
総合評価
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powered by ブクログ素晴らしかった。一つのコンクールの予選から本選までをひたすら追う。漫画や小説で音の世界を表現する人々の才能に心から感謝したい。登場人物たちが自分や仲間の音楽を説明するのに苦心し、ぴったりな言い方、もどかしい言い方で表現を探すのをメタに体験し、味わう。そして確認のためにYouTube で各曲を聴いてみたのは自分だけではないはず。 文庫版解説の担当編集者の文章も実に臨場感があって楽しかった。こういう解説をもっと読みたい。
0投稿日: 2019.05.11
powered by ブクログ世界には音が満ちている。それを感じ、奏でることのできる人の幸いなこと。 素敵な物語を堪能して、満足。
7投稿日: 2019.05.07
powered by ブクログ恩田さんの小説でこんなにテンションが高いものがあっただろうか。作中の人物の緊張感が伝わり読むのに集中力を要する。でもそれが嫌と言う訳でもない。 音楽に疎く、ここに描かれている曲はほとんど知らないのに何故か楽しめた。それにしても恩田さんの想像力、表現力はとてつもなく素晴らしい。
0投稿日: 2019.05.07
powered by ブクログ上下巻、読了。 というより、芳ヶ江国際ピアノコンクールが終わった。 終わってしまった。 音楽が聴こえるなんてもんじゃない。 演奏者の作り出す世界が見える、感じる。 本物の音楽ってこういう世界なのか、音楽家はこういう世界に住んでいるのか。 そんな事を感じた、令和最初の読書。
11投稿日: 2019.05.06
powered by ブクログ恩田陸の蜜蜂と遠雷を読みました。 芳ヶ枝国際ピアノコンクールに出場するコンテスタントたちの青春群像がみずみずしく描かれていました。 栄伝亜夜は小学生の時、指導者でもある母親を亡くしたショックからコンテストでピアノが弾けなくなったという過去があります。 それでも亜夜に期待をかけてくれた恩師に報いるため、もう一度ピアノコンテストに出場することにします。 亜夜は、養蜂家の子供の風間塵や、幼い頃の友人でこのコンテストで再会したマサルらの演奏に刺激されて自分の演奏のスタイルを模索していくのでした。 ピアノ演奏が映像のイメージで描かれていくので、ピアノの演奏を聴いたことがない読者でも面白く読めました。 規格外の天才である風間塵の審査についての審査員たちの苦悩や、亜夜の理解者である友人の奏の祈りなども描かれていて物語に厚みがましています。 夜のピクニック以来、また恩田陸の小説を堪能しました。
2投稿日: 2019.05.06
powered by ブクログ亜夜に最も感情移入した。生業に命をかけているかを自問させられる。才能や感情とどう向き合い、どう昇華させていくかを考える必要性を再認識した。結局は現在を精一杯生きること、そのためには自分の心を解放することしかない。心を開けるような人に出会うことがきっかけになりうるが、自分に問い続けなければ機会を失う。 自分の音楽に耳をすませることが感動を生む。
0投稿日: 2019.05.05
powered by ブクログあとがきに担当編集者さんが書いてましたが、 二日で一気読みでした。苦笑 それにしても、いま私も出版社に勤めてるけど、 この作品のスタートは採算度外視だったんですね。 と言うか、文学作品はそうなのか…? 物語は納得のいく結果でした。 よかった、無事に終わって。 作品はかなりの難産だったっぽいですけど、 物語はかなりのスピード感で進んでいきます。 どっちかというと、児童文学(森絵都さん)とかに近いかも。
6投稿日: 2019.05.05
powered by ブクログ私も久しぶりにピアノを弾きたくなったよ! 音楽を文章で表現するのはとても難しい。 特に今回はクラシックが題材で、聴けばわかるんだろうけど、曲名聞いてもさっぱりの音楽ばかり。 でもそれを、弾いてる人の人間性と背景と状況を加味することで、納得感、説得力を与える素晴らしい文章! 読んでいるだけでまるで演奏を聴いているように感情が動いていく自分がとても不思議な経験だった。 私は音楽がとても好きだけど、なぜこの音楽が好きなのか、なぜいいと感じたのか、を言葉にするのが難しいと感じている。恩田さんみたいに言語化できたらなあ。
0投稿日: 2019.05.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分と同年代の作者が直木賞、本屋大賞を受賞した活躍は嬉しい。巻末の解説では作品が完成するまでの作者や関係者の苦労も分かりました。塵が主人公というわけでもなく、登場人物の高島さんも受賞できてホッとした。
6投稿日: 2019.05.04
powered by ブクログ「蜜蜂と遠雷」下巻 国際ピアノコンクールは2次予選24名3次予選12名オケとの共演本選6名に進みあっという間に一気読み。2020は3年に1度の浜松国際ピアノコンクール、5年に1度のショパン国際ピアノコンクールが開催、両コンサートともまだ日本人が優勝してません。活躍を期待してます。
0投稿日: 2019.05.03
powered by ブクログ面白かった。他の著者のコンクール物や漫画作品なども想起しました。直木賞に本屋大賞か、凄いなぁ。個人的には演奏シーンをもっと描いて欲しいと思ってしまい、星を一つ減らしてしまったのですが…贅沢なのかな 追記 (何に満足できないかを考えてみた) やはりダブル受賞でハードルが上がってしまったこと。 音楽演奏の描写では中山七里さん、物語性では漫画の「ピアノの森」に先に魅せられていたこと。 物語の尺が小説としてマッチしていないように感じ「夜のピクニック」の方が良かったと思っていること。 恩田さんなら更に良く描けたんじゃない?
0投稿日: 2019.05.02
powered by ブクログ数年に1度程度で,この作品と同時代に生きていたことに僥倖を感じる一作に出会える.本作は僕にとって歴代本屋大賞の中でもベスト.縦糸に物語としての構成,横糸に人物の造形,奥行きに音楽性哲学,これらを紡ぎ合わせ世界観を醸成していく.立った登場人物達に主観と客観の解釈を物語らせ,そして物語が昇華していく様は音楽を感じるが如く心地よい.これ以外あり得ない,と思わせる物語の一意性を感じ,まさに至福.呼吸をする,というように,数学者は数学をする,と言い表すが,本書では“音楽をする”という表現をしていて,深く同意するのでした.
0投稿日: 2019.05.02
powered by ブクログ自問自答シーンが多すぎて、ほとんど頭に入らなかった。 何をやっているのやら。 予選が進むにつれて進化とか放心状態ですごい演奏とかの展開が漫画みたいで、すこし萎えた。実際もそうなのかもしれないけど… そういうコンサートを聴いたことがない自分が言える立場ではないのですが、ズルくないですか?
0投稿日: 2019.05.01
powered by ブクログ一気に読み終えました。 コンクールの最初から最後まで、その所々にコンクールを支える人々とピアニストとの関係も描かれる。 ピアニストたちの葛藤、審査員の葛藤も描かれるが、メインはやはり、演奏そのもの。天才たちが刺激しあい、高め合い、その場に居合わせたからこそ、その瞬間だからこその演奏を聞かせてもらいました。 歴史を持つ閉鎖されたクラシック音楽界、その一角に姿を現した才能は、音楽を閉ざされた世界から外に連れ出す役目を負わされている。それは、他の二人の天才たちも知らず知らずに分担したような気がする。 3人の天才たちは、その後のクラシック音楽界にどのような足跡を残すのだろう。
0投稿日: 2019.05.01
powered by ブクログ途中まで久々に5をつけようと思っていたが、おわりがあっけなかったので4に。途中で鳥肌が立ちそうになったのはひさびさ。塵と亜夜の演奏によるお互いの高め合い(特に亜夜)の描写はすばらしかった。塵は音楽を外に持ち出すことができるのだろうか。その実現は亜夜とのセッションに違いない。この続きのストーリーがあればぜひ読んでみたい。良書でした。
0投稿日: 2019.04.30
powered by ブクログ風間塵が主人公かと思っていたが違った。風間塵の演奏を通して、またその影響を受けたマサルや栄伝亜夜の演奏を通して、各コンテスタントの成長の物語である。 ストーリーもそうだが、恩田陸の音楽の表現力がすごい。何人もの、何曲もの音楽を瑞々しく言葉で表現する語彙と感性(お前は何様だ、という感じである)は抜群。 取材と執筆にかなりの歳月がかかったのも頷ける大作である。 ピアノを習っておけば良かった、と必ずや思うだろう。 記憶に残ったフレーズ「曲を仕上げていく作業は、なんとなく家の掃除に似ている。」
0投稿日: 2019.04.30
powered by ブクログ映像が見えるほどの演奏って凄いね! またそんな風にピアノ演奏の素晴らしさを 文字で表現した恩田さんも凄い! コンクールは結果じゃなくて どれだけの実力を発揮できたかに意味があるんだね それぞれのキャラも良かったね 蜜蜂王子最高
0投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログ最高の一言です。 最近読んだ本の中で一番好きかも。 夢中になって読めました。 蜜蜂と遠雷のアルバムを聴きながら読むといい感じです
0投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログすごい本を読んだな、という心地よい疲れと幸福感。 はしくれでも音楽に触れていた人間として、描かれる感情をほんの少しでも理解できる嬉しさと、その本質など生涯理解し得ないことを突きつけられる寂しさを感じた。 こんな音楽経験をしたい。 でもそれには発信する力も受信する力も圧倒的に足りない現実が悲しい。 幸せな時間だった。素晴らしい作品。
0投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログCDを買ったのかと思った。 驚いたことに本から音が鳴ってる。 (全然知らないし分からないのに。笑) 心の中の言葉だらけでこんなにも進行させて 多彩な登場人物へ感情移入をさせてる。 言葉がそのまま音楽になっていたんだろうな。 そんなことを読み終わって感じた。 10文字前後の文章。 あちこちに散りばめられてる、この短かい文章。 もの凄いいいテンポになっていた。 歌詞に近い感じだった気がした。 それぞれのキャラの喋りが歌になってた。 「命の気配、命の予感。これを人は音楽と呼んできた。 音楽というものの本当の姿なのではなかろうか」 たいへんいい鑑賞時間にさせて頂きました!
4投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログ最初から最後まで一つのピアノコンクールの話なのだが、退屈せずに読ませるところはすごいと思った。直木賞+本屋大賞なるほど。
0投稿日: 2019.04.24
powered by ブクログコンクールだけを最初から最後まで描くという小説は珍しいと思う。というのも演奏シーンばかりで作品に動きが出しづらいからだ。実際にこの作品も演奏シーンがメインだが、各演奏者の人柄や育ち、クラシックとの向き合い方などが演奏シーンに詰め込まれていてドラマチックに読める。そのやり方も巧みで、大衆の反応だけでなく審査員、他の演奏者、自分自身から語られることによって飽きさせないようになっている。クラシックやピアノは分からないが、聴きくらべてみたくなった。映画化が決まっているらしいが、素人向けに演奏者ごとの違いをどう表現するか気になる。
0投稿日: 2019.04.20
powered by ブクログきれい。正直、作曲者名とか曲名を言われてもどんな曲なのかぜんぜん知識がなくわからないんだけど、それでもなんとなく伝わってくるし、どんな弾き方をしているのかが想像できるのがすごい。終盤、え?なんでもうすぐページ終わりそうなの?という不安がすごい襲ってきた。 映画化大変だろうな〜。CGで宇宙とか花のエフェクトつけたりするのかな。いや、やめて。演奏で驚きたい。
0投稿日: 2019.04.20
powered by ブクログ音楽にまつわる話なのに、読書好きな人のための物語だと強く感じる。物語を愛する人、紙をめくることに心躍らせる人、そんな人たちのためにある本だった。
4投稿日: 2019.04.14
powered by ブクログようやく文庫になってくれたよおおお。 2017年の直木賞と本屋大賞受賞作。 とりあえずページをめくって思ったのは。 文字でかすぎ。行間あけすぎ。 読み進めていくうちに慣れるといえば慣れるけれど、通常感覚とは違うのでなんとなくそれが気になる。 面白いとは感じます。 結果がどうなるのか気になるし視点の切り替えも絶妙でページを捲る手が止まることはない。 (個人的にはマサルのアヤにべたぼれなところが可愛くて好き) ラストの感じもすきだな。 敢えて最終ページまでコンテストの結果がわからないようになっている構成もふむふむ好感度高め! そうなんだけど、だけども。 気になって仕方ないのが、モノローグの話し言葉のかんじが超絶ださい。 〜かしらん。とか。SNSを切り取ったようなモノローグがわたしの思考をとめるので、ちょっと残念でした。 たぶんわたしが頭が硬くなったのかな。それこそ塵の演奏を受け止めるくらい頭とハートを柔らかくしろというメッセージなのかもしれない。 でも、なんか、こう、そのSNSぽい若者たちのモノローグがハマってないように思いました。譜面に振り回されてるピアニストみたいに。 (むしろ若者読者を取り込もうとした意識のダダ漏れみたいな) 映像には向いてそうなので映画はちょっと楽しみですね。 (明石が桃李くんなんてなんか昂ぶるし!!)
0投稿日: 2019.04.14
