
総合評価
(898件)| 256 | ||
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
愛に飢えて、裏切られることが耐えられないからあえて自分を捨てる、そして他人からのいいなりの人生を歩むことを良しとし、自分には守るものがないという理由だけで他人の罪をかばう薄幸な幸乃を中心に物語は展開します。 彼女の幼馴染たちは、小学生のころ「丘の探検隊」をつくりお互いを大切に守り抜くことを誓う。 でも、小学生のころの約束なんて、多くの人間にとってさほど重要ではなかった、幸乃を除いては・・ 幸乃は人との争いが嫌いで、自分が悪者になることでその場が収まるのならあえて反論もせず従容と受け入れる、そして、周りからすればそんな都合のいい女を利用しようとする人間の方が多くて、彼女のガラス細工の心はズタズタにされていく。 しかし、彼女はそうした自分を利用する人間を恨むのではなく、とことん信じようとする・・別れがつらいから。 そして、関係のない罪で死刑宣告された彼女を知ったかつての幼馴染たちは、遅まきながら彼女の力になろうとするが・・ この小説を読み終えて、思ったことがあります。 心優しい人間の方が損をする社会って何だろう? 現実には、要領の良くて自己主張の強い人間の方が社会では重宝されています。 他人の痛みや悲しみに心を痛め、争いを好まない人は、往々にしてその存在感すら消されてしまいます。 弱肉強食が野生動物世界の掟だとすれば、霊長類最強の人間は、力ではないもう少し違った評価尺度を持つべきなのでは? 心優しい人たちだけが住める純粋培養的集落は無理だとしても、そうした人たちだけが繋がるコミュニティみたいなものがあればいいのに。 でも、子羊を食い物にする悪い狼たちはどんな手段を使っても近づいて来ようとするのでしょうね。
10投稿日: 2018.07.05
powered by ブクログ田中幸乃が死刑宣告をされた。彼女は元恋人の家に放火し、妻と双子の子供を殺した罪に問われていた。凶行の裏に何があったのか、捜査で浮かび上がる事実と世論に揺れる作品。 田中の人生に関わった人物の証言と、世論の中でゆらゆらと揺れる彼女像がなんとも歪で、その違和感が後半にかけて加速していきます。その中で、彼女の選択があまりに真に迫っており、強烈な印象がありました。 体が弱くよく倒れてしまう彼女が最後に見せた姿、仄暗いながら印象深い作品です。
1投稿日: 2018.06.30
powered by ブクログ星5つじゃ足りない! と、思います。 最後まで読んでしまいたくない、と思わせるんです。 でも、受け入れなきゃ、とか、想像していることは起きず違う結末なのか、とか、気になって、見届けたくて、ページをめくる。 読み終えたあともしばらく苦しさを引きずりました。 胸が痛い。 そして、愛おしい。
3投稿日: 2018.06.24
powered by ブクログ救いのない物語なのに、死刑囚・田中幸乃は確かに救われた。第一部はありがちな展開だが、慎一と翔の正義を対比する第二部、そして神々しさすら感じさせるエピローグには魅了された。幸乃・慎一・翔・刑務官の瞳が各々の正義をぶつけ合う終盤の熱量は筆舌に尽くし難い。幸乃の選択は恐らく「人として」正しくない。だが「田中幸乃個人」の選択を責める権利は誰も持ち合わせていない。生への恐怖が死への恐怖を上回る作品世界も、それが誰かの身に起こり得そうな現代の閉塞感も酷く歪だ。やるせない読後感だが、このやるせなさを忘れないでおきたい。
3投稿日: 2018.06.20
powered by ブクログ田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…
3投稿日: 2018.06.18
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『イノセントデイズ』早見和真 読了です。ついにです。読了です。あー、穏やかな春の桜の景色の温かい風の中に居るみたーい。ものすごくここち良い読了です。 田中幸乃という女の子が、純粋で、無抵抗で、無垢な故に周りに流され、うまく使われ、裏切られていく。田中幸乃は、死ぬことよりも、裏切られる恐怖の方が強かった。また裏切られるのなら、いっそ死んでしまいたい。 でも死ぬことなんて出来ない。そんな時、幸乃に冤罪で死刑判決が下された。それは幸乃にとって、チャンスだと思ったんだと思う。自分が誰かの罪を被って、死ぬまで刑務所で耐え忍んで居れば、誰にも迷惑をかけずに逝ける。 ここでも幸乃は人に迷惑をかけないことに徹している。 真犯人発覚から、幸乃が死刑台に立つまで、その情報が世間に知らされるのが間に合わなかった。 最期に幸乃がみせた、初めて抗おうとするのは、死刑台から逃れることじゃなくて、死刑台を拒む自分から逃れることだった。法律では、死刑囚が執行の時に意識喪失など起こした時は、執行が一旦遅れる。幸乃は死刑台を目にした時に気を失いそうになる。そこから幸乃は自分の力を振り絞って生きる。死刑台に上るために。 これはバッドエンドなのか、ハッピーエンドなのか、そんな言葉では計れない物語だった。 ただ、今読み終えて感じるのは、前述した、穏やかな気持ちだ。
4投稿日: 2018.06.16
powered by ブクログただ、哀しみだけが残る作品だと思いました。 世界から見た彼女と彼女を近くで見ていた数少ない人たちと彼女と。 彼女を取り囲む冷たい世界に憤りすら覚えます。 ただ、これが目を逸らしてはいけない、一つの現実として存在するのでしょうね。 緩やかに熱を与えてくるストーリーと一人の女の子の人生を読み通して受ける深く重い衝撃にただ呆然としながら、春の香りを思い出しました。
1投稿日: 2018.06.15
powered by ブクログ帯の内容がすごくて購入。 「読後、あまりの衝撃で3日ほど寝込みました」 不幸に不幸を重ねる人生。 不幸を望んでいないけど、不幸を受け入れ、それが自分だと納得していく人生。 なぜか、不幸な場面にいつも居合わせてしまう人生。 人が幸せなら、自分は不幸でもいい人生。 自分を必要とし助けてくれる仲間がいても、見捨てられるのが怖くて死を選ぶ人生。 真犯人が暴露されたその日に刑が執行される人生。 冤罪だが、田中雪乃にとっては、救いだったのかな? 田中雪乃が天国で少しでも楽に生きてもらえればいいなと、切に願った本でした。
3投稿日: 2018.06.14
powered by ブクログレビューの多さや、文庫帯の誇大?文句に釣られ、つい手に取ってしまった(笑)。 宣伝文ほどではないにしろ、確かに読者をして、いろいろ考えさせる作品といえる。 プロローグ「主文、被告人を」から、一気にその世界に引き込まれる。内容もさることながら、センテンスの短い文章構成も、その要因ではないか。 ともかく、主人公田中幸乃に共感する読者も、批判的な読者も、提示された彼女の人生とその生き方に対する思いに、心を揺さぶられるのは間違いない。
6投稿日: 2018.06.14
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幸乃にとっては「死」は、救いだったと思う。 けど周りの人の事を考えると決してそうは思わないしとても残念やと思う。
1投稿日: 2018.06.10
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読み終えてため息が出た。 この結末に行きつくとは思わなかった。 疑惑のままならともかく 無実だって知ってしまったのに。 幸乃ちゃんは 最後は思うまま逝けてある意味報われたのかもしれない。でも慎ちゃんはこれからどうやって生きていくんだろ。せっかく前を向いて生きていけるようになったのに どんな思いをかかえて生きていくんだろ。 間に合わなかった 届かなかった思い。 いや間に合わなかったけど 思いは届いていたんだと思う。 そのことを慎ちゃんが知る日は来ないかもしれないケド。 幸乃ちゃんと慎ちゃんの2人でサクラを見て欲しかった。 この本が好きか嫌いかと言われたら 好きではないな。 わたしの中でこの結末はやっぱり 無い…。
3投稿日: 2018.06.10
powered by ブクログ暗くて、重くて、哀しく、切ないストーリ 一人の女性の物語 ストーリとしては、元恋人の家に放火して、妻と1歳の双子を殺害した罪で死刑判決を受けた女性の物語。 彼女は、判決文で語られたような女性だったのか? そんなに極悪非道な女だったのか? そして、マスコミの虚妄。 判決文で語られた文言に対して、産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官がそれぞれ独白する形で彼女の真の姿を語っていきます。 あまりにも哀しく、重い真実、そして孤独 途中、なんでこの人がそこまでかかわるの?とか、いろいろ疑問、違和感があって、さらに、暗い過去、暗い事案が多くて、げんなり。 いやな気分になる物語です(笑) 最後の最後で真実が明らかになり、ひょっとして救われるのか?っと期待して読み進めましたが、その期待も裏切られ、後味悪く終わっていきます。 死ぬために生きる それを描き切った物語でした。
6投稿日: 2018.06.09
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「イノセント・デイズ」 田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。 第1部「事件前夜」第2部「判決以降」の2部構成。各章のタイトルは、裁判長が読み上げた田中幸乃への判決理由の一文となっています。各章は、産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の視点で、彼らが知る田中幸乃とその家族が語られていきます。本当に「覚悟のない母親の下で育ち」「強盗致傷罪を起こし」、死刑に値する女だったのか。彼女への判決理由は、田中幸乃という女性を正しく写したものか。 まず、彼らの追想から浮かび上がるのはマスコミ報道の虚妄と”お前(あなた)を必要としている”という言葉の安易さが印象に残りました。前者で言えば、産科医が知る幸乃の母親は、決して覚悟のない母親では無かったのに、マスコミはその点を無視して幻想を作り上げる。中学時代の親友は、罪を償う為に幸乃の本当の姿を語るも、犯罪者としては好ましくないとの視点から発言をカットする。マスコミとは、常に空想を作り上げる。決してフィクションだけの話ではないのです。 そして、”お前(あなた)を必要としている”という言葉。人は誰しも一人で生きてはいけない。人の儚さ・弱さを表現した言葉のようであるが、これは常に価値あるものとは限らない。祖母は、幸乃を必要だと良い、母から引き離し、そして邪険にする。中学時代の親友は、幸乃を必要としているという言葉でカモフラージュを施し、向き合うべきものから逃げる。罪を幸乃に被って欲しいと言う。小学生時代、幸乃の元恋人・敬介は、死のうとしていた八田(敬介の友人)に対して「俺がお前を必要とする。だからお前も俺を必要としろ」と言い放つ。そして月日が流れ、その言葉に果たして価値はあったのか。私はそれを疑わざるを得ない。 他人に必要とされることが他人を愛する理由とはなり得ない。しかし、他人に必要とされることが生きる理由であり、愛する動機になるという人も少なからずいるのかも知れない。幸乃は、その少ない人の一人であり、必要とされて生きることから抜け出すことが出来ず、あの事件に繋がってしまう。 「死ぬ為に生きる。死ぬために抗う」という幸乃の思考と言えば良いのでしょうか。周りを気にして、周りに合わす性格を持ちながらも、この1点には強い意志を持つ幸乃にも強烈な印象が残りました。”誰かがあなたを必要としているのにも関わらず、死のうとするのは傲慢だ”という刑務官の言葉がありますが、多くの読者は彼女の言葉に共感すると思います。 ”ここまで死ぬことに拘る”ことに腹落ちせずに、真実に従うべきだと思います。ただ、そう思い、彼女には生きて欲しいと願うこともある面では傲慢とも言えるかも知れない。彼女の人生は、はたから見れば転落人生かも知れない。しかし、その見方が正しいとは限らない。メディアや関係者の目が正しいとは限らないのだ。その人が考えること・言いたいことを想像して初めて見えてくるものもあるかも知れない。 読了後に残るのは、決して良いものではないです。幸乃を必要とすると言っていた慎一が、彼女の死刑執行後、何を思ったのか。弁護士として翔は何を思ったのか。祖母は何を思ったのか。色々、悔いや哀しみが残る幕引きとなります。 しかし、彼女だけは、満足で逝って行ったかと思うと、遣り切れない以上に”おめでとう”になるのかも知れない。でも、私は生きるべきだったと思います。
6投稿日: 2018.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
無垢と悪意をどう見分ける? 本当に悪いのは誰? 「死刑になりたくて殺しました。」という犯罪者。死刑廃止論を唱えるために犯罪者に便乗する弁護士。イメージ先行で都合よく人物像を作り上げていくマスコミ。 そんな違和感が作り上げた物語だと思います。
3投稿日: 2018.06.02
powered by ブクログ過去の交際相手の妻と子ども達を怨恨による放火で殺害したとして、24歳の田中幸乃は死刑判決を受けた。彼女を身近に知っているものたちはその判決に驚き、何人かは事実を確認しようと動き始めるが、彼女自身は犯行を否定せず反省も口にせず、再審請求もしなかった。 裁判長が読み上げる彼女の判決理由‐彼女の生い立ちや犯行の経緯-とともに、彼女の人生の一部を知るものがそれを回想していく形で物語は進められる。 日本推理作家協会賞受賞作品らしく、最後まで気を抜けず目を離せない作品だった。 判決理由で短く切り捨てられた彼女の人生に、どんな真実があったのか明らかになっていく過程は、温かく悲しい。 *******ここからはネタバレ******* 作品の構成としては優れていると思うが、そのためなのか不自然な展開ではないかと思われるは多々見受けられた。 私の読解力では解けない疑問だ。 例えば、 幸乃の祖母は、引き取っても得るところのない彼女をどうして手元に置きたがったのか。 幸乃の父は、どうして突然彼女の養育を放棄したのか。酔って暴力をふるったのはあの1回だけだったのであれば、姉である実子の陽子のためにも引き続き養育した方がよかったのではないか。 執行への時間が差し迫った中で、翔が冤罪の可能性を追求しようと協力を求めた敏腕弁護士を慎一が断ったのはなぜなのか? そもそもなぜ慎一は幸乃と特別に親密であったのか?それは彼女が彼の窃盗を身代わりしたためなのか?彼女はそれを知っていたのか? 9歳までは普通の温かい家庭で育った彼女が、自己肯定感が極端に低いのはなぜなのか? 男性の著者だからか、ミステリ気分を上げるためなのか、性暴力があっさりと描かれ過ぎの点も気にかかる。 いくら意中の男の子からであっても、中学生が心の準備もないままに半ば暴力的に行為に至られては、平静を装うことも困難ではないか。 この辺りはエンターテイメントと考えられるのか。 普段子どものために書かれた本を読むことが多いだけに、人物の扱われ方にひどく違和感を感じる。 あとがきで辻村深月さんが「田中幸乃を見守り、味方であり続けたのは、誰よりも、著者の早見和真その人だと」書かれているが、私は彼女が「死ぬために生きたこと」を肯定できない。 死ねば、自分の存在さえ消せば、何かが収まるものでもないし、彼女のその死への執着から自死を選んだ若者もいたのだから。
44投稿日: 2018.05.29
powered by ブクログ自分は自分だ。 そうやって思うことができたら、随分と楽だったろうに。 この本の中で色んなことを感じて考えたけど、その中でも強く感じたのが[依存]についてだった。 この本の登場人物は、誰しも他者に強く依存している。 この人がいるから私はいる、といったように。 小さい頃は家庭の中で無条件に守られ、親を見ながら、間違いながら自分というものを確立していくんだと思う。 形や環境は様々だし、理想型は分からないけど、子どもが間違っても帰ってこれる場所があれば、子どもは大きくなっても1人で歩けるようになるんじゃないのかな。 それが田中幸乃は幼い時に安心できる場所を奪われた。 それは、近しい子ども達にも大きな影響を与えていった。 結果として、他者に自分を委ねることしか生き方が分からなくなってしまった。その方が楽だし、問題がないから。 終盤に、生き方が傲慢だとか、幽霊だとかの記述があったが正にそうだろうと思う。 今は文字が溢れていて、すぐ子どもは一丁前に言葉を覚えていく。でも、それは知っているだけで借り物の言葉のようで軽い。どんな言葉を喋っても薄っぺらい。 だからこそ、子ども達には体験して感じた事を自分の言葉で話せるようになってほしい。熱量を伝えてほしい。 そして、その中で少しずつ自分との付き合い方を知っていってほしい。 6歳の娘を持つ父親として、この本を見て強く思った。 それにしても、こういったストーリーを考えられるなんて、魔女なんだろうか。
9投稿日: 2018.05.28
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重い。 きっと来るであろう結末がわかっていながら 最後まで望みを捨てきれずに どんどん先を読み進めていた自分がいた。 でも、その望みってなんだったんだろう? どんどん読み進めながら、 自分が望んでいることがどっちなのか わからなくなった。。 死を心から望んでいた幸乃。 大切な人と一緒になる喜びより、 その先ある孤独を誰よりも何よりも恐れていた。 きっと幸乃の最期は美しかったに違いない。 そう願わずにはいられなかった。
6投稿日: 2018.05.22
powered by ブクログ主人公は死刑囚の田中雪乃になるのだろうか。 登場人物を章でフューチャーし、物語を繋げていくのは色んな視点から物語を観れるのでわかりやすく面白かった。 真相については残念な気持ちになったが、ラストは良かったと思う。 自分的にこの作品を観てダンサーインザダークと言う映画を少し思い出した。
3投稿日: 2018.05.19
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読んでよかった。ハッピーエンドではないが、読んでいる間久々に夢中になれた。真実って何だろうとずっと考えさせられる。
3投稿日: 2018.05.18
powered by ブクログ初読みの作家さん。 言い知れない悲しさがこみ上げてきて、様々な違いについて考えされられた。 心の拠り所や価値観、死に対する考え方、頑なだった幸乃の心を支えていたものはなんだったのだろう。正義をふりかざしてもがく姿はどこか空回りしているようで、誰のための行動なのかわからなくなっているようだったし、冤罪という展開があったのにも関わらず結末との矛盾に混乱したのもたしか。 負の連鎖とも言うべき人生を背負ってきた幸乃自身、慎一と過ごした日々が救いだったのだろうか。読後感はもやもやが残る。
3投稿日: 2018.05.16
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この本に絶対必要な要素は雪乃の死刑執行であって彼女が生き残ってしまうと陳腐な話で終わってしまう。 そう考えると中途半端に読者に期待を持たせる「冤罪」という要素は必要あったのだろうか? 冤罪であろうがなかろうが彼女の純粋なイノセントは読者に充分伝わっているのだから。 冤罪のおかげで色々スッキリしない読後感を抱いてしまった
1投稿日: 2018.05.16
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「僕だけは、ずっと味方だからね!」というシーンがとても印象的だったかなあ。 でも、死にたい幸乃と死なせたくない慎ちゃんの心のすれ違いが、とてもいい切なかった…
2投稿日: 2018.05.12
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いつも読んでいる作家とは違った作家さんを久しぶりに読んだ。前半は、かなり厳しいもので、失敗したかと思ったが、 後半からはのめりこむ様に読んでしまった。自分も、作品の中にいるような感覚に陥り、慎ちゃんががそこまでいうなら、やっていないんだろうとあたかも遊び仲間だった感覚にさせるこの作品。 ちょっと、東野圭吾の「流星の絆」や横山秀夫の「第三の時効」を思い出すような流れもあったが、この作品オリジナルとして完成していると思う。 浮かばれない、救いがないといった評価もあるだろうが、この作品には、それ以外のものがあったと思う。 自分が過去に何べんもいっているが、「文庫本の本当にいい作品には、必ず本当にいい解説がついている。」 辻村深月さんの解説も秀逸である。 やはり、この作品には、辻村深月さんがいうように「熱さ」という熱を帯びていたと思う。
6投稿日: 2018.05.12
powered by ブクログラストは車内で読んでいてワナワナ手が震える感じでした。ドキドキというか胸が苦しい感じ…。 なんともいい難い本でした。
1投稿日: 2018.05.10
powered by ブクログ構成もすばらしくてじっくり読み入った。 みじめな結末のはずなのに「きっとこれでよかったんだ」とも思うし「もしこうだったら…」とか余韻に浸りながら思いを巡らせた。
4投稿日: 2018.05.08
powered by ブクログ2018.05.07読了 悲しすぎてどうか幸せになって欲しいとずっーと願いながら読んでました。 主人公の田中幸乃の犯した放火殺人事件の判決から物語は始まります。 そして幸乃の誕生、幼少期、思春期、青年期を振り返り現在の彼女にたどり着きます。 読了後にも彼女の幸せを願わずにいられない。 忘れられない1冊に出会いました。 ネタバレというほどではないのですが、、、 金持ちの坊っちゃま 丹下翔が意外にもクズのまま終わったのが唯一の(笑)
3投稿日: 2018.05.07
powered by ブクログこんなにもひとりで背負わなくちゃいけなかったのかなぁ でもこんなにも幸乃を思ってくれていた人達がいたことにとてもうれしかった もう少し前にそこに気がつけていればあそこまでひとりの男に執着しなくてすんだのに ひとりなんかじゃなかったのに ハッピーエンドが好きなわけではないけれど今回だけはあそこで意識を無くして慎ちゃんに間に合ってほしかったなぁ
3投稿日: 2018.05.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミーハーがゆえにドラマ原作を読んだだけだったのに、まさかこんなに重いとは。「幸せ」とか、人が求めるものについて考えさせられた。それは人それぞれなんだけど、雪乃にとってこれで良かったのか。。 確かに、読後に読者が葛藤する本だった。たぶん、雪乃以上に。
4投稿日: 2018.04.24
powered by ブクログストーカー女が放火をして3人を死なせた。 そうまとめるには痛くて悲しすぎる幸乃の生い立ち。 本当に必要としてくれる人がいるんだとしたら…『頑張れる』でも『強くなれる』でも無く『もうその人に見捨てられるのが怖い』となる幸乃。 最後に救われてほしいと願うも 叶わず。 でも 叶っているのかな。と思ったりもして。
1投稿日: 2018.04.23
powered by ブクログ死刑執行通達のシーンから始まり、幸乃の人生に関わった人々のエピソードで綴られる半生、そして「死刑に処するー」のエピローグ。 最後、刑執行に至るまでの刑務官とのやりとりは、読んでいて動悸が。。 幸乃という人間の人物像は、見る人によって、関わり方によって、またそれぞれのフィルターを通して伝えられた情報によって、実像は虚像へと塗り替えられていく。 翔に語った祖父の言葉、 「人間というのは(〜中略〜)思っていることをなんでも口にできるというわけじゃない。でも、いつかお前が向き合う誰かさんは、お前の言葉に期待している。なのにうまく説明することができず、思ってもみないことを言ったりする。だからお前はその誰かさんと真摯に向き合い、何を求めるのか想像してあげなければいけないんだ。」は胸に刺さった。
3投稿日: 2018.04.22
powered by ブクログ佐渡山さんが最後の最後に雪乃にぶつけた感情。 それに対して雪乃がくれた「もし本当に私を必要としてくれる人がいるんだとしたら…」って言う優しい言葉。 とても優しい人間像が心に染み込んできました(TT) そんな気持ちや想いを伝えることができない人もいっぱいいると思う… もしかしたら、佐渡山さんも雪乃も幸せだったのかもしれないね(TT) よく頑張ったね!雪乃。
3投稿日: 2018.04.14
powered by ブクログ登場人物の心情、心のすれ違いがよく現れていた。 極端なキャラクターであるようだが、それぞれの気持ちはよくわかった。
3投稿日: 2018.04.11
powered by ブクログストーカー殺人、死刑判決文。覚悟のない17歳の母のもと、養父からの激しい暴力にさらされて、中学時代には強盗致傷事件、罪なき過去の交際相手を、その計画性と深い殺意を考えれば、反省の様子はほとんど見られず、証拠の信頼性は極めて高く… 判決文の文言、それぞれについて、事実はそうではなかったことを語っていく。結果、残っている記録との落差の大きさ。
0投稿日: 2018.04.09
powered by ブクログ途中何度も…あれ?待てよ?と行ったり来たりしながら読んでいたけど、1/3を過ぎたあたりから自分の疑問が徐々に確信に変わり、ページをめくる手を止められず週末に一気読み。せっかくの週末に暗い重いなんとも言えない読後感…決してハッピーエンドでないけれど、田中雪乃にとってこれが望んでいた未来だったのか。そう思うと自ら殺められない彼女にとっての救いだったのか。 未来が想像出来なかった彼女にとって、手紙を読んだ時の想いを必死に抑え、それでも手のひらに握りしめた花びらは救いではなかったのか… ひとりの女性の壮絶な一生に寄り添った疲労感…人に勧めにくいけど一気読みの入り込める威力は素晴らしかった。 唯一気になったのは田中雪乃が自殺できなかったのは八田の言葉でもあったのにそれを忘れて妻と娘の出産を言い訳に逃げた八田はなんだか中途半端だったかな。まぁそれもありそうなリアル。 2018.4.8
3投稿日: 2018.04.08
powered by ブクログWOWWOWでドラマ化 女死刑囚の悲しい半生を描く作品。 報道と現実のギャップは恐ろしい。 何が本当なのか 見破る目を持ちたい。
3投稿日: 2018.04.07
powered by ブクログ登場人物の誰にも共感できない 帯に「衝撃で三日寝込みました」とあるけど、これで三日も寝込む意味が分からない
1投稿日: 2018.04.06
powered by ブクログ必要としてくれる人にまた見捨てられることが、死刑よりも怖い。この一言が一番心に刺さった。嬉しかったのに、必要とされて。ただ無垢な気持ちで向き合っただけなのに。こんな終わり方しかなかったのかなぁ。もう手遅れだったんだろうなぁ。
1投稿日: 2018.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幸乃を救いたい一人の男の手は届かず、彼女は死に至る。周りからすれば冤罪で死んだのは不幸な出来事なのだろうが、彼女からすれば冤罪だろうが死ねるなら幸福な出来事なのかな。
3投稿日: 2018.04.04
powered by ブクログ読了後のなんとも言えないこの感じ。 切ないのかな? それともまた違うような。 本人が望んでいたら、良いのかな? 田中幸乃本人は、それで良かったんだとして 慎ちゃんはこの後、どんな想いに苛まれるのだろうか。 と、そればかり考えてしまいました。 必要とされなくなることは、死ぬよりも辛い。 この言葉が切なすぎた。
3投稿日: 2018.04.01
powered by ブクログ放火殺人事件を起こした女性死刑囚の半生です。 主人公である死刑囚はいっさい何も語りません。 彼女に関わった事のある登場人物たちの言葉によって、 彼女がどういう人間であったのかが浮かび上がってきます。 リアリティがあるようなないような・・・と思いましたが、 死刑になりたいと通り魔的な凶悪事件を起こす人間が実在する昨今、 こういう人間もいるのかもしれませんね。 〝イノセント〟 には、〝純粋〟という意味と、 〝無実の〟という意味があるそうです。 まさにタイトルが全てを物語っているのですが、 純粋と無実をよくもここまで暗く救いようのない話に したもんだとある意味感心させられます。 しかしながら読後感は多くの方がおっしゃるほど悪くは なかったんですよね。 なぜなら私は主人公は救われたような印象をもったので。 逆に救われなかったのは、 彼女と関わったまわりの全ての人たちのように思いました。 まぁどちらにしても暗いことには変わりはありませんけどね。 この前に「殺人鬼フジコの衝動」を読んだのですが、 重く暗い話にも関わらず読み易いのはもちろん、 あれよりよほど文章が上手く、なんというか・・・ 文章から彼らが生きている街の空気感のようなものが感じられて、 そういうところが話に入り込めたところでしょうか、 よかったと思いました。 これも話は面白いけど・・・って、程度かと思って読んだのですが、 少なくとも機会があればまた読んでみてもいいかなと 思えました。 作家さんの評価はもう数冊よんでからですかね(笑)
1投稿日: 2018.04.01
powered by ブクログ切ないわ、 田中幸乃の結末はずっと読み進めてる中で死刑免れますようにと願ってた分すごくショックなものだったけど、ちゃんと最後発作に抗って死ぬために生きてた田中幸乃に感動した
3投稿日: 2018.04.01
powered by ブクログ佐渡山さんが最後の最後に雪乃にぶつけた感情。 それに対して雪乃がくれた「もし本当に私を必要としてくれる人がいるんだとしたら…」って言う優しい言葉。 とても優しい人間像が心に染み込んできました(TT) そんな気持ちや想いを伝えることができない人もいっぱいいると思う… もしかしたら、佐渡山さんも雪乃も幸せだったのかもしれないね(TT) よく頑張ったね。雪乃!
6投稿日: 2018.03.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みかけで本を閉じている時も様々な思いが胸を巡って、なかなか静まらなかった。ヒカルの覚悟と願いが叶わなかったこと、幸乃が差し出していた誰も最後まで掴めなかった手を思うとひどく悲しい。 彼女の最期の選び方を肯定するのは難しいな。でも一方で、もしヒカルの立場だったら「ここまでよく耐えて生きたね」と声をかけてあげたいと切実に思う。 幸乃に関わった人間たちの身勝手さへの怒りは燻るばかり。「あなたが必要だ」誰しもそう言われる役割を無意識の内に求めているのだ。人一人の人生の重みが心にのしかかる一冊だった。
1投稿日: 2018.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「読み終わった後、3日は眠れない」というような煽り(?)につられて買ったような気がする。3日は言い過ぎだけど、たしかになんともいえないショックを受けた。 WOWOWでドラマ化されるのを機に、娘が読みたいと言って、再度ぺらぺらとめくってみたが、私はすっかり詳細は忘れていて、ただただラストがショックだったことだけしか覚えていないという…。まぁ、ドラマも楽しめそうでよかったけど(笑)
1投稿日: 2018.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作品を通じて、人は自分の内面にある考え方でしか、その人を捉えられない、つまり固有の先入観が生じてしまうものなのではないかと感じた。 主人公は、深い絶望の中とある選択をした。しかし私にとっては納得のいく選択ではない。ただ主人公がもう絶望したくないという気持ちもわかる。だからこそ、主人公が絶望から這い上がる物語が読みたかった。
3投稿日: 2018.03.25
powered by ブクログ放火殺人事件を起こして死刑を宣告された田中幸乃がなぜそのような犯行に至ったのかを、彼女の人生を振り返りながら追っていく一冊。 真相が結局どのようなものだったのか気になってページをめくる手が止まらなくなる。 田中幸乃本人の視点から書かれた部分は実は少なく、幼少期の友達や義理の姉、中学時代の親友、元恋人の友達など様々な人物の視点から描かれていくことで、田中幸乃という人間の姿が浮き彫りになっていく。その構成が見事だった。 ただラストシーンについては、辻村深月の解説によって納得することができたが、読み終えた瞬間は救いのない終わり方に感じてしまったのでそこだけちょっと残念、、WOWOWでドラマ化されるみたいなのでそれも見てみたい!
6投稿日: 2018.03.23
powered by ブクログ子どもの頃に読んでいたら、自分自身や周りの友人と重ねていたかもしれないが、今はいつか生まれてくるかもしれない自分の子や回りの子と重ねてしまう。どんなにわが子を大切に、真っ当に育てたとしても、外の世界で関わる人間によって未来はどんどん代わっていく。母親に嘘をつくのが一番つらいのは子ども自身で、でも本当のことを言ってしまったら現実を認めなくてはいけないから言えない。 皐月の言葉に従えば間違いないとか、幸乃がそう言ってくれるのなら逃げなくちゃ、とかむかつく。 優越感なんてものが人間に備わっていなければ、平和に幸せになれる人はたくさんいるのではないだろうか。
6投稿日: 2018.03.12
powered by ブクログ元恋人の家族の住居に火を着け、妻と子供の命を奪った田中幸乃。 ニュースや週刊紙では彼女の過去を醜く描き、凶悪な女性像を作り出していた。 しかし、本当の幸乃を知っている者たちは何かが違うと思っていた。 死刑の下った幸乃を守ろうと奔走する昔の友人たち。 だけど、幸乃は死に向けて生き続けていた。 衝撃の結末に心が塞ぐ。 2018.3.11
3投稿日: 2018.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わって、深く息を吐いた。 最初は単なるミステリーのように、楽しむために文字を追っていた。次はどうなるのか?主人公の行く末は? それがいつからだろう、なんだか他人事とは思えなくなり、妙に主観的に、彼女のことを考えている自分がいた。 彼女の最後の言葉が、深く突き刺さる。 一番裏切られたくない人に、裏切られないように、多くの人は不必要なことをしてしまうのかもしれない。 自分を取り繕って、守って、他の人を傷つけて。 そこから脱したとき、きっと、彼女が近づいてくるのだろう。 現代の日本では、このあと、どうなるのだろうか。
3投稿日: 2018.03.11
powered by ブクログ初めて読む作家さん。 読み終えた後ズーンと沈んだ。この本を読み終えたのは2日前だが、今も引きずってる。実は、途中まで読んで、改めてタイトルを見直して、なんとなく分かってしまった。違っていたらいいと思いながら…。 何故こうなってしまったのだろう。手を差し伸べてくれる人はいたはずなのに。 不器用で純粋で…生きるのが下手だったから? なんだか、やりきれない気持ちになる。
2投稿日: 2018.03.07
powered by ブクログ2010.3.6読了。 これは、しんどかった。 事件の詳細を辿るのではなくて、裏側にあるひとつひとつの出来事が繋がっていく。 引き込まれるのは早かったけれど、その分ラストがつらすぎた。 他の結末はないと分かっていても、救われない思いだった。 誰のために生きて、誰のために死んでいくのか。 自分のため以外、考えたことなかったな。
3投稿日: 2018.03.06
powered by ブクログ「伏線」と「痛み」 物語はまず主人公の終わり、から始まる。 ある実際に起きた殺人事件の判決とその後がモデルになってる物語。 マスメディアに踊らされる人々と、それによって残酷に描かれる主人公の人生。 一人の人間の些細な悪意やおごりが、ひと束になって一人の罪のない女性の人生を最悪の方向へ導いてしまう。 読んでいて遣る瀬無さが溢れて止まらなかった。 なんとも言えない、救われない、空しさや苛立ちをどこへ向けたらいいのかわからない、 そんな感情が残った。 ただ文章構成は本当に面白く登場人物にムラがない、と思わせるほど、 綺麗に各章に引かれた伏線を回収して物語が終わっていた。 悲しい物語は好きではないけど、誰かに勧めたくなる一冊だとおもう。
8投稿日: 2018.02.26
powered by ブクログ幸乃がどうして凶悪犯と言われるのか 親が悪い訳でも、育った環境でもない 幸乃の気持ちが最後に分かって、 その意志は純粋で、強い人だなと感じた みんな苦しめば良い と言うのは私の心の声で、 でもみんな忘れて生活するんだよね 意味がない 幸乃はそうは思ってないのが、 救いなのか、 やっぱり間違えているよと言えるのか、
3投稿日: 2018.02.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ひとりの女性を軸に、様々な視点で語られるその生き様。結末は救いのないようで、輝きを取り戻した瞬間のようにも感じた。
1投稿日: 2018.02.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
頑張る幸乃が見たかった。 確かに彼女は、その純粋さ故に幾度も人に裏切られ、傷つき続けた。 生きたくないと感じるには充分なほど不運な人生だったかもしれない。 だけど、幸乃を救おうと、そばに居たいと思ってくれていた人の存在を、忘れてほしくなかったな。 私が生きることで人に迷惑をかけたくないと幸乃は言ったけれど、本心はきっと逆だったはず。 誰かに必要とされたくて仕方がなかった。 だとしたらもう少しだけ、頑張って人とのつながりを作る幸乃が見たかったなと思います。
8投稿日: 2018.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村深月さんの解説とは違う印象を持った部分だけ書くことにする。 まるで現実に起きたことのようにリアルでありふれた事件の設定。しかし読んでるうちに引き込まれていくのは、その事件に関する登場人物達の生い立ちなどが詳しく描かれていくから。 事件の犯人とされた人物が実は無罪で、世間のイメージ(マスコミが報じる人物像)とはかけ離れていることが次第にわかっていく。報道や他人、噂など、外部からの情報を鵜呑みにすることが、実際とは全く違う印象を作り出してしまう、その怖さを実感した。 自分はこれが1番強烈な印象として残ったが、解説ではふれられてないのが少し不思議なかんじ。
3投稿日: 2018.02.10
powered by ブクログ暗い、重い、辛い、切ない。 そんな作品だったが、ぐっと惹き付けられた。 まずは目次に惹き付けられる。 この目次で一体何が綴られるのか?という期待感。 それを裏切らないそれぞれの章。 自分ならこうなのに!!! と思わないわけではないが、私はこの物語が嫌いではない。 みなさんの感想とは異なるのかもしれないが、私はラスト、安堵した。 ハッピーエンドではないのかもしれないが、これでもう不幸にはならない。
18投稿日: 2018.02.09
powered by ブクログ暗いー。重いー。 でも、最終幸乃さんは報われたのかもしれない。 人は一人で生きていくのは無理で、 やっぱり周りの方々あっての日々。 想いを伝えることからも逃げたらあかん。 無垢ですね。一気読み。
6投稿日: 2018.01.27
powered by ブクログ誰かの選択がつむがれた上に今がある。その、誰かの選択にはそれぞれの思惑があって。死刑宣告された女を取り巻く人間模様に、時間を忘れて一気読み。 #イノセントデイズ #早見和真
6投稿日: 2018.01.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
遠藤周作の『女の一生』を思い出した。最後までまっさらでキレイな幸乃。 関わる人の幸せを願って自分を犠牲にしてしまう、第三者から見るとどうか関わらないでくれ、と思うが、幸乃にとってはそれが自然だったのかな。 最後に自分の願いを持つことができて良かった。ただ個人的には佐々木慎一に助けてもらって、2人でやり直して欲しかった。 本当に必要としてくれる人がいるんだとしたらもうその人に見捨てられるのが怖い この一文で号泣。 その通りだね、幸乃。
23投稿日: 2018.01.18
powered by ブクログ読み終わった後はやや悶々ととしてしまった。内容は面白くスイスイと読める。特にラストシーンはドキドキしながら読んでしまう程である。 多くの人が絡み合うので読者によって感ずるものが違うかもしれない。犯人探しというより、心のすれ違いを楽しむ物語と思った。
6投稿日: 2018.01.17
powered by ブクログ落胆したけれど、めでたしめでたしなのかもしれない。ハッピーエンドではないけれど、バットエンドという訳でもないのかな。と 相手の気持ちを察すると、そういうことなのかも。
2投稿日: 2018.01.11
powered by ブクログ映像化が公開される前に読めてよかった。ほんのすこしでも刑法にふれる機会のある仕事をしているのでしんどかった。そう思えるぐらい、この小説は心に来た。映像化はやめたほうがいい。どれだけ作り込んでも陳腐なものになりそうだ。 文章が頭に入って来る。情景が浮かぶ。主人公の彼女の容姿を想像する。周囲の人物の感情に寄り添って見られる。だけども彼女の心境の移り変わりなんか感じない。彼女は心境と表されるようなわかりやすいものを持つのをやめていそうだから。 これはあくまで個人的な意見だけど、なんとなーく筆者は暗い部分を実体験から切り取ったり誇張したりしながら書く人の部類だと思った。
3投稿日: 2018.01.08
powered by ブクログ重い。。。 想い。 読み終わってそう感じた。 人の想いも想っている時に伝えないとなとも。 章ごとに視点が変わり進んで行き、 そこにたどり着くまで描かれる。 どうなるのか?と思いながら、 こうなったかと、ズッシリきてしまった。
3投稿日: 2018.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いやいやいや… よくできすぎだとは思う。 成長したあとの幸乃の望みだけが叶って、 慎一だけ残されてしまって、虚しいねという感じ。
0投稿日: 2018.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すぐ読めた 読みやすい 最後は不幸なのか幸せなのか きっと敬介と一緒になれない人生は幸乃にとって不幸だったかもしれないから これでよかったのか…
0投稿日: 2017.12.31
powered by ブクログ他の方も書いているように、私も読んでいて、暗い、重いという印象は払拭できなかった。 でも、ここに出てくる田中幸乃という1人の女性がどのような人生を辿ってきたのか、物語の結末がどうなるのかー。という気持ちがページを次へ次へと進ませた。 解説で辻村さんが書かれていた様に、私も幸乃という人間には純粋で無垢な印象を抱いた。そして、純粋すぎるが故に、彼女が出会う人が彼女の純粋さや優しさにつけ込む事も。。。 ラストは流石に、えっ!?そうだったのか!と思ったものの、彼女は少しだけ運命に逆らおうとして結局はその運命に沿ってしまった。そんな雪乃が私は不憫に思えて仕方なかった。 残された人間がこの先、どう生きるのかは書かれてはいないが、明るい未来が見えそうにない感じだけは読み取れた。
26投稿日: 2017.12.23
powered by ブクログ久々にここまで引き込まれる小説に出会った。 田中幸乃に助かってほしいと思いつつも、やったのでは?という疑問も途中に沸いてきたりし、衝撃なラストに続いていく。 読み終わった後、すがすがしくは無いのだが、終わってしまったと寂しさを感じた。
6投稿日: 2017.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み始めの印象がどんどん変わり、 読む手が止まらなかった。 幸乃の視点で語られる部分は少ないため、 本当の犯人に対してどう思っているのかや、 必要とされたいという気持ちは分かるも、なぜそこまで元恋人に執着したのかがわからないまま…。 でも実際の事件も、けっきょくは周りの声などから想像するだけで 容疑者(・被告・受刑者)の気持ちが分かるわけではないものね。 (今回は冤罪なわけですが)
1投稿日: 2017.12.09
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。日本推理作家協会賞受賞。 幼いころから周囲に傷つけられてきた幸乃は、どの瞬間を切り取っても背中を丸めて小さくなって、誰かを傷つけることなくひっそりと生きていたのに、どんな経緯でストーカーになり、そして死刑囚になったのか。幼少のころから彼女に関わった人たちの追憶が重なって行って、少しずつ彼女の歩んできた茨の道が明かされてくるのでありました。 読めば読むほど悲しい気持ちになって来て、どうにか救われて欲しいという気持ちになるのですが、どうなったら彼女は救われるのか分からないまま胸に重い塊が蓄積していく本です。 読み進めていく毎に違和感が大きくなっていくあたり書き方が本当にうまいと思いました。物事を角度を変えて見ていくと、どこかに作られた縫い目のような違和感があるのは、メディアが作る印象操作そのもの。昨今の常軌を逸した報道合戦の倫理観の欠如に通じると所があります。翻って関わった人たちの印象を組み立てた幸乃像は、自分を無価値と決めつけそれでも人にやさしさを施す純粋な姿なのでした。この差異はどこから生じるのか。このずれこそがこの本の骨子でしょう。 良い本を読むと心が動いて古い汚れが落とされるような感覚になります。この本はそんな心の振動を促す本ですが、いわゆる感動本ではないのでずっしりと重いものが心に残ります。
6投稿日: 2017.11.30
powered by ブクログ「たった一人からでも大きな愛を受けていれば、子どもは道を踏み外さない」医師の言葉に母は、大きな覚悟をもって幸乃をうみ、大切に育てた。 なのに、なぜ彼女は死刑囚に、なぜ判決を受け入れるのか。 ラスト辛すぎる、吐きそうでした。
3投稿日: 2017.11.28
powered by ブクログ一気に読みきった。なんかほんと後味が悪いというか、わかりやすい悪者が登場しないから、悲しくなります。
2投稿日: 2017.11.23
powered by ブクログ早見和真さん、初読み。リーダビリティがすごい。 文庫は外出時に持ち歩いて読むようにしてるのに、読み始めたら続きが気になってしまい、積んでる単行本を尻目にほぼ一気読みw はっきり言って、きれい過ぎるし、こんな女性がいるわけがないとも思う。というか、いて欲しくないし、肯定もできないし、受け入れたくもない。 ・・・すごい婉曲な、死刑廃止論だったりして?w 死刑になりたくて人を殺したっていう人もいるわけで、そういう人には、延々と苦しみを与え続けて、生かし続けさせたいとも思うしー。 ま、いろいろ考えちゃうという意味では衝撃的でもあったかな。暗いとも、救いがないとも思わないし、田中幸乃にとっては救いだったわけで、それより「筆舌に尽くせぬ孤独」というほどのこともなかったようなー? いやいや、いいんです。一気読みできるような小説が好きなんですから、批判じゃないですよw こういう感じが好きな人には、おススメしちゃうと思うし、なかなかステキな読書時間でしたー♪
10投稿日: 2017.11.19
powered by ブクログ死ぬために生きようとする彼女の最後の姿は、たしかに鬼気迫るものがあったが、それでも、どうか死刑執行に間に合ってと思わずにはいられなかったし、彼女にはどうしてという気持ちになってしまった。
3投稿日: 2017.11.18
powered by ブクログ切ないお話ですね・・・誰か一人でも良いから心の支えになる人が居てくれれば・・・と思わざるを得ないお話でした。
3投稿日: 2017.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これを「ミステリー」カテゴリに入れてよいのか迷う。 書き出しは田中幸乃という、放火により殺人を犯した確定死刑囚が、刑務官によびだされて独房を出、おそらくこれから死刑執行となるのであろう場面。これだけでもインパクトが十分だった。ただ、ストーリーの本質は、この女性がなぜ、死刑を宣告されるまでに至ったのか、ということ。 幼少期は、両親と姉と平和に暮らし、幼馴染とも仲良く、楽しい日々を過ごしていた彼女が、いったいナゼ?と謎は深まる一方。 どこにでもいる、普通の女性が凶悪犯に変貌した(ように見えたこと)には、鳥肌モノの「不の連鎖」があったのだ。 後半で、だんだんとその「連鎖」が明らかになり、「これは・・・もしや冤罪で、死刑が無効になるパターン?」なんて、軽く考えてしまったけど、全然予想していない展開となった。 追記 ザロイヤルファミリーを読み終えて、こちらを再読に至った。全く異なるジャンルだけど、単なる物語、にとどまらず、人物の背景に深く入り込んでいく感じは、作者独特の、2冊に共通のものを感じられた気がする。思えば、雪乃だったり、その周囲の人物と同年代にあるなあ。いろんな生き方が存在するなかで、死を待つというのは一体どのような心境なのだろう。今回は、佐渡山さんがもし自分だったら...と投影してみたりもした。何度も、いろんな読み方ができるのではないかと改めて感じた。
1投稿日: 2017.11.10
powered by ブクログ「読後、あまりの衝撃で3日ほど寝込みました」に惹かれて読みました。早見和真は初めて。 一気読みしたくなる進行。 緊迫感あるクライマックス。 面白かったです。 多少余韻は残ります。 なんの効果があったのか結局わからなかった設定はいくつかありました。
1投稿日: 2017.11.08
powered by ブクログ久々に力作だなーと思う作品に出合った。 みな自分の正義を掲げて生きている限り、この世に争いはなくないね...
1投稿日: 2017.11.06
powered by ブクログ放火によって奪われたのは、元恋人の妻とまだ1歳の双子の命。確定死刑囚・田中幸乃の人生に関わった人々の追想から浮かび上がるあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが…。 「ヒャクハチ」などこれまでに読んだ早見和真の作品とは全く毛色の違うものだった。こちら側の勝手な期待を裏切る終盤の展開に驚く。傑作だとは思うけど、カタルシスを感じない作品だった。 (C)
1投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ平成29年11月3日読了。 20年前のキムタク主演「眠れる森」とビョークの「ダンサーインザダーク」のハイブリッド的な内容。
5投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2017/11/03 死刑と死にたいが合致してしまった話。 必要とされない事は何よりも残酷なんだなぁと。 もう少し早ければ、話が通じていれば……すれ違う悲しみ。 凄惨まである。 推理小説ではないとは思うけれど……。
0投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ最後の事件の真相が明らかになる。 ミステリー仕立てにするのならばもっと伏線を張ってないと駄目だし、犯人の心理を中心に描くのならば、その最後はないだろうと思う。
0投稿日: 2017.10.31
powered by ブクログ重い。とても重い。 小曽根理子の話のところでかなり苦しくなりました。 でもそんなもんじゃなかった。 幸乃の周りの人たちがそれぞれに思い、傷ついている。 どうしようもないやり場のない気分です。 改めて死刑という刑罰について考えさせられました。 ちょっと引きずりそうな感じです。
4投稿日: 2017.10.31
powered by ブクログなんとなく小説読みたいなと本屋に入ったところ、帯に『読後あまりの衝撃で3日ほど寝込みました』とあったので直感で購入。3日間の寝込みは盛りすぎ笑。ですが、一気読みは間違いありません。面白かった。 【ザッと内容】 死刑囚となった田中幸乃。報道では彼女の過去を養父から暴力があった、中学時代には強盗事件を起こしたなどと連日囃し立てるが、その実際を各年代の周囲の人の目線で描いていく話。なぜ彼女は死刑囚となったのか、事件の真相は何だったのか。。。。。。 【こんな人にオススメ】 ・一気読み好き ・暗い話好き 【感想】 読んでる間はとにかく展開が見えない。想像が出来ないから先が読みたくなる。各章でこれが繰り返された印象。又、後半になると少しずつ"嫌な予感"がしてくるのであるが、この予感の転がし方も非常にうまいと感じた。個人的には辻村深月のあとがきもオススメ。さすがに良い文章を書いていたし、このあとがきがよりこの小説に深みを持たせると感じた。 私個人としてはそんなに深い考えや問題提起みたいのは感じられず、ただただ「この先を知りたい」という一心で読み進めた一作。 【刺さった一言】 多くの人間が自分の仕事が世の何の役にたっているのかと悩みながら働いているんだぞ(中略)人間が人生を賭して挑める仕事なんてせいぜい1つか2つしかないんだ。
3投稿日: 2017.10.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小説なんだから、こんな無垢な幸乃が罪を負うわけがないと思いつつも、残りのページ数がどんどんと減っていく、どうやって生き抜くのかと差し迫っていくラスト、なんとか生きて欲しいという思い、でも、死ぬために生き抜いた彼女において行かれてしまった。 生きて欲しいという気持ちを強く感じた作品。
1投稿日: 2017.10.28
powered by ブクログ許されなくてもいいという気持ちより許されたいという気持ちの方が必要な時もあるのかもしれない。「相手が何を言いたいのか一生懸命に考える。」と諭された人が、1番にそれを守れないのは業なのか。
1投稿日: 2017.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
展開が気になって、あっという間に読んでしまいました。 色々な解釈があると思うけど、あとがきを読んで違和感を持ってしまった。私は幸乃が選んだ、選ばざるを得なかった「死ぬために生きる」という事を、美化したくないと思った。それは、意思じゃなくて、選ばざるを得なかったのだと思う。彼女の生きてきた環境、周りの人たち、善意、悪意、強さ、弱さ、全てがそうさせたのだ。そうせざるを得なかった人たちに対して、意思という言葉は何て重たい十字架なんだろう。確かに、もう一方の側面ではそれが真実で、それが彼女の最後の生き様だったのだろうけれど。 「っぽい」で決めつける事の恐ろしさ。それがたくさんのものを見えにくくしてしまっている。その見えない悪意は私の中にも確実に存在している。 彼女に、真正面から向き合って、ぶつかり合えて、ギュッと抱きしめてくれる人が居れば。慎ちゃんともっと早くに出会えていれば。そう思わずにはいられなかった作品でした。
1投稿日: 2017.10.23
powered by ブクログなんだろう・・・話の内容、結末が重くて悲しすぎて言葉が出ない。 付き合っていた恋人に別れを告げられその後元恋人は結婚し子供が生まれた。 その元恋人の家に火を放ち妻と娘2人の3人を殺害し裁判で死刑判決を下された「田中幸乃」の子供の頃からの30歳までの話 読み手側からするとなんてバカでお人好しで不幸な人生しか歩んでこれない人なんだろうと思うが「田中幸乃」本人からしたらこれが自分の幸せなんだろうと思わされた。 面白くて一気読みでした(読んだ後はドッと疲れましたが) 早見さんの本はこれが初めてだったので以前の雰囲気はわかりませんがかなりお薦めの本です。 これは映像化したらかなり面白い作品だと思います。
6投稿日: 2017.10.22
powered by ブクログ田中幸乃の恐怖暗黒時代(宝町の生活)を数行で素通しているので、悲惨さがあまり伝わらない。ここをきちっと書ききることが出来たら、第二の真梨幸子になれたのに、残念である。 登場人物の人間描写が、全体的にうすっぺらい感じがする。もっと、さまざまな感情の流れを表現できたら、この作品は重厚さをましたはずだ。
1投稿日: 2017.10.21
powered by ブクログどう言い表していいのか分からんほど複雑な気持ちの読了後。 幸乃さんは幸せやったと思います。 個人的には事件後の敬介についても触れてほしかった。
1投稿日: 2017.10.17
powered by ブクログ帯の「3日寝込んだ」にある程度覚悟して読みましたが、疑問はいろいろとあったものの(警察の捜査が杜撰すぎないか?とか)後味は悪くなかったです。「死ぬために生きる」幸乃の姿をまざまざと見せつける1冊でした。幸乃に関わった人たちの回想でほぼ占められているので、幸乃があれほど敬介に固執したり(必要とされたいという気持ちは分かります)「生まれてきてすみません」と言うまでに至った心情が分かりにくかったです。父親に「要らない」と言われたとき、祖母に必要だと言われたとき、敬介がこじ開けてくれたとき、どうだったかそこを知りたかった。それにしても幸乃は救われたかもしれないけど、慎一とあのおばあさんは消えない傷を負ってしまいましたね。
1投稿日: 2017.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不幸すぎて読んでて辛かった…でも読まずにいられないので、とにかく最後に期待して一気読み!しかし、最後のあれは救われたと言うのだろうか…。慎ちゃんには幸せになってもらいたい。最初から最後まで、重たくて辛い話だった。でも、面白かった!あと、文庫版の解説が辻村深月なのもいい。必読解説。
0投稿日: 2017.10.04
powered by ブクログ自分を必要としてくれるものならなんでも受け入れる。それがたとえ悪意や犯罪であったとしても・・・。 人に必要とされたかった幸乃。 女性死刑囚、田中幸乃の生い立ちから人柄が幸乃をよく知る人物たちから語れています。 あの人からの手紙が早く届いていたとしても、幸乃の選択は揺るがなかったんじゃないかな。 そして救われたとしても、幸乃はまた同じことを繰り返し(異常な執着とか)、幸乃と関わる人もまた、幸乃を何らかの形で傷つけてしまったり裏切ったりしてしまう気がします。そういう星の元に生まれてきてしまった人みたいな。 たとえ生きながらえることになったとして、あの手紙の人のその後のプレッシャーたるや・・・(汗) 幸乃という人物がどういう人なのかが気になってぐいぐい読み進められました。 読んでる最中も、読み終えたあとも、少し悶々としてしまうお話でした。 でも考えさせられるお話は好きなので読みごたえがありました。
9投稿日: 2017.10.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あおりに惹かれて購入。 結果は惨敗… ヒューマンストーリーとしては面白いけど、ミステリの驚きや何故を求めると物足りない。 全体的にどこが山場なのか分からない。 前半は微妙に人物がリンクして、期待感が高まっただけに、最終的に落ちるものがなかったので、落差がひどい。 古本屋の事件から、飛んで井上との話になるのも違和感。彼女が冒頭のようになるとしたら、古本屋より後のストーリーの方に重きがあるような気がするのに、そこがすっぽり抜けてるような…。実際、理子のことは恨んでなんていなくて、むしろ感謝しているくらいのようだし。それなのに彼女がここまで厭世的になる、なにか、があったんじゃないか、と。 もしその間になにもないんだとしたら、彼女の今は何から構成されたの?井上? 誕生日も結局なんだったのか、、彼女の最後の幸せ、が誕生日に纏わるものだったから…?じゃあなんで、その誕生日はしんちゃんでも彼女でもなく、丹下なの。丹下があんなに色々、昔話を食い違わされるのは、ミスリードのため? 彼女が別人で、とかいう衝撃を期待したけど全く、、ただただ丹下が意識高い系(特に小説で、嫌われるタイプとして描かれる方の)っていうのをアピールしたかっただけなのか… しんちゃんが変わるきっかけとしてだけの要素なら、誕生日まで引っ張る必要あるのかな、、 今流行りのイヤミスともまた違って、ひたすら拍子抜け… もし老婆のことが、あおり文の「衝撃指数極大値」なのだとしたら、期待はずれ甚だしい… だって犯人なのは、大家と合わせてでてきたところで、誰だって大体想像がつくし… と書いたところで、あまりに納得いかないことが多すぎて、それなのに推協賞受賞作ってことは、わたしの読み込み不足で、実はもっと違うストーリーだったりするのか?!という気になるので、星を一応ひとつはつけました。
2投稿日: 2017.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作家さんは初読みだけど、とても好きな作家の辻村深月さんが帯書いてて目に留まった本。死刑宣告された若干24歳の田中幸乃の生い立ちや死刑になるまでを彼女と関わった人たちの目線で書かれている。それぞれの章の題名も裁判のセリフになっていて、それに関しての真実がわかるようになっていて、本当によく出来ているなぁと感心した。 “死ぬために生きている”幸乃がかわいそうでかわいそうで、本当はすごくいい子、すごく純粋で優しい子なのに出会う人によってここまで人生が変わってしまうなんて、、、実の母親ヒカリが亡くなるまでは幸乃は持病を持ってたといえ間違いなく幸せだったはずなのに。 なんとも辛くて切ないお話だけど、救いがないとはまた違うんだよなぁ。でも、悲しいことは間違いない。
0投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログ衝撃で3日ほど寝込む ということはないけど、時間さえあれば一気に読んでしまえるおもしろさ。 この作者の他の作品も読んでみたい。
2投稿日: 2017.09.24
powered by ブクログ帯に惹かれたのと、解説が辻村深月さんだったため、購入。 1人の死刑囚の周りの人々の視点から、進んでいく物語。ラストは、悲しかったが、幸乃にとってはよかったと思えるラストだった。彼女を救おうと尽力してきた登場人物たちにとっては絶望的なラストだと思う。
3投稿日: 2017.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を手に取ったのは、帯に「日本推理作家協会賞受賞」と「辻村深月」がコメントを載せていたからだ。 この物語は田中幸乃という女性の死刑執行日から始まる。 彼女は元恋人の家に放火して、その妻と一歳となる双子を殺した。その凶悪な背景に一体何があったのか?! 物語は幸乃の過去や、友人や刑務官、など様々な人物の視点や時系で進められる。 その過程で幸乃がどのような人生を歩んできたのか、どういった人物だったのかが次第に見えてくる。 その幸乃という人物が見えてくる度に、何故、こんな子が殺人なんて犯したんだ?という疑問がどんどん膨れ上がっていく。 その膨れ上がりが頂点に達した物語の最後にすべての真実が解き明かされる。 読み終えたとき、哀しいとか、切ない、とかどのような感情と例えれば良いのかわからない心境になった。何かやるせない感じもする。 本中に「火を放った瞬間の彼女はたしかにモンターだったかもしれないけど、生まれながらにしてそうだったわけではないことを僕は間近で見て知っている。じゃあモンスターにしたのは誰だったのかって、検証してみる必要があったんだ」と一文がある。 これは現代のマスメディアから発信された情報を受けている読者すべてに向けられているのかもしれない。 モンスターにしたのは誰だったのか、何だったのか、悪友だったのか、親だったのか、それとも社会だったのか。 人が生きやすくするためにつくった社会だが、その社会が逆に不自由に感じられる場面もある。 人間が社会をつくり、自然が人間をつくったのならば、モンスターにしたのもまた自然なのかもしれない。
1投稿日: 2017.09.19
powered by ブクログオビの3日間寝込みました。につられて購入。天窓から見える星など、引き込まれてしまう文章に、あっという間だった。どうして、なぜという気持ちと、良かったという気持ちが複雑
1投稿日: 2017.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなに切ない死刑があるのか。 優しすぎてしまう主人公を、 居場所を求める主人公を、 何も悪くない主人公を、 誰か救って欲しかった 彼女の気持ちを、 彼女の本心を、 そして彼女の人柄を、 誰か気づいてあげて欲しかった 最後まで誰も悪者にしない彼女の最期は呆気なく、気づいてあげられなかった全ての人の、誰かの人生に重くのしかかることで生き続けて欲しいと願うばかりです。
1投稿日: 2017.09.17
