
総合評価
(576件)| 195 | ||
| 201 | ||
| 101 | ||
| 25 | ||
| 3 |
powered by ブクログ★★☆ よしもとさんの短篇集の中で、とっても好きな本です!! 『幽霊の家』『「おかあさーん!」』『あったかくなんかない』 『ともちゃんの幸せ』『デッドエンドの思い出』 ばななさん、好き☆〃 ただ私の中ではちょっと当たりハズレもある感じだったんだけど…… この本はとっても良かった!! 私の中のばななさんのイメージが更に良くなるくらいに。 短篇集なんだけど、どれもすごく心惹かれた。 どれもそれぞれいいなぁって思ったんだけど、 今の私が特にいいなぁって思ったのは『幽霊の家』かな。『デッドエンドの思い出』も。 日々の中である辛いこと、でもふいに訪れる幸せ、そんな何気ない空気の心地良い物語。 (2008.07メモ→2010.04ブクログ)
0投稿日: 2010.04.15
powered by ブクログおそらく、その人の身に起きたとても不幸な事件が よしもとばななさんの手によって、やわらかい羽毛にくるまれているかのような感覚に陥る短編集。 どのストーリーも悲劇的なのに、くすぐったいくらいふんわりとしている。 よしもとばななさんの文章の巧さが際立つ作品。
0投稿日: 2010.04.13
powered by ブクログよしもとばななの作品は、穏やかな光。 白い背表紙がよく似合う。 「そうだよ、これで外に出て行こうなんて思ったら、それは傲慢っていうものだよ。世の中には、人それぞれの数だけどん底の限界があるもん。俺や君の不幸なんて、比べ物にならないものがこの世にはたくさんあるし、そんなの味わったら俺たちなんてぺしゃんこになって、すぐに死んでしまう。けっこう甘くて幸せなところにいるんだから。でもそれは恥ずかしいことじゃないから。」 西山くんはきついことをにこにこして言うが、全然腹が立たなかった。もっともだと思ったのだ。 (p214)
0投稿日: 2010.04.04
powered by ブクログ悲しかったり切なかったりする中に、不変的な愛を感じられる。多くを望まず、ある意味シンプルに生きている人たちの話。中でも、ともちゃんの話とデッドエンドの思い出が好き。この話を読んで、邪心を持たずに生きて行けたらなぁと思った。
0投稿日: 2010.03.28
powered by ブクログよしもとばななさんの小説は、「何か失くした人が、その悲しみを乗り越えて もう一度立ち上がるまで」というテーマで 書かれているものがほとんどのように思います。 この短編集もそのひとつ。 自分のペースがわからなくなってしまったときに読むと、 「あ~!そっか!そうだった!」って目からウロコが落ちる、 主人公達と一緒に「再生」を味わえる本です。 とにかくな~んか初心に帰りたい人、 きゅんとしたい人におすすめです。
0投稿日: 2010.03.23
powered by ブクログ読んでいてかなり泣きました。でも読後感はよくて好きな小説です。『幽霊の家』は好きな話。それから『デッドエンドの思い出』の西山くん。彼のような人は大好き。
0投稿日: 2010.03.13
powered by ブクログ落ち込んだときに、この本を読んで すごくほっとしました。 ここでも、これでもまだ続いてるんだよって思えました。
0投稿日: 2010.02.23
powered by ブクログよしもとばななの作品の中で一番良かった!本人もこの話を書けてよかったと言っているだけにどの話も良かった。読み終わった後にじわじわ心にきた。
0投稿日: 2010.02.20
powered by ブクログ~100215 どれも結構好きな話でした。この著者の本は初めて読みましたが、他の本も読んでみたい感じ。表紙の写真がとても合っていると思いました。
0投稿日: 2010.02.16
powered by ブクログ『その流れ続ける熱い涙は、私の中の毒を洗い流し、こんどこそ本当に私の人生をはじめることができる・・・そんな気がした。』(p.130)
0投稿日: 2010.02.16
powered by ブクログこの話は、よしもとばななが最初で最後に書くことになった「悲惨な話」の短編集だ。 といっても、それほど内容は暗くなくって、むしろ、人間の魂の根本の闇に触れた内容が多い。 人を失う、人が死ぬ、人が殺されそうになる。 それぞれのテーマはひどく重くて悲しいはずなのだが、読み終えた後には奇妙な爽快感が残ってる。 それはきっと、登場人物たちが「生きる意思のある」人間だからだろう。 彼女らは、死んでしまいそうな思いをしながらも、間違いなく生きている人間だ。 そして生きている人間だけが、変化できる。生まれ変われのだ。 どれだけ悲惨な思いをしても、生きてるものには未来がある。 おそらくそれが人類の唯一の救いなのだ。
0投稿日: 2010.02.06
powered by ブクログよしもとばななさんの短編集。 よしもとさんの小説はたくさん読んだけど、これは一番好き。 特に最初の「幽霊の家」は、ひとつひとつの言葉、文章の細部も温かく、胸を撃たれました。 電車の中なのに号泣してしまいました。 どの作品もいろんな「愛」といろんな「不安」を綴っていて、その世界に入りこんでしまいます。 特に「不安」の書き方が秀逸で、登場人物の抱える「不安」の解釈しかたには共感も覚えたし、参考にもなりました。 一方で、読み終わったあと、さて自分だったら・・・?と考えるとよくわからなくなって、また読み返したくなる、そんな作品です。
0投稿日: 2010.02.06
powered by ブクログこの本は5つの短編によって構成されている。男女の恋愛から伯父 と姪の話しなどだ。この一見共通点がないように思える構成なのだが、よんでいくと意外にも共通点があった事がわかる。それは時間だ。全ての短編に時間との関係を思わせる文章が書かれていた。 そんな中私が一番印象に残っていたのはこの本の最初に出てくる男女の恋愛である。この話の舞台は幽霊の住むアパートだ。一見ホラーかと思うが全くそんなことはなくただ死んだ老夫婦が生きていた頃のように生活しているだけ。不思議な世界観だがひきつけられるものがあり短時間で楽しく様々な話が読めた本でした。
0投稿日: 2010.01.27
powered by ブクログ5つの作品を集めた短編集です。どの物語も、前向きな気持ちにさせてくれます。小さな幸せって大事だなぁって思ったし、ちょっと幸せな気分になりました。 特に表題作でもある『デッドエンドの思い出』が好きです。
0投稿日: 2010.01.25
powered by ブクログよしもとばななさんの本の内容は、私の人間関係(とくに恋愛?)に対する価値基準をつくる元になるものでした。自分の軸がぶれそうで悩むとき、この本を読むと強くなれる気がします。
0投稿日: 2010.01.23
powered by ブクログどうしてこうもタイムリーなものを読んでしまうのか。 2つ目の話で我慢出来ず泣いた。 同じようなことを書いているなぁとは思った。 あとがきで言っている通り、とても私小説なのでは。 何故か、私も自分の人生の大事なことについて沢山思った。 大切なものを想った。 きっとあらゆる人もそうだろう。 こんなに言葉づかいとか綺麗な小説は久しぶりだった。 宝物になる小説の一つです。
0投稿日: 2010.01.22
powered by ブクログこの本は短篇集で5つの話が入っている。どれもちょっぴり切ない恋の話だが、その中にも急に幸せが訪れるというもの。一つの話が終わる時にはなんか、ほっとした気持ちになる。話の最初に不幸が訪れて、最後のほうには少しハッピーな感じで終わる。この中で私は「おかあさーん!」という話が好き。
0投稿日: 2010.01.14
powered by ブクログよしもとばなな本人が、あとがきのなかでこう語っている。 「私はこの中の『デッドエンドの思い出』という小説が、これまで書いた自分の作品の中で、 いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました」と。 確かに、「デッドエンドの思い出」はとても素敵な作品だった。 苦しみを知っている人が読めば、必ずや“心の処方箋”のように感じる作品だと思う。 誰にだって、ある日突然、思いもよらず(大なり小なり)事件の当事者になる可能性がある。 つまりは「人生の底」が訪れる可能性が十分にあるものなんだと感じてしまって空恐ろしくなった。 たいていの場合、まさか自分がそんな立場にはなるまいと思っているだけに、 当事者になってみないと、それには気づかない。 そしてそれに気づいたときに初めて、 これほどまでに人間は脆く、そして強くもあるのかと悟るものなんだろうな。 全体を通して、読み進めるほどに悲しい気持ちになっていくけれど、 読み終わったときに、心のなかに何かあたたかいものが走り、優しい気持ちになれるので、 不幸の底から救ってくれるような一冊だった。
3投稿日: 2009.12.30
powered by ブクログ古本屋さんで100円で手にした一冊 5つの小さな暖かい物語からなる小説。 どの物語も素敵でした 改めて本を読むといろんな考えや情景が 頭に浮かんできていいなぁ~って感じた一冊でした
0投稿日: 2009.12.21
powered by ブクログ自分でもよくわからないまま弱っているときに読んだんだけど、 いま、読めてよかった・・・と思った。 5作ともとてもよくて、安心できました。 デッドエンドなんだけど、その過程が大切で、 人によって大切なものは違うんだという当たり前のことを思い出させてくれました。
0投稿日: 2009.12.09
powered by ブクログばななさんの本を読んだ中で1.2を争うほど好きな本です。5編ありますが、全て素敵です。ばななさんの物語はどれも五感と寂しさを感じます。読後感は気持ちがなめらかになります。何げない日常を幸せと意識しない時間の幸せさ。
0投稿日: 2009.12.04
powered by ブクログよしもとばななさんの中で、一番好きな本。 仕事をしていたころ、夜な夜なバスルームで読んでいました。
0投稿日: 2009.11.30
powered by ブクログよしもとばななで一番好きかも。恋愛かもしれない、そうじゃないかもしれない。でもそこにあなたがいてくれるだけでいい、そんな感じ。
0投稿日: 2009.11.19
powered by ブクログ友達のおすすめで読んでみましたぁ。 ほんわかしてて、煮え切らないがなんとも言えませんよねぇ・・・。
0投稿日: 2009.11.17
powered by ブクログよしもとばななの短編集『デッドエンドの思い出』を読んだ。 200ページほどに5つの短編が収められている。 どれもどこかせつない感じがする物語だった。 『「おかあさーん!」』は両親がいない娘の話。 小さい頃に父と死別し、母に虐待されて、結局祖父母に育てられたのだ。 もうこの設定の時点で駄目。 泣きそうになる。 それに、病気で感情が抑えられなくなるシーンがあって、それを優しく抱きとめてくれる人がいて、そこで涙が流れてしまった。 昔はこんな小説で涙など流さなかった。 今は心がすぐにいっぱいになって、こらえきれなくなる。 本は全体的に面白かった。 気軽に読み進められる分量だったし、内容もよかった。 重たい文章ではない。 作者の品の良さが出ているなと思った。
0投稿日: 2009.11.13
powered by ブクログよしもとばななはあんまり好きじゃないけど、 これだけはよかった。というか最高だった。 ひさびさに良いと思える本に出会えた気がする。 よしもとばなながこれが書けたことで、 小説家になってよかったと思ったというのもうなづける。
0投稿日: 2009.11.11
powered by ブクログほっこりいい話です。 秋の風景の表紙通り、あたたかい飲み物をもって、 ひだまりで読むといいかもしれません。
0投稿日: 2009.10.24
powered by ブクログ「おかあさーん。」の茶碗が割れたのが悲しくて泣くシーンが、小さい頃衝動的だった私にとってはあまりにもリアルで本を読んでるというより、実際に自分が泣いているかのようだった。 大泣きした後のように清々しかった。
0投稿日: 2009.10.22
powered by ブクログ婚約までした高梨君と連絡がとれなくなり、事をはっきりさせようと、彼の赴任先まで行くことにしたミミ。ところがそこには、その街で結婚することを決めた女の人がいた。つらくてどんなに切なくても、幸せはふと訪れる。切なくて、あたたかい、心の中の宝物を蘇らせてくれる短編集。 表題作「デッドエンドの思い出」がとても素敵です。高梨君に捨てられたつらさ、悲しみ、切なさ、に対して、西山君との思い出で得た、幸せということ、そして別れる切なさ。ミミの思いをとおして、幸せということがひしひしと伝わってきます。
0投稿日: 2009.10.20
powered by ブクログ短編集 数多く読んだわけではないですが、 よしもとばななの小説を読むと、小説としての技術云々よりも 「書きたいこと」(書きたいものではない)がはっきりあるのだと感じます。 最近の流行作家のように、面白いネタを引っ張ってきて、よく出来たお話を作る のではなく、何を読んでも「よしもとばなな」が表れる。 (それは作家としてやっていくのに良いのかどうかはともかく) 「書きたいこと」「伝えたいこと」を分析して書き出してしまうと、 ちょっと陳腐な印象を与えかねないので、詳細な記述は省略しますが、 読んでいると、 人生って悪くないよ という気になってくるので、私は好きです。
0投稿日: 2009.10.02
powered by ブクログ「心の中は、どこまでも広がっていける」 本文より、抜粋。 少しへこんでいたときに読み、 心に染み入りました。 ドラえもんとのびたくんのような関係、 っていいよね。
0投稿日: 2009.09.25
powered by ブクログ悲しみが切なさに変わってゆく時間の話。 世界にはいくつもの悲しみがあるけれど、 いつかその悲しみは薄れていく。 きっと悲しみとか怒りとか、大きな感情は持続しないんだと思う。 形を変えて静かに胸に残るだけだ。 デッドエンド。 行き詰まり。 そういうときの苦しさって抱えきれないものだよなぁ。 周りに誰かいてくれるからこそ、乗り越えられるものなんだろうか。 それともただ時間が経つのを待つしかないんだろうか。 それでもいつかそれが過去になったとき、 この小説のように、美しい切なさとして 記憶を反芻するのは、きっと素敵な気持ちになるだろうと思う。
0投稿日: 2009.09.01
powered by ブクログ食わず嫌いだったよしもとばななの小説を勧められて読んだ。 いわゆるあまり俺が読まない“恋愛モノ”、の短編小説集。 しかし恋愛でも失恋の話しが大部分を占めている。 話しは飛ぶが、基本的に俺が好きな音楽は失恋ソングのバラード この本はそれを聴いた時のように優しく、悲しい心境を与えてました。 作者は優れた心理描写と柔らかいストーリーによってひとつの恋愛を描いている。 『デッドエンドの思い出』に妙に自分と重なる部分を見たときは一瞬ヒヤリとした。
0投稿日: 2009.08.21
powered by ブクログ吉本ばなながふと気になって、調べてみたら彼女の一番のお気に入りの作品だったから読んでみた 彼女のいう「切なさ」がいまいちよくわからなかった あー私は多分この人と物事の感じ方が違うんだ、ということがよくわかった でも、「明るくなんかない」みたいなタイトルの小説は、主人公と境遇がかなり似ててそれはちょっとわかった、気がする うーん、どこまでいっても「気がする」でしかない
0投稿日: 2009.08.10
powered by ブクログやはり、そこには、切なくて悲しいけれど優しくて温かい小さな幸せの物語があった。 表題作の【デッドエンドの思い出】を含む5つの短編からなる作品集。 あとがきのなかで、よしもとばななは「私はこの中の『デッドエンドの思い出』という小説が、これまで 書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いまし た」と語っている。 たしかに【デッドエンドの思い出】はとても素敵な物語で、非常に面白かった。 よしもとばなな本人がいちばん好きと言うのもうなずける作品だと思う。そして、自分の作品を一読者と して読めているんだなぁと感心してしまった。きっと、書いている最中は「この作品はすごく良い出来 で、きっと自分の最高傑作になる」なんてことはこれっぽっちも考えてなくて、一生懸命書いて、書きあ がって読み直してみたら、自分の好きな作品になっていた、という感覚なんだろうなと勝手に推測してみ る。 そういうニュアンスが「いちばん好き」から伝わってきたから。 個人的には、本作の一番最初に掲載されている【幽霊の家】という作品が良かった。【キッチン】を彷彿 させるような空気感が漂っている作品だったので、心に残ったのかもしれないが、読んでいる最中に感じ る「あったかい切なさ」っていう感覚が、たまらなくいいなぁ。 この「あったかい切なさ」という感覚に、人間の大切なものがつまっているような気がします。 よしもとばななの素晴らしさを再確認できた1冊。
0投稿日: 2009.08.08
powered by ブクログもやもやと、幽霊の家と、 デッドエンドの思い出を読みなおしてるけど、 じんじんぐさぐさくるなぁ。 ぼやーっと抱えてる違う種類の希望と闇があるかんじ。 それでもこれ以外の道はないんだけど。 心の熱をこれからは大切にして生きるのだ。
0投稿日: 2009.07.19
powered by ブクログ6月2冊目。 私が買って家に置いていた本。 図書館で借りたけど、持っていたかったから、買った本です。 すごくすてきな本やから、よく、読書すきな友達にプレゼントする本です。 短編集が4つで構成されています。 「これまで書いた自分の作品の中で、 一番好きです。 これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。」 というばななさんの言葉が帯についていました。 買った時は幽霊の家が好きだった。 学生の恋愛、運命、再会、結婚 → まさにハッピーエンド! 今は学生時代とのギャップを感じそうなので、今回は読みませんでした。 デッドエンドの思い出は、 婚約解消で落ち込んだ女性がぽってりとした時間の中で、 バーテンダーとの触れ合いで、 MyWayを見つけていくおはなし。 つらいことはふとしたきっかけで無くなること。 友達がそばにいてくれること。 家族の絆。 この本を読んで、またむくっと起き上がれました。
0投稿日: 2009.07.04
powered by ブクログ「長い外国生活でちょっと肌の質感が変わったな、と私は思った。それから、お菓子作りのせいで右手がとてもたくましかった。肩も昔よりずっとがっちりして、顔も細くそぎ落とされた感じだった。目も前みたいにぼうっと優しい感じではなく、孤独と自立を知っている大人の鋭い目になっていた。 ああ、こういうふうになりたかったけれど、こうなれる機会が日本にいたらいつまでもないから、彼は出るしかなかったのか、と私は目で見て納得した。」 「幽霊の家」p.50 l.3-8 久しぶりに手に取ったよしもとばなな作品。きっかけは、「キッチン」が大好きで、とんかつを食べるために日本に来たアメリカ人にあったから。 どれも静かに傷つき、再生していく物語。上の文章は一人の人間の成長がとても印象に残った。作品としては「おかあさーん!」が好き。
0投稿日: 2009.06.20
powered by ブクログこの本は5つの話に分かれた短編集で、タイトルを聞いた限りでは悲しい本なのかなと思ったが何か心が温まるというか、つらいことや嫌な過去、思い出があるけどそれを通りこして今生きている中からでもしあわせを模索することもできるんだなと思った本だった。話で出てくる主人公も人それぞれで、なんというか自分がおじさんになって若いころのことを思い出しているような、とても懐かしい情景を頭に描いてそれぞれの話を読んでしまうような、そんな本だった。 それは表紙を見たときにも考えたことで、自分の中でとても新鮮な本でとても良かった。
0投稿日: 2009.06.18
powered by ブクログ輪!はじきだしたのが私。はじきだされたのが相手。 幸せって、恋愛がうまくいってるとか、仕事がうまくいってるとか、そういうことだけじゃない。 びっくりするぐらいぴったりなタイミングで読んで、悲しくないのに泣けてきた。
0投稿日: 2009.06.17
powered by ブクログそこそこ平和であることの幸福感っていうのを。公園で食べるポテトだとか。これは個人的に好きだから仕方のないことだけど。ドラえもんのエピソードあたりをちりばめているところがグッとくる。ひじをついて。どらやきを食べながら。二つ折りの座布団を枕に寝てるんだか起きているんだかわからない状態で。ドラえもんが実は居候でのび太はいじめられっ子で互いに迷惑をかけない程度に泣いたり笑ったりして。そういうのをまるごと受け入れて生きている関係。文中に。心の中の広がりについて。西山君が意見するところがある。そう。ココロっていうのはすごくすごく広いんだって。改めてこの小説を読んで胸を打たれた。
0投稿日: 2009.06.07
powered by ブクログひとつひとつの物語が切なくて苦いラブストーリー短編集。 「デッドエンドの思い出」が書けて、小説家になってよかったとばななさんが言うだけあり、 感情移入すると涙も出るほど、読みごたえのある物語でした。
0投稿日: 2009.05.13
powered by ブクログ切ない、、。 主人公はぜひ 蒼井優に演じてほしいです。 私はばななさんの書く 男の子が好きだ。 そして私は ばななさんの書く 女の子になりたい。
0投稿日: 2009.05.09
powered by ブクログドイツに来たばかりの頃、何度もこの本に救われました。今でもふと寂しくなった時は、手に取る特別な本です。
0投稿日: 2009.04.21
powered by ブクログ「幽霊の家」が大好き。素敵な恋の瞬間。そして、離れ離れになっても、8年後にまた再会し、結婚するの。 すべてのストーリーが小さなきらきらとした幸せの瞬間にあふれていて、大好きです。
0投稿日: 2009.04.19
powered by ブクログ080513(a 080520) 080529(a 080813) 080817(a 080821) 080831(a 080920) 090228(a 090419) 090404(a 090510) 091110(a 091125) 091221(a 100106) 100305(a 100310) 100413(a 100501) 100625(a 100731) 100830(a 100920) 100914(a) 101126(a) 101205(a) 101205(a)
0投稿日: 2009.04.04
powered by ブクログ初めて読んだよしもとばなな作品。 こういうジャンルって初挑戦なんだけど抵抗なく読めました。 なんでもない日常を大切に感じさせてくれるような作品。 私はそういう説教染みた話とかが苦手で(否定するわけでなく) あまり期待せずに読んだのだけど、 筆者の文章の書き方というかなんというか、熱く語るでもなく、冷めているわけでもない、 とっても絶妙な温度な文のおかげで、そういったものを感じずに、純粋に入っていけた。 さっぱり読めて結構満足な作品
0投稿日: 2009.03.21
powered by ブクログばななさんの本は初めて読みました。 私はあんまり好きじゃないなー 期待しすぎたのもあるかもだけど、それだけじゃない。
0投稿日: 2009.03.20
powered by ブクログ切ないけれど、読んで幸せになるお話がいっぱい。 特に「幽霊の家」は格別。 手元に置いてまた後々読み直したいと思う一冊。 エロ描写多い。おかげで一番最後のお話読みながら 「この2人はいつやるの???」って思いながら読んだわ〜。
0投稿日: 2009.03.08
powered by ブクログ短編集。 『デッドエンドの思い出』、『幽霊の家』が好きかな。 どっちもほのぼのとした、優しさと温かみがある
0投稿日: 2009.03.07
powered by ブクログやすい言葉でいうと「切ない」。ただ、寂しいとか苦しいという類いの「切ない」ではないのだ。寒い冬の日に暖かい室内から外を眺める切なさともどこか違う。 自分の心の中の、しばらく使っていなかった部分を、こんこんとノックしてくれるような小説だった。 そのノックされた部分は、それだけで終わるのではなくて、小さく息をして密かに生き続ける何かを残してくれた。 人間の心って本当に奥が深い。深くて見えない。 それゆえ、疲れて根拠のない猜疑心さえも抱いてしまうときがある。 けれど、この小説を読んだら、その奥深ささえもいとおしく思える。 うまくいかないことが続いても、神様がうたた寝している自分にそっと毛布をかけてくれるような幸せが訪れるかもしれない、と気づかせてくれる作品。
0投稿日: 2009.03.03
powered by ブクログ見つけたモン勝ち、 気づいたモン勝ちの、 ちっちゃい幸せ、探したモン勝ち! どんな人生にも幸せは存在する
0投稿日: 2009.02.24
powered by ブクログ?実用性 ★★☆☆☆ ?文章力 ★★★★★ ?ユーモア性 ★★★★☆ ?読むのにかかった時間 2時間(普通速度) ?この本をおすすめしたいタイプ 20代女性 ?書評 5つのショートストーリーから成る。 あとがきを読んで、全部悲しい話だったことに気がついた。 それぐらい、よしもとばななさんの書く文章には温かみがある。 それぞれの人に、いろいろな経験や思いにあふれている。 世界には本当に多くのものがあるなーと思った。 だからこそ、世の中は面白い。
0投稿日: 2009.02.12
powered by ブクログ久々にこの方の本を読みましたが、 この方の書く登場人物がやはり好き、です。 そして、広がる独特の世界も。 切なくなる話がいっぱいだけれど、 それは無意識のうちに、 過去の自分を重ねたりしていたからなのかな。 「家族のことで傷ついたことがない人なんて、 この世にはひとりもいない。 」 そして、この一文に何よりも救われました。
0投稿日: 2009.02.08
powered by ブクログいちばんはじめの「幽霊の家」がとても好き。 何度も読み返して、そのたびにホカホカーっとする。 よしもとばななの小説で一番好きだと思う。
0投稿日: 2009.02.05
powered by ブクログなんてことない短編集なのに やっぱりばななカラー。 人生の節目にまた読みたいと思った。 日比谷公園で水筒に熱いコーヒーでも入れて、 落ち葉を踏みしめながらひとりでお散歩して、 野良猫とベンチをシェアしながら読みたい。
0投稿日: 2009.02.03
powered by ブクログ身体にすっとしみこんでいくような本です。 私の身体にはよしもとばななさんのようなふわふわとした本が あっているようです。
0投稿日: 2009.02.01
powered by ブクログみずうみがよかったので読んでみた。よしもとばななさんは、初期のものより最近のもののほうが私はすきみたい。これは相当によかったです。両手ばんばんざいで嬉しい〜〜〜って感じではないんだけども、あ〜〜〜なんかいい方向にこれから行きそう。行けるな。って、自信がもてるような内容のものが多くて、共感できた。長い暗闇の先にほんのり明かりが見えた。って感じです。元気になれました。
0投稿日: 2009.01.26
powered by ブクログ2冊目 実はよしもとばななさんは食わず嫌いというか、なんとなく薄っぺらいような気がして避けてました。 でもこれを読んで認識が変わりました 人の心の動きや深みの表現が上手で、いい感じの浸透圧で心に入ってきます。 やさしさが心に染みてきて、自分の幸せを考えさせられたりね ただ、文章的にちょっと解りづらいところもあるので、村上脳になってる私にはもう少し慣れる必要があるかもしれません 空き時間に読んでて、泣けちゃったのはいつものことですが……
0投稿日: 2009.01.26
powered by ブクログかなり心に沁み入った。タイミング的なもの? ドラえもんとのび太の幸せな風景っていうたとえとかよかった。 何か辛いことがあって、もがいてもがいて浮上した時や時間が経った時に読んだらよい本なのではないかと。
0投稿日: 2009.01.15
powered by ブクログ「つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。」 しっくりこなかった、というのが正直な感想。 切ないのは切なかったし、幸せな気持ちも 何となく分かったけど、そうそうこれ!と 大いに納得し、感動できるほどではなかった。 強いて言えば『幽霊の家』が一番印象的だった。 のび太くんとドラえもんの例えに関しては共感できた。 もう少しのんびり読めば良かったのかもしれない。
0投稿日: 2009.01.06
powered by ブクログよしもとさんの本は短編集のほうが好きだ。 表題にもなっている「デッドエンドの思い出」の中の景色は特に今でも思い出すと泣きたいような気分になる。
0投稿日: 2008.12.13
powered by ブクログばななさんは、なんて感受性が強く純粋な人なんだろう。 「終わり」の存在を意識して今を振り返ったり「終わり」の向こうを考えたりという作業はやっぱり必要なのかな。 ぺしゃんこな時に読むと文章がより響いてくると思います。
0投稿日: 2008.11.15
powered by ブクログばななさん大好きー。 いろんな恋のかたちをばななさんは書いた。 こうゆう時ってやっぱ自分と重ねあわせちゃうよねー 運命ってやっぱあると想う。 で、その運命は永遠に続くものと続かないものもある。 でもその人の心の中で絶対に生き続けてる。 そんな恋愛したーい
0投稿日: 2008.11.06
powered by ブクログこの作品はほんとに大好きな作品。 主人公たちはある種の諦めみたいなものを持って生きているけど、 それは悲観じゃなくて、あくまでも寛容なの。 あたしも派手じゃなくていいから、こういうふうに生きていきたい。 子供を産んでよりいっそう円くなったよしもとばななの優しさが、大好きです。ふわふわ。
0投稿日: 2008.11.01
powered by ブクログよしもとばなな自身が「一番好きな話」と言っている。 私も好き。 暗いけど明るい。 弱いけど強い。 よしもとばななの本にはいつもそれを感じる。
0投稿日: 2008.10.29
powered by ブクログ★…4以上5未満。表紙に惹かれて手に取り読み始めたところ、中身もとても良かった。一文一文を、ゆっくりと味わいながら読みました。
0投稿日: 2008.10.24
powered by ブクログ切なくて、何度も泣きたくなった。こんなにも丁寧に「きもち」を表現している本に、今まで出会ったことがない気がする。 読んでいて一緒に辛かったけど、でも人はなんとかして生きていくんだなーと思ったら辛いばかりでもなかった。
0投稿日: 2008.10.23
powered by ブクログ吉本ばななさんの作品で、かなり「きた」。 5つの短編がはいっているのだけれども、デッドエンドの思い出。 最低の設定のなかで、最高の環境にいた・・・みたいなとこもすき。 西村くんもすき。 あんまり頻繁に読み返さないうちが、よく読み返して、そのたびにすきになる言葉やシーンが違って、 飽きない。
0投稿日: 2008.10.10
powered by ブクログ袋小路に陥った主人公たちが、自分のペースで歩き出す過程は、見ていて切なくも美しく思える。我慢すればいいものでもない。泣き喚けばどうにでもなるものでもない。きっと、そういう袋小路に落ち込んでしまったとき、その状況を受け入れて、自分自身を受け入れてあげることはとても大切なのだ。悲しさって、きちんと向かわないと、きっと消化されないものなんだと思う。そうやって、新しい自分になっていけるんだって勇気がもらえる。降りかかってきた災難や不運、生きていると苦しいことはたくさんあるけど、そこには意味があるに違いないと思わせてくれる。それはその人生において必要なことだったんだって。大切なことを失ったあとには、また大切なことを得ることが出来る。時間はどんどん流れていくし、それは誰にも止めることは出来ない。どうしたって自分自身も生きていかないといけないのだ。きっと、そうやっていろんなことを繰り返し経験して、人生って続いていくのかもしれない。
0投稿日: 2008.09.20
powered by ブクログばなな本の中でもベスト3に匹敵。 ばななのこういう普通にありそうで、でも普通にはなさそうなくらい すごく純粋で、ちょっと切なくなるようなお話がだいすき。
0投稿日: 2008.09.13
powered by ブクログ短編集でかなり読みやすい。 表題作「デッドエンドの思い出」は、日常で起こりうる衝撃的な出来事とそこから再生していく主人公の心情を、ささやかなことも省かず、順を追って、丁寧に描いている。同じ経験をしていなくても納得でき、一緒に癒されたような気持ちになる。 完全なハッピーエンドではないけれど、希望が残る。ラストの一文がすごく心憎い。
0投稿日: 2008.08.18
powered by ブクログ「おかあさーん!」が私はお気に入りです。 よしもとばななさんが、子供を生む前に切ないお話を書いとこうということで書いた本がデッドエンドの思い出だそうです。
0投稿日: 2008.07.18
powered by ブクログよしもとさんの作品を今まで二・三作読んできましたが、これが一番好きだった気がします。自分が抱えている、でもどう表していいか分からない気持ちを、この作品ははっきりと表現してくれていました。 特に、「あったかくなんかない」「「おかあさーん!」」を読むと、なんだか一人きりで泣きたくなる。どうしたらこんな作品が書けるのか、と本当に感嘆するしかないです。
0投稿日: 2008.06.25
powered by ブクログはっとさせられることばたちや、ああ、私以外にもこう思っている人がいるんだ、と認められているようなことばたちがぎゅうっとつまったおはなしたち。 せつなくて、でも、ちいさくても確実に人は前進していけるんだ、と泣きたくなった。 教科書のような、たいせつなおはなし。
0投稿日: 2008.06.20
powered by ブクログ著者本人があとがきで「なにひとつ自分の身に起きたことなんか書いていないのに、なぜか、これまで書いたもののなかでいちばん私小説的な小説」だと書いていますが、非常に納得します。 それぞれの短編がモノローグ的な物語が多く、その物語に続く主人公の心の変化、という観点が多かった気がします。そのそれぞれの主人公の考え方、が私小説的なのだろうと思いました。 すべての考え方に共感できたわけではないけれど、「あったかくなんかない」の窓の明かりの捉え方などぐっとくるものはありました。 あとは、最近非現実的な小説が多かったので、少し現実的で入りやすかったのかも。
0投稿日: 2008.05.12
powered by ブクログ短編集。 何度も読み返してる一冊。 何度読み返しても楽しい一冊。 短編集って、いい。 小学生の時、読みきり漫画が好きだった。 変わらないとこは、変わらないものだ。
0投稿日: 2008.04.30
powered by ブクログ短編集。すらすら読めるから、よい。 表題作の他に4つの話が入っていて、お得な気持ちになれるでしょう。 ばななさんのお話では、何故か恋愛がリアルでなくて、その雰囲気が好きです。 いつまでも片恋、的な文章が和やか。
0投稿日: 2008.04.16
powered by ブクログ「だったら鍋が食べたいけど、ひとりで家で食べてもつまらないから、せっちゃん、一緒に食べない?」 感想:http://tomtomcom.blog73.fc2.com/blog-entry-425.html
0投稿日: 2008.03.16
powered by ブクログ080323 禅問答を読んでいるような・・・ よしもとの本は3冊目くらいだけれども、そのなかで 特にテクニカルな感じ?がする一冊。 人間を深く掘り下げ、表現しようとする意欲には脱帽するが、 ちょっとお腹いっぱいになる感じ。 「おかあさーん!」の設定はおいしかった(そればっかり)
0投稿日: 2008.03.11
powered by ブクログ表題作の「デッドエンドの思い出」が好きでした。読後にすごくあたたかな気持ちになって、ああこんな人間関係に憧れるなぁと思う素敵な本。
0投稿日: 2008.03.05
powered by ブクログボブに薦められてよんだ。 たまたま寄った古本屋で見つけた。 よしもと作品では好きだ。 ぐっと来た。 ってゆーかんじ。 一つ目の話が結構好きだった気がする。
0投稿日: 2008.03.05
powered by ブクログ2007/11/17よしもとばなな読んだの久しぶりだ…10年ぶりくらい??中学生の頃、「キッチン」や「白河夜船」や「つぐみ」をちょっとドキドキしながら読んだのよね。自分よりちょっぴりお姉さんたちの恋愛模様。普通なようでいて、独特の理論で動いている主人公たち。 でも、この短編の主人公たちはいつの間にかちょっと私より年下になっていて、恋愛に戸惑ったり悲しんだり浮ついたりしている。彼女たちから相談を受けつつ「よしよし」って頭を撫でているような気分になった。 作者いわく「切ないラブストーリー」とのことで、確かに切ない内容なんだけど、どこか心の隅が暖かくなるような短編ばかりでした。特にお気に入りは「幽霊の家」と「おかあさーん!」。
0投稿日: 2008.03.04
powered by ブクログある人はこの話の主人公達を世間知らずで許せないと言っていた。 でも、私は主人公たちの人をうらまない優しい考え方がすきだと思った。 何度でも、読み返したくなる話。 永久保存版です
0投稿日: 2008.02.29
powered by ブクログ「ゆうれいの家」が、終止ハッピーな空気が ただよっていていちばん好きだった。 この短編集も、全体通して 「流れていくもの、止められないもの」を テーマにしていたように思います。
0投稿日: 2008.02.27
powered by ブクログ5つのストーリーからなる短編集。 どれも切ない。切な過ぎる。でもって良すぎる。 その中でも「おかあさーん」「デッドエンドの思い出」が良かったが、一番は「幽霊の家」。 愛情は、水道水のように蛇口をひねればただただ流れるようなもんではないと思う。そうできる人もいるだろうけど、そこから出ているのは愛情だと思っているもので、ただ自分の欲求や孤独なんかを満たしているだけのものなんじゃないかな。って感じた。一度、愛情の対象を見つけてしまえばそうなんだろうけど、それまでの過程ではそう簡単には出らんでしょう。 それにしても、セックスって美しい。甘美。 肉欲の中くつろぎ、ただただ一日を部屋で過ごすことってのは幸せの一つだと思う。 僕も、愛する人の穴の中で安心に包まれたい。なんて思ってしまった。
0投稿日: 2008.02.25
powered by ブクログよしもとばななさんを読んだのは大学生以来。 本書を手にしたきっかけは、書店でふっと… 合田ノブヨさんの装画の暖かい雰囲気が目に留まり、 あとがきに書かれた 「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。 これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。」 という著者の一文に惹かれて。 「哀しい予感」や「キッチン」。 「うたかた/サンクチュアリ」や「TSUGUMI」など 初期の作品は読破しています。 彼女の文章はとても優しい。 単に読み易いのではなくて、 ひと言ひと言に言霊を感じるのです。 ただ読み易いと感じる文体の作家さんは、大勢います。 でも、ばななさんはなんかこう…一味違うのですよね。 う〜ん、私だけの感覚かもしれませんが^^; 今回、本書を読んで、サラッとした読後感だったのですが、 よくよく考えてみると(レビューにしようと思い立ち、思考してみると) 全5話の短編集なのですが、 なんとも悲惨な悲劇がベースになっていたことに気付き、 実に驚かされたんです。 「幽霊の家」 「おかあさーん!」 「あったかくなんかない」 「ともちゃんの幸せ」 「デッドエンドの思い出」 の全5編。 巻末には 「あとがき」 & 「文庫版あとがき」。 一話では、一酸化炭素中毒で死んだ老夫婦。 二話では、毒入りカレーを食べてしまった不運な出版社の女性編集員。 三話では、母親に無理心中させられてしまう少年。 四話では、母親から虐待を受けていた過去を持つ女性。 五話では、父親に幼少の頃、監禁された過去のある青年。 ほら、すごいでしょう^^; 日常とはかけ離れた悲劇のオンパレード。 でも、読み終わり、改めて考えてみると…。 それぞれの悲劇の感じ方、受け方が、悪くない。悪くないのだ。 ばななさんは、様々なネガティブな世界にいる主人公を、 闇雲にそこから脱却させようとするのではなく… 先ずは、悲劇の中にどっぷりと身を置くことを必要とし、 その中で、自然に浄化されるまで、浄化させるまで待たせるの。 自然な浄化によって、きちんと悲劇を受け入れて、乗り越えてから 生きて行く姿を、書きたいのだなぁ。 と、思いました。 五話の 「デッドエンド(袋小路)の思い出」 で、 主人公・横山ミミ(25歳)は、 婚約者からある意味では突然の(笑)、婚約破棄を言い渡されました。 現実を上手く受け止められず、しばし日常から逃れることを望みました。 そして、おじがオーナーをしているバー「袋小路」の2階に、仮住まいすることに。 そこで、お店の雇われ店長、西山君と出会ったのです。 彼は子どもの頃、母親に捨てられ、父親に軟禁生活を送らされた過去がある。 若くして何かを悟った感が漂う西山君がガイドとなり、 ミミは、新たな人生の一歩を踏み出すのです。 この西山君の説得が、実に素晴らしい。 世間知らずだった自分を恥じるミミに、西山君は言いました。 「いい環境にいることを、恥じることはないよ。武器にしたほうがいいんだよ。 もう持っているものなんだから。 君は、帰って、またいつか誰かを好きになって、いい結婚をして、 お父さんとお母さんと交流を絶やさず、妹とも仲いいままで、 その場所で大きな輪を作っていけばいいんだ。 君にはそういう力があるし、それが君の人生なんだから。 誰にも恥じることもないよ。相手が君の人生からはじき出されたと思えばいい。」 グッときました^^; ミミは西山君と別れ実家へ戻ると決めたとき、 どうしようもない気持ちだった私に神様がふわっとかけてくれた毛布のように、 たまたま訪れた日々なのだ…。 と、幸せいっぱいに感じました。 「一生感謝してるし、一生忘れない。」 陽だまりを感じる物語でした。 本書は、作品としてとても暗い。 決してハッピーエンドとは言えない物語ばかり。 でも、前向きな姿勢は一貫しています。 それが全体を明るく、暖かいものに感じさせているのかしら、ね。 これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。 この言葉の持つ“魔力”に魅せられました。 何度も読み返してしまう作品になりそうです。
0投稿日: 2008.02.18
powered by ブクログ「幽霊の家」が大好き。読み終わった後幸せな気分になった。なんかあったかいなぁ…。あとまことくんの話も好き。「デッドエンドの思い出」は正直よくわかんなかった。デッドエンドって何?
0投稿日: 2008.02.13
powered by ブクログk_7)5つの物語からなる短編集。 この前読んだ「ハゴロモ」のあとがきで、 「なんとなく気持ちがほっとするような小説になった気がする」 と書かれていたばななさん。この本のあとがきでは 「つらくて切ないラブストーリーばかりです」と書かれていました。 「読んでいてつらいでしょう」というようなことまで。 私は「ハゴロモ」の方が好きだけど、 この本の切なさの描き方はばななさんらしいと思う。
0投稿日: 2008.02.03
powered by ブクログ短編集。 全部良かった、涙なしには読めない。 おかあさーん!とか最高。 よしもとばななの中でいちばんかも。
0投稿日: 2008.02.02
powered by ブクログ本当に好きな本のひとつです。どれだけ好きかというと、今部屋の中にこの本が二冊あるくらい。読むたびに新鮮な幸福と生きる元気みたいなものがもらえます。私は今日も、生きている。
0投稿日: 2008.01.09
powered by ブクログ恋なのか、恋ってこんなにクールなものなのか? 淡々と綴られるけれど、目がはなせない。 お気に入りの一冊。
0投稿日: 2008.01.02
powered by ブクログ短編集は気楽にすぐ読めるけど会社が休みでゆっくり読書できる環境にある今、物足りないと感じた。まぁまぁ。
0投稿日: 2007.12.31
powered by ブクログだいぶ昔に読んだから詳しいことは覚えてない。 でも終わり方が納得できなかった気が? 母によると私は「つまんない」って言っていたらしい。
0投稿日: 2007.12.31
powered by ブクログばなな2作目。 ほんとうはとてもかなしい5つの短編集 のはずなんだけど、 そしてほんとにかなしかったりせつなかったりするんだけど、 読んだあと、なんかほっこり、ふんわり こころがあったかくなるように思えた。
0投稿日: 2007.12.18
powered by ブクログ読後。 触れてはいけないものに触れてしまったいやーな感覚がのこって、 気怠く哀しくて、 あーこのひとの作品は、どこかで記憶と重なってしまうから、 異次元だけど リアルなんだ とか。触れたくないけれど 触れると安心するんだ とか。 不思議な引力をもつよしもとばななさんです。 これで三度目。
0投稿日: 2007.12.16
powered by ブクログ思っていても、言葉にはならない。そんな気持ちをきちんと代弁してくれている一冊。久々に切ない気持ちになった。
0投稿日: 2007.12.04
powered by ブクログ幽霊の部屋すごくよかった。よしもとばななをまた、すきになった。ともちゃんのおはなしも素敵。 2007.10.22 2018年再読 幽霊の部屋は少し感動した。それよりおかぁさーん!
0投稿日: 2007.11.16
powered by ブクログ良い!良いですすごく!読んだら売ろうかなとか思って古本屋で購入したんですが、なんでもっと早く読まなかったんだろう自分。これ売らない絶対(笑)なんでもないのに泣ける。
0投稿日: 2007.10.19
powered by ブクログこの人の紡ぎだす言葉はどれも「切ない」。たとえエロいシーンであっても切なさが漂う感じがする。何だか話を読んでいて「あれ、この表現前にもあったな」と思うのは、たぶん同じ人が書いているからだろう(当然だが)。死んでしまった老夫婦の幽霊が出る部屋でオムライスを食べる「幽霊の家」、社食のカレーに毒が混ぜられて死にそうな経験をした「おかあさーん!」、複雑な事情のある大きな家を川にたとえた「あったかくなんかない」、どこかヌケていて、どこかかたくなな女友達ともちゃんの恋愛を描く「ともちゃんの幸せ」、婚約者からこっぴどく裏切られた女性の再生の物語「デッドエンドの思い出」の五作品。あたしは「幽霊の家」がイチオシ。
0投稿日: 2007.10.19
