
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「さよなら、シリアルキラー」の三作目。 前作の続き。 ジャズは銃で撃たれたまま、 トランクルームに死体二体とともに閉じ込められていた。 そこへ父親ビリーが助けに現われ、匿名で通報もしてくれる。 一方、ビリーに捕まっていたコニーは、ジャズの母親ジャニスの助けで 怪我をしながらも逃げ出すことができる。 その後、ジャズは自分の能力をフルに使ってニューヨークから戻るが、 最大の危機は脱してしまったように感じだ。 カラスがシリアルキラーたちのネットワークというも意外性がなかったし、 アメリカの支配階級となり殺人し放題の社会にすると言うのは現実性がなく、 殺人者を統べる者、カラスの王が女性でも良いが、 突然そう言われただけでは説得力がない。 苦労して祖父の棺から手に入れた父親のノートもそれほど役に立ったと思えないし。 ジャズに殺人者の道を歩かせるために、 母親がジャズの祖母を病院で殺したというのも意味がわからなかった。 そう、カラスの王はジャズの母親だった。 父親が母親を監禁していると思って助けようとしていたジャズだったが、 結局父親を半身不随に、母親を植物状態にしてしまう。 コニーの父親が言ったように、かわいそうに。
0投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログ(⌐■-■)3巻目にして評価アップぞ。いい感じにサゲまで盛り上がる。 ⊂|⊃ [ಠ_ಠ]格闘シーンも良い出来だな。
0投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログシリーズをこんなにも一気読みしたのは久しぶりで、最後まで映画を観ているような感覚で楽しめました。みんな無茶をするのでハラハラしてばかり。でもそこが良い(エンタメ大好き) 首謀者に関してはやっぱりお前か!になってしまったものの、今回もそこへ辿り着くまでにたっぷりワクワクしました。特にビリーの教育を存分に活かして、ビリーと対決したシーン。やっぱりジャズは「人」でいたいんだな… 3作目は、大人たちの存在感がgood。ヒューズ捜査官、G・ウィリアム、そしてコニーのお父さん。ジャズの緊張状態が続いている分、大人たちの選択、冷静さが絶妙に入ってくる。彼らの存在はこれからもジャズの支えになるんだろう。ジャズの人生は続くのだから。 ハウイーが想像した「田舎に隠棲して時々地元の事件を解決しているジャズ」も見てみたいけど、できるならビリーの青年期の物語を読んでみたいです。
0投稿日: 2023.05.26
powered by ブクログヤングアダルトの分類だが、ヤングが読むのにはちょっと、内容がハードすぎるのではないかと心配?してしまった。 ハッピーエンドだが、ラストがなんかせつないなー。大人だなー。と。 ビリーが、この才能?を生かして活躍するシリーズなど、読んでみたいなーと思った。、
0投稿日: 2022.10.14
powered by ブクログ図書館で。 2巻・3巻一緒の感想です。というか、2巻でコナー(コニーだっけ)が、家族の反対を押し切りNYに行って、さらに人を騙してものを受け取ったあたりで「ナイワ」となってそれからは流し読み。なんで若者はその仕事を専門に行っている大人よりも経験も知識も不足している自分の方がうまくやれると思うんだろう。まぁ物語だからうまくいくんだけどね。 百歩譲ってジャズは仕方ない。当事者だし、騒動を起こしている張本人が彼の親なんだから。でもコンシエンスは違うだろ。いくらボーイフレンドのためとは言え、家族と決別し自分の命を賭けてまで達成するべきこととは思えない。それを言ったらハウイーもだけど男の子はバカだしな(笑) 個人的には未成年でなくても、家族でなくても、連続殺人事件にかかわっている恋人のために犯行現場に行くなんて言う人が居たら問答無用で止めておいた方が良いと止めますけどね。 と言う訳で真犯人もソウデスカーという感じだし、ジャズは大変だったねぇという感想で終わりました。コニーに新しい恋人とかが出来て、ジャズがストーカーにならないことを祈ります。
0投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログだんだん全貌が見えてきたところでおぉと唸ってしまった。ジャズが強い。 ...ビリーってもしや優しいんじゃないの。
0投稿日: 2021.01.28
powered by ブクログビリーが息子の親友に電話かけてくるとこ良い 両親はどうしてる? 親父さんの腰の具合はどうだ?とか世間話の調子で尋ねられるの怖い 携帯番号教えるのイヤすぎる 原題は創世記の一節をもじったもの
0投稿日: 2020.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「さよなら、シリアルキラー」シリーズ三部作の完結編。ぶつ切りで終わった前作と違い、今作は最後まで手抜かりなくきっちりと描き切っている。果たして主人公のジャズは殺人を犯すのか?という命題の熱を冷まさずに最後まで引っ張りつつ、誰もが認める大団円にまで持って行ったのには驚嘆に値する。主人公以外に止められない、止めるためには殺すしか無いという難題に対して出した主人公の解答は素晴らしく、よもやすれば漫画的な解決ではあるが、主人公のシリアルキラー設定というスパイスのおかげで成り立った主人公らしい裏技的な解決であろう。非常に小説的でいいと思う。また主人公が罪を背負って生きたり、主人公が死んで終わるパターンにしなかったのは立派である。血脈や人種といった変更不可能な属性というテーマに対して真摯的に取り組んだ結果だろう。クライマックスやエピローグのまとめかたも上手く、少年少女が主役の青春ミステリにおいて、大人がしっかりと大人の役割を果たしたのにも好感が持てる。最後の母との対面や、いつでも殺せるけど人間的で要るためにあえて殺さないという、生殺与奪の権利を持ったまま終わるという締め方も印象深い。設定やキャラクター、シチュエーション、ストーリーテリング、どれも高水準な本作ではあるが、何よりもその風呂敷の畳み方に感動した一冊でした。これぞエンタメ。
0投稿日: 2019.05.28
powered by ブクログぶっちゃけ黒幕の正体は読めなかった。 中盤以降(看護師が登場するとこ)で漸く「ん??もしかして……」となるけど、ジャズを襲う試練は想像以上に過酷で残酷。なのでビリーとの直接対決からの怒涛の展開は、作中の言葉を借りるとアドレナリンでっぱなしで大興奮。 裏切られ続けたジャズの心情を思うと痛々しいですが、そんな彼を心から愛し案じ続けたコニ―と、剽軽な軽口を絶やさず支え続けたハウイー、思慮深く分別ある周囲の大人たちの存在が救い。 一巻は田舎町ロボズノットが舞台の青春ミステリ、二巻はNY舞台のサスペンスだが、最終巻でまた青春ミステリの様相が濃くなった。 父親が全米1のシリアルキラーであり、殺人の英才教育を施されたという生い立ち自体は他に類を見ない特殊さだが、「父親を乗り越える息子の物語」だと思えば、少年の成長ものとしては普遍的なテーマである。 だがこの話は単純にビリーを悪者にして終わらない。 ジャズが見る二つの夢が根底で繋がっているとわかった時はぞくぞくした。 みにくいJの「みにくい」はなるほどそういう意味も含んでたのね!と、真相を知った後ならすとんと腑に落ちる。 それにしてもこんなにイカレた黒幕は久しぶり……。 物語の黒幕として登場する狂気的な人物は、数多のフィクションで腐るほど見てきたが、終盤ジャズと対峙した黒幕が語る内容とその思考回路は本当にグロテスク。 「ジャズの人生にはビリーしかいなかったわけじゃない。ほかにもいろんな人がいて、いろんなものがあった。テレビも映画も、本も。ほかの子も、ほかの家族も。学校も。たくさんの見本があったし、お手本もたくさんいた。史上最高にお馬鹿な白人少年と、地球一セクシーなガールフレンドもね」 コニ―のこの言葉と、ジャズが「共通する部分以上に、それぞれ違ってる部分が大事だ」と語るくだりには涙ぐんでしまった……。 育った環境が人を作る。 だが環境以上に人を作るのは、人の心だ。 ジャズの生い立ちは過酷だし、親に与えられたトラウマは一生涯消えないだろうが、タナ―やコニ―、ハウイーなど、彼のことを心底案じ、手をさしのべてくれる他者に恵まれているので未来は明るい。 ラストシーンはグッドエンディングかバッドエンディングか賛否両論分かれる。 それは読んだ人がそれぞれ判断すればいいことだが、私はよい終わり方だと思った(完全なハッピーエンドとは言いにくい蛾……) ジャズはあの人が死ぬその日まで、殺す選択はしないのだろうと確信した。 できることとすることは別である。 ましてや人が物じゃない、人は大事だと知ったジャズにとって、できることとしたいことには大いなる隔たりがある。 そしてもしジャズ自身が人は大事だと思えなくとも、ジャズを大事と、ジャスが大事だと思い続ける人々が近くにいる限り、彼は父親の二の舞にならないはずだ。 それに殺そうと思い続けるだけでシリアルキラーと同じと断定するなら、私達もシリアルキラー予備軍なのでは? ムカツク上司にうざい同僚や同級生、うるさい家族……私達の周囲にいる、大事だと思いたくても、そう思いにくい人たち。よっぽどの聖人を除いて一度もヒトを殺したいと思った事がない者は稀だし、「いつでも殺せるんだから今日は殺さないでおこう」と自分を宥めてやり過ごす普通の人たちが、世の中なんて多いことか。 そして彼らは間違ってもビリーのような狂人でも異常者でもない。 ジャズが愛おしく踏ん張り続ける、こちら側の人間である。その大前提を忘れ、ジャズの葛藤を切り捨てた時に、私たちは本当のソシオパスに堕ちてしまうのではないか? 余談だが、タイトルは現代の方が良かった。 現在のタイトルも哀愁漂うし悪くはないのだが、原題(「血の血」)のインパクトが強すぎた。 黒幕がクライマックスで放つせりふだが、この一言にシリーズ通してのテーマ「逃れ得ぬ宿業」が集約されていて、非常に印象深い。
0投稿日: 2019.04.20
powered by ブクログ壮絶な生い立ちと真実に読んでる私が苦しかったです。ただ、ジャズにはジャズを見守る友人や恋人、恋人の父親……が居ることが救いでした。一作目、二作目は仲間と事件を追いかける『青春ミステリー』なのかも?知れないけど、シリーズ三作目は辛いだけでした。人は大事……ジャズの未来が平和で静かな日常であるように願いました。最後、母親の耳元で囁く台詞にニヤリとしてしまいました。。。シリーズ通して良かったです。
0投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログA07-01バリー・ライガ著「さよなら、シリアルキラー」殺人者たちの王」「ラスト・ウィンター・マーダー」創元推理文庫の三部作読了。私的には10指に入るミステリーだが、本格ミステリー好きには受けないのかな? ラスト周辺ではぼろぼろ泣きながら読んじゃった。これは墓場まで持っていきたい本だ。私には少年二人の抱えたトラウマがよく分かる。ちなみに、タイトルは原題が良い。
1投稿日: 2018.11.20
powered by ブクログ33:うわーめちゃんこ良かった……。シリアルキラーの父、行方不明の(もしかしたら父が、あるいは自分が殺したかもしれない)母、認知症が進んだ祖母、と福祉案件まっしぐらな主人公ジャスパーが親友と恋人、よき相談相手でもある保安官らのバックアップを得て真実に辿り着き、その先を望む三部作。 めっちゃめちゃ人死ぬし(けっこう残酷なやりかたで)、ジャスパーが幼少期に受けた洗脳と自らに流れる殺人者の血に怯えて揺らぐところはハラハラするし、死なないとわかってても死なないでって思うし、読み終えるまで読むのを止められない系のサスペンス。 ジャスパーのチート感と、けど自分を過信しすぎて失敗するところが十七歳の少年ぽくて好き。状況は悲惨でもどこか明るさがある、不思議な読み心地。たぶん訳がすごくいいんだと思う。 ……ネタバレ避けると何も言えないね??
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログいやー面白かった!全三部作、途中でダレることもなく(主人公のガールフレンドと親友が自分勝手に動いてアレコレしちゃってたときはバカ!!と思ってたけど) きちんと、ほぼ全てに落とし前をつけてくれたところも良かった。 YA向けとは思えない濃密でかなり凄惨な描写もある作品だけど、その陰にはいつでも他者への思いやりや気配りが張り巡らされている。 主人公の親友の、ハウイーっぽく言うなら「一生かけても分かり合えない人間と、分かり合う必要はないよ、でも共存もできるし、もちろん殺さないことも出来るし、愛し合うことも出来る」てことなんだろうな。 良作です。
1投稿日: 2018.07.04
powered by ブクログ途中からこんなことではないかと思っていたらやはりそうで,ジャズが本当にかわいそうだ.後半はジャズの頑張りと三人組のそれぞれの強い思いからの活躍で,警察にもできなかったことを成し遂げる.かなり悲惨な殺人場面がなんども登場する割に,爽やかな印象を与えるのは,気のきいた会話とハウィーのとぼけた味わいのおかげなのだろう.
0投稿日: 2018.04.30
powered by ブクログ近年稀に見る素晴らしい作品でした。 主人公の自分を保ち続ける強い精神力には驚きを隠せない。ユーモアに隠された男の子の友情。いいね!ジャズお前はほんとに強い子だぜ!最高でした。
0投稿日: 2017.09.09
powered by ブクログさよならシリアルキラー三部作、完結。 犯罪が関わる話なのに、何故か爽やか。青春小説という触れ込みがしっくりきます。 三冊一気に読みきりました。 最後の最後まで飽きさせない決着が面白かったです。
0投稿日: 2017.06.05
powered by ブクログ100件以上の殺人を犯したシリアルキラーを父に持ち、その英才教育を受けて育った主人公が、自分の中に流れる呪われた血に苦しみ、自らダークサイドに落ちてしまうことに恐れを抱きつつ、窮地に追い込まれ、傷つきながらも、21世紀最悪の連続殺人犯といわれる父親を追い詰めていきます。 正気と狂気の狭間で揺れ動く心の葛藤と、一歩ずつ暗黒面に踏み込んでいき、徐々に崩壊していく精神の様子が、父と子、母と子という関係性を通じて、スリル満点に描かれています。 シリーズの中では、完結編であるこの3作目が一番面白かったように思います。それは1作目、2作目とは異なり、主人公の孤独な戦いにスポットがあてられ、物語の雰囲気がガラリと変わっているからでしょう。一見、ハッピーエンドのようですが、実はまったく救いのない物語です。でも、この救いのなさが成功の鍵になっているのかも・・・。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
0投稿日: 2017.01.26やっと完結…ラストにも満足
いよいよ三部作の完結です。 ジャズ、コニーはニューヨークを、ハウイーはロボズノッドで奔走します。 20年もの間に100人以上に手をかけたジャズの父ビリー。失踪した母のジャニス。 ジャズとビリー、コニーとビリーの対決はピンと張ったピアノ線のように張りつめていて、読んでいるこちらまで息を飲むほど緊迫しています。 二作目、『殺人者たちの王』では、ハットドッグキラー中心でしたが、本作はジャズのルーツ、ジャズの呪われた血を解き明かすことが主になっています。 全ての駒が揃った時、その真相は驚愕のひとことです!いや~、わからないって。予想の斜め上いきすぎ。 アメリカでは常時30-35人のシリアルキラーが暗躍していると聞きます。親からの幼少期の虐待やネグレクトがシリアルキラーを育てることもありますが、恵まれた家庭に育っていても突発的に出現することもあるようです。前頭葉に異常が見られるらしいです。 レビューから少し逸れますが、今夏、銀座の画廊で催されたシリアルキラー展なるものに行きました。 かの有名な殺人鬼、テッド・バンディやヘンリー・リー・ルーカス、ジョン・ウェイン・ゲイシーなどの絵画や書簡が展示されていました。ちなみに平日の夕刻にも関わらず、押すな押すなの大盛況。 自分も含めて酔狂な人が多いなぁと呆れてしまいました。 本作のビリー、そして本作で明確になる「カラスの王」、現実にいたら絶対伝説になっているでしょうね。 読了後は、爽快…とまではいかないけどスッキリ。 なぜ爽快と言えないか…。それはあなたご自身の目で確かめてみてください。
6投稿日: 2016.08.23
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三部作完結。 一見、ハッピーエンドに見えて、しっかり『毒』を持っているところが良かった。この著者の新作は是非読んでみたい。
0投稿日: 2016.07.23
powered by ブクログすごい展開です。ジャズにはとてもつらいことだけど、その気持ちはわかるけど、いよいよ真打ち登場、という流れにはしびれました。しかし、たいへんな境遇ですね。殺人者にならないでいられることに、むしろ驚嘆します。やはり、周りにいる人の暖かさですね。育ちとその環境が、人に大きな影響を与えるのだ、ということに改めて気づかされました。映画のようなラストシーン、背筋がゾクゾクしました。
0投稿日: 2016.07.17
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待ち遠しかった。寸暇を惜しんで、まさに貪るようにと言えるくらいな勢いで読んだ。 予想をはるかに上回る展開……。ジャズの境遇の悲惨さに絶句。 でも最後まで踏みとどまった彼の強さに心を打たれた。どんな終わり方か心配したけど読後感悪くなかったので読み終わったあと気持ちよく眠りにつけた。 そして……あぁ、面白かった本を読み終えた後の独特の寂しさを今は感じている。
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログ前作「殺人者たちの王」のラストで、三者三様の危機に陥ったジャズ、コニー、ハウイーの3人。 当然ながら、その危機が続いたままの状況から幕を開け、どうなるのか固唾を飲みつつページをめくる手が最後まで止まることはありませんでした。 本作では、ビリーを倒すために、ジャズが吹っ切れたかのように自分の持てるあらゆるスキル(彼が忌み嫌っていたシリアルキラーとしてのものも多分に含まれます)を駆使して、ビリーの行方を追います。 その変貌と逃走(あるいは追跡というべきか)の手口は、彼女のコニーや親友のハウイーを悲しませ戸惑わせるばかりでなく、読者である僕たちにも時には真剣に嫌悪感を抱かせるほどのものです。 三部作の中で、最もタフで残虐で、あらゆる面において残酷な様相を呈する本作、ジャスパーは何者になってしまうのか常にハラハラしっぱなし。 読み出したら止まらない覚悟を固めてお読みください。
0投稿日: 2016.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3部作の完結。さぁどうなる!というところで終わった前作の続きなので、最初からクライマックス状態。そして前2作と比べるとヘヴィー…途中気持ち悪くて投げ出しそうになった。 とはいえジャズがどうなるのか気になってページを繰る手は止まらず。最後の一行は文面通りにうけとっていいのか…? ハウイーが好き。今回は流石の彼もシリアスにならざるを得ない展開だったけど、やっぱり止められない軽口がいい。 あとタイトルは原題のほうが良かったんじゃないかなあ。
0投稿日: 2016.07.10
powered by ブクログジャスパーは撃たれて閉じ込められ、コニーはビリーに捕まり、ハウイーは入院してしまう。三者三様でピンチに陥る状況からどのように脱出するのか、ビリーとの決着はどうなるのか、ジャスパーの母親は助けられるのか。 色々と冒険要素が強くサスペンスのように展開が早く面白かった。オチも少し意表を突かれた。なんとなくグーニーズを思い出した。
0投稿日: 2016.06.11
powered by ブクログ「えっ、ここで終わるの?」と思った前作から半年。 「お待ちしてましたよ、さぁ、続き!」とばかりに頁を捲るも意外に覚えてなかったので少し前作の終わりを読んでから読んだ。 前作2作のビリーはジャズの頭の中で語ったり、過去のセリフだったり面接室のプレートを1枚隔てた所で時間制限で話すという「直に」がなかった。しかし今回ジャズばかりでなくコニーも「直に」ビリーと話す。 ビリーとの会話はまるでホラー(爆)捲る頁は止まらないけど終始ドキドキしていた。読んでる時にもし背中を叩かれようものなら声を挙げてたと思う。 ジャズの周りには人がいる。友人・恋人だけでなく見てくれてる人がいる。 ジャズの姿を見ていると人の「生まれ」や「育ち」って何だろう?と思ってしまった。
0投稿日: 2016.06.06
powered by ブクログ青春シリアルキラー小説の完結編。 おぞましい青春。 主人公の友人ハウイーを結構気に入ってます。
0投稿日: 2016.05.26ジャズの息遣いまで聞こえてきそう
三部作の第3巻。内容的には完全に2巻の続きなので、いきなり本書から読まないようにご注意ください。 さて、2巻のラストもいろんな意味で悲鳴ものでしたが、今回はさらに手に汗握る展開に……。二転、三転どころか二十転、三十転(!?)する話に、楽しく翻弄されまくりました。最終巻にふさわしい、「濃い」内容だったと思います。 ジャズの孤独な闘いは読んでいて辛くもありましたが、彼を守り支えてくれる大人(G・ウィリアムやコニーの父)の存在に救われます。なにが本当に正しいかなんてわからないけれど、結末にたどり着いたときには、無性にジャズを抱きしめたくなりました。 読んでいるあいだはずっと、自分もジャズと一緒に走っている感じで、彼の息遣いまで聞こえてくるかのようでした。最終巻になってやっと、本当の意味でジャズに近づけた気がします。 広義のミステリといえる本作ですが、青春小説としての魅力もかなりのものです。 ……満足。
6投稿日: 2016.05.24
