
総合評価
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powered by ブクログ「天から与えられた才能はどこへ消えた?」ヴィクトリア朝京都の名探偵ホームズがまさかの大スランプ! 森見×ホームズ奇跡の競演!
0投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログなぜかホームズの登場人物たちが京都で暮らしている!なんかそれが楽しくて前半はウキウキしながら異世界ホームズを楽しめます。しかし、あのキレッキレのホームズが読んでいて楽しいのに、このホームズは凡人なのです。スランプなのです。うーん?面白くないぞ。モリアーティ教授とマブダチになってるし?おやおや。 そして、不思議な東の東の間。そこから反転する世界。どこに足をついていいのかわからない価値観。 読み終わっても何を読まされたのかよく分からなかった…。不思議な体験をしたいかた、ホームズ好きな人、そして森見登美彦ファンにオススメです。 年齢より好みを選ぶ本…かな。
9投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログ評価辛め。気持ち的には4。 森見登美彦さんは同い年。私も大学時代、京都で下宿していたので、この方の書く京都はあの頃の京都が詰まっているようで、もう戻れないと思うと涙が出るほど懐かしく感じる。 さて今回は京都とロンドンが舞台で、ホームズをあまり知らない私でも楽しめた。 いや、楽しめた、と簡単に書くと語弊があると思うほど、話がこうかと思ったらそうなって、そうかと思ったらああなって、森見ワールドが存分に展開されていた。 読んでる間もこの先どうなるんだ!?とワクワクして、読み終えた満足感も大きく、点が辛めなのは学生モノ若者モノじゃなかったから、てだけかもしれない。
5投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ読み始めは四畳半系かと思いきや、夜行や宵山系。 不安と不穏と不思議のハザマをぷかぷか漂いつつ、表と裏を行ったり来たり。ちょっと不思議な不思議感。 そして本家シャーロックホームズをやたらと読み直してみたくなってる不思議。そんで読んだらきっと「凱旋」のことを思い出しまくるのだろうな。
4投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログ初めての森見さんで、しかも題材がホームズ。楽しみにしていたのだけど、2度の挫折を経てやっと読了。 これが森見ワールド全開!というのなら、私は向いていないのだろう。 地名は京都、背景はビクトリア朝のままのチグハグな舞台。 なんのための京都でなんのための登場人物。 特にワクワクすることもなく、やっと物語が動き出したと思うまでに300ページ以上を読んでいた。
3投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログ前半は、いつもの森見ワールドがわちゃわちゃと展開されるが、後半は一味違った流れへ。最後までモヤモヤとするものの、こういうのもアリだと思う。
19投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ森見登美彦さんの本としては二作目です。 海外ミステリ好きとしては、シャーロックホームズ?売れてる本?という感じで食いつきました。 私が森見登美彦さんの本で以前読んだことあるのは「熱帯」なのですが、ファンタジーだしふわっとしてるので、結構面食らった記憶があり、「ホームズ?ミステリ?」と思いながら読みました。 結果として、やっぱりミステリではなかったのですが、シャーロックホームズに思いを馳せるいい機会となりました。 ビクトリア朝京都というのもグッとくるし、原作で私でも知ってる主要な登場人物が違った形で登場してくるのもグッときました。 ファンタジーだし、ふわっとしてるけど、子供の頃シャーロックホームズを読んでいたタイプの人には新しいシャーロックホームズのお話、みたいに楽しめました。 これからシャーロックホームズの冒険を、読み直そうと思っています。
4投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ現実はどちらか? どちらも物語の一部でしかないのかも…。 読み終えても、物語の一つのエピローグのように思える。 不思議な構成だった。
19投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ「どうでもいいんだよ。もう心底どうでもいいんだよ」 「僕はもう自分自身という難事件に取り組むのに疲れ果てた。僕はただダメになった。それだけのことなんだ。もう何も考えず、ただ静かに暮したい」 スランプ友の会みたいな話がじんわり染みた。ヴィクトリア朝京都。 「ようするに諸君は自分自身に腹を立てているのだ。怠け者だの、無能だの、役立たずだの、そうやって僕を非難しているが、それは諸君だって同じではないか。自分で自分の尻を拭うこともできないからこそ、僕のところへ相談にきたのだろう。僕たちはみんな怠け者で、無能で、役立たずなんだ。人類なんてそんなものだ。おたらいに寛大になろうじゃないか」
4投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ和製シャーロック・ホームズ! 原作を読んだことがないので比較はできないですが、京都風、和風に置き換えられてるのが面白かった。 そうかと思いきやロンドンも出てきて、ロンドンにいるのか京都にいるのか、現実なのか夢なのか、どんどん世界が煙に巻かれていく感じはさすが森見さんです。 舞台はいつも京都なのに、違ったように面白くて、また京都に行きたくなりました。
4投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログうだつのあがらない京都のホームズかと思いきや、きちんとホームズらしく最後は仕事をこなす。結末がファンタジーなのはやはりもりみー。人命や地名はホームズから取られているけれど、ストーリーは完全別物。東の東の間の向こうで書かれた創作物と考えると腑に落ちる。
8投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミクロな描写は心地良いのだけれど、マクロ視点だとなにがなんやら…。 京都に住んでいるので、地理を思い描きながら読む楽しさはあった。
2投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログホームズ好きには、たまらないのかなぁ。舞台がロンドンから京都に変わってもホームズの世界観、雰囲気は充分。ただ怪奇現象や魔法は…。なんだか最後まで、よくわからないまま。鴨川のトンビ、パン取られた悔しさ、思い出した。ヌートリアはいなくなったようだが…。
6投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ話が二転三転と変化していくので、ついていくのに若干苦労したが、どういう結果に行き着くのか最後まで読めず面白かった。
3投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ読み始めて少々違和感を感じた、というのは登場人物は皆外国人名なのに物語の地名は日本それも京都だ。読み進めて第四章はイギリスはロンドンになる。まあややこしい小説だ。しかし楽しく読了だった!
10投稿日: 2024.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は森見登美彦版シャーロックホームズで、スランプを脱するべく京都とロンドンの融合した世界でヘンテコな事件を解決するのかな?とワクワクしたが、いつものファンタジーな展開へ舵は切られ、ちょっと残念だった。 現実と虚構は鏡合わせであるというようなオチ(?)で、ふわっと終わる。メタ的な雰囲気がホラー。 設定は奇抜だけど展開に既視感があるのだ… もっと面白くなりそうなのに、なんか物足りない!…という感想です。
4投稿日: 2024.03.13
powered by ブクログうむ〜〜。 なんだか煙に巻かれた感じです。 推理小説ではないかな? これといって感想がないのでつまらなかったような気もするのですが、なぜか退屈せず読み切れました。 文章自体は読みやすくて好みです。 また、超常現象系が個人的に苦手なのでその相性も悪かったなと思いました。
67投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログ私の好きが詰まっている。 私というのは私であり、森見登美彦氏のことでもある。 氏は「自身のスランプを投影した」と言う。 その結果生まれた本作は、彼の好きな作品、好きな話、好きな展開、好きな描写に溢れていると感じた。 とにかく好きなものを作り、思い出し、周りをいっぱいにすることが、スランプを脱出する方法なのだと言われているよう。 そして、森見登美彦作品が大好きな私にとっても、好きなものに溢れた作品になっている。 シャーロック・ホームズのシリーズは「〜の冒険」を読んだくらいだが、これから他のものも読み進めてみよう。 偶然の一致だが、その「〜の冒険」を読んだのが深町眞理子訳の創元推理文庫版だったお陰か、「森見登美彦のシャーロック・ホームズ」に割とすんなり入り込めたように思う。 久し振りの新刊は私にとって最高の体験だった。
4投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
京都とロンドン。2つの世界はどちらが現実でどちらが虚構か。行き来するような構成で、煙に巻かれたような印象がありつつも、不思議な感覚を楽しめた。 ひょっとするとわたしたちが生きているこの世界も誰かの創作物なんじゃないか…。そんな風に思える面白い作品だった。
4投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログミステリではない。謎解き要素は全くない。 ドタバタからの、後半でくるっと世界が揺らぐ感じはさすが。ただのギャグではない。 モリミンファンとしては面白いけれど、シャーロキアンガチ勢から袋叩きにあうんじゃないかと一抹の不安が残る。
3投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ2 前半は京都✖️シャーロックホームズが面白くすいすい進んだけど、後半は何度も京都とロンドン行ったり来たりでしつこく感じた
2投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ舞台は「ヴィクトリア朝」京都。 地理や地名はまんま京都なのに 住んでいるのは英国人で ガス灯に四輪馬車が走りまくってます。 まぁ、読んでいるうちに気にしなくなるけど。 なんといっても宿敵モリアーティ教授が スランプに陥った学者として もとワトソン君の居室に引っ越してきて 同じくスランプのホームズと 「天才の気持ちが凡人にわかるもんかぁ」的 ひきこもり共同戦線を張り 新たな名探偵としてアイリーン・アドラーと ワトソン夫人のメアリがタッグを組むという このパラレル感。 そこにマスグレーブ家の令嬢失踪事件が絡み ホームズのスランプの原因は過去の その事件にあるのではないかと考えたワトソンは ハドソンさんと調査を開始する。 ミステリというより奇譚の雰囲気。 でもやっぱりホームズはホームズだ〜。 そしてワトソン君のキャラ造形も 私の好きな「ワトソン君」タイプで おもしろかったです。
3投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ待ちに待った森見登美彦さんの新作! ヴィクトリア朝京都という不思議な異世界で、 スランプに陥ってしまうシャーロックホームズ。 タイトルから、そんなシャーロックホームズの、 劇的な復活劇かなと思いながら読み進めていたら… 途中からの思いもよらない展開にびっくり。 ホームズとワトソンの「非探偵小説」的な冒険に目が離せなくなりました。 森見登美彦ファンならずとも、シャーロックホームズファン、探偵小説ファンのみなさんに読んで欲しい1冊です。
3投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ最終章までは面白く読めたが、最終章の伏線もなく強引なまとめかたは、ガッカリ ただ、作者の作風は出ていた もともと、SFやミステリだはないのだから、そういうものとして読むしかない
3投稿日: 2024.03.09
powered by ブクログビクトリア朝京都! 京都警視庁と書いてスコットランド・ヤード!! 読み進めれば、脳裏にその風景が鮮明に浮かび、しっくりと馴染んでしまうのだから、これは森見先生にしかできぬ芸当です。 謎の解明に乗り出し、スランプのホームズが覚醒、タイトルどおりの凱旋を迎えるのかと思いきや、「リッチボロウ〜」でおや?となり、「レイチェル〜」の章からおやおやおや?!?!と思わぬ展開へ。突然目の前にぽっかりと穴が空き、不思議の国アリスのように落ちていくような感じ。上も下もわからない。 私は「四畳半神話体系」で森見作品の大ファンになり、それから歳月が経って進化していく彼の作品の直近の「熱帯」も好きです。 この作品は「熱帯」を書いた後を強く感じさせる作品で、そしてこれまでの森見作品が築きあげたものを感じます。 真実に近づけば近づくほど遠のいていくこの感じ、何が本物で偽物なのか、「でも本当の真実は?」ってなっている状態でいいのだと思います。はっきりさせたいってなるのは人の性だろうけど、その状態を受け入れ、いろいろ想像を巡らせるのも一つの楽しみ。 それに、私はビクトリア朝京都が大好きになったし、何よりそこにはシャーロックもワトソンもみんなもいるんだもの。 みんなにぜひ楽しんで読んでほしいっ!
5投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログシャーロック・ホームズに詳しいわけではないけれど、とても面白く興味深かった。舞台はヴィクトリア朝京都。そこにホームズとワトソンがいる。ホームズがスランプに陥り、事件を解決できない事態になっていてそれから不思議な世界が広がっていく。なぜ京都が舞台なのかが明かされる時の上手さに驚く。推理小説のような謎ではないけれど、とても大きな謎が次第に浮かび上がってきてそれが魅力的で面白い。想像以上に素晴らしい作品。
4投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログ森見登美彦の新作 京都が舞台のため、いつものくだらない人間の物語だと思い始めたが、途中からどうやら違うのだと気がついた 森見登美彦のホラー要素が入っている、系統としては不思議な話だった。 今までの作風を残しつつ少し違う印象を持った。
4投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
待望の新作! シャーロックホームズをどう歪める?のか腕の見せ所を堪能し読了。 ベーカー街と京都、見事にリンクしてました。 ただ、登場人物たちの設定に初めから大いに違和感ありでしたが、なるほどそう来るか・・・ ようやくこの本について語るいろいろな著者の取材記事に目を通せます。(読むまではネタバレになりそうだたので) ちょっと残念なのは、この舞台をかき回すマイペースな乙女を登場させてほしかったかな。
9投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
京都を舞台にしたホームズの物語という 最高に面白い題材なのに 京都を舞台に問題を解決するかと思えば ホームズはスランプで解決しない 結局最後は摩訶不思議な解決の感じで終わる 途中の京都を舞台にしているのは妄想的な世界で ロンドンのホームズが本当なのでは!? というところまでは⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️だったのに ラストの章で⭐️まで落ちるのは悲しかったな ホームズを題材にしてしまったところから ダメだったのかも
4投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログやっちまってる作品 序盤 なにこれ、京都が舞台の意味ある? シャーロック・ホームズの名前使って 客引きですか!? 中盤 んっ まあ、物語は最後まで読んで一つの作品として 評価しなければいけないかもな 終盤 既視感のある展開をここまで詰め込んじゃう もう、そのネタ見飽きてるんですけど ギャー、最後は、 ダメ押しの○落ちですか~ 森見先生がスランプだったんでしょうね 無理して書いて こねくりまわして、訳の分からない展開にして お疲れっした
5投稿日: 2024.03.02
powered by ブクログん〜何これ。舞台が京都である意味は?色々な謎は?ロンドンは?モリアーティの立場は?全然分かりませんでした。
5投稿日: 2024.03.02
powered by ブクログ森見登美彦さんの紡ぐ文字がごく好きです。 なんていうか物語が緻密に作られて巧妙な伏線を回収する作品というよりは言葉によって小説の世界が作られていくような感じが毎度物語に引き込まれます。 行き当たりばったりって言い方すると何様だお前とか言われそうで恐縮ですが笑、でも登美彦さん特有の文体を追っかけていくことで物語にのめり込む没入感が毎回心地いいです。小説!!を読んでいるって感じさせられます。
4投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃ面白かった!前半と後半で面白さのジャンルが違うと思った。 前半は私たちのよく知るシャーロック・ホームズ要素がどのように京都とマリアージュしているかを見ては喜ぶような楽しさで、後半はただのふざけた設定だと思っていたヴィクトリア朝京都の裏にロンドンが潜んでいたことが分かってドキドキした。物語が作者によって崩壊していくのをキャラクターであるワトソンの目線から見るシーンが、恐ろしくも幻想的だった。森見さんの幻想的なシーンの描き方が大好きだ!
4投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログ不思議な世界観だった 舞台が京都、、新鮮で面白かった 途中、物語が往き来するところは、 難しかったが、情景を考えながら読んだら楽しかった。
4投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ4.6 スランプのホームズのほんわか日常話かと思っていたが、後半は本の中の世界が二転三転して、ラストは納得のいく結末になった。 世界は自分の心持ち次第でいくらでも変わり得るものなんだなと感じた。
3投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ世界設定が面白くて購入したものの、世界観がつかめないままなにを読まされているのかなと思いながら中盤に差し掛かり、急な展開にあっと驚かされた。 エピローグがすこし冗長に感じたが、それ以外は意外性がありとてもおもしろかった。
3投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ京都とロンドンが見事に融合していて、違和感がない。さすが森見登美彦。 ただ、前半は読みやすかったけど、第五章はちょっと読み辛かった。
3投稿日: 2024.02.28
powered by ブクログ森見登美彦さん、ホームズの知識が少しでもあればまた楽しさが違うかと思います。 読み進めやすさはあり。 連載もの?ということもあり、少し長めでだれそうになれそうなったが、クスッとしながら読めた。 5章までたどり着けば大丈夫かと。 題材の解釈、参考の仕方が好きでした。
5投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログロンドンと東京が交差した中でホームズとワトソンが動き事件を解決する。摩訶不思議な小説。面白いけど、どんどん読み進めるのは難しかった。
3投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ大好きなシャーロックホームズが今住んでいる京都に存在していることがおもしろかった。尾行するシーンなど、場所をリアルにイメージしながら読むことができた。ただ、ホームズファンとしては、心霊現象に近いことが肯定されていることに違和感。ホームズの謎解きが聞けないことにも物足りなさを感じてしまう。
5投稿日: 2024.02.25
powered by ブクログ大好きな作家さんである森見登美彦さんの新作!そしてミステリー好きにはたまらないシャーロックホームズ! 森見登美彦さんのシャーロックホームズが一体どのように描かれるのか、読む前からとてもわくわくしていました。 いざ読み始めれば、ヴィクトリア朝京都という安定の森見登美彦ワールド。ミステリーとはまた違う不気味な謎が起こり、とてもワクワクする展開でした。 そして見たことのないぐーたらなホームズ。今までのイメージとは全く違うホームズで最初は受け入れるのがむずかしいかと思っていたが、この理屈っぽいけど何か憎めない感じのキャラ作りはさすが森見登美彦さん!右に出る者はいないという感じでした。 また今回の話の主軸とも言えるワトソン。 ワトソンの記録係としての葛藤やホームズとの衝突が描かれていましたが、ホームズを助けるのはいつだって最後は相棒であるワトソンだと改めて感じることのできる作品でした。 〝ワトソンなくしてホームズなし〟 昔、コナンドイルのシャーロックホームズを読んだ時はホームズばかりがカッコいいと思っていました。しかしこの作品を読んだ後であれば、また違うホームズのかっこよさや今までは見えてなかった弱さ、そしてワトソンという最高の相棒としての魅力を理解できると私は思っています。
13投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログこれはスランプの物語。森見さん自身が、なのかもしれないが、スランプと怠け者を描かせたら森見さんの右に出るものはないと思われる。 詭弁だらけのホームズ、二つの世界を行き来するワトソン、そしてどちらもリアルな世界。世界観についていけなくても、グイグイ引き込まれるのはなぜなのか。中盤からはもう一気に読む勢いしかなかった。とりあえず読ませてしまうところがすごいんだよね。 セリフの言葉の美しさ、的確さは読んでいて心地よく、人々の個性もイメージ通りの言葉で描かれる。だから読んでいて心地よいのだと思う。 翻訳物のホームズではなく、和製ホームズの冒険譚は、その的確な言葉によって見事に構築されていく。 ホームズなのでまだわかりやすいが、森見さんのトリッキーな展開は、正直、ちょっとついていけなくて苦手だった。「夜行」も「熱帯」も受け入れるのが難しかった。「きつねの話」はとても良かったのだけれど。 シャーロックホームズのコアなファンで、パロディとして読むなら、もっと別の楽しみ方があるのかもしれない。
14投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ現実と、現実ではないものの境目がぼやけていくような、そんな作品を森見氏は書きたいのだろうかと思った。
2投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ発売前日に買って読み始めたけど、昨日サイン本も買ってしまった。万城目さんは直木賞獲りにいったな、と感じた作品で直木賞獲ったけど、バトンを引き継いだ森見さんは、相変わらず未踏破の「面白ルート」にトライしている気がするのは私だけ? けど、らしくてとても面白かった。 2024-005
4投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
え?なに?なんですって??って言いながら読み進める箇所があったものの、森見さんだ〜!っていう気持ちにもなり、楽しい読書でした。英ドラマのシャーロックが頭に浮かんでたので、京都の街とのミスマッチさに勝手に笑ってました。ホームズ読みたくなった。全部は読んでないんですよね…。
5投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログ「四畳半神話大系」や、「夜は短し歩けよ乙女」を初めて読んだ時のような単語が難しい!という感じはあまりなくて、「熱帯」みたいな物語の構造が入り組んでいる作品だと思った。 エピローグは「恋文の技術」のような終わり方でみんなで仲良くピクニックしててほっこりした。 森見登美彦さんの本は読んでいて安心するというか楽しいのでハマったら抜け出せないですね^_^ シャーロックホームズ読んでみようと思いました。
16投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログ森見登美彦は別世界、創作的世界=虚構とそこからの脱出を描こうとしている。ビクトリア朝京都とロンドン。熱帯もそうだった。小説の中の小説 たが、その小説の中の小説からどう抜け出し小説を構成するのかその挑戦。それは現実世界と小説の構図に重なるのだからこそ、読者は白けるのではないかと途中考えた。自分と小説との関係に思い至り、ふと現実感が戻ってきてしまうのではないか。しか 白けなかった。 小説の中の小説が、小説となった。ワトソンという記録者、作者の存在が明示され、その展開の面白さにより小説にのめりこむ。しかし構図は「凱旋」と森見登美彦と同様であることを示唆する。
9投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログ森見登美彦×謎を解いていないときのホームズ、誰だこの組み合わせを考えたのは!?バッチリじゃないか!! 「理屈っぽい男がぐうたらする様を描かせたら当代一の作家」森見登美彦による「スランプに陥ったシャーロック・ホームズ」のなんとイキイキとしていることか。心配する相棒ワトソンやヤキモキするその妻メアリ、世話焼き大家のハドソン夫人を尻目に、ヴィクトリア朝京都のあちこちでのらりくらり。ウナギの如く詭弁を弄しては、同じくスランプの物理学者モリアーティ教授とうだつの上がらぬ日々を過ごしてライバル探偵のアイリーン・アドラーをイライラさせる様はまさに森見小説の主人公ではないか。 ちょっと待て、ヴィクトリア朝京都?ロンドンではなく?ベイカー街ではなく寺町通?これは本当にシャーロック・ホームズなのか!? 『四畳半タイムマシンブルース』が『四畳半神話大系』でやる『サマータイムマシンブルース』だったなら、これは『シャーロック・ホームズ』でやる『熱帯』と言えるだろう。昔ながらの森見登美彦らしいスチャラカ日記の中に突如現れる近年の森見登美彦らしい此岸と彼岸のマトリックス的転回は、これまでの集大成なのかもしれない。
6投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Kindleで読んだ。 舞台はヴィクトリア朝京都。洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが…まさかの大スランプ!?ホームズとワトソンはこの摩訶不思議な大迷宮(スランプ)を抜け出せるか――。 まずヴィクトリア朝京都って何!?笑 シャーロック・ホームズの知識は「名探偵コナン」で得た知識しかないんだけど大丈夫かな…と思いつつ読み始めた。 どんどん物語の性質が変わっていって、 スランプのホームズかぁ~腐れ大学生系の雰囲気だな→ん?ちょっとミステリー?→え?シリアス展開… と、振り回される感じが面白かった。 物語のキーは、マスグレーヴ家の「東の東の間」。 “「〈東の東の間〉は触れてはならないこの世の神秘なんだ」” 結局それが何かは分からなかったけど、不思議が残る感じも良い。 “「京都へ帰ろう、ホームズ。もう一度、二人で新しく始めるんだよ」” 映像で見ても面白いだろうな~。
4投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログ森見作品が大好きなので発売されてからすぐ読んだ。 恥ずかしながらシャーロックホームズ作品をちゃんと読んだことがないので所々に出てくるキーワードを流して読む感じになってしまった。おそらくよく読んでいる人からしてみればもっと深くて面白いのではないかと思った。 途中まではホームズのぐうたら具合とそれを呆れながらも探偵を続けさせようとするワトソンのやり取りが長く読み進めるのが遅くなったが、4章あたりからぐっと進み最後までほぼ一気に読んだ。 東の東の間が出てきたあたりから森見ワールドが炸裂しまくっていたように思えた。これこれこの感じ!と読んでいて大層興奮した。 えーとつまり…?どういうことだ?と首を傾げながら読める良い作品だった。
4投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ読み始めると止まらない止まらない。 「熱帯」が最高傑作かと思いきや、それを上回る快作! シャーロックホームズ、いや、森見ワールドにどっぷり浸れる至福な時間でした。 京都から始まり、「熱帯」で描かれた「今どの世界にいるの?」の錯覚を何度も体験。 シャーロックホームズ小説はなんとなくですが、カンバーバッチのドラマファンだったので、「こう来たか!」と登場人物の森見キャスティングも見事。 これなら世界中のシャーロックホームズ・ファンも納得のはず!
4投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ京都とロンドンの街が重なる不思議 ミステリー要素はあまりないが、ホームズファンにはわかる事件の名前や場所が著者の世界観に変えられていて思わず笑えます ホームズとワトソンの友達でも家族でもない「相棒」の表現がしっかり描かれていて良かった
4投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ京都版シャーロック・ホームズ。 スランプに陥っているホームズをワトソンがなんとか救出しようとするが、同じくスランプ中のモリアーティ、ライバルのアイリーン・アドラーが向かいに引っ越してきたりして事態は思わぬ方向へ…。 舞台がロンドン風京都、登場人物がホームズの作品でお馴染みの面々で話が進んでいくなか、唐突に「鴨川」「先斗町」などの京都を行き来する違和感が気持ちをバグらすのだが、それが不思議な愉快さを出している。 後半は『そうきたか!』とクルクル展開が変わってちょっと読み止まって整理しないと煙に巻かれそうになった笑。 ミステリ要素は薄め、久しぶりの、やっぱり森見登美彦節で満足でした。
24投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログ著者の本は、いつも不思議な魅力があります。読み終えたあと、特に感慨がないのに、それでもまた読んでみたくなるのも不思議です。 シャーロック・ホームズとワトソンを題材に、著者が何を仕掛けるのかが、特に気になって読み始めました。コナン・ドイルの原作があるだけに「なるほどそうきたか」といった感じの読み物に仕上がっていました。今回も可もなく不可もなく、といった感じです。そこがまた魅力なのかもしれませんね。
12投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログ最後の「転」「結」の鮮やかさが見事。まさに小説の世界に没入できる描写とストーリーでした。京都行きたい!
3投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログ最後の「転」「結」の鮮やかさが見事。まさに小説の世界に没入できる描写とストーリーでした。京都行きたい!!
3投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログ#読書記録 2024.2 #シャーロック・ホームズの凱旋 #森見登美彦 ヴィクトリア朝京都を舞台にした摩訶不思議な森見版ホームズ譚。彼らは詭弁論部に在籍し、グータラし、むしゃむしゃと食べ、ぷりぷりと怒り、ちょこんと座るのだ。登場人物は全て糺ノ森の狸が化けているに違いない。 コメディパートとシリアスパートで文体と雰囲気が一変する。森見ファンにはたまらないSF・ファンタジー・コメディ・ミステリだったよ。 #読書好きな人と繋がりたい #読了
6投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログホームズはヴィクトリア朝京都寺町通221Bに住んでいます。 ワトソンの診療所は下鴨神社界隈です。 ホームズはスランプに陥っています。 そこへ、元舞台女優で探偵のアイリーン・アドラーや霊媒のリッチ・ボロウ夫人、モリアーティ教授などが現れます。 リッチ・ボロウ夫人が水晶玉で心霊現象を視ると少女が現れます。 それは12年前失踪したマスグレーヴ嬢でした。 心霊現象対×推理。 ウィリアム・マスグレーヴ家の秘密を伝えているという『竹取物語』。 ロバート・マスグレーヴの月ロケット計画。 <東の東の間>の秘密とは…。 書いていて、これでは読まれた方さっぱりわからないのではないかと思います。 読んでいて面白かったのですが、私は何をいっているのかわからない場面が多々ありました。 ホームズが好きな方にはちょっと変わったホームズ譚として面白く読めると思います。 また、京都の街並みやロンドンの街並みが好きな方にも楽しめると思います。 結局なんの話だったのか、私にはよくわかりませんでした。 わかったのは「ワトソンなくしてホームズなし」ということです。 あと、本の装丁のイラストがとてもいい雰囲気なので星5にしました。
145投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログ舞台は京都で、登場するのは本家ホームズ・シリーズの登場人物。日本人は一切出てこないという不思議な設定。まあ、ロンドンを舞台にしたら本家の二番煎じにしかならないし、森見さんが書くならいっそ京都を舞台にしてという発想なのかな。まあ、見も知らぬロンドンより京都の方が土地鑑はありますけどね。 森見さんといえば ・青春をこじらせた自意識過剰なヘタレ大学生 ・京都の夜の暗闇に舞う極彩色の、派手やかだけどどこか物悲しい雰囲気 ・時間や空間を超えて飛び回る物語 なんてものを思い起こしてしまいます。 この作品ではヘタレ大学生→ヘタレ・ホームズ。さらに森見さんお得意の黒髪の乙女→女性探偵アイリーンとワトソンの妻・メアリでしょうか。 本作の後半は、一気の展開、さらに展開、もう一ひねりと怒涛の展開をしますが、「京都の夜の暗闇に舞う極彩色」がロンドンの風景になり、やはり「時間や空間を超えて飛び回る物語」となります。 物語の捩じ呉れ方は、どこか怪作『熱帯』を思い起こさせますが、もう少しまとまりは良い。とは言え、ワトソン・ホームズを主人公にしながらミステリーでは無くファンタジー。謎は解明されない、というかそもそも「謎」ではなくファンタジーの「設定」です。 流石の奔放さですが、も一つ何か心に残る、例えば「爽快さ」とか「もの悲しさ」と言ったエモーショナルな読後感が欲しかた。
8投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ森見登美彦とシャーロックホームズがこんなに相性がいいとわ! 「森羅万象の物を胃に優しいものとそうでないものにわける」みたいな他の人の小説では出てこない言葉が好きです。
3投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ2024.6th なるほど(´∀`*)そう来たか…!! ビクトリア朝京都とロンドン、この二つの世界をつなぐ「東の東の間」…シャーロックホームズを題材にした読み応え十分のファンタジーコメディでした! 世界観が面白いし、前半ホームズが森見作品によく登場するダメ大学生みたいな感じで描かれていたのも新鮮でした(´∀`*) ただちょっと…ストーリーが二転三転するのでややこしい( ;∀;)理解力の問題なのかな…。森見先生というとどうしても、京都で下宿暮らしをしているダメ大学生が出てくる系の作品のような小気味よい展開を期待してしまいます^ ^
5投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ久しぶりの森見登美彦さんワールドにどっぷり浸かり 至福の時間を過ごすことが出来ました ヴィクトリア朝京都 大スランプの シャーロックホームズ…あー楽しかった
6投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ森見登美彦さんの作品は初めて読みました。 舞台は京都で、大スランプのホームズ!? モリアーティ教授がこんな良い人で!? 皆んなどうなっちゃったの〜!? コレが森見ワールドなの!? 他の作品も読んでみたいと思いました。
6投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ京都を舞台にしたシャーロックホームズ達の物語。 スランプになってしまったシャーロックがどうスランプから抜け出すのか?!という物語だと思っていたのが…?! 是非、最後まで読んで欲しい1冊!
5投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ舞台は「ヴィクトリア朝京都」。スランプに陥る名探偵シャーロック・ホームズのやる気を取り戻そうと、助手のワトソン他ユニークなキャラクターが、ヴィクトリア朝京都を縦横無尽に駆け巡る。ある時は「腐れ大学生」が跋扈する場所として、またある時は縁を繋ぐ場所として、多彩なアプローチで「京都」を描いてきた著者の新境地。
4投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログロンドン風京都!! 京都風ロンドン!! ロンドンを模した京都で起こるシャーロック・ホームズの自堕落的な物語、そしてホームズと彼を見初めた人々、ワトソン、ハドソン夫人、メアリ、アイリーン、レストレード警部達の織り成すモリミーワールド炸裂。竹取物語とマスグレーヴ家に隠された謎、モリアーティ教授の真実、京都ならではの幻想的、怪異的、モリミー的な相変わらずに破天荒な作品の中にホームズに対するオマージュ的要素たっぷりのエンタメ作品でした。あ~面白かった
7投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログ『森見登美彦版シャーロック・ホームズは探偵小説か否か』でブクログは大論争になるでしょう笑 かの有名な名探偵も悪の枢軸も、森見登美彦にかかれば皆すべからくグウタラよ!って感じで始まる本作ですが、中盤・終盤に掛けて作者ならではのファンタジー風テイストが混ざって面白かった。 ホームズファンは分かりませんが、森見登美彦ファンなら楽しめると思います。
7投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログヴィクトリア朝京都、シャーロックホームズと森見ワールドに浸る要素満載。下鴨神社あたりを馬車で通り過ぎる時にタヌキを探したのは私だけではないはず。ふわふわとした高揚感の中、様々な強烈なキャラクター達に翻弄され、騙し騙されて最後にベーカー街にたどり着いた時は少し安心感が。それでも、やっぱりよく分からない森見ワールドでした。楽しかった。
9投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あのままロンドンに残ったら最近の森見先生のなんのこっちゃ的異世界ものやな。と思ったけど戻って来れて良かった。次作に繋がりそうな作品。
3投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログシャーロックホームズにわかなのでよくわかっていないんですが、ホームズは元からSF要素も取り入れてる作品なんでしょうか? ミステリーだと思って読んだらSF作品だったので正直ちょっとがっかりでした。
4投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログハールストン館がちゃんとL字だったり、所々に出てくるホームズ読者がニヤニヤする仕掛けが堪らない。あの赤毛連盟事件が大失敗?宿敵モリアーティ教授がホームズと友達?など序盤からワクワクする展開。ヴィクトリア朝京都という京都とロンドンを織り交ぜたような街が舞台だが京都色が強すぎず、登場人物が全員ホームズシリーズからの引用だったのでいつもの感じにならなかったのが良い。 モリミーのスランプのことは詳しく知らないが、拗らせて自分の作風に囚われすぎてしまっている印象。正に「東の東の間」にずっと閉じ込められていた感覚だったのかな。
6投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログ世界は反転する。 世界が無限に広がる。 宵山万華鏡、夜行、熱帯、四畳半神話大系。 狭い世界で動いていた人物たちが、世界がひっくり返るにつれて四方八方に動き始める。 本作の主人公は、世界でも知らない人はいない名助手、ワトソン。 しかし舞台はヴィクトリア朝京都。 寺町通221Bに住むシャーロックホームズはスランプに陥っていた。 全く事件を解決できなくなってしまった。 そんなホームズに寄りそうモリアーティ教授もまたスランプに陥っていた。 スランプに陥った者同士の傷の舐めあいに、ワトソンもいい加減にうんざりしていた。 そんなホームズの住まいの向かいに、新進気鋭の探偵アイリーン・アドラーが引っ越してくる。 京都警視庁(スコットランドヤード)相手にも歯に衣着せぬ物言いの彼女は、ホームズに探偵勝負を申し込む。 なぜホームズはスランプに陥ってしまったのか。 そこには、ホームズとワトソンが出会う前、ある少女の失踪事件が関わっているようだ。 事件を調べるにつれて、闇はまた一層深くなる。 シャーロックホームズものと思わせて舞台は京都。 ホームズたちが集まる四畳半が目に浮かぶようだ。 世界をひっくり返すワトソンの冒険は見事。
3投稿日: 2024.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中まで舞台は京都じゃなくても良いのでは?と思っていたが、竹取物語に繋がっていき納得。 後は森見ワールドに引きずり込まれました ただ、ラストにヴィクトリア女王が登場して幕引きするまでは予想できず最大のどんでん返しに息を飲みました ワトソンとメアリ、ハッピーエンドで良かった
4投稿日: 2024.02.07
powered by ブクログAmazonの紹介より 「天から与えられた才能はどこへ消えた?」 舞台はヴィクトリア朝京都。 洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!? 謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕! 目次 プロローグ 第一章 ジェイムズ・モリアーティの彷徨 第二章 アイリーン・アドラーの挑戦 第三章 レイチェル・マスグレーヴの失踪 第四章 メアリ・モースタンの決意 第五章 シャーロック・ホームズの凱旋 エピローグ まずこの作品を読む際は注意は必要です。 それは、世界観です。物語の舞台はヴィクトリア朝京都ということですが、 「なぜホームズが京都に住んでいる?」 「なぜ京都に時計塔が?」 といった疑問がわくのですが、そういった現実的なことは捨てて読んでください。当たり前のように京都の町を紹介しながら、ホームズが駆け巡ります。現実的に考えると、色んな矛盾が生じるのですが、そういった世界なんだということで、物語を楽しんでください。 ホームズが住んでる所は京都⁉︎というなんとも摩訶不思議な世界観でしたが、森見さんならではのテイストが上手い具合に調和されていて楽しめました。 シャーロック・ホームズの作品は、なんとなくしか知らず、作品自体は未読なのですが、(名探偵コナンで知識を得たぐらいです。)純粋に楽しめました。 森見さんが手がけるミステリーというと、結末があやふやといいましょうか、はっきりとした答えを示さないまま終わるのが印象的でしたので、今回はどうなのか正直不安でした。 読んでみると、ハッキリしていない部分はあるものの、それより優る壮大なストーリーさや驚き、面白さがあって、良かったです。 ホームズが登場するから、事件を解決するのかなと思いきや、スランプ状態。しかし出来事は発生するのですが、別の人が推理をするといった具合に、主役となるホームズが活躍していません。 いかにして、ホームズはスランプを脱出するのか?ミステリーというよりはアドベンチャーを読んでいるかのような印象でした。 次々と起きる出来事にどう立ち向かっていくのか?聞いたことのある登場人物が現れたりして、ずっとワクワク感がありました。 まさかここまで壮大な話になっていくとは驚きでした。気づいたら、色んな伏線を張っての後半だったので、構想が凄かったです。 構想といえば、京都の町を舞台にした設定も面白かったです。京都の土地や特色を生かしながら、物語に溶け込んでいて発想が面白かったです。 途中、実際のホームズ作品も登場したりするので、思わずwikiで調べました。そういった楽しみもできたので、色んな意味で遊び心があるなと思いました。 ホームズと京都。繋がることのない要素が、森見さんの手にかかると、こういう壮大なストーリーになるんだということで、今までの森見作品の中でも上位に入るくらい印象深く、面白さもありました。
6投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログシャーロックホームズ好き&森見登美彦さんの文体好きな自分には読まない選択肢はなかった。 ミステリというよりは、シャーロックホームズファンが森見登美彦ワールドを楽しむための小説って感じで、いつも通り不思議な世界に迷い込めて楽しかった。
11投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ待ちに待った、モリミー新刊!シャーロックホームズなのに、ビクトリア朝「京都」ってところが、まさにモリミー。モリミーあるあるだけど、途中までは大きな変化はなく、後半から一気に加速する話の展開。読後感は「熱帯」を読んだ時に近い。謎が解けたような解けてないような、読み終わってからもずっと〈東の東の間〉の謎から抜けれずに、私はビクトリア朝京都から現実世界(自分がいるのが現実かも謎だけど)に戻ってこれてないかもしれない。 謎を解くために、もう一回読まなきゃ!
9投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ一番好きなシーンはやっぱり竹林。 ホームズとその仲間たちもほのぼのするけど、もっと森見ワールドを堪能したかったのが正直な気持ちです。
2投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログロンドンに重ねたヴィクトリア朝京都におけるホームズという変わった話。やはり京都、という感じ。普通に現実的な謎解き物か人間関係物と思ったら不思議な話に変わってく。森見さんの笑わせてくる感じは少なめ。ホームズの推理がズバリハマるってたのは結末がそうなることになってるから、みたいなメタ視点が後半入ってくる。個人的にはワトソンとメアリが幸せならよかったなぁ、と思った。
5投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログヴィクトリア朝京都が実にしっくりきていた。けど少し意味不明なところもあって。私の好みではない方の森見作品でした。
4投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ洛中洛外にその名を知られた京都の名探偵ホームズ。 名前も暮らしぶりもぜんぜん京都じゃないビクトリア朝京都なのに、妙になじむじゃん、とにこにこしながら読んでいたのだけど、ぐるん、ぐるんとめまぐるしい展開が来て、しかも思いのほかダークで、ミッドライフクライシスを描いているようでもあり、また創作するという行為の奥深さ(恐ろしさ?)を描いたようでもあり、少しぞわぞわする感覚とともに読みおえた。 それにしても「心霊現象研究協会」(イギリスに実在した組織。ドイルも会員だった)は出てくるし、各種小ネタはてんこもりだしで、ホームズ(&ドイル)愛も深いのを感じたし、どんだけ改変されてもホームズはホームズっていうところが、このホームズ&ワトソンというキャラクターの強さだなあとあらためて思い知らされた。
9投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログあまり今までの森見登美彦らしからぬ内容だったように思われる。序盤に至っては、ヴィクトリア朝京都を舞台にしたただのシャーロックホームズじゃないかとさえ思った。最後まで読むとなんだかんだ森見登美彦らしいところもあったが、それでもちょっと期待していたものとは違った気がする。 それでも面白かったから評価は5点!
7投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは森ミーにしか書けない世界観だわ。 ヴィクトリア朝京都なんて。 寺町に221Bがあるなんて。読むまでは違和感があるのかと思いきや、そんなことはまるでなくロンドンっぽさと京都が馴染む馴染む。 頭の中ではベネディクト・カンバーバッチがホームズで京都の街を走ってる。もちろんワトソンはマーティン・フリーマン。 あんまりホームズは読んだ事ないけど、それでも知ってる事件名やお馴染みの登場人物がでてきて面白かった。 ヴィクトリア女王もでてくるし、不思議なお話なんだけどすっと頭に入ってくるのは森ミーだからなんだろうなぁ。
13投稿日: 2024.02.02
powered by ブクログ名探偵コナンからしかホームズに関する知識を得ていない私でも楽しく読めた。京都とロンドンの街々の名称が飛び交いなんだかちぐはぐな世界観だけど森見先生にしか保てないバランスで面白おかしくストーリーが展開されている。森見登美彦濃度100%!
4投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログヴィクトリア朝の京都、シャーロックホームズ。 京都を舞台としたシャーロックホームズ?とドキドキしながら読みました。 街の描写も京都の街なのに、ロンドンのよう。 そして、シャーロックホームズがスランプに! 前半はワクワクしながら読んでいました。 後半、特に第5章は森見ワールド全開でした。 森見さんご自身もホームズと一緒にスランプと向き合っていたのかな?とも思わされました。
5投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(ネタバレしかないので注意) 森見作品がとてつもなく好きであり、シャーロック・ホームズもとてつもなく好きな人間だが、冒頭は正直「なんのこっちゃ」と思いつつ読んでいた。もちろん森見先生の書く文章そのものが好きなので、この言い回しが好きだとかこの比喩は最高にイカしているだとかそういう楽しみ方をしていた。冒頭ではホームズという要素への面白みを見出せていなかった。 「はいはいホームズが京都にいたらって設定ね」と軽い気持ちで読んでいたが、モリアーティ教授がスランプ仲間になったところで、いろんなホームズ物を見てきたけれど好きな展開だ、とそこから物語にのめり込んだ。モリアーティ教授が仲間になるというのが違和感を覚えるという場合もあるかもしれないが、私は好きな登場人物たちがわいわい楽しくやっている世界観が楽しくて仕方がなかった。 その中でも抜群にアイリーン・アドラーが魅力的だった。アイリーン・アドラーといえば妖艶で誰も暴くことができない女性として描かれているイメージだったが、この作品における彼女はとてつもなく可愛らしく、同時に力強く芯の通った女性として描かれている。底知れぬ謎に出会ってしまった彼女が狼狽える描写や、ホームズを失うことへの拒絶の描写は本当に愛らしく思った。彼女の物語をもっと読みたいと思うほどだった。 読みはじめたときから「この物語自体が作中における誰かが描いている物語なのだろう」と多少推測して読んでいたが、まだまだ森見節を理解できていないなと胸が躍っている。終盤はかなり慌ただしく展開していくが、その混乱に自分も参加している感覚になり、読み終わったときには心地よく疲れていた。 自分の目がおかしいのかもしれないが、京都の世界線とロンドンの世界線でなんとなくフォントなのか文字の大きさなのかが違っているように見える。書いていてかなり半信半疑なのだが、そういうわけでない場合はそれだけ世界観ががらりと変わっているのかもしれない。ロンドンのページはどことなく角ばった薄暗い雰囲気を感じ、突然別世界に迷い込んだ感覚があった。逆に京都のページは柔らかく明るい雰囲気を感じた。自分が物語にのめり込みすぎているのかもしれない。新鮮な感覚だった。 私事ではあるが、久しぶりにちゃんと活字を読んだので読み落としているところが多々あると思う。どこをとっても好きな文章表現しかないので、また改めてじっくり読み返したいと思う。いつも素敵な物語に出会わせてくださる森見先生には感謝しかない。
9投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログ大好きな森見さんの新作。 今回はヴィクトリア朝京都を舞台に、シャーロック・ホームズがスランプに陥り迷走するという内容。各章を読み進めていくうちに物語の雰囲気が変わっていき、第五章でやられます。 多くを語るとネタバレになってしまうので控えますが、この作品は森見さん流のコメディ・ファンタジー・ミステリー要素を全部盛りにしたような作品です。あえて、ホームズの迷走と掛けて、森見さんも迷走しているように描かれたのではないか…。とにかく、ファンとしてはとても楽しませてもらえた作品でした。
24投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まずは森見先生に謝らなければなりません。 「スランプに陥ってるホームズだと? しかも、舞台はロンドンじゃなく京都? いやいやいくら森見作品って言ってもあかんでしょ、もはやホームズの名前を借りた別物でしょ」 とか思って本当にごめんなさい。 全ては壮大な伏線でした。 まず、「あの」世紀の名探偵・シャーロック・ホームズが、凄まじいスランプに陥って、謎を解くどころかポンコツ推理を世間に嘲笑われるなんて、シャーロキアンなら怒髪天を突くような設定なのがすごい。しかも一向に回復の兆しがない。 それどころか、どうも科学的に解明できなさそうな心霊現象まで出てくる。 おやこれは不穏だわい、と読み進めていくと。 めっためたの、メタでした(超ネタバレ)。 入れ子構造っていうのかな? 世界線が二つあって入れ替わり立ち替わり描かれて、やがて交錯するっていうミステリ、なんか古典にもあった気がするんだけど、ちょっとそれに近い気がする。 で、どちらかが破綻したらもう一つの世界が成立するっていうね、もうこれをホームズ物でやっちゃってるのが凄い。 個人的にはアイリーンアドラーが原作・パロディ物含めて、一番魅力的に描かれてるような気がする。っていうか私のタイプ。 だいたい鼻につく高慢ちきな女ってイメージ強かったから、今作ではメアリと仲良く探偵しながらもホームズに奮起を促す探偵同志、っていう設定がとても好ましく感じました。 「お色気ムンムン高飛車腹黒レディ」なイメージありませんか(いろいろ混ざってる)(BBC色強め)。 あとハドソンさん。 あなたはどこの世界線にいても本当に最高。 大好き。 本作は「名探偵ホームズ」の冒険譚を純粋に楽しみたい人には少し不向きかもしれません。 ワトソンくんと一緒に事件をイキイキと解決してこそホームズ!な方が本作のホームズに出会うと、寂しくなっちゃうこと請け負いです。 この物語の主役は、名探偵ホームズではなく、彼の助手であり伝記役でもあるジョン・H・ワトソン。彼に他なりません。 苦悩する名探偵の横で、その活躍を綴れないことに苦悩する助手。彼が記録する冒険譚の「真実の記録者」はいったい誰だったのか。 うーーーん、ミステリ〜〜〜〜。
9投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログホームズ読みながら京都観光してたら高熱で寝込んじゃった時に見た夢、みたいな世界《ヴィクトリア朝京都》が展開されるパスティーシュ
6投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログミステリーじゃないだろうとは思ってましたがやはりミステリーじゃありませんでしたね。パスティーシュな分逆に森見登美彦の作家性が何となく感じられる気がしました。クセがないようである女性陣の造形とか先生現実と紙1枚を隔てたような異界好きだよな、とか。
7投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログヴィクトリア朝「京都」で名探偵ホームズが大スランプ。物理学者のモリアーティ教授までもがスランプ。何とかスランプから脱出させようとワトソン氏の奮闘が始まる。アイリーン・アドラーやお馴染みの面々も登場でコミカルな展開。後半からは「熱帯」を彷彿とさせる不可思議な世界に入っていく。面白かった。
6投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ原作を知らなくても楽しめた。 世界を行ったり来たりで集中力不足でもあるけどついてけなそうになりながら読了。 おもしろかった。ただ、もう少し登場人物の個性が欲しかったかな。 題材興味はめちゃくちゃ掻き立てられた。魔法かあ。
9投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
森見さんは10年くらい前から好きな作家さんで、今回の新作もほんとに楽しみにしていました シャーロックホームズ…イギリスの探偵?くらいしか知らなかった私ですが楽しく読めました 京都とイギリスが不思議なくらいマッチしている 鴨川の南に国会議事堂があり… 時計堂が…というのもスンナリ入ってきちゃう マスグレーヴ嬢が帰ってきた章を読み終わったとき、今まで夢を見てて、そこから覚めたような不思議な気分になった 今までのはなんだったの?という… 新しい森見さんというかんじ すごく嬉しい これはロンドンがない世界線なんだな~て思ってたら突如ロンドンが現れたのでびっくり ワトソン先生も心霊主義にされてる…どうなるのて思ってたら、ロンドンでの世界が始まり、こっちがホントだったか〜と思いきやそれは作り物という… 屋根裏から逃げて街中から追われるところ、ワクワクしました 元の世界に帰ってこれて、でも前とは違ってるというのは以前の森見さん作品の『熱帯』を思わせるようなラスト 面白かった、もあるけど、楽しかった!という言葉がこの小説には似合います
12投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログヴィクトリア朝京都の寺町通221Bに住んでいるシャーロック・ホームズ。 洛中·洛外に名探偵として知れ渡っている彼がスランプに。 事件を解決できなくなった彼の日々とは。そして、彼はスランプから立ち直れるのか。 ファンタジックで大正的な京都で繰り広げられるホームズとワトソンのホームズ譚です。 森見登美彦先生の作品を読むのは『有頂天家族』以来ですが、『夜は短し歩けよ乙女』などで繰り広げられる詭弁などなどコメディチックな感じは相変わらずで、ダメ人間のダメっぷり感も笑えて楽しいなと思いました。 シャーロック・ホームズを読んたことがない、何ならホームズとワトソンしか知らないよ?くらいの私が読んでいて、これ、ホームズファンに怒られるんじゃね?くらい思ったのですが、作者さん、相当ホームズ(もしかするとワトソン?)が好きなんだろうなと思うくらいに、実はホームズ愛に溢れた作品だなと思いました。 小説の世界とはどういう世界だろうか。 登場人物が生きてる世界なのか、現実世界の影なのか。 本作品を読み終えてた後の登場人物がその後どうなったのか、読了後に想像してみたりもしますし、作品を読んでいる時も、その世界や登場人物がどんな風なのか、想像して読み進めています。 その世界は登場人物が生きている世界だし、私が知っている世界という、私の知っている現実世界の影みたいなものを想像しているのではないかと思います。 現実にない世界でも、登場人物が生き続ける世界。 そんな世界は実際にはないとわかっていても、そんな世界がきっとあるはず! それは論理でもなく説明できないものであったとしても。 何が言いたいのか? ヴィクトリア朝京都はあって、寺町通221Bにはシャーロック・ホームズが住んでいて今日も冒険している。 ワトソンやその他大勢の人々と当たり前の日常を送りながら。
15投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ森見登美彦さん節×ホームズ×舞台は京都と ぼくの好きな要素を詰め込みまくった小説!! 元々ぼくが大学時代に京都に住んでいたということもあり、 自分がモラトリアムを過ごしたあの街を、 ホームズが闊歩しているという妄想に、脳内がウハウハでした!! しかも、このホームズはいつものホームズと違うんです。 今までさまざまなホームズをベースとした作品があると思いますが、 あのホームズが全然推理をしないという作品は、 これが初めてなのでは?? いつもは冷静沈着で大胆不敵な名探偵であるホームズが、 この作品の中ではスランプの名の元に、 221Bの中でダラダラと自分がなぜスランプなのかについて 1年以上に悩み続けている…まさにニート!! あのホームズをここまで森見節に落とし込めるとは さすがです!!ホームズが詭弁によって言いくるめるところなどは、 著者の過去作に数々登場してきた大学生館を思わせました笑 ここまでの感想を読むと、かなりほのぼの系?とも思いますが、 実はそうでもありません!! 物語が進むにつれて、どんどん話が大きくなっていき、 ホームズがなぜスランプに陥ったのかという物語の根幹にも 触れていきます!! ネタバレになってしまうため、あまり詳細は言えませんが、 まさに二転三転、まるで現実と夢の世界を流転するかのような 物語が繰り広げられています!! これは森見さんにしか書けない作品でし
9投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログ森見世界健在ー!詭弁だらけのホームズだー!って読み進めていったらファンタジーな超展開になって勢いのまま巻き込まれて終わった感
7投稿日: 2024.01.26
powered by ブクログ2024年 8冊目 先月から非常に楽しみにしていた1冊。 「シャーロックホームズ×京都」 と聞いて初めはピンとこなかったのだが、筆者にしか描けない世界観が詰まっていて、みるみるうちにこの本の世界に引き込まれていった。 「自分がスランプだから、ホームズと一緒にスランプから出ようとしたんです」と読売新聞の記事でコメントされていたが、ホームズだけでなく筆者の苦悩も感じとれる、至極のミステリーであった。
7投稿日: 2024.01.26
powered by ブクログ2024年4作目 圧倒的森見ワールドに誘われて、1冊持ち込みOKのブックカフェで読みきれなくて買ってしまった。本を閉店時間までに読み切れなかったのも初めてだが、結末気になる、、、!レポートが手につかない!と思ってレジに走ったのも初めてだった。 近々京都に行く予定があるのだが、そこでホームズの、ワトソンの、モリアーティの痕跡を探してしまいそうだ。
17投稿日: 2024.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
しばしばパリの街に例えられてきた京都がまさかのシャーロック・ホームズの活躍?の場に。京都とロンドンの街並みが物語ではナチュラルにまぜこぜになってて楽しいったらない。ヴィクトリア朝京都、寺町通221B、この響きだけで期待は高まる。 登場人物が次から次へとスランプを訴えるのだけど、全員森見先生にみえて笑えるやら心配になるやら。なんかだんだん自分にも身に覚えがあるかんじになってきて「ちょっとそのグダグダの集まり混ぜてくんないかな」と声をかけたくなったり。 物語が進むにつれ謎は謎を呼び、物語が幾重にも重なって歪んで何度もひっくり返る。ストーリーの屋台骨がグラグラ揺れるのに不安を覚え、「もしや熱帯の続編に迷い込んだのでは」と錯覚しそうに。だんだん夜行のような不穏さも漂って、どうなるのかと思ったら凄まじい力技できれいに畳まれていった。まだキツネにつままれたような気分でこれを書いている。 一癖ある探偵小説なんて生易しいものではなく、魔訶不思議な怪作というほかない。
8投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
森見節だなぁ! と思って、ページを捲る手が止まらず読み進めると、第五章で腰を抜かした。と思ったらまた驚く羽目になった。何重にも折りたたまれた京都とロンドンに迷い込むのは私達読者で、ワトソンの手のひらの上で転がされているに過ぎないのか……?
6投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログ「寺町通221B」「京都警視庁(スコットランド・ヤード)」など、設定はとても面白かった。ただ、初期の作品や「ペンギン・ハイウェイ」のように一本道の物語と比べると、「夜行」「熱帯」に続いて今回も消化不良感があるのは否めない。逆に、複層的かつ超現実な物語をすいすいと読ませる村上春樹の凄味を実感してしまった。
7投稿日: 2024.01.21
