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ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
宮口幸治/新潮社
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総合評価

1267件)
3.8
259
534
337
39
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    発達障害が問題になる小学校教育の中,認知障害に注目し,犯罪少年たちの心の仕組みを解き明かしている.犯罪者を税金を納める人にしようと言うことは本当に大切なことだ.本人にとっても社会にとっても.

    0
    投稿日: 2020.01.11
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    興味深い内容でした! ベストセラーとなるのも理解できます。 一言でいうと 非行少年たちは物事を正しく認知する能力が不足しているということ。 さらに、学校含めて誰もその子がそいう状態だということを検出できなかった(できていない)ので、支援ができなかった(できてていない)ということ。 といったものだと思います。 なので、筆者は認知機能のトレーニングが必要と説いています。 本書は表題含めて、キャッチーな言葉が並びます 「反省以前」の子供たち 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年 非行少年に共通する特徴 などなど いわゆるサイコパスと思われる言動をとる人も、こういった課題を持っているかもしれません。 認知機能って重要なのね!って改めて思いました。 良い内容なのですが、書物としての構成&校正がかなりいまいち。  同じような内容が何度も何度も出てくる  図解がおそらく講演会などで使っているパワポの流用 せっかく良い内容なので、そういったところはケチらないでしっかり校正かけてほしい(笑) でもお勧め!

    3
    投稿日: 2020.01.11
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    昨年話題になった本である。 これは、教育者は読んでおいた方がよい。 この本に出てくる 非行少年に共通する特徴5つ+1 は、その一部分、そこまで過度ではないかもしれないが 学級の中の子どもに当てはまる可能性が 考えられるからである。 これまでのクラスで、 問題を抱えた子について振り返ると 「そういえば…こういうことなのか?」 と思い当たる節がいくつかあり。 解決法として、「コグトレ」を勧められる点は 他の選択肢もあるかもしれないので 実物を見てから判断となる、と思う。 ※2020年3月5日読了。  「コグトレ」を試しに数回行った。  できない、取り組まないという児童はいなかった。  有効性があるかどうかの判断については、自分自身の今後の課題とする。

    3
    投稿日: 2020.01.10
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    非行少年になってしまう原因のひとつとして、勉強が出来ないということが挙げられる。彼らは皆、学校で何らかの学習面に壁を感じているが、それを学校現場で見つけて貰うことができず、非行という行動を取ってしまう。そして、彼らはいじめや家庭内のトラブルでストレスを抱えている人が多いことがわかった。そのストレスの捌け口として行動に移すのだ。彼らは勉強が出来ない、あるいは苦手なため、判断力が乏しく、そもそも非行という行動のダメな理由が分からない。そう書いていて私はとても驚いた。教育現場ではそのような子どもたちを見つけ、支援していくことの出来る力をつけていかなければならない。

    2
    投稿日: 2020.01.10
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    ぜひ、学校教育関係者に読んでいただきたい内容でした。学校が、「勉強しか教えない、それが私たちの仕事だから」というのであれば、別の機関を作るべきだと思いました。その場合、子どもたちにゆとりがなくなるので、どうか選ぶ権利を‼︎

    1
    投稿日: 2020.01.10
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    非行と障害に関する書籍ですが、書いてあることが部下・後輩の育成のヒントとしても使えることに気づきました。 仕事について教育や指導をする時も、相手が自ら気づきくこと、そして適切な自己認識を持ってもらうことが大切。

    1
    投稿日: 2020.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    知的障害の定義は(IQ85未満→70未満)が支援現場の実態(支援し切れない)によって変更されていたこと。それによって困難を抱えたまま、適切な支援の必要性が図られないまま育っていくということ。その誤った定義変更の判断によって困難を産んでいるとも言えるのではないか。 あらゆる困難さを早期に気付けるように、認知行動療法や認知トレーニングがもっと広まって欲しい。

    0
    投稿日: 2020.01.09
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    恐ろしい人物と思われがちな非行少年たちだが、実は普段おだやかだったり、自分は優しい人だと思っていたり...彼らは認知力が低く、行動した後の結果を予測することや、他の人の考えを想像するのが苦手なのだ、という内容。 そして、学校教育はそのような子供達を見過ごしているという痛いご指摘。彼らも、頼られたい、認められたいという願望を持っている。にも関わらず欠点を見過ごされ適切な指導を受けることができなかった結果、非行に走るケースが多々あるようである。心が痛む。 例も豊富で読みやすい本だった。

    0
    投稿日: 2020.01.09
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    今まで凶悪事件の犯人についてニュースを見る度にモヤモヤしてたこと、まさにこの本に書かれていたような事だったので夢中で読んでしまいました。

    0
    投稿日: 2020.01.07
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    見えていないところに、コトの本質が隠れていることが多いのかも知れない。今も、この本に出てくるような少年たちを学校が作っているのではないだろうか。

    0
    投稿日: 2020.01.06
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    同僚が読んだ方がいいと言われ、読んでみた。作者は今現在の子供達をよく見て、必要なことわ我々に教えてくれている。また、理解しやすい日本語で書かれているので、読みやすく、スラスラ読み進められる。ただ、内容は濃いのでしっかり理解したい人は2度読み返す必要があると思う。

    0
    投稿日: 2020.01.06
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    非行少年はそもそも認知機能が発達していないのではないかという話を筆者の経験を交えながら展開されていた。このような見方をしたことがなかったので新しい発見だった。ではどうすれば良いのかという具体的な対策があまり言及されていなかったのは少し残念。

    1
    投稿日: 2020.01.04
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    昔、底辺高校と呼ばれる学校で化学を教えている先生が、分数がわからない生徒にどうやってモル数を教えれば、いいんですか、のどから血を流しながら、教えてるんですよ、というのを聞いたことがあります。でも、そのあまりの必死さがとてもユーモラスな人だったので、なぜか大笑いしてしまった。ごめんなさい。 その経験がなければ、私も筆者のように驚いたことでしょう。そして、だからこそ、筆者の主張には、全面的に同意しました。褒めるだけの教育、間違っていると私も思います。事実に向き合う強さは、どんな人にも必要です。

    1
    投稿日: 2020.01.04
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    最近評判になっていた本書。たまたま手にする機会に恵まれて読んでみた。 端的に言って、非行に走る少年の多くが、認知機能に何かしらの障害があり、知的に課題を持つ少年である、ということである。 著者が本書を書くきっかけとなったのが山本譲司の『獄窓記』であるといい、ジョナサン・ピンカスの『脳が殺す』や、福島章の研究、フィニアス・ゲイジの事故など、私が読んだり調べたりして既知の例が多く引き合いに出されており、より納得がいった。 一点、私自身ここは大きなポイントと感じたのは、近頃非常に治療効果が高いとしてよくあちこちで利用されている認知行動療法について、この療法を行う場合の前提条件が、対象者の認知機能に問題がないことである、という点だ。なんでもかんでもCBTという風潮が無きにしも非ずな現在、実施者側の充分な知識と判断、事前の調査がとても重要であることを指摘している。 明らかな知的障害と判断されない境界知能であるが故に、陥りやすい支援の狭間から彼らを救い出す策を講じることが、彼らが非行に走って加害者や被害者を増やしてしまうことを防ぐ一番の手立てであるということだ。 知的障害に限らず、本来支援を必要とする人が、一見問題なさそうに見えるというその一面だけで、支援の狭間に落ちてしまう福祉や教育の課題がここでも露呈している。

    5
    投稿日: 2020.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話題になっていた本を漸く読むことができた。 要するに、「犯罪行為をはたらく人の問題は精神的な問題だけでない。前提となる認知に問題がある可能性がある。」ということらしい。 なるほど、確かに考えたこともなかったし、今思い返せば私自身の幼い頃にも同様の状況に苦しんでいた学友がいたかもしれないと思い当たる節もあった。その点において、この本は多くの人(特に教育に携わる人や親になる人)には読んでほしい。 ただ具体例や海外の事例など、理解する上で特には必要ない情報も多いので「内容知りたい」くらいの人はサクサク読み飛ばすのが吉。

    0
    投稿日: 2020.01.03
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    認知に至るまでの五感に問題があるのではないかという考察は斬新だった 実際の支援方法および書籍を紹介しており親切だった 若年妊娠者と繋がるところがあるのではないかと感じた

    1
    投稿日: 2020.01.02
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    目から鱗でした!青少年、引きこもりの犯罪が多いなか、医療少年院から、発した作者の考え方は、納得出来る一方、医療でも、教育現場でも、発達障害、知的障害に対するノウハウが未熟なてん、それに対する提案、方法が弱いのが、残念

    1
    投稿日: 2020.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何かの番組でカズレーザーが紹介してて借りたもの。面白かった。というか、切ない。筆者が言ってるように、発達障害に関する本はたくさん出てるのに、知的障害に関する本ってほんと少ない。軽度というか、ボーダーの人が14%もいるってのは衝撃だった。小2でもうつまづくとは。そして教師にも気づかれずに来てしまうとは。つーか、いくら教師が言っても親が同意しなきゃほんとどうしようもないからな。概して、そういう親は自分も知的に低いのだ。それで犯罪が生まれる可能性が高くなるなんてほんとひどい世の中。筆者が提案してる一日5分のトレーニングを全小学校の必須科目にしてほしいわ。

    1
    投稿日: 2020.01.02
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    ▼前提を疑うことの重要性 ■知的障害や認知機能について、一度決められた枠での判定に慣れてしまうと、その傾向ではなく、有無に目がいってしまう ◉断面で捉えるのではなく、推移にも目を向ける必要性

    1
    投稿日: 2020.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生まれつき障害があるなど、そのこと自体は悪いことではないのに、その子が育った環境によって加害者になってしまう。その環境を良くすることにメディアはもっとフォーカスすべきじゃないのか? 児童虐待や少年犯罪がメディアで取り上げられる度に、その背景には何があるのか?どうすれば今後そのような痛ましい事件が減るのか?といった疑問を常に懐いていた自分にとってとても勉強になる本だった。 障害のある少年のことについて書いてあるようで、過去の自分自身にも置き換えて考えることができたので思うことがいろいろあった。 タイトルにあるように、ケーキを三等分するというお題を出されても平等に三等分できない少年がいることや、三角や四角が組み合わさった図形を模写するお題を出されてもその通り模写できない少年がいることに衝撃を受けた。 その事実から、認知能力が歪んでいることが分かり、法務官などから何を言われても、このように思考が歪んでしまっては正しく伝わっていないということが分かる。 これでは施設を出てからも再び非行に走ってしまうことは容易に理解できた。 加害者になってしまったとしても、認知能力の弱さゆえに反省することもできていない少年が多くいること、これまでのやり方ではそのような少年が更生しようと思えない実態。ショックだがこのような事実がより多くの人に届き、被害者が加害者にならないために、保護する立場の大人が障害について理解する必要があると感じた。 A君とB君とで、自分のやっている作業や仕事について指摘されたときに、馬鹿にされたと受け止めるのと、アドバイスしてもらえてありがたいと受け止めるのとで差があるのは、自分に自信があるかないかが影響している。 勉強が苦手だったり、他のみんなよりできないと思われているような子でも、頼られたい、 信頼されたい、尊敬されたいと思っており、一方的に教えたり説教くさいことを言うのではなくて、本人に教える立場になってもらうことで、自分に自信をもつことができること、などハッとさせられた。 本書の中に、アメリカ発の療法について、文化的な違いがあるということを簡単に述べていたが、異文化に興味がある自分にとってはもっと詳しく知りたいと思った。 興味があれば全ページ読んだらいいけど、最初の1/3程度でも十分要約されているのでその部分だけでも読んでおくことをおすすめする。

    2
    投稿日: 2020.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    当初、本屋でこの本に出会った時は芸能人オススメの煽り文を見て、「大した内容じゃないのかな…」と購入を見送ったが、バイト先の上司のオススメで購入。 内容めちゃくちゃ興味深い。外見で中身を判断してはいけないと思った。 現場で実践をしている人だからこそ、驚くポイントに深く納得できるし、綺麗事で済ませていないところが読みやすい。 非行少年の実態について詳しく解説した後に、現在の教育の問題点を指摘するだけでなく、「では、どうしたらいいのか」を提言しているところが好感触。 当たり前だと思われていた言説を、論理的かつ丁寧に否定してくれる点が特にこの本を読んだ価値があるなと思う部分である。 ・(認知行動療法は)認知機能に問題がある場合、効果ははっきりとは証明されていない(P6) ・「自尊感情が…」といった表現からは卒業してほしい(P126)

    1
    投稿日: 2019.12.31
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    特別支援学級担任としてもっと早く出会いたかった本。 この本は教育者だけでなく、全大人に読んでもらいたい。

    1
    投稿日: 2019.12.31
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    『ケーキの切れない非行少年たち』(著:宮口幸治) 付箋部分を抜粋します ・これまで多くの非行少年たちと面接してきました。凶悪犯罪を行った少年に、何故そんなことを行ったのかと尋ねても  難し過ぎてその理由を答えられないという子がかなりいたのです。更生のためには、自分のやった非行としっかりと  向き合うこと、被害者のことも考えて内省すること、自己洞察などが必要ですが、そもそもその力がないのです。つまり  「反省以前の問題」なのです。これでは被害者も浮かばれません(P22) ・見る力、聞く力、見えないものを想像する力がとても弱く、そのせいで勉強が苦手というだけでなく、話を聞き間違えたり  周りの状況が読めなくて対人関係で失敗したり、イジメに遭ったりしていたのです。そして、それが非行の原因にもなっている  ことを知ったのです(P24) ・非行は突然降ってきません。生まれてから現在の非行まで、全てが繋がっています(P26) ・苦手なことをそれ以上させないというのは、とても恐ろしいことです(P28) ・目標が立てられないと人は努力しなくなります。努力しないとどうなるでしょうか。二つ困ったことが生じます。  一つは、努力しないと成功体験や達成感が得られないため、いつまでも自信がもてず、自己評価が低い状態から抜け出せないことです。  もう一つは、努力しないと、他人の努力が理解できないことです(P54) ・自分に自信がないと自我が脆くて傷つきやすいので、また俺の失敗を指摘しやがってと攻撃手になったり、どうせ俺なんていつも  駄目だし・・・と過剰に卑下したりして、他者の言葉を好意的に受取れないのです(P61) ・無条件反射を除くと、感情が人間のほとんどの行動を支配していると言っても過言ではないでしょう(P65) ・自己を適切に知るには、人との生活を通して他者とコミュニケーションを行う中で、適切にサインを出し合い、相手の反応をみながら  自己にフィードバックするという作業を、数多くこなすことが必要なのです(P77) ・褒める、話を聞いてあげるは、その場を繕うにはいいのですが、長い目でみた場合、根本的解決策ではないので逆に子どもの問題を  先送りにしているだけになってしまいます(P123) ・問題なのは自尊感情が低いことで反なく、自尊感情が実情と乖離していることにあります。何もできないのにえらく自信をもっている。  逆に何でもできるのに全然自信がもてない。要は、等身大の自分を分かっていないことから問題が生じるのです(P125) ・社会面の支援とは、対人スキルの方法、感情コントロール、対人マナー、問題解決力といった、社会で生きていく上でどれも欠かせない  能力を身につけさせることです。これらのどれ一つでも出来ていなければ、社会ではうまく生活していけないでしょう(P127) ・子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない(P153)

    0
    投稿日: 2019.12.29
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    ケーキの切れない非行少年たち 表紙のケーキの分割図が衝撃的な話題の本です。丸いケーキを真ん中から等分に切れない⁉︎ ケーキを切り分けた経験もないのか!という驚き… 少年院などいる少年が何故非行に走ってしまったのか?何故犯罪を犯すようになったのか?その根本に彼らの知的水準が関係していると分かったら… 間違いを犯すことから反省させるというのは一般的に行われる指導方法ですが、彼らは反省以前の問題。読み書きは勿論、計算、簡単な図形を写せない…その為、計画を立てられない。先の見通しがもてない。見たり聞いたり、想像する力が弱い(認知機能の弱さ)と言うように人として社会生活を営む能力が決定的に弱いことが挙げられています。守られるべき存在なのに、知的障害や発達障害が見逃され、鑑別所などで厳しい処遇を繰り返しされ、暴れるなどすることから精神科の薬を処方される事態を招いてしまうという恐ろしいこともままあるようです。 学校でも網から溢れ(知能テストの基準の関係)、医療機関には網にかからない(治療の対象ではない)知的機能の境界にいる人々が、どんな不適切な処遇を受けているのかの現状、その要因、また支援の実際の具体的な方法を児童精神科医の筆者は教示しています。 センセーショナルに取り上げられやすい青少年の性犯罪に対しても、知的障害が原因している場合、その行動の発端が解き明かされていたりしています。これを読むと犯罪を生み出すのも防ぐのも、やはり子どもの時からの適切な教育が施されるかどうかにかかっているとつくづく思います。

    2
    投稿日: 2019.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    認知の歪みと非行の関係を説いている。実際に、言ったこと、見たこと、聴いたことが、我々と違っているならば、そこから引き起こされるトラブルと、犯罪は教育で何とか出来るのではないかとのことだった。 認知のズレが存在すること、その可能性を把握しておくことが、他者との関わりで大事だと思った。

    0
    投稿日: 2019.12.28
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    学校現場で勤務していると、この子の支援はこれでいいのだろうか? と思うこともある。 この本を読んで、認知機能に問題を抱える子どもへの支援の重要性を改めて感じた。この事実を、今より多くの人に知って欲しいと思う。

    1
    投稿日: 2019.12.28
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    認知行動療法は認知能力に問題がない場合に有効… 言うまでもなくその通りだけれども、誰も言わなかったこと その重大さに気づきました。 後半は少し繰り返しで飽きるけれども 色々気づかせてくれる本でした。

    1
    投稿日: 2019.12.28
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    認知がゆがんだままだとなによりも大変なのは 社会に出てから 学生の間 少年の間には まだ教え諭すという場が残っているけれど 社会に出れば ただの変な人 扱いにくい人の 扱いになってしまい 彼らを手助けする場所がないのが現状ですね

    3
    投稿日: 2019.12.26
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    そうだったのか……。 犯罪者を捉える視点が一つ増えた感覚。 被害者が加害者になる瞬間があるってのは、すごくやるせない。 どうか彼らが被害者、加害者になる前に発見されてほしいし、学校や周囲が見つけてあげてほしい。

    2
    投稿日: 2019.12.25
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    話題だったので読んでみました。初めはすごく読みやすかったですが、途中からは同じような内容の繰り返しで、飽きてしまいました。 発達障害や知的障害は、周りがどれだけ気付いてあげられるかで全てが変わると思います。 他者との関わりが希薄になっている現代で難しくなっていくとは思いますが、非行に走ってしまう前に、誰かが気付いてあげられる世の中になるといいですよね

    1
    投稿日: 2019.12.23
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    発達障害のみならず、軽度知的障害も視野に入れて子供達と関わっていく。 その子たちを一般社会への道につなげられふか、少年院に送るから、教育に携わるものにもかかってくる。 朝の五分活動でもできることごある。(第7章)

    2
    投稿日: 2019.12.23
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    世の中の問題を起こす様な人は、やる気がないのではなく、幼少期からの環境がそうさせているということを学んだ本であった。大人として、他人の子どもに対しても見守りの眼差しや、社会全体で子育てをするという意識をもつことが大切だと改めて学んだ本であった。

    1
    投稿日: 2019.12.21
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    教育者や親にはぜひ読んで欲しいと思った。 また、残忍な事件の背景にはこのような現状があり、罰するという思考だけがこの社会にとっていい方法なのだとは限らないということがわかった。 軽く読めるので興味があればぜひ。 同じようなことを何回も繰り返していた点があったので少し星を減らしました…。

    4
    投稿日: 2019.12.20
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    この本と、映画「万引き家族」を見てから、世の中のとんでもない事件に対して複雑な思いを持つようになった。 これまでは、頭が狂った奴らだ、罰が下ればいい。と思っていたけど、そんな単純な話じゃなくて、心が苦しくなる。 家庭環境、特に経済的状況がかなり関係している事に、凄くやるせない気持ちになった。 子供の彼らにはどうしようもない部分だから… 更生するには、自分を客観視すること、自覚する事が必要 という内容には、はっとした。 現状から次のステップに進むという意味でも、自分を客観的に捉える事は必要不可欠なんだなー

    2
    投稿日: 2019.12.18
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    「反省以前」の子どもたちがいるというお話。 最近メディアなどでもよく特集しているので発達障害については注目されているけれど、教育現場で見過ごされてしまい、社会からあぶれてしまっている軽度の知的障害を持つ子どもたちがいること。認知の仕方を正すトレーニング以前に、認知がうまくいっていない子どもたちがいること。非行に走ってしまった子どもたちが、そのまま大人になって犯罪者にならないための提言、などが書かれていました。 子どもによる猟奇的な殺人や性的暴行など、まるで小説に出てくるような信じられないような事件が起きたことを知るたびに、加害者について「サイコパスだ」と自分とははるか違う次元にいて、共感の余地もない人間と決めつけていましたが、もしかしたら支援を必要としている悲しい子どもだったのかもしれないと想像してなんだかやるせない気持ちになりました。知らないと想像できなくて、ただの問題児と決めつけられてしまう子はたくさんいると思う。これから子どもを育てていく上で、知っておけてよかった。

    2
    投稿日: 2019.12.18
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    なるほどね。 こういう仕組みだったのね。 というのがすごくわかりやすく書いてあります。 なぜ、そういう行動につながるのかも理解しやすいです。 うまくこういう風に対応できていけない人たちも含めすごしやすい社会を作っていけるといいですよね。

    3
    投稿日: 2019.12.17
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    児童精神科医の著者が医療少年院で出会った「反省以前の少年たち」とはどういう子たちなのだろうか…反省を促しても態度が悪い、とかそういう意味だろうか?と思っていたが、全く違った。 軽度知的障害や境界知能の少年たち(この本では少女も含めて少年と呼んでいる)。 日常生活の中では、その問題点は目立たない。 しかし、勉強となると、認知能力(見る力、聞く力、身体を動かす力)が低いため、小学校2年生辺りからついていけなくなる傾向が見られるそうだ。 この時点で、家庭がしっかりしていれば、子どもの様子に気づき、療育系の相談窓口に出向くなどして適切な処置がなされていく。 が、取りこぼされてしまう子たちもいる。多くは機能不全の家庭で育つ子たちだ。 学校では、忘れ物が多い、何度注意しても変わらない、口より手が出る…などの傾向が見られ始め、問題児のレッテルが貼られてしまう。 義務教育のため、ついていけなくてもとりあえず中学卒業まで学年だけは上がっていく中、そういった子たちが、スクールカーストの最底辺にいることや、イジメの対象になることは容易に想像できる。 そして、不登校から引きこもりになってしまったり、非行に走ってしまったりするそうだ。 そんな立場に、幼い頃から立たされて来た少年たちの自己承認度が高いわけもなく、注意されても反省を促しても、真の意味での効果はあるはずもない。 著者は、コグトレという独自の認知機能訓練を開発し、少年同士で教え合うことにより彼らの自己承認度を上げ、続ける意欲を持たせ、効果を上げてきた…。 早い時期に彼らの困難に気付き、適切な指導がなされていれば、引きこもりや非行少年になることなく社会の一端を担える人材になれる。 著者は、彼らは税金によって救済される側ではなく、納税する側になれるのだ。少子高齢化で財源確保が厳しい今、政府が真っ先に取り組むべきは教育改革であろう、と訴えていた。 教育現場で悩む先生たちに是非読んでもらいたい本だった。 もう少し、コグトレなどの実践について書いてあると良かったが、それはコグトレの本を買ってくれということか…。 2019.12.14

    30
    投稿日: 2019.12.16
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    非行に及んでしまう少年たちは、 そもそもの能力が低い。場合もある。 そういう子どもは、反省させても意味があるのかな? 知能で線引きして、支援したって結局どこかのタイミングで目を離した隙にまた事件を起こすかもしれない。 また支援されない子どもたちはどうしたらいいんだろう?

    6
    投稿日: 2019.12.15
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    教員に対して書かれた本。 少年院の多くの少年たちは知的障害や発達障害をかかえていて、「反省以前の問題」が山積している。 このような少年たちが非行少年になるのを予防するにはどうすべきか。 「褒めて自信をつけてあげる」「話を聞いて理解してあげる」 この模範解答は、不正解。

    3
    投稿日: 2019.12.15
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    何が悪いか認知できるだけの能力がないと、そもそも犯罪防止なんて無理だよね、という話。 とても丁寧な解説で、読みやすかった。 取り敢えず、「1番困っているのは誰か」を考えながら人に接するようにしたい。

    2
    投稿日: 2019.12.15
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    「反省する」「更生する」などはそもそも、聞く、見るなどの情報を正確に受け取る能力があってこそ。つまり、どんなにいい話で説得しようが、聞く能力がなければ相手伝わらない。これは、子どもの更生を諦めろということではなく、反省させるにはどこから正していくのかをきちんと分析する事が大切ということだと思う。職業柄大切にしたい考えだった。  自己認知は、人と関わり他者からの評価を受けながら出来ると宮口は言っている。確かにそうだ。たくさんの人から多様な評価を受けてこそ、自分が分かるのなら、まずはたくさんの人に会う必要があると思う。自分の生き方にいかしたい。

    2
    投稿日: 2019.12.15
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    以前、刑務官を引退された方と、 話す機会があり、この本の内容は、 だいたい理解していました。 一番驚いたのは、 殺人や暴行等を行った理由を、 日本語で説明する能力が彼らに乏しいということ でした。 ムカついたから、ただなんとなく、 これが殺人や暴行の理由として成立している 今の社会の現状に背筋が凍る思いをしました。 救いようのないことが、この国で毎日勃発している。日本はまるで内戦をやっているかのようです。

    8
    投稿日: 2019.12.15
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    教育や福祉に携わる人だけでなく、子供がいる人にも読んでもらい、頭の隅に入れておけたらいいなと思う内容。いろいろ考えさせられる部分が多い。 個人的には、最後のあたりに出てくる「犯罪者を納税者に」っていうところが、あんまり考えたことなかった発想で良かった。文章も読みやすく、サラッと読める。

    6
    投稿日: 2019.12.14
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    知的障害などによる認知能力の低さが非行につながることがあり、認知能力の養成で非行を防ぐことができる?また、気づかれることのない障害を持った人々(忘れられた人々)に気づくことも重要である。本の後半では、認知能力をどう養成するかが書かれている。

    4
    投稿日: 2019.12.11
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    かなり売れてるらしい。犯罪者、特にも少年犯罪への理解が深まれば良いと感じた。最後の、犯罪者を納税者に、という項目は著者の願いを感じる一説だった。

    4
    投稿日: 2019.12.11
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    本筋とは関係ないのだけど、鏡を見る回数が増えたら自殺数が少なくなったのが気になった。自己認識と客観視の関係性。

    2
    投稿日: 2019.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    帯には三等分とは到底言えない 非行少年が切った「三等分」のケーキが 描かれている。 ホールケーキを食べたことがない…ではなく 彼らは分度器(4年生)の授業にはまったく ついていけなかったということだろう。 昔、受験勉強をしていた時分にざるに入れられて 分別されているような気分になって複雑な気持ちに なったが彼らはすでに小学生のうちにざるの網目から 零れ落ちてしまっている。そして大人は彼らを 拾い上げない。 計画や見通しが立てられず、反省もできないので 葛藤することもない。9歳以上の子は怖いからと 幼児に手を出す。発達が未熟なために彼らは 犯罪に簡単に手を染めてしまう。 いわゆるボーダー(IQ70~84、およそ14% ほど存在する)の子にはまだまだ支援が届きにくい。 ましてや知能検査のWISC検査で98と出ても 下位項目にばらつきが見られる子、さらにはWISC では特に問題が見られないが困っている子に 対する支援の手はなかなか及ばない。 この子たちの認知機能を上げることが非常に 重要であり、トレーニングとして「点繋ぎ」や 感情をペットボトルで表現する「感情ペット ボトル」が最終章で紹介されている。 最後に、受刑者を納税者にすることの社会的な メリットが少しだけ書かれています。

    2
    投稿日: 2019.12.10
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    本書に対する普通のレビューは多くの人がすでに書いているので、あえて気になった点を記す。 それは「犯罪者を納税者に」という表現である。 犯罪を減らすのは勿論望ましいことだろう。また触法少年自身も本書にあるようなトレーニングや、教育関係者の理解を得ることで生きやすくなるならばそれにこしたことはない。 しかし「一人の受刑者を納税者に変えればおよそ400万円の経済効果になります」という言い方はどうだろうか。 これはいかにも国の財政のために障害を治します、と言っているように聞こえてしまう。触法少年のためといいながら、納税者に変えるという筆者の主張は優生主義につながるものではないだろうか。 私は優生主義自体を否定する気はない。ただ自覚なく行われるこうした表現に気持ちの悪さを感じてしまうのだ。 本書の主張の本流である、境界知能の人々(またその家族)が少しでも生きやすくなるよう教育現場や社会に認知させようという試みには非常に賛同できるだけに、そこだけが残念だった。

    5
    投稿日: 2019.12.09
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    本屋さんで帯の図形を見て衝撃を受けた本。内容的に私が知らないことがたくさん書かれてグイグイ引き込まれた。 子供を産み育てて気づいたけど、たしかに今の時代「発達障害」の分野では認知もされているし色々行政も取り組んでいるけど、「軽度の知的障害」に対しては驚くほど知られていないと思う。ママさん達の間でも「療育手帳」=「発達障害」だし、「発達障害」は変な言い方かもだけど外側から見て「わかりやすい」からきちんと対処してもらいやすいけど「知的障害」って「わかりにくい」から放置されがちな気がする。 で、小学校に上がるまでに気づかれない子供達にとったら、それはすごく辛いことだな、と。 1歳半検診、3歳児健診で行政の目をすり抜けちゃうとその先は誰かが気づかないと「障害を持つから支援が必要な子」ではなく「やる気がなくてできない子」ってなって、できないのは本人が悪いから、と思われる……これはとてつもなく不幸なことやと思う。 そんな子供達がこれ以上増えないようにどうにかできないかな、と思ったし、今そういう状態の子供達が少しでも適切な支援を受けることができたらいいのにな、と思う。 著者が最後に「犯罪者を納税者に」という言葉で締めていて、これは本当にそうだなと思う。今少年院にいる子達が適切な支援を受けてこの先の長い人生きちんと納税者側になれたら、これは国家財政にものすごいプラスだと思う。

    4
    投稿日: 2019.12.07
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    ネットのレビューで見て気にはなっていたけれど、見送っていた一冊。 職場の人に勧められて、即購入。 とても含蓄のある内容だった。 筆者が何度も“認知機能の向上”ということに触れていて、本当に仰るとおりだと思った。

    2
    投稿日: 2019.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ただ犯罪少年の傾向を書いた本かと思ったら、軽度知的障害に関する本。 さくっと一線越えちゃうのは、どんな結果が待っているかが想像できないから。 で、想像できないのは、認知力が弱いから。 こういう本を読むと、「もしかしたら、過去の自分が一線越えちゃっててもおかしくないな」という恐怖を感じる。 対人スキルは皆無だったし、身体的不器用さはマックスだったし、そのくせ想像の中ではいろいろだったし。 自分が一線を越えなかった理由は、「他人に対する根拠のない恐怖」を感じていたから、のような気がする。 自分がどんなことをされるかわからない恐怖。 何もしなかったのはまぁいいんだけど、今思うと、この抑制力は健全じゃない。 これから育つ子供達には、もっと人を理解したうえで抑制力を持ってほしいなと思う。 その方が人生楽しいもの。

    2
    投稿日: 2019.12.06
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    コグトレの作者の著作。小さい子から使える。認知機能ってとても大事なんだと改めて感じた。 「子供の心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない」気づきの体験が最も大切で、その場を提供するのが教育者。 認知機能とは記憶、知覚、注意、言語理解、判断・推論といったいくつかの要素が含まれた知的機能を指す。人は五感(見る、聞く、触れる、匂う、味わう)を通して外部環境から情報を得る。 全ての学習の土台となる認知能力のアセスメントが必要。コグトレ。 見たり聞いたりを補足する想像する力が弱いと、先の見通しが立たない。 自信がないと傷つきやすいので、他者に対し攻撃的になったり、過度に卑下するなど、他者の言葉を好意的に取れない。 感情統制 怒りは冷静な思考を止めてしまい、出来事に対して考えずにすぐに反応する事に繋がりがち。 感情は多くの行動の動機付けになっている。不適切な感情が不適切な行動を生み出している。 融通が利かない、頭が硬いと、過去に同じ失敗をしても何度も同じ間違いをしてしまう。気づきが少ない。思い込みが強い。見たものにすぐ飛びつく。様々なヒントがあっても注意が向かず見落としてしまう。→被害感が強くなる BADS(遂行機能障害症候群の行動評価) 生じた問題に対し解決する計画を立て実行する能力を測る。 自己評価は様々な他者との集団生活等を介したコミュニケーションを通して少しずつ自分の姿に気づいていく。不適切な自己評価だと自己へのフィードバックが正しく行えず、自分を変えたいという動機付けも生じない。 自己に注意を向ける方法として、他人から見られている、自分の姿を鏡で見る、自分の声を聴くなどがある。 認知が弱いと 聞く力→友達の話についていけない 見る力→表情が読めず不適切な発言や行動をとる 想像力→相手の立場が想像出来ず、不快にさせる 「子供の問題を理解しようとしない親にはどう対応すれば良いか?」定番の質問 「子供のいいところを見つけて褒める」「話を聞いてあげる」はその場を繕うにはいいが、長い目で見た場合根本的問題解決策ではないので逆に子供の問題を先送りにしているだけ。根本を解決する為に認知トレーニングを。 「自尊感情が低い」そもそも一般社会生活を送ってる人は自尊感情が高いのか? 社会面の支援とは対人スキルの方法、感情コントロール、対人マナー、臨機応変な対応、問題解決力。 認知行動療法に基づいたトレーニングが多いが「考え方を変える事によって不適切な行動を適切な行動に変えていく方法」なので、対象者の認知機能に何かしら問題があれば何をやっても理解できないということにもなりうる。 補足 刑務所内の受刑者を1人養うのに年間300万円かかっている

    4
    投稿日: 2019.12.05
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    ちょっと前に話題になった本。面白かった。 まずは、非行少年の傾向や更生の方法ついての知見を得られる。同時に、知能の定義ってなんだろうって考えさせられる。

    2
    投稿日: 2019.12.02
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    世の中には想像を絶する環境に置かれた子もいるんだな… 我々が前提とする常識からも外れ気づかれず周りに救ってくれる人がいない状況に追い込まれた子供たち。 そこにいかに理解を示していくかが重要だ。

    3
    投稿日: 2019.12.02
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    この本では、児童精神科医である著者が、その経験に基づき、どうすれば非行を防げるのか、非行化した(またはしそうな)少年たちに対してはどのような教育が有効なのかについて言及しており、それにより非行少年による被害者を減らし、犯罪者を納税者に変えて社会を豊かにすることを目的としている。 前半部分(第1章〜第3章)では、非行少年の実態や彼らに共通する特徴について、第4章、第5章ではその特徴があるにもかかわらず、気づかれずに知的障害の枠からはみ出た子供達について、第6章では現在の教育の実状とその問題点についてが提言されており、第7章ではこれまでの教育とは別の方法で非行少年をアプローチする、筆者が考案したコグトレ(認知機能強化トレーニング)について紹介されている。 この本を読んで、非行少年のほとんどがイジメや虐待の被害者だったことを知り、被害者が被害者を生む負の連鎖を断ち切るには、子供たちが毎日通う学校の教育が重要だということを切に感じた。 また、刑務所にいる1人の受刑者を納税者に変えれば、およそ400万円の経済効果になり、日本から犯罪をなくすことができれば、年間5000億円の損害をもなくすことができるそうだ。 これを知れば、「非行少年なんて自分とは全く関係のない世界の人間だ」なんて呑気なことを考えている人も、いかに犯罪者を減らすことが日本の国力を上げるために重要かを理解できるだろう。

    11
    投稿日: 2019.12.01
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    もっと解決策が出てくるのかと思ったら拍子抜け。 教育環境にいれば誰でも知っていることをまとめただけ。

    3
    投稿日: 2019.12.01
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    自分に性格と知能は別モノという思い込みがあった事。 知能が低い子達も学びの喜びや他者と正常にコミュニケーションを取りたい事に気付けた。 知的障害の為にコグトレという学習法を開発しているのだがその詳細が別冊なのがもどかしい笑

    2
    投稿日: 2019.11.30
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    この本が売れているということは教育や更生などの問題点が広く知られるということであり、喜ばしい。 発達障害についてはだいぶ知られるようになったけれど、軽度の知的障害については確かに放置気味かもしれない。本人のため、ひいては社会のためにも今後真の支援ができるといいなと思う。

    3
    投稿日: 2019.11.30
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    視覚、聴力等、生きる為に必要な力が著しく低いため、壮絶な生きにくさを抱えている子供達の姿が、少年院で勤める精神科医により書かれている。 見た物、聞いた物、感じた物…がうまく脳内で認知されず、その歪みが行動に現れる。学力以前の問題だ! 少年院に入る少年たちはその認知の歪みから、自分たちの行動の善悪さえ、ほとんど理解できていないという事は衝撃的だった。 院内での教育も理解出来ていないことに気づかれず、出所後犯罪を繰り返す。 学校や社会は、このような生きにくさを抱えた子供達を救い上げるシステムをどのように取り入れていくのだろうか。彼らにとって「生きやすい」場が増えればと願ってやまない。

    4
    投稿日: 2019.11.28
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    再犯を繰り返す非行少年たちの根本的な原因は、「学ぶ、理解する」こにハンデを負っているから、という内容。 私自身は非行少年とは無縁の環境で生きてきた。そのため彼らがどうして事件を起こすのか、再犯を繰り返すのか、想像すら出来なかった。この本を読んで、今の社会の仕組みはある一部の「健常者」にとって都合よく作られたものであること、その社会にうまく適応できない者たちには、生きるのが非常に困難であることを知り、眼から鱗だった。全員が自分らしく生きられる社会を作るのはとても難しいけれど、もう少し広く人々に寛容で、「脱落」してもやり直しがきく世の中に変わっていければいいのにと思う。

    3
    投稿日: 2019.11.27
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    【この本を読んだ目的】 自身も非行少年とまでは行かないものの、中高と素行の悪い先輩たちとつるみ悪さをしてきました。幸い少年院や警察にお世話にはならなかったものの、そこから這い上がるのには苦労した経緯があって、非行を繰り返すメカニズムや変わりたいと思っている人への支援に興味があったため何か得るものがあるかもしれないと読み始めました。 【この本での気づき】 第七章)自覚状態理論というのを知ることが出来ました。自分から変わりたいと思うように変化する「フック」は一体何なのか?自分自身でも分からなくなっていましたたが、「自己への気づき」「自己評価の向上」という一文を読んで思えば自分も周りから評価されたり、頼られたり、知らないことを学ぼうとする欲求によって人生が変わったなあ。と思い起こすことが出来ました。 「子供の心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない」という一文も本当にその通りで、これは大人にも言えることですね。 無理やりこじ開けようとしても外には出てきません。自分からスイッチを入れて開けることが重要ですよね。

    5
    投稿日: 2019.11.24
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    非行って「グレる」と同義だと思ってた。何かに対する反発の意思表示なんだと。愛されたい。必要とされたい。でもこの本に出てくる非行少年たちは「欲しいから盗んだ」「触りたいから異性に触った」という驚くほど単純な思考で動く。「反省すらできない」とはまさに。 著者は「認知が歪んでいる」と表現する。見えない。聞こえない。想像できない。だから勘違いをするし、後先考えず衝動で動く。 もっと複雑な医学的療法を施すのかと思ってたら、案外単純なものだった。歪んだ認知を正していく。気づいてないことにひとつひとつ気づかせる。必要とされているんだと自己評価を高めてあげる。 認知が歪んでる人なんて、きっと社会に出てる大人でもたくさんいる。自分もどこかきっと歪んでる。でも気づかない。事件が起きるまで誰も教えてくれない。もっとこういうことが身近で気軽に受けられる「大人のための保健室」があったらいいのにな。

    12
    投稿日: 2019.11.24
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    不器用さや認知能力などの力がなく、育っていく中で家庭でも学校でも対処されず、少年犯罪につながるケースがある、という。 学力がないこと、人並み外れて不器用なことで学校になじめず、いじめの被害者となったり、逆に誰かを傷つけたり。 反省させようにも、極端に自尊心が高いか低すぎるかで、自分を客観視できず、かえって被害者意識を持ってしまったり。 著者は精神科医、臨床心理士として少年院で彼らの支援に携わってきた人。 自分の見聞きした経験からも、上に書いた状況にはうなずけるところがある。 それで、著者はコグトレという、認知能力などを鍛える方法を開発して、更生プログラムと並行して実施しているという。 十代後半の少年にも効果があるとすれば、かなり明るい話だと思う。 さて、本書にとって本筋ではないのかもしれないが、自分にとって驚きなのは、現代はIQ100ないと、かなり生きづらいという指摘だ。 昔、呉智英さんの講演だったかで、今は覚えていなくてはいけないことが格段に多くなった、という話があったと思う。 たしか、電話一つかけるのにも、あれこれ操作の仕方を覚えていなくてはいけないから、という話だったかと。 しかし、100というのは、平均的な人の値。 ということは、半数近い人が、生きづらいことになる。 そして、その中のかなりの人が、いわゆる知的障碍の範疇にも入らない、ということは支援の対象にもならず、放置される。 おそろしい世の中だ。 悪いほうに考えすぎないほうがいいのだろうけど、この先、105くらいないと、110くらいないと大変、なんて風に、どんどんあがってしまうのではないか、とも思えてくる。

    4
    投稿日: 2019.11.24
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    低学年のうちに支援をするとこで、救われる子どもたちが出てくると感じた。 そのためには、社会面、学習面、身体面の問題をあぶり出し、きめ細やかな対応が必要になる。 少子化の時世、このような所に予算を出し、人的資源を確保することが、国の役割ではなかろうか。 ただ、レベル分けに反対する人も出てくるだろう。結果としては、問題を抱える子どものためになるのに。

    3
    投稿日: 2019.11.24
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    もっと気を周囲が気をかけて上げられれば防げる犯罪があったかもしれない。見落とされていた社会の穴に光をあてた本。

    2
    投稿日: 2019.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年院に入るような非行少年を生み出す背景に、知能障害、やその境界領域の子どもたちの存在があり、教育現場での支援が不足していることがあるのではないか、ということを訴える一冊。 最近は「発達障害」に関しては広く知れわたり、医療現場での診断とともに教育現場での対応が急がれている。一方、知能障害というのはIQの低さで判定されるようで、IQ値として障害とまでは判定されなければ、単に「学力が低い」と評価されるて終わってしまう。医療現場や少年院などの現場で実務を積んできた著者としては、知能障害、またはその境界領域にいる子どもたちには認知機能に問題がある場合が多いことを指摘している。そのような子に、しっかり勉強しろ、と言うだけではそもそも無理で、それは学校で何かを学ぶ以前の問題である、と。そう言う子は結局、勉強や運動や人付き合いがうまくできず、それが非行へと繋がっている場合が多い、としています。だから、まずはそのような子どもたちの認知機能を向上させるトレーニングが必要である、という主張です。 じゃぁどうしたら良いのかということに関して、最終章では著者の開発した「コグトレ」なる「脳トレ」的な認知機能トレーニングの宣伝が行われます(著者は脳トレとは違うとしています)。終盤まで同じ内容が何度となく繰り返されるのはどうかと思うし、終盤は結局、販促?と思ってしまわないでもないですが、問題の指摘だけの言いっぱなしではなく、具体的な提案があると言う意味では、現場で困っている教育関係者にとって役立つ一冊かもしれません。著者によると、知能障害やその境界領域にいる子どもは、現在の35人クラスなら5人ぐらいいるそうで、驚きます。まぁ、勉強があまりできない子がそれぐらいいても不思議ではないけど、それが何らかの障害とみなすべきなのかは分かりません。でも、そのような子らが、著者の「コグトレ」によって落ちこぼれることなく非行に繋がらなくなるなら、やってみる価値はあるかもしれないと思います。

    4
    投稿日: 2019.11.23
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    問題があると分かっているだけでは意味がない事案「発達障害」の現象に対するアプローチを促すための「意義のある一冊」  説明だけでなく、対処法の提案も書いてあるところが偉い。  この「意義ある一冊」って久しぶりに感じた。あらゆる社会派の本って説明だけで、それをどう解決していくかとか、対処法の提案について深く言及しないものが多い。まぁそこまで責任取れないしね。でもそれって、社会に問いを投げかけるだけの興味深い一冊なだけにしかならなくて、「意義ある一冊」にならないものばかりなんだよね。っていうのをこの本を読んで実感した。それほど、影響力のある一冊でした。  よく障碍者は社会から忘れられた存在って表現されたりするけれど、この本を読むとそれがリアルになる。本当に社会になじめなく育った人は、社会から隔離するしかなくなる。その前に見捨てず、教育で社会に適合させないといけないと分かる。  教育者の端くれとして、障害のある人をadaptedするため模索していこうと強く考えた。

    3
    投稿日: 2019.11.22
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    なるほどな、と思いつつ、解決策の部分が、やや弱いかな。読み書きを底上げするだけでは、ダメ、というのには賛成。

    2
    投稿日: 2019.11.19
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    この本が今一番売れているらしい。 妻がいつのまにか買っていたので、読んでみた。 特別支援教育の分野ではわりと知られている「コグトレ」の著者による新書。 内容は一般にあまり知られていない知識や、誤解を解くことにつながることが含まれており、この本が広く読まれるのことは社会的に大いに意味があると思えた。

    2
    投稿日: 2019.11.19
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    認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすらできない-。人口の10数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的メソッドを公開する。 分かりやすかった。

    3
    投稿日: 2019.11.19
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    非常に興味深い内容でした。 私が持っている常識が通用しない子供たちがいることに驚きました。 生きにくい子供がいること、少年犯罪の見えない部分がたくさんあること。いろんな事を分かりやすい文章で明確に書かれています。 読んで良かったです。

    3
    投稿日: 2019.11.19
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    メディアで話題になっていたので読む。非行少年、凶悪犯罪者はこの本のように、知的障害や欠落した人間かもしれない、だからといってやられた方は「障害なら仕方ない」じゃ済まされない。こういう欠落した人を野放しにしている今の状態が本当に怖い。親が心の親に、心の成長をサポートできる人になれるかが大切。

    2
    投稿日: 2019.11.18
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    一体どうすれば…とどんどん暗くなりましたが、認知機能強化トレーニング(コグトレ)という方法があるとのこと。著者考案!興味深い。

    4
    投稿日: 2019.11.18
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    認知能力をキーワードに非行少年たちの現実を分析し解決策を提示する。ベストセラーとなるのも納得の目からウロコ本。 ベストセラーとなっており題名もセンセーショナルなので読んでみました。 日本の少年院、更生を図るため反省を促す場。児童精神科医の筆者は多くの非行少年が認知能力に問題を持っていることに気づく。世の中の見方が偏っている。そして障害とまではいかないが境界知能に属する人たち。学校、社会生活が彼らを犯罪に追い込んでいくという要素もある。 一見健常者と変わらぬようでありながら、何らかの能力に問題がある子たち。 筆者は犯罪者を納税者に変えることが日本の国力の向上につながるという強い信念を持って本書を書いている。 専門的な用語も少なく読みやすい内容。

    3
    投稿日: 2019.11.17
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    認知能力、コミュニケーション力、感情機能、実行機能(未来を予測して行動する能力)等いずれも、通常の人であれば兼ね備えている脳の発達のどれかに欠陥があることにより、非行に走るという真実を突き付けるリアルさが勉強になる。 結局、脳の仕組み次第で、自分の人生・性格等が変わるのだなと考えさせられた。

    3
    投稿日: 2019.11.15
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    認知能力についてとても考えさせられた。 褒めるだけでは足りない。 ピアティーチングの可能性に触れていたことは興味深い。 ワーキングメモリの不足や、コグトレの紹介も気になるところ。 犯罪者を納税者に、という部分は私にない視点であった。

    3
    投稿日: 2019.11.15
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    認知機能に問題があるのと、善悪の区別がつかないのはまた別の話だろう、という気分で読み始めたのだが、だんだん気が滅入ってきた。ぼくは人並みの認知機能は持っているつもりだが、会議の場などで相手の話が高度に技術的だったり、英語だったりするとついていけなくなって、かといっていちいち確認していたらわかっている連中には迷惑だし、という経験はちょくちょくするからだ。あれを精神的に脆弱な少年時代に、しかも日常茶飯事的に経験しなくてはならなかったら、相当きつい。 こういう話をすると必ず、「同じ環境でグレなかった者も多い」という主張が出てくるけれど、そういう問題でもない。貧しい国では犯罪の発生率が高く、かといって全員が犯罪に手を染めるわけではない、という事実があったとして、だから貧困を放置してよい、ということにはならないはずだ。道義的にも、経済的?にも、対策を講じるべきだと思う。 新書には珍しく、具体的な対策の提案がされている。紙数が足りないせいか、具体的な内容やその効果のほどにはあまり触れられていないけれど、そこをもっと知りたい。

    6
    投稿日: 2019.11.13
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    話題の一冊で、さらっと読める。惜しいのは、もっとデータがあれば読者が全体像を掴みやすく、問題の大きさを感じやすいというところか。また、学校教育も多くの業務でしんどい中で、細やかなケアという新たなタスクが積み増されることへは個人的に疑問があり、もう少しコミュニティなど共助で解決する視野などもあればと思った。

    2
    投稿日: 2019.11.13
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    先生とか親によってほんと人生って変わるだろうなー 先生たちこの本読んだら たくさんの子供たち救えそう。 褒めるだけじゃなくてできることはたくさん あるんだなー

    2
    投稿日: 2019.11.13
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    読んでよかったけどオススメはできない。言葉ではうまく紡げませんが、どこか対象者としての非行少年像が強くて救いがなかったです。

    1
    投稿日: 2019.11.12
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    「褒める」「話を聞いてあげる」だけでは問題は解決しないという指摘はごもっとも。社会面への支援が系統だったものがないということの問題の大きさにもなるほどなぁと思いながら読んだ。誰しも凹凸はあるだろうけれど、「知的には問題ない」と言われてしまうと学校現場ではなかなか打つ手が見つからなくなる。結果、その子の抱えているものをそのままにして、ただただ時間だけが過ぎてしまっている。結局、それは、何の問題解決にもなっていない。 筆者の提唱する認知機能向上トレーニング、コグトレのことをもっと知りたいと思った。

    4
    投稿日: 2019.11.10
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    医療少年院に勤務した著者が現場で見た少年たちの共通点や、少年たちがここに来てしまった経緯に潜む原因や背景などを書いている。 それによると、認知能力が弱く、悪く言えば特別学級に行くかどうかの境界線にいる人が、気づかれずに普通のが急に入ってしまい、学習について行けなくなり、問題行動を繰り返し、不良のレッテルを張られそして想像力がないので後先考えず行動してしまい、結果少年院にお世話になってしまう人が非常に多いという現実があるようだ。 著者が問題だと感じているのは、現場で働く学校の先生たちとのWSなどで、このような人に一番身につけてほしいと感じる社会性を学ぶ場がないと言う事。 ただこの本は、課題の指摘だけではなく、1日5分でできるトレーニングを紹介しているのが、良いところだと思った。 非行少年に共通する特徴 ・認知機能の弱さ:見たり聞いたり想像する力が弱い ー聞く力が弱い:友達が何を話しているか分からず話しについて行けない ー見る力が弱い:相手の表情やしぐさが読めず、不適切な発言や行動をしてしまう ー想像する力が弱い:相手の立場が想像できず、相手を不快にさせてしまう ・環状統制の弱さ:感情をコントロールするのが苦手、すぐ切れる ・融通のきかなさ:何でも思いつきでやってしまう。予想外のことが苦手 ・不適切な自己評価:自分の問題点が分からない。自信がありすぎる、なさ過ぎる ・対人スキルの貧しさ:人とのコミュニケーションが苦手 ・身体的不器用さ:力加減ができない、体の使い方が不器用

    6
    投稿日: 2019.11.09
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    医療少年院で活躍する精神科医の視点から、非行少年(少女)たちの認知機能を評価した本。 教育者は読むべき。 従来の知能テストでははかりきれない知能指数を、新たな評価方法で顕在化するのが良いらしい。 ラストに書いてあった、納税者を増やそうの下りが納得だった。

    3
    投稿日: 2019.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルに興味を持って読んだ。語弊はあるかもしれないが思った以上に世の中には頭をスムーズに使えない人がいるのだということを知り驚愕。しかも日本はまだ恵まれた方だというのにまたびっくり。 期せずして「AIに負けない子どもを育てる」と同時期に読んだので収穫が多かった。 触法少年を減らし、納税者を増やすという筆者の考えに共感。

    3
    投稿日: 2019.11.06
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    非行少年には、認知機能が弱い傾向がみられるという。 本来は、保護・支援されるべき存在が、見過ごされてしまい、結果的に非行に走ってしまう。 早期の発見と、適切な対応が求められる。

    2
    投稿日: 2019.11.05
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    読みやすい文章でさらさら読めた。 漢字を覚えられない子に対して何度も漢字練習をさせるのではなく、それ以前の認知能力に焦点を当て、能力テストをさせるといったように従来の指導法を改善させるようなやり方を何点か知ることが出来た。 ただ犯罪者を納税者に、という小見出しのように経済の論理で犯罪者更生をうったえる姿勢はあまり好まなかった。

    3
    投稿日: 2019.11.04
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    タイトルに興味惹かれて購入(場所によっては、新書ランキング1位になってるところもあった)。 様々な認識能力が弱いことで、そもそも悪いという判断ができてないなど、結構ショッキングな内容が続く前半で、あらためて本の内容に引き込まれた。 ニュースなど聞いていても理解し難いなと感じる事件あるが、これを読むとちょっと見方が変わると思う。

    2
    投稿日: 2019.11.03
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    認知機能に問題があって困っている子どもに適切な支援をすることで非行化することを防ぐことができる。 認知機能トレーニング、コグトレ。

    2
    投稿日: 2019.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ケーキのイラストにはギョッとしたけど、非行少年と境界知能等、とても興味深い内容。 ・知能と思索の深さとの関連性 ・根本的な解決策は勉強ができるようにすること ・ありのままの現実の自分を受け入れていく強さが必要 ・人の役に立つことで自己評価の向上に繋がり、次第に勉強へのやる気も出てくる可能性も ・困っている子どもの早期発見と支援

    1
    投稿日: 2019.10.31
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    この本は知的障害や境界知能(知的障害ではないが支援が必要なレベル)の子どもたちの実態、なぜ非行少年になってしまうのか、そして教育によってそのような非行少年をどう更生させて社会的に生きやすくさせていくかを児童精神科医であった筆者の実際の経験に基づいたリアルな話とともにありありと語られている。 私がこの本を手に取ったきっかけは「ケーキの切れない非行少年たち」というインパクトのあるタイトルと帯に書かれていた非行少年が三等分したケーキのイラストに衝撃を受けて「どうゆうこと?」となったからだ。 学校現場で発達障害を持った子どもたちへの支援は行われることが多い一方、知的障害を持った子どもたちへの支援は軽視されがちで、彼らは支援を必要としているのに実際には支援が行き届いてない、もしくは学校側が支援されなければいけない子どもがいるということ自体にそもそも気付いていない現状があるらしい。 例えば学習面の発達の遅れで勉強についていけず、やる気が起きないという子どもに対して、先生は不真面目だと捉えたり、友達からはバカにされたりいじめられたりする。 そして自己評価をどんどん自分で下げてしまい、不登校や非行に走るといったもの。 それを防ぐためには彼らの自己評価を彼ら自身であげる教育(例えば誰かの役に立つ経験など)を行うことが大切でそのヒントをこの本は提示している。 彼らは学校という狭いコミュニティでは先生の力を借りながらなんとかやっていけたとしても社会に出ると自立して生きていかなければならず、仕事ができない、対人関係がうまくいかないといった理由で引きこもりになったり犯罪を犯したりするという。 近年は連続殺人事件や通り魔事件など不可解、悲劇的な事件が日常のように起こっているが、ニュースでは犯人の行為や動機に焦点が当てられ、彼らのコメントからは「自分を認めてくれない社会、生きづらい社会に対する反逆や復讐」が感じられる。 犯人の行動を「なんてひどい奴だ」とただ頭ごなしに非難するのではなく、なぜこのような行動を起こしてしまうまで誰かが気付けなかったのか、犯人が受けてきた教育や今の日本社会の問題について向き合う必要があると思う。 この本に出てくる非行少年が社会に出て事件を起こしてからでは遅い。 彼らが小学校や中学校の早い段階で先生や保護者から適切な支援、教育を受け正しい方向で生きていくこと、多様性を受け入れて生きづらい人たちが生きやすい社会を作っていくことが大切だと思ったし、自分も勉強が苦手な子たちに対して少しでも彼らの人生の可能性を広げられるような教育ができる人でありたい。

    6
    投稿日: 2019.10.30
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    2019/10/29読了 ぶつかってきたのに謝らない、これと似たような事が毎日ある。全く未知の分野の理解を求められる。こんなことが毎日毎日起こっていたら嫌だけど、 この本を読んで、〃非行少年〃の特性の一部である認知機能が低い場合、このような理不尽な毎日を送っているかもしれない。 今まであと先考えずこんな犯罪してバカだなぁと思っていたけど、視野が狭く、考えが甘かったなーと反省。別の考えを与えてくれる本でした。

    4
    投稿日: 2019.10.29
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    【文章】 とても読み易い 【ハマり】  ★★★★・ 【共感度】  ★★★★・ 【気付き】  ★★★★・ 「少年院などに送られる非行少年たちは頭が悪い」一言でいうと身も蓋も無い感じになってしまうが、そもそも頭が悪いとはどういう状態なのか。 罪の意識もなく犯罪を犯す非行少年たちは、知的障害を抱えている可能性がある。 極端にIQが低いなど、それが顕著でない場合もあるため、家庭や学校などの周囲が、それと気付かず適切にサポート出来なかった為に、加害者になってしまっている、という側面もある。 著者の意見では、犯罪を犯す前にそのような対象者を見つけ出して、学校にて社会性を身に着けさせるべき、という事であったが、その体制を適切に運用させるには、学校教師の質を高める必要があるのではないか、と感じた。 イジメによるストレスが、犯罪に走らせる原因となっている場合もある。

    2
    投稿日: 2019.10.29
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    話題の新書、児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務した著者が発達障害が原因で、漢字が読めない、簡単な図形を写せないなどによりイジメにあい社会からの疎外感により犯罪に手を染めるのが要因である。 対策としては著者が開発したコグトレが有効である。 この本で被害関係者が納得するとは全く思われませんが。

    1
    投稿日: 2019.10.28
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    著者は少年院で多数非行少年を診てきた児童精神科医。近年、刑務所で累犯者に知的障害を始めとした障害者が少なからずおり、矯正とともに福祉的視点が必要であることが知られてきた。少年非行でも同じことがあることを自身の経験から述べられた本。発達障害はブームのようになっているが、軽度知的障害や境界知能が生き辛さを抱えて、非行に走ることもあることを述べられており、自分の臨床経験からも大いに同意出来るところである。特に境界知能は福祉にも乗せにくく難渋する。問題の萌芽は小学校時代から始まっており、現場の教師への助言や対応も記載されており、著者の予防にかける情熱が感じられる。分かりやすい文体で書かれており一気読みできたが、その点でも啓蒙書としては良いのではないだろうか。

    2
    投稿日: 2019.10.27
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    司法と福祉の関連について興味があるので読んだ。著者は医師であり医療少年院で勤務していたこともあり、知的障害や境界知能の非行少年の認知機能を向上させる治療プログラムをおすすめする立場の人だった。非行に走る少年たちの更生や非行を未然に防ぐために教育現場に働きかけたいというような、少年を対象にしている内容。私は福祉の立場から成年も含めた触法障害者への関心を持ち続けて、少しでも障害者を加害者にさせないように努力したい。そして触法障害者が社会で居場所を見つける手助けをしたい。

    2
    投稿日: 2019.10.26
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    難しい表現はなく、理解しやすかった。 大人も子供も、生きづらいと思ってる人の中には一定の割合で軽度の障害を持つ人がいるのだろうと思う。 つい自分も当てはまるのでは…?と思って読んでしまったが、いい大人なので自分で何とかする。

    3
    投稿日: 2019.10.25
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    知っておくべき情報だと思った。知らないことは、不幸な人を増やしていくことになる。この分野がもっと認知されて、救われる子どもや大人が増えていってほしい。自分も勉強していこうと思う。

    4
    投稿日: 2019.10.25
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    学び ・世界が歪んで見えている人の割合は10%を超えているかもしれない ・認知機能…見る力、聞く力が弱いことで世界が歪んで見える ・褒めるだけの教育は根本的な解決になっていない TO DO ・コグトレについて調べる ・山本譲司著『獄窓記』(新潮文庫)を読む ・子どもが良くない行動をした場合は、自己洞察をする支援を心がける

    1
    投稿日: 2019.10.23
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    認知機能の問題、反省以前の問題、軽度の知的障害と言っていい状況。 ある意味、それが非行、犯罪の元になっていると言う啓発は、人権云々という立場から言えばかなり勇気のいることではなかったか。 ただ、こういうところから目を背けることはできないわけだし、もちろん、幼少の頃からその視点で子供達に接し、本気の対策をして行くべきなのだろう。 ただ、環境や社会のせいではない。 人の能力に差があることをきちんと、差別なく認めて対応していかなければいけない。

    2
    投稿日: 2019.10.21
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    児童精神科医として、医療少年院に勤務した筆者ならではの視点で紡ぎ出される、非行少年の姿。 あれ?これ、自分にも当てはまるのでは…と、ハッとさせられることも。 歯に衣着せぬ物言いが、理解を促してくれる。 これからも様々な方と出会うであろう今後の人生において、何らかのヒントを得られる1冊だ。

    3
    投稿日: 2019.10.20