
総合評価
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powered by ブクログ読んでいてつらい話もあったけれども良かった。「ともだち」うんぬんよりもどのように毅然と生きるかってことを考えた。子どもにも読ませたい。そしていつの間にか小中学生も生きにくくなったんだなあと思ってしまった。
1投稿日: 2014.02.22
powered by ブクログ久しぶりに重松さんの本を読みました。 変わらず暖かい気持ちで読めました。 全ての『きみ』の中に少し自分がいて語りかけられているような気がしました。
0投稿日: 2014.01.19
powered by ブクログ僕の人生を変えた本。本を読むのが嫌いだった中学2年生の夏休みに、母に勧められたのがきっかけでした。まず二人称小説という珍しい書き方に惹かれ、読んでる中でどんな人でも物語の主人公になれるんだって思わせてくれた作品です。「きみ」と「みんな」の関係から『友だち』とは何か、どういう存在であるべきかをどんどん問いかけてくれました。「もこもこ雲」を写真に収めるべく、毎日探しています。
1投稿日: 2014.01.11
powered by ブクログ数える程しかいないけど本当の友達と出会えたことはありがたいと改めて思えた。 思春期の頃に抱いていた悩みを思い出して久しぶりに感情がほぐれた。
1投稿日: 2013.12.21
powered by ブクログこれを読み終わってから、もこもこ雲をさがしている。 私のちかくにそんな人はいないですが・・ 秋の空が好きって気づきました。 重松さんの書く人間関係は私の世界とは全然違うけれど、 リアルで、切実で・・お腹あたりがキリキリしました。
1投稿日: 2013.12.21
powered by ブクログ思春期の学生時代、自分も一度は体験したことのあるような場面と出会えます。なつかしさがこみ上げてくる作品。
0投稿日: 2013.12.05
powered by ブクログ以前、水曜どうでしょうの藤村くんがオススメ!と言っていた一冊です★ 読みました。本当によかった。私もオススメです! 色んな「友だち」のお話がこの一冊に詰まっていて その短篇が最後、素晴らしく繋がってくるのですよ^^ 心温まる、そしてすっきりとした気持ちで本を閉じれる★ 是非読んでみてください♪
3投稿日: 2013.11.29
powered by ブクログ小中学校の頃は我ながら多感な時期だったと思っていたけれど、甘いな、自分。 自分はこんなに深いところまで考えていなかった。そんな自分を受け入れてくれた周りに感謝しなければと再確認である。 イジメが社会問題化している昨今、友達とはなにかを考えさせられる。とても気になったのは「はじく」と言う言葉。いいのか悪いのか、私は学生時代にいじめの現場に出くわさなかった。この「はじく」という言葉が昔からあったのか最近の言葉なのかわからないけれど、おはじきのように乾いた音と共に、いきなり遠くにはじき飛ばされるイメージで とても嫌な気分になった。
1投稿日: 2013.11.05
powered by ブクログこの作者、何でこうも子どもの気持ちが分かるのか。引き込まれて読み耽ってしまいました。しかし、一方で自分が小学生だった頃、中学生だった頃、高校生だった頃の忘れていた何気ないことなども思い出さされてしまい、何とも苦しくなることも・・・。とはいえ、それでも読み終えるのが勿体ないと感じさせられる小説でした。お薦めの1冊です。
1投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログ読みやすく、とても続きが気になる本でした。 "友達"の本当の意味について、考えさせられるものでした。 また、人との付き合い方についても考えさせられるものです。
1投稿日: 2013.10.09
powered by ブクログ読了 2013/10/3 わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスの誰とも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない…。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。 《わたしは「みんな」って嫌いだから。「みんな」が「みんな」でいるうちは、友だちじゃない、絶対に。》 《いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい。一生忘れたくないから、たくさん思い出、ほしい。だから…「みんな」に付き合ってる暇なんてない。》
0投稿日: 2013.10.03
powered by ブクログ泣きました。重松清、うまいですね。今の若い人たちは、浅く広く友達は多ければ勝ちいうように見受けられますが、これを読んだらどう思うのでしょう。友だちは大切な一人がいればいい。染みました。この本を小学生の娘が勧めてくれたことをうれしく思います。
3投稿日: 2013.09.28
powered by ブクログ重松氏はこういう作品書かせたら本当うまい。思春期の子どもたちの人間関係って本当あんな感じだと思う。恵美ちゃんが幸せになってくれて良かった。2011/070
0投稿日: 2013.09.13
powered by ブクログお話一つ一つの主人公がみんな「きみ」 でもその「きみ」が全部つながっていて、それぞれの登場人物の気持ちがよくわかってとても読みやすかったです。 中学生~オススメです。
0投稿日: 2013.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・「友だちになるときって・・・その子とずーっと一緒にいたいから、だから、友だちになるんじゃないの?そういう子のことを友だちっていうんじゃないの?それが親友なんじゃないの?」(中略)「わたしは、一緒にいなくても寂しくない相手のこと、友だちって思うけど」 ・「西村さんは友だち、たくさん欲しい人でしょ」 きみが答える前に、恵美ちゃんは「わたしは違う」といった。「いなくなっても、一生忘れない友だちが、一人、いればいい」「一生忘れたくないから、たくさん思い出欲しい。だから・・・『みんな』に付き合ってる暇なんてない」 ・「先が長いことが、幸せなんだって、いつかわかるから」
0投稿日: 2013.08.28
powered by ブクログ恵美ちゃんは小学校4年生の時に起きた事故をきっかけに、「みんな」と付き合わなくなった。そして、病気がちな由香ちゃんと二人っきりでいるようになった。 物語はこの二人を中心に、視点を変えながら人との付き合いが描かれる。 人との距離が過敏に変わる時期も、変わらぬまま過ごす二人。 二人はふたりぼっち、なのだろうか。 私が、みんなぼっち、なのだろうか。 これまでたくさんの人と関わることができた。 しかし、どれだけその人と向き合えているだろうか。 理由あって小~中学生向けに書かれた文章だけれど、テーマは大人にも通ずる。 考えさせられる内容ながらも読後感が良いです。
0投稿日: 2013.08.25
powered by ブクログいちばん最初に出会った重松さんの本。この本を読んでから、重松さんの大ファンになりました。 何度も何度も読み返したくなる。 登場人物の誰かには必ず共感できると思う!こんな時あった、こんな気持ち知ってる、そんな風に。 友達とか好きな人のことで、必死に悩んでた頃が誰にでもあったんだなー、としみじみ。。
0投稿日: 2013.08.12
powered by ブクログ忘れていた感情が沸々と湧いて来て懐かしくて愛おしい気持ちになりました。 深い所をザックリ刳られたけれどなんだか心地よい、不思議な感覚。 号泣。
0投稿日: 2013.07.16
powered by ブクログもうアラフォーだから学生の話に入り込めるかな?と思ったけど、良かったなあ~一気に読めた。由香ちゃんはいい子だよねえ(T-T)
1投稿日: 2013.07.06
powered by ブクログ小中学校で起こりがちな友人関係の色々。「自分はこの子のタイプだったなあ」と、読みながら思い当たる人も多いのでは。当時は「友達が何か」なんて考えたことは無かったと思うけど、深く考えずとも一緒にいて居心地が良ければ友達なんだと思う。作中の恵美ちゃんはぶっきらぼうでワガママに見えるけど、大人だ。自分もこれぐらい達観できたら...とちょっと羨ましくなってくる。子供特有の残酷さはありつつも、優しい作品だった
0投稿日: 2013.06.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小学生や中学生、色々な子を主人公にした話が、語られてゆく。 きれいごとではない、(多分)リアルな子供たち。 好きになれないタイプの子もいる筈なのに、何だかみんな、背中をポンと優しく叩いてあげたくなる。 いくつもの話がちりばめられていくのを読んでいるうちに、 胸が一杯になって涙があふれてきた。 最終章、初めに疑問だった「きみ」という呼び方の意味も分かり、 読後も温かな気持ちになれて、大満足の一冊です。
1投稿日: 2013.06.16
powered by ブクログわたしは、学校の図書室でこの本に出会いました。 重松清さんの本は『母ちゃん』『その日のまえに』『エイジ』などを読んでいたので、この本にも興味がわきました。 私はこの本を読んで、『どうして子供達の気持ちをこんなにもリアルに書けるんだろう。女の子の気持ちまでも。』と思いました。 もっと重松清さんの他の本にも出会いたいと思いました。 きっと本を読むことが好きではない人でも、読みやすく夢中になって最後まで読んでしまうと思います。ぜひ読んでみてください。
3投稿日: 2013.06.10
powered by ブクログすごくリアルな人間関係が上手に書いてあって、読みながら思い出す事がたくさんあった。 よく「若い頃は良かった」という言葉を耳にするが、実際はそんなことないんじゃないかなぁ。 三好くん、こと"ヨッシー"の物語は私はスキだ。 それぞれ、キャラがイメージ出来て、だからこそ感情移入がすんなり出来た。 大人になってからまた読みたい。
1投稿日: 2013.06.05
powered by ブクログ思春期の女子は、友達グループに生き残るのに必死でいつも自分をつくっていて無理してクタクタになる…きっと誰もが経験したような時期を重松さんはすごくリアルに描けてて、すごい。 恵美ちゃんと由香ちゃんの友情は本物で素敵です。 ブンちゃんとモトくんの男の友情も羨ましい! 娘が思春期になって、きっと友達関係で悩む時がくるはずだから、その時は、この本に手助けしてもらおう。
0投稿日: 2013.06.05
powered by ブクログどうして重松清はこんなにわたしたちの考えていることがわかってしまうんだろう 読んだのはかなり昔なのに、本当にいろんなことを考えさせられたし、いまでもふとした拍子に思い出すほど心にずっと残る大切な一冊。 何度でも読み返したい
0投稿日: 2013.05.25
powered by ブクログ本を読んで泣いたのは久しぶりだ。 さまざまな「ともだち」を通して繋がる連作。全てを信頼しあえる友情があったなら、どれだけ人生は満たされるのだろう。
0投稿日: 2013.05.11
powered by ブクログとても良かった。若い頃の友情ってまさにこんな感じだった。リアルで、切なくて、でもあたたかい気持ちになった。
0投稿日: 2013.05.10
powered by ブクログ大好きな本。 英語をみるより先に、必ず原作を!少しづつ少しづつ物語がつながって、最後のお話は涙なしでは読めません。みんなの頭の上に、もこもこ雲。
0投稿日: 2013.04.29
powered by ブクログ学校という一つの社会で流れている日常を、九人のそれぞれの視点と主観で人間の内面を生々しく描かれている。
0投稿日: 2013.04.26
powered by ブクログ重松さんの本はよく拝見させていただいていますが、この作品はその中でも特に好きなものです。 物語の主人公の一人一人に共感と愛おしさを覚えます。彼らの悩みや思い抱いた感情は、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。 大人になった今でも「友だち」ってなんなのかよくわかりません。 やはり相手に合わせたり、面白くもないのに笑ったり、人間関係が面倒に感じるときもあります。 そんな時はこの本を読み返そうと思います。
0投稿日: 2013.04.23
powered by ブクログ重松清の作品の中でも極めて素晴らしい作品だと思う。友達には色々なカタチがあって、どれも正解ではないということを教えてくれる。そして、自分もこの中に出てくる誰かと重なってしまうのも面白い。作品を読んでいるうちに涙が自然と出てくる。
0投稿日: 2013.04.23
powered by ブクログ抱えながらもやり場を探し続けていた、知っているキモチの数々。 いつどこに置いてきたんだっけ…確かにこの腕のなかにあったのに 戻れない時代のたからものを本当に見事に書きあらわすから、あたしも少し泣きました 今この輝かしい瞬間を過ごすひとにも、この瞬間を通り過ぎたひとにも同じように響くとおもう これから足を踏み出す娘に贈りたい一冊
1投稿日: 2013.04.22
powered by ブクログ泣ける本は?の回答に重松清さんのこの物語があったので気になり読んでみました。 私自身、本当の友だちってどゆもの?と社会人生活の中で最近感じることが多くなっていたので、恵美の考え方に助けられたというか…しっかりヒントくれたんだなぁと。 ラストは感動!もう少しなにか…ほっこりする何かがあれば!!と感じましたが欲張りすぎなだけかもしれない…!なんにせよ良い本でした。
0投稿日: 2013.04.13
powered by ブクログお風呂に入るときも本を読んでいる位、読書が好きです。 でも、こういう本を読んだ後は困ります。 次の本の世界に入る気になれないから・・・。 少し本の世界の余韻に浸りたくなる。 それくらい作者の思春期の子の心を描写するのが長けている。 難しい年頃の人間関係をわかりやすくかけている。 こんな先生がいればいいのに・・・。 長女が5年生になりました。そろそろ重松さんの本を薦めてみよう!
1投稿日: 2013.04.12
powered by ブクログ重松さん最高!とっても優しい文章を書く人だなぁと思いました★ どの話もとても共感できるし気づかされることがいっぱいあった。泣かせようとしてるんじゃなく、自然に涙が出てくる。「友達」ってなに?自分なりの答えを見つけられそう。
1投稿日: 2013.03.31
powered by ブクログ読みながらあったあったという気持ちが沸いてきた。 中学生はほんとに友達関係が複雑。そのなかでいかに生きるか、色んな経験、考え方、立場が凝縮されてた。 考えさせられた作品、 素直な自分でいたいなぁ。
0投稿日: 2013.03.17
powered by ブクログ中学生の女の子の複雑な心境をここまでリアルにかけるなんて 重松さんはやっぱりすごいです 読んでてわかるーって何回なったことか! 自分の中学生時代を思い出しました
0投稿日: 2013.03.14
powered by ブクログ人間関係の煩わしさ、複雑さ、それでもやっぱり誰かといたい、という気持ちを描ききった作品。涙なしでは読めなかった。友情の本当の意味を考えるいい機会になった。
0投稿日: 2013.03.14
powered by ブクログ小中学校時代って何かにつけて周りと歩調を合わせることが一番で、一歩前に行く行き方を間違えるとひどく難しい場所に足を踏み込んでしまう…。誰もがそこを踏まないように慎重に歩いているんだけど、時々つまづいたり、押されたり…。そんな繊細な時代の子たちの気持ちをストレートに表わしてくれている。それぞれのお話の主人公たちにガンバレとエールを送りながら読みました。 重松清さんの優しい気持ちがにじみ出ていて好きです、この作品☆
0投稿日: 2013.03.12
powered by ブクログ小中学校のクラスの中で、それぞれの子に、順番にスポットを当てて、章を展開している所が面白い。章を読み進めるたびに、全体像が見えてくる。 最初は自分の小中学校生活と照らし合わせながら淡々と読んでいたが、最後でジーンときます。 周りの人を大切にしようと思える。人はみんな一番じゃなくても、特別な存在なんだということがわかる。
0投稿日: 2013.03.11
powered by ブクログ友だちってなんだ。 女はいくつになっても[みんな]意識ある。 めんどくさい。 そんな女をちゃんと書ける重松すごい。
0投稿日: 2013.03.06
powered by ブクログ親友とは何か。仲良く遊んだり、いつもワイワイすることじゃない。会わなくても分かり合える、会えばいつでも笑い合える、そんな人間関係が素敵だ。ラストはジーンときました。
0投稿日: 2013.03.05
powered by ブクログ優しさや温もりが心に染みて伝わってくる物語。でも時折、胸をギュッとされるような切なさや寂しさや悲しさも感じられる。重松さんらしい作品。
0投稿日: 2013.03.03
powered by ブクログそれぞれ友達の視点で書かれていて読みやすかった。恵美ちゃんと由香ちゃんの二人の友情がよかった。個人的に恵美ちゃんの性格が好きだなと思う(o^^o)すごく良い作品だと思った。重松さんの作品もっと読みたいな。
0投稿日: 2013.02.24
powered by ブクログ一番好きな作品です。 最初に読んだ時、図書館で号泣しました。 友だちについて考えさせられます。 何回読み直したか分からないくらい読んでます。 何回読んでも泣けます。
0投稿日: 2013.02.20
powered by ブクログ重松さん好きの友人が、「これが一番好き」と貸してくれた一冊。 とてもとてもいい本でした。 どこか懐かしくて、学校が持つ独特の空気を思い出しました。 子どもにとって学校は世界の大部分を占める場所だから、本当に濃度が濃かったように思います。 「みんな」って、私もよく使ったなあ。「みんな買ってるから、わたしも欲しい!」なんて。 大人になればなるほど、使わなくなる言葉の1つかもしれない。 あるいは不特定多数を指すためじゃなく、言葉通りに全数を指すために用いるようになった気がします。 これは、単純に子どものためだけの本じゃない。 ちょっと前に読んでいたらそう思わなかったかもしれないけれど、今読んだからこそそう思います。 子どもの世界でも大人はいるし、大人の世界でも子どもはいる。 友だちのあり方を通して、子どもと大人について考えを馳せらせました。 ところどころ名言がきらり。 「花いちもんめ」はやっぱり泣ける。いい本だな、と心から思います。
12投稿日: 2013.02.12
powered by ブクログ心が温まる、素敵なお話でした。 オムニバス形式でとても読みやすいけど、最後に…っていう! 重松氏の話は優しいのですが、上っ面ではなくて ちゃんと登場人物の、というかヒトとして嫌な面も含めて優しいのが、この読後感に現れてるなぁと思います。 少しのふれあいの中にも思い出はあって、その中に確かに誰かがいて。 想像よりもその誰かたちに影響を与えているんだけど、その一方で影響力なんて良い意味でも悪い意味でも無かったり。 良かった、良かった、と、温かい涙の出るお話でした。 ほっこり、浄化されます(笑)
0投稿日: 2013.02.11
powered by ブクログ「花いちもんめ」で号泣。 由香ちゃんがかわいくてかわいそうで。 自分が長くは生きられないの知ってて、 多分中学の途中で死ぬかもしれないけど一緒にいてくれる?とか言う由香ちゃん。 思い出がたくさん残って、 死んじゃうと、嫌かもしれないけど……いい?とか聞く由香ちゃん。 残された恵美ちゃん。 最期を看取れなかった恵美ちゃん。 たったひとりの友だちに置いてかれた恵美ちゃん。 中学卒業間近の、悲しすぎる体験。 最終章の、堀田ちゃんにいったいなにがあったのか気になるし、佐藤先輩にはがっかりした。 p396 恵美の結婚式で、恵美の夫になる人かわ、ブンとモトに、 これから、きみたちは少しづつ離れていくんだ。 二人は「そんなことないですよ」と声をそろえて、口をとがらせるだろう。世の中って、そういうもんなんだよ とつづけると、短気なブンは怒りだすかもしれない。 離れても、ずっと友だちでいられるといい。 残酷な現実。残酷すぎて、卒業前後の本人には言えないけど、ふりかえると、確かに、そう。 小中学生の人付き合いって、自己中でざんこくでわがままで遠慮がなくて、こわいと思った。 その時代を通り過ぎた自分は、今、敵のいないおだやかな人間関係の中で、居心地がいい。 でもこれからそんなきびしい人間関係の中を生きてく子どもたちを思うと、 不安や心配でいっぱいになる。 でも!! あたしが期待してたのは、陰日向に咲くみたいな、予想外にリンクしててびっくりな短編集だったから、この「短編連作」っていうスタイルは、普通に長編って感じで、ちょっときたいハズレ。
0投稿日: 2013.02.02
powered by ブクログあるクラスの中の人間関係・そしてその中の一人ひとりに焦点を当てて書いた短編集。 個人的には現役中学生に読んでほしい本No.1。 「あぁ、どのクラスにもこんな子がいたなぁ。こんな人間関係があったなぁ。」と懐かしいきもちになる反面、自分と似ている子が主人公になると、切なくなります。 重松清の中で一番大好きな本です。
0投稿日: 2013.01.28
powered by ブクログ私的「重松作品」ナンバーワンです。由香ちゃんをひどい言葉で泣かせ、後悔する恵美。次の朝、傘を持って恵美を迎えに来た由香ちゃん。泣けます。由香ちゃんと恵美の物語に感動して、いつまでも忘れられない一冊になりました。
3投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても とても よかった。 小・中・高校時代 もしかしたら今でも、 わたしはこうゆうことでぐるぐると悩んでる。 痛いくらいわかるから、 恵美ちゃんのあたたかさ、物語の最後のあたたかさが心に染みて、 この本に出会えて良かったと思いました。 心が軽くなった気がします。 とてもいとおしい友だち。 ひとりひとりの事を考えて 思い出を振り返って 笑顔を思い浮かべて 悩みを想像して ほんとうに大切にしていきたいです。 ☆ 「笑いたいときには、うつむいてから 顔を上げればいい」
0投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログ2013年の初読了本。 恵美は強かったのではない。むしろ弱かった。由香がいたから忘れていただけ。それに気付いたから「みんな」ではなく「きみ」たちへ「もこもこ雲」を伝えたかったんだと思う。「きみ」の友だちはひとりひとり違うものだし、いつもそばにいて、でもいなくなっても想い続けられるものなのだと。 思春期の微妙な心情の揺れ動きを、時間軸と視点軸をずらしながら絶妙に描き出している。重松氏の凄いところは心情描写のリアルさだろう。あの年齢特有の、男子の強がりや媚び諂い、女子のねちっこさや疎外感に対する極度の恐れをよく描いている。自分の昔と重なってしまい多少苦笑いをしてしまう。 ちなみに松葉杖姿と素っ気ない仕草、そして「恵美」という名前から『疾走』の「エリ」を重ねて読んでしまった。友だちが集って祝福するラストは、別作品とはわかっていながらも、「エリ」の幸せなアナザーストーリーとして筆者が読者にプレゼントしてくれたように感じた。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ思春期の時期の友達や恋愛関係は、気が合う・合わない、好き・嫌いだけの単純なものばかりではない気がします。 例えば、その人と関わっていて自分がまわりからどう見られるか、付き合っている異性の人気で自分のランクの位置付けがされるのは、自分の意識とは別のとこかも。 一緒にイキがって悪ノリ出来る友達ばかりを友達と呼びたがる年もあったでしょうね。 そんな難しい年頃の友達って、だからほんとは難しいですね。 ずっと友達と呼べる友達、果たして何十年後にどのくらいいるのかな。それが親友となればまた難しいわけで。 そんな時期にこの作品と出逢っていれば、友達観みないなのが違っただろうなー、早く出逢いたかったです。 この作品は今だから共感できる思いと、今だから『そーゆー思いもあったかも、幼かったなぁ』って懐かしめる、そして感動して涙がほろりの優しいお話。 みんながこーゆー優しい気持ちになれたら、きっとイジメはなくなるのに。
1投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ―――わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。 重松清の短編はなかなかおもしろいのが多い気がします。 それにしても本当に、思春期の子供の気持ちを描くのがうまいことうまいこと 恐らく、ほとんどの人が共感できるものがあります。 「うおー!おもしれー!」っていうのじゃなく 読んだ後にも温かいものが自分の中に残る感じです この中では『かげふみ』が一番好きです 「おまえ、人のこと親友だとかなんとか、勝手なこと言うな!バカ!」 ほんまにそう思う
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ事故で松葉杖を手放せなくなった姉とその弟を軸に描かれる、「友達」とは何かを考えさせる短編集。 1話1話は姉・弟の周りの人間が主人公となって、話を紡いでいく。 その中で描かれる、姉の恵美とその友人由香のつながりの強さが胸を打つ。特に終盤の「花いちもんめ」。 自分にはこんな友人関係を作ることはできなかった。しかし、自分の子どもに限らず、現代の子どもたちにはこのような揺るがない友人を持ってほしいと思う。
0投稿日: 2012.12.21
powered by ブクログ「友達」のほんとうの意味。この二人はどこかが欠けているから友達になったのかもしれない。始まりなんて関係ない。映画も結構すき。
0投稿日: 2012.12.21
powered by ブクログ久しぶりにパラパラ読み返していたら、泣きそうになってしまいました。 特に「ぐりこ」で、三好に同情してしまう。なんとなく分かる気がして。 由香と恵美の友情が、本当の友情だなあと感じたのも思い出しました。 全体的に決して明るい本ではないと思うけれど、いろいろと考えさせてくれるお気に入りの1冊。
1投稿日: 2012.12.19
powered by ブクログ号泣した。 ほんといい話。 個性を大事に。 中和されることが一番じゃない。 友達だからいつも一緒にいなきゃじゃない。 強い絆。
0投稿日: 2012.12.16
powered by ブクログ大人の男性がどうしてこんな話を書けるんだろう…と 心底感心した作品でした。 複数の短編ごとに主人公と年代が前後し、 最後まで謎の第三者「僕」の語り口調で物語が進みます。 小学生、中学生、高校生、社会人と 「あ~、分かるなぁ」と同感し、懐かしく思う面や 「男の子ってこういう風に考えるのかなぁ」と新鮮に思う面もあり、 そして最後はホロリときてしまいます 決して特別な環境の話でなく、 本当に誰もが経験してきたことがある話達で 「友達って何?」と極めてシンプルな問いかけをしている。 子供にも大人にも是非読んで頂きたい作品です
0投稿日: 2012.12.07
powered by ブクログ小学校の匂いとか教室の雰囲気とか思い返しながら読みました。 おとなしい女の子の静かな友情がとっても輝いています。 友達は一人で良いって言う言葉が頭の中を駆け巡る。
0投稿日: 2012.12.04
powered by ブクログ優等生、弱虫、ひねくれ者、八方美人…それぞれにスポットを向けた「友だち」の本当の意味をさがす連作長編。 すごく共感できるお話でした。 小中学生の頃、読んでおきたかった! 足が不自由な恵美ちゃんの話から始まるのですが、恵美ちゃんが周囲に発する「ひとこと」の重みといったら…! 「みんな」「友だち」ってなに?という小中学生の葛藤が描かれているけれど、大人になった今でも恵美ちゃんから教えられることがたくさんあります。 “文庫版のためのあとがき”では、連作ラストの誕生秘話(?)が書かれていました。 物語の終わり方がすごくよかったので、裏話を知ってさらに好きになりました。
0投稿日: 2012.11.28
powered by ブクログ短編が最後にはまとまって一つの長編となった作品。小中の頃の子どものモヤモヤ感とか、葛藤とか、描写がうまい!最後は感動だった。
0投稿日: 2012.11.18
powered by ブクログ一気に読み終わって、すごい作者に出会ってしまった、という感じです!話の作り方も秀逸、小学、中学、高校時代の自分にもシンクロする部分が少なからずあり、何というか、字が読めるならとりあえずこの本読んでみてくださいと、いろんな人に勧めたいです。
1投稿日: 2012.11.08
powered by ブクログともだちって何なのか、改めて考えた。今いる友達を本当に大事にしようと思った。 最後の結婚式は何回読んでも泣きそうになる。
0投稿日: 2012.10.25
powered by ブクログう〜ん。 子供の頃の人間関係、どうしようも無い危機感、不安、困惑、後悔、恥ずかしさとか、色々鮮明。 "友達"とか"親友"じゃなくて由香は由香、は良かったなぁ。あとブンとモトの関係性とか。最後の締め方は私は微妙だった
0投稿日: 2012.10.24
powered by ブクログ小学生から大学生までが短編の主人公だが、子どもは時として大人よりも残忍で、決してクリーンな物語ばかりではない。連作短編というか長編連作というか、周りの「友だち」をそれぞれ主人公にした短編集で、それぞれに繋がりがあり、全体で一つの物語になっている。構成自体もすばらしいが、内容が良い。ハッピーエンドとまではいかなくとも、どこか「あーよかった」と思えるような救いのある終わり方。これまで人生で読んだ中でベスト10には入る名作。受賞作でもヒット作でもないけれど、色んな世代の方に読んで欲しい。
0投稿日: 2012.10.23
powered by ブクログやめろ 電車で読んじゃったじゃないか! あまり書くとネタバレになるのでやめておきますが、すごくよかったです。 普通の小説とは違って、読者が一人称になっていて、オムニバス式に物語が進んでいくのですが、都度主人公が二人称という感じです。 その分感情移入がしやすくどっぷり世界にはまっていける感じです。これからの季節にはピッタリかなと思います。
0投稿日: 2012.10.17
powered by ブクログすごく心が温まるような話ではないと思うんですけど、読んだあと心が温かくなりました。 自分の周りにいる友だちって本当の友達なのかなあ。 友達っていったいなんだろう… いっぱい考えさせられる話でした。
0投稿日: 2012.10.15
powered by ブクログ重松さん、やっぱり見事。 人間の内面を書かせると、ずば抜けてますね。面白い。 子どもたちの葛藤を読むと、「そうそう、僕にもあった」と思わされます。小学生の自分を振り返り、なんて幼稚だったんだろうと反省してみたり。 親の立場でも、いろいろ考えさせられました。 でも、最後がちょっと! 登場人物に感情移入しただけに、突然出てきた第三者に物語を総括されるのは残念でした。
1投稿日: 2012.10.09
powered by ブクログ重松清のいじめの話には時々うんざりするけれど、女性同士の陰険ないじめ、よくここまで描写できますね、と関心します。でもどこかほっくりする作品です。
0投稿日: 2012.10.07
powered by ブクログ自分がやってることが、嫌なのにやってしまう佐藤先輩の話が好き。自分はそういうことは絶対できないから、誰に対しても平等に心を閉じようとしてた。今でもサッカーが下手な先輩としてうまい後輩にどう接していいのかわからない。 参考になったこと、笑いたい時はうつむいてから上を向く。
1投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログこの小説は奇跡のような傑作だと思う。「アルジャーノン」や「永遠の0」もこの仲間かな。共通するのは多分二度とこれを凌駕する傑作はかけないんじゃないかな、作者に失礼かもだけど。「桐島、部活やめる...」もちょっと近いかな。 連作の形でかかれていて、各断章の構成が抜群ですね。 読み終わった後のなんともいえない静謐なきもちは得難いものでした。 映画がまたよかった。あまり評判にはならなかったかもですが、この作品のよさを十二分に表現していました。
1投稿日: 2012.09.22
powered by ブクログ学校生活そのもの。 ここまで、忠実に描写できている本は、 ないと思った。 そういう意味で、☆5つにした。
0投稿日: 2012.09.01
powered by ブクログ重松さんてすごい… 女の陰険な気持ちって、男の人には理解できないものだと思ってた。 何でこんなにも女の気持ちが分かるのか? しかも、一番難しい思春期の女の気持ちが…。 この不安定な感情、わたしも当時にたくさん思い当たるものがある。 ちょっとしたことがきっかけで無視をし合ったり。 そしてくだらない派閥のようなものができあがったり。 自分は絶対に間違ってないって常に思っていたし、 友達をとられたような感じがして悔しい思いをしたこともあった。 もうこれは本当にスゴイ本!! うまく言えなくてもどかしいけど… 当時を思い出して後悔したり、共感して悲しんだり、男の友情をうらやましく思ったり、女の友情に勇気をもらったり…読みながら胸をぐいぐいつかまれた感じがした。 この本はまた何回か読み返すと思う。
1投稿日: 2012.08.16
powered by ブクログ主人公の視点が変わって、そのたびに「こいつ、なんだいいやつじゃん。」と思わせるのがいいですね。 悲しい思いや、つらい思いをするけれど、最後まで語り手の優しい目線で語られます。 まさか、最後あんな結末を迎えるなんて! ちょっとずるくはありませんか!?
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログ恵美ちゃんかっこいい!! なんか、登場人物の気持ち、わかるーーーってとこも あるし、わからないときもある。 でも読んでると、自分を登場人物に重ね合わせて、 小学生や中学生に戻った気分になれる。 友だちってなんだろう? 一緒にいなくても寂しくないのが友だち。 恵美ちゃんと由香ちゃんの友情はあったかい。 私も恵美ちゃんみたく、強く、生きられたらなぁ。
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本は、涙なしには語れません。ただ、流した涙にはいろいろな種類があります。残酷ないじめに対する涙、登場人物の人だからこその不器用さに対する涙、相手を受け入れることに対する涙…etc 現在いじめが問題になっている今。Facebookなどでやり取りをする若者が多い今。一方で、人間関係が希薄になっている今。 あなたの隣にいる人はあなたにとってどんな存在ですか? こんなことを考えさせられる本だと思います。 友達・親友…みんなってひとくくりにされる人たち 絶望の先には一筋の希望があることを、この作品を読んで知りました。 そして、本当に悲しいのは悲しい思い出がいっぱいあることではなく、 思い出がないことだ。という言葉にはグッときました。 ただ、作品を読んで、人がなくなることは本当につらいなと実感しました。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログ【フレーズメモ帳】 「連勝記録とか背負ってるとキツいじゃん。早いうちに負けといた方が楽だって、マジ、人間って。」 「「ぐりこ」と同じだ。わかることは少しずつしか増えないのに、分からないことはどんどん増えていく。お父さんの言うように、頭が悪いからなのだろうか。頭が悪いと期待されないのだろうか。期待されても困るのに、ちょっと期待されたいのは何故だろう。」 「がんばれ、雲!」 「だから、笑いたいときには、うつむけばいいわけ。自分の影を相手にして、かげふみしてればいいんだよ。そのうち息が苦しくなって、顔を出し上げたくなるから。」
0投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログもう記憶の片隅に追いやられていた自分の小学生の時の気持ちがフっと蘇ってきて、悲しくなったり苦しくなったり。 でも、「あれでよかったんだよな」と癒された気持ちにもなった。 恵美ちゃんはすごいな、強いな、、って思って読んでいたけど、最後の方を読んで、皆と求めるものは同じなんじゃないかとも思った。 最後の章は上手くまとめちゃった感あり。友達で悩むのは学生時代だけでなかった。今、まさに学生時代以上に読めない母関係に悩む私としては最後は複雑。 そう簡単ではないと。 でも、やっぱり好きです。重松清さん。考えてることがすぐ心に響いちゃうから。
0投稿日: 2012.07.06
powered by ブクログこの本にでてくるいろんな「きみ」が自分と重なる部分もあり、学生時代を思い出しながあっという間に読みすすめてしまいました。短編で登場するそれぞれの「きみ」が不器用ながらも一生懸命に友だちについて考えている場面は切なくなりますが、読み終わると心がほんわかしてきます。最後の章は泣きながら読みました。今の子どもたちにぜひ読んでほしいなぁと思います。
0投稿日: 2012.07.04
powered by ブクログ連作短編小説。足を悪くした無愛想な女の子とその友だちの話。 友だちをテーマに、色んなタイプの子の話が書いてあって、自分の義務教育時代を思い出して胸がチクチクした。読んでて辛くなりながらも、基本的にはどの話も暖かい終わり方で、ラストもグランドフィナーレでとても良かった。 「花いちもんめ」を読んだとき、わかっているのに、涙が止まらなくてどうしようもなくただ感動するしかなかった。
0投稿日: 2012.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
きみときみのともだちのはなし。 短編連作で恵美ちゃんと由香ちゃんの周りの人々がそれぞれ主役になっていく。 時系列はバラバラで、1つ1つは短い作品なのに、とても心に響く。 「花いちもんめ」と最終話の「きみのともだち」ではそれまで出てきたともだち達が再登場するのもよかった。 重松作品2作目ですが、これもまたウルウルきてしまった。 2012/06/28-29
0投稿日: 2012.06.30
powered by ブクログ恋人をつくるよりも、本当に友だちだと思える人をつくる方が難しい。 大人になって、尚更そう思う。 女子校時代くっついたり離れたり、いろんな子と過ごしてきたし。 でも、けして多くはないけれど、この先もきっと友だちでいられる相手に出会えて良かった。 このお話を読んで改めてそう思った。
4投稿日: 2012.06.28
powered by ブクログ友達について考えさせられる。とても感動した しかしエピローグのせいで、話がうそっぽくなってしまった エピローグは読まないほうがいいかも
0投稿日: 2012.06.22
powered by ブクログタイトル*きみの友だち 作者*重松 清 出版社*新潮文庫 わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる__。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない……。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。
0投稿日: 2012.06.18
powered by ブクログ友達って難しくて、自分には本当に友達と呼べる人がいるのか‥ひとり考えたりしていたあの頃。 きっと狭い視野でしか友達を考えられていなかったのかもしれない。 まわりが言う″友達″に捕らわれないで、自分なりの友達の在り方を見つければいい。 そんなメッセージが感じられる悲しくも綺麗なお話。 最初からキレイなだけの友達関係なんて築けないから。 ここを越えてきた人は読んでて痛いだろうな。 途中、自分の過去を思い出ししょっぱい涙を流したのは私だけではないはず。
0投稿日: 2012.06.15
powered by ブクログわたしは『みんな』って嫌いだから。 『みんな』が『みんな』でいるうちは、 友だちじゃない、絶対に。 いなくなっても一生忘れない友だちが、 一人、いればいい。 クラスの『みんな』とはつきあわずに 病気がちの由香といつも一緒にいる、恵美の信念。 『友だち』の意味がわからなくなって悩む子たちは、 そんな恵美から、ちょっとずつ何かを感じ取ります。 人生の中のある期間をいっしょに過ごす友だち。 長い一生の中の、ほんの短い期間かもしれない。 恵美と由香もそうだった。 だから、もっと、その子と過ごす時間を大切にしたくなる。 ずっとずっと、忘れないように。 この本を読んで、中高時代の友だちに会いたくなりました。 今の友だちも、悲しいけれど、ずっといっしょにいるわけじゃない。 あと数年したら、別々の場所で歩み始めるかもしれない。 だから、月並みな言葉だけど、今の時間を大切にしようと思いました。 ずっとずっと、忘れないように。
0投稿日: 2012.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は、交通事故で松葉杖がないと歩けなくなった。しかもそれは友達とのたわいもない偶然のせい。絵美ちゃんはだれも信じない。一癖も二癖もある人物で、誰もが彼女を本当には理解できなかった。むしろ本人が、理解したように振舞われるのを嫌った。だって彼女の体と同じ体験をした人は、いないのだから。偽善の優しさも、哀れみも、彼女は嫌う。じゃあどう対応すれば良いのか、もし実際に彼女がいたとして、私には分からない。 きみの友だち、という名の通り、語りは第三者で、「きみは、 ———ったんだ」というような文章で構成されている。最後のほうまでよく読むと分かるけど、その人はクライマックスで絵美ちゃんの夫となる、フリーのライターという設定。そう、彼女はこの人にエピソードを提供した。最終的なハッピーエンドは当たり前かもしれないけど、ほんとは好き。安心する。本の構成は連作長編と言うジャンルで、絵美ちゃんや、その周りの人々に一人ずつ焦点を当てた短編が、時系列もばらばらに置かれていて、それが端と端でゆるくつながりながらひとつの物語になっている。この書き方は作者が好きなのか、他の本でも多いらしい。既に読んだ話の伏線とかが絡み合っていて、私としてはこういうのすごく好き。細かいところでつながっていると、なんだか嬉しくなってしまう。そういうつなぎかたが、重松さんは作家としてすごく上手い。で、その一人ひとりの感情が、妙にリアルで、この思春期と言うべき時期の心理を見事に突いている。しかも、人間の綺麗な部分だけじゃなく、どちらかというと自分が目を背けたくなる部分ばかり。だから、誰かが自分とそっくりって言う人もいるかもしれない。私は自分が掴みきれない、というか客観的に自分を見られないのでそっくりとまではいかなかったけど、でも心に痛い。重い。経験したことある感情がなだれ込んでくる。友達って何?自分はどこにいるんだろう…そんな事柄をさらに考えさせられる。 私の先生は「泣ける」と言って貸してくれたけど、確かに最後の話、いつも恵美ちゃんの近くにいた(あえて親友とかそういう言葉は使わないでおく。それが適切かどうかわからない関係だから。)病気がちな由香ちゃんが、天国に行く話は文句なしに泣けた。嗚咽が漏れて、涙が止まらなくなるほど泣けた。何に泣いたってわけじゃなく、作品に入り込んだ自分自身が、その状況で泣いたんだという、実感のこもった泣き方をした。 重松さんの小説をまともに読んだのはたぶんこれが初めてだったけど(前にエイジで挫折した)、ベタなように感じるのに、ひっかかりをつけてくるのが文が上手いんだなぁと思う。こういう一筋縄じゃいかなくて、傷口に消毒薬かけるみたいな話、私は好き。消毒薬はかけたときは痛いけど、傷口を綺麗にしてくれる。対象が若いから読みやすいし、熱中した。他のも読みたいなぁ…
1投稿日: 2012.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恵美ちゃんが素敵すぎる!! 特にブンちゃん視点の話に出てくる恵美ちゃんは本当に素敵な人。 「ねじれの位置」がお気に入り。 ねじれの位置の新解釈を知ったから。 ビタミンFが好きな方にはオススメです。オヤジは出てこないけど 笑
0投稿日: 2012.06.05
powered by ブクログ短編の連作。学校という場における みんな という概念。みんなに付き合ってる暇がないの という主人公の言葉は良かった。でも、やっぱ みんな が気になるよね。
0投稿日: 2012.05.23
powered by ブクログ読んだあと、いろいろと深く考えさせられた。 ともだちの意味。みんな、というくくり。親友。 どれもこれも胸に痛くて、だけどすごくリアルだった。 私自身、もうすこし成長したいなと思う。
0投稿日: 2012.05.19
powered by ブクログ012044. これはもう、構成力の勝利。一編ずつ読んでいくたび世界観がたちあがっていくような。 「友だちだからと無理して5人も傘に入れることはなかった」 形式も一ひねりしてあり、 「君」という二人称で主人公と距離を置き過剰な感情移入を避けているのだろうか。 事故にあうきっかけになった由香ちゃんを責める。 自分から仲よくなろうと近づいて痛い目にあう 小品であっさりとした終わり方だが、 このあと主人公二人にはクラスの女グループたちの村八分といじめが待っているだろうと予想される。 振りだした雨があやしい雲行きを予感させる。
0投稿日: 2012.05.18
powered by ブクログ色々な主人公の物語がそれぞれの立場で描かれている連作長編小説。 「友達」とは何かを探す物語。 自分が思春期の頃に、この本に出会えていたら、とても共感できて安心できただろうな~。それにしても、重松さんはどうしてこんなに思春期の頃の「気持ち」を覚えているんだろう。大人になると忘れてしまう「気持ち」が蘇ってきて、くすぐったくなる様な懐かしくなる様なあったかい「気持ち」になれました。
0投稿日: 2012.05.06
powered by ブクログ友達ってどうやって出来ていくんだろう?学生の頃の友達を思い出した。社会で新たに知りあう人々がどうしても仕事つながりであることを思うと、同じ教室にいる友達って、特別なつながりだったんだろうなぁと改めて思う。本当の友達って、何だろうと懐かしく思いを募らせました。
0投稿日: 2012.05.01
powered by ブクログ分かってない と主人公たちが言うたびに、分かって欲しい気持ちが誰にでもあると感じる。難しいけど分かりたいと思う。 それがひとのコミュニケーションの出発点だから。
0投稿日: 2012.04.25
powered by ブクログ「新潮文庫の100冊 限定specialカバー」の、10冊の中の一冊 「あしながおじさん(茶色)」「こころ(白)」「坊つちゃん(赤)」「ぼくは勉強ができない(黄緑)」「蜘蛛の糸・杜子春(グレー)」は、読んだことがあって 「ボッコちゃん(黄色)」「十五少年漂流記(オレンジ)」「潮騒(青)」「人間失格(どピンク)」とこれ(薄めの、でも主張してるピンク)は、読んだことなかった。 色がかわいかったし、友だちについてに少しひかれたので買ってみた。 つまりカバーにひかれて買った。 写真のは通常版ダサカバー。 あと私が文庫本を買う一つの基準である「コストパフォーマンスに見合った厚さ」も、魅力的な、1.5センチだったので。 小学校5年から、中学校3年生。 もっとも醜い時間にスポットをあてた本だ。 大学に入って最もよかったことは、体育と数学のテストとをやらなくてよくなったこともだけど、なにより、だれといよーが、一人でお昼たべてよーが、だれもなんも言わなくなったことだった。 束縛からの解放。 これこそが大学に入った意味だった。 学則からも、お昼を食べたり、移動したり、休み時間に話したりするためだけの、仮の「友だち」からの離脱。 ばーか じゃん 今考えると一笑して吹き飛ばせる。 孤独は自由であり、なにより権利である。一人でカラオケ行ったりビリヤードしたり絵見に行ったり買い物したり…は、権利である、と気づいた今なら。 といってもまだ、中学2年生みたいについてくる、あたらしい「友だち」に辟易したりもあるけど。 そーいえば、同じ作者の「ナイフ」も、中2のときの課題図書かなんかだったけど、自分とは相当離れた世界の話だ、と思ってほっといたきがする。 今考えると、まっただ中じゃん、って オトナになったなぁ んでもやっぱ、ちょっと筆者の偽善的な感じ、というものもぬぐえない。 小説だからわかってるけど、最後の結婚式に呼ばれた3人の女の子や佐藤先輩は、ないよな笑 文はうまいよね、感心。
0投稿日: 2012.04.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
事故に遭って、それまで人気者だった女の子が孤立して仕舞うところから物語が始まる。 事故後唯一の親友と呼べた子は、身体がとても弱い女の子だった。 ひとりぼっちじゃないふたりぼっち、という感じがしてとても良い。 二人の間にはきっと誰も入り込めないんだろうな、と思わせるだけの何かがあった。 実際、別の話で女の子は当然のように出てきて(最後の話を読んだら納得なんですが)、羨ましいと思っているような描写をしている子もいた。 二人が親友で一緒に居られた時間は決して長いといえるものではなかったけれど、これからもずっと親友であるのだろうと思える作品だった。
0投稿日: 2012.04.18
powered by ブクログ泣きました。号泣です。 本を読んで泣いたのは、乃南アサさんの「しゃぼん玉」以来だなぁ。 多感な時期である、小学生・中学生が主人公の物語なので、 もっと若い頃(中学生とか高校生とか)に読んでいたら、 今とは違う感じ方が出来たのかも・・・と思いながら読んでいました。 そう・・・前半は。 後半。 この作品は、今、親となった今、読んだことに意義があったのだと痛感しました。 私はこの作品を、ずっと忘れないと思います。 そして、忘れてはいけないと思います。 出会えたことに、感謝。
1投稿日: 2012.04.16
powered by ブクログ初めの二章まで読んで、なんだか胸が痛くって、読み進められなくなった。 放置する事、半年(もしくは、1年?)。別の随筆を読み終わった後、ふと手にしてみると、なんてことはない、すいすいその先を読みだすことが出来た。 なんだったんだろ。多分、初めの頃は心の虫の居所が悪かったのかもしれない。 子どもは面倒くさいなぁ、と思った。 でも、確かに私が小さかった頃、私は世の中は面倒くさいと思いながら生きていた。それはこの年になっても変わらない。 子どもも、大人も、人間関係であったり、生きてゆくという行為であったりは、変わらず大変なんだろう。 私は少なからず「変な子ちゃん」気味だったので、全編を通しての主人公・恵美ちゃんに共感できるところがちょっとある。 私も「みんな」というくくりが嫌いで、だから何?という感じで、それは私の人生の中で全く意味をなさないものだと思っている。 そうゆう意味で、「千羽鶴」という話が一番好き、かもしれない。
0投稿日: 2012.04.16
powered by ブクログ今まで読んだ中で一番よかった。泣けた。ありきたりかもしれないけど本当の友達って何なのか、考えさせられた。人からどう思われるかよりも、相手のことをどう思えるかが大切なんだと、わかってはいたけど、改めて教えてもらった気がする。
0投稿日: 2012.04.08
