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作家の収支
作家の収支
森博嗣/幻冬舎
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総合評価

69件)
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    「すべてがFになる」で一躍有名になった、 工学博士で小説家である、森博嗣さんの、 なんと収支が暴露! 印税やら講演会謝礼やら、原稿料やら雑収入まで、細かいお金もすべて書いてくれている。 小説家を目指している方はとても参考になると思う。 小説でなくても、個人事業主の方も。 わかりやすい文章で楽しいエピソードもあり、 確定申告の事や税金の話しも面白かった。 ご本人は、おおらかに趣味を楽しみたい方だが、 仕事に関しては多作で締め切りを守る真摯な方。 人としても、素晴らしい。

    37
    投稿日: 2025.12.11
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    売れっ子作家の収支。一般とはかけ離れた額が記載され、売れっ子作家は羨ましいと思った。森博嗣さんの書き方や考え方が自分とは違いすぎて面白い。

    9
    投稿日: 2025.08.11
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    森博嗣さんの理系小説は、読んだ作品はまだ少ないのですが大好きで、気になって読んでみました。 そしたらもう、こんなにも正直に公開してしまっていいのかって言うくらい正直に話してしまっていて心配になるほど。 いや、やっぱり物書きで食っていくのって、想像はしていたもののそれ以上に大変な世界なのだなと改めて勉強になった。 そしてさらには、ベストセラー、ロングセラーの強さもまた知ることになるのですが、それを超える超えないの葛藤や戦いもまた簡単な話ではなくて、小説家の方へのリスペクトがまた大きくなりました。 この本は少し古い時代の話ではあるので、今の最新の社会情勢での小説家の収支がどうなっているのかは、気になるところです。

    1
    投稿日: 2025.04.06
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    購入後10年の積読本。作家としての収入と、支出についてフォーカスした本。本の部数とか収入額とかきっちりデータ取っているんだなあ。他の作家さんもそうなのかな。トライアル&エラー、あるいは、改善を繰り返すなら、当たり前か。あとがきに書かれているように、引退してますます新しいことにチャレンジできるようになったという言葉は頼もしい。森さんが意識されているという「新しさ」はどのジャンルでも重要という言葉には勇気づけられる。10年経ってもまだ作品を出してくれることに感謝。あと、変な言い方だけど、小説を嫌々書いているという言葉にも励まされた。そうか、やっぱりお金を稼ぐってことはそれなりの対価を払う必要があるんだなと。自分の気持がどうとかではなく、求められているポジションで求められた仕事をして、その代わりとして賃金を受け取る。俺が労働ということだよね。

    1
    投稿日: 2025.03.18
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    成功した小説家の収支がわかる。 仕事にやりがいを求めるタイプなのだけれど、やりがいを感じるからって"成果"がでるわけじゃないので、ビジネス作家もかっこいいと思った

    1
    投稿日: 2024.09.11
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    【感想】 本書『作家の収支』は、森博嗣のお給料を全公開した一冊である。森博嗣は作家界でもビッグネーム中のビッグネームであり、総売上部数は約1400万部を誇る。しかも2000年〜2008年の間は毎年20冊以上を書いていたという、とんでもなく筆の早い作家だ。本書には森博嗣の20年間にわたる印税額の推移などが書かれており、「これ本当に公表していいの?」と思えるようなデータも目白押しだ。 森博嗣の収入の例として、1996年デビュー作の『すべてがFになる』の印税を取り上げてみよう。 『F』は最初ノベルス(ハードカバーと文庫の中間に位置する版形)で発売され、初刷は1万8000部だった。発行は4月。その後9カ月の間に第6刷まで増刷され、初年に6万1000部になった。これは印税にすると約600万円になる。文庫版は初刷が6万部だった。今現在、ノベルス版が第24刷まで出て、累計13万9600部、文庫版が第60刷まで出ていて、累計63万9300部である。ノベルスで約1400万円、文庫で約4700万円の印税であり、この1作で、合計6000万円以上を稼いでいる。 数字だけ見ると、「一作だけでこんなに儲かり続けるのか」と、作家という職業がイージーに思えてしまうが、もちろんそれは「森博嗣」という例外だからだ。森博嗣自身、安定して収入を得続ける秘訣として、「とにかく多作であること」が条件と述べている。 デビュー作の『F』が20年にわたってコンスタントに売れているカラクリは、この作品が特に面白いからというわけではなく、森博嗣が次々に本を出したからだ。新しい作品を常に世に送り出していれば、いつも新作が書店にあるし、広告などに名前も登場する。必然的に目に入る回数が増え、手に取ってもらえる可能性が上がる。新作を読んだ人が「せっかくだから昔の作品も読んでみよう」と思えば、『F』の売り上げはコツコツと積みあがっていく。 試行回数は正義だ。常に打席に立っている者が売れるのである。そう考えると、作家とは決して楽な仕事でなく、マラソンのように走り続けてやっとお金が貰える職業なのだ。 ――新人は、とにかく良い作品を次々発表するしかない。発表した作品が、次の仕事の最大の宣伝になる。それ以外に宣伝のしようがない、と考えても良い。したがって、最初のうちは、依頼側が期待した以上のものを出荷する。価格以上の高品質な仕事をして、割に合わないと感じても、それは宣伝費だと理解すれば良い。最も大事なことは、多作であること。そして〆切に遅れないこと。 ―――――――――――――――――――――――――――― 【まとめ】 1 原稿料と印税 雑誌などに文章が掲載された場合、「原稿料」と呼ばれるものがいただける。そして、この原稿料は、それぞれの掲載媒体によって一定の額が決まっているので、作品の出来不出来で高くなったり安くなったりしない。人気作家でも新人でも一律同料金なのだ。 原稿料は、一般に文章の長さに比例していて、しかもその「長さ」は原稿用紙で何枚か(300〜350文字で1枚)、という非常に古式ゆかしい尺度によって規定されている。 小説雑誌などでは、原稿用紙1枚に対して、4000円〜6000円の原稿料がもらえる。50枚の短編なり連載小説を書けば、20万円〜30万円が支払われる。長編小説は原稿用紙で400枚〜600枚程度なので、雑誌に連載すればだいたい200万円〜300万円の原稿料になる。 印税率は、本の価格の8%〜14%。書き下ろしなら12%、書き下ろしでないなら10%がほとんどだ。 実は、売れた瞬間ではなく印刷した時点で印税がもらえる。出版社側から見ると、印刷した時点で全量の印税を支払う条件では、印刷した分がすべて(なるべく多く)売れてもらわないと困る。したがって、この作家でこの傾向の作品ならばこれくらいは売れるだろうと予想を立てて印刷する部数を決定している。この品数を決めるときには、作家には相談はない。出版社内の事情なのである。 「すべてがFになる」を例にあげてみよう。 この作品は、ノベルス(ハードカバーと文庫の中間に位置する版形)の初刷は1万8000部だった。発行は4月。その後9カ月の間に第6刷まで増刷され、初年に6万1000部になった。これは印税にすると約600万円になる。また、この作品以降、3ヵ月ごとに新作が発行された。『すべてがFになる』が発行されたときには第5作まで書き上がっていたので、連続出版となったわけである。 『すべてがFになる』の文庫版は、初刷が6万部だった。2年後の12月に出たので、初年はこの初刷だけであるが、翌年には第2刷~第5刷が増刷され、集計では2年目の方が部数が多くなっている。 今現在、ノベルス版が第24刷まで出て、累計13万9600部、文庫版が第60刷まで出ていて、累計63万9300部である。ノベルスで約1400万円、文庫で約4700万円の印税であり、この1作で、合計6000万円以上をいただいている。 印税率10%というのは、夏目漱石の頃からこの比率だったと耳にした。昔は、活字を起こし印刷し製本するのに相当な手間や費用がかかったはずである。それに比べると、今はデジタル技術の進歩によって、短時間に大量の本を作ることが可能だ。したがって、昔よりは本を製作するための費用はかなり少なくなっているだろう。 本は、印刷をして、製本して、運搬をして、取次(問屋のようなところ)そして書店へと流通する。そのそれぞれの段階でコストがかかる。出版社も原稿を右から左へそのまま印刷所に渡すわけにはいかない。編集をする必要がある。フォーマットやカバーのデザインも必要だし、文章をチェックする「校閲」の手間もある。たとえば、カバーデザインだけでもイラストレータやデザイナに料金を支払わなければならない。それから、本が発売されることを宣伝するのにも費用が必要だ。これらは、作家ではなくすべて出版社が負担することになっている。 たとえば、1000円の本を1万部作ったとしよう。すべて売り上げれば1000万円になる。このうち、まず作家が印税として100万円を受け取る。おおよそだが、印刷などの製作費に300万円くらいかかる。この時点で既に出版社は400万円支出している。出荷をすれば、取次や書店にもマージンを取られるので、最終の価格が1冊1000円であっても、実際の出荷価格は700円程度になる。ということは、1万部を完売できたとしても、出版社が得るのは700万円。この場合、出版社の利益は300万円になる。もしも、印刷した部数の6割しか売れなかったとしたら、出版社としての売上げは420万円なので、利益はたったの20万円になってしまう。それよりもさらに売行きが悪ければ、出版社は赤字になる(こんな状態なので、実は多くの本が赤字である)。 翻訳は原作者と翻訳者で50:50で分けるのが相場。漫画化も50:50になる場合が多い。 小説がドラマになった場合は、著作使用料がもらえる。1時間の放映に対して50万円くらいの額である。連続ドラマ10回なら約500万円だ。おそらく、あちらの業界でなにかしらの規定があるのだと思う。少なくともいくらにしましょうか、という話し合いはなかった。作家にしてみれば、宣伝になって本が売れるので、いくらであっても、普通は断らないだろう。ちなみに、劇場映画だと、数百万円になる。これがロイアリティとしてまずいただける額だ。その後、TVも映画も、DVDになったりすれば、その一部が印税として受け取れる。また、その映画が、TVなどで放映されるごとに幾らかいただける。最初の使用料ほど多額ではないが、微々たる額ではない。 さらに、そのドラマや映画などの関連グッズに対しても印税が発生する。こちらは微々たるものといっても良いかもしれない。 かつて、最初からTVドラマになることが前提でコカ・コーラ株式会社から依頼された作品があった。『カクレカラクリ』という作品だ。これは1000万円の料金がもらえたが、原稿料とはまた違う「契約料」だ。 他、対談、映画やTVドラマになった際の印税収入、ウェブマガジンなどが主な収入である。 2 作家の支出 交通費、執筆に使うパソコン、事務用品、書籍は経費で落とせる。だいたい50%引きだ。 また、ホームページの保守管理やスケジュール管理をする秘書をネットで雇っており、1ヶ月に2万〜5万程度払っている。最近は妻をバイトで雇っており、彼女にバイト料を支払って経費で落としている。 極端な例だが、自分の趣味のものを購入しても、きちんと理由が説明できれば経費で落とせるだろう。たとえば、僕は模型が趣味だ。ある模型を買って経費で落とすためには、その模型について小説なりエッセィなりを執筆するとか、あるいはカバーにその写真を使うとか、そういった工夫をすれば良い。その作品のために必要なものだから買った、と明確に説明ができれば良い。実際には、理由と結果を逆にしているのだが、それは誰にもわからない。これは、おそらく程度問題である。その作品で得られる利益よりも購入費が高いのでは、当然疑われることになる。 3 作家として暮らしていくには 作家は営業というものができない仕事だ。「もの凄く面白いものを書きます」と意気込みを示しても聞いてもらえない。なにしろ、意気込みよりも、完成原稿がものを言う。それがつまり「投稿」である。それに、新人の作品がどれくらい売れるのか、その「価値」を、多くの編集者を含めて誰も評価できない。これは駄目だ、というものは明確にわかるが、これは売れる、というものはわからないのである。つまり、本にして出してみないとわからない出たとこ勝負の世界だといえる。ほかの芸術ならば、ビジュアルの部分があったり、技巧的な優越がはっきりしているものがあったりして、かなりの部分が予想できるだろう。しかし、小説はわからない。何が受けるのか、何が当るのか、ベテランの編集者でもわからないのだ。 文章が上手ければ良いというわけでもない。魅力がなければならないが、その魅力とは何なのか、はっきりとわからない。読者が求めているものも、多種多様、さまざまであって、最初から大きな需要が明確に存在するわけではない。ヒット作というのは、なにかの拍子に偶発的に現れるといっても過言ではない。 出版社にしてみると新人を起用するのはハードルが高い。そのため新人賞なるものが用意され、その話題性を伴わせてデビューさせる。今はネットを利用して作家が直接読者に向けて発信できる環境が整っているが、新人は見向きもされない。 新人は、とにかく良い作品を次々発表するしかない。発表した作品が、次の仕事の最大の宣伝になる。それ以外に宣伝のしようがない、と考えても良い。したがって、最初のうちは、依頼側が期待した以上のものを出荷する。価格以上の高品質な仕事をして、割に合わないと感じても、それは宣伝費だと理解すれば良い。最も大事なことは、多作であること。そして〆切に遅れないこと。 デビュー作の『F』が20年にわたってコンスタントに売れているのは、この作品が特に面白いからというわけではなく、森博嗣が次々に本を出したからだ。新しい作品を常に世に送り出していれば、いつも新作が書店にあるし、広告などに名前も登場する。そして、どうせなら1作目から読もうという人も出てくる。新作を読んでみたが、今一つよくわからない、ならばよく聞く題名のものをもう1作読んでみるか、と思うかもしれない。1作手に取って読んでみてつまらなくても、その話を誰かにしたときに、あれなら面白いかも、と紹介されることもあるだろう。1作出して、それが売れるまで放っておくというマーケッティングではまず成功しない。やはり、常に新作を出すことが作家の仕事の基本といって良いだろう。 どんな商品であってもこれは同じだと思う。ただ、小説ほど劣化しない商品はないといっても良い。性能を競う製品ではない、ということだ。 4 これからの出版業界 出版不況の本質は大量消費の崩壊である。メジャーなものが減り、マイナなものが増えているのだ。基本的な品物が行き届いて社会全体が豊かになったが、そのぶん個人の満足は得られにくくなり、もっと自分に合ったものが欲しい、という方向になる。エンタテインメントは趣味のものであり、過去のコンテンツの蓄積によって成り立つジャンルであるため、より「自分だけに合った、周りと違うものを」という傾向が生まれてくる。 そのため、絶対数でいうベストセラは、とにかく出にくくなっている。ベストセラにランクインするものの部数自体が、かつてよりも一桁低い。ミリオンセラなど奇跡的な現象となってしまった。この傾向はさらに進むだろう。 賞を取ったとか、ベストテンに入ったとか、そんな「売り文句」も今はあまり効かない。かつてのように、「有名みたいだ」「自分だけが知らない」と思ってつられて本を買う人が少なくなったということである。有名かどうか、知らないのは自分だけなのか、そんなことはネットですぐわかってしまうし、みんなが小さいときから、「個性豊かに育てよう」と、好きなことをさせてもらっているから、そのネットでつながっているごく身近な範囲が彼らにとっての「社会」になっている。流行もその「小さな社会」の中にあるのだ。 出版社は、大手ほど経営が難しくなるだろう。大手であることが、重荷になるからだ。 しかし、悪い材料ばかりでもない。既にコンテンツを多く抱えているし、また、作者ともある程度の関係を構築している。問題は、これから出てくる新しい才能をどう取り込むかという点にあるだろう。というのも、現在既に、出版社を通さなくても、作家として誰もがデビューできる環境になっているからだ。小説家になりたい人は、小説を書いて、これを自費出版すれば良い。それで、小説家になれる。技術的に難しいことはない。ネットでちょっと調べるだけで良い。 それではプロの小説家とは呼べないのではないか、という意見もあるだろう。しかし、では、プロの小説家とは何か、という定義の問題になる。執筆業で生活ができるかどうということだろうか。それとも、書店で本が売られている人のことだろうか。そんな定義はまったくナンセンスだ。小説家は、本人が名乗れば小説家なのである。 おそらく、今小説家になりたい人は、これまでの小説家像に憧れ、それを目指しているのだろう。しかし、これからの小説家像は、そのとおりではない。ここまで書いてきたように、よりマイナになり、つまり同人誌作家に近づく。作家の数は増えるが、しかし、読者の数は増えない。必然的にシェアを奪い合うことになるから、平均すれば、半プロ作家が増える。 作家のありかたは、実は、今までとあまり変わらない。作品を書いたあと、それをどんなメディアで発表していくのか、どうやって集金するのか、という部分が変化するだけだ。その変化は、多様になり、便利になる方向であるから、けっしてマイナスではない。出版社に売り込んで本にしてもらうのか、それともまずネットで名を成して、ある程度のファンを作ってから出版社へ売り込むのか、メディアが多様になった分、いろいろ作戦が考えられる。だが、とにかくは作品をまず書くこと、しかも何作も量産することが先決というか大前提である。弾が多ければ、いろいろな作戦が同時に実行できるわけで、沢山打つほど手応えも把握しやすいので、その後の計画に反映させることができる。メディアが多様化する時代ほど、多作であることが有利になるだろう。

    42
    投稿日: 2024.06.11
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    いろいろ興味深いことが書いてある。 とりあえず作家儲かると言うことだ。 自分が好きなものを知っている人は、その好きなものに金をつぎ込むだけで、一般的なデータをする必要がない。好きなものがない人は、普段から他人のことを羨ましがっている。だから、大金を手にしたら自分もそんな贅沢がしたいつまり人から羨ましがられたいと言う願望を持っている。 しかし自分の好きなものをはっきりわかっている状況こそが、その人を成功導くと言う例が多い。この通りで行くと人を羨む人は成功しない。 んー深い

    1
    投稿日: 2023.12.15
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    なかなか公開したがらない人が多い作家の収支を実データと共に公開。ここ人の論理的なものの考えた方と分かり易い文章はとても好感が持てます(全てがFになる、は正直苦手でしたが)。 ミステリィは純文学よりもビジネスに徹する事が出来る分野なのかな、と思いました(それでも時代を捉える嗅覚みたいなものは必須とは想いますが)。 何よりも書き続ける事、人がやらない事をやる事。それによって過去作の価値も上がるのだな、と学びました。

    2
    投稿日: 2023.08.30
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    理系ミステリ作家、森博嗣が一般的な作家と自分の収入について語ったエッセイ的な新書。 正直、作家ってこれくらいもらっているんだ…という驚きよりも、森博嗣の作家としてのスタンスの方に驚いた。もともと大学で助教授をやっていたという経歴は知っていたが、『割のいい副業』として、本を今までほとんど読んだことない中作家をやっていたとは知らなかった。ミステリ作家は他のミステリ作品をたくさん蓄積してトリックを考えるものだと思い込んでいたが、論理が通ってさえいれば(あとは他の作品と発想が被っていなければ)作品として成立するということを考えれば、むしろ本を読まなくても書けるジャンルなのかもしれなかった。 『S&Mシリーズ』『Vシリーズ』『小説家という職業』は近々読みたいな〜と思った。

    1
    投稿日: 2023.08.06
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    結局いくら稼いだのかよく分からなかった。計算せずに流し読みしたからだろう。 収入の部分より、それ以外の文章に目がいって全く数字は頭に残らなかった。稼いでいる額の桁が、私の何百倍と違うなあ、くらい。 このところ本を集中して読めなかったのもあるのかもしれない。読んでも、文字を目が追っているだけで、内容がちっとも脳みそに入ってこない。せっかくの森博嗣さんの本なのに、もったいないと思いながらも目で追った。

    1
    投稿日: 2023.07.20
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    ここまで赤裸々に収入を明かしてしまって大丈夫なのか?と心配してしまうくらいの内容。印税率はおろか、年間の印税額推移をグラフにまでしてくれている。 本の端々から職業作家としてのプライドを感じます。 親しい作家はよしもとばなな氏とか、西尾維新さんは何倍も稼いでいるんじゃないかとか、他の作家さんの話がチラッと出てくるのもおもしろい。 構成も文章もたいへん読みやすいです。

    0
    投稿日: 2023.04.06
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    作家の経済事情。 一般人にはとてもわかりにくい作家の収支について、著者の経験をもとに紹介する。 著者は元大学助教授で作家。現在は小説家を引退して、悠々自適の生活を送る。主な収入源は、印税とパートタイムの原稿料。 作品がヒットすれば、50年間の印税生活が可能。とはいえ、そういう人は一握り。 副業として、講演会やサイン会、雑誌への寄稿、対談などを行い謝礼をもらう。 著者は、趣味で書いた作品が受けて作家になったが、小説家としてのこだわりはないそうだ。 大ヒットのミリオンセラーもないけれど、コンスタントに作品を発表し、確実にファンを掴んでいる。 作家にはこれが重要。 一発屋では安定した生活はできない。アイデアとそれを生かす表現力があれば、小説家は良い職業である。元手はかからないし、当たれば大きい。 印税も本という形態をとれば10%ほどだが、電子媒体になれば印刷製本がなくなり、かなりコストダウン&収入アップにつながる。 作家にも商売の戦略が必要ということだ。 読んでみて、作家の知らない世界が紹介されており大変面白かった。作家の収支ネタの本で、著者は更に儲けたと思う。 これも著者の戦略なのかも。 作家のマネー裏事情を知りたい人は多いだろうし、、。

    0
    投稿日: 2021.08.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・他の作家さんの作品を読まないと仰る森 博嗣さんの小説とはどのようなものか?『すべてがFになる』を早く読まないと…  作家の収支と言っても統計情報ではなく、森博嗣さんというたった一人の作家の収支だ。収入ではなく収支(収入と支出)としたのは、わずかではあるが、森さんが作家になった理由が趣味のためにお金が欲しかったということと、実際に何にお金を使ったかということにも言及しているから、結果的に森さんは作家として成功した人の一人なのだろうが、その秘訣は、常に新しいものを生み出し続けようとした商業作家としての意地であったということのようだ。何もかもが多様化する時代に、作家として成功するためには、とにかく書き続けられることが必要だ。  森博嗣さんは、数少ない?理系の作家さんということだが、そのせいか、文章が極めて読みやすい。私でも知っている(注釈の要らない)言葉だけを使って平易に書かれている。だから、どんどんページが進む。池上彰さんの解説がわかりやすいのは、伝えなければならないことを池上さんご自身がしっかり理解しているからだと思うのだが、森博嗣さんの文章が分かりやすも、まるでレポートのように事実に基づいて書かれ、ご自身の頭の中が整理されているからではないだろうか?

    0
    投稿日: 2020.05.04
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    あまり聞かない小説家のお金の話。原稿料、紙本の印税、電子書籍の印税からどこまで経費で落ちるのかまで。出版のハードルは昔よりも下がってはいるがその分競争相手が増えたということ、本を出したら凄いの時代は終わったなどとか、お金以外の話も興味深かったです

    0
    投稿日: 2020.03.03
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    誰もが気になるお金の話。特に作家という一般人からは謎めいた特殊な職業の(森先生の)収入や支出について数字をもとに発表したある種タブーに触れた内容となっている。自分の主義によって作品を作っているだろう森先生であるから書かれている内容が本当だと信用できる。あとがきからの引用→すべての仕事を通して、僕が最も意識していることは「新しさ」である。新しさを生み出すこと、新しさを見せること、それが創作者の使命である。「使命」というと格好が良いが、もう少しわかりやすく表現すれば「意地」だ。それが、それだけが、プライドを支えるもの、アイデンティティなのである。/したがって、小説家になるためにはこれこれこうしなさい、といった既存の「ノウハウ」に惑わされてはいけない。とにかく自分の作品を書けば良い。「手法」はどうでも良い。「どう書くか」ではなく、「書くか」なのである。自分の勘を信じること。自由であり続けること。その場かぎりでも良いから、自分が考えた理屈に縋って、「正しさ」そして「美しさ」を目指して進むこと。あとは、とにかく「勤勉」を自分に課すこと。これくらいしか、僕にアドバイスできることはない。最適の健闘を!また別の森先生の本も読もう。

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    投稿日: 2019.12.20
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    森博嗣という人の面白さが垣間見える本。作家の収入がどうなっているのか本当によくわかる。勤勉に働けば、意外に収入が得られるもののなのだなぁと思った。もっとも、出版社に認められばという前提はあるが。最後の新しさと勤勉さの訴えが心に響いた。とにかく、自分が信じる新しいこと、美しいと思うことを勤勉にやっていくこと。これが、ないと始まらないと理解した。

    0
    投稿日: 2018.11.12
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     お金の話は、タブーと言うような風潮がある。 特にこういうことをすればいくら儲かる、という話はお金を払って行くセミナーなどでは聞けるのだろうけど、実際にこういうことをしてきてこれだけお金になった、という実績として非常に説得力のある内容を、こんなにデータを用いながら、お手頃な価格の本にまとめて説明してくれている。 作家という職業は、最終的には個々の能力によるとはいえ、書いたものをお金にする方法や宣伝術、とにかくたくさん書くなどのノウハウがつまっていて、参考になることがたくさん書かれている。  確かにちょっと時代が変わってきていて、もしも森博嗣氏が今から同じように本を書き続けていかれたとしても、同じような結果が得られるとは限らない、とも思える。 けれども、面白かった。何よりも読みやすく、わかりやすい。変な誇張が無い。自慢もない。 経験談として、とても素直にすんなりと受け取れる。  引退されている身ではあるけれど、今もたくさん本を出版されている。電子書籍の事がこの本が書かれてから数年たって、状況が変わったりしているかもしれないので、数年後にでもまた続編が読みたいくらい、面白かった(★ひとつ減らしているのは、もっと読みたかった、の思いから)。

    0
    投稿日: 2018.09.25
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    まず、『作家の収支』というタイトルになんとも言えないそそられるものがあります。 「作家」と「収支」という言葉は、なかなか同席することのないいい意味での、相性の悪さを感じます。 武士の家計簿というフレーズも、なかなかに興味深いものがありましたが、それ以上の引力があります。 でも、森さんの作品だと分かった時点で、 ああなるほどと思う人も多いかもしれません。 なぜなら、森さんは作家業を”金を稼ぐための手段”として捉えている人だからです。 とかく、小説家というと、なんだか甘美な響きのある、夢のある商売なので、単純に金儲けと結びつけにくいところがあります。 前置きが長くなりましたが、 本書は、作家森博嗣が20年に渡る作家生活に関して、 いわば決算報告をしている作品です。 印税の金額の推移はいくらか? 原稿代はいくらか? 作家としての副業の稼ぎはどれほどか?講演、インタビュー、ブログの連載など。 元々理系な方なせいか、冷静に数値化されたデータが丁寧に並んでいきます。 私が本書を読んで感じたことは、 これからの時代”一人社長”企業が増えていくだろうなということです。 もう少し言うと金銭的な成功を納める人は、一人で起業をする人になるだろうなということです。 なぜなら、ネットサービスの普及で、個人が大企業と直接ビジネスをすることが可能になり、才能を簡単に世に問うことができるようになったからです。 YouTuberやAmazonのアフィリエイトで稼ぐ人などが分かりやすい例です。 また、最近、一人起業やサラリーマンに向けて会社を買うことを薦めた本がベストセラーに なっています。多くの企業が副業を解禁、一つの会社に縛られる時代にかなり揺さぶりがかけられています。 森さんは、作家業について、極めて支出が少なくて、 リターンの大きい商売だと書いています。 実は作家業は、経費、元手がかからずに、短時間で一人で生み出せる点が最大のメリットであるわけです。ただし、その分、参入障壁が極めて低い世界なので、 競技人口が極めて多い世界でもあります。 その、競争を勝ち抜く方法は、(正確には競争はないと主張されていますが)、新しいものを生み出し続けることだと、森さんはいいます。 それも、天才だからできるわけではなく、思考力と発想力という時間をかければなんとかなるもので、超えていくことができると。 まとめると、作家業は、 ・誰にでもできる ・元手がかからない ・経費もかからない ・思考力と発想力があればなんとかなる ビジネスに応用すると、これほど投資対効果の大きいものはない訳です。ものを書くのは、副業と一番なじみやすいし、お金にもなりやすいと言えるでしょう。 おそらく本書は、小説家や文筆業を志す人が手に取るんだと思いますが、一番読んでためになるのは、中小企業の経営者やブレイクスルーを狙うビジネスマンたちなのではないかと思います。 私はこういう書籍が売れに売れて、企業に勤める人が、本業に割くリソースを5割に抑えて、残りはやりたいことをやるという時代が早く訪れることを願ってやみません。

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    投稿日: 2018.05.13
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    小説家個人の経済状況を具体的な事例として知ることができ、視野が広がった気がする。小説家しかり、芸能人しかり、いわゆる著名人と言われる人がどのように資産を構築するのか、ということについて何となくイメージすることができた。 私は小説家志望ではない。なれるとも思わないし、なりたいとも思わない。そういった形でお金を稼ぎたいとも思わない。でも、世の中のクリエイティブクラスの人たち、はどうやってお金を稼ぎ、どういう生活をし、どうやって働いているのか、ということが分かったし、これからの世の中、マックジョブでは生きていけないので、何らかクリエイティブな職業、活動が必要になるに違いない、と強く感じた。

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    投稿日: 2018.01.23
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    まあこれだけのことを書いて、それでも本が売れて、講演ができてしゃらっと売文生活していける(すくなくとも著者はそう思ってる)んだから、日本の現代読書文化も底が知れている。

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    投稿日: 2018.01.08
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    作家の森博嗣さんが自分の収支について赤裸々に書いてある本。昔は森さんの小説やらエッセイをたくさん読んだなーと思い、久しぶりに森節が読みたくなって買った本。 相変わらずの文章の読みやすさと、「ここまで書くんだ!」と驚くくらいに収支に踏み込んだ内容で、非常に面白かった。まぁ、収支とはいっても収入に部分が殆どだったけどね。作家という人の収入が気になる人は読んでみると面白いと思う。

    0
    投稿日: 2017.11.06
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    人気作家・森博嗣の小説家としての収支が具体的に書かれている本。 一本の小説でいくら収入があるか。 映画化、ドラマ化、アニメ化ではどのていど儲かるか。 経費で落ちるものと落ちないもの。 森博嗣が何にお金を使っているか。 夢のある金額が度々登場するが、極めて現実的なら視点で書かれている。

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    投稿日: 2017.08.04
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    予想以上に面白かった。 今までの人生で一度でも小説家に憧れだ人なら楽しめるんじゃないかと。 淡々とした口調でひたすら小説家に関するお金の話をしているんだけど、嫌味じゃないのがすごい。 大学の先生とかにこうタイプいるなーって森さんは昔大学の先生か。 好きな箇所は教育目的のところの『作者としては、「べつになにも言おうとしていない」と密かに思うのだが』のくだり。 それな!って思ってニヤニヤしたわ(笑) こういうシュールなジョークが散りばめられていてお金の話だけどスルスルと読めた。 森さん……小説以外も面白いな……。ある意味すごいわ、ほんま。

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    投稿日: 2017.03.25
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    森博嗣個人の収支が図表等も交えつつ淡々と解説されている。 小説家と言うと、「小説家になるのが昔からの夢だった!」みたいな人ばかりかと思っていたけれど…。そうじゃないんだなあ。 こんなふうに、ビジネスとして作家・小説家が語られるのを始めて読んだので、たいへん興味深かった。

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    投稿日: 2017.02.26
  • 作家を一職業として考えられるようになりました

    タイトルに偽りなく、作家が自らの著作でいくら稼いでいるのか、収入について原稿料から印税は元より講演料やテレビ出演に至るまで隠すことなく赤裸々に綴っています。それに対して支出は、極論、紙と鉛筆があれば文章は紡げるので少ないのは分かりますが、作家として生計を立てるにはある程度の知識や経験が必要になるので、今までの人生の総額と言えなくもないでしょうね。 何にしても、職業の一つとして、どれぐらいの売り上げがあって、どらぐらいの間隔で作品を発表して行けば作家として生計を立てられるのか。考えたこともなかったことを具体的に考えられるようになったのは、見聞が広がった気がします。

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    投稿日: 2017.02.23
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    タイトルに偽りなく、作家が自らの著作でいくら稼いでいるのか、収入について原稿料から印税は元より講演料やテレビ出演に至るまで隠すことなく赤裸々に綴っています。それに対して支出は、極論、紙と鉛筆があれば文章は紡げるので少ないのは分かりますが、作家として生計を立てるにはある程度の知識や経験が必要になるので、今までの人生の総額と言えなくもないでしょうね。 何にしても、職業の一つとして、どれぐらいの売り上げがあって、どらぐらいの間隔で作品を発表して行けば作家として生計を立てられるのか。考えたこともなかったことを具体的に考えられるようになったのは、見聞が広がった気がします。

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    投稿日: 2017.01.27
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    作家の収支を包み隠さず語った本。もともとこの作者のエッセイは好きでしたが、ここまでハッキリと書いてくれると出版業界は厳しいと言われつつも夢があるなと思わされます。リアルに作家を目指している人は読んだ方がいいです。

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    投稿日: 2017.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    予想していたよりもはっきりと数字が書かれていて、やっぱり稼いでいらっしゃるのだなあ~というのが率直な感想です。ご自分ではマイナ作家と仰ってますが、今の日本でこれだけ稼げる小説家ってほんの一握りじゃないかな?執筆に関しても、創作活動というよりも、完全な「仕事」としていて、今は引退したから1日1時間しか執筆しないとか、びっくりぽんです。それで、シリーズものを手掛けているのだから、誰にでもできる芸当じゃありません。奥様の小ネタなども、初めて知ったことばかりで面白かったです。

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    投稿日: 2016.12.06
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    タイトルどおり作家という仕事でどのくらいのお金が儲かるかという話。 下世話な話になりそうだがそこはさすが森博嗣。 淡々とそして的確な分析力で作家の収支を語っていきます。 森博嗣氏には速くシリーズ物はさっさと完結してほしいのですが、こういう小説じゃない単発ものも嫌いじゃない。 非常に面白く読めました。

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    投稿日: 2016.12.04
  • 森博嗣さんの勤勉さがわかる

    作家,森博嗣さんのこれまで(2015年まで)の収支が赤裸々に書かれている。本に関わる仕事をしている人,したい人は,ぜひ読んでみるべきだ。 森博嗣さんといえば,某国立大学工学部助教授の身で「すべてがFになる」でデビューされた天才作家。この本を読んでも,その天才ぶりがわかる。 森さんは,自分自身のことは「マイナな作家」だと言われているが,決してそんなことはないだろう。なので,この収支というのは作家さんたちの中でも当然上位に分類されるものだとは思うが,それを支えているのは,森さんの超多作ぶりなのだろう。(もちろん,作品が面白いことが大前提だが)19年間で約280冊の本を出すというのは,月1冊以上のペースだ。 しかし,森さんがミリオンセラーを出していないというのは実はちょっと意外。

    1
    投稿日: 2016.12.04
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    読み手を選ぶ本。 興味が無ければ、面白くも何ともないだろう。 タイトル通り、作家の収支について、自身の状況を冷静に分析して客観的な視野のように述べているだけなので。 興味がある人へは、非常に面白い読み物。 理路整然と簡潔に淡々と書いてあるので、スラスラと読み進めることができ、また、非常に読みやすい。 教授の経験があるからか、性格なのか、説明が上手いと思った。 また、作家志望が少しでもあれば、ぜひ読んで欲しいと思う。 その上で、冷静に自身の作家志望の理由を明確にし、書き続けることが出来なければ、森氏はいつまでも雲の上の存在でしかないだろう。 2016.12 読了

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    投稿日: 2016.12.03
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    森博嗣の新書初めて読みました。この本読んでいると小説書いてみたくなるね。収支と発行部数がはっきり数字で書かれています。とりあえずビジネスとして書き物は効率がいいというのと意外とシンプルでネットがある分リスクも昔ほどないという話。

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    投稿日: 2016.11.13
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    「人気作家の森博嗣に印税をあげたくないから」と彼の本のほとんどを中古で買い集めているのだが、そんな些末なことどうでもいいわ、とばかりに稼いでいて、何やら恥ずかしいばかり。 しかも本作を読むと、「この本買っちゃおうかなぁ……」とか「森博嗣って意外と親しみやすい人?(あくまで人格の話)」とか思わされてしまい、まんまと戦略にはまっている気がしてならない。 特に前半の「作家の収入という漠然としたイメージ」にはっきり数字を与えてくれる部分は嬉しく、目を覚まされる面白さがある。大変興味深い内容だった。

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    投稿日: 2016.10.28
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    20161016 森ひろしの作品は一冊も読んだ事は無いが、とにかくこの本は面白かった。 小説家がこんなに儲かる商売だと知って驚かされた。

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    投稿日: 2016.10.25
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    作家 森博嗣がこれまでに稼いだ収入を包み隠さず公開する。人気小説家ともなるとその時給は100万円にもなるのか。

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    投稿日: 2016.08.18
  • 作家という仕事はいくらになるか?

    本書は、活動期間19年で約15億稼いできた、マイナではあるが成功した作家森博嗣による、主にこれから作家になろうとしてる人に向けた作家生活収支報告書である。 マイナではあるがというのは、著者が、本書の中でそう自称しているからというのもあるが、私も、この、既に19年も活動し、その間に15億も稼いでいる著者の名前を本書で初めて知ったくらいであるからだ。 収支報告は多岐に渡り、印税から、解説、講演、出演、TV化、アニメ化、キャラクター使用料等が具体的にどの位の額になったのかが書かれている。 とりわけ印象に残ったのは、2005年から2008年までの3年間、ウェブマガジンに掲載されたブログの仕事で、執筆に1日あたり15分を要し、当時の本業、国公立大学の助教授の収入とほぼ同額の収入があり、さらにその上、そのブログは文庫化され、それがまた相当な収入になったというはなしだ。大学の仕事は、1日12時間を要し、かなりのストレスだったというはなしで、執筆がいかに割のよい仕事かということが語られている。もちろん、マイナではあるが成功した作家森博嗣の場合である。 単位時間あたりの労力と、それに対する報酬で、割のよい方をとろうとするのは純粋ではないという考えもあるかもしれない。 しかし、私たちは、歳をとるにつれて、気力体力は、普通衰えるのだから、割に合わない事柄は、畳んだり断念したりするかもしれない。 著者の場合は、幸運にも、ストレスの多い、かつ割に合わない大学助教授の仕事の方を畳むことができた。 終章は、これから作家になろうとする人への提言、アドバイスであり、著者は「無料で奉仕は思い上がりだと思う」「金を払ってでも読みたいものをつくるのが仕事」「最初から奉仕では、一流にはなれない」と語っている。 作家みたいなことをやりたいと思う人は、「金にならなくとも」とかいった考えを持ったりすることもあるが、作家に限定せずとも、あることを仕事にするとはどういうことなのかについて考えさせれた。

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    投稿日: 2016.07.29
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    書籍だけで15億。その他収入を合わせれば、20億は稼いでいるだろう。で、引退を決意し、田舎暮らしで隠遁生活していたら、社会への感謝の気持ちを抱き、社会と関わりを維持していこうという気になったらしい。なら使い切れないカネを寄付するとか慈善活動でもすればよいと思うのだが、やはり職業作家としての承認欲求が捨てきれないかなという印象を受けた。一見淡白と思える著者ですらそうなのだから、人間の引き際って難しいな。

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    投稿日: 2016.07.05
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    著者の本はこれが初めてで、「すべてがFになる」は映像化されていたので知っていたけれど著者自身については何も知らなかった。 作家という職業の内実をついてここまで公開している人もいないのではないか。 著作権は外国に比べ日本は期間が短い、作家は普通は赤字にならない、印税率は作家と出版社との契約で通常は10%、など知らなかった事が色々と分かり本が好きな人にはとても興味深く読める内容。

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    投稿日: 2016.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テレビドラマの原作料を面白く思ったが,そこらに引っ掛かった編集者もいるんだね~原稿料:小説雑誌4,000~6,000円(単位は400字詰原稿用紙)→50枚の短篇だと20万~30万。漫画の場合は6,000~15,000円/枚(中には50,000円あり)。新聞のエッセィ20,000~50,000円/作。新聞連載小説50,000円/回。400~600枚の長編は200~300万円。印税8~14%。普通は10~12%。未発表(書き下ろし)が12%で,雑誌掲載後や文庫化で10%。計算は印刷された時点で,出版社が著作権を利用したという筋道。単行本が出て約3年後に人気のあるものが文庫になる。値段は半額。3年が単行本の賞味期間で,ファンは多少高くても買うというのが日本のマーケッティング。単行本の6倍以上文庫が売れる場合は,文庫書き下ろしとして文庫で12%を貰った方が作家は得。森の累計部数:単150万2000ノ403万1700文791万3700新45万2500絵12万3000。1000円の本を1万部作り,印税が100万円,制作費300万円,取次等のマージンで出荷価格は700円程度になり1万部売って出版社の利益は300万円,6割しか売れなかったら売上420万円で利益20万円。実は多くの書籍が赤字。日常的に小説を読むのは数十万人と少ない。森の印税収入ピークは2008年で1億1222万円,1996~2014累計11億9087万円だが,電子書籍の印税は15~30%,もっと高くても良いと思う。印税だけが収入ではない。講演は40万円/時間と決めていた。テレビの原作料50万/時。コカコーラの依頼で書いた「カクレカラクリ」の執筆は1000万円。教科書にエッセイが載って年間50万円くらい。支出の方は…人件費も掛からず殆どなし。印刷出版した本は278冊,総部数1400万部,稼いだ総額は約15億円,1冊当り約5万部売れ540万円を稼いだ計算。2008年引退後,収入も半減したのは仕事量に比例する~ライトノベルズって成る程,イラストがついてナンボって奴で,2%の印税がイラストレーターに入る!「…在庫は処分されることになる。在庫は課税対象になるからだ。処分するくらいならば,新古書店などに安く出荷する方が良い気もするのだが,そういうことは,表向きにはできない(裏の事情は知らない)。」(p37)森はメフィスト賞に応募せず受賞し(突如創設),賞金なしで本になることが報酬,小さなホームズ像はロンドンのシャーロックホームズ博物館の土産で£10

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    投稿日: 2016.06.11
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    書店でたまたま見つけて、さらっと立ち読みし面白そうだなと思って購入。 小説は好きでよく読みますが、業界内ではこのようにお金が動くのか……と初めて知ることが多かった。

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    投稿日: 2016.06.05
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    信念を持っていて正直な感じがとても好感を持てる。小説にかぎらず、何かしらの創作をマネタイズしようと思っている人なら学ぶべき考え方は多い。

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    投稿日: 2016.06.03
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    森博嗣のエッセーは初めて読んだけど、軽快で正直な語り口で面白かった。作家の収支は如何ほどか赤裸々に語られていて、羨ましくもなる金額が出てくるけど、その語り口からか妬みのような感情が生まれることはなかった。

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    投稿日: 2016.05.01
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    よくわからなかった作家の金回りを明かしつつ、作家の成功の心得を語る。 著者の小説は読んだことはないが、スカイクロラの映画のみ見た。 印税は10%で、追加コストのかからない電子書籍では10−15%くらいのレンジで上昇。今後はより柔軟な価格契約も生まれるだろうとする。その他の収入では、映画やゲームなどの原作としての使用料、これが本も売れることになり非常に美味しい。講演も一回40万円著者は取るらしいが、悪くない。一方支出は一人でやっているぶん少なくて済む、というかほとんど元手はかからない。ただセルフプロデュースは必須であり、とくに多作でない限りすぐ忘れ去られてしまう。著者は年20冊以上は出していた(今は引退で1日の執筆時間は1時間に限定)。そのためには書くことが好きであるというよりも仕事であるという認識を持つことがプロ小説家として重要。

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    投稿日: 2016.03.27
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    正直印税すげえ。しかも本を出すのは求められれば書けた分だけできるし(しかも1人で)増刷されれば昔の作品だろうが収入はいるし。 目指そうとは思わないけどこんな仕事もあるって分かってよかった。

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    投稿日: 2016.03.26
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    うーん、普通だった。 作家になりたいわけではないから、特に収入部分は興味がない。どちらかというと、森さんという人の生き方に自分は興味があるんだということを再確認した一冊だった。

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    投稿日: 2016.03.20
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    少し前、村上春樹が「職業としての小説家」というエッセイを出版していたが、本書こそ、そのタイトルにふさわしい。「職業、小説家」がどうやってカネを稼ぎ、それはいくらなのか。そんなタブーともいえる情報を惜しみなく明らかにする。 印税はいくら、原稿用紙1枚いくら、巻末文はいくら、映画や教科書に採用されるといくら、などなど具体的な金額を羅列する。著者の代表作「すべてがFになる」の印税収入をグラフ化し、文庫化や映像化による収入の伸びを自己分析する。これだけ露骨でありながら、暴露本のようなイヤらしさがないのは、著者が自分の体験を語ることだけに徹しているから。自分の収入を記し、「他の作家のことはわからないが、」のフレーズを繰り返しているのが、巧みなところ。 そして、「職業、小説家」 にとって、大事なことは常に現役であること、長く続けることだ。著者曰く、自分のようにメジャーなヒット作はなくても(そんなことはないと思うが)発表し続けることで、ファンは減ることなく、増え続ける。新たなファンが過去の作品を買い、不労所得ともいえる印税が小説家の手に入る。これこそが理想の勝ち組小説家なのだ。

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    投稿日: 2016.03.16
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    ぶっちゃけてて、いいんじゃないでしょうか。 おそらくこの本は読者側の人間性も問われるのだろう。 これは単なる著者の自慢話で不快だと思うようでは、この本の中でも述べられている他人を羨むだけの生産性の乏しい部類にカテゴライズされる哀れな人達になっちゃうんだろうなぁ まあ、他人の成功を妬む人は一定の割合で存在するのだろうから仕方ないよね、きっと。 でもこの本を読んで改めて思ったのは、ビジネスとして考えたときに、作家ほど投資が少なくてすむ職業もなかなかないようなぁーということ。

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    投稿日: 2016.03.11
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    http://kumamoto-pharmacist.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-7d96.html

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    投稿日: 2016.03.04
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    よくこんなあけすけな内容を書籍化できたな・・・ というのが素直な感想。 著者の売り上げから給料、各種雑誌の報酬などが述べられていますね。 あまりに素直に書かれているので高給取っていることで印象悪くする人がいるのでないかと心配になるほど。 たしかにこんなに貰ってるといいなーと思うが、そりゃ日本でトップ10に入る作家さんなのだから、これくらい貰ってないと夢がないよな、とも思う。 ある意味で夢のある本が少ない昨今、こういう本があるのはいいのでは?

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    投稿日: 2016.03.01
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    本は読むけど。作家がどのくらい儲かるというのがよくわからなかったので参考になりました。 ほんとに売れる作家じゃないと大変そうな世界だなぁと改めて思いました。

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    投稿日: 2016.02.29
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    タイトル通り、作家である著者が著書が何万部売れて、いくら収入があったかを具体的な数字を挙げて紹介した本。原稿料、印税だけでなく、講演会の講演料、原作が映像化された時の金額、ほんの帯の推薦文への謝礼等々、本人が得ている様々な収入を具体的な金額を挙げて明らかにしている。ここまで作家の収入内容を明確に記載している本はおそらくなく、これはかなり画期的な内容ではないだろうか。文筆家を目指す人はもちろん、小説家っていくら位稼いでんの?というちょっとゲスな興味を持っている人にもおすすめの一冊。

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    投稿日: 2016.02.25
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    森博嗣が、自らの収入・支出のデータを公開しながら、作家とはどれだけ「儲かる」職業なのかを解説している本。 一人で作業をする職業であるため人件費などの支出はなく、また印税や映像化などの「不労所得」がある。 森氏が小説家を「割のいい職業」ととらえており、また氏にとっては本当に「ラク」な仕事(私の勘違いかもしれないけれど)であることが伝わってきた。 とても読みやすかったし、「へえ」と思うことは多々あったけれど、小説家はそんなに簡単ではなかろう(笑)

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    投稿日: 2016.02.22
  • すべてがマイナ化する

    淡々とというかズバズバとありのままを述べる安定の森節。 印税その他、収入と支出の話はまあそうだろうね、という感じで、一例としてとてもおもしろい。 それはともかく、終盤の、出版のみならず、ものの売れ方についての未来というか現状もズバリ。 すべてがマイナ化する。 関係ないけど、私も早く一日の労働時間を1時間にできるように努力したい。

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    投稿日: 2016.02.21
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    森博嗣の新書全般に当てはまることですが、その中でも「収支」というタイトルだけあって、淡々と事実に基づいて客観的に綴られています。

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    投稿日: 2016.02.20
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    本当にこういう人なんだな。 いいと思う。 そして、思わず本を見ると版が気になってしまうようになった…。

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    投稿日: 2016.02.16
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    読者の目に触れるためにも、次々に新作を書き続けられるだけの能力がなければ、作家としてやっていくのは難しいとは、印税や増刷の関係からも頷ける。それは賞を受賞した作家とて同じこと。成る程、執筆力とその速さも不可欠ということか。と考えると、タレント業やTV出演、講演以外の作家業だけで生計が成り立っている作家は、今の時代、日本にどれほどいるのだろう?

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    投稿日: 2016.02.03
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    いやー、作家の収支「自分の場合」をあっけらかんと公開してます。自慢するでも卑下するでもなく、この湿気のなさは森博嗣という人の個性なんでしょう。 作家になりたきゃ作品を書け。最上のセールスは新作を書き続けること。 ・・・確かに。 ミステリを読まない自分は知りませんでしたが、著者は2008年に引退宣言してたんですね。引退後は午前中庭仕事、午後は模型作り、夕食後の1時間だけ趣味で執筆という生活だとか。いいなあ。

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    投稿日: 2016.01.31
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    原稿料や印税についてとても淡々と語ってらっしゃる。ドラマ化や映画化の影響はどのくらいか、発行部数の推移とともに考察するのはさすが元工学部助教授。びっくりしたのは執筆速度。「小説の執筆は、僕の場合、頭の中の映像を見て、それを文章に写す作業である」映像に追いつくために、彼の指の運動能力の限界速度でキーボードを叩くそうだ。

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    投稿日: 2016.01.26
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    赤裸々な本音で税務署もびっくりの報告.以外と儲かると思うのか案外儲からないと思うのかは判断の分かれるところだが,自分の生活を計算して実現しているところが素晴らしい.才能です!

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    投稿日: 2016.01.23
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    森博嗣氏の文章が好きなので、本書をとった。あけすけに自らの作家業の収入を理路整然と書いていることが素晴らしい。非常に論理的で分かりやすい文章はさすが国語の教科書に取り上げられるだけある。

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    投稿日: 2016.01.07
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    普段なかなか知ることの出来ない、作家さんのお金の実態について書かれた本。 森博嗣先生は書店でも常に目にするところに置かれていて、有名だというのはわかっていたけれど、それがお稼ぎになってるということに結びつけて考えたことはなかった。 でも、まさかこんなに印税ってすごいものだとは。 いや、印税がすごいというより、持続的に売れ続けている森博嗣著作がすごいんであり、またそれを生み出す森博嗣先生がすごいのだと思う。 けど、本書における森博嗣はあくまでも、書くことは仕事というスタンスを貫き、そして誰でもできる仕事と言い続ける。 いやいや、出来ないって~!って言いたくなるけど、それを「仕事」として考えれば、「出来ない」では済まない。 出来ないことでも何とかしてやるのが仕事。 やり切るのが社会人であり、大人。 そう考えると、”書くこと(作家)=仕事”という考え方は、作家になりたいと思っている人にとっては常に頭に置いておかなくてはいけない重要事項なのかもしれない。 森博嗣先生のクールな考え方にあてられた。理路整然とした文章も読みやすく、構成もわかりやすい。 やっぱりこれが誰でも書けるものだとは思えないなぁ。

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    投稿日: 2015.12.26
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    やっぱり森博嗣さんくらいになると、このくらい稼ぐんだぁ、と思わず感嘆の溜め息をつきました。 作家は一体どれくらい稼ぐのか―。 作家志望者ならずとも気になる疑問に答えたのが本書。 人気作家(だった?)の森さんが、自身の収支を余すところなく公開しており興味深く読みました。 たとえば、デビュー作「すべてがFになる」はノベルス版で第24刷まで出て累計13万9600部、文庫版が第60刷まで出ていて累計63万9300部。 この1作で印税を「合計6000万円以上いただいている」と明かしています。 印税だけでなく、作家にはたとえば原稿料(小説雑誌で原稿用紙1枚当たり4000~6000円が相場とか)、講演会の出演料、さらに漫画化やドラマ化、ゲーム化された際の印税、あまり知られていないところでは入試問題に使われた際の著作権使用料といった収入があるそうです。 では、支出はというと、これがほとんどないに等しい。 特に、森さんの場合は、資料をそろえたり取材をしたりするといった手法を採らず、「すべて自分の頭から出したままを書いている」そうです。 自身いわく人付き合いが悪いそうなので、交際費も必要ありません。 つまり、支出はほとんどゼロに近く、売れれば収入が大きいというわけです。 あくまで売れればということですが。 ただし、作家が不安定な職業であることも事実のよう。 森さんは元名古屋大助教授で、デビュー後も10年くらいは勤務していました。 後年売れっ子作家になって助教授時代より何倍も稼ぐようになっても、クレジットカードやローンの審査が通るのは難しい。 病気になれば収入は途絶えますし、1作が当たっても「次が当たるとは限らない」。 ちなみに、森さん自身は小説に特に強い愛着があるわけではなく、お小遣い欲しさに小説を書いて投稿し、編集者の目に留まってデビューと相成ったそう。 ですから、かなりドライです。 「スランプに陥らないためには?」の項で、こんなことを書いています。 「スランプというものを経験したことがない。どうしてかといえば、僕は小説の執筆が好きではない。いつも仕事だからしかたなく嫌々書いている。小説を読む趣味もない。この仕事がさほど好きではないし、人に自慢できる価値があるとも認識していない。スランプにならないのは、このためだと思われる。」 だから、量産できたのでしょうね。 何と言っても森さんは多作で知られ、デビュー以来19年の間になななんと278冊を上梓しました。 総部数は約1400万部、これらの本が稼いだ総額は実に約15億円、1冊あたり約5万部が売れ、約540万円を稼いだ計算になります。 すご……。 作家は口を開けば、「大変な商売」「割に合わない」なんてことを云いますが、森さんは「割のいい商売」とさらりと云ってのけます。 森さんだから云えるのかもしれません。 最後の「これからの出版」の章では、先細る一方の出版界で作家はこれからどう身を処していくべきかを提言しています。 メディアがますます多様化するので、やはり森さんのように「多作であることが有利」といいます。 先程、森さんのことを「ドライ」と書きましたが、「あとがき」ではこんなことを書いていて瞠目しました。 「デビュー以来、すべての仕事を通して、僕が最も意識していることは『新しさ』である。新しさを生み出すこと、新しさを見せること、それが創作者の使命である。『使命』というと格好が良いが、もう少しわかりやすく表現すれば、『意地』だ。それが、それだけが、プライドを支えるもの、アイデンティティである。」 森さんの熱い一面を見る思いで読みました。

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    投稿日: 2015.12.21
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    作家を目指す人達へのエール。客観的で力強い。「海外ではハードカバーとペーパーバックが同時に販売されることが多い。」「海外ではハードカバーとペーパーバックが同時に販売されることが多い。」

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    投稿日: 2015.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    原稿料から他の作家の著者の推薦コメントまで相場が載せてあり、非常に参考になった。 (どの作家でも基本的にはあまり変わらない) 作家は漫画家など他の職業と比べるとコストも少なく身一つなので一番効率が良いとのこと。確かに。 ただ、著者のようにコンスタントに書き続けてそれなりに売れるのは難しいと思う。 (1万部売れれば商売として成立→本はほとんど売れないもの) 作家のプロというのはなく、かつ現代はネットも電子書籍もあるので、個人でも(もちろん作家でも)発信しやすい環境。 作家になろうとは思っていない人でも役に立つと思う。 あとがきまで集中して読んだ。

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    投稿日: 2015.12.17
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    20151205読了 作家の、というか森博嗣のお金事情が淡々と書かれている。ビジネスとしての小説家とはどんなものかが分かる。 それ以外には特に書かれていないが、新しさを常に生み出すことが創作者としての使命であり、ビジネスおよび人が生きていく上で重要な目標だ。という所が一番印象に残った。 あとは本書の最後に、自分が考えた理屈に縋って正しさ、美しさを目指して突き進むこと。勤勉であること、とかアドバイスらしきものを書いてるのが意外だった。

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    投稿日: 2015.12.12
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    内容紹介 著者は19年間で15億円! 作家は、どれだけ儲かるか? 誰も書かなかった小説家の収入の秘密と謎を、余すところなく開陳した前代未聞の1冊。 ・あなたは小説家の文章がいくらで売れる知っているか? ・僕は1時間で6000文字(原稿用紙約20枚分)を出力する。 ・傑作も駄作もエッセィも原稿料はあまり変わらない。 ・人気作家の人気とは「質」ではなく、あくまで読者の「量」のこと。 ・印税はふつう10%だが、交渉次第で数%上がる。 ・1冊も売れなくても印税は刷った分だけ支払われる。 ・これといったヒットもないのに、いつの間にか「Amazon 殿堂入り作家20人」に! --------------------------------------- 淡々と書いているが、作家というのは(数多く書いてコンスタントにそこそこ売れれば)儲かるのだなあぁと思った。まぁ、自分には無理だが。

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    投稿日: 2015.12.09
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    確かにお金の話はなぜかタブーになっていることが多いから、これだけあけすけに曝露されると、なぜか申し訳ない気分になる。”当方はお教え出来ませんけどすんません”みたいな。儲けるためにと割り切ってあそこまで書けるのは凄いですね。自慢じゃないとか、誰でも出来るみたいな論調で終始されているけど、それはいわゆる”出来る人”に特有の、なぜ出来ないのか分からない状態ですね。往々にして教育下手なことが多いと思いますが、有名大学で教鞭を取っていた訳だから、きっと教育能力もそれなりに高いんですよね。なんか信じられん気もしますが。一度講演も聴いてみたい気がします。ファンクラブ、入ってみようかな。

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    投稿日: 2015.12.09
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    森先生らしい、歯切れのよい文体で一気に読みました。 小説家を職業とは捉えてなかったのですが(どちらかというと芸術に近いと思っているので)、仕事として考えて、金銭面で真面目に紹介しているのが面白いです。 自分のセンスや考えを文章にして売るという活動が、商業ベースに乗るとどのような金額になるのか、シビアな世界であることは数字で見ると一目瞭然。 本のおかげで楽しませてもらっている読者としては、きちんと新刊買わなきゃなと思わせてくれる一冊でもありました。

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    投稿日: 2015.11.30
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    金銭部分よりも,作家と出版業界が作り出す本の行方を占う資料として重要.できれば,電子書籍に関する定量データも欲しかったが,管理されていないということは,印刷書籍に比べ管理しにくい体系にシフトしてきたと推測される.面白い.

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    投稿日: 2015.11.30