映画、コミックを見てから原作を読みました。多分、原作が一番すごかったのではないかと。もちろん、映画もコミックも良かったですよ。でも、山の中で彼らが何を見て、何を感じたのかが克明に、こちらの眼に浮かぶように描かれています。この筆力に圧倒されました。

読書中はただただ圧倒されるばかりでした。文字通り命を賭して、最難関ルートでエヴェレスト登頂を目指す男の物語。その姿は、鬼気迫るという言葉ではとても足りないほど、圧倒的な迫力を感じました。一見するとその行為は自殺にも等しいのですが、死と隣り合わせであるからこそ、命の価値、命の尊さ、生への感謝を強く感じられるのかも知れません。神の領域とも言えるエヴェレスト山頂。そこに取り憑かれた人間の生き様は凄まじいの一言です。

購入しました。本編のあとに著者による「ヒマラヤ漂流　『神々の山嶺』へ」という約150ページのエッセイ写真集があり、さらに未収録写真40枚も収録とのことで結構ファイルサイズが大きいです。 私にとっては、専用機Reader (PRS-T3S) でストレスなく読めるかが実は一番不安だったのですが、本編を読むことに関してはページ送りなどで特別待たされるということもなく問題は無さそうです。安心して楽しみます。