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スピノザの診察室
スピノザの診察室
夏川草介/水鈴社
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総合評価

898件)
4.4
445
321
76
12
3
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    心温まる物語が好きな方、哲学的思考性のある方、京都が好きな方、甘いものが好きな方におすすめ。 最先端の技術で命を救うことが使命だった凄腕医師が、地域の町医師に転職し、多くの高齢患者の避けられない死と向き合う中で、医師にできることは何なのかを見つめなおす物語。 "たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる、できるはずだ、というのが私なりの哲学でね。そのために自分ができることは何かと、私はずっと考えているんだ" 本作の魅力は何といっても全体に漂う温かい空気感。 主人公の哲郎をはじめ、登場人物みんないいやつで言葉のひとつひとつが丁寧。死という少し重めなテーマを扱いながらも京都という舞台も活かし、美しくて上品な物語に仕上げてくれています。 "あっちの世界への道は基本的に一方通行です。(中略)となると、この端正な庭もあの美しい東山も、好きなときに眺めることができません。せっかくこちらにいるのですから、あまり急ぐのも、もったいないと思います" 「いっそのこと、早くあの世へ行ってしまった方が楽ではないか」とこぼす患者さんに、哲郎がかけた言葉。 なんと美しい言葉でしょうか。 「頑張って生きなさい」と背中を押すのではなく、「急ぐのはもったいない」と寄り添う姿に心をふるわされました。 心温まる系が好きな方、死とは何か、哲学的な思考性がある方はハマると思います。

    1
    投稿日: 2026.02.15
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    続編があるということでまずは、と読んでみた。『神様のカルテ』も好きだったけど、こちらはより諦観が強いかな。でも、その中でも希望を見失わないというか、世界の残酷さを知ってなお己のできることを見つけようとするひたむきさが滲む。 マチ先生と花垣先生のバディ感もいい。進む道は違えど同じ医療を志す人なんだなと感じられる。背中を預けられる関係はいいものである。

    1
    投稿日: 2026.02.12
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    今作も続編の『エピクロスの処方箋』も本屋大賞にノミネートされているので、気になってまずは『スピノザの診療室』から。 大学病院の出世やら権力闘争やらのガツガツドロドロした人間ドラマを描いたものも面白いが、こちらの主人公マチ先生は、将来を嘱望された内視鏡手術のプロでありながら、家庭の事情でこの白い巨塔から降り、診療所で地域の医療を担うことになった人。 もともとは野心もあったと思うが、今は患者一人ひとりと向き合い、生と死、幸せとは何かを深く考えながら診療するマチ先生の姿は、患者や周囲の人たちのみならず、われわれ読者の心もあたたかくしてくれる。 マチ先生は優しさと同時にものすごく冷めた視点を持っていて、この人のことをもっと知りたいと思わせる素敵なキャラクターだ。続編も楽しみ。

    17
    投稿日: 2026.02.11
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    医者という職業のこと 死を迎えるということ 生きていくということ 色々と考えさせられる小説でした。 それと京都の和菓子、阿闍梨餅しか食べたことないから、長五郎餅と矢来餅は食べたいと思った!笑

    10
    投稿日: 2026.02.11
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    もっと早く読みたかった。 と、思えた本でした。 京都の風景が見えた。色んな甘味もすごく気になった。 なにより登場人物みんなに息があり、熱があり、そこで生きているような感覚があった。 『がんばらなくても良いのです。ただ、あまり急いでもいけません。』 マチ先生は38歳。 どんな38年を生きたら、こんな温かい、大きな人間になれるのだろう。 一欠片でもあやかりたい。 そして、できることなら、私の人生の最後もマチ先生に看送ってほしい。

    3
    投稿日: 2026.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人の生死や、切迫した医療現場でも、冷静であることにはとても意味がある。 自分の人生においても、感情的になること、焦ること、慌てることは良い結果を生まないのかもしれないと思った。 そして、基礎基本を大事に、自分と患者と向き合う姿勢は、私の心をスッと静かにしてくれた。 治らない病気を抱えても、幸せに生きることはできる。治る=幸せ、治らない=不幸せではないという主人公の信念、願いにはとても元気づけられた。

    2
    投稿日: 2026.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    医療者ゆえの倫理的ジレンマや死生観 終盤のマチ先生の言葉、妹が教えてくれたこと、だからこそのスピノザ 2026本屋大賞ノミネートのエピクロスの処方箋を読むために前作読んでおくか程度の気持ちだったが、読んでよかった

    3
    投稿日: 2026.02.09
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    プロローグ 目の前には、網代笠をかたどった形のソレがある モッチリとした食感のそれと、アッサリとしたアン とのマリアージュはサイコーだ 食すまえから、舌鼓を打ってしまう 柔らかいアレを触るように、大事にソレを手に取ると、ゆっくりとそしてほくそ笑みながらソレを頬張った! 本章 『スピノザの診察室』★4 「おおきに、先生」 主人公の人となりと、本作の内容を煎じ詰めたら この一言に尽きるだろう  素晴らしい物語だ 患者の顔が視える診療 大きな病院では、決して得られることのない 安心感が得られる、小さな街の病院の大先生だ! 主人公の雄町さんは、何となく成瀬に似てるし、 南さんとの関係、龍之介の行く末も気になるから 『エピクロスの処方箋』も読もう そう思った!!! エピローグ 柔らかい“アレ”の正体は想像に任せるが 網代笠の形の“ソレ”の正体は、勿論、阿闍梨餅だ! 本書を読むと、阿闍梨餅が無性に食べなくなる 触感も食感も甘い感じも“アレ”そっくりじゃないか そう思った(¯―¯٥)8v♪ 本日は、東京も吹雪、本書の舞台でもある京都は、 恐らく盆地気候ゆえの底冷えであろう そして、ブク友の女性陣からの冷たい目線も 感じられるので、そろそろ退散しよう 更にそうも思ったm(_ _;)m8v♪                         完

    56
    投稿日: 2026.02.08
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    登場人物が、全員魅力的。 京都の風景や四季の移ろいが、細かく描写されているところも大きな魅力の一つ。 哲学をもっと学びたくなる。 深い哀しみを知ると、人は強くなる。 こんな温かい医療現場があればいいな。

    2
    投稿日: 2026.02.08
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    主人公の仕事に対するプロとしての向き合い方がかっこよくて憧れる。 医療は理系で科学に近い領域だと思っていたが、突き詰めていくと哲学に近づいていく。 死を目前にする人たちがどんな生き方をするのがその人にとって良いかは、科学で答えを出すことができないと思う。また、科学的な発想で考えるなら医療には無限の可能性があって医療が進歩すれば問題を全部解決できると思うかもしれない。でも、どれだけ医療が進んでも人が死ぬということには抗えない。むしろ、最終的に死んでしまうのならば今、自分に何ができるか。その人がどんな生き方を望み、どうすればサポートできるか。答えを出すのではなく、考え、行動し続けることが大切だと知った。 「世界には慈悲も慈愛も存在しない。努力も忍耐も役に立たない。無数の歯車ががっちり組み合って、延々と果てしなく回り続けているような冷たい空間が広がっているだけだと。」 この表現を最初読んだ時、諦めているような考え方なのかなと思ったが実は違った。この前提に立つことが大事なのだ。世界はただ時間が流れ、そこに自分の体があって生きているだけだということ。それは終わりではなく、そこからはじまる。じゃあ、「自分は何をしよう」と。読み進めていく中で、この考え方がなんとなく理解できてきたとき、主人公の終盤の言葉がとても心に残った。 「人は無力な存在だから互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう。手を取り合っても世界を変えられるわけではないけど、少しだけ景色は変わる。真っ暗な闇の中につかの間、小さな明かりがともるんだ。その明かりは、きっと同じように暗闇で震えている誰かを勇気づけてくれる。そんな風にして生み出されたささやかな勇気と安心のことを人は「幸せ」と呼ぶんじゃないだろうか。」 なるほど。幸せの定義って今までいろんなものを目にしてきたけど、これはとても良い考え方だと思った。 「幸せは身近に溢れているのよ」といったよくある言葉はあまり好きではない。身近な幸せに気付けなければ一生幸せになれないではないかと感じてしまうからだ。 でも、この主人公の言葉は違う。どんなに頑張っても変わらない現実や世界を目の前にして、そんな弱い自分を受け入れる。だからこそ、人は他者と支え合うのである。そして、支え合う中で生まれる、「自分はここにいても良い」と思える感覚が、幸せなのだと思った。特別、何かに気付かないといけないのではない、何にも気付かなくてもいいのだ。人との関係の中で自分の存在を認められること。それが大切だと感じた。

    2
    投稿日: 2026.02.06
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    夏川草介さんの作品、初読みです。 2026年初作家、12人目です! 考えてみたら、医療もののドラマや漫画は大好きなのに、小説はほとんど読んだことがありません。 小説で、医療ミステリーは読んだ事はあるんですけど。 すごい奇跡的な治療で命が救われたり、画期的な術式で手術が行われたりといったエンタメ的な話ではないです。 高齢者の末期癌患者を往診して、頑張れとかあきらめるなとか励ますのではなく、そんな急がなくっていいというマチ先生がすごく良かったです。 スピノザが哲学者だということも知りませんでしたが、生きるということ、死ぬということ、幸せということ色々と考えさせられるお話でした。

    46
    投稿日: 2026.02.05
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    人の幸せとはなにか、京都の小さい病院で働く内科医が患者の病気や死を通して考えを深め、哲学的に考えさせられる小説だった。 この作者の作品は初めて読んだが、過去に映像化もしていて有名な作品も読んでみたい。 また、京都のお菓子がたくさん出てきて、知らないお菓子もあったので、ぜひ食べてみたいと思った。

    2
    投稿日: 2026.02.05
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    とても魅力的な医師雄町哲郎。こんな医師にかかりたい。 登場人物が生き生きと書き分けられているが、筆者の静かな筆致で騒がしくない。京都という舞台もよく似合っている。

    2
    投稿日: 2026.02.04
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    死をドラマチックに演出せず、一つの自然な事象として描く。その装飾を排した記述が、妙にしっくりくる。 舞台となる京都の静謐な風景は、主人公・雄町哲郎の穏やかな姿勢とよく似合っている。彼が発する言葉は、死を目前にした患者やその家族の隙間に、静かに染み入っていく。それは彼が好む甘味のように、過酷な現実のなかでふと心をほどく「しあわせな生き方、死に方」への問いかけのようにも感じた。 医療の現場で、どこまでも誠実で、哲郎のような地に足のついた医師が淡々と、けれど確かにそこに居てくれることが、どれほどの救いになるかと思わずにはいられない。 安易な感動に逃げず、事実をあるがままに見つめること。その潔い静寂の中に、この物語の真実があると感じた。

    40
    投稿日: 2026.02.04
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    マチ先生は医師と患者の間に「神」を見たのかな。エチカでいう汎神論のように。スピノザの思想ってどこか東洋哲学に感じる。

    1
    投稿日: 2026.02.03
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    本屋大賞にノミネートされた時から気になってたんだけど、映画化と続編(エピクロスの処方箋)を知って読まなければ!と使命感に駆られて読み始めた作品。気づけば一気読み! 病気を抱えながらの幸せとはなんなのか。 この答えは人それぞれ違うし、正解なんてないんだなってことを改めて感じた。 こう聞くと重く感じるかもしれないけど、読んでて心が温かくなったし、何回か泣いてしまった。 (個人的に第二話のマチ先生と南先生のところが好き) マチ先生の人柄が素敵だし、周りの先生方との関係性も良すぎた〜◎

    2
    投稿日: 2026.01.31
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    はじめはなかなか話が進まなず、読み進めるのに時間がかかったものの、文章はとても読みやすい。さらさらと読める文体はまるで水のようだと思った。 秋鹿先生の、「勇気をもらう」件に共感。 日々擦り減っていく毎日に力を注ぎ足すこと、いるよね、人って、そんな強くないもんね、って思った。

    12
    投稿日: 2026.01.31
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    診療所で働く医師の話。 よく聞く日本での老人医療の世界とほんの少しの哲学の話。 スピノザは知らなかったから、読んでみよう。

    3
    投稿日: 2026.01.29
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    前半なかなか進まず、ちょっと面白くなってきたところで返却期限が来たので1度返却して、また借りてきた。 マチ先生は考える。どうすれば人は幸せになれるのか、病気を治せば幸せなのか、治らなければ不幸なのか??? んー幸せは自分が決めるんじゃなかったっけ? 90歳で大腿骨を骨折して歩けなくなった年老いた私の母は不幸なのだろうか。歩けていたら幸せなのだろうか。他人の幸せについて考えること自体がおこがましいと思うのだけれど、ただ1つ確かなことは、母の娘として産まれ、育ててもらい、見送ることが出来る私はとても幸せだということ。母にその幸せのお裾分けが出来たらいいなと思う。

    3
    投稿日: 2026.01.29
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    京都のお医者さんと患者さんや周りの人の話。 心温まる話が多く、本の中に出てくるお菓子もとても魅力的だった。

    3
    投稿日: 2026.01.28
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    『神様のカルテ』しか読んだことがなかった夏川草介さんだけど、 この本もまた面白かった 医者だからこそ医療現場の緊張感とかリアルさがより伝わってくる気がする 高度な最新医療の研究と、患者に寄り添う思いやりの心と、親族を引き取り育てること どれも想像できないほど荷が重い状況に置かれているにも関わらず、 淡々と冷静に最善を尽くすマチ先生が輝いてみえた そういう人の元で刺激を受けて変わっていく南先生の様子もすごく良かった 手術とか入院とか、前に自分の身にも起きたからこそ 医療系の本を読むと他人事ではないなと考えさせられる

    16
    投稿日: 2026.01.26
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    医療物語 大学病院を辞めて小さな病院へ移った マチ先生の医療物語 京都が舞台なので楽しい 甘党のマチ先生のおかげで 京都のお菓子も出てきてほっとする マチ先生と同居する甥の龍之介くんとの これからの関係が楽しみ 病院の話にしては淡白さを感じました

    3
    投稿日: 2026.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    医療ものを読むのは初めてで、暗いストーリーを勝手にイメージしてましたが最後は全然違う景色を見られました。 もし、自分が余命宣告をされていたとしたらと考えると真っ暗闇に独り放り出されたような感覚になるだろうと思いました。 そんな患者への寄り添い方や向き合う姿勢が温かさを感じた。 「暗闇で凍える隣人に、外套をかけてあげることなんだよ」というフレーズも優しくて素敵だなと思った。 ストーリーだけじゃなく、登場人物も個性的で好きな作品だなと思いました。

    3
    投稿日: 2026.01.25
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    夏川草介著の医療小説は読んでいて心がぽかぽかする。狂気の世界で戦い続ける医者というのは、花垣のように科学をひたすらに追求していくような医者か、マチ先生のように死について考え続けることのできるような医者でないと精神が追いついていかないんだろうな。 矢来餅 阿闍梨餅 長五郎餅、京都にいる間に食べに行こう。

    9
    投稿日: 2026.01.23
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    登場人物がみんな個性的なのに、温かな人間模様が何ともほっこりする。医療に関して知識がなくても読みやすいし、手術の描写もあるがそれほど気持ち悪くもない。死に対してどう考えるのか、医者として本当の意味で患者に寄り添ってくれる、どこを読んでも温かさを感じる本だった。最後の亡くなった人からの言葉には思わず涙が出そうになった。京都の和菓子も食べてみたくなった。

    3
    投稿日: 2026.01.22
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    京都が舞台のドクターの話。 初めて聞く難しい言葉も、知ることもなかった病気も情景が浮かんで、涙し、私は医者か?と大きく勘違いさせてくれてくれました。

    19
    投稿日: 2026.01.21
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    たとえ病が治らなくても人は幸せに過ごすことができる。 スピノザは哲学者 人間は無力だが努力をすることは大切 マチ先生がいたらとても心強いな 患者も医者も 甘党だという設定がよかった 妹が亡くなりその息子と暮らして行くため 大学病院は辞めてこじんまりとしている病院で働く 世の中は残酷だと知りながらも生きて行く 京都が舞台

    3
    投稿日: 2026.01.21
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    医療の現場で交差する生と死を淡々と描きながら、その奥に命の尊厳への深いまなざしがある物語だった。現役医師だからこそ書ける、現実に寄り添った問いかけの数々が印象的。患者たちの選択や最期の姿を見つめるうちに、「自分の生き方や死に方を自分で決めること」もまた幸福の一つなのだと気づかされる。 「医者は科学者でもあり哲学者でもある」「人は一人で幸せになれない」という言葉が静かに心に響いた。

    6
    投稿日: 2026.01.21
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    とにもかくにもマチ先生が素敵な人すぎて最高。 小説だけじゃなくて色々な物語に触れてきたけど、自分にとっての憧れる人物NO.1かもしれない。 ほぼ日の糸井さんが言う「やさしく、つよく、おもしろく」というフレーズが好きなんだけど、まさにそれを体現している人なんじゃないかなって思う。 マチ先生の土台には果てしないやさしさがあって、やさしさを大切にするために才能と努力で手に入れた圧倒的な強さ(技術)があって、そしてその上に相手に受け入れてもらうためのユーモアまで持ち合わせている。 でも、完全無欠のパーフェクトマンかと言えば、そうじゃない。 目の前の一人ひとりであったり、目の前で起こる事象にとにかく真剣に向き合う。その中で自問自答を繰り返し、ぐるぐると思考を回し続ける。慢心ではなく、疑いを内包する。疑い続けて自信を無くすわけでもなく、自分の現在地や実力や精神性を正確に評価する。 マチ先生は「世界に対して、自分に対して、他人に対してフラット」なんだよなぁ。 これが一番好きなところかも。 自分のロールモデルのような人が見つかってとても幸せ。明日からがんばろう。 エピクロスの処方箋も早く読みたいな。

    4
    投稿日: 2026.01.20
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    野心はなくとも矜持はある 訳がわからないということがわかるだけでも大切だ。読んで分かったと思う読書の方がはるかに危険だからね 仕事に真摯に向き合う人は技能や経験とともに、その人なりの哲学を育てていく 技能や経験は仕事を前に進めるのに役にたつが、哲学はその人自身の器を変え、安心や温かみや優しさなど、理不尽な世の中を進んでいくための勇気となるものを自分と他者に与える

    2
    投稿日: 2026.01.20
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    タイトルのスピノザは哲学者の名前なんだ。「無力でできないとわかっていても、なお努力しらなければならない。」マチ先生の優秀さは人への思いやりへと。本屋大賞いいところまで行きそう。

    7
    投稿日: 2026.01.20
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    穏やかに、真摯に人間に向き合う。 看取りの最後に「お疲れ様でした」と送る哲郎先生の姿に引き込まれました。 最終章、患者さんからの「おおきに、先生」で涙腺崩壊。 読んでよかった、と思えた1冊でした。 続編も間違いなく手に取りたくなります。

    5
    投稿日: 2026.01.19
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    めちゃくちゃ良い話じゃないか!現実は厳しいものであっても、絶望して立ち止まるのではなく、目の前にある事をやり続けることの大切さを教えられた。 P210:理屈の複雑さは、思想の脆弱さの裏返しでしかない。突き詰めれば「生きる」とは、思索することではなく行動することなのである。

    5
    投稿日: 2026.01.18
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    舞台は、京都の町の小さな病院。 人の死、治ることはない病を抱えた患者たち… 重いテーマのはずなのに、個性豊かな登場人物たちによって繰り広げられる物語は、ずっと温かみがあり、安心して読めました。 中でも、主人公のマチ先生が魅力的! 医者としての腕前は凄いのに、全く鼻にかけることなく、ゆったりと構えている姿がかっこいい! 和菓子大好きなギャップも素敵です。 幅広い年齢、性別の方におすすめできる一冊でした!

    5
    投稿日: 2026.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人の命と向き合う難しさや尊さが淡々とした日常から伝わってきた。 「すべてが決まっているのなら、努力なんて意味がないはずなのに、彼はいうんだ。〝だからこそ″努力が必要だと」 「世界にはどうにもならないことが山のようにあふれているけれど、それでもできることはあるんだってね」 哲学は難しそうだけどいつか触れてみたいと思った。

    3
    投稿日: 2026.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    京都の地域病院で働く内科医の雄町哲郎(マチ先生)の話。将来を期待されていたものの理由があり、大学病院をやめたマチ先生だが、新しい勤め先の原田病院で患者の幸せや生き方について深く向き合っていく。大学病院と地域病院では求められるものが異なるが、常に達観していて安心感があった。また、原田病院の鍋島院長、中将先生、秋鹿先生や医療スタッフの人柄も素敵で、それぞれの関係性の良さが伝わり、温かさも感じられた。阿闍梨餅は食べたことがあるが、チャンスがなくて出町ふたばの豆大福を食べたことがないので、死ぬまでに食べてみたい。

    6
    投稿日: 2026.01.15
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    スピノザ、というタイトルからして哲学的要素ありだな〜医療の倫理観とかも出てくるのかな〜、ちょっとお硬い話もありなのかな〜と思っていたが、素晴らしくエンターテイメントとして平易な解説とともにうまくまとまっている。専門的な医学用語も出てくるが、いちいち解説していないのもいい。京都の街の情景もその土地鑑も含めてよく知っている人ならさらに楽しめる。もちろん京都を知らない人でも十分に面白い。映画化されるそうだが、映画を観なくてももう映画的な小説。続編も読みたくなる。

    12
    投稿日: 2026.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『スピノザの診察室』を読んで、人間は簡単に割り切れない存在だと感じた。医療で解決できる問題は限られており、正解や答えがはっきりしない場面も多い。たとえ病気が治らなくても、残された時間が短くても、幸せに生きる人がいることが描かれていた。そんな人を前にした医師がかける「本当にお疲れ様でした」という言葉に、治すことだけが医療ではないと気づかされた。

    3
    投稿日: 2026.01.10
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    自分の読解力がないのか、面白くないし 感動もしなかった。 あまりにも主人公が完璧すぎ、私には神様のようで、つまらなかった。

    29
    投稿日: 2026.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終盤、マチ先生が手術に立ち会う場面は涙モノでした!以下印象深い一文。 人は無力な存在だから、互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう。手を取り合っても、世界を変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変わる。真っ暗闇の中につかむ、小さな明かりが灯るもんだ。その明かりはきっと同じように暗闇で震えている誰かを抱きつけてくれる。そんなふうにして生み出された細やかな勇気と安心のことを、人は幸せと呼ぶんじゃないだろうか。

    2
    投稿日: 2026.01.09
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    マチ先生のような倫理観のある医師に出会えたら患者は幸せに触れられる時間が増えると思う 哲学者と研究者の両面を極めようとしているマチ先生 〝暗闇で凍える隣人に、外套をかけてあげることなんだよ〟なんて粋な台詞なのだろう… 〝妙な言い方になりますが、がんばらなくても、良いのです。ただあまり急いでもいけません。〟 風情のある言葉、と、患者の長男が言っていたが、本当にその通り 粋で風情のある言葉を、会話の中に織り込めるような人になりたいなあ この本は日頃本を読む人ではないと、なかなか楽しめないような言葉選び、文体が多様されている印象であった でも、わたしはこういうお洒落さがとても好き!だった

    15
    投稿日: 2026.01.09
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    人間はとても無力な生き物で、大きなこの世界の流れは最初から決まっていて、人間の意思では何も変えられない。 だからこそ、努力が必要だ。 医学が進歩しても治せない病気もある。 でも、そこに、手を取り合う誰かがいて、どうしようもない時でも、そこに小さな灯りのような幸せを感じられますように。 そんな誰かが皆んなにいますように、と思う物語りだった。 1人で死ぬ時でも、おおきに先生と思える辻さんはいい人生であったと思いたい。

    11
    投稿日: 2026.01.08
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    マチ先生が素敵すぎるし、登場する和菓子も全部美味しそうで京都に行きたくなった。原田病院の理念も素敵でした。そんな主治医にお世話になりたい。

    3
    投稿日: 2026.01.08
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    神様のカルテが好きだったので、図書館で見つけて借りてみた。 同作と同様に、華やかな舞台の上にはいないけど、温和で、いつも柔らかな光で周囲を照らす主人公と、個性豊かで魅力的な主人公の同僚達による心温まるストーリーですぐに惹き込まれた。 神様のカルテと違うところは、主人公は医局の誰もが認める医師として卓越した腕と知識を持ちながら、諸事情で町医者をしているところ。この設定が話を面白くしていく。 また、学生時代に過ごした思い出の京都市内の描写が丁寧で、現実の街とリンクしたイメージが脳内に浮かび、懐かしさと合わせて楽しめた。 続編もあれば必ず読みたい。

    3
    投稿日: 2026.01.06
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    医師の書いた本ということで説得力のある内容だった。 もちろんフィクションなのでおちゃらけた感じや砕けた語彙を緊迫した雰囲気で使っているんだろうなと思ったんだけど、そこが個人的にはあまり受け付けなかった。 スピノザの世界の総数が決まっていながら、努力する必要があると説いた理由。そこまで描いてほしかったというのもある。 色んな点で個人的に物足りなかったかなぁという感想。

    5
    投稿日: 2026.01.04
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    同年代の同じ消化器内科医として、共感することがすごく多い。日々の診療で葛藤したり、悩んだり、もしかしたら幸せなのかもと気づいたり、、。スピノザ、という哲学者を始めて知った。最後に甘みと音色で締めるところが、夏川先生、夏目漱石好きだなぁと思った。

    12
    投稿日: 2026.01.03
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    何度も涙が出ました。 2026年最初に読んだ本がこれでよかった。 あと数ヶ月で医療者になる自分にとって、心に留めておきたい考え方をいくつも含んだ本でした。 薬を増やすことに責任を持ち、病気を治すことが幸福なのか問い、死を待つ患者へ声をかける。 マチ先生の言葉はいつも温かい。 こんな医療者になりたいと、私も思いました。

    3
    投稿日: 2026.01.03
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    『神様のカルテ』の栗原先生に負けず劣らず魅力的なマチ先生、思わず大ファンになりました。母親を亡くした甥を引き取るため大きな決断を下しますが、恨むでもなく自然に受け入れている姿勢がとても潔く、素敵だと思いました。 京都の風情ある街並み、そしてマチ先生ご推薦の甘味の描写も絶妙で、本を片手に京都を訪れたくなりました。

    6
    投稿日: 2026.01.02
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    こんな医局去った後も腕を買ってくれるみたいなのかっこよすぎだろ。本当にあるんか。カッコよすぎやろ。 哲学する医師。哲学と科学と、振り切りたければどちらかにいくしかないのが悲しいところですね。

    3
    投稿日: 2026.01.01
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    哲学を学んだ医者が…医者の仕事にひたむきに向かう姿から、正しくあるとはどういうことなのかと考えさせられ、思慮深い人ほど、静かでおだやかで。もしかすると、何も考えていないようにさえ見えるのかもと、自分との対話を常に続けている人の凄みのようなものを感じました。

    13
    投稿日: 2026.01.01
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    医学の進歩はすごいし、それを突き詰めていく医師がいるからこそ、治らない病気が治るようになる。 それはすごいことだし、誰かがやってくれないといけないことだと思うけど、病気になるのは個人で、すごく個人的なことで、それぞれの事情や、想いがあって、それに寄り添うのは、自分が飲み込まれずに寄り添うというのはとても難しい。 本人も家族も医療者も、みんな苦しくて、辛いこともある。けど、その中で少しでもホッと息をつける時間や笑顔になれる時間が作れたらいいな。それを許してくれる医療者や家族にそばにいてほしいな。と思う。 病気になったその本人の本心を引きだしてあげれる家族でいたい。周りに迷惑かけるとか、みっともないとこ見せられないとか、そんなんじゃなくて、限られた時間をどう使いたいのか、どこで誰と何をして過ごしたいのか、言える、言ってもらえる関係性を作りたい。

    6
    投稿日: 2025.12.29
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    祝!映画化 地域医療で働く医者の苦労や苦悩を重くなりすぎないタッチで物語は進んでいきます 主人公の考え方・性格・甥との生活すべてが優しいです

    2
    投稿日: 2025.12.29
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    全体を流れる空気感が素敵すぎる。 本書の中で、秋鹿医師が主人公のマチ先生に対して、「あなたは私のトランキライザー(精神安定剤)」というシーンがあるが、まさに本書は私のトランキライザーだ。 このトランキライザーの優れている点は、症状を選ばないところと、摂り過ぎによる副作用もないところだろう。 自分が何かにのめり込みすぎてオーバーヒート気味の時も、逆に何にもやる気が出ずに気持ちが落ちてしまっている時も、本書を手に取り、どこでも良いので数ページを再読してみれば、にわかに気持ちは爽やかに晴れ渡り、自身の体の中に、心地よい風が染み入ってくるように感じる。ニュートラルな自分のあるべき場所にきちんと戻って来れるような気がする。 登場人物が、皆素敵だ。 主人公のマチ先生は、自分が憧れる理想に近いパーソナリティを持っている。それだけでなく、よくある小説ではアクが強すぎて嫌味なキャラクターになってしまいがちな花垣助教授も、これまたとても爽やかでシンプルにかっこいい。つくづく人間には爽やかさが大切なのだと改めて感じる。

    1
    投稿日: 2025.12.28
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    ちょっとDr.コトー診療所に似てるな〜と思った。コトー先生よりはライフワークバランスはとれてそうだけども。 マチ先生が先の短い患者さんに掛ける言葉、患者さんのマチ先生への言葉、端々にうるうるしながら読了。調べると今度映画化されるとか。続編のエピクロスの処方箋も読んでみたい。

    4
    投稿日: 2025.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これはたくさんの人に読んでほしいと願いを込めて星5です!生と死は繋がっているが大きな壁が立ち塞がっている。それは医者や看護師等医療関係者と患者の間にもある。自分が患者側になった時、世界が昨日までと違って見えたことを思い出した。街ゆく人々全てが幸せそうに見えて、自分だけが絶望の淵に立たされているような気がしていたなぁ。ひっくり返った後の世界も悪くないことを知った。医療関係者の皆様本当にありがとう。経験を積んだ優秀な先生だけがいたれる境地、聖域を少しだけ見せてもらえた気がしました。

    4
    投稿日: 2025.12.25
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    終末期の患者を看取りながら、悲観的にはならずかといって楽観的すぎないマチ先生にとても惹かれました。映画化もあるということで見に行きたいと思います。、

    2
    投稿日: 2025.12.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    甥を引き取って生活するために大学の医局を退局した優秀な内科医が京都街中の病院で様々な患者、同僚とおりなす物語。 この本では医者が悪戦苦闘しながら患者の病気を治していくというのでは無く、多くの場合患者が死を迎える物語です。 私も何度か入院しましたが、確かに病院は病気を治してくれて退院する所と思っていました。高齢化が進む現在、そして高齢者となった今の私は、病院は死を迎える所でもあると強く思うようになりました。もし、ガンと宣告されたら私はどんな選択をするのかも考えてしまいます、手術をする、科学的療法をする、何もせずにただそれを受け入れる。。。 この本の中で心に残ったのは、「人の幸せはどこから来るのか。。」という問いでした。どんな状況下でもそれを考え続け、行動し、魔法のような幸せな時間を作り出していくことの大切さ。 この本は、「神様のカルテ」のように思わず「フッ!」と笑いたくなる会話などはありませんでしたが、いろいろと考えさせられる内容でした。

    2
    投稿日: 2025.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『神様のカルテ』を三冊読んだからなのだろう。前回は挫折した『スピノザの診察室』がすんなり入ってくる。というより面白くて止まらない。 内視鏡のスペシャリストが、ある事情で患者の患部よりも患者の顔が浮かぶ医師になる。 第四話の「秋」は圧巻だった。マチ先生はあくまでも影になり本領を発揮する。マチ先生のもとにたくさんの甘い物が届くところが可笑しい。マチ先生に断りもなくマドレーヌを食べ始める同僚。マチ先生の人間性と仲間とのすてきな関係性が見えてくる。互いにリスペクトし合うマチ先生と花垣。南茉莉のリスペクトと憧れ。 松本に浸りたくなる『神様のカルテ』 読後感の余韻と京都に浸りたくなる『スピノザの診察室』 「人は無力な存在だから、互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう。手を取り合っても、世界を変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変わる。真っ暗な闇の中につかの間、小さな明かりがともるんだ。その明かりは、きっと同じように暗闇で震えている誰かを勇気づけてくれる。そんな風にして生み出されたささやかな勇気と安心のことを、人は『幸せ』と呼ぶんじゃないだろうか。」 矢来餅、阿闍梨餅、長五郎餅。これを食べないと。

    86
    投稿日: 2025.12.23
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    大した事件が起きず、医者の日常という感じでちょっと退屈だった。あと、登場人物が全員理想的すぎるためなんだか嘘くさかった。 それから、外来、治療、見取りまで同じ医者が担当することをよしとする雰囲気が受け付けなかった。全分野で優れるスーパースターな医者なんて希少だし、いたとしても過労でいつか潰れてしまうだろう。私個人としては、分担することでしっかり休む時間と自己研鑽の時間を取り、万全の体調と最新の知識を携えた専門医がそれぞれ見てくれる方がよっぽどいい。 色々と不満はあったが、京都人の目線での甘味と観光案内といった点が良かったので最後まで読んでしまった。

    3
    投稿日: 2025.12.20
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    医療の事だけでなく京都の町並みや銘菓も合間合間に出てきて京都に行きたくなった。主人公の人柄が良くて、こんな医師がかかりつけ医だったら安心できそう。

    5
    投稿日: 2025.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人は無力な存在で大きな世界の流れは人の意志では何も変えられない。しかし互いに手を取り合い生み出された勇気や安心によって、少しだけ明るくなった景色が幸せである。抜粋してまとめたこの言葉は自分の中で非常に腑に落ちて大事な事だと感じた。  医療は人を治す事が正義だと思いがちだが、人には事情、感情があり、何が正解なのか改めて考える必要もあるのかと思う。技術のある医者は優秀ではあるが、患者からするとそれだけではなく寄り添い、人間味のある人が求められるのだなと読んでいて暖かい気持ちになった。  町の喧騒から離れて静かで優しい場所で最後は生きていきたいと感じた。

    4
    投稿日: 2025.12.20
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    シリーズ2作目が出てたので読み返した作品 内容的に感情移入しやすいのもあるが2週目も面白く、考えさせられる内容だった 人間の力なんてこの世界から見たらちっぽけなもので努力なんて意味ない、意味ないからこ努力が必要 意味がわかるようなわからないような… 奥が深い言葉だなと思った エチカ 今度読んでみよう

    3
    投稿日: 2025.12.19
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    「スピノザ」とは著者の人生観に影響を与えた哲学者の名前だそうです。 これまで哲学から受け取ってきたヒントを物語として提示できれば、というのがこのシリーズの大きなテーマの一つとのことです。 主人公、雄町哲郎医師は作者の理想の医師像なのかなと思います。 そして、彼の働く京都の原田病院には、共に働く 医師たち、看護師たち、すべての人々が皆、 素晴らしいチームワークと人間関係を築く 理想的な病院なのです。 しかし、真摯に医療を行おうとすればする程、 医療従事者の方たちの個人的な負担に寄るところが大きすぎるのも問題なのでしょう。 手術の腕前は飛び抜けてすごいけれど、それだけではない大切なものは…… 「幸福」とは…… 素晴らしい、医療系の小説でした!

    33
    投稿日: 2025.12.17
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    医療物だけど読みやすく、さらさら読めた。リアルの医療界もこんな感じだといいなと思ってしまう。 真摯に向き合ってここまで患者に対して責任を感じて手術に望んでくれてるのなら心から任せられるし、失敗が怖くなくなるな。

    9
    投稿日: 2025.12.15
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    皆さんの評価が高い夏川草介さん、お初です。 ある紹介文では夏川さんを「読者が共感しやすい医療ドラマや感動的な物語で人気を博し」と評していますが、さすがに良い話でした。 主人公の「マチ先生」は大学病院で将来を嘱望されながら、妹の死によって一人残された甥の為に地域病院の内科医に転進した医者です。そんな主人公が地域病院の同僚や、大学病院から研修に来た女性ドクターとともに終末医療と向き合って行く姿が描かれます。 病気を治すことは「目的」では無く、患者を幸せにするための手段に過ぎない。一方で「手段」である治療法の開発は進めて行く必要がある。そういう考えが繰り返し語られます。ややありきたりな展開という気もしますが、地域病院の同僚や、大学病院の元同僚たちのキャラが飛んでいて面白く。確かにドラマ化に向いた作風です。 夏川さんは長野県の現役内科医という事で、ちょっと南木佳士さんを思い出したのですが、関連もなく、作風も全く違いました。

    14
    投稿日: 2025.12.15
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    続編の「エピクロスの処方箋」が出たので、スピノザの方を再読した。何度読んでも感動する。 医者は全ての病気を直せるわけではない。高齢化が進んだこんにち、むしろ最終到達点が「看取り」である事が多い。人の死に立ち会うのは、例え医者でも辛いはず。

    11
    投稿日: 2025.12.13
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    終末期医療の難しさと本当の幸せとは?っていう哲学と京都の街並みの美しさと美味しそうな甘きもの。これはもう完璧ですね。 それにしてもマチ先生、かっこよすぎん?

    2
    投稿日: 2025.12.13
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    京都にある小さな病院、原田病院に勤務するマチ先生や、その回りの人々の物語。 夏川草介さんの描く先生たちは、なんて温かいのだろう。こんなお医者さまに診てもらって、旅立つときも温かく見守ってもらえたら、幸せだなぁ。 「がんばらなくても良いのです。ただ、あまり急いでもいけません」 マチ先生が好きな京都のお菓子も、かなり気になる。美味しそう。

    14
    投稿日: 2025.12.11
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    「2025年読みたい本3冊」として、年始にこの本を選んでおいて、読めないまま12月になってしまった。危うく丸々1年過ごしそうだったなんて…時が過ぎるのが早くて困る_(┐「ε:)_ 「神様のカルテ」も「本を守ろうとする猫の話」も、だいぶ前に読んだ記憶があり、そこから久々の夏川草介先生の作品でした。 『「世の中には死ぬまでに絶対食べておくべきうまいものが三つあるんだ。知ってるかい…矢来餅と阿闍梨餅と長五郎餅だ」「全部餅じゃないですか」甥の抗議の声に、哲郎の方はむしろ満足げだ。「辛い時や頑張っている時には甘いものを食べるに限るんだよ」-第二話 五山-』 最先端の医療・並々ならぬ技術で難症例を鮮やかに解決するのも好きなんですが、終末緩和ケア・哲学の側面から切り込んでいくマチ先生もとても良かった。甘いものに目がないところが何よりお茶目。 続編が出たと聞いたので、こちらもいずれ読んでみたい。 2025.12

    42
    投稿日: 2025.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    マチ先生みたいに働きたいなあ。 ゆったりとでもしっかりと、冷静にでも温かく。 患者に触れて、考えて。 人と関わる仕事、人に感謝される仕事っていいなあ。まあ本に書かれるのはその感謝される部分が大きくて、それ以外のところはあまり見えてないのだろうけど。

    3
    投稿日: 2025.12.03
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    読み易く、知識も専門的でキャラクターもそれぞれイメージしやすい。その割に文章の強度が高いので鼻の奥がツンとすること数回。これほどまでに描ける作者の人間としての深みがそのまま反映された傑作。

    4
    投稿日: 2025.12.03
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    ずっと気になってて読みたかった本。 図書館で予約して数ヶ月待ってやっと手元に。  マチ先生、優しくて強い方だな。 自分が未熟だからか、まだ30代だよね?って思っちゃう。元々の性格やお医者様ってお仕事なこともあるだろうけど、それくらい妹さんの件が衝撃だったのかな。  続きを読みたいし、ずっと見守ってたいお医者様が増えちゃったよ。 中山祐次郎さん『泣くな研修医』シリーズの雨野先生、中山七里さん『ヒポクラテスの誓い』シリーズの真琴先生も。  作中に出てきた《長五郎餅》も、《矢来餅》も緑寿庵清水さんの金平糖も食べたことない。今度行ったら食べてみないと。

    23
    投稿日: 2025.12.03
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    医師と哲学の話 人の生死は人によって捉え方が様々なので難しい題材だが美しく表現されていた 研究分野、現場問わず 最前線で働く方々は素晴らしいね

    2
    投稿日: 2025.12.01
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    大きな世界の流れは最初から決まっていて、人間の意志では何も変えられない。全てが決まっているなら努力なんて意味がないはずなのに、だからこそ努力が必要。 この言葉を読んで心の中の絡まっている糸が少し解けた気がしました。 スピノザの考え方の一部しか理解していないし、この本を読んだだけではわからないけれど、私は私の置かれた世界で、この範囲の中で、最大限に幸せになる方法を見つければいい。そう言われた気がしたんです。 今の社会は、科学の力と自分の努力で、なんでも叶えられると教えられることも多いです。努力すればなんでも叶うなんて、昔はわたしも思っていたことがありました。 でも、自分の体力や精神力、その他スペックもろもろは全て与えられたもので、自分の努力で得たものはとても少ないように思います。 だからこそ、今持っているものに感謝し、このスペックで、このカードで戦える最大火力を出すにはどうするのかを考えられる人間になりたいと思いました。

    15
    投稿日: 2025.11.30
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    独身なのに亡くなった妹の子どもを引き取り、将来を嘱望されていた大学病院をやめて小さな地域病院へと転職。 車も持たず自転車で京都の街を往診する。 治らない病気の人もどうしたら幸せに過ごすことができるのかと考えている主人公の人間性に魅力を感じながら読んだ。 医療従事者の人、これから目指している人にぜひ読んでもらいたいとおもう本だった。

    9
    投稿日: 2025.11.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。(あらすじより) ーーーーーーーーーーーーーーーー 医療小説ではなく、哲学書のような読後感。 哲学にストーリーをつけたような、 難しさではなく、感情に染みこんでくるような、大好きなテイスト。 もともと神様のカルテシリーズも大好きだったけど、 同じような空気感。 それ以上に、死とは何か?医療とは何か?に迫っている部分が 神様のカルテよりも哲学感が強い。 最先端の大学病院での研究や治療ではなく 治療ができない人の看取りが多い老人病院で見える景色が描かれている。 そんななか、凄腕なのに飄々と、でも深い部分で患者をとらえようとする マチ先生のキャラクターがとても好ましく、 剛胆な花垣先生、原田病院で働く個性的な医師のそれぞれも、 ドラマを感じさせてくれる。 小説らしく、大学病院へ忍び込んで難しい手術を成功させるような ヒーロー的な見せ場もあって、 読んでいて痺れるような爽快感も得られる。 最高レベルの小説。

    4
    投稿日: 2025.11.29
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    2024年本屋大賞ノミネート作。 ブクログユーザーの『2024年私のベスト本』10選にも選ばれ、以前から読んでみたいと思っていたところに、続編も出て話題になっているため先に読了。 主人公の雄町哲郎(マチ先生)は、京都の町中で働く内科医。30代後半になり訳あって甥の龍之介と暮らすため、大学の医局を退局し原田病院に勤めることに。かつては指導医として若手医師をまとめつつ最先端の医療現場で活躍する内視鏡のスペシャリストだったが、現在は地域の高齢患者の治療に従事している。そんな中、大学の先輩で准教授を務める花垣から、若手医局員の南茉莉を原田病院で研修することを依頼される… マチ先生を始め原田病院で働く先生方はもちろん、患者さんに至るまで、登場人物がみんな魅力的。全体を通して優しさに溢れていて温かい気持ちになり、気がついたら何度涙していたことか… マチ先生の『幸せ』についての話は心に沁みたな〜 素敵なシーンやフレーズがあり過ぎて読後は付箋だらけ。厳選できないしネタバレしたくないので、読書メモの方に残しておこう。

    100
    投稿日: 2025.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

     医者は患者の命を救うことが仕事ですが、患者からいろいろと学ぶことも多いような気がしました。辻という患者が遺した「おおきに先生」はこの小説を読んで、深いなぁと思います。  舞台も京都で場所の設定も良かったと思います。伝統行事を大事にして、「人は死ぬまでに食べなければならないものが3つある」っていう格言は初めて聞きました。自分もこの小説を読んでいろいろと学ぶことが多かった気がします。面白い小説でした。

    5
    投稿日: 2025.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    京都が舞台。 家庭の事情で医局長の座を退き地域の終末期医療を主に行う病院に勤めるマチ先生。 妹を病で亡くした経験から、医者は神ではないし、医療に限界があるが、それでも努力をすることが大切だと学ぶ。確かな医療技術と、冷静な判断力持ち、患者一人一人に向き合って心ある会話をかわす。 彼を取り巻く温かい人間関係が読んでいてとても心地がいい。(大の甘党という人間臭さも良い。) まさにトランキライザー。優しい医療系小説。 最近続巻がでたらしい。早く読みたい。

    4
    投稿日: 2025.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終末医療のお話 どんどん逝きます でも心は温かくなる 不思議な本 私も父を自宅で看取ったので、 本当に色んな事を思い出した 在宅看護に来てくれてた先生や看護師さん 優しかった。 人生の最後は哲学だと思う。 自分は死に向かうんだけど、 他の人はまだまだ生きる、 辛いだけでなく、思い出が残る 自分が辛い時、どこまで笑えるのだろうか… おおきに先生 って言って死にたいね 私もマチ先生にお願いしたい

    11
    投稿日: 2025.11.24
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    マチ先生はもちろん、 出てくる人物がとても魅力的。 読んでいて前向きになれる、 今の環境で頑張ってる自分を 肯定してくれるような本だった。 これからも、日々自分に出きることを 頑張ろうと前向きになれた。

    3
    投稿日: 2025.11.23
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    まち先生は哲学者のよう。 私達にできることは、暗闇で凍える隣人に 外套を掛けてあげること 以下、気になった言葉 患者の顔が見えるという事は共感するということ。心にとっては重荷。特に悲しみや苦しみに共感することは注意が必要。度が過ぎると心に器にヒビが。ヒビだけなら涙がこぼれるが、われるとかんたわにもどらない。精神科では発病という 彼女自身、辛くないはずなかったけど、残された時間をしくしでも楽しい思い出にしたかったのかもしれない。記憶を手繰ると思い出は笑顔ばかりなんだ。 絶望の淵に立ちながら幸せの時間を作り出していた できるなら、私もそんな人間でありたい

    3
    投稿日: 2025.11.22
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    雄町先生と花垣准教授の信頼関係に感動。幸せとは何かを考えるきっかけになるエピソードが心に染みる。京都の有名な甘味がさりげなく紹介されるのがアクセントになり、一気に読めた。続編(エピクロスの処方箋)をはやく読みたくなった。

    3
    投稿日: 2025.11.20
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    終末期に近い医療現場が舞台だが 殺伐としそうだがそうではない所がこの本の妙である 京都が舞台で片手数えるほどしか行った事はないが ある程度はイメージはできたので 読んでいて楽しかった 最終章の秋は 大学の医局といえば財前先生しか浮かばないので 海外からの戦友とのやりとりでは もう涙腺が完全崩壊 何と言っても医療緊迫感ある現場と 和菓子というゆったりできる空間との 緩急比較が心地よく 読了後にはすぐに京都旅行と行きたくなるが 時間とお金の工面が厳しいので 近くの少し高い和菓子屋に行く事なるのは必須の本 とにかく矢木餅、阿闍梨餅、長五郎餅を 食べる為だけの京都に行きたい いや来年必ず行くと決意した本 年明けにおすすめの3つの餅を食べに京都へ 矢木餅は現地で 他の2つは京都駅の伊勢丹で購入して食べ比べ 確かにどれもおいしい 私的には粒あん好きなので 阿闍梨餅 矢木餅 長五郎餅の順位だが また関西旅行の際には食べたい3品

    3
    投稿日: 2025.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024本屋大賞のノミネートされたときに1度読んでいます。 今回はエピクロスの処方箋を読む前に読み直してみようと思い 2回目の読了です。 マチ先生の人柄が大好きです。 作中から「万人が納得する正解はない」 「良かったか悪かったかは、突き詰めれば結果論でしかない」 など、刺さる言葉も多かったなと。 改めて読み直せてよかったと思える素敵な話でした。 「エピクロス」を読むのが楽しみです。

    3
    投稿日: 2025.11.19
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    こんな達観した38歳はそうそうにいないと思った。主人公のマチ先生の生き方や考え方には、年齢を超えた深い洞察力があって、読んでいて何度も感心させられた。 死が近いからこそ、生と死について深く考えさせられる作品だった。限られた時間を意識することで、何が本当に大切なのかが浮き彫りになってくる。マチ先生の患者への向き合い方や、日常の小さな瞬間を大切にする姿勢に、生きることの意味を改めて考えさせられた。 終盤では、うるっとするシーンもあって心が温まった。重いテーマを扱いながらも、読了後にはホッコリとした気持ちになれた。 読了後にスピノザについて検索してみた。マチ先生の行動原理がスピノザの思想に基づいていることがより理解できた。自然の秩序に沿ってものごとの因果を見つめ、感情に飲み込まれずに理由を確かめるという哲学が、マチ先生の診察や言葉の選び方の根っこにあるんだと腑に落ちた。単なる小説としてだけでなく、良い学びになった一冊だった。

    23
    投稿日: 2025.11.18
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    現役医師である夏川草介氏による医療小説。 将来を嘱望された元大学病院の内科医雄町哲郎は妹の甥の引き受けを機に地域病院に転じる。先端医療に身を置く総合病院の元同僚らや地域医療に身を委ねる患者らとの交流を描く。 題名に借用されているオランダ近代哲学者スピノザは「神即自然」の汎神論を唱え、すべての出来事は必然であり故に努力が必要であることを説いた。治すことが叶わない場合、死が宿命である場合、医者は患者とどう向き合うのか。医者が治すものとは何か。それらの深淵なるテーマを主人公の自然体な人柄と京都の優美な雰囲気を交えて穏やかな世界観のなかで読者に問う良作。 生前中スピノザは正当な評価を得られずレンズ磨きを生業としていたが、主人公を色眼鏡ではなくクリアなレンズを通して人々と接する凄腕の内視鏡医師とし、「スピノザの診察室」というタイトルをつけるとはなんとも洒落たセンスではないか。

    2
    投稿日: 2025.11.16
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    心が暖かくなるお医者様のお話。 凄腕のお医者様というのは、なかなかいないものと思えてしまいますが、 こんなお医者様がいたら嬉しいなぁ。どうやって死ぬのか。そんな事を考える歳になったのだと自覚させられる一冊でした。

    2
    投稿日: 2025.11.13
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    医療現場がリアルすぎて面白すぎた。その先、早く読みたいです。2人がいい感じすぎてニヤニヤでした。 京都のお店も場所もそのままあり、今度京都行って聖地巡礼しますww

    9
    投稿日: 2025.11.12
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     『おおきに 先生』  この本の感慨を一言で表すとすれば、わたしにとってはこの言葉になります。 日常的な何気ないお礼の言葉ですが、読了された方々には、この作品でのこの言葉の重さはよくお分かりいただけることでしょう。  さて、仏教でいう四苦とは「生・老・病・死」を指しますが、この作品に出てくる原田病院の患者さんたちは、最初の3つの苦にもがきながら、いよいよ4つ目の苦を受け入れようとしている人たちばかりです。そして、そんな患者さんたちに優しく寄り添うのは、我らが主人公である内科医の雄町 哲郎(おまち てつろう)医師です。  みんなから親しみを込めてマチ先生と呼ばれる彼は、白髪交じりの38歳独身で超甘党の男性ですが、内視鏡内科の超名医でもあります。  京都の洛都大学医学部の医局長だった彼は、3年前、ひとつ年下の妹 奈々さんが闘病の末に亡くなったことから、シングルマザーだった彼女の子ども 龍之介くん(当時小学4年生)を引き取って育てるために医局を退職して、原田病院に勤めたのでした。  4つのお話から成る本書は、章を追うごとに登場してきた患者さんが亡くなっていきます。由緒ある華道の家元の老夫人もいれば、夫婦ふたりでつましく暮らす老夫もいますし、息子とふたり暮らしの老人もいれば、お酒に溺れる貧しい独居老人もいます。みな癌などの治る見込みのない状況をかかえながら生きている人たちです。  そんな患者さんたちをマチ先生をはじめ、原田病院の個性あふれる医師たちが見守り、看取っていきます。  医療って何だろう、人生って何だろう、と考えされられる作品でした。 エンターテインメント小説であり、医療小説であり、哲学小説でもあります。  お若い方から年配の方まで、みなさんに自信をもってオススメできる作品です。 この作品を読まれましたら、第二弾の『エピクロスの処方箋』もご一緒に読みましょうね♡

    325
    投稿日: 2025.11.11
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    優しい感じのする医療小説だった。心理描写と情景描写を重ねるのがうまくて、的を射てるなと思う所があった。面白く読めた。

    3
    投稿日: 2025.11.10
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    現役医師が書いた作品らしく、リアルで現実的。とても共感できた。 大学病院で将来を嘱望されていた、凄腕の内視鏡技術を持つ雄町医師。しかし妹を亡くしその遺児を引き取って育てるために大学を辞め、市中病院で外来と訪問診療に取り組む日々。 訪問診療で担当する癌末期患者や看取り患者とのやり取り、その家族の有り様などがとてもリアル。医療に携わる人たちの多くが、こんなふうに熱い思いで取り組んでいると信じたい。 雄町医師の静かで落ち着いた人柄が魅力的。ぜひシリーズにして欲しい。

    8
    投稿日: 2025.11.03
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    面白かった 京都にある小さな診療所 そこで勤めているドクターの話 すごく大きな事件があるわけではないが 話の筋がしっかりできていて すーっと世界観にのめり込んで 気づいたら読み終わっていた 続編も読んでみようと思う

    5
    投稿日: 2025.11.03
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    本作の続編『エピクロスの処方箋』を読みたくて、まずこの作品を読むことに。 京都の地域病院で働く医師が主人公の物語。 温かい気持ちになれる作品です。 亡くなる患者や残された家族が皆とても幸せそうだった。 人間が(自分自身が)できることには限界があること(それを受け入れること)、そのような世界でも努力したり希望を持つことの大切さ。 幸せな人生について、こういった考え方もあるんだなと感じた。 スピノザの本も読んでみたい。

    16
    投稿日: 2025.11.02
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    病を治す側、治す技術を突き詰める側から、治らない病に侵されている人と向き合う側になったマチ先生の物語。 一見、最先端医療から離れた脱落者ともみえるステージに移ったマチ先生だけど、花垣と出会ったころから変わらない信念を持っていて、立場は違えど信頼しあっている2人の関係も素敵だと感じた。

    4
    投稿日: 2025.11.02
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    静かな小説です。嫌なヤツは出てくるけど、悪人が出てこないので、心穏やかに読み進められます。ちょっときれいごとな気もするけど。 病気のひとは幸せにはなれないのか。介護してるしてるひとは幸せじゃないのか。年齢を重ねてくると、病気や認知症が他人事じゃないので、いろいろ考えさせられました。 あと、京都の甘い美味しそうなものがたくさん出てきたので、是非食べてみたいと思いました。

    4
    投稿日: 2025.10.26
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    マチ先生には独特な言い回しの独特な優しさがある。 京都の和菓子が食べたくなった。 阿闍梨餅、長五郎餅、矢来餅、ふたばの豆餅 京都の描写が魅力のある、奥豊かさのある感じでその場に居てたいなって思える場所だった。 医療というものに、たいした期待をしていないというマチ先生。世界は無慈悲で冷酷な現実で溢れてて、それをどうすることもできないことが多い。無力感はあるけれど、とらわれてはいけない。できないことはあっても、できることだってある、と。 自分もいまの仕事の現状に、可能性は感じてるけども、無力感を感じる部分が大きかった。だから、この職から逃げようとしてた。でも、無力の中の小さい有力を見つけて、いまの医療職をまっとうする。それもありだなって思った。

    11
    投稿日: 2025.10.26
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    内視鏡の上手い急性期の先生が、姉の子供を育てるために地域医療の病院へ転職し、そこでの活躍を描く内容。 急性期も在宅医療も大好きなわたしには心に響くものが多い一冊でした。 安心を与えられる医療。すてき!

    6
    投稿日: 2025.10.25
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    まあるい、穏やかな気持ちになった。 持病から大きい病院に関わる事が多いけど、「技術だけでなく、人間に目を向けよう」とする先生に出会った事はまだない。 金儲け、薬頼り、冷たい診察…。嫌な情報が世の中沢山溢れているけどその中で、マチ先生の様な志を持ったお医者さんが増えて欲しいなと心から思える、魅力的なお医者さんだった。 登場する甘味が美味しそうで…。全部メモに書きました。いつか食べたいな。

    4
    投稿日: 2025.10.21
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    雄町先生という人物がとにかく魅力的。 医者でありながら哲学者のようでもあり、職業を超えた“人としての在り方”を感じる。 日々学び、自分を磨き続けることで到達する境地。 その姿がまわりに与える影響力は計り知れない。 学び続けることで育まれる人間力というものを、改めて思い知らされた。 雄町先生の言葉には、知識と経験が裏打ちされた深みがある。それでいてユーモアな言葉選びがオシャレ。 その一言一言に、誠実さと優しさが滲む。 自分もこんなふうに歳を重ねたい。 学びを止めず、成長し続ける人間でありたいと思わせてくれる一冊。

    2
    投稿日: 2025.10.18