
総合評価
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powered by ブクログ小学5年生の少女の一人語りってのが児童文学なのか? これが読書への入り口なのか? もしも自分が小学5年生だった時にこんな本に出合ったら、むしろ本嫌いになったんじゃないかと思う。 冒険物でも青春ドラマでもスポコンドラマでもなく、単に普通とは違った生活、それはお父さんに連れ回されるからだが、これといったドラマチックな展開はなく、ドキドキワクワクはない。 何が言いたいの?何を伝えたいの?どう楽しませたいの?といった具体性が表に立ってないので、たぶん子供にはわからないまま終わってしまうんじゃなかろうか。 まあ、あえて言うなら、主人公の思いが「あぁ、わかるなぁ」と言った部分は見つけられるかもしれないが、そこまで感情移入はできないんじゃないかなぁ。 ところがだ、私みたいなオヤジが読んでみても全体が魅力的な文章なのだ。 これって、かなり本好きでないと薦められないように思う。
1投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログ交わされる言葉と、交わされずに留まる言葉を読んでいくうちに、確かに自分もそうして他人と接しているなと思う。 私は月に一度のペースで幼馴染と2人でサーフトリップをするのだけれど、わざわざ時間と金と体力を注ぎ込んでいるのに、波のコンディションが悪くて、良いパフォーマンスが出せなかった日でも、無性に楽しいのはこういう事なんだなと思った。 決定的な事柄や、直接的に感動めいた事を押し付けてくる事が全くなくて、全体的に清潔感に満ちていて、気持ちが良かった。 後、夜の海に浮かぶの、今度やってみようと思った。
0投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログよくわからないけど、ダメ親父との家出。お金がなくなって終了。帰る時の淋しさが伝わってきた。日曜日のサザエさんを観てるみたいな感じ。
0投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログいやー名著だと言われてもザ!人情本なんでしょ?と長年手を出さずにいたが…うーん、名著! 小学生の娘視点で書かれた本作だが、本当に子供の意見というか、子供が知らないであろうことはついぞ読者にも明かされず、父親も父親で本当にダメ親父で、でもダメ親父なりに嫌いになれないというか… 良い意味でも悪い意味でも大それたことは起きず、本当にこの親子の"ひと夏の冒険"に参加させてもらった感じ。 解説で重松清も言ってたけど、"親子の絆"的エピソードが無理やり入れられてるところがなかったのも最後までスッキリ読めた。 感動の押し売り感はなくて、でもじんわり温かくて…また心がちょっと寂しい時に読みたいな〜
3投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログセリフにならない、言葉にできない(しない)心情を様々な方法で描き、読者に考えさせてくれる角田さんの文章に今回も引き込まれた。ただの親子の逃亡劇じゃない、結末もなんだかまとまっていないんだけど、その余白がたまらないんだこの方の物語は!そんな深みを楽しむのにもオススメの一冊。
0投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログユウカイが片仮名でかかれているだけで、なんとなく悪いことのように感じなかった。 スーパーで買い物かごに好きな物をたくさん入れていくことの楽しさ、夜の人気のない海でぷかぷかと手を繋いで浮かぶこと、大人になった今でも自分がワクワクするようなことがたくさん描かれていた。計画性は全くないけど、大人になったら出来なくなってしまうことを夏休みにさせてくれるユウカイ犯は素敵だなぁと。
0投稿日: 2024.08.22
powered by ブクログ図書室。夏を感じたくて。 おとうさんとハルの、お寺に行くまでの道のりのセリフが印象的だった。子どもにとっちゃ、そうだよなあ。こちらがわざわざお膳立てしたり、偶然起こったことをさも人生哲学のように言ったり、しないでいいんだよな。
0投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログ再読。前読んだのは確かハルくらいの歳のころ。そのときどう思ったかは覚えていないが、いまは、家族とはどうしようもないものだとわかっているし、それだけに、微妙な年頃の娘が、だめな父親に同情ともつかない感情を抱いていくさまが、いいなあと思う。
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ中学生の時に初めて読んだ。 正直内容はあまり覚えてなくて、懐かしさで もう一度読みたくなったんだけど、面白かった。 このくらいの歳の時って、自分がそうだったから 父親ってどこか家族なのにちょっと遠い存在で、 あまり会話もしないし何ならあまり話したくないし 家での表面的な姿しか知らなくて、一緒にいても どこか緊張したなあって思い出していた。 色んな非日常の中で変化していく様や 心地いい自然がすぐに頭に浮かぶ描写は 読んでいてやっぱり心地いいものだなあと思った。 最後の誰かや何かのせいにしないって台詞は わたしはちゃんと大人になるまで覚えておかないと いけないものだったなって少し反省した。
1投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログあの人と結婚していたらわたしはいなかったね だから、結婚しなかったのかもな 一気に読み終わった 中学生くらいのときに読みたかった
0投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログ○好きなセリフ 「あの人と結婚してたらきっと私はいなかったね」 「だから結婚しなかったのかもな」おとうさんは鼻歌をうたうように言った。
0投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログお父さんにユウカイ(=キッドナップ)されたハル。2人のぎこちなく、容赦なく、でもほんのり暖かい旅が始まる。 会話しにくい相手やあまり話したくない相手っているよね。 何か話さなくちゃ!と思って探り探り会話してるけど、この本を読んだらそんなに一生懸命話さなくてもいいのかなって気になる。 お父さんとハルが始終だまりこんで気まずくなってる場面がいくつかあるけど、その気まずさの中にも暖かさがある。 だから気まずくたっていいじゃないか!そういう風に開き直れる関係っていいなあと思う。
2投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログ夏休みに読んだので季節的には最高だった。 父と娘のとんでもない旅にとてつもなく楽しく参加できた。 お父さんしっかりってハルといらいらしながら。
0投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログ小学5年生のハルが、最近家から出ていった父親にユウカイされたという「設定」で旅をするお話。 文庫版の解説で、重松清さんはこの物語には「口に出した言葉」と、「出さなかった/出せなかった言葉」の二つの言葉の流れがある、と仰っているが、それに尽きる気がする。物語はハルの語りによって展開していくが、彼女自身の機微や父親の言動が非常に細かく丁寧に描かれている。 ハルの父親と母親の取引内容は明かされないのですが、これはあまり本作において重要ではないな、と途中から気がつきました。それよりも旅を通じて変化していくハルと父親の関係や、ハルが自分自身と父親に対する理解を深めていく様子の方がメインポイントでは、と思います。
1投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログよく新潮文庫の夏のフェアとかに名前が上がる、おそらく人気作で、内容のキャッチーな感じにいつか読んでみたいなと思っていた。 「菊次郎の夏」と同じ構成で、題名の通りあちこちをツアーしながら二人の関係性や心の機微は深まっていたり日によって微妙に違ったり、デリカシーの無さにイライラしたり時には静かに愛情を感じたりと、その繊細さが心にチクチクと刺さる。「移動」という不安定な状態による心理描写の充実ぶりも良い。特にラストシーン、電車を乗り継いで帰っていくなか「逃げ続けよう」と提案するハルの心情は愛おしいというかなんというか、不思議と涙が出そうになる。 描かれない部分が明確にあり、それは子ども目線からどうしても追いきれないパートであるようだ。ただそこに下世話なオチなどは必要ない。多くのエンタメ作は「大人目線から書かれて、子どもにはわからない」親子作であろう。「子どもには見せられない」が子役が出ている映画なんていくらでもある。この作品はそうしたものとは一線を画し、「子ども目線から書かれて、子どもからも大人からもわからない」ことが重要であると思う。なので批判のうちの多くは的外れであると僕は思う。
1投稿日: 2023.07.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まだ私にはわからないところも多かったけど読み終わったあとなんとゆうか心が温かくなりました。やっぱり家族愛ってすてきですね。最後まで私は分からなかったのだけど、お父さんが誘拐してまで叶えたかった希望、ハルと引き換えにお母さんに提示した条件ってなんでしょうか、、
0投稿日: 2023.06.12
powered by ブクログよくわからない。 率直に言えば。 主人公の女の子の気持ちも ふらふらと安定してないし、どうしてそう感じているのかも伝わってこないような。 父親の目的は?これがわかっていれば、面白さも違ってきたかと。 そういうことを詮索すること自体が、わかってないな、と言うことか。 むかしドラマになってみた時、 面白いと思ったんだけどなあ。
0投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お父さんが娘を誘拐するという、興味をそそる出だしから始まる。 いろいろと感じることものが多い娘が、お父さんとの旅(誘拐)を通して、最終的に自分の意見を言えるようになるのが嬉しく感じる。 生きている中でなかなかなさそうな話なのに、リアリティを感じさせてくれる話が絶妙に面白いと感じた。 お父さんが娘を誘拐した目的や、娘がお母さんと再開した後の話が明かされてほしかったと思った。
0投稿日: 2023.03.04
powered by ブクログ久しぶりにあったお父さんとハルのユウカイ旅行。普段経験しないことばかりの出来事が続き、父親を困らせたりとハルにとっては一生忘れることのない日々。風や陽の光り、木々の揺れなど自然の描写に素敵な表現が多かった。大人目線で読んでも楽しめたが、子供の頃に読んでいたらまた違った思いが出てきたんだろうなと思った。
2投稿日: 2023.02.22
powered by ブクログ妻と別れようとしている父親が娘を誘拐してお金の無い生活をする。途中、父は妻と何かの交換条件を出しているようだったがそれが何であったかは最後までわからなかった。読者に想像させようとしていたのか。ボロボロになりながらの生活だったが娘はそれほど嫌ではなかった。そして変な大人になったら父のせいだからと言う。妻との取り決めが成立してから父は娘に言う。この先どんな大人になろうともそれは誰のせいでもない、自分自身のせいなのだと。本当にお金がなくなったとき父は昔の友人の家を訪ね、娘が帰るための旅費を出してもらう。本当に困ったときなんとかして生きようとすること、助けてくれる友人を作っておくこと、この先自分の力でも生きていけるように教えることが父のすべきことだったのかもしれない。もう31になる息子の本棚から持ってきて読んでみたが、この本で彼は何かを読み取ってくれたのだろうか。
0投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログおもしろかった 実の父が娘を夏休みにユウカイする話 娘のいうこととかやることがちびまる子ちゃんっぽい感じがした 最初は父のことをカッコ悪いとかマイナスなことばっかり心の中で思ってた娘だけど一緒にいる時間が増える度にカッコ悪い、けどまだ一緒にいたいとかプラスな感情が追加されていって嬉しくなった バーベキューの買い物に行くシーンを含めキャンプするところがすごい好きだった ポイポイカゴに欲しいものを入れまくるけどレジで予算が大幅にオーバーしてほとんどのものを買わなかったりテントをゴミ置き場から拾ったり、そこで母と父の馴れ初めを聞いたり。
1投稿日: 2022.10.18
powered by ブクログ夏休み中にお父さんにユウカイされたお話。 ユウカイされた娘のハルがお父さんとの絆のような物を深めていく。物語は読みやすい。 ただお父さんとお母さんの取引の内容は、わからないのが物足りなかった。
1投稿日: 2022.07.05
powered by ブクログ父と娘のひと夏のロードームービー。児童向けだが、父親視点で読むと深く感じ入る物語。人の世の不条理や不平等、誰のせいでもない縁と運...。それでも繋がっているもの...。読後はちょっと切ないが、心穏やかになる一冊。ドラマ化も気になる。見てみたい。
8投稿日: 2022.06.15
powered by ブクログ大好きな作品。小学生の頃に汗かきながら遊ぶ夏休み、一段と特別なことをしなくてもキラキラしてて大好きだったなあ。とじんわり思い出す。
0投稿日: 2022.06.08
powered by ブクログ夏休みの初日に、家からいなくなったお父さんに誘拐されたという事件めいた設定だが、実のところ本人も了承済みの誘拐。本文はその誘拐された小学5年生のハルという女の子の視点から描かれている。 金もなく、だらしなく、計画性も全くない所謂ダメなろくでもない父親だが、なぜかその存在は憎めない。娘に対する愛情が感じられるからかなとも思う。そんなろくでもない父親でも光り輝いて見えることがある。そのようなちょっとした人生における煌きのような余韻を残す作品。 2000年に路傍の石文学賞を受賞した作品。
0投稿日: 2022.06.01
powered by ブクログ紙の月が面白くて角田光代さんの本二冊目。 紙の月もそうだが、文章での具体的な説明がなくても見えて来る。 重要な事柄でも説明をしない。 それでも内容は成り立ち、説明がない分、余計にほかの部分が重要に見える。 父と母は何を取引していたのか、今後はどうなるのか、結婚から離婚まで呑み話や叔母さんの話など具体的に説明しないが、空白の事柄が父と子供の関係性を深く見せてくれる。 角田光代さんは空白を楽しんでいるのか。 最後は両親が再婚してハッピーエンドになるかと思った読者も多いのでは
0投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ父親と娘の絆が旅を重ねてどんどん深まっていく物語。 文体は全体的に読みやすく、子供の目線で凄く上手く物事を描くなぁと感じたが、だからこそお父さんとお母さんに何があったのか、取引は何だったのか、お父さんの現状などおそらくみんなが気になっていたであろうことが何も分からないまま物語が終わってしまいなんとも言えない物足りなさを感じました。 個人的に、読者の想像にお任せします系はあまり好みではなく…
0投稿日: 2022.04.02
powered by ブクログ親子の温かい話でした 主人公がお父さんよりも大人だけどちゃんと子供らしい繊細な一面もあって可愛らしかった
2投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ親子関係がイマイチわからなく共感もできず終始戸惑いながら読み進んでました。 んー、、、家族の絆的なこととか人生の楽しみ方みたいなのを汲み取るとこらなのですが、人物像を想像できないまま夏が終わってしまいました。 タイトルは面白そうだったのですが。
1投稿日: 2022.02.07
powered by ブクログ二ヶ月間家に帰って来なかった好きでも嫌いでもない父親がユーカイという名目の下、小学生の主人公と色々旅をして絆を確かめ、深めていくハートウォーミングストーリー。主人公のマセた部分とまだまだ子供の部分がなんとも可愛く描写されてます。 定期的にジーンとするようなシーンが散りばめられてて最後まで飽きない作品です。是非一度読まれてはどうかと。 個人的には母親と何を電話で話していたかを明かしてほしかったけど、もしや電話をするふりして実は母親とは何も話してなかったとか??
0投稿日: 2022.01.06
powered by ブクログ角田光代の代表作の一つということで読んでみた。子供の誘拐がテーマと聞いて、八日目の蝉をイメージしたのだが、ハートウォーミングな物語だった。 夏休みが始まり、退屈を持てあましていた主人公の前に離婚した父親が現れる。父は「誘拐」という言葉を使い、予定の決まっていない旅に主人公を連れ出すのだった。 行き当たりばったりな父の行動と、反抗しながらもその生活を楽しみ始める娘。海から山の寺、そしてキャンプ場。父親は所持金が少ないらしく、後半の旅はまるでホームレス親子のような状況だ。しかし、悲壮感はない。口うるさい母親から離れ、だらしないが自由な暮らしの父親との時間を愛おしむ主人公。 「八日目の蝉」や「紙の月」でも感じたが、本作でも淡々とエピソードを積み上げていく中で、主人公の微細な心理の変化を表現している。サスペンス小説家のイメージを持っていたが、きっと細かな心理描写を描くタイプの作家なのだろう。
1投稿日: 2022.01.04
powered by ブクログおとん、何がしたかったんや… 起こっていることの裏側が明らかにならないまま。あくまで子ども視点を貫いたから?もやもやでもなく、何か、こう、着地しなかった感があり落ち着かない。
5投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログ理論社から1989年初版で出た本。水色で白の浮き上がるイラストと文字が好き。カバーを取ると、見返しと同じ水色と白のストライプ。装幀装画デザインが、内容と合っていい感じ。小学5年生女子の感受性ってこんなだったかも〜。お話しと同じ夏に読めて、文章の美しさを楽しめました。
1投稿日: 2021.08.26
powered by ブクログ世間から見てどんな父親でも子どもに愛情が伝わっていたら、その子どもだって父親に情が湧くものなのだな。 父親は情を伝えるのが下手だったのか、情が薄かったのか… この年になっても私という人は…。 凄い自己嫌悪やら負い目やらなんとも嫌な気持ちを抱えてたけど、この年になって私みたいな気持ちで育った人が意外に多いことを知った。 そういう時代だったのかな。
8投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログ正直腑に落ちなかった...。何のためにハルを誘拐したのか分からないし、けっこう淡々と話が進んでいき物語の展開もあまり派手ではない。ハルの年相応の心理描写はとても繊細に書かれていてすごい!と思ったが、結局読み終わっても残念ながら「なるほど」という感じにしかならなかった。 児童小説なのもあって、少し物足りないかなあと思ってしまった。
1投稿日: 2021.02.04
powered by ブクログ角田光代さんの本は初めて。訳あって別居中の父が、娘を誘拐する。といってもドロドロのサスペンスなどではなく、ちょっと誘拐されてみた的な父娘の小旅行。お金も先の見通しもないだらしのない父と、なんとなく家庭に不満を感じている娘が、夏休みに海に行ったり、山に登ってお寺に泊まったりする。この経験を通じた娘の成長ストーリー、父娘の愛情が蘇る感動などという高尚な要素はなく、淡々と話は進む。家族であっても、言葉に出せること、出せないこと、言えないことがあって、大事なことも言えたり言えなかったりする。こういうことがあるんだよなあと妙に腹落ちする物語。
0投稿日: 2021.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
父親が突然来てひと夏の数日間の誘拐旅 ハルは大人っぽく父親に振る舞うけどやっぱり感情が溢れてしまうとこ、素直になれないとこの表現が良い 結局最後まで誘拐の取引内容は分からん 想像もつかん 宿坊に泊まるとこ、泊まったことないけど鮮明に想像できた。泊まってみたいなあ 初っ端でファミレスでビール飲んだ後車運転してるので笑った
1投稿日: 2020.10.18
powered by ブクログ父と子のユウカイの旅 大人びた子供、子供らしくできずに言いたいことをこらえて泣けなくて。でもこの旅を通して少しずつお父さんに言えるようになってきたり。不器用な親子。特別な夏休み。要求の内容は木になるところやけどそこを主としないのが角田さんやなと。
0投稿日: 2020.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もっとカラッと楽しい誘拐旅行を想像していましたが、思いのほか私にはしんどかったです。 200ページ程度の作品ですから、時間的にはさほどかかりませんでしたが、ハルの両親の行動に納得がいかなくて。 別にいいんです、父親がダメ人間でも。 自分勝手に誘拐して、娘との最後の思い出作りをするのであれば。 でもおとうさんは、おかあさんとの交渉の材料にするためにハルを誘拐した。 で、交渉が上手いこといかなかったので、ずるずると旅行する羽目になったんだよね。 なんだ、その両親。 どちらかというと感情をあまり露わにしないハルは、だけど何も考えていないわけではなくて、言えないでのみ込んだ言葉がたくさんある。 両親は最後まで春のそんな気持ちに気がつかない。 親だって、生きるのに一生懸命で、余裕がないこともあるだろう。 でも、いつも子どもの方が親の気持ちをおもんぱかって我慢するのは、それは違うだろう、と思ってしまう。 でもそれは、割とよく世間ではあることなのだろう。 角田光代はそういうことに無自覚な作家ではないから。 ”私が電話をかけた理由を私はちゃんと知っている。私もまざりたかったのだ。おとうさんとおかあさんの取り引きに。(中略)まぜてもらえなくてもいいから、それでもせめて私はおかあさんにこうきいてほしかったのだ。ハル、今楽しい?って。どこにいるの、ちゃんとしてるの、だいじょうぶなの、全部の質問のあとに、ねえ、ちゃんと楽しい?そうきいてもらいたかったのだ。” おとうさんに対する不満はたくさんあっても、最後にハルは「楽しかった」とおとうさんに言った。 ならよかった、と私は思うしかない。 けれど大人よ、私たちは子どもたちが言えずに飲み込んだ言葉がたくさんあることに対して、いつも自覚的でありたいと思うぞ。
2投稿日: 2020.07.26
powered by ブクログ児童文学としてはおもしろいかも。 子ども目線だと、こういうお父さんだったら楽しそうって思う子どももいるだろう。 ハルも文句を言いながらもお父さんのことが好きなのがわかって、救われた。 でも私のような人が読んでも、お父さんとして恥ずかしいし大人としてもどうかと思うし、離婚の原因も取引の内容もほんとは知りたいし、消化不良。
0投稿日: 2020.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
5年生の女の子の揺れ動く気持ちや周りの大人との関係をどう感じているかが面白かった。でも、どうして誘拐したかが気になって仕方がなく、最後まで分からないままで、ヒントも無いって所が納得いかない。そこが大事じゃないって言われても…
1投稿日: 2020.02.19
powered by ブクログ父に言われて読みました。最初はあまり読む気はなかったけれど、読んで見るととても面白かったです! 話の中の2人の行動がリアルで「自分だったらこうするかな」と想像していました。小学生などにオススメです!
1投稿日: 2020.02.01
powered by ブクログ夏の百冊的なものでよく取り上げられていました。かなり軽く読めるので小学生にもお勧めです。というか大人にはちょっと物足りないよね。
0投稿日: 2019.12.10
powered by ブクログ2019/07/03-07/05 あまり感情移入できる作品ではなかった。解説の重松清さん、褒めすぎじゃない?
1投稿日: 2019.07.06
powered by ブクログ小学生も読むよ!と聞いて借りてみました。 なるほど、小学5年生の女の子目線の話だし、簡単な漢字にもルビが振ってあり児童向けの作品なんだな。 今どきの子供たちが最初に接する角田光代さんの世界なのかも知れません。 自分と接する人達(おとうさん、親戚、旅先で出会った同じくらいの年の子、おとうさんの友達)との会話と 言いたかったけど言わなかった(言えなかった)言葉が綴られて物語が進みます。 特別大事件が起こるわけでもなく、日常ありそうな場面で感じている子供の気持ちがうまく語られていると思いました。 小学生は自分と重ね合わせて読むのでしょうね。 次は大人向けの角田光代さんの作品を読んでみることにしよう。
14投稿日: 2019.06.25
powered by ブクログ離婚してしばらく、会っていなかったお父さんと娘の夏の思い出。すごく勝手なお父さんで終始振り回されてしまうが、小学生のオススメの本でもあったので、ま、こういう大人もいるんだな、と思ってもらえたらいいんじゃない?って感じの読後感。
0投稿日: 2019.05.30
powered by ブクログ切ない! 小5の女の子の、気持ちをうまく表現している。 小5だと、なんかわからんがむかつく、なんかわからんが楽しいという感情はままあると思うが、そういう表現が随所にあり、感情を揺さぶる。 多分、根っこは、楽しい、不愉快とか単純な感情なんだけど、小5の女の子のプライドや、奇想天外な環境下における感情の沸き立ちで、ある種混乱状態に陥っているんだろうと思う。おれが小5であったのはもう幾年も前のことではあるが、そういったもどかしい幼い感情の変遷は克明に思い出すことができる。 地の文も、ハル目線の表現で、とても平易でシンプルで、故に的確な表現となっている。 話を読んで、単純に、楽しそうだなと思った。今年の夏は、いろんなところへ出かけて、いろんなものからシンプルに、寛容に刺激を受けたいなと思った。
1投稿日: 2019.02.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
安い感動で親子の絆を強調した物語でないところが好感度高い。あくまで小学5年生の女の子目線で語られており、両親の取引内容とその結果や、その後の父と娘の関係などには一切言及されていない。その一方で、成長期の女の子特有の感受性による、他人あるいは自分の心の機微については実に細やかに、素直に描かれている。心と裏腹になるハルの態度も、娘に気を遣う父やそれに気づいたときのハルの感情も、誰しも覚えがあるもので、ああ、わかるわかる、と共感しながら(思い出しながら)読み進めることができた。 物語全体を通して娘と父親のやりとりに終始しているところもいい。母親は終ぞその姿を現さないし、その姉妹は言わずもがな、ハルの記憶や言葉にしか登場しない。父と娘のみを軸に展開するにも関わらず、物語に閉じた印象を与えない、むしろ「親娘」ではなくそれぞれ立派な「個人」としての開けた人間関係を、終盤ハルは新たに見出したように思えた。その結果が爽やかな読後感を読者に与えているように思う。 それにしてもハルはすごい言葉を父親に投げつけるなあ、でも言えなかった言葉の方がずっと多い(きっと父親も同じだろう)、その不器用さも愛すべき要素だな思った。
2投稿日: 2019.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
父娘が2人、「おかあさんの作る料理の中で何が好きか?」を話す場面を、いま読んでいます。 家を出ていて、久しぶりに娘と過ごす父親が、その質問をする気持ち、どんな気持ちなんだろうなあ~というのと、ああこれ、今の夫婦仲はともかく以前は奥さんのおいしい料理を食べていたっていう過去の思い出をせつなく振り返ってるんだなあ、「あれがうまい」「これがうまい」って出てくるくらいその料理が好きだったんだなあというのと、「最近おかあさんは前より料理をしなくなった」っていう現象わかるなあ、おかあさん今どんな気持ちでいるんだろうなあというのと。
1投稿日: 2018.06.09
powered by ブクログ父娘のあてのない二人旅。しだいに気持ちが綻んできて幸福感を得る。ことばでなくとも臭いや肌のぬくもりにも父を感じる。子どもの頃に嗅いだ同じ匂いが感じられる。2018.4.10
1投稿日: 2018.04.10
powered by ブクログ角田光代さんは初めてです。たまたま読了直後に直木賞受賞の報道がありましたが、実はまったく知らない作家さんでした。ただ、この作品については、解説を重松清が書いてることが理由で買ったようなものです。 この作品は児童文学の領域に入るのかもしれません。子供の視点からみた父親を描いた作品です。しっかり者の母親(作品中にはほとんど登場しませんが)とだらしない父。ちょっと”北の国”の吾郎さんを思わせる設定です。 その父親に反発を覚えつつ誘拐逃避行を続けるうちに、何となく父親の良さを認識してしまうというのが粗筋になりますが、直接的表現は無く、全体の雰囲気でそれを表現してるのが特徴でしょうか。一方、そのために、ちょっと伝わり難い部分もあるように思います。 この人の作品、もう何冊か読んでみようか、と思いました。
2投稿日: 2017.10.30
powered by ブクログきゅーんと良い話 彼と分かれた瞬間を思い出した たった今一瞬前まで一緒にいたのに、密に過ごしたのに、壁を隔ててもまだ20mしか距離離れてないのに、分かれた瞬間に離れちゃうあの瞬間
1投稿日: 2017.10.17
powered by ブクログ中学生の頃図書館で見つけて読んだ。内容はぼんやりとしか覚えてないけど、この頃図書館で見つけた本の中で最も面白かった本の中の1つだという記憶がある。
1投稿日: 2017.10.03
powered by ブクログ結局何が言いたいのかぼやけたまま終わってしまって少し消化不良。あんなに作中に、誘拐理由を濁しておいて、え?言わないの?で終わった。じゃあ、作中にそんなに意味深に書かないでほしかった。終わった後も、それが気になってしょうがない。
0投稿日: 2017.03.26
powered by ブクログ淡々と誘拐中の行動が綴られてるだけのお話。全く面白くなかった。結局なんで誘拐したのか、お母さんとの取り引きはなんだったのかも分からず終わった。
0投稿日: 2016.12.11
powered by ブクログ夏休みに、父親との思いがけない放浪のような旅がはじまり、読み手としてどんな事が起こるのか どんな理由があるのか と、ワクワクしながら読みはじめたが、父親が誘拐した理由や事情もわからないまま、続く旅に少し苛立ちを感じながら読み進めました 父親の頼りなさ、ダメ感に、ハルの方はむしろ強く逞しくなって行く 後半は、ハルが父親に抱く母性のような気持ちに、心温まる感じがしました この旅を通して大きく成長しただろうハル 父親との別れの余韻に、少し切なさを感じながら読み終えました
0投稿日: 2016.11.19
powered by ブクログ小学生の私が夏休みに、最近姿を見なくなったおとうさんにユウカイされた話。おとうさんはだらしないし金は無いしでろくでもない。だけど、だからこそ、みっともなくても思い切りぶつかれる、笑える、ドキドキできる。ひとと自分とが繋がっている確かな手応えを得られたのではないだろうか。ところで、物足りなさもある。おとうさんは純朴に過ぎる人物像で、おかあさんの存在感はあまりに希薄。挿画にも興を削がれた。それでも本書は完読にさほど時間を要さず、瑞々しい描写が散りばめられているのも手伝い一読して良かったと思う。
1投稿日: 2016.09.23
powered by ブクログ小さい頃よく読んだ本に似ている。小学生の少女や少年がいろんな形でひょんなことことから冒険に出る話。夜の闇にある異世界やほんのちょっとだけ遠い近所。そんな感じのするお話。現実の小5女子が父親に対してこんなに素直だとは思えないけど、そういう子なのかな?公衆の面前で大声出すとか、小5であり得ないでしょ、そんなところがすごく童話っていうか、児童向け小説っぽい。あとゆうこちゃんみたいに話のわかるオトナが周囲にいるところ。彼女が登場しないと文字通りお話にならないんだけど、なんで都合よく「わかるオトナ」がいるのかなぁって思ってしまう。同棲っていう超大人事をこんな子供っぽい子供に話すかなぁ…?この時だけは、小5扱いなって感じなんだけど。内緒って言いながらバレたいとか? でも、少年少女向け小説と同じで親子のキズナみたいなことを押しつけて来ないで、アッサリ夏休みが終わったみたいに終わるのはすごくいい、感動のフィナーレみたいのだったらガッカリだから。そこはハル目線で終わってくれてスッキリしました。
1投稿日: 2016.08.19
powered by ブクログ角田さんの作品は太陽と毒ぐもが始めですが、そのあともいくつかは読んだと思います。どの作品にもやさしさが隠れていて、読み終えてあったかな気持ちになります。 この作品も、ムスメが小さかった頃のことを懐かしみながら、楽しい小旅行を満喫することができました。お別れの時間が来るのがもっともっと後ならいいのにと思うようなよい作品でした。
1投稿日: 2016.07.28
powered by ブクログ小説。 父と娘の心温まらるような温まらないようなお話。 私はこういう父親はどうにも評価できないけれども作中の娘はそれなりにしたってるしある意味良い雰囲気なのでは。それにしても毎日一緒に居る母にはダメだしが多いのに情けなくても一緒に非日常を過ごしてくれる父親は結構許せるって感覚が女の子って感じだなぁ。 お父さんの「あんたがダメな大人になるのはあんたの責任だ」みたいなセリフは非常に共感しました。そうそう。いつまでも人の所為にするな。でも自分の娘だろうがそうでなかろうが人のことをアンタ呼ばわりする人のことは好きになれない。せめて名前を読んであげようよ、お父さん。 多分だけどこの子は男の子が好きなんだろうな、なんてことをぼんやり思いました。同性よりも異性を意識するタイプ。非常に女の子らしい女の子のお話。 私がこんな風に連れ出されたら多分最初のファミレスぐらいでギャン泣きだったろうなあ…なんて思いながら読みました。
1投稿日: 2016.07.06
powered by ブクログ子供向けの本みたいだけどおっさんでも楽しめた(お父さん目線で)。娘が不甲斐ない父を思う気持ち(憐れみに近いもの)が伝わってきた。この親子がその後どうなるにしても、この冒険は生涯の思い出になるでしょう。
2投稿日: 2016.05.28
powered by ブクログ別居中の父親にユウカイされた小5の夏休み だらしなくて、情けなくて、貧乏な、ダメなおとうさんとの ドタバタした数日を過ごすうち 少女の心に柔らかなものが芽生えてゆく 結局おとうさんと、おかあさんの「交渉」って なんだったのか、はっきりとは描かれていないのだけれど もう家族が一緒に暮らすことはないのだろうなぁと せつなくなります とても優しい気持ちにさせてくれる1冊
1投稿日: 2016.01.21
powered by ブクログすべて一人称で記述されているが、 どうして著者がこんなにも、 繊細な少女の心の動きがわかるのか不思議。 それが著者のすごさなのか・・・!
1投稿日: 2015.11.30
powered by ブクログひさびさにとても気に入った ハルの不器用さというか、なんで自分こんなことしちゃうんだろう、という点には非常に共感 そして、あぁこんな感じと今どきの普通の不器用で思春期入り口の小5のハルが、どんどん変わっていき、どんどん自分を好きになってるのが本当に素敵だなぁと思い、最後は涙が出そうになった 自分を好きになるって難しい お父さんすごいなあ ハルにとってかけがえのない夏休みになったと思う 2015.09.16
1投稿日: 2015.09.16
powered by ブクログ実の父親に緩めに誘拐というか連れ出された小5少女の数日間。誘拐の理由や父親の別居等は説明されずに、数日間の超貧乏旅行でだんだんタフに柔らかくなる女の子。子供の一人称小説ってどーしても嘘くさいと思ってしまうのだけれど、話の構成や不意に終わる終わり方なんかは好きな部類だったかな。ま、女性作家さんらしい本。
0投稿日: 2015.06.14
powered by ブクログ小5くらいだったらまだうまくなじめない父娘との関係の再構築は可能だが、中学あがっちゃうと誘拐するくらいじゃ無理だろうな。
1投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログ新潮文庫だけど挿絵もあるし児童文学でいいのかな。ちょっと大人びて冷めた小学校5年生のハルとダメ親父のキッドナップ・ツアー。雰囲気的に北野映画の「菊次郎の夏」を思い出しました。前半にハルとパパが電車に乗るシーンとか久しぶりに2人が手を繋いだシーンなんかは久石譲のsummerが脳内BGMです。 パパの身勝手さやハルに対するアンタ呼びはイラッとしたけど、ラストがじわりと良い感じでした。 あんなダメ親父だったからこそなのか、ハルに対して語るダメ人間論が響きました。娘を大切に想っているからこその素敵な別れだったなと思います。それを汲んで頷くハルも本当に良い子ですね。 なんだかんだで父と娘というラストが好きです。
1投稿日: 2015.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏休みの第一日目、私はユウカイされた。衝撃的な一文目。夏休み父にユウカイされあてもない旅にでかける。まさにその日暮らしというもの。小学五年の女の子とは思えない口ぶりに途中どきりとさせられる。どんくさい父に徐々に気持ちよせてく少女。情報量が少なく、日記調でどこか親近感のわく、ゆるい作品。「こういうことだってあるんだ」「よく覚えておいたらいい。こういうことだってあるんだよ…(略)」、「悪かった。ごめん」これは山中での出来事。父なりの娘への教育。しかし不器用だからうまくはいかない。この場面以降少女は父に気持ちを開いてく。
1投稿日: 2014.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人は本に、思い出を重ねながら読むんじゃないか。 私はこの本を読んで、2つのことを思い出していた。 1つめは、この本と同じように、父は私だけを連れて、車でどこかに何日か行ったこと。この本のような長旅ではなかったけど。 2つめは、小3、4の頃のこと。私は友人3~4人と小学校から下校途中だった。通学路の博物館近くで、見知った顔があった。2~3年会っていない父だった。その時、気まずくて何も話をせず、友達に見られた気まずさから、不機嫌な態度で父に接し、途中で帰った。あの時、父は何を伝えたかったのだろうか。小さい頃から、母より父と仲良かったはずなのに、何年か経たないうちに、こんなに隔たりは出来てしまうものか。あの時何か言葉を交わしていたら、何か未来は変わっていただろうか。もうきっと会えはしない、どこかですれ違っても気付かないであろう父との出来事を思い出した。 そして、この本がクライマックスに近付くにつれて、「どうして私はこう不器用にしか生きられないんだろう」と泣いた。主人公のハルの行動が、自分と重なったのだろうか。
1投稿日: 2014.09.27
powered by ブクログ【本の内容】 私はおとうさんにユウカイ(キッドナップ)された! 私の夏休みはどうなっちゃうの!? 五年生の夏休みの第一日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。 犯人は二か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。 そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。 ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行。 私たちのための夏休み小説。 [ 目次 ] [ POP ] 夏休みを心待ちにしなくなったら人間は本当に寂しいと思う。 ルーティーンな暮らしをしていても、夏が来ればうきうきな休暇があり、海水浴に花火にBBQキャンプ…本気で童心に返れるひとときが待っている。 そんなホットな気分を楽しむ時間的な余裕がないときも心配無用。 大人は大小の冒険を、読書というバーチャルでだって楽しめるのだから。 本書は、実父にキッドナップされた少女ハルのひと夏の物語だ。 小学5年生にしては妙にシニカルな大人目線を持つハルのひとり語りに浮かぶ父への情と反発。 まるで自分が子ども時代にタイムスリップしてユウカイされてしまったかのように、一連の旅をスリリングな気持ちで味わえてしまう。 だめパパが率いるビンボー旅行ゆえ、ハルはひもじい思いもするし、疲れていらつきもする。 娘と山道を歩きながら、父は「こういうことだってあるんだ」「戻ることだって簡単にはできない、前に進むしかないってこともあるんだよ」と誰に言い聞かせるでもなくつぶやく。 そうだなあと頷いてしまったのは、ハルではなく私だ。 そんなふうに何気ない場面に書かれた含蓄ある言葉に出合える読書が、実は夏のいちばんのアミューズメントだったりして。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
1投稿日: 2014.08.24
powered by ブクログ読み終わって数日経っているのでもうあんまし内容を覚えていませんけれども、非常に…少女の繊細な心情を汲み取った作品だったかと思います! いやぁ、角田さんはこういうのを書かせるとウマいですね…! 今作に登場する少女が実際の少女のようかというとそれもまた違うんですけれども、個人的にはこんな風に、ある意味大人びた? 少女が居てもいいんじゃないかと思います! まあ、男の子と女の子、どちらが先に大人になるのかと言えばやはり女の子でしょうから…一方、男の子は大人と言われる年齢になっても精神的には未熟だったりし…そんな奴が社会でデカい面しているんだからやってられません。 ←え?? 社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー まあ、そんなわけであえて漢字などは最小限に留め、あくまでも少女目線で綴られた物語をご堪能あれ! と課題図書などに推薦したい僕がいました…おしまい。 ヽ(・ω・)/ズコー
1投稿日: 2014.07.01
powered by ブクログ初読みです。目線は小学5年生のハル。 夏休み初日におとうさんにユウカイされたハル。 旅行気分でついて行ったものの、豪華ホテルも ジャグジー付の風呂も贅沢な食事もない。 おとうさんにはお金がないからだ。 夏休みとしてイメージできることは、表面的にはやった。 少しばかりの期待と、苛立ちと、諦めが交互にやってきて 少しずつ汚れていくかわりに、何かが変わっていく。 ただ・・・最後が切ない。 お互いに軽いセリフを交わしてるけど、 それって、普通の事じゃないでしょ。 だから切なさが後を引きましたぁ~ 他の作品も読みたくなりました。
3投稿日: 2014.05.22
powered by ブクログ角田光代さんの本というと、対岸の彼女は読んだことがある、程度。 でも私の中では山本文緒さんとか唯川恵さんとかと同じゾーンに 属する人で、もう少し作品を読んでみたい、と思って 古い方の作品から読んでみました。 感想としては、もう少し後の作品を読んだ方がよかったかなぁ という感じ。 小学生の主人公の語る、夏休みの父親との誘拐劇は 私が「今読む」感じではなかったかな。 空中庭園が気になっているんだから、次はこれを読もう、 と思いました。 勿体ぶらずに気になるものから読んで行かないと、ですね。
0投稿日: 2014.05.19不透明
お父さんと女の子のひと夏のふれあい。最期まで何が何やら、もやもやする。でも、子供の頃って何が何やらわからずに最後まで行くことが多かったので、そういう意味ではリアリティがあるのかもしれない。角田光代作品としては、個人的にはまあまあであるという気がする。良くもないし、悪くもない。
0投稿日: 2014.05.01
powered by ブクログ「なんか児童書っぽいなー」と ナメてかかってたけど (だってあまりにひらがなが多いんだもの) 後半戦、涙がじんわり。 ダメ男なのに、良い父ちゃんだ。 解説の重松清さんが書かれてた 「難しい言葉は一切使っていない 簡単な描写なのに、すごく上手(みたいなこと)」 を読んでなるほどと思った。 角田さんは家族を書くのが、どうしてこんなにうまいのだろう。
1投稿日: 2014.04.07
powered by ブクログお父さんに「ユウカイ」される話 カッコ悪くて お金もない お父さん 海・肝試し・自転車泥棒 そんなことしているうちに 楽しくなって、大好きって思えるようになった。 「また、ユウカイしてくれる?」ってとこが好きです。 お母さんとの交渉は、なんだったのかはっきりは 解らないんですけど、もしかして…そういうこと?って あとからジワジワ解ってくる感じがします。
1投稿日: 2014.03.07
powered by ブクログお寺のおばあさんがオチャメで可愛かった。 読後は色んな所にツッコミ入れたくなるぐらい全体的に謎だらけでした。自分が読み飛ばしてるだけかも知れないので目的を知ってる方は教えてください。御願い致します。 頼りない父親でしたが最後にええ事言うてました。
1投稿日: 2013.12.11
powered by ブクログ短くて隙間多めでばーっと読めます。 ハルと同世代の頃に読んだら、もっと来るものがあったかも。 ちょうど夏休みの終わりに読みたい本。
1投稿日: 2013.09.02
powered by ブクログ角田光代さん”キッドナップ・ツアー”読了。父と、父に誘拐された娘による旅の物語。角田さんは天才だと思う‥手放しで好きです‥
1投稿日: 2013.08.07
powered by ブクログいつの間にか家に帰って来なくなったお父さんと小学生の娘・ハルの一夏の冒険とでも言おうか。この二人の距離感や会話がとってもいいんです。けっしてかっこよくはないお父さんと、けっして素直ではないハルだが、一人の人間として響きあう瞬間もあるのだ。 ハルにとってこの夏は忘れられない一生の財産になったことだろう。
1投稿日: 2013.08.02
powered by ブクログ不器用なお父さんと不器用な女の子。 久々のお父さんとの再開や「ユウカイ」、交渉など大きな何かが起こりそうなのに、何も変わらないというのが新鮮で面白い。
1投稿日: 2013.07.28
powered by ブクログ角田光代さんの最近の作品と較べると成熟度はないですが、フレッシュな感じでよいです。お父さんの電話の内容が気になる。
1投稿日: 2013.07.14
powered by ブクログわが子を誘拐したお父さん。父と娘の一夏の物語。お父さんの取引が気になるけど、角田さんの美しく、感情を分かりやすく描く文章に癒された。
1投稿日: 2013.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
金のない元?父親が娘を誘拐して、金のない旅に出る。感動の心の交流はないし、説教臭いところもない。リアルだがつまらない。
0投稿日: 2013.02.13
powered by ブクログお父さんに誘拐される? 奇想天外な書き出しから始まるこの物語は、最後まではちゃめちゃだ。 夏休みを誘拐旅行で過ごすことになった小5の少女。 貧乏くさい旅路の中で、何となく逞しく成長していく。 お父さんは謎だらけ。 何故、最近帰宅していないのか? そもそも何を考えて娘を誘拐しているのか? 不思議な旅を続けるうちに、お互いに一人の人間として認め合う二人。 ラストはどうなるのだろう・・・と思いつめつつページをめくっていったが・・・。 こんな終わり方ってあり? 巻末の重松清サンの解説を読んで、流し再読してしまった。
1投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログ実家に戻って本棚にあったので手に取る。 10代の頃と同じようにわくわくしながら読みました。 あと、小五の主人公目線の描写に幾度かくすりとしました。 これは中学生(たぶん)だった初読時には感じなかったなあ。
1投稿日: 2013.01.06
powered by ブクログ父親とは、本当に情けない。 でも、その情けないなかに何かがある気がする。 その何かは、うまく文字にできないけれど いつか(自分が父親になった時に)わかるかもしれない。 情けなくたって、父親は力強い。 ダメな男だけど、父親は父親だし 娘にとって、誘拐犯だとしても、父親なのである。 そんな、父親の教科書的(ほぼ反面教師)な小説でした。
1投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログこんなお父さん楽しいなぁ。アホだけどそこが愛嬌というか。お母さんとどんなやりとりがあったんだろ。 余韻が残るお話でした。
1投稿日: 2012.12.26
powered by ブクログ押し付けがましくなく、愛おしい父娘の旅。 ああ、わかる、その気持ち!がたくさんあった。 緊張してしゃべりすぎちゃうかんじとか、 いらつきをどうしたらいいかわかんなくなっちゃうもどかしさとか、 一夏越えて自分が大きくなったような気がする、そのかんじとか。 誘拐の理由も気になるけれど、たぶんそれは、この旅以上の意味はないような気がする。
2投稿日: 2012.12.01
powered by ブクログ世界観、舞台設定:★★★(3) ⇒誘拐とはいえどサスペンスではなく、ロードムービーの空気感を持った作品でした。力を抜いて読めます。 登場人物の魅力:★★★☆(3,5) ⇒「お父さんはダメだけど、なんだか憎めない。」「"私"は本当は素直になりたい。」というような、ありがちな人物設定ですが角田さんはそれを洗練して描いてらっしゃると感じました。 ストーリー:★★★(3) ⇒結局謎が解明されることはなく、物語に落ちている鍵を読者が集めて自分なりに解釈する…といった話です。曖昧なラストが苦手な人には嫌われる話ではあると思いますが、個人的には好きです。でも心にくるものはなかった。 ⇒でも、小説の手引きとして「児童」の時に読むことで、この作品は真の力を発揮するのかもしれません。物語はハッピーエンドとアンハッピーエンドだけじゃないし、答えを必ずくれないのだと示してくれる話に、小学生のうちから出会っていたら衝撃だっただろうな、なんて考えてみたり。 読み返したいか:読み返すことはない 文体:くどくないサラっとした文体 読後の気分:自分で物語に決着をつけないといけないタイプの話だったのか~(本をパラパラとめくり出す)
1投稿日: 2012.11.20
powered by ブクログ再読。 ああ、こういう話だったかと思いだし。 情けない父との夏休みの逃避行。 誘拐といいつつも、長い休みを持て余している子の思い出作りになったのかなあ。 なんで娘から見たら父は情けなく見えるのだろう。
1投稿日: 2012.10.20
powered by ブクログ素直に自分の気持ちを言えないハルと ハルの考えていることが分からなくておろおろしてしまう父親。 2人の行動や会話にちょっとイライラしながらも、分かるな~と実感。 旅を通して徐々に親子としてのつながりが深まっていくさまは 微笑ましくもあり、羨ましい気もしました。 親子にはこういう時間が必要なのかもしれませんね。 父親の要求は何だったのかが気になります。 【五年生の夏休みの第一日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。犯人は二か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行】
1投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログ大人も楽しい、大人だから楽しい児童文学。 児童文学ってこんなおもしろかったのか。 もっと早くから読書すればよかった。 なんか、ユウカイの理由がなんかそれらしいかんじで説明されて、 さわやかなラスト・・かな?と思いながら読んでいったのですが 終わり方が良かったと思う。 だって、主人公は小学5年生だから。 小さい時に感じた、もうずっと忘れてた リアルな夏休みが読めばひろがります。
3投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ思ったより淡々と進んでいくし、ユウカイの目的が明かされないまま終わるっていうのは意外。知りたかったような、それがいいような。
1投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ父は娘を「誘拐」したと言い、娘は父が言った「誘拐」をまるで旅行へ出かけるきっかけの言葉として受け止め、そこから物語が始まる。 両親がなぜ離れ離れに暮らしているのか?。 母との暮らしは母の姉妹・祖母が出入りする暖かくそして落ち着いた日常。 離れて暮らしている父とは? 数えるにも少ないほどの思い出。 誘拐という名の父との旅行。 些細な出来事が冒険のようで、自分自身どう考え行動すべきなのか?少しずつ心が成長をする。 相手を思いやる気持ち、そして知ることのなかった父の過去と現実。 「誘拐」というからには目的があるものだが、結局明確にあらわされないまま物語が終るのは、読んだ本人が本の感想として探すということだったのかと思っている。
1投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ父親に「ユウカイ」され、 あてどなく放浪する主人公のロードムービー的物語。 リアルな情景描写は世界に入り込みやすいものの、 父親のいい加減さにイライラし、主人公の成長も疑問符で、キャラクタが好きになれなかった。 少し冗長。 母親の存在が薄く、彼女との関係こそが変わる必要があったのではないかと思ったのだが。 取引材料もわからず。 そこに総まとめがあるとおもっていたから、少々消化不良。 児童文学、という風情だけれど、むしろ子供から見たら主人公はとても幼くてわがままに感じるのではないかと思う。 なのに思考や表現は大人びている。だから大人が書いた子供だなと感じた(実際そうなんだけど)。 児童文学こそ難しいジャンルだなあと、別のところに感心した次第。
2投稿日: 2012.08.15
powered by ブクログひらがな多い。難しい言葉はない。児童小説。 頼りなさそうな父と大人びた小5の娘の旅の話。 淡々と物語は進む。ハッピーエンドで終わるとかそういう類の小説ではない。
2投稿日: 2012.07.20
powered by ブクログひらがなが多く一見児童小説風だが、大人の自分が読んでも十分感動させられる。決して幼くはない自立した小学5年生の目線が新鮮だった。とりわけ親子で海に浮かぶシーン。脳裡に強烈に焼きついた。
1投稿日: 2012.07.18
powered by ブクログもうすぐ夏休みなので。久しぶりに読んだ。久しぶりに読むとまた前と違った印象だなあと思う。時代もだいぶ変わったな〜。交渉の内容は、ハルと自由に会わせてくれだとか、もっとくだらない内容なら、前みたいに手料理が食べたいとか、そういった内容なのかな、と。まあ、想像だけど。
1投稿日: 2012.07.18
powered by ブクログ大人のようで子供、子供のようで大人。 そういう年頃の女の子の、好き・嫌い、カッコいい・カッコ悪い、父親に対する繊細な気持ちが良く描かれている。 女の子と父親の愛情を感じてホッとできる作品だが、背景がほとんど描写されていないため、何のため?どうしたかった?この後どうなった?等がまったく想像できず感情移入ができなかった。
1投稿日: 2012.07.03
