
総合評価
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powered by ブクログなぜだかAmazonでフェルマーの最終定理と異様にセットで購入されていたため、「もしかしてどこかでつながるのかな」という期待と、あとは単純に旅をテーマにした小説ということでなんとなくポチってみた。 結論から言うと、フェルマーの最終定理とは何ら関係ない笑 強いて言うならば、フェルマーの最終定理と密接につながるピタゴラスをイメージして書いた小説なのかなぁとわずかに感じられるレベルである。 前置きはさておいて、大変素敵な物語だった。20年ほど前に書かれているはずだけど、よくもまぁいい年のおっさんがここまで自由な発想を得られるものだなぁと思わせる奇想天外なSF設定の数々に、子供心を忘れないことの大切さを思い知らされた。つまらない大人になってはいけない。そうはなりたくないなと。 人生とは旅であり、時たま一つ所に落ち着くことがありながらも、終始人生の終わりまで旅を続けるラゴスの生き方の物語としての美しさに惹かれ、自分はどんな旅をしたいのだろうかと思いを馳せずにはいられない。 その時々で目的は移ろいながらも、ラゴスは着実に前に進み、変化し、生き生きとして見える毎日を過ごす。 旅において大事なことは、出会いを何よりもかけがえのない、大切なものとして扱うこと。それから、学び続けることであると、彼の旅を見つめる中で私は感じた。 どれだけの繋がりを大切にして、どこまで学び自分の知見や可能性を広げられるか。これは生きる醍醐味だとつくづく思うのである。 終始ラゴスがモテモテであったことは少し気になるが、それは小説の主人公の特権ということで笑
1投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログ2015.05.04 最初は色んな出来事を書き連ねてるのかと思ったけれど、読み続けるにつれラゴスの歩み続ける人生の面白さにのめり込みました。人生は旅そのものなんですね。我々も、学生・社会人の生活と数年毎に生活の場を変え、新たな場で様々なことを学び次に歩みを進めているし、旅そのものとも思えるなとも考えました。
0投稿日: 2015.05.04
powered by ブクログ日本版アルケミストのような小説です。文明が滅び、その代わりに人間が超能力を使えるという話。主人公ラゴスは旅をします。旅先で様々な人に出会い、恋や冒険をし、本を読み歴史などを学び、時には奴隷として働かされるラゴス。旅を通じて本当に自分にとって大事な物は何か?を見つけるラゴス。一冊読み終わった後に、濃厚な旅から帰ってきたような気分に浸れます。読んでいない人には是非読んでいただきたい一冊です。
1投稿日: 2015.05.04
powered by ブクログ高度に発達した科学と文明の危機への警鐘を"人生と旅"という普遍のテーマに喩え、筆者独特の世界観で人生のエッセンスについて綴った渾身の作品。物語は、ラゴスが旅先で知り合った読唇術、瞬間移動、予知夢など特殊な能力を有する人たちとの触れ合いが短編連作にて描かれている。文明を失い、無政府状態となった町を転々と危険を顧みず旅を続けるわけは・・。奇想天外な話が多く、読みずらい点は多々ある。しかし読み進めていくと、筆者は読み手に、人生の目的を問い続けているのではと思う。改めて生きる事を複雑に考えず、シンプルに自分に適していて最もやりたいと思うことに、可能な限りに時間を充てる事の大切さを認識する。味わい深く、何度でも読みたくなる人生の指南書としておすすめの一品です。
0投稿日: 2015.05.03
powered by ブクログ最初は旅で巻き起こる出来事にフォーカスしている物語だと思って読み進めていたが、そうではなく旅そのものをテーマとした作品だと気付く。今まで出会ったことのないようなオリジナリティーあふれる物語。最後の場面は、ぐっとくるものがあった。
0投稿日: 2015.05.01
powered by ブクログ「牧歌的」というのが本書のキーワードのひとつ。 近未来なのかパラレルなのか、牧歌的で不思議な世界観のなか、1人の男性の旅と生涯がほんの250ページほどの中編として描かれる。 ほのぼのとしたスタートからは考えもつかないほどのハードな流転の生涯が待ち受けている。だけど語り口は意外とドライ、そしてあくまで牧歌的。そのギャップのせいか、筒井さんのほかに誰にも味わわせてもらえないような読後の満足感を覚える。 はっきり言って、分かりやすいテーマを見いだせない、クセのある本だけど、何やら「いい本を読んだ!」という圧倒的感覚!これは、えーっと、あれだ。ビートルズやユーミンの歌を聴いた後の満足感に近いかも。
0投稿日: 2015.04.30
powered by ブクログ旧作にも関わらず、今年になって売れ行きを急速に伸ばしているのだという。原因は不明ということだが、読んでみると、急に読まれだした原因はわからないが、とても面白かった。 SFともファンタジーともつかない独特な味わいがあり、極端でもなく、かといって平凡でもない、何とも云えない雰囲気がとても心地よいと思った。どちらかというと純文学っぽい作品だが、軽い気持ちで読めると思う。
0投稿日: 2015.04.30
powered by ブクログ最初いきなり空間転移とかしだしてビックリしたが、読み進めていくうちにその世界観になじんでいった。 旅の中でのラゴスの人を惹きつける力や、出会いや別れがとても印象的。
0投稿日: 2015.04.29
powered by ブクログ完ぺきすぎてラゴスという人間に現実感が持てなかった。長い年月を歩む壮大さというか、質量としての時間をこの本は持っていたように思う。ラゴスは観測者で、彼が見ている景色はとても美しく残酷だ。
1投稿日: 2015.04.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2016.4.20 春になって旅にでたくなった。設定がかわってて面白かった。まさか突然高度な文明を失ったことで超能力!!どこでもドアのようなワープ。使ってみたい。今使えるならノルウェーの大自然の中にいきたい!旅には危険が伴うものだけど、まさか奴隷にされて約十年も過ごすとは。本当に発想が不思議小説でした。最後に氷の女神ダーダを求めていくところが、なんとも言えない。でもその気持ちがとってもわかる。実行するかどうかは別として。
1投稿日: 2015.04.22
powered by ブクログ読みやすい文体で、ファンタジーの世界観を思い浮かべながら、すらーっと読めた。 ラゴスは知識人で人格者の主人公で、旅の中では辛い体験ももちろんあったけれど、絶対に自分の旅の目的を忘れない。そんな一貫した姿勢がかっこいい。旅の終わりの方では、旅で得た自分の知識を故郷の人々に還元する。そして人のために出来ることを終えて、最後は自分のために旅に出る。ラゴスにとっては、旅と人生は限りなくイコールのものなんだな、と思った。 この長さの一冊の中に、ラゴスの旅が集約されているんだなと思うとすごい。 これが20年も前の小説だなんて思えない。また読み直したい一冊です。
0投稿日: 2015.04.10
powered by ブクログめちゃくちゃ好みだった。ファンタジーとSFのノリがよい。 一文でいきなり10年くらいの月日が流れたりするのが、考えてみればよくある手法かもしれないけれど、とても新鮮だった。 奴隷の身になって7年くらい経過しちゃったエピソードが印象的だった。また、最後の終わりの 最後の森の番人は誰なのか?読み返せばわかるかも? 他の筒井康隆作品のあらすじも面白そうなので、是非読んでみようと思う。
0投稿日: 2015.04.09
powered by ブクログ主人公のラゴスは北から南へと旅をしています。 ラゴスの旅する世界は高度な文明を失っていますが、皆んな少しだけ超能力が使えます。 壁抜け、精神の同化や集団転移、浮遊・・・ 超能力がメインの話ではありません。 超能力は程よいスパイス程度の効き目です! ラゴスの旅で出逢う人々に心を惹かれ、ラゴス以上に彼らとの別れに切なさを感じます。 ラゴスの旅の目的と終点は何処にあるのか?
1投稿日: 2015.04.08
powered by ブクログ何だこれ⁇ とても読みにくい。 そして、全然情景が浮かびません。 全体的に浅いのかな? 途中ですがもういいや。
0投稿日: 2015.04.05
powered by ブクログ高度な文明を失った後の世界を旅する男の物語。 特殊な能力を持った人々との出会い、波乱万丈の経験は、男にとって、全てかけがえのないものであっただろう。 旅は人生そのものであり、その旅で経験したことは時間が経てば経つほど美しさを増す。 理想の歳の重ね方の一つ、と感じる作品だった。
0投稿日: 2015.03.27
powered by ブクログーーー北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。 二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に、人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。 筒井康隆は『七瀬ふたたび』以来か。 古代にも中世にも似た「この世界」 背景の説明は最低限に抑えられ、整然とした語り口ながらもどこか幻想的な雰囲気が漂っている。 それは主人公ラゴスの、互いに異なる衝動からくる目的の間で揺れる心情をあらわしているのかもしれない。 連作短編のそれぞれが違う余韻があり、爽やかな読後感を残してくれる。 旅をすることによって人生というもうひとつこ旅がはっきりと見えはじめ、そこより立ち去る時期が自覚できるようになったのであろうか。
0投稿日: 2015.03.23
powered by ブクログラゴス、彼が旅をすることによって読者からすると多様な人生観を見ることができる。どのように見えるかはその読者によっては異なると思うが。作品自体はSFながらもある程度ストーリー構成がしっかりしていて、それながらも点々とした移動状況も伝えているので非常に新しい感覚で見ることができる。まだ読んでない方もいると思うので、内容には触れないがひとつの観点のみならず色んな視点・思想・論点で見れる。これから自分の年齢によっても見方が変化していくような作品に感じられたので。しっかり手元に置いておいて再読してみたい。
0投稿日: 2015.03.20
powered by ブクログラゴスの旅の中でもポロでの読書がいちばんの旅だったろうと思う。書物を通し時間や土地を超えて様々なひとに出会えたこと、そして、ラゴス自身が咀嚼して周りのひとたちに伝えていく。必要な時に必要なことだけを。いろいろなものに囲まれてそれを手放せなくなった時、旅人ではなくなるのかな。ラゴスが最後に死も覚悟して求めたのはデーデとの再会ということに温かい気持ちになる。
0投稿日: 2015.03.19
powered by ブクログネットでの評価と裏のあらすじの文章に惹かれて購入。 突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で旅を続けるラゴス。最初からラゴスは人気者で、旅先で色んな人々から気にいられ、女性からも好かれ、王様になったり、片や奴隷になったりと凄まじい人生を送っているが、悪い意味ではなくあまり人間らしさを感じさせない。 たくさんの人間、土地と出会い、別れ、時の流れに身を任せて旅を続けるラゴス。ラゴスと出会い、別れた人々はそのあとどんな生活を送っているのだろうととても気になった。 ネタバレになるので書かないが、ラストのシーンでラゴスの人間らしさを感じた気がした。ラストのおじさんも好き。本音を言うとちょっと、「わたしはよく出来た人のように扱われてしまう」みたいなラゴスの低姿勢でちょっと無関心なとこにいけすかない感も感じたけど、皆ラゴスに惹かれるんだよね、空気感が良いのかな、とちょっと嫉妬(笑) この旅のラゴスは、ホノカアボーイのように、丁寧に1行一行味わいながら、ゆっくり読み進めていきたい作品だった。読み進める手が止まらない!続きが気になる!ようなミステリーとは違って、あ、今日もラゴスの旅に付き合ってみよう、と本を手にとる感じ。そんな本を読んでみたい方はぜひ!
0投稿日: 2015.03.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とある世界の旅をつづけた一人の男の半生を綴った小説。 それは、空間移動が出来たり人の心を読むことが出来たりする不思議な世界である。 なぜこのような世界なのか、なぜ不思議な力を持つのかは、次第に明らかになっていく。 とても不思議な世界を描写しているにも関わらず、説明が最小限であることがとても良い。 自由に空想を広げることが出来る。 青い馬、壁をすり抜ける男、空を飛ぶ少女、宇宙船 どれも想像の産物だ。 しかし、想像であることを感じさせない、本当にそんな世界が存在するのではないかと思わせる作者の手腕が素晴らしかった。
0投稿日: 2015.02.22
powered by ブクログ250ページに詰め込まれた物語の密度がすごい。ラゴスの人生の大長編を読み終えたかのような充実感。最後の章「氷の女王」での年老いてからの彼が最も男を感じさせた。命が尽きる覚悟を最後のロマンスに捧げた。
0投稿日: 2015.02.22
powered by ブクログすごく世界観がしっかりしている。作品中に登場するいわゆる超能力に近いような力も、納得できる文脈の中で使われている。また、主人公のラゴスは非常に賢く、勉強熱心で、彼が勉強している様を読んで、自分も勉強がしたくなった。終わり方も美しく、私は筒井康隆を多く読んできたわけではないが、やはりかなり好きな作家だと思った。
0投稿日: 2015.02.20
powered by ブクログ筒井さんの本は実は全然読んだことがない。これはたまたま本屋で見つけて、カバーが気に入ったので買った。みたいな程度の出会いだったんですが、好きですねこれ。旅・ファンタジー。
0投稿日: 2015.02.18
powered by ブクログラゴスという一人の学者が一生をかけて旅をする。旅の中で出会う人間に信頼され地位を築くがそこに留まることなくひたすら自分の信じた道を行くため旅を続ける姿勢に魅力を感じた。
0投稿日: 2015.02.16
powered by ブクログ旅の内容を綴ったSF小説。前半読みにくいが、後半は主人公の学ぶ姿勢に感化され人間模様も面白かった。全体を通して言えば男性向けの作品な気がする。
0投稿日: 2015.02.16
powered by ブクログ一生をかけて旅をする男ラゴスの物語 数々の苦難を乗り越え旅を続ける、知的好奇心に満ちた主人公の人生に憧れます。 生涯読み続けたい作品です。
0投稿日: 2015.02.15
powered by ブクログ最近売れているらしく、よく行く書店でも平積みになっていた。気になったので数年ぶりに筒井作品を読んでみることに。 感想としては、人間が人間ではないSF的な設定の下で、本当の人間らしさ・人生とな何か、みたいな問題意識が読み取れて、その限りでは面白いんだけど、一作の連作長編小説として読むとどうか。波乱万丈の人生を描いている割には結構端折られすぎな印象で、あまり深みを感じなかったというのが偽らざるところ。筒井サンだったらこのくらい小手先のテクニックで書けちゃうでしょ、みたいな感じで。 読む人によっては感動もするとは思うけど、自分が筒井康隆に求めているものとは、ちょっと違ったかなと。
0投稿日: 2015.01.25
powered by ブクログ高度な文明社会を失い代わりにテレポーテーションやテレパシーの様な超能力を発達させた人類の住む世界を一人旅する男ラゴスの物語。 SF的な設定ではあるがこの物語は寓話である。 読む人によりこの話の意味する内容は変わってくるだろう。 人生、文明、旅、アニマ、男女、権力、生と死、老い、夢・・・ 様々な観念のメタファーに満ちた不思議な物語である。 多分、何年か後にふと思い出しまた読みたくなる本だと思う。
0投稿日: 2015.01.21
powered by ブクログホンワカしてるようなちょいSFファンタジーですかねぇ 旅でいろいろな人に出会って、奴隷になってしまう。。 学者?王国? 自分旅なんでしょうか
0投稿日: 2015.01.18
powered by ブクログ筒井康隆さんがテレビに出演される際には、必ず見ています。ウィットに富んだお喋りが大好きなので。なのに作品は全く読んだことがなくて、今回初めて読みました。興味深く読めたんですが引き込まれるまではいかなかったです。でも、他の作品も読んでみようと思います。
8投稿日: 2015.01.06
powered by ブクログ前から気になっていて、先日書店で平積みされてたのでを見た時にピンときて購入。 連作短編のかたちを取っていて、読みやすくとても面白かった。高丘親王航海記をちょっと思い出すような世界。ラゴスと共に、すこし不思議な世界を旅した気分になった。 ラゴスの人生の目的は、きっと旅をすることそのものだったのだろうなと思った。行きて帰りし物語。 新年最初に読んだ本がこれで良かったなと思った。
0投稿日: 2015.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み始めの頃は超能力の短編集的な作品かと思った。 集団移転のディテールとかは面白く読めていたものの、 前評判ほどの面白さは無いという感想。 ただ、読み進めるうち、この世界観にはまった。ドはまりした。 科学技術が発達していない過去の話と思って読んでいたところで宇宙船が出てきたあたり。 文明が失われた後に築かれた世界なのか?と気づき始めたあたり。 もうワクワクが止まらなくなった。 次にラゴスは何をするのか?どこへ行くのか? どんな町で?誰と出あうのか? そして、どんな超能力が出てくるのか? ワクワクさせるエッセンスが多すぎるくらい。 伏線を回収し始めた頃には、もう読む手が止まらない。 一気に読みました。面白かった。 ラストは、ちょっと物足りないけど。 今まで、SFにはあまり手を出していなったけど、ほかのも読んでみようと思いました。
0投稿日: 2015.01.05
powered by ブクログ大昔、一度読んだ記憶。最近なぜか注目度が上がってるらしく、本屋で見かけたので再読。筒井康隆らしい逸脱と暴走は鳴りを潜め、抑制されたトーンで物語が進んでいく。複数の短編で構成されているが、それぞれの物語の結末や伏線が回収されないまま進行していくところが面白い。
0投稿日: 2015.01.04
powered by ブクログ紀伊国屋の「いま、売れています。」と言う吹き出しに引かれて買ってみた「旅のラゴス」 驚きでした。面白い! 高度な文明が失われた未来。電気と言う存在も知らない世界で、必要に迫られて「超能力」が発達した世界。 政治や経済も未発達な世界で、旅をする主人公を描いています。 初版は、1994年だそうです。便利に慣れきった現代に対する啓示のような1冊。深いなぁ。 冒険小説としても、十分に面白いけど、“便利”を求め続けなければ、社会は成り立たなくなっている現代に生きる者として、ちょっと考えさせられる1冊でした。 筒井さんの著書は、読んだ記憶が無いなぁ。筒井さんの本が気になり始めましたよ。
1投稿日: 2015.01.04
powered by ブクログひたすらに旅を続けるラゴスの物語。 一遍一遍はショートショートのように進行していきます。 最終的に旅をすること自体が目的にすり替わってしまいます。でも、旅自体が目的になりえる魅力があるということですよね。
0投稿日: 2015.01.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
転移能力を持ったラゴスという主人公が北方から南方へ、そして南方からまた北方にある故郷へ戻ってくる数十年の旅を描いた物語。 旅の道中、蛮な連中に襲われ奴隷として過ごしたり、図書館のようなところで読書に打ち込み得た知識から一国を発展させたり、、、 そんな出来事が描写されています。 表現は基本的にマイルドでまったりした感じを出して書かれています。 刺激的なホラー小説が好きな自分ですが、こういう雰囲気の小説もたまにはいいなと思いました。 マイルドで奔放な、ちょっとだけ愛のあるやさしい旅小説。そんな感じの物語が好きな人にはオススメです。
0投稿日: 2015.01.02
powered by ブクログSFファンタジーだけども感情移入するのには遠すぎず、雄大な旅に出てるような気分になれた。興奮もしすぎないけど落ち込みもしない。広々とした気持ちになれた。
0投稿日: 2015.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラゴスってデーデにそこまで惚れていたっけ?と思わず最初の方を読み返してしまった。初筒井本としていいかどうかわからないけれど、普通に面白かった。他の作品も読んでみようかな。
0投稿日: 2014.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今年最後の一冊。 ラゴスという男の旅の記録を綴った一冊。旅先で出会った人々や、彼に影響を受けた人々との記録。具体的な結末は示されないが、良い作品だ。
0投稿日: 2014.12.31
powered by ブクログ旅行に行くとき題名に惹かれて買いました。きれいな世界で様々な世界を生きていく主人公にとても感銘を受けました。
0投稿日: 2014.12.26
powered by ブクログ突然高度な文明を失った代償として、人々が超能力を獲得しだした「この世界」。 そんな世界でのラゴスの旅の話。 こういうジャンルの話は初めて読んだかも。 この本を読んでイメージしたのは、小学生や中学生の頃にやった、ドラゴンクエストみたいな世界。 そりゃ、敵と戦ったり、世界を救う!みたいな展開ではないですけど、行く先々で好かれたり、各地でヒーローになったりだとか、文明?っていうのかな、それもその世界観に近しいものがあった。 感動した!とかめっちゃ面白かった!ってわけじゃないけど、なぜか引き込まれました。 ラストは非常に好みの展開。
0投稿日: 2014.12.26
powered by ブクログ生涯をかけて旅をする意味とは【旅のラゴス – 筒井康隆】 http://on-the-road.co/?p=2693
0投稿日: 2014.12.13
powered by ブクログ北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か?異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。 今年いや、今までのトップ5には確実に入る作品。 ラゴスの動向が読めば読むほど気になって世界に入り込んでしまった。 結局あの絵描きは最後に誰の姿が見えたのだろうか。そこだけ気になってしまう。 こんなにも波乱万丈な人生はなかなか無い。旅の中であの奴隷時代が以外にも一番長く滞在した時期なのかな。さらっと7年経ったので読んでて驚いた。 ラゴスが言っていた、歴史から見れば自分の一生なんてたいしものではないから自分のやりたい事をやりたいだけすればいいみたいな事を言っていたけど、そういう考え方もあるのかと、大きく俯瞰できるラゴスはさすがだなと思ってしまった。 あとデーデのその後の経緯も知りたい。
0投稿日: 2014.12.04
powered by ブクログlet it be. let it go. from long long ago, and lost science now to old future? his long journey to be continue.
0投稿日: 2014.12.01
powered by ブクログ人類が文明と引き換えに超能力を手にしたというSFもので、優しい雰囲気の本。短い本なのに、一人の男ラゴスが生きた人生を自分が体験したような気になれる。
3投稿日: 2014.11.23
powered by ブクログタイトルと表紙が気になって購入。実は彼の著作を初めて読みました(アニメのパプリカしか見たことなかった)。ので、ファンの方に何をいまさらと言われそうですが、なるほど、納得の面白さでした。 タイトルの通り、ラゴスという旅人がとある目的を持って、旅をするお話。読み始めは中世と近代あたりの架空世界が舞台かと思いきや、するっと違和感なく出てくるSF展開にぐいぐいと引っ張られて、気が付けば読了です。 スペースファンタジーとしながらも、SF素人(私)が引きがちな専門用語はなく、あっても分かりやすくすんなりと入ってきました。全体的に地味な内容ですが、達観した考えをもつ主人公が一人称で語る、彼が遭遇した事件・出来事には不思議な奥行があって、ストーリーに深みがありました。 初版からかなり年月が経っていますが、時代に流されない良い物語でした。読んでみてよかったです。
1投稿日: 2014.11.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
単純な旅物語ではなくこれはファンタジー小説だと思う。 主人公ラゴスが旅をする中で様々な人と出会い、別れ、事件に巻き込まれていく展開はくたびれることなく読み進める事が出来た。 1年程度の旅かと思っていたのがまさかのラゴスの半生以上にもなる壮大な旅であることを途中で思い知られゾッとしたが小気味良い展開が疾走感を生んでいた。 ラゴスの生き方に憧れを感じずにはいられなかった。 ラストに出会う男はおそらく飛び出したい衝動があるにもかかわらず動かずじっとしているその他大勢の人間を例えているようだった。 読者層を選ばない良書。
1投稿日: 2014.11.15
powered by ブクログ2014/11/12読了 面白くないわけじゃないんだけど、期待値が高過ぎたのかな? あまり感情移入することもなく、ただただラゴスという万能な人間の半生をなぞったという印象を受けた。
1投稿日: 2014.11.13
powered by ブクログSFのようでもあり、冒険譚のようでもあり、一つの枠には収まりきらない印象。 ストーリーとしては、タイトルの通りラゴスご旅をする、というものなのだが、それだけではない何かがある。 人生の教訓かもしれないし、世の中への皮肉かもしれないし、形のない感情とその象徴への憧憬かもしれない。 私が読み取ったのは、結局人生とは旅なんだな、ということだった。 当たり前のようで、当たり前でない答え。 たとえ空間転移しなくても(冒頭の話、最後の転移だけでも一見の価値がある)、人生にはいつも一歩前に出るような、言うならば精神的前進(前に進むのが必ずしも進化とは限らない)とでもいうべき転移があって、それが「旅」なのではないだろうか。 ラゴスの旅は本を閉じると共に止まってしまったが、私自身の旅はそんな風に中断できないので、彼のようにどこか目指し、旅を続けようと思う。
1投稿日: 2014.11.11
powered by ブクログ感じられるのは広大な大地と悠久の時間。嫁、異文化、あの日の美少女、超能力、幼馴染、女王。モテモテね。
2投稿日: 2014.11.07
powered by ブクログ未来でありながら文明を失った世界で不思議な力を備えている人間。ラゴスはロマンを求めて最後の旅に出た。
1投稿日: 2014.11.01
powered by ブクログファンタジーの世界を旅していく、短編小説。何か巨大な敵を倒すような壮大な話ではないけど、(ひょんなことから王にはなりますが…)日常が描かれていて面白いです。転移の瞬間見てみたいです!
1投稿日: 2014.10.28
powered by ブクログ貸してもらって読んだ本です。普段ファンタジー、SF系は読まないんですが、これは情景や人物の想像がしやすく、テンポよく読みやすい本でした。 旅の目的=人生の目的。奴隷になったり、国を作ってしまったり、女性にモテモテだったり、色々な経験をしたけど、本当の目的はわかりませんでした。老いて最後の最後で、その目的に確信が持てたことがクライマックスになります。 ラゴスのような旅はしないけど、私にとっての人生の目的とはなんなのかと考えさせられました。
1投稿日: 2014.10.23
powered by ブクログ人間は知的欲求の対象として何よりもまず歴史を追求しようとしてきた。そして今もあらゆる知識の基礎として歴史を学ぶことが最も大切なことであろう。そして「厖大な歴史の時間に比べればおれの一生の時間など焦ろうが怠けようがどうせ微々たるものに過ぎない」、「人間はただその一生のうち、自分に最も適していて最もやりたいと思うこと」をやればいいということを思い知る。
0投稿日: 2014.10.14
powered by ブクログなんだか少し懐かしい感じ。 『イリュージョン』に似てる世界観かな… 超能力、転移(瞬間移動みたいなもの)など、不思議な力が存在する世界において、時間をかけて旅を続けるラゴス。 時には奴隷になったり、時には15年間も本を読みふけったり、結婚して所帯を持ったりしながらも、留まることはない。 高齢になって、ひょんなことから実家に戻り、学校の講師として呼ばれいろんな学校で講演をしたりしながらも旅への想いから抜け出せず、死が目に見えていても、最期の旅に出るラゴス。 なぜそんなに旅に駆られるのか。 知らない世界を知りたくなる欲求、危険を顧みない行動力と胆力。ラゴスの魅力に取り付かれる良い本でした。
1投稿日: 2014.10.13
powered by ブクログ主人公ラゴスの半生を描いた作品。 二度も奴隷の身に落とされ、愛するものを置いてゆきながらも一生をかけて旅するラゴス。ラゴスの人生を追体験することであたかも自分が経験したかのような気分になれた。旅の目的地よりも旅をすること自体が大切なんだと感じた。 ずっと手元に置いておきたいそんな作品でした。
2投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログ作者の七瀬シリーズを読み、他の作品も読んでみようと思って手にとった一冊。 ラゴスが旅をしながら様々な人物や出来事に出会い、別れていく。 前半は連作短編のような趣きが強く、内容も超能力をもつ人々との関わりがメインだった。 徐々にラゴスという人物がくっきりしていき、それと同時に、一冊の作品としてどんどんまとまっていくような印象を受けた。 とてもいい作品だった。また読み返したい。 ラゴスがあのあと、デーデと出会えていればいいなあ。
1投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良いという口コミを聞いて読んだ。確かに良い。裏表紙に書かれてしまっているのだが、人間の一生と文明の趨勢とを重ね合わせてうまく紡いだ作品。よくこのページ数でまとめているな、という完成度の高さがさすが筒井康隆というか。 あらゆる人を顧みず、ひたすら自らの目的のために旅を続ける彼をなかなかに鬼畜だなぁと当初は思ったが、最終的にはラゴスのしたことが善行かどうかなんてどうでもいい。彼は「すべてを知ってしまった」以上神に等しい存在になり得たわけだが、それを「正しい」形で世に遺し、残る知識は自らとともに消えゆく道を選ぶ。世界の大局を左右する存在にとっては、個々の出会いや別れは結局些事なのだろうと。が、最終的にはそちらにいってしまうのかぁ、というのは感慨深いものがあった。
0投稿日: 2014.10.06
powered by ブクログ知識を求めて旅を続けるラゴスの出会いと別れ。高度な文明を失った後の世界で、人たちはその代償に超能力を得ているという設定が面白い。旅というより結局ラゴスの人生そのもの。改めてまた読み返したいと思えるとてもいい本だった。
2投稿日: 2014.09.24
powered by ブクログなんとも不思議な不思議なストーリーでした。 こちらも交換図書。 うーーーん。ファンタジー的な現実なのか、現実的なファンタジーなのか。とっても不思議な不思議な世界観でした。 旅を通していろんなことがおこるこのラゴス。 すごいよ。奴隷になったり、王様になったり、結婚したり、逃げたり、飛んだり。 奇想天外、摩訶不思議。 そんなストーリーです。ラゴス。すげーわ。
1投稿日: 2014.08.26
powered by ブクログとても面白かった。どんどんページをめくりたくなった。 彼は幾度も旅をし、そこで様々な人と出会い、自分の学んだ成果を惜しげも無く世に出した人。 たくさんの人が彼を愛し、彼もまた愛した。 とても賢く、まさに賢者。同時に、人間の本質も見破る。 感想は正直うまく言えない。けど、また読みたくなる。 旅をしている時に読んだせいか、何か心に引っかかるものがある。
1投稿日: 2014.08.23
powered by ブクログSFと旅と人生の融合。異空間と時空を時系に転移。伝記を塗り替え伝説を創り、初心の頃の本当に愛する者が待つ所へ最後は向かう旅びと。いつか読もうと思い、延び延びになっていた著書…評判通り良質の面白さと読後感♪。
1投稿日: 2014.08.21
powered by ブクログ高度な文明が崩壊し、その変わり不思議な超能力を手にした新人類の世界。 旅人ラゴスは先祖の残した記録を求めて北から南へと旅をする。 世界中でさまざまな体験を通して、学び・悟りながら生きていく。 なかなか面白い設定であった。
1投稿日: 2014.08.21
powered by ブクログずば抜けた読後感の良さ. 一冊を通して盛り上がりもへったくれもない.読み終えたときに「面白かった」とはならないかもしれないが,「良かった」とは感じることうけあい.
1投稿日: 2014.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人類の叡智を捨て、移住した人々が発展途上ながらも特殊な力を持つ世界で、主人公のラゴスが生涯をかけて旅をする物語。ここ最近残虐でドキドキハラハラといった類のミステリーばかり読んでいたので久々に落ち着いたファンタジーを読んで少し心が安らいだ。奴隷にもなり、王様にもなり、様々な経験をして色々な人々と関わり合っていくラゴスの不思議な人生を読んで自分まで旅をした気分になる。冒険譚というほどアドベンチャー的ではなく、「旅」という言葉がまさにしっくりくる物語で淡々としていながらも引き込まれる。
1投稿日: 2014.08.08
powered by ブクログめちゃくちゃ面白くて、次が気になって仕方ない…って、そんな小説じゃないんだけど、読み終わった後すごく爽快感があります。一緒に旅したかのような。ラゴスのキャラクターがすごくいいです。ただただ前を見据えてて力強い。 いつの作品かと思ったら、ずいぶん前でびっくり。この先何年経ってもこの作品の魅力は変わらないだろうなって思います。
1投稿日: 2014.07.15
powered by ブクログSFをあまり読むことがないからなのか、 思いがけない話の展開に「?」がいっぱい残る。 もう1回読み返したい。 サバイバル能力の高い主人公は とっても魅力的やったけど。 ロマンが詰まった1冊。
1投稿日: 2014.07.06
powered by ブクログたんたんとした感じで主人公であるラゴス自身の筆による旅行記のような態で記されている。 人生の一時を旅して過ごすのは、一種の娯楽だ。だがラゴスの旅は死ぬまで続く人生そのものなのだろう。だからラゴスの旅ではなく、旅のラゴスなのだ。 読後、無性に精一杯生きたくなった。
1投稿日: 2014.05.31
powered by ブクログ筒井康隆が書いたとは思えない作風。ラゴスの旅を通しての出会い、恋愛、奴隷、仲間達との別れ。ラゴスの人生の物語とも言える。SFファンタジーだが人間関係は現実的。最愛の人を探しに旅立つラゴスに幸あれ。
1投稿日: 2014.05.28
powered by ブクログ友人に勧められて読んだ本。友人は、図書館のオススメコーナーで見つけたそう。すごくおもしろかった。この短さの中にこれだけの世界が広がっていることの凄さを感じました。最初は何の世界か分からずとまどいましたが、すぐ引き込まれました。それぞれの人物が持つ超能力がさも自然に感じられるのは自分が本の世界に浸かった証拠だと思う。最初に出てきた登場人物が後にラゴスを助けるように再び現れる設定もとてもよかったです。筒井さんの別の本も読みたくなりました。
1投稿日: 2014.04.27
powered by ブクログ初筒井作品。鴎外を読んだ直後だったってのもあるのか、読みやすかった。主人公のラゴスは特別すきではないけども、作品はおもしろかった。人々の超能力がさほど不自然にみえないのが不思議。様々な人と出会い別れていくなかで個人的には「顔」の話が一番印象的だった。
1投稿日: 2014.04.06
powered by ブクログキノの旅を彷彿とさせる雰囲気。 日本語でこの物語が描かれた奇跡。 相変わらず筒井さんの想像力には舌を巻く。
1投稿日: 2014.02.28
powered by ブクログ2015年2月22日読了。3時間弱かな? 久々にこんな小説読んだなーって感じ。こんなというのは、雰囲気で魅せる小説。いつもミステリーとか落ちのある小説ばかりだから、新鮮に楽しめた。 旅をするラゴスさんの一生を追ったお話。様々な町で様々な人に出会い様々な目に遭うという話だけど、話の展開より、世界観だったり、主人公の気持ちだったりを感じるのが良いところ。 最初はただのモテ男腹立つー!とか思いながら読んでたけど、最後の方には、こうしんみりとあぁ・・・と思える悲しくもどこか清々しさのあるところがいい。 キノの旅の雰囲気が好きな人はハマるかも。
1投稿日: 2014.02.22
powered by ブクログ旅する主人公が遭遇する人々やエピソードが不思議だったり、壮大だったり、普及的な事柄だったりして最初から最後まで面白いまま読めた。一つ一つのエピソードがコンパクトにまとまっていてサクサク読める感じも良かった。主人公を含むキャラクターにいまひとつ魅力的なのがいなかったのが少し残念だったかな、と。
1投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログ主人公は洞察力に長けており、主人公の目を通して旅先で出会う人々を分析できるところが面白かったし勉強になった。旅先で出会う全ての人に好かれるというのは不思議であるが、心がけ次第でそういう生き方も可能なのだろう。後半出会った奴隷商人が、俺の人生は一体なんだったんだー、と泣き叫ぶ場面があったが、死を目前にしてそんな感想しか持てない生き方だけは避けたい。ラゴスは多岐に渡る読書を通して、想像力と同時に理論的に考える力を得ることがてきたと言っていたが、私も生涯読書を通してそういった力を身につけていきたい。
3投稿日: 2014.02.09
powered by ブクログゆったりした雰囲気が良い。 特に話のピークとか盛り上がりとか見せ場みたいのがあるわけじゃないけど、この独特とのペースが心地良い。 つまりは俺もこういう旅が好きってこと。 ラゴスのマイペースで冷静で芯の強いとこが好き。 あと、各章の終わり方が好き。スッと終わる感じが。
0投稿日: 2014.02.07
powered by ブクログデーデに再会するものだと思ってたのに、再会したかどうか分からないまま終わってしまって、非常にもやもや。 あとドネルって一体誰だったんだろう…。ヨーマではないのかなあ。 なんか、後を引く本だった。ずーっと内容が頭に残っていて、忘れられない。 ので、評価の☆4つだったけど、☆5つに昇格させることにした。 あとあと、ラゴスってモテるなあ。 どこに行ってもモテている。 まあ、容姿の格好の良さもあるのかもしれないけれど、 多分それ以外にも理由があるんだろうと思う。 余裕があり、常に正しい判断をし、そして優しい、教養もあるとなれば、 本作の中の女性たちが彼に惹かれたというのはまあ分かる。 それにしても、彼の心の中には最後までデーデがいた。 男性というのは誰でも初恋の女性を忘れられないものなのだろうか。 奴隷の話がよく出てきたが、それを聞くとゲド戦記をまた思い出してしまった。 どちらも、暗い時代から、新しい産業の時代へと向かう時期の話だろうか。 電車の中で読んでいると、今いる場所を忘れて物語に入り込むことが出来る。 就活中だけど、そればかりにならず、本も読んで 常にいつもの自分というのを保ちたい。 次は何の本を読もうかな。
1投稿日: 2014.02.06
powered by ブクログ主人公のラゴスが何年もかけて北から南から様々な国を旅する物語。SFの世界らしく超能力をみせながらもファンタジックな旅行の多くは徒歩とスカシウマという馬。そのほのぼのとした雰囲気と、ゆっくりと過ぎてゆく時間がさわやかさすら感じさせる。南の国は地中海を渡ったアフリカか、北の国は北欧か、行ったことのない国に思いをはせたりするのも楽しい。初回の刊行は昭和61年ということだが、2014年には町のあちらこちらの店でマテ茶が飲めるということになろうとは思っても見なかったかもしれない。
1投稿日: 2014.01.25
powered by ブクログこの作者の本は初めて読んだが、たった一冊で気に入ってしまった。 特に心に残る場面があったわけでもなければ、何か物語を貫く大きなテーマがあったようにも思えない(読解力云々は別として)。 しかし読み進めるうちに、ラゴスの旅がずっと続いてほしいような、彼が年を重ねる度に何となく寂しくなるような、不思議な感覚があった。『アルケミスト』に少しだけ似ているかも。 久しぶりに他の小説も読んでみたいと思わせる作品に出会った。
0投稿日: 2014.01.14
powered by ブクログ筒井康隆の旅のラゴスを読みました。 北方の生まれた街を出てラゴスは南方の目的地に向かって旅をしていきます。 ラゴスの世界は、テレポーテーションや精神感応の能力を持つ住人たちが住む古代世界のような場所です。 物語が進むにつれて、この世界の成り立ち、そしてラゴスの目的が明らかになってきます。 ラゴスは旅の終わりに自分の生まれた街に戻りますが、やがて最後の旅に旅立ちます。 ファンタジーとSFが融合したような世界を舞台に、ラゴスの旅が静かな物語として描かれているので気に入りました。
0投稿日: 2014.01.12
powered by ブクログ1984年に書かれた本。初読した時、まさかこの本が30年後の若者達に読み継がれ広く支持されることになるとは、正直思わなかった。空気感というかロールプレーイング感というか良い感じの都合の良い全能感と無力感、ノスタルジアが時代に合っているのだと思う。ちなみにファミコンは1983年発売、ドラクエは1986年
0投稿日: 2013.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今まで読んだこの作家さんの作品とは 印象が異なり、本当に旅行記という感じ。 ただ旅をする理由であったり 特殊能力的なものが何故あるのか、 の説明がいまいち書かれていない。 薄い感じがしたし、 あまり登場人物も好きになれない。
0投稿日: 2013.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
筒井康隆はそれなりにたくさん読んだし素晴らしいSF作家だとは思っているけれど,実は好きな作品は『七瀬ふたたび』くらいで,あとは相容れない気持ちが残ることが多かった。けれど,新潮文庫の商品説明(カバー後ろの作品紹介)を読んで,この本には突然強烈に興味を感じたのだった。読み始めてすぐに思ったのは,何と今までの筒井康隆の印象とは異なる作品だろうかということ。文体も主人公も何もかも。SFを読んでいるというよりも,単に見知らぬ世界の物語を聞いているかのようでもあり(旅の途中での様々な街での体験などには,ちょっと『狼と香辛料』を思い出した),人生や文明を論理的に哲学的に語り,奇想天外な筒井康隆的SF要素も確実に散りばめられ,時を経て何度か読み返せばそのたびに違う物を見いだせそうな本だと思う。人生は求める人に出会うための旅なのだろうか。たとえ老齢であと幾許の余命になったとしても。こういう作品を書く筒井康隆という作家はやっぱり本当に凄い人なのだなと改めて。
1投稿日: 2013.12.08
powered by ブクログ歴史小説です。SFというより。一人の男の立身一代記。 内容は驚くほど筒井康隆らしくない、正統派で良心的な内容。ちゃっかり美少女を侍らしたりしているけど、いつものエログロナンセンスは影をひそめています。 その、「いつもの筒井康隆」を期待して読んでしまうとまずいかも。 歴史小説といったのは、主人公ラゴスの旅によって彼の住む世界が転変し、その様が年表を読むように小説内にまとめられているため。主題は主人公の旅や恋人への尽きないあこがれだけど、その背景には彼を主軸とした世界の移り変わりがある。 題名が「『旅』のラゴス」なんだけど、その先々での文化の違いがあまり感じられなかったのがちょっと残念。マテ茶の使い方には、にやっとしました。
0投稿日: 2013.11.30
powered by ブクログ期待が大きすぎたか…。 もっとこう、SF!!ってのを思い浮かべていたのだけれど、案外と「家族百景」みたいな、1話ごとに超能力者がでてきてどんちゃん騒ぎみたいな、あのノリだなって思うと、もうあんまり真剣になれず。 短いしな。
0投稿日: 2013.11.15
powered by ブクログ北から南へ、南から北へ、長い旅で出会った世界各地の印象的なエピソードを取り上げながら、ラゴスという1人の人物の青年期から老年期までの人生を辿った本作。”SFの名作”として良く目にしたので気になって読了。 集団転移、壁抜け、浮遊など随所にファンタジー要素が描かれているが、まるで事実を淡々と伝えているような描写に、実際にこうゆう能力を持った人がかつて居たのではと思わせるほど真実味があった。 ラゴスは旅のなかで様々な知識や学問を吸収し、それを各地に還元していく。知的で賢く、物腰柔らかく、誰にでも好かれる真っ当な人物として描かれるが、それが決して嫌みにならず、読み手も気付けばラゴスに親近感を持ち一緒に長い旅をしているような感覚になる。 最後まで彼は一旅人であり続け、自分の意思を貫くことになるが、読み終えた時、私自身も長い旅を終えたような達成感と、同時に彼との旅が終わる寂しさも感じた。それくらい感情移入が出来る作品だった。 SFというより1つの伝記を読んだ感覚。良い本に出会えました。またこの大きく広い背中を見たくなったら再読しようと思います。
1投稿日: 2013.10.13
powered by ブクログこの物語は、一人の男の人生であり、歴史であり、それはこの世界の歴史にも通じてる気がする。 淡々と物語が進んで、説明しすぎず、読み手が脳内で補完していく構成もすごく良かったです。 きっと何度も読み返す、読み返すたびに新しい発見があるに違いない。 あ!最後は人によって解釈が別れそうで、誰かと論じたい気持ちになった。みんなはどんな解釈してるんだろ〜。
0投稿日: 2013.10.03
powered by ブクログ人生を旅とする 旅をする目的なんかははどうだっていいのかもしれない。 日常に倦んだりしたとき、観光地巡りの旅では満足できなくなったとき本書を手にとりラゴスと一緒に旅したい。 これだけ短い小説にもかかわらず、未開の大陸、特殊能力、冒険、恋、そしてこの独特の世界観に酔いしれることができる。 読後、ラゴスとともにひとつの人生を終えたかのような不思議な感覚におそわれる 宝物のよう本棚にこっそり置いておきたくなる本
1投稿日: 2013.09.16
powered by ブクログ筒井康隆の小説なんて高校生以来だろうか。時をかける少女とかパプリカは読んだのに何故これを読まなかったんだろ。書物に囲まれて引きこもりたい願望がある人にとっては堪らない作品。
0投稿日: 2013.08.31
powered by ブクログ筒井康隆さん、あんな怖い顔をした人が、こんなに素敵な物語を書くなんて、意外です。『タイムマシン』と『新世界より』をイメージしながら読むと、しっくりきました。
0投稿日: 2013.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何かで紹介されてたもの。筒井康隆なのに、今まで読んだことがなかった。ほんとは徳間文庫のやつだけど表紙の絵がなかったので、こっちを登録。しかし、読んだ瞬間から筒井康隆だな、と思う。まぁそう分かってて読むからかもだけど。やっぱ面白い。解説にもあったけど、確かに正統派の物語というか、実験的なものではないけど、現代より未来のはずだけど、文明的には過去のものというか。そもそも違う星の話なのか。これもSFなのかーって感じ。SFの定義が分かってないからな。やっぱり筒井康隆は好きだ。というか、体にしみこんでいるので、違和感がないというか。
0投稿日: 2013.07.29
powered by ブクログ最初は、何だこの物語って感じ。しかし、読んでいくと何で旅をしているのかと疑問に思い始めたらのめり込む。主人公の一生が自分と置き換えると考えさせられてしまった。 また、読み返したい本の一つです。 2013.7.21読破
1投稿日: 2013.07.21
powered by ブクログ読んだ時期とレビューを書く時期が離れすぎている為に細かい内容を忘れてしまった。しかしながら、とてもおもしろくて寝る間も惜しんで2日程で読み終えたと記憶している。 あらすじについてはamazonレビューに良くまとめられているので割愛、自分はあまり事前情報無しに読み始めたので初の集団転移が起こる辺りで「えっ、SFなの?」と驚いた記憶がある。 といってもトンデモSFみたいな展開はなく、とてもイメージをしやすいライト?なSFで読んでいるウチに世界に引き込まれる。個人的には映画ウォーカーの世界観に近いのではないかと感じた。 昨今のRPGゲームをプレイするよりは本書を読んだ方が異世界を旅した気分になれるのは間違いないでしょう。
0投稿日: 2013.07.20
powered by ブクログさまざまな人との出会いながら旅を続けるラゴス。 基本的なところがぶれず、地に足がついているところがかっこいい
0投稿日: 2013.07.04
powered by ブクログ最近読んでいたジャンルの本と違いすぎた‥。ダマされないぞ!と、妙に警戒しながら読んだのが、もったいなかった。もっと、素直に読めばよかった〜。 一人のある男の旅=人生の物語。短いお話なので、すぐ読み終わりますが、頑張って旅した気分になれます。 膨大な書物を前にして、決して読みきれないよと絶望するわけではなく。人間ひとりができることなんかはたかが知れてる‥だからこそ、できること(やりたいこと)に全力を傾ける、という考え方、いいなと思った。 小説にのめり込みそうになるというのは、ちょっとしたご愛敬だったのかなあ。
1投稿日: 2013.07.03
powered by ブクログラゴスの旅は長くて過酷で、命を落としそうになる事も多いのですが、文体が淡白というか描写が素直というか、とにかくカラッとした文章によって、割と淡々と物語が進んだ印象です。ラゴス自身のキャラクターの安定感もあり、場所、時間、文化が一冊の中で大きく変わる話なのに何故かゆったりと読むことができました。それがいわゆる人類の黄昏の時代にぴったりで、読書中のトリップ感が心地良かったです。
0投稿日: 2013.06.16
powered by ブクログ高度文明ののちの世界。科学ではない、超能力に目覚めつつある世界。不思議な登場人物と、旅を愛する主人公ラゴス。愛する者を思いながら、何十年もの歳月を流浪する。 剥き出しの人間らしさが描かれるファンタジー。サクサクと読み切ってしまったが、ものすごく面白い。
0投稿日: 2013.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「集団転移」で始まる物語。もっと話の途中でも何度も出てくるのかと思いきや、一話ごとに主題がちがうかのようにあちこちの街に旅をする。不思議な経験、不思議な文化の紹介は興味を曳く。一つの街での話に、必然性が見いだせないことがある。話の切れ目毎に不完全延焼が蓄積する。一緒になった人となぜ旅を続けられないのだろう。SFアドベンチャーに1984年4月号から1986年6月号までの連載。単行本にするときに、何か縫い目を入れられなかったのだろうか。
1投稿日: 2013.05.29
powered by ブクログ「人生は旅だ」とはよく聞くたとえだが、この本はラゴスという一生を旅に費やした男の物語だ。 220ページにも満たない物語だが、娯楽小説にありがちな野暮で無駄な表現の一切を省き、凝縮された男の人生が詰められている。 理知的な男の一人称で進むこの物語は、文章が少し硬く読み進め難いと感じる人もいるかもしれないが、未開拓の架空の星で知識を得て行くラゴスとともに旅を続けると、今暮らすこの社会がどのような過程で出来上がっていったのかが朧げに分かる。 変わった設定のSFでもあり、一生を賭したボーイミーツガールものでもある。ラストの終わり方には胸を締め付けられるだろう。
11投稿日: 2013.05.11
powered by ブクログ良質な旅の物語。 人生という旅のなかをさまざまな出会いを通して影響を受け、素通りし、また影響を与えていくお話。辿り着いた到達点が終着点という理想的な旅のおわり。読後はゆったり自分の人生を振り返ることになる。
0投稿日: 2013.05.11
