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総合評価

318件)
3.7
56
114
98
22
2
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    明日から正月休みも終わるのかって思ったら、もう少し逃避行したくって森見作品夜更かしして読んでしまった。 なんだか狐につままれた感じの作品で、鞍馬の火祭りとか天狗の神隠しにあっても京都ならなんだってありって思えてしまう感じでした。 英会話教室通ってたメンバーが10年ぶりに再会して、再び火祭り見にいく時に当時、失踪した長谷川さんの話題から銅版画にまつわる不思議な体験談を順番に語り合うって・・ 語り終わって1灯づつ蝋燭消して行ったらちと怖そう 叡山電車や、山陽本線に、津軽行きの寝台電車、高山線に秘境駅の飯田線と鉄分補給できる内容で旅愁を誘いました。 特に夜行列車がいいですね。 岸田道生が「夜行」とゆうタイトルで48枚の銅版画を遺したとか、それについをなす謎の作品「曙光」があるとか、私は京都迎賓館にある「比叡月映」と「愛宕夕照」を思い浮かべてしまいました。 「奥飛騨」と「天竜峡」の話が馴染みがあって良かったけど感性で味わわないと訳わからないって感じでした。 どっちが生きてて、どっちが死んでんだか、反転したりで表裏一体ってことですかね!? まあ自分の心がある方が表ってことでよきでしょうかw なかなかレビュー上がらないときは、忙しくしてるときか、山行ってるときですけど 浮遊霊のように彷徨ってます。 明日から頑張ります。 眠いので何気に書いちゃったけどこれが500レビュー目でした。もうちょっと気合い入れて書けばよかったかもw

    77
    投稿日: 2026.01.05
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    ちょっとしたきっかけで、少しずれた世界線へ迷い込んでしまうことがあるのかも…そんなことを思わせる不気味さがある小説でした。 夢十夜のような雰囲気も感じられる。 最終夜でいろいろ理解したので、もう一度第一夜から読み直したい。

    5
    投稿日: 2026.01.02
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    夜の闇が持つ、根源的な恐怖と抗いがたい魅力という二面性。その二つともを強烈に感じられる作品だと思う。読み進めていくにつれ、自分も夜の世界へと引きずり込まれていくような感覚になった。

    1
    投稿日: 2026.01.02
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    コロナ禍に読んだ記憶がある。 ジャンルとしては連続怪談集らいしい。 神隠しという形で物語が始まり一貫して怪談要素がある。 かなり前に読んだからあまり詳細は覚えていないけれど、ホテルのような場所で男の人に追いかけられる場面が相当怖いと思ったのか1番印象に残っている。 最後まで読んだもののあまり理解はしきれていないままなのでもう一度読んでみたい。 神隠しにあった人間が相当人垂らしであったことも中かなり印象深かった。老若男女にモテ過ぎていた。怖い。

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者に多いポップな作風とは対照的に深い影を帯びた作品だった。京都を基盤にしつつ、尾道や奥飛騨、津軽で広がる物語は異界への誘いのように幻想的でホラーチック。「夜行」と「曙光」、表と裏の境界が溶け合い鮮やかに反転していく描写が見事だった。

    0
    投稿日: 2025.12.09
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    なんてったって難しい。 自分の中での「こういうことかな?」がほんの少しだけあるけれど、言語化するのが難しい。 でも最後の最後に、ほんの少しだけ曙光を感じられてほんの少し嬉しかった。 知りたいことたくさんありまくりだけど。

    1
    投稿日: 2025.12.05
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    森見登美彦の小説は多分5年以上読んでなくて、手に取ると今までと違う作風でびっくりした。もう少し抑揚のある作品のイメージが強かったから。 さておき、この小説の醍醐味は、電車に揺られる彼らの時間の長さだと思う。目的地に早く着くことだけを考えると、新幹線があり飛行機があり高速道路があるはずだが、彼らはわざわざ非合理的な鉄道網での移動をする。それは、単に鉄道が好きなだけではなく、その「移動」を目的としていることにある。彼らは共通して、「長谷川さん」という女の子を喪失している。彼女と恋人関係にあったわけではなくとも、彼らの心に影を落とすできごとであり、知らず知らずのうちに彼女の影を求めていたのだろう。そのような喪失を埋めるために、もしくは喪失を取り戻すためには合理的な移動ではなく、彼らのような寄り道や遠回りが必要だったのだろう。青森へ向かう夜行列車で見えた燃えている家や、飯田線から見える個人商店、その他の怪奇メタファーをむしろ探すことが彼らの望みでもあったのだろう。そして、物語がスッキリ終わらないところからも、彼らの遠回りしてさえも喪失をスッキリ埋められない因果が現れている。そういう意味では、怪奇的な虚構の世界を描いた物語に見えて、酷くリアリズムに溢れた小説だと思う。

    0
    投稿日: 2025.11.25
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    森見登美彦さんはこんな怖い話も書けるんだなってとても意外でした。版画の中の少女が現れると、夢のような出来事と、現実との境界線が曖昧になっていき、恐ろしくも幻想的な夜の異世界に迷い込んだ気持ちになりました。個人的にかなり好きな世界観でした。こういう話で考察するのはナンセンスかな?でも読み終わったあとも、あれは何だったのだろうっていう事が多すぎて、ついつい考えてしまいます。もっかい読むかもしれません。夜の街を散歩しながらこの話を振り返りたいです。

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔(2022/12/27)に一回読んだことがあって、そのときめっちゃ面白かった記憶があり、カバーが可愛くなっていたので、買ってしまった…! やっぱり面白い。 森見さんの作品は夜は短し歩けよ乙女とか、四畳半神話大系が好きだけど、この本はふざけが全くない。 森見さんがふざけなしで本気で書いたらこういう感じの話になるんや…!と感動 珍しく、京都だけに焦点を絞らず、尾道や、東北など、各所での儚くて摩訶不思議な物語が描かれていた。 書く物語も、オチが本当に切なくてロマンチックで素敵 1番メインの場所は、貴船口駅周辺 以前京都に住んでいたこともあり、貴船のあの有名観光地なのに飾りすぎない京都らしい雰囲気で、いかにも起こりそうな物語だなと思った。 みたことある場所だから、この世界観がすっとはいってきて本当に良かった。 良き作品だった…!

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    昼の反対は夜。光の反対は闇。 どちらの世界が本物なのか。 平行世界のようなファンタジーなのか、それとも百鬼夜行のホラーなのか。 不思議な物語。

    1
    投稿日: 2025.11.11
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    「何が起きているのか分からないけれど、不気味で不思議な雰囲気を味わってください」――本作のテーマは、おそらくそのあたりにあるのだろう。 しかし、起きている現象を一切説明せず、納得できる理屈も提示されていない内容でよいのなら、構成もなく適当に書いて「よく分からない雰囲気を味わってください」と言えば済んでしまう。 ホラーだから理屈はいらないのか? 違う。理屈を説明しないにしても、構成や描写の精度によって“説得力”を生み出さなければならない。 「説明もなく、理屈も作らず、“不思議な雰囲気”だけで押し切る」このタイプの作品は、しばしば“曖昧さ”や“手抜き”を芸術性と勘違いしていると言える。 こうした作品が評価されるのは、やはり違うと思う。 しっかりとした構成を練り、説明可能な理屈を積み上げて物語を築き上げている他の作家たちの作品と同列に語ることは到底できない。 率直に言って、まったく評価できない、退屈な作品だった。

    1
    投稿日: 2025.10.22
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    精神的に来る恐怖体験を描いた連作集。とくに最初の3話がよかった。文章もいい。 1話目、妻の得体のしれなさが怖い。配偶者って家族だけど他人でもある。その距離感が得体の知れない不気味さにつながるのだろうか。 2話目は語り手が気持ち悪い。登場人物全員しょうもない。ミシマさんは存在感がある。 3話目の語り手も怖い。幼ななじみの少女ってそういうことだろうなと思ったら案の定。 終わりの2話は話に収拾をつけようとして説明的になり尻すぼみ感。その説明も微妙だし、オチのない悪夢のような連作集でよかった気がする。 あと表紙の女性はこちらに背中を向けていた方が雰囲気あったと思う。

    0
    投稿日: 2025.10.07
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    出町柳のエルカミノで買った。 怖いんだけど、ホラーかと問われればそうではない気がしてくる。怖くて不思議な話。英会話教室の仲間たちのそれぞれの話はどれも後味が悪く、物語を最後まで読んでも納得のいく考察ができなかった。ほんとうにどれも嫌な感じなので、どの世界も体験したくない。ただ、佐伯の言っていた「我々は景色ではなく言葉を見ている」という話には納得させられるところがあって、主人公はインチキ話だなんて思ってるようだったけど、深く考えてしまった。 森見登美彦の作品は頓痴気なものばかり読んできたので、こういった気味の悪い物語は新鮮だった。京都の町ってやっぱり怪談っぽい雰囲気に合うのだなあ。そして森見登美彦の表現の幅は想像以上に広いのだなあ。

    8
    投稿日: 2025.10.02
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    あらすじと表紙で気になって購入させて頂きました。 刺激の強いホラーは苦手なのですが、薄気味の悪さが情景と共に思い浮かび、最後までこの雰囲気に浸ることができ、とても面白い本だと印象に残りました。是非とも多くの人に読んでもらいたいです。

    0
    投稿日: 2025.09.11
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    ホラーは苦手だから怖いもの見たさで読んだが、不思議な話だった。各土地の情景が浮かぶ感じ。尾道は行ったことがないから一番気になった。

    0
    投稿日: 2025.09.06
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    コウペンちゃんカバーが可愛くて購入。ほっこり系かと思いきや全然違った。微ホラー?夜の電車に乗りながら読むと、自分も物語に入った気分で楽しかった。

    0
    投稿日: 2025.09.04
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    初めて読んだ時の衝撃が忘れられない。この小説にしか出せない浮遊感。他の方が仰る通り、読了後「帰って来れた、、、」とホッとしました。森見さん以外の小説も結構読んだのですが、やっぱりこの小説のことが忘れられない。愚かだけど、この小説に似た小説がないか探してしまう。

    0
    投稿日: 2025.08.23
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    森見登美彦さんの作品らしいと感じる一方、感じ方が違う作品でもありました。怪談の要素もありながら、パラレルワールドの世界観もあり。個性的な作品です。

    0
    投稿日: 2025.08.15
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    森見登美彦の怪談話。とても好きだった。 主人公の大橋くんと、学生時代同じ英会話スクールに通っていた仲間たち。その仲間たちがそれぞれ語るエピソードは、「ホラー」ではなく「怪談」という言葉がよく似合う、独特の湿度を感じました。 読みながらずっと、何かが怖いのに、それが何なのか言語化できず唸っていました。振り返って自分なりに言葉にするなら、各話の語り手は終始普通の体験談として話しているのに、その内容が次第に普通ではなくなっていき、その歯車の狂ったまま語り終わるというところなのかもしれない。 すべてがハッキリとは説明されず、わかったようなわからないようなままの部分もあります。読み返せば発見はあるかもしれないけれど、読者が想像を膨らませられる余白があり、人それぞれ解釈も分かれるかと思います。読み終わった人と、感想会を開きたくなる本でした。

    0
    投稿日: 2025.06.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同じ作者の描いた絵を見た人たちが順番に自分の体験した怪談を語っていくんだけど、誰1人怪談と認識しないまま進んでいく。 思いもがけず怖かった。ホラー苦手な自分には厳しい。 話の内容は綺麗だと思うし、考察しがいのある話だと思うけど怖かった。 怖いままで終わらないのが唯一の救いでした。

    0
    投稿日: 2025.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    注:内容にかなり触れています。 読んだのは、本屋で表紙の違う文庫本を見かけたから。 単行本の方は出て、すぐ買って読んでいる。 内容はすごく好きで、よかったんだけど、ただ…、コレって、表紙が嫌いなんだよね。 「夜行」という言葉からイメージされる夜は真夜中なんだけど、でも、表紙のイラストの夜はどう見ても宵の口くらいにしか見えないのもさりながら、女性の表情が幼稚で、変にイライラしてくるのだ(^^ゞ 表紙のイメージと実際の小説のイメージが全然合致していないのはもちろんだけど、この表紙を描いたイラストレーターと出版社は、どういう意図で女性の表情をああいう風にしたんだろう? それが全然わからない。 出版社は売るために本を出すわけで、イラストレーターやデザイン担当者、編集者らはあの表情を含めて打ち合わせしたはずだから、「この表情が読者にウケる」とか、「この表情なら、本屋で読者の目を引く」と踏んで、この表紙にしたんだと思うんだけど。 たぶん、表紙の女性のあの表情がウケたり、目を引く感覚が理解できないところもイヤなんだろう(^^ゞ 『きつねのはなし』は、単行本と文庫で表紙が変わったので、文庫化で表紙が変わったらそれを買って。 単行本は、売るか捨てちゃおうって思ってたんだけど、結局同じ表紙で。 そういえば去年、『きつねのはなし』を読んだ後、『夜行』を読もうと思ったんだけど、表紙を見たら、嫌になっちゃって読むのを止めたなんてこともあったっけw ただ、違う表紙の文庫版(違う表紙というより限定カバーなんだけどねw)が出たことで読み返せたのはよかったかな? とはいえ、極めて個人的な好みで言わせてもらうなら、これも、いかにも今風な”映え”を狙った表紙だなぁーって。 表紙のイラストを描いた人は、この『夜行』が好きらしいんだけど、このイラストレーターにとって『夜行』は、本当にこのイラストを想起させるお話だったんだろうか? …なぁ〜んて、自分なんかは思っちゃうんだけどw、まぁ読んで感じること(読んで感じるトコ?)は、読んだ人、それぞれなわけだからしょうがないのか(^^)/ 2016年に出た本なのに、今更しっかり「直木賞&本屋大賞Wノミネート!」書かれている様々なオトナの事情とか、その他諸々あってこの表紙になっているんだろうけど、とりあえず例の表紙を見なくて済むのはよかったので、めでたしめでたし……、 としておこうw と言っても、ブクログに載せちゃうと、前の通りのウンザリな表紙になっちゃうんだけどね┐(´д`)┌ ていうか、森見登美彦。 特に著者のファンでもないのに、自分は何で『きつねのはなし』と『夜行』を単行本と文庫、2冊づつ買っているんだろう? なんとも、トホホホ〜な話だ(爆) そんな前置きはさておき(^^ゞ 前に読んだのは、たぶん2016年の秋だったから。 9年ぶりに読んだわけだけど、「前に読んだ時もよかったんだけど、いやー、コレってこんなによかったっけ!?」という感じだ。 第一夜〜最終話まで、5話入っているんだけど、せめて第十夜くらい書いてほしかったなぁーと思っちゃったくらい良かった(^^ゞ すっごくバカなこと書くようだけど、これは「夜」のお話なんだよねw 人って、太陽の出ている明るい「昼」が好きな人、太陽が沈んで暗い「夜」が好きな人の二種類、あるいは、人生において「昼」が好きな時期、「夜」が好きな時期みたいなのがあると思うんだけど。 自分は、たぶん、それがいつ頃だったかは全然わからないんだけど、ある時期を境に、だんだん「夜」の方を好むようになった……、 かな?w だからだと思うんだけど、「最終夜」で明かされる『燭光』という絵には何の魅力も感じない。 それこそ、この限定カバーのイラストのような、窓の外で舞っている桜の花びらやシートの上の一輪の桜みたいな、いかにもな”映え”要素を散りばめただけの薄っぺらい絵…、つまり、見ていて、そこに描かれている世界に引き込んでくれない絵というイメージ? あるいは、誰もが思い描く明るさや元気さ・健全さを、「みんながイメージする、明るさや元気さ・健全さはコレなんだから、アナタだってそういう風にならなきゃ、今はハラスメントになるんだからねっ!」と世間の一部の声の大きい人たちの価値観を押し付けてくる、みたいな感じって言ったらいいのかなぁーw いや、文中で描かれていた『燭光』を好ましく感じたのなら、それはそれで全然OKなのだ。 なぜなら、それは、おそらくその人が明るくて元気で健全な人だからだ。 まっとうに元気で、まっとうに明るく、まっとうに健全だからこそ『燭光』を好ましく感じるんだと思う。 それは絶対によいことだ。 嫌味でも、あてこすりでもない。本当にそう思う。 ただ、(失踪する前の)長谷川が、あるいは、尾道でまだ高校生だった長谷川が語る、ガガーリンが言ったという”地球の青さの背景に広がる宇宙の暗さにこそ衝撃を受け、その闇がどれほど深いか、どれほど空虚かということは写真には絶対表せない。その宇宙の深い闇のことを考えると、怖いような感じもするし、魅入られる感じもする”という言葉があるように。 自分は、もちろん宇宙に行ったことがないのでw、その宇宙の深い闇がどれほどのものなのかはイメージできない。 が、自分は泳げないからか、水深何百メートル、何千メートル(水深何千メートルの海を見たことがあるかは知らない)の海を見ていると、その波間の下にどれだけの水があるんだろう?とその果てのない深さを思い描いてしまって、ものすごく怖くなる。 また、それほど深い海でなくても、断崖の下に広がる海面を見ていると、「あそこに落ちたらどんな感じがするんだろう? 頭の上まで沈んでも足は絶対着かなくて、それどころか、底はそのはるか何メートル、何十メートル下にあるんだろうな…」と想像してしまって、気が狂いそうな恐怖にとらわれる。 だからこそ、ふらーっとそこに引き込まれそうな気がしてくるっていうのかなぁー。 この本を読んで、「夜行」の世界は闇の世界=よくない世界、「燭光」の世界は光の世界=今の自分がいるよい世界と考える人は多いと思うんだけど、どうなんだろう? いや、そういう風に考えるのは、健全で正しいイメージなんだろうし。なにより、それはいいことなんだと思う。 ただ、「最終夜」のラスト、主人公の大橋が岸田邸を出た後に“今まで耳に入らなかったのが不思議なほど、それらは賑やかな朝の音だった”とあるように。 あるいは、その後、“「……大橋君なのか?」その声はひどく懐かしかった私は深く息を吸って、「おはようございます」と言った。その時こそ朝を朝らしく感じたことはない“とあるように。 今の自分がいる世界が「燭光」の世界だとか、「夜行」の世界だとかはどうでもいいことで、自分が今いる世界こそが自分がいるべき世界なんだし。 自分が今いる世界こそが、自分がいていい世界だということを、人はちゃんと認識しなきゃならないというのはありつつ。 でも、今いる世界で何かで思い悩んだり、いろんなことで疲れ果ててしまった時、あなたには「夜行(or燭光)」の世界があるよ、ということなんじゃないだろうか? それこそ、そういう時は夜行列車に乗って、「夜行」の世界だろうが、「燭光」の世界だろうが、とりあえず好きなだけ行ってろ!みたいな(爆) もっとも、今はコスパ、タイパこそが絶対正義の世の中wだから、夜行列車なんて、ほぼ消滅しちゃったけどね┐(´д`)┌ あ、でも、今は夜行バスがあるのか! 夜行バスって、どんな感じなのかなぁー。 一度、夜行バスに乗って、どこか行ってみようかなぁー。 夜行列車は学生の頃、よく乗っていた。 一番乗ったのは中央本線だけど、信越本線も結構乗った。奥羽本線もあるな。 どれも限定カバーにあるような特急車両のふかふかしたシートじゃなくて、急行車両の背もたれが直角のシートで。朝になる頃には体がガチガチに強張っちゃって、あちこちが痛くなってたけどさw そういえば、「第三夜:津軽」の中で、登場人物が「冬はあけぼの…」と言う場面があるけど、冬の夜行列車はあの特有の寒々しさ…、ムッとするくらい暖房が効いているのにどこかに寒さを感じる、あの感じがいいんだよね。 2時間くらい乗っていて、ふと目を覚ますと、窓の外の真っ暗な中に雪が無数の線になって後ろに流れていくのが見えて。 寝ている友だちに「雪降ってきた…」と言うと。「えぇっ?」なんて目を覚まして、一瞬窓の外に目をやって「あぁ…」と、またすぐ寝入っちゃう。 いいなぁー、コイツ、よく眠れて…、なんて思いながら、ぼぉーっとした頭で真っ暗の中に降る雪をずっと見ていると、突然「カン、カン、カン…」と踏切の音が聞こえては去っていく。 ポツンポツンとある家を見て、布団で気持ちよく寝てるんだろうなぁー。いいなぁー。オレはなんで山なんか行かなきゃなんないんだろ?という、山ヤあるあるwに酔っていると、いつの間にか寝てる。 この限定カバーにある夜行列車の車内はやけに明るいんだけど、昔の夜行列車(特急車両じゃなくて急行列車の車両)って、あんなに明るくないんだよ。 もちろん、夜行列車だからって車内の明かりを暗くするわけじゃないんだけど、でも、眠ってもうつらうつらだから脳の働きが弱まるのかな? 視野が狭くなる感じ(徹夜で仕事してると視野がそうならない?)があって、そのせいで普通よりちょっと暗く感じるんだよね。 その感じが「燭光」よりは「夜行」に近いって言うのかな? 変な話、夜行列車のいいところっていうのはそのくらいだ(爆) てことで、以下は感想のような、自分なりのネタバレのような。 読みながら思ったことを、パラパラ書いておく。 *以下は結末の内容のかなりのところまで触れているので、この本を読んでない人は読まない方がいいと思います。 「第三夜」までは、とにかく、夜の感じが心地よくて、ただ読んでたんだけど、「第四夜:天竜峡」の佐伯が言うことがいろいろ示唆にとんでいて、そこから読む速度がぐっと遅くなった。 「言葉が我々の目をふさいでくれる。  たとえばあなたが車窓に目をやれば何か見えている。  しかし、あなたは気づかぬ内に『言葉』を見ているのです」 「我々は相手の顔を見ているようで見ていない。  怒っているとか、泣いているとか、胡散臭いとか、紋切り型の言葉を与える。  いうなれば独り相撲。  しかし風景が無限の奥行きを持つなら、人間の顔も同じでしょう。  言葉に頼らずに相手を見ることができれば、見えぬものがおのずと見えてくるのです。  だがこれは見たいものを見るということではない」 また、佐伯は岸田サロンである大学生が「真実の世界を覗かせるのが芸術家の役割だ」と言った時、”「そんなのは魔境さ」と嗤った。”という件。 魔境というのは、修行僧が悟りを求めるあまり、自分の頭にある、最大公約数的な「悟りの概念」こそが悟りの境地だと思い込んでいることで、修行中の僧は無意識にそれを見ようとしてしまう。そうして得られた(自分のイメージ通りの)悟りを、「自分は悟りをひらいた」と錯覚してしまうことらしいのだが。 佐伯はさらに、“「俺に言わせれば芸術家なんてのはみんなそのたぐいさ」と笑っていた。”とある。 思うに、佐伯が言っていたそれは、次の「最終夜」に出てくる、「燭光」と「夜行」の関係性なんだろう。 そう書いてしまうと、「燭光」が偽りのものであるかのようになってしまうが、そう単純なことではなくて(というか、そういうことではない)。 僧がその道のプロとしての悟りを得るために修業をするのであれば、魔境による悟りは真の悟りではないからダメだけど。 でも、僧でない一般人であれば魔境によって得られたマガイモノの悟りでも、それなりに有用で。 そもそも、それこそが人々の普通の営み(日常)でもあるということなんだろう。 ただ、「第四夜」のラストにあるように、時に「夜行」の世界は人を死に誘うこともある。 とはいえ、人にとって「死」という言葉は、死=わるいこととなっているが、それは言葉が示す意味に惑わされているだけなのかもしれない。 つまり、人にとって「死」という言葉はわるいことを意味する言葉だから、安直に死ぬことはわるいことと思っているに過ぎない。 とはいえ。 そう考えること自体が、「魔境」によるマガイモノの死の肯定なんだ、と考えることも絶対必要で。 つまり、「夜行」の世界で岸田が死に至ってしまったことが、その時の岸田本人にとってよいことだったのか?、よくないことだったのか?ということを考えずに、たんに死を肯定することは「魔境」にすぎない。 つまり、自分がそこに見たいものだけを見て、見たそれを肯定する言葉を与えているだけということなんだろう。 最近とみによく思うんだけど、何かの事象に言葉(名称)がついた途端、多くの人が”思考停止”状態になって。 それぞれの人がそれぞれの場面でその言葉(名称)を使っていく内に生じていく、その言葉の意味の広がりを一切想像しないで、他の人が言うその言葉を自らの認識(意味)と同じように使っていると思い込んでいることが多い気がするんだよね。 あるいは、何かの事象に言葉(名称)がついた途端、多くの人がそのことに言葉(名称)がついたことでそのことが正しいことと証明されたと信じてしまって。 挙句の果てには、そのことをまるで信者のように盲目的に信仰してしまうみたいな。 そんなことが変に増えたような気がして、しゃべりまくる人や、やたらと笑みを浮かべて話す人、「ありがとうございます」を繰り返して話す人、あるいは(活字メディア以外の)文字を多用するメディアや番組は絶対信じなくなった(^_^;) その最たるものが、文字がやたら書かれている本の帯(爆) (あ、あれは活字メディアか?w) それはともかくw、その「魔境」という考え方は、最近いろいろなところで耳にする「ネガティブ・ケイパビリティ」と通ずるものがあって面白かった。 「ネガティブ・ケイパビリティ」というのは、正解のない事態をそのまま受け入れる能力を言うらしいのだが。 つまり、この本に出てくる「魔境」というのは、あらかじめ自らの中に朧にある正解だと思っていることを、他者の意見の中を無意識に“意図的に”探して、見つけてしまうことで、それを正解なんだと安心して、それで済ませてしまうという心の動きなんだろう。 多くの場合、あらかじめ自らの中に朧にある正解だと思っていることというのは、不安や不満といった自らの感情によってそこにあるものにすぎないわけだ。 他者の中にあるそれを安直に正解だと思ってしまうのは、他者のそれが自分の不安や不平が肯定された、あるいは「自らのそれが正しかった」と勘違いするからだ。 それは、佐伯の言うように、まさに「独り相撲」。 そういうことなんだろう。 ていうか、本の感想からはちょっと外れるけど、「ネガティブ・ケイパビリィティ」って、要は、胡散臭い顔で正しいっぽいこと言っている世間に付和雷同しないで、泰然自若としていればいいんだってことだよね。 今更、新しい言葉を振り回すのは、「ネガティブ・ケイパビリティ」に反することなんじゃない?(爆) そんな、言葉を信じないみたいなことを書いていてなんだけど(^^ゞ ふと、「消失点」という言葉が浮かんだのは、「最終夜:鞍馬」の中にある、(「燭光」の世界に行ってしまった?)主人公の大橋が中井と柳画廊に歩いていく場面だった。 “こうして夜の街を歩いていると、学生時代のあの夜へそのまま通じていそうに思われた。”を読んでいたら、「あぁー、何かの拍子にこんな風に感じることや場面ってあるよなぁー」と思っていた時。 ふと、ティッピングポイント?、現在と過去の接点?、交接点?みたいに考えていたら、「あ、この場合(夜行の世界と燭光の世界)で言うなら、むしろバニシングポイント(消失点)か」と思いついたのだ。 でも、バニシングポイント(消失点)って具体的にどういうことを言うんだっけ?と検索してみたら、絵画とかで使われる用語なのかな? 要は絵を遠近法で描く時の、本来は並行の線が奥に行くほど狭まって、最終的に一点に交わるところを「消失点」と言うらしいんだけど、ウィキペディアにある直線の線路の画像が一番わかりやすい例だろう。 つまり、「第四夜」で佐伯が言ったことに対し、このお話の語り手である田辺が「我々は車窓を見ているようで見ていない。そう言いたいわけですか」と言う場面があるように。 普通、人が「夜行」の絵(銅版画)を見た時、消失点がどこにあるか?みたいには見ないわけだ。 全体的に漠然と見て、気にいるか気に入らないかみたいな判断をして、気に入る場合は細部を見ていくというのが大概だと思うんだけど、でも、そこに人物が描かれてあれば、そこに目が行く。 お話の設定としては、その人物(手を振っている顔のない女性)が夜行の世界と燭光の世界の消失点みたいになっていて。 消失点に気づいた人はそこに引き込まれていってしまう、みたいになっているのかな?なんて思った。 「最終夜」では岸田の13年前の尾道の旅が語られるのだが、その中に昼間、美術館で出逢った女子高生が言っていた言葉が、“旅先の町で静かに過ごす夜、ふと淋しさにとらわれた心にしのびこんでくるような言葉です。”とある。 つまり、手を降る女性という「消失点」が、”淋しさにとらわれた心にしのびこんでくる”ということなのだろう。 「夜行」の絵の女性に消失点を見出してしまう人というのは、その時、誰もが不安や不満、不遇等の心に満たされる何かを抱えていて。それがあるからこそ、そもそも「夜行(燭光?)」の世界に引き込まれやすい状態になっている。 だからその顔のない女性に消失点を見出し、そこに意識をすぅーっと持っていかれ、茫然自失のまま「夜行(燭光)」の世界に行ってしまう。 …ということなんだろう。 たぶん(^^ゞ その後、岸田は、“ふいに僕は妙な気分になりました。真夜中の世界に宙吊りにされたような感覚に襲われたのです。そんなにも夜が深く、広く感じられたのは初めてでした。”と語り。 さらに、その尾道の夜の夢の中で、美術館に現れた女子高生に囁かれた後、自分が死んでいることに気づくのだが。 なのに、岸田はその夢を“なんともいえない淋しさと嬉しさの余韻が残ってました”と語って。 散歩に出た尾道の町で、ある一軒家の窓から身を乗り出している美術館の女子高生に「おはようございます」と挨拶される。 その瞬間岸田は、“夜明けがきたーー。そう僕は思ったんです。”と言って、主人公の大橋と中井に例の『燭光』の版画を指差すわけだが。 その流れを素直に読むなら、岸田は美術館の少女(=女子高生の長谷川)によって、「夜行」の世界から「燭光」の世界につれ去られたということなんだろう。 ただ、つれ去られたというのは語弊があるかもしれない。 というのは、美術館の少女は、その人の意志に反してまでその世界に連れて行くのではなく。日常に疲れてしまったような人がその世界に魅入られた時にだけ、その人をその世界に誘う存在(誘って“くれる”存在?)のように感じるからだ。 そして、その3年後。 つまり、「第一夜」の前で主人公の大橋によって語られる、長谷川が失踪した10年前の鞍馬の火祭の夜。 岸田はそこ(鞍馬の火祭)で尾道で出逢った女子高生(長谷川)と再会し、結婚。 一方、その世界(燭光の世界?)では、失踪したのは主人公の大橋となっているのだが。 ちなみに、長谷川が失踪した世界(夜行の世界?)の大橋は、10年後(現在)の鞍馬の火祭で失踪。 10年前に失踪したのが長谷川ではなく、主人公の大橋が失踪した世界(燭光の世界?)に行ってしまうのだが、そこで岸田と結婚した長谷川と再会する。 しかも、10年前に失踪した世界(燭光の世界?)の中井とともに。 4人で楽し気に会話する中、大橋だけが尾道の「燭光」が朝の風景から夜の風景に変わっていくのを見る。 気づくと、大橋はがらんと誰もいないその家(夜行の世界?)で、テーブルの上の「夜行」の尾道の絵を見ている。 岸田邸を一人出た大橋は朝の“洗い清められたように美しい空の下”で、昨夜、自分が鞍馬の火祭で失踪した世界(夜行の世界?)の中井と電話をかける(電話をかけたのは夜行の世界? それとも燭光の世界?)。 ……というのが「最終夜」のストーリーなんだけど、(最終夜を)読んでいて気になるのは、長谷川の存在(している世界)が時々曖昧になることんだよね。 特に、10年前の鞍馬の火祭で、岸田が尾道の美術館で出逢った女子高生(長谷川)と再会する場面。 その瞬間、そこに長谷川が2人存在するような気がするんだけど? だって、岸田が再会した長谷川のその時の状況というのは、一緒に来た大橋がいなくなって心配して探しているわけだ。 とてもじゃないけど、その3年前に尾道の美術館で立ち話した程度の人と再会を喜んでいる状況じゃない。 そもそも、長谷川は大橋だけでなく、中井たちとそこに来ているわけだ。 であれば、中井はその時点で岸田と知り合っているはず(だよね?)。 もちろんその後、二人は結婚するわけだから、そんな状況下でも運命の糸を感じていたんだというならそれまでなんだけどさ。 でも、素直に読むなら、一方の長谷川は一緒に来た仲間たちと大橋がいなくなったことに右往左往の大変な状況。 もう一方の長谷川は、再会した岸田とフォーリン・ラブ(爆) (現在は岸田の妻である長谷川が、失踪した大橋と10年ぶりに電話で話す時の「わたしです。長谷川です。覚えてる?」が妙に不自然な言い方に感じてしまうのは勘ぐりすぎ?) また、岸田が尾道で出逢った美術館の女子高生(長谷川)も、その夜、ホテルに行く途中に見かけた女と夢に出てきた「怪しげな美術館の女子高生(長谷川)」と、翌日の朝に陽光の中で挨拶する「健康的な美術館の女子高生(長谷川)」、2種類存在するんだよね。 さらに言えば、岸田が美術館で出逢った女子高生(長谷川)の外見の描写と、「第四夜」で田辺が飯田線の車内で出会った女子高生の外見は同じだ。 田辺の話は2年前のことだけど、その田辺は主人公の大橋と同じ世界(夜行の世界?)の住人だから、当然10年前に失踪した長谷川のことを知っている。 10年前に大学生だった長谷川が女子高生になっているのはあり得ないこととはいえ、田辺はなぜその顔に長谷川を思い出さないのか? つまり、それが佐伯の言う、「我々は相手の顔を見ているようで見ていない」ということなのか? ただ、「第四夜」の最後。 田辺と話す相手の関係がそれまでの「女子高生」と書かれずに、「俺たち」となり。 相手の話し言葉から「です、ます」が消えるのは、田辺はそれが長谷川だと気づいたということなのかもしれない。 いずれにしても、長谷川というのは、「夜行」の世界と「燭光」の世界を自分の意思で行き来できる「魔境」の人物で。 それどころか、岸田を操って「夜行」の世界では『夜行』という作品群を。「燭光」の世界では『燭光』の作品群をつくらせているんじゃないか?とまで勘ぐりたくなってしまうんだけど!? ただ、そうではなくて、大橋たちにとって長谷川というのは「10年前に失踪した人」という特別な存在であることで、その場面で見るそれが長谷川に見えるだけなのかもしれない(そういう意味で言うなら、大橋が見ている長谷川と、岸田が見ている長谷川は同じ姿なんだろうか?)。 というか、「第四夜:天竜峡」の前のお話までは、ただその物語の世界に浸っていただけなので気づかなかったけど。 あらためて見てみると、「第一夜:尾道」で中井は、失踪(して尾道で出会った?)した妻が長谷川と似ていたと語っているし。 「第二夜:奥飛騨」と「第三夜:津軽」の中では長谷川がそれほど語られないものの。 それでも、「第二夜」の冒頭で大橋が”長谷川さんが「武田君は甘え上手なところがある」と評した”というところは、彼と川上美弥の関係を思わせないでもない。 また、「第三夜」の藤村と長谷川の関係は、藤村と佳奈の友だちという関係とダブる。 「第四夜」の女子高生は言うまでもないし。「最終夜」の冒頭にある中井と大橋の会話にある、「君は長谷川さんのことが好きだったんだろう」「それはみんなそうでしょう」「……そうだね。もちろんそうだ」という、「好き」の意味のニュアンスの微妙な違いも読みようによってはかなり意味深だ。 ただ、自分の意志で行き来しているかはともかく、「夜行」の世界と「燭光」の世界を行き来しているという意味では主人公の大橋も同じだし。 中井、武田、藤村、田辺だって、それぞれの話で語ったことを考えれば、冒頭で主人公の前に現れた彼ら彼女はどちらの世界の住人かわからない、得体のしれない存在とも言えるんだけどね(^_^;) とはいうものの。 個人的な好みで言えば、このお話はそういうこねくり回したカラクリではなく、たんに「夜」のお話に耽溺したいって思うかな? だって、彼ら彼女らがどの世界に住んでいようと、主人公(読者)にとっては今も変わらない親しい友人たちだ。 その意味では、自分は語り手の藤村が持っていた、自らの子供の頃の記憶と夜の世界が交差し混ざり合っていく「第三夜:津軽」が一番好きかな? ただ、このお話の世界観が朧気に語られ始める「第四夜:天竜峡」も、飯田線の乗車時間の長さも重なって、この先一体どこに行き着くんだろう……的な、甘い寂寥感も捨てがたい。 たぶん、自分は「夜行」の世界の住人なんだろうな。←ばぁ〜か。酔ってんじゃねぇ(^^ゞ

    5
    投稿日: 2025.06.16
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    コウペンちゃんカバーのバージョン買ったのですが、カバーでのファンタジー✖️ホラーと書かれていたのとカバーが合わさって、ちょっと怖いけど最終的に心温まる系かなと思ったら大間違い!怖い描写はしっかり怖く、途中何度諦めようと思ったことか。内容がとても不思議で、読み終わった今もあまりはっきりしていません。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    森見作品の中では真面目? ファンタジーにホラーに面白かったが、ところどころ説明不足に感じて、モヤっとしてしまった。想像力不足かも。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    ずっと読みたいと思ってた作品 すごく不思議な物語でした ゾッとするのになぜか美しいと感じたし、恐いと思いながらもどんどん読み進めてしまう世界観でした 今自分がいる世界が表なのか裏なのか そもそもそういう概念自体あるのか 読み終わってみると、自分の世界と照らし合わせて考えてしまいました 物語の登場人物もどっちが本当の世界なのかわからずで、ただ最後の1行に戻って来れたのかな?という希望が見えました 恐い気持ちもあるけど、一度夜行列車に乗って遠くの街に出掛けてみたいと思ってる作品でした

    3
    投稿日: 2025.05.08
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    世にも奇妙な物語のような、不思議な怪談話 旅をしているような、夜の闇に囚われるような、最後は朝焼けが見えるようなそうでないような、不思議な作品 論理とか伏線回収とかそう言う作品ではないので、 前記のような不思議な体験をしたい人は読んではいかがでしょう。

    4
    投稿日: 2025.04.22
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    ★4.1 鞍馬山の火祭りの日、彼女は失踪した。 彼女の不在を抱えたまま、五人の男女は五つの土地で、それぞれ“夜の物語”に出会う。 「この話はどこまでが現実で、どこからが夢だったのか」 読後、胸の奥に残ったのは、説明のつかないざわめき。怪談とも幻想譚ともつかない物語が、どこか自分の記憶や夢の奥底と響き合うような感覚。 『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』で見られるような軽妙さとは異なり、森見登美彦がこんな静謐で不穏な語りを書ける作家だということに、素直に驚いた。 この短編集の魅力は、“断片がゆるやかに円を描いていく構成”にある。 それぞれ異なる「失踪の物語」、そのひとつひとつに違和感や謎を抱えながら読み進めるが、最後の「花屋町」編で、それらがゆるやかに回収されていく。 けれどその回収は決して完全ではなく、「すべては明かさない」という作家の美学が貫かれている。その不確かさが、まさに“夜行”というタイトルにふさわしい。 現実と非現実の境界、光と闇のあわいに立ち続けることこそが、この作品の核なのかもしれない。 森見登美彦は「京都」という都市の持つ時間の層や、ユーモラスな学生たちのやりとりを通じて物語を描いてきたが、この『夜行』では、そうした“場所”や“人間関係”さえも朧にし、「記憶」「喪失」「不可逆性」といったより根源的なテーマに向き合っている。 彼が描く“夜の世界”は、単なる暗さではなく、静けさと優しさ、そしてどうしようもない哀しみをたたえている。 さて、 あなたがこの本を読み終わって見上げた世界は、読み始める前とほんとに同じ世界ですか?

    13
    投稿日: 2025.04.15
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    ちょっと怖くて不思議な、「夜行」という絵にまつわるいくつかの話。 都市伝説を高解像度の映像で近距離から眺めているような不気味さ! とてもおもしろかった。

    1
    投稿日: 2025.04.06
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    表紙で勝手に青春ものと思い込み、いつ四畳半とかみたいなわちゃわちゃ青春こじらせ系が始まるのかな~ってわくわくしてたら、ホラーだった…。 怖いものは何も出てこないんだけど、狂気ともオカルトともつかない得体の知れない登場人物が静かに怖い。淡々と進むところも怖さに拍車をかけている。

    2
    投稿日: 2025.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー、青春、ファンタジー、旅などいろんな要素が混じった作品。森見さんっぽいようなぽくないような不思議な作品だった。この4要素がうまく絡み合っていて、旅のお供にばっちりだった!5箇所の旅行話がつながり合うような短編集で、はっきりわかりきらない結末もすごく楽しかった。夜ってすごい不思議な力をもっているなあ。

    0
    投稿日: 2025.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物が語る不思議な旅の話を聞けば聞くほど、不気味さが募るばかり。 最後まで、「なーるほどね!チャンチャン!」とはならず、変にフワフワした余韻が残る。 著者は面白おかしい話もうまいけど、こういう妖しい世界を作るのもうまいなあ。

    0
    投稿日: 2025.03.12
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    好きなイラストレーターさんがカバーイラストを担当していたので購入しました。 第四夜までとにかく怖い。 夜の暗い闇の中ではとてもじゃないけど読めなかったかも。 第五夜で衝撃の種明かしが。 つまりどういうこと…!? もう一度最初から読み返したくなるお話でした。 難しい…!

    0
    投稿日: 2025.03.01
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    やっぱり森見さんの世界観が好き。 このなんとも言えない不思議な気持ちになる、唯一無二な感じの世界観にすごく惹かれる。 読み終わって、どういう話だった?と聞かれても上手く伝えられない、自分の中に刻まれる物語みたいな感じも好きなポイント。 今作は最近ハマっているホラー要素があって、より楽しめた。 物語の舞台は行ったことのない、知らないところばかりだけれど、風景描写からはっきりと想像できるし、この場所知ってるかもとなるのも面白い。 再読もしたいし、森見さんの他の作品も色々読んで、浸りたい。

    2
    投稿日: 2025.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    行方不明になった長谷川さんの仲間を10年ぶりに大橋くんが集めて、長谷川さんこ行方不明になった鞍馬の火祭りに行くことにする。 仲間たちの、岸田さんという銅版画家の「夜行」にまつわる偶然と思われる話が続く。 最後になり、大橋くん以外の人にとっては、大橋くんが行方不明になっていることがわかる。その世界では「曙光」という大橋くんの世界では存在が未確認だった連作が存在した。 長谷川さんがいなくなった大橋くんの世界と大橋くんがいなくなった長谷川さんの世界との関わりがよく分からないまま終わってしまった。鞍馬の火祭り、長谷川さん、大橋くん、岸田さんがポイントだったのだろうけど、読み解けないまま読み終わってしまい、なにか不完全燃焼感が残った。

    0
    投稿日: 2025.02.14
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    情景描写がうまく、映像が浮かんでくるよう。全編を通じて不穏な空気感がよく出ている。伏線回収がされず放り出したような展開は好みが分かれそうだけど、個人的には気にならなかった

    3
    投稿日: 2025.01.21
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    全体的に不思議な話が続いていて、最後まで読んでもあまり中身が理解できなかった。ファンタジーや考察が好きな人には合っていると思う

    0
    投稿日: 2025.01.21
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    2016年に読んで以来、約9年ぶりに読み返した。森見登美彦氏の本は須く読んでいるが、こちらの作品はきつねのはなしの系譜。 夜は短し歩けよ乙女、有頂天家族がコミカルな作品だとすると、夜行はホラー寄りと対をなす。個人的にはきつねのはなし同様、好みである。 2016年当時は西日本にいたので京都は身近な存在だったが、2025年現在は東日本と遠くにいる。話に出た津軽がより身近だ。自分自身もそう言った意味では対を成すのか。 更に面白いのはこの作品でも夜行と対を成す曙光が話のキーとなる。 当時読んだ時は話のラストに薄気味悪さを感じていたが、今改めて読むと、ある意味ハッピーエンドだ。長谷川さんもきっと、今も幸せにしているのだろう。 次に読む時はまた違うことを思い浮かべるのか、また自分自身も京都近くに戻るのか、分からないが、また、どこかで、この本を通し、過去の自分と語り合いたい。

    1
    投稿日: 2025.01.18
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    2017年第7回広島本大賞 そして 2017年の直木賞候補作 先日「夜は短し歩けよ乙女」を読んだ時 コミックの「夜行」の無料立読みしていて 続きが気になっていました ようやく読みました こちらも森見登美彦作品でしょうか?という程 今まで読ませていただいた作品とは表現が違う 文章が違う 世界観は ちょっと同じかな びっくりしたままその世界観に入り込めます 十年前の女性の失踪を軸に 尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡、鞍馬と 仲間たちの怪談めいた体験が綴られ そこには銅版画「夜行」の連作との不思議な関係が 異世界 異空間 並行世界へと 誰が消えていくのか 何処へと繋がっているのか 魅惑的な作品でした

    84
    投稿日: 2025.01.08
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    ん、これ本当に森見登美彦だよね?っと思って何回か、作者を見直した。 自分の知ってる森見登美彦の文体じゃない。めちゃくちゃホラーだ。そして、グイグイ読ませる。まるでスティーブンキングのよう。 あらすじは難しくてうまく説明できない。 ある英会話スクールに通っていた仲良しメンバーがそれぞれ、不思議(恐怖)体験をした話をしていく。 その話には整合性があるような、ないような。 共通点はある作者の銅版画。。。 同作者の熱帯も難しかったが、この作品も素晴らしい。気持ちよくケムに巻かれるこの感じ嫌いじゃ無い。嫌いじゃないよ!!

    37
    投稿日: 2025.01.08
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    岸田氏の作品”夜行"を通して、大橋くんの不思議な体験を物語にしていた。謎めいた箇所がおおく、理解に苦しんだところもあった。

    4
    投稿日: 2025.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    森見登美彦らしい、没入できる作品。 この異世界に没入するような感覚は森見登美彦作品でしか味わえない、他に形容しがたいものがある。 また、地名を選ぶセンスが自分好み。なにか不思議なことが起こりそうな土地ばかり。 内容の意味を全て理解することは不可能ではないかと思うが、理解出来ればいいという話ではないとも思う。

    3
    投稿日: 2025.01.05
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    鍵を握る銅版画と話し手たちによって紡がれる怪談ファンタジー。尾道から始まるストーリーが、学生時代に鈍行列車で広島〜山口を旅したことを思い出させた。百鬼夜行のような、あやかし要素もあるけれど、夜行列車に乗って旅をするなんともいえないワクワク感も思い出させてくれた作品。上野発の夜行列車でどこへ行こうか。飛行機とか新幹線とか移動時間を短くする方法を考えがちなのだけれど、夜行列車は乗ることが旅の目的であって、そういう旅のスタイルの良さを思い出させてくれた。

    4
    投稿日: 2025.01.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「夜行」と「曙光」という絵のもとに二つの世界が存在するっていう世界観が、不思議な出来事に絡めて少しずつ種明かしされていく感じが面白かったです。 岸田さんと長谷川さんが再会したことで二つの世界が分離したということは、長谷川さんと両思いだった(?)大橋くんは岸田さんにとっては邪魔者だから、長谷川さんと結婚するための「曙光」の世界から大橋くんを追い出したのかな、とか思いました。 ただラストの種明かし後、それまでの各話の答え合わせがなかったので、ちょっとモヤモヤした終わり方でした(自分で想像してねってこと?)。 一番答え合わせが気になった「津軽」の話は、藤村さんは「曙光」の世界では佳奈ちゃんみたいな性格ってことですかね? あと、田辺さんと佐伯さんは「曙光」の世界の岸田さんをどう思うのか少し気になりました。 森見さんの作品の中で「きつねのはなし」がかなり好きなので、似た系統の作品を書かれていたのは嬉しかったです。 ただ、地名が各章のタイトルだからと安直な理由で旅行のお供の本にしてしまったため、旅行中ホテルのフロントマンや夜道がちょっと怖かったです笑。 住み慣れたご自宅で読むことをお勧めします笑。

    1
    投稿日: 2024.12.23
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    森見先生がこんな話を書いていた事に驚愕。 個人的には今まで読んできたどの小説よりも不気味で怖かった。

    3
    投稿日: 2024.11.16
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    いのちを失ったものと生き残ったもの、被害を受けたものと免れたもの、死亡届を出したものと出せないままでいるもの、希望を失ったものと希望を残せているもの。 東日本大震災や自然災害による『境界線』 は、何なのか、余韻を残す作品。 解説が葉真中顕なのも頷ける。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1852868044101755363?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

    0
    投稿日: 2024.11.03
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    境界のはっきりしないものや闇や陰影に潜む美しさが素敵な作品でした。昔、「世にも奇妙な物語」が好きだったんですが、あれを見ている時に似たような感覚になりました。ただ、映像だとリアルの人間が演じるが故に、世界観が台無しになってしまうこともありますが、小説なら完全なものとして夢想できる点で、やっぱり小説は素晴らしいって思いました。 谷崎潤一郎は「陰翳礼讃」で、日本人は闇に潜む美しさを好むというような話をしてましたが、まさにそれを体現するかのようなお話でした。日本各地の自然と古めかしい家屋、夜闇の中で微かに照らされる田園風景のような、多くの日本人が懐かしい気持ちになるような情景が無限に続きます。 タイトルの夜行から想起されるように、夜行列車と百鬼夜行を掛け合わせた話になります。自覚しないうちに、1人他の世界に迷い込んでしまったような寂寥感が常に漂っています。 解釈が難しかった、みたいな感想を見かけたのですが、自分も世界観の設定は8割くらいしか理解できてないと思います。ただこの手の作品は、その曖昧さ夢を見ているような感覚にさせてくれて良いのかなと思いました。なので、読み返したとしても曖昧なままであって欲しいと思ったりしました。

    4
    投稿日: 2024.10.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    失踪した長谷川さんと近しい間柄だった5人の男女が岸田道生の銅版画「夜行」を巡って起きた不思議な旅の記憶を語る作品。 一言で言えば解釈が難しい本だった。 失踪から10年後に鞍馬にて再度集まり、自らの不思議な体験を独白していくというものだが、その内容がかなり抽象的で話の大枠しか掴めない感じがしてもどかしい。 結論だけ言って仕舞えば、「夜行」と「曙光」は対の関係にあり、夜行の世界では長谷川さん、曙光の世界では大橋くんが失踪するパラレルワールドになっているわけだが、この一言では表現できないモヤモヤ感がこの作品にはあってそこに奥行きがあって面白い。

    1
    投稿日: 2024.10.08
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    読解力を要する作品。 私には世界観とか前提とかがよく理解出来ず 結局なにがどうなってるのか 意味が分からなくて読みきれず中断。

    2
    投稿日: 2024.09.29
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    怖いとは聞いてたけれど、ほんとに思ったより怖くて笑、震えながら読んだ。夜読めないレベル。 森見さんなのに森見さんの独特なあの文体ではなくて新鮮で面白かった。 先が気になるからドキドキしながらバーッと読めて、読みやすい本だったなと感じた。

    1
    投稿日: 2024.09.24
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    書庫らでん 人が面白いって言っている本は手にして読んでみる 自分だけでは選ばない本を読んでみることって自分の世界を広げてくれます この作者の有名作品は読んだことあるし アニメになった作品も読んだことあるけど 作者からではなく、勧められたものからやってきた一冊 今いる場所は今いる世界はどこなのか何なのか 今の自分の場所を支えてくれているのは その世界に 「夜」と名づけ「朝」と名づけ 表と裏とは言わないし、もしかしたらもっと色々な世界が並行して存在し続ける 人の数だけ世界があり 私の世界とあなたの世界は揺れていて 不安定なものを重ね合わせて コミュニケーションしながら新しい世界を描いていく 少しだけ交わるタイミングを愛しく思って ないものをねだるのではなく そこに至った時間を支えあう

    0
    投稿日: 2024.09.14
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    森見登美彦さんの作品を数冊読んだだけの自分は、この人はコメディー作家なのだとばかり思っていましたが、いやはや仰天。ミステリーと言うべきかホラーと言うべきか、なんともとんでもないボールを放ってきました。 謎の失踪事件以来10年ぶりに鞍馬へ集まった登場人物たちが、同一作家の銅版画にまつわる体験談を代わる代わる語っていくのですが、そのどれもが奇妙で、薄気味悪く、もやっと感が残る後味の悪い話となっています。本人たちは何でも無い出来事のように振り返っているのですが、「とくに何ということもない平凡な旅の思い出」?いやいやそれ十分怪談だから!なんなら刑事事件だから!何みんなしてフツーに振る舞っているのか。そこが一番気味悪く、背筋が寒くなります。 最終盤の転回はお見事ですが、結局最後までモヤモヤは解決されず。もう一度読んでみると朧気ながらの構図は浮かんでくるのですが、あくまでも朧は朧。その向こうにある真実にはどうやら触れる事はできないようです。まあ、この消化不良感こそが魅力ではありますので、別に解決編を出せ!などとは思っておりません。大変楽しめました。

    6
    投稿日: 2024.09.14
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    不思議と言えばいいのか不気味と言えばいいのか、感想の表現に困った作品。 ホラーというより文章による特殊な怖さなのかなという印象でした。 考察するためにもう1度読んでみたい一方で解説が欲しくなりました笑

    10
    投稿日: 2024.09.10
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    美術館にいるときみたいな、ちょっと息がつまるような感じがした。 鞍馬の火祭り行ってみたいけど一人で行くの怖くなっちゃったな。でも誰かと行くと失ってしまうかもしれないからもっと行けなくなっちゃったな。

    0
    投稿日: 2024.09.08
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    舞台は京都 不思議な連作アート そしてパラレルワールドとくると 不気味さと噛み合わない謎が増幅しまくる独特な世界観

    17
    投稿日: 2024.09.01
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    怪奇と不思議と幻想。 森見氏の作品には明瞭な行先を見ないままにあやふやに世界を写す独特な空気感がある。 今作は特にその気が強く、どこを読んでいても彼の世界で迷子になっているかのようだ。

    0
    投稿日: 2024.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    森見さんの今までのイメージとは真逆の作風。こんな小説も書けるのかと少し驚いた。 怪談話めいていて不意にゾッとするけど、その中でも夜の少し寂しげな雰囲気と、仄暗さを感じながら 次は次はと止まらないまま読み進めた。ちょっとだけ『宵山万華鏡』にも似てる。それより不気味さが濃い。違う場所を歩いているようで、同じ場所を何度も何度もぐるぐる回っている気がする不思議な話だった。

    0
    投稿日: 2024.06.19
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    #読書記録 2024.6 #夜行 #森見登美彦 ホラー風味をまとったファンタジー。 京都だけでなく尾道や津軽、奥飛騨を舞台に、ゾワっとするけど魅力的な異界感が展開。この摩訶不思議な感じは最新作の「シャーロック・ホームズの凱旋」にも生きている。 やっぱり森見さんの紡ぐ文章は大好きだなーと再認識したよ。 #読書好きな人と繋がりたい #読了

    4
    投稿日: 2024.06.13
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    不気味さと美しさ。怖いもの見たさでどんどん読み進めてしまった。描写も美しい。森見作品の女性はいつも魅力的。

    1
    投稿日: 2024.06.08
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    森見先生らしい怪談よりのお話。間のお話がよく分からなかったけれど。久々の小説だからか読了感はある。面白かった。でも結局女の子の正体はなんだったんだろう…やはり…

    0
    投稿日: 2024.06.04
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    近代小説のようで、ふわふわした感覚で読了。怪談といえばそうだ。作中で川端康成の作品も出てくるので、そんな幻想的な世界を標榜した作品群だと思われる。“曙光”というキーワードはなかなかいいと思った。

    0
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    怪談だけれどほとんど(というかほぼ)人死には出ず、なのにどこかそわそわして淋しくなるような話だった。他の人の感想を見て、「夢十夜」みたいというのがあったが本当にその通りだし、新釈走れメロスならぬ新釈夢十夜といってもいいと思う。夢十夜以外にも、「雪国」、「桜の森の満開の下」などの影響も考えられるなと思われた。

    0
    投稿日: 2024.05.15
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    『ペンギン』に続き、モリミー作品八作目。ある女性が失踪し、ちょうど十年を経て、また同じメンバーで火祭に参加することに——。彼らは再び彼女に会うことが出来るのか…。コロナ禍じゃなきゃ、夜行列車に乗って旅に出たくなる感じ(*´꒳`*) 道中はホラーっぽく、いつものモリミー節(?)はあまり感じなかった。最後は衝撃でした!?まるでカセットテープのようだ。

    4
    投稿日: 2024.05.10
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    不気味で面白かったけど、各話結局どういうことなのか私にはよくわからなかった…。夢十夜みたいな雰囲気のお話。

    3
    投稿日: 2024.05.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議な森見さんらしい世界が広がっていた。鞍馬の火祭で姿を消した長谷川さんを忘れられない仲間たちが10年ぶりに集まり火祭に出かけることになった。それぞれ旅先で出会った不思議な出来事を語り始める。尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡。岸田道生の作品で繋がるパラレルワールド。夜行と暁光。大橋くんと長谷川さんが生きているのはどちらの世界か。決して交わらない。「夜明けの空気は冬のように冷たかった。今まで耳に入らなかったのが不思議なほど、賑やかな朝の音だった。そのときほど朝を朝だと感じたことはない」朝が来る。生きている。

    0
    投稿日: 2024.05.07
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    ついつい読み進めてしまった。 ん?何故?どうなるの?嘘だろ? いやいや、ちょっとおかしくないか? と言いながら引き込まれていく。 たまに、ヒヤッ、ドキっ!が心地よい

    1
    投稿日: 2024.05.05
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    仲間が一人一人不思議な出来事を語っていく形式で、かつそれに対する仲間のツッコミも不在なまま次に進んでいくので「え?!どういうこと?!」と非常にモヤモヤした。 明らかに異質なことが起きているのに何も説明がなく過ぎ去っていくので、ある種の狂気を感じでゾクゾクした。 正直何が起きていたのかの全体像はまだ私には掴めず、最後まで読んでも全てが明かされるタイプの話ではないのでハッキリした答えが欲しい私のような人には向かないかもしれない。 それを差し引いても「夜」の雰囲気が堪らなく好きです。

    0
    投稿日: 2024.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議な気持ちになりました。森見登美彦さん!という感じの物語でした。とっても面白かったけれど、どんな内容?と訊かれると困るような……。

    0
    投稿日: 2024.04.16
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    好きすぎる、、、、 何年経っても忘れられない作品。内容を細かく覚えているというよりは、この本の世界観、不思議さ、現実と虚像の混同。そういった感覚だけが今でも鮮明に残ってる。 また読み返したいな

    1
    投稿日: 2024.04.11
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    日本の色んな土地の描写があり、とても詳細に描かれていました。実際に行って見てみたくなる程です。怪談要素がややありますが、「絵画」を通して表裏一体を表現しているのではないかと思いました。 朝も夜も、今も昔も。 旅行気分をとても味わえる面白い作品です。

    0
    投稿日: 2024.04.04
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    予想していた内容と全く違うホラーミステリーでしたが、いい意味で期待を裏切る面白い作品でした。 森見登美彦さんの不思議な世界観が、恐ろしくもあり、悲しくもあり、なぜか清々しくもある物語の舞台を作り出しています。 ゾクっとする場面が多々あり、結末もまた寂しいものに読み取れることもありますが、私はとてもすっきりした読後感に包まれました。 お気に入りの作品のひとつになりました。

    1
    投稿日: 2024.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川さんの失踪から10年後の仲間との再会、そして銅版画家、岸田道夫の連作作品をめぐる仲間の語る体験がパラレルワールドと繋がっていることが徐々に明かされていく。そして遂にはもう一つの世界へ迷い込む。 それぞれのエピソードで行方不明になる人達は別の世界に行って戻ってこないのだろうか、曖昧にされた謎は読者の解釈に委ねられるが個人的には伏線の回収はしてほしい気持ちになる。 仲間の語るエピソードがどれも中途半端の語り終えるので消化不良のまま読むことにもやもやする。作者らしい作品ではあるが。 情景描写はとても幻想的で、特に第四夜「天竜峡」での電車での情景はあてのない旅に出かけたくなりました。

    4
    投稿日: 2024.03.17
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    各章が、どんどん読みたくなる興味深い内容でした。ただ、結末は色々と解釈ができる、わかりやすくはないものでした。個人的には結末がスッキリした話の方が好きなので、そこは残念と感じましたが、面白いことは確かです。

    2
    投稿日: 2024.02.25
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    途中までは仲間内のひとりひとりが体験した「え、結局なんだったの…?」っていうスッキリしない微ホラー話の短編。 なんだなんだと思いながら読み進めていき【曙光】と【夜行】が繋がったときに鳥肌が立った。 ちょっと難しかったから再読したい。

    2
    投稿日: 2024.02.21
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    結末が曖昧で謎に満ちたまま終わっていく。でもそんな物語が好きで堪らない。 謎が謎のままで終わる。ふと夜に浸り、朝日を見たいと思った。

    4
    投稿日: 2024.02.14
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    森見登美彦にしては珍しいダークファンタジーのような物語。物語に合わせて普段の森見節の軽快な感じはなかったので期待されてる方は要注意。ただ物語はロードムービー的要素もあり、京都を中心にものがたりを展開する一歩先で展開され面白かった。

    1
    投稿日: 2024.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    百物語のように語り部が順に話し出す。どれも得体のしれない怪しさのあるお話。結末がどうなったのかわからないもどかしさを感じるが、嫌な感じではなく、先を読みたくなる。夜行と曙行、2つの世界。そういう異次元がもしかしたら存在するのかもしれない。読み終えた後も、謎が深まるお話だった。

    4
    投稿日: 2023.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今までほぼミステリーしか読んでこなかったから、こういう答えのない話が初めてで難しかったな! 読んでる途中も不思議で不気味なことが多くて、???って思いながら読み進め、最後まで読み切っても謎なままだったのがちょっとモヤモヤした。 でも、2つの世界を行き来できたら面白そうだろうな〜とは思う。

    3
    投稿日: 2023.12.10
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    《感想》 友人のイチオシだったため鑑賞。 当初は怪談を通して人間の闇や弱さを描こうとする作品だと思っていた。よって、暗い話で終始すると予想。しかし、読了後は意外とすっきりした。夜行と曙光すなわち夜と朝の表裏一体を、主人公が二つの世界を行き来するという形で示し、闇と光の両面性を描いていたことに面白さを感じた。 暗い話に終始するかと思っていたが、最後は朝が来たことに安堵感を覚えた。 夜明けはまたやって来るのだろう。 《印象に残ったシーン》 ▼ 闇の中、高い丘の上の家を登る 頭の中にシーンがありありと思い浮かぶ。 ちょうどこの本を読む1週間ほど前に、三春城に行った際に急な坂を登ったからだろうか…。 《MVPキャラクター》 ▼ 佐伯(岸田サロンのメンバー、偽お坊さん) 人間の心理と真理をつく発言 人間は見たいものを見ようとして物事(人や景色)をよく見ていない。人の顔をしっかり見つめることで見えないものが見えてくる。もっとも、それが見たいものとは限らない。 《ぐっときたフレーズ》 「同じ朝は一つとしてない。ただ一度きりの朝」

    0
    投稿日: 2023.12.05
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    ホラー系は得意だけど、夜中に読んでてゾワっとした記憶がある。 不思議な終わり方をする変わった作品で、面白かった。 2023.7 読了

    8
    投稿日: 2023.11.14
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    摩訶不思議なパラレルワールドが謎を深め、その謎が不気味さを生み出す。 ぞわりとするのに魅惑的な夜だ。 当たり前のように過ごしているこの世界も魔境なのかもしれないと考えると、またぞわりとする。

    41
    投稿日: 2023.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幻想的な雰囲気を楽しむ小説だと思う。 こんなふわふわした感じだこそ最後にミステリーとして一筋のロジックを通してくれればもっと面白かったかもなあと思った。 飛躍した読み方だけど、岸田の絵をめぐって展開される「夜行」の世界と「曙光」の世界を鬱に入っていた時の世界と今までの世界として見れないかなあと個人的に思った。 鬱に入った時って、正直自分で自分の記憶がないっていうのと、他人から見たその時の自分って全然別人のように見えると思うから、「曙光」としての今までとは別の世界という意味で「夜行」として成立するんじゃないかと思って、。 なんらかの原因があって鬱になってしまい、自殺するかのように失踪してしまった長谷川と取り残されてしまったその他の仲間で展開される「夜行」の世界みたいな感じで。 うーん、まあ単純にでもこれは私が登場人物の内面的な描写がある小説が好きだから、こういうifを考えちゃっただけだよなあ、、。。

    5
    投稿日: 2023.10.20
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    読み進めると最初の?にぶち当たる。 先に進むとその?が明かされるのかと思い、更に読み進める…というふうに最後までさくさく読んでしまいました。 最後に全ての?が明かされるのかというとそうではないです。 あやふやな部分のままはそのままでも良いし、考察好きな人はあれこれ考えられる作品。 色んな地方が描かれているのが好きなところです。尾道に行ってみたくなりました。

    1
    投稿日: 2023.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夜行と曙光、2つの世界を行き来することになってしまった男の話。あらずじを全く見ずに読み始めており、てっきり「夜は短し〜」のような雰囲気かと想像していたので、ホラー要素の強さにびっくりしながらも、あっという間に読んでしまった。 2つの世界を行き来する瞬間の描写がよかった。この世から一度切り離されるような感覚になる。 「世界はつねに夜なのよ」と「ただ一度きりの朝ーーー」の2つの言葉がこの物語を象徴していると思う。ずっと夜の世界で生きてきた「夜行の岸田」と毎回違う表情を見せる朝を探し続けた「曙光の岸田」どちらも同じ人物なのに魅せられたもの、みているものが違うからなのか、全く違う人生だった。 一番ゾワっとしたのは、岸田が夢のなかで「その瞬間、僕は自分が死んでいることに気づく。」というところ。岸田が夜行の世界に足を踏み入れたことに気がついた瞬間だったのだろう。その後、夜行の世界から空が白んでいくように、ゆっくりと曙光の世界に戻っていく様子に安堵すると同時にもう1人の岸田の人生を知っているだけに手放しで喜ぶこともできなかった。もちろん、「夜行の岸田」が不幸だったわけではないのだけど。 いろいろな解釈ができる物語でもあるので、部分部分ではなく、全体を通してもう一度読み直したいなと思いつつ、森見さんの他の本も、もっと読みたくなった!

    4
    投稿日: 2023.09.16
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    なんだか曖昧模糊とした話な気もするし、なるほどそういう事かという気もする。 なんとも言えない話であった。

    13
    投稿日: 2023.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ″夜行″のタイトル、表紙のイラスト、怪談✕青春✕ファンタジーの謳い文句に爽やかなキレイなイメージを持って読み始めた。 怪談が強め 笑。章毎に語られる話がとにかく怖い。語り手が英会話教室のメンバーで、銅版画で繋がっている事以外は登場人物や情景に接点はなくてストーリーの先を想像すればするほど奇妙な世界へ迷い込んでしまう…えぇ?何?どういう事?引き返す事さえ出来ない… 読解力を要する作品と思われる為、自分は奇妙な世界から脱する事が出来ませんでした。

    29
    投稿日: 2023.08.21
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    10年前の祭の日に消えた彼女。同じ場所に集った当時の仲間。仲間の口から語られる不思議な話。そのすべてに姿をみせる連作銅版画「夜行」。 世界はいつも夜ならば、ただ一度の朝は目がくらむほどに美しいだろうけど、艶をもって描かれるこの夜もまぎれもない大切な現実。みたいな話だとうけとりました。 あと、どこか遠くへいきたくなったな。

    4
    投稿日: 2023.08.20
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    デビュー作『太陽の塔』の、精神世界、不思議な世界にふと飛ぶ描写が好きな私には、ハマった本 その雰囲気に『きつねのはなし』の不穏さが合わさった怪奇譚。『四畳半神話大系』の並行世界のエッセンスもある(世界によっていなくなる人が違う)。 (帯には『夜は短し〜』と『有頂天家族』のエッセンスがうんぬん書いてあったが、その2作のエッセンスは私には分からなかった) 1つだけとても不満。表紙のイラストの女性は、顔がないほうが良かった。

    2
    投稿日: 2023.08.19
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    不気味な回想シーンに思わず寒気がした。夜の恐怖もあるけど朝の希望もある。全ては表裏一体。この世界の片側だけしか見れていない自分はまだまだダメだと思った。

    1
    投稿日: 2023.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりの森見さん。この独特なふわふわ感。 どの話にも結論がなくてモヤモヤするんだけれども、どの話もゆるゆると繋がっている。 で、どーなったんや!というスッキリを求めてはいけないのだろう。 読みながら途中でうたた寝をしてしまい、起きた時に不思議な感覚に陥った。 昼寝だったのに、もう朝なの?夜中?いつのまに寝ちゃった?晩ご飯食べたっけ?的な。 物語とリンクして、なんとも不思議な感覚だった。

    1
    投稿日: 2023.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なかなか奥が深いお話だと思いました。 読者に、ご想像をお任せしていますって言う感じがしました。 英会話スクールの、かつて大学生だった仲間。その仲間の1人がお祭りの帰りに、行方不明に。 社会人となり10年ぶりの再会。 各々、旅の思い出を語るが。。どれも岸田という同伴画家が関係している。 「夜行」が陰の作品なら「曙光」は陽の作品。 夜行で行方不明になったのは女性、曙光で行方不明になったのは主な語部の男性。。 途中、銅版画家の告白から出てきたイギリスでの幽霊の絵の話。。 これを読んで思ったのは、語り部(大橋)は、叶わぬ恋を思い、長谷川さんを手にかけているのでは? そこで人生が変わった銅版画家の岸田さん。。 長谷川さんが生きていたらの人生が曙光、亡くなった人生が夜行。 お互い夫婦になるはずだった2人は、夜行では闇の中で逢瀬を重ねる。。 この話は、そういった意味でもゾワリとします。

    3
    投稿日: 2023.08.06
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    なんや〜めっちゃ怖いやない〜…夜に夜の怖い話読むんじゃなかった、とにかく不安でモヤモヤしたプロットに振り回されてるうちに色んな不安ごとを思い出してしまった〜…そういうはすごいけど、私はこれから何を受け取ればよかったんだ?

    3
    投稿日: 2023.07.28
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    登場人物が語るどの話にも結論がなく、何となくモヤモヤしながら読み進めて、ちょっと待って、それでどうだったの?と誰も聞かないまま不思議な感じでストーリーが終了し、次の話へ。 昼夜二つの世界が同時にあって、結局、失踪したのは、どっちだったんだろう? 読み終えても、??が解消しなかった。モヤモヤ。 あースッキリしたい。 夜行列車から見える寝静まった街の雰囲気や車窓から見える深い暗闇の中の光とか、もの哀しい描写はとても良かった

    38
    投稿日: 2023.07.15
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    文章の中に綺麗さや繊細さがある中で、 読み進めるとストーリーには不気味さや不明瞭さが漂っているような印象だった。 ただ人との関係性やその出来事に紐づいている その各地の旅に惹かれたように思う。 読み終わった時にどこか旅に行きたいなと思わされる本だった。

    3
    投稿日: 2023.07.03
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    夏に読みたい、怪談話。 少しゾッとする・ヒヤッとするぐらいの、ちょうど良い塩梅で読みやすかった。 森見氏といえば、京都の阿呆学生を描いた作品が目立つのですが。。 今回は阿呆学生が不在。 主人公が学生時代に通った英語教室の仲間内で起こった不思議で怪奇なお話です。 短編集的な要素もあるかな。 1つの連作絵画を巡る、『世にも奇妙な物語』的な感じです。 装丁に騙されてはいけません。 幻想的な表現はあれど、ちょっと怖い。 ただグロくもなく、後味も悪いものではない。 「怖い話読みたいけど、グロいのはヤだな〜」という方にオススメしたい。

    23
    投稿日: 2023.06.24
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    第一夜から、四つの旅先(尾道、奥飛騨、津軽、天神峡)での怪異変譚がそれぞれの人間から語られた。 4人の話の共通点は、知り合いの長谷川さんが大学時代、鞍馬の火祭りの最中失踪したということ。話の中に何故か、岸田道生の銅版画の連作「夜行」(タイトルは尾道、奥飛騨、津軽、天神峡)が、姿を現すという事。 これは「四畳半」シリーズの森見登美彦の文体が封印された、「きつねのはなし」に通じる、京都怪異変譚の変化系である。ただし、京都が舞台になるのは「最終夜 鞍馬」のみ。 読んでいて、おそらくレビュアーの評価は賛否両論あるだろうと推測した。何故ならば、連作短編集ではあるが、繋がっているようで明らかに繋がっていないからである。「これは話が破綻しているのではないか」と訝(いぶか)る人もいるのではないか?と思ってレビュー読んだら殆どいなかった(^ ^;)。不思議話は不思議話として、そのまま受け止める日本人の「心性」があるのかもしれない。それこそ、古代から綿々と。 それはともかく、読み進めていくと、上記以外に或るキーワードが登場する。 彼女と話していると、心を見透かされているように感じることがあった。それでいて彼女は余計なことを一切いわなかった。どちらかと言えば内気で、自分だけの「夜の世界」を胸に秘めているような人だ。そういうところを俺は好ましく思っていた。 俺はそんな事を岸田に話した。 岸田は「興味深い人だね」と言った。 「そういう人は『神隠し』に遭いやすい感じがする」 「天狗にさらわれたとでも言いたいのか?」 「場所が場所だからね。それに祭りの夜でもある。」(第四夜 天神峡より) どうして『夜行』というタイトルなのか分かるかい。百鬼夜行の夜行だよ。岸田の描いた女はみんな鬼なのさ。だから顔がない。(第四夜 天神峡より) 旅先でぽっかりと開いた穴に吸い込まれる。その可能性は常にある。(最終夜 鞍馬より) 「世界はつねに夜なのよ」と彼女は言った。(最終夜 鞍馬より) 「神隠し」「天狗」「鬼」「ぽっかりと開いた穴」「夜」‥‥。 柳田国男「山の人生」において、中世から明治時代の「今」までに、鬼や天狗に攫われ、あるいは婚姻させられ、ぽっかりと穴に入る如くいなくなり、数年経って現れてくるいう現象は無数にあったことが「証明」されている。勿論その原因は、ホントの天狗かどうかは疑わしく、この小説でも微かに示されている如く、夫婦の危機なのかもしれず、姉妹の確執なのかもしれず、人格分裂症なのかもしれず、いや、そもそもいつも責任回避をしている人生態度そのものだったかもしれないが、本書発行当時の2019年現在においても、宇宙の「本当の暗闇」の向こうには、現代の今もわからない夜=謎があることは確かなわけだから、本書もやがて後世の歴史家は、一つの「山の人生」の伝説の「語り直し」として評価するのかもしれない。

    106
    投稿日: 2023.05.31
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    他の作品と比べて、ホラー要素が強くてビックリ。夜中に読みはじめたのもあって、怖くて仕方がなかったが、オチが気になってドンドン読み進めた。 最後まで読んでもイマイチわからないけれど、最終章でだいぶ拾われた感じがする。再読が必要かも。

    2
    投稿日: 2023.05.18
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    短編5本立てで読みやすい! それぞれの話がその不可解さで不気味なのに、最終章でなんとなく話の種がわかるような感じが面白かった。特に各話の最後はよくわからないし、ひと読みで解釈を与えるのは難しいと思うけど、読み返してあれこれ考えるのも楽しい作品なんだろう。それこそ夜のような底しれない不気味さを味わえるような作品だった。 ラストシーンは、夜が明けて朝が来る清々しさと、まだ夜は明けてないんじゃないか?という不安感が両立していてなんとも言えない気持ちに。

    2
    投稿日: 2023.05.13
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    夜行列車での小旅行にまつわる回想がメインの各章は、純粋に怖い。だから、恐怖感だけでは終わらない結末に救われるような気にもなる。 夜行と曙光。大橋君と長谷川さん。二人だけに与えられた表裏の分岐点。 この世界の構造が明かされる最終章を、何度も読み返してしまった。面白かった。

    3
    投稿日: 2023.05.03
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    夜は短し恋せよ乙女に続く2作目の森見登美彦の作品。京都の風景などは以前学生時分住んでいたこともあり思い出す部分が多かった。あまり得意ではない

    1
    投稿日: 2023.04.30
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    とても不思議な物語でした。ホラーやファンタジーが合わさった話で、読んでいる間は常にドキドキしていました。 最後までよくわからないところがありましたが、それゆえに余韻がすごい残っています。読み終わった今はふわふわした気分です。 とても面白い作品でした。

    4
    投稿日: 2023.04.28