
総合評価
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powered by ブクログシャーロック・ホームズのアナザーストーリーは好きなので、読んでみたのですが、スランプのホームズって面倒な人だなって思いました。 そんなホームズが「凱旋」する姿を見たくて読み進めましたが、ちょっとそれも違っていました。 このお話は、「ワトソンの凱旋」だと思います。
0投稿日: 2024.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
京都にシャーロックホームズはなんだかしっくりこない。。。というのが最初から最後まで続いてしまった。 シャーロックホームズがスランプに陥っているのだが、それもハッキリとは分からないし、わちゃわちゃしたまま最後まで読んでしまった。 最初からSFというか、異世界小説として読めば良かった。
0投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ深刻なスランプに陥り、下宿に引き篭もるシャーロック•ホームズとモリアーティ教授。十二年前にホームズが解き明かせなかったマスグレーヴ家の失踪事件を通じ、彼らは予想だにしなかった事態に直面する… 京都(といってもヴィクトリア朝の架空都市)を舞台に繰り広げられる、シャーロック•ホームズのパスティーシュ×竹取物語風ファンタジー。 モリアーティー教授、アイリーン•アドラー、メアリ•モースタン、ハドソン夫人、レストレード警部など、シャーロック•ホームズシリーズに登場する面々が勢ぞろい。それぞれがオリジナルとは違うけど重要な役どころを担い、物語を彩る。 もちろんホームズとワトソンのバディ関係も胸アツ。「ワトソンなくしてホームズなし」を目の当たりにする二人の関係性にも要注目。 初読の森見登美彦作品。さすが本屋大賞に何度もノミネートされている作家さんだけあって、リーダビリティは抜群。人が消失するという不可思議な謎も相まって、第4章まではとんとん拍子に読み進めた。問題は最終章の展開。京都とロンドンのパラレルワールド。どちらが現実でどちらが幻想か… 謎がロジカルに解決する本格ミステリを期待していた私にとっては、この着地の仕方は肩透かしを食らった気分。一方、シャーロキアン及びファンタジー好きな方は一読の価値ありかも。 週刊文春ミステリーベスト10 10位 ミステリが読みたい! 19位
30投稿日: 2024.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初はホームズが京都にいる話が延々と続いて行き、頭にクエスチョンマークを浮かべながらなんとか読んでいったが、後半やっとこれは異世界ワールドなんだと理解して、そして森見登美彦が作者なんだと理解した、困難を乗り越えてやっと幸せな京都生活を送るホームズとワトソンを感じる事ができ何故かほっこりした気分になった、そういえばこの作者デビュー当時の四畳半からして異世界作家であることを改めて思い出した次第である。
0投稿日: 2024.07.01
powered by ブクログ森見ワールド、ヴィクトリア朝京都を舞台にしたシャーロック・ホームズの物語。 序盤ホームズのスランプをテーマに物語が進むが、12年前の出来事が根底にあり、意外な方向に展開。終盤はロンドンに転換し、京都が夢かロンドンが夢か、不思議な感覚に引き込まれる。 ホームズの下宿が寺町通221Bでワトソンの自宅が下鴨、京都警視庁と書いてスコットランドヤードと読み、ホームズを詭弁部員にした設定と「夜行」のパラレルワールドを感じさせるストーリー展開は、流石の森見ワールド。 ただ、京都とシャーロックホームズを知らないと物語についていくのが大変かも。
8投稿日: 2024.06.29
powered by ブクログシャーロック・ホームズとワトソン きちんと小説を読んだことがなくても、2人が探偵とその助手でセットで語られる事は知っている。 だから、それを前提に森見流の話がたらたら綴られるんだろうと思っていた。 ある意味あってた。 けど、こんな最後とは。 私が読んでいたのはどの部分? どちらがどうなる? 煙にまかれ、立ち位置を見失い、それこそしてやられた気分。 とりあえず私は元からの世界にいるよね?
3投稿日: 2024.06.29
powered by ブクログシャーロックホームズがスランプになっているお話で、読んでてこちらの気持ちもどんよりしてくる。厚みのある本で、ホームズがスランプ中なので盛り上がりもなく読み終わるまでかなりの時間が掛かっちゃいました。 次はホームズとワトソンの大活躍話が読みたいです!
30投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログタイトルに惹かれて読んでみたのだが、もともとあまりちゃんとシャーロックホームズの物語を知らなかった上に、この物語の舞台が京都だったり、ロンドンだったりで訳が分からなくなってしまった。 登場人物のやり取りは面白いところもあったが、私には難解な小説だった。 ホームズファンには面白いのかもしれない。
4投稿日: 2024.06.24
powered by ブクログホームズのパロディにハズレなし。京都とロンドンを融合させた世界観が斬新!ホームズシリーズにゆかりのある登場人物たちに遊び心満載!と、途中まではそう思っていたのだけれど、どうも物語自体にはあまり面白味を感じれないままにページだけがどんどん進んでいってしまった。降霊会のあたりから先はなんだかよくわからなかった。あと、エピローグ長過ぎないか?
3投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログそうかー、森見登美彦はまぎれもなくSF作家なのだな…… と自分の中で折り合いのついた作品。 恥ずかしながらシャーロック・ホームズについてあまり詳しくないので、100%楽しめた自信はない。 ホームズをもうちょっと勉強してからもう一度読むと、もっと楽しめそう。 ヴィクトリア朝京都、煉瓦造りの京都タワー、マシマロ、ウヤムヤ…などのワードチョイスはやっぱり好きだ。
29投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログホームズと森見登美彦が好きな者の感想。 最後まで読んだときの心地をもう一度味わいたい。 エピローグに浸っている時の麗らかな気持ち。 この感想を読む方へ これから読まれる方は先入観や期待を持たず、あるがままのこの作品を素直に楽しんで欲しいと思います。 ーーー以下感想ーーー 最初はどう読んでいいか分からず、読み進めるのに苦労するかもしれません。 正直、中盤までこの本のジャンルを模索しながら読んだため感情移入しにくく、また、だいぶ読み疲れてしまいました。 それは、この本がシャーロック・ホームズであり、また、森見登美彦の本であるから。 それは一重に森見さんの表現力が高いからです。読むとまずこの本はシャーロック・ホームズだ!と感じるはず。しかし森見ワールドも存在し、見事に融合しているのです。最初はこの贅沢は素晴らしいなと思うのですが、ところがどうして、推理小説なの?森見ワールドなの?と混乱してしまいました。 結果、森見登美彦が書いたシャーロック・ホームズという非常に綺麗な作品でした。 いつもの森見登美彦を期待した人には物足りない、もしくは馴染みにくいものかもしれません。 シャーロック・ホームズを期待した人には、それは悪手だろ。けしからん!と思う人もいるかもしれません。 そう思うのは自分がそうだったからかもしれません。 でも、あるがままを、今読んでいる物語を楽しもうと思った時、この本を心から楽しむことができました。 これから読まれる方は、批判的な、あるいはうがった見方や、先入観を持たず、ぜひ素直に読んで楽しんでください。
4投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログ図書館で借りて読み始めましたが、私には合わなかったようです。 読んでもいてもよく分からず、ワクワクも出来ず、本の世界に入る事が出来ませんでした。 なかなか読み進められないまま返却日を迎えて断念。 もっと読み進めていたら面白くなるのかも? 次回もう一度挑戦してみたい。 内容はスランプに陥ったホームズの話でした。
1投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シャーロックホームズは好きだし、森見さんが作者だし面白いかなと思って読んだ。 登場人物のキャラが立っていてホームズの飄々とした感じもちゃんとあってワトソンがそれに振り回されてる感じもよく出ていてそこは好き。 ただ、霊媒の話になり、マスグレーヴ家の謎の話になり、少しずつ新しい展開だなぁと思いはじめて、いよいよホームズがめざめるか、、!と思ったのに なんだか魔法みたいな別世界の話でけむにまかれてしまったような??? しかも一応話の展開についていったつもりが、急にロンドンの話になり、結局どういう設定なのか??? 読み終わった今も話がこんがらがっていて、なんだったっけ??と思っている。笑 さらにどんでん返しみたいな展開になり、ひっくり返りはわかりやすく1度でいいなと思ってしまった。 アイリーンアドラーが面白いキャラクターで好き。
1投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ森見先生のホームズが気にならないわけない!と発売してすぐに手に取った。 ロンドンと京都の雰囲気が交わる不思議な世界に心惹かれ、ラストに向けて世界が歪むような感覚を本当に感じるような不思議な読書体験だった。 原作はもちろん映画も然り、どこであっても「ワトソンなくしてホームズなし」なんだなぁ。
2投稿日: 2024.06.15
powered by ブクログ大好きな作家さんの一人。 ひさしぶりの新作に、途中まではワクワク。 ロンドンも京都も個人的に訪れたことがある場所なので興味深かった。 ロンドンと京都がごちゃごちゃになり始めたあたりからこんがらがりはじめ…。 登場人物と作者がオーバーラップする場面も多々。 大円団だったのは良かった。 読んだ森見作品は、大好き・また読むかも・一回だけに分かれてるけど、これは1番最後かも。 作品どうこうよりも、ミステリー小説(?)は大体そうかも。 どんな作品であれ、読みたいと思う作家さんなので無理せずこれからもできるだけ多くの作品を世に出してくれたらいいな〜!
1投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログヴィクトリア朝京都で元詭弁論部のホームズがスランプに陥る話。 最後の展開のてんやわんやな感じといい森見作品を堪能させて頂きました。
25投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログヴィクトリア朝京都を舞台に描かれるシャーロック・ホームズ譚。しかしホームズはスランプに陥り、鬱々とした毎日を送っている。そして十二年前にホームズが解き明かせなかったマスグレーヴ家の失踪事件を通じ、物語はとんでもない展開へ! ミステリだと思っていたら、ファンタジーでした。でも面白い! 正直なところ、シャーロック・ホームズはあまり読んでいなくて詳しくないのですが。それでも面白く読めました。ホームズが寺町通に住んでいるとか……嵐電に乗って移動するとか……ホームズが竹林(!)に隠居するとか。そのシチュエーションだけでとんでもなく面白いし。そしてスランプに陥ったホームズとモリアーティが仲良くなっていたり、アイリーン・アドラーがホームズに代わる探偵として名を馳せていたり、これでもかというお遊び要素がなんともいえず楽しいです。こういう世界もありですね。 と思っていたら、終盤でいきなりメタ展開に襲われます。なんとまあ。そしてどっちの世界がほんとうなのか……やっぱりヴィクトリア朝京都、これが最高ですよ。
4投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログシャーロック・ホームズと京都の掛け算は面白いと思いました。 しかし、内容はよくわからなかったです。 スランプ脱出の葛藤部分がダラダラと続いたからか、会話が少なく情景のイメージがつきにくいと感じたからなのか… 最初は面白かったですよ。
3投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログ面白くて一気読み。森見さんの作品の中でもかなり上位に入るのでは。 それにしてもよくこんなこと思いつくなあ。いつものことだけど。
0投稿日: 2024.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私の大好き森見節は今作ではかなり控えめ。舞台が舞台だけに、腐れ大学生ほどコテコテには使えないのは納得しているが少し残念。 読み進めていくうちに、あるところで世界が反転していく瞬間を、文字通り“体験”できたのは面白かった。 お恥ずかしながらホームズは読んだことはないのだが、キャラクターをはじめとする諸設定や作者のコナン・ドイルについて、また『シャーロック・ホームズ』シリーズがホームズの死をもって一度終わったことは知っていたため、その程度の知識があるだけでも、読んでいる時の違和感が回収されたり、原作や史実を使っているところに気付けたりして楽しかった。しかし自力で回収できたのはほんの少しだと思われるため、改めてホームズをきちんと読もうと思った。
1投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログ何とも言えない世界観。両方が好きだから読み進めるのに苦労しました。しかし、途中からは割とスラスラと読めて、最終話はかなり苦しめ。やっぱり好きすぎるとどちら側からもこれじゃないんだよな〜と苦手意識を持つのかな? 最後は綺麗に着地したので良かったです。
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログシャーロックホームズの舞台を京都に置き換えて、少し超常現象を交えた物語。京都を舞台にしてもこんなにしっくりと馴染むんだなあと楽しく読んだ。終盤のロンドンを行き来する場面はよくわからなかった。
0投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ森見登美彦による新たなシャーロックホームズ譚。舞台はいつもの京都。そうきたか。 でも舞台が京都というだけでそれ以外は完全にホームズのそれ。なんだろうこれ?と思っていたら架空の都市「ロンドン」があらわれてまた別のホームズ譚が。とてもおもしろい。 元々ホームズものに限らず古典にあんまり詳しくないんですが、さすがにここまで有名なものだと二次創作的なものも枚挙にいとまがないので登場人物とその関係性くらいは理解できてる・・つもりです。そんな自分としてはとてもおもしろかった。今のところ今年読んだ本の中で一番だなあ。 ただ惜しむらくはもうちょっと森見節たるユーモアというかコメディ要素があってもよかったかなーとは。
0投稿日: 2024.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これはネタバレしてはいけないタイプの物語と思う。 内省的とも言えるモリミーファンタジーである。。 シャーロックホームズというより… ふしぎの国のワトソン。 終焉まで冗長でくどい言い回しも多かったように思うけれど、驚きもあり。 あれだけ素材として煮込んだリッチボロウ夫人と心霊主義団体の扱いが雑に終わったのがちょっと納得いかないけれど なんだやっぱ劇中作かという話でもなく、最終的には面白かった。(最後の10%) ちなみに私はシャーロックホームズは映画でしか見たことがなく、無知。事件名なども同じものがあったりするようだけれどまるで本来とは全くちがうキャラや物語でしょうか。 ホームズファンはどう思うのでしょうか? どんな天才にもスランプがあるのが当たり前だし 私はこんなホームズは愛おしいかも。
3投稿日: 2024.05.31
powered by ブクログシャーロックホームズ京都版、の見出しに惹かれて購入。 内容は、一章ずつどんどん思ってもみない方向に展開していって、 続きがどうなるか全く予想できなかった。 シャーロックホームズでもなく、ミステリー本でもなかったが、 森見さんの本だから、こんな展開もありかな?と思いながら読み終わった。 とりあえず、最終的にみんな幸せに終わったので、よかったかな。
3投稿日: 2024.05.30
powered by ブクログホームズよりルパンが好きな私だったが、一通りホームズ物は読んでいる。で、ホームズと京都と云う望月麻衣さんの小説のような組み合わせに大いに期待して読み始めたが、なんやこれって京都にしてる意味あると疑問を抱き始め、タラタラした話に飽きてきたら、超常現象の世界に。なんとか最後まで読んだけどなんやったんやろう、これ・・・
0投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログホームズの登場人物を借りて、それでもこれか…と少々ガッカリ。 退屈から読むのを苦痛に感じた本は久々。
0投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ京都を舞台にホームズがスランプに陥り、ワトソンが右往左往するところから始まる。 ホームズが住むアパートにこちらもスランプだと言うモリアーティ教授が住み、何やらいつも2人でダラダラとしているという… 向かいで探偵業をやり始めたのは舞台女優をしていたアイリーン。 対抗意識を燃やすのかと…。 第四章まで読み終えたあとの第五章『シャーロック・ホームズの凱旋』で、不思議さを感じる。 エピローグでそういうことか…と。 東の東の間の結末がどうなるのかと思っていたのだが、この場所で二つの世界を行き来していたんだなと。 それも楽しめる要因なのかも…。
68投稿日: 2024.05.28
powered by ブクログシャーロックホームズの京都版のような小説で、少し長いと感じました。 いつもの作者の会話劇が少ないように感じました。
0投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ何が真実で何が幻想?・空想? もうホームズのパスティーシュものは読むまい。 2作連続でわたしには合わなかった。
0投稿日: 2024.05.23
powered by ブクログ森見さんの世界観に染まった、シャーロック・ホームズシリーズのオマージュ作品。 ヴィクトリア朝京都という不思議な舞台なのに全く違和感がなく、軽妙な語り口のホームズも易易とイメージできた。さすが森見さん。 今作ではスランプというホームズにとって最難関の事件に挑みつつ、摩訶不思議な「東の東の間」の謎にも迫る。 途中までなかなか読むペースが上がらなかったものの、後半は怒涛の勢いで読めた。きっと、君主だからこそ、ヴィクトリア女王だけがロンドンと京都の秘密を知っていたんでしょう。
0投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ最初は面白い!と思って読み進めていましたが、最後になるにつれて、だんだんよくわからなくなりました。。
5投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エンタメを装った、ファンタジー論。 といえばいいのかな? 後半は哲学や文学論に近い。 ファンタジー作家による、ファンタジー解体ショーというか。 ちょっとまえにイギリスのドラマ「シャーロック」を観たばっかりだったから比較してみようと最初は思ったけど、コンセプトが全くの別物だった。 あっちは時代を変えてホームズの名探偵ぶりを描くドラマだったけど、こっちは虚構世界の登場人物が「虚構」をどう受け止めるかという話だった。 ヴィクトリア京都、という妙ちきりんな仕掛けを仕組んだのはワトソン自身ということなんだけれど、そのワトソンの「実体」がロンドンとヴィクトリア京都のどちらに存在するのか?という風に読者をまごつかせておいて、その実、そもそもワトソンは虚構の存在。 虚構の上に虚構を重ねて、その虚構を「虚構ですよ」と暴き立てる構造になってる。 つまり、嘘八百の三乗。 狐ならぬ、天狗に鼻を摘まれたようなお話。 そういえば、ホームズの人物造形は、登美彦氏作品に頻出の天狗タイプだった。 メアリは黒髪の乙女ポジションだったけど、あの終わり方からするとメアリこそが黒幕と捉えてもあながち間違いじゃないのではないかと思えてくる。
1投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログシャーロック・ホームズをはじめとした馴染みある面々が出てくるのに舞台は京都という意味不明さ。でもそれにもちゃんと意味があった ホームズの話ではあるけどミステリーではない いつもの森見節はほとんど見られず結構シリアス
0投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ不思議なお話! 前半はペースが上がらなかったけど 謎がハッキリしてきたらどんどん引き込まれた でも最後は、どゆこと?となり。 でもトータル面白かった。 シャーロックホームズをしっかり読んだことないけど それなりに楽しめた。 知ってたらもっともっと面白かったんだろうな
9投稿日: 2024.05.17
powered by ブクログ読みやすいし、エンターテイメントとして良いのではないでしょうか。メタっぽいストーリーとSFで、シャーロックホームズをよく知っていると色々わかるところはあるのだろうけど、あいにくちゃんと読んだことがない…。ただ、ホームズが好きな人はこれをどう受け取るんだろう…。この設定である必要性があまり…。
8投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログ後半ごちゃごちゃしてきて混乱したけど、なんかまるくおさまってた。 原作のシャーロック・ホームズは読んだことないけど、どんどん読み進められて面白かった。
6投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログ舞台をロンドンから京都に移して違和感無くビクトリア朝の雰囲気そのままに進む物語、その技に感服しました。竹取物語や二重人格、作中劇や並行宇宙的な世界を取り込んでどんどん広がる世界が無事着地した時はホッとしました。
0投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログシャーロックホームズの凱旋。ホームズの冒険、帰還、などシリーズをモチーフ、オマージュした作品ながら、ぶっ飛んでいる京都を舞台に、異世界に飛びながら、シャーロックホームズのスランプという謎に挑む、助手のワトソンを主役としたストーリーに仕立てている。 ストーリーももちろん、ホームズシリーズの重要なキャラクターたちがやはり不思議な役柄で登場していて、なんともファンにはたまらない。さらに、森見登美彦さんの持ち味の一つである、軽妙な会話と、文体が世界観をどんどん作っていく。シャーロックホームズがスランプ、そして異世界から戻ってくることができるのか、という展開を見ながら、登場人物の魅力に惹きつけられる。
1投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログ楽しかった~ 京都なのか?ロンドンなのか? あのシャーロック・ホームズがスランプ! 謎を解かないホームズさん 森見さん節炸裂です 原作の話のさわりもちゃんと出てきてよかった! (赤髪連盟、ボヘミヤの醜聞、四つの署名…だったかな?)
1投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログ"ヴィクトリア朝京都"もう舞台設定からずるい!なんだそれは!となってしまう。 とはいえ様々なパロディ小説が書かれてきているシャーロック・ホームズだから、多少のとこでは驚かないぞと手をつけたか、"京都警視庁"に"スコットランド・ヤード"とルビが振られていて負けた。こういうパワーワードにめちゃめちゃ弱い。 登場人物の名前に引っ張られて英国の街並みを想像しては、不意な描写で京都に連れ戻される。 無茶苦茶な舞台設定と、パロディ小説らしさのある構成で面白かった!
7投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ舞台をロンドンから京都に移しているが、ヴィクトリア朝とのことで街並みは煙突に石畳、登場人物も英国人と、京都風情は地誌に留まり、例えば錦小路といわれても具体的な賑わいなどはイメージが難しい。 竹取物語と組み合わされた世界観の中で、未解決となった過去の令嬢失踪事件が原因でスランプに陥ったホームズが題名のとおりにいかに凱旋するのかに注目していたが、突如舞台がロンドン(本書の中では架空都市)に移ってモリアーティ教授と対決する。 令嬢失踪の場であり竹取物語の世界観を象徴する「東の東の間」の呪い?は解け、万事落着(ホームズも探偵業を再開)するが、二重の倒錯構造を行き来するうちに煙に巻かれている気もする。 ホームズものをなぞってはいるが、京都が舞台ということもあり、万城目学的ファンタジーを連想させる。 結局のところホームズは凱旋したのか。
0投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ舞台は架空の都市、ヴィクトリア朝京都。ロンドンと京都を足して2で割ったような都市である。そこに暮らすシャーロック・ホームズは原作同様に名探偵である。ただ一つ違うのは現在スランプに陥っているということである。そして、そんなホームズをどうにかしようと奮闘するワトソンなのである。 同じくスランプに陥っているモリアーティ教授と傷をなめ合うような日々を過ごす中、占い師リッチボロウ夫人の元を訪れ、過去の事件での失敗がスランプの原因と分かり、ホームズに伝ええるワトソン。しかし、反心霊のホームズは取り合おうとしない。そして、アパートの向かいには新たな名探偵として名前の売れてきたアイリーン・アドラーの探偵事務所が開業。話の流れでホームズVSアイリーン、事件解決数で勝負をすることに。しかし、一向にやる気を見せないホームズは探偵を引退すると言って消えてしまう。 ワトソンはホームズが書いた事件記録から、過去の失敗を知る。それは、ホームズの大学時代の学友レジナルド・マスグレーヴの妹の失踪事件であった。ホームズを探し行きついた先はその学友の屋敷であった。そこで、開催されていたのは、心霊主義を否定するための降霊会であった。ホームズと共に参加することになるが、そこで起こったのは説明のできない現象であった。「この世界には解こうとしてはならない謎というものがあるのですよ」意味深なこというホームズ。そして忽然と消えるモリアーティ教授と過去に失踪した姿のまま現れる少女。 マスグレーヴ家の「東の東の間」は違う世界につながっている…そんな現状を目の当たりに。そして、ホームズもその部屋で消えてしまう。 そしてワトソンは2人を助ける為に別の世界へ足を踏み入れる。それは「ロンドン」という架空の都市を舞台にした「シャーロック・ホームズ」が主役の物語の中。そしてそこでは「ヴィクトリア朝京都」という架空年を舞台に「シャーロック・ホームズの凱旋」を書くワトソンの姿が。 果たしてこの世界は何なのか。どちらの世界が本物なのか… 本作はミステリ要素よりもファンタジー要素が強く。読んでいても完璧には理解できない世界観になっている。実際に僕もふわっと煙に巻かれたような、謎が謎のまま終わった感じである。ゆえに好みは分かれると思う。そんなシャーロック・ホームズを題材にしたファンタジーを楽しみたい人にオススメの1冊です!!
10投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
壮大なシャーロックホームズ二次創作だった。 舞台が京都になっているのは森見登美彦なので当然として、まさかの宿敵モリアーティ教授と仲良くしていたりアイリーンが探偵になっていたりと不思議な世界観。 前半はひたすらシャーロックホームズがスランプであるという内容で、これは一体どうまとまるのかと少し不安な気持ちになる。 シャーロックホームズなんだから全て科学的な謎なんだろうと思い込んで読んでいたが、「東の東の部屋」は本当に不思議な部屋であると分かったときに、そういえばこれは森見登美彦の作ったお話だったと思った。 モリアーティ教授が残したロンドンの模型が出てきたところから、風向きが変わってくる。 ロンドンの世界は京都のワトソンが書いた世界だった、、かと思いきや京都の世界は、ロンドンにいるワトソンが書いた世界だった、、と見せかけてやっぱり京都の方が現実だった、、というところで終わったが、この私たちのいる現実ではロンドンのホームズが正しいわけで、、 一晩考えていたが、いまだによく分かっていない。 シャーロックホームズのスランプや、ワトソンのお話の向かう先が分からないという点は、森見登美彦自身の悩みなんだろうなと思った。 森見登美彦らしくて私はおもしろかったけど、人は選ぶ本だと思う。
1投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ確かに!ホームズ凱旋なのでしょうが。。一向にスランプから脱せず途中でやめてしまいました。 森見さんとは相性が悪いのかも
2投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログこれは…シャーロックシリーズの、同人誌だね。 シャーロック好きなら、細かい部分も含めて楽しめるが、シャーロックを知らない人は辛いかも。 突然メタミステリーになったかと思ったら、戻ったり…相変わらず、モリミーの本は、私には荷が重く、場面転換についていけない…
1投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シャーロック・ホームズシリーズの パロディ小説? 読む前はミステリーかと思いましたが 完全にファンタジー作品です。 舞台はヴィクトリア朝京都。 スランプを拗らせたホームズ、相棒のワトソンが 時には人を助け、時にはライバルと競い合い、 時には「竹取物語」にまつわる事件に迫る…。 ぷつぷつ文句ばかりでやる気がないホームズ ホームズに縋り付きながらも叱責するワトソン いつもの森見作品に出てくるような人物像です。 シャーロック・ホームズシリーズは未読ですが 原作とはだいぶかけ離れてるんじゃないかと 感じます。笑 途中ワトソン先生が原稿を読み返すシーンは これどうなったの?と混乱しました。 最後に「表と裏の世界」で締め括るのが 森見先生らしいですね。 よくこの解釈が出てくるので もっと新鮮さが欲しいところですが、、 森見作品好きとしては最後まで楽しめました。
5投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログコナンドイルのホームズを読んだこともないのに、新聞広告で興味を持ち購入、厚い本でしたが、あっという間に読み終わりました。 後半がどんでん返しの繰り返しで、グリッドマンのような構図でしたが、作者の読みやすく没入できる文章に好感を持ちました。
8投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログとてもいい"物語"を読んだ 京都とロンドンが舞台のファンタジー ホームズは勿論、語り部のDr.ワトソン、ハドソン夫人、モリアーティ教授と本家の登場人物が勢揃い シャーロキアンもそうでない人も楽しめると思います 製本と表紙の素材も良く、中世の本みたいにカッコイイからカバーを外して置いておきたい
3投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログサクサクッと読めた。 これは、作者森見登美彦さんのファンか、シャーロック・ホームズファンかで評価が分かれそうな作品だなぁと思った。ミステリーバティ物好きの私としては、評価は星3。というのもミステリーではそもそもなく、ファンタジー小説だったから。森見登美彦さんらしいと言えばいいのか。でも個人的には今回はそれがあまり良いように作用せず、途中何度かもうええってと思いながら読んだ。 森見登美彦さんの作品は久しぶりだったこと、登場人物がシャーロック・ホームズであるが、描き出されるのは作者のアレンジした姿であること、それらを踏まえた上で最初からファンタジーだと思って読めばもっと楽しめたのかもしれない。
1投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ待望のモリミーの新作は、摩訶不思議な“森見版ホームズ譚”でございます。 さぁ、どんな仕上がりになっていることやら・・とワクワクして本を開きました~。 舞台はヴィクトリア朝京都。 洛中洛外に名を轟かせた名探偵シャーロック・ホームズ。 その栄光が、ホームズ氏の次のようなつぶやきで砂上の楼閣のごとく崩れ去ります。 「どうもおかしいな。天から与えられた才能はどこへ消えた?」 さて、大スランプに陥ったホームズを、彼の友人であり“記録係”でもあるジョン・H・ワトソンは救う事ができるのでしょうか・・。 モリミーワールドをこよなく愛する私・・・基本的に星(★)は“評価”というより“好み”でつけていますし、ことさら森見氏に関しては“激甘”ですので、そこんとこヨロでやんすw。 と、お厳しそうな(?)シャーロキアンの皆さまからの予防線を張ったところでww・・いやぁ、ホームズin京都ですよ!で、意外と合うんだなこれが!(※個人・・というか個モリミーファンの意見です)。 ホームズは寺町通221Bに、ワトソンは下鴨界隈に暮らしていますし、京都警視庁(※京都府警ではなくて)に“スコットランドヤード”というルビがふってあったり、他にも鴨川(≒テムズ川)、宮殿(地理的に御所?)などと、強引なようで何気にしっくりくる世界の中で繰り広げられる、ちょいとトンチキな物語。 まぁ、言うたらワトソンがホームズのスランプ脱出の為に東奔西走する展開でして、一応洛西にある貴族の館での謎(その館にいくのに“嵐電”に乗っていくワトソンとモリアーティ教授というのがまたw)がキーにはなってはいるのですが、ミステリとはまた異なるのであしからず。 そして、ホームズの奇人っぷりや、モリミーワールドお馴染みの“詭弁論部”などといったお約束フレーズを楽しみつつ、あちこち迷走していく展開に喜んで振り回されながら読みました。 第5章からは「ロンドン」が舞台になって、「京都」との入れ子メタ構造という迷宮っぽい感じが、他の方のレビューでもありましたが『熱帯』のテイストを思わせますね。 この章ではちょっとダークな展開になるので、ここで書かれるホームズやワトソンの苦悩に森見氏の苦悩も重なっているのかな・・と思わせるものがありました。 そんな訳で、どう収集つけるのか心配になったものの、エピローグでは憑き物が落ちたようなほのぼのムードに着地するので、読後感は大文字山にピクニックに行ったような(?)爽やかさが残るので良き良きですな。 ・・てな感じで、色んな要素が多すぎるせいか、私も何を描いているのかよくわからなくなってきましたが、とりま、モリミー×ホームズワールドをまるっと楽しませて頂いた次第です。 で、結局大切なことは「ワトソンなくしてホームズなし」ってこと!(テストに出ますよ~!)
37投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ独特な世界観が面白い。 ヴィクトリア朝京都…ロンドンと雰囲気似てる気がしてきた。 ホームズが京都にも馴染むなんて、考えたことなかったな。 途中でこれは京都?ロンドン?となるのがまた面白い。
1投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログ子どもの頃、夢中でホームズのシリーズを読んでいた時より、大人の今はハドソン夫人の度量の広さに感服しちゃう。
0投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログホームズなのに京都が舞台っていうのもあるが何とも不思議な世界観のお話でした。 原作を知らないまま読んだので100%理解出来ていないだろうな思います。 ちょっと勿体なかったなと反省。 原作を読んでみようと思います!
24投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログ新作が本屋に並んでいて、ヴィクトリア朝京都という設定にクエスチョンマークはあったものの、気になって購入。なんだかんだ読んでしまった。 森見登美彦の作品をそんなに読んでいないしファンとも思っていないのだけど、読んでいるうちにいつもの表現、いつものモチーフが出てくるのを期待しているし、出てくるとニヤッとしている自分がいる。 過去に読んだ『熱帯』に似た感じがした。 ホームズシリーズは、たくさん読んでいるか事前知識が多い程楽しめると思う。
1投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ実に面白かった。まず、舞台設定が、シャーロックホームズやワトソンたちが闊歩する京都(のようなもの)というのが実にユニークであり、そしてそこにいるホームズはスランプの真っ只中という、これまたユニークな、引き込まれる設定である。 (小説世界の)現実と妄想がごっちゃごっちゃに入り乱れ、大団円へと向かう、森見さんらしい面白い読み物でした。
1投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ森見作品全ての平均値を紡いだような作品? お怠け者で詭弁論者が主人公だけど、四畳半ほどではなく… 異世界の裂け目が現れるけど、意外とあっさりと縫い閉じられ… シャーロックホームズを題材にしているがために、遠慮されたのかな?笑 意外にまともな主人公でしたが、やっぱり着想とかは森見先生らしくて、面白かったです! ヴィクトリア朝京都とか寺町通221Bなんて、最高です♪
6投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ熱帯を思わせる構成であるものの、それと比較して、終章でストーリーが収束していくことからも、完結を意識した作りであった。そもそものシャーロック・ホームズ原作をある程度理解していることを前提に展開される小説であり、森見登美彦シリーズで時折言及されるシャーロキアンへの繋がりも垣間見える。 他の積読の関係から、即座に原典シャーロック・ホームズを再読する余裕はないが、そう思わせる内容であった。
1投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログファンタジー要素が強く、所々森見節も感じられましたが、ホームズなのでもう少し推理的要素もあっても良いのになと思いました。 結構なボリュームなのに結局よく分からないまま終わってしまいました。笑
28投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログどこかからか面白くなってくるはず…とひっぱった結果…サンクコストの概念をおさらいすることになりました。これは厳しい。森見さん、スランプ以降当たり外れ大きい
0投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログ森見登美彦さんの作品を読むのは初めて。 摩訶不思議な世界だった。よく分からないままページをめくる手は止まらない。なんかおもしろい。
2投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わってみるとファンタジー小説だったけど、世界観はシャーロック・ホームズという不思議な感覚。後半は世界があっちこっちと移り変わりが激しくて頭がついていくのが大変だった。けど、個人的には大好きなワトソンが中心だったし、ホームズとの絆も盛り沢山だったし、十分楽しめました。原作者のコナン・ドイルの思いをオマージュした作品だったかなーとも思う。確かコナン・ドイルもシャーロック・ホームズという人物の人気が凄すぎて、原作者としての自分が蔑ろにされている感に苦しみ、シャーロック・ホームズへの嫉妬のあまり、作中でホームズを殺して、小説を終わらせてしまおうと思ってた過去があったはず。ヒット作を生み出した作者の苦悩に寄り添った作品なのかもしれない。
7投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログシャーロック・ホームズの登場人物たちを使った森見さんらしいミステリーかつファンタジー。 京都を中心にシャーロック・ホームズおよびジョージ・ワトソンが出てくる。シャーロックのスランプから物語が始まる。舞台が京都だが、それが本家の地名と重なって描かれる。 最初はパロディーかオマージュかと思ったが、全然違うので、シャーロックホームズと思って読むと拍子抜けするので注意。中盤から森見さんらしい不思議世界観がメインで、ファンとしては楽しい。
1投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログここはヴィクトリア朝京都。寺町通221Bに住む名探偵シャーロック・ホームズは、長らくスランプに悩んでいる。相棒の医師ワトソンはそんな親友に振り回されてうんざり気味。奇行を繰り返す下宿人モリアーティ教授や探偵を開業したアイリーン・アドラー、ワトソンの妻メアリまでが加わり、事は混迷を深めていく…。 「ヴィクトリア朝京都」という発想の勝利(笑)。まったりコメディかと思いきや、後半はこの街の秘密が明かされるというメタ構造。ミステリというよりはやはり森見ファンタジーだが、ラストに漂う一抹の切なさにしんみりさせられた。舞台向きの作品かもしれない。
1投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログこれは「幻想小説」の形をとった「二次創作」…か?(最大の褒め言葉) "470ページもあるのだから最後にはトリックの回収もあるだろう"と甘い考えで読んで失敗しました(笑)図書館の新刊人気作の棚で偶然手にしたのが運のツキでした。 河出書房の「完全版」を謳うホームズを数冊読んでいたおかげで、登場人物名が原作をきちんと反映している事だけはわかったぞ!それが最大の成果(泣)
24投稿日: 2024.04.24
powered by ブクログ京都設定に外国人…最初は全く理解できなかった。 何とか設定は理解できる様になったものの、後半は内容が理解できなかった。 外国人作家の訳本を読んでいる様だった。
2投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログコメントを読む感じファンの方には好評のよう。 200ページくらいなら良いかも。470ページは長すぎる。 京都の意味はない。ファン向けの設定なのかな。
1投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログ久しぶりにこんなに分厚い小説を読んだ。 ツイッターでよく見ていて、本屋を探したが売り切れ。少し離れた本屋でやっと見つけた。 シャーロックホームズの話かと思いきや、舞台は京都。話があっちに行ったりこっちに行ったり、京都の土地勘もあまりないので、思考が散漫に。 読み応えのある小説だった。
2投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログえ、ちょっと待って全然わかんない( ^ω^ ) 京都にホームズがww ビクトリア朝京都と来ましたかそうですかwww と最初は森見作品特有の雰囲気を面白く感じてたんですが 竹取物語とか東の東の間が出てきたあたりからファンタジーな世界に脳みその処理能力が追いつかなくなってきた展開が無理やりすぎるよー( ^ω^ ) 走れメロスの時も結局なんのこっちゃwwって感じで、でも作者特有の言葉回しとかが好きで読んじゃったんだけど、今回そのテイストも控えめでう〜ん… 最後まで読んだけどやっぱわからん!で終わりました( ^ω^ ) ホームズシリーズの原作読んでればもっと分かりやすかったんだろうか?? それすらよくわからん笑 とりあえずワトソン先生メアリが生きてて良かったね!
5投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログモリミーならではの森見登美彦世界観!!という感じを久々に味わえて良かったです。また近いうちに再読して作品を自分の中に深く落とし込みたい所存。
8投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今まで考えたこともなかったけれど、京都とロンドンってなんか似てるかも。歴史深い佇まいといい高貴な趣きといい。そんな街なのだから不思議な縁で繋がっていてもおかしくない? そんな2つの街を舞台に森見節が冴え渡った今作。 以前読んだ『熱帯』を思い出させる摩訶不思議な作風に、自分の現在地を何度も見失いそうになった。 モリミーの創作した巨大迷路に嵌められていく感 覚。何が本当で何が偽りなのか。ここは何処?貴方は一体? 読了後も物語が終わったように思えないのだから始末に終えない。ふわふわした余韻に惑わされつつ、元いた場所へなかなか辿り着けないでいる。私の知らないところで、ホームズやワトソン達の物語は永遠に続けられているのではないか。モリミーお得意のパラレルワールド?なんとも不思議な読後感に今なお囚われ続けている。
38投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログ最後はあっという間の展開に。ついていけないところもあったが、メアリとワトスンのシーンなどは心打つところがあった。
0投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログとても凄くてびっくりした。 いつものお気楽な森見登美彦作品だと思って読んだら、京都とロンドンと現実とファンタジーと竹取物語が入り混じるとても複雑な物語だった。ホームズとモリアーティ教授の描写が『ジキル博士とハイド氏』のようだったのも偶然ではないのだろう。 ホームズ・オマージュのミステリー・ファンタジーとでも言うべきか。 京都のホームズは森見作品らしい人間味のあるホームズで楽しい。 ロンドンのホームズはまた違うしっかりとした文体で書かれていて、森見氏はこんな風にも書けるのか…とそら恐ろしい気持ちになった。 どちらのホームズからもワトソンへの愛が感じられて良かった。 あと、個人的にお気に入りの登場人物・マスグレーヴくんがわりとメインで出てきたのが嬉しかった。 森見登美彦ほど竹取物語に取り憑かれた作家はいないのではないか?ホームズにも絡めるとは…。 森見登美彦の底知れなさを思い知った。
9投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログシャーロックホームズの世界と京都が、こんなにもマッチするとは思わなかった。森見氏の描くビクトリア朝京都の街並みが目に浮かぶようだった。また遠い過去に読んだシャーロックホームズの登場人物たちが、面影は残しつつパロディ?と言わんばかりのキャラクターとなって登場し、面白かった。 後半油断していると、話がジェットコースターの如く急展開して、戸惑った感は否めない。しかし、京都に新しいホームズの世界が溶け込んでいる感じが好きだし、この作品で聖地巡礼をしたくなった。
18投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログ★5 絶不調ホームズの大冒険? オマージュ満載の痛快ドエンタメ小説 #シャーロック・ホームズの凱旋 ■きっと読みたくなるレビュー おもろい!★5 いやー、こんな小説は森見登美彦先生しか書けませんよね、最高。四畳半神話大系を読んだ時も発想力と世界観にひっくり返りましたが、今回もぶっ飛んでました。 あらすじとしては、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズのキャラクターたちが、ヴィクトリア朝京都ですったもんだ大冒険する物語です。 名探偵であるはずのホームズがスランプに陥り、さらに投げやりな人生を送っているところ、働けよとワトソンが尻を叩くという構造で物語が進行していく。オリジナルシリーズの様々なオマージュが仕掛けられているのですが、決してそのままミステリーにするのではなく、まるで違った作品になっているのです。 キャラクターがとにかく強烈なの。まったく覇気のないホームズにイライラしながら、ワトソンの煮え切らない態度にもソワソワ。そこにワトソンの奥様メアリの叱りっぷりがまるで鬼嫁。さらにアイリーン(ホームズのライバル探偵)と徒党を組んで頼りない男どもを追い込んでいく様子は、まぁ爆笑でしたね。 さらにモリアーティ教授も登場し、あんた敵キャラちゃうんかいと… そして一章のオチなんかはオリジナルを思い出させてくれる一幕で、これもニヤニヤがとまらなかったです。 京都を基にした舞台なんですが、全く違和感がないの。というか物語が細部までしっかり作りこんでるから、むしろ調和してるという恐ろしさで、是非このままアニメ化してほしいですね。 ストーリーとしても、さすがは先生の作品ですよ。なんつーの、物語がうねってますよ、半端ないです。そして思いもよらなかった展開なのに、なにこの腹に落ち感。なにこの終止感! と…、詳しくは語れないのでパッションだけでごまかしています。ただ難しく考えずに物語に浸るのが吉でして、これが森見ワールドなんですよね。 素晴らしいエンタメ小説、日々疲れているひとには超おススメしたい作品でした。 ■ぜっさん推しポイント 幻想的でコミカルな中にも、どこか生きづらさや満たされない気分になる本作。終章まで読むと、なぜ先生がこの小説を書こうと思ったのか、理解できたような気がしました。 誰しも理想の人生を歩めるとは限らない。いろんな生活環境や人間関係があるし、どんなに努力しても上手くいかなないことなんていっぱいある。捨て鉢になったり、人に迷惑かけてしまうこともあるでしょう。 でもやっぱり神様は見ている。その人の進んできた過程によって、それ相応の結果が伴うんだと信じたい。 明日も仕事で憂鬱な気分になっちゃうけど、目の前にことから逃げ出さずに向き合ってさえいれば、きっと楽しいこともあるし、うまくいく未来がやってくる。 夢や希望、しかし厳しい現実… その狭間にある苦痛を救う魔法みたいな何かを感じられるのです。
126投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんだか煙に巻かれたような、結局どういうことだったのかはよくわからないけど爽やかで気持ちのいい読後感。 ホームズシリーズを予習してから臨みましたが、原作のような探偵小説を期待するとちょっと読み進めるのがしんどくなるかも。原作からキャラクターと設定を借りたファンタジー小説というのがしっくりくる、かな? 森見登美彦という作家が好きな自分と、原作のシャーロック・ホームズが好きな自分とで評価が割れる、なんとも難しい作品でした。 個人的には仕事で悩んでいたので、スランプに陥ったホームズのことが他人事とは思えず、彼がアイリーン・アドラーに正論の矢をびしばし打ち込まれるシーンは胸が痛かったです。 森見さんはそういう、悩みから抜け出せずうじうじしている人間の情けなさを、愛を持って笑える形で描き出してくれるので安心して読めます。
3投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ホームズ作品を読んだことがないのでそもそもよくわからないのですけれども、最初はずっとスランプの話が長くて、その後面白くなるのかな?と思ったら、摩訶不思議な話になってしまったので何を読んだのやら?で終わってしまいました。 やはりホームズ作品読んでないとダメでしたね!
3投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログさすが、森見登美彦! テンポ良く話が進んで、シャーロックホームズのスランプって、面白い! だったが、話の全体は映像化してほしいと願う作品だった!
1投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まんまと騙された!! "シャーロックホームズ" もうこの言葉だけで面白さを期待してしまう しかしコナンドイルの本は読んだことはない それでもその名前を聞くと これは面白いものだ!と思ってしまうのは 数々のオマージュ作品が私の中で良い印象だったから 今回もきっと…っ! 名前はそのままだが、場所は京都…?? いや、ヴィクトリア朝京都?? 名探偵ホームズのスランプ… ほう、そんな入りですか… と期待と不安の入り混じるわくわくな入り口からの大迷宮に迷い込んでしまいました。 作者色バリバリで忘れていた記憶が彼方から〜 そうだった相性悪いんだった〜 この方の作品が好きな方にはどっぷりワールドに浸れる作品なのではないかな? 本の装丁素敵だし。 コナンドイルを読んでみる気がおきた一冊でした。
2投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログいつもの感じで大変面白かったのですが、登場人物の名前が外人だと、だれがどの人なんだか迷ってしまいます。とりあえず一気に読んで安心した後、もう一度ゆっくり読むのがいいかも。
1投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログいったい何を読まされたのか。 ほとんど元祖シャーロック・ホームズであり京都が舞台で、〇〇通り、京都の街並みの説明がずらずらと。 また、ホームズのスランプの説明が長い。 さらに、東の東の間の謎解きはされぬまま。 元祖シャーロック・ホームズもファンタジー色は強いが、それを真似た感満載だった。 酷評過ぎて森見登美彦ファンには申し訳ないが、率直な感想です。
39投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログ表と裏、どちらが本物なのか 摩訶不思議なワールドのお話 「夜は短し歩けよ乙女」を読んだとき、本当に読了までの道のりが苦しかったので、もりみー作品は避けていたのですが、今回リベンジ 結局、どういうことかわからなかったけど、前回ほど読みづらさはなかった。 でもホームズをそこそこ読んでいないと 面白さは半減かも
6投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白そうだと思ったが,世界が反転して反転して,疲れるので読み進めるのが辛い~寺町通り221番地のBのハドソン夫人の家に下宿するシャーロック・ホームズのスランプが長い。心配で家を訪ねるのは,妻のメアリーが良い顔しない。嘘をついて行ってみると,家主は3階に住み着いた元物理学教授のモリアティーの様子が変だという。一晩中歩きまわったあげく,モリアティーとホームズはスランプ中の仲間としえ仲良うなったらしい。ハドソン夫人はスランプ脱出のためのヒントを得ようと霊媒のリッチブロウ夫人の許を訪ねるが水晶玉に映るのは十代の女性,そういえば知り合う前にホームズはレイチェル・マスグローブ嬢失踪事件を未解決で残していたはず。しかし,水晶玉のトリックは妻メアリの友アイリーン・アドラーが見破ってしまった。洛西のマスグローブ家を訪ねるとそこにもリッチブロウ夫人が現れて降霊会を催すという。レイチェルはこの東の東の部屋から消えたというのだ。実際に不思議な現象が起こって,出現した階段に引き寄せられてリッチブロウ夫人は消えかけた。ホームズは竹林で生活すると言い,モリアティー教授は東の東の部屋で消えてなくなり,代わりに12年ぶりにレイチェル嬢が帰ってきた。モリアティー教授の部屋にはビクトリア朝京都と似ていて違うロンドンという街がミニチュアで飾ってあり,僕はこのロンドンを舞台に未解決の事件を解決事件として冒険譚を書こうと思い立つが,ある日目覚めると僕自身がロンドンの街でモリアティー教授を追っていた。モリアティー教授とホームズの関係は…?~京大って陰鬱で馬鹿で,スランプが長く続く人が多いのだろうか。スパンと竹を割ったような手応えがない。ぐずぐず殿の中を這いずり回っているようで
3投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログ森見登美彦氏の久しぶりの新作、ワクワクして手に取った。今回のタイトルはシャーロックホームズの凱旋、なるほど、走れメロスやサマータイムマシーンをベースに書き上げた過去作品のように、今回は京都を舞台にしたコメディかと、予想。 小学生の時に読んだシャーロックホームズの活躍に想いを馳せながら読み進めていく。 んー、どうやら、今回は微妙かな、と思ってしまった。 オマージュするにしても、これは少しホームズを崩しすぎだし、カッコの悪い、スランプに陥ったホームズを見るのは少し嫌だった。一度、本を横に置いていたが、さりはさりとて、森見登美彦氏の新刊だ。読まずにいるのも、と思い直し、再度読み始めた。 アイリンアドラー、メアリー、モリアーティ、懐かしい名前が続く。 物語の中盤、東の東の間という説明のつかない謎が現れ、その後、モリアーティは東の東の間に飲み込まれた。 失踪したモリアーティの部屋に入るホームズとワトソン。そこには京都ではない街並みの模型と、ロンドンという文字。 ここから、物語は加速する。今までただのホームズのオマージュ作品、パロディ作品を読んでいたと思ったが、森見登美彦氏が得意とする、薄気味悪さを感じた。「きつねのはなし」、「夜行」のような気味悪さ。 ラストはネタバレになるため、ここでは省くがこの作品はシャーロックホームズのハッピーエンド版、キャラクター達の救済なのだと思った。 森見登美彦氏の「熱帯」のように、物語の中に新たな物語が登場するような、、それはそれでいい。本の世界は自由だ。ホームズやワトソン、アドラーが仲良く生きている世界があってもいいじゃないか。 そうして、京都に舞い戻ったホームズは凱旋した。滝に落ちた世界にではなく、桜舞う山に。 京都が舞台の森見登美彦作品。 「夜は短し走れよ乙女」や「宵山万華鏡」、「四畳半神話体系」の京都の世界をまた取り上げ、さらに深い異世界版京都を創ってほしい。次の作品は阿呆大学生か狸、天狗が阿呆なことをする作品だったらいいな。
5投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログビクトリア朝京都という設定がもう森見さんでなくては書けないね!と思う状況。 何が真実で何が幻なのか。 ホームズのスランプが呼び起こす事件や謎は? ロンドンの出来事は? 混沌の連続。 ワトソンの苦悩も頷ける。 まいったねぇ〜の読後感。
13投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めての森見作品。 舞台はビクトリア朝京都。探偵ホームズは大スランプ中で、モリアーティ教授も同じくスランプ中。オリジナルのホームズ小説の登場人物が関係性を変えて登場。 面白い設定でしたが、半分くらいまでは、リズムに乗れずなかなか読み進められなかったので★3つ。 ビクトリア朝京都とロンドン、入り組んでて不思議な世界観でした。
7投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
好きなものと好きなもののコラボレーション第2弾! 駅の本屋さんのポスターで森見さんの新作新刊を知って、即購入! 装丁の色味もモチーフも絵柄もかわいくてわくわく。 冒頭の、「ワトソンなくしてホームズなし」を復唱させるところから心掴まれた! ベネカン版SHERLOCKが大好きなので、そのキャストを思い浮かべながら読んだ。 ベネカンが京都にいたら…という素敵な想像ができた
2投稿日: 2024.04.03
powered by ブクログこの本を読んだきっかけは、「森見登美彦」の名に惹かれたからです。 きっかけは、それだけでした。 私は、「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」の幻想を彼に求めていました。早くあの京都の夜を、またあなたの幻想と共に見せて欲しい。あなたの幻想なしでは、もう私は現実を直視できない。その想いから、先日バイト先から振り込まれた金を、大学のATMから手に取り、書店へ向かいました。 1980円の本を手に取り、ワクワクした気持ちで読み初めました。 読み始めてから30ページ、もはや中盤に差し掛かるまで「つまらない」「停滞している」「もう学生ではない彼に、あの軽快で軽薄、テンポの良さを求めるのは酷かもしれない」 そうとまでも思いました。 しかし、それは見当違いも甚だしかった。確かに、求めていたテンポの良さや、胡乱な文体、妙ちきりんな自信から詭弁を振りかざす登場人物はない。 私が先に述べた過去作を読んでいたのは中学生の頃で、コレが芯を食っている批評なのかは担保を致しかねる。しかし、私はこの文章に惹かれていた。それが記憶の混濁と共に脳内で改竄され本の内容が薄まっていこうとも、私はコレが好きだった。 私は、森見登美彦の作品で読めていないものもある、「ペンギン・ハイウェイ」、「熱帯」・「太陽の塔」などなど、むしろ私は彼の何を知っているのだろう。私など、彼の織り成す京都の夜の幻想に焼かれた田舎者である。 その上で、その上でだ、彼について語らせてほしい。 彼の文体から失われたものと、新しく得たもの。 過去作。自由さから投影される、将来への無頓着さと現実への焦り、現在の怠惰へ忠実ながらも打ち込むものを探し、自己を確立しようと藻掻く姿は中学生の私の胸をうつものだった。 しかし、「シャーロック・ホームズの凱旋」からは昔のような古めかしく、煙に巻くような文体は見られない。見られるのは、作中に出る科学者、探偵のように現実を見つめた言葉だった。がっかりした。 ただ、ただ、待って欲しい。ここで戻らないで欲しい。 私はこの本に、ガッカリなどしていない! そう叫んでいる私がいる。彼の夢想、幻想は形を変えていただけだった。どう足掻いても彼の夢想に魅了されている事を読み終えてから気がついた。 友達に読んで欲しい、みんなにも読んで欲しい!でも、この夢を他人に渡したくない。そう思う文章を毎回、森見登美彦は見せてくれる。読み終わってからしみじみおもった。
7投稿日: 2024.04.02
powered by ブクログ森見登美彦さんの描く京都で活躍するシャーロック・ホームズ。これはどうしたって買っちゃうよね。 (引用) 私たちは四条大橋の西詰に出た。壮麗な国会議事堂が鴨川に沿って南に延び、時計塔(ビッグ・ベン)が聳えている。鴨川の限はいよいよ深くなって、四条大橋はあたかも雲の中に浮かんでいるように見える。橋向こうに広がる祇園の街も限の海に沈み、赤い提灯の明かりだけがだけが朧に浮かんでいる。鴨川の対岸には大劇場「南座」がそびえているが、こちらもとっくに明かりを落とし、その大きな屋根が中世の古城のように黒々としている。ビッグ・ベンの鐘が鳴り始めた。ちょうど零時になるところだった。荘厳な鐘の音が夜の街へ広がっていく。 この奇妙で魅力的な街はなんだろう。陶然としてしまう。 文体ももっと翻訳調の本家のものに似せて欲しかったなあ、なんて思いながら読み進めると、内容は推理小説らしくなく、仕舞いにはメタ小説(?)らしい展開を迎える。 ロンドンの世界と京都の世界を行き来するんだけど、あんまりスッキリしてないなと感じた。
3投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログサクサク読めた 森見登美彦劇場 言葉選びや物語の流れが好き 起承転結がはっきりわかり読みやすかった 謎が残る場面もあり煙に巻かれた感もある あの世界の人たちにもう会えないと思うと寂しささえ感じる 森見登美彦先生の次作も楽しみになった
2投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログヴィクトリア朝の京都の街の描写がとても良かった。京都の通りを辻馬車が行き交うって似合ってるかもだが、 肝心の内容は、長々と繰り返される異次元の描写とかに疲れたのが正直な気持ち。お馴染みの登場人物も勿体ない使い方で残念だった。☆2かで迷った。
12投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログ森見さんの本、初でした。 正直あまり理解できていないまま最後を迎えてしまったのですが、他の方のレビューをみると、「森見さんらしい」というご意見が多く、そうなのか〜勉強不足だったかなと思いました。 ヴィクトリア朝京都の世界観はとても素敵でした。
3投稿日: 2024.03.30
powered by ブクログなかなか楽しく読めるものの、だんだん読み進むにつれ、むむむ、結構問題作かも。最近のモリミーらしいとは言えそう。
13投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログ長い間スランプだった森見登美彦が7年の月日をかけて、シャーロック・ホームズに自分を投影して書いたと言われる作品。 森見さんに限らず、作家のスランプはきついんだろうなと思う。おそらく真面目な森見さんは、すごーく頑張って書いたのだろうなというのを感じてしまう。今までの作品にあった軽やかさとスピード感が今ひとつなので。 親友の万城目学が直木賞をとった「八月の御所グラウンド」の軽やかさとは対照的で、なかなが前に進まないストーリー展開に途中で飽きそうになってしまった。 今回は、特に前半の長さが気になった。こんなに長い作品にしなくてもよかったのでは? 「有頂天家族」の頃の軽やかさとユーモアの復活を願うばかり。 とはいえ、久々の森見ファンタジーワールド。4章の終わりくらいから、森見登美彦らしい世界が開けてきて後半は一気読みした。 やっぱり森見登美彦さん、真面目なんだろうな。 ずっとファンでありたい。
26投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログ一応最後まで読めたから(限りなく1点に近い)2点 シャーロック・ホームズ譚で舞台はビクトリア朝京都 って設定に興味をそそられ読んでみた。 読んでて最初は違和感しかなかったがやがて そーいやベーカー街だろうと寺町通りだろうとどちらも知らない土地でどっちだろうとそこに意味は無いんだ。なるほどそういう事かと思い読み進める。 登場人物が自らを小説のキャラだと言い始めるメタ的な展開でラストは全てを放り投げる感じ。 この作者は初見だったが肌に合わない。
4投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログ舞台がヴィクトリア朝京都。この設定がなかなか飲み込めず、話が全然頭に入っていかなかった。またシャーロック・ホームズの原因不明のスランプ期が長すぎて全然スッキリしない展開に若干イライラした。
2投稿日: 2024.03.26
powered by ブクログ長編の割には面白くなかった。 シャーロックホームズに興味が無かったのがいけないのだろうか。文章も読みづらく、なかなかストーリーに没入できなかった。
3投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ森見登美彦さんの作品はたぶん全て読んでいる。登場人物たちのなんとも憎々しくて愛らしいところが大好きなんだけど、今作のキャラクターはすでに他の作品で生まれたものだからどうなるかなと思っていた。 シャーロックホームズの原作はまともに読んだことがないけど、もともとのキャラクターの性質を残しつつ、森見登美彦風にちゃんと仕上がってる感じがして、作風に違わず、でも新しい展開でおもしろかった。
4投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログ全体を通して探偵推理小説ではなく、完全にファンタジーな小説だったので、シャーロックホームズを求めていた私としては良さがよく分からなかった。 登場人物はこれまで通りイギリス名なのに、場所の名前だけが京都の日本名になっていることがずっと違和感だった。 原作のシャーロックホームズが好きな人にとっては、あまり受け入れられない話の展開だったように思う。
4投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログやっぱり森見登美彦さんの作品は大好き。 純粋に小説を楽しめる。 スランプに陥ったシャーロック・ホームズの復活劇 どのキャラクターも魅力的でなんか憎めずに好きになっちゃう。
3投稿日: 2024.03.22
