
総合評価
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powered by ブクログ所詮と選挙なんか、多数派のお祭りにすぎない 超人的な速さと大きさで問題が降ってくる現代社会においては、凡人の日常感覚=世論に忖度しなければいけない民主主義はずっこけるしかない。 無意識データ民主主義 価値基準の最適化と、それを達成するための政策選択 その両方にエビデンスに基づいて決定される 勝ち基準の最大化は選挙というふるくさ古臭い手法ではなく、日々の観察でされる様々な無意識上の価値基準の発露をベースに決定される
1投稿日: 2022.12.27
powered by ブクログ政治経済、くだらない権力闘争に興味のない成田氏だからこその、民主主義を一からリデザインするためのぶっとんだ提案。しかし全てがデータや実証に基づいているため説得力がある。いつかこんな時代がくるかも、、と視点を変えれる名著。最初に要約があるのも素晴らしい。
1投稿日: 2022.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今後の民主主義の在り方ついて著者の提案が書かれています。 本書でも書かれていますが、民主主義の劣化は誰もが感じるところだと思います。 特に、我々が住む日本では、民主主義を支える選挙制度に絶望している人は、私を含め数多いのでないでしょうか。 選挙が行われるたびに投票したい人、政党はないが、しかたがなく誰かしらに投票している状況です。 投票に行ったところで自分が今後改善してもらいたいと思っている現状、例えば少子化、年金、子供の教育等の問題について改善の気配がみえず、最近であれば、防衛、増税問題が盛んに議論されています。 当然、これらも重要な問題ではありますが、国民が本当に求めている問題に関しての議論をまず進めてほしいと考えていますが、現実はそうではありません。 本書では、現状の民主主義の劣化や選挙制度の問題点、またその改善方法について書かれてあり、大変おもしろいです。 世界でも同様な問題が発生しており、それに対してのさまざまな改善方法の検討がなされていることも紹介してあります。 本書での提案が、題名通り22世紀の民主主義になれば将来に希望が持てます。 実現には高いハードルがいくつもあり実現には時間がかかるでしょうが、将来の子供たちのためにも微力ながら貢献できればと考えています。
1投稿日: 2022.12.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
成田さんが掲げる無意識民主主義って、結局オーウェルやハクスリー、アニメPSYCHO-PASSみたいなディストピアに繋がってしまう気がしてならない。 特に音声解析システムを使った民意データ群の収集は、『1984年』に登場する「テレスクリーン」そのものである。
1投稿日: 2022.12.23
powered by ブクログ語られる主張の実現可能性や善悪は一切おくとして、一見してシニカルっぽいアティテュード、それにともない必然的に要請されたであろう文体のなかに、そこはかとない独特のユーモアが含まれており、うろ覚えだけれど浅田彰の『逃走論』ってこんな感じだったような…ポストモダン的ニューアカ仕草を露悪的に模倣しているような…いったいどこまでがマジメで、どこまでふざけているのか…いろんなことがとても判断しにくく、つまりこちらの視座が安定せず、つねに騙されてしまうのではないかという予感に満ちており、最後まで信用ならない語り手にびくびくしながら付き合っていくかのような展開なのだけれど、全体的な読後感としては思ったよりもかなりリリカルな印象で、こういう本をひさしぶりに読んだような気がした。 ひとことでいえば「うさんくさい」。 でもその試み自体はとてもチャーミングで、真顔でとつぜん繰り出される冗談のはしばしに、奥ゆかしい上品さに基づく心配りが垣間見える。ゆっくりとした静かなディセンシーの萌芽。鍾乳洞の生成のような。
1投稿日: 2022.12.19
powered by ブクログ相対的な測り方を展開するために必要なデータ化と活用。 絶対的には出来ないし、しない事。 そのための調整、チューニング感覚が、大切なのかな。
1投稿日: 2022.12.15
powered by ブクログ民主主義とは何か、最近よく考えることが多く、いまだによくわらからないけれど、この本を読んで少し近づけたような気がした。 民主主義と資本主義は相反するもの。資本主義は強者優遇で、民主主義は弱者を守る。これらをどうバランス整えるかが重要なようだ。 とはいえ、今の民主主義は間接民主主義と言って、誰か1人に思いを託すしかないのが現状。若い人の投票率を上げようとか、ネット選挙解禁しようだとか、いろんな意見があるけれど、そもそも選挙の在り方そのものを考えてもいいのではないかと提案されていてハッとした。 テクノロジーが発展したこのご時世、さまざまな政策がある中誰か1人に投票しないといけないシステムそのものが破綻しているのではないか。さらにはそれぞれの政策ごとに意見が反映できるようなシステムを構築したり、マイノリティが何も迷惑をかけることないことでもマジョリティの意見を伺わなくても済むような新たな方法など提案されていた。 どれが良い政策なのか、私にはわからないけれど、今までの民主主義ではない新たな形が必要なのだということは理解できた。
1投稿日: 2022.12.14
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民主主義度が小さい国ほど今は経済成長が早い、とかの現状分析は良かった。しかし、肝心の無意識的民主主義の主張には、無理がある。間違ったアルゴリズムが作られたとき、どうやってそれを正すのか?ボクの根本的な疑問である。
2投稿日: 2022.12.13
powered by ブクログ無意識民主主義、構想自体は非常に面白い。 民意の不確実性を逆手に取り、不確実なものを無数に集め、その加重平均を取るためのアルゴリズムの開発。もしそんなことが実現すれば、新時代の民主主義ができるのかもしれない。
1投稿日: 2022.12.12
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まえがきとあとがきにうっとりして、本文は頭から煙を出しながら何とか読み終えた。 無意識民主主義。 これでもわかりやすく書かれたんだろうなあ。 歴史が苦手な自分が衆愚政治について初めて調べた。 どんな制度がいいのか、調べたり考えたりしだすと頭が痛くなる。 成田さんの動画や本の影響で、自分が少しだけかしこくなったような勘違いを起こしてしまいそうになる。気をつけよう。
1投稿日: 2022.12.11
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最近、TV、Youtubeでよくみかける「天才」が、現在の民主主義に対する処方箋を提示した本。 人によって好みは分かれそうですね。切り抜きなどで見ている人などは既存の情報が多いということと、動画での、あのトーン、声と〇-□のメガネを見ながら効くのとでは、若干迫力が違うので物足りないかもしれません。 新書で手ごろな値段で、誰でもアクセスしやすい価格で出されている所にもマーケティングのセンスを感じました。 で、読みながら、ふと、著者はシャーロック・ホームズと似てるな、なんて思いました。 己の知性を働かせる事件がない日常生活では、親友のワトソンから止めろといわれているのに、コカインを常用し、退屈さにうんざりしている・・・なんて描写が思い浮かびました。 内容では、アルゴリズムに政策決定を委ねたとして、アルゴリズムに責任が取れるのか、という反論に、”そもそも今の政治家が責任が取れているのか”という返しは痛快でした。これって会社でもそうやん。 大失敗してる案件も、プレスリリースにすら出さず、うやむやになったまま、そして、小さい成功が強調されたまま忘れさられる。 ま、会社には、大ボス、中ボス、小ボスがいると思うのですが、そもそもボスになれたのも、そのボスが在籍している期間に中間管理職以下の現場の努力の賜物であって、売上が伸びたり、利益が向上したりして出世したケースがほとんどですしね。 で、長期で見るとほとんど変わっていない、というのが日本の大企業あるあるで、これを企業風土と呼ぶか、大企業病と呼ぶかは、まあ、人次第ってことでしょうかね。
1投稿日: 2022.12.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テレ東大学(YouTubeチャンネル)の「Re:Hack(リハック)」と言うひろゆきさんとの番組で一躍「時の人」となった(東大や経済学界隈では十分に有名だったみたい)成田さんのデビュー作。同書がたくさん読まれれば、日本の未来に風穴が開くかもしれない。実験的な試みが生まれてほしいと切に願う。 テーマは民主主義。それも特にズブズブのシルバー民主主義に陥る日本の政治についてである。論文執筆と司会進行および議論の深め方に精通されている成田さんだけあって、政治学と社会学、哲学、経済学が複雑に交差して情報爆発を起こしがちな民主主義の課題と解決策をスパッと簡潔に整理してくれている。 まず民主主義が残念だとは言え、それでも独裁・専制への回帰は選択肢には入れない。「プーチンの自爆的侵略」や「習近平の社会や経済に何するかわからない感」は民主主義の問題よりたちが悪いからだ。 その上で日本の民主主義へのアプローチは、大きく3つ。 1つ目が民主主義の問題と「闘争」する方向性。2つ目が現在の民主主義からの「逃走」を試みること。資本主義の勝者たち(金持ち)がタックス・ヘイブンや租税回避するように、失敗に次ぐ失敗を重ねる既存の民主主義国家から逃走して、より良い政治・行政サービスを再構築していこうとする試み。そして3つ目が民主主義の理念に立ち返って「構想(仕組みを再発明)」する方向性だ。 ルソーの「一般意志」を東浩紀さんが「一般意志2.0」として受け継いで、さらにそのバトンを成田さんが本書でビッグデータ時代だからこその「無意識データ民主主義」という概念にまとめてくれた。このバトンを実践に移せる次の走者が現れるのを見てみたい。
2投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ様々な分野でイノベーションが起きている中で、政治という分野においては競争原理も働かず旧態依然として閉塞感に包まれている。 それを打破する方法としてAIを用いるという発想が現代風で興味深かった。 実行可能なものかは置いておいて、欠点ばかり指摘して対案を出さない評論家のコメントよりは読む価値がある。
1投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログさすが、成田さん。斬新な意見で、こういう選挙になったらもっと民意が反映されるのにと思った。 悲しいかな、そうはならないだろうとも思うが、発言力のある人が声を出すことで少しずつでも賛同者が増えていけばいいと思う。
0投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ21世紀に入ってからインターネットやSNSの浸透とともに民主主義の劣化が進んでいるとの現状認識の上で、民主主義の再生のための処方箋として①民主主義との闘争、②民主主義からの逃走、③まだ見ぬ民主主義の構想を提示し、特に新たな民主主義の構想として、無数の民意データ源からアルゴリズムが最適な意思決定を行う「無意識データ民主主義」を提起する。 斬新な内容であり、民主主義の再生に向けたヒントは散りばめられているとは思うが、あまりに技術万能主義、アルゴリズム万能主義と感じ、納得感は持てなかった。 そもそも著者の民主主義観・政治観には相容れないものがある。民主主義や政治は、単なる民意データの集約・変換ではなくて、民意を踏まえた政治家等による討議や調整に本質があるのではなかろうか。著者の民主主義や政治についての認識はすごく皮相なものに感じる。 あと、読みやすくはあるのだが、「情弱」とか「低脳」とか、文体や表現に品がなさすぎて、読み進めるのがちょっと辛かった。
2投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ筆者は、メディアに良く出ているけど、何やっているか分からない胡散臭い人という印象しかなかった。けれども、ゲンロンカフェで私の好きな東浩紀と彼が対談している動画を見て興味を持ったので、本書を手に取った。読んでいて、筆者は人間に期待しておらず、興味もないのではないかと思ってしまった。しかし、だからこそ、無意識民主主義が構想できたのではないか。たしかに魅力的な構想だが、果たして人間の知力で無意識民主主義を支える高度なアルゴリズムを開発できる日が、本当に来るのだろうか。
2投稿日: 2022.12.07
powered by ブクログ◯これからは選挙ではなくデータによって無意識のうちに政策決定される時代が来るかもしれない。 ◯SNSの普及で誰でも意見が言いやすくなった一方、当たり障りない政策やお金のばら撒きなど短期的だったり分かりやすい政策が選択されやすくなった。 ◯人々の多様性が進む中、政治家などの人間が多岐にわたる政策を判断するのも限界がある。人々が何を望んでいるか、何が最適解か、データに導き出してもらった方が良い結果を出しそうである。 ◯自分ごととしては、事業の振り返りを行う際は必ずアンケートや調査結果に基づくことでニーズを反映させられるのと、短期的にならないよう5年後の視点も加えて提案する。
1投稿日: 2022.12.07
powered by ブクログ成り立たなくなった民主主義を見捨てるのでなく,無意識民主主義の方向へ進もうという提案.どうやって民意を掬い上げるのかはよくわからないが,選挙よりは確かに公平な気もする.民主主義=選挙という図式を真剣に考え直す時が来ている.
1投稿日: 2022.12.02
powered by ブクログ民主主義の限界に対して、闘争、逃げる、生み出すという視点から始まり、AIや技術の発達による民主主義の仕組みの変換を語った、成田悠輔さんの一冊。 将来的に政治家という職業がなくなり、民衆の無意識な意志が政策へと反映されたり、一票の投票先が政治家でなく、政策に対しての一票となる。 時代とともに変わる民主主義。ネットやSNSの広がりや、社会の
2投稿日: 2022.11.28
powered by ブクログ成田悠輔(1986年~)氏は、東大経済学部卒、東大大学院経済学研究科修士課程修了、一橋大学特任准教授、スタンフォード大学客員助教、マサチューセッツ工科大学Ph.D.取得等を経て、現在、イェール大学経済学部助教、半熟仮想(株)代表。日本オープンイノベーション大賞内閣総理大臣賞(2020年)受賞。専門はデータ・アルゴリズム・数学・ポエムを使ったビジネスと公共政策の想像とデザイン。 私は従前より、トランプ前大統領の誕生や、それと前後して欧州等で進む政治のポピュリズム化に強い危機感を持っており、これまでに水島治郎『ポピュリズムとは何か』等の本も読んできたが、最近注目度が高まっている著者が民主主義について書いたものということで、興味を持って本書を手に取った。(因みに、私は若手知識人の中で、1986~7年生まれの斎藤幸平、落合陽一、著者の3人に注目している) 本書は、欧米日等の国々において、「資本主義」が必然的に生み出す(勝者との対比における)弱者に声を与える仕組みとして、長年機能してきた「民主主義」が、21世紀に入り劣化し、経済は低迷を続け、更に、コロナ対応でも後手に回ることになった原因を明らかにし、民主主義の再生のための処方箋として、①民主主義との闘争、②民主主義からの逃走、③まだ見ぬ民主主義の構想、について論じたものである。 まず、著者は、民主主義の劣化の構造について、インターネットやSNSの浸透に伴って、外国人・マイノリティへのヘイトスピーチなどが加速したことと、それに連動して政治や政策・経営が閉鎖的で近視眼的になり、未来への投資や外国・他者との貿易などの経済の主電源が弱ったことを挙げている。 そして、現状の民主主義の基本的枠組みである「選挙」の維持を前提とした処方箋(①「民主主義との闘争」)として、政治家への長期成果報酬年金の導入、情報流通やコミュニケーションの速度を下げて過激化・極端化を緩める政策や制度の導入、政治家の任期や定年の導入、選挙の仕組みの抜本的な改革(世代別選挙区の導入、平均余命による票の重みづけ、政治家や政党に投票するのではなく個別の論点やイシューに投票する制度の導入等)等のアイデアを列挙している。 次に、民主主義を内側から変えるのではなく、民主主義の外に逃げ出してしまう方法(②「民主主義からの逃走」)として、資本主義の成功者達が宇宙・海上・メタバースなどにデモクラシー・ヘイブンを作るシナリオが書かれているが、資本主義的成功者以外は従来の民主主義社会に残らざるを得ないこの方法は、根本的解決にはならないとする。 最後に書かれているのは、民主主義の理念を純粋に体現するような、選挙以外のシステムを再発明するという処方箋(③「まだ見ぬ民主主義の構想」で、「無意識民主主義」と名付けている。それは、「民意を表す何らかのデータを入力し、何らかの社会的意思決定を出力する」という民主主義の本質を、選挙のようなざっくりした制度ではなく、民意の解像度を上げるために、無意識の反応にも及ぶ幅広い民意データ(インターネットや監視カメラが捉える会議や街中・家の中での言葉、表情やリアクション、心拍数や安眠度合い、等々…)を集め、それをアルゴリズムで政策に反映する仕組み・制度を作って、実現するというものである。そして、この仕組みが機能した最終段階では、政治家は生身の人間である必要はなく、ネコでも代替可能であるという。 一読して、現在の民主主義制度の様々な問題点を再認識したが、その中で最も強く感じたのは、現在の選挙制度では「よくわからない形で圧縮された政策パッケージがどこからともなく降ってきて、いくつかのパッケージ間での選択を問われる」という違和感だった。実際、自分にとって、経済・外交・社会・環境・教育等すべての政策で満足するパッケージを提示する政党や政治家は存在しない。 「無意識民主主義」に関しては、アナログ世代の私にとっては、このような仕組みが内包する問題はないのかが気になるし、そう簡単には実現すると思えず、まずは、①で示されたアイデアのいくつかを実現するだけでも、問題は相当程度改善されると思われ、現実の世界で議論の俎上に載せてもらいたいものである。(著者は、現在の選挙制度で選ばれた政治家が、自らその制度を劇的に変更することはあり得ず、よって③しかない、と言っているのだが) 民主主義について改めて考えるきっかけになる一冊と言えるだろう。 (2022年11月了)
3投稿日: 2022.11.26
powered by ブクログ資本主義、民主主義の日本の低迷は続いている。 民主主義の代表の選挙では高齢者向け、目先の利益を優先した政策が票を集めている。 日本の未来を見据えた政策など提言させる事や若者が選挙に行っても選挙自体を変える事は出来ない。 日本から脱出したとしても民主主義の解決にはならない。 そのため無意識主義のアルゴリズムにより、重点的に行う事項やその解決策を決め選挙を無くすのが良い。 政治家は要らない。
2投稿日: 2022.11.23
powered by ブクログ時の人感すらある成田悠輔さんの本です。動画とかでよく見かけますが、その圧倒的な経歴、佇まい、喋りっぷり、多角的な視点、それでいて強いユーモア性など、みんなの憧れが詰まったような人なのではないかと思います。 そんな成田さんが特に自分の分野ではない政治に手をだした本です。本書の終わり側に、「なぜ民主主義の本を書いたのか?」という問いに対して「記者にきかれたから」というのがありました。しかし、この本を出したということは政治に対して常に強く思うところはあったのでしょう。政治というものをなんとかしたいけど、自分にできる良い落とし所として本を出したのかもしれません。本書の最後には実践にうつせないことを嘆き気味に綴られています。 政治関連の本は頭がかためな人が書く傾向があるから、ちょっとハードルが高めだったりします。そういう点でこの本は非常に読みやすいです。本の中では常にユーモアも忘れず、幅広い読者を掴むには良い書きっぷりだと思います。 肝心の内容ですが、まずは面白いように政治の悪しき点をあげきったあと、後半で対策が考えられています。最後には自分の領域から新しい制作を打ち出したりもしてます。なので、4章という少なめの構成ではありますが、構成という点でもわかりやすくとても読みやすいです。 サブタイトルにもある通り、政治をアルゴリズムで構成する。そうすると政治家はマスコット的存在にしかならなくなる。なので、もはや人間である必要はなくネコなどの動物などでもいいという話でした。 ■良かったフレーズ ・民主主義ほど金融危機が起こりやすい(様々な機関や世論がお互いに監視しあうせいで対応がかえって遅くなる) ・成功の会議は爆発が起きる前に徹底的な投資やたいさくで 一時的にでも強烈な痛みや赤字を引き受けること。 ・「君が25歳で進歩派でないなら心に問題がある。35歳で保守派でないなら頭に問題がある」(チャーチル) ・選挙に必要なのは再発明ではなく選挙で何かを決めなければならないという固定観念である ※4章は新しい選挙の仕組みについて、成田さんの得意分野であるアルゴリズムとかちょっとコア気味な話でした。
2投稿日: 2022.11.20
powered by ブクログ努力が報われる社会、未来の明るい社会像といった曖昧で、主観的で、内面的な問いへの回答が与党への信認の決め手になっている
1投稿日: 2022.11.20
powered by ブクログ【分析法しだい】 われわれは紙で投票するという何百年も変わらない方法で民主主義が保たれていると思い込んでいます。民意を問うとなると選挙が実施されますが、果たしてその選挙だけで民意を確認することができるのでしょうか。 著者は問いに対して具体策を提示していませんが、様々な情報を取得できる時代だから、それらを集めれば、民意を自動的に随時収集でき、わざわざ意識的に選挙をする必要もないあるいは選挙は民意のごく一部の情報として捉えればいいということでしょう。 民主主義と資本主義は相反するもので経済成長を鈍化させるのであれば、DAOは民主主義の極みであるので、成長を鈍化させる可能性が高いと考えます。しかし、ここはテクノロジーでカバーできるのかもしれません。
4投稿日: 2022.11.15
powered by ブクログ民主主義、資本主義、政治家、選挙、メディアへの皮肉混じりでありデータベース+成田先生の個性が滲み出た、非常に参考になる書籍。 今の日本社会にいろんな疑問は持ちつつも、それが何なのか、何に対して不満を抱いているのかは複雑化を極めていて自分自身でもわかっていなかったが、具体的な方法論を示していて、頭の追いつかない自分は圧倒されてばかりの内容であった。 未来に対して、希望の光がないというような悲観的になりがちで、もはや今さえ生きれればいいという社会の空気があるような気がするが、もっと積極的に選挙制度や政治のあり方を疑っていくのはとても建設的な取り組みだと感じた。 『おわりに』で書かれていたが 「とはいえ、この本はちょっとただのビジョンすぎる気もする。「おしゃべりばかりか。ちょっとは具体的な取り組みや実践を見せてみろ」と言われそうだ。だが、そんな21世紀の人類っぽいことは言わないでほしい。」 こんな皮肉が面白いのだ。 データと技術を利用して、無意識データ民主主義というものを実装していくことを推奨しているのは新鮮だけども、本当にこう言ったことが現実に起こることを期待している自分がいた。 いつか政治からネコやゴキブリに取って代われるかもしれないがそれはむしろいい状態なのかもしれないと思いに耽る。 とにかく内容が濃く、頭を使い、変にネガティブにもならない(脅されていない)、いい内容であった。
2投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログ失われた民主主義を再生するために「戦う」か「にげる」か「構想」するか。 この「構想」の章がなかなか難しい。 「無意識民主主義」とはエビデンスに基づく目的発見+エビデンスに基づく政策立案。 わからん笑
1投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログ・データを貯めアルゴリズムに任せていく、という当たり前に行われていることを政治にも当てはめれば、確かにこうなるよねという内容で、突飛な話でもなんでもなく受け取れた。 ・けど、確かに政治にそれを当てはめるのか、みたいな盲点感はあって。そういう「無意識にやってる思考の枷」みたいなのを、賢い人は持たないのだろうなと言うことで、つまり自身の凡人さを感じてる。 ・そもそも、AIに任せてく社会は、ディストピアではないはずだけど、どことなくその感が抜けないのは、なんだろうなと思う。手綱を握ってる感(自己決定感)が人の感覚としてすごい大事なんだろうなという気づき。演出だとしてもその感情にうまく付き合う必要がある。 ・ユートピアに書いてるのは宮田さんの共鳴する未来とかの本だと思うけど、どちらも同じこと言ってると思った。 ・本人が直接文字にしている割合がどんなものかは知らないけれど、言葉選びが普段動画で見る本人のその感じが出ていて面白い。ex逃走闘争構想とか、小気味いい感じが。
1投稿日: 2022.11.12
powered by ブクログいつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。 著者の成田悠輔さんは、最近活躍が特に目立つ研究者&実業家です。 私自身、いままでは時流に乗った著作にはあまり関心がなかったのですが、やはり“食わず嫌い”は良くないと思い手に取りました。読んでみると、流石になかなか興味深いコメントが満載でした。 本書が提示した「民主主義再生議論」は、近未来的なソリューションの提示として、とても面白いものです。今の“非知性主義的社会状況”を鑑みるにチャレンジする意義は十分ありますね。こういったアイデアを “自分の頭で考えてみる” だけでも大きな進展です。
1投稿日: 2022.11.11
powered by ブクログ選挙というスタイル自体が時代に合っていない。 急速に進化してきた人類の歴史の中で民主主義がアップデートされないまま時が流れている。 成田さんのウィットに富んだ発想の数々に刺激を受けた。 アルゴリズムを活用した無意識民主主義。 いつの日か実現する日が来るのをこの目で見てみたい。
1投稿日: 2022.11.10
powered by ブクログ日本の民主主義が劣化しているという説明は良くわかる。対応策として示される奇抜なアイデアが面白い。このような常識にとらわれない発想が重要と感じる。
3投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログ耳目を引く話し方で人気だが、注意喚起させる書き方・図表の挿し入れ方も参考になる。個人的にはコーポレートガバナンスならぬ、ガバメントガバナンスの導入は確かにあって然るべきと感じたところ
1投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ一見すると著者は民主主義に絶望し否定してように思われるが、実際には民主主義の支持者である。その上で現在の民主主義における欠陥を指摘し、あるべき方向性について提言を行っている。 データを重視するというのはビジネスでは当たり前のことになっており、それを政治に適用するというのは間違いではない。ただし著者の主張はSF小説的であり、実現性には乏しい(もちろん著者自身が承知の上で主張している)。 とはいえ、著者の主張には耳を傾けるべきものがあり、政治家がどの程度耳を傾けるかで今後の民主主義的あり方が決まってくるように思われる。
1投稿日: 2022.11.05
powered by ブクログ社会課題に対して、できる限りの最適解を出したい。 論点は多いのに一つの政党、一人の政治家をを選ばなくてはならないもどかしさ。理不尽。 政党も政治家もいらない、人々の無意識を政治に反映する、無意識データ民主主義の提案。 現実性はともかく思考実験として楽しく読みました。
1投稿日: 2022.11.05
powered by ブクログ将来政治家はいなくなり、アルゴリズムに変わるかも。 人間だとどいすても忖度や、自身の利益を考えるから、悪くないと感じる。
1投稿日: 2022.11.04
powered by ブクログ難しくてすっと頭に入ってこないことも多かったが、ベストセラーらしく興味深い内容。本当にアルゴリズムを用いた政策を実施している自治体が出てきたら、と思うとワクワクしてくる。今の政治家も責任を取る訳でもないので、ネコにでもやらせたらいいという案はアリかも。確かに政策に票を投じることのできない今の選挙制度では、ネコ政治家に投票する方がよほどマシ。ラテでも飲んでゲームしてようというスタンスが、清々しく面白かった。
2投稿日: 2022.11.01
powered by ブクログ東大卒イエール大助教授成田悠輔さん著。21世紀の資本主義と民主主義両輪先進国が大混迷中。解決策として多数派年寄り勝利の選挙なんかに頼らずAmazonとかNETFIXなどで利用されているアルゴリズムで国民の不満やら希望する政策を行政が実行できれば政治家なんて可愛いアイコンとしてのネコで充分らしい。
1投稿日: 2022.10.31
powered by ブクログ民主主義の現在地点を多角的に分析した上で警鐘を鳴らし、一見荒唐無稽とも思えるこれからの民主主義の新たな姿ほ提案を行っている。内容は筋が通っていて、自分も心の片隅で考えていた現代民主主義の限界を的確に言語化していて非常に刺激ある学びとなった
1投稿日: 2022.10.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
題名が難しそうなので、長らく積読していた本。いざ読んでみると、現代の民主主義について、一度は思ったことのあるような疑問や不満に対して解決策を模索するような内容で読みやすかった。現状から考えるとかなり、理想的というか近未来的な「構想」が書かれていたが、22世紀の民主主義、つまりはドラえもんの時代の民主主義なわけで、このくらいやってくれてもいいのではないかと思った。 p.78に「民主主義は不自然な思想であり奇妙な制度」とあるが、これはもっともだと感じた。会ったこともないような人たち(もちろん自分自身も含まれるのであるが)に自身が暮らす社会制度を決めてもらっているというわけで、よく考えれば気持ち悪いというか不思議な感じがした。しかしながら、「では、カリスマ的な人や伝統的に権威ある人に支配してもらおう!」という考えは歴史上繰り返されてきた過ちであり、やはり民主主義が平和な社会を創るうえでは最適なのかもしれない。民主主義をやめてしまおうという考えは、教育基本法の「教育の目的」に照らし合わせて考えれば、まさに「義務教育の敗北」と言えるのかもしれない。
3投稿日: 2022.10.29
powered by ブクログ民主主義の外に出ようとする。 いまあるシステムの中でどううまく生き延びるかではなく、システム自体を変えようとする。 こういう 内側から壊したり、外側へ逃げてみたりする考え方を常に持ちたい。
8投稿日: 2022.10.28
powered by ブクログ納得性のあるアルゴリズムにするのに何度か失敗と改善が必要になると思えるが、無意識民主主義が実現されたらすばらしいな。内容も分かりやすく面白かったが、それ以上に本当に実現できるかよくわからない、実現できたとしても100年後みたいな事柄を、真剣に向き合って思いを巡らす姿に刺激というか勇気をもらった。
1投稿日: 2022.10.26
powered by ブクログ皆が思う政治は氷山の一角でしかなく、生活の中での考えや捉え方が本物の政治という観点。それを真の民主主義と捉え直していく方法論としての無意識データ民主主義。 時代の進歩に脳がついていってないため、所々分からなかったが、考えるきっかけになった。 民主主義を今の日本が貫けているとは到底思えない。
1投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログ筆者自身も自覚的であるが、論自体は包括度において稚拙。民主主義の運営制度が改変可能であるという前提について考える機会を与える意味で、本書が売れていることには幾許かの社会的意味もあろう。
1投稿日: 2022.10.23
powered by ブクログ民主主義は選挙と言う方法で収集したデータを反映する政治体制というのに成程と思った。 選挙はあくまで手法であって収集したデータに基づく政治が主眼という事。 確かに数百年前とかの戦国時代とかだと、今の選挙も出来ない。そして今は選挙という手法よりも、もっと民意を反映させるデータ収集が有るだろ、と言うのが著者の主張。 ま確かにそうなんだけど、マスコミやSNS規制的な話も出ているのだけど国民皆が戦争や差別なんかを望んだらどうすんのかね?という懸念は出てくるかな~。 いずれにしても現行制度に限界を感じているのは確かなので、こういった主張や著作が世に出て話題になるのは結構な事だと思う。 作品紹介・あらすじ 世の中の根本を疑え 断言する。若者が選挙に行って「政治参加」したくらいでは日本は何も変わらない。 これは冷笑ではない。もっと大事なことに目を向けようという呼びかけだ。何がもっと大事なのか? 選挙や政治、そして民主主義というゲームのルール自体をどう作り変えるか考えることだ。ゲームのルールを変えること、つまり革命であるーー。 22世紀に向けて、読むと社会の見え方が変わる唯一無二の一冊。
19投稿日: 2022.10.21
powered by ブクログいま話題の方の作品とのことで、最後まで楽しく読ませていただきました。 民主主義との"闘争"に敗れ、"逃走"も叶わず、"構想"の末に辿り着いた、無意識データ民主主義(=アルゴリズムで民主主義を自動化する)。とても面白い試みだと思いました。 ただ、 ・生であるべき元データに恣意的な人の手が加わっていないこと ・アルゴリズムの推定と自動実行プロセスが公開され、公平性が担保されること ・既得権益者である政治家がネコとなり、且つ国の未来に責任を負う覚悟があるかどうか 等々、 ずぶの素人でも実現にはたくさんのハードルが思い浮かびます。 国語辞典にはこう書かれていました。 みんしゅ‐しゅぎ【民主主義】 人民が権力を所有し行使する政治形態。... 現代では政治形態だけでなく、広く一般に人間の自由と平等を尊重する立場をいう。デモクラシー。 … いっそ民主主義という言葉自体を再定義してみては?
1投稿日: 2022.10.20
powered by ブクログ面白かった。 現代の民主主義は腐ってきて、暴走する資本主義に喰われている…そんな絶望的な状況は皆が知るところだ。ではどうすればいいか? 筆者は選挙制度を改革する「闘争」、新たな独自国家への「逃走」、そしてデータとアルゴリズムで国家運営する「構想」について説明する。 どれもすぐに実現できるものではないが、思考のエッセンスとして非常に面白い。 正直凡人である私には、より良い未来を目指すための「構想」が実際には…というディストピア的なイメージが浮かんできてしまう。一方で、人間が国家運営すれば悲劇は防げるのか?という質問には歴史が否と答えている。これからの民主主義について、データとアルゴリズムの使い方について、考えさせられる一冊だ。
1投稿日: 2022.10.20
powered by ブクログ言っちゃいけないことは大体正しい 確かに、 合理的じゃないなーって思ったり 非効率だなと思ったりしていることって 今まで沢山感じてたけど それ言ったらおしまいだよ、とか そうゆうものだから、みたいな なんの解決でも答えでもない 呪いの言葉で、思考停止していたんだと。 日進月歩、情報技術の進化が著しい この時代に生きて、その恩恵を全身で享受しているくせに。 自分の頭の容量を超えた途端、 行きすぎた技術の進化は人類をダメにするみたいな 最もらしい事言って 目を背向けていただけなんだよな。 真っ向から今の政治を皮肉る 成田さんてすごい人だな、と思いました。
1投稿日: 2022.10.19
powered by ブクログ扇動の色が強すぎて、ちょっと食傷気味。 選挙(=「意識」)ではなく、「無意識」を世論の汲み取りに、現代であれば使えるのではないかという視点は面白かった。ただ、個人的にはそれを意思決定にまで適用するのは拒否反応が出てしまう。
1投稿日: 2022.10.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
資本主義≠民主主義 しょっぱなから、あぁそうかという気づきがあった。 論文形式のフォーマットなのも読みやすかった。 闘争、逃走、構想の3つの考えでも成田さんの中で 伝えたいのは、これかなーという部分が肉厚に書かれていた。
1投稿日: 2022.10.15
powered by ブクログ革命かラテか。 個々人の民主主義との向き合い方に気づきを与えてくれる本。闘争か逃走か構想か。それとも民主主義と対峙せず、ラテを飲むか。 自分としては現状を冷笑するのも、ラテを飲みながら自室にこもるのも虚しいので、現実的に逃走する方法を模索していこうと思う。
1投稿日: 2022.10.11
powered by ブクログ成田さんはYouTubeやTwitterでの露出を見たことはあったが、著書を読むのは初めであったので読む前はどのような内容•主張なのか全く予想がつかなかった。 結論から言うと非常に読みやすく、また一つの思想や考え方としてはとても参考になるものだと思った。実現性については今の時点では難しいだろうが、今後の世代交代や数十年単位で見れば著者の主張する方向性の政治体制になる可能性もあり得るかとは思った。 現在の民主主義や政治の問題を、現在の問題の枠組みの中で考えるのでもなく、またそこから完全に逃走するのでもなく、新たに構想するというアプローチは大切だなと感じた
1投稿日: 2022.10.09
powered by ブクログ「22世紀の」と「少し先の未来」を示唆しながら、「将来に向けた問題提起」を試みる内容であると思う。 所謂“民主主義”というモノが「何か行き詰って、システムを完全に作り直すようなことでも考えるべきなのでは?」ということが本書の論なのだと思う。 「若い人が選挙に…」と言ってみて、実は“若い人”という層が人口の中に占める割合はそれ程高いのでもなく、20歳代の人達の政党支持の傾向は60歳代の人達と大差も無いので、若い人が少し積極的に投票をするようになったとして、現状と然程変わらない可能性が高いかもしれないという辺りから始まる話しだ。 例えばネットの通販を利用した経過が在ると、閲覧したモノ、購入したモノの履歴に基づいて、広告として関係する商品が閲覧出来るように観ている画面に出て来る場合が在る。こういうことをするのが“アルゴリズム”というようなモノだ。 或いは、世の中の様々な課題に関して、課題毎に人々の意識というような情報収集を広く行って、“アルゴリズム”というような手法で「より好い」と見受けられる選択肢を見出し、それを淡々と実行する仕組みを創れば好いのではないかというのが本書の論だ。そういうようになると、現在行われているような選挙は無用になり、更に政治家は猫でも虫でも、何かのキャラクターでも据えておけば事足りてしまうようになるのではないかということだ。 現行の選挙が「事を単純化し過ぎていないか?」というように思う場合は在る。“〇=是”か“×=否”かで単純化するような、一点で争うような選挙が繰り返されて、何が如何いうように好くなるのか判らないというような感じは、既に在るのかもしれない。 こういう大胆な問題提起というようなモノは、大切な「考える材料」になるように思う。そういう意味で広く御薦めしたい。
3投稿日: 2022.10.04
powered by ブクログああ、近視眼的になってる事に気づけてなかったし、あくまで同じリングの上で我こそが正義!とばかりにバチバチしてる自分に満足してた… 圧倒的なものは突拍子もなく見えがちだけれども、そもそもそこまで視野を広げられていなかっただけだと気づかせてくれた あとは読みやすい。その事実がもつ意味は多く深いと思う
1投稿日: 2022.10.04
powered by ブクログ2022.8.26 モーニングショーのコメンテーターで出ていた。〇と□の眼鏡に強い印象。本も出ていると知りさっそく買って見た。本は太字、網掛け、図など豊富に使っている。う~ん、散らばっていて文が頭に入ってこなかった・・ これを理解する頭が自分にはなかった・・ もっと柔軟な頭でないと・・ 網掛けの部分とかに、そうか、とうなずく一節もある。 専門はデータ・アルゴニズム・ポエムを使ったビジネスと公共政策の想像とデザイン、とある。ウェブビジネスから教育・医療政策まで幅広い社会課題解決に取り組み、企業や自治体との共同研究・事業を行う。・・これらの仕事で感じていることが書かれている、のかな。 2022.7.15初版第1刷 2022.8.2第4刷 購入
6投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログ読み途中。 「若者よ、選挙に行こう」「若者が選挙に行けば政策が変わる」などはガス抜きでしかない、に激しく腑に落ち。選挙に限らず、(特に大きな)問題の解決策?対応策?の大抵がガス抜き、な気がする。 いくら原理が普遍とはいえ古代ヨーロッパでうまく回った民主主義が現代社会に適合するわけない。(みたいなことも書いてあって)また、腑に落ち。 いっちゃいけないことは大体正しい。 ‘いっちゃいけないこと’に目を向けないと、真の解決にならないもんね。 余談ですが、私の配偶者がこの表紙の成田氏にそっくりで、びっくりしています。
1投稿日: 2022.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本の試みである「まだ人々の脳に染み付いていないが、いったん語られてしまえばつい腑に落ちてしまうこと」の通り、本書を読むと、アルゴリズムによる民意把握を踏まえた無意識民主主義の構想は、さもありそうな未来に思えてきた。 ただ、無意識民主主義における人間の役割として、アルゴリズムが変な政策を打ち出さないかの監視とあるが、人間がその役割を担えるかは疑問に感じた。民意の全貌など誰もわからないだろうし、アルゴリズムのロジックも大多数の人が理解できない中、おそらくアルゴリズムは人間の制御を超えていくだろう。人間がつくりあげてきた国家や市場が制御できなくなり、人間がそれらに振り回されるように、新たな疎外が生まれるのではと思った。
1投稿日: 2022.09.29
powered by ブクログ(全ページ読破した書籍のみ、減点方式でレビューを投稿しています) まず最初にお伝えしたいのは、著者は学術論文に倣って、内容を凝縮した要約を「はじめに」の中に入れてくれています。そしてその全文が試し読みで確認できますので、一度ご覧になってみて下さい。 要約を読んで、もっと知りたい、あるいは著者の文体が好きだと感じたなら、損はしません。買いだと思います。逆に要約を読んで、つまらない、妄言だ、と感じるなら読むのはやめましょう。 理由として、本書は「要約にある内容を、112個にも及ぶ膨大な脚注に裏付けされたデータと理論で、独特かつ辛辣な切り口で断じた本」であるため、合う人にはトコトン合うし、合わない人には神経を逆撫でされるだけだからです(ちなみに私はトコトン合う側でした)。 さて、本書は第一章で「民主主義の没落」を明らかにし、続く第二章で「現状の民主主義の改善案」、第三章で「現状の民主主義からの逃避」を語ります。 そしてそのいずれもが有効ではない手立てであることを示し、最後の第四章で、著者の示す新しい選択肢である「無意識データ民主主義」を説く、という内容で構成されます。 そしてこれを「革命」と称する訳ですが、ここに少し違和感を抱きました。 読んでいると分かりますが、この無意識データ民主主義とは、例えば私たちが「無意識データ民主主義に移行しろ!」とデモを繰り返して実現するものではありません。 どちらかというと過去にスマートフォンがもたらした革命に近く、技術が開発されたら自然に起こるようなものです。 「選挙は古い手法だ」→「だから革命しなくてはならない」までは分かりますが、その続きが「アルゴリズムが完成するまで待ちましょう」なので、結果として「ただ有権者のモチベーションを下げただけ」だよなあと思いました(ここで星を一つ減らしています)。 ただしこれは逆に言えば、「そういう時代が来るのかもしれない」という程度の気概で読めば良いということで、つまりは「読み物として割り切って読むが吉」と私は結論づけました。 結局「その時」が来るのを待つしかなく、著者ですらもそれが直近でないと理解しているであろうことは、“22世紀の”という消極的なタイトルが付いていることからも推測ができます。 であれば本書の評価において、「具体的な実行策は」「アルゴリズムを決め方は」「個人のプライバシーは」と無意識データ民主主義自体の欠点をあれこれと論う意味はほとんど無いでしょう。 それは「今後はインターネットで買い物が出来る時代になる」という意見に対して「個人情報を抜かれちゃったらどうするの!」と騒ぎ立てるようなもので、結局は実現段階で考えるべきことです。 「今後来る(かもしれない)新しい民主主義の形を、イエール大学の助教授から風刺やユーモアを交えて格安で教えてもらった」と考えると、滅茶苦茶得した気分になりませんか? そういう観点で読むと、本当に秀逸な本だと感じますし、私は読んで良かったと思います。
3投稿日: 2022.09.29
powered by ブクログ非現実的だろ!と思ったのに、この人の説明を聞いてると「もしかしたら、できるのでは、、、」と思わせられる。
1投稿日: 2022.09.27
powered by ブクログ実現可能性はさておき、示唆に富んだアイデアに興味を唆られた。 政治というよりSFに近いが、今後の民主主義のあり方の1つとして、新たな視点を獲得することができる。
1投稿日: 2022.09.26
powered by ブクログデータ分析のプロの視点から民主主義への提案。 有権者自身が政治家批判に留まり、新たな視点で物を考えられず膠着状態に陥る中、あらゆる視点から現在の民主主義への提案がされており、とても興味深く読ませてもらいました。 世論ばかりを気にしポピュリズムに走りざる得ない政治家はもはや思考停止状態で、実際の民意など理解するには程遠いとすれば、無意識民主主義という提案はとても重要だと思う。 全てがAIで解決されてるとは到底思わないが、上級国民が庶民の感覚を分かっていないと嘆くよりは、データに頼ることで民意に近いものを政治家が感じ取ることができるのであれば、それはとても画期的ではないか。 吸い上げられたデータはあくまで民意であり、精度も含めて公開されていれば、特定の団体に忖度し続けることは今より防げるのではないか。 また一人一票ではなく、イシュー毎に票を投じられるような仕組みも良いと思う。 そのまま実現することは難しいだろうが、今よりずっと分かりやすく民意が鮮明になるのではないだろうか。 1イシューで戦う政党は少ないのが実情だが、N党にそれなりの支持が集まる理由は、全てが憎きNHKだけではなく、分かりやすさという点も大きな要素だと思う。 どこも似たり寄ったりであれもこれも列挙した結果、どれも実現できませんでした。となっても、もはやそういうものか、と有権者も思ってしまっている。 1イシューの場合はそうはいかないだろう。 その政党が何を掲げて選挙を戦ったか、誰も忘れることもなく注視し続けられる分、政治家もそのイシューの実現に向けて全力で取り組むのではないか。 仕組みを変えるというのは、そんなに簡単なことではないだろうが、強いリーダーシップを持ったカリスマの登場を待ち続けるだけではなく、一人一人が考え続け提案し続けることでしか、やはり変えることはできないのだと思う。 逆に言えば、そうなれば日本も変われると信じている。
1投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログ新しい民主主義の構想。人々の無意識の意思のデータを抽出して、それを選挙の代わりにする。政治家は必要なくなり、批判を受け止めるマスコットに置き換えられる。筆者の歯に物着せぬ物言いが心地よかった。
1投稿日: 2022.09.21
powered by ブクログ読みながら考える事が多かった。 成田悠輔の事をロジカルポルノと呼んだのは箕輪厚介だったと思う。言葉選びも巧みで、まるで村上春樹が論文でも書いているような至高な文章である。加えて、我々の権威主義的な敗北を擽るような見事な経歴。民主主義を説きながら、見惚れて読むのはエリート主義の信者たちだ。 民主主義が故障している? なるほど、共産主義との比較における経済成長やコロナ対策を見ればそう言えるかも知れない。既得権化された選挙ルールを、その勝者が現状変更しないだろう膠着状態も、投票指向の似通った若者が投票した所で何も変わらないという事実も、絶望感を煽る。化石のようなアナログの選挙制度を再デザインできれば、今よりマシな生活が送れるのだろうか。 最適解を導くために無意識データをアルゴリズムで解析し、政策を定める。民意を拾えば拾う程、ストレス無く、国家間や個人間の調整が進むだろうか。最適解は愚行権との対立軸にあるから、歪みや誤りを安物のドラマの如く楽しむ人生観は、集団民意という同調圧力の巨象に押し潰されてしまう。そうして、アイコンとしての猫やゴキブリにひれ伏した様を嘲笑う。生徒会の選挙の裏には大人たちがいて、選挙制度を変えても制度をメンテする支配者は変わらない。それならば、骨や甲羅の割れ方で政策を占っていた為政者と何が違うのだろう。結局、どんな意思決定プロセスであれ、マシなやり方かどうかは、その決定事項における調整機能に対する納得感の多寡で決まる。合うか、合わないか。大多数は納得済みで、政権交代を望まない。 YouTubeで成田悠輔を漁って見ていたので、その考え方も改めてよく分かった気がしたし、益々、時代を象徴する才能だなと感じた。ただ本著がサイエンスフィクション的かと問われると、絶妙なラインかも知れない。
10投稿日: 2022.09.20
powered by ブクログ本屋で新書コーナーをのぞいたらイチオシで紹介されていたので興味本位で購入。 よくよく著者を調べてみると最上位の学歴や論文が世界的に評価されていたり、多方面のメディアで活躍していたりとものすごい経歴の方で驚いた。 肝心の内容はというと、古い民主主義を捨てて選挙制度を改革していかなければ資本主義社会は終焉するというもの。 焦燥感や閉塞感が漂う今の日本に必要な内容と感じた。
1投稿日: 2022.09.19
powered by ブクログ民主主義の新しい形を提示している。人間の意思決定にとって変わって、アルゴリズムがあらゆるデータを吸い上げ、最適解をだしてくれる、といったようなことが書かれている。とても興味深くて読みやすいです。
1投稿日: 2022.09.15
powered by ブクログ成田さんが独自の発想で、資本主義と民主主義について考察し、将来ひょっとしたらこうなるかもしれないというビジョンを描い著書。 選挙は、民の無意識のデータ集積で行われ、最適なアルゴリズムで選ばれる政治家を選出するような未来を想像できますか?成田さんの発想がユニークでありつつ、実現できそうな技術的な裏付けも披露しつつ、展開される文書なので、実現性が高そうな気がしてくる。 前半の民主主義国家である国々の経済は低迷しており、民主主義から遠くにある国の方が経済成長しているというデータも興味深い。 資本主義も民主主義も疲弊しているというデータ的な裏付けがあり、これからの社会はどうあるべきなのか不安に感じる。だが、それに対する答えは誰も持ち得ない。でも、何もしないでいいのですか?という問いから生まれた本だと感じた。
3投稿日: 2022.09.14
powered by ブクログなぜこの本を読もうと思ったか? 成田悠輔さんの初の著書で気になったため。 この本を読んで何を得たいと思ったか? 民主主義の未来について知りたいと思った。 読んだ後にどのような状態になりたいか? 未来の民主主義について考えてみたい。 失われた20年というのは(日本が代表的な国ではあるが)日本に限った話ではなく、民主主義国家全体に当てはまる。 民主主義と親和性の高いと思われたSNSにより、扇動と分断がもたらされたことが大きく、民主国家の経済も閉鎖的で近視眼的になった。 瀕死の状態の民主主義との対峙の付き合い方として、闘争・逃走・構想がある。 闘争は液体民主主義の導入など既存の制度を改良するものだが、既存の選挙制度で勝って地位を築いた現職政治家がこのような選挙制度改革を行いたくなるだろうか?と考えると実現可能性は心許無い。 逃走は資産隠しのタックスヘイブンのように既存の国家を諦め、既存の国家から逃げる(デモクラシーヘイブン)ことだが、ごく一部のエリート層や資産家以外には実現が難しい。 構想として考えたいのが、無意識データ民主主義だ。選挙で投じた一票ではなく、無数の無意識な民意データ源に基づいてアルゴリズムが意思決定を行う。 無意識民主主義は大衆による民意の意思決定、少数のエリート選民による意思決定、そして情報データによる意思決定の融合であり、そこに調整役の政党、政治家は不要となる。 市民の熱狂や怒りを受け止めるマスコットとしての政治家の役割はネコやゴキブリに、選挙はアルゴリズムに置き換えとなる。 無意識データ民主主義はSFとは根本的に異なり構想というより予想である。 成田悠輔さんのTVで語っていることの全貌を知れた気がして、とても興味深かった。 TVよりもエッジが効いていて読んでいて面白かった。 たしかに、既存の選挙制度はあまり古臭く雑で、政治家は責任を取るには年老い過ぎている。 AmazonやGoogleのアルゴリズムの凄さを見てると選挙が無意識データ民主主義に、政治家がキャラクターに置き換わる日もそう遠くないのかもしれない。
1投稿日: 2022.09.13
powered by ブクログ民主主義のその先を初めて意識できた。 ただ、私は民主主義というものを正しい形でまだ理解できていないのではとも思ったので勉強してから1つの考えとしてまた読みたい。
2投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログ<目次> はじめに 第1章 故障 第2章 闘争 第3章 逃走 第4章 構想 <内容> 本職はデータ科学を実社会の経済などに使えるようにしている人(正しいのかな?)。アルゴリズムとかを作っている人かな?自分の年ではちょっと説明できないことを仕事にしている。そんな成田さんが、民主主義の改革を提案している。実に民主主義も資本主義も劣化し、地球全体がヤバくなっている昨今、こうした処方箋も興味深いものである。簡単に言えば、選挙とか政治家とかもうなしにして、きちんとしたデータを基に、アルゴリズムを組み立て、AIに政治をしてもらおうというもの。特に日本は、政治が末期症状なので、こんな改革(革命?)もありかもしれない。むろん、実際にやるには難しいし、著者も自分がやるとは言っていない。最初の方に無茶苦茶言い訳が載っているし、かなり危険な考え方とは思う。でもな…。
3投稿日: 2022.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凝り固まっているところを面白おかしく、ただ念入りに解す、成田氏らしい一冊。 斎藤幸平氏が資本主義を徹底的に疑い、脱構築の役割を担ったように、 成田氏は民主主義自体を様々な角度から疑い、脱構築の役割を担うのでは、と期待が高まる。 50万部くらいまではスルッと売れ続けそう。 内容。 民主主義はX→Y。つまり、民意→政策。 これまではこれが選挙×ロビーイング→政策だったが、 これではあまりにも一部分過ぎて機能不全を起こしているので現代の複雑な問題には適用すべきではない、と。 なので、X→Yをアルゴリズムのアンサンブル→政策にしよう、というのが成田氏の提案。 乗り越えるべき壁も示されているものの、それらを瓦解させるための運動はポスト資本主義の文脈や、多様性・ウェルビーイングの文脈からも萌芽が見られる。(これは本書にはないが) 社会的選択理論を扱う類書としては『多数決を疑う』(坂井豊貴)が例えばあると思うが、 こちらが選挙の内容を再定義しようとした本だとしたら、 これはもっとメタな視点からの再定義を仕掛ける。 一般書としては極めて説得力のある一冊なのでは。 2020年代のオピニオンリーダーの様相が出てきた成田氏の主張、その考えを覗かせてもらえる良い機会になると思う。
2投稿日: 2022.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
確かに少数意見は拾えていない今の選挙構造。あらゆるデータを利活用して多くの意見から政策に反映できる仕組みが必要。
1投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログ既存の仕組みやルールは、現在も最適かどうかはわからない。根本から考える事が大事(だけど多くの意思決定はアルゴリズムに任せてしまった方が良いのではないか)ということを、今の民主主義を例にユーモラスな語り口で伝えてくれる。 読み物としても面白かった。
2投稿日: 2022.09.07
powered by ブクログ「選挙」というハレではなく、「アルゴリズム」というケを用いる民主主義のあり方についての提言。 一見すると夢物語にしか見えないけれど、色々と行き詰っている今の現状を打開するきっかけに、ひょっとしたらなるのかもしれない。
2投稿日: 2022.09.06
powered by ブクログ著者の成田氏のインタビューをテレビで見て、この方の考え方や論点をもっと知りたくなって、最新刊を手に取った。現在ではなく将来を見据えた選挙制度、民主主義の根幹を創り出さなければ、昭和の呪縛から解放されない。 昭和の人間として、改めて、時代の流れ、未来への思いを感じる一冊。
2投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ難しかった。例えの出し方がかなり独特な言葉を用いて書かれており、分かりにくかった。また、文章の端々から見下されているような気分になったが、著者に負けるのが嫌で最後まで読み切った。
1投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログこの本を読んだ自分の解釈はこうだ。 これまで民主主義がうまく機能してたのは、高度経済成長期に多くの人が同じ価値観で生きていた(本当は違う価値観の人も同じであるかのように生きさせられていた)からなんじゃないか。 でも、インターネットの登場によって変わった。SNSによって多種多様な価値観が顕在化し、新たな価値観も生まれてきた。政治家はあらゆる声に目を向けることに追われ、近視眼的にならざるを得ない。国として可能性のあるカテゴリに集中投資することは難しくなった。 またインターネットを用いた多種多様な稼ぎ方ができるようになり、成功者に憧れるという資本主義の力が強まっているようにも見える。次に稼げるのはNFTか?WEB3か?僕らは常に金のなる木を探しながら生きている。 成長した社会にキツキツの民主主義システムを履かせつづけたせいで、歩くのが遅くなっている。歩くたびに激痛もはしる。その間に資本主義が前を走るようになってしまった。 だからこそ民主主義システムを履き替えようというのがこの本の提案だ。でもその提案は、新しい靴にしようというものではない。もう人間が自ら走るのはやめよう、テクノロジーに走ってもらいましょう、という提案だ。 僕らは無意識のうちにさまざまな価値判断をしている。その意思をテクノロジーを用いて読み取り、データに基づいて意思決定を行う。 それは決してディストピアではなく、僕らが土の上ではなくコンクリートの上を生きるようになったぐらい“フツー”になっていくだろう。 すごい妄想だ。そんなことが実現できるの?と思ってしまうけど、全く無理とも思わない。メディアから政治の話は消える。格差はなくなっていく。 解決すべき問題は少なくなっていく。そんな世界で僕らは寝て起き、食事をし、時々働き、恋をする。人間としてどう生きるかに集中するようになるのかもしれない。
2投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログ人間には善と悪の両面があるので、無意識も含め民意をデータで集めて政治にいかすと言うのは究極の衆愚政治に陥るのでは?共産主義は善人のみの社会を前提としているので失敗したと聞いたことがあるが、それと同じことになるのではないか。いずれにせよ、旧態依然とした紙による投票や選挙制度はやはりおかしいと思うので成田氏のような議論が出てくることは素晴らしいことだ。
1投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログアルゴリズムがデータを取って無意識民主主義にしたほうが理性的な判断がなされると思うけど、データにより自動的に決まってる、っていう状態を人間が受け入れるには相当大きな天変地異が起こるとか、パラダイムシフトが起こらないと無理だよな〜って思った。こうやって民主主義は沈んでいくんだろうナァ
1投稿日: 2022.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
話題になっていて内容も興味惹かれ、購入。 日本に限らず、民主主義が機能不全になってきている中でどのような対応が考えられるか、素人考えと著者は謙遜するが大変興味深く読んだ。 ネット投票について、海外の先行事例で若者の票が伸びていないというのは正直意外(理由知ってなるほどと思ったが)。とかく感情的になりかねない話題を、こういったファクトも入れつつ議論をしていくことが大事ということを、思い知らされた。
1投稿日: 2022.08.29
powered by ブクログ◾︎民主主義と経済成長の相関関係 ◾︎日本の選挙制度の時代錯誤 ◾︎マイノリティに関する議論がマジョリティによって意思決定されている ◾︎1票の価値の検討
1投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログ令和4年 時の人となった成田悠輔 時にシニカルに、時に大胆に、さまざまな社会問題をエッジの効いた発言で切っていく様は 「おもしろきこともなき世をおもしろく」高杉晋作 を体現しているようでもある。 決して人を説き伏せることに注力せず、深い問いから本質迫るソクラテス的問答法は学ぶものがある。
1投稿日: 2022.08.27
powered by ブクログflier2022813掲載 朝日新聞2022910掲載 評者:神林龍(一橋大学経済計測研究部門教授,労働経済学) 東洋経済2022910掲載
1投稿日: 2022.08.26
powered by ブクログ様々なメディアでよく見かける成田さんの著書ということで、新たな視点獲得のため、期待感を持って購入。 本書の主張する「無意識民主主義」については、賛成半分、よく分からない半分(保留)と言った感想。 今の選挙制度については、長年アップデートされておらず、本書で指摘の通り最適では無いことには、賛成。 一方、そのオルタナティブとして、民意を様々なチャネルから集め、アルゴリズムにかけてイシューの選定と結論を出す「無意識民主主義」も、完璧であるとは言えない。そもそも、今の人間の一般意志が本当に良い(正しいとは違う)イシューや結論を導き出せるのかは不明。 もちろん、「完璧で無いから全てダメ」というわけでは無いが、この点についての見解を聞きたかったというのが本音。 参考になった内容は下記の通り。 ・個人的なものこそ政治的である ・講義あるはずだという神頼みだけでなく、本当に効果があるかの証拠を先入観持たずに眺めることが肝心 ・自由と民主主義が両立可能だとはもう信じられない(ピーター・ティール) ・バカと貧者を排除して問題解決した気になって気持ちよくなっているのは、表面的なマッサージで体が回復した気になって気持ちよくなっているのと似ている ・今日の民主主義の概念は、紀元前5世紀に考え出された概念とほとんど似ていない。この事実に、ほとんど注意が払われていないことは驚くべきことである
1投稿日: 2022.08.24
powered by ブクログやや飛躍してる感も受けるが実現可能性のある未来を覗くという感じで面白かった。読んで思ったが政治家より先に経営者のアルゴリズムが生まれるだろう。
1投稿日: 2022.08.24
powered by ブクログ固定概念を払拭して、データやそれに基づくアルゴリズムで勝負。 どんなに民主主義の度合いと20年間の経済成長率のグラフは面白い。 新興国は独裁者が成功すれば経済が伸びるということなんですかね。
1投稿日: 2022.08.24
powered by ブクログ前半は面白く、後半はなんだこれ?って思いながら最後の方は流し読みした。 そしてあとがきを読んで著者の意図を理解した。 全くもって私のような平凡な人間には実践できないとは思うが、タイトルの通り22世紀の民主主義とはこんな風になるのかも知れないと予感だけは感じた。 ただ、正直に言うと22世紀では早すぎて、23世紀くらいまでかかりそうだと思う。
1投稿日: 2022.08.23
powered by ブクログ切れ味鋭い成田さんの本、一冊目。 思考としての飛躍はもちろんあるものの、思考実験として非常に面白いし、「疑ってないことほど疑わしい」はまさにと思った。 資本主義と民主主義の関係性は再考できた。
2投稿日: 2022.08.23
powered by ブクログ無意識民主主義とは無意識の民意データをアルゴリズムによって政策に反映するシステムで、端的に言うと政治家不要論である。データアルゴリズムによって無意識化、自動化させれば、多くの論点に対して個別に民意を反映させることが出来、政治家は不要になる。アルゴリズムとデータを使った政策デザインを専門にする成田さんの書いた本なので、単なるSFではなく、実現可能性のある未来志向の本。既存の選挙システムに辟易しつつも少しだけ未来に希望を持ちたくなった。口は悪い。
2投稿日: 2022.08.22
powered by ブクログ無意識民主主義の実現のためのテクノロジーはどのレベルにあるのだろう。現状のIoTデバイスやウェアラブルで取得できるデータは、民意として変換するために十分だろうか。また人間の無意識は、表情や心拍数、神経伝達物質などで測りきれるものなのか。取得できるデータの量と質を考えると、現実世界よりもメタバース内でなら実現可能性が近いかもしれない。
1投稿日: 2022.08.21
powered by ブクログやっぱ成田大先生だな 一風変わったような捉え方してると思われる点もあるけどよくよく考えたら確かにと思わされるような当たり前と言われているけどおかしな社会の仕組みなんかにも言及していた 全ての社会の仕組みが自動化されて政治家がいらなくなる未来は来るのだろうか 来てほしいな 綺麗事ばっかり並べて無駄な事に金は使うくせに実務に必要な事は予算がないですで後回しにするクソみたいこの国のシステムが変わっていって欲しい 成田大先生みたいな天才の考えが実用的になる世界線を生きてみたいな いつかほんとにこの本が資本論とかみたいな歴史的な思想家の著書と同じような立ち位置になったらオモロい なって欲しいな〜
1投稿日: 2022.08.21
powered by ブクログ旧態依然とした運営を続ける我らが民主主義は、時代にマッチせず機能不全に陥っており、皆さんストレス溜まってますよねー?技術革新を採り入れ、データに寄った民主主義に仕立て直しませんかー?…という本でした。数年前と比べ、未来に向けた構想が語られている本が増えてきているなと、改めて感じることができました。
2投稿日: 2022.08.18
powered by ブクログおわりにを読んで、初めに読んだ要約をもう一度読めばこの本の内容は大体わかるようになっている。 結局のところ、無意識データ民主主義というアルゴリズムでやってみたらどうだという本なのだろうと思う。確かに今の選挙は、投票しても何が変わるのかわからないし、何でもかんでもひとりの政治家に任せるのはそりゃ確かに無理だろう。 アルゴリズムを作り、実際に実務に使用している著者がいうのだから、今までの民主主義にとって代わるのも良しなのかもしれない。 でも、やっぱり自分が腑に落ちていないシステムでの世の中が進み、いつのまにかもう後戻り出来なくなっているという可能性はなくはないだろう…
1投稿日: 2022.08.18
powered by ブクログ政策立案だけでなく、目的設定もエビデンスベースに行う となると、人間ができるのは人間の意思決定に影響を及ぼす非合理的な要素の処理(熱狂、怒り、嫉妬)
1投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログ帯は、 ------------------------- 言っちゃいけないことは、 たいてい正しい ------------------------- YouTubeの解説チャンネルで見て気になっていました。 駅前の書店に平積みされてました。 私は36歳で、若者でも老人でもないと思ってますが、 その目線で読んで、とても面白かったです! 結構、雑なことや、言葉遣いが適当?に感じる部分もありましたが。苦笑 はじめにの冒頭部分で本書の内容を話し、さらに素人の妄想としている。ずるい。笑 その上で、民主主義は重症だという。 故障している民主主義に対し、 闘争、逃走、構想の三部になっていますが、 ページ数で言うと、 (冒頭+闘争)=構想 逃走は半分、というボリュームで、 構想に一番力を入れているという印象です。 何十年も変わらない紙で書く選挙スタイル。 解決しなきゃいけない課題はたくさんあるのに、 ひとつの政党にしか投票できないスタイル。 若者がどれだけ投票しても、老人の投票に勝てない、 人口の構図。 どれだけ選挙に行こうと広告を打っても、 結局若者も老人も投票する先(政党)は一緒。 これは確かに問題なのでは、と思いました。 メディアやSNSが煽動と分断を生む。 発言やブランディングが上手い人が発言力を持つ。 ヒトラーが例として出されていますが、 本当に怖いな、と思う。 人が判断するより、 機械に任せた方が正確な判断をするのではと、 思ってしまう。 怖いのは、その機械を作るのが人間ということと、 アニメ サイコパスみたいな世界にならないかということ。苦笑 色々議論して、検討すべきことだと思いますが、 今の政治家の人たちが、自分たちの首を絞めるようなことはしないですよね。きっと。 今日の夕方、宗教団体と無関係だ、関係あった、 意味深なツイートをした、と政治家のニュースが流れてましたが、さめざめとした気持ちで眺めている自分がいて、 成田さんが提唱する通り、人間に任せるより、機械に任せた方が無駄な時間もなく、処理数も多く、合理的な判断をしてくれるのかな、とぼんやり思いました。 もちろん、自分自身にも何某かで影響は跳ね返ってくると思いますが、それでも現状を打開するためには、そういった発想できる人が必要なんだと思いました。 途中に差し込まれているデータとか図については、 これ本当?ちょっとふざけてる??と思う部分もあるし、 この発言はどうなの?というのもありますが、 まえがきで言い訳として記されているため、 それは無しよ、と言われている気持ちです。笑 私のような一般の下の方の会社員でも政治や選挙について考えるきっかけをくれた一冊です。
5投稿日: 2022.08.16
powered by ブクログ2022年8月 今のトピックといえば今のトピック。 高校生とか大学生くらいの人が書店で手に取っていたのでわたしも買ってみた。 アルゴリズムによる政治は一理あるとしても、そのアルゴリズムを設計する「少数の専門家」は誰がなるのか。誰が「貴族専制」の「貴族」になるのか、という問題。 現実、利権争いはもう始まっているし、なんともかんとも。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログ最近メディアへの露出が増えている成田氏の初の著書ともあり、非常に興味深く読み進めた。わたしも以前から疑問を抱いていた現在の選挙制度。著者は以前より深く考察し、無意識民主主義を提唱しており、なるほどと感じることが多かった。さらに、「おわりに」では、この考え方は以前からあったということで、自分の勉強不足も感じた。 著名な方々が、ずっと選挙制度について考えているにもかかわらず、この制度が無くならない、または変わらないということは、非常に闇が深いか、よりよい策がないのだろうと残念な気持ちになる。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログYou Tubeのテレ東大学のリハック、フカボリを見てるなら大体の内容は履修済みです。追加でもう少し詳しい話や補足があるので楽しめます。こんな未来が早く来たらいいなと思いますが、現時点では残念ながらファンタジーかなあ。今自分にできることをあまり気負わずに考えさせられるのは著者の物腰によるもので、絶望的な中でも政治が面白いと思わせてくれたきっかけとなりました。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログ現状:民主主義という手綱を失った、資本主義という暴れ馬 ①闘争―選挙制度などの限界 ★技術の発展と教育やメディアの発展の足並みが揃っていない。 ②逃走―Gated Communityなど/本質的な問題解決にはならず ★資本主義⊃民主主義のサービス。 ③構想―アルゴリズムを駆使した無意識データ民主主義 ★アルゴリズムがブラックボックスではなく、公開されている点が肝?
1投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログ新鮮で面白かった。 民主主義が限界を迎えつつあること、それはよく語られていますが、それに対処する取り組みを本質的ではないと評価せず、データとアルゴリズムの力で超えようとする考えは自分には思いつかなかった。 正直、政治には全く面白さを感じていないけれど、少し未来に希望が持てる話だった。
1投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログ現状の民主主義に対する分析、および、今後どのような制度設計で新しい民主主義を構築していくか、辛辣ながらも理路整然とした考えが述べられている。 現状に対する分析は、エビデンスベースでまとめられており、非常に納得感があった。 今後に対する考えは、理想像としてはなるほどと思いつつ、実践に移すのは現実的でないだろうな、と悲観的に捉えてしまう自分がいた。
0投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログコンピュータがもっともっと発展した時代には、あらゆる人間の行動データを入力として、AIが政策を決定してくれるようになるだろう、ってことか。もちろんここで、アルゴリズムはオープンで、人間が介入できるものであることは言うまで無い。 著者は、政治とか社会学が専門というわけでなく、データサイエンティストとでもいったらよいのだろうか、コンピュータオタクに近い存在のようで、これが最近のコンピュータ業界でのAIの新しい波の最先端なのかもしれない。ロートルのコンピュータオタクは静かに見守るのみ。
1投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログたしかにイシューに対して意見が全て一致する政党や候補者はいない。票の重みに傾斜をつけることは賛成だけど、アルゴリズムを暴走しないように、コントロールできるのか不安。
0投稿日: 2022.08.11
