
総合評価
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powered by ブクログ面白くて一気に読破。しかし、女子中学生の友人関係、恋人のDV、色々な描写がリアルで、登場人物に感情移入してしまい、読後は、すっきりしない、悲しい気持ちになった。
1投稿日: 2017.09.16
powered by ブクログ読み終わって、事件の真相がわかった時の登場人物たちが感じたであろう絶望感。そして読者である自分を含めた先入観で生きている人々の存在の意味。人生の間で何度か訪れたであろう転機での選択が違っていたら...と思わずにはいられませんでした。凶悪犯罪が起こるたび、犯人の生育歴が語られたりしていて、それに対して比較的否定的に見ていたわたしはガツンとやられた感じでした。他人の人生は他人では計り知れないものかもしれないと...
8投稿日: 2017.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
361 帯見て購入。 個人的には、うーん…でした。 幸乃の心理として、最後そうなる事を望むのはわからなくはない。が、それによって逃げ徳だった少年グループ、それを隠した老婆。そんな事が許されるのか。その点の違和感しか感じず。そもそも、幸乃が死刑判決を受けるような状況になってしまうきっかけともなる、警察の捜査はそこまで杜撰ではないと思う。 マスコミが取り上げて扇情的に報道するというのもわかるが、結局、幸乃が救われなかった(死ぬ)という結末になるこのストーリーに共感できる部分は少なかった。
0投稿日: 2017.09.12
powered by ブクログ不幸の作り話!!でも、ありがちな「敬介だけが自分を必要としてくれた」という幸乃が、優しそうな目でアホな敬介を見てたというくだり、もしかして自分も!?と思ってしまった。
0投稿日: 2017.09.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
帯に「読後、あまりの衝撃で…」とあったのですが、私にはその衝撃はあまり感じませんでした。 衝撃というより、どこかやりきれない感を少し感じつつも、こうなるであろうと思いました。 最後に出てきた刑務官の話が何よりグサッと来ました。 そう、勝手になんでも決めつけてはいけない…。 最後まで読んでから、前の話の部分を思うと、私は田中幸乃という人物には会ってはいないけど、この文章だけで、恐らくこんな人だろうと想像して、その先を予想して行く…。何とも怖いことだなって…。 やりきれない気持ちは、きっと慎ちゃんや刑務官に思いを重ね、死が悲しいことだと思ったからで、幸乃を思えばきっとコレが最良な最期だったのではないかと思いました。 幸乃の「私を必要としてくれる人がいて、もうその人から裏切られることが恐い」というような言葉に泣きました。 慎ちゃんのように信じてくれ、心が通じていると思えているその時に死ねたのが、幸せだったのではないかと。 そして、「死ぬために生きようとする」と言う言葉は、何よりインパクトがありました。 とても不思議な言葉でした。 幸乃にしては生きる理由であったのでしょうか…。 ただ、やっぱり…どこか救われない思いと、9月15日の執行の日に運命は感じないと最初にあったけど、最後ではその日のことを刑務官に聞いてるあたり、本当に運命は感じていない?と思ってみたり…。 あと、やはりあれだけ動いていた慎ちゃんのその後が少しでも書いてあれば救われたのだろうか…なんて思ったりしました。
3投稿日: 2017.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
真犯人が別にいたことよりも、幸乃が死刑となっても、それを受け入れる理由を読み解くのが面白かった。 関わった人物が幸乃に与えたこと。 それが死というかたちに終わるのは悲しかったけど、読後は考えさせられた。 真犯人が解明されて、お!助かるのか!?と思ってはらはらして読んだが、死刑執行されたときは、まあそうだろうなと納得できた。 個人的な感想だけど、幸乃に関わった人たちみんなが残念なイメージ。
0投稿日: 2017.09.01
powered by ブクログ田中幸乃、30歳。 元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、 彼女は死刑を宣告された。 凶行の背景に何があったのか。 産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。 幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、 彼女は・・・ 筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長編ミステリー。 ************************************** 読んでて全く理解できひんかった。 内容うんぬんではなく、主人公である田中幸乃の人生が。 死ぬために生きる。 言葉だけでは、どういう意味って感じやけど、最後に、こういう事やってんやって理解できた。 ただ、それが正解とは思わへんし、田中幸乃の人生が、哀しいとも思わへん。 幼少期はもちろん壮絶な人生やったと思うけど、最後には、素晴らしい仲間が現れ田中幸乃を助けようとしている。 ここまでしてくれる仲間がいる事自体、幸せなのではないか。 死んだら終わりやけど、生きてたら素晴らしい事もあるやん、って思ってしまった。 ただ、前にはもう進めへん気持ち、 田中幸乃の心の弱さ?強さ?が恐ろしく悲しかった。
5投稿日: 2017.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
死刑囚を通して描かれる、人の美しみ・哀しみ・ひたむきみ。 田中幸乃が放火殺人の罪で死刑宣告されるが、実は冤罪で近所の不良が犯人。祖母が自首を許さずにいたが、本人は良心の呵責からバイク事故で他界。と言った真相に辿り着いた慎一が、タッチの差で間に合わず死刑執行され本懐を遂げた幸乃。色々考えさせられる話だった。 「死ぬ為に必死に生きようとする」部分にものすごく美しさを感じた。
4投稿日: 2017.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
嫌ミスとかノワールなどと見聞きしたが、 ヒューマンドラマとも言えるような気がした。 誰かの一側面から、その人の100%を過去から含めて総括したい人が多いが、そんなことはさらさら不可能だ。 カテゴライズしたり、敢えて命名しなければ、得体が知れなず無意識に不安を覚えるために、そういった枠に納められない人や物事を排斥する傾向の、顕著な部分にも触れているように思った。 個人的には、被害者の旦那は明らかに最低なんだが、翔へも嫌悪がある。ああいう「高潔な正義風な行い」って、そもそも良いことをしていると疑っていないため、自浄しなくて怖い。 あと、辻村さんの評文がいい。 こういう咀嚼で気づくこともある。
0投稿日: 2017.08.30
powered by ブクログ元恋人の家に放火して、その妻と1歳の双子を殺めた罪で死刑宣告された田中幸乃。彼女の人生に関わった人々の追想から浮かんでくる彼女の虚像と真実。衝撃のラストに心が震える日本推理協会賞受賞作。 文中に出てくる「なんか、いかにもだよね」という心ない言葉。マスコミの垂れ流しの情報やコメンテーターのありきたりの発言に乗っかって、表面面だけで交わす会話の一言である。当然、私自身にも覚えがある。この作品を読んだら、二度と軽々しい発言はできない。幸乃の自らの人生を犠牲にして得たものとは一体何だったのか。しばらくは心に引っかかりを残す重い作品である。
3投稿日: 2017.08.29
powered by ブクログフィクションだけど、ノンフィクションに近いという評価があったので気になって読んでみた本。参考文献がかなりたくさんあって、勉強したんだなぁというのが伝わってきた。 嫌われ松子、横道世之助系ですね。 目の前の人間ですら何を考えているのか、言っているのかなんて本当のところはわからないのに、固定観念や先入観が邪魔をするうえ、本当か嘘かわからない情報がたくさん入ってくる。 それがこんな風に絡まるとこんなことになっちゃうのかー、と、恐怖を感じた。 覚悟のない17歳の母のもとに生まれ、養父からの激しい暴力にさらされて、中学時代には強盗致傷事件を起こし、罪なき過去の交際相手の妻とこどもを殺めた人。反省の様子はほとんど見られず、証拠の信頼性及び、計画性と深い殺意を考えれば、死刑となるのが妥当。 話については色々と違和感もある(その未来を選んだのは彼女だけど、過去の人たちがみんな都合よすぎ。こんなもんなんかね)けど、ラストは半泣き。良かったねというきもちと、悔しい気持ちと。イヤミスなのは間違いない。 彼女が、伝えたいことを伝えたい人にきちんと話してくれたらハッピーエンドになると思う。 無理だと思うけど、これは実写で見てみたい。無理だと思うけど。
6投稿日: 2017.08.29
powered by ブクログはっきり言って物語の構成が余り良くなかった。 最初の方は話しに引き込まれたが、主人公が 余りにも人物としての実態が感じられず 周りの人間を特に男達を振り回してるように 感じる。 そこまで純粋で聖人の様な女性にも思えない。 ただ死にたがっているだけの人間にしか感じない。 この物語は冤罪や死刑反対を美しく書いて いるだけの様な物語。
0投稿日: 2017.08.24
powered by ブクログ名門高校野球部の補欠部員を主人公にした映画『ひゃくはち』(2008)が大好きでした。その原作者・早見和真と壮絶な本作のイメージがどうしても結びつきません。こんなミステリーも書けるなんて、凄い作家です。 自分を振った元彼につきまとい、ついには元彼の妻子が在宅中だった家に放火して殺してしまった女性・幸乃。死刑囚となった彼女が処刑される日の朝の描写から本作は始まります。 大学在学中から裁判の傍聴が趣味で、法廷で幸乃を見た後に刑務官となった女性、幼い幸乃と共に過ごした思い出を持つ異母姉、中学生のときの幸乃の親友、幸乃の元彼の親友、幸乃と異母姉が仲良く暮らしていたころ近所に住んでいた男子たち。そんな人たちが振り返る日々。 冒頭が処刑の日の朝だから、これがくつがえるとは思えず、途中何がどう展開しようが幸乃は命を絶たれてしまうのだと覚悟して読まねばなりません。 そう、「覚悟」。自信ではなくて覚悟。幸乃以外は覚悟を決められなかったのかもしれません。絶望的だけれど、果たして彼女に生きたいと思わせることが救いになったのかどうか。それも思い上がりなのかも。 自分にとっては大切な、忘れられない思い出も、居合わせた人の頭の中には何も残っていなかったり、ちがうように覚えていたり。同じ思い出を同じように共有できる相手がいたならば。 「生まれてきてごめんなさい」なんて思わせちゃいけない。彼女に「ありがとう」と言葉をかけたい。 映画『ひゃくはち』の感想はこちら→http://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/e4dafdfd2fa506b191a2730b40aecdb6
5投稿日: 2017.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
帯に期待して購入したものの、展開が読めてしまって十分に入り込めず。主人公があたかも聖人かのような所にも違和感。
0投稿日: 2017.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
複数の関わった人たちの視点で進む構成は面白かった。 けど友人の罪を被ったり男に依存したり勝手に卑屈になって自ら不幸に突っ込んでる辺りちょっとイライラした。 登場人物が胸糞悪い連中ばかりのような印象を受けるけどよくよく考えてみればある意味リアルというか、案外どこにでもいる普通の人ばかり。 みんながみんな寄ってたかっていじめ倒してたわけでもなければ気にかけてくれる人だっていたのに、幼少期に幸せな家庭を経験してしまってるせいなのか幸乃もちょっと人に対して期待しすぎな気もする。 もっと頭が良ければ全く違う人生にできたんじゃないかと思う。 幸乃にとっては念願叶ってハッピーエンドなのかもしれないけど殺された3人からしてみれば自分らの死を利用して自殺されて恨みを晴らしたい真犯人は野放し、たまったもんじゃないでしょう。 読み手に寄っても誰視点で見るかに寄っても感想が全く変わってくる話。
0投稿日: 2017.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
語り手が、何人も変わって面白かった。 幸乃が綺麗に消えすぎて、感情がわからない (想像する楽しみがある) みんなどこか卑怯、そこが人間っぽい。幸乃、相手が少し最低な事わかってて落ちていった気もする。身代わりになりたかったし、死にたかったのかな。 本気で、幸乃を助けようとする人いない気がする。小さい頃の愼ちゃん、絶対ヒカルさんの悪口、お母さんに漏らしたりしてそう。男達、ノスタルジーがすぎる。女達は反省はすれども自分の生活しすぎ。 一番優しいの佐渡山さんじゃね?(^◇^;) 人を信じないのが、私を裏切り続けた世界への最後の抵抗って感じがする。 私は無様でも生きようとする人が好きなので、幸乃切なすぎるって思うけど。 自分が幸乃ならこの結末を望みそうな気がする。もうどうしようもないからみたいな。 幸乃、佐渡山の対比というか、不器用な幸乃と賢く生きていく佐渡山の対比も良かった。
1投稿日: 2017.08.18
powered by ブクログ非常に面白かったです。ちょっとだけ未消化感は 少しだけ残る気がしますが。 久しぶりに、読むのがつかれる小説でした。 わかりにくいわけではなく、少しでも読み飛ばしてしまう ことがないようにとよんでしまうような内容です。 最後の数ページは、ページをめくる前に深呼吸したく なるような感じがします。 もう少し、ハッピーエンドの要素を入れてもいいのに とおもってしまうほどの内容です。 簡単にそうだったのかと納得がいくような内容ではなく 読み終わった後、叩きのめされるという感覚を覚えました。
3投稿日: 2017.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これをミステリー小説と売り出すのが不可解。本題は死刑への問題提起かな? しかし田中幸乃がイノセント? とんでもない。彼女は自己犠牲を打算的に使っているし、死刑を自殺の道具にする。彼女が誰かをかばうことで、結果的に強盗犯や宗教団体を野放しにしている。「誰かに必要とされたい」というエゴのもとに動く人間であり、別に聖人でもなんでもない。 ある意味ではそういった自身の原罪を理解できないという意味で「無垢」かもしれない。 死刑囚へ積極的に関わろうとする人々の意識が面白かった。田中の死刑に自分の罪を重ねあわせて動いてる感じ。慎一は幸乃を救うことで贖罪をしようとするけど、翔や八田は逆に彼女の死刑執行で自分の罪も精算してほしいみたいな印象。この作者は男性の描写が上手で、特に丹下翔の無神経具合に上手くイライラさせられた。 「ミスティック・リバー」って鬱映画があるけどそれに似てる。大衆から個人へのリンチに対する不快感とか。最も共通するのは、冤罪に無抵抗な主人公への嫌悪感。(もっとも、田中幸乃は積極的な自殺)。 文章が無骨で硬い。中盤から筆が乗ったのか読みやすくなる。長い割にいまいち内容が薄くて微妙だった。
0投稿日: 2017.08.17
powered by ブクログどんな書店でも、 POPつきで平積みされていた、 「日本推理作家協会賞」受賞の長編ミステリー。 終始暗くて、とにかく切なくて、つらい…。 でもおもしろかった! 小説や長編が苦手な人でもさらっと読めてしまいそうな本。 私は、環境のせいにするのが嫌いで、 「環境含めて全部自分のせい!」って思うけど、 主人公・幸乃の生い立ちを見ると、そうは言えなくなる…。 つらすぎ…かかえすぎ…あきらめすぎ… でもやっぱりあきらめちゃだめー! 自ら死を選ぶってのは一番だめー! できが悪くても、自殺しない子どもを育てたいな、と思う。
3投稿日: 2017.08.14
powered by ブクログブクログの評価と、この作品を読んだら、3日は寝込むと言う触れ込みに触発され、読んでみた。 結果、絶賛するほどの内容でもなく… 付き合っていた恋人に捨てられ、ストーカーから、放火して、元恋人の妻と幼い子供2人を殺害してしまい、死刑判決を受ける田中幸乃。 彼女は控訴する訳ではなく、ひたすら死刑判決を待つが、彼女の幼少時代の友人たちが、彼女の背景にあるものを追いかける。 最終的に幸乃の望みは何だったのだろうか? 幸乃の感情が全く描かれないので、すごく理解に苦しむ。周囲の熱量もほとんど彼女に届くことがなく、作者はこの作品で、何を伝えたかったんだろうか?
6投稿日: 2017.08.13
powered by ブクログモヤモヤが半端ない…と、 言っていた方がいましまが。 確かにモヤモヤ。 私には、わからない。 そんな生き方があるのだわね。 小さい時の友達との丘の探検隊。 幼なじみ。 今さら感があり、同調できませんでした。
0投稿日: 2017.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私は死刑制度反対者でも無いし、実際に起こった事件の加害者の恵まれなかった過去を掘り出して犯行の言い訳に使うようなことは個人的に好きじゃない。でも、この小説には考えさせられた。人を信じては見捨てられ続けた少女の人生が悲しい。復讐を思いとどまった彼女が何故死刑囚となったのか。 最後まで彼女を想う人もいたというのに、その人にチャンスを与えるよりも、もう苦しまなくなる道を自ら選んだ、その人生の選択に胸が痛くなる。
3投稿日: 2017.08.10
powered by ブクログ皆の不幸を受け入れ続けた結果の死刑。でもその死刑こそが自殺できない幸乃の求めた結果。 たなぼた死刑、確かに考え出すと寝込みます。
1投稿日: 2017.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3日は寝込まない(わたしの性格では) けど、衝撃なのはたしか…, 少女(雪乃)は死刑を望んでいたが(死にたいから!?)同情はしないけど、 身勝手な人が多い。でもこれが現実にも存在して冤罪なのに死刑、もしくは何十年の懲役も実在するわけで… 各自の身勝手で真実が消された。 それによって、永遠の苦しみを背負う人もいる。 一番の被害者は亡くなった母娘であるのは間違いない。 考えさせられる小説でした。
1投稿日: 2017.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても好きです!この小説。 ・・と言ったらびっくりされるかもしれません。 私はこういう系統の結末はとても好きですね。かえってリアルだと思うし、なんとなくオワリがスッキリとか、なんとなくいいお話、というよりも絶対にこのもやもや感が、、、とてもいいのです! 他の作品も読んでみようと思います!
1投稿日: 2017.08.06
powered by ブクログまもなく死刑執行を迎えようとする死刑囚の姿から始まる物語は、その日を迎えるまでの彼女の半生が描かれています。 およそ幸せとはいいがたい彼女の人生には理不尽や不愉快なことも多く、それらに対して無防備にも見える彼女のスタンスそのものにもつらさ、しんどさを覚えます。その行き着く果てが死刑台なのですから、およそ救いのない物語、と正直なところ感じます。 それでも、彼女自身はその救いのない結末こそを最後の救いだと感じていた、それだけは確かなことではあったので、終わり方はとても静かな、波風ひとつ立たない湖面のような厳かささえ感じるものでした。 その罪が、たたきつけられた誹謗中傷が、…であったとしても、なお。彼女の人生の分岐の行き着く一番穏やかなところはそこにしかなかったのでしょう。 手紙に封じられた桜の花びらのようなはかな差であったとしても、それが彼女というひとの人生だった。そう納得させられる説得力が、丁寧に描かれたこのお話から感じることはできました。
3投稿日: 2017.08.05
powered by ブクログ「読後、あまりの衝撃で3日ほど寝込みました。」の帯に触発され購入。 結果的には何も衝撃はなく、どちらかと言うと虚無感が残った。
0投稿日: 2017.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
続きが気になって、眠気を堪えて読んだ。 判決理由に沿って進んでいく作りが面白い。それだけに事実を知って、人を先入観を持って見てしまうことがどんなに恐ろしいか思い知らされる。 何とも切ない…何故こんなことに…という想い。 全体的に、主人公の幸乃の描きかたが、いまひとつボヤけているような気がする。幼少期、中学生、大人と空いていて、そのどの時代も辛い体験があるのだが、暗いのか明るいのか(必ずしもどちらかではないけど)つかみどころがないというか。半透明な印象の女性だ。 幸せになって欲しかった、いや幸せな時もあったのか。 必要とされてる人に捨てられるのはもう嫌、そしてこんなに死を願ってしまうのか。 最後は慎ちゃんお願い、早く!と祈らずにいられないのだが、最後の最後には、やっと楽になれたのね、と考えてしまった。
3投稿日: 2017.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一人の確定死刑囚の生い立ちを追った物語。 圧倒的な孤独と戦い、生と死に向き合ってきた少女が 犯罪に手を染めることになったのは何故か。 読んでいて呼吸が苦しくなるほどの切迫感と生の強い想いや感情。これほどまでに心が締め付けられた作品はないかもしれない。 事実をみる人間になるか、真実をみれる人間になるか。 少なくとも大切な人には、未来永劫、味方でいたいと思いました。 推理作家協会賞受賞の力作です!
1投稿日: 2017.08.01
powered by ブクログ続きが気になってしまい一気に読み終えた本。他人を簡単にラベリングすることの 愚かさ を感じました。人の本質を計り知ることは難しいですね。
5投稿日: 2017.07.30
powered by ブクログあまりにも悲惨でかわいそうなストーリーで最後まで涙が止まりませんでした。周囲から必要とされずに人生に絶望していく主人公、人生や社会のあり方について考えされる作品でした。
3投稿日: 2017.07.30
powered by ブクログこの物語には、さまざまな人の、さまざま覚悟が描写されている。どれも人間が持ち合わせている利己や利他といった人に対する友情や愛情における覚悟である。その環境下において変わるもの、変わざるものが存在し、絡み合い、ひとつの物語をつくりあげている。まさに、イノセントデイズだ。
1投稿日: 2017.07.29
powered by ブクログ元彼の家に放火して 妻と子供2人を殺し 死刑判決を受けた女性 田中幸乃 の話 圧倒的エンターテインメントではなかった 人生に絶望して こんな形で死んで行く人達は結構いるんだろうな
8投稿日: 2017.07.26
powered by ブクログ結末は賛否両論。辻村さんの解説で、まさに「救いがない」と感じてしまった自分。改めて考えさせられました。簡単な言葉じゃ片づられない「何か」が、、、。
5投稿日: 2017.07.23
powered by ブクログ面白い。切ない。考えさせられる。 裁判での死刑判決理由に沿った章構成で、真実が少しづつ明らかになる展開に一気に読ませられる。 元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で死刑判決を受ける幸乃。 実際は真犯人は他におり、冤罪であるが、彼女は死刑により死ねることを選び嘘の自供をしていた。 彼女が死を求めたのはなぜか。 17歳のシングルマザーの元に生まれ、その後再婚相手の連れ子と4人家族の生活を小学生まで送る。母親からは愛を注がれ、義父とも姉とも仲良く暮すが、母が後妻であること血縁のない姉妹である噂が広まり、母が不慮の事故で死亡家族はバラバラになる。父はある晩酒に酔い、「お前が必要だったわけじゃない」という言葉をぶつけ幸乃に手を挙げる。 その後、幸乃は祖父母に引き取られる。 この時に事の形を祖父母に漏らしていたのは慎一であった。 中学では親友の小曽根理子に裏切られる。 理子はイケてる友人に気に入られたいためにお金やらを上納、幸乃が好きであったがおおぴっらには付き合わず、自分の都合の良いように付き合う。 結構最低な人だ。 最終的には、本屋のレジから金を盗もうとした際に店主のおばあさんを突き飛ばす窃盗致傷事件を幸乃に押し付け逃げる。 幸乃はこれにより少年院に入る。 翔はどんどんずれていく。 ありがち。問題には積極的に取り組んでいて 無罪を弁護士にくいつけなかった慎一は、慎一。 メディアで報じられる嘘。情報の信憑性の低さ。 みんな勝手に決めつけている。勝手なイメージが社会認識としての真実になりうる。(真実は面に出ない) なぜ慎一以外は幸乃を信じないのか、助けないのか。 姉の陽子、祖父母、翔。自分の知人が殺人をしたとことを受け入れられるものなのか。面倒なことには関わりたくない、関わる余裕もないということはわかる。 肉親以外に本当に守ってくれる人はいないのが普通か。 幸乃はどうして整形するまで自分の容姿が嫌いだったのか。 なぜ幸乃は法廷で慎一がすぐわかったのか。
5投稿日: 2017.07.22
powered by ブクログ死刑囚、田中幸乃の物語。 読み進めていけばいくほど膨らむ疑問。なぜ彼女はここまでの孤独を抱えなければならなかったのか。その答えが早く知りたくてあっという間に読めたけれど、謎は明かされぬまま物語は幕を閉じてしまった。 私には届きそうにない深い闇の存在を知っただけ。 初めの方で、丹下という産婦人科医が幸乃の姓名判断をするくだりがある。その結果を先に読まされたばかりに、後々語られる陰惨なエピソード。その諸悪の根源が全て名前に宿っている気がしてしまった。 翔と慎一の人間性や成長の対比も面白かった。
1投稿日: 2017.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
救われない、という感想を持つ人も少なくないようだけど……。必要とされなくなることを何よりも恐れていた幸乃にとって、シンちゃんに必要とされたまま死んでいくことは、寧ろ幸乃は救われたんじゃないかと思う。出てくる人物が尽く傲慢だったけど、終わりは決して悪くなかったんじゃないかと思う。あくまで幸乃にとって。それにしても、正義は多数あっても真実は一つ、というが、一般大衆の正義の偏り方が恐かった。
1投稿日: 2017.07.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2017.7.17 普段生活に追われて小説から遠ざかっていた。研修のため泊りがけで出かけて夜を持て余し、どちらかというと重い内容がふと読みたくなって、しばらく本屋さんで悩み購入。 脳は疲れていて早く眠りたかったはずなのに、どんどん読み進めてしまった。 元恋人の妻、双子の娘、お腹の子の命を放火で奪い、死刑宣告を受ける幸乃。 愛や人の繋がりを求め、繰り返し裏切られ、死を望む彼女が選ぶのは、やってもいない罪で裁かれること。そして、自分以外の手で、自分を屠ること。 最初は、報道と現実の乖離、それがわかられぬ苦しさ、非道な現実という感じの物語なのかと予想した。 そうではないことはすぐにわかった。 幸乃は、ある意味純粋すぎる。 それは、良くも悪くも。 誰かの言葉に縛られすぎる。 自分の気持ちを慮ることができない。 自分で死ぬなと言われたから自殺はできない。 誰かにいらないと言われたから自分を愛せない。 結局、自分のこと自分で決められないから、彼氏がつきあって「くれて」いると捉え、様々に虐げられることから逃げようという意志を持てず、自分の命のことすら決められずに、自殺できないからと転がり込んできた死刑判決に流される。 そしてその執行でようやく、自分の希望に向き合うなんて。 死ぬために、持病に抗うなんて。 それは子供の頃の母の死かもしれないし、性的虐待とか、いろいろな要素が絡んでいたのかもしれない。 でも、本当は、幸乃は愛されていたはずだ。 姉の陽子が嫉妬し、事件を調べる彼らをとらえてはなさず、人生を狂わせるほどの後悔を抱えて悶えるひとが、何人もいる。 望むかたちではなかったかもしれないが、無意識に渇望していたものは、ちゃんと手の中にあったはずなのに。 実は、読む前のイメージを、もっと悪いところで設定してしまっていた。姉からも義父からも友人からも、もっと虐げられるのを想像した。 救われない、と評されるこの内容より救われない展開を想像しながら読んでしまった私にとって、みんなの葛藤や幸乃の意志、諦め、希望は、いっそシンプルで美しいのかもしれない。 とりあえず、いちど休もうと思う。 この物語を、このように受け止める自分に休息を。
3投稿日: 2017.07.17
powered by ブクログ帯の評価の高さに惹かれて読んでみたのだが、それほどの感銘は覚えなかった。読み方がいけないのかもしれないけれど、自分かミステリーとして読んで失敗したように思う。
0投稿日: 2017.07.17
powered by ブクログ死を選ぶ権利はあるのか。 海外ドラマの「シカゴ・メッド」のある回で、蘇生をしないで欲しいと願う末期ガン患者に対し、医師はそれを無視して蘇生したエピソードが描かれた。 それは本当に相手を尊重しているのか、自分の正義を押し付けているだけではないか、そのことを考えさせる回だった。 しかしそれはあくまで病院内での話。 刑務所での話だったら? 死刑判決が下されたなら? やっていない罪に対し責任を負うのだとしたら? その死刑囚は名を田中幸乃と言う。 放火殺人によって死刑が確定した女性だ。 一部では整形シンデレラなどと呼ばれ、薄幸そうな見た目、生い立ちなどから人々は面白おかしく騒ぎ立て、散々消費した挙句忘れていく。 人は他人の表層しか見ない。 被害者はいつだってかわいそうな人。 加害者はどこかおかしい人で自分たちとは違う人。 整形は悪いことで、若い母親はバカでダメな親で......。 なんという単純化! なんという偏見! そうやって自分たちの「普通」を絶対的なものだと信じ込まなければ、簡単に「普通じゃない」方へ行ってしまう。 人は弱さや恐ろしさを誰かを攻撃することで必死に隠し自分を守ろうとする。 それが他人を貶めることになったとしても、今日、自分が無事ならそれでいいのだ。 なんと愚かな。 それでもそんな弱さを強さに変えられる人は必ずいる。 何もそれは特別な力をもった勇者ではない。 必要なことはたった一つ。 相手と向き合うこと。 膨大な情報、計り知れないほどの偏見に流されることなく、流すことなく、一つ一つ目の前のことに向き合う人。 その人たちが持つ力を人はこう呼ぶ。 純粋、と。
1投稿日: 2017.07.17
powered by ブクログ本屋のPOPは信用しすぎるな、と自戒する僕でも、年に数冊はジャケ&POP買いをしてしまうのが渋谷の啓文堂書店。これもその一つ。今回はアタリで、あっという間に読み切った。 日本推理作家協会賞受賞作、だからこそ、なのか本格過ぎず、社会派過ぎず、キャラの魅力で最後まで押し通す。ラストシーンへ向かう最後の50ページはもう早く読みたくて読みたくて。 田中幸乃がなぜ井上敬介にあれほどのめり込んだのか、出会いを含めてもう少し書き込んでくれていれば、そしてとても鮮やかなサブキャラ(翻訳好きの理子や、いかにものスクールカースト上位・山本皐月)くらい、男性重要人物(翔、聡、慎一)の造形が豊かであれば、歴史に残る作品になったかも。いい作家さんです。
2投稿日: 2017.07.09
powered by ブクログ田中幸乃は、死を願っていた。 生まれてきてしまってすみません。 そう言った彼女の言葉に嘘はなかったのだろう。 何度も裏切られ死を願い続けてきた幸乃は、慎ちゃんがいてくれたからこそ、ほんの少しの生への葛藤が生まれ、それでも願いを叶える為に、必死に気を失うことを堪えて、そして生き抜いた。 死ぬ為に生きる。 そんな生き方はしたことないな。 おめでとうって言えるわけない。 でも、幸乃にとっては幸せなことだったのかも知れない。 慎ちゃんは、この後どうやって生きていくんだろう。それを考えると胸が苦しくなる。
1投稿日: 2017.07.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんな理由で前歴ありにされちゃうのもこんな理由で母子3人が焼死しちゃうのも,実際にあるだろうなぁと思うし,死刑が執行されちゃうのも含めて現実味のある話だと思う。構成も面白いしグイグイ読まされるけど,最後どうしても主人公に共感できないからか,読後感を表現するのが難しい。 「あまりの衝撃で3日ほど寝込みました」というオビは違うのでは,すっかり忘却する私たちの残忍さをえぐり出すという朝日の書評に共感する。
0投稿日: 2017.07.06
powered by ブクログボタンをかけ違ってなければ。道を誤ってなければ。 自分がそうでなくても、他人の小さなそれによって、直接的に関係しなくてもまわりまわって誰かが不幸になってしまうことがある。 これまで読んだどの本より、なんだか心がざわついた。
2投稿日: 2017.07.02
powered by ブクログ読むのが止められないほど夢中になって読んだ・・ けど重すぎた。 読後感悪い・・ 孤独・・考えさせられる作品。
3投稿日: 2017.06.29
powered by ブクログ作品自体もさることながら、文庫版の辻村深月による解説を読むことに意味があった作品。 作品自体は確かによくできた作品で、後味も含め傑作なのは間違いない。ただ、"よくできた”作品すぎてリアリティーを感じられずにいた。 あらゆる面で辻褄が合いすぎていて、文章がうまいこともあり、サラサラと読めてしまう。 ラストシーンを見ても、"救いがない"という世界を描きたかったにしてはあまりにきれいにまとまりすぎて引っかかりがないというか。 「最期、あの瞬間に彼が間に合えば救われたのに…」とは思えないのがモヤモヤしていた。仮に間に合っていれば救われたかといえば、決してそうじゃないからだ。 そんなモヤモヤとした気持ちにまさに雷を落としたのが辻村深月の解説。 そうか、これは”救いのない物語"ではなく、間違いなく"救いの物語"だったのだ。 「死ぬために生きようとする姿」。 "救いのない人生"の中で、懸命に生き、そして救いを得ることに"間に合った"人生。 「もっとこうすれば…」そういうポイントはいくつもあったんだろうけど、最期に彼女が選択した生き方は純粋で崇高で、美しいなと思った。
8投稿日: 2017.06.26
powered by ブクログ重い。 ずっとつらいので気分が落ちる。幼少期の幸せが切ない。 ここまで追い込まなくても、と思ってしまう。 他人に生きてほしいと思うの事も傲慢だ、っていうのはショッキングだけどそうだなと思った。辻村さんの解説で、さらに心に残る小説になった。 でもラスト、それでいいのかよ、と思ってしまうし、いい気分にはならないのは確か。
3投稿日: 2017.06.26
powered by ブクログ彼女は何故、死刑囚となったのか。 女性死刑囚に関わった人々から浮かび上がる彼女の人生、彼女の人となりを描いたフィクション。 熱のある一冊となりました。 松本清張の「砂の器」を読んだとき、まだ、携帯もFAXもない時代に信念をもって事件の真相を暴こうとする刑事が日本中を駆け回る姿に感じたような、登場人物たちの田中雪乃死刑囚に対する「熱」がおみごと。 元恋人の家族を放火という残忍な手段で死に至らしめたことで死刑囚となった田中雪乃。 読み進めるうちに、判決理由と相対しない彼女の人生に違和感を覚える。 まさに〝イノセント・デイズ〟としか言いようがない。 先へ先へ…読み出したら止まらない。 人は人によって1人の人となる。
10投稿日: 2017.06.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
マスコミや世論によって、ステレオタイプな凶悪犯としてのイメージが形成された死刑囚の若い女。 その過去を紐解いていくことによって、虚像と実像のギャップを埋めていく作品…、というのが極めて表層的な捉え方であり、抜群のリーダビリティを備えているのでズイズイと一気に読み進められる。 その構成に衒奇的なところはほとんどなく、小説を読み慣れていればあるいは第五章あたりで、締めに至る大まかな流れは予見可能でもあろう。 ある意味で主人公以外の登場人物や読者にとって悲劇的とも言える結末を含め、「ああ、読み易くて普通に面白い小説だったなあ」というのが読了後の私の感想で、つまり特に個性的で傑出した感銘を残す作品と感じたわけではなかったのだが、辻村深月氏の文庫版解説を読んで、ガーンと目を覚まされた思い。 まさしくその通りだ。 「死ぬために生きようとする姿」という表現の本当の意味を慮ることなく、スッと看過してしまった自らの読み手としての甚だしい落ち度に気付く。 そのことに思い至った前と後で、この作品の存在の重さはガラリと変わった。
5投稿日: 2017.06.24
powered by ブクログ2017.06.24 読了 読了後すぐに思ったことは、もう本当に誰も報われない。 間違いや真相に気がついた時にはもう全てが遅く、取り返しがつかない。 ある女性の人生の振り返りを軸に話が進んでいくストーリーの展開の仕方はおもしろかったです☺︎☺︎ でもとにかく最初から最後まで終始つらい。
3投稿日: 2017.06.24
powered by ブクログ一人の少女の悲しい過去を回想しながら、そこに関わった人たちの心情を読み解いていく。何故、彼女は死刑になったのか。そこには、知られざる真実があった。
1投稿日: 2017.06.23
powered by ブクログストーリー展開が面白かった。 途中、主人公があまりにも卑屈な感じにちょっと疑問とイライラがあったが、まぁそこはそうなるしかなかったのかな~と脳内補完。 ラストはあれでよかったと思う。 安易なハッピーエンドより清々しい。
3投稿日: 2017.06.21
powered by ブクログ凶悪犯罪が発生し、マスコミが騒ぎ、容疑者が捕まり、容疑者の過去が断片的に報道され、それをもとに容疑者を知らない人間達がワイドショーで容疑者を犯人に仕立てあげ、ようやく裁判が進んでいき、判決が下される。 この本は死刑判決が下された、まさにそこからスタートし、裁判官が判決理由に述べた被告人の過去について関わったそれぞれの人々との本当の姿が順番に描かれていきます。 事件が起き、被害者、関係者、友人、警察、弁護人、裁判官、様々な人々が関わり、それぞれが関わってきた期間で見てきた人間像があるのは仕方がない。しかし、犯人に仕立て上げられた人間の本当の人生を知るのは本人のみであろう。 この小説は単純に死刑制度を非難したり、冤罪について訴えるものではないと思うが、いつになっても変わらないマスコミ報道のあり方とか、そいう情報で簡単に偏見を持ってしまう自分自身の戒めとしたい。
3投稿日: 2017.06.19
powered by ブクログ辛い。読中も読後も辛すぎた。主人公は間違いなく本人が望んでいた通り幸せになったはずなのに、その幸せが自分の中の『幸せ』と定義と正反対で、イライラするほどもどかしい。それでも最後の最後に何とかなるんじゃないかと焦る勢いで読み進めたけど、結局何ともならなかった。どう思えばいいのか分からない、ただただ辛い本でした。つまり、すごく面白い作品です。
5投稿日: 2017.06.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
元恋人の家を放火して家族3人を殺したとされ、死刑の判決を受けた田中幸乃の物語。 彼女の過去に関わりをもつ者の中で、「そんな子じゃなかった」と田中幸乃の無罪を信じる者もいるが、みんな彼女への後ろめたさをもっているから、踏み込めないし踏み込まない。その距離感がなんとも切ないし、だからこそ彼女は孤独だったのだと思った。 正直読み終わった後は心が重くなったけれど、絶望に包まれて読まなきゃよかったと思うことは一切なかった。また、辻村深月さんの解説が秀逸で、なんとも言えない感情を言葉で表してくれて感動した。辻村さんの言うように、この作品には「暗い」だけじゃない「何か」があったとように思う。
4投稿日: 2017.06.13
powered by ブクログ帯の宣伝文句が気になり、読了。 大変読みやすく、気分が悪くなるような出来事があったものの、読み進めることができた。 この本を読んで感じたことを、解説の辻村さんが見事に書いてくれている。 この本を思い出すときは、解説を読もう。 最後の方では「間に合え、間に合え・・・!」と思っていたけれど、辻村さんの「救いがないとは思わない」との言葉に、本当にそうだな、と胸が苦しくなった。 死ぬために生きた。あの一行が書かれた場面は、本当に忘れられそうにない。
5投稿日: 2017.06.12
powered by ブクログやや前向きで結末に至るけど、真実が判明した後を考えると全員が暗い今後を過ごすことしか想像できない。 他人の人生が幸福か不幸かなんて一片を切り取って見るしかない以上分かるはずが無いんだなと分かる。
8投稿日: 2017.06.11
powered by ブクログ『読後、あまりの衝撃で3日ほど寝込みました…』という帯に惹かれ、ジャケ買い。 初めて読んだ「早見和真」さんの本。 冒頭で裁判官の判決が下され、後からその判決文に沿って過去を振り返っていくという展開が新鮮で、とても面白かった。 すぐに物語に引き込まれ、最後まで飽きずに一気読み。 1つ1つのボタンの掛け違いで主人公が窮地に追い込まれていく様子、読みながら胸が痛くなった。 『自分の意思を持って流されずに生きる大切さ』が、この小説で言うところの主題なのだろうか。 でも、仮に自分が同じ立場に立った場合、やはり主人公と同じように流されてしまうかなぁ…とも思った。 ストーリーとしては面白い作品だったが、いかんせん読後感が悪いのは否めなかった。 「バットエンドの方が物語に深みが出る」という意見もあるとは思うのだが…個人的には幸乃が救われて欲しかったなぁと思う。 <印象に残った言葉> ・ 覚悟のない十七歳の母のもとー。養父からの厳しい暴力にさらされてー。中学時代には強盗致傷事件をー。たとえ被告人に有利な情状に鑑みたとしても。罪なき過去の交際相手をー。その計画性と深い殺意を考えればー。反省の様子はほとんどみられずー。証拠の信頼性は極めて高くー。主文、被告人をー死刑に処する!(P33・裁判官) ・その〝イノセント〟 には、〝無実の〟っていう意味もあるんだって。不思議だよね。どうして〝純粋〟と〝無実〟が同じ単語で表されるんだろうね(P391・八田) ・もう恐いんですよ。佐渡山さん。もし本当に私を必要としてくれる人がいるんだとしたら、もうその人に見捨てられるのが恐いんです。(P445・田中幸乃) ・不倫なんかじゃないかもしれないのにね。夫婦かもしれないし、恋人かもしれない。親子かもしれないし、兄妹かもしれない。そんなこと私にはわからない。わからないくせに決めつけた。全然ダメだ。全然成長してないよ。(P456・佐渡山)
22投稿日: 2017.06.11
powered by ブクログ帯や書店のPOPを見てかなり期待値MAXで読み始めたらうーん… 思ってたのとは違った。 死刑囚の過去を振り返るというコンセプト自体は◎
1投稿日: 2017.06.11
powered by ブクログ少女はなぜ死刑囚になったのか?読後あまりの衝撃に3日ほど寝込みました…という本の帯に惹かれて購入。さすがに寝込みはしませんでしたが、読み終わった後のモヤモヤ感、最近流行りのイヤミス小説でした。構成は面白いし、主人公の周囲の人物が絡み合い、色々な伏線が結末へと向かっていく。作者の上手さを感じました。でも何故ここまで自分を不幸にする必要があるんだろう、人から必要とされないと自分で自分を追い込んでいくのでしょうか?人の心の闇は他人にはわからないということですね。
5投稿日: 2017.06.07
powered by ブクログ女性の死刑執行日から話が始まり、時間は遡りどのようにして、この日を迎えることになったのかが綴られる。 やはり「弱さ」が悪いと思わなければ、居たたまれないくらい、やるせないイノセントな日々。子供の頃にちゃんと守ってくれる存在がいたら、違う人生があったろうにと思うと切なく、私は子供を大切にしようと思う。 後半では、手をさしのべてくれる人が現れるが、「信じた人に裏切られた絶望感」は死より重いものなのか?が語られる。 私も裁判傍聴したことがあり、またいきたいと思う。公判初日、結審の日、女性が良いとのこと。
3投稿日: 2017.06.06
powered by ブクログ死刑判決がでた女性の生い立ちと女性と親しく関わった人たちの信じる女性の潔白な姿が事件の真相を解く鍵になる。しかし、人生に絶望している女性は頑なに刑の執行を望んでいる。女性のひたむきな姿勢に深く心を揺さぶられる。
3投稿日: 2017.06.06
powered by ブクログ久しぶりに胸が締め付けられる感覚。 一人の女性死刑囚の、死刑を宣告されるまでの人生を、関係する人々が語っていく流れです。 帯には3日寝込むと書いてありましたが、 それは、この本を読んで、救いがないと感じたからなのかなぁ。 私は、主人公の幸乃が最終的に幸せをつかんだように感じて、少し嬉しかったです。 読み手によって感じ方がそれぞれわかれるのも、本のいいところですね。 必要とされたかった幸乃。 必要じゃないと捨てられることが怖かった幸乃。 そう思わせてしまった幸乃の周りの環境。 弱くて、強い幸乃。 しばらく幸乃が忘れられそうにありません。 とてもいい本が読めて、良かったです。 この人のほかの本も読んでみたいと思います。
14投稿日: 2017.06.05
powered by ブクログ深い闇。これも手が止まらない名作だと思う。 あらすじ(背表紙より) 田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。日本推理作家協会賞受賞。
5投稿日: 2017.06.04
powered by ブクログ帯の文句はオーバーだと思うけれど、集中して読めました。雪乃さんのもう誰かに裏切られたくないとか気持ちはわかりますが、急にストーカーめいた風になってしまってるというところがどうか(イメージが変わった感じ)。中村文則さんとかだと心情の変化とか詳しく書いてくれるんじゃないかなと。雪乃さんに別の救いがあってほしかったなあ。
3投稿日: 2017.06.04
powered by ブクログ重い。そして暗い。 死ぬために生きているという、死刑判決を下された女性。 事件の背景に何があるのか、彼女はどんな人生を歩んできたのか、 子供時代から事件を起こしてしまうまでの間を回想していく。 事件そのものは、それだけを見ると物凄く酷いものなのだけれど、 背景を覗いてしまうと何ともやるせない気持ちになる。 今までに冤罪で死刑になってしまった人も居るのだろうな、と考えるとかなり絶望的な気持ちになる。
1投稿日: 2017.05.25
powered by ブクログ重く、救いがない、と読んでしまいがちだけれど、辻村さんの解説を読み、あらためて主人公の心に思いをはせると、やりきれなくなる物語。
1投稿日: 2017.05.24
powered by ブクログものすごい不愉快になる作品だった。読み物として悪いという意味では決してなく。 結末というよりは、出てくる一人一人の身勝手さと自己欺瞞ぶりに、苛立ち続けた。 主人公の幸乃を生贄のように不幸な境遇に落とし込んでいく展開はご都合主義的で安易に思えたけれど、それを上回る、人間の行動や思考の狡さのリアリティーある描写に心動かされる作品だった。
1投稿日: 2017.05.22
powered by ブクログ凄い小説だったー!自分の語彙力、表現力で伝えられる気がしないので、深く納得した解説の一文を引用。「"感動"や"失望"、"明るい"や"暗い"、"幸せ"や"不幸"といった言葉だけでは片付けられない、名付けられない感情や事柄を時に描くのが小説であり、物語であるとするなら、早見さんが描こうとしたものはおそらく、それらを超越した"何か"が起こる瞬間そのものなのだ。」
1投稿日: 2017.05.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめや裏切りや冤罪etc、あらゆる不運というものを考えさせられた1冊。 結局「自殺」をして、何が救いなのだろうか。 そんな事を思うことも、傲慢なのか。。 んー、難しい。
5投稿日: 2017.05.21
powered by ブクログ日本推理作家協会賞受賞作品。あまり感動しなかった。 放火事件のところなんか偶然すぎる感が強くて、入り込めなかった。
0投稿日: 2017.05.20
powered by ブクログこれは衝撃。あまりにも衝撃。冷静に考えればありきたりな設定なのかもしれないけど、描写がて繊細で丁寧で、引き込まれた。深い。
3投稿日: 2017.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一人の人間は見る人の角度によってこうも違って見えるのかというのが読後最初に感じたこと。 残念なのは『生まれてきてごめんなさい』『誰かに必要とされず裏切られるくらいなら死んだ方が楽。』ここに至るまでの雪乃の心理描写が足りない。 いかに暗転しようとも幸せな家族の記憶は彼女に何一つもたらさなかったのか? 母とは良い思い出しかないのに『母に目が似ているから』と整形する心理もよくわからない。 既に心を病んでしまった彼女に至るまでの幼少期、思春期の出来事を雪乃側の心理からも描いて欲しかった。 誰かに罪を被せたり、真実を口にしなかったり良心が希薄な登場人物が多すぎる。普通は良心の呵責に耐えられずもっと早くに事実が明るみに出そうなのに。
5投稿日: 2017.05.19
powered by ブクログ元恋人の住むアパートに放火し、奥さんと双子の子供を殺してしまった罪により、死刑を告げられる田中幸乃。 幸乃をよく知る人たちによりその話は語り継がれていく。 誰もが幸乃は無実だと信じて。 人は生まれや才能でなく環境で育っていくことがよく感じられました。
3投稿日: 2017.05.12
powered by ブクログ元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、田中幸乃は死刑を宣告されるところから物語は始まる。 彼女は、本当に犯人なのか?を紐解くミステリー。 死刑を宣告される背景につながる、田中幸乃の過去と、彼女に関わった人々の回想が主なストーリー。 世論とは異なる真実、色んなボタンの掛け違いで起こる悲劇。 読んでいて悲しくなったけど、何より、田中幸乃自身が唯一譲らずらなかったのが“死ぬために生きようとする”ことが切なかった。 日本推理作家協会賞受賞。
3投稿日: 2017.05.12
powered by ブクログとても面白く、文章も読みやすいのでイライラする事なく読み終えた。 陽子がなぜもっとつながりを持とうとしないのか、そこが不明。あとはラストも含めてとても良かった。
3投稿日: 2017.05.12
powered by ブクログ読み終えた時のモヤモヤ感。心にあるのは怒りだと気がつくのにしばらく時間がかかるほど、呆然とした。 裁判の結審のシーンから始まるこの物語は場面をどんどん変えながら進んでいき、その展開は見事に読者を引き込んでいく。いや、目が離せないといった方が正しいだろう。 登場人物は誰1人として幸福感ゼロ。 こんなやついるか?と思いながらも、非常にリアルだとも思える。 リアルに感じるからこそ、登場人物ひとりひとりに腹を立てながら読んでいたのかもしれない。 逃げ道のない正論を突きつけられているような、同時に、自分の無力さを感じさせられるような、そんな感覚。 途中からは中断できず、一気に読み上げた。 不遇な、という一言では言い表すことができない死刑囚となった女性の人生は、本人の口からではなく周りの人間たちによって、彼女の姿と成りが形作られていく。 頭の中にイメージが作りやすく、だからこそ余計に最後に脳裏に焼き付いた彼女はなかなか消えなかった。 良いか悪いかは判断できないが、とにかくインパクトが強い話だった。
1投稿日: 2017.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
9月の晴れた日、死刑囚田中幸乃の死刑執行が執り行われようとしている。 「主文、被告人をーー」と告げる結審のシーン。 裁判官の口から語られた判決理由、その一行一行を章のタイトルにした見事な構成に引き込まれる。 判決理由は果たして、彼女のありのままの姿を語っていたのか。 ニュースやワイドショーで語られる、いかにもな犯罪者としての幸乃は果たして本当の彼女なのか。 産婦人科医、義理の姉、中学時代の親友、元恋人の友人らの証言から、幸乃の人となりが明らかになっていくにつれ、いつの間にか彼女に味方し、見守り、助けたくなってくる。 彼女の壮絶な人生、哀しみ、孤独、絶望を思うと胸が苦詰まる。 拘置所面会室のアクリル板の向こうとこちらとを隔てるものは何なのか。我々が犯罪者を「自分とは違う生き物」と断じられるのはどうしてか。たまたま、運よく、こちら側にいられるだけかもしれないのに・・・ 人を犯罪へと堕ちていくきっかけ、冤罪のおそれ、世論の虚妄。。いろいろな問題をはらんだ作品であるけれど、読後は心に温かい何かが広がる。 それは、彼女の哀しい人生にたった一人でも寄り添う人がいたことに対する安心からだろうか。 幸乃と慎一が満開の桜の下でほほ笑む姿が浮かぶ。
1投稿日: 2017.05.07
powered by ブクログ幸乃さんが見つめていたもの、目をそらさずに見つめ続けていたものって何だったのだろう。周りがどう関わってきてもどんな事を語りかけても方向を変えることが無かった彼女の生き方。その道以外に辿れる道が無かったのか見えていなかったのか。 幸乃さんが想いを遂げたことが哀しかった。読み返して、関わった人たちの、特に江藤さんと慎ちゃんのこれからを思うと胸が塞ぐ。
6投稿日: 2017.05.07
powered by ブクログ死刑囚の周りにいる人々が彼女を思い出す。 重すぎ。 泣きそうになるから外で読むのはオススメしません。
1投稿日: 2017.05.07
powered by ブクログ一気に読了。 後から色々考えさせられる。 皆、何か生きにくい事情を抱えて他者を傷つける。弱肉強食の負の感情。 その最期を幸乃が受けてたのかな。 それを他者に流さず自分で受け止めることが「必要とされる」こと? 事件としての結末は途中だったので慎一と老婆がその後どういう結果になったのかなど、やはり考えてしまう。 結果、みんな幸乃の事を考えてしまうという事はよく出来た話しなんだと思う。 この話の中で違和感を出してたが一番普通なのは翔くんだと思う。 そして多数の人はテレビを見てたカップルと同じ感覚で自分とは無関係の事件を見る。 考えさせられる、そして明るい気持ちにはなれない。
3投稿日: 2017.05.03
powered by ブクログ20170501/「死ぬために生きる」という思いとは。白夜行と八日目の蝉の嫌なところが合わさったよう。じめじめしていて救いがなくて、でも主人公はきっとさいご、救われてるという、奇妙な爽快感。
3投稿日: 2017.05.01
powered by ブクログ必要とされたい。 その気持ちが満たされるためなら何でもする。 友人の身代わりに罪を認めたり、利己的な理由で自分を引き取った祖母に尽くしたり。 我儘で浮気性で金に汚い男であっても甘えてくれることに自分の価値を見出し、別れを選ぶことはなかった。 それでも彼が他の女性と子を作り自分から離れていった時には、もはや自分は誰からも必要とされない存在だと悲観し、自ら死を選ぼうとする。 でも死に切れず、ヒトの手で死にたい、と、 死刑求刑されるような罪を、身代わりに背負ってしまったのだ。 ようやく、この、誰からも必要とされない存在を世の中から消すことができる。 死ぬために、生きてきたのだ。
1投稿日: 2017.05.01
powered by ブクログ幸乃に対して、本当に多くのことを想う。 その透明感に心を打たれる反面、 もどかしさも、苛立ちも感じる。 誰をも傷つけずに生きることなんて、できないのに。 何をしても、人は、自分で傷ついていくものなのに。 まるで、キリストみたい。 そんな風に思った。
3投稿日: 2017.05.01
powered by ブクログ早見和真『イノセント・デイズ』新潮文庫。 読み終えて、どっと疲れた。非常に重く、辛い、嫌な後味だけがずっと残るミステリーだった。確かに衝撃的ではあるのだが。 元恋人の家に放火し、その妻と1歳の双子を殺めた罪で死刑宣告を受けた田中幸乃。彼女が凶行を行うまでの人生を彼女に関わった人びとの視点から浮かび上がらせる。その先に待ち受けるのは… 本作を読み始め、山田宗樹の『嫌われ松子の一生』や真梨幸子の一連のイヤミスを思い出したが、それらの作品と一線を画したのは余りにも酷い田中幸乃の不運だろう。自らの不運を運命として受け入れ、全てを諦める田中幸乃の一生には全く同意出来ない。
34投稿日: 2017.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
201703/ここに至るまで幸乃の心境に共感や理解ができないので、救いがないと思ってしまうけど、でもこれで幸乃は救われたのだと思うと…でも…。
0投稿日: 2017.04.29
powered by ブクログ何だか、壮絶な物語だった。 必要とされながら、死に向かいたい、という切ないまでの承認欲求が、こんな形の物語になるとは。衝撃です。
1投稿日: 2017.04.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全然スッキリとはしないが、1人の女性の生き様を描き切った作品として重みとインパクトのある作品だった。 境遇や環境により、如何にして彼女という人間が形成されていったのかを彼女と関わりのあった人たちの視点から追いかけられていく。良かれと思ったことが裏目に出たり、結果として裏切られたりしていくうちにどんどんと追い込まれていく様によって田中雪乃という人物像は明確な形となり、彼女の選ぶ結末に共感はできずとも理解はできた。。 ただ、たまたま本作の直前にも冤罪を扱った作品を読んでたこともあって雪乃が放火事件そのものに対してどう考えていたのかは気になった。 あくまで自分の死に対してだけに執着していたのか、真犯人(その内の1人は死んでいるものの、残りは…)たちを社会に残したコトに対する罪も抱えていたのか。。 …ここは読者に委ねられた部分なのかもしれないが個人的には前者のような気がして、彼女の生い立ちからの考え方等には理解できたものの、残された人や社会に対する責を無視した一方的な自己中心的考えだっんじゃないかと。。 また、メディアによる犯人像と本人とのギャップと言う点にも考えさせられた。 エピローグにある「何も知らないくせに。自分勝手に決めつけて」。 正に本作にあるような犯人像だった場合、メディアを通じて知る凶悪犯としての田中雪乃を疑うコトはないだろう。これは報道側に期待するしかないが、起きた事実だけの先入観に囚われず、その背景なども公平な立場で伝えてほしいものだ。。 それらを含めて読了後に色々な見方、考えをさせられる機会と余韻を残す良作でした!!
0投稿日: 2017.04.24
powered by ブクログ思ってたよりもスムーズに読めた。 多視点形式なのも良い点。 なんというか私の語彙力で言い表し難いけれども、面白かった。 面白いんだよ。とにかく。他人から見た他人の人生なんて。 人の一生なんて。こんなもん。 いいように生きれなかったなら、いいように死にたいもんだね。
1投稿日: 2017.04.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『無実の罪で死刑執行されるよりも人に見捨てられる方が怖い』 慎ちゃんが信じてくれていても、慎ちゃんに必要とされていても幸乃は死にたかった?どうしても死にたかった? 最後に桜の花びらと一緒に死刑執行されたってことは幸乃も少しは慎ちゃんを信じていたんだよね?無実の罪を証明しようとしてくれて嬉しかったんだよね? こんな辛すぎる終わりってない・・・悲しすぎる・・・
1投稿日: 2017.04.21
powered by ブクログ幸乃の最後の言葉、最後の行動がつらくって思わず泣いてしまった。 皮肉にも名前に ”幸” を含んでいながらこのような結末になるしかなかったのか 人が望む幸せの形を決めつけてはいけないけれど、イノセントな人が他人の食い物にされているように見えてしまう。 ただ、それさえも、イノセントじゃない人から見るとそう見えてしまうだけなのかもしれない。
1投稿日: 2017.04.16
powered by ブクログ田中幸乃の人生における登場人物たちとただの通行人の話。 明るくて、屈託のない女の子。 どこでボタンを掛け違えたのか。 ラストで明らかになるあまりにも哀しい真実。 死ぬことを強く望んでいた女のもとに、そのチャンスが舞い降りてくる。 彼女が生まれて初めて、自分の意思で生きようとしたのは、死ぬためだった。
0投稿日: 2017.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
死ぬために生きようとする いくらでも違う道があったのに、結局は望んだ通りになったのだから、それはそれでいいのだろう。無実を解き明かしていくことで、重さが増していきました。
0投稿日: 2017.04.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もしかしたら無実では? という死刑囚の話、というとありきたりな感があるのですが、相当惹き込まれて読みました。 その理由は自分ではよくわかっていないのですが……多分「ギャップ」ですかね? 報道されている内容と、田中幸乃本人、あるいは周辺人物からの情報との違い。そして、幸乃本人のパーソナリティと殺人犯という相容れないイメージ。 そのギャップの理由が知りたくて、先のページをどんどんめくっていったのかな、と。 で、物議を醸している結末に関して……結局間に合わなかったことについては仕方ないと納得できるのですが、せめて幸乃が無罪だったことやどのような人物だったのかを、誤解している人全員に知ってもらいたかったです。 幸乃自身はそんなことを望んでいないでしょうけど、いち読者としてはそれくらいの救いが欲しかった、というのが正直な感想です。
1投稿日: 2017.04.13
powered by ブクログ元交際相手とその妻子を殺害、放火したとして死刑判決の出た田中幸乃をめぐる物語。 周囲の人々が彼女について思い出す形で事件や人物像が明らかになっていく。その明らかにしていくやり方がうまいので、気になってページをめくってしまった。 最後についてはかなり衝撃を受けたが、それも仕方ない。本当に殺したのか否かがわかっただけで満足できたからか。 モヤモヤした気分が残るのは、彼女が心を病んでしまった状態を受け入れられなかったからかもしれない。ヤボなことと承知してても、何でそんな判断した!?という感想を持ってしまう。
1投稿日: 2017.04.12
powered by ブクログ途中でやめられなくて、明日仕事だというのに3時過ぎまで読んでしまいました。 おもしろかったのだけど、なんと切ない話か。 幸乃に関わった人、みんなが「あの時こうしていれば、手を差し伸べていれば」と後悔してる感じ。 幸乃ちゃん、死にたいなんて思っちゃいけないよ……。散々辛い目にあっただろうけど、でもあなたには信じてくれる人がいるじゃない……と伝えてあげたかった。 そしてまた、この中ではずいぶんいじめが横行してるな! 読んでいてあまり気分のいいものではありませんでした。
1投稿日: 2017.04.10
powered by ブクログこれもまた、何を読もうかとランキングを物色して買ったのだけど、読み始めたら、辛くて、重くて、読むのが結構キツかった。 プロローグの前に置かれた、田中雪乃という死刑囚が刑執行の日を迎える朝の場面から、ずっとヒリヒリした重苦しく緊迫した描写が続く。 振られた男に付き纏い、嫉妬心から放火して、男の家族の命を奪うという、鬼畜のような女が起こした事件が語られるプロローグ。 第一部「事件前夜」、プロローグでしっかり刷り込まれた雪乃の姿に対し、続く章でそれぞれ語られる彼女と彼女の家族に関わった人々の回想。 産婦人科医が語る出産時の母の姿、実の姉が回想する父の記憶、中学の同級生が思い起こす悪夢のような出来事、被害者の男の友人が見た男と雪乃の関係。 事件へ至る道程について全てが塗り変えられる様に物語は進む。 第二部「判決以後」の出来事についても、同じように語られる。 今は弁護士である小学校の同級生の奔走、同じく仲が良かった同級生の悔恨。 雪乃に対して同じような思いを持つように見えながら、全く違う立ち位置で事件に向き合う。 少しずつ事実が明らかにされる経過はなかなかスリリング。 しかしながら、あのように過去を生きてきたとして、何故に彼女がそのような生き方を選んだかは私には推し量れず、重たい読後感だけが残った感じ。
2投稿日: 2017.04.08
powered by ブクログ最後まで展開が読めず、ドキドキしながら読んだ。 周りの登場人物はこの主人公を描くための、言葉通りの「脇役」だったんだなぁ、と言うのが読み終えての感想。
3投稿日: 2017.03.26
