての沙希の人間としての変化を描いているようにも見えた。 演劇でできることは全て現実でもできると永田は言っているが、今までの自分の行いを悔やみや謝りたいという感情、沙希とうまくやっていきたい希望、アホらしいことを言って笑ってほしいという優しさが詰まっていたセリフだなと感じ、胸が詰まった。

    10
    投稿日: 2022.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これでピース又吉の本は2作目。 はっきり言って、パンチ力のある物語ではない。 激動とは程遠く、タネも仕掛けもどんでん返しもドッキリもなく登場人物の思いが巡り巡る描写が淡々と続く。 ストーリーは刺さってるようで時が経てば呆気なく忘れると思う。まぁ、多分それが純文学のいいところでもある。 ただ、2作読んで思ったのは又吉氏はとことん捻くれかけた人間の思想を言語で表現するのが上手。 「芸術というものは、なんの成果も得ていない誰かが中途半端な存在を正当化するための隠れ蓑などではなく…」とかぶっ刺さる人結構いそう。 この人、多分、かなり捻くれてるし、私生活の中で死ぬほど考えて生きてます。

    3
    投稿日: 2022.09.07
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    一気に読めた。単発のドラマを1つ見終えたような気分。『火花』みたいに火花はバチバチには散ってないけど、昂る激情みたいなものは終始あって、又吉節が炸裂してます。

    0
    投稿日: 2022.08.20
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    主人公の永田のことは好きにはなれないけれど、永田の主観で表現される言葉の中には、共感できるものも多々あった。普段自分が言葉に落とし込めない感情が可視化されている作品でした。

    3
    投稿日: 2022.08.11
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    『劇場』 "沙希は徹底して甘かった。僕はおびえることなく奔放になり、気ままに振る舞った。自分の存在を受け入れられていることによりかかっていた" 自分を変えない覚悟で生きる永田と、それを優しく受け入れ、壊れていく沙希 まぶたを閉じていても相手のことが見えていると思ってた #読了 #君羅文庫 高校時代を過ごした渋谷・下北沢が舞台の物語に心揺さぶられる。 『東京百景』と『第2図書係補佐』で書かれている又吉さんの人生の一部でもありますね。

    1
    投稿日: 2022.08.09
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    最初から最後まで、物語に没入する事が出来なかった。 多分、主人公の永田という人間が、私が1番嫌いなタイプのそれで、永田を受け入れるさきという人間が、私が1番仲良く出来ないタイプのそれだったからだと思う。 私が一人一人の人物像を想像し嫌悪出来たのは、又吉さんが書く、それぞれの人間くささが全面に押し出された物語であったからこそだと思う。 切ないというよりは、わたし的にはしょっぱい恋愛小説という感想でした。

    0
    投稿日: 2022.08.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいて辛くなるところが何回かあった。 沙希がものすごくいい子だった。 永田が沙希と出会うシーンは、「第2図書係補佐」で語ってたようなきがする。実話を入れ込んだかのかな、実話かどうかはわからないけど。 青山とのメールでの口論、激しかったな。 僕には絶対に無理だ。 「日常が残酷だから小説を読んでる時間くらいは読者に嫌なことを忘れてもらいたかったんだ」という文章が印象的だった。 青山は、結構いいやつなんだと思ってる。

    2
    投稿日: 2022.07.21
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    東京で沙希という女性と出会えたの奇跡やな。 永田はどうしようもない奴やけど、ダメな奴ではない。 これで良かったんかなぁ。

    2
    投稿日: 2022.07.10
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    あとがきの 「その狂気にも似た純粋性に触れた瞬間、なんだか泣きそうになった。この人の生活のなかに演劇があるのではなく、この人が演劇そのものなのだとわかってしまったから。この人は演劇の演技者ではなく、演劇を生きているのだ」 という言葉に改めて、この小説の本質を感じ、そして又吉直樹という稀有な表現者の感性に心震えた。

    0
    投稿日: 2022.06.13
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    面白かった。最初はうまく物語に入っていくことが出来なかった。登場人物が魅力的に思えなかったから、それが独立したものに感じなかったからだ。いくつもの舞台を通して、馴染むようにキャラクターを理解していく。情景描写がとてもリアルに感じた。主人公の主張は正しいとも思えるし、間違っているとも思える。それこそ、状況に拠る。主人公が報われないのがよかった。ラストシーンは少し臭かったが最後くらいそれくらいの方がかえって良い。

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    投稿日: 2022.06.02
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    芥川賞受賞作は当然読んで、話題作り云々というだけじゃなく、純粋に楽しめた記憶がある。でも、次回作としての本作まで読むのはちょっと…みたいな、変な気持ちに遮られ、手に取るのをためらっていたもの。”作家の値打ち”で激賞されていて、そんなに言うならと今更読んでみた訳だけど、これは実に素晴らしい。やっぱりどこかで芸人として見ていた自分を猛省。地の文の言葉選びもいちいちが凄いし、物語としてその内容も絶品。主人公のキャラが、まあなかなかのもんなんだけど、恋人をはじめとした周りとの葛藤に、終始胸がかきむしられる。久しぶりに文学に心揺さぶられ、『これだよ、これ!』と快哉を叫びたくなった。

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    投稿日: 2022.05.09
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    Amazonオーディブルにて。 火花が割と関西弁で勢いにのって読めた感じだったから、対照的に思えた。ナレーターの声が暗く、話も暗くて憂鬱になった。ヒモがちっぽけなプライドを保つ描写とか。

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    投稿日: 2022.04.27
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    中々に難しい漢字が多用されているが、対して内容や時間経過は非常にゆったりと感じられる。その為、本書の世界に入り込み、同じ目線で進んでいくことができる。非日常的な大きなアクシンデントではなく、日々の小さな変化を拾い上げて構成されているので、読者が置いていかれる事なく指の先まで世界観にどっぷりと浸かることができる。 普段はバッドエンドを好む方なのだが、本作品に関しては変わらぬ結論に、何かどうにかならないものかと一人頭を抱えた。 ここまで涙した小説はここ最近までなかったように思う。単に、年齢・性別・状況など条件的に感情移入しやすかった事があげられるかもしれないが、読了後の喪失感といったら、それはもう月並みではあるが蝉の抜け殻であった。 主に上京・就活中・同棲などに当てはまる方は非常に心に残る作品ではないかと思う。 私の中では、エモーショナルな小説の代名詞となっている。

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    投稿日: 2022.04.18
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    性的な話は一切なく進んでいく恋愛小説。 共依存と一言で表すには何か違う気がするので再度読み直したい。

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    投稿日: 2022.03.31
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    心で思っていることと口から出る言葉に乖離があり、そんな自分を俯瞰的に見ながらも止まらない、というのは誰しも経験があるのではないだろうか。 永田はどうしようもない奴にも見えるが、自分に自信がなく、嫉妬し、人間臭く、憎めない。絶妙なキャラ設定。 追記:読了後に映画を鑑賞した。原作に忠実な言葉選びと演出、それに加えられた映画オリジナルのテイストが素晴らしかった。読了後の感覚をもう一リアルに度味わえた。

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    投稿日: 2022.03.24