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総合評価

1431件)
4.2
574
442
242
27
7
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    文体というか言葉の使い方がストーリーと合わさってとても好きでした!!! なんか読んだ気するなぁ、結末知っとるなぁと思っとったらなんと高校3年の時に読んだことを思い出した、あん時ゃこころの良さなんて理解できる自分も余裕もなく…今だったら先生に質問攻めするのになぁ笑 こころ

    3
    投稿日: 2021.12.08
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    二部が高校の教科書にのっていて、 授業でその考察に衝撃を受けて思わず全文読んでしまった作品 また読み直したいな、国語の授業楽しかったな

    2
    投稿日: 2021.11.17
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    過去に信頼していた人に裏切られた経験のある先生が同じように自分のことを信じてくれたKを裏切ってしまい、結果的にずっと自責の念に苛まれている様子から、人は裏切っても裏切られても「こころ」が傷つくのだということが分かった。しかし、先生が最後自殺という道を選んだことについては少し違和感を覚えた。もちろん親友を死に追いやってしまったことは罪であるが、その罪を自殺という形で償うのは違うのではないかと思った。その罪に苦しめられながらも自分の寿命を全うすることが、残された先生ができる唯一の償いなのではないかと私は思う。

    1
    投稿日: 2021.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中までつまらないと思って読んでいましたが、「下 先生と遺書」に入ってからページをめくる手が止まりませんでした。恋と親友Kの自殺により揺れ動く先生の心情が、細部まで描かれています。ここまで感情移入して読んだ本は今までに無かったです。

    2
    投稿日: 2021.11.10
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    【あらすじ】 親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。鎌倉の海岸で出会った"先生"という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主人公の告白体との対照が効果的で、"我執"の主題を抑制された透明な文体で展開した後期三部作の終局をなす秀作である。 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 後悔の念というのは、自分自身の軽率な欲求から生まれ、その後生涯にわたって暗い影を残すものだと思います。歳を取ればとるほど、その重荷は増えていき、人生がどんどん汚いものになっていく…。そのプレッシャーに耐えられず、ついには自ら命を絶つことを選択した先生と、まだ若く無垢で、罪悪感というものを真に理解できていない存在である「私」の対比が見事です。理想的な心の在り方とは何なのかを真剣に考えさせられる作品でした。

    9
    投稿日: 2021.11.01
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    高2の現代文の授業で先生と遺書の一部を学習し、全てを読みたくなったため図書館で借りて読みました。最初から最後までずっと考えさせられるものが多く、高校生の時に出会えてよかったと思った1冊でした。

    0
    投稿日: 2021.10.16
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    出来事を記す歴史書は山ほどあるが、人の考え方や価値観を残せたのは小説だけ。きっと教科書に載り続ける。高校生が日本人の「こころ」に触れる。

    3
    投稿日: 2021.10.15
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    100年以上前の文章だということに感動を覚える。人間の心の動き、弱さ、葛藤は、どんなに文明が進歩しても普遍的なものなのだなと。

    1
    投稿日: 2021.10.13
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    100年以上前の大ベストセラー。宛字が多く読みにくいのと私が先生の何に惹かれたのか、先生がそこまでして得たお嬢さん(妻)を捨てる葛藤がよくわからなかった。

    0
    投稿日: 2021.10.11
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    先生は「いいですか、恋は罪悪ですよ」という。恋は突き詰めるとやはりエゴであるが、止めることができない。読んでいて、アダムとイヴが禁断の果実を食べたから人間は皆生まれながらに罪を背負っているという「原罪」という言葉が浮かんでいた。 Kは潔癖すぎたために死に、先生は原罪を受け入れられずに死んだと思う。つまり、2人とも真面目で善人すぎて自分不信になり、人間不信になり、孤独で自死した。 好きなフレーズ:p.233「つまり私は極めて高尚な愛の理論家だったのです。同時にもっとも迂遠な愛の実際家だったのです。」

    3
    投稿日: 2021.10.07
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    高校の時の原文で食い入るように読んで、教科書のは省略版だったからその後単行本で。ずっと影のある先生。誰にも救えなさそうな先生。 昔、母親から「停滞は後退と同じだよ」ってよく言われて、その通りなんだけどプレッシャーだなあと思ってモヤってたから、「向上心のないものはばか」はこれに少し似てるなと思った。人を追い詰める言葉でもあるのだな。ずるさ、自分を守って、自分は幸せになりたい気持ち、一生背後にある拭えない闇。

    0
    投稿日: 2021.10.06
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    読みやすい文章でスラスラと読めました。 先生に対する思いが自身の高校時代の恋心に似ていて、終始共感していました。 高校生の時読んでいたかったなぁー。

    2
    投稿日: 2021.09.30
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    10代の頃、序盤のみ読んでそのままにしていたものを再読したところ沼だった。自身の過去を振り返れば本作と同様、エゴに塗れた言動も多々想起され胸が締め付けられた。そうあってはならないという思いと、それが人間だという思いが交錯する中、人間とはつくづく罪深いものだと思った。そうあってはならないと思うこと自体、既に自分を鎧でまとい他人に良く見せようとしているのか自問自答している。淡々とした文体ながら心理描写がとても丁寧で引き込まれた。これを読んで先生を軽蔑するような人間はいないはず。誰しもある心の闇を描いた名作。

    1
    投稿日: 2021.09.28
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    高校で1番の盛り上がりの場面を読んでからその前後がずっと気になっていて、やっと全部読めました。客観的に自分を見ることは大切だな

    0
    投稿日: 2021.09.27
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    日本文学として真剣に読むと私には理解できない世界観。現代に置き換えると「つまりニート?」とか「ありえない!」とか突っ込みどころ満載で、笑わずには読めない本です。あまり期待せず、誰も居ないところで読んだ方がいいです。笑うかもしれないので。一度ツボにはまるとかなり辛いです。

    1
    投稿日: 2021.09.26
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    やはり、文豪と呼ばれるだけあって、文章がとても美しかった。登場人物の考え方や行動が感情がわかるように繊細に書かれているので、ゆっくり時間をかけて何度も読み返すことができる。

    0
    投稿日: 2021.09.15
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    細かく評価するなら☆3.8くらい。 中学生か高校生の頃に国語の教科書で一部分を読んで、結構好きだったよなぁとう思いから一冊読もうと思った。 内容は暗くて重いけれど、誰にでもある感情や人間性がリアルに描かれていることで、最後まで飽きずに読むことができた。 いくら理解していると思っていても、結局人の心というのはその人にしかわからない。 罪の意識を背負って生きていく悲しさ苦しさ、その周りにいる人たち自体で感じてしまう無力さなどがとても伝わった。 時たま、なんでこんな物語が書けるのだろう、こんな表現ができるんだろうと、文豪夏目漱石に想いを馳せていた。笑

    1
    投稿日: 2021.09.14
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    やっぱり死なないと気づかないんだ全部 先生みたいになりたくない。 だけど多分みんなの心にいる、から苦しい どこまでもずるくてイライラする

    0
    投稿日: 2021.09.13
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    高校生の息子の夏の課題本だったのを読んだ。 私も高校の授業で一部分習っただけで読むの初めて。 映画も見たがほぼ覚えていない…多分これでしょう。 https://www.nikkatsu.com/movie/20056.html 『上 先生と私』 <私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。P6> 学生の”私”は、海水浴の鎌倉で見かけた男性と知り合いになり、東京に戻ってからも交流を続ける。 私が年上という理由で”先生”と呼ぶその男性は、仕事は持たず本を読み散歩をしながら妻のお静さんと女中と静かに暮らしていた。まだ若くて将来を気にする必要もない私にとって、学校の教授の講義より先生の談話のほうが有意義に感じられて、月に何度も訪ねるようになる。 この物語で、私が先生の何を気に入って家に通うようになるかは明確にされていないので、読者としては感じるしかない。 思春期で、友情も親子の情も恋愛も超えた関係を求めたのかもしれない。 先生は「若いうちは寂しい。きみはいずれ女性に恋をするが、その前に同性のおれのところにその寂しさを埋めに来ているんだろう。だがきみはおれに失望するだろう。おれはそんな人間なのだから」などという。 先生は話をすればするほど不思議な人だった。家で本を読み一人で勉学をしているようだがそれを発表することはしない。厭世的で感情を表さない。先生、先生と言って慕ってくる私を迎え入れつつも「自分は人間全体を信用していないんです」という態度を崩さない。 どうやら過去に何かがあったらしい。親族に財産を騙し取られたこと、そして学生時代の大事な友人が亡くなったことが関係しているようだ。  「自分で自分が信用できないから、人も信用できない」  「人間は誰でもいざという間際に悪人になる」  <しかし私はまだ復讐をしずにいる。考えると私は個人に対する復讐以上の事を元にやっているんだ。私は彼らを憎むばかりじゃない、彼らが代表している人間というものを一般に憎む事を覚えたのだ。私はそれでたくさんだと思う。P84> そんな先生の側にいる奥さんは、先生を人間として幸せにしているのは間違いなく自分(奥さん)だというが、しかし先生は人間が嫌いなので自分(奥さん)のことも嫌いにならざるを得ないのだと言う。 この奥さんの考えは、現代からすると不思議でもある。 先生が人偏すべてを嫌うことに対して自分の無気力さを感じるが、同時にそんな夫と互いに幸せな生活を送れるというのは、ただ流される女というよりある意味肝が座っているというのか。 さて、先生はそうやって世間を自分を嫌いながらも、まだ若くて将来があり赤の他人である自分を慕ってくる私には心のすべてを出したいという態度を見せることもある。 <「あなたは本当に真面目なんですか」と先生が年を押した。「私は過去の因果で、人を疑りつけている。だから実はあなたも疑っている、しかしどうもあなただけは疑りたくない。(…中略…)」私は死ぬ前にたった一人で好い(※よい)から、他(※ひと)を信用して死にたいと思っている、あなたはそのたった一人になれますか。なってくれますか(…中略…)。よろしい私の過去を残らず、あなたに話して上げましょう。P87> そのころ故郷の父が倒れたという連絡が入り実家に戻る。 幸い父は床を離れた。 田舎の人々と日々を過ごすうちに、私は心のうちで父と先生とを比較した。 両方とも世間から見れば生きているか死んでいるかも分からないおとなしい男だ。 他に認められるものもない。 故郷の父はすでに私には物足りない。 だが赤の他人である先生との交流は、私に愉しみをもたらせていた。 <肉のなかに先生の力が喰い込んでいるといっても、血の中に先生の命が流れているといっても、その時の私には少しも誇張でないように思われた。私は父が本当の父であり、先生はまたいうまでもなく、あかの他人であるという明白な事実をことらわ目の前に並べてみて、初めて大きな心理でも発見したかのごとく驚いた。P64> 東京に戻った私は先生への元を訪れる。 相変わらず厭世的だ。 そして私は卒業し、田舎の両親のもとに一時帰宅することになる。 『中 両親と私』 ここからは故郷での話。 私には、両親と、他の地方で仕事を持った兄と、嫁に出て妊娠中の妹がいる。 この故郷がどことは書かれていないけれど、兄の勤務地が九州ということなので、まあ西の方でなのでしょう。」 両親は田舎の考えで、東大を卒業したのだからそれなりの職業に付き収入を得て欲しいと思っている。 そして仕事をその”先生”に紹介してもらという。 家族にとって、”先生”というからには何かをしているべき存在だ。先生が本当は何者なのか、ただ交流が愉しいのだということは理解してもらうことはできない。 いや、現代読者としてもそれは不思議ですよ。この小説に限らないが、仕事をしなくても特に困った感じもなく日々を過ごせる国や時代というのはどうなっているんだと考えてしまう。 そうしているうちに父がまた倒れる。今度こそ死が近いようだ。 明治天皇のご病気と崩御、そして乃木大将の殉死のニュースも故郷で知った。 ちょうど先生から「会いたいから東京に戻れないか」という電報が来たが、折も折で断るしかなかった。 数日後、先生から大変な長文の手紙が来る。 パラパラとめくる私の目に飛び込んできた言葉。 <この手紙があなたの手に落ちる頃には、私はもうこの世にいないでしょう、とくに死んでいるでしょう。P148> 父の容態の安定を確認した私は東京への電車に飛び乗った。 『下 先生と遺書』 この章は先生の昔語りであり、人生の告白である。三部構成だが、この章が全体の半分を占める。 先生が私に長い手紙を書いた理由は、私に過去を問われた時に、それを打ち明ける相手は私にだけだと思ったからだ。 先生は、田舎の裕福な家の一人息子で鷹揚に育てられていた。 両親が亡くなった時も、東京で学生生活を謳歌して家は叔父に任せっきりだった。 だがその叔父に両親の財産を取られていたらしい。 これが先生の第一の人間不信の原因だった。 このあたりの親族間の財産争いは、たしかにひどくはあるんだが、のんきな甥っ子が都会で好き勝手してたら、田舎で生きる身としては何をのんきな!と感じる気持ちもわからなくもない。 先生が叔父さん一家の詐欺行為や見せかけの親切や付かれた嘘に傷つくのは当然ではあるが、何も気が付かず気がついても何もしない先生も相当甘く育っているんだよね。 そして先生は叔父と争うこともなく(気力もないしやり方も分からないし、東京に出てきたのんきな田舎のお坊ちゃんに太刀打ちできる相手でもない)、自分が受け取れるだけの財産を受け取り、残りの家と財産とは叔父に明け渡し故郷を完全に離れて東京で暮らすことにした。 財産を掠め取られたとはいっても、受け取ったお金は学生にしてはそれなりの大金であったようだ。 先生はせせこましい寮を出て素人下宿に移った。 このあたりもなんとも呑気。 この下宿は、日清戦争でなくなった軍人の未亡人(以後”奥さん”)と、その娘さん(以後”お嬢さん”)と、女中とで暮らす静かな世帯だった。 こんな女所帯に、娘と同じ年頃の学生さんを住まわせるのだから、それなりの思惑が会っただろうとは、読者としても想像がつく。呑気な先生もそれは感じたようだ。奥さんはどうやら自分とお嬢さんとを近づけようとしているかのようだ。だがそうかと思えば決して二人きりにはさせないような、どっちとも取れない素振りを見せる。 奥さんの思惑はどうであれ、先生はお嬢さんに惹かれていった。 <私はその人(※お嬢さんのこと)に対して、ほとんど信仰に近い愛を持っていたのです。(…中略…)本当の愛は宗教心とそう違ったものでないとういうことを固く信じているのです。私はお嬢さんの顔を見るたびに、自分が美しくなるような心持ちがしました。お嬢さんを考えると、気高い気分がすぐ自分に乗り移って来るように思いました。P186> しかし人間不信のある先生は、奥さんのどちらとも取れない態度に対して、自分からも踏み出せないでいる。 その頃、先生は友人の”K”を下宿に招き入れる。 Kはもともとお寺の家の次男だったけれど、跡継ぎのいない医者の家に養子に出されていた。 当然医者になることを期待されていたのだけれど、頑固者のK本人は、人生を修行鍛錬で過ごしたいと思っていた。それは実家である本願寺派浄土真宗に進むというのではなく、人生そのものを哲学的な思想を持ち、常に精進して生きてゆこうとするというK独自の信念を持っていたのだ。無口で偏屈で意地っぱりのKは、人付き合い、ましてや恋愛などは人間の精神精進に対しての無駄だと軽蔑している。 先生は、若干上から目線的な思惑で、そんな意固地なKを解きほぐしてやろうという思っていたのだ。 Kは、人間らしさや人との交流などは、自分の弱点を隠すためのごまかしだとまで言う。 そして言い放つ。 「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」 そんなKの様子が最近おかしい。神経衰弱気味で顔色も悪く集中力にも欠けている。 理由を聞く先生に対して、Kはお嬢さんへの切ない恋を打ち明ける。 もともとお嬢さんに対して高貴な精神愛を持っていた先生は、先を越された、という思いを持つ。 自分のお嬢さんへの想いを打ち明けるにはタイミングを逸した。だがKとお嬢さんがもし接近するようなことがあったらと嫉妬に苛まされる。 先生はKを出し抜く事を考えるのだった。 先生はKにその恋心をどうするつもりかと尋ねた。 そしてその恋を砕こうとする。 こんなことになり、一体どういう覚悟を持ってこの先生きるのか。そしてかつて自分が言われた言葉、「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」を浴びせ返す。 するとKは言う。 「覚悟、ー覚悟ならない事もない。(P256)」 先生は先回りすることにした。 奥さんにお嬢さんとの結婚を申し出る。 この求婚に関しては、もう奥さんもお嬢さんも最初からそのつもりだったのだろう、すんなり受け入れられる。何しろ奥さんが「あなたから娘に直接言う必要もありませんよ。あの子が嫌なら私が承諾するはずないじゃありませんか」とまでいう。 見事婚約が相成った先生の新たな悩みは、Kが知っているのか知らないのか、Kの恋心を潰そうとした自分が抜け駆けしたことをどう思うのか、自分の行った卑怯な行為を言いふらされたりするだろうか。 そんなKに対して妙な感触を持つ。夜中に隣の部屋から「まだ起きているか?」「最近よく眠れるか?」などと聞いてくる。 どうやらKは、先生とお嬢さんの結婚を奥さんから聞いて知っていた。だがまったく変わった様子を見せなかった。 そして数日後、布団で動脈を一気に切り裂いて自殺していた。 遺体の第一発見者である先生が真っ先にしたことは、自分が不利になるような遺書があるかを確認することだった。 Kの恋心は誰も知らなかったので、現状や将来を悲観しての自殺と片付けられた。 先生はお嬢さんと結婚する。 最初の章に先生の奥さんとしてでてきたお静さんがこのお嬢さんの今の姿。 しかし先生の結婚生活はだんだん先生の精神を追い詰める。 どうしても自分の妻の向こうにKを見てしまうのだ。それは叔父に騙されて傷ついた自分が、Kを騙した事を突きつけられる、自分が嫌っていた人間の汚さを自分自身に見せつけられるのだ。 こんな精神状態ではありながら、元々が生々しい恋愛というより精神的な愛情であった二人は、夫婦として不満もなく穏やかに過ごしていたようだ。 それでもお静さんは、自分と結婚してからの先生がどんどん無気力になってしまうことに対して負い目のようなものを持ち続ける。 自分と結婚したのが悪いのか、自分が嫌いで引きこもるようになったのか。 そんな生活をしばらく送ったところで”私”が先生夫婦の家を尋ねるようになったのだ。 そして私が田舎に返っている時に明治天皇崩御のニュースが報じられる。 先生は、自分が明治という古い時代と共に取り残されたような、先に進めないような心持ちになる。 そして乃木大将の殉死。 それは先生の前に”答え”を示した。 この小説は、自殺を決めたことと、その前に私には真実を話したいということと、だが妻には自分の醜さを知らせたくないという先生の手紙で終わっている。 私が先生の家に駆けつけてどうなったか、私と故郷の両親のことはどうなったのかは書かれていない。 昔見た映画では、ラスト場面は、私が先生の家に到着し、夫の急死に泣き濡れるお静さんに迎えられる場面で終わっていた。 なお、映画でもう一つだけ覚えているのはKが眉毛釣り上げ口をへの字にして「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」の台詞だけなんですけどね。 先生が奥さんとお嬢さんの下宿に入ってからはほぼ思春期小説。恋に悩み人生を語りたくなり、自分は精神により高みを目指したがるこの頭がぐるぐるしている様子がずっと書かれている。今の私の年齢にとってはなんというか、若い人の恋愛の悩みを聞いたような(実際に聞いたことはありませんが)、振り返るような思いだった。そのため、高校の時に読んだよりずっと読みやすかった。 高校の授業ではKの自殺と先生の自殺の理由を考えるものがあった。 Kの自殺は友人である先生に裏切られたことと、お嬢さんへの失恋だと読めるのだが、だが失恋や裏切りがなくても自殺したのだというような読み取り方を教わった。 Kにとっては、恋をして堕落した事自体が自分の道に外れたのであり、失恋も裏切りも関係ない。それが現れるのが「覚悟ならなくもない」という台詞と、先生に向かって「夜眠れるか」ときいた事(隣の部屋の先生が起きてたら自殺を気が付かれるから)だという。 今回私はそれを踏まえて読んでいるのだが、やはり失恋や裏切りは関係ないのだろうと思った。 殉死という言葉や概念は現在では遠くなり特異に感じる。だからKや先生の死に”殉死”という言葉があるとなにか特別な感じがする。 だが、自分にはそれに殉じるだけの信念なのだと思えば分からない気持ちではない。 Kは、自分の信念に殉じた。 先生は、自分が人からされて嫌悪したことを自分がして気持ちは死んでいたが、肉体も死んでも良い理由が提示されたから死んだ。この先生が心を閉じてゆくことに関しては、奥さんのお静さんに自分の裏切りを告白したって受け入れてもらえたと思うんだが、先生は受け入れてほしいのではなくて罰してほしかったのだろう。ああ、このへんが人間の面倒臭さ。夫婦でKの墓参りに行く人生も送れただろうにそれじゃだめなんだ。それなら先生は、自分のすべてを告白できる相手である私に出会えて心は開放されたのかもしれない。 夏目漱石は改めて読むとやっぱり良いですね。 私としては、夢十夜とか蛇みたいにちょっと神経に直接触れられるような短編が好きなんですけどね。なんの説明もなく何かが起きて、なんか怖い、みたいな。

    15
    投稿日: 2021.09.11
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    重かった… 1人の女性をめぐるどろどろとした三角関係を描いた作品。 現代の甘酸っぱい三角関係じゃないから面白かった 主人公についてはほとんど全く触れられなかったことに驚いた。そんな小説を読んだのは初めて。 先生のことについてそれも遺書として。 まだ理解できていない場面も多くある また時間を見つけ次第読んでみたい 最後は圧巻だったけど途中かなり眠くなった まだまだ鍛えなきゃ

    0
    投稿日: 2021.09.07
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    《本屋》【再読】何度目かな、読むたび新たな発見をする。先生の印象が変わる。学生時代、20代、30代、全く違う。

    1
    投稿日: 2021.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    課題でさらっと読んだ時の感想を↓ 『こころ』は有名ながら今まで読んだことが無く、これが名作なんだな、と思いながら読んでいました。  今まで夏目漱石の作品は『坊ちゃん』しか読んだことがなかったのですが、主人公の少し無鉄砲な感じや、兄が九州に行っているところなど、似通った点がいくつかあり、漱石自身の要素が少し入っているのかと思いました。特に、漱石は神経衰弱に陥っていたこともあるので、それが悶々と一人苦悩を抱える描写に現れていると思いました。  特に疑問に思ったのは、いつ亡くなるか分からない父親の看病をするからと言って、敬愛する先生からの誘いを「私」は断ったくせに、先生の遺書を受け取った時には我を忘れて汽車に飛び乗ったところです。今か特に疑問に思ったのは、いつ亡くなるか分からない父親の看病特に疑問に思ったのは、いつ亡くなるか分からない父親の看病をするからと言って、敬愛する先生からの誘いををするからと言って、敬愛する先生からの誘いをら大急ぎで帰ったとて会えるわけでもないのに、不思議だなと思いました。  最後の先生の告白の畳みかける感じが、今まで誰にも言うことのできなかった苦悩の大きさを物語っているような気がしました。特に、自分の妻には、自分に関する記憶を純白に保存して置きたいと最後に言うところから、最後の最後まで自分を取り繕わなければならないのが哀しいなと思いました。両親を亡くし、親類に裏切られて、人から裏切られる痛みというものを知っているのに大事な親友のことを裏切って自分のエゴのために動いて、結果間接的に親友を殺してしまったということは先生にとって本当に深い後悔となったのだろうけれど、それは先生の中の良心が残っている証拠だと思いました。  でも、もし私がKならば命の限りまで娘さんと幸せになって欲しいと思うし、もし娘さんの立場ならば、二人が恋心を抱いていたことは薄々気が付いているだろうと思うので、苦悩を話して欲しかったのではないか、と思いました。

    0
    投稿日: 2021.08.29
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    生きてるだけで感じる苦しさみたいなものをこんなにも真っ直ぐに文字にしてしまうことで救われる人もいるだろうし、恐怖に感じる人もいるだろうな。 100年以上前に書かれたにも関わらず、読みやすかった。長いけど。 100年経っても人間が感じる苦しみは変わらないのも面白いね。

    3
    投稿日: 2021.08.25
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    昭和55年5月25日 88刷 再読 数十年ぶりの再読。日本で一番増刷され、読まれた小説とのこと。 古き良き時代の学生達の様子、其々の孤独なこころを明確に表現する美しい日本語。 今回、ようやく、項目毎のきっちりした文字数に気付き、新聞連載小説だった事を知りました。 長く読み続けられると良いな。

    12
    投稿日: 2021.08.22
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    すらすらと読めた。太宰治を読んでいたからかもしれないけどそうでなくても読みやすかった。流石に国語の教科書になってるだけあるのだなと。 ちょうどよく婉曲的で、苦しくて。視点が誰で誰に向かって話しているということは考えられないけど。私の弱さに苛つくこともあったが、結局哀れな人なのだとも思ったし免ない結末だと思った。しかしやはり置いて行かれる人の気持ちにもなってしまうと苦しくて仕方ない。かといって真実を知って共に生きるのも、自分が苦しめている気になるのだろうなと思うのでやはり「もう取り返しが付かないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全障害をものすごく照らしました。」となるのだな。

    3
    投稿日: 2021.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先生にとって、友人を裏切ってしまった罪悪感は数年という月日を経て、死んで罪を償わなければならないという執着に変わっていたような気もする。

    0
    投稿日: 2021.08.18
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    義父が最期に読んだ本、ということで手にしました。 その一部は幾度となく目にした物語でしたが、全部を目にしたのは初めてでした。 注解があり、時代背景もわかりやすかったといことと、自分の母校が雑司ヶ谷と近いこともあり、脳裏に風景が浮かびます。 最後まで読み、また初めから読みなおさずにはいられない、先生と妻と主人公の内面をもう一度確認したくなる、そんな名作です。

    0
    投稿日: 2021.08.17
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    近代日本の小説家である夏目漱石(1867-1916)の後期の長編小説、1914年。 恋愛において、人を恋い初める瞬間、その恋を自覚するかしないか未だ不分明である時期には、何物にも代えがたい幸福がある。自我が世界へ向けて新たな回路を見出し、世界そのものが更新され、以て自我そのものが更新されていく。自我が変容へ開かれてあるということ、恋において自我は自我に対して未知であり得るということ、これは恋が希望そのものであるということだと思う。 「本当の愛は宗教心とそう違ったものでないということを固く信じているのです。私は御嬢さんの顔を見るたびに、自分が美しくなるような心持がしました。御嬢さんのことを考えると、気高い気分がすぐ自分に乗り移ってくるように思いました。もし愛という不可思議なものに両端があって、その高い端には神聖な感じが働いて、低い端には性慾が動いているとすれば、私の愛はたしかにその高い極点を捕まえたものです」(p170)。 しかし同時に恋は、自分の中の暗く醜い感情と向き合うことを否応なく強いてくる。不安、焦燥、嫉妬、僻み、劣等感、自己嫌悪、傲慢、優越欲求、独占欲、支配欲、疑心暗鬼、裏切り、自己保身、自己欺瞞、肉欲。こうして、その初めには希望への道筋であったかに見えた恋が、場合によっては当の相手への憎しみにさえ転化してしまうこともある。 「私はいまでも決してその時の私の嫉妬心を打ち消す気はありません。私はたびたび繰り返した通り、愛の裏面にこの感情の働きを明らかに意識していたのですから。しかも傍のものから見ると、殆ど取るに足りない瑣事に、この感情がきっと首を持ち上げたがるのでしたから。これは余事ですが、こういう嫉妬は愛の半面じゃないでしょうか」(p216)。 恋愛には、他者を自己の専有物にしようとする欲求とその必然的な挫折、則ちエゴイズムと孤独とが、最も先鋭的なしかたで現れる。さらにその上、そうした悪感情とその不体裁を自他に対してごまかそうとする欺瞞が加わる。そこでは、先に見た希望への回路などというのは、甘い幻影でしかないように思われてくる。一部の文芸や音楽には、一時そうした醜い感情を雪ぎ落としてくれるかのように錯覚させてくれるものもあるが、エゴイズムと孤独というのは、現代人にとって自他関係の在り方の根本に組込まれてしまっているものであって、容易に逃れられそうにない。自他の透明でそれゆえに調和的な関係を理想としながら、自他という機制のゆえに、予めその可能性が閉ざされてしまっている。以下のようなミクロな言葉遣いひとつのうちにさえ自他に対する欺瞞が入り込んでしまうことからも、その根深さが察せられるように思う。 「私は人間らしいという抽象的な言葉を用いる代わりに、もっと直截で簡単な話をKに打ち明けてしまえば好かったと思い出したのです。実を云うと、私がそんな言葉を創造したのも、御嬢さんに対する私の感情が土台になっていたのですから、事実を蒸溜して拵えた理論などをKの耳に吹き込むよりも、原の形そのままを彼の眼の前に露出した方が、私にはたしかに利益だったでしょう。私にそれが出来なかったのは、学問の交際が基調を構成している二人の親しみに、自から一種の惰性があったため、思い切ってそれを突き破るだけの勇気が私に欠けていたのだという事をここに自白します。気取り過ぎたと云っても、虚栄心が祟ったと云っても同じでしょうが、私のいう気取るとか虚栄とかいう意味は、普通のとは少し違います」(p209)。 エゴイズムによる他者との関係の破綻が、ついには自己自身の存立根拠をも食い破ってしまう。なぜなら、自己は、自己自身の信念に拠ってのみ成立するのではなく、他者の存在とその関係性に本質的に依存することで存立可能であるのに、エゴイズムは他者という基盤を掘り崩してしまうから。 「叔父に欺かれた当時の私は、他の頼みにならない事をつくづく感じたには相違ありませんが、他を悪く取るだけであって、自分はまだ確な気がしていました。世間はどうあろうともこの己は立派な人間だという信念が何処かにあったのです。それがKのために美事に破壊されてしまって、自分もあの叔父と同じ人間だと意識した時、私は急にふらふらしました。他に愛想を尽かした私は、自分にも愛想を尽かして動けなくなったのです」(p258-259)。 恋愛における幸福がもし可能であるとして、はたしてそれはなにかの錯覚以上であり得るのか。

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    投稿日: 2021.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生か大学生ぶりに読みました。「こころ」という題名のとおり、人のこころの描写が素晴らしい。私のこころ、先生のこころがとても伝わってきます。私が実家に帰ったときの描写はとてもあるある。先生の衝撃的な遺書も、こころが伝わってきます。感情の描写だけでなく情景描写も読みやすく美しい。自由な時代に生きた孤独な人たち。自由は孤独に似ている。

    0
    投稿日: 2021.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「こころ」は先生が親友Kを出し抜いて彼が好意を寄せていた女性と結婚してしまうが、Kは自殺してしまい、先生は罪悪感を抱えながら夫婦生活を送る。そして先生も明治時代の終わりとともに自殺する。 こんなストーリーだけれど、結局先生はKのことの方が好きだったのではないだろうか という誤読をしました 親友Kを静さんに取られたくない心理のほうが強い気がしてしまう そもそも「私」も「先生」に興味持ちすぎるし、ちょっとBLなのでしょう ひらがなで書く「こころ」とは人間心理を広くとらえたいときに使うから、単なる嫉妬、裏切り、利己心みたいなところでもないのかもしれません

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    投稿日: 2021.08.04
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    教科書にも載っている名作で、夏目漱石の後期作品の中での代表作でもあるこの作品は、夏目漱石のイメージを覆すほどで、初期の代表作品である「坊ちゃん」「吾輩は猫である」とは全く違った夏目漱石のダークの部分が表現されていると感じました。ぜひ1回は読んでみてください。

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    投稿日: 2021.08.03
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    「先生の人間に対するこの覚悟は何処から来るのだろうか」と鎌倉の海岸で出会った先生に興味を持つ私は地方から上京してきた学生。私は常に自然体で先生に接するが、なぜか先生は心を開いてくれない。父の病気を気遣っての帰省中に私は先生から突然、遺書ともいうべき手紙を受け取る。そこには昔から抱え続けてきた心の傷を生んだ過去が告白されていた。一人の女性を巡った裏切りにより、結果的に先生の親友であったKを自殺へ追いやったのだ。一人の女性、下宿先のお嬢さんに恋ごごろを寄せる先生とKに何があったがが詳細に綴られていた。先生は上京してきた同郷のKに良かれと思い同じ下宿での生活を薦めた。「お嬢さんの母からそう云う風に扱われた結果、段々快活になって来たのです。それを自覚していたから、同じものを今度はKの上に応用しようと試みたのです。」 先生の遺書に記された人間の弱さには悲しいかな普遍的な生きる悩みを感じることができる。昭和52年9月5日75刷(200円、安い!)、数年に一度読む永久保存蔵書。 小説とは言えいつもお嬢さんが気の毒で仕方ない。

    1
    投稿日: 2021.07.31
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    素直に、正直に、包み隠さず生きることができたらどんなに素敵でしょうか。 後悔しない生き方、過去に縛られない生き方を考えさせられる。 弱いのが人間だよね。

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    投稿日: 2021.07.17
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    文章力をあげるには漱石を読め、というのをとある本で読み、他にも「日本人にとって「こころ」と「坊っちゃん」は必読書」というのも別の方の著書で読み、ちゃんと読んだ事なかったなぁと思って読んでみました。

    0
    投稿日: 2021.07.17
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    大学3年の頃のゼミ、人生かけて漱石を研究してきた教授に寄せられた「一番好きな漱石の作品は」という浅薄な質問に対しての答えがこの作品だった。 なるほど、なるほど。 そう思いながら読み切った。 読み終わった後、読む前とガラッと世界が変わってしまったかのような錯覚に陥らせる作品だけが本物であり特別だ。こころはまさにそうであった。

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    投稿日: 2021.07.03
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    勝手に堅いイメージを持っていた夏目漱石の小説だったが、時代背景が違うだけで人間の感情(恋心や嫉妬、罪悪感など)は何も変わっていないんだなと感じた。 ところどころ漢字の読み方や意味など調べたところはあったが、 内容が面白いことはもちろん、大学生の「私」と同じように、先生の陰のある人物に惹かれていた。 後半明かされる先生の過去に一気に引き込まれる。 先生の手紙を読んで「私」は一体何を想ったんだろう??? 物語は先生からの手紙で終わる。

    2
    投稿日: 2021.07.02
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    高校生のとき、教科書には一部のみ載っていてこれは全部読まなければと図書館で借りて読んだ。 恋心と友情と嫉妬心、様々な感情が描かれていて完全に入り込める。文豪すごい。

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    投稿日: 2021.06.29
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    読む前は、中学校の国語でやったかな?という程度の認識だった。 それと、好きな漫画「前科者」に出てくる主人公たちが「こころ」について話していたことがあり、それが印象に残っていた(こころだけではなく、他の文学作品も多く出てくる)。 慣れない言葉使いに少し苦労したが時間をかけて読了。 国語の教科書に載っていたのがどの部分だったのか思い出せない。Kが出ていたような気はする。 言い方は悪いけれども、昔の作品の登場人物にこんなに感情移入するとは思っていなかった。 「私」も「先生」も自分に似ているところがあると感じる場面が多々あった。 読了後、もう一度読み返したいと思った作品だった。 夏目漱石の他の作品も読もうと思う。

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    投稿日: 2021.06.24
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    高校の現代文で1回よみ、もう一度大学の授業のために読み直しました。漱石の人物の心情の描き方はどうしたらそんな表現が思いつくのだろうかと毎回思います。一回目より文章の深みが分かってきたのでまたいつか読み返す時が楽しみです。

    0
    投稿日: 2021.06.20
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    「精神的に向上心のないものはばかだ」 先生がKに言い放ったこの言葉が、Kにとってどれだけ重みのある言葉であったか。 先生が望んで自らの暮らす下宿にKを連れてきたにもかかわらず、Kが下宿先のお嬢さんと関わりをもっていくうちに段々と心に余裕がなくなってゆく先生。 「平生はみんな善人、それがいざというまぎわに、急に悪人に変わる」 これは先生が学生の「私」に言った言葉だが、それは先生自身のことを意味していた。 先生は、自身を守るために人を傷つけ、その事実を隠しながら生きてきた。 事実を誰にも打ち明けず、長年苦しみながら生き続けることこそが、先生自身の罰であり、彼に出来るKへの唯一の償いだったのかもしれない。

    0
    投稿日: 2021.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先生は、お嬢さんのことが好きだった。ちょっと嫉妬する面はあったけど、Kのことも好きだったんだろう。先生からの長い手紙、遺書がそれを物語る。 Kに、お嬢さんのことを好いていると言おう言おうと思っているうちに、Kから打ち明けられ。自分も言えば良かったと思っているうちに、奥さんに「お嬢さんをください」と言った先生。好きな人と結ばれたにも関わらず、その時点からどうしようもない程に損なわれていった先生の"何か"が、やがて先生の命をも損なった。 恋とは何なのだろう。先生は"罪悪だ"と言っていたが。 先生に憑き纏う黒い影が、やがてその罪悪の向こうに先生を連れて行ってしまったのだろう。 お嬢さんへの好意と、Kへの嫉妬も混じった複雑な友情が、漱石の美しい日本語で綴られるこの作品は、間違いなく日本が世界に誇る名作なのだろう。

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    投稿日: 2021.06.13
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    高校生の時ぶりに読みました。 当時は全く面白さが分からず、無理矢理感想文を書きました。 今回久しぶりに読み、夢中になって一気読みしてしまいました。 徒然なるままにメモ Kへの劣等感、Kへの嫉妬、Kに先を越されたくないという思いから正攻法ではない方法でなんとかお嬢様を手に入れようとするシーンや、多くの善人がいざという場合に突然悪人になり、それはえてして金に関わる時と先生が即答するシーンは、人間の強い欲望を前にした時の誠実さがなくなってしまうこころをリアルに表していると思いました。 正攻法をとらなかったことに罪悪感を感じること、 後でちゃんと伝えよう…と思いつつ後回しにしたこと、後回しにした結果、Kが死んでしまい、罪の自白ができなくなってしまったこと、 罪の償いができず、一生呪いとしてつきまとうことになってしまったこと……この辺りは読んでいて心が苦しかったです。殉死だとか、妻を純なままでとか言って、大層な理由付けをしていますが、そこは結局、最後死ぬ前に赤の他人である私に自白をすることで、先生は救われたかったのだと思います。そこも、人間のこころの弱さみたいなものを感じました。

    0
    投稿日: 2021.06.12
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    目に見えない、得体の知れない「こころ」というものを、どうにか証明したいような気持ちで、この作品は書かれたのではないかと感じました。 結局は「こころ」に、命まで奪われてしまったというこの物語を通して、見事に「こころ」が描き切られているんだと思いました。 時間が経っても忘れない記憶に残る作品でした。

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    投稿日: 2021.06.07
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    命の扱いの儚さに時代の死生観を見た。他者と付き合うことを疎み自らのこころとばかり付き合い、なまじ肥えた意識があったばかりに自家中毒から自死に至る。憐れには思うがいまひとつ同情出来ず。父(なる存在)を2人同時に喪う「私」にこそ哀しみが募る。

    1
    投稿日: 2021.05.26
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    めちゃ楽しい 天才過ぎる もう一回読んで伏線を探したいと思った この歳まで知らずにいたのが惜しい けど今だから感じられる文学の面白みとか死生観とか人間の感受性があるのかもしれない

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    投稿日: 2021.05.14
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    高校時代に授業で読まされた。 この手の文学作品は全然好きじゃないので全く面白くなくて読むのが苦痛だったが、最近の学生さんは私とKをBL視点で読むと聞いてもう一度読んでみたくなった。

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    投稿日: 2021.05.11
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    自由であるが故に、人は孤独である 「自由と孤独と己れとに充ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないのでしょう」

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    投稿日: 2021.05.08
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    上章で散りばめられている「先生」の暗い人生の影の断片が下章で見事に繋がり、読み終わった後に読了感とともに、これほどにまで人間ははかないものなのかという余韻が残った。 上中章では「私」を通して見てきた先生と両親の姿、下章では「先生」から見た人生が回想され、私の目から見た世界と、先生の目から見た世界の対比がより結末を差し迫ったものにしていた。 先生は、自分の過去と常に向き合いながら私の真面目さに眩しさを感じていたのではないか。私に対して自分の経験したことを語ることで世の中を広く見てほしかったのだろうか。 誰にでも心の中にあるであろう人間の嫉妬心や虚栄心に、自分も当てはまるものが多くてドキッとした。 友人であり畏敬の念を払っていたKに対する先生の感情が、御嬢さんへの恋心からだんだんと歪んでいき、最後には恐怖の念にかられる心の移り変わりがとても鋭く描写されていて面白かった。 先生の利己的で卑怯な一面も、それによって他人を傷つけてしまい陥る負の感情も、時代が変わっても人間の心というものはさほど変わらないのかもしれない。正直で善良で孤独なKが気の毒でならなかった。 人の生死や人間愛、欲望、運命について深く考えさせられ、かつて世の中を猜疑的に見たことのある自分の経験と重なった。

    0
    投稿日: 2021.04.21
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    夏目漱石の文学が現代にも広く受け入れられている理由がよく理解できた。作中の「先生」の遺書及び「私」に対する態度による厭世主義に同情しかない。

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    投稿日: 2021.04.12
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    信頼していた叔父に、亡父の財産を横取りされた先生。 その体験から人間不信になってしまう。 先生は不幸な体験をされたと思うが、先生の根底にある人間不信、これがその後の先生の人生にずっと影を落とし続ける。 もしKに正直に、自分も下宿先のお嬢さんが好きなのだと打ち明けられていたら。 もしK亡き後、お嬢さんに実はKとこんなことがあったのだと打ち明けられていたら。 遺書というかたちではなく、先生が生きているうちに私にKとお嬢さんとの顛末を話せていたら。 傷つくかもしれないけど、みんな受け入れて、Kも先生も死ぬことはなかったんじゃないか。 なぜならみんな先生のことが好きなのだから。 先生のその頑なな態度が不幸を引き寄せている。 私は実父の死に目に立ち会えたのだろうか。 先生もわかっていたのに何もあんなタイミングで手紙をよこさなくてもと思った。 どうしようもないけどとても美しい物語でした。

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    投稿日: 2021.04.12
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    読書を始めるきっかけとなった本。 15年ぶりくらいの読み直し。 一文が短い。短いから読むリズムが生まれる。リズムがあるから、どんどん進む。とてつもなく読みやすい。読み返してみて初めて気づく。

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    投稿日: 2021.04.11
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    こころについて、ここまで詳らかに描き出せるのはすごいと思った。 漱石は少年の心をいつまでも持ち続けられる人だからこそ、100年経っても読まれる普遍的な人間のこころを描きだせたのだろう。

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    投稿日: 2021.04.04
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    初めて読んだのは中学生の時だった。 自分でも説明できない、心の奥底にひっそりと、でも間違いなく潜んでいる感情を、どこまで自分に向き合えばこれほどまでに意識の表に・文字として表せるものだろうか。漱石はどれほどまで人の心情に向き合い、それをこれほどきれいな日本語で、言葉で表し綴るのか。その驚きと、同時に安心感が、私の心に深く染み渡った。 人間の中にある、他者には言えない心情が、もしくは他者には分かってもらえないだろうと考えてきた心情が、主人公の胸に溢れていた。 良かった、私だけではなかった。自分がずっと抱えてきた、自分の中で消化しきれなかった感情、自分では言葉にできなかった感情が、この本の中で恐ろしいほどまでに適切に、端的に、表されていた。 先生が言った「私は未来の侮辱を受けないために、今の尊敬を退けたいと思うのです。私は今よりいっそう寂しい未来の私を我慢する代りに、寂しい今の私を我慢したいのです。自由と孤独と己とにみちた現代に生まれた我々は、その犠牲としてみんなこの寂しみを味わわなくてはならないでしょう」 自分を信じないでほしい、自分を好きにならないで欲しい、いつか離れていってしまうのが怖いから。いつかそんな価値のある人間じゃなかったと、気づかれることが怖いから。だから、自分から遠ざける。本当は好きになって欲しい、一緒にいて欲しいのに、それがなくなる時の寂しさに耐えられる自信がない。 人間のこころにあるどこまでも深い感情と、日本語の美しさ、文字が綴る美しさをこの本は教えてくれる。言葉が広げる果てのない世界を知った。文章を読んで心を揺さぶられる、本物の傑作。

    1
    投稿日: 2021.04.01
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    「友情をとるか恋愛をとるか」 現代でもよく言われる問題であるが、先生は恋愛をとった。その結果、親友Kが自殺。 最終的に先生自身も「私」宛に書いた遺書で過去を告白して自殺するのだか、自分の過去を晒しても良いと思える相手と出会えることができて先生は安心して自殺を決意することができたのではないだろうか。 「先生」と「K」。それぞれの性格が違えば結末も違ったのだろうが不器用な二人だからこそ親友になることができ、不器用な二人だからこそこの結末だったのだと思う。 物語の展開は、前半に描かれた「先生」の不思議な部分を後半の先生からの手紙(遺書)の内容によって回収。 仮名遣いや語彙など現代とは違う部分もあり調べながら読むという点で多少の読みづらさはあるもののおもしろい作品だった。

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    投稿日: 2021.03.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わってから、先生の「恋は罪悪」という言葉が反芻された 先生とKもあまりに真面目で不器用な人、もう少し適当さがある人達だったらどんな結末になっただろう...と考えてしまう

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    投稿日: 2021.03.24
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    親友を裏切って自分の恋を成就させた「先生」が、親友の自殺の責任を感じ、明治天皇の崩御も重なった結果、"殉死"を選択するという、明治時代の"孤独な知識人"を描いた長編ストーリー。前半では「私」が不思議な雰囲気をした「先生」に鎌倉で出会い、本当の先生のように「先生」を尊敬しながら日々を過ごしていく。後半では語り手が「先生」に代わり、地元に帰省していた「私」に送った"遺書"の内容がそのまま述べられている。「親友の恋を横取りした結果、親友が自殺したから自分も自殺する」「天皇が崩御し、当時の大将(乃木希典)が殉死したから自分も死ぬ」といった、現代では到底考えられないような自殺要因のため、「先生」に共感することはなかったが、"時代"を感じられる非常に学びのある小説だと感じた。昔の日本語の読みづらさ・理解しづらさが若干のマイナスポイントだが、ストーリー構成自体は非常に面白かった。本だけでなく、マンガや動画など様々なツールで『こころ』を"読む"機会はあると思うので、日本人なら全員におすすめしたい、日本を代表する超ベストセラー小説。

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    投稿日: 2021.03.23
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    再再読。初めて読んだのは高校生の時。難しい作品ながら物語の私(先生)に共感を覚えたのを覚えています。友情か恋愛か?その究極の2択で恋愛をとったわたしは、今思い出しても身悶えするような地獄の高校生活を送ることになりました。そして今でも友情を取るべきだったと後悔しています。でも、本作を読んで多感な時期において恋愛とは自分の力ではどうしようもなく理性の効かないものなのだとわたしは再認識しました。 次に読んだのが今から3年前、30歳を目前に控えたわたしの感想を読み返すと、先生を「悪」だと罵ったあと、やはり高校時代の自分を思い出し悄然としている様子が伺えました。 そして本日……同じ作品を3回も読んだのは初めてです。 シンプルに難し過ぎて理解に苦しむ自分がいました。それでも以前より見えてきたものがありました。 まずはKの自死について。今まで何故Kが自殺してしまったのかわたしにはわかりませんでした。別に命までも絶たなくともと。 でも、今回丁寧に読んでみて、Kの家族模様(医者になることを条件に大学に行かせてもらっていたのにも関わらず、養家を欺き全く違うことを勉強していたことから、実家とも養家とも気まずく疎遠になっている)を踏まえた上で、Kにとって私(先生)は親友でもありたった一人の自分の考えを打ち明けられる家族だったんだと認識しました。そんな唯一の存在に裏切られたことはKにとって相当なこころの傷となったことだと思いました。そして天涯孤独に陥ったKには誰も自分の気持ちを打ち明け相談できる人がいないのです。わたしはもし自分がKならと想像しました。その結果わたしもKと同じ行動をとるに違いないとの結論に至りました。 次に私(先生)について。私(先生)に対し、「何故正直にお嬢さんを好きになったと打ち明けないのか?」と責めている自分がいました。打明けておけばあのような悲劇は起きず、他に道はあったかもしれないと。そしてその言葉は紛れもなく高校時代の自分にも向けられていたものだとはたと気づきました。しかし、当時のことを思い出すと「打ち明けることがいかに困難なことなのかを知っているのは紛れもなく自分ではないのか?そんなお前に私(先生)を責める権利などあるのか?」と高校時代のわたしがわたしを叱咤するのです。わたしは途方に暮れました。わたしのはKが悪だなどと罵る資格すらなかったのです。 今回の疑問は奥さん(お嬢さん)に過去のことを打ち明けず秘密にしておくことです。本当のことを打ち明けても妻(お嬢さん)は許してくれると本人が作中で述べていますし、その方が私(自分)も楽になれる。なにも必要以上に自分を苦しめ、殉死などする必要があるのかと。そこまでして妻(お嬢さん)を純白のままでいさせてやりたい気持ちがわたしにはあまり分かりませんでした。 でも、それもわたしがいつか誰かを愛し結婚した時にわかるのかもしれません。その時はまた再読できればと思います。 芸術的観点から見て。Kの自死なくしてこの作品は輝かず、そこに至るまでのエゴイズムと心の煩悶が見事に描かれている作品だと思いました。 どこまでも奥の深い『こころ』……。 次に読み返すのはいつになるやら。

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    投稿日: 2021.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1週間かけてやっと読み終わった。夏目漱石の本は初めて読んだが、昔の小説だからか、読みにくく、全然進まなかった。 最初、「私」は女性だと思っていたから、少し混乱した。 自分が好きになった人を相手も好きで、先に打ち明けられ、わかっていながらも先に女性に想いを伝え、恋愛で苦しい思いをするのは今も昔も変わってないと感じた。 自分がKを自殺に追い込んでしまったという苦悩を抱え、妻にも打ち明けられないまま、「死んでいるように生きている」のはどういう気持ちで生きていたのだろうか。

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    投稿日: 2021.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代文の授業では下の一部分のみを扱うのが定説だが、良い先生のもとに巡りあえたので、冬休みにまるまる一冊読むという課題が出され、それに準じてすぐに読み切った。日本で一番売れた本だというのも青空文庫ランキングで不動の一位を飾っているのも漱石の脳がいまだ保存されているのもすべて納得が行くくらいの傑作であった。高校一年生という多感な時期、この作品に出会えて本当によかった。 自分の道を進むことができず恋(肉欲的でなくても)をしてしまい、進むことができていた過去すら自身に否定され自殺という手段を取ったKも、罪悪感を生涯抱え『明治の精神への殉死』という反エゴイズムな逃げ道を見つけた先生も、血のつながっていた父を元来重視するべきなのに血潮を啜ってしまった先生のことを選びとる「私」も、全てが愛おしい。最後先生がじぶんの死ぬ理由をとくとく語っているシーンを読み泣いていた瞬間は、間違いなく人生のうちで日本語を学んでいてよかったと思える最高の瞬間だった。

    1
    投稿日: 2021.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こころー人間とは罪深い生き物である。 「私」が「先生」と出会うところから物語は始まり、父の容体の急変、先生から届いた手紙が遺書だと知る私、Kの自殺と先生の自殺の関係。。とても深い作品なんだと途中で気が付きました。 Kは失恋や先生の裏切り、喪失による寂しさなんかで自殺したのではなく、自らの「道」を極める上で「恋」が妨げであった。 「道」の為には全てを犠牲にしなければならなかったのに、たった1人の女性に狂わされてしまった。Kは「断罪」の為に自殺したのだと思います。人間の意思では変えようのない本性と罪深さがこの作品には集約されていると思いました。 印象に残った文 「私はその新しい墓と、新しい私の妻と、それから地面の下に埋められたKの新しい白骨とを思い比べて、運命の冷罵を感ぜずにはいられなかったのです。」

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    投稿日: 2021.03.14
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    高校2年の授業で習ってから改めて全文を読んだ。 「先生と私」「両親と私」はほぼ初読だったが、主人公である"私"が先生と比べて無邪気なため、かなり読みやすかった。 "御嬢さん"がとった行動の一つ一つにも暗い結果に繋がる原因が少なからずあるように感じられ、何とも言えない気持ちになる。 この作品に『こころ』と名付けた夏目漱石の意図を考えると、1歩深く読み解ける気がする。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ あなたはそのたった一人になれますか。 親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。知識人の孤独な内面を抉る近代文学を代表する名作。 鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生"と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。

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    投稿日: 2021.03.02
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    2回目であるが、前半の私と先生のやりとりの中で、先生の過去の伏線が随所に見られた。先生の手紙の中で、Kと御嬢さんをめぐる葛藤の描き方が非常に視覚的で、素晴らしい。教科書に載っている小説であるが、是非全編通して読んでほしい。

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    投稿日: 2021.02.26
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    私の場合、夏目漱石の本の好きなところは、読み終わって少し経つと内容を何も思い出せないところ。読んでる時はすごく読みやすいし楽しいけど、何も思い出せない。

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    投稿日: 2021.02.26
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    他人を出し抜いてやりたい。自分を認めさせたい。そういった欲求は誰にでもあるので純粋な悪とは思わないけれど、その先にあったのは自分の人生の墓穴では辛い。 どうして、「わたし」にこころを打ち明けたのかが、私には上手く掴めませんでした。

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    投稿日: 2021.02.25
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    高校時代の現文で、先生の解説が面白かったというだけの感想を持ち続けて今に至る。 なんとなくふと読みたくなって、改めて本を開いた。 夏目漱石は昔から文体が苦手で、吾輩は猫であるを未だに完読できていないが、後期で文体が変わっているからか、これはとても読みやすかった。 言い回しが古くて難解な部分もあったが、先生遺書は軽快に読み進められた。先生の恋心がKの言動によって揺さぶられたり、Kが自殺したあとに良心の呵責に苛まれながら生き続け、結局時代の変わり目を好機と自死を選択する心の動きは、現代でもありそうな状況だなと感じる。 だからこの時代でも、飽かず読まれ続けるのかもしれない。

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    投稿日: 2021.02.13
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    内面世界の描写は理解が難しいが率直な感想。まあこの複雑さがあるからこそ、現代でも高く評価させるのだろうけど。もう少し年を重ねればいまよりは理解できるかも

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    投稿日: 2021.02.09
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    ◎精神的に向上心のないものは馬鹿だ 高校時代に読んで以来、はじめてフルバージョン(?)を読みました 長々とした先生の手紙の吐露の中に織り交ぜられたロジックだったり伏線だったりが印象的。 Kへの呵責に苛まれ先生の厭世的な性格が表れてどことなく無気力な感じがするのに重たすぎなくて読みやすかった

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    投稿日: 2021.02.03
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    先生から二通目の手紙が来たところからの展開が面白かった 遺書内で人間味がどんどん現れていき最初の知識人という印象から最後には親近感を抱くまでに変わった

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    投稿日: 2021.02.02
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    人間誰しも先生みたいに取り返しのつかないことをして、罪悪感で一生を終えるみたいなことが起こり得る。 だから、全ての人に言えるのが、変にプライドや意地をもたず、友人や家族に恥ずかしいところも含めてオープンすることだと思った。どんな感情も、言語化できたらそこまで邪悪なものじゃないのだから。どんな邪悪な感情も根本にはきっと細やかな可愛らしさが、あるはず。 こころ、という題名は、こころを相手に見せれば平穏が何れ訪れる、と言うことなのかな、と勝手に解釈。

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    投稿日: 2021.01.24
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    前半の私からみた先生と、先生が語る先生が全く異なっており、かなりギャップを感じた。世の中を冷静に捉え、落ち着いた雰囲気として目に映る先生だが、実際は常に過去にとらわれ、何か不思議な力、暗い影に引っ張られ行動を起こすことが困難であった、このギャップが衝撃的である。先生はどうしたらよかったのか。K君に当時の自分の心のうちを早い時点で明かしていれば、、と思うが、先生のなかでは恐怖心が勝ってしまい完全に言うタイミングを逃してしまう。どんどん後戻りできない状況に陥ってしまう。この感じ、私も経験したことがあるなぁ、 先生がK君を裏切ってからK君が自殺するまでの展開が、それまでのもどかしい展開とうってかわって、かなりあっさりとしているのも印象的である。 明治天皇の崩御、乃木の殉死。他人の死に影響される彼らの気持ちは自由な時代を生きる私にはなかなか理解できないが、明治を生きる人の雰囲気がここらへんの表現に表れているなと感じた。

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    投稿日: 2021.01.21
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    Kにも先生にも、主人公の青年にもシンパシー抱く。まじで名作なんですけど。『こころ』を理解できないわー て名言する人とは 私はお友達になれない、好きになることは決してない。

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    投稿日: 2021.01.19
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    高校の頃に現国でやったな〜と思い手を伸ばした。奥さんを想っているはずなのに、空回りしている感じにアラアラと気の毒に思ったり、理解できなかったり、共感したり。

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    投稿日: 2021.01.17
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    一年程前に高校の授業で下の抜粋部分のみを読んだため、休校期間中に全文を読破。 抜粋されているだけあって、ほかの部分は下の伏線に過ぎないような気はしたが、先生や「僕」の人間性を深く理解できた。

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    投稿日: 2021.01.10
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    先生から私宛に送られたとてもずっしりとして重い1通の手紙。 そこに、書いてあったのは先生の過去。 自分のせいで、友が自殺したという。 国語の授業の課題として読んだ作品。 表現の仕方や、文の書き方が難しく、最初は読むのに苦戦したが、さすが夏目漱石。 それなのにも関わらず、気づけば、のめりこんで読んでいたくらい引き込まれた。 先生からの手紙を読んでいると、私の心はドキドキしっぱなしだった。いや、ハラハラだろうか。 そして、読み進めていくうちに、辛い、苦しい、先生の感情がとても伝わってきた。 この本は、一生大切にしていきたい。 素晴らしかった。

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    投稿日: 2021.01.09
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    久しぶりに読み返してみて「私」と「妻君」と「読者」が置いてきぼりなのが少し寂しく感じた。でもやはり好きな本ではあります。

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    投稿日: 2021.01.05
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    高校の教科書で読んだ時にはなぜ名作なのか分からなかった。若さもあったのかな。 改めて全部読んで、暫く経ってもいつまでも覚えてる、それだけですごい。 ずーっとウジウジしているのにヤキモキしたり、 共感したり。

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    投稿日: 2021.01.04
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    下の部分はめちゃくちゃボリュームはあるものの一気読み。 正直感想としては”面白かったけどなんで言っていいか分からない” 文豪と呼ばれる作家さんの作品も色々挑戦してみたいけど難しかった、、

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    投稿日: 2021.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    近代文学の中で私が一気読みできた唯一の本。 Kの「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」という言葉が印象に残った。 "恋の争い"だけでは言い表せない、深くて美しい作品だと思う。 *以下ネタバレを含みます* 全体を通して、先生はKを師として尊敬していたのだろうということが強く感じられた。 そしてそれを前提とすると、先生がKを下宿に連れてきた時点で、二人の運命は決まっていたのではないかと思う。 Kがお嬢さんを結婚に値する女性だと思えば、先生はKが認めたという判断を手本として尊重しつつも、恋のライバルとなったKに対して憎しみを抱き、Kがお嬢さんに価値を認めなければ、Kを手本として尊敬するからこそ、愛を断念させる原因となったKを憎む気持ちが生まれてしまい、どちらにしても尊敬と憎しみという相反する感情が生まれてしまう。このアンビバレンスに陥った結果、お嬢さんと引き換えに師であるKを失い、自ら命を絶つに至ったのではないか。 読めば読むほど深みにはまる、再読必至の小説。

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    投稿日: 2020.12.30
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    信頼していた人からの裏切り、信頼してくれていた人への裏切り。それらの傷を闇として背負い、最愛の人へも本当の自分を出せずに過ごす人生。変えるチャンスはあったはず…。闇から抜け出す手段は一つ。 自分が信じられないないから、世界も信じられない。 全てを打ち明けられる人との出会いは救いだったのか、最後の一線を超えるきっかけだったのか。人との出会いもまた、残酷である。

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    投稿日: 2020.12.29
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    12/20~12/27 14冊目 昔、国語の教科書に載っていたことを思い出し、改めてすべて読みたいと思い購入。 正直、読むのしんどかった。 自分の理解力が全く足らず、巻末の注釈を見ながら読んだので全体的に読むのに時間がかかってしまいました。 一応、悲しい内容であることは読んでてわかったけれど、時代のズレ、古い言葉遣いに馴染めず、理解度はおそらく普段本を読んでいる人の2割にも満たないだろうと考えています。 毎日の読書を初めて3ケ月の自分にはまだ早かったというのが率直な感想。 そんな状態で評価をつけるのも失礼だと感じたので、評価はつけません。というかつけれません・・・。 感想を書くのも躊躇しましたが、戒めとして残しておきます。 いつかリベンジする。1年後ぐらいに。

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    投稿日: 2020.12.27
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    まさに「こころ」というタイトルがぴったりな物語。この状態になると生活するだけで神経をすり減らす。よっぽどの悪事を働いたわけでもない一般人が陥る人生の落とし穴みたいなものだと思う。

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    投稿日: 2020.12.27
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    12年ぶり再読。以前高校の先生が「この本は読む年齢でどんどん印象が変わっていく」とおっしゃっていた理由がわかった。

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    投稿日: 2020.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    衝撃的な一言から始まる手紙の構成がサスペンスみたいで、やっぱりとても面白い。高校生の時には分からなかった先生の言葉も、だんだん分かるようになってきた気がする。 「かつてはその人の膝の前に跪いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を載せさせようとするのです。私は未来の侮辱を受けないために、今の尊敬を斥けたいと思うのです。私は今より一層淋しい未来の自分を我慢する代りに、淋しい今の私を我慢したいのです。自由と独立と己れとに充ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう。」

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    投稿日: 2020.12.13
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    高校の頃の国語の授業で読んだ以来に読みました。 結末は分かってて読み始めたけれど、中盤以降から一気に魅了されとても面白かったです。

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    投稿日: 2020.12.13
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    高校のとき以来の再読。高校のときも最初から最後まで読んだが、当時はほとんど理解できていなかったことに気づいた。(今もそれほど理解できてはいないが。) Kの心情は「孤独」だったのではないだろうか。

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    投稿日: 2020.12.12
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    初めて読んだ純文学の小説。つまんないと思ってたら意外と面白くて文章は難しかったけどスラスラ読むことが出来た。人間のエゴイズムと倫理観の葛藤がテーマだが、遠いようで身近だと思う。主人公「私」だけじゃなくてKの視点からも読んでみたいな

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    投稿日: 2020.12.07
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    高校か中学か、思い出せないけれど、間違いなく目を通したことがある作品の全体を読みたくなって図書館でレンタル。 前半は主人公と先生との出会い、後半は先生と友人Kとの回顧話となっている。 物語としては、「なぜ、先生が人嫌いになり、歳を重ねるにつれて殻に籠るようになったのか」という点がテーマなので、当然後半の方が面白いはずなのだが、個人的には前半の方が好きであった。 前半戦のそれぞれの登場人物との関わり合い、そしてその描写が綺麗でウットリしてしまうのである。 後半はよくある話で、自分の友人への好意的な行為に対して、嫉妬心を抱き、友人を裏切るという内容。 自分の好きな子に、興味を持ってもらいたいからと、新しい誰かを紹介し、その紹介した人を世話している自分は凄いと思ってもらいたいと目論んでいたら、結果的に紹介した人と好きな子が仲良くなってしまった…というアレである。 当時としては新しいストーリーなのかもしれないから、そのストーリーの斬新さは、現代となっては正しくは評価できない。 ただ、文書が美しいという点においては、とてもそう思った。村上春樹のノルウェーの森の時のような、艶やかさのある、その文章の上を滑ることができるような書き方であった。

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    投稿日: 2020.11.30
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    とにかく長い。 中学の教科書に載っていたのは、結末のごく一部だと知った。 死との向き合い方が今とは異なるようだ。 天皇が崩御したから、一つの時代が終わるから、将軍が殉死したから、といった理由で一個人が自ら死を選ぶということは、今の時代では理解し難い。 遺書の読み手である「私」に、先生自身の自殺の意思が理解できないだろうと言ったとおりに。

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    投稿日: 2020.11.20
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    細い道で鉢合わせた時のウワッ、、となる情景を高校の教科書で読んだ時から覚えていた。色鮮やかで綺麗な場面から始まることに驚いた。私は真面目に教訓にできたのかな、先生と同じように闇の道を辿っていかなければいいけど。 もし自分なら全部ぶちまけてスッキリしたい、純白にひとつのシミもつけたくない先生の思いやりと精神力に恐れ慄いてる

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    投稿日: 2020.11.18
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    人の心模様の移り変わりを文字だけで表す素晴らしさと共に、難しさが理解できる。 心の葛藤に引き込まれて、言い表せない想いを文に綴る。文学と呼ばれる理由に触れた気がした。

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    投稿日: 2020.10.31
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    学生の時以来の再読。 すっかり内容を忘れていたが、純粋に面白かった。 面白いという表現は合っていないかな。私自身の内側をえぐられる感覚で、苦しく、痛く、辛い。 作品は、上中下の三部で構成されていて、上中は学生の「私」目線。下は「先生」。この先生の話が本題だろう。 100年前と時代背景は変化しているが、人間というものは変わっていない気がする。

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    投稿日: 2020.10.30
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    読み終わってからなぜこのような結末にならざるを得なかったのか、と考えている。世間から見て自分がどう見えるかに固執した結果、悲劇を招かざるを得なくなる、という点が夏目漱石には滑稽に映ったのだろうか。そして最愛の者には手をかけなかったという点に微かな救いを描いたように思える。

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    投稿日: 2020.10.23
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    学生の時に一度読んだが、そんなに印象に残ってない。当時は、三四郎、それから、門の三部作も読み、日記を書くときに漱石の影響を受け、「すこぶる」、「大いに」などの言い回しを使っていたものだ。あれから四十数年経ってから、また「こころ」を読んだ訳だが、ストーリーは忘れていて、読んだ後に思い出すという読み方になった。読んだ後に「ああ、そういえばそんな話だったなー」という具合だ。10台の頃に読んだ時は、よく感じなかったが、今は胸が締め付けられる思いで読んだ。少しは経験して成長しているようだ。最後は泣いてしまった。最近は、ミステリーものとか、SF系のものしか読んでおらず、久々に文学を読んだが、いいものである

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    投稿日: 2020.10.23
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    とても読みやすく、癖がなく綺麗な文章だった。 私は何故先生を慕うのか、先生とお嬢さんは何に惹かれあったのか、叔父さんはそこまで恨まれることをしたのか、先生は自分勝手すぎないか、など時代背景を知らないからか理解できない内容も多かった。 一方で、先生と私の関係を理解できない田舎の両親の態度へのもどかしさや、お嬢さんに対するKの思いを不安に感じる様子などは生々しく読み取ることができた。

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    投稿日: 2020.10.19
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    この本は、漱石の作品の中でトップだろうな。 先生の手紙が何と言っても凄い。 これほど人の内面をえぐった作品はない。

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    投稿日: 2020.10.14
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    新潮文庫【PREMIUM COVER 2017】 ジャケ買いならず、カバー買い。 真っ白なカバーに、ターコイズブルーで箔押しされた作品名。 今まで見た文庫本のなかで、一番美しい装丁。 教科書で読んだ物語は、このような全容だったのか。

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    投稿日: 2020.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんなことをしても、他人の心をコントロールすることはできない。 それを「できている」と錯覚した先生は、罪の意識とそれでも手にした妻との狭間で、葛藤しながら、苦しみながら生きていたのだろう。 人間の欺瞞、エゴ、そして浅薄さが苦しい。 「私」は「先生」の遺書を読んで、どう感じただろうか。自分を省みることができただろうか。 「私」は読み手である「自分」でもあるのではないだろうか。

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    投稿日: 2020.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    理想と現実の狭間で自分がどう生きるべきなのか確固たる信念がありながらもそう生きれない自分への苛立ちからついには命を絶ったK。 芸能人の自殺が相次ぐ現代。側から見れば地位も名声も富も全てが保証されていて光り輝く未来しかその人たちには残されていないような気がする。でも、その人にはその人にしかわからない、他人は気付くことさえできない地獄がある。そんなことを教えてくれた作品な気がする。 自分の浅薄な知識と経験から相手の内的感情までを完全に理解したつもりになってしまうことは往々にしてある。そんな時に自分の気持ちをわかって欲しいと思うのと同じくらいの切実さで相手の気持ちを想像しようとする、そんな優しさが現代には必要なのだと思った。 もはや書評じゃない笑

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    投稿日: 2020.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物の人間らしい心の動きが活写されており面白かった。 これは人間かくあるべき、という理想像と現実との軋轢が生んだ悲劇だ。 理想を追求することができずKは死んだ。 また先生も理想的な接し方をすることができずKを死なせ、それに深い負い目を感じ、最後には自殺する。  人間はどんなに精進したところで結局すべて理想通りにできたりはしない。特に心を理想通りにコントロールすることは難しい。 物語は悲劇だが、理想通りにいかない心の動きこそが人間らしさで、それが面白いなと思う。

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    投稿日: 2020.10.07
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    物語の背景が今とは違っていて新鮮だった。 それぞれの人物の描写に個性が出ていて、次第に物語の中に引き込まれていった。

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    投稿日: 2020.09.19