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総合評価

1431件)
4.2
574
442
242
27
7
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    美人なお嬢さんを先生とKとで取り合うことは知っていた。けど、どんな話かは知らないので読んでみた。おもしろかった。明治あたりの生活空間を知ることができた。 卒論は早めに取り組まないといけないよね。卒論は別に要らないよね。就職ってそんなあっさり決まらないよね。ちょっと笑っちゃった。

    2
    投稿日: 2012.11.24
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    大学生になって読み直し、やっと名作と呼ばれる所以がわかった気がしました。学生が課題として無理に読むのではなく、自発的に読んでほしい作品です。あまりに有名で、大部分の人がオチを知ってしまっているでしょうが、これをもっと新鮮な気持ちで読むことができたら、と切に思っております。

    2
    投稿日: 2012.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校の頃、一ページで挫折したけが再チャレンジ。全然難しい文章ではなく、驚いた。 kが出てくる部分はおおむね教科書で読んでいたが、前半の方が明るくておもしろかった。というか、kの出てきてから死ぬところまでの部分を載せた教科書は完全なるネタバレだったわけで、知らなければもっと楽しめただろうと思うと残念だ。しかも、その部分だけだといかにもkがかわいそうな感じがしたが、通して読んでみると、kさえいなければ(義両親を欺いていなければ)みんな幸せだったのに、とすら思える。まぁ、kもかわいそうだったが。 先生が自殺しない続編があったら是非読みたい。

    1
    投稿日: 2012.11.15
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    ようやく読み終わった。2〜3回途中まで読んでは断念してを繰り返していたけど…なんでこんなに読めなかったんだろう? 残念なことに、良さがあまりわからなかった。先生の考え方もよくわからないし、Kの考え方もわからない。お嬢さんのことで、Kを裏切ってしまった…しょうがないじゃん。人間だもの。自分の浅ましさが嫌になったんだろうけど…まぁ、そこはちょっとはわかるよ。でも、現代に生きる私でさえも、Kのような人に自分の思いを伝えられるか?ってなると言えないし、先生みたいに行動しちゃうかも。そんなに誠実には行動出来ない。 全部を通して何を言いたいのかわからなかった。名作なのに。普段本を読まないので頭を使ってないからだろうけど。よく理解しきれなかった自分が残念だった。

    0
    投稿日: 2012.11.11
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    大分前に読んだ本ですが、「他人にではなく自分に絶望した時こそ、人は人を信じられなくなる」という教訓めいたものをこの本を読んだ後に思ったことは覚えています。

    2
    投稿日: 2012.11.10
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    先生は過去の出来事から人間不信と自己否定を心に抱えたまま生きてきた。しかし私には理解できない感覚。結局は自分から"こころ"を閉ざしてしまったがために悪循環に陥った印象を受けた。信じていた人から裏切られた事は確かに深い痛手となったかもしれないが、もう少し"こころ"を開く事ができればもっと違った世界が広がったはず。そうすれば二つ目の出来事も起きなかったかもしれない。それにしても、もっと違う考え方すればよかった。友人に罪悪感を感じるならこれからどうすればいいか。それを考えてほしかった。

    1
    投稿日: 2012.11.10
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    私が持っているのは昭和56年、92刷。親が買ったものだと思われる。十代で読んだときには本当にショックを受けた。

    0
    投稿日: 2012.11.04
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    高校の時に初めて読んで、大学で何回も読み直した作品です。 夏目漱石泣く品の中では今の所これが1番好き。「下 先生と遺書」が衝撃的過ぎでした。先生には奥さんと幸せになって欲しかった。

    0
    投稿日: 2012.10.19
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    こころがおれそうです・・・。これは心がへとへとしている人は読んではいけない…負担が大きすぎる。しかし明るく楽しい毎日をくるくると送っている人が読もうはずもない…どうしよう。 って感じの本。つまるところ、むつかしくてよく分からんのでした。

    0
    投稿日: 2012.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校の現代文の授業で読んだ ①全文読む、②先生がKの自殺現場を発見したときの間取りを描く、③登場人物の年齢を推定する、が冬休みの課題となり、とてもおもしろく取り組めた 厭らしいのが人間的 読了後、向上心は大切にしている

    1
    投稿日: 2012.10.18
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    現国の授業で。 文章があんなに輝いて見えたのは初めてだった。 なんて表現をするんだ!と、やたら感動したのを覚えています。 文庫を買って、作中お気に入りの箇所にはラインマーカーを引いて恍惚の表情を浮かべた高3の夏よ。

    0
    投稿日: 2012.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「先生」の手紙の話が「こころ」の全体だと思ってた。 ↑教科書あるある お譲さんは、Kの気持ちも、先生の気持ちもわかってたのかな~ なかなか小悪魔ですな。 今も昔も、女の子って変わらないな~ やっぱり、先生の手紙メインに見ちゃうです。

    0
    投稿日: 2012.10.10
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    久々に読んでみた。 高校生の時に読んだときは先生の行き方に凄く美しさを感じた。 今、大人になって読み返してみると、なんだか難しくて、何とも言えない気分になった。一体作者は何を意図して、何を伝えようとしたんだろう? しばらくしたら、また読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2012.10.08
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    Kのことが衝撃で、読んだ後すっかり記憶から消えていた本。 もっと近い視点で彼らをみたい。あと一歩近づきたい。人のこころが見えないと、少々不安になる。

    0
    投稿日: 2012.09.30
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    初めて読んだのは中学生の頃。夏目漱石の硬い文体が大好き。高校の現代文の授業で取り扱ったけど、単純な人間関係と複雑な心境が何とも切ない。

    0
    投稿日: 2012.09.25
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    何かを思わせぶりな「先生」の態度。そのわけが後半、遺書という形で語られるのだが、当時の時代背景か、この「先生」が抱えるものなのか、何か重い。

    1
    投稿日: 2012.09.23
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    不器用で暗い。文章はさすがにすこぶるきれい。なんでそうなってしまったんやろと思ってしまうけど、現代に生きるわたしには永遠に理解できないんだろうなぁ。。

    0
    投稿日: 2012.09.20
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    高校生の頃は、明確に行動できない「先生」とか「私」とかにイラっとしてたけど。 30超えて読むと違いますねえ。

    0
    投稿日: 2012.09.17
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    国語の授業でやりましたが、話が途中からだったので、本を借りて読みました。 今までで一番好きな国語の先生の授業で受けられたことが良い思い出です。

    0
    投稿日: 2012.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鎌倉の海で出会った先生が抱える苦悩は、長い独白の形で終わる。先生の揺れる心の葛藤の描写が見事。百年も前のこうした名作に、原文のままで触れることができるのは日本人として幸せなことだと思う。

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    現代人に失われた恋に対する純情な気持ちを思い出させてくれた。 先生との出会い、家族の葛藤、先生との別れと構成はとても分かりやすかった。悲しい話ではあるが、ゆっくりと噛み締めなが読む価値はある。

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    全ての登場人物のこころ。夏目漱石すごい。恋愛は理屈ではないし、嫉妬も隠しきれるものではないよね。昔も今も時代は違うが同じだなあと思いました。

    0
    投稿日: 2012.09.06
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    中耳炎にかかり、熱を出しながらも読みました。 ずっと寝てても眠気が起きなくて… この話、深いです~。とてもおもしろかった。 明治時代の書籍で、今まで読みつがれてるだけあります。 人間の心について知りたい人はこれを読んだらいいと思います。 お金と恋愛がからんだときの人間の心をここまで細かく書いた夏目さんの洞察力は素晴らしいと思いました。 また、文体が夏目さん独自の表現をしてて面白いんです。これは?って思いながら辞書で調べながら読みました。 「反射」や「価値」って言葉、今は普通に使われ、意味も理解できますが、この言葉、夏目さんが作った造語なんだって! この本に続きがあるならば、ぜひ読んでみたい。 名作です。

    0
    投稿日: 2012.09.06
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    初めて読んだのだけど、思ったよりも読みやすかった。一文一文が簡潔でよみやすい。 時代が今とはまた違って、へぇ~と思うところが多かった。 けれど、人の心の動きについては、私にも分かるような気がするところがあった。作者の心理描写が丁寧なのかなと思った。

    0
    投稿日: 2012.09.02
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    “人間らしさ”と表現された、妬み・嫉妬・猜疑と言う負の感情からなる『こころ』の機敏が、繊細でありながら生々しく描写される。 「先生と遺書」から、物語にどんどん引き込まれていった。 時間を置いて再読しよう。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    高校の教科書にのってたのがなつかしくて。 夏目漱石と聞くと構えてしまいがちでしたが、面白いほどすらすら読めました! 昔の表現なのに。 先生、一人でずっと過去を抱え込んでたの辛かっただろうな・・・ 話せるときがきてよかった。 けど、そうして生きることは一緒にはできないことだったんだろうなぁ・・・ 悲しいですが、その裏で、やっと楽になれてよかったな。とも感じました。 人間ならだれもが持ってるいろんな感情を、終始生々しく感じた作品でした。

    2
    投稿日: 2012.08.29
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    「お嬢さん」に、過去を告白をせぬまま死ぬということは、もっとも「先生」の弱い部分だと思う一方、「私」に対してだけ、生から死へ至るまでの経緯全てを告白することは、単に「先生」が弱いからなわけではないような気がした。 「私は冷ややかな頭で新しいことを口にするよりも、熱した舌で平凡な説を述べる方が生きていると信じています。言葉が空気に波動を伝えるばかりでなかく、もっと強いものにもっと強く働きかけることができるからです。」

    0
    投稿日: 2012.08.26
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    「罪」、「性善説」について考えさせられる作品。 人間の本質、愛、生きるということ…純真に爛漫に生きてきた目線が曇るさまは見ていて息を呑む描写力。

    0
    投稿日: 2012.08.19
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    すごく深い作品でした。私が思っている先生と、遺書のなかの先生との矛盾と言うか違和感というか、人の考えている真相は当の本人でしか知ることができないと感じました。Kはなぜ自殺してしまったのか、それも我々が解釈できるよう先生の視点だけで書かれているため、読めば読むほど深い作品でした。

    0
    投稿日: 2012.08.11
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    高校の学級文庫で。2010年。古さはあるけれど私と先生の感じが好きで。三幕はちょっとばかし共感できない部分もありました。

    0
    投稿日: 2012.08.02
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    僕の様な未熟者がこれを読んでも、完全に主題を捉えきれません。でも、巻末の「こころ」を解説が少し輪郭を与えてくれました。 主題は、ざっくり言えば、「利己と利他の両立、その果て」なのかなと思います。「先生」の不思議な魅力にとらわれた主人公が描写不足というか、未完成感は否めないですが、それも解説によれば意図的なものだったのかも知れません。 文豪と言われるだけあって、比喩表現が分かり易かったです。他には、「先生」の厭世的内省的な人格も上手く描き出していました。 「坊っちゃん」と「こころ」を比較すると、おそらく「こころ」の方が読みやすいです。ただ、人間のありのままを描く故に滲み出る”惨さ”があります。 無論、これに考えさせられるのですが。 いつか、また、大人になったころ、この本を忘れた頃に読んでみたく思います。

    1
    投稿日: 2012.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先生は、自分の方が世間を知っているから、 Kの信念から形成された頑なさを溶かそうと、自分の下宿に引っ張ってきて、 Kの人生に深く係わり影響を与えておきながら、 Kのお嬢さんへの心情吐露に対して、 先生は同じように真摯に対応しなかった。 自分の主観で良かれと思ってKの人生に介入したのかと思うけれど、 介入した責任を取らない態度に見えて、軽薄で、 Kがお嬢さんへの恋心を持つことに対して、危機感がないなんて軽率にも思える。 先生は、自分のKに対する行動を、そのことを書いた遺書を、 妻の真っ白な人生を汚したくないからと、 妻にだけは知らせないように言うけれど、自己満足で、 自分のそとに、妻を置いている。 先生は「私」の父の容態が悪い時に、 会いたいなどと言ってよこして、我儘、 「私」の父の死が間近に迫っている時に、 遺書を送りつけるなんて、最後まで自己完結して終わってしまった。 先生も、Kも、他者からの観点を意に介さず、閉じてしまった。 こういうことを「我執」っていうのかな。 だけど先生のことを軽蔑したり、批判したり、 行動を改めればいいなんて思いませんでした。 他者にとっての私もこんなふうに、 自己のうちに完結して存在しているのだと思いました。 「先生と私」では、先生と「私」の関係の描かれ方が、 淡々としながら、関係が濃くなっていくのがおもしろかった。 この時代の作家は、他にどんなことに関心を持って書いているのか、 とっても気になる。

    1
    投稿日: 2012.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「人間の心を研究する者はこれを読め」(夏目漱石) もはや語るに及ばない、漱石のエンディングノート。 100年前の作品ですが、読み継がれる理由があります。

    2
    投稿日: 2012.07.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先生、死ななくてもいいじゃんと思ったけれど、最後まで読み進めていくうちに、死ななければならなかった本当の理由は、現代人には決して理解し得ないだろうと思った。

    0
    投稿日: 2012.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恥ずかしながら、初めて読んだ。 先生と私、Kの心理描写が非常に細かく描かれている。先生があまりにも行動を起こさないので、すごくもどかしい場面が何度もあった。 けど、それはその時代の考え方を表しているのと、先生のような生い立ちと性格の人はこういう思考をしているのかもしれない、と思った。 5年後、10年後にまた読みたい。

    0
    投稿日: 2012.07.12
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    読んだら読み返すしかなくなる本。 純朴な気がするのにどこか暗くて陰があり、読み始めたら自然に読んでいられる本でした。 人間の心情の描写に鳥肌。いい話だと思います。

    0
    投稿日: 2012.07.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本が書かれてから100年以上経っているのに、人はほとんど変わってないよ。 そんなことを言ったら平安時代までさかのぼっても同じように感じるかもしれないけど。 --- 『こころ』、教科書でしか読んだことがなかった。しかも授業で扱われていなかったので、授業中暇なときに何度か読んでいただけだ。 確か抜粋されていた箇所は「先生」が「私」にあてた遺書のあたり。 「K」が自殺し、「先生」がそれを読むところ。 どの世代の教科書でも同じような部分が抜粋されているのか、調べてみなければ分からないけどここを抜粋した意図はなんだろう? 個人的にはこのシーンから想像・連想されるのはかなしい・儚いイメージが多いため、教科書が何を伝えたかったのかちょっと謎だ。 教科書に収録される多くの話はとても前向きな話か、かなしい話(戦争、動物の話等)が多かったように思う。 それに比べると、自殺というのはどう授業で扱うのかな、と。 まさか「自殺はいけませんね、」等の単純な結論?を求めているわけでないと思うのだけど。

    0
    投稿日: 2012.07.09
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    ″然し君、恋は罪悪ですよ。解っていますか″と言った先生。 遺書で語られる、自己の罪の告白。 妻の存在だけが、彼を生に留めていた。 けれども結局はこうして滑り落ち、死へ傾いていった様子をみると、先生と親友の二人に似たような気質を感じる。 K氏の″もっと早く死ぬべきだのに何故今まで生きていたのだろう″という言葉。 彼らは自身の恋や友情に傷ついた訳ではなく、それらを通して表れた自身の疚しさに気づかされ、打ち拉がれて死を選んだのではないだろうか。

    1
    投稿日: 2012.07.07
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     ふと、もう一度読みたいと思った。これを読んだのは、確か高校生の時。それから20年以上もたった今の私は、これを読んで何を感じるか?おそらく、すごく感じることが変わっているはず。  高校生の時は、最後の予想外でショッキングな展開が強く印象に残った。  いい小説ってきっと、映像を見ているような感覚がするんだと思う。この作品は、20年たった今でもはっきりと映像が思い出せる。

    0
    投稿日: 2012.07.06
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    多くの方に読まれていて、評価が高い文学がどんな物かと 手に取ってみたものの、なんというか非常に「普通」すぎた。 さほど変化もない前フリの長さに途中でダラけ、何か変化はあるのか あるのかと読み進めてみても、最初から最後まで 坦々としていて、あっけなく終わった感が否めない。 なにより先生の生き様が好きになれない 多分、あわないんだろうな。

    0
    投稿日: 2012.07.06
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    高校の頃に一度読んだぎりになっていたのを再読。 当時は、一読して「ふうん」という感じだったのだけれど、今回はちょっと違うように感じました。 まず、「先生」の恋愛観の純粋さ。 おそらく中年をとうに過ぎたであろう、おっさんのクセに、妻に対するピュアな恋心を残しているところに、おや?と思いました。妻を思う気持ちそのものは、どこまでもクリアなのですが、それがかえって、猜疑心だとか、罪悪感だとかが重くのしかかっている様子をクッキリ浮かび上がらせているように感じます。 そして、解けない謎、「K」と「先生」は、最終的になぜ自死に至ったのか? これは結局よくわからないままです。 でも、「どちらに進めばよいのかわからない」というくだりには、妙な迫力があります。どちらに進んでも、結局は幸せになれない、そんな諦観にも似た空気が通底しているように感じられました。 あと、全く関係ないのですが、「先生」が前半の主人公である「私(♂)」に対して、「お前は恋してるんだろう?お・れ・に」(超訳)みたいなくだりもあったのですが、もしかしたらそっち方面からも解釈しうる本なのかなあ・・・とも思ってみたり。 とにかく、この本は、多分人生のうちに、再び読み返すことになる本だと思います。

    7
    投稿日: 2012.07.05
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    小学生の時に読んだことあるけど 改めて読んでみて 以前より共感することが いっぱいあった。 「恋は罪悪」 本気で恋をしたことがある人は 先生のしたことを 他人事にはできないのではないかなー。 少なくとも私は、 そー思った。 そして、また読みたいと思う。

    1
    投稿日: 2012.07.04
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    初めての夏目漱石。当たり前ですが、教科書で読むより新潮文庫で最初から最後までじっくり読めると安心します。 文章がするりと入ってきて読みやすく、心地良かったです。 また何度も読み返したいです。次に読んだ時は、今とはまた違った感想を持つんだろうなあ・・・。

    0
    投稿日: 2012.07.02
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    暗い話なのですが、なぜだか好きで疲れた時に読んでます。 個人的にはほっとするので ^^* 先生の言葉使いが好きです

    3
    投稿日: 2012.06.29
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    美しい奥さんを持ち、彼女を大切にしていながら「私が先に死んだら…」等と縁起の悪いことを言う「先生」。そんな「先生」の過去に興味を持つ「私」。 あるとき「先生」から分厚い書簡が届く…。 これもストーリーは知ってる。 「それから」と言い、「こころ」と言い、鋭い人間描写にぞっとする。 取り残される「お嬢さん」が一番可哀想だな…。

    0
    投稿日: 2012.06.28
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    高校の教科書で、先生の告白のみ収録されていた。 今読み返すと、前半部の主人公の話もかなり興味深い。家長制度の色こい時代的な話と、現代の私たちとも通じる若者の悩みの話が、精緻に書かれていてとても面白く読める。 先生の告白は自意識に蝕まれる感じが強く、むしろ教科書に取り上げられていないところの方が面白かったかも。

    0
    投稿日: 2012.06.24
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    再読。 最近、再読物が続いている。。 なんとなく読みたくなってまた手を伸ばしてしまった。この「こころ」はこれまでに何度読んだか知れない。 初めて読んだのは高校生のときだ。教科書にも載っていて先生に一冊買って必ず読みなさいという宿題を出された。そして、買うまでもなく自宅の本棚のてんでばらばらな位置におさめられていた二、三冊のうち、新しいほうを引っ張り出して来て読んだ。ハマった。なにがよかったのか、以来、続けざまに何度も読み、学生のころまでは二、三カ月に一度のペースで再読を繰り返した。でもそれもさすがに下火になり、今は年に一、二回気が向くと読んでいる。 なにがどう好きなのか。文章としては第二章までが好きだ。私が先生のことを語る部分。先生の遺書はときに鬱を呼び込むこともあるし、実はそれほど好きではない。まだるっこしいし。でも、惹かれる。物語としては私が危篤の父を置いて電車に飛び乗ったところで時間が終わる。続く三章は先生の遺書でしかなく、その断絶が惹かれる原因なのかもしれない。結末を本当の意味では提示されず、先生はたしかに死んでいるのだろうが、その死を確実に読者はつかむことができない。そんな浮遊感が本当の真相を知りたいという気持ちをかきたてて何度も読まされるのだろうか。 こうしてレビューを書いてみてなんとなくそんな気がしてきた。でも、まあ、理屈ではないような気もする。私はおそらくまたそのうちふらっとこの「こころ」を手に取るだろう。それは、もしかしたら死ぬまで続くのかもしれない。本当の結末をずっと浮遊しながら追い求めつつ。

    0
    投稿日: 2012.06.23
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    数年前に出た白一色の限定カバー仕様のものがお気に入り。こころというタイトルに篭められた意味を考え出すと止まらないところが名作と呼ばれる所以なのかなと思ったり。

    0
    投稿日: 2012.06.22
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    小説は「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の三部構成。 特に最後の「先生と遺書」では段々と重さを増していく。 四十七歳の時に執筆だそうだけれど若いような、そうでもないような。

    0
    投稿日: 2012.06.21
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    高校生の時に抜粋を読み、それから小説全編を読む。 恋愛の駆け引き、それに嫌悪する自分、普遍的な人の気持ちをこれでもかと描き切った名著。

    0
    投稿日: 2012.06.17
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    “恋は罪悪ですよ”とは漱石『こころ』の一文であるが、恋は残酷であり罪深い。『走れメロス』にみる圧倒的な友情の美しさ。「親友の恋人を本気で好きになってしまった場合、友情と愛情のいずれをとるか」、美しいほうは友情である。しかし現実は、残酷な愛情であった。

    0
    投稿日: 2012.06.12
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    2回目。 人間どのような過去、想いを秘めているか分からない 先生が自分を「つまらない人間だ」と私に卑下するのは分かる気がする。 もし自分のことを誰かが慕い始めたら、 きっと「私なんてたいしたことないのに」って心から思うと思う 恋愛が人生を狂わせることもある こころ

    0
    投稿日: 2012.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。 先生と遺書を読んだ後の 主人公であった私の描写が一切ないこと。 遺書を読んだ私は、その後どう思ったのであろうか。主人公の視点から離されて、おそらく読書に先生の遺書が呈されているのである。それは、行人と同じ形である。そして、また冒頭に戻るのである。主人公の私は、先生との関係を回想して語っているのであって、つまり遺書を読んだ後の私が語っているのである。明治の小説なのに、前衛的な形式を有している点だけでも驚きである。

    0
    投稿日: 2012.06.11
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    負が連鎖する話。関係ないかもしれないが知識が無いと問題に直面した時に解決するための選択肢が少なくなる。この世の最高の道楽は学問だそうだが学問で得た知識と経験で大きな問題を解決できれば楽しいに違いない。死をもって終わりにするより他に方法があったのではないかなと考えてしまう。100年ほど前(1914年)に書かれた物語にこれほど感情移入できるとは思わなかった。もやもやする感じが残って考えさせられるがうまく文章にすることが出来ないのは頭の中で消化しきれていないからだろう。時間をおいてもう一度読んでみたいと思う。誤字脱字はありませんでした。

    8
    投稿日: 2012.06.04
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    高校時代に抜粋を読んで以来、夏目漱石の文章が好きになった一冊です。若き日の苦悩に悩み続ける主人公の先生。明治時代の頃の日本人とは、どんなものなのか・・・そんなことも連想させてくれた本でした。

    1
    投稿日: 2012.05.31
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    +++ 「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の三部からなる、夏目漱石の長編小説。拭い去れない過去の罪悪感を背負ったまま、世間の目から隠れるように暮らす“先生”と“私”との交流を通して、人の「こころ」の奥底を、漱石が鋭い洞察と筆力によって描いた不朽の名作。学生だった私は鎌倉の海岸で“先生”に出会い、その超然とした姿に強く惹かれていく。しかし、交流を深めていく中で、“先生”の過去が触れてはいけない暗部として引っかかり続ける。他人を信用できず、自分自身さえも信用できなくなった“先生”に対し、私はその過去を問う。そしてその答えを“先生”は遺書という形によって明らかにする。遺された手紙には、罪の意識により自己否定に生きてきた“先生”の苦悩が克明に記されていた。己の人生に向き合い、誠実であろうとすればするほど、苦しみは深くなり、自分自身を許すことができなくなる…。過去に縛られ、悔やみ、激しい葛藤のなかで身動きのとれなくなった“先生”の人生の様はあなたに何を訴えかけるだろうか。人は弱いものなのか…、シンプルでもありまた不可解でもある人の「こころ」のありようを夏目漱石が問いかける。人はどのように救われるのか? +++ 小路幸也さんの来月発売予定の新刊が、本作を読んでいないと判りづらいところがあると知って、40年ぶりくらいに読み返してみた。なにやら沈鬱な印象しか憶えていなかったが、長い年月を経て読んでみると、先生が心に負った痛手や重荷が胸に圧し掛かるように思われる。「先生と私」で客観的に外側から見た先生の姿が描かれているだけに、「先生と遺書」の先生自らの述懐がなおさら胸に詰まるのである。中断の「両親と私」があることによって、人と人とのかかわりがより鮮明に浮かび上がってくるようにも思われる。小路さんの新作のなかでどう扱われるのかも愉しみである。

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    投稿日: 2012.05.22
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    すごいショックと何とも言えない空虚感。昔、連続ドラマでやってた記憶が。相当昔の作品だけどいつまでも名作。

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    投稿日: 2012.05.19
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    高校の教科書に一部が載ってて、『スゴイ日本人がいるんだ‼』と、そこから読書にはまり、本がカバンに入っていないと落ち着かない人生なう。

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    投稿日: 2012.05.19
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    高校時代教科書で部分的に読んで、片付けしてたら実家から出てきたから読んだら、一年近くかかった。自殺するときのKの感情がどんなものか、最後まではっきりしなくて、想像するけどわからないくて、ただなんかぞっとするのである。

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    投稿日: 2012.05.18
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    青空文庫にて、再読。 恋は盲目といいますが、人間の弱さがよくわかる。 好きな人と一緒になれても幸せになれないのは哀しい。 Kに打ち明けられたとき自分だったらどんな態度をとるか・・・

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    投稿日: 2012.05.12
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    文学作品を読んでみた。漱石の代表作で、教科書等で取り上げられる言わずと知れた作品。以前、何かでお勧めの名著と紹介されていたのをふと思い出し、読み掛けの本の合間に読んだ。 題材、状況設定、登場人物はとてもシンプルであるが、心理描写はとても深く繊細である。明治の時代、男は寡黙であるが思慮深い様子が伺え、現代の男がいかにお喋りか、と思わせられる。また、作中の登場人物達は、皆思い考えたことをなかなか相手に伝えずもどかしい場面が多いが、この本の表題が「こころ」であることに納得する。 話の筋としては先が読めるが、作中の「その事」が起きるまで一触即発の 緊張が増幅していく。現代の小説のようなエンターテイメント性には乏しいが、心の状態を詳細且つ克明に描き表現する様は、さすが文豪に成せる技か。 この作品に敢えて言うならば、登場人物の「先生」が、青年期と年配となった時とに、思想に成長や変化がみられなかったことか。

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    投稿日: 2012.05.06
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    学生の頃一度読んだけど、あまり良さがわからなかった。 ある程度年を取ってから再読してみたら、いろんな気持ちがわかって、この本の印象が変わった。どの人物に自分を重ねるかで、また印象が変わるのかも知れない。

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    投稿日: 2012.05.05
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    ずっとずっと読みたくてそわそわしてた作品です。 読んだら意外とはやく読み終えたので自分でもびっくり。 しかもまさか恋のお話とは思ってなかったのでさらにびっくり。 客観的に読めばきっと「先生性格悪い」とか思ってましたけど 私が先生だったらたぶん同じことをしてたのかもしれない。

    0
    投稿日: 2012.05.05
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    GWの課題図書として読んでみました。 高校の時、教科書に載っていたかと思うんですが、あのKの自害場面は物語の中のほんの一部だったんですね。 教科書だけ読むと「"私"(作中では先生)って最低~!」と捕えがちですが、通して読むと「先生が裏切るのもしかたないか……」と何となく納得させられます。 てか、かなり先生の気持ちに共感できたので、だれでも持ち得る心境なんでしょう。 もしくは、高校の時に共感できなかったのに、今では裏切ることに何となく理解を示せるってことは、単純にずるい大人になっただけなのかもしれません……。 あと、文章なんですが、旧仮名遣いが直っている新装版だと、とてつもなく読みやすいです。 夏目さんの文章の凄さが味わえました。

    1
    投稿日: 2012.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む期間に結構かかったのは矢張りちょっとばかり難しかったからかもしれない。「先生」みたいな複雑な事情を抱えて生きていくのは結構いいかもしれない。戒めにもなるし自分を縛り付ける一手でもある。死んだ気で生きてくっていうのは、結構響いたな。

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    投稿日: 2012.04.30
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    中学生くらいのときに挫折したので、 二十歳すぎてから再読しました。 あたまでっかちな話です。 地に足がついてないです。 世間知らずのインテリの、観念の遊戯のようなところがあります。 語弊を招くかもしれませんが、良くも悪くもまさしく朝日新聞みたいな感じがします(当然)。 多分男でないと酔えないでしょうこれは。 女の人にしてみたら、 「何しょうもないこと言ってんだか!死にたいなら勝手に死にな!とりあえずこっちは今晩何食うかに困ってんだよ!」 そんなところだと思います。

    0
    投稿日: 2012.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋は贖罪ですか? この衝撃のフレーズが何とも印象的な夏目漱石の「こころ」 僕はこの本読むのは今回が初めてでした。学生時代に教科書で読んだという方が3-4割いたというので、なんで自分とこの教科書で取り扱われてなかったんか、ちょっと不思議。 この本が三角関係をベースにしているという話を聞いていたので、読み進んでいくうちに先生と、奥さんそして僕の三角関係かなと思っていたんですが、一向にそれらしき雰囲気がなく終盤になってやっとその意味がわかりました。 僕は先生の自殺に納得することはできません。Kに御嬢さんをもらうと奥さんに宣言した以上、Kが自殺したことを含めてそれは彼が背負って生きていかなければいけないものだからです。僕には先生が逃げたとしか映りませんでした。 三角関係の難しいところは友情をとるか恋愛を取るか。男性なら大体友情を取るんじゃないでしょうか。僕は中学の時に漫画「新・巨人の星」を読み、星が最大の友人である伴宙太(キャッチャー)がある女性(鷹ノ羽圭子)を好きになったことを聞かされ、実はその女性は星自身も好きだった。そしてその女性は星が好きだったんだが、彼は女性を振り友情を選んだ。僕はあの頃衝撃を受けて、なんとかっこいいんだろうと思いました。 実は自分自身もこれに似たようなことが高校時代にあり、すごく仲が良かった友人(今も仲が良い)と僕がお互い同じ女性を好きになっていた。僕は彼に打ち明けることなく(彼は打ち明けてくれた)、そして僕は彼女に気持ちを伝えることはなかった。今思えば正しい判断をしたと思うけど、でも気持ちを伝えたいというしこりは少し残っているのも確か。 恋は所有するものという考え方があるから、相手に嫉妬したりするし、三角関係も生じる。いっそお互いで共有したらええやん、と簡単に言える社会がくればこんなことで悩むことはないんだろうなと思いながら、でもそれっていいのかなと自問もする。 人間のこころの奥深くを考えさせられた、名作といわれる良い本でしたね。

    0
    投稿日: 2012.04.25
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    それを読むのに、読む時機というのがある本があると思う。 例えば「ライ麦畑でつかまえて」だったり「ノルウェイの森」が学生時代に読むのと、大人になってから読むのとでは全く捉え方が違ってくるように。 この『こころ』もまさしくそういう類の本ではないか。おそらく読む時機が変われば、この本から受取る印象も大きく異なるのだろう。どちらかというと、こちらは大人になってから得る示唆、共感の方が多いように思えるけど。だから何度となく手にとって振り返りたくなるのだろう。

    0
    投稿日: 2012.04.25
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    約十年振りの再読。 まず感じたのは、昔の自分には到底この本を深くは理解できないであろうということ。 恋愛とか友情とか、(その要素も含まれているけれども)そういった単語で一括りには出来ない本。 「先生」、「私」、「K」の人間的な面に自然と目がいった。 事後をはっきり書かない点、書く箇所は書く点、読み手に何かを汲み取って欲しいのではないかと思うと安易に小説と呼んでいいのかすら考えてしまう。

    5
    投稿日: 2012.04.23
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    久しぶりに再読。 やっぱり、危篤の父を置いて、すぐには帰れない距離を東京まで戻ったのが理解できない… 先生はもう、いないんだよ? と、思う。 冒頭の海辺での先生との出会いは、そんなにも引き付ける何かがあったのかなー? とも思う。 あるとしたら、それは、西洋人と連れ立っていたという、めずらしさ? 東京に戻るなり、気軽に"先生"を訪ねる主人公も、なんだか不思議…。 結構、現代では理解できないエピソード満載ですが、友人と好きな人がかぶる話は、昔からあったんだなぁと、 なんとなく、恋は罪悪に納得したりしました。

    0
    投稿日: 2012.04.23
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    上二十六「因循らしく見える先生の態度」 因循の意味は (1)古い習慣に因り従っていて改めようとしないこと。 (2)決断力に欠け、ぐずぐずするさま。 文中での意味は(2)になるが、総合して見ると、先生は(1)の意味でも「因循な」人であった、と思う。 先生は自ら「自分は因習に縛られている」と語ったり、主人公・私に「あなたがたから見て笑止千万かもしれませんが」と話すなど、「あなた(がた)=若い人々=先生から見て『次の世代』の人々」と自分の価値観を、折に触れて比較してみせている。 また一方で、「私の父」「私の兄」の価値観、とりわけ「先生を評価する姿勢」の中にも世代間格差がみられる。 (参照:PHP新書「本の読み方 スローリーディングの実践」平野啓一郎) 「それぞれの登場人物の持つ時代背景と、それに連動する価値観」という点では、現代にも見られることかもしれない。しかし、私自身の知識不足から「こころ」の登場人物たちのそれを十分に理解しきれなかったことが、悔やまれる。 ____________ 恋をして、「人間らしく」なっていく『K』には、好感が抱けた。 しかし一方で、先生がいう「人間らしい」とは違ったのかもしれないが、自分の信じた「道」に全てを顧みずに突き進むKもまた、「若く」「青臭い」「人間らしさ」が具わっていたと、感じる。 ____________ 若き日の英国留学から始まったとされる、著者・夏目漱石自身の神経衰弱の経験とそこから得た考え方が、先生やKを生んだのだろうか、という思いで読み進めた。

    0
    投稿日: 2012.04.22
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    あまりにも生々しい、というか キレイゴトだの何だのをすべて取っ払って 人の本質を著した作品だと思う。 それ故に、ひどく惹かれる。 「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」

    0
    投稿日: 2012.04.22
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    主人公の「私」は、ある夏の休暇を鎌倉で過ごすことになった事から物語ははじまる。 鎌倉で、「私」は一目惚れのようにある男性がが気になる。 そして、漸く機会を得て知り合いになった男に「先生」と勝手に渾名をつけ、招かれもしないのに、その「先生」宅で食事や茶などをごちそうになり続ける。 「あなたは何でそう度々私のようなものの宅へ遣って来るのですか」 「何でと云って、そんな特別な意味はありません。—然し御邪魔なんですか」 そして、「私」は足繁く通う先生宅。 「先生」の生活をつぶさに観察することで、「私」にはある疑問が生じた。 「先生は幸福なのだろうか?」 物語は、「私」が「先生」の結婚生活・過去などを少しづつ紐解くことで、だんだん明かになる先生の内面。 それはやがて、「先生」が自分の内面を吐露するということで、作品を帰結させます。 「私」はあくまでも語り部で、主役は「先生」という構成になっている。 此の作品で非情にユニークなのは、語り部である「私」のトンチンカンさ。 「奥さんは先生のことをどの位愛しているのですか」 「奥さん、お宅の財産は余ッ程あるのですか」 などの面白台詞がかなりある。 この「私」の個性が、「先生」という完結した世界を揺さぶり、物語の牽引力を担っている気がします。 読んだ感想ですが、この作品を本当の意味で理解するには、現代では難しいのかもしれないということです。 作品を通して語られる「人間はいざという間際悪人となる」ということですが、ここで語られる「悪」とは、友人・親・親類・天皇などに対するものです。 登場人物達はそれぞれ、そこから自由になりたい欲求と守らなければならない狭間で葛藤します。 この葛藤で、踏ん張れるか・踏ん張れないかで悪か善かに分かれます。 義理・忠孝などが、人間のモラルの最低限越えてはならないものとして存在していた時代であればこそ、この作品の持つ衝撃が強かったのだと思います。 それは、「先生」がラストでとる、ある行動にもあるように、自分の罪に対するカタルシスを得るためには、忠孝が叫ばれるあのタイミングで以外なかったのだと思います。 しかし、現代ではこのカタルシスが心情的に理解できません。 そういう意味では、明治の終わりを象徴する小説ですし、時代性を背負っているからこそ語り継がれる名作なのではないでしょか。 あと、作品の本旨とは全く関係のない部分ではあるが、どうも気になったのが「私」の「先生」に対するホモ感。 先生への執着や、視線がどうしても連想してします。 この男同士の距離感は、どういうことなのだろうと気になって仕方がありませんでした。

    1
    投稿日: 2012.04.22
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    教科書にも抜粋される『先生』の告白の辺りは鮮明に憶えていたのですが、前半の『私』の章はサッパリと忘れており、初めて読むような驚きが。 『先生』との出会いや、雑司が谷霊園でのエピソードは何となく印象に残っていたのですが、てんで憶えていなかったのが、『私』の、郷里での親兄弟とのやりとり。 そういえば、彼、衝動的に汽車に乗っちゃって、そのあとどうしたんだろう??と思った記憶がうっすらとはあるものの…。 再読いたしましたら、やはり、先生の告白文のあとに、そのことにまったく触れないで終わっているところに、物足りなさが…。 物足りなさと申しますより、「物語の型として、きちんと完結していない」ような、もどかしさを感じます。(などと、明治の文豪にナマイキ言ってみる♪) でもでも、漱石先生が、『先生』というキャラクターになりきってあの告白文をしたためたのだとしたら、あれに全身全霊がこもってしまい、もう『私』というキャラには戻れなくなった…ということも、しみじみ拝察できるような…。 たいそう繊細なお心の持ち主でいらした訳ですし…。 思えばこの小説、ある意味、「繊細で明敏な心の持ち主が、(悪気はないが)鈍感な人によって人生を台無しにされる」物語とも申せますような…。 (かな~~り、偏見と語弊がありますが) それにつけましても、世に『名作』とされる作品は、読む年齢によって印象がずいぶん変わって来る…と申しますか、読むたびに新たな発見や感慨がありますゆえ、数年おきの再読、まこと良いやも知れませぬ♪

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    投稿日: 2012.04.20
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    高校の頃は三角関係を主眼に読んだけれど、今は人を信じて生きることの難しさを主に感じさせられながら読んだ一冊。言葉使いが綺麗だった。

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    投稿日: 2012.04.15
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    夏目漱石の書いた登場人物の中で最も好きなのがこの「こころ」の先生です。どうしてかというと悩まなくてもいいことにくよくよ悩むからです。そんな楽しみ方は邪道かもしれませんが、この本が大好きです。 ネタバレ全開は http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120413/1334324827

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    投稿日: 2012.04.13
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    中学の時に読んでたけどすっかり忘れてた。そこまで考えるのかと感心したり、そんなに考えなくてもいいのに、とあきれたりしながら読んだ。心に重く残る作品。いまさらながら、夏目漱石は文章がうまいのだなと思った。古さはやはりあるが、じゅうぶんに今に通じるのは、やはりすばらしいと思う。でも、こういう小説を描くから、夏目漱石は神経衰弱になったのだろうと思った。いや、神経衰弱だったからこういう作品を作ったのかな?

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    投稿日: 2012.04.07
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    学校の授業で一部だけ読んだ作品。図書館で借りて全て読みました。 先生の利己心から生まれてしまった物語を知った私は、遺書を読み終えた後どうしたのだろうか。 遺書を通じて夏目先生は私に何か大きな課題を出した気がします。

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    投稿日: 2012.04.06
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    言わずと知れた作品なのに、通して読んだことがなかった。読み継がれるだけある良作。 金銭と恋愛をめぐる人間のエゴイズムが重くあるのに、人間らしい自然な風にしっかりと描かれている。何やら人間の汚いところに妙に共感してしまう。 流石にあらすじくらいは知っていたけれど、あらすじが分かっていても先が気になるのは文章力の凄さ。あと、百年近く前に書かれているのに、文章が古くなくて読みやすいのも凄い。 色々な人に読まれて論文にされるのは、なるほど謎が残っていて考えさせる話だな。先生、どこかでお会いしたことありませんでしたっけ。 近代文学は読まず嫌いでしたが、今後は少しずつ時間を取り戻すように読んでいきたい。 親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。鎌倉の海岸で出会った“先生”という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主人公の告白体との対照が効果的で、“我執”の主題を抑制された透明な文体で展開した後期三部作の終局をなす秀作

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    投稿日: 2012.03.28
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    必要にかられて読み直した。 私利を背徳と看做し、自らを殺すことで自らに罰を下す先生。背く徳は明治時代の終りと共に失せ去ると識りながら。 この徳はいわゆる資本主義の精神、あるいは私悪は公益というイギリス的信仰によって廃されたものだが、なお今日も一定の確からしさをもって我々に迫る、すなわちこれを読むと先生に同情する心持ちが起こるのである。 小説の感想なのに余り語りすぎても仕方ない。今日でもなお共感を呼び、読みやすい名作、永く読み継がれんことを祈る。図らずもそのことは明治の時代精神を不朽のまま記憶することになるだろう。

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    投稿日: 2012.03.25
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     人間に興味がないはずの先生が死ぬ前に遺書で私にだけ過去を語ってくれる。  二人の信頼関係がとても心に響きました。

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    投稿日: 2012.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルは知っていたけど なんなく手に取るのが今になってしまった 有名作。 今更読んだ。 正直な感想… 予想以上に暗く、それでいて重い。 「こころ」ってなんなの?? と読み終わってから数日考えてましたが それは人のこころなんだと。。 妬みや憎しみや喜びや楽しみとか そーゆー人の心がこう 喜怒哀楽がすごいというか、なんというか。 ケーさんが可哀想で仕方ない。。 でも先生の気持ちもわからんでもないし お嬢さんの気持ちもわからんでもない そうゆう感じ。 登場人物みんなの気持ちが 多かれ少なかれ分かる作品。 読んだら こころが痛くなった。

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    投稿日: 2012.03.22
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    下手な感想はこの本を貶めてしまうような気がする。 それくらい大切な話です。 この物語の一割も理解できてないだろうけど、 歳を重ねるごとに少しずつ知っていきたいです。

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    投稿日: 2012.03.20
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    図書館で借りて 読んだのは二回目。 最後の 下 先生と遺書 だけを読みたくて これを借りているようなもの (勿論 全部読むのだが 上中は読みながら ひたすら下を 待ちわびる気持ち だったりする) なんで好きなんだろうねー 自分でも正直よくわかんない 多分… 生々しい感情が 表現された文章が 好きなんです あたし 先生やKの 手紙の中での感情に なんともいえない旨さ (↑技巧ではなく味覚的な意味) を 感じるんです

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    投稿日: 2012.03.18
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    友人に勧められて読んでみました。 高校か中学の教科書に載っていて、でも当時は教科書に載っている作品をテスト範囲としかみておらず、面白いとか好きだとか、そんな感想を持つことはありませんでした。 今考えるともったいない! 改めて読むと、こんな風に感じるとは。 勧めてくれた友人は恋愛を中心とした感想をもち、私は人間のこころの残酷さや哀しさを感じたのでした。 その時々で感じ方が変わりそうなので、また繰り返し読みたいです。

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    投稿日: 2012.03.09
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    読み終わって、暗鬱たる気持ちでいる。 第三部はこたえたけど、次に読む時はかわって親とのくだりが重みを増しているのだろうか。けど今想像の着く程度のものとはまた違うようになるものなのかもしれない。 心にもやもやする不定形な感想の雲霞の1%未満にしかすぎないことだが、筆(orメール)無精や人付合い怠惰や優柔はいけない。何も産まない。 高校生の時に一度(部分的に?)読んだはずなんだが、その時はおおよそ、この話に衝撃を受ける精神も感性もできていなかったんだろう。名作は読む度にまた深まるという。10年後にまた読もうか。

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    投稿日: 2012.03.08
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    人間の自責の念からの呪縛をよく表現されている。 何故にそこまでに自分を責めるのか・・・ 我儘な人間が多い中、ここまで何故に悩まなければならなのか? 現代においても考えさせる人間模様であろう。

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    投稿日: 2012.03.07
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    死ぬ前に書いたと思われる先生の手紙から伝わってくる迫力。 今まで、押し殺していた感情を表に出しつつ、かつ表面的には冷静さを失わないような文面。 もちろん読んでいるうちに、どんどん心理的に重くなるのだけれど、ある部分共感できる自分もいる。

    0
    投稿日: 2012.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学生の時に読んだ坊ちゃん以来の漱石作品。 期待しないで読み始めましたが正直言って凄く面白かったです。 ただこの小説の紹介に使われている「恋愛と友情どちらを取るか?」 みたいな話は的外れだと思いました。 そんな単純な話ではないと思います。 (まぁキャッチコピーなんてそんなもんかもしれませんが) 前半は少しダラダラした感じはありますが 下の先生と遺書の部分は物凄く話に惹き込まれました。 とにかく心理描写が細かいのですがよく分かります。 先生が他人の思惑をあーだこーだ類推するところとかは 本当に細かいのですがリアリティがあります。 お話としてはとても暗くて救いの無い話なのにも関わらず 読後に全く嫌な感じは残らないのは凄いと思いました。

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    投稿日: 2012.03.05
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    「私は人間をはかないものに観じた。人間のどうする事もできない持って生まれた軽薄を、はかないものに観じた。」 「香をかぎうるのは、香をたきだした瞬間に限るごとく、酒を味わうのは、酒を飲み始めた刹那にあるごとく、恋の衝動にもこういうきわどい一点が、時間の上に存在しているとしか思われないのです。」 「そうしてそこに気のついているものは、今のところただ天と私の心だけだったのです。」 「『おれは策略で勝っても人間としては負けたのだ』という感じが私の胸に渦巻いて起こりました。」 人間って本当に苦しい。

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    投稿日: 2012.03.04
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    自我と向き合わざるをえなくなった時代。言わずと知れた近代文学の金字塔。ただ、今の感覚からいうと長い。いらんシーンが多すぎる。

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    投稿日: 2012.03.03
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    現代文の授業で読んだ本。何回か読んだけどこれは理解できないです。でも、それでいいとも思います。読んでいて気分のいいものではないけれど、これは大人になっても読みたい本です。どうして高校の授業でやるのかわかる気がします。

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    投稿日: 2012.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人の心の中にある思いがどんどんと積み重なって、その結果Kの自殺を招いてしまう。私(先生)のせいだけでなくいくつもの原因がKを追い詰めていった。

    0
    投稿日: 2012.02.26
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    学校の現代文で習って以来、ずっと気になってた作品でした。誰も分からない真相。それぞれの苦しみその複雑な部分を書き上げた作者は本当に凄いと思います尊敬します

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    投稿日: 2012.02.24
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    私と先生の話。二人の関係、距離は現代ではなかなか判断しづらいものを感じる。先生は大学を出てからずっと書斎で本を読み、思考を巡らせている。そこに世間への批判も肯定もない。いつも影を持っており、人と接するときに距離を作る奥さんを含めてだ。物語の半分は先生の手紙で、過去の罪についてとんとんと私に独白していく。 明治の高等遊民という、自由にみえる人間が世間と離れて生きる。その覚悟は明治という時代ととも終わる。人間の後悔と懺悔を描いた作品だった。

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    投稿日: 2012.02.23
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    何度読み返しても完全には理解できない、 登場人物の「心」。 それを自分なりに解釈するのが、この作品のよりよい味わい方ではなかろうか。

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    投稿日: 2012.02.20
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    夏目漱石の大傑作。 日本の宝と言っても過言で無いでしょう。 多感だった高校時代に出会った、人生を変える1冊。 生きていれば、死にたくなることもある。 教養のスパイスとして、後の子供達に読んで欲しいと願う小説。

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    投稿日: 2012.02.18
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    Kの死因ついてよく議論されるが、「現実と理想の衝突、——それでもまだ不充分でした。私は仕舞にKが私のようにたった一人で淋しくって仕方がなくなった結果、急に所決したのではなかろうか」とあるから、失恋が理由ではないだろう。それよりも、先生が自殺した時期が気になる。 先生の自殺の原因は、誰も自分のことを理解していないという孤独、ということはわかる(妻すらも、Kの本当の死因を知らない)。先生は、Kを出し抜きお嬢さんと婚約をとりつけたことが、遺産をだまし取った自分の叔父と同じ裏切り行為であることに気付いたのだが、お嬢さん(妻)のために死ねなかった。それならばなぜ、明治天皇の崩御のタイミングで自殺したんだろうか。 乃木が殉死したことに深い衝撃を受けたという夏目の真意は何か。35年間死にたいと思いながら、明治天皇のために死ねなかった乃木。これと先生が罪の意識を持ちながら生きる姿は似ている。興味深い。

    0
    投稿日: 2012.02.15
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    学校の課題図書として読み始めた1冊。 ここまで人の心に直接的に訴えかけてくる著書はそう簡単には見つからないのではないだろうか。普段は覆い隠している様々な感情―嫉妬や自尊心、孤独への恐怖等が生身の人間の告白として描かれている。

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    投稿日: 2012.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校1年生のとき、現代文の授業で取り扱ったときは、ほんの一部にしか触れられなかったのに、それだけでもとにかく衝撃を受けたのを覚えています。 まさに青天の霹靂。 どうしても最初から最後まで読みたいと思い、文庫本を購入。初めて本を読んで涙を流しました。 Kや先生はなぜ死ななければならなかったのか? 夏目漱石はこの作品を通して読者に何を伝えようとしていたのか? 生きるとは何か? ぽこぽこと疑問が浮かびあがり、論文の題材として、短い時間ではありましたが研究したことがあります。 とても思い入れの深い作品。 文学部へ行く意志を確固たるものにするきっかけにもなりました。

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    投稿日: 2012.01.30
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