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現代思想入門
現代思想入門
千葉雅也/講談社
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総合評価

267件)
4.1
82
108
50
5
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    アマゾンaudibleで聞き出して全然聞くだけでも理解できていたのだが、専門用語や人物名が度々確認する必要が出て、結局新書も買ってしまった。語りかけるような文体がとても頭に入ってくるのでオーディブル向きでもある。

    0
    投稿日: 2026.03.17
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     難解な文章を平易にしつつも誤解の無いように読者へと伝える筆者の凄みが際立った文章であると感じた。そこに、第六章「現代思想のつくり方」で説明されたような、今まで排除されていた他者性=「現代思想を平易な言葉で一回書いてしまう」ことを超越論化した姿勢を感じ、本書は「現代思想の入門書」としてだけでなく一種の「現代思想書」的な要素も含んでいるのではないかと感じた。  また筆者は第7章で、メイヤスー(ポスト・ポスト構造主義)の近代的有限性の後で見られる新たな無限性と、フーコー(ポスト構造主義)の「古代人」に見られる有限性を掛け合わせ、現代での新たな有限性(問題をダマで見ずに、一つ一つ対処する)を提示している。この主張内容は、「何でも繋がっているから結局全部やらなきゃ」となりがちな現代人、特に私に、「それでいいんだ」と思わせてくれるような新鮮な主張で、感銘を受けた。

    0
    投稿日: 2026.02.27
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    哲学前提知識無しでトライしてみましたが、理解できる瞬間がありました。それでもほぼほぼ咀嚼できていません。 一通り流し読みして付録部分を読んでください。 その上でもう一周すると受け取り方が変わりそうです。

    0
    投稿日: 2026.02.24
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    【感想要約】 複雑な現実を単純化せず捉える視点に強く共感し、自身の歴史学的関心とも通じると感じた。入門書としての整理の巧みさにも感銘を受けた。今後は批判的議論も含めより現代思想への理解を深めたい。 【内容】 近代哲学(理性・主体・普遍的真理を重視する思考枠組み)に対する批判的再検討として20世紀にフランスで発展した「現代思想」を、デリダ、ドゥルーズ、フーコーの思想を中心に解説する。その後現代思想誕生の理論的基盤となったニーチェ、フロイト、マルクスの思想を紹介し、その後精神分析を言語構造の観点から再解釈したラカンの思想やポスト現代思想の動向についても解説する。主要な3人の思想は以下の通り整理される。 1.デリダは、言語や概念が固定的意味を持つという前提を批判し、意味が差異の連鎖の中で絶えず遅延し続けることを示すことで、二項対立的思考の不安定さを明らかにした(構造の脱構築)。 2.ドゥルーズは、同一性や体系性を基準とする存在理解を退け、差異や生成変化そのものを肯定する存在論を提示し、既存の秩序から逸脱する創造的運動を「逃走線」として捉えた(存在の脱構築)。 3.フーコーは、知識と権力が相互に結びつきながら主体や社会制度を形成する過程を分析し、近代社会が人間をどのように「作り上げてきたか」を歴史的に明らかにした(社会の脱構築)。 上述の思想に共通する現代思想の根幹は、絶対的な「真理」や「本質」の存在を疑い、「世の中には単純化したら台無しになってしまうリアリティがあり、それを尊重する必要がある」という価値観である。 【感想】 「この世界の複雑さをありのままに受け入れることが重要」という私の以前からの個人的信条を、より膨らませ精緻化した上で言語化してくれた様な思いがあり、大変納得性のある内容だった(この歳まで現代思想を知らずにいたことが不勉強であり恥ずかしいことだが…)。今思えば、歴史学における単純化された従来説から脱却しより複雑な過程をありのままに受け入れることで新説を発見する取り組みは、現代思想的なアプローチに由来するものである様に思われた。 本書が私にとって非常にすんなりと受け入れられたのは、もちろんその内容への共感もあるが、本書が入門書として優れていることにもあると思う。このように過度に単純化せずにエッセンスを吸い上げ再構成するには、これらの思想への深い理解と初学者目線の理解が不可欠である。この難題を見事に一冊に仕上げた著者には脱帽するばかりである。 本書の意図は入門にあるため、興味を持った私としてはこれを機に現代思想への理解を深めるため読書を深めたいと思った。一方で私としては納得性のあった現代思想の脱構造主義だが、世間を見ると反発する意見も多くあるように思われたため、そのような意見も読んでみたいと思った。

    1
    投稿日: 2026.02.16
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    前半は読みやすかったのだが、後半に向けて追いつけなくなってきた。ただ、付録の言葉にある「読書は全て不完全」、で良いのかも、と思った。時折り、読み返してみたい。

    0
    投稿日: 2026.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    店頭で比較的読みやすそうだなと思い購入。 まさか、センスの哲学の千葉雅也さんの著書とは知らず。 以下学習メモ [導入] ・ポスト構造主義は1960年代のフランスで流行った構造主義のあとの思想。構造主義は物事を枠として捉える(コンテンツのストーリーを大局的にみる)ことに対して、そこの根底にある二項対立の枠を一旦留保する(=脱構築)ことが構造主義に対抗する考え方。 →二項対立は暗にどちらかが優れているというポジショントークに近い部分があるが、自然⇔文化のように物事のコンテクストで評価が変わるものもあるから、一概に白黒つけなくていいんじゃない?ということ。秩序への逸脱でもあり、それはモダニズムとも通じる。 ✅白黒ハッキリしないことへの美学 [デリダ] 話し言葉(パロール)と書き言葉(エクリチュール)の対比 ・エクリチュールは仮固定的なもので、コンテクストで捉え方が変わる、パロールは一義的。そしてパロールが直接的、エクリチュールは間接的。 [ドゥルーズ] 差異とは比較対象であるA,Bがそれぞれの同一性の距離を指すと思われるが、彼は凝り固まった同一性がA,Bにあるのではなく、互いに軸を持って左右に揺れ動いている(仮固定的、準安定状態)と説いた。 →人の心も軸はあるが、その時々で感受が異なるのも、この揺れ動く同一性と同じ考えでは? ✅人の同一性は揺れ動くものであり、あまり「私は〜というもの」と自身の同一性について定義しすぎないことが大事。 [フーコー] 脱構築の思想を社会に適用。支配者と非支配者の関係は一見支配者優位に見えるが実際は下の権力者が上のものを支えるという循環構造があるて指摘。 社会のカテゴライズには二項対立的な考えが潜み、その時マジョリティな優位者によって劣位者を定義している。 →むかしは「変な子」だったものが、発達障害というラベルを貼られ、マイノリティとして枠付けされたこととか。元々の曖昧な秩序機構でも良かったのでは?という指摘

    1
    投稿日: 2026.02.06
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    硬派で厳かで格式高い文章ではなく、フラットで温和でフランクな文章。読者への向き合い方、難解な内容を平易に読みやすく下ろすという姿勢が良かった。あとがきにある著者の思いを読み、内容の広範さ、重厚さ、軽妙さに納得した。

    0
    投稿日: 2026.02.05
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    千葉雅也のすごさが思い知らされた。 なんて読みやすいのだろう。なんて頭に入ってきやすいのだろう。それだけ噛み砕いて平易な言葉で説明できるということのすごさが素人にもわかるくらい。 まさに良質な「入門」。

    0
    投稿日: 2026.02.04
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    デリダの「二項対立からの脱構築」や、ドゥルーズの「世界は同一性ではなく、差異で捉える」など非常に興味深読くめた。 ありとあらゆる学問の基礎や土台にあるものが哲学なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2026.01.24
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    現代思想における入門書のための入門書という位置付けだが、マジの初心者にとっては少し難しい内容も含まれる。 それでも、おそらくこれ以上に現代思想を分かりやすく解説してくれる本はないんだろうなと感じたし、全部を理解できなくても読み応えがあり、満足感のある書籍だった。 もし本書を前から順に読んでいてくじけそうになった人は、P215 付録 現代思想の読み方 を先に読んでみることをおすすめする。難しい文章を読むコツが書いてあるし、何より千葉雅也さん自身もデリダとかの文章は難しいとおっしゃっていて、自分だけじゃなかったんだと安心しますし、わからなくても読んでみようという気になります。 さて、本書の内容ですが、前述のとおり現代思想の入門書である。 現代思想=ポスト構造主義と位置付けられ、構造主義の後に出てくるそれに対抗した思想です。 情報の構造化、などと言われますが、構造主義とは色々な物事を単純化し、整理されたことをよしとする世界観だと理解しました。 本書ではこれを秩序と表現されています。 そして現代思想とは、それに対抗する思想なので、秩序に対抗する考え方、逸脱、を扱っています。 本書の文章を引用すると、 "現代思想とは、秩序を仮固定的なものと見なし、たえず逸脱が起きながらも諸要素がなんとか共存する状態を考察しているもの"とされています。 要するに、秩序は絶対的なものではなく、ある種の仮の状態であること。 そこから逸脱することもあるし、またその秩序内に戻ってくることもある。 そういった行ったり来たりのバランスの中で生きているんだよ、みたいなことが書かれています。 この"仮固定"という考え方は確かにと思いました。 少し飛躍するかもしれないですが、人は時々自分探しの旅に出かけると思います。 自分はどういう人間なんだろうか、好きなものはなんなんだろうか、自分に合う仕事って何なんだろう...など。そうして一生懸命探して見つけた自分。自分の好きに従って決めた仕事だったはずなのになんだかしんどくなってくる。 それは、本質的に理解できてなかったからだ、と言われる方もいるかもしれないですが、本書を読んでそれってもしかしたら仮固定的なものだったからなのかもと思いました。 過去に見つけた自分は間違っていたわけではないけれども、それはあくまで仮固定的なものであり、絶対ではない。 そうやってすべてを仮固定的に考えると、なんだか変化に対して寛容になってくる気がしました。

    1
    投稿日: 2026.01.24
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    過去に読んだものの流し読みに近いため、改めて再読。哲学の入門書としては非常に取りかかりやすい印象を受けた。 ただの哲学を歴史を追って説明するわけではなく、重要となる「脱構築」を中心に説明を展開、最後には難解な文章の読み方まで解説しており、考えること、文章を読むこて、実践的な内容を学べる一冊。

    0
    投稿日: 2026.01.21
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    デリダ、ドゥルーズ、フーコーをとりあえずわかった気になれた、というのがまず正直な感想。 じぶんは「こうでなければならない」「ちゃんと理解しなければ意味がない」と考えがちで、いつもがんじがらめになっているのだが、そうした「べき」や「固定された枠」から少し距離を取る視点を教えてくれた。

    1
    投稿日: 2026.01.15
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    こんなにわかりやすくデリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカンを書けるのかと感嘆した。「現代思想のつくり方」も未来への橋渡しであるとともに、何かを生み出そうとするすべての人文科学系の論者(研究者から学生まで)に力を与える枠組みだ。

    0
    投稿日: 2026.01.12
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    入門とはいえ精神分析やポスト・ポスト構造主義、思弁的実在論など、後半難しいところもありましたが、なんとかついていけたかな? 「優柔不断なのはいけない。責任をもって決断しなければならない。どっちつかずの態度でいると、人に振り回されることになる。大人になるというのは、決断の重さを引き受けることだ。」 SNS上でこのようなコメントに対して、どう捉えるかを二項対立として考える。本当に優柔不断はいけないことなのか。決断力は大人の証なのか。 メディアリテラシーが試される今現在、必要な考え方を教えてもらえた気がします。 自分が生きていく中で、たくさんの悩みに直面したときの対処法としてドゥールーズ+ガタリ的思考は参考になります。 次にフーコーの権力論の三段階では、みんなが良かれと思ってやっている心がけや社会政策が、何か変、おかしなと気づかせる大事なヒントがあります。 中盤から非理性的なものを取り扱ったニーチェ、フロイト、マルクスときて、精神分析のラカン、ルジャンドルがきます。その辺りから頭が混乱してきます。 しかし最後に哲学書の読み方として、「欠け」がある読みを何度もしたり「読書はすべて不完全」と言ってもらい安心してしまいます。 世の中はすべて進行形で変化していく。ここで終わりという区切りは存在しない。いいですね! あと、無駄だと思われる創作や芸術などモノをつくることの大事さもわかってきます。 生きていくことは、枠から逸脱して変化していくことかもしれませんね。 ここだけわかっただけでもスッキリします。 小説ばかりではなく、たまには小難しい読書も必要だと思いました。ありがとうございます。

    13
    投稿日: 2026.01.08
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    結果的に2度読んだ。デリダのデの字も知らずに読み始めたが、読みやすい文章で概略は掴めた。入門書のおすすめが章ごとにあり、今後の読書の指針となるのが助かる。1度目からマーカーで気になるところに線を引きながら読み、2度目は色を変えて線を引いたら1度目に読み落としていたことが結構あるのがわかった。今後も部分的に読み返すと思う。次はおすすめのデリダ入門書を読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    おもしろかった!易しい文体で内容が入ってきやすかった。内容としては特に、精神分析的な家族関係の解きほぐしを行うことに加え、自分が幼少期に何を見てきたか、どんな人間関係が家族外に広がっていったかといった人生の棚卸しをすることで、心のトラブルを考えるときによい示唆を与えてくれることがとても興味深かった。理解が難しいところもあったので繰り返し読んで理解を深めていきたい。

    1
    投稿日: 2026.01.02
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    現代思想入門といいつつ、果てしない奥行きが見えるような本だった。形而上学の小難しい概念を日常のシーンまで落とし込む、そういった橋渡しができるのは千葉さんならでは。最後の補足の思想家に対してある程度斜に構えて、パターンと捉えて構造化するところは、思想といっても必要以上に恐れ慄く必要はないと勇気づけられた。

    2
    投稿日: 2025.12.28
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    難しかった。 後の方に、付録でこの本の読み方が載っていて、先に気づいて読めばよかった。 やっぱり、目次ははじめにちゃんと見ないといけないな。 こういう本を、もう少し読める自分になりたい。 結局、何のためにこの本を読むのか。 難しい社会で、自分なりの解釈で生きやすくするため、な気がした。 多少、ズレてもいい。 ゆるさ加減が大事なのかもしれない。 それについてもっと知るために、再読にチェレンジしたい本。

    1
    投稿日: 2025.12.23
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    思考の論理は「二項対立」で組み立てられ、その一方をプラス、他方をマイナスとする価値観があり、通常はプラス側を支持するように何かが主張される。その時に、二項対立のむしろマイナスの側、劣位の側に味方出来るようなロジックを考え、主張されている価値観に対抗する。そして対立の両側が、互いに依存し合う、言わば「宙づり」の状態に持ち込む。そういう論法がデリダの「二項対立の脱構築」である。

    19
    投稿日: 2025.12.12
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    無駄なことを書いていない、読み応えのある本。二項対立を考える上で、具体と抽象の横断力が求められると感じる。以前から気になっていた「具体⇄抽象トレーニング(細谷功)」を読みたくなった。 ゼミでのディベートの総決算をしてる気持ちになる内容だった。本書は明確に哲学に寄せて考えるものだが、思考鍛錬として発想を広げられるよい機会になった。 ーーーーーーーーーーー 哲学用語は、日本語訳の仕方に問題があるように思う。脱構築論とかではなく、対立論や二分論などと表した方が幾分か理解されやすいように思う。現代はともかく、当時は排他的だなあと感じる。 同時に、筆者は哲学者は格調が求められた、としており、そもそも哲学書は文学として接するのが正解かもしれない。 123.子どもの生育から見るに、人は根源的にはマゾヒスティックということ?スリルに快を覚えているから、ホラーなどを見てしまうのかもしれない。

    1
    投稿日: 2025.12.12
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    思想について何の予備知識もない自分には「入門のための入門」としてとても分かりやすく、けど新鮮なことが多くて良い。読み返したい。 構造主義(二項対立/物事には構造=パタン) → ポスト構造主義(デリダ/ドゥルーズ/フーコー) = フランス現代思想 → ポスト・ポスト構造主義(マラブー/メイヤスー)。ちょと遡って現代思想の源流(ニーチェ/フロイト/フーコー)の紹介。からの横道で精神分析のラカンとルシャンドル。最後は行き詰まってる(?)思想の作り方まで。 メインはポスト構造主義の話だが、横道の精神分析(世間ではちょっとオカルト扱い)の章が興味深かった。人間は過剰な生物で自由度がとても高い。一方で動物は単純に/本能の赴くまま/かなり自由度は低い。そこが境界がある(グラデーションはある)。人間は脳の発達により言語習得も相まって認知エネルギーが"過剰に"高い(余している)。本能に対して流動性の高い欲動に影響を受けながら、それを整流していく(教育とかで制限していく)のが成長の過程だと。その配線が変わり人間性が無意識に形成される...。その根本に近づける(かもしれない?)精神分析、受けてみたくなる。子と母と父の関係の話も面白い。 最後の付録で著者のような研究者がいかに原著(=著者曰く暗号文)を一般人向けに読みやすくしてくれているのが分かる。どんだけ人の思考と言語の解像度にgapがあるかを感じる。やっぱり訓練された人は凄い。

    3
    投稿日: 2025.12.06
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     とてつもなく読み手(学び手)に配慮された書きぶり。文体は誠実そのもの。  筆者は今まで知性を壁として提示してきた「哲学者」とは異なる。近年、永井玲衣など、哲学を開く人々が活動しているが、そういう使うための哲学を伝わることを大前提として綴っておられる。パリで実際に学ばれたことも書かれている。あたまがスッキリします。

    9
    投稿日: 2025.12.03
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    先月の「勉強の哲学」に続き、千葉雅也さんの本を読む。日本の現代哲学の本を読んでいると何かと登場するデリダやドゥルーズ、フーコーの面々。フランス現代思想の偉人たちを丁寧に解説してくれるこのような本があることは本当にありがたい。感謝。後半は少々難解で何度か読まないとわからない気がする。逸脱や差異を大切にするポスト構造主義の考え方は、ただ人と違っていれば良いということではなく、むしろ他者は自分と違うという意味で「差異」なのだから、他者に開いていく必要があるんだという視点は納得感がある。贈与論を当てはめると、受け取った後に差し出すということにも繋がる気がする。おすすめ。

    0
    投稿日: 2025.11.24
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    私は本書の著者の千葉雅也さんと完全に同世代の人間である。哲学こそ専攻しなかったが、文化人類学の流れで相対主義や構造主義を学んだ。それ以前の時代ほどではないにせよ、ポスト・モダニズムについての議論は、当時まだとても盛んに交わされていたように思う。私は考古学で大学院に進んだが、文化人類学の院生から相対主義がいかにマズイかという議論を吹っかけられて閉口した記憶がある。 そんなわけで、少し懐かしく思いつつ、本書を読んだ。あらためて、現代思想の大まかなところが整理できて有用だった。とはいえ、わかりやすい語り口だが、やはり私が専門に学んだことがないので、所々理解できない箇所が出てくる。後半部分のフーコー以降の哲学者やその思想については、斜め読みである。 著者がちょいちょい本書で紹介する哲学的な概念を実生活に反映させたり、自身の在り方の根拠にしようとしているのを興味深く読んだ。哲学は実学なのだ。

    12
    投稿日: 2025.11.16
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    (一回目読了 2025.11.5) 非常に丁寧に説明されているのは分かるのですが、私の理解が追いつかなく、感想を書けるレベルでは無いのでもう一周してきます。 ほんの少しでも頭の中に「?」が出てしまうとそこから先が全く理解できなくなる。。。

    15
    投稿日: 2025.11.05
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    https://paz-library.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=00060969

    0
    投稿日: 2025.10.20
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    著者は書き出しで、大胆にも「現代思想とはポスト構造主義である」と言い切っている。まさに私が一番に知りたかったことをズバリ最初に言ってしまう。 さらに、著者は「真面目な話の部分」と「雑談のような部分」を「飴とムチ」のように繰り返すので、難解なジャンルの本なのに不思議とページがスラスラ進んでしまう。他の哲学書のような「君たちに私の知恵を授けよう」感が無いのだ。 さらに、おまけとして国語の読解力の強化問題集のような付録まで設けてある、自分の読解手法を一般に公開したくなるほど、著者は語学エネルギーを余していると思った。 読み終わって、著者の言わんとする「現代思想」の全体像はわかった。しかし、これは「思想」という高尚なものなのだろうか?高尚な「人生訓」だったのではないだろうか。 この本で得た人生訓は「人生に正解などない、こだわりをすてて、思うまま生きよ」というものだった。  以上

    1
    投稿日: 2025.10.10
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    現代思想をわかりやすく概観してくれている一方で、その難しさも仄めかす本だと思った。 デリダやドゥルーズ、フーコーといった現代思想を代表する3人が書いた難解な文章が引用によりたびたび出てくるが、これを咀嚼し、読者にわかりやすく伝えていることを思うと、すごいとしか言いようがない(もちろん、千葉先生なりの理解の仕方・言い回しで、ではあるが)。 哲学書を読む際には、読む対象を定めて、それに向けた準備を程々に行い、挑むのが良いのだろうと思う。その際には、本書で紹介された現代思想の読み方も参考にしたい。

    9
    投稿日: 2025.10.09
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    Jacques Derridaから始まり,秩序からの逸脱に通じる現代思想への源流が時系列に,体系的に描かれる.思想やそこに通底する哲学は,決して浮世離れした学問ではなく,知的生命体が生きていく上で思索懊悩する内容の不可欠な道標であることがよく理解できる.

    0
    投稿日: 2025.10.05
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    脱構築的に物事を見ることで、偏った決断をしなくて済むようになるのではなく、我々は偏った決断をつねにせざるをえないのだけれど、そこにヴァーチャルなオーラのように他者性への未練が伴っているのだということに意識を向けよう、ということになる。(第一章デリダ、p52)

    5
    投稿日: 2025.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    勉強になった。 特に、脱構築、相対主義、仮固定、近代的有限性、メイヤスーによる世界の偶然性などは、日頃の考え方にまで影響を与え、僕が(稚拙ながらも)書いているエッセイにも影響を与えたと思う。 また千葉雅也の本を読もうと思う。 しかし、難しかったのは事実であり、哲学を専攻することは難しそうだと感じた。

    1
    投稿日: 2025.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今年は読書と決めていて本を読んでいる。最近だと新書にも挑戦。哲学系の本も読んだりしてる。 時々もう一人の自分が「なぜ本を読むの?哲学なんて学んで何のためになるの?」と聞いてくる。 今のところの答えが2つ見つかった。 1つ目。俺は自分探しというか自問自答というかよく何かを考えている。何かを考えている自分に酔っているところもある。たまに「考えて、考えて、もうわけわかんなくなってんじゃないの?」という俺の中のGENが出てくることもある。でも俺は考えることが好き。 考えに答えを出すことはそう簡単ではないけど、本や哲学を学んでその悩みのヒントになることがある。だから俺は本を読んだり哲学を学びたいと思うのだろう。 すると「そんなことを認識して何が変わるんだ?」ともう一人の自分がまた聞いてくる。 考えて、考えて、本とかたくさんの引き出しからヒントを引っ張り出して答えを出そうとするうちに自分自身がいい方に変わっていくのだろう。 2つ目。俺はエンタメが好き。最近はいいなと思ったエンタメに対して自分の感想を残そうと決めている。でもその時にうまく自分の気持ちを言語化できないことがある。そんな時本や新書を読むと引き出しが増え、自分の気持ちを言語化しやすくなる。それが楽しくて気持ちいい。時間が経って作品と作品が繋がる時も気持ちいい。 例えば、2日前に映画「国宝」を見た。その感想として、歌舞伎界の異様な血筋文化、妻や娘など周りの人間よりも歌舞伎にすべてを捧げた喜久雄。一見異常に見え、気持ちが理解できないと感じるがそんな人やその世界にいる人たちだからこそできる表現があり、見るものを魅了させる。ということを感じた。 そして、さっき「現代思想入門」という本を読んでいた。そこに、ニーチェの話が出てきた。ニーチェは秩序的・合理的なのもの(アポロン的)よりも混沌的・非合理的なもの(ディオニュソス的)に注目した。簡単にいうと「ヤバいものこそクリエイティブ」という考え。でも、ディオニュソス的なものばかりではダメでアポロン的なものも必要。この2つの拮抗の中において何かが成立するとした。 そんな時さっき読んでいた「現代思想入門」がヒントを与えてくれる。フロイトの精神分析について、「精神分析の本当のところは、記憶の繋がりを何かの枠組みに当てはめることではなく、ありとあらゆることを芋づる式に引きずり出して、時間をかけて喋っていく過程を経て、徐々に、自分が総体として変わっていくことです。」と書いてあった。 そこで、「国宝」を振り返る。歌舞伎には理性や美、いわゆるアポロン的がある。そこに、血筋文化や喜久雄の狂気、いわゆるディオニュソス的なものが拮抗することで見るものを感動させた。 あとニーチェは「狂気なくして偉大な芸術は生まれない」とも言ってるんだって。 今の世の中、コンプラコンプラとクリーンなもの効率的なものへという流れがあるけどそういったアポロン的なものだけでは誰もが感動するものは生まれない。ディオニュソス的なものがなければ壮大なものは生まれない。「国宝」はそれを体現していた。自分も今後何かに打ち込む時このディオニュソス的を忘れないようにしたい。

    1
    投稿日: 2025.09.19
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    主にフランスの現代思想、デリダ、ドゥルーズ、フーコーの「脱構築」について記された本。他にもラカン、フロイト、カント、ニーチェ、メイヤスーなども出てくる。 話し言葉のような平易な文体で、誰にでもわかるようなやさしい文章で説明することを心がけているのがよく伝わった。本書でも述べていたが、これは「入門書を読むための入門書」であり、ざっくりとそうした思想家の一部分的な理解をしようとする人にとってはちょうどいい。 しかし、付録の「現代思想の読み方」は少々蛇足的なものを感じた。いわゆる「本を読むための本」に近い胡散臭さを感じた。 また、この本で出てくる哲学者に興味を持った方に向けて、読書案内を丁寧にしており、非常に参考になる部分だと思った。

    1
    投稿日: 2025.09.17
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    ## 主なテーマ ### 1. 二項対立の脱構築 現代思想の核心は、物事を**「二項対立」**で捉える思考法を揺さぶることにあります。善悪、能動と受動、正常と異常といった対立構造の、**「マイナスの側」**に注目し、その価値観を問い直します。著者は、能動性だけでも受動性だけでもない、その間にある**「グレーゾーン」**にこそ人生のリアリティがあるとしています。この「脱構築」によって、物事を単純化せずに、より**「高い解像度」**で捉えることができるようになると説いています。 --- ### 2. リゾーム的思考と存在の生成変化 現代思想は、物事が階層的な秩序ではなく、横に広がる**「リゾーム(根茎)」**のように多方向につながり合っていると捉えます。インターネット社会は、このリゾーム的関係性を物理的に実現していると指摘しています。また、すべてのものは固定された**「同一性」**を持つのではなく、常に**「生成変化(ドゥヴニール)」**の途中にある**「出来事」**であると考えます。この発想は、仕事のプロセスにおいても、明確な始まりや終わりを定めず、**「ついでにやる」**ことで創造性が生まれるという新しい働き方を提唱しています。 --- ### 3. 権力と多様性 ミシェル・フーコーの思想を援用し、近現代社会における**「規律訓練」**や**「生政治」**といった権力のあり方を分析しています。これらの権力は、個人を「正常」な状態に管理し、逸脱を問題視する傾向があります。しかし、現代思想は、**「ちょっと変わっている」**「なんか個性的だ」といった曖昧な状態をそのまま**「泳がせておく」**ような倫理を尊重すべきだと訴えています。これは、人間が本来持つ「過剰さ」や**「逸脱」**を抑圧し、人間を**「再動物化」**させることへの警鐘でもあります。 これらのテーマを通じて、著者は、現代社会に蔓延する「きちんとする」ことを求める窮屈な風潮に対し、**秩序から逃れる**思考の重要性を説き、**「他者」**を尊重する**「多様でバラバラな生き方」**の可能性を探っています。

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    投稿日: 2025.09.09
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    この本を手がかりに 障害について思考を巡らすの楽しい 付録の 読書の仕方考察が一番面白かったっていう…w

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    投稿日: 2025.09.02
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    脱構築論と時代や思想家の変遷の歴史を分かりやすい流れで教えてくれる入門に相応しい本。 この本を起点に様々な哲学書を読むことをおすすめします。

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    投稿日: 2025.08.29
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    内容ほんの少ししか理解できなかったけど、、、各まとめの章でなんとなく理解した気になってとりあえず通読はしてみた でも、最後の1ページを読んでこの本を購入した当時の自分の助けを思い出せたから、読んでよかったということにする 『身内の根底的な偶然性を肯定すること、それは、無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組むことである。』

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    投稿日: 2025.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実生活で支えになるような学びが多く、文章も読みやすかった。 人間は過剰な動物であること。そして、ただそこに存在するだけ。何か意味があるわけではない。無限な謎に向かうのではなく、有限な行為をひとつひとつこなしていく。という点がいつも小難しく考えてしまう自分にとってハッとさせられる内容で非常に良かった。

    0
    投稿日: 2025.08.07
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    「この本は現代思想に入門する本です。」 現代思想に入門してみようと軽い気持ちで手に取ったのが、間違いだった。 平易な言葉の文章なのだが、行きつ戻りつ読む。 分かったよう分からないような。 予備知識のない者が、読むとこうなってしまうのか。と打ちのめされてしまった。 二項対立、脱構築… この本の帯に東大、京大1位 10万部突破のあるけど、みんなこのレベルの本をスイスイ読んでいるなんてほんと凄いね。 付録に、現代思想的な文章の読み方のコツが記載さらている。 「細かいところは読み飛ばす。一冊を最後まで通読しなくてもいい。」を読んで少し救われた気分になる。

    2
    投稿日: 2025.07.27
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    図書館の本を選びに本屋さんに行こう! 2025年6月19日(木)15:30-17:00 西沢書店大町店 学生が選んだ本 ーーーーーーーーーーー 福島駅前キャンパス ーーーーーーーーーーー 現代思想入門 https://fclib.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=3019723

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    投稿日: 2025.07.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

     「現代思想」とは、1960年代〜90年代を中心に主にフランスで展開された「ポスト構造主義」哲学の別名である。本書は、主にジャック・デリダ、ジル・ドゥルーズ、ミシェル・フーコーという3人の哲学者が打ち出した概念を振り返ることを通して、現代思想の潮流をざっくりと掴むことに主眼を置いている。全体的に読みやすい構成で、著者自身が本書を「入門のための入門」と位置付けている通り、この本を出発点として現代思想に関する様々な書籍に接続できる、そんな良書である。本文中におすすめの入門書を記載してくれている点も親切だ。  さて、少しだけ内容に触れておく。本書によると、現代思想を捉えるうえで最も重要なキーワードは「差異(difference)」である。これに対立する言葉は「同一性(identity)」だが、現代思想では、"差異を強調し、一つの定まった状態ではなく、ズレや変化が大事だと考える"。ここで押さえておくべき点は、現代思想は決して同一性を否定しているわけではないということだ。我々はつい物事を二項対立的に捉え、どちらか一方が"正しい"と結論付けがちだが、現代思想は差異と同一性という対立概念を"脱構築"することによって、我々の思考を次のステージへ連れて行ってくれる。私は本書を初めて読んだとき、現代思想は東洋的な思考の仕方に近いという印象を持った。東洋には古来より、二項対立に還元されない思考法がずっと根付いている。それを編集工学者の松岡正剛は、「別用の可能性(contingency)」や「デュアル・スタンダード」という概念で表現した。あるいは、西田幾多郎の「絶対矛盾的自己同一」も近いニュアンスを持っているだろう。  このように、本書は我々自身について考えるうえでも重要な示唆をもたらしてくれる。今世界には、解決すべき重要な問題が山積しているが、現代思想的な思考法は、有効な解決策を見出す鍵になるのではないかと感じた。

    17
    投稿日: 2025.07.06
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    デリダ、ドゥルーズ、フーコーのそれぞれの脱構築、その源流となっているニーチェ、フロイト、マルクスに触れ、ラカンの難解な精神分析、ポスト・ポスト構造主義の解説。付録の「現代思想の読み方」がありそうでなかったもので面白い。

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    投稿日: 2025.07.01
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    この人の文はすごくわかりやすい。理解できるレベルまで書き下された内容だけでなく、何度もその話題を出して復習せよ圧をかけてくる構成に、現代思想の作り方・読み方まで書かれ、まさしく現代思想入門。内容はしっかりまとめ、何度も本を読み返し血肉にしていこうと思う。

    1
    投稿日: 2025.06.24
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    啓光図書室の貸出状況が確認できます 図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50279561 他校地の本の取り寄せも可能です

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    投稿日: 2025.06.11
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    現代思想の代表格デリダ、ドゥルーズ、フーコーの概要と彼らの思想につながるニーチェ、フロイト、マルクス、また精神分析に密接なラカンとルシャンドル、さらに現在の構造主義のあとの思想について著者が解説する。加えて巻末では、現代思想の哲学書を挫折せずに読み切るコツ、たとえば二項対立を念頭に置く、固有名詞や豆知識もいったんは無視するなどを語る。

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    青春時代にフランス現代思想に憧れた著者の、現代思想観を語り尽くした入門書。 大学の授業やシンポジウムでの講義内容が基になっており、現代思想のおおまかな掴み方がわかる。 新書として世に出されているためか、 「現代思想を学ぶメリットは、複雑なことを単純化しないで考えられるようになること!」 というように書かれているが、 「私達が普段使っている二項対立の思考方法に対して、 その思考の前提条件から取りこぼされている存在を探し出し、 その取りこぼされた存在を含めた前提を基に新たな思考を掲示する、 という現代思想的な方法を学べば、複雑なことを単純化しないで考えられる!」 …という風に私的に読み込めた。 いや、新書一冊でそこまで読み込めんよ!と思う。 なので、これは新書としての建前で、 本書の主眼は、一現代思想ファンとしての著者による、現代思想の読み方の解説だろう。 実際、ポスト構造主義の本とかもっと読んでみたい!と思ったので、著者の術中にまんまとハマってしまったといえる。 各思想家の入門書の紹介もあるため、とりあえず最初に読むにはうってつけ。 難しいことを、難しく考えることが好きな方にお勧めしたい。

    11
    投稿日: 2025.05.18
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    ジャック・デリダ、ジル・ドゥルーズ、ミシェル・フーコーなどの現代思想(ポスト構造主義の哲学)を、毎日の仕事や私生活などの日常生活に取り入れるとどういった態度や実践になるのか?をとても分かりやすく説明してくれてすごいと思った。 すべての決断は何の未練もなく完了だということではなく、つねに未練を伴っている。そうした未練こそが、まさに他者性への配慮である。我々は決断を繰り返しながら、未練の泡立ちに別の機会にどう応えるかということを考え続ける必要があるのです。まさにそうした意識を持つ人には優しさがあるということ。 外から半ば強制的に与えられるモデルに身を預けるのではなく、多様な関係のなかでいろんなチャレンジをして自分で純安定状態を作り出していけというのがドゥルーズ+ガタリの思想。絵を描くのでもいいし、観葉植物を育てるのでもいいし、社会活動に取り組むのでもいい。新しい活動をさまざまに組織化することで人生を純安定化していけばよいのであって、「本当に自分のあり方」を探求する必要なんてない、だからいろんなことをやろうじゃないか。

    4
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しかった〜。もう少し分かりやすいかと思いきや、なかなか手強くてあまりよく分からなかった。 とりあえず デリダは概念の脱構築化、二項対立だけでなく、グレーゾーン、第三の視点がある。二項対立は常に他者を排除する。それを意識して、未練込みで倫理を諦めない判断をする。 ドゥルーズは存在の脱構築 固定された本当の私、というものはなく、関係性のなかで常にかわりゆくもの。気にせず色々やればいい。 フーコーは社会の脱構築 権力は下からくる。弱いものがむしろ支配されることを無意識に望んでしまうメカニズム(パノプティコン)を分析、権力の開始点は明確どなく、多方向の関係性から権力が展開している可能性。 だそう。

    0
    投稿日: 2025.05.01
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    これが聴き放題はすごい!自分的にはニーチェのデュオニソス的なものとフロイトのリビドーの対比で哲学と精神分析学のつながりを示したところ面白った。もちろん、デリダとかドゥルーズ+ガタリとかの言ってることの雰囲気も伝わってきた。

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    これは私みたいな哲学初心者に一気読みさせる凄さ。もちろん表面的にしか辿れていないけど表面的に辿ることができている時点で画期的だと思う。

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    投稿日: 2025.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第4章あたりまでは、めちゃくちゃおもしろい!分かりやすく噛み砕いて説明してくれているんだろうなと感じたし、共感できる思想にも出会えた。ただ、5章以降は、正直難しくてついていけなかった。なぜ難しいと思うのだろう。なぜピンとこないのだろう。抽象的過ぎるから?概念の話で、自身の想像力が及ばないからなのか…。 個人的には、フロイトの汎性欲論や、デリダの二項対立の脱構築が特に好きだし、共感出来たし、自身の人生に取り入れたい思考だと感じた。 ドゥルーズの章で述べられていた、自己啓発的なアドバイスには、人間にある種の決めつけを提供する情報ことで安心させるものが多いのではないでしょうか。という、自己啓発の捉え方も好きだ。 実際、自身が社会に対してどこか正常を強いられている中で、非理性的なものを取り扱ったり、悪とされていることを排除するのでは無く、脱構築することで宙ぶらりんの状態に持っていく。という思考法も重要だと思う。生きにくい世の中ですが、哲学に浸りたいと思うきっかけをくれた本だ。

    2
    投稿日: 2025.04.17
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    現代思想=20世紀フランスのポストモダン思想の入門書。デリダ。フーコー、ドゥルーズ+ガダリの思想を中心に精神分析との関連を含めて極めて平易に判り易く解説した入門書。 自分はデリダやドゥルーズを背伸びして読んでいた30年前にこういう本があればなぁという印象。 昔読んだ、デリダやドゥルーズの内容はもうすっかり忘れてしまっていたけど、今、改めてポストモダン思想に触れてみると、意外にも今の自分の考え方、物の見方、認識などその多くの部分が「ポストモダン思想」の影響を強く受けていることに今更ながら気づく。 ポストモダンもとうの昔に過ぎ去りそれなりの批判もある現在において、改めて意識したその影響が良いものなのかそうでないのか自分では判らないが、そういう時代を過ごした自分にはそのようなものの捉え方や考えが身に染みついているし、気にも入っている。 それこそが老害であるという気もするが、実際、老人に近づいているのは事実であるから仕方なし。 付録の「現代思想の読み方」ぶっちゃけまくってて面白い。

    2
    投稿日: 2025.04.15
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    うーん、大変おもしろい 自分の中でも、秩序と逸脱の関係はひとつ大きなテーマで、ポストモダンの「大きな物語」を秩序と捉え、そこからの逸脱の文学表現をとてもリアルな、身近なものとして楽しんできた そのテーマについて、聞いたことがあるデカ哲学者の考えをなぞって解説してくれるのでとてもおもしろい 以前履修した、英語文化各論のいい復習&発展になった

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    投稿日: 2025.04.08
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    この書籍の内容とはほぼ関係がないが、自由エネルギー原理が脳神経科学で最近注目されている事を知れたのがよかった。

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    投稿日: 2025.03.30
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    哲学は大学生のときに一般教養でかじっただけ。 わからないことをカッコいい言い回しを使って、言葉をこねこねしている感じが結構好きで、いざ図書館でそれっぽい本を借りると、ちんぷんかんぷん過ぎて、撃沈した思い出がある。 哲学とは、世の中から外れて達観しているような人がする学問だと思っていたけど、実は社会のありかたに即して考えているものなのだなと、この本でわかった。 そして、学生の頃の憲法の先生が、よくフーコーとかの名前を出して、カタカナの謎用語を使っていたけれど、哲学に関係していたことなのかと、今さら理解。法哲学って分野だったのかな。なんにせよ、彼の言葉は宇宙語だった。

    0
    投稿日: 2025.03.28
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    「思想」などろというと、オタカクトマッてる感じがするのだろうけれど、要するに「みんなこんなことを考えてたんだね」ということであって、現代思想と呼ばれるもののうち、特に広範な影響を与えているデリダ、ドゥルーズ、フーコーの考え方を平易な言葉で紹介してくれ、必要に応じて関連書籍も紹介してくれるので、入門書としてはとても親切。

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    投稿日: 2025.03.13
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    とても読みやすかったしコンパクト。今まで抱いていた「難しい本ちゃんと読まなきゃ」みたいなハードルをちょっと下げて後押ししてくれるような本でした

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    投稿日: 2025.03.09
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    私的な存在論が、新しい展開をするインスピレーションになった。ありがたい。 あまりにも簡単に読めて、理解できる内容と文体なので、拍子抜けする。 高名な学者が、飲茶の哲学解説書と同レベルまで、難解な現代思想を噛み砕いてくれた、ということに価値があるというのが、新書大賞&14万部という高い世評を生んだのだろうか。 ⚫︎はじめに 現代思想の特徴・キーワード 複雑なことを単純化せず考える 二項対立の脱構築 秩序からズレるもの、差異に注目 秩序を仮固定とみなし、たえず逸脱が起きながらも諸要素が共存する状態を考察している ただの相対主義に陥らない 私的例え ロシア・ウクライナ戦争において、当然、プーチンを批判するが、問題は複雑なので、戦争終結のためには、ロシアの立場になって考えてみたりする。現在、テレビ報道などでもやっているスタンスであり、ポスト構造主義的な考え方が、一般にも広がった、ということか? ⚫︎第一章、デリダ、概念の脱構築 ⚫︎第二章、ドゥルーズ、存在の脱構築 あたりまえの事を言っているように感じる。 p64「すべてが絡み合っているというのは、仏教の縁起説にも似ている…」 だから、東アジア人にはあたりまえに思えるのか? このポスト構造主義の広がりによって、西洋は東洋思想を再発見し、驚き、憧れるようになったのか? ⚫︎第三章 フーコー 社会の脱構築 フーコーおもしろい。自分の関心の領域。 昔は同性愛行動はいくらでもあったが、同性愛「者」はいなかった。性の逸脱を排除する動きによって、同性愛「者」が区分された。良いアイデンティティと悪いアイデンティティという概念形成により、アイデンティティそのものが意識されるようになり、自己を自己として規定し、束縛するものが生まれた。 p85「むしろ、支配されることを積極的に望んでしまう」 熊代亨「人間はどこまで家畜か」とつながる。 ⚫︎ここまでのまとめ 「二項対立ではなく、複雑に絡み合った関係性と無関係性」が、ポスト構造主義の主題だろう。 それは、自民党がなぜ勝つのかを例に挙げるとイメージをつかみやすいのではないか。 経団連と地方団体、日本会議・ネトウヨと統一教会、相反するはずのものがなぜか支援する「もつれ」が自民党であり、投票棄権者や無関心層こそが政権安定の支えになっている。 自民党が腐敗している!議員が悪い!と批判しても、それはほんの一面でしかなく、この構造を生んでいるのは、我々自身の社会の複雑さなのだ。その複雑さを認識し分析する試みが、ポスト構造主義なのではないか。 かつてのような、支配層vs非支配層のような牧歌的な構図では、現実をとらえられない。 ⚫︎第四章 現代思想の源流 ニーチェ フロイト マルクス ショーペンハウアーが気になる。欧州で初の仏教思想を念頭に置いた哲学者。厭世主義、ペシミスト。 世界は秩序だった表象に見えるが、本当は盲目的な意思。我々はそれに振り回される。 フロイトの項 p128 我々には意識の表側で必ず意味づけをし、物語化することで生きているわけですが、その裏側には、それ自体でしかない出来事の連鎖があるのです。 これ、カミュ「異邦人」のテーマにつながる。

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    投稿日: 2025.03.04
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     哲学ど素人なので薄っぺらい感想しか書けないのが悲しいが、この本を読んでの感想としては、自分の中の常識がアップデートされたという印象。  本書で紹介される哲学者たちは、現代において常識とされていることについて、善悪を判断する考え方自体を疑った。世の中の「こっちが正しいVSこれは間違っている」という対立構造になっている「二項対立」状態から、それぞれの視点で「脱構築」する考え方を示してくれている。どれも難解であるが、本書では入門者向けに分かりやすく解説してくれていて、哲学ど素人の自分にもなんとか読めた。  この本からの自分なりの学びとしては、以下の考え方が人生において役立つと思った。 ①何でもかんでも白黒つける必要はなく曖昧な状態でもOKという考え方。 ②ある事象において物事を考えるときは、まず異常(少数派)とされている側の意見から考えること。 ③自分の中に芽生える、自分を律することが素晴らしいという考え方自体が、社会のコマとして使えるように、規律を重んじる教育をされてきたから生まれるということを自覚すること。(だからといって怠惰に暮らそうということではない)

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    投稿日: 2025.02.24
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    正直なところ、よくわからない。二度、三度と読めば理解深まるかもしれない。 生きるための知恵として参考になるかな、と淡い期待を持って読んだけど、二項対立、脱構築、などカッコイイ言葉が残っただけだった。 時間を空けて、また読んでみたい。

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    投稿日: 2025.02.23
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    私には難しくて理解できないところが多かったですが、楽しめました。基本的な哲学史の知識がないのかもしれません。勉強したいです。

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    投稿日: 2025.02.19
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    入門とはあるがなかなかに難解。中盤からは理解が追いつかず。。。序盤の脱構築などの考え方はある程度ピンときた部分もあるが、哲学の難しさを改めて感じた一冊。何度も読んで言葉や表現に慣れる必要がありそう。

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    投稿日: 2025.02.18
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    哲学は奥が深く難しい。ただ、時間をかけて学ぶ価値はある。本著の最後に書かれていた「哲学者を一回通読して理解するのは多くの場合無理なことで、薄く重ね塗りするように、「欠け」がある読みを何度も行って理解を厚くしていきます。プロもそうやって読んできました」の言葉どおり時間をかけて学んでいきたい。

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    投稿日: 2025.02.14
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    うおおお、難しかった。でも8箇所くらいピンとくる部分もあった。常識を疑う、排除されているものに目を向ける、正直哲学ってボーッと生きてんなよって言われてる気がする時がある。笑持ってる知性を活かせよって言われてる気がしました。人生が変わるとは思わない。これを面白い、、って言ってた本屋の人すげぇー。

    0
    投稿日: 2025.02.02
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    一部難しかったが、現代思想とその前後で活躍した哲学者たちの考えについて概観を知ることができた。特に個人的にはフーコー回が面白く、パノプティコンについて、規律訓練と生政治について、古代の「反省」と近代の「個人」成立について、フーコーの考えに基づくLGBTQ支持の姿勢について、など良い話を読むことができた。フーコーについて別の本を読んでみよう、と私が思ったように、この著書を読むとお気に入りの哲学者や考え方に出会うことができるはずです。

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    投稿日: 2025.01.19
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    現代の哲学者を中心に哲学思想の流れと位置づけをわかりやすく、かつ深い解説によって説明する書。二項対立の脱構築における現代への適用には著者独自の思想が滲み出る。

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    投稿日: 2025.01.07
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    面白くて一気に2回読んでしまった。 それでも薄ら理解でしかないけれど。 塩梅、バランス、グラデーション、中庸みたいな事を哲学者が難しく言ってんだろうなぁと思いながら読んだ。 そのくらい、いい加減な私の理解。 私は、哲学者が言っている事を全て真に受けて、盲信しないようにしている。でも、哲学者の言ってることは、面白い。 こんなこと考えてる人がいるんやなぁ。同じ人間とは思えんなぁ。こんなことばっかり考え楽しいのか?大丈夫か、この哲学者? なんて、たまに上から目線で読んでみたりなんかして。 それでも、哲学は、自分の思考の薄っぺらさに気づく事ができて、学びが多い。 デリダの本を読み解く事ができるのなら、面白そうだけど、まぁ、そうとうレベル高いに違いない。 「盗んだバイクで走り出す〜」 私が若い頃は、それを歌ってカッコいい時代だった。 私の子供にいたっては「その歌、知らん。悪い奴やね」となっている。 時代の雰囲気って、構造主義につながってるんだろうな。 著者の現代が現代じゃなくなっていく感覚に共感する。

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    投稿日: 2024.12.15
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    他者が自分の管理欲望を攪乱することに、むしろ人は安らぎを見出す。……すべてを管理しようとすればするほど、わずかな逸脱可能性が気になって不安に駆られるのです。 構造とは、おおよそ「パターン」と同じ意味だと思ってください。 パロールvsエクリチュール(声vs書かれたもの)p48 自分が偽物になる。つまり、自分がエクリチュールになる…… パルマコン……薬でも毒でもあるもの フーコー 「支配されることを積極的に望んでしまう」ような構造がある 支配-被支配の関係もまた応答性の原理がある。 生政治と規律訓練 前者はルールで、後者はマナーといったような…… パノプティコンの構造……他者の視線の内在化が「個人的な心の発生」?p97 個人は自己監視の結果として生まれた……ピンとこないです。 「個人」というあり方は、歴史のなかでつくられた結果……p102(現実は言語によって形作られていると。) ディオニュソス的なもの=無意識 思考(表象)と現実(事物)がズレているかも、という疑問は現代人にとっては当たり前ではないでしょうか。昔はそのズレがなかったのです。p133 搾取されていても快適であるために、みずから進んで工夫をしているのではないか、ということです。p138 ラカン 自由に流動する認知エネルギーのことを、精神分析では、本能と区別して「欲動」と呼びます。 欲動のレベルで成立するすべての対象との接続を、精神分析では「倒錯」と呼びます。p152 理想的な状態から弾き出されることを「疎外」と言います。 死の偶然性と隣り合わせであるような快を、ラカンは「享楽」と呼びました。 快/不快に邪魔が入ること……「去勢」 これを手に入れなければと思うような特別な対象や社会的地位などのことをラカンの用語で「対象a」と言います。 「想像界」イメージ 「象徴界」言語 「現実界」イデア界 「鏡像段階」鏡による自己イメージの生成 自己イメージはつねに外から与えられる。……自己イメージとは他者なのです。(自己とはイメージ、言語の外側にいるのか?) 人間は言語習得との関係で世界を分節化し直すという「第二の自然」を作り出さなければ、そのなかで目的的な行動をすることができないのです。p161 人は規律訓練を求める。なぜか。認知エネルギーが溢れてどうしたらいいかわからない ような状態は不快であって、そこに制約をかけて自分を安定させることに快があるからで す。しかし一方では、ルールから外れてエネルギーを爆発させたいときもある。p167 サントーム……その人だけが持つ「特異性としての症状」 断片的に知識は集められるが、全体像はあまり見えてこない……かな? アドホック

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    投稿日: 2024.12.14
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    人生における考え方の基礎を築くことができた。哲学を生活に実装する上での下準備という感覚。後半は少し難しく感じる箇所もあったが、本書の終盤にて「本は一度で完璧に理解する必要はないしできるはずもない」という趣旨のことが書かれていて救われた。 内容もさることながら、千葉さんの軽快な文章が実に心地よかった。

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    投稿日: 2024.11.28
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    この本が新書大賞グランプリだった事実に、希望を持たざるを得ない。作中で著者はフーコーの難解な本がフランスのベストセラーだったことをすごいと伝えているが、令和の日本だってまだ捨てたもんじゃない。 これは現代思想の入門書なのだ。入門書とはいえ難解な表現が出てくる。しかし、なんだ、読みやすい。というか平気ですっ飛ばせる。そして平気ですっ飛ばして読んで良いのだ、読書とは不完全なのだとラストに持ってきてくれるから心が救われる。 白か黒かのような二項対立がはびこるSNS。 カラーだって透明だっていいじゃない。 「こうでなきゃいけない」にしばられなくていいと、こんなに遠回しに説得力をもって伝えてくれる本はなかなかない。そして、「こうでなきゃいけない」を外れて生きる道が苦しい理由も伝えてくれる。 難解なものも、本質じゃないものも、みんなみんな大事なんだよね。

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    投稿日: 2024.10.17
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    これを読めば現代思想が分かるなどということはもちろんないのだけど、読んでみたいな、なんとなくこんなことを議論してるんだなというところに触れられる本。特に付録のところから読むといいと思います。いろんな大学の教養言論や、高校の倫理の授業で持ちいると良さそう。 まさに著者の狙いがきちんとしている本。

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    投稿日: 2024.10.05
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    哲学を学ぶ意味は、自分や他人の人生を良くするとこだと思っており、現代にあてはめた事例を紹介してくれるところが良いです。日常で、二頂対立に気づくことが出来るようになりました。

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    投稿日: 2024.09.29
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    現代思想入門 著:千葉 雅也 講談社現代新書 2653 本書は、現代思想の入門書です。 現代思想とは、1960~1990 の、「ポスト構造主義」をいう その代表者は  ジャック・デリタ  ジル・ドゥルーズ  ミシェル・フーコー 現代哲学とは数学と同様で、これまでの基礎の上に積み重ねられ、組み立てられたものとおもっていました。本書は逆です。現代から、19世紀にもどり、そして、21世紀へという流れです。詳細は不明、雰囲気を味わったというところです。 3人の考え方は、二項対立とそこから抜け出すこと(脱構造)から始まります 気になったことは以下です。 ■デリダー デリダの著書は非常に複雑 二項対立からどっちつかずになるので、難しい 現代思想とは、「差異の哲学」である ひとつの定まった状態ではなく、ズレや差異が非常に大事、それもその状態は絶対ではなく、仮固定的である 脱構築とはすべてを破壊することではない 二項対立においては一方が優位、他方が不利であるが、逆転する場合もある 優柔不断=受動的=子供 責任ある決断=能動的=大人 マイナスにあるものを、マイナスととらえることが絶対なのか 本質的・非本質的 本質的なことは大事だというのを取り崩すのが脱構築 パロール:直接的な現前性、本質的なもの エクリチュール:間接的な再現前、非本質的なもの 脱構築の発想は、余計な他者を排除して、自分が揺さぶられず安定していたい 大人は、責任をもって決断をする ■ドゥルーズ ドゥルーズの哲学のキーワードは、差異 世界は差異でできているというのが世界観 同一性より、差異の方が先であるという考え方 A,Bという同一的なものが並んでいる次元:アクチュアル(現働的) 背後にあってうごめいている関係性:ヴァーチャル(潜在的) と呼ぶ 認識は、A,B,Cと独立的なものが、現働的に存在していると認識しているが、ありとあらゆる方向に、すべてのものが複雑に絡まっているヴァーチャルな次元があって、それこそが世界の本当のあり方である、がドゥルーズの世界観 すべての同一は仮固定である A,Bが同一性であるよりも、さまざまな方向に多種多様なシーソーが揺れ動いている、いたるところにバランスの変動がある、一時的にそのかたちをとっている ものごとは絶えずに変化している 世界は、時間的であって、運動のただなかにある ドゥルーズ+ガタリの思想 外から強制的に与えられるモデルに身をあずけるのではなく、多様な関係のなかでいろんなチャレンジをして自分で順安定状態をつくっていけ 自分を多様な活動に開いていく リゾーム 多方向に広がっていく中心のない関係性のこと、重要なのは、広がっていくと同時に途切れることもある(非意味切断) すべてが関係しているという発想と、無関係性を肯定することで、無責任をも意味している 無関係性がなければ、互いの自律性を維持できないので、無関係性こそが、存在の自律性を可能にしている ようは、関わる必要があって、関わるすぎないという按配が問われる 千のプラトー:求心的な全体性は国家に対応し、その外部には、ノマド(遊牧民)の世界がひろがっている ノマドは、戦争機械といわれる ノマドは、自由にほおっておかれたいからこそ、それを取り組もうとする国家に対しては、激烈な攻撃性で対抗する:戦争機械論 管理社会批判 言論トコミュニケーションはすみずみまで金銭に侵食されている、だから言論の方向転換が必要 ■フーコー 社会の脱構築、権力の分析 権力者・支配者に対する、抑圧されている人民という二項対立 支配されているのではなく、むしろ、支配されていることを積極的に望んでしまうという、構造がある 権力とは、無数の力関係 重要なのは、抵抗運動が実は大きな権力構造のてのひらで踊らされているという構図もありうる 重要なのは、いったいどのような権力の回路が作動しているかをクールに分析すること 統治のシステムの外を考える 正常と、以上の脱構築 正常なものは、マジョリティのことで、邪魔なものが異常だととりまとめられている その存在が取り扱いにくいと、社会的にマイナスのラベルが張られて差別される 権力の3つのあり方  ①王様の時代、②近代、③現代 規律訓練、自己監視する心、やわらいことばではしつけ 生政治 内面の問題ではなく、即物的なレベルで機能するもの 規律訓練に対する抵抗 近現代は、規律訓練と生政治の両輪で動いている よかれとおもってやっていることが 長いものにはまかれろになり 即物的に解決すればいいので、強制 との3段階になっていく 新たなる古代人 自己との終わりなき戦いをするのではなく、都度注意をするもの。自己への配慮を行う ■現代思想の源流 19世紀の思想家 ニーチェ、フロイト、マルクス 秩序の外部、非理性的なものを取り扱った人物 ニーチェ:混乱つまり非理性をことほぐことは哲学史において、最初にはっきり打ち出したのはニーチェだった フロイト:精神分析と哲学の関係 無意識の発明者、精神分析の実践と作用、自由連想法 マルクス:力と経済 資本と労働の二項対立 人間には本来、好きに使えるはずの力があるのに、偶然的な立場の違いにより、搾取されている ■精神分析と現代思想 ラカン、ルジャンドル 難解な哲学者ラカン 人間は過剰な動物である、そして秩序からの逸脱性 人間はエネルギーを余らせている 本能:第一の自然 制度:第二の自然 主体化と享楽 欠如の哲学 ルジャンドル ドグマ人類学 人間のOSを研究しよう、独断的形而上学 行きどまりのこうだからこうだという命題につきあたることになる 人間をリベラルに説明しようとしてもキリがない 人間とは、外からの構築が必要、それが第二の自然である 儀礼:ルーティン ■現代思想の作り方 4つの原則 ①他者性の原則:他者探しをする ②超越性の原則:根本的前提のレベル:人間のOS ③極端化の原則:主張を極端にまで推し進める ④反常識の原則:受け入れにくい帰結それこそが常識の背後にあるという概念 ■ポスト・ポスト構造主義 21世紀における現代思想 数学の哲学と、マルクス主義の見直し 思弁的実在論:人間の意味付けとは関係なく、それ自体として存在している事物の方へ向かう オブジェクト指向存在論:あらゆる存在者は、絶対的に無関係に存在していて、関係は二次的なもの 相対主義 内在性の徹底:ハーマン、ラリュエル 目次 はじめに 今なぜ現代思想か  今なぜ現代思想を学ぶのか  入門のための入門  ポスト構造主義とポストモダン  構造主義  二項対立の脱構造  グレーゾーンにこそ人生のリアリティがある 第一章 デリダ――概念の脱構築  独特なデリタのスタイル  二項対立からズレていく差異  パロールとエクリチュール  二項対立の分析  非本質的なものの重要性  近いか遠いか  脱構造の倫理  未練込みでの決断をなす者こそ「大人」 第二章 ドゥルーズ――存在の脱構築  ドゥルーズの時代  差異は同一性に先立つ  ヴァーチャルな関係の絡まり合い  すべての同一性は仮固定である  プロセスはつねに途中である  家族の物語ではなく、多様な実践へ  ダブルで考える  「すぎない」ことの必要性  ノマドのデタッチメント  管理社会批判  接続と切断のバランス 第三章 フーコー――社会の脱構築  権力の二項対立的図式を揺さぶる  「正常」と「異常」の脱構築  権力の三つのあり方  規律訓練-自己監視する心の誕生  生政治ー即物的コントロールの強まり  人間の多様性を泳がせておく  「新たなる古代人」になること ここまでのまとめ 第四章 現代思想の源流――ニーチェ、フロイト、マルクス  秩序の外部、非理性的なものへ  ニーチェ―ディオニューソスとアポロンの拮抗  下部構造の方へ  フロントー無意識  精神分析の実践と作用  無意識と偶然性  物語的意味の下でうごめくリズミカルな構造  近代的有限性  マルクスー力と継続  すべての人が自分自身の力を取り戻すには 第五章 精神分析と現代思想――ラカン、ルジャンドル  現代思想の前提としての精神分析  人間は過剰な動物である  本能と制度  欲動の可塑性  ラカンー主体化と享楽  去勢とは何か  欠如の哲学  つながるイメージの世界と言語による区分  現実界、捉えられない「本当のもの」  ルジャンドルードグマ人類学  儀礼による有限化  否定神学批判 第六章 現代思想のつくり方  新たな現代思想家になるために  現代思想をつくる四つの原則  デリター原エクリチュール  ドゥールズー差異それ自体へ  レヴィナスー存在するとは別の仕方で  四原則の連携  ポスト・ポスト構造主義への展開  ラマブーー携帯の可塑性  メイヤスー絶対的な実在とその変化可能性 第七章 ポスト・ポスト構造主義  21世紀における現代思想  思弁的実存論の登場  意味付けの外にある客観性  実在それ自体の相対主義  内在性の徹底-ハーマン、ラリュエル  複数性の問題と日本現代思想  有限性の後での新たな有限性  複数的な問題に有限に組み込む  世俗性の新たな深さ 付録 現代思想の読み方  読書はすべて不完全である  現代思想を読むための四つのポイント  原文の構造を英語だと思って推測する  レトリックに振り回されず、必要な情報だけを取り出す  固有名詞や豆知識を無視する  概念の二項対立を意識する  ケース1:「なんかカッコつけてるな」  ケース2:「カマし」のレトリックにツッコまない  ケース3:お飾りを切り詰めて骨組みだけを取り出す  ケース4:言い訳の高度な不良性 おわりに 秩序と逸脱 ISBN:9784065274859 出版社:講談社 判型:新書 ページ数:248ページ 定価:900円(本体) 2022年04月01日発行

    17
    投稿日: 2024.09.21
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    この本を読もうと思ったキッカケは、以前読んだ「過剰可視化社会」の著者と、本書の著者である千葉雅也さんの対談内容が面白かったから。 何でもかんでも物事を単純化して考えようとするこのご時世にあって、複雑なことを単純化せずに考え、答えを見つけていくのはとても難しい。 読み進むにつれ内容も難しくなっていきましたが、読み終わった後には、自分自身を外部から俯瞰して見ることが出来るような気がして、ちょっとした哲学者気分が味わえました(笑) 哲学ってなんか仏教と似てるかも。

    1
    投稿日: 2024.09.18
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    読みやすい。とても頭の中が整理される。 ドゥルーズなど、現代の哲学を読もうとするとどうしても前提となる知識が膨大でわからなくなってしまう。その課題をこの一冊で解決できるくらいのポテンシャルがあるなと思う。 しかし一回読んだだけではわからないので、こまったらどういうこと?と、人に照準を合わせて読み直してみるのがよいなと思う。

    5
    投稿日: 2024.09.03
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    はい、千葉雅也さん『現代思想入門』です やばいウルトラ分かりやすい それにしても、こういう本がベストセラーになる日本てなんかすごいなって思うんですよね もちろん素晴らしい本なんですが、新書大賞だから、とか売れてるからって理由で手に取る人がほんとにたくさんいて、ベストセラーがベストセラーを呼ぶっていうのかな それ、ありますよね まぁ、日本に限らずなのかもしれんけど、特に日本人はそういう傾向が強いのでは?って思います わいは違うからね ちゃんと哲学って奴に興味があって勉強したくて手に取りましたからね はい、出ました!「二項対立」! 哲学方面から興味を持って本書を読むことを「ちゃんとしてる」って捉えると、それ以外のアプローチは「ちゃんとしてない」ってことになるよね つまりは「うわ、めっちゃ売れてるやん。ちょっと読んでみるか」は「ちゃんとしてない」って言ってるわけ で、この「現代思想」ってのはめちゃめちゃざっくり言うと、「そんなことないよ!ありだよ!」として、じゃあどのへんが「あり」なのかを考えてみよう!って話なんよね そして、「あり」ってすることで生まれるものもたくさんあるんじゃね?あるいは、別にそんなかっちりものごと決めなくてもいいじゃん!的な もちろん、そんな数行で言えるようなことでもなく、もっと色々あるんだけど、ここでは一旦そういうことにしときますね で、じゃあこの思考方法、論理を実際の生活に当てはめて問題解決に役立てよう!ってのが「哲学」を勉強する意味だと思うわけね 「二項対立」を意識したときにこっちは良いから、あっちはダメーじゃなくてねってことを意識することで見えてくる何かがあって、それはきっと人生を前に進めるのに役に立つ!かもよ

    66
    投稿日: 2024.08.26
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    メンタルを病んだ後、回復期から白黒思考やべき思考を手放しながら、社会や自分を知る旅を続けてきた。 環境も変えたし、仕事もパイプを増やし、ちょっとずつ自分を開いてきた。 自らドゥルーズ+ガタリ的なことをやってたのかもしれないと思うと、にやっとしてしまった。 「身体の根底的な偶然性を肯定すること、それは、無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組むことである。」

    0
    投稿日: 2024.08.19
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    デリダ、ドゥルーズ、フーコーというフランス現代哲学の3人の哲学の入門の入門ということで、脱構築という考え方をとてもわかりやすく解説してくれている。3人の哲学の土台となっているという、ニーチェ、フロイト、マルクスの解説もある。 何事もきちんとしようとする、やや窮屈な方向に進みがちな現代社会似合って、物事を二項対立で捉えないという考え方は、心にゆとりを与えてくれるのではないか。学生時代に学んだフーコーの哲学における位置づけがよくわかったのもスッキリした。 最後に、最新の哲学者たちの思想についても紹介されていたが、短い記載なのもあって、そちらは難解だった。。

    4
    投稿日: 2024.08.14
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    分かりやすく書いてくれている思想書。ただインパクトは弱いな。哲学書の読み方のガイドは面白いです。紹介された読書法を使って今は難しいと有名なサルトルの『存在と無』を第3巻から読んでいます。

    0
    投稿日: 2024.08.14
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    数年前講義を受講し感銘を受け本書の購入に至り、社会人となり2週目を読み終わった。 いつになっても埋められない欠如の考え、二項対立で考えないこと。 何もかも便利になり、物がありふれ、物質的には豊かになったはずだが、精神的な豊かさは比例するわけではなく、むしろコンプライアンス、法令遵守意識の取り締まりにより、窮屈さをより感じるようになった。このような生きづらさの解決の糸口になるのではないかな。心に留めておきたい。

    2
    投稿日: 2024.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代は複雑な時代だ。確かに昔に比べて豊かにはなったけれどなにか不幸せを感じる。その原因を考える上で、一つの考え方として現代思想は有効だと感じる。物事は複雑に絡み合っている。現代の背景には、政治や歴史、宗教観、人間関係含め複雑な絡みがある。そのなかで人間とは何かを改めて考えてみることが重要ではないだろうか。 個人的に記事を書いたので見てくれると嬉しい https://note.com/arue_r_/n/na2a1ae8aac61

    0
    投稿日: 2024.07.21
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    デリダ/ドゥルーズ/フーコーについて比較対照的な入門的記述を披露した後、さらっと「カントOS」(p. 131)の話を挟み、ニーチェ/フロイト/マルクスの紹介をしてからガツンと「カントOS改としてのラカン(および否定神学批判)」(p. 158)の話を置いたところが本領という風に読めた。ラカンをあくまで精神分析的思想家としか理解できていなかったところから、(特に本書のメインとして据えられたデリダ/ドゥルーズと比較される中で)急速に立ち上がるものがあった。自分が食わず嫌いをしていたラカンが、現代思想の読解に欠けていたピースだったかもしれない。読んで良かった。

    2
    投稿日: 2024.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本当の始まりや本当の終わりはない ここから本格的に書き始めたぞ、という始まりをちゃんと設定しなければならないという規範意識を捨てる。 絶対的な安心・安全はありえない 諸々よ問題は必ずしもひとつにつながらない、複数的 不完全な読書であっても読書である

    0
    投稿日: 2024.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代思想、というよりは現代フランス思想である。ことを念頭に置いておくといい。 そんな野暮なツッコミは傍に置いておくとして、 デリダ、フーコー、ラカンといった文学界と哲学界に大きな影響を与えた人物を「脱構築」というワード(これ自体はラカン)を使って繋げたことが大きい。 特に誰が好きだったかというと、フーコーかな。社会からの逸脱、狂気の歴史など、ああ、社会にもおかしいところはあったし、それはこれからもあるのだなと。しかし、例えば同性愛者は認められるべきだとして、性犯罪者は認められるべきではない。狂気は狂気までしか認められず凶行はおかしい、というような秩序もまた必要だ。 それから著者は、デリダは「読むってこういうことですよね?」と読むことに対してのレベルが高いと言っていたが、これは自分の視点が新しく追加されたなと思う。「脱構築」したいときに読みたい一冊であり、多様性と言われるときに参照したい一冊。

    0
    投稿日: 2024.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【理性、限界、脱構築、からの今ここ】 かみ砕いて書かれていてこれはめっちゃ読みやすかった!です。 紹介されている思想家さんたちにもさらに興味を持てる本でした。 哲学書を読むことの難しさの一つに、 理論がそれぞれの思想家に属人的であり、そして、それぞれの思想家もどんどん考え方を変えていく、 さらに、 それぞれの書いている論文や本を誰も完全に理解しえないものであるという点… だから著者を含め哲学者が他の哲学者の解読を研究対象とするような、 一般人の思想との付き合い方にも工夫が必要ですね。 そして、 思想家はこのように常にこれまでの思想家が言っていることに対して、新しい視点を提示する、 議論し続けているということ。 だから急に現代思想を知ろうと思っても、それまでの議論を読み返さないと分からない、、、。 研究はそんな側面がどの分野にもあるかと思いますが、 とにかく哲学は、人間のしゃべっていることを聴き直し続けないといけないという点で、どう解釈するかがまた変数になっていく、何とも言えない大変な学問だということだとあらためて思いました。 ・・・ ということで、 フランス人思想家が中心的に想像してきたポスト構造主義、現代思想は、 西洋思想が主となっています。 近代理性の再検証のような側面もあるのかなと。 最終的にこの本で行きついていたのが、「今ここで、何をするか」。 諸行無常、というか、東洋思想の基本のようなもので、 日本人的には、なんだか遠回りな議論だなーと思ったりする人も多いのかもしれない… でも思想の系譜をたどることこそ、ここで試みられていることなのです。 古代ギリシャの話も出てきましたが、 まさに万物は流転する、そして、今ここに焦点を当てる、ストア派哲学、に立ち返るような雰囲気もあったように思いました。 ・・・ 事物を分類する古典主義と対比して、 物事の機能や仕組みを解明しだした近代思想。 カントの純粋理性批判が一つの起点になっていること。 表象と事物(物自体)と認識の段階を論じ、 感性(知覚する)ー悟性(概念を使って意味付ける)ー理性(現象と物自体の差を埋めようとするメタ認知を試みるが人間の有限性を知る)。 越えられないその人間の限界をどうするか。どう理解して対処するか… 人間の中にある、理性でコントロールできないもの、エネルギーのような存在が前提として出てくる。 ショーペンハウアーの盲目的な意志。目的的ではない力に突き動かされているとう人間像。 ニーチェの、型に入れつつも、溢れだそうとするエネルギーの拮抗状態。 ヤバイものがあるから秩序がある、その両義性。そして、その混沌をクリエイティブなものとして肯定的にとらえているらしい。 フロイトは、無意識に焦点を当て、理性が自分のコントロールできないものについて精神分析を通した対処を試みる。 マルクスにとって、水面下にあってコントロールできないものは経済構造。 偶然の環境設定で資本家であり、労働者である。そして権力あるものにより、余剰労働が搾り取られていく。 その関係性の縛りを皆が紐解けるような、自分の力を取り戻せるような、社会を目指す共産社会を目指す。 教訓として、 偶然的な結び付きから生まれているもの、意味はないけれどそうなったものについて自覚する。 思い込みなどで物語化してしまっていて硬直したものを、その自覚によって解きほぐす。 著者は、「物語的意味の下で動めくリズミカルな出来事の群れ」として、このような下部構造を表しています。 そして現代思想。とは差異の哲学、らしい。 二項対立を崩す、脱構築。その崩す対象として、 概念(デリダ)、存在(ドゥールーズ)、そして社会(フーコー)。 デリダの、エクリチュールとパロールのお話。書きことばと話し言葉。間接的情報と直接的情報。結局優劣はないらしい。 本質、非本質ではなく、どちらにおいても誤解が生じることを前提とする。 二項対立上で「劣」であったものを「優」にしてみること。 主従が入れ替わることを「転倒」と言ったりするらしい。 結局はどっちもどっちなこと。でもそんなことだとどうにも洗濯も決断もできないから、 著者は、すべてを混沌化させるものでもないけれど永遠の固定ではない、その秩序と混沌のバランスを維持する考え方として、「仮固定」といっています。 未練こそが、他者性への配慮、らしい。 絶対正しい決断もないと思うと少し楽ですね。仮決断、という感じでしょうか。 ドゥールーズ、の、世界は差異でできている、のは分かったようでわかってないかもしれない。 同一性は二次的、一つの一貫したアイデンティティという考え方が近代的思想だと最近どこかで読みましたが、まさにそれなのだろうと。 バラバラに存在しているように見えても背後で接続されていたり、切断されていた理する、だいぶ抽象的なお話ですが、ここは全力でイメージで考えるしかなさそうです。 リゾーム、多方向的な関係性。 フーコーは現実社会をもっと話していて入って着やすいかと思いました。 自己従順化。まさに現代社会でも進行中だと共感できるお話ですね。 下からも支えられる権力、支配。 心理的規律訓練、即物的生政治。 でもこれ以外にも重要な議論をされていて―真理への不断の努力、など、 もう少し読み進めてみたいと思いました。 ラカン、本能的である情動の配線のしかたに人間は多様性があること。人は制度などを通して、より満足する工夫のようなものをしている。対象aを転々とする。残念ながら、本質には至らない。 混沌すぎると不快だから、制度や秩序で安定化を求める人間。 そこで空回りするしかないのか、の話。 否定神学ー否定で神を捉えようとする。 否定神学批判ーいかに否定神学システムから逃れるか。 ドゥールーズとガダリは、ポジティブに解釈するという。 この実現しえないものへの試みは、欲求不満の連続ではなく、 行動を起こすことでそれぞれ複層的に価値を見いだせる、とのこと。 本質が固定されているものではないならそうなる気もする。 ということで、 最終的に、近代理性を再検証してきたら、近代以前、キリスト教的倫理感(アウグスティヌス後)以前の古代思想に辿り着く、というような、 つまり、 これが罪、これが真理、という固定がない、ケースバイケースに捉える価値観。 変化し続ける回り、自分。 今ここで、何をするか。

    1
    投稿日: 2024.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中までは理解できたけれども 第6章 あたりからよく分からなくなった。他の人の感想を見ると同じような人も多かったので安心した。 入門 と書いてあるけれども 初心者では全ては理解できないと思う。 けれども決して 入門書 ではないというわけではなくて、この本を読むことで、 次のステップの本が読みやすくなるという意味では素晴らしい入門書だと思う。 各パートにおける次のステップの本を紹介してくれているのもありがたい。 そして、この本が入門書としておすすめなのが、一度読んだだけで全てを理解しようとしなくていいことや初学者が最初にぶつかるであろう壁は決して能力が低いから出現する壁ではなく、誰にでも発生しうる壁であることを教えてくれる点、理解が難しいと思っているところについては 著者が ここは難しいですよね と共感してくれる点であると思う。 他に学んだ点としては、哲学書 の 読み方は人それぞれで、研究者によって解釈が異なるということである。 つまり、私たちがデリダ や ドゥルーズなどの考えを100% 理解する必要はなく、(これもまた難しいが、)私達なりの解釈を得ることができれば良いのだということである。 これは初学者にとって大きな励みになる考え方で、私はこの本を読むまで、いかに哲学者の考えを正しく理解するかが大事で、それはすごく難しいことだと思っていてなかなか手をつけられない 分野だったのだが、この考え方を知って、今後もこの分野の本を読んでみようという気になった。 著者の西洋哲学を学ぼうとした最初の動機が、何かかっこよさそうだったからというのは、私も同じだったので、皆そうなのかと安心した。

    1
    投稿日: 2024.06.22
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    難しい内容も丁寧に説明してくれて、現在思想をほんの少し理解できたかなと思わせてくれる本だった。 もっと色々なことを学びたくなった。

    0
    投稿日: 2024.06.16
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    二項対立の劣っている方を支持して同等と評価されるような論理を組み立てるのは難しそう。でもマイノリティを排除して画一的な世界は楽しくなさそう。現代思想を知ることの重要さを知った。 パノプティコンの例や、インターネットの発展によって自由に発信できるかと思いきや監視社会になってしまった、という話は読んでてなるほど、となった。 難しくて、全部は読めなかった。

    0
    投稿日: 2024.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    というわけで、人生は変わらなかったが現代思想特にフランス現代思想を体系的に学ぶことが出来た。 差異の哲学や世界とは無限的でたどり着くことができないものだから、自分の有限の範囲で出来ることをしようと論じるのが哲学→啓発へ移っている感じがした。(脱構築化をしています、悪しからず)

    2
    投稿日: 2024.05.27
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    構造主義から現代思想へ 物事を二項対立(これは良いものあれは悪いもの)として認識するでなく双方に良い、悪い要素が含まれている。物事を単純化せず複雑なまま自分に落とし込む事は難しいし疲れるけれど、様々な問題に簡単な結論を出すでなく、慎重に事を決めて行く必要があると考えされられました。

    1
    投稿日: 2024.05.27
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    学部生の時に最も感銘を受けた本のひとつ。 ここから千葉さんにハマっていった。 二項対立を意識する。 抑圧されている自分みたいなのを過剰に考えてからか、フーコーにすごく興味を持った

    2
    投稿日: 2024.05.24
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    いま抱えている自分の悩み(個性、権力などとはなにか)を分かりやすく説明しており、読了後心が軽くなった。一読するだけにとどまらず、何度も繰り返し読んで理解を深めていきたいと思う。

    1
    投稿日: 2024.05.24
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    デリダ、ドゥルーズ、フーコーなど現代思想(あるいはポスト構造主義)といった取っ付きづらい思想を日常生活で例え、分かりやすく解説した良著。

    3
    投稿日: 2024.05.17
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    一冊にとんでもなくいろいろな方向から現代思想や西洋哲学についての解釈のコツが書かれていました。 初心者にはまだまだ難しくて、、、半分も理解できただろうかと思ってしまいますが、いつかもう一度読み返したとき、今よりはちょっと理解できるようになっていたら嬉しいと思いました。 何と何の二項対立の構図になっているかを意識して、そのどちらかへの分類を一旦留保するという考え方。 人はわからないことに名前をつけて、分類して、整理すると安心するけれど、果たしてそれはよいことなのか?その整理は本当に合っているのか? …というのも、いい/わるい、正しい/間違いの二項対立になっているのですね。”泳がせておく”っていう表現がやっぱりしっくりくる気がします。 それは何かのタイミングでどこかに留まることはあるかもしれないけれど、それもちがうところに向かって動き出すかもしれないという感じ…うーん、どれだけ日常的に意識できるでしょうか。 難しくはありましたが大変興味深くて、なにかこれからの興味の入り口になりそうな気がします。

    1
    投稿日: 2024.05.14
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    前半のデリダ、ドゥルーズ、フーコーの二項対立からの様々な脱構築の解説まではなんとか付いていたが、その先は付いていけず、第5章でもはや何も頭に入らなくなったので読書断念。入門書ですらこれだから哲学は難しい。やはり時間がある人が自分や社会に向き合って考え続けて知を探求するような学問なのかと思いました。

    1
    投稿日: 2024.05.06
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    分かりやすいー、この哲学を詳しく知りたい人はこれを読みなさいまで繋げてくれてるのありがたし〜(結局読んでないけど)

    0
    投稿日: 2024.05.01
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    善と悪、得か損か、みたいな分かりやすい二元論が溢れる日常生活で感じるなんとも言えない違和感を、見事に言語化してくれる本でした。現代思想の巨人たちの難解な著作を噛み砕いて説明してくれますが、それは今生きてる社会の問題にダイレクトにつながる議論だと感じます。 良かれと思って作られるルール、道徳、システムなどが、知らず知らずのうちにそこからはみ出す存在を抑圧しているというのは、安全で快適な反面、少々息が詰まる空気がある日本に住んでいると、本当に実感できます。 現代思想の大きな話がメインんですが、それを日常生活に応用するハック的なアイディアも面白いです。整理整頓せず、ある程度のノイズを入れることがクリエイティビティには重要。仕事は始めたり終えたりするのではなく、全てが継続するプロセスがと考えると気が楽。ビジネス本は分かりやすい選択肢を与えて安心させてくれるが、変化する社会において効果は長くは続かない、などなど。

    6
    投稿日: 2024.04.27
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    哲学の「て」も知らない人間が<入門>という字につられ手にとった。理解できる部分もあったし、ちんぷんかんぷんな箇所もあったりと個人としては難しい本だった。 新書大賞にもなってたくさんの人に読まれているわけだし、みんな賢いな、すごいなと思いながら読んでいた。 でも、ちゃんと著者自身の親切さは出ているような気がして、これ勉強したかったら◯◯に書いてあります。って全ての説明に補足があるところは良いなと思った。 何度か戻っては読んでを繰り返したが、時間をおいて再読したい。

    14
    投稿日: 2024.04.12
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    構造と力を読むために購入 現代思想についてわかりやすく解説されていた 本書のラストのところは自分の中で消化不良が否めない 面白かった

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    投稿日: 2024.04.12
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    わかりやすかった!がしかし、ポスト・ポスト構造主義あたりから、段々とまたわからなくなったので勉強は必要。入門の入門だけど、これぐらいが私には丁度良かった。

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    投稿日: 2024.04.11