
総合評価
(535件)| 128 | ||
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powered by ブクログハートウォーミング、これに尽きる。 なんてったって、解説が重松清なんだもの。 そりゃ、ハートウォーミング。 救われる。
5投稿日: 2020.09.14
powered by ブクログ気持ちが暖かくなる素敵な本だった。 亡くなってしまった人に対しての受け入れ方が一人一人違うと気付かされた。 忘れなくてもいいから自分の心の変化を受け止めて進むことが大切だと思った。
5投稿日: 2020.09.11
powered by ブクログ生きていくってどういうことか 変化していくってどういうことか なんとなく読みながら考えずにいられない作品でした。 飲み込めないような出来事も自分の中で消化して、ゆっくりとでも前に進む。 心境や環境の変化も自分自身で受け入れる。 トゲトゲした登場人物がいないので、ゆったりとした心持ちで読み進められます。
0投稿日: 2020.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日常のあたたかみを感じられる作品。 登場人物の口語調だからか、言葉の選び方が優しくて好き。 読後に、”ゆうべのカレー、明日のパン”がストンと腑に落ちた。 単調な日々を象徴するような”カレーとパン”の中に、あたたかさが沢山つまっている。 記憶に残った言葉の数々。備忘録として。 “囚われの身にしてしまう呪いの呪文があるのなら、 きっとそれを解き放つ呪文も、この世には同じ数だけあると思うだけどねぇ。” “誰かと生死を共にしたい” “選ぶんじゃなくて、もう、それしかないんだって” 欲しいとか、似合うとか、人生には、それ以上のものがあるんだって” “魔法のカード。 それさえあれば、うっかり自分の足元にある暗い淵をのぞきこんだとしても、戻ってこれるだろう”
1投稿日: 2020.09.06
powered by ブクログ「7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく」 背面のコピーが気に入った。ゆるゆると死を受け入れる‥まさしく言葉通りの展開だと感じた。読むと落ち着く。
1投稿日: 2020.09.03
powered by ブクログ王様のブランチBOOKアワード2013大賞&本屋大賞2位&実写ドラマ化もされたこの本。 ほのぼのしてたなあ。正直私にはあんまり良さが分からなかったかなあ。
0投稿日: 2020.09.02
powered by ブクログ以前読んだ「木皿食堂」でこのタイトルについての思いが語られていて読みたかった作品。死を受け入れていく過程は読んでて少し切ないけど、それ以上に温かい気持ちが膨らんでくる。登場人物たちも面白いし、言うことも好き。随所に言葉の力が感じられた。
1投稿日: 2020.08.25
powered by ブクログ日常の中の、言葉にできない部分をかたちにしてくれたと感じた。疲れたときも、なんでもないときでも、またこの本を何回も読み返すんだろうなって思う。
1投稿日: 2020.08.22
powered by ブクログこの本でも読んでちょっと人生休憩しませんか 気持ちの良い本でした 疲れた時に読むと一休みできそうです 公園でポカポカした日にうとうと読みたい
0投稿日: 2020.08.22
powered by ブクログ木皿泉の小説(これが2冊目)、ドラマでもそうなのだが、例えば背中にかゆいところがあるとすると、その痒い所を体の内側から掻いているような感じがする。気持ちいいなだか悪いんだかわからないが、「そこ」に届いていることは間違いない。しかもそれは、ふだんだれにも知られたくないと思っている、自分でも知らない「なにか」に繋がっている部分だ。かゆいところが別のかゆいところに繋がっていたり、古傷だったり、あまり自分でも見ないようにしている部分に目を向けさせるというか。とにかく、こんな真似ができる作家は木皿泉だけだよな、と思う。 もうずいぶん前にドラマになったりマンガになったりしているこの小説。ドラマは観てみたいよなぁ、と思う。仲里依紗のテツコはなるほどと思わせる雰囲気がある。一樹は星野源か。星野源!?と二度見する感覚で、読みながら想像する。そうか、星野源か・・・。ギフは鹿賀丈史。思ってたよりいい男だ。その他キャスティングを見てふむふむと思う。木皿さんが自ら脚本を書いているから、あとは演出だな。私の中ですでに構成されている場面とどう違うのか、同じなのか、確認してみたい。 先に読んだ『さざなみのよる』もそうだったけど、読み終わったとたんにもう一度頭から読み直したくなる。本当に、人というのは突然いなくなるのだ。「喪失感」と言ってしまえば一言だけど、そういったものと折り合いをつけるやり方も、要する時間も人それぞれなのだ。テツコや岩井さんやギフがそれぞれ幸せになってくれたら、いいと思う。
1投稿日: 2020.08.17
powered by ブクログ夫の一樹を亡くしたテツコと義父=ギフの二人暮らしを、切なくもほんわかユーモラスに描いた家族の物語。 血も繋がっていないのに、義父と暮らす。と言うのは世間から見たら不思議かもしれない。 だけど、テツコとのんびりちょっと抜けてるけど憎めない義父の可愛らしいやりとりがなんとも魅力。 テツコの恋人である岩井さんも、優しいんだけどマイペースで、これまた憎めない。 章ごとに語り手が変わる。 物語のキーとして描かれてるのは、やはり若くして亡くなった一樹の存在だ。悲しいことなんだけど、死を乗り越えて、その後も明るく生きる登場人物は、みんな魅力的だ。 最後のみんなでご飯を食べるシーンが好きかな。 木皿泉さんを読むのは初。 この本は装丁も可愛いなぁ。 他の作品も読んでみたい。
1投稿日: 2020.08.15
powered by ブクログ淡々とした暮らしぶりの中に登場人物たちの感情が息づいていて、普段の穏やかな生活を大切に思う気持ちに心が暖かくなった。
6投稿日: 2020.08.05
powered by ブクログ単行本を読んだけど、文庫で再読。 「ギフと亡くなった息子の嫁との暮らし」とは思っていたけど、話を全く覚えていなかったことに驚いた。 ギフとテツコを中心に、縁ある人々が、亡くなった一樹のことを受け入れていく物語。特にギフとテツコにとっては再生の物語のような気がした。 空気が読めているのかどうか全くわからない岩井くんの存在もだんだん大きくなっていく気がした。 完全に記憶違いしていたので、ドラマ見なかったけど、今ならものすごくみたい。
3投稿日: 2020.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
印象的な台詞が沢山あったように思う。「ムムム」と「魔法のカード」が好き。「逃げられない呪文があるのなら、それを解き放つ呪文も、この世には同じ数だけあると思うんだけどねぇ」というギフの台詞が心に染みた。
1投稿日: 2020.07.23
powered by ブクログ登場人物達の素敵な人間性が、まだまだ続きが読みたい。そう思わせて止みません。 是非続編を希望します。
10投稿日: 2020.07.23
powered by ブクログ日常の中のちょっとした、もやもやとした、小さなひとつひとつの思いが少し晴れる明るい短編集。 雨戸とか、物干しとか、庭の大きな木とか、そんな暮らしの風景がほっとする。やさしい話。 ・
1投稿日: 2020.07.06
powered by ブクログほぼ1日で読んじゃった。 読み始めは寡黙そうな印象だったギフ。 優しさ、まっすぐさに加えて ユーモアセンス ちょっと情けないかわいいおじさんの一面が どんどん見えてくる。 山ガールとの登山準備のシーンは 思わず、クスッとさせられる。 かと思えば、山ガールの底知れぬ力に 日頃のもやもやを思い 「やってやれないことはない…!」と 突然、自分自身に気合いが入った。 いないけどいる いるけどいない 近しい人を亡くしたときに感じる感覚が 本の中にずっとあった。 読んでよかったなー 一緒に台所に立ったとしても それぞれが自分の役割を持ち お互いがお互いの邪魔をしないで 作業をこなす。 相手が何をどう食べるのが好きかを お互いが知っている。 それぞれが思うルールが 実はつながっている。 共に暮らす、生きるって そういうことなんだなぁ、って。 そこにいた一樹 もういない一樹 夫は亡くなっているのに 義父とそのまま一緒に暮らし続けるなんて なんだか不思議な感じもするけど テツコにもギフにも それはごく自然なことだったんだ。 ギフ・連太郎と夕子が 結婚を決めるまでのいきさつと お互いの言葉は ほんとうにほんとうに 美しい。 さみしくても悲しくても 日常はやってくるし 時間は止まることなく流れ続ける。 日々を誰かと暮らすこと 日々をひとりで暮らすことを いまいちど考えるきっかけになった。
1投稿日: 2020.06.30何気ない
義父と嫁のほのぼのとした日常を綴った本作。後家となった嫁の彼氏がスパイスとなり、時にはメインの登場人物の若い時の話に遡り読了した時には今迄の幾つかの点が1本の線へと紡がれてゆく。
0投稿日: 2020.06.13
powered by ブクログ淡々と進んでいく感じで、全然感情移入できずに終わってしまった。これが受け入れられる理由がわからない。
0投稿日: 2020.06.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一樹の死をゆっくりとそれぞれが受け入れて、新しい人生を歩み始める話、 何かが起きるわけじゃないけど、ほっと心が暖かくなるホットミルクみたいな作品。 ギフとテツコの関係、よかったなぁ。 というかギフのキャラがめちゃくちゃかわいい。 元CAの子の話もよかったな。 空飛ぶ雪だるま。
1投稿日: 2020.05.20
powered by ブクログ亡くなってしまった一樹の周りの人達の話。 ショートストーリーが何本か収録されてて、1本ずつきちんと完結してるんだけど、すべてお話が繋がってる。 話の中での伏線が回収される楽しさがあって、2回目さらりと復讐するとつるつると1本の線になる感じ。 夕子と一樹の項が、メインキャラクターのバックボーンを知れて楽しかったな。
0投稿日: 2020.05.19
powered by ブクログー諦めとは違う「あ、そっか、これでいいんだ」が心を弛緩させる。 すごく独特な世界観というか、こういう雰囲気を言語化できるのがすごいです。 7年前に25歳の夫を亡くしたテツコは、義父であるギフと銀杏の木のある家で今も暮らしています。亡くなった夫のことを色々な登場人物を通してゆっくり思い出し、ゆっくりと受け入れていくお話です。 登場人物がみんな脱力しているように感じてしまうような話し方や、考え方に感じるのですが、この人たちは停滞しそうな気持ちをゆっくりゆっくり前に動かそうとしているのかなぁ、と思うと、なんだかいいなぁと思ってきます。 同じことの繰り返しの毎日って、たまに安っぽいなぁとか何やってるんだろう、と馬鹿らしく思える事って誰にでもあると思いますが、でもどこかに安らぎはあるし、そこに気付けたときに、自分が安堵できるんだなぁと思いました。 今まで読んだ事のない空気感のある本でした。 作者さんはご夫婦で本を書いていらっしゃるそうで、どうやってこの空気を生み出してるいるんだろう!興味があります笑
1投稿日: 2020.05.12
powered by ブクログ「自分がこんなことになる前、目の前に広がるのは何ひとつ変わりそうもない退屈な風景の連続だと思っていたが、世の中はけっこう波瀾に満ちているのかもしれない」
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログ野ぶたをプロデュースの脚本家。 短編のストーリーが全てつながっており、一気に読める本。 義父とギフ。 同じ言葉なのに、漢字とカタカナで書くと全く別物の感じに変わる日本語のおもしろさ。
1投稿日: 2020.04.22
powered by ブクログ『パワースポット』『夕子』辺りが素晴らしい。 脚本出身の人やからか、一人称とも三人称ともつかん文章で、一瞬どっちの台詞かが分からんくなったりするし、描写も簡素。平易な文の割にちょっとだけ読みにくさを感じた。 でもストーリーとか人間模様とかはめっちゃ好きなんで、もっと最近の作品を読むのが楽しみ。
0投稿日: 2020.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ギフとテツコに関わる人たちの物語。義父との間にこんなゆるく居心地が良い空気が流れている関係、いいなぁ。死を悲しみ受け入れ次へ進む。一樹の死と岩井さんとのこと、自分の感じている心の中を理解していく様子がよい。私はここまで自分の思いを理解していないなぁ。
2投稿日: 2020.04.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
亡くなった夫の父(義父ギフ)と妻テツコふたりの同居生活とテツコの恋人の岩井さんを中心に彼らを取り巻く人々のそれぞれの物語りがオムニバス形式で優しい雰囲気で語られています。 忙しすぎたり、つい周りを見失いそうになったそんな時に読みたい本。 「人は変わってゆくんだよ。それは、とても過酷な事だと思う。でもね、でも同時に、その事だけが人を救ってくれるのよ」 作中でギフが語るのこの一文が心に残りました。
4投稿日: 2020.04.08
powered by ブクログ脚本家夫婦ユニットである「木皿泉」さんの小説デビュー作で既にドラマ化されたのですが、尺の都合?で一部お話がまるまる削られてるそうです。 繁忙期まっただ中で心がささくれていた時期に読んだことでとても癒しになりました。
1投稿日: 2020.04.05
powered by ブクログ面白いそして泣ける。しかも優しい涙です。一つ一つの話は短く、パズルのピースのようでもありますが、全体でももちろん形をなし、一方でそれぞれの光を持っている、そんな感じです。良かった。
1投稿日: 2020.04.04
powered by ブクログ途中まで読んだ記憶あり。ドラマも見たな、と読み終えた後で思いだした。 アクシデントが起きても、どこか静かに時間が流れているように感じた。
1投稿日: 2020.03.28
powered by ブクログ夫を亡くした妻と夫のお父さんである義父とのお話。 何か大きな出来事が起こるわけではない日常。 でも、それぞれの人たちには、それぞれの人生を生きている。 読んでいて嬉しいのは、その登場人物たちが自分たちの日常を精一杯優しくいきているということ。 心がほんわか温かくなるお話。
1投稿日: 2020.03.18
powered by ブクログ女の子が抜けた後、列は、少しずつ詰められて、何事もなかったかのように、待ち続けることに専念する。それは、今日も抜け出すことができなかった不器用な者の集団のようにテツコには思えた。 雨と予報した日は必ず傘を持って出る。信じて傘を持って出た人に申し訳ないから、というのが理由らしい。 人は、変わっていくんだよ。それは、とても過酷なことだと思う。でもね、でも同時に、そのことだけが人を救ってくれる。 すごいおもしろい本やった!なんかあんまり期待してなかったのにこんなに読み応えあって、ふふって笑えたの本で初めてかもしれん。また読み返したいなっておもった 特に感想とかやなくて、毎回読んだ感じで感じたい本やった( ´∀`)
0投稿日: 2020.03.16
powered by ブクログ〇学んだこと 1.人は変わるからこそ面白い 2.勇気を持って飛び出そう! 3.この世界には、悪い人もいる一方で、良い人もたくさん存在するのである
2投稿日: 2020.03.12
powered by ブクログ大事な人はずっと心の中に生き続ける。忘れないし、忘れなくて良いってこと。新しいパートナーもそれを含めて受け入れてくれるステキな人やった。 一樹みたいな人と結婚して良かったね。私もずっと忘れたれない人、特別な人、大好きな人を思い出した。それが生きていても、死んでいても、忘れなくていいの。それを背負って生きていけばいい。前を向こう。
1投稿日: 2020.03.03
powered by ブクログ積読してた本を片っ端から読もうシリーズ25冊目。 夫を亡くした嫁と義父を中心に、 故人と縁のある人々の姿が描かれている。 残された人たちは、皆が少しずつ影響を与え合いながら暮らしていた。 優しい人たちばかりで、とても癒された。 無理に前を向くんじゃなくて、 自然と前を向けるようになるまで待てばいい。 それまでは、日々の暮らしを大切に生きていくことが大事。
1投稿日: 2020.03.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それでも、夕子は家の用事をするだけで十分幸せだった。七草を刻んだ粥を食べ、豆をまき、次の朝、その豆を鳥が食べに来ているのを見つけ、春を感じ、桜を見て、苺ジャムを作る。新緑の匂いに気づき、梅干しを縁側に出しては干し、干してはしまいを繰り返す。折り紙で天の川を作って見せて、一樹を驚かせ、花火をして、スイカを食べて、桃をむいた。小豆を煮て月見だんごをつくり、栗を渋皮のまま煮て瓶詰めにし、銀杏を拾って洗い、割って煎って、みんなで食べた。庭を金色に染めた落ち葉を掃いて、白菜を干して樽につけた。縁側で冷たい空気を胸いっぱいに吸うと、気持ちがしゃんとなった。障子を張り替える時は、一樹と盛大に古い障子を破った。縁側に干した布団はふわふわだった。薄く積もった雪で作ったうさぎの目はナンテンの実で、それを一樹が小さな指で夢中になってつつく。そんなことだけで夕子は十分だった。 思えば、自分は何もできない人間だった。夕子は自分がもう治らない病気になって、相当悪いと知った時、そう思った。自分がいなくなるのは、さほど苦しくはなかったが、何だか中途半端だなぁ私は、と思った。じゃあ何がどうなれば完結するのかと問われると、それは自分でもよくわからない。一樹は来年高校だしもう大丈夫だろう。連太郎だって、何とかやってゆくはずだ。でも、自分は何のために、この世に生まれてきたのだろうと、それを考えると気持ちがざわざわする。死ぬのが嫌になる。もっといいことなんて、多分ない。いいことは全部、あの家で味わった。繰り返し繰り返し味わった。なのに、ざわざわする。 言うとおりだったよ、加藤さん。夕子は、後はこの金色に輝く庭だけを見て過ごすんだなぁと思うと、なんだかとても贅沢で、幸せな気持ちになった。
0投稿日: 2020.02.07
powered by ブクログ読んでいて情景が目に浮かんでくるような気持ちの良い文章で、あっという間に読了してしまった。 変わらないという安心感に浸っている現状から一歩踏み出す勇気をもらえる一冊。 みんなが優しくあたたかい。
1投稿日: 2020.02.04
powered by ブクログ寂しいと同時に心が温まるストーリでした。今まで慣れていた生活を変えるのってやっぱかなりの勇気がいるんだなーって思いました。最後のくっつき虫のお話は自分も小さい頃遊んでいたので共感できました。
1投稿日: 2020.01.28
powered by ブクログ運命的な本当の出会いは、突然やってくる。 本書も、わたしにとって大切な一冊の1つとなった。 木皿泉が夫婦脚本家のお二人からなるユニットであるとは、恥ずかしながら、今回初めて知った。。。 読み始めて数行でわかる。 読みやすい...スラスラと入ってくる。 なのに、なぜかもったいない。一行一行、読み進めるのがもったいない。読み始めたら最後、終わりに向かうしかないのが、なんとも寂しい... 簡潔に見える文章のひとつひとつが、心を掴んで離さない。 物語は、本書のおそらく主人公である「テツコ」の夫、病気により亡くなった、「一樹」をめぐる連作である。 本作のなかで忘れてはならない、テツコの義父である、通称「ギフ」。テツコは一樹の死後も、ギフと暮らし続けているのだが、この絶妙な距離感、お互いとの接し方がたまらなく、愛おしい。 どこか抜けていてチャーミングなギフ。 わたしも、一編めから大ファンになった。 日常の暮らしを淡々と描いていると思いきや、 一樹の面影を追いかけ続け、囚われ、自分の向かう先が分からなくなっている登場人物たち。 自分とは遠い世界の物語のはずなのに、どうして、彼らどの目線から見た話も、わたしのすぐそばにあるものとしか感じなかった。 なにかをきっかけに、自分自身で落とし所をつけ、自分の心を納得させ、囚われていた心を解放する。 解説では、重松清さんが、「発見」と「解放」の物語だ、と語った。 最近は、わたし自身も自分のこの先の人生について考える。 テツコやギフ、本作の愛すべき登場人物たちのように、 毎日の生活のなかで自分を見つめ、自分の力で納得できるような人生にしたい。 それにしても、終わりがけの一編「一樹」に登場した、あの女の子は... 本に終わりはあっても、読み手の想像で、物語はどこまでもつづく。
3投稿日: 2020.01.18
powered by ブクログお見合い相手の行動・言動に対して悪い印象しか持てていなかった夕子が、加藤の退社をきっかけに自分から見合いをする行動力が現れ、相手の行動・言動に対しても良い印象を持てるようになったのを感じ、話すって大事なんだな、心って大事なんだなって思いました。 「生きる」とは何だろう、何のために生きているんだろうと私自身も考えながら生きていて、この本を読んでから「生きる」についてマイナスから少しプラスの方に転換した気がします。
1投稿日: 2020.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み返しでした。いい本だったことは覚えてたのだけど内容があやふやで人に自信を持ってお勧めできなくて、、。 「人は変わってゆくんだよ。それは、とても過酷なことだと思う。でもね、でも同時に、そのことだけが人をすくってくれるのよ」 「働くことは生きること。生きることは動くこと」 1つ1つのフレーズから、なんだか今のままでいいんだよ、と優しく教えてくれているような本でした。生きてるだけでまるもうけ!ね!
1投稿日: 2019.12.30
powered by ブクログ亡くなった夫のギフと一緒に暮らすテツコとその恋人の岩井さんと亡くなった夫の和樹とその母親の夕子とお隣さんのタカラと一樹の従兄弟の虎尾の話。 日常のちょっとした出来事からそれぞれの思いと決意が描かれ、ヒトの温かい思いに浸れる心温まる小説。
4投稿日: 2019.12.16
powered by ブクログこの本を読むのは2回目。面白かったのにどんな話だったか思い出せないので再び読んでみたのですが、やっぱり面白かったです。 悲しみや嫉妬、怒り、欲。人はいつも何かにとらわれながら生きていると話すテツコとギフ。2人や2人をとりまく周囲の人々もまた、今は亡き大切な人への想いや様々なものにとらわれている。しかし日常の生活の中で自然と1つ1つとらわれていたものを手放していく様子が繊細に描かれています。ささやかな日常を描いたストーリーだからこそ、とてもリアリティを感じました。 好きな言葉は隣人であるタカラの言葉。 「今、私はファスナーの先端だと思った。しっかりと閉じられているこの道は、私が開けてくれるのを待っている。そう思ったら、なんだか嬉しくて、気がつくと心の底から笑っていた。」という一文です。 ファスナーという比喩をあえて使うことにとても親近感が湧きました。ファスナーを開けた時、その後広がる世界は小さなものかもしれないですが、とてもワクワクする雄大なイメージを感じることができました。ファスナーを開けるのに力はいらないけれど、進めれば進めるほど何かが開いていく。自分や周りの人の人生にとって、私自身もファスナーの先端のような人生を送って行きたいと思いました。 この本は日々の平凡な生活の毎日に愛情を感じられる1冊です。人は特別な何かに出会ってある日から急に変わるのではなく、1 日、1日のなんでもない暮らしが少しずつ自分に変化をもたらしていくような気がします。 もし「平凡な毎日。私これでいいのかな?」と思うことがあればオススメの1冊です!
10投稿日: 2019.12.08
powered by ブクログいちばん最初の話は、ギフの雰囲気がよくて好きだった。ふたりの会話に、「センセイの鞄」を思わせるところがあったからだと思う。 次の話くらいから、だんだんギフの口調が若くなって、あれ???となった。あとは、婚約者?のキャラも最初の話では、再婚なんてあり得ないくらいの、ふたりの空気を乱す立ち位置かと思ったら、純朴でストレートな性格、にシフトしていったり。 登場人物たちの年齢やキャラクターがあっちこっちにいって、イメージしきれず、浅いと思ってしまった。 あとがきを読んで、書くのに時間がかかったというので納得した。それならば最初の話も書き直してもよかったのでは…、 (「センセイの鞄」のセンセイが好きすぎるので、期待値が上がってしまった) あとは、これ誰目線??という描写が出てきて、入りこみづらいところはあった。あとがきで、脚本家という話を聞いて、そのせいかな?と思う。 細かいことを気にせず、雰囲気で読めてしまう人には楽しめるのかも。読みきれないではなかったが、進むにつれてテンションが下がっていった。文体やちょっとした言葉を気にしてしまう人にはあまり向かないと思う。 あの家はいいなあ、そういう暮らしがしたいなあとは思った。舞台設定はよいと思う。やっぱり、ギフがさあ~…と、納得がいかないのは、たぶん年上のおじいちゃんが出てくる恋愛が好きな性癖だから。その気持ちに従って、星2つ。
1投稿日: 2019.11.08
powered by ブクログ根底に悲しさがあるからこそ、とてもあったかくて優しいお話だった。 何ら変わりないと思われる日常が如何に大切で、素敵なことか。 一人の人に対する周囲の身近な人達のそれぞれが持つ秘密や大切な思い出。 これからも生きていく人。 心が疲れていたけど、読むのに苦労しなかったし、なんとなくクスッと笑えたり、すごく優しい気持ちになれた。
3投稿日: 2019.10.08
powered by ブクログタイトル買いです。お腹空いていたし、個人的に前日のカレーを次の日のお昼に食べるのが好きなので、ついつい平積みされていたものを手に取りました。でも物語の中身はほぼカレーやパンとは関係なく、遺された人たちのお話でした。 先入観もあるのかもしれませんが、脚本家の書く小説はとてもイメージがわきやすい作品が多いなと思います。小説家の小説って大なり小なりその人の価値観や世界観をぐいぐい全面に押し出してきて、それが理解できないと最後まで読むのが辛くなったりつまらなくなったりすることがあります。でも脚本家の小説って全体的に動きがあって、それが全然押し付けがましくなく鮮明にイメージできるんです。要するにとても読みやすい。テツコやギフの仕草一つ一つがイメージできて、登場人物がいきいきとしています。 いくら現代の嫁と義実家の関係性が昔とは変わってきたとしても、さすがにここまで上手くいくことはないでしょう。でもそんなファンタジックなところを差し引いても素敵な作品だなと思いました。感情を共有し合えるとテツコとギフみたいな関係が築けるんでしょうか。共有するには少し悲しい感情ですけど。
2投稿日: 2019.10.07
powered by ブクログ義父と元嫁、2人の共同生活。 何気ない日常を綴った短編集。 特別な展開や、不思議な出来事が、日常に出てくるわけじゃない。 でも、ゆっくりとこの2人が好きになってくるようなお話。 本書が出版され、それなりの時間だったけど、彼らは今何をしてるんだろうな?
1投稿日: 2019.10.07
powered by ブクログ決して、大きな展開があるわけではありませんが、温かみのある小説でした。文章が生きているといいましょうか、一つ一つの言葉が大切に扱われているように感じました。 ほっこりとした雰囲気にさせてくれました。 木皿さんの作品は、映像やラジオドラマで知っていたのですが、小説は今回が初めてでした。 気分が落ち込んだ時には、もう一度読んでみようかと思いました。
4投稿日: 2019.09.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
多くの人と同じように、テレビドラマから入りました。仲里依紗さんいいなーとか、鹿賀丈史さん格好良いなーとか、星野源さん素敵だなーとか思いながら観てました。 というか星野の源氏の初見がバラエティ番組、LIFE!だったので、ドラマでステキ(だった)夫役を見てかなり動揺したのです。なにこれイメージ全然違う。褒め言葉です。 ドラマ終わった頃に出た本は読めなくて、文庫も今頃ですが、原作のイメージを損なってない丁寧なドラマだったのだなあと改めて思いました。 改めて文章で読み返すと、ギフが良い。ムムムが可愛い。テツコの亡夫・一樹の父、そして幼なじみ、それぞれの立場から、妻の夕子や、一樹に対する想いを描いている。相手に対する不器用な想い、言えなかった気持ち。今でも留めているようなことが、じわじわしみてくる。ああもうどうしよう。テツコもみんなもみんな好き。なんか文章おかしいけど本当好き。出てくるみんなに幸せになってほしい。でもいまこの時だけの話なのかと寂しい気持ちになる。現実に当てはめて考えてしまうそんな物語。
2投稿日: 2019.09.19
powered by ブクログ不思議な本だった。 数年前に病気で亡くなった夫の父、義父と暮らすテツコの話から始まる短編集。でもどの話も少しずつつながっている。 読んでいくうちに、亡くなった夫、一樹を中心にして話が進んでいっているのか、とも思った。 生きること、てなんだろうな。
1投稿日: 2019.09.09
powered by ブクログ2015年本屋大賞2位の感動作。ありきたりな日常も間違いなく時間が進んでいる。失った人を受け入れ、次へと進もうと。今を壊さないようにけど時間は経つ。失った人を周りは忘れていく。
1投稿日: 2019.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「昨夜のカレー、明日のパン」(河出文庫)は、9つの短編が連なって、一つの物語になっている。主な登場人物は、テツコさんと、テツコさんの夫の父親(義父=ギフ)の2人で、この2人を取り巻く人物が一つひとつの短編に登場する。 この作品は読んでいると、猛暑でぼぉーとしていた頭の中に、爽やかで、温かく、どこか懐かしい生活の感じが浮かんできた。 2人の生活に漂よっている空気感が伝わってくる。 暮らすって、こういうことなんだと感じる。 物語が進むにつれて、その暮らしの基盤にあるもの、背景にあるものが見えてきて、生きていくとはこういうことだと腑に落ちる。 夫の一樹を病で亡くした後、ギフと2人で暮らしているテツコさんの心の動きが細やかに描かれていて、時折、涙してしまう。 私は、汗を拭うふりをして、ハンカチで涙を抑えた。 自分の生活を振り返って、テツコさんのように丁寧に暮らしているかなぁと考えた。 他人とどう向き合っているかなぁ、と考えてみた。 さらりと読めるけれど、結構、深いテーマを描いている作品だと思う。
3投稿日: 2019.08.13
powered by ブクログ夫が病死したテツコと、妻に先立たれたギフの、丁寧な二人暮らし。 その設定がもう悲しいけど、ほっこりしたり、ふふっと笑ったり、派手さはないけど温かい気持ちになった本だった。
1投稿日: 2019.08.13
powered by ブクログつらい設定からの、明るいストーリー。 人を選ぶ世界観だとは思うが、自分は気持ち良く入ることができた
2投稿日: 2019.08.12
powered by ブクログなくなった彼の周りの人々の物語 特別ななにかが起きるわけではないのだけど、優しさしかない温かい日常 辛い時や悲しみにくれる時が人生は多いけど、ずっと続いてくよね毎日は
2投稿日: 2019.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初木皿。隣に住む元CAの“ムムム”こと小田宝さん、テツの恋人・岩井さん、ギフの奥様・夕子さんなど…少〜し変わった人たちを通して、テツは一樹の死をゆるゆると受け入れていき、そして——初めての出会いへ。好きなシーンはギフがテツに内緒で家具などを買い、それをせっせと岩井さんの家に断りもなく届ける所と、その時のテツの台詞には笑いました^^ まあ、確かにそうなんだけどね、と。個人的に“ひっつき虫”の章は蛇足かなぁ。星三つ半。
3投稿日: 2019.07.28
powered by ブクログ2019/7/13〜7/27 途中気が抜けてしまい読むのに時間がかかった。それでなのか、そこまでグッとは来なかった。人と人との関わり合いが見えてくるけど、そこに対して共感が得られるわけでもなく…。 義父と書かずにギフとしているところが、本屋大賞にノミネートされそうな作品だと感じてしまった。
2投稿日: 2019.07.27
powered by ブクログ初めてこの著者の本を読んだ。 オムニバス形式というのだろうか、 ギフ(義父)と、義理の娘テツコを中心にした、話。 久々に本棚に置いておきたい本になりそうだ。
3投稿日: 2019.07.24
powered by ブクログ最初の1,2話は捉えどころのない感じだなぁと思っていたけど、読むうちにこの世界観に心地よく引き込まれて行く感じだった。 あまりにもサラサラ読めてしまうから、何度か前のページに戻ったりした。 テツコもだけど、他の人たちも日々の生活の中で何かを受け入れていく。そんな過程が大げさでもなく、厚かましくもなく描かれている感じかな? 重松清さんの解説を読んでいたら、もう一度丁寧に読み直したくなった。
3投稿日: 2019.07.10
powered by ブクログ人生の中でなんで、わたしだけ、と悩むことはあるけれど、それも生きている証拠。これでいいのだ、とバカボンパパのように力抜いて生きることが良いのかもしれない。と思わせられた作品でした。
3投稿日: 2019.06.19
powered by ブクログ色んな気づきの中で、生きることについて考えさせられました。 それぞれの思いが重なり、助け合って生きているんだなと思いました。 2019/6/16 ★3.2
1投稿日: 2019.06.17
powered by ブクログ登場人物みんな素敵なんだけど 断然ギフのちゃめっ気あるところが大好き どんな事が起きても自然と時は過ぎていくし 思ってもないふとしたきっかけで 乗り越えられるきっかけはやってくるのかな 読書記録3冊目
1投稿日: 2019.06.16
powered by ブクログ向田邦子賞受賞脚本家、夫婦ペンネーム作家木皿泉さん。ご主人が脳出血で倒れられ介護を行いながら悪戦苦闘9年がかりで完成したデビュー小説は2014本屋大賞第2位、2014BSプレミアムで仲里依紗、鹿賀丈史でドラマ化も。こころ暖まる短編集は心地よく響きました。
2投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ初の木皿泉さん。 結構前に、何故か気になっていて、いつか読もう。と思っていて、今回、手に取った。 一言で言うなれば、「優しい音楽」。 喪失感からの立ち上がりの物語なんだけど、それだけじゃないんだよな。 生きることの物語。 それが、ずーっと優しい言葉で奏でられている感じ。 全く派手さはない。 どちらかというと、淡々としているかもしれない。 けれど、それが、生きること。なのかもしれないなーと思えてくる。 わたしは、山には登らないけれど、時々走る長距離ランや、マラソンで、似たような感じに陥ることがある。 自分の呼吸音だけで一歩一歩進んでいくと、色々な雑多なことがちっぽけに思えてくる。 わたしは、生きてるんだぞーって思える感覚。 おかげで、走り終わった後は、ものすごい前向きである。 あ!っというまに、後退するけど(笑) それで、良いんだなーと思える。 わたしも、そろそろ心の中の棺をどこかに置かなきゃなという気になる。 さて、できるかな?
3投稿日: 2019.06.12
powered by ブクログ生きるとはなんだろうと考えさせられた。 とても優しい言葉の中で問いかけてくる。 どんなに悲しい別れがあっても、残された人は時間の中を生き続けなければいけないということ、自分の人生をちゃんと生きていいってことを気づかせてくれた。 山ガールのところ、なんで山に登るんだろうと問いかけて、山では人と生死をともにするからだって気づくシーンがある。私にとってもそれは、山に登る一つの答えだなと思った。
3投稿日: 2019.05.30
powered by ブクログストーリーには関係ないですが、ギフの横顔をフェルメールに喩える表現があってとても好きだった。心に残る景色や思い出が、絵画を見ると色々な気持ちと一緒に湧き上がるから、美術館に行って絵を見るのをやめられないのだなあと気づいた。登場人物だけでなくて、わたしにも気づきを与えてくれた作品でした。
1投稿日: 2019.05.23
powered by ブクログ喪失感と共に生きていく人々の物語。 一癖も二癖もある登場人物たちは、みんな愛おしい。 それは、何かを喪って、そのまま立ち止まる人間らしい弱さもあり、その立ち止まり方がそれぞれユニークだからかもしれない。 モーニングワーク(喪の作業)をする上で、向き合わずに、問題を先送りして日常生活を淡々と送ることの大切さもよくわかる。 日常生活を送りさえすれば、いろんな変化がおきて、その変化に対応していくなかで、徐々に徐々に、モーニングワークが進んでいく。 そして時に、彼らなりの儀式(車を手放す、骨を墓に埋める、茶碗を買う)を行い、次のステップに行く。 それでも喪失感は全て消えるわけじゃない、しかし、その思いと共に生きていくことが、亡くした何かと共に生きていくことなんだろうな。
4投稿日: 2019.05.19
powered by ブクログ夫婦脚本家ユニット・木皿泉さんの切なくもユーモラスな人の縁を綴る家族小説の傑作です。共に伴侶を病で喪ったギフとテツコの物語は今風の作風でしょうか決して湿っぽくなく寧ろクスクスと笑える可笑しさに満ちていますね。題名の由来である一樹とテツコの出会いと再会の場面は感動的で、さだまさしの「雨やどり」も大好きです。少女と悪女にそれぞれ容易く騙されちまった岩井さんとギフはお人好しですね。ムムムさんの笑顔に拍手!虎尾はオオちゃんに謝りなさい!夕子さんは短くも幸せな人生でしたね。ギフ&岩井&テツコ一家よ永遠にお幸せにね!
4投稿日: 2019.04.21
powered by ブクログテツコ ギフ カズキ ムムム…登場人物が不器用だけど 愛おしい… 夫が亡くなったという事実があっても それでも迷ったり 淋しかったり 楽しかったりする…ひとつひとつのエピソードがグッときて 何度も読み返しました ドラマもよかったです
2投稿日: 2019.04.14
powered by ブクログ若くして病で死んだ一樹を巡る人々の物語。 一樹は死んで既に七年が経っている。 家族の死を受け入れるのは簡単なことではない。 残された妻のテツコ、一樹の実父の「ギフ」/連太郎、従兄弟の虎尾などを通してその気持ちの機微が描かれる。 悲しい最中なのに、パンのにおいに幸せを感じられる。 死を受け入れられていないわけでもないけれど、どこかにわだかまっている。 あるいは、もう泣き暮らすほどではないけれど、いつまでも残る空虚感、進んでいいのかためらわれる感じ。 そういうのが、ああ、リアルだな、と思う。 時に突拍子もない行動に出る、テツコの求婚者、岩井さんや、達観しているようで詐欺に遭ってしまうギフなど、不器用で、味のある人物が面白い。 最後の「ひっつき虫」は、テツコがいよいよ岩井さんとの新しい生活に移行するんだな、という未来を感じさせる短編。 だからこそ巻末にあるのだろうけれど、全体の構成を考えるならない方がよかったのでは?
2投稿日: 2019.04.13
powered by ブクログ悪い人や悪意の出てこない本が読みたいと思っていたときに、先輩に薦められて読んだ本。安心して読み終えられた。 p204 夕子が泣いて、二、三日経っても誰も死ぬ気配はなかった。あんなに泣いたのに、こんなことは初めてだった。もしかしたら、自分自身が死んだのかもしれない、と思うようになった。人が怖くて、できればかかわらずに生きてゆきたいと思い続けていた自分が死んでしまったのかもしれない。 p206 家事を終えた昼下がり、一樹を膝に置いて、庭の銀杏の木を見ていると、そのまま二人がその木の間に、すっと入っていってしまうような気がした。自分と一樹の間に境目がないように、自分たちと庭の風景の間にも境目はなく、全て消え去って、たそこに在るということだけがある、不思議な心持ちだった。 ↑ 「悟り」というか「非二元論」というか。一体感というか。 p207 母が亡くなってしまうと、もう病院へ行かなくてもよくなり、そうなるとパチンコはしなくなった。でも、時々、母が入院していた、あの時の気持ちになることがあって、その時は無性にパチンコを打ちたくなる。あの時の気持ちとは、いつか有無を言わさずにおしまいにされてしまうという不安である。何をやっても無駄ではないか、という絶望である。 p265 「動くことは生きること、生きることは動くこと」 p274 早朝って、どこにいてもおごそかだなぁとテツコは思う。音がなく、空気がきりっと冷えていて、密度が違う。どの建物も低く、家々の瓦がきれいに何かの模様のように並んでいる。
1投稿日: 2019.04.12
powered by ブクログ構成はテンポの良い短編集ですが、徐々に話が繋がっていき読み終わるころには全体像がハッキリするという形になっています。 登場人物ひとりひとりが、個性的で憎めないキャラでなにより温もりを感じました。 読み進めて各々の性格や背景がわかっていくにつれ、じんわりと体の中に染み込んでいき、ゆっくりと心に溶け込んでゆく感覚が心地よかったです。 忙しさで自分を見失いそうになったり、理不尽に心の奥底が淀んだりしてしまったときに、また読み直したいなと思いました。
3投稿日: 2019.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
*7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。本屋大賞第二位&山本周五郎賞にもノミネートされた、人気夫婦脚本家による初の小説* 本当に帯の通り、「悲しいのに幸せな気持ちにもなれるんだ」を体現させた素晴らしい作品。 既にあからさまな悲しみは通り越し、全てを淡々と受け入れて日々を暮らすものの、深い部分に鎮座する揺るぎない悲しみがふと顔を出す。そんなシーンに何度も涙が滲みましたが、悲しみだけではなく、同時に優しくあたたかな気持ちも溢れてきます。手元に置いて、何度も読み返したい物語。
2投稿日: 2019.03.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大切な人を失った、グレーな穴が空いたひとたち。いない明日を進むには、自分にケリをつけなきゃいけない。ケリをつけるのは誰でもない自分。わかってるけど進めない。立ち止まっていたら、取り残される。おいしかった昨日のカレーは捨てがたい。でも、明日には焼きたてのパンが待っている。さあ、夜を明よう。
3投稿日: 2019.03.29
powered by ブクログ2019.0327完読 感情がとてもわかりやすく描かれていて、なんだかとても心地よかった。すぐ読み終えた!読みやすかった。またそのうち読みなおしたい本。
2投稿日: 2019.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんて心地いい本なんだろう。優しくてあったかくて丁寧で、なのに言葉に込められた意味が深くて。 特に「夕子」の章の、たった10行で紡ぐ一年の移り変わりと、そこに込められた優しさや愛情は大好きな部分です。 人は何かにとらわれているという言葉や、テツコがお休みの日も掃除機をかけたり洗濯物を干したり、雨戸を開けたり閉めたり、ギフと自分と同じく岩井さんのお茶碗を京都で買ってきたり、何気ない生活の一部だけど「大事にしていること」がきちん感じられてとても「いいなぁ、生きるって、家族になるって、そうゆうことだよなぁ」と思わせる。一樹がテツコを選んだ理由が、よく分かるなぁと思うし、テツコが次に選んだ人が岩井さんである理由も、よく分かるなぁと思ったりした。 もうずっと前から本屋さんで見ていたのに、なんでもっと早く読まなかったんだろ。こんな本に出会えてよかった。きっと私はこれからもずっと読み続けるんだろうなぁ。
5投稿日: 2019.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まず、題名の読み方が良いですね。 「昨夜のカレー、明日のパン」で、読み方は、「さくやのカレー、あすのパン」では、ない。「ゆうべのカレー、あしたのパン」と、読むのです。うむ。素敵です。 「昨夜」を「さくや」ではなく「ゆうべ」と読ませる。 「明日」を「あす」ではなく「あした」と読ませる。 「さくや」よりも「ゆうべ」のほうが、「あす」よりも「あした」のほうが、なんだか、優しい感じがする。より、ほわっとした感じがする。穏やかさが増す気がする。 日本語って不思議。言いかたひとつで、読みかたひとつで、なんだか、こう、表現が深まる気がするんですよね。素敵な言語ですよねえ、日本語って。そんなことを、改めて考えることのできた、とても素敵な題名だと思います。 ただ、内容に関しては、ひとつの小説としては、そこまでグッと来たか?といいますと、個人的には、あんまり、グッと来なかったなあ、、、しみじみ系ほのぼの系で、なんだかエエですね、とは思ったのですが、めちゃんここう、すげえグッと来たか?といいますと、いやあそれほどでも、、、って感じで、ごめんなさい。あんまり、合いませんでしたね、個人的に。ごめんちゃい、って感じでした、、、 第一話「ムムム」と、第二話「パワースポット」は、「お!おもろいかも!?ええかも、この小説!」って、読んでてしみじみ来つつテンションあがったのですが、なんだか、読み進めるごとに、個人的尻すぼみになっていった感じ、、、「うーん?なんか?なんか、こう、違うなあ、、、なんかこう、ズレていってるなあ、俺の好みと、、、」みたいな感じ?ゴメン。 一樹、という、亡くなった人は、テツコ(徹子)にとっては夫、ギフ(義父、寺山連太郎)にとっては息子、虎尾にとっては従兄弟、という存在であり、それぞれの人物から見た一樹像が語られたり、また、一樹とは直接関係はないものの、一樹をとりまく人物と関係のある更なる別の人物によって、色々な物事が語られる、そんな小説なのですが、一樹、という人物の不在感が、物語を動かしていく原動力である、というのは、なんだか、「桐島、部活やめるってよ」と同じ系譜の作品?とか思うのですが、それだけ自分にとっては「桐島~」という作品のインパクトが、大きかったのかなあ?小説よりも映画の方が好きだけど、とか思った次第です。 大切な人が亡くなる、という事。その事があっても、それでも日々は続くし、決して忘れないうえで、どう新たな人間関係を営んでいくか、という事は、うむ。人生とは、不思議だなあ。だが、それはそれで、なんだか、うむ。重要だ。生きていくのだ。ということは、感じましたね。なんだか。そこまでこう、ちゃんと理解できたわけでは無い、のだと思うのですが、うん。 テツコの新たなる恋人、岩井さん、なんだか、すみません。個人的には、あんまり、好きになれなんだ、、、ゴメン。生意気言ってマジごめん。でも「魔法のカード」で、なんで小学生の女の子に、あんな状況で、480万円を、すんなり貸すことができるのよ。マジ意味わからん、って思いました。だって俺なら、絶対、貸さないもん。んなもん、貸すわけないやん。480万だぜ?だって。すげえ大金やんか。無理無理、って思いましたね。でも、小学生の女の子もテツコも、なんだか、結局、お金貸した岩井さんに、凄い感動してるやんか。美談になってるやんか。いやもう、俺、無理だよ。意味わかんねえよ、って、正直、思いましたね。 オレはセコい人間なのか。俺は駄目なのか。どうなのか。ブランキージェットシティ風にいうならば「そして僕は冷たい人間の仲間入り」なのか。ダメなのかオレは。なんだか、全然納得できねえよあの話。とかね、思いましたね。ゴメン文句ばっか言って。でも、そうなんだもん。ムキーッ!!って、思いましたね、あの話。 あと「男子会」の話も、よおわからん。ギフよ。何故に家具と水を買ったのだよ。意味わからんよ。そんなに簡単に、女にコロッといわされるもんなのか?わからんなあ、、、そんな経験、してないもんなあ、、、
2投稿日: 2019.02.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テツコとギフと。一樹という旦那さんがいない今、だいたいの場合において恐らく一緒に住み続けることのない組み合わせ。 古いけどよく手入れされたおうちを背景に、人が変わること、受け入れること、暮らすことが淡々と、たまにおもしろいことも挟みながら描かれています。 岩井さんもだんだんと、このお家の中に溶けこんでいくのでしょう。 暮らしというものについて、しみじみ感じることのある物語です。
2投稿日: 2019.02.20
powered by ブクログ主人公の家族や友人や社会は日常や、そこいらでちょっと気になる、気がつく、それを繋いでいくような感じかしら。何だろうなという話から何となくわかる、不思議な雰囲気がした。ギフのキャラがいい。
2投稿日: 2019.02.16
powered by ブクログ「さざなみのよる」がとても良かったので遡ってみました。期待どおり、想像どおりのテーマ、出来栄えで楽しめました。表題である”カレー”と”パン”がなかなか出て来ず、最終章でやっと登場。”普通に”生きることや、生きた結果残すもの、を表現するモチーフみたいなものかなあ〜。 読んでる瞬間だけかもしれないけれど、人生をちょっと考えさせられるようなお話。通勤片道でちょうど一章づつ読めました。 木皿さんはあうみたいなので、次は何にいくか考え中です。
3投稿日: 2019.02.02
powered by ブクログ義父だからギフ(笑) なんて素敵な本なんだろう! 全体的にファンタジーちっくなのに、そこにはシッカリと 現実があり。 ほんわかしながら、涙して、クスッと笑いとこもあり 抱きしめたいような作品。 テツも岩井も何よりもギフがおかしかった! 曖昧に生きてるようで、足元がシッカリしているような。 こんな本、大好きです。 時間と共に人も生活も変わってゆく。 変わってゆくことが良くも悪くも生きてゆくと言う事なんだよね。
3投稿日: 2019.01.22
powered by ブクログこういう大切な人の死をゆるゆる受け入れていく話、好きだわ〜。著者は脚本家さんということだけど、脚本家の書いた本にありがちなセリフ中心で登場人物の仕草が大袈裟な感じはなく、ちゃんと小説としておもしろかった。
3投稿日: 2019.01.18
powered by ブクログとてもほんわかした空気感が漂ってる小説。 キャラクターがあったかいんだよな。 なんでもない日常でも、しっかり生きている人が描かれるとこんなおもしろいんだな
3投稿日: 2018.12.26
powered by ブクログ小説全体の空気感と、登場人物のキャラクターが穏やかでどこか温かくて好き。身近なひとの死と毎日の生活が、時系列や主人公がバラバラに描かれてるのが、ずっと受け入れられるのは、人間の感じ方もそうだからなのではないかと思った
3投稿日: 2018.12.09
powered by ブクログ人はゆっくり、いろいろなことを吸収して ゆっくり受け入れて、そして変わっていくんだなぁ、としみじみ感じました。 自分にしっくりくる居場所を見つけられるのって 最高だと思います。 「家」という場所や、家や家族をつくり続けることに幸せを感じる人にオススメしたいです。 私は一樹の母の夕子さんの話が好きでした。
4投稿日: 2018.12.08
powered by ブクログテツコさん、ギフさん、タカラさんなど魅力的な登場人物が出てきて、昔ながらの家屋や幼い時からの近所のやり取りなどほんわかした味わいのある作品だった。ただ人称がよく変わるので、誰が言った言葉なのか、誰の思いなのかがわかりにくいところもあった。
3投稿日: 2018.11.26
powered by ブクログどの(誰の)章もウルっとして どの章にも心を掴まれた。 大切な人の 死 から どう人は生きていくのか、 悲しい を越えてゆくその後の人生。 ほんわかと暖かく、 涙しながらもポカポカする不思議な感じ。 後ろ向きではなく、ちゃんと歩いてゆく。 それぞれが、それぞれの、形で。 みんな愛すべき人たち。 占い師の言葉は あまりにもきつすぎて ギフが知らなくてよかった 。 大きなイチョウの木があるあの家に お邪魔してみたいなあ 。 「動くことは生きること。 生きることは動くこと。」 「この世に、損も得もありません。」 まるごと、一冊、つながる、 昨夜のカレー、明日のパン。
3投稿日: 2018.10.30
powered by ブクログ"人生賛歌の小説。人間は必ず死を迎える。身近な人を失う喪失感をそれぞれ抱えながら今日も生きていく。たんたんと日常を描きながら、「言葉」の持つ力を信じる筆者の気持ちが伝わってくる。 「言葉」の大切さを改めて感じた。"
2投稿日: 2018.10.28
powered by ブクログ七年前に夫を亡くした二十八歳のテツコと夫の父であるギフの二人暮らし。結婚したくないテツコとその恋人、ギフの山登り、仕事に打ち込む中笑えなくなった夫の幼馴染み他、周囲とゆるくほのかに繋がったそれぞれの生活が、浮き足立ったような独特のふわふわ感と特殊な状況を物ともしない地に足の着いた素朴さで、心地好い。
1投稿日: 2018.10.10
powered by ブクログそれぞれの登場人物が繋がっていく構成で、後から分かるのが面白い。大事な人を亡くした話なのに、淡々と進んでいくのがリアル。実際、時間とともに薄れていくものだからね。
2投稿日: 2018.10.07
powered by ブクログ章の繋げ方がめっちゃ好きやった 毎章読み始めに「あ、さっきのやつに出てきたあれか」ってなるのがなんかスッキリする感じ ふんわりした世界観が好きやった ただ、この物語はなにがどうなったら終わりなんかな?と最初から最後までゴールは見えなかった。
2投稿日: 2018.10.06
powered by ブクログ脚本家ご夫婦の初小説とのこと。 書き上げるまで実に9年かかったらしい。 勿論他の仕事をこなしながらの執筆だろうけど その気の遠くなる期間には頭が下がる。 夫に先立たれた嫁テツコと 夫の父、義父(ギフ)が何故か同居を続け、 周囲の人々との関わりながら 緩やかに伴侶、子供の死を受け入れる物語。 肉親を亡くした経験がある自分には 染みる言葉がいくつもあった。 一点、個人的にはもう少し ギフ、テツコの心情にフォーカスを当てて欲しかった。 若干手を広げすぎかも。
2投稿日: 2018.10.06
powered by ブクログ目次 ・ムムム ・パワースポット ・山ガール ・虎尾 ・魔法のカード ・夕子 ・男子会 ・一樹 ・ひっつき虫 最初の作品「ムムム」を読んで、設定ありきの、受け狙いの作品ではないかと疑った。 夫という核がない、妻と義理の父の二人暮らし。 妻はまだ若く28歳。しかも夫が亡くなったのは7年前。 妻は義理の父をギフと呼ぶ。 いや、ないな。 最近でこそドラマ人気で義母という言葉がはやっているけど、義父って言葉は法律用語っていうか、少なくとも口語ではない。 「お義父(とう)さん」という表記はあっても、「ギフ」っていう呼びかけは、ない。 実の親にも「父」とか「母」って呼びかけないのに、「義父」とか「義母」って呼びかけられないでしょ、嫁の立場では。 ドラマで「ギボ」って呼びかけていたのかは知らないけど。 そして、その二人が話題にしているのが、隣の家に住む女性。 飛行機の客室乗務員をしていたのだが、突然笑顔を作ることができなくなり退社。実家に帰ってきた。 いつも眉間にしわを寄せているような顔をしているから「ムムム」 二人のうちのどちらがご近所からそのような情報を得たのか知らないけど、「ムムム」ってあだ名はちょっとひどいと思った。 晩ご飯など食べながら「今日、ムムムがさあ…」って、私だったら言われたくない。 ましてや病気で笑顔が出ない状況でそんなこと言われたら、これはかなり辛い。 お隣さんに対するあだ名にしては、辛辣すぎないか? 確かに「ムムム」というあだ名はキャッチ―であるかもしれないけれど。 と、割と厳しめの感想を持ちながら読んでいたのだけど、読み進めるうちに少しずつ作品も、私の気持ちもほぐれていったように思う。 それを強く感じたのは、一樹の母を書いた「夕子」 多分私よりほんのちょっと上の世代の彼女の、事務の仕事の変遷。 仕事が専門性から汎用性と変わるに伴い薄れていく責任感。 「会社も仕事も好きだけど、この先の会社はあまり好きにはなれないかもしれない」と言った先輩の加藤さんの言葉。 幼いころから人の死を敏感に感じてしまい、人と親しく付き合うことが苦手だった夕子に加藤さんは言ったのだった。 「世の中、あなたが思っているほど怖くないよ。大丈夫」 この短編集に出てくるのはみんな、生きることに不器用な人たち。 損得を考えないわけではない。 損得を考えるけれど、行動のもとになるのが「損得ではない何か」なので、結果いつも損をしてしまう。 はたからは能天気と見られているかもしれないけれど、それなりに結構傷つく。 そんな彼らにも言ってあげたい。 「世の中、あなたが思っているほど怖くないよ、大丈夫」 好きなのはテツコの彼、岩井さん。 優しくて、鈍感で、繊細で、小心で、要はとらえどころのない男。 頼りがいはないけれど、彼となら一生を共にしてもいいかも。 結局読み終わったときには、とても心が洗われたようにすっきりしたのでありました。 解説を読むと、やはり「ムムム」を書いているときは相当キツかったらしい。 やはり設定にしばられすぎちゃったんじゃないかな。 器に合わせてキャラクターを作らねばならなくて。 その後の短編はキャラクターが物語を編んでいったように思う。 一作だけ読んで結論を出さなくてよかった。
1投稿日: 2018.10.04
powered by ブクログもう読んだことはあったのだけど、ふと思い立って夜中に一気読みした 恋愛ストーリーでもなく、特に大きな波のある物語ではないのだけれど、登場人物の心の様子がとても繊細に描かれていて、その人間らしさが愛らしい。色々なことに悩んで、苦しんでいるんだけど、でもどこか間抜けていて、呑気な彼らが可愛くて、読んでいてキュンとした。焦ることないな、私の人生は私のペースで進んでいけばいいのよ。今感じる気持ちを全部大切にして、安心して生きよう〜〜と思える、なんども読みたい本です。
3投稿日: 2018.09.25
powered by ブクログすらすらと読める文章。そして登場人物たちの掛け合いもどこかおもしろく、ユーモアに溢れている。脚本のようにセリフが物語の流れを作っていき、キャラクターが浮き上がってきて親近感を抱くことができた。
2投稿日: 2018.09.18
powered by ブクログ夫に先立たれ、義父と一緒に暮らしている主人公を主軸にその関係者(短な人たち)のはなしを書いた短編集のような内容だった。 はなしが淡々と進んで行くのはいいんだけどあまり好みの感じではなかったかな。
0投稿日: 2018.09.07
powered by ブクログ死を受け入れるとはどういう事なのか。 忘れるとは違う でも、前に進む。 そんな答えのない疑問に向き合って行く話。
2投稿日: 2018.09.05
powered by ブクログこちらも会社の方にお借りした一冊。 ほんわか、和やか、穏やかムードで美しく語られている。 夫に先立たれたテツコと、夫の父親であるギフとの二人暮らしを中心に、亡くなった夫、亡くなった夫の従兄弟、お隣の客室乗務員の女性、テツコの恋人との様々なエピソードが織り込まれた短編連作小説。 どこか、重松清的な作品だなぁと感じた(*^^*) 読み終わって、心がほっこり。毎日の喧騒から少し離れて、心の休養ができたかな?そんな風に感じる作品だった。
18投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログさまざまな優しいもののみかたがある本。癒される。 作者(夫婦脚本家)の初めての小説ということで、どのエピソードにも力がこもっている。
2投稿日: 2018.08.25
powered by ブクログまたも初めて読む作家さん。 脚本を書かれたドラマの『すいか』は大好きだった。 なんとなく見つけてなんとなく手に取っていた。 穏やかに時間が流れているように見えて、みんな何かに迫られていて、何かにすがらざるを得なくて、でもそれを表に出してしまうのはルール違反のような気がしていて、日々を積み重ねるように過ごす。 読みながらなんとなく幸せを感じてふっと笑っているけれど、必ずしも楽しいからではなくて、切なさとか悲しみとかを含んでいるような気がする、不思議な作品。 出会えて良かったなと思える一冊。 帯は…単行本だとどんなのが付いていたんだろう? 本屋大賞のことよりも、作品の内容に添っている内容の方がこの本には似合う。 解説はすごく良かった。 作家さんの書いた解説なのに、すごく読者寄りで、読み心地が良かった。
2投稿日: 2018.08.20
