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かわいそうだね?
かわいそうだね?
綿矢りさ/文藝春秋
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総合評価

354件)
3.9
78
141
77
14
0
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    なんでこんなのとまだ付き合ってんの?早く別れろよ!ともやもやしながら読み進めて最後の方は いいぞ!もっとやれ!いいぞ!!ってなりました。

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    日本人的な考えとしては特に強いのかも知れないが、年齢関係なく女性なら共感しかない中編小説がニ編が収録されている。 全女性に読んでほしい。 それぐらい面白く、登場人物に共感すればするほど感じる痛みを胸に懐きながら、最後は女性として人間として成長した姿を晴々として見せつけてくれるので、主人公と自分が一緒に成長した気分になった。 綿谷りささんは久しぶりだったけど、女性の揺れ動く心情を描く才能は天才的だと改めて思った。 自分と女友達を比べて悩む。 あの頃の自分よりも、今の自分が好きだけれど、悩んだ分だけ成長出来たのだろうと気付かされた一冊でした。

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    表題作は、上手い監督が映像化したら面白くなるかもなって感じたけど、オチが弱い。 表題作より「亜美ちゃんは美人」の方が良かった。 妙に自信満々のいかがわしげな男と結婚する美人女優さんがいたが(YさんとかSさんとか)なるほどこういう理由なのかもと思ってしまった。

    11
    投稿日: 2025.10.27
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    理解はしたが納得は出来ない領域ってある。 元カノは友達だからと言って2人で会い続ける恋人が過去にいた身からすると、樹理恵の気持ちが鮮明すぎて読むというより眺めていた感覚に近い。 元カノを傷付けることは避けるくせに、恋人を傷付けることは厭わない。甘えんな。 ラストのタイマンは、どの不良ものよりも熱い戦いだった。 「亜美ちゃんは美人」もすごく良かった。 「かわいい」は世間的なボーダーラインを超していれば好み関わらず上っ面で言えるけど、「おもしろい」は自身の内面スキルも提示することになるのでちゃんとお笑いボーダーをクリアしていないと出てこない言葉だと思うから。 ルッキズムが加速する現代を生きるティーンは読んだ方がいい。

    0
    投稿日: 2025.10.23
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    3周目。1作目は、男脳と女脳の違いが顕著に表れていて、勇気がもらえる。2作目は女性なら誰でも感じた事があるであろう感情がこれでもかってくらい散りばめられてて、読むのに体力を使うが、綿矢りささんの小説では上位に入る。歳をとっても忘れたくない感情が沢山綴られていて、大好きな一冊。 私的にりゅうちんは、ナシ。女々しい!

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    自分も常日頃から、「かわいそう」という気持ちの扱い方はとても難しいと思っていたので、とても興味深く読めました。 イライラしながらも読み進めてみると最後はスッキリして読後感良かったです。 「亜美ちゃんは美人」も面白かったです。

    0
    投稿日: 2025.10.13
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    海外と日本ではこんなにも文化が違うのかと、自分は狭い世界で生きてるんだなと思った。 それにしてもアキヨは奇天烈な女すぎる。 最後に大阪弁で捲し立てる主人公、飾らない姿がかっこよくてとてもよかったしスッキリした。 ありのままの自分を好きと言ってくれる人って貴重で大切だと思った。 いつまでも自分のアイデンティティを大切に生きたいものですね〜 おもしろかった!!

    1
    投稿日: 2025.09.25
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    綿矢りささんの『かわいそうだね?』、とても面白く引き込まれた。 日常ではなかなか遭遇しない修羅場や出来事を追体験している感覚があり、先が気になってどんどん読み進めてしまった。特に「対女性との関係性の悩み」が的確に描かれていて、自分にも心当たりがある分、読んでいて苦しくなる場面も多かった。 一方で気になったのは、タイトルの「かわいそうだね」という言葉が誰に向けられているのかという点。物語は、周囲に頼らず自分の意思をはっきり持って進んでいく強い女性と、外見や甘え上手さによって人に守られる女性、その二人を対比させながら展開していく。最初は「強く誰にも頼らない女性」に向けた孤独への同情の意味かと思っていたが、読み終えてみるとむしろ逆ではないかと感じた。 周囲に支えられて生きる女性は、一見得をしているように見えるが、その生き方は環境や評価に依存していて不安定。その姿こそ本当の意味で「かわいそう」なのではないか。対して、自ら意思決定をして進む女性の姿にはかっこよさを感じるようになった。 ただ、強い女性はやはり損な役回りを担うことが多い現実もあるため、弱さや可愛らしさのある要素も持ち合わせていたいという憧れのような思いも残った。 この作品は、女性同士の関係性や「女のリアル」を繊細に、かつ忠実に描いている。そうした視点を鮮やかに表現できる綿矢りさの小説を、また手に取りたいと思った。

    0
    投稿日: 2025.09.22
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    私は彼女たちみたいな人生を送っているわけではないんだけど、似通った経験は全然ないはずなんだけど、共感というのともちょっと違う、なんとなく知った手触りの感情がくっきり描かれていた。あまりにもくっきりしているから手のひらが痛いくらいだった。 【読んだ目的・理由】人に勧められたから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.1 【一番好きな表現】もちろん私は落ちない。でも代わりに、買ってもらったばかりのリカちゃん人形のさらさらの髪を、はじめて指でなでるときに似た、美しいものに触れられる純粋な喜び、心のふるえがある。(本文から引用)

    0
    投稿日: 2025.09.21
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    激オモ二篇、結末が面白すぎてガーってよんだ 人を好きになること、すきでい続けることって脳のバグだよなと最近悟り出したアラサー

    1
    投稿日: 2025.09.20
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    今までで一番面白く読めた綿矢りさ作品かもしれない。 「かわいそうだね?」も「亜美ちゃんは美人」もどちらもキャラが魅力的。 特に「かわいそうだね?」は好き。 アキヨのキャラもだいぶ強いが、アキヨからのメールをたくさん見たあとの樹理恵の怒涛の内心が駆け巡る様が痛快。 流れるように読んでしまった。 そして、何よりも突撃が最高。 好き勝手やったろやないかと最高。 綿矢りさ作品で描かれる今までずっと心をすり減らして自分を我慢して殺してきた主人公が爆発する様は大好き。 この作品はそれが一番大爆発な気がした。 大阪弁でまくし立てる姿は格好良かったし、清々しかった。 隆大は誰からもやさしい人に見られたいクズで、アキヨは自分の好きしか見てない人。 どちらも好き勝手やる人間の相手なんかの為に我慢なんざしてやるか。 負けたと思いたくない気持ちがよくわかる。 しゃーない、いい言葉や。 アキヨは勝手に幸せにでもなればいい。 「亜美ちゃんは美人」は2人にしかなれない関係性を描いていて好きな話だった。 誰にも理解されなくてもいい。 2人だけがわかっていれば。 それは夫婦関係にも似たものを感じる。 2人だけにしか補い合えないものがある。

    7
    投稿日: 2025.09.19
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     女の感情、女の世界、女にしか描けない小説。 亜美ちゃんは美人は、確かに、美人は女の世界でも、もてはやされ、美人というだけで、一目置かれ。そして、この話でもテニスサークルの、美人とそうでない子への男子の扱い方が露骨。ありがちでムカつく。  でも、期待してこないさかきちゃんや、新しい彼にしか心開けない、亜美ちゃんも、かわいそうな人なのかな。  結婚して苦労してうまく行かずにもしかして離婚するのも、いい人生経験。それを後押しする、さかきちゃんは正解だと思う。  

    1
    投稿日: 2025.09.10
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    初の綿矢りさ作品だけど面白くて一気読み。 綿矢りさの作品って、女にしかわからない独特な空気感をうまく表現してて、本当にリアル。 もしかしたら男性の読者は読んでていまいちピンとこないところもあるのかも?と思ったけど、女性からしたらあの微妙な空気感とか、あるあるすぎる。 表題作の「かわいそうだね?」すごく面白かった。 樹里恵が封印していた大阪弁でまくしたてブチギレれるシーンは痛快で、思わず「よぅ言うた!」と拍手を送りたくなる。樹里恵、スカッとさせてくれてありがとう。 隆大にはアキヨがお似合いですよ。2人ともまじで気色悪。 亜美ちゃんよりも、亜美ちゃんのおまけとしてぞんざいに扱われるさかきちゃんに共感しまくり。 大学時代、わたしは襟足を刈り上げた黒髪のボブにしていたのだが、クラブで可愛いとちやほやされていた女の子も同じような髪型をしてクラブの教室に現れた。すると一つ上の男の先輩に「あの子は似合ってるけどお前のは変や」と言われる最低最悪のエピソードを思い出してしまった。ブスな女には何言っても良いって思ってんだよな、愚かな男どもは。舐めやがって。てか私の方が先にその髪型してたし。アホが。と、心の中で暴言を吐きつつしっかり凹んでる自分が情けない。 亜美ちゃんには亜美ちゃんの苦悩や孤独があるんだろうけど、私は亜美ちゃんの気持ちに寄り添うことはできないなと思った。どうしても「でも、おまけにされてた私よりマシじゃない?」と思ってしまう。さかきちゃんに、あまりに共感できる事柄が多すぎた。 でも、なぜこの子にあんな奴??という疑問は解消されたかもしれない。

    2
    投稿日: 2025.09.09
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    なんとも言えない毒が含まれてるように感じたが、リアルで痛みがひしひしと伝わる。私の中では、小池くんの発する言葉がどれも的確で一つ一つ驚かされた。共感できる話だった。

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    可哀想という言葉の残酷さの本質に迫る__ 綿谷さんの作品のファンになって、2作目を読んでみた この本も人間のイヤーな部分、リアリティあって 超面白い!とくに綿谷さんは会話のリアリティさへの追求心がすごいと思う。 2作の短編だけどすぐ読み終わります。 かわいそうだね? 亜美ちゃんは美人 両方選べないくらい面白かった。 かわいそうだね?は少し現実離れしたお話だけど あみちゃんは美人は日常の女たちの合間で 普通にありそうなお話

    8
    投稿日: 2025.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    彼氏の自分以外に向けられた優しさに対して 良性のガンって表現しててわかる~!となりました その優しさが自分に転移して元カノとの同棲を許し元カノと共存していこうとしている姿が滑稽で強かった

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    うわぁ〜、こんなめんどくさい恋愛したくないよ。 好きになると許容のハードルが下がるのは分かるが、あまりにも主人公の立場がない。 でも、怒りが最高潮になった時の爆発力が凄くて、こちらのもやもやも吹き飛んでいった! うん、穏やかな恋をしたいね。

    14
    投稿日: 2025.08.22
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    結局人は、そのときの立場や境遇によって考え方や捉え方は全く違ってしまうってことか。 だとすれば幸せな人程親切で、不幸な人は卑屈で意地悪ってことになるね。 まあ、そうなのかも。

    1
    投稿日: 2025.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⭐︎3.5 綿矢りささんの文章はやっぱり楽しい!彼氏の家に元カノが住むなんて、どう考えてもありえない状況を理解しようとする樹里絵。そしてやっぱり爆発する樹里絵。彼女がちゃんと自分の気持ちを主張できてスカッとするラスト。 大きな事件が起きたり、驚きの結末が待っていたりするわけではないけどサクッと軽く読める感じがよかった。

    0
    投稿日: 2025.08.07
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    面白かった!!「女」に全振りした女性の図々しさや強かさの描写も上手だし、理性で本音を殺した女性はやっぱり自分に正直な女性に負けちゃうよなって思った。でもすごくスカッとする終わり方だった。

    1
    投稿日: 2025.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かわいそうだね? 友達の恋バナを聞いているようでとても面白かった アキヨと隆大には、大きなバチが当たって欲しいけど、こういう人達ってどこかにいそうだよな〜と思った 亜美ちゃんは美人 こういう女性の心理ってすごく共感できるな〜と思ったし、こちらまで少し涙ぐんでしまった、いいお話しでした、とても面白かった

    3
    投稿日: 2025.08.04
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    かわいいと可哀想は紙一重だなーと思った。 樹理恵みたいに自立してる女性は素敵だと思うけど、やっぱりアキヨみたいにギリギリで、常にふらついてるような女性の方が弱さを感じられて守りたくなるのかな。 読んでる時それが悔しかった、でもやり返せてよかった もう一個の短編、亜美ちゃんは美人はすごく面白かった。私からしたらこっちがメイン‼️さかきちゃんはすごく性格がいいし亜美ちゃんもすごく性格がいい。自分に興味がない人って素敵に見えるよねー 綿矢りささんの小説を読む度に、かわいいは呪いだなーと思う。もしこの世の人が全員同じ顔だったら、人は何で人を好きになるんだろう そんな状況になっても、声とか体型、身長とかで異性としての価値を測られてしまうんだろうか

    0
    投稿日: 2025.07.12
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    りゅうちんにジュリーはもったいない。トカゲ野郎に亜美ちゃんは言語道断。 ジュリーのラストシーンは痛快。未練など断ち切れ〜! さかきが実直な幸せを手に入れた点だけは心救われるが、亜美ちゃんのこれからにおじさんの心が痛む。って勝手に決めつけるのがダメなんだって!

    1
    投稿日: 2025.06.29
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    読んだ。面白かった。なんか何となく誰かを重ねてよんじゃった。きっとここに出てくる女の人はみんなも会ったことがある人たちなんじゃないかな。何でこんなせこい女に。こんな可愛い子が何であんな人と。って思ったこと何回あるかなぁ。でも確実に1回はあるんよなぁ。その共感と新たな視点の驚きと納得とが入り混じってた。面白かった。なんかスッキリもしてる。女の子たち読んでほしい。男の子が呼んだら何を思うんだろう。

    2
    投稿日: 2025.06.27
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    ほんとにむりすぎてちょうむかついたけど、最後よかったすぎる、、必要なときに必要なものがくる、あるいみバイブル

    0
    投稿日: 2025.06.25
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    表題作『かわいそうだね?』は、“まとも”であろうとする女が割を食う物語。 恋人の元カノとの同棲を受け入れなければ別れる──そんな理不尽に晒されながら、誠実に生きようとする主人公に胸が痛む。 フェアプレイ幻想を抱いたままでは、恋愛の土俵にすら立てない。それを知った恋愛が結末が「しゃーない」なのは、「しゃーない」。

    0
    投稿日: 2025.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文章の密度の濃さに圧倒されたが、それが心地よく、ガンガン読んでしまった。 『かわいそうだね?』でも『亜美ちゃんは美人』でも人のことを理解するのも難しいし、自分の本当の気持ちにも到達するのは難しいと痛感した。 どっちもとっても面白かった。

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    「さかきちゃんも途中からキャラを変更することも、怒ることもできず『ひどいじゃないですか』などとおどけてリアクションするも、心では泣いていた。」

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    大切にされるアキヨと、一人で生きていける樹理恵の話「かわいそうだね?」と、みんなから可愛がられる亜美ちゃんと、そのおまけ扱いのさかきちゃんの話「亜美ちゃんは美人」。どちらも鋭い観察眼と心情描写でした。共感しながら、痛みも少し感じながら、面白くて一気に読みました。 「困っていてかわいそうだから」という理由で、彼女がいるのに元カノを自分の家に住ませる隆大はクズ男だなと思ったし、亜美のおまけだから馬鹿にしていいと思ってさかきちゃんに度が過ぎた言葉を言う人たちも本当にひどい。一方で小池の観察眼が鋭すぎて怖かったなあ。

    11
    投稿日: 2025.05.26
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    「だから、必要なギアチェンジでもあるんです。でもふと自分が変わってしまったことに気づくと、さびしい。とりかえしのつかないことをしてしまったと感じるんです。変わって当たり前、自分に正直でいたいなんて、わがままで未熟な考えだ、人はそれを前向きに “順応”と呼ぶ。でもわがままで未熟だからこそ、守りたい部分もある。自分にしか価値の分からない指針を、人の迷惑も顧みずに大事にし続けるのって、ある意味究極のぜいたくですよね。でもぼくは生きるためにその重荷を一つ一つ地面に落っことして、なんとかちっぽけな気球を気流に乗せ続けている」

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    「かわいそうだね?」気持ち悪い三角関係。おかしいおかしいで進む。当事者になると見えないものなのか。と思ったら最後に爆発してくれた。ああよかった。「亜美ちゃんは美人」。亜美ちゃんしんどいな。さかきちゃん好きよ。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    「かわいそうだね?」と「亜美ちゃんは美人」の二篇が収録された1冊。 女子だけではなく、恋愛を経験したことがある人ならみんなが共感できる。怒りの吐口が見つからないようなもどかしいそんな気持ちを言葉にしてくれてる「かわいそうだね?」 生まれ持った才能で自分よりも輝いてる人間。その人間に好かれたら自分はどう接していけばいいのか、才能は良くも悪くもその人の人生、周りの人の価値観を変えてしまうと思わされる「亜美ちゃんは美人」でした。 二篇とも綿矢りささんの独特の言い回しやクスッと笑ってしまうほどの爽快感がありこれは読む以外ないですよね

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かわいそうだね? 樹理恵 百貨店勤め。二十八歳。 隆大 樹理恵の恋人。父親の仕事の事情で子どものころアメリカに渡り、大学を卒業するまでサンフランシスコに住んでいた。 アキヨ 隆大の元彼女。隆の家に住む。求職中。三十歳。 綾羽 樹理恵の後輩。 マイク 樹理恵が通う英会話教室の先生。 メリッサ 樹理恵が通う英会話教室の先生。 亜美ちゃんは美人 さかき 坂木蘭。 斉藤亜美 吉岡 奈々 ソフトボール部。 長野毅 サークルの幹事長。 安藤 小池 亜美研究会。 飯島崇志 亜美の彼氏。 中田 ヨリ

    1
    投稿日: 2025.04.28
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    三宅香帆さんが『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』で取り上げてたので読みました。取り上げてたのは表題作ではない方の『亜美ちゃんは美人』。三宅さんの論評も面白かったけど、本書もどえらく面白かったです。 面白かったのは、この登場人物たちを容易に身近な人たちに投影できるから。もちろん、亜美ちゃんほどの美人は滅多にいないけれども、リトル亜美ちゃんなら各クラスに一人ずつ存在する。そして「美人ってなぜかカス掴むよね」って事象も良く発生する(コンプラ的にアウト?)。 面白いのは、亜美ちゃんは“選んで粕をつかんでいる(諺)“のではなく、好んで粕を掴んでいること。なるほど、美人は孤独なんだな。 表題作は恋人のアパートに元カノが転がり込んでくる話。その設定だけで十分面白いのだが、転がり込んできた元カノは『線香花火がふるえて落ちる寸前の笑顔』を見せるタイプだからタチが悪い。主要登場人物3人の性格設定が絶妙です。こちらは身近にはなかなかいないタイプだったけど、主人公の樹理恵のキレた後の言動にスッキリしました。

    10
    投稿日: 2025.04.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1話目、かわいくてよわそうだけど強かな女性っているよなあって思う。甘えられる強さというか、女を武器にしてる強さというか。まあでもそんな元カノに固執してるくず男なんて別れて正解! 2話目、美人の苦労と美人の友達の苦労。愛されなれすぎてて好かれていないから好きって言う感覚はうーんそうなのかと思ったけど、亜美ちゃんの彼氏はどうしてもおすすめできない気がする、、 私がさかきの立場だったら、どうしたって絶対止めるかなあ かわいそうがかわいいの派生っていう解説の話が面白かった

    1
    投稿日: 2025.04.18
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    綿矢リサさんの繊細すぎる文章ほんとに大好き。 最初の短編の結末に拍手喝采、爽快感を感じ、 最後の短編中二人の友情に感動した。

    1
    投稿日: 2025.04.17
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    「かわいそうだね?」…おもしろかった。「かわいそう」っていう軸でずっと話が続いていくのがおもしろい。20代前半とかで読んでたらもっとおもしろかったと思う。もう私は年を取りすぎてて、共感というより「こんなこと考えてたころもあったな」と思ったし、アキヨを手強いとはまったく思わないし、主人公が「一人でも生きていける」ようには見えず、むしろ繊細だと思った。そう思う理由は、絶対に私がおばさんになったから。20代で読んでたら、最高!!って叫びながら床にゴロゴロ転がって身悶えたと思う。 「亜美ちゃんは美人」…おもしろかった。ラストが意外でよかった。さかきちゃんが魅力的で大好きなので、最後らへんの小池くんが亜美ちゃんを分析する素敵なセリフはさかきちゃんから聞きたかった。美人が微妙な男を選ぶことってよくあるけど、自分の友人知人を見ると、全員が亜美ちゃんみたいな理由ではないだろうとは思った。

    0
    投稿日: 2025.04.08
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    2025/3/16 再読。 こちらも10年ぶりくらいに再読して、意外と印象が薄かった。当時は面白かった記憶。 『かわいそうだね?』★2 まあ穏やかで正義感に溢れたようにみえるけどやってることはクズ男って感じで両方を得ようとするどっちつかずな態度にはイライラ。 『亜美ちゃんは美人』★3 ずっと誰からも愛されて羨望の眼差しを向けられ続けてきたからこそ、つれない人に惹かれてしまい、その人と生きる道を選ぶという苦労が目に見える選択。美人であるがゆえの孤独や苦悩とその隣で長い時間を共にしてきた"親友"の苦悩や葛藤。どちらか一方じゃなく両方描かれているのがよかった。

    1
    投稿日: 2025.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    綿矢りささんの本は表現がうまくて面白いです。 このお話にも、読んでいるだけでその状況が頭に浮かんでくるようなリアルさがあった。 かわいそうとかわいいは紙一重だ。 外見が可愛いと、それ以外の部分が十分に備わっていないだけで一気に「なんかかわいそう」になってしまう。そういう人間の心理が上手いこと表現されているお話だった。 自分の「かわいい」という言葉の深層心理に「かわいそう」が存在していないかどうか見極めてみようと思った。

    1
    投稿日: 2025.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【かわいそうだね?】 主人公のバリキャリと、 交際中の彼(アメリカ帰りで元カノが就職するまで家に匿うとか言ってる)、 彼の元カノ(実家はあるのに行くあては無いとか言って純粋ぽい顔して元彼の家に転がり込む) この三角関係がどう保たれるのか、崩れていくのか 段々彼の元カノに心を許す主人公と、うっすら渦巻く黒い空気感、彼と元カノの本性が明らかになるまで序盤は耐えのムードなのにだんだんきつくなってくる。 うわー、ありそーって感じ 【亜美ちゃんは美人】 主人公のさかきちゃんと、いつもさかきちゃんより目立ってしまう美人な亜美ちゃん 高校生時代から大学生時代までずっとさかきちゃんは内心ずっと亜美ちゃんのことが好きじゃない でも表面的にはずっと亜美ちゃんと上手くいくように取り繕ってる 内心の嫉妬も大学生になり彼氏が出来ると感じなくなる。と言っているが以前までの恨みが無くならないのが明らかになるのが社会人編 明らかにやばい奴と結婚したがる亜美ちゃんを応援しているフリして復讐しようとする。自分でもその復讐心に気づかないようにしてるみたいだけど、 最後の結婚式で写真撮影する時に「いままでで1番幸せな瞬間っていつ?」と聞くのがいやらしい

    1
    投稿日: 2025.03.10
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    なんとなく自分の中で、小説というのは少し現実離れしているような印象があったけど、この作品は非常にリアルで主人公の考え方や感じ方が、スルッと心に入ってくる描写ばかり。リアルなので、小説を読んでいるというより、知り合いの体験談を聞いている、という気持ちになりました。 かわいそう、という表現は、場面や捉え方によって、なんとなく人を見下すような表現になってしまう。困っているから助ける、と、かわいそうだから助ける、は同じようで、私の中では何故か、前者の方が心の底から助けてあげたいという気持ちを感じてしまう。後者には、何故か憐みを感じる。だから、かわいそうという言葉を口に出すことは控えているし、これからもきっとそうするけど、かわいそうという気持ちがあってこそ、次の段階の助けたいに繋がること、かわいそうだから助けるも困っているから助けるも、どっちも同じ、親切心と激励であるであると、自分の中での捉え方が更新されました。「かわいそう」には様々な捉え方があるから難しく、しかしその反面、多くの可能性を秘めている柔らかな言葉であると感じました。 最後の樹里恵好きだったなー。もっと行け!と応援の気持ちすら湧き上がってきた。自分が我慢する事で物事は表面上では上手いことやっているようにすることができるけど、そうやって嘘を付くより、最後の樹里恵のような行動が、カッコいいと思った。女は去るもの追わず、図々しく、度胸がある方が圧倒的にステキ。全ての物事において通用しないかもしれないが、恋愛においては特に!

    4
    投稿日: 2025.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    樹理恵、よくやった。 最後はそう思ってスッキリしました。 アキヨみたいな女っているよね… 女から見た嫌な女のいい例でした。 隆大みたいに誰にでも優しい男って 結局回り回って誰かを不幸にしてる。 ギリギリまで歯痒い気持ちで読みましたが 最後スッキリできて面白かったです。

    3
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この小説を読んで、我々女子は引き戻されるのだ。幼く未熟で、まだ他者と自己を切り離せておらず、相手と自分の境界を掴めていなかった時代に。 一目を置かれるような可愛い子と友達になりたい。その子と行動を共にする事で、自分の価値も上がったような気になったのも束の間、次の瞬間には周囲からの視線や扱われ方の違いによって、残酷なほど正直な差を思い知らされる。 不毛な出来事に、いちいち傷ついていた日々。 そのうち大人になるにつれ、相手と自分を切り離して捉える事が上手に出来るようになっていく。 とても可愛らしくて、異性からもてはやされていた彼女の言葉を思い出した。 「私は女の友達が出来ても、必ず離れていかれちゃうんだよね」   容姿というのは厄介なものだ。 皮一枚剥いだその先に、どんな孤独や悲しみや苦悩が渦巻いていようと、容姿が良いということでそこで興味は時に尽きてしまう。

    0
    投稿日: 2025.02.20
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    くすっと笑える部分もあり、恋愛小説のようななんか考えさせられる小説でおもしろい。 冒頭の樹里恵のレストランでの妄想がけっこうツボった。私もこういうこと考えるときあるなーって。 この小説は男性におすすめかもしれない。 女性はこんなこと思わないし、と思うかも。 男性だから女性ってこんな感じなんだと勝手に思いこんで読めるのがいい。

    10
    投稿日: 2025.02.19
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    うまーい! 三角関係やん?もやもやしながら、別れられない。でも男にはいい顔しちゃう。自分の方が大事だと思ってくれてるよね?と思いたい。近しい人に聞いたらアホちゃうか、やめとけと言われるのが分かってるから、相談もできなくなる。最終、男のケータイメッセージ履歴をこっそりチェックして、絶望の極みを確認してキレ散らかす笑 キレ散らかせて良かったわ。 そこはスッキリしたわ。 男ってみんなこんなもんかね。 二股かけといて疲れたとか、辛いとか言うてんなよ。死んだらいいわこんなやつ。っていうのがゴロゴロ転がってるんやろな。

    1
    投稿日: 2025.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    綿谷りささんの本を初めて読みました! 後半になっていくにつれて面白くてすぐに読み進めちゃいました。後半の修羅場のシーンがスッキリしたというか面白かったです笑

    1
    投稿日: 2025.02.17
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    どう頑張っても適わない女を見つめる、女の話が二つ。 あるなあ、こういうの、と思いながら読み進めつつ、それ以上の感情は生まれなかった。 解説にもある通り、まとう衣服や言動を詳細に描くことで登場人物の人となりをありありと表現されている。 あまりにナチュラルな職人芸で、 享受していることすら全く気づけなかった。 なんなら直接の心理描写が少ないので、「なんか筆致が詰まってて回りくどいな」とか思ってたくらい。 察しの悪い自分にあほか、と自分の頭を叩きたくなる。 綿矢さんは天才。 合う合わないは人それぞれ。 起承転結、というより綿矢さんの観察眼とならではの表現力を楽しむ本。

    1
    投稿日: 2025.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「かわいそうだね?」 私ならそれは許せないなぁ…と思いながら読み進めた。 でも好き過ぎて、許す理由を探して 自分で言い聞かせてしまうってのも恋愛にはあるよなぁ、と。 最後はスッキリ。 「亜美ちゃんは美人」 美人な亜美ちゃんと一緒にいるさかきちゃん。 こちらが特に印象に残った。 亜美ちゃんばかりに視線があつまり サークルの飲み会で名前をちゃんと覚えてもらえなかったり酷い扱いを受けたり、 さかきちゃんと一緒にもやもやしながら物語は進む。 そして終盤、亜美ちゃんがさかきと崇志を選んだ理由が考えてもみないことだった。 私は亜美ちゃんのような立場を経験することはないけど、 こういうこともあるんだ。 でもあの人がなぜこの人?みたいな現象は確かに見かけるなぁ。 そして驚いたのがさかきちゃんの名前。 女友達の中で、苗字で呼ばれる子と(下の)名前で呼ばれる子のキャラ(周りからの扱い)の違いってあるな…と。 深く女性の関係性に踏み込んでいて興味深かった。

    1
    投稿日: 2025.02.03
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    この主人公アホなのか?と終盤まで思っていたが、最後自分の気持ちをぶちまけて痛快だった。彼氏が最初から最後まで殴ってやりたかった。

    2
    投稿日: 2025.02.02
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    二つの物語で構成されていたけど、後半の「亜美ちゃんは美人」がすこぶる面白かった。私は学生生活を通して、類は友を呼ぶというより、意図的に人は外見で友達を決めるっていうことがわかった。周りから見れば、誰もが羨む憧れの対象、人生何不自由なく暮らしていけるだろうと見られるかも知れないけど、恋人からも友達からもステータスとしてしか扱われない辛さは周りが思うより厳しいものなんだろうな。だから最後の終わり方は個人的に凄くハッピーエンドだと思うし、何よりいっつも比べられた主人公の成長も見られて良かった。周りからの態度の差から表れるルッキズム社会の残酷さが、美人な亜美ちゃんと常に比べられる主人公のリアルな感情を通してよく描かれていてそこも共感した。

    2
    投稿日: 2025.01.30
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    綿谷りさは合わないから読まないと決めてたのに、家族間で読んだ本を回してるから、ついつい読んでしまった。 起承転結のない 1人語りのような作風が、私には無理。 女性の心情を描いているから、ある世代の女性には共感できて、ツボなのかも とは思う。 でも、こんなに切りとられて 1人語りされてもなぁ。 自分から、日常から別の世界に飛ぶのが,私の読書の楽しみ。

    0
    投稿日: 2025.01.26
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    今の年齢だからか「わかるわかる」と共感できる点もあり、女性同士の関係で「こういう見方ができるのか」と新しい発見もあり。2つの作品とも面白く、一気に読み終わりました

    0
    投稿日: 2025.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    百貨店で働く樹里恵は隆大という帰国子女の彼氏ができ誇らしく幸せな毎日を送っていたが、ある日龍大が元カノのアキヨを家に住まわせたいと相談してくる。 アキヨは隆大とともにアメリカから帰ったが職がなくお金も住む場所もなくて困っているし、身内のような存在だから助けずにはいられないという。 本当は反対したいが嫌われたくない樹里恵は、寝る場所を別にする・就職が決まったら出ていくなどの条件をつけて同棲をしかたなく許可する。 アキヨのことを可哀想と思い込んでみたり、同僚や英会話講師に相談したりして、樹里恵なりに心の折り合いをつけようと努力する。 しかし、堪えきれずに二人の住む家を当然訪問したり、隆大のメールを覗き見したりするうちに、ついに 樹里恵は耐えかねてアキヨと正面対決する。 (かわいそうだね?) さかきちゃんは高校の入学式で亜美ちゃんというとても可愛い子に声をかけられる。 周りからの羨望の眼差しを受け、この子と友達になることはメリットになると判断して付き合うようになりのちに親友となる。 しかし、いつも比較されて自分が劣って見えること・亜美ちゃんはちやほやされ慣れているため天然で全く悪気がないことに徐々に嫌気がさしてきた。 別の大学に進んだ亜美ちゃんはわざわざインカレとして同じサークルに入ってきたが、さかきちゃんも彼氏ができたことで心に余裕ができ、適度な距離で付き合えるようになった。 その後、就職し疎遠になった二人だが、亜美ちゃんから彼氏を紹介したいと連絡を受ける。 歴代の彼氏は皆かっこよく優しそうな人だったため期待して会ってみると、その男は予想と全く違う見た目・振る舞いをし、さかきちゃんを驚愕させる。 (あみちゃんは美人) どちらの話もどちらかといえばそりゃ主人公に共感したが(アキヨや亜美ちゃんには当然できない)それでも出てくる人物誰にもいまいちなりきっては読めなかった。 それは、私がサバサバキャリアウーマンでも、ハキハキして弱い子を守ってあげるキャラでも、天然人たらしでも、高嶺の花でちやほやされ慣れているわけでもないからだろう。 それでも、女子なら(特に女子校出身ということもあり)ほとんどの人があるある〜と思いながら読める話だと思った。 1作目はまず、隆大が一番むかついた。 いくら帰国子女だからって元カノと同棲したいとか、元カノを身内のように扱う時点で無理。 ここは日本、郷に入っては郷に従え。 女の嘘にまんまと騙されて、はっきりと断れず二人の女を中途半端に囲って、今後もいろんな苦労しそうだから絶対結婚したくないタイプ。 アキヨは天然でやっているとしたら嫌いなタイプの女すぎたけど、なんとしても隆大を仕留めたいという執念と打算での行動とわかって逆にちょっと好感。 ここまで大胆に遠慮なくアピールできる女は強い。 樹里恵も途中までは猫をかぶっていたが、最後に関西弁を解放してやりたい放題ぶちかましてくれてスッキリした。 2作目は、入学式で容姿や立ち振る舞いを見定めあって素早くカースト内での立ち位置を決める感じに覚えがありすぎて苦しくなった。 そして、可愛い子といることがステータスになること、損得で友達付き合いをすることがあるのもよくわかる。 途中まで亜美ちゃんにイライラしたし、結婚相手がなんでこんなやつ?と思いながらも自身の過去の色々を亜美ちゃんに重ね合わせてざまあみろと思ってしまった性格の悪い私だけど、なぜ亜美ちゃんが今の彼氏を選んだか、さかきちゃんと親友でい続けたかがわかった瞬間に見方が180度変わった。 美人には美人の苦労があるんだなあ。 2作とも後半の追い込みが気持ち良すぎて、久しぶりに前のめりにページをめくってあっという間に読み終えてしまった!

    0
    投稿日: 2025.01.22
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    女友達の話を聞いているような感覚で共感したり嫌だわー!と思ったりしながら読めた。 彼氏の家に元カノが住むとかありえない。でも主人公が自分を納得させるように動くのが健気だった。違和感を感じても、あれ?自分がおかしい?と思ってなんとか納得させようとするのも、だけど不満が溜まっていくのもわかりすぎる。だから、最後想像していた以上に荒れてくれてほんとうにスッキリした!!大阪弁のガラの悪さもめちゃくちゃ良いスパイスだった。 自分はきっとそこまでの行動はできないから、おなことが起こったら溜めすぎる前に早く別れるようにしようと思う。

    4
    投稿日: 2025.01.19
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    彼氏が元カノと一緒に住んでるなんて嫌すぎる!! 自分を認めてくれない人を好きになる気持ち、少しわかる気がした…自分が恵まれていながらも、孤独な気持ち…

    0
    投稿日: 2025.01.11
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    うわ、おもしろいと終わった後で声を出したくなった。途中までは「もーーーー!全然わからん!」って感じだったのだけど、ラストスパートにかけて、ぐわっと急加速していって、はあ……読んでよかったとアトラクションに乗った後のような感覚を覚えました。

    6
    投稿日: 2025.01.08
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    元カノと一緒に住む彼氏…気づいたらなんだか主人公の女友達になったみたいな気分で読んでいた。終わり方も良かった。 二編目の『亜美ちゃんは美人』が特に気に入りました。好きなセリフが複数ある。幸せって何か、恋って何か、どんな人が一番綺麗だと思うのか…最後は泣いてしまいました。

    0
    投稿日: 2025.01.08
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    「ねぇ、待って。彼氏に無職の元カノの仕事が決まるまで家に居候させる、それが許せないなら別れるって言われたんだけど。私どうしたらいい?」と SNS にでも投稿されようものなら「そんなクズ男今すぐ別れろ」の嵐になって大炎上しそうなはじまりにモヤモヤしながら読み進めた。 元カノもイラつくけど何より彼氏に腹が立つ。主人公・樹理恵は元カノの厚かましさに気を揉むけれど、運転の仕方ひとつ取っても彼氏が樹理恵のことを大切にしている様子が伝わってこなくて辛い。「マジでこの男のどこがいいの?」と歯軋りしながらも、綿矢りささんの紡ぐ言葉の美しさに惚れてどんどんとページを捲ってしまった。ラストの樹理恵の選択が好きだった。 もう一篇、「亜美ちゃんは美人」はとびきり美人の友人といつも比較され、複雑な感情を抱く主人公の物語。 どちらの作品も繊細で複雑でままならない女同士の関係性を見事に描いた傑作。

    2
    投稿日: 2024.12.31
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    こっちの装丁ではなくお花と折れたパンプスの装丁がよかったな。 イライラさせられるイヤなオンナの話かと途中まで思ってたけど意外と楽しく読めた。 途中まで皆んな嫌いだったけど、最後は樹理恵だけ 幸せになって欲しいと思った。 アキヨも隆大もホント嫌いだわ。そんなヤツとはサッサと別れちゃえってずっと思ってた。 亜美ちゃんは美人 美人って幸せになれないの? ぃゃ、本人が幸せだと思ってるんだから いいんだ。 いいんだ。よね。

    0
    投稿日: 2024.12.30
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    なんかモヤッとしてしまったとき、このモヤッが正しいモヤッなのか普通はスルーするはずのモヤッなのか分からなくて混乱してしまうことって誰しもあると思ってる。あ〜その気持ちわかるよ〜!わかっちゃうよ〜〜!!と思いながら読みました。こういう感じ、綿矢節炸裂!!!という感じですごく好き。「女ってめんどくさい」みたいなキャッチフレーズついているけど、あんまり性別関係ないんじゃないかな〜とは思った。主人公もめんどくさいけど、周りの男女も割とめんどくさいひとばかりで、うわ〜この人間くささがクセになる…と噛み締めてます。

    0
    投稿日: 2024.12.28
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    「クリスマスはその年の通信簿」という一文が、とても印象的だった。 キラキラと輝く街の雰囲気を見ると、なんだか自分を責めてしまう自分がいて、もともとクリスマスは苦手だったのだけれど、そのときの感覚は、多分終業式に通信簿をもらう学生の頃の感覚に似ていたからだと、妙に腑に落ちた。 綿矢りささんが描く女性たちは、共感もできるけれど、嫌悪感も感じる、絶妙な塩梅で描かれているなと思う。嫌悪感を感じる理由は、自分が目を背けてきた感情が、的確に表現されているからなのかもしれない。 自分のことを棚に上げて読めたら、どれほど爽快で、面白いだろう。

    2
    投稿日: 2024.12.27
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    特に「亜美ちゃんは美人」のほうが刺さった。ずっと読んでみたい作家さんだったが、読んでよかった。とっつきやすい文章なのに、繰り返し声に出したくなる表現があり、また言語化されない感情を浮き彫りにする技術がすごい。

    0
    投稿日: 2024.12.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった!! アキヨみたいな女めちゃくちゃイライラするのだが、最後私が思った以上の言葉で畳み掛ける主人公にスカッとしすぎた笑 「ねえ、人生計画じゃないのよ。明日よ、明日のことさえどうなるか分からなくて、足がすくんだことってある?」 「ありません。そんな風に追い込まれないように、毎日頭を使って律儀に生きてるから」 かっけ〜。 綿矢りささんの言葉選びすごい。

    0
    投稿日: 2024.12.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もーね!イライラしながら読んでたの最初。なんなんだこの男は!!こんな、元カノとの同居を見守ってくれだなんて頭沸いてんのかと。許せないなら別れるなんてショックだよね、なんとか受け入れようと頑張っちゃうよね。アキヨさんは訳ありだし、同情せざるを得ないところもあるし。でも無理だよね。積もり積もっての最後のブチギレはすっきりしました。しゃーないよ。この男はだめだ。前向いてこ。

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・かわいそうだね 「元カノと住むのを受け入れられないなら別れるしかない」と言われた時に、振られたも同然だったはず。失恋を受け入れられない主人公に終始イライラした。登場人物全員好きになれない。 ・亜美ちゃんは美人 こちらの話の方が色々考えさせられ、自分の好みの作品だった。 新歓のサークルの人達が酷すぎて、またこの話でもイライラさせられるのかと思ったが、山登りサークルに入った辺りから流れが変わってきた。 さかきちゃんが幸せになることで、亜美ちゃんを受け入れられるようになってよかった。 さかきちゃん目線で語られていたから後半まで気付かなかったけど、亜美にも亜美の孤独があって当然だよね。複雑な関係だけど、2人は本物の親友になれたと思う。 あと、小池くんが話していた変わっていくということ。自分は変化するのに、他人の変化は受け入れられないという部分にはハッとさせられた。

    0
    投稿日: 2024.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『亜美ちゃんは美人』 さかきちゃんと亜美ちゃんのお互いへの感情がなんだか愛おしくて、すき さかきちゃんが亜美ちゃんの結婚に対して真っ向から否定せず、亜美ちゃんの気持ちをずっと考えているのが、亜美ちゃんに対して複雑な気持ちがあったにしろやっぱり親友だと思った あとは個人的に「変わってしまう」ことに対する小池くんの話がすごく心に残った、1番好きな部分かも

    0
    投稿日: 2024.12.07
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    「亜美ちゃんは美人」「春に咲くすべての花は、亜美ちゃんの形容詞だ」という美しい文面から、最後に明かされるサカキちゃんの名前が蘭というくだりの綺麗さにとても感動した。とっても面白かった。

    1
    投稿日: 2024.12.04
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    元カノと今カノ。 美人な親友と、引き立て役にされてしまう彼女。 そんな2組の女性の関係がテーマ。 前者は仁義なき戦いが、後者は複雑で不器用な関係が描かれる。 出てくるオンナたちの描写がまーリアル。 特に身なりだったり、学のなさの表現に作者の観察眼と表現力が活きていたかも。 ちなみに実写ドラマ化の折には、元カノと壮絶なる死闘を繰り広げる今カノ役としてファーストサマーウイカさんが起用されることが私の中で決定しています。笑

    1
    投稿日: 2024.12.02
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    アキヨと隆太に対して、フラストレーションが溜まった。アメリカ文化をいいことに曖昧でいいとこ取り。ズルいよう〜 隆太の部屋を荒らしていくシーンは爽快だった。もっとやれーー!って感じで、自分の意地の悪さが垣間見えたけど、、笑 最後はもっとはっきりとしてほしかった。。かな〜 少しモヤモヤが残ったまま終わってしまった。 きっとこれも私の意地の悪さがでている。。笑 もっと不幸になれ!!って思ってしまったよ。。

    0
    投稿日: 2024.12.02
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    綿矢りささんの作品を読むのは『ひらいて』に続いて2作目。とても面白かった。 「困っている人はいても、かわいそうな人なんて一人もいない。」 いい言葉。そもそもかわいそうかどうかなんて他人が決めることじゃない。 『亜美ちゃんは美人』も好みの作品だった。 亜美ちゃんが崇志さんを好きな理由がわかったとき、なんだか切なくなったと同時に、さかきちゃんと同じで支えたい、応援したい気持ちになった。どんな人も、その人なりの苦悩や孤独がある。 綿矢りささんワールド、すごく好き。

    0
    投稿日: 2024.11.29
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    《かわいそうだね?》あらすじだけでモヤモヤする物語楽しめるのかと思っていたら、他人事だからこそ楽しめました!ネタもあってちょっと笑えた 《亜美ちゃんは美人》 美人と親友だとこういうことがあるんだろうな~ととってもリアルに描かれており面白かった どっちも表現がリアルで面白くて読んでて楽しかったです!

    0
    投稿日: 2024.11.25
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    「亜美ちゃんは美人」が面白かった。誰からも愛されるが故に、自分を愛さない人を渇望する亜美ちゃんと、そんな亜美ちゃんを憎みながら愛しいと思うさかきちゃんのお話。 イカれてそうな亜美ちゃんの彼氏が、彼なりにちゃんと亜美ちゃんを大事にしているのも良かった。

    0
    投稿日: 2024.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題になってるお話は終始腹が立って でも合間合間の主人公の考え方はすごく考えされたし、最後のしゃーないがすごくよかった。 わたしは二章目のあみちゃんは美人がすごく好きだった。最後泣いてしまってた。 親友だね。すごく。

    0
    投稿日: 2024.11.24
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    「かわいそうだね?」と「亜美ちゃんは美人」を収録。 「かわいそうだね?」では、幸薄そうながら裏表のない天然な女が、彼氏の元カノとして登場する。本人に会えば悪気はないことは分かるのだが、それはそれとしてその存在自体が主人公を苦しめる。 「亜美ちゃんは美人」では、類まれなる美人であり人の気持ちに鈍感なところのある「亜美ちゃん」が主人公の親友として登場し、またもや天然な女に苦しめられる話かと思いきや、すこし趣きがちがう。亜美ちゃんが初めて好きになったという彼氏を紹介されるくだりから、「かわいそうだね?」とは完全に違う流れであることが分かってくる。 二篇を通して感じたのは、綿矢りさの、女の子たちへの愛しさと、ややねちっこさを含んだまなざしだ。綿矢りさが美人側であることは間違いなく、そんな綿矢りさの描く美人像を興味深く読んだ。

    1
    投稿日: 2024.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    共感ポイントが多かった。 学生時代の自分を思い出して、ぁあ…痛い痛い…ってなった。 かわいそうだね? かわいそうって思わないと共感できない、、分かる… 自分が登場人物のアキヨにもジュリエにも重なる部分があるような気がして、怖い。 1回目の家の突撃後アキヨのことをかわいそうって思って許した時、かわいそうって思ってることがアキヨに伝わって、アキヨは心で悪態ついてただろうな…と思った。 亜美ちゃんは美人 自分が満たされていないと嫉妬してしまう、、分かる…。 さかきちゃんが苗字でずっと呼ばれていたことに衝撃。 自分だったら、満たされていたとしても寄り添えるのかな…わからない… 解説の、『今は身分制度じゃないのに容姿の優劣で新しい身分制度を作りたがる』というところが確かに自分にもそういう意識がある……と思った。

    0
    投稿日: 2024.11.17
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    身近な女性によって、モヤリとした気持ちを抱える女性2人が登場する。 ただ、どちらの話でも暗い気持ちのまま終わるのではなく、ラストにかけて主人公の気持ちに変化が生じたり、殻を破る展開があるなど、明るい未来を想像できるストーリーになっていたのがとても良かった。

    0
    投稿日: 2024.11.17
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    大好きな作家さんということもあり、購読して良かった!と思えた。 綿谷りさ節が出ており、主人公に対して少し妄想癖なところが理解できたり、考えすぎろ!と思いつつも何故か寄り添いたくなる。 2作目については、最後までことでモヤモヤが晴れた気持ちになれる。また、自分は実生活においても主人公のように俯瞰的に自分や他者を見ることができるだろうかと考えさせられた。

    0
    投稿日: 2024.11.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ぐさぐさとくる女という生き物。 私は主人公よりの女なので余計に嫌な気持ちになってしまった……。結局勝つのはこういう女。

    0
    投稿日: 2024.11.06
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    全員にムカつきながら、読了。それでも主人公には共感してしまう部分もあった。主人公の内面の描写が多いからかも…?男の人が読んで楽しめるか謎。

    0
    投稿日: 2024.10.29
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    女の子のあるあるを読んでるなぁ、でもわたしには起きたことないなぁと思いながら読みました。 男性がちょっとクズ?なのかわたしと恋愛観が違うからなのか、本なのにちょっとイライラしてしまった。 小説としては面白いです!

    0
    投稿日: 2024.10.27
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    女友達特有のほんとに親友と呼べるかわかんないけど相手にしてあげたことも思い出せないけど仲良くしてる仲がリアルだった そして共感できるからかすごく読みやすかった✨️

    0
    投稿日: 2024.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「愛に価値がなくなったと言い切らなくては立ち去れないのは、 どうしようもない弱さだけど、でも心だけおいて去ることのできるほどの強さはどの女でも持てるものでは決してない」 私の最も共感できた文章 樹里恵が彼のケータイで元カノとのメールのやり取りを盗み見てる描写は 読者の顔が想像できるくらいでした 読んでて苦しくてむずむずするところが多いですが 女の子が誰しも感じたことのあるなんとも言えない感情を丁寧に言語化してくれてるのがすごいし 痛いほど主人公に共感できる

    6
    投稿日: 2024.10.16
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    痛い、けど どこかで知ってる感覚 自分の醜いところも かわいいじゃないかと、思える。 まだまだ発展途上の年齢に読めて良かった。

    1
    投稿日: 2024.10.14
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    女として、 途中途中心を締め付けられながら読んだ。 苦しい、けどわかる。 経験したことないけどし得る状況。 男1人介した別の女はキツい。 美人カーストもキツい。

    0
    投稿日: 2024.10.13
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    どちらもありそうで無さそうなシチュエーションだけど、すごく面白い。前編の同情心と『火垂るの墓』を重ね合わせるのが秀逸。後編の友情の真実というのも興味深い。

    0
    投稿日: 2024.10.11
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    高校生の時に、インストールを読んで以来の綿矢りささん。当時、同世代ですごいなぁと思いつつ、輝かしいあまり遠ざかっていた笑 『かわいそうだね?』 読んでる時はそうでもなかったが、読後、思い出して感想を綴りながらモヤモヤした。〇〇のため、〇〇だから、、、とみんな自分勝手。最後に部屋に乗り込むシーンがあっても、結局、わたしのモヤモヤは晴れなかった。 だけど、火垂るの墓を出してくるところはすごいなぁと思った。 『亜美ちゃんは美人』 表題作より、こちらがお気に入り。 美人で自由そうに見えるが、誰からも愛されるという究極の寂しさを知っている亜美ちゃん。そんな亜美ちゃんの孤独を間近で見てきたさかきちゃん。そんな2人の友情。 崇志さんが亜美ちゃんを迎えに、さかきちゃんのマンションを訪れたシーンが良かった。

    1
    投稿日: 2024.10.02
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    初めての綿矢作品。女の世界を生々しくも瑞々しく描く才能に惹かれました。 円満な女社会なんて成立しないし、みんなハッピー私もハッピーとはいかない複雑さを見事に表現している。 「亜美ちゃんは美人」を目当てに読んだけど、「かわいそうだね?」がよかった。途中モヤモヤしたけどラストの爽快感に、ここまで読んでよかったみたいな読破ハイになれた。

    7
    投稿日: 2024.09.29
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    二篇収録されているが、どちらも女性なら共感も理解もできるようなお話。男性には難しそう。 綿矢りさらしく、現代に生きる二十代、三十代の女性像がリアルに描写されていて、なんとなく気が重くなる。

    0
    投稿日: 2024.09.28
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    元カノとの同居を認めないなら別れる っていう彼氏。かわいそうな人をほうっておけるの?みたいなこちらまで罪悪感を背負わされるような感覚。。。好きだからというか失いたくないから飲み込む気持ちと、、、。 煮えきらない彼氏は恋愛感情は元カノにないと本人目の前で豪語するが、ホントのところ どうだったんだろうと謎は残る。。。 時間はむだにしたけで最後に言いたいことを言えてよかった。 亜美の話も面白かった。美人の引き立て役の辛さ。周りの見透かす目も辛かった。。。 美人て孤独なのね。。。亜美オタクの人の分析力がすごくてツボだった。 これからの、友情が楽しみ、かな。

    5
    投稿日: 2024.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公が自分を変えてまで、彼氏と元カノの事を理解しよう、好きになろうと努力してる所が健気なんだけど、フラストレーションも溜まっていく。 あんたほんまにそれでええのか...?って心配させといての、ラストでの大爆発。 めっちゃ気持ちいい。 パートナーに対して違和感があるけど、なかなか別れに踏み出せない人にオススメしたい。 しゃーない、次いこ次!笑

    7
    投稿日: 2024.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作「かわいそうだね?」 樹理恵と一緒に大恋愛と大爆発と大失恋をした。完全に私たちは同化していた。ラスト、気持ちいい〜!!こんなに爽快な恋愛小説いつぶりだろう?メールを見た時のショックさも、自分がまさに実体験として味わっているかのような錯覚が起きるほどだった。大阪弁、かっこいい〜!! 「亜美ちゃんは美人」 ひたすら亜美ちゃんの美しさの描写にほう…とうっとりする作品。何故この子がこの人と?!という疑問がゆっくりと溶けていくような感覚。美人って寂しいものなのか。 そう考えている時点で亜美ちゃんのことは理解しきれていないのだろう。

    31
    投稿日: 2024.09.19
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    綿矢りささんの小説を読むのは初めてだが、題名の『かわいそうだね?』も同時収録の『亜美ちゃんは美人』もどちらもおもしろかった。 『かわいそうだね?』 彼女がいるのに元カノと同居している隆大の行動には大きな違和感を通り越してイライラさえも感じる。樹理恵が龍大と元カノのアキヨの二人の関係をいろいろ想像してしまうのも仕方がないと思う。「俺は樹理恵だけを愛してる。できれば別れたくない」なんてあまりにもムシが良すぎる。現在愛しているのは樹理恵のはずなのに、「アキヨといっしょに住むことを樹理恵がどうしても嫌なら、別れるしかない」と言う隆大の気持ちがわからない。最後に彼女がキレて大阪弁でアキヨと隆大に自分の気持ちを爆発させるところは気持ちよくスッキリした。 『亜美ちゃんは美人』 亜美ちゃんは誰からも好かれる美人。さかきちゃんも美人だが、亜美ちゃんのそばでは引き立て役になってしまう。亜美ちゃんに対して劣等感を持ちながらも、ずっと友達でい続けるさかきちゃん。自分のことを全く好きじゃない男性に惹かれてしまう亜美ちゃん。2人の苦悩が伝わって来る小説。容姿による学校内でのカースト制も彷彿とさせる。 心に残った言葉 ・自分の知らないところで事態が進んでいることほど、恐ろしいことはない。いろいろ想像してしまうから。P49 ・相手も自分も傷つけるかもしれない素直な疑問は、発するより飲み込むほうが楽なのだけれど、うまく消化するのが難しい。P50 ・〝かわいそう〟という言葉は嫌われがちだ。私たちの心には、この言葉に該当する感情が確実にあるのに、なかなか使いたがらないし、使われることも嫌う。P70 ・困っている人を見かけたときに湧く、自然な同情の気持ちを〝かわいそう〟と呼ぶのは、間違っていないはず。この気持ちがあってこそ、次の段階の〝助けたい〟につながる。同情だろうが偽善だろうが、行動を起こすことで誰かが救われる。P70〜71 ・言わずに察する文化で支え合っている私たちは、そのルールを無視する人間に接すると、著しく憤慨して疎外する。憤慨は動揺の裏返し、疎外は怯えの裏返しだ。P100 ・髪を切ってさっぱりなんて言うと、穢れを祓ったようで聞こえはいいけれど、本当はただの自傷行為だ。過去のしみついた自分をざっくり切り落として、新しい自分に生まれ変わりたいと強く願っている。つまりいままでの自分を全否定している訳で、髪を切るというのは日常的な行為に思えても、実は非常に大きな自己否定でもある。変わりたいと強く願いそれを実行するのは、いままでの自分を殺してしまいたいという願望のあらわれ。髪に血が通っていないことで助かっている女の子はいっぱいいる。P133 ・困っている人はいても、かわいそうな人なんて一人もいない。P153 ・女子高生にとって可愛いは人間の価値そのものとイコールで直結する。性格が極悪でも容姿の良い子はとびきり高い点数をつけてもらい、クラスに君臨し、のさばり、その逆の子は高一の一学期の時点で、親と教師とでいつ転校をするかで何度も話し合うほどクラスの隅に追いつめられる。P163 ・慌ただしく権力の順位の入れ替わる教室内で、彼女だけは不可侵条約、平和地帯、彼女の話をするときだけは皆批判を押さえこみ、女子っぽい猫なで声でほめそやす。P164 ・高校時代では亜美ちゃんに一目置かれているさかきちゃんという存在を、クラスメイトたちは尊敬してくれたが、初対面の男子たちは残酷なほど正直で、めんどくさいフィルターはかけずに、見た目だけで二人の関係性を結論づけていた。P175 ・きっと男の人が思うほど、女友達どうしのなかに〝役割〟があるわけじゃない。P175 ・女どうしの世界でははっきりした立ち位置などなく、みんな、同じだけ価値のある女の子として存在している。P176 ・自分自身が満たされれば、亜美への嫉妬もなくなるんだ。P196 ・あいかわらず亜美ちゃんのとなりではAダッシュのさかきちゃんではあったが、亜美ちゃんの隣にいると自分の本当の価値が分かるというか、横に巨大な物差しが置いてあるようでおもしろくなってきた。今日は14センチ、今日はいいことがあって笑顔が明るいから19センチという風に、人の視線を通して自分を客観的に見られる。亜美ちゃんは30センチ物差しで彼女に追いつけはしないけれど、自分にもある一定の十分な長さが確実にあると分かる。p197 ・高校時代、私だけが彼女の崇拝者にならなかった。それは私が彼女に嫉妬していたからだが、だからこそ彼女は私に惹きつけられ、やすやすと心を開いた。つれなくされてはじめて、本当の自分を相手に見せられるのだろう。P251

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    投稿日: 2024.09.14
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    表紙にはまるで"選ばれない可哀想な女"のように書かれていたが、読んでみれば自分の道を自分で決める強かな女性が描かれていて、すっきりとした読後感があった。

    3
    投稿日: 2024.09.12
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    若い女の人ってこんな感じかなぁとヒリヒリした気持ちになる本。ヒリヒリした気持ちになるということは、日常のなかに心あたりがあるからだな。

    2
    投稿日: 2024.09.09
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    綿谷りさは 基本的に女性の人間関係や、今を生きる女性特有の社会からの呪いや、その呪いが無意味でまたあることを辛辣に書くのがうまいなあ、、 今回も、強く生きられてしまう 男性に依存しない女性の辛さと呪いが見えたけど 最終的に誰が幸せだとか 不幸だとか こういう展開がハッピーでしょう?って展開を裏切って急アクセル踏むタイミングがあって そこで一気に没入させられる

    1
    投稿日: 2024.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あみちゃんは美人最初の方は私の物語かと思った かわいそうだね、私は感情のまま動いてしまう人だから、主人公側だ

    1
    投稿日: 2024.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「かわいそう」という言葉はあまり好きではない。 そう思う対象を“下”に見ていないと そして他人事だと思っていないと この感情にはならないと思っているからだ。 同情を誘う、という言葉もあるが そんな人は「かわいそう」と思われることを 怖くないのだろうか。 アキヨは、、、そのタイプの人間だと思う。 以下、好きだったところ。 「余るくらい持っていたほうが安心なのに、 いつもちょうど必要なだけ持って出て行く人の ほうが、自信ありげでたくましそうに見えるのはなぜだろう。」

    1
    投稿日: 2024.08.27
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    100)破れた絆を修復するための解決策はルールを守らない人間を排除するか自分が逃げ出すしか知らない。徹底的に議論をして解決する方法はとらない。言わなくても察し合うことでコミュニティが成り立っている。和を以て貴しと為す、本音と建前、内弁慶などの言葉もこのような文化が背景にあるから生まれた言葉なのだろう。

    1
    投稿日: 2024.08.11
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    二作品とも面白く、あっという間に読めた。 かわいそうだね? の設定は現実に起こり得る話なのか、修羅場経験のない自分にはよくわからないが、別の彼女(主人公の樹理恵)がいる元カレ(隆大)の家に半年後以上も居候するアキヨさんの「厚かましさ」には恐れ入るし、そんな話が理解され得ると思うカレも何だかすごい。 この状況を樹理恵が英語講師に相談して、英語力の無さから、「アメリカでは十分ありなんだ」と勘違いする場面は新喜劇的で面白い。 最後に樹理恵が啖呵を切りまくる場面は完全に新喜劇だ。 亜美ちゃんは美人 の二人の歪んだ友情は女性ならではの部分が大きいのだろうけど、男性でも十分に共感して出来てしまう。「嫉妬」の感情は性別問わずあるものだから。そういえば、猿にもあるらしい。2匹の猿がキュウリをもらっていた時は喜んで食べていたのに、1匹だけバナナを貰うようになると、そうでない方の猿はキュウリを投げ捨てて悔しがるという。自分一人(一匹)が生きるには問題なくとも、異性獲得競争においては不利になるから、本能的にその状況を回避したくなるのだろう、と進化心理学的に考えてみた。

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    投稿日: 2024.08.03
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    亜美ちゃんは美人 女性特有の気持ちが描かれていて読んでいて共感した。物語が最後になるにつれて加速する感じでした。 特に「自分自身が満たされれば、亜美への嫉妬もなくなるんだ」は人間関係において大切なことだと思った。

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    投稿日: 2024.07.19