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言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)
言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)
橘玲/新潮社
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総合評価

430件)
3.6
73
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127
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    面白かった。人間の知能は実は遺伝要素が強いため、教育や環境は影響が弱い事が書かれていた。面白い。ガンガン読めた。

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    投稿日: 2019.03.27
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    頭が良い人と悪い人。知識社会で勝つ人と負ける人。普通の人と反社会的な人。美貌の差で優遇される人と冷遇される人。男女平等という風潮の中での女性の幸福。子育てにおける親子の関係。 この本に書かれていることを、そのままズバッと当事者たちや公共の議論の場で展開したら、それはそれはもう喧嘩になることでしょう。ただ、まさに「言うのが憚られる」だけで、実際には同じように考えている人もいるのではないか、と思わされる主張も結構あります。 各論としては面白いものも、参考になるものもありました。 たとえば男女が関心を抱くものの違い。男性は動きに反応する桿状体が網膜に多いため、動くものに関心を持つ。一方で、女性は質感や色に反応する錐状体が網膜に多いので、人間の顔や色に興味がある、というもの。なるほど、だから男の子は乗り物を、女の子は人形を好きになるのだな。 そして、終盤で語られる「子どもは自分の所属するグループに合わせて嗜好を変え、そのグループの中でのキャラを選択してそれを演じるようになる」という論理も面白かった。つまり、子育てにおいて親が与えられる影響とは、子どものグループが関心のない分野に限られるのだ、ということ。そして、そこから発展して「親は、子どもの才能の芽を潰さない、つまりそれができることによっていじめられない環境を子どもに与えてやるのが義務である」という議論に発展していき、そこはすごく納得した。親は子どもに自分の期待を押しかぶせるのではなく、悪い影響を極力受けないような環境、かつやりたいことを伸び伸びやらせてくれるような環境を提供してあげなければならない。その環境において、その子がどのように育っていくかは、子どものグループに委ねるしかない。 そのぐらいで考えていたほうが、子育てのプレッシャーは減りそうです。

    0
    投稿日: 2019.03.24
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    先の衆院選では十代有権者に媚びてか「教育の機会均等」を訴える政党が多かったが、おそらく公的学費補助は学歴格差社会分断を是正出来ない。「富裕者はふつう賢く、財産を保全し子孫に有利にする術を見つける」、一夫多妻制をとるなら別だろうが(イスラムの優位?)。利己的な遺伝子の巧妙な策略(ヒトも含めた動植物は遺伝子の容器にすぎない)、類人猿研究から見える卵子を持つ側の性の不利、社会学的調査結果の分析などを勘案すると。恋愛感情は不合理であり、一夫一婦制は資本主義のもとで不安定。が「結婚前に大いに迷うことが満足につながる」 小説『グループ』でレスの相談の夫人に医師は「(出産を希望してないのであれば)無問題」と言う。P184「十六世紀半ば、ヴェネチアで解剖学研究したマッテオ・レアルド・コロンボは女性患者の脚の間に小さな突起物を発見した『このボタンを触ると…』…女性全員に共通することを確認…数日のうちに異端・涜神・悪魔崇拝の嫌疑で逮捕され投獄。草稿は没収。発見は数世紀間不言及」「1858年、婦人科医&英国医師会会長アイザック・ベイカーブラウンは女性自慰は有害として予防にクリトリス切除手術を提唱、数え切れないほど実施した」文明人が敵視する女子割礼を百五十年前にはキリスト教社会で当たり前に実行していた。 男女の経済力格差が存在しない社会(肉体労働から精神労働、さらに想像力アピール力とコミュニケーション能力が仕事の主要部分となれば)では女は男に媚びる必要もなく、売春の存在も例外的となり「モテナイ男はカネがあってももてない」。女性の【美貌格差】もさることながら、≪日本社会に潜む『最貧困層』≫の項では「精神障害、発達障害、知的障害」属性者が地方地域社会からスピンオフして都会の疎遠社会に暮らしていたが、p70「風俗市場は大きく縮小」という。訪日外国人観光客が急速に増加している一因は非店舗型風俗の合法化ではないか? 生物学的視点で見れば、オスは闘争して淘汰し(殺人者人格が生まれるのは、戦国=動乱時代には英傑英雄となり混乱を修収させる機能であろう。平時には犯罪者)子は人口維持水準以上の数人生まれて淘汰されるのが摂理だろう。しかし!NHK『ダーウィンが来た!』で猫の島では猫密度が高いため、メスは「子育てに協力的な(強力ともいえる)オスを選ぶ」すなわち「ネコ科には従来見られなかった『オスが子育てに協力(主に他のオスの乳児への襲撃を撃退するため)』」が見られるという。ヒトの都市生活もたかだか千年以内(ローマ帝国からは不連続、サラセン帝国から数える)、本能を変更する余地はある

    1
    投稿日: 2019.03.19
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    ランキング1位になるほどの本か? っていう感じ。どこかで読んだような話ばかりだし、ロジカルに見えるが証拠も薄い話が多いような気がする。

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    投稿日: 2019.03.05
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    まぁ、そういう類の本だからそうなのだけど、人の研究の羅列的な紹介でハラリの著作とは似て非なるもの。 取り敢えず、ハリスは読んでみることにした。

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    投稿日: 2019.03.03
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    触れずに蓋をする現実もあるという事。それは不公平と言える現実だったりするけど、人を深く知れば知るほど、闇もあるし、完全な平和が存在しえない理由もよく分かる。

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    投稿日: 2019.03.02
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    努力しても遺伝的形質に勝てない現実もある、ということを論理的に説明している。が論理的思考の羅列に頭が疲れて読み続けられなかった。 ・やせた女性は美しい これは言外に「太っている女性は醜い」と言っている ・子どもは明るくあるべき これは「暗くて地味な子どもには問題がある」という規範を内包している。 ・子どもが逆上がりできないのは親が運動音痴だから ・子どもの歌が下手なのは親が音痴だから ・子どもの成績が悪いのは親が馬鹿だからだ 運動や音楽の上手下手は個性で片づけられるが、知能になると社会的に子供の将来や評価に直結するので、努力によって向上しなければならない、という暗黙の強い社会的規範が働いている。 なるほどおもしろい論理ではある。

    0
    投稿日: 2019.02.28
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    文字通り、「言ってはいけない」ことが満載。うすうす、そうかな? と思ってはいるものの、それを言っちゃあおしまいよ(だから言わないけどね)的なことがたくさん書かれている。各々にエビデンスとなる統計や論文が付記されているのだけれど、意図的にゆがめられていたり、切り取られているかもしれないそれらの記述の真偽を判断できないので、「へぇー」的な興味で読み終えた。 ただ、ちょっと後半は飽きる。

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    投稿日: 2019.02.26
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    へーと思うことがたくさんあった。 でも、 女性はオルガズムで何故叫ぶのか?っていうところがあまり面白くなかった。そんなに叫びますかね…?

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    投稿日: 2019.02.19
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    ■2019/02/19読了。 ■人間に関する言ってはいけないこと。人類学と心理学の深い見識が背景にある。 ■ちょっとした雑学にも使えるが、データが多いので何度も読み返さないとしっかりと理解できない。非常に面白く読ませてもらった。

    1
    投稿日: 2019.02.19
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    2017新書大賞受賞作。遺伝子の解析が進み、社会に対していろんな不都合なことが分かってきたようです。遺伝率音楽92%数学87%スポーツ85%執筆82%サイコパス80%総合失調症80%体重74%身長66%将来AI技術によるSF映画、マンガのような超管理社会がやってきそう

    0
    投稿日: 2019.02.17
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    能力は環境がすべてを形作るのではない。遺伝で決定されるのが50%。 面長の顔の人間よりも幅の広い顔の人間の方が攻撃性が高い。 精神病や犯罪は遺伝する 一見、そんなことあるの?というテーマが進化論の研究によって仮説が立てられて証明されている事例をどんどん見せられると、これまでの「常識」が揺さぶられる感覚に陥った。 経済的合理性、心理学、進化論、行動的遺伝学によって明解にメスを入れていく。

    0
    投稿日: 2019.02.14
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    本で主張されているすべてを遺伝に紐づけるのは ちょっと強引かな とも思いますが 部分的に小ネタは面白いです ボノボやチンパンジー ゴリラ 人間の性の話や サイコパスの心拍数の話など 巻末に載っている 多くの参考文献の美味しいところだけ 読めたと思います

    1
    投稿日: 2019.02.05
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    2017新書大賞受賞作。 真実はいつも残酷と言いますが、どこにも忖度せずに真実を伝えることで、人の夢や希望を打ち砕く驚きの内容となっている本。 進化論、遺伝学、脳科学の最新知見をもとにした、努力は遺伝に勝てないとする根性論の否定や、〝見た目″重視の「美貌格差」の記述は確かにショッキング。「依存症や精神病は遺伝するのか」という、センシティブすぎるテーマも登場します。 人間は平等だというのはまやかしである、というのは確かに真実。みんな実はわかっていながら、平等に近づけるように骨を折ってきたのが近代思想とも言えます。 そんな中であえてなんとなく人々がわかっている真実をあえて公言するのは、年々加熱する子供への英才教育にストップをかけるという意味においては非常に意味があることですが、いたずらに人々を幻滅させ、絶望する人を増やすというデメリットを生まないかと思います。 見た目が裁判に影響を与えるというデータが出ているということは、驚きでした。 遺伝に関しては、身長の高さの遺伝よりも、精神病の遺伝の確率の方が高く、サイコパスの遺伝率は81%とのことですが、物議を醸すレベルの内容となるので、詳細な参考データを出してきてほしいところです。 センセーショナルで賛否両論を招く本。医師や科学者ではなく作家である著者のアプローチ法が内容にどう反映しているか気になるところです。 遺伝は決定的で、変更できないというのは確かに真実ですが、生まれより育ちの方が意味がある、つまり環境や本人の意思を持った生き方は、単なるDHAである遺伝を超える力を持つというような反論本も出てしかるべきではないでしょうか。

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    投稿日: 2019.01.28
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    多くの人が感じるように、この本はやはり中二的ですよね。みんな何となく気づいていても、そう正面切って言うようなことでもないよな、と感じてることを改めて言ってみました(ちょっと盛って)という感じ。

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    投稿日: 2019.01.25
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    売れているだけあって、読んでみると面白いが、高尚な内容ではない。人種差別、男女差別等は悪いことであるが、誰もが内に秘めている。白人のクラスに黒人を5人入れると、グループを作ってしまい、対立することになるが、黒人一人だけの場合は仲良くするという。人間はだれしも自分と似た人とグループを作るよう、できているらしい。男女の違いも生化学的に違うのであるから、考え方も違って当たり前。大勢の前では言えないだけである。

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    投稿日: 2019.01.20
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    2019.1.16 3 大変面白かった。遺伝子と友達環境。利己的な遺伝子も読みたい。毒舌に笑った。自分の遺伝子を残す最適な方法を選択するように行動が規定されているという考え。心拍数とサイコパス。最初の直感。ボノボと乱交。

    0
    投稿日: 2019.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    衝撃的な内容も。 ・犯罪を犯す精神病は身長体重より遺伝する ・最貧困層には精神・発達・知的障がいがある。知的格差と経済格差の相関 ・脳科学で犯罪を犯しやすい人間を特定できる ・男性の10%は知らずに血の繋がっていない子を育てている ・セックスの時に女性が声を出すのは他の男を呼び寄せて、連続して何人もと関係を持つため。男性が早く射精するのは声を上げている時間を短くするため

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    投稿日: 2019.01.14
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    進化論、遺伝学、脳科学など学問の最新知見から人間に関する「不愉快な現実」について書かれた本。 現実社会はきれいごとばかりではありません。きれいごとの裏に「不愉快な現実」が隠れているのです。本書は遺伝や見た目、子育てなど人間に関する「不愉快な現実」について最新の知見をもとに書かれています。 本書を読むと不快に感じる部分に多く出会うでしょう。不快だから無視をするのではなく、「本当にそうなのか」と疑問を持ち、参考文献や反対意見の本を読んでみることが必要です。 一方で、本書を読んで納得した方はそれで終わってはいけません。反対意見に触れておくことも大事です。鵜呑みにすることほど危険なことはないのですから。 本書は劇薬です。正しく読むためには、さまざまな知見に触れて自分なりの意見を形成していくことが大切です。

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    投稿日: 2019.01.02
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    世間ではタブーとされている遺伝が人生の多くを決める(≒努力の否定)理由が述べられている。 遺伝と努力ともに必要だと思ってきたが 子供は遺伝子の優劣を武器として、子供の集団内で特徴を出そうとする という趣旨の内容には強く同意できた。 遺伝子が得意、不得意としていることは 自然に相対的な社会生活の中で目立ってくる。 遺伝子に影響されるウェイトの方が大きい、というのは厳しくもリアル

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    投稿日: 2018.12.25
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    むーん… 通説を数字を持って反論して、違う真実を提示するという本なのですが、通説の否定と違う真実の根拠がソレっぽいけどその根拠がなんか怪しい。良いデータだけ持ってきてるんじゃない? と、よくある数字、統計のマジックで、相関関係はあるけど因果関係ではないというパターンのような気がして、お互いが自分に都合の良い根拠にしてないか?と思いました。 このような本があることで、レイシストや反LGBTの人たちの変な根拠になりそうでイマイチです…

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    投稿日: 2018.11.07
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    2年前のベストセラー。 図書館の順番待ちでやっと入手。 遺伝など公には語られないテーマが列挙。 まあ、そうだろうなという内容が多い。 だから、それほど不愉快という程ではない。 進化心理学でのヒトの夫婦構成の議論は、どうも推測が入ってくるようで納得感は半ば。 あの亀頭の役割はマイナーな仮説レベルではないかな。 なお、遺伝決定論主義かと思いきや後天的な友人グループの影響も述べている。

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    投稿日: 2018.10.29
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    2016年74冊目。 本書まえがきに最初にかかれている言葉「これは不愉快な本だ」 まさしくその通り。 なぜなら人がそうは思いたくないことをデータなどの裏付けをもって言っているから知識なしにロジカルに反論できないからだ。 ただ、自分たちが生きている世の中の現実でもある。 書かれているのは遺伝は努力に勝てないということであったり、人は見た目で得をしたり損をしたりするということ。 事実を認識すると言うことで読んでみるのもいいとは思うが確かに不愉快になる部分もある一冊。

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    投稿日: 2018.10.28
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    【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】

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    投稿日: 2018.10.28
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    一般的に認識されていることでも、人前で言ってはいけないことがあり、それが社会を歪めているというのが著者の主張。雑誌で「残酷すぎる真実」として連載されていたものをまとめた本。知性について、美貌について、人種や性別について、平等に扱おうとしても遺伝による差異や、ヒトの生理学的な好みを否定することはできないので、格差は生起する。ダーウィンの進化論や適者生存の考え方、あるいは弱肉強食の摂理にヒトも抗うことはできないのであろう。著者の意見には全く同意。 「(書き出し)最初に断っておくが、これは不愉快な本だ。だから、気分よく一日を終わりたいひとは読むのをやめたほうがいい」p3 「古代社会では、不幸な知らせを伝えた使者は斬首された。これは今でも同じで、集団にとって不愉快なことを言う者は疎んじられ、排斥されていく。みんな見たいものだけ見て、気分のいいことだけを聞きたいのだから、知識人が知らないふりをするのは、正しい大人の態度なのだろう」p6 「①スポーツ選手の子供は運動が得意だ ②音楽家の子供は歌がうまい ③大学教授の子供は頭がいい、 ④子供が逆上がりができないのは親が運動音痴だからだ ⑤子供が歌が下手なのは親が音痴だからだ ⑥子供の成績が悪いのは親が馬鹿だからだ、①~③は違和感ない。④⑤は笑い話で済まされても、⑥は公には口に出してはならないとされている(①~③と④~⑥は同じ意味であり、これらは高い相関が確認されている)」p19 「(未成年の凶悪犯罪)不吉なことが起こると、人々は無意識のうちに因果関係を探し、その原因を排除しようとする。異常な犯罪がなんの理由もなく行われる、という不安に人は耐えられないから、子供が免責されていれば親が生贄になるのだ」p28 「ジェンセン(米教育学者)は知能を記憶力(レベル1)と概念理解(レベル2)に分け、レベル1の知能はすべての人種に共有されているが、レベル2の知能は白人とアジア系が、黒人やメキシコ系(ヒスパニック)に比べて統計学的に有意に高いことを示した」p39 「「ベルカーブ」でハーンスタインとマレーは、現代社会が知能の高い層に極めて有利な仕組みになっていることを膨大なデータをもとに論じている。そのうえで彼らは、白人と黒人の間にはおよそ1標準偏差(白人の平均を100とすると黒人は85)のIQの差があり、これが黒人に貧困層が多い理由だと述べた」p41 「著名な科学者の中でユダヤ人が占める割合は、アメリカとヨーロッパでは人口比率から予想されるより10倍も高い。過去2世代においてユダヤ人は科学関連のノーベル賞の1/4以上を獲得したが、彼らの数は世界人口の1/600にも満たない。20世紀のチェスチャンピオンの半数はユダヤ人で、アメリカにおいては人口の3%未満にすぎない彼らが企業のCEOの約1/5を占めている」p49 「多くの最貧困女子を取材した鈴木は、そこには「3つの障害」があるという。それは精神障害、発達障害、知的障害だ。これは現代社会のタブーのひとつで、それを真正面から指摘したことは高く評価されるべきだろう」p69 「知識社会とは、知能の高い人間が知能の低い人間を搾取する社会のことだ」p72 「一夫多妻の社会では、女性は地位の高い高齢の男に独占されている。それに挑戦し、戦いを挑む蛮勇を持った個体だけが、後世に遺伝子を伝えることができた。そう考えれば、若い男性の犯罪率が極めて高く、歳をとるにつれて「まるくなっていく」のが進化の必然であることがわかる」p75 「イギリスの経済学者ニック・ポータヴィーは、さまざまな幸福を金銭に換算している。それによると、家族と死別したときの悲しみを埋め合わせる賠償額は、配偶者が5000万円、子供が2000万円に対し、兄弟はわずか16万円で友人(130万円)よりも少ない。幼い頃は親しかった兄弟も、歳を重ねるにつれ疎遠になっていく。絆の価値がたった16万円なら、相続が争奪になるのも無理はない」p92 「男はモノを相手にした仕事を、女は人と関わる仕事を好むというキブツの大規模な社会実験の結果は、男女の志向の違いが環境ではなく、脳の遺伝的・生理的な差から生じることを示している。男らしさや女らしさは進化が生み出した脳のプログラムなのだ」p157 「ヒトのオスが遠い祖先から受け継いだ遺伝的プログラムは、世界を内(俺たち)と外(奴ら)に分け、仲間同士の結束を高め、奴らを殺してなわばりを奪うことなのだ」p236

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    投稿日: 2018.10.23
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    遺伝と後天的な環境や本人の努力、どの影響が大きいのか、という観点でいくつかの論文や書籍からの引用でまとめている(まとめ方がうまい)。以前読んだ本に酷似していると思ったら参考文献に山ほど登場。統計的な見方を知らないとこの本の解説をネガティブに捉えてしまう。だからこそ知ってても言わない、言ってはいけない…となる。

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    投稿日: 2018.10.09
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    データをいい様に解釈しているだけではないかと疑問に思う部分もあったが、まぁそうなんだろうなと思わせるところも多かった。特に以下の部分。 ・よい遺伝(学力の高さ、運動神経のよさ)はすると皆が公言するのに、その逆の遺伝のこととなると皆口をつぐむ(確かにそうだ) ・ヒトの本性は一夫一妻制や一夫多妻制でもなく乱婚である (そんな気がする) ・子供の人格や能力形成に子育てはほとんど関係がない。(双子の事例からの結論だが、これは十分なサンプルがあったのかは疑問)

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    投稿日: 2018.09.17
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    人の性格や能力は或る程度遺伝子レベルで決まってしまうという内容。言い換えれば努力は無駄。確かに残酷。若い人にはあまり読んで欲しくないな。

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    投稿日: 2018.08.30
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    現実社会で生きていくためには秩序を乱すことに対する抑止力を持ったルールが必要だ。 「言ってはいけない」が、社会生活する上で認識しておいたほうが良いと思う。 共感することは多い。ただし、これが100%真実なんだと洗脳されもしない。 データも納得性を増すために都合のいいものが選択されているということを忘れずに!

    3
    投稿日: 2018.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2018年8月14日読了。 248ページ。 美貌格差、頭の良さ、犯罪者になる素養と遺伝の関係などタブーとされてきた分野の話。 著者は日本人だが、基礎データはほとんど海外の実験結果がベースになっている。 読んで身もふたもない気分になるかもしれないので、酒の席での薀蓄レベルと思うといいかも。

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    投稿日: 2018.08.15
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    相変わらず読みやすい本であった。この本は普通ならタブーとされるような遺伝の問題や男女の性の問題に鋭く切り込んでおり、今まで知らなかったようなものの見方が出来るようになった。特に子育てにおいては親の影響はほとんど受けず、子供が影響を受けるのはその友人たちとの集団生活という点は自分にとっても腑に落ちる点があり納得できた。やはり遺伝の力は強いと感じる。

    0
    投稿日: 2018.08.09
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    面白いし、文章もうまいから読みやすいんだけどねー。 さすがにちょっと強引すぎやしませんかね、というところがちらほら。まあネタの収集としては良い本。

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    投稿日: 2018.07.29
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    世界は本来、残酷で理不尽なものだ。 ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない 現代の進化論 身体だけでなく、ひとのこころも進化によってデザインされた 第1部 努力は遺伝に勝てるのか 知能のちがい(頭の良し悪し)の7〜8割は遺伝で説明できる こころの病はさらに遺伝率が高い ユダヤ人できわめて知能が高いのはアシュケナージ系のユダヤ人だけ アメリカの経済格差は知能の格差 知能の遺伝はきわめて高い。 行動遺伝学 知識社会とは、知能の高い人間が知能の低い人間を搾取する社会 こころが脳の機能だとすれば、脳の器質的障害が異常行動を誘発したとしてもなんの不思議もない 心拍数の低い子供は反社会的な行動に走りやすい 賢いサイコパスほ心拍数が低い 方向転換出来れば高い能力を持つ人になる 非科学的な人権侵害よりも脳科学による監視社会のほうが幸せ? 第2部 あまりに残酷な「美容格差」 私たちの日常的な判断は、視覚(見かけ)に大きく依存している 美人とブスでは経済格差は3600万円 でも男性の醜さへのペナルティは3倍以上になる、美容格差の最大の被害者は醜い男性 男女の脳には生理的違いがある そうなると別々の学校で教育した方がずっと自然かもしれない ヒトの本性は一夫一妻制や一夫多妻制ではなく、(ボノボと同じ)乱婚 なぜ女性だけがエクスタシーで叫ぶのか? 身の危険を上回るメリットが、それは、他の男たちを興奮させて呼び寄せて、複数の男と効率的に性交し、多数の精子を膣内で競争させることが出来たから 第3部 子育てや教育は子供の成長に関係ない わたしは、遺伝と環境によって「わたし」になった 数十世代もすれば「高貴な血」も「穢れた血」もヒトの遺伝子プールのなかに散逸し、家系や血のつながりはなんの意味もなくなる 行動遺伝学は私たちの生活の改善に大きな可能性を秘めている 子どもの人格や能力・才能の形成に子育てはほとんど関係ない だからこそ、別々に育っても一卵性双生児は瓜二つだし、双生児研究において共有環境の寄与度がほとんど見出せない わたしは、遺伝と非共有環境によって「わたし」になる 安藤寿康「遺伝マインド」にてこころと遺伝・環境の関係が詳しくある 非共有環境の謎 子どもにとって死活的に重要なのは、親との会話ではなく、(自分の面倒を見てくれるはずの)年上の子どもたちとのコミュニケーションだ 思春期を迎えるまでは、この「友達の世界」が子どもにとってのすべてだ 子ども集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子どもが親の言うことをきくことはぜったいにない 子どもが親に反抗するのは、そうしなければ仲間はずれにされ、「死んで」しまうから 子どもは、自分と似た子どもに引き寄せられる 子どもは自分のキャラ(役割)を子ども集団の中で選択する 親のいちばんの役割は、子どもの持っている才能の芽を摘まないような環境を与えること

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    投稿日: 2018.07.03
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    いろいろ知らないことがたくさんで勉強になった。爽快感はあまりないのだけど。 すべてを鵜呑みにしてはいけないのだろうけど、教育者、教育評論家が、当然のこととして言っていることは、なんら根拠のないことだと言うことを改めて実感した。 この本を読んだ後、僕は何を努力したらいいんだろう…努力しても変わらない? でも、生まれつき優秀な人には敵わないだけで、僕なりの成長はあるはずだから、やはり努力はするべきか。 どんな目標を持ってどう努力したらいいのか、考えなきゃ。 でも他の人の評価で知ってることばっかりって書いてあるけど、本当にみんな知ってたの? 世の中の人たちは優秀なんだなぁ…。

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    投稿日: 2018.06.08
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    世間的には『言ってはいけない』ことと言われているかもしれないけれども、私のなかでは、「世の中とはこういう原理で成り立っている」のだよという既知の了解の話しでもあった。 具体的な遺伝学的な実証データや参照例は、確かに驚かせれものであったり、極端なデータの一部を切り取ったのではないかと疑いたくなるものもあったけど、この本の世界で描かれていることは厳しくも映るが世の中の掟であるのだというこたは、科学が徐々に明らかにしてきている。 ただ、人間がこの世の中で繁栄するためにはそれでは酷だから物語を作り、神を想像した。そして希望という概念を創造し、共有した。 それでも、物語では覆い隠しきれない掟の一部はつねに現実の生として付きまとってくる。 「見えないフリをするのはもうやめよう!」 「都合よく脚色された世の中に閉じ籠もってはいけない。」と気づかさせる本でもある。

    2
    投稿日: 2018.05.29
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    遺伝や脳、外見という機械論。人間の努力とは無縁の、先天的なもので、ある程度宿命付けられているというおはなし。内容自体は、まあそうだろうなあ、とうすうす感じることをデータで示している。 ・精神病の遺伝 ・犯罪志向性の遺伝 ・人種間のIQ。 ・男女の性差 おもしろかったのは、心拍数の低さと反社会性の比例関係。女子校というコミュニティの強さ。 ただ、これらは統計にすぎず、個人的には統計から漏れ出るノイズや変異、個性にこそ人間の自由さ、面白さがあると思う。 だから、親としてみたら心配なこともあるが、人間として考えたらさして怯えるにあたらない。 もうひとつ。環境の影響はあまりない(特定の友だち環境を与える以外には)というが、文化の蓄積もまた、大事な環境だ。文化を知っているか否かは、それだけで信用であり財産だ。それはもちろん後天的だ。だから、親はいかに好きなものを増やしてあげるかが重要だ。 本書にもあるように、「性格」および「態度」はむしろ環境の影響が強く、なにしろ「新奇性追求」や「自尊感情」は66%が環境なのだから。 つまるところ、 ・外見、知能、才能、病気は遺伝が強い。 ・性格、態度は環境が強い。 前者はハード、後者はそれを動かすソフトと考えれば、なんら心配することはないように思える。

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    投稿日: 2018.04.26
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    遺伝や人類進化といった学問研究から、現代の我々の良識を斬る本 現代の社会的な我々人類は過去の悪い出来事を学びとして、できるだけ多くの人にとって良く生きていくための知識を抽出し常識化しているがその常識は真実なのか?って話 読み物としては目的通り暇つぶしできた。 犯罪率や精神性の遺伝、容姿が重要であることは誰もが感じているが社会的には表立って主張するのは憚られること。あえてそれらの研究を掘り下げることで見えてくるものもある 社会性は忘れずに研究により人類としての知識を積み重ねることによって、後世ではより多くの人にとって生きやすい世の中になればいいです

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    投稿日: 2018.04.14
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    幸福になるようにデザインしてよ  人間は生まれながらにして平等であり、人はそれぞれ考え方に違いがあり、認め合って高めあうのが大切ですよ、というような美しき言説がいかにまちがっているのかが書かれている。  美しくない女性、稼げない男性についての記述も当たり前なんだけど、それを言ったらおしまいよという気もする。品がないというか。しかし、平等にと考えるから逆に閉塞感が生まれるというのは共感できる考え方ではある。

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    投稿日: 2018.03.24
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    皆うすうす分かってはいるけれど、口に出すのはためらわれるようなタブーを、データの裏付けをもとに書いてある本。非常に面白かった。 例えば、頭の良さや犯罪性はどの程度遺伝するのか、性格や能力に子供時代の家庭環境はどの程度影響するのか双子を違う家で育てて検証したり、美人とブスの生涯経済格差や幸せ度比較など。興味深かったのは、企業の社長の顔を見ただけで、その会社の収益がある程度予想できるというところ。自分の実際に知っている範囲で考えてみると、確かにある顔の特徴を持った人が企業トップについているケースが多い。また、反対の特徴の人は心優しく、悪く言えば向上心が少ない。この現実は男性のもつ(社長の多くは男性である)あるホルモンの量に関連するそうだ。 書評は酷評が多いようだが、一読の価値はあると思う。

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    投稿日: 2018.03.20
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    人類進化論の視点で、研究データをもとにした遺伝と環境における社会的な影響について書かれている。馬鹿や犯罪は遺伝するのか、親の収入と子供の学歴の関係など知能格差についてや、美人とブスの経済的格差、人種や性についても触れており、幅広く詳細且つ明瞭で素人にも分かりやすい。「分かりやすい」が「抵抗無く受け入れられる」内容かは個人により異なると思う。著者自身そこは前提とし、オブラートに包めない内容だからこそ文体に気を配っている印象。冒頭から「最初に断っておくが、これは不愉快な本だ」とあり、本文にも幾度となく「不愉快に思うひとがいるかもしれないが」「抵抗があるかもしれないが」といった記述が多い。もしも実際に公的な場所で著名人が話したり、教育の場で親や教師が話すとバッシングを受けるような「社会的タブー」とされる内容が大半を占めている。けれども個人的にはとても興味深い話ばかりで全く抵抗無く、寧ろとても楽しめたし納得できた点も多々あった。軽々しく人に「言ってはいけない」ことだからこそ、多くの人に読んで欲しいと思えた。

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    投稿日: 2018.03.18
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    科学的に実証されたデータは、時に非常に残酷というお話。スポンサーの都合や放送倫理規定に守られているマスコミを口開けて見てるだけでは、本当に重要な事実を知ることは出来ないんだなと考えさせられる一冊。

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    投稿日: 2018.03.17
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    面白かった 不愉快な現実として、タブー視しているモノについて、エビデンスを示しながら明らかにしていくものです。 行動遺伝学という学問から遺伝子ベースでの主張の組み立てとなっています。 さまざまな論文をエビデンスとして引用して、主張を組み立てています。 述べられている事は、特に不愉快な現実とも思いませんし、日頃自分自身も思っていることだったりもするので、違和感感じるところはそれほど多くはなかったです(もちろん、違和感感じる主張もあちこちありましたが) ある意味、炎上狙って、きつめに主張しているのでは?と思います(笑) 本書では 運動神経は遺伝だから知能も遺伝 統合失調症などの精神障害も遺伝 反社会的人間も遺伝 知能格差はそのまま経済格差につながる 美貌格差はある 人は見た目で判断する 子育てや教育は子供の成長に関係ない などなど そのなかでも一番興味を持ったのが、やはり子育て! 子供は生存競争の中で生き残るために、友達の世界のルールを優先する。 その友達の世界の中で、生き残る・目立つ為に顕著な違いをより顕在化させることで、性格や出来ることが明確になっていく。 子供のコミュニティの重要さが分かるコラムになっています。 友達選びは重要です(笑) ということで、いろいろ面白い、興味深い主張が語られている本でした。

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    投稿日: 2018.03.11
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    音楽や身体能力は黒人が得意というのは誰でも言ったりするのに、知性に関してはタブー視される。 それは知性を中心とした社会だからである。 学歴社会の頂点にいる女性ですら、自分の価値を男性より20パーセント低く見積もっている 親が子供にできるのは、その子の才能の芽を摘まない環境(=友達集団)を選ぶこと

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    投稿日: 2018.03.08
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    「言ってはいけない」と思っている事がこれでもかと書かれている。 メデイアが親の責任を問うのは子供の人権に配慮しているのではなく不吉な事が起きると人は無意識に因果関係を探し、その原因を排除しようとする。異常な犯罪が何の理由もなく行われたという不安に人は耐えられず、子供が免責されれば親が生贄にされる。 論理的推論能力の遺伝率は68%、一般知能IQの遺伝率は77%。これは頭の良し悪しは7〜8割は遺伝で説明できるということ。 知能とは何か。知能を決めるのは遺伝か、それとも環境か。知能は人種によって異なるのか。記憶力は全ての人種に共有されているが、概念理解は白人とアジア系が有意に高い。知能の遺伝規定性が80%。セロトニントランスポーター遺伝子のタイプは日本人は7割がSSなので不安感が強く、将来を心配して備えようとする。 また、ユダヤ人は知能が高い事で知られているが、アシュケナージ系ユダヤ人に限られている。激しい人種差別に晒され、金貸業に限定された彼らのI.Qは平均して112〜115。同族婚、過去2千年間における混血率が1世代あたり1%未満。有利な遺伝的変異が集団内に蓄積され、稀で重篤な遺伝病も持つ。 体重の遺伝率は74%、身長は66%。ダイエットに成功するのは遺伝的に痩せている人だけ。 暴力に対する犯罪の遺伝的影響は高い。 ベルカーブ1994アメリカの経済格差は知能の格差。I.Qの白人平均100とすると黒人平均は85。 心拍数の低さと反社会的、攻撃的な行動は相関する。恐怖心のなさ。共感力が低い。逮捕歴のないサイコパスは一時的に職業紹介所に滞留する。彼らは常に刺激を求めているから転職を繰り返す。賢いサイコパスは心拍数を急上昇させる刺激が快感に繋がりその体験を何度も求める。教育などの外的な環境よりむしろ、体内の生理的な刺激から強い影響を受ける。 容姿による経済格差。美人は8%のプレミアムを享受し、ブスは4%のペナルティを支払っている。生涯賃金3億円として美人は2400万特をし、ブスは1200万損をしている。美貌格差の総額は3600万円。 男性の容姿はテストステロン値に影響される。テストステロン値の高い顔(GEの前CEOジャック ウェルチ)顔の幅が広い。冒険心に富み競争で勝つ事に執着するリーダータイプ。 男性脳は機能が細分化されていて女性脳は機能が広範囲に分布されている。男女の差が生得的なものであるなら、真の平等社会を作るには男女を別々に扱う必要があるかもしれない。 カルビン クーリッジからクーリッジ効果 遺伝するものしないものが双生児研究で明らかに。環境で発病が決まるなら、所謂ガン家系でも生活習慣の見直しで予防は可能。反対に心の遺伝は?子供の人格や能力・才能の形成に子育ては殆ど関係ない。親は子供の人格形成に何の影響も与えられない。(離れて育った双生児が瓜二つ問題) 子育て神話は「科学的根拠のないイデオロギー」 言語能力の遺伝は極めて低い。反対に宗教と味覚は高い。 最も効果的に相手を騙す方法は自分もその嘘を信じる事。意識は無意識が生み出す幻想。

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    投稿日: 2018.03.03
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    なかなかに面白い話が多く、興味を持って読み終えることができた。 いろんな受け取り方をされる本だろうが、少なくとも、子育てに向けて、これこれこういう視点、分析があるというのを知ることができて、何もかも教育しなければならないといったプレッシャーを軽くできた気がする。

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    投稿日: 2018.02.27
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    うーん。売れているので読んだのですが、退屈でした。すでに知っているのか、内容が重いからなのか、なかなか読むのが進みませんでした。橘さんのほかの作品はおもしろいのだが。

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    投稿日: 2018.02.18
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    のぞき見趣味ですみません…。しかし、たいてい聞いたことがある話だった。遺伝と育ち、見た目はどう影響するのか、など。時々気になるところ(その結論はおかしくないか? とか)はあったが、著者の「データを基に明らかに分かる不都合な真実に目を背けず、感情的にならず、よりよい社会になる対策を講じる議論が始まれば」という主張は、まあもっともかな、と思った。(犯罪抑止とか、病気の予防とか) とはいえプライバシーの問題もあるし、可塑性に個人差もあるだろうし、監視社会はまっぴらだから、実際にはどこまでOKかの線引きが難しいけど。

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    投稿日: 2018.02.05
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    購入:2018/1/3 読了:2018/2/3 期待してたほど面白くなくて読むのに時間がかかってしまった。 面白くなかった理由は、「不都合な真実を説明する理論」にモヤモヤが残ること。 「この謎を、〇〇論の研究者XXは鮮やかに説明してみせる」という言い回しが頻繁に出てくるのだが、「鮮やか…か…?」と感じるものが多かった。 「生物は出来るだけ多くの子孫を残す方向に効率的に進化しているのだ」という前提条件が何の疑問もなく正とされていることに違和感を感じるのかも知れない。生物の進化ってそんなに効率的にいくものだろうか…。うっかり、子孫を残すこととは無関係の方向に進化しちゃったりしないのだろうか。だって、本文にも書いてある通り、旧石器時代と現代で遺伝子はほぼ変わらないくらいにゆっくりな進化しかできないのが生物なのに、そんなに全てが効率的にうまく進化できるのかな? あと、たったひとつの事例を挙げて、主張を正しいかのように思わせる手法が多いなぁと思った。「〇〇論を端的に表しているのが黒人のラリー・アンツの例だ」みたいな。特に後半の「旧石器時代はXXだったはず。だからXXの方向に進化したのだ。根拠となる事例はXXだ」という流れはイマイチ納得できなかった。旧石器時代のことを想像で語られてもなぁ〜、それを裏付けるデータもたった一事例じゃん?とか思ってしまう。これは原典に当たれば解決するのだろうか。 女子校で望まない妊娠が共学より少ない理由、とか興味深いネタもあったので星2つまではいかないけど、ここに書いてあることを全て真に受けるには他にも色々関連書籍を読んでみないとなぁ、と思った。

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    投稿日: 2018.02.03
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    昨年、話題になった本で気になっていましたがやっと読みました。 なるほど非常に興味深い内容です。 にわかに受け入れがたい内容でもありますが、知っておかなければならない事実でもあると思います。 もやもやとした気持ちが少し残る内容ですが、世の中の事実の一面として読んでおいて損はない内容だと思います。

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    投稿日: 2018.02.02
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    何だか、聞いたことのあるような話が多かった気がした。。 P156 キブツはイスラエルの実験的なコミューンで、子供は幼児期に親から切り離されて寄宿舎で生活し、訓練を受けた保育の専門家が男女をいっさい区別しない教育を行う。 。。。。。。4世代が経過しても、女性の7~8割は人間を相手にする仕事、なかでも保育や教育の分野に集まり、男性の大半は農作業や工場、建設、などの仕事を選んでいた。。。。男女の志向の違いが環境ではなく、脳の遺伝的・生理的な差から生じることを示している。

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    投稿日: 2018.01.27
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    話題になってた新書です。 ほんまに言ってはいけないテーマがたくさん。 バーとかで飲むときの話のネタになる本でした。w もちろん内容はあんまりここには書けませんが遺伝とかってある程度仕方ないことも多くて、自分で割り切ることも非常に必要だと思いました。 最初の遺伝子のテーマが特にやばい。

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    投稿日: 2018.01.26
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    進化生物学・進化心理学に基づく残酷な真実(と紹介されている)。 知能や精神病、犯罪でさえも遺伝する 美貌格差の金額 子育てや教育は子供の成長に関係ない など 不愉快な内容と著者は繰り返すが、日常語られない、しかし学者の中では常識だったりする情報自体には個人的に嫌悪感は抱かなかった。とは言え「真実」として語られる内容は論文を基にしたものであり、サンプルデータに信頼がおけ、一般的に認められる事実だとしても、それを解釈する仮説でしかない。と同時に「不愉快な内容」にフォーカスした著者のメガネにかなった偏向情報である可能性も大いに感じられる。 そうした見解があること、一定の説得力はあることは認め、興味深く読みつつも、鵜呑みにしてはならない内容だと感じた。 子供の教育では反省点の多い自分にとっては、なぐさめの情報ではあった。 18-7

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    投稿日: 2018.01.25
  • エビデンス???  これは「買ってはいけない」?

    「本書で述べたことはすべてエビデンス(証拠)がある」と書かれていたが、矛盾だらけじゃない? 冒頭に、「これは不愉快な本だ」と書かれているが、確かに、こんな適当な本を読まされて不愉快になった。 確かに前半は色々数字を出してきているが、これが一般的に認められているかどうか示されていない。エビデンスと言えるのか? また、例えば 「10女性はなぜエクスタシーで叫ぶのか?」は単なる学説を並べているだけで、エビデンスはない。 そして、章ごとに言っていることが矛盾している。10節では狩猟社会のにおける人類の本性を真実としていたのに、次の章では「歴史時代にずっと前から、高貴な血は・・・王制や貴族制が」と、とても狩猟社会に成立していない事象を前提として人間を説いている。 もう一つ、Iで努力は遺伝に勝てない、環境でどうにもならないようなことを書いているが、13では、治安の悪いサウスブロンクスに住む黒人少年が中西部に越したら優等生になった例を示している。何を言いたいんだ??? 1回読んだだけで疑問噴出です。もっと読めば矛盾だらけなのに気付くでしょう。 これは、「買ってはいけない」本なのでは?

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    投稿日: 2018.01.09
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    本書は著者のオリジナルではなくて既に内外で出版されている書籍をオムニバス的に紹介した二次作品である.ある程度本を読んできた人ならば,聞いたことがある話ばかりである.ただ内容的には学校では教育的な配慮からに教わらないものが多いと言える.「遺伝的な差が大きいと頑張っても無駄やで」とは学校では言えんからね. たくさん本を読む時間が無い人には何冊か分の内容を一気に知れてよいかもだが,やはり神は細部に宿るというか,ちゃんと原典読んだほうが良いでしょうね.

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    投稿日: 2018.01.01
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    子育ての影響より子ども同士で過ごす環境の方が成長に大きな影響を与えるのであれば、学費がかかるとは言え私立小学校が一定程度流行り続ける理由にはなるかなと思いました。

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    投稿日: 2017.12.31
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    とても興味深い本。確かにどれも、おおっぴらには言えないものです。言ったらすぐに「差別を助長している」と糾弾されるだろう。根も葉もない事だと怒る人も多いかもしれない。 反社会的人間についての項を読んだ後は速攻で自分の心拍数を計ってしまった。そんな人は私だけではないだろう。

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    投稿日: 2017.12.26
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    つまみ食いならぬ、つまみ読みしました。 最初はまじめに読んでたのですが、 なんだかうまくハマらず。 でも、途中でやめるのももったいないので、 読みたいところだけ読みました。 特にそうなのか!とはならなかったですが、 そういうものなのかなあと思う部分もあり、 いずれにせよ、これしかないという価値観に 振り回されてはいかんと自分を戒めた次第です。

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    投稿日: 2017.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タブーを扱うというよりは、最新の遺伝研究の成果をまとめたと言った感じだ。膨大であろう内容を手軽に読めるというのが良いところだろう。参考文献の「暴力の解剖学」と「子育ての大誤解」は読んでみたい。

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    投稿日: 2017.12.17
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    経験的に言われている双子はよく似るとか、癖は遺伝するとかを名g年の追跡とデータとで数字で証明している本。 遺伝・環境などどうしようもないことを認めながら、手者とにあるもので満足する方法を知ることが必要だと思う。

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    投稿日: 2017.12.10
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    いろいろなことが遺伝で決まると言うような話だった アイデンティティーは周りの集団(友達)によって形成されるところも納得だった 知能についても遺伝による影響が大きい 男性と女性で得意な分野(空間把握等)が違うのは分泌されるホルモンの違いである 遺伝によって影響が受けるものと友達によって影響受けるものこの2つしかない 家庭の影響はないとのこと

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    投稿日: 2017.12.02
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    不快になるよ、残酷な真実だよ、という触書きはあるものの、内容はまだいい。 筆者の話の進め方にどうも牽強付会な感じがして好きになれない点が低評価の理由である。

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    投稿日: 2017.11.25
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    橘玲氏の本は何冊か読んでいて、その都度知らなかった情報を与えられ大いに刺激を受けた。 この本もかなりの刺激を受けた。 新書なのに単行本を何冊も読んだかのような読後感。 橘氏は今までに何十冊の本を読んでいるので情報量がとてつもなく多い。 普通の人が同じようには量を読めないので、氏のような読書家に良い情報をフィルタリングして頂いた上、本にまとめてもらったものを読むのが効率が良いと思う。 今後も橘氏の本は出来るだけ読もうと思った。

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    投稿日: 2017.11.20
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    生物学や心理学の成果の中から、社会の根幹をなす価値観を揺るがすような事例を紹介している本です。 一部のラディカルな社会的構成主義/構築主義の立場からは本書の内容に対して厳しい反論がなされるだろうと思いますが、個人的にはおおむね興味深く読みました。ただ、いくつか気になる点が目に付いたのも事実です。比較的小さなところだと「エディプスコンプレックスはフロイト理論の根幹で、それがウソだったのだから、精神分析は疑似科学でしかない」と書かれていますが、アドラーとポパーの間で交わされた有名な対話のエピソードを思い起こせば明らかなように、「ウソ」だと明瞭になったのならそれは「疑似科学」ではなく単に「誤りであることが判明した仮説」にすぎません。もっとも、科学的には反証されたフロイトの説を継承していると称する現代の精神分析が疑似科学だという意味であれば間違いとは言えないでしょうが。つまらないことではありますが、本書のようなテーマを扱う本でこの類の瑕疵があると、全面的に信頼してよいのか不安になってしまいます。 「ヒトの本性が男も女も乱婚だとすると、……純潔や純愛などという「迷信」はさっさと捨て去って、妊娠可能な女性はどんな男でも喜んで迎え入れるのが自然だ、と主張するひとたちが現われるだろう」というのは、言うまでもなく自然主義的誤謬ですが、むろん著者は、そうした主張に与しているわけではありません。また、本書の議論に対して自然主義的誤謬を金科玉条のように振りかざすことにも問題はあるでしょう。本書が明らかにしているのは、古典的なリベラリズムにおける「自由」のように、自然主義的誤謬から守られるべき文化的価値の根幹が、生物学的な事実の解明によってその有効性を掘り崩されつつある、ということだからです。しかし、「自由」のような根幹的な価値が有効性を失うのであれば、いうまでもなく「社会の安寧」といった文化的価値も金科玉条に掲げることはできず、等しくプラグマティックな比較衡量の場へと引きずりおろされることになります。それゆえ、たとえば社会の安寧を確保するために遺伝的スクリーニングを主張する人びとが現われるかもしれないといったようなディストピア的な未来予想に対する反論は十分に可能でしょう。 もっとも気になるのは、著者が決定的な誤謬に踏み込むことを慎重に避けているように見えることです。ここで指摘したようなことを著者は当然に承知していながら、いたずらに読者をおびやかすような叙述を意図的におこなっているように思えてなりません。

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    投稿日: 2017.11.17
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    高校生のころ読んだD.モリスの「裸のサル」なんかが引用されていて、ある意味既読感のある論文のよせ集め。。。 この本が売れたのは、マスコミ・世間が日頃隠していることを堂々と正面から言ってしまったからか。。。。

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    投稿日: 2017.11.12
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    現状の西欧リベラル的な価値観に都合が悪いからと言って科学的根拠のない幻想にしがみつくのはやめて、現実を直視して対応を練るべきだと思った

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    投稿日: 2017.11.07
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    絶望を与えぬように、それと、偏見を受けぬように。しかし、その偏見に繋がる不都合な真実を知り得る事で正しい判断もできるのでは? 訳知り顔で、この不都合な真実を語るのが本著。しかし、アーサー・ジェンセンやチャールズ・マレーのベルカーブを引いて、人種間のIQに遺伝的な差は確かにある!と言い切った所で、それは本当なのか。様々な文献を引き、IQに限らず、心拍数やルックス、遺伝や性行為に至るまで、世間が好まぬ学説を紹介してくれる。それは真実とは言えぬ、好まれざる視点の一つに過ぎないのだが、それを踏まえた上でも、読む価値のある一冊と言えるのではないだろうか。

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    投稿日: 2017.10.30
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    薄々みんなわかってるよね、という話が半分位、そんな説明の仕方があったのか、という話が半分位。いい配分で楽しく読めた。 「我々の脳は旧石器時代に最適化されている」という進化論を中心に据えた説明は、筆者の一貫した認知で、非常に説得力があると感じる。 授乳期間が終われば子供は(親の庇護が無くとも)勝手に育つようにプログラムされている、という最後の方の指摘は、思春期の子を持つ親としては、気が休まるやら、気落ちするやら。心中複雑ではある。。

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    投稿日: 2017.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まえがきに『本書で述べたことにはすべてエビデンス(証拠)がある。』と書かれているので逆にウヘアとなってしまった。なぜなら科学ではデータに基づく結果と仮説の証明があるだけで、そうではない仮説を棄却するのはそのデータ内での考察でありその仮説を否定するものではない、と私は考えているからです。 それはさておきI章は良かった。納得できる部分もある。しかしII章から引用文献がやや偏っているのではないかと思われ(特にIII章)、とはいえ本書のテーマ的にもバイアスかかっちまうのかもしれんなーとも感じもやもやします。 例え残酷でも(そのデータ内では)真実でも説得力に欠ける印象でした。

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    投稿日: 2017.10.08
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    主に人間に関わる知ってはいるけど認めたくない事実が書いてある。子育ては子供の人格形成に影響を及ぼさないという事実のは親はショックであろう…まぁ経験上分かってはいるだろうけど。

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    投稿日: 2017.10.08
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    知りたくなかったといえば、そうかもしれない。 が、漠然と遺伝子が頭の良さや顔の良さ、性格にまで影響していることを事実として証明されると寂しく感じてしまう。 子供は、親ではなく友達の影響を受けるというのは良く理解できた。 人間は乱行動物というのがある意味衝撃的だったが、周りや世の中を見れば、納得できてしまう。

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    投稿日: 2017.10.08
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    図書館で予約して、1年半後にやっと読むことができました。 好き嫌いが分かれそうな本ですが、 『こんなことを研究する人いるんだ!!』 『そんなことはないでしょう!!』 『考えたことなかったけど、確かにそうかも』 と思いながら読み終えました。 ・どういう点には自分が共感できるか ・自分が許せない!!と思える点はどのあたりか というあたりを一歩引いた視点で考えると、自分が普段どう思っているのかを客観視できる感じで面白いです。 一言で言って 『読んでおいて損はない』 って感じですかね。

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    投稿日: 2017.10.08
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    いろんなタブーのことが述べられている本かと思ったら、この本の内容はかなり限定されています。簡単にいえば、人種や性別による遺伝的な”差”の存在について。近年の研究によって、遺伝と進化の関係がかなり明らかにされ、人種や性別間の差が、知能(IQ)だとか性格だとかでも証明されている、それは進化の歴史の結果であるということが述べられています。まぁそりゃそういうこともあるだろう、と思うし、公の場とかいわゆるポリティカリーコレクトネスとしては「言ってはいけない」発言になっているのかもしれないが、経験上普通の人は「知ってる」ことだと思います。人間は平等だというような現実とは異なる理想論しか語らせない「リベラル」な考えを著者は嫌っているようで、随所で攻撃しています。ウソの理想論を前提とするのではなく、現実を把握してその上で皆の幸福を高める努力をしなくてはならん、と言うことのようです。ただ、本書で紹介される研究成果は、著者の主張に合うようなものだけ取捨選択しているのだろうし、このような行動科学な研究成果はどれだけ信頼性があるものか眉唾ものだと思う。また、結果が真実に近いとしても、その説明とか解釈はあくまでモデルに過ぎないのだが、本書ではそれが真実のように語られている点は注意して読まなければならないでしょう。個人的には、終盤の「子育て」に関する部分がとても参考になった。親に出来ることは子どもが育つ環境を用意してあげることだけだし、その環境というのも、レベルが高ければよいというものでもなく、子どもの特性に相応しいものでなくてはならないようです。

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    投稿日: 2017.10.04
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    言ったら炎上なんだろうな。こういういことは。 でも、みんなうすうす気づいていて言えなかったこと。 こういった遺伝の真実を言えない風潮のなか、 それでも真実はこうなのだと教えてくれる事に意義がある。

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    投稿日: 2017.10.04
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    文献が全て海外のものだったので最も日本の実例も欲しいところではあったが、世間に言ってしまうと過激派だと後ろ指を立てられそうな内容が書かれている。ただ、科学的なデータがあることなので(信じるとすればだが)根拠や理由は納得できた。 1番参考になった項目 「子育てや教育は子供の成長に関係ない」 優れた遺伝子を持っていても、それが発現するかは環境によって影響される。特に、親との環境よりも友達や同世代の子供の集団内での環境が最も影響される。なぜなら、古代からの遺伝子プログラムによって、授乳を終えた子供に構ってくれない親よりも面倒を見てくれる年上の子供や同年代の集団の方が生存に重要なことを知っているからだ。だから、友達の世界で生きることが子供にとって死活問題なので、子供集団のルールと親の躾が衝突した場合、子供が親の言うことを聞くことは絶対にないのだ。そして、子供は自分のキャラを子供集団の中から選択するので、全く同じ遺伝子を持っていても集団内でのキャラが異なればちがう性格が生まれ、違う人生を歩むことになる。親ができることは、子供の持っている才能の芽を摘まないような環境を与えることだ。

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    投稿日: 2017.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先に読んだ「幸福の資本論」に同じ内容が一部記載されていたが、総じてタイトル通りの内容で読みごたえがあった。(実際は、「幸福の資本論」に一部同じ内容が転用されているが、それをベースに新たな展開が記載されている) 橘氏の著書はどれを読んでも納得感のある内容で楽しみにしている。 ・言語性知能は家庭環境の影響を強く受けるものの、それを除けば、一般知能の8割、論理的推論能力の7割が遺伝で説明できるなど、認知能力における遺伝の影響はきわめて大きいのだ。 ・心拍数の低い子どもは刺激を求めて反社会的な行動に走ることが多い。覚醒度の低さが生理的に不快で、覚醒剤のような麻薬に手を染めるのかもしれない。だがもしその子どもが知能や才能に恵まれていれば、社会的・経済的にとてつもない成功を手にするかもしれない。そもそもべンチャー企業の立ち上げなど、恐れを知らない人間にしかできないのだ。 ・「発汗しない子ども」は、親がどれほど厳しくしつけても、良心を学習することができないのだ。 ・「ロンブローゾ・プログラム」という犯罪者早期発見システムが運用きれる近未来。このプログラムでは、18歳以上の男性は全員、病院で脳スキャンとDNAテストを受けなくてはならない。「基本5機能」の検査は、①構造的スキャンによる脳の構造の検査、②機能的スキャンによる安静時の脳の活動の検査、③拡散テンソルスキャンによる白質の統合度と脳の接続性の検査、④MRスペクトロスコピーによる脳の神経化学の検査、⑤細胞機能の精査による細胞レべルでの2万3000の遺伝子における発現状態の検査、からなる。ちなみにこれらの検査は現在の医療技術で可能なもので、それによってLP-V (ロンブローゾ陽性:暴力犯罪)に属すると評価されたものの79%は重大な暴力犯罪を、LP-S(ロンブローゾ陽性:性犯罪)の82%はレイプか小児性犯罪を、LP-H(ロンブローゾ陽性;殺人)は51%は殺人を、5年以内に侵すと予測できる。これは現実のデータから推計されたものだ。 ・ギリスでは2000年に、精神科医たちの異議を無視して「危険で重篤な人に格障害(DSPD)」に対する法律が制定され、その法のもとで危険だと考えられる人物を、たとえなんら犯罪をおかしくいなかったとしても、警官が逮捕し、検査と治療のためと称して施設に送ることができるようになってもいる。 ・胎児の脳に悪影響を与える重金属には、鉛以外にもカドミウム、マンガン、水銀など人さまざまなものがある。だがそれよりも問題が大きいのは妊婦の喫煙と飲酒だ。現在では、妊娠中の喫煙は胎児の脳の発達に悪影響を及ぼすばかりでなく、高い攻撃性や行為障害を引き起こすことが知られている。 ・わたしたちは、面長の顔と幅の広い顔を見せられたとき、後者を攻撃的と判断する。そしてこの直感は、男性に関してほかなり正確だとわかつている(女性については、面長と幅広で攻撃性に差はない)。研究者は、男性の顔の幅はテストステロンの濃度に関係しているのではないかと考えている。テストステロンは代表的な男性ホルモンで、この数値が高いほど競争を好み、野心的冒険的で攻撃的な性格になる(当然、性欲にも強く関係している)。 ・テストステロンの濃度のちがいは遺伝的な要因もあるが、それよりも胎児のときの子宮内の環境から大きな影響を受けている。胎児は子宮のなかでさまざまなホルモンに曝されていて、その影響は脳だけでなく身体的な特徴としても現われるのだ。広く知られているのは人差し指と薬指の比率で、女性はその長さがほぼ同じだが、男性では薬指が長いことが多い。人差し指と薬指の長さのちがいは、テストステロン値が高いほど大きくなる。テストステロンの濃度が高い男性ほど顔の幅が広くなり、攻撃的な性格が強くなるのだ。 ・平均より上と評価された女性は平凡な容姿の女性より8%収入が多かった。それに対して平均より下と評価された女性は4%収入が少なった。経済学ではこれを、美人はOOfのプレミアムを享受し、不美人はtsのべナルテイを支払っていると考える。 ・加代女性の平均年収を300万円とすると、美人は毎年皿万円のプレミアムを受け取り、不美人はじ万円のぺナルテイを支払う。ただしこの計算も、一生で孝えるとかなり印象が変わってくる。大卒サラリーマンの生涯賃金は(退職金を含め)約3億円とされているから、美人は生涯に2400万円得し、不美人は1200万円も損して、美貌格差の総額は3600万円にもなるのだ。 ・さらに身も蓋もないことに、美貌と幸福の関係も調べられている。そして予想どおり、美人はよい伴侶を見つけてゆたかで幸福な人生を手に入れ、不美人はブサイクな男性と結婚して貧しく不幸な人生を送ることが多いという結果が出ている。だが幸いなことに、この差も一般に思われているほど大きくはなく、上位3分の1の容姿に入るひとが自分の人生に満足している割合は55% (すなわち45%は不満に思っている)で、下から6分の1の容姿でも45%が自分の人生に満足している。この結果を肯定的にとらえれぱ、美形でも半分ちかくは不幸になり、ブサイクでも半分ちかくは幸福になれるのだ。 ・これは男性が女性の若さや外見、すなわち生殖能力に魅力を感じるからで、これもて女性は職烈な「美」の競争へと駆り立てられる。それに対して女性は、男性の外見以外にも、社会的な地位や権力、資産に魅力を感じりる。これはブサイクな男性も、努力によってそのハンディを乗り越えられるということだ。 ・男性の脳は機能が細分化されていて、言語を使う際に右脳をほとんど利用しないが、女性の脳では機能が広範囲に分布しており、言語のために脳の両方の半球を使っているのだ。こうした脳の機能的ちがいは、興味や関心、知能や感情などさまざまな面に影響を及ぼす。 ・「男はモノを相手にした仕事を、女はひととかかわる仕事を好む」というキブツの大規模な社会実験の結果は、男女の志向のちがいが(男性中心主義的な)環境ではなく、脳の遺伝的・生理的な差から生じることを示している。男らしさや女らしさは進化が生み出した脳のプログラムなのだ。 ・日本はもちろんのこと、欧米でも女性の平均収入は男性より低く、組織のトップの座げを占めている人数も少ない。だが先進国で男女の満足度を調べると、いつの時代でも女力性のほうが一貫して高いことが知られている。その一方で、イギリスの2万5000人平の女性公務員を対象にした調査によれば、90年代前半以降、女性の仕事に対する満足度男が下がっているが、男性の満足度はほぼ変わっていない。女性が男性と異なる職業選択をしていたときには、女性は男性より幸福度が高かった。だが男女同権で女性の社会進出が進んだことによって、人生の満足度も男性と同じレべルまで下がってしまったのだ。その説明のひとつは、たとえ高学歴でも、女性は男性に比べて自信を持つことが苦手だというものだ。 ・最新の遺伝学や脳科学の知見は、男と女では生まれつき「幸福の優先順の位」が異なることを示唆している。男性は競争に勝つことに満足を感じるが、女性の場合、家庭と切り離されると人生の満足度が大きく下がってしまうのだ。「平等な社会」より、高い知能と共感能力を持つ女性が有能な医師や弁護士、教師や看護師・介護士として活躍できる自由な社会のほうがずっといいことは明らかだろう。 ・男と女の脳には生得的なちがいがあり、その結果、男の子と女の子では見え方や聞こえ方がちがい、遊び方がちがい、学び方がちがい、けんかの仕方や世界の見え方もちがう。だとしたら、男の子と女の子はそれぞれの適性に合わせ、別々の学校で教育したほうがずっと自然かもしれない。 ・共学の公立校で、校長の判断で男子と女子のクラスを完全に分けたところ、常習欠席は3分の1に減り、標準テストの点数は15%上昇し、大学の進学率もほぼ倍になった。そればかりか、この「改革」で10代での妊娠の割合がいちじるしく減少した。以前は1年につき平均15人ほどいたのが2人ほどになったのだ。女子校では共学に比べて生徒本人の望まない妊娠が少ないことは以前から知られていた。 ・共学では、男子と女子は個人というよりも、それぞれが属するグループの地位によって付き合う相手を選ぶ。グループでいちばん人気のある男の子は、おなじくグループでいちばん人気のある女の子とデートする、というように。交際がグループ単位だと、どこに行くにも、なにをするにもいっしょになるのだ。もしボーイフレンドにふられると、そのことは即座に友だち全員の知るところとなり、女の子同士の関係、すなわち学校での社会的アイデンティティそのものが危うくなるのだ。一方、男の子にとっても、他の男の子がガールフレンドとセックスしているのに、自分だけがセックスできないと、グループ内での地位が危機にさらされることになる。当然彼は、「愛情の証」として、執勘にガールフレンドにセックスを求めるようになるだろう。そうなると彼女は、友だちグループの関係を壊さないために、それを受け入れるしかなくなる。共学では、こうした「社会圧力」が望まない妊娠へとつながっていくのだ。 ・それに対して男女別学の学校では、女の子の友だちグループは、ボーイフレンドの友だちゲループとは切り離されていることが多い。の関係はずっと個人的なものになるだろう。女の子の友だちは、彼女にボーイフレンドができたことには気づくだろうが、毎日学校で顔を合わせるわけではないからたいして興味を持たないのだ。その結果、女子高の女の子は、性的な意思決定に対して自律性を保てるようになる。ボーイフレンドからのセックスの強要を断ったとしてもそれが女の子同士の関係に影響を与えるわけでよなく、男の子にふられたとしても、学校での友だちづき合いはこれまでと同じようにつづいていくのだ。 ・動物学者は、ヒトの性行動がきわめて特殊なことに早くから気づいていた。ヒトのメスは、排卵を隠蔽して生殖可能な時期をわからなくし、受胎できる結かどうかにかかわらずセックスできるよう進化した。メスの排卵期を知ることができなくなったオスは、いっでもどこでも発情してセックスを求めるようになった。この性への妄執が、知能の進化や文化の成立をもたらしたと考える研究者も多い。 ・ヒトには、乳幼児が独り立ちするのにきわめて長期の養育が必要になるという、もうひとつの際立った特徴がある。この場合メスは、遺伝子の優劣だけでオスを選択するわけにはいかなくなる。一夫多妻で他の多くのメス(ライバル)とひとり(1匹)のオスを共有したのでは、オスからじゅうぶんな支援を受けられない恐れがあるからだ。10の資源を持っているオスと、4の資源しか持たないオスでは、当然、10の資源のほうが好ましい。だがこの10の資源を3人のメスで分け合うのなら、4の資源のオスを独占セしたほうが経済的に合理的なのだ。これが、ヒトの社会で一夫一妻制が広く観察される理由だとされている。 ・同じメスと複数回交尾したオスにとっては、自分の精子はじゅうぶんに注入したのだから、それ以上の努力は資源の無駄づかいだ。それに対して別のメスとの交尾は、遺伝子のコピーを増やす新たな機会を提供してくれる。そこで「利己的を遺伝子」は、精子を有効活用して子孫の数を最大化するよう、同じメスとのセックスに飽きたり、新しいメスに興奮したりするプログラムを本能に組み込んだのだ。 ・一夫一妻制におけるメスの最適戦略は、オスによる嫉妬の報復を避けながら、他人の子どもを自分たちの子どもだと巧みに偽って育てさせることだ。 ・セックスをモノと同一視するのは抵抗があるかもしれないが、男性であれば、自分の若い頃を考えれば誰でも心当たりがあるだろう。「受け入れてくれる(やらせてくれる)」女の子はモテるのだ。そうなると、道徳的な女の子はカレシ獲得競争できわめて不利な立場に置かれることになる。好きな男の子がいたとしても、セックスを拒んでいると、カレは「やらせてくれる」女の子のところに行ってしまうのだ。 ・ユニクロの登場でフリースやジーンズなどカジュアルウエアの価格が大きく下落したように、一部の女の子がひにんを条件にカジュアルセックスを楽しむようになると、それにひきずられて性市場における女の子のセックスの価格も下落してしまう。このようにして、保守的で道徳的な社会であっても、多くの女の子が婚前交渉に応じざるを得なくなる。 ・性の高学歴化が低学歴の女性の性戦略をきわめて困難なものにしている。高学歴で高所得の女性は、自分に釣り合った高学歴で高所得の男性とカップルになろうとする。男性は一般に、女性に若さや美貌を求めることが多いが、それでも低学歴の女性が高学歴の女性との競争に勝ち残るにほかなりの資質を持っていなければならない。高学歴の男性も(女性ほどではないとしても)高学歴の相手と家庭をつくる傾向があるためで、一時のロマンスなら若さと美貌でじゅうぶんだろうが、長期の関係を考慮すると、趣味や噌好、家庭環境がまったくちがう相手はやはり億劫なのだ。こうして高学歴の男性と高学歴の女性が結婚し子供をつくると、(グローバル資本主義の陰謀などなくても)ごく自然に社会の経済格差は拡大していくだろう。次に問題なのは、いまやかなりの比率の男性が学歴社会から脱落しっっあり、高学歴の女性の恋愛市場が過当競争になっていることだ。あぶれた女性は「恋人なし」になるか、低学歴の男性から自分の好みに合う相手を見つけるほかはない。 ・高学歴の男性が稀少となりつつある現代の知識社会では、低学歴の女性は人種にかかわらずきわめて不利な状況に置かれている。その結果、母子家庭が増えたり、独身で低所得のまま老年を迎える女性が増えると経済格差はますます広がり、社会は不安定化するだろう。これはとても難しい問題だが、経済学的には、こうした状況を大きく改善する方法がひとつだけあるとアドシェイドはいう。それは一夫多妻制の導入だ。 ・成人したゴリラのオスは体重200キロ近くになるが、ぺニスの長さは約3センチで皐丸は大豆ほどの大きさだ。なぜゴリラが立派なべニスや大きな皐丸を持っていないかというと、オス同士の競争はその前に終わっていて、セックスにコストをかける必要がないからだ。 ・それに対して乱婚のボノボは、ゴリラの5分の1の体格(平均体重40キロ)にもかかわらずべニスの長さは約3倍で、畢丸にいたってはLLサイズのタマゴくらいの大きさだ。ボノボがなぜ巨大な畢丸を持つようになったかというと、身体の大きさや力の強さではなく、精子レべルで他のオスと競争しているからだ。1頭のメスを複数のオスで共有するなら、多量の精子を生産できるほうが、自分の精子が子宮に到達できる可能性が高まる。 ・それでは、ヒトのオスはどうなっているのだろう。皐丸はゴリラやテナガザルよりも大きいが、ボノボやチンパンジーよりも小さい。これもまた、ヒトの本性が一夫多妻でも乱婚でもなく一夫一妻制に近いことの証明だとされてきた。ヒトのペニスはボノボチンパンツーと比べて2倍近く長くて太いし、ぺニスの先端に亀頭を持つのも霊長類ではヒトだけだ。一方で、霊長類のなかで、発情期にかかわらず交尾し、性行為をコミュニケーションの道具に使うのはヒトとボノボだけだ。そのボノボは、一夫一妻制のテナガザルや一夫多妻制のゴリ一フより進化的にはるかにヒトに近い。従って、ヒトの本性は一夫一妻制や一夫多妻制ではなく、(ボノボと同じ)乱婚である」。 ・ヒトの本性が乱婚だというきわめて説得力のある証拠のひとつが、男性器の構造だ。ヒトのぺニスは乱婚のチンパンジーやボノボよりも長く、太く、先端にエラがついている。ペニスと同じかたちをしたものをゴムの管のなかで激しく動かすと、管のなかに真空状態が生じ、内部の液体が吸い出されるのだ。男性のべニスと性行動は、その特徴的なかたちとピストン運動によって、腔内に溜まっていた他の男の精液を除去し、その空隙に自分の精子を放出して真つ先に子宮に到達かできるよう最適化されているのだ。 ・男性が短時間でオルガスムに到達するのは、女性が大きな声をあげる性交が危険だからだ。旧石器時代の男にとっては、素早く射精することが進化の適応だった。それに対して女性には、大きな声をあげることに、身の危険を上回るメリットがあったはずだ。それは、他の男たちを興奮させて呼び寄せることだ。これによって旧石器時の女性は、いちどに複数の男と効率的に性交し、多数の精子を腔内で競争させることができた。そのためには、よがり声だけでなく、連続的なオルガスムが進化の適応になるにちがいない。 ・江戸時代までの日本の農村には若衆宿のような若者たちの共同体(コミューン)があり、夜這いによる性の手ほどきや祭りの乱交が広く認められていた。こうした風習を持つ社会はアジアだけでなく世界じゅうで見られるが、それが隠蔽されたのは近代化によってユダヤ・キリスト教由来の硬直的な性文化が支配的になったからだ。すこし注意してあたりを見回せば、私たちのまわりには「乱婚」の痕跡がたくさん残っている。 ・学問的にはともかく、専門家が積極的に「乱婚」説を取り上げたくない理由はなんとなくわかる。女性のセクシャリティはできるだけ多くの男と性交することだと、みんなが思うようになったとしよう。これは性文化における革命的な変化だが、現代社会(資本主義社会)では、フラワーチルドレン的(あるいはボノボ的)な愛と平和の理想郷をつくるのではなく、破壊的な作用をもたらす可能性のほうがはるかに大きい。ヒトの本性が男も女も乱婚だとすると、男性からの性交の要求を拒むのは文化的な抑圧でしかなく、純潔や純愛などという「迷信」はさっさと捨て去って、妊娠可能な女性はどんな男でも喜んで迎え入れるのが自然だ、と主張するひとたちが現われるだろう。 ・高貴な血への崇拝と破れた血の忌避は、人類に普遍的なスピリチュアルセンスだ。しかし20世紀半ば以降は、人種差別やホロコーストの悲劇を経て、「械れた血が子どもに引き継がれる」という考え方はタブーとされた。だったら高貴な血の神話もいっしょに捨て去らなければならないが、そうすると王制(天皇制)の根拠がなくなってしまうので、こちらのほうは残すことにした。こうして、「高貴な血は子々孫々まで引き継がれるが、械れた血は遺伝しない」というなんともご都合主義なイデオロギーが「政治的に正しい」とぎれることになつたのだ。 ・論理的推論能力や一般知能(IQ)において共有環境(家庭環境)の寄与度はゼロだ。音楽、美術、数学、スポーツ、知識などの才能でも、やはり共有環境の寄与度はゼロ。家庭環境が子どもの認知能力に影響を与えるのは、子どもが親の言葉を真似る言語性知ど能だけだ。こうした結果は学習だけでなく、性格でも同じだ。パーソナリティ(人格)を新奇性追求、損害回避、報酬依存、固執、自己志向、協調、自己超越に分類して遺伝と環境の影響を調べると、遺伝率は35-50%程度で、残りはすべて非共有環境で説明できる。すなわち、共有環境の寄与度はやはりゼロだ。同様に、自閉症やADHD (注意欠陥・多動性障害)をどの発達障害でも共有環境の影響は計測できないほど小さい。さらには、男らしさ(男性性)や女らしさ(女性性)といった性役割にも、共有環境は何の影響も与えていない。 ・家庭が子どもの性格や社会的態度、性役割に与える影響は皆無で、認知能力や才能で一はかろうじて言語(親の母語)を教えることができるだけ。それ以外に親の影響が見らなれるのはアルコール依存症と喫煙のみだ。 ・子どもの成長にあたって子育て(家庭)の影響がほとんど見られない理由は、思春期を迎えるまでは「友達の世界」がこどもにとってのすべてだからである。「友だちの世界」で生きるために親の言葉すら忘れてしまうなら、それ以外の家庭での習慣をすべて捨て去ってもなんの不思議もない。「子どもが親に似ているのは遺伝によるもので、子育てによって子どもに影響を及ぼすことはできない」。勉強だけでなく、遊びでもファッションでも、子ども集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子どもが親のいうことをきくことはぜったいにない。。子どもが親に反抗するのは、そうしなければ仲間はずれにされ、「死んで」しまうからなのだ。 ・どものパーソナリティ(人格一は遺伝的な適性と友だち関係との相互作用のなかでつくられる。子どもはみんな、友だちグループのなかで日立てるように、自分が得意なことをやろうとする。それはスポーツだったり、歌や踊りだったり、勉強だったりするかもしれないが、そうした才能は遺伝の影響を強く受けている。 ・ひとは無意識のうちに人種別のグループをつくる。これが人種差別の原因になるのだが、ひとは自分に似たひとに引き寄せられるという特徴(人間の本性)を持っているのだから、どうしようもないことでもある。ここで問題なのは、無意識のうちに集団を人格化し、敵対するグループとはまったく実異なる性格(ギャラ)を持たせようとすることだ。一人の子ども集団が禁じるのは白人の子ども集団が高い価値を置くことすべて子で、その象徴が「勉強してよい成績をとること」だ。 ・「親は無力だ」というのは間違いだ。なぜなら、親が与える環境(友だち関係)が子ど」もの人生に決定的な影響を及ぼすのだから。

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    投稿日: 2017.10.01
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     生物学から、医学、経済学まで幅広い分野の研究成果をまとめてあり、素朴な疑問に答えるものであったので面白かった。

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    投稿日: 2017.09.28
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     机の上で書きました、という感じ。海外の論文を面白く紹介する内容だが、日本の論文、事例、インタビューなんかがないから、感覚的なリアリティが薄い。

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    投稿日: 2017.09.03
  • いろいろ意見はあろうと思いますが・・

    「統計データ」っていうのは取り扱いが難しいのですが,こういう数値を真剣に評価するっていうことも重要だと感じます。 人種によって知性に差異があるなど「差別」の根拠になってしまう,とか,どうせ何をやっても同じという「無気力」につながりかねない危険性はありますが,いきすぎた平等という概念に一石を投じる内容です。 陸上の短距離・中距離で黒人が圧倒的に強いことは明らかで,それを認めながら,知能で差異が起こり得ることを否定することには矛盾があるとしています。 その一方で,「環境」や「グループ」によって能力の抑圧が起こったり,争いが起こる必然性も示されています。 社会的・政治的なことはひとまず置いておいて,科学的に検討する必要はあるのだと思います。

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    投稿日: 2017.08.27
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    タイトルに負けてる。 内容は人種や性別によって基本的な能力が有意に違うということで、それは遺伝の影響で(だいたい)半分くらい説明できる、というだけのもの。(それはそれで価値があるのだが。また、しっかりと参考文献とデータを集めているとまえがきにあったが、検証しながら読んだわけではない) 「共有環境(親や家庭など)は子供の性質に殆ど影響を与えない」というのは、「ふーん、記憶にとどめておこう」ってな感じ。

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    投稿日: 2017.08.21
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    2016年の新書ベストセラー。 きれい事ではないことを言うスタンス。内容は行動遺伝学や進化心理学がベース。竹内久美子氏の本の内容をより論争的に表現しているような感じ。双生児研究において共有環境よりも非共有環境の方が影響力が大きいと示された事実をどう考えるか。「子育て神話:家庭での子育ての仕方で変わるという強い信念」という表現が面白い。 親が子を家庭に囲ってしまうと共有環境の影響力が強まる可能性がある。通常は,学齢期になれば人間関係の中心が家庭より仲間に移行するが故に非共有環境の影響力が高まる。そうなるとどんな仲間といるか,どんな仲間関係を作るか,仲間集団の価値観などが人の人格形成において重要になる(遺伝的な特徴を踏まえて)ということだなぁ。

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    投稿日: 2017.08.16
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    現代の一般常識からは思いつかないような話がいろいろあって、とても面白かった。 別の見方や考え方が提示されていて、驚いたり納得したり、なんだか違和感を感じたりと、楽しく読めた。 少し偏りがあるような印象を受ける部分もあった。 それでも、この本には、普段は大きな声で言えないけれど、たしかに現実の一端としてあるよね、ということが書かれていると思う。 面白かった。

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    投稿日: 2017.08.13
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    本書の一部がtumblrに流れていたので興味を持っていた。ブックオフで安かったので購入。遺伝の影響力と、環境の正確な意義について、知能、美醜、育児の観点でマクロな視点で整理された啓蒙本。子育てに影響力があるのは親よりも遥かに子供世界だということは初耳だが納得感は強かった。筆者の言いたいことはおそらく序章とあとがきにある。タブータブーと盲目的に言ってると必要な事実を見落としてしまうよ、適切な対応が取れなくなるよ、もっと理性的にね、ってことではなかろうか。

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    投稿日: 2017.08.08
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    女子校のくだりは考えさせられた。人は、しらずしらずのうちに市場の力学に晒されているのだなあと。 遺伝のところで、共有環境と非共有環境の影響がよくわからず。共有環境と非共有環境の違いがよくわからなかったと言うべきか。家族と非家族の違い、ということなのかしら。 犯罪者の遺伝の影響のところは、もし誰かが「この人は凶悪犯罪を起こす可能性が高い」と主張し、その後で実際に凶悪犯罪が起こり、被害者やその家族が大きな同情を集めたとき「取り締まっておけばよかった」という側に大きく傾きそうな気はする。 人の心情は理性より、判断に大きな影響を与えると思う。

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    投稿日: 2017.07.29
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    頭の良し悪しは7〜8割は遺伝で説明できる。 身長66%、体重74%に比べると、躁うつ病83%、統合失調症82%は高めである。 親の収入と子供の学力との相関、人種によるIQ格差は存在する。 経済格差は知能の格差による。 妊娠中の喫煙は脳に赤影響を及ぼし、高い攻撃性や行為障害を引き起こす。 外見格差は経済格差に直結している。 黒人は複数人集まると、ギャングを作り白人と敵対する。

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    投稿日: 2017.07.22
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    <まだ読んでません> 帯に書かれた「読者諸氏、この不愉快な現実を直視せよ。」にひかれ、書店でぱらぱらと目次に目を通し、怖いもの見たさで買ってきた。

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    投稿日: 2017.07.17
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    身体だけでなく、こころも進化によってデザインされた。知識社会における知能と経済格差、人種と知能。自分の血統を残すしくみ。容貌と能力。子供のキャラクターは家庭環境より友達関係で作られる。 人間という生物のなりたちにおいて、圧倒的な時間を経てきていることの再認識。

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    投稿日: 2017.07.16
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    書店でやたら取り上げられていたから気にはなってたけど、新書大賞を取っちゃったってことで、慌てて入手。いわゆる”トンデモ本”に近いものなのかな、って思って敬遠してました。まあでも、完全に科学的根拠に基づいてのものかというと、そうとも言えない印象。適宜出典が明示されていて、そういう意味では信用のおけるものなんだけど、その原典が、いわゆる原著論文みたいなのではなく、本書と同様の新書とか教養書ってのが、ちょっとう~んって感じ。そもそも科学的に論じるのが難しい部分だと思うから、探しても論文とかは無いのかもしれないけど。ちなみに内容の方は、確かに聞く人が聞いたら目くじら立てそうなものが多い。全てが真実とは思わんけど、”何となくそう感じてました”ってことも結構あり、そこそこ納得させられてしまったのも確か。言いにくいことを言ってのけたのが評価されたのでしょうか。

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    投稿日: 2017.07.14
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    既に200件以上のレビュー有りなので箇条書きで。 ・"イメージを覆す統計的な事実" 的な本だろうと想像していたが、単純な点では当たっていた、けれど... ・具体的な内容としては、"愕然とした!"ようなネタは無かったが、"ああー、なるほどそうなのかー"といった内容が多かった。 ・統計から"事実"と思しき法則や事実を明らかにする!、というのは、面白いけれど常に疑ってみる必要も有ると改めて思った。 ・"統計"はマクロ視点になるので、個別の細かな事情は姿を消す。意味が無いことは無いと思うが、"個"を全否定する必要も無い、と読んだ。

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    投稿日: 2017.07.01
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    http://hinbeee.blog31.fc2.com/blog-entry-2919.html

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    投稿日: 2017.06.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    橘玲さんの過去のご著書は、金融系は興味深く読ませて頂いて好きです。 近年は、このようなジャンルで書かれているようで、本書も売れているらしいので、手に取って見ました。 う~ん。 何度か前置きのように「不愉快に思うかもしれませんけど」とお断りがありましたが、特に私は不快にも不愉快にもならず、敢えて言うならば「そうなんですかぁ」程度の感想でしょうか。 すみません。あまり響いてきませんでした。

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    投稿日: 2017.06.21
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    人は結局、遺伝子の乗り物、である事を再認識させられる本。 そして、遺伝子は優秀だから残るのではなく、その時の環境に適したものが残るという事。 遺伝によって生み出される数々の差別は非難される世の中になったが、結局はその差別を生み出しているのも人間なのだという自戒は持っておきたい、というのが著者の言いたい事なのではないかと。

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    投稿日: 2017.06.21
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    表紙に2017年新書大賞第1位と書かれていたので、今はどういう本が売れているのか?雑学書になりそう。という理由で購入。 読み終わって思うとなかなか不快は内容が多かったです。 ざっと上げただけでもこんな感じ。 ・馬鹿や依存症・精神病、犯罪者は遺伝する ・人種とIQについてのタブー ・最貧困層について ・夫婦間のレイプ ・見た目で人生は決まる ・美人とブスの経済格差は3600万円 ・低学歴の独身女性があぶれる理由 ・女性がエクスタシーで叫ぶ理由 ・黒人少年が生き延びるたった一つの理由 ・英才教育のムダと「バカでかわいい女」 感情的な脈絡を一切排除し、不快になる論文をエビデンスとしてまとめた本でした。 日本ではこの本がベストセラーになっていて、売れている背景に、社会的・遺伝的勝ち組が、負け組に対し優越感を得るための確信をもちたいから売れているのだろう。 具体的には白人の収入のある男性が、黒人スラム街の女性に対し優越感を得たい人がたくさんいるということ。 日本国内で言っても高学歴男性が低学歴女性に優越感を持ちたい欲求が強いのだろう。 勉強が苦手なのも収入が低いのも犯罪を犯すのも全て遺伝のせいなのであって生きる環境はそれほど問題ではない。頑張って生きることがばからしくなる内容でした。 個人的に庶民である自分には、この貴族で流行っている本は読み物として面白く感じませんでした。 現代の日本には個人の中にあるグズグズドロドロな膿が填めいていることが、本書の大ヒットで立証できたのかな。と思った。

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    投稿日: 2017.06.18
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    「努力は遺伝に勝てない」、「見た目で人生は決まる」、「子育てや教育は子どもの成長に関係ない」という主張を過去の研究結果やデータ等とともに解説した本。多少の反発を覚えつつも、非常に説得力のある内容。特に今までは努力は遺伝に勝る、家庭内での子育てや教育は子どもの成長に大きく関係する、と信じ切っていただけに本書の内容は衝撃的だった。一方、見た目で人生は決まる、ということには「やっぱそうか」とも思った。

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    投稿日: 2017.06.17
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    文字通り、著者の視点から残酷だと感じる現実を伝える一冊。 残酷と感じるかは別として、理性的なアプローチ自体は、アメリカの本を読んでるような感覚で面白かった。

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    投稿日: 2017.06.04
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    知らないほうが良かったのかも。 プレ子育て世代や子育て世代が読むといいと思う。気負わなくてもよくなるし。

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    投稿日: 2017.06.01
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    確かに遺伝子の影響が5割性格に影響し、また、犯罪者、あるいは、知能に影響があると書かれているが、サイコパスのような極端な例に多く、また、統合失調症、躁うつ病にも遺伝の影響があるように書かれているが、その極端な例を除けば、やはり、環境が5割である。親の教育は、子供にあまり、影響がないように書かれているが、しかし、この本の主張、非共有環境、友達関係が決定的に大きな影響を与えると書かれているので、やはり、後天的な影響も大きいと思う。これは、この本で、言語の獲得がそうであると、また、本の売れ行きを気にしているのか、少し、センセーショナルな表題の書き方と思う。この本が書かれているのは、一つの考え方であると考えておいたほうがいいと思う。また、反論もあると思うし、これから、年代を経ると結論が違ってくることもあると思う。

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    投稿日: 2017.05.19
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    2017年5月18日 遺伝の信憑性から子育ての考え方など様々な切り口で今まで良しとされてきた常識や考えを打ち砕いていた。

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    投稿日: 2017.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは、酷い本(褒め言葉) ・努力は遺伝に勝てないのか  >親、人種、環境によって   知能も経済力も、犯罪率も疾病の発生率も、幸せを感じる力さえ決まってしまう? ・美貌格差  >見た目で人生が決まる   美形と不細工では経済格差が3600万円(生涯賃金) よくここまでタブーを書いたなぁと もしかしてと思っていた事や、思ってもみなかった事まで詳細に、科学的なデータに基づいて・・・ これではまったく逃げ道がない・・ ・・・わけではなかった、細かく読んだら 各項目、少しづつ救いがあったから ちょっとだけ良かった (例えば「自分の人生に満足しているか」という問いに美形、不細工ともに、半分近くが「満足」と答えている つまり一概に 美形=幸せ 不細工=不幸せ なわけではない) 作者はこの本を、ただの嫌がらせや悪趣味で書いたのでなく(当たり前だ) 未来をいたずらに悲観せず 知性が進化によってどのように偏向しているかを 正しく知らしめるために書いたそう 確かに事実はそれ以上でも以下でもなく データはデータでしかない 知った上でどう考えるのか どう行動するのか それが大切なのは何となく解る でも、教えてくれなくて良かった こんな事実なら、知りたくなかった いや、知って良かった・・・?

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    投稿日: 2017.05.18
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    メディアで相当の宣伝をしていたので、目的意識なく手に取った一冊でした。 自分に今まで全くなじみがない、行動遺伝学・現代の進化論・集団社会化論などを駆使して、現代の常識的な事を、様々に暴いていく内容は、なかなか面白かったです。 一般的な通説をこれら知識をベースに打ち破っていく様が、まさに「残酷すぎる真実」なんだなといった感ですね。 著者がおっしゃるほど、読後に不愉快にはなりませんでした。 きっと内容に筋道が通っていた故に、知識不足の自分が、妙に納得させられたからでしょうか。

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    投稿日: 2017.05.07
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    日本には古来より続く独自のタブーがある.既に統計データで明らかな事実も公になってこなかったが,良くも悪しくも似非グローバル化によってどんどん明文化される.内容以前に,マスメディア,特にテレビに対する警告にも受け取れる.まぁ,自らを省みず淘汰されるのだろう.

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    投稿日: 2017.05.07