
総合評価
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powered by ブクログ遺書まではめっちゃ面白かった。 自己肯定感や覚悟がない人の文章読むのはしんどくなる。自分もそっち側の人間だと思ってるから。 Kの潔さや生き様がカッコ良すぎる。日本男児感じた。多分Kは長男。 2人とも違う世界で仲良くしてて欲しい。 語り継がれる作品だなぁ。と思った。
0投稿日: 2026.02.15
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友情か恋心か。現代でもよく題材とされるが、自分の心の弱さが故に引き起こされた友の死、恋を果たしても黒い影が常に付きまとう。私がその歳の先生だとしたら違う決断が出来ただろうか考えさせられる物語ただった。
0投稿日: 2026.02.09
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今年は日本文学の有名どころは読み切りたいという気持ちが強い。 そんな中のトップバッターで選ばれたのが、こちら「こころ」である。 夏目漱石作品を読むのは初。 あまりに有名な作品のため、老若男女全ての心に響くようなほっこりした作品なのかな?最初はそんなイメージであったが、読了して驚いた。 これは決してそんな作品ではない。 作品の中心となる「先生」は最終的に自殺?をしてしまうのだが、最後に自分の生きてきた道を訥々と遺書として書いているもの。文面通り読んでいけば、とんでもなく長い遺書だし、これを送られた実父が亡くなる寸前だというのに先生に奔走された「私」はなんとなく気の毒にも思えた。 作品は、明治〜大正期には書かれたとは思えないくらい、現代でもスラスラと読めた。 そして、そこに描かれた「先生」はとてつもなく女々しい人に私は思えた。 まさか先生が頻繁に足繁く通う雑司ヶ谷のお墓は・・・・決して前妻なのではなく、 「先生」が心で殺してしまったかもしれない「K」。 昔の結婚制度って、親の許しが第一なの?とも思ったし、嫁に貰いたい嫁本人の意思なんて関係ないんだ・・・ってちょっと唖然。 作品を読み終わった後に、漱石の人生の軌跡を調べたら、なんとなく「こころ」の作品ベースになったのかもしれない逸話なども出てきて。それもまた興味深かった。 いつの時代も、年頃の恋愛というのは難しいのだな。 精神が繊細な人ほど余計に厄介になるのだな・・・と感じた。
0投稿日: 2026.02.04
powered by ブクログ主人公である私と、先生や私の家族との交流が描かれる前半パート、そして先生の過去が告白される後半パートに分かれる物語。 先生が世間と関わりを持とうとしない姿を前半で読んだ際は、これは過去に何かトラウマを抱えているんだろうと思ったが、後半に明かされるその内容は想定以上のものだった。先生は、金によって人が善人から悪人になること叔父から知り、愛でもまた人が大きく変わることを自身から知った。つまり、先生の世間及び人間全体に対する失望感は、他人からの被害的経験だけでなく、己の加害的経験にも起因するものであった。私は前者の要因ばかり予想していたため、後半の物語展開に対してはやはり驚きを感じた。 「私は金に対して人類を疑ぐったけれども、愛に対しては、まだ人類を疑わなかったのです。」(pp.200-1)
2投稿日: 2026.01.18
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高校生だか大学生のころに通しで読んだことがあったはず。ほぼ初見のつもりで読み始めました。覚えていたワードは「K」という単語だけ。 注解を参考すると、『こころ』の掲載が始まったのは1914年(大正3年)。一方でお話の中の、先生と私の最初の出会いの時代設定は1907年(明治40年)前後と推測されるようです。 2026年を生きる私にとって『こころ』は110年ほど前の時代の風俗が確認できる歴史的な文学作品ですが、リリース当時これを読んでいた人にとっては『こころ』は”今を描いた小説”だったのだなあと思うと、なんだか不思議な感じがしました。 読了後、「110年ほど前の時代の人でも、色恋沙汰でこんなに心がざわざわしたんだな、当たり前に人を好きになったり嫉妬したりすることはあるか…」と、とても陳腐な感想が始めに思い浮かびました。 親が相手を決めたりお見合いとかがスタンダードの時代の人たちならば、色恋でそこまで激しく心がざわつくはずがないと、勝手に思い込んでいました。 お父さんが次第に衰え死に向かっていく場面の心境や状況も今とほぼ変わらないなと思いましたし、どの時代でも変わらず共通する人間の営みはあるのかもな…と感じた作品でした。 それにしても本作は、先生の遺書で終わるので私が最期どうなったのか謎のまま終わるのが構成として面白かったです。
1投稿日: 2026.01.14
powered by ブクログ読み終わったあとはしばらくの間、虚無感、脱力感、それに似たものを感じました。 「死」というものはまだ身近で感じたことがない私だけれど、この作品読んで、身近な人が死んだあとの虚無感はかなり心に重くのしかかるんだろうなと考えさせられました。 夏目漱石の皮肉混じりの文章、鋭い洞察を伴った人間を描く文章が、思ったよりも面白くて「坊ちゃん」を昔に読んで気にはなっていた作品だけれど、ユーモアまじりのどこか軽快に進んでいく「坊ちゃん」とは全く違う、曇天の中をずっと重い時が流れていくような小説でした。 小説の中から何かを学べるのだとしたら、この本からは「自分の行動に自分自身で責任が持てるか」と常に考えて生きなければならない、とじぶんの「こころ」に釘を刺すような痛みを学べました。
1投稿日: 2026.01.10
powered by ブクログ親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。知識人の孤独な内面を抉る近代文学を代表する名作。 (Amazonより) まさかこの歳で夏目漱石を読む日がくるなんて 授業で習ったかなぁ?漱石の顔に落書きした事しか記憶にない笑 たぶん刺さらなかったんだな… そして素朴な疑問が湧き上がるの この小説を先生は生徒たちにどう解釈し教えるの? その解は正しいの? そんな読み手の時代、性別、年齢でまったく異なる解釈をする小説ではないでしょうか。 それ故に何度も読み現代に読み継がれ、あーでもないこーでもないと議論されるのか… 「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の三分構成 どうにも好きになれない「私」にイライラと読むことが苦痛でした笑 金に苦労せず厄介者でもなく大学に行かせてもらう 若さだけではない甘い考えと無遠慮な好奇心 そのくせ本心を口に出すこともなく深く考えるのが面倒になる… 「先生」の本質は漠然としたまま「私」の好奇心を煽り 尊敬、執着となっていくのも当然である。 そしていよいよ「先生と遺書」で長い長い告解 嫉妬、羨望、姑息、自己愛… 先生は本当の意味でお嬢さんを愛していたんだろうか疑問に思う。先生の行動は反省や後悔をするけど必ず「仕方ない」と言い訳を用意している。 後半ドストの「罪と罰」だわ〜と思いながら読了 (読んでないけど笑) 「K」の自殺は自分の信念を全否定する「恋」そのものを受け入れる事ができなかったからでは? 「K」の自殺に先生の行動は単なるきっかけに過ぎなかったのでは?そんなふうに思いました。 自分がKを死に追いやった…その考えこそ先生の傲慢さ?ではないかしら 登場人物でKが一番好きになりました。 つらつらと意味不明なレビューですが… こんなに何書こうと考えたレビューは初めてです笑 やっぱ文章で考えを書くのは難しい(꒪⌓︎꒪) おび侯爵夫人と朝まで語り合えたら「こころ」を 理解できるのかしら(●︎´艸`) 「私」がホモセクシャルなのでは?と感じさせる冒頭 で読み手に先への興味を持たせる。 これが新聞紙に掲載された小説であり成功だったのがよくわかる。 性欲、肉体的な結びつきのないブロマンスというものでしょうかね?おびさん? 『オマケ』 もしも男女が逆だったら… 女二人で男を取り合ったなら どんな姑息な手段だろうと後悔や懺悔などしない 女は手に入れた後に後ろ暗い思いは抱かない 男は何も知らずにいればいい なんてね(●︎´艸`)ムフフ
58投稿日: 2026.01.09
powered by ブクログ教科書で覚えていたKは「高潔で、向上心が強すぎた人」だった。でも通読すると、そうとは思えなかった。Kは弱さや迷いを自分に許せなかった人だ。 また、先生の行為は狡猾だけれど、それでも人間らしく感じてしまう。Kの死を前にして「悲しさが心に潤いを与えた」と語るところは、倫理的に正しいとは言えないのに、どこか分かってしまう。どちらも未完成で、不器用だった。生々しい余韻が残る。
2投稿日: 2026.01.09
powered by ブクログ本書を初めて読んだのは、高校生のとき。先生の心の奥底に沈んでいるものが、あまりにも辛く苦しく、そのことばかりが頭の中を占めていました。 一方、“自分には三角関係なんてあり得ないだろう。正直こんな状況に自分はなりたくない。”と思っていました。 ところが忘れもしない社会人になって1年目、絶対にありえないと思っていたのに、自分自身がはまっていた。本書のように泥沼にならなかったのが幸いですが、恋愛の恐ろしい一面を知りました。先生の言葉“恋は罪悪しかし神聖”グサリときます。 今回再読して、先生の苦しさだけでなく、先生を慕っていた“私”という人物にも思いを馳せました。“私”は実父の死が迫り来る中で、先生からの長い手紙を読みます。“私”は父よりも先生を尊敬していた。しかし、最終的に2人の人物の生き様から、どんなことを感じとったのだろう。 何より不憫なのは三角関係の中にいた女性、静さん。何も知らないことが本当に幸せだったのか。自死を選んだ2人の男性。残された1人の女性。男性の身勝手さを感じてしまいます。 後期三部作、最後の作品『こころ』(大正4年、朝日新聞掲載)は、様々に読みを深められます。まずは明治という時代背景からの読み解きがあります。そして“私”と先生の関係性1つとっても“私”が先生を尊敬する以上の気持ちも感じとれますし、先生の友人K、静さんの気持ちにまで及ぶと沼にはまりそう。人生経験の深さ多様さにより、本書から得るものは違ってくるのでは。 『戦争平和』(トルストイ)、『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー)のように、人間の本質、内面が深く描かれている『こころ』も、後世まで読み継がれる作品であると、あらためて思いました。人間の心は洋の東西、時代を超えて普遍なのだなあと。 タイトルの『こころ』について。なぜ、漢字でなく平仮名なのかを考えたとき、“人の心は良く言えば柔軟、悪く言えば移ろいやすく、容易に変化してしまう”そんな意味を投影させるために硬くなく、柔らかい印象の平仮名にしたのではないかと、ふと脳裏をよぎりました。
32投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
10年ぶりに読んだら面白くて一気に読み進めた。最後の内容はわかっていても先生のミステリアスな過去について惹き込まれるような文章表現から飽きずに読み進められた。 高校時代に読んだ時は恋で人はそんなに狂うのか?と懐疑的な感想だったが、今読むとKや先生の自殺する理由も一定の理解はできる。 ・先生は自殺してしまった。Kを騙してまで手に入れたお嬢さんとの幸せな結婚生活かと思えば、その奥さんをみればKへの罪悪感から自分自身を追いつめてしまい、自殺することが自分にとって一番救われると感じてしまったのかもしれない。それは仕方のないことかもしれない。 ・Kの「覚悟」とは何だったのか。学問に進む覚悟であれば自殺することとはリンクしない。やはりお嬢さんとの恋だったのか。そうであればなぜすぐに告白しなかったのか。Kはお嬢さんが先生を好いていることを知っていた?それとも知らないが、先生がお嬢さんを好いていることは分かっていたが、先生への恩や友情から何度か先生の本音を聞き出してから先生が告白しダメなら自分がアタックしようとしたのか? ・Kが自殺してしまったのは、道に外れお嬢さんへ恋をしてしまったこと、お嬢さんが手に入らないと分かったことも1つの理由であるがそれだけの単純な話とも思えない。お嬢さんが手に入らない悔しさの他にも、先生が友人として自分に本音を打ち明けてくれずに騙すようにしてお嬢さんを手に入れたことへの友情が失われた悲しみの方が実は大きかったのではないだろうか。 ・先生がKにお嬢さんへの恋心を打ち明けられなかったのは自尊心から?先生はKが自分より先にお嬢さんへの恋心を薄情されたときに負けたと感じ悔しさ、ずる賢さからKを「精神的に向上心のないやつは馬鹿だ」と非難。そして婚約した後も自分からは打ち明けられず、また奥さんやお嬢さんを通して打ち明けることも、自分がずる賢い人間であることが周囲にばれてしまうことへの自尊心からできなかった。そしてKが自殺した直後もまずは遺書を確認して先生への非難などはないか確認する程人間が小さい。プライドが高いことへの注意となる。 ・お嬢さんはKと先生、どちらに関心があったのだろうか。私は女心が分からないたちであるため、お嬢さんの態度は先生への嫉妬心をくすぶらせるために映り、こういう態度は先生同様に好ましくなくないように感じた。でも嫉妬心で狂わせられるような恋の気持ちがないと愛着心が沸くことは難しいのだろうか・・・。 ・先生が私にだけ告白したのは、私が過去の経験から学びを得たいと懐深くに入ってきたから、最初は信用できなかったが私の真っ直ぐな姿勢から信用した。奥さんに打ち明けられなかったのは、奥さんを美しい穢れのないものとして大事にしており、それを汚すことだけはできなかった。Kの自殺のときも奥さんに見せなくてよかったと安心している。
0投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログ恥ずかしながら、初めての漱石。現代においても読み続けられているのは、普遍的な人間の心理からか?この読み易さからか?淡々と進む感じは時代特有の書き方か。
0投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ数年ぶりに改めて読み返して胸がじーんとした。 人は自分に失望したときが一番辛い。 人生の希望が無くなるから。 だから自分を追い詰めすぎず、 また客観的に話が出来る相談相手が何人かいるのが良いと思った。
0投稿日: 2025.12.30
powered by ブクログ【Audibleにて】 本当に面白かった!!!今から100年以上前に書かれたとは思えない読みやすい作品で、初めはのんびりと作業しながらAudibleで聞いていたのですが、Kが出てきたあたりから作業中以外でも続きが気になって聞いていました。 教科書に載っている作品だとなかなかフランクに手を出しづらい作品かもしれませんが、ぜひ若い人でも、たくさんの人に手を取ってもらいたいなと思う不朽の名作です。
0投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログプロローグ 泪が頬をつたう 必死に指先で拭うが 止め処なく流れ落ちていく 彼女は、何故泣いているのだろう 私が泣きたいくらいだ どうして、日本文学はこうも孤高で難解なのか 彼女の心根も、本作の“こころ”も理解し得ぬこの苦境に、只々立ち尽くすだけの情けない己がいた! 本章 『こころ』★unknown 長い長い、永い手紙であり、告解、告白でもあり、懺悔でありそして遺書だ! 先生は、Kに対しての自責の念からこのような 結末になるのだが、結局は誰もが幸せにはなっていない そうやって終わるのが“美”なのか!? そして、件の学生の先生への気持ちは何なのか!? “愛”なのか!? 考察が必要不可欠なのが日本文学なのか!? 難解ゆえに崇高なのか!? 崇高だから難解ゆえにそれが日本文学なのか!? この堂々巡りは、読後ある種の余韻を残し 頭の片隅にこびり付いて離れない フランス映画に似ている そう思った!!! エピローグ 恥ずかしながら今年、所謂日本文学の作品を初めて真剣に手に取ってみた 川端康成 三島由紀夫 そして夏目漱石だ いずれも、日本文学を代表する御仁である 来年も、引き続き挑戦していこうではないか! 最後にそう思った!!!!!!!! 完 くだらない独り言 で、件の学生が寄せる先生への想いって 結局何!? アレってこと!?、、、 私は、そっちが気になってしょうがない! 更にそうも思った(¯―¯٥)8v♪
48投稿日: 2025.12.18
powered by ブクログこの年になり、ようやくはじめて読みました。夏目漱石さんの「こころ」 年内に読み終えれてまずはよかったです。 3部から構成され、 明治という時代に、「先生」を慕う「私」と先生が出会うところから始まり、交流を深めていく中で〝なぜ先生は毎月雑司が谷のお墓にお墓参りしているのだろう〟と、〝それは誰のお墓なのだろう〟と、私が疑問に思うところから物語が始まっていきます。 親と子、喪失、裏切られ、故郷、孤独、立身、男とは、女とは、といった要素もありつつ、最大のヤマ場はやはり3部目の先生の語りであり、若かりし頃何があったのか、先生と友人Kとの間に何があったのか、という感じの本です。 明治という時代性 こうでなくてはならない、こう生きねばならない、そういうものが色濃く残っていて、Kに対しては特にそういうものを感じたけれど、先生に対しては、途中からうじうじウジウジ何考えとんねん と、私は思ってしまった。 でも、読んで読者がイライラさせられるくらい、夏目漱石さんの文章や表現がうまかったのかもしれない。だから、名作なのか… しかし当時の時代とはこんな感じなのかな 心の裡を語り合いましょうとはならなかったのだろうとも思う。 夏目漱石さんが重い神経症であったことからか、先生もKもなかなか神経症器質な感じで、なんだかなあと。いやいや、自分で言うたんやんと、思いながらの読み終えでした。 先生は、お金に困っていないから、こううだうだウダウダ考えていられるんではないかとか… お金に困ったら困ったでまた、良くない結果しか呼び寄せないのか… まあ、エゴイズムを書いたという意味で名作なのか、これがずっと何十年も読みつがれていると思うとやはり何か引っかかるものを読者それぞれに呼び起こさせるのか、なんとも考えがまとまらないですが、どうも読み終えてこの世界をしばらく考えてしまうあたりがやはり名作なのかもしれない。 感想も長くなっちゃうし、まとまらないし。 1回は読めてみてよかったです。 令和においても男性と女性で感想は変わってくるのか、変わってこないのか、そういうことではないのか… ここからは、本当にネタバレありです。 自分の見たくないところも、おぞましい欲望をもってしまったことも、相手にぶつけてしまったことも、なんもかんもが自分で、なんもかんもひっくるめて自分なんだと「覚悟」を決めて 「生きる」を選んでほしかったなあと思う それが、「殉死」という言葉で美化されてしまう、オッケーにされてしまうのがこの「明治という時代」で、「明治という時代が終わる、終わった」ということなのか。 まあ、百年経っても読み継がれ、令和において高3の息子とも感想を話し合えるというのが、やっぱりすごい本だなと。 考察含め面白かったです。
30投稿日: 2025.12.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
通読するのは2回目になるのかな?前回は確か高校生の時で、ご多分に漏れず教科書で読んで衝撃を受けて通読しようと思ったんだった。たしか。 「私」と「先生」、「若い頃の先生」と「K」の他に、本文に潜む「今の私」が過去の自分の目を通して「先生」をどう見ていたか、またその時の感情を今はどう思っているのかをうまく読み解けると解像度がもっと上がりそうだと思う。つまりこれは2回めが本番、の構図を持つ話だったんだな、と今更気づいた。さすがに高校生の時が初読だと「今回が2度めで本番」とは読めないので、近いうちに読み直したい。 多分、若い頃の「私」は「先生」をとても大きな、あるいは完璧なもの、偶像化するような意識で捉えていて、それに「先生」は息詰まりをかんじていたんだろうな。だかこそ、自分の過去の卑怯さであったり、それに端を発した罪悪感であったり、弱さであったりを「私」に投げつけてこの世を去ったのは、一種の意趣返しでもあったのかもしれない。一番生々しくてどろどろした部分は、偶像とは対局にあるものだから。 お前が尊敬していた男はこんなにみっともなく、小さい男なんだぞということをすべて開陳しつつ、その上で反論も説得も何もできないところに行ってしまうのだから、本当にこれは卑怯が過ぎる。 しかし、そんな自分の中の闇の部分を「持っていけ、抱えていけ、自分が世界で一番気を遣っている妻には教えるな、お前だけだ」というのはなんという甘い毒か……!「私」はこれをもう一生抱えて生きていくしかない。 「私」の実父の話が並行して進む以上、これは「父性からの脱却あるいは独立」という青年期からの巣立ちの物語でもあるのだと思う。「今の私」がどういう状態にあるのか、過去の「私(=自分自身)」や「先生」をどう思っているのかが詳らかにされていないのでそこが見えにくいのだけれども、実父との別れ、心の「父」との別れを同時期に味わった「私」には大きな欠落が刻まれているんだろうなぁ……。
0投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログ前半はゆるりとした感じで、何が面白いのかなかなか分からなかったが、後半で一気に動き出す。 描写が非常に丁寧。先生の過去についても、普遍的な恋愛ベタのあるあるで、共感できるところも多々あった。 本屋に今でも置かれて読まれ続けている意味がよく分かった。 自分が20代のときにこれを読んだらどう思ったかな。
0投稿日: 2025.12.08
powered by ブクログ高校生の頃、教科書に載っていたので読んだことがあったが、全編を通して読んだのは今回が初めて。 大人になった今読んだからなのか、全編通して読んだからなのか、当時とはまた違った印象を抱いた。 当時は行動の背景や意味がイマイチ理解できず入り込めなかったが、今回は自らを重ねて読むことができた。 さらに人生経験を重ねてから読むとまた違った感じ方をするかも。 是非とも20年後くらいに再読したい。
0投稿日: 2025.12.05
powered by ブクログ何度読んでも名作。 Kの「ただ苦しい」という心境も、先生の嫉妬や、進むべきか止まるべきか揺れ続ける姿も、若さゆえの「私」の未熟な考え方も、登場人物すべてに共感が持てる素晴らしい作品だと思う。 繊細で、物事を深く考えすぎてしまう先生。 初めて読んだ頃はあまり印象に残らなかったけれど、時代背景もあるし、先生自身の性質もあって、天皇の死に大きく影響を受けたのも本当に彼らしいと感じた。 先生の遺書には胸を抉られるほどの共感があり、ストイックなKと揺れ動く先生との空気が、とても鮮明に立ち上がってくる。 そして、Kの自殺の場面は何度読んでも圧巻。
23投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ夏目漱石大先生の著作。 高校生の時に授業で扱った記憶があり、それだけで読了した気になっていたが、本腰入れて読むことに。 クライマックスがKの自殺と記憶していた自分はひどく間違えていた。 決して容易く扱えない生きた小説であり、軽々しく「解く」ことはできない。 読み手の過去が、人生が、生き方が、態度が反映される。 この作品の感想を聞けば、その人の姿が顕れてくる。私の場合は今のところ自分の言葉で語ることはできない。「過去を持つには若過ぎ」る。 自分の言葉で語れるようになるのは、あと20年後くらい先かな。
3投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
息子(私)の卒業証書を見られて喜ぶ父親の一言が印象的だった。息子の卒業証書(卒業した姿)を見られるかどうかわからなかった父にとって、その日まで生きていられたという格別な感慨深さや重みがある。それほど喜ぶものではないとして卑下していた息子が父の想いに気づいたときの気持ちといったら、自分の未熟さや、父の偉大さ(心の底から自分のことを想ってくれているという広く温かい存在)を改めて感じたことだろう。 先生がKの死を目にした瞬間に感じた立ち戻れなさや、この後に及んでも自分自身を捨てられなかった卑しい心。それは自分の今後の人生においてどうしても拭うことのできない"汚点としての自分"を決定的にしたのだろう。なぜだか、みんなが味わったことのあるこの感覚(人として普遍の心)を文字に表し、物語を動かすその力が、優れた作家(あるいは単に表現者)が持ち合わせる能力であるように思える。 登場人物の心情を表現する際、主観的な感情語や身体的反応を書き表すのではなく、登場人物が自分の心情をメタ的に捉えてそこに批評を交えたり、比喩的に表現し直したりしている部分が見られる。 一朝一夕ではただ鼻につくだけのとってつけたような文章になるだろうが、こうした表現を用いた文章を書いて、少しずつ自分の表現の奥行きや広がりを伸ばしていきたい。
2投稿日: 2025.11.20
powered by ブクログ「先生の過去が生み出した思想だから、私は重きを置くのです。二つのものを切り離したら、私にはほとんど価値のないものになります。私は魂の吹き込まれていない人形を与えられただけで、満足はできないのです」
1投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ3章かけて先生の過去である、先生と遺書、まで至るが、その割に物語が収束せず結論も出ない。主人公が新たな人生を歩むでもなく、先生のその後が描かれるでもなく、突然に物語が終わる。 恋愛と金銭に悩まされながら、鬱陶しさを感じるくらい自分の心情を語るこの本から、何を読み取れば良いのか、読書感想文の題材によく取り上げられる割にかなり難しい文章です。
1投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ夢中になって読んだ高校生のころ。授業中にこっそり読んで、どっかシーンでは保健室に行って大泣きした思い出。読書好きになるきっかけをくれた本。 また読み返したい!
1投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ教科書に載っていて、面白かったので本を買って読んでみました。 文章がとても読みやすくてネガティブな思考が自分と重なる部分がありました。 他の夏目漱石作品も読みたいです。
1投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んだのは高校の授業以来で、全文通して読んだのは初めてだった。Kが最終的にどうなるかを知りながら読んでいたので、前半のKの死と先生の罪を匂わせるような文章は「あーKのことねなるほどね」と理解しながら読めて新しいおもしろさがあった。漱石の思想が言葉として深く反映されていて、ずっしりとこころに残る文章が多かった。個人的には「馴れれば馴れる程、親しみが増すだけで、恋の神経はだんだん麻痺してくるだけです。」という言葉が1番響いた。
0投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
美しい小説。圧巻である。 昔、教科書で読んだ時、その面白さに衝撃を覚えた。しかしなぜか全文は未だ読んだことがなかった。 兄が、最初の方はつまらないと言っていた。 たしかに、最初の方は長い。 しかし、最初の方の先生に対する俯瞰が、後半の内省と合わせて、先生という人物像を、あらわにしている。 エンタメ的にも面白い。 文章も美しい。 自意識も、繊細に書き上げられており、自分と重ね合わせながら読んだ。 264 つまり私は極めて高尚な愛の理論家だったのです。同時に尤も迂遠な愛の実際家だったのです。 281 精神的に向上心のないものは馬鹿だ 302 もう取り返しが付かないという黒い光が、私の未来を貫ぬいて、一瞬間に私の前に横わる全生涯を物凄く照らしました。 303 それでも私は私を忘れる事が出来ませんでした。 317然し腹の底では、世の中で自分が最も信愛しているたった一人の人間すら、自分を理解していないのかと思うと、悲しかったのです。理解させる手段があるのに、理解させる勇気が出せないのだと思うと益悲しかったのです。
1投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ・友達との関係について悩むところに、とても考えさせられる本です。 ・高校国語教科書に載っていて、それ以来「一撃で相手を倒す」ことを考える癖がつきました。
0投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ今年ラスト。なぜ自殺したのかと考える自分が憎い。俺も嫉妬のかたまりだ。先生の落ち着かない様子が胸に迫って、痛い。「私は御嬢さんの立ったあとで、ほっと一息するのです。それと同時に、物足りないような又済まないような気持ちになるのです。」
0投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログ中学生ぐらいの時に一度読んだ漱石の「こころ」を読了。44歳になった今読むと昔は理解できなかったことが理解できたり、再読故の新たな発見も多かった。 消したい過去による良心の呵責は多かれ少なかれ誰にでもあることだろう。しかし本作の先生と違い多くの人は時間の経過とともに耐性が出来上がり、罪悪感に慣れ、下手をすると同じような過ちを再度繰り返してしまう。例えば本作の先生の立場で考えると、妻を幸せにすることがKへの罪ほろぼしになるなどと無理矢理に自分自身を納得させてしまうものである。多くの夫婦は相手の過去を知らないが故に成立しているという側面はあるだろう。 私も一日に数回、何十年も前の過去の過ちを思い出しては良心の呵責に苦しむ。しかし慣れとは怖いもので、もう青年期ほどの辛さはない。 本作の先生の秀逸な点は、お嬢さんと結婚しても毎日のように襲ってくる過去の影に対して逃げずに対峙した点ではないか。学問に逃げ、酒に逃げても最後は逃げずに対峙している。否、逃げようとして忘れかけた瞬間に、思い出させるようにチクリと心を刺すのが過去の過ちへの罪悪感なのだ。こうした生真面目さとKを裏切る狡猾さという知識人特有の複雑な人格が見事に描かれている。 日本人なら必読の書。
1投稿日: 2025.10.07
powered by ブクログ久しぶりの夏目漱石、やっぱりとても良かったです。 美しいなぁと感じました。 特に読んでいて、襖を一枚隔ててそこにいる先生とKを思うと、心がヒリヒリして胸が痛い…
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1ヶ月ほど読むのにかかった。昔の小説は読むのに時間がかかる。表現の仕方、古語を理解するのに時間がかかるし、一つ表現するのに十かかるくらい丁寧に書かれているからだろうか。こころは特に先生の手紙に重点を置いていた。夏目漱石自身、その先生に心を通わせたのだろうと思う。愛情と友情、金銭欲、人間の心の部分に深く迫る作品だった。金の為に自分を利用しようとした経験を持つ先生が愛情の為に友を自殺にまで追い込んでしまう。心優しい先生は、自分のせいだと自分を戒めた。その罪悪感を誰にも伝えられず、私という新たな人物との繋がりから先生を見せる事により、読者に想像を膨らませる書き方は素晴らしい。芥川もそうだが、昔の偉大な小説家は感受性が豊かで優しい。そして自分を限りなく客観的に見ることができる人たちだと感じた。その為、自分のフィクションの世界のキャラにも自分を重ね、深く入り込んでしまう。優しい人ほど辛い。そんな彼らが書いてきたものこそが人生そのものだと消化して今に繋げ自分を支える一部になっているのだから美しい。私は先生の弱い部分も強い部分の気持ちもよく分かるし、人間の善と悪の頭と体の矛盾は誰しもが経験しているから想像に容易い。しかし、重すぎた。友人の死により、手に入れた妻だからこそ打ち明けられずに1人抱え込んで生きながらえる辛さは計り知れない。死は償いでもあり逃げでもあるし、妻にとっての苦しみでもある。逃げ場のない先生の葛藤を手紙で知った私はどうするのだろう。そこまでで書くのを辞めた夏目漱石の意図はなんだったのだろう。私には生きていて欲しいと願う。妻には伝わらないで欲しいとも。
3投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ心の中を打ち明けてしまいたいけれど、打ち明けられない葛藤。大切な人が側にいるにも関わらず、自分は周囲の人が思うような人間ではないという、自己否定に先生は苦しむ。 先生やKのように、高潔であること、ありたいと望むことは人生をどこまでもハードにしてしまう。人間誰しも常に正しくいることは不可能に近い。思い上がるし、愚行もする。しかし、高潔な人にとっては、周囲には「そんなこと」と思われることでも、本人にとっては存在を揺るがす大問題になることがある。私も自己否定に押しつぶされんばかりの夜があるが、この作品のように、突っ走ってしまうと、周りを不幸にするぞと思い出したい。 Kにしても、先生にしても、上から人を見るような様子があるが、それに気付いているか気付いていないか、表に出すか出さないかの違いだけで、実際は人間皆そうなのではないだろうか。男が女を侮り、女が男を侮る。親が子を、子が親を、日本人が外国人を、外国人が日本人を、、、、。そうやって自分だってあらゆる人を侮るし、侮られるということが分かっていたら、変に他人の目線を恐れたり、目くじらを立てる必要がないことが分かる。 また、あたかも表向きは仏のように装う人でも、胸の内は葛藤や嫉妬、自惚れや不信に苦しむことがあるのだと思うと、救われたような心持ちになる。また、そのことを責め立てることは、自分を省みる冷静さがなく、愚かなことであるように思う。が、それもまた人間、、、 自分を含め人間ってそんなもんだよね、と、どこか完璧でない部分を面白がるくらいが丁度いいのかもしれない。だだ、みんなそうだからという言い逃れの道や開き直りを与えるのではなく、ものの道理や美徳を知りつつも、時にやらかしてしまう自分や他者をしょうがないなぁの目線で見つめていきたい。 夏目漱石のこころは、先生の告白までの道程が焦ったく、すらすらと読める作品ではないのかもしれない。しかし、何度も読むたびに、人生の訓戒や人間に対する深い洞察が得られる作品のように思う。
1投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ中学3年夏休みの読書感想文の課題図書だった。 私は最終日まですべての課題を封じ込めておくタイプだったので読む時間があるわけが無く帯の情報のみで感想文を書き上げた(当時はネットがそこまで発展していなく盗作もできかねた)。 私読んでないです〜!と発表するようなもんなのにクラス全員の前で読まされ私にとって漱石ごと黒歴史に……。恨むぞ野口先生……。舟を編むのドラマを見ていたらこころの話題が出てきてコールドスリープ状態だったパンドラの箱を開ける決意を固め読了。
0投稿日: 2025.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
はじめて夏目漱石の作品を読みました(教科書で読んだことはある気がするが記憶がない…) 自分自身、卑怯者だなと思うことも多く生きてきたので、先生と遺書編はグサグサ刺さりました。 どうすればこの罪を償うことができたんだろうと考えたり、償えると思うこと自体がまた卑怯であるという地獄の無限ループに陥り、めちゃくちゃ暗い気持ちになった。 遺書を書いて私に打ち明けることで、少しでも楽になりたかったのかな。 罪を告白しても、誰かに謝っても、心の陰は消えないんだろうなー、と共感したり、辛くなったり、どうにもできない気持ちでしんどかった! あと遺書ながっ!
2投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログこの小説は繊細な心を持った人間の心の葛藤を描いた小説。 上と下の2つの章に分かれていて上では私が先生と出会ってからの日々が私目線で描かれる。 下では先生が自身が抱えていた暗い過去について曝け出す手紙の構成になっている。 この小説を読む前は三角関係が描かれる作品であるというざっくりとした内容しか知らなかった。 お金と恋愛を通して自分を含めた人間についての哀しい結論を出した暗い内容の話だったように感じる。 厭世的な価値観を持った先生が形成された過去が明るみになる展開は読み応えがあった。 この小説を読んで特に印象に残った場面は、最初に家族から慕われており絶大な信頼を抱いていた叔父が金目当てで親切にされたことを知り人を信頼することができなくなった。 その後、自分自身も損得勘定なしで親切にしていた親友Kを裏切ってしまったことで自分を含めて人間を信用することができなくなってしまった場面です。 犯罪者が子供の頃から犯罪者になると思っていないように、自分が嫌悪していた対象に何かの拍子で自分自身が当事者になってしまう危険を孕んでいるという怖さを感じた作品でした。 また、「人間として負けたのだ」というセリフがすごく印象的だった。 僕自身も余裕のないときは自分のことしか考えられずに相手のことを慮ることが難しく感じる瞬間がある。 相手を打ちまかそうとしているときは、相手のことを考えているようで自分がよく見られたいや打ち負かすことで自分が優位になった気持ちになりたい悦に浸りたいという傲慢さがあると思う。 相手のことを気にして相手に勝つことをずっと考えていたけれど相手は全く気にしていなかった時などに感じる自分と相手の心の広さの差を痛感する感じ。
17投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏目漱石 こころ 読了。 この本を読むのは二回目。最初の時と同じ感想だが、まずは遺書が長い。よくぞここまで長い文章を書いた。内容の前にこれを書くのにどのくらいかけたのだろうと同時にここまで書けばもういいだろうと思ってしまった。 それはさておき、この小説の終わり方も興味深い。この遺書を読んだ私や残された妻のことを書かずにぷつりと終わらせるとは、なるほどだ。 Kのまっすぐな性格(まっすぐすぎる)、先生の苦悩。そして人間くささ。ほんの少しのかけ違いで世界は変わったのではと思う。 人に勧めたい本ではないが、一度は通る道としてはとても良い本だと思う。
3投稿日: 2025.09.14
powered by ブクログ今更ながら、読んでみた。小学生の頃に国語の授業で読んだきりです。全てを読んだのは初めてでしたが、とてもよかった。語彙力が乏しくてもどかしいながらも、夏目の文体をマネしたくなるくらいには影響を受けました。自分の好きな文章鳥羽なんだろうと考えていたが、少し答えが出た気がします。形容詞の使い方や修飾の仕方が上手い文章が好きです。人間の暗い部分を覗いたような感覚であった。
1投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ高校時代に現代国語の授業で読んで以来、そして、全編を初めて読んだ。 結局、Kが自殺した理由は誰にも分からなかった。 きっとどれだけ考えても、正解は分からない。 私と先生との出会い、そして関係性が変化していく様子もそれなりに面白かったけど、先生とK、先生と娘、先生と娘の関係性を読んでいた方が面白い。 ただ、手紙であの莫大な内容を書いていたのは現実的にありえねぇだろ、とツッコミだけはしたい。 そして、切ない。とにかく、恋が切ない。 まさに三角関係。 今も昔も、人間関係において恋愛が障壁となることは多いんだなぁ、と感じた。 三角関係を経験したことがあるからこそ共感できる先生の心情や言動がたくさんあった。 恋って切ない!先生と娘は幸せになれるんだろうか。
1投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ【出版日】: 1914年 【読書日】: ~1998年3月(?) cf. ◆レタスクラブHP/ ねこむかしばなし「吾輩は猫である」「知ってる」 https://www.lettuceclub.net/news/article/1213965/
0投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ舟を編むを読み、作中でこちらの本のことが出てきたので読んでみようと!内容をぼんやりしか覚えていなかったのですが、、率直に難しく感じてしまった、、(悲しい) 人間不信すぎてなんでこんな、、と読み進め、読了後先生の苦しみと孤独をしかと感じました。---いざという間際に、急に悪人に変わる。大人になって生きていて、その意味がわかってしまったような気がします。 こんな遺書が届いて受け手はどう感じたのかな、、?私のことだからきっと先生の妻には打ち明けていないんだろうと思います。読んでよかったです!
1投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログなんかもうやるせない。やるせないわ〜!というのが最後の最後まで読んでまず出た感想。 全部先生が書いた、先生から見えた記憶の話だけど(前半は「私」が書いた、「私」から見た世界)、先生はなんか、自分のせいだと思う方がずっと楽ではあったんだろうな。もう関係ないと思えるほど、図太くも潔くもなく。 いやーやるせないわ…じわじわ泣けるわ…
2投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ男性は女性よりも傷つきやすく、繊細なのかもしれません。 下宿先の奥さんの強さには、頭が下がります。あの事件直後でも冷静に対処した姿は素晴らしいのですが、全てを察していたのではないか(男性2人の心境)と思います。 お金で、恋愛で翻弄される先生の人生が切ない‥。 お嬢さんとKが一緒にいる嫉妬心など、細やかな文章形成で先生の心境が手にとるようです。 「男の嫉妬心は女の比ではない」の一文を思い出しました。
3投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ高校生の時に読んで、何十年ぶりかで再読。人間に必ずある心の闇、その裏にあるストーリーと心情の描写が凄い
0投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ人間は本来悪人ではないという理念を前提においた先生が金で人間が変わってしまう事を経験しておきながら自ら忌み嫌っていた人間の信頼を先生自身が金と、今度は人間の愛において全く同じ事象で先生自身の利己のために人を欺いてしまうことが印象的だった。 自身の善のでkを同居させておきながらお嬢様への愛がために欺いて善と利己が葛藤する様を見るのが辛かった。 そもそもkを同居させるなよ!って思った。純愛関係が複雑になるって絶対思った。
3投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログ親友を欺いて自分の都合を最優先したことを悔やみいつまでもその呪縛の念に絡め取られていた。誰かに自分のした事を打ち明けたかったのだろう。相当な苦しみを味わっできたことがよくわかった。どんな落とし所になるのかとページを進めたが、なんと言うのか、文学というのは内面を追及して読者にそれを訴えるものなのかなあ。親友の自死の理由はこれだけではなく他にもあると思う。この事が実行の背中を押してしまったのでは無いか?それはもう一回読めばわかるのか?あるいは文章中には無いのか?あれば著者の凄さが際立つかも。必竟、死ぬほど愛してしまった事が大きな要因なのか?これはミステリーとは違うので後味もかなり違う。別のタイトルももっと読んで行きたい。
0投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を初めて読んだのは確か14〜15歳のころ。あまりの衝撃で寝ている父を起こし(今思えば迷惑そのものだけど)、朝までこの本について語り合ったのを覚えている。 多分あの時受けた衝撃を超える作品に出会うために、今でも本を読み続けているのだと思う。 当時私が抱いた疑問は「なぜKは死を選ぶ必要があったのか?恋とはそんなに恐ろしいものなのか?」だった。そして10数年前に読み返したときは、「そうだよね、恋情は人の命を奪う可能性を秘めたものだよね。」と思った。 そしてある程度歳を重ねた今、失恋だけがそうさせたのではなく、自分と同じく真面目に生きてきたはずの【私】がさも当然かのように裏切り、捌け口もない果てしない悲しみが引き金になったように思える。 【私】がした行為は誰のためにもならず、エゴでしかない。 でも人間ってそんなもの。自分の中で矛盾していることに気づいても、自分がいいように捉えて楽な方を選択してしまう。だから【私】を責めることなんてできない。【私】はいつぞやの私かも知れないんだから。 また10年ほど経ったら読み返すはずだけど、その頃どんな気持ちでこの本を読むだろう?何度読んでも美しいこの本と共に人生を歩める幸せを噛みしめる。
1投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログ高校生の娘が読まないといけないのに読み進められない、というのでどんなだっけ?と読み始めた。自分も高校の時に読んだはずと思っていたけどそれは最後の章だけだったと初めてわかった。先生と私、両親と私、を経ての最期にこの長い遺書、一人称の変化で訴えてくる構成がすごい。全編を通して何が起こるの?と怖いもの見たさで読み進めさせられる。タイトルそのもの、人間のこころのうち、エゴ、孤独、罪など考えさせられる。
0投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ『舟を編む』で、高校の教科書に載っていた、遺書が超長いと話に出てきて、そういえば自分も教科書に載っていた分は読んだが、内容を全然覚えてなかったのでこれを機に読んだ。 始まりは私と先生の交流。先生と私が時間を共にしていく中で、先生の闇や謎を理解したいと感じてくる。 大学を卒業した私は、また東京に戻ってくると先生夫妻に言い、一旦国へ帰る。そこから働き口を紹介してもらおうと、先生へ手紙を書く。しばらくして戻ってきた手紙には先生のこころの内が綴られていた…。 10代の頃は全然理解できなかったけど、今読んだらとんでもなく名作だと思った。先生も友人のKも落ち着いていたり、しっかりしているように見えてやっぱり普通の人間で、不意にポキっと折れた様子を読むと、震えるほどの虚無感を感じた。 人間を信じるって難しいことだなあ。それができるのはとても高尚なことだと思った。
44投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログ一時の判断で人生が自分の心から狂ってしまう。解決策が分かっていても、護るべきものがあるから実行できない。それはとても苦しい生き方だろうが、本心を明かすことよりも死の方が容易な程であれば仕方ない。 心は高校の授業で扱ったときに初めて読んだ。 本心を隠して生きることは人生に暗い影がさすことを当時も理解はしているが、悲しいかな今の方が過去の体験をもってその状況をより理解してしまう。 最後の先生の手紙の描写は読んでいるだけで胸が苦しい。最後まで真面目で頑なで自分を責めて、残される妻のことも考えずに亡くなっていく。もう少し早く、「私」にだけにでも打ち明けていれば状況は違ったかもしれない。 自死以外の結末になるには、幾つかのターニングポイントがあった。でもそれは手紙で過去を振り返ったときに気付くもので、現在進行形では判断がつき難い。救いがない物語だが、小賢しいことせずに真っ直ぐ生きようというのが教訓なんだろうな。
3投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ数年ぶりに再読。恋愛に関する小説だと記憶していたが、読み返してみるともっと射程が広く根源的な「人間の罪」がテーマのお話だった。 登場人物の動作や景色の描写など一つ一つの細やかな表現が作品にリアリティと奥行きを与えていて、人間のありのままを描く美しくかつ素朴な文学作品だと思った。 架空の人物たちの話なのに、まるで自分の身に起きたかのような没入感を与える生々しい感情の動きに、ハラハラしドキドキし、そして悲しい気持ちになった。 何度も読み返したい作品だ。
11投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログ二桁年振り(の再読)に読むつもりで読み始めたが、読みながら思い出すこともなく、ページが進まない。 文章を読む、のが本当に好きな方でないと、これは読めないなぁと思ったミステリー好きでした。
1投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ初めて読んだのは確か、高校の教科書にて。それも前半部分だけだったと覚えています。不思議と続きが気になっていたのですが、漱石の新潮文庫セットを古本屋でまとめ買いした覚えが(その後角川版も手元に)。 若き日の恋愛の行き違いといってしまえばそれまでですが、この時代は「恋で死ぬ」こともできたのかと、高校生の当時に感じたのを覚えています。青春ってのは、無様でもあるし、その分取り繕わない素直さもある、とも。 息子(大2)が高校の時の課題図書にもなっていたようで探しに来ましたが、新潮版はなんか古びてるねといいながら、角川版を持っていった覚えがあります。感想は特段に聞いてはいないのですが、未だに帰ってこないのは、忘れているのか、感じ入るものがあったのか、、まぁ、前者でしょう。 結局のところ、お嬢さんが一番ワリ喰った感じではありますが、その後、幸せになれたのだろうかなんて余韻を考えるのもまた、「物語」の楽しみ方の一つでもありかな、とも。
2投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログ自分の大切にしている思想、観念、価値観といったものに一貫性を持たせて生きることで自分を高尚なものを捉えることができて、それに縋って生きていける。その反面で、自己矛盾が生じた時には、今まで積み重ねてきたものが脆く崩れ去ってしまう。信念を持って生きている人間は一見強いように見えるが、それは大きな弱点になりうる。
1投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログ言わずと知れた漱石最大の名作。高校生の時に読み、結構なインパクトがあったが、35年後に再読。随分違う感想を持つかも、と思いながら読んだが、筋書き自体は割とちゃんと覚えていた。 当時現国の先生が、「Kのあの告白は、如何にも気が利かないひと、あれはないわ」というような感想を述べていたことまで記憶にある。再読しても同感。「先生も御嬢さんを好きかもしれない」と思えない時点で、Kは御嬢さんを巡る恋愛競争には負ける運命にあった、ということだと思う。確かに先生の行動はセコいし、かっこわるいが、恋焦がれ嫉妬に狂うときというのは、そういうものだろう。そういうことが出来なければ逆にとうに絶滅していると思う。なので、先生が罪の知識をずっと抱き続けて、最後には自殺してしまうのは忍びない。 それにしても、百年以上前の作品と思えないくらい、今でも普通に通じる日本語だ。(草枕とはずいぶん違う) 現代日本語は漱石がひとりで創作した、といってもよいのではないだろうか。
49投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログきっと読めば読むほど心に染み込んでいく本なんだろうな 先生の心の描写がひとつひとつ繊細で、こんなふうに自分の心をじっと見つめていたら私だったら気を病んでしまうかもしれないと思った。それくらい、知らず知らず、無意識に素通りしてしまう感情も残さず捉えて言語化されていた 世間にどんなふうに評価されてこの本が名作と言われているのか知らずに読んだけど、日本語の美しさ、表現の広さを実感できる本だった
4投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ストーリーは過去に過ちを犯した"先生"が自殺をするきっかけとなった過去について、遺書として打ち明けるお話。 第1章は物語の途中まで読者の視点として存在する"私"目線で「自殺」に至るまでの先生との関わりを描いており、先生は執拗以上に近づいてくる私に対して、「自らに関わっても何も良いことはない、自分を含めた人間は全て信用していない」という理由により、私を遠ざけようとする。それを不審がった私は先生の過去を気になり、教えてもらう約束をする。 そして物語の後半の半分は、先生が自殺を決意した後、実家にいた私に対して送られてきた遺書の内容についてである。 過去の先生、K、現在の妻の三角関係によるもので、Kを自殺に追いやった先生の"こころ"の問題が描かれている。 普段は信用できる人間でもいざという時に、裏切られた経験がある先生は自分はそのような人間じゃないと思っていたが、最後Kを裏切り全く同じ人間であったと先生自らが気づいた所は複雑な気持ちになった。 人の倫理観、罪悪感、善悪を学ぶことができる小説だと思った。 2018/5/21
2投稿日: 2025.06.11
powered by ブクログ信頼していた叔父に裏切られた経験と、手に入れたい恋のために、友人を騙して直接の原因ではないかもしれないが、死に追いやってしまう出来事 被害者であったはずが、加害者にもなった 人間はどちらの面も持っている 普段はごく普通の善人のようだか、己の損得で一瞬のうちに気づかないうちに悪人にもなれてしまう こんな大きなことではないけれど自分を振り返ってみた時確かにそうだなと思う 少し読みづらい文体から明治の頃を思い、どんな時代だったのかなと心を巡らせている
7投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
淡い恋心が徐々に熱を帯び、不器用に立ち回った結果、死ぬまで付き纏う後ろぐらさと死への誘い。何度か再読している中で、今が1番引き込まれた。 先生は最後まで妻を愛していた。けれど最後に妻を孤独にする罪を犯してしまう。自分本位であることが先生の本質。 遺書を読んでいる時は本当に心地よかった。言葉がきれいで、文章がきれいで、刺々しさのない爽やかな優しい風が体をすり抜けていくような感覚を覚えながら読み進められました。
2投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ夏目作品で2冊目。とても読みやすかった。「私」の話から後半は「先生」のお話へ。読了後の気持ちとしてはなんともどんよりとした気分ではあるが、人間の「こころ」というものを考えずにはいられない。 「私は彼等を憎むばかりじゃない、彼等が代表している人間というものを、一般に憎むことを覚えたのだ」一般に憎むって表現がなんとも独特というか、らしさというか。
11投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ父の本棚から拝借 文庫の規格が違うから字がぎっしりで 文化的時代的背景もすごく現代と異なるから 最近の小説よりもかなり読むのに時間がかかった 描かれている生活は当時の日常なのかな など思いを巡らせ想像を膨らませると 頭の中に映し出す映像の解像度を上げる処理にすごく時間がかかって、その分厚みのある読書になった 先生の気持ちも、Kの気持ちも、奥さんの気持ちもそれぞれに淋しくて、人間らしくて 物語のシンプルなあらすじ以上に感情を揺さぶられるものだった 高校の教科書ではほんの一部、しかも最後のハイライトのみを抜粋して読んでたんだなってことがわかって 前後の文脈ありきで初めて抜粋部に重みを感じて 授業の尺とかから仕方ないにせよ、もったいなかった その時に前後も興味を持って読んでおけばよかったなってちょっと思った でもたぶん高校生で読んでもこんな気持ちになっていないな 先生の独白が最後になっているから 読み終わった後にもう一度、初めから読みたくなった 父は学生時代に5回読んだ、と聞いて そんなに?と思ったけど読了後再読したくなる気持ち、わかるな 漱石を一冊丸々読み切ったのは初めてだったけど 当たり前ながら日本語が美しく(漱石捕まえて日本語美しいとか何様ではあるけど) 風景描写が目に浮かぶようで感動した 「私」が卒論を書き上げる際の、冬から春に向けての季節の移ろいの描写 「梅が咲くにつけて寒い風は段々向を南へ更えていった。」 たったの20文字強でこんなに的確に風の匂いとか柔らかさとかの変化を感じさせるなんてすごい 千円札にもなるわけだよなあ 普段使っている言葉でも ふと、が、不図とか、ああ、考えたこともなかったけどふとした時のふとって図らずもってことだな みたいな解釈の腹落ちもあった この気持ちを忘れないうちに再読したいな
7投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ中学3年生の頃に読んで以来、16年ぶりの再読。 他者の間で営みを続ける限りは揺れ動き続ける「こころ」の話。 形式や社会の中でこうあるべきと定められた世界で抑えられないこころが描かれている。 恋愛が手軽なものになった現代人が読めば、「なにをそんなに思い悩む」ということかもしれないが、これは恋に限った話ではない。まさに、何においても起こりうる「こころ」のこと。 現代でいう仕事に置き換えれば、想像に容易い。「上司と部下という関係だから」「暗黙の了解だから」「あの人はああいう人だから」で日々受け流されている問題を、真っ向から向き合わざるをえない環境であればどうだろうか、と思う。 自身の懺悔を「先生」の手紙に委ねる形で読み進める後半は、見たくないが見ずにはいられない。面白かった。
0投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ大人になって読んでみた。 高校で習っても良く分からないと思うから、大人になって読んで良かったと思う。 読み終わった時は先生にムカついていた。 誰にも心を開かず奥さんや友達に辛い思いをさせて、しかも慕ってくれた人にあんな長い遺書を送りつけて。 先生も苦しかったとは思うけど。 モヤモヤが残る。 モヤモヤするけど、頭から離れない1冊。 やっぱり1度は読んでみるべき!
0投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログ僕の唯一の座右の書となっています。 周りの人に聞くと高校の授業で触れた程度とのこと。 大人になってから読みましたが、こちらを高校の時に読み、理解できていたら、もっと人に優しくなれたのかなと思います。 高校の授業で行われても理解できなかったと思うので全然良いですが。 先生は人に慕われていますが、優しさ誠実さゆえに自ら孤独を生んでいることにとてつもない儚さや虚しさを感じさせられました。 あの優しさを偽善者の僕は持てることはありません。 昔の字面で読むのは大変ですが、本当に素敵な作品です。 いつ読んだか記録していなかった。
1投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ本当に良い小説。人物描写や心理描写も丁寧で、名言と呼べるものも多い。 ただ全体的に何か退屈と感じてしまったのは、現在の小説に刺激が強いものが多いのか、今時失恋で自殺する人なんていないと時代の違いを感じてしまったせいか。
11投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこれはある種の哲学書だと思った。人間が生きるうえで大切なことを色々学べた。お金とか恋とかって身近なようで考えが及ばないようなことを起こし得る不思議なものなんですね。 夏目漱石のこの本のテーマである我執を再認識して2回目読んだのでそれを体現している「先生」の一つ一つの言動が考えさせてくるなーって思った。
0投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校の時に読んだ。授業でもやったのを思い出します。また読み返しました。 文豪の作品はまだあまり読んだことがなく、もっと挑戦したいなと思えました。 恋ってやっぱり人を狂わせる。恋は盲目、といいますが、Kはなくなることで先生に一生の傷を残したのだと…
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログ高校生のときに読んで、再読。 特に後半、息をするのも忘れる緊迫感がある。 ひとの心情描写が巧みすぎて、登場人物たちのその瞬間の気持ちが心にすっと届く感覚...。 この物語のキーワードのひとつが自殺なので、読んでて苦しくなりもするけど、好きな人にとってはベスト本になる可能性のある本だと思う。
0投稿日: 2025.04.23
powered by ブクログどこかで、人を見下してはいないだろうか? その人に迫られたらどうするだろうか? 奥さんが本当に可哀想だと思う 親友は自殺しなくてもよかったし、もちろん本人も自殺するべきではなかった
0投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログ3年前、高校3年の時に一度読んだことがある本だったが、月日が経ち再度読んでみるとまた違った味わいがあるなと思った。先生のお嬢さんに対する愛の表現が美しく、心に沁みた。
1投稿日: 2025.04.11
powered by ブクログ夏目漱石らしさのある、童貞主人公の小説。と思って気楽に読んでいたが、先生の秘められた過去を覗かせながら話が進んでいくにつれて、悲壮的な物語が綴られていた。「恋は罪悪ですよ。」は含蓄があって良いセリフ。
0投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「恋は罪悪ですよ、よござんすか。そうして神聖なものですよ」 「自由と独立と己れとに充ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなにこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」 自由と独立の明治の時代、その裏で人々は孤独でもあった。私も先生もKも奥さんもお嬢さんも家族を失い孤独な身であった。 Kの自殺は、単なる失恋でもなく、といって現実と理想の衝突というだけでもなく、人間の孤独を感じたからではないだろうか。先生が叔父に謀られていたと気づいた時と同じように。 傷ついた本人が最もその寂しさを理解しているはずなのに、それでも先生はKを裏切ってしまった。そこで先生は「自分もあの叔父と同じ人間である」ということを悟った。利己心に任せると、人間は人間を簡単に裏切る。その人間の"こころ"こそが、個人を超えて、人間という生き物が持つ「罪」であると気づいた。そのことに先生は絶望したのだと思う。
7投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏目漱石を初めて読んだ。 読んでいる間ずっと明治時代の情景が浮かんできて今を忘れられるトリップ感が心地良い。文章も美しくて読みやすくこれからたくさん夏目漱石の作品を読みたいと思った。 ストーリー自体も現代でも通用する面白さがあると思う。まず「先生」が「先生」なのが良い。名前も明かされない謎の男性、ミステリアスでどこか仄暗さを隠しているような雰囲気に主人公が惹かれていく様子は危うさも感じられて最初から引き込まれる。第二章では主人公が家族の病気でいっぱいいっぱいになっている中で先生の性格の単純ではない部分が更に見えてくる。 最後には先生の学生時代、同じ屋根の下での三角関係でお嬢さんが二人の部屋を行き来したりする様子はハラハラさせられるしこれが結末にどう繋がって行くんだろうと気になって一気に読んだ。 先生は善人でも悪人でもないが自己愛の強さが平静を装った仮面の下でぐるぐると渦巻いているような人物に感じる。そんなところに若い主人公はミステリアスさを感じて惹かれていたように思う。 あれだけ長い自分のストーリーを遺書として、まだ若い主人公に全て押し付けるような形で自殺するのはやっぱりなかなかの自己愛の強さだよな。本人が知りたいと言ったからといえ理由が分かってて残される気持ちは誰よりも先生が知っているはずなのに。 殆ど自己弁護だし誰にも知られないで死ぬのは寂しいから自分がどれだけ苦しんできたかを誰かに話したい、でも好きな女にはそんな暗い過去で汚したくないし自分の弱味知られたくないって 先生と結婚した奥さんが可哀想に思えてしまったくらいには先生に対して好ましくない気持ちをもった。 ただどうせ偽るなら最期まで偽り通す、という奥さんへの気持ちはそれも確かに強い愛にも思える。また”常に黒い影が付き纏う“の表現や、他者のことも考える余裕が無いほど希死念慮が強くなっているあたりうつ病かそれに近い状態にあったのかもしれない。 そして見た目では知性的に振る舞っている人物のドロドロとした激しくて重い内面のギャップはなんともエモかった。心臓を断ち割って血潮を〜あたりの表現とか本当にゾクゾクする程良い。 全てを知った後で主人公がどう生きるのかが気になる。 全体を通して“昔”という時代をある意味現代人の理想通り美しく描かれている感じがした。その感覚がこの小説または夏目漱石の普遍的な人気の理由なのかなと思った。
9投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
先生はKに対して友達思いであったり、一方で何気なく顔や成績を比べたり奢りがあったり、現代の普通の若者と変わらないのかなと。でも自分からKを家に呼んでおいて、Kがお嬢さんを好きになったから先を越されないように精神的にKを打ちまかし、先に婚約の手筈を整えるのは自分勝手にも程がある。Kは好きだったお嬢さんが先生と婚約したこと、先生に裏切られたことと、恋により仏道の考えから己の姿がどんどん離れてしまっていたことに苦しみを感じていたのかな。その苦しみを与えた自責の念は、数十年(?)後に先生自身にとどめを刺しにくる。教科書にこころが掲載されているのは、恋愛感情や友人と競い合う気持ちがコントロールできないと、友を失い自分自身も苦しくもがくことになる、ということを伝えるため??
1投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログエンドの濃密さ。 これ程までに精密、繊細に人間の感情が描かれている。 綴られている人間の醜いところは全ての人に通ずる事。 彼女側も気付いてるんだろうな。違うキャラクターの観点も見てみたくなりました。
0投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログ高校生の時に授業で読んだ作品。「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」このセリフだけを強く覚えていたが、内容はすっかり忘れていた。 Kが先生にこの言葉を投げかけられた時、彼はどんな想いを抱いたのだろうか。Kの葛藤や苦悩を思うと、単なる一言以上の重みがあったのだと改めて感じた。 時代は違えど、登場人物たちの抱える感情は現代にも通じるものが多く、改めて読み直して非常に興味深かった。
1投稿日: 2025.02.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
先生は不思議な人であった。今作品は先生とわたしとの関係性、私と両親との関係、そして先生の過去の三編からなる。結婚を急がせたりする両親、勤め先を先生に融通してもらえという母。余命いくばくもない父。人の亡くなる悲しさもあり。信頼していたものから裏切られた悲しみに暮れて沈んでいた若き日の先生。しかし、素人下宿でのお嬢さんとの出会いで変わっていった。新たに現れた下宿人K。彼もまた、ぼんやりとしたような哲学家。議論することが好きな2人。関係は恋によって変わってしまう。自身の気持ちに気づいて相談してきたKに対して鋭い言葉を投げかける。傷ついたようなK。自殺の原因は孤独、失望感。私と同じように彩りのある生活を送れるようにならなかった。 人の死を多方面から描き、眼前の死、頼りで知る死、過去の死。人の死のやるせなさを感じさせる名作であった。
0投稿日: 2025.02.19
powered by ブクログ高校生ぶりに読んだ。ほんの少しだけ人生経験が増したからか、一層奥行きや重みを感じた。孤独、憎悪、後悔、衝動、自責、、、誠に巧みに言葉でカタチ取っているなあ。圧巻の一言。すごいや。
0投稿日: 2025.02.14
powered by ブクログkが自殺する真相を伏せて死んだものだから、奥さんを通してkを陥れたことを思い出す呪縛にかかる ある意味あれだけ行動力のない先生がkを出し抜くまでに至ったのだから恋は盲目だ
0投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ読み終わって茫然自失。からの号泣。ああ、終わってしまった。 読書が好きでよかったと思える、本当に素晴らしい作品だった。間違いなく人生の一冊になる本。 次に読む本に悩む人にはこの本を勧めたい。
2投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログ■印象に残ったこと ◯お嬢さんは初めて会ったときからトロフィーワイフ感が強い。 ◯Kが先生とお嬢さんが結婚すると聞いたとき、お祝いをあげたいがカネがないから上げることができない。 というのが切ない。おじさんと先生 先生とK の関係性で異なる部分は金を誰が持っているかという点だけ違った。先生は金を持っていた、その権利を持っている立場だっただけで、精神構造や境遇はKと非常に近しいんだよなと思う。先生は逃げ続けられたたがKは逃げられなかった。それだけの違いのように思う。 ◯革命が起きるタイミングは、虐げられているという状態よりも状況が改善しかかって絶望に落とされたときのほうが多いと聞く。フランス革命も公民権運動も、どっちもそう。 ●私はその新しい墓と、新しい私の妻と、それから地下の下に埋められたKの新しい白骨とを思い比べて運命の冷罵を感じられずにはいられなかったんです。私はそれ以降、決して妻と一緒にKの墓周りをしないことにしました。 ◯透明な文章の中にもこみ上げるものがある。 ●私はただ人間の罪というものを深く感じたのです。その感じが私をKの墓参りで毎月行かせます。その感じが私に妻の母を看病させます。そして、その感じが妻に優しくしてと私に銘じます。私はその感じのために知らない路傍の人たちから鞭うたれたいと思ったこともあります。こうして階段をだんだん経過して行くうちに、人に鞭うたれるよりも、自分で自分を鞭打つべきだという気になります。自分で自分を鞭打つよりも、自分で自分を殺すべきだという考えが起こります。私は仕方ないから死んだ気で生きていこうと決心しました。 ◯先生は楽になりたいだけだよなぁと思う。冷たく言えば。でも、ほとんど人間ってそんなものだと思うからこそこころは面白い。
1投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ15年前、大学の後輩に勧められて読んだ。 好きな本なので、 記憶が曖昧になるまで寝かして 5年に1度ぐらい読んでいる。 これからもそうする。
8投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ自分ひとりで罪を背負い込む先生はプライドが高くナルシストでエゴイスト。奥さん(御嬢さん)に対する愛はどうしてもKへの執着に吸い込まれてしまう。というか先生はKのことをずっと歪な形で愛してたんじゃないかな?奥さんに自分のこころを開ける強さが先生にあればよかったのにな…と現在の私は思う。
0投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校の現代文の授業で出会ったこの作品を久しぶりに読み返してみた。 Kと先生の部屋を仕切る襖が二人の心の仕切りを象徴しているというのは有名な考察である。Kは三度にわたって襖を開けているが、先生が襖を開ける描写は一度もない。Kは先生に対して自分の心を開こうとしていたのにもかかわらず、先生はかたくなにKに対して心を開くことはしなかったというすれ違いは、Kの自殺を防ぐことができなかった一因になったのかもしれない。 Kの自殺は先生の裏切りが原因ではなく、道の追求を放棄してしまった自分自身への絶望が込められていると解されている。しかし、Kが自分が道に集中できていないと気づくきっかけとなったのは先生が嫉妬にまかせて発した「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」という発言だ。先生はKが自殺するとは思いもよらなかった様子でいるが、二人が心を開いていれば、この発言がいかにKの根幹を否定する言葉かを先生も自覚できただろう。 ちなみに、漱石自身が装丁を担当した「こゝろ」(1914年)の単行本表紙には、中国『康熙字典』(1716年)の説明が添えられてる。なかなか興味深いので備忘録として、ネットで拾った現代語訳を貼っておく: 「心は肉体の君主であり、精神の主体です。自分の方から命令を出しますが、他から命令を受けることはありません。自ら禁じ自ら使います。自ら奪い自ら取るのです。自ら行き自ら止まります。口は無理やり黙らせたり、云わせたりできます。体は無理やり屈ませたり、伸ばしたりできます。でも心は無理やり意志を変 えさせることはできないのです。自ら「是」とすればこれを受入れ、自ら「非」とすれば受け付けません。だからこう言えるのです。心の状態は、物事を選択す るについては、禁じる者は無くて、自ら見て 〔自由に選択します。〕 物事は接する際は雑多ですが、その精髄の極致にあっては統一があって雑多になりません。」 この漢文を読むと、Kがお嬢さんに恋心を抱いたことも、先生が嫉妬心に狂ったことも心のコントロールをすることはできない以上致し方ないということになる。心が思うことは止められないのだ。 ただし、心で思うこととそれを外に発出することは別問題だと私は思う。思ったことを何でも直ちにそのまま言動に出すのは幼稚なことであり、人を傷つけてしまうなどの重大な過ちを犯しかねない。作中で先生がKを傷つけたように。 理性ある大人ならば、心で思ったことを理性的に精査してから言動に移すべきだろう。そうはいっても頭ではわかっていても行動に移せないときは人間だれしもある。その状態になったときはこの漢文の通り、心が肉体の君主であり精神の主体になっている状態といえる。やらなければいけないことがあるのにダラダラ過ごしてしまっている今の私も心が肉体の君主として君臨している状態だ。はやく脱却しなければ。
0投稿日: 2025.01.30
powered by ブクログ学生の頃に教科書に載っていたのを懐かしながら読みました。 私と先生の関係、先生と妻君、Kの複雑な関係は、いつの時代も男女というのは面倒で結局みんな自分勝手だよな、と思いました。妻君がKの部屋を行き来していたり、先生にヤキモチを妬かせたのも、わざとだったのでしょうか。妻君はKではなく先生が好きだったんでしょうか。 友人の死後に発端となった女性を妻として迎え入れて、そのお母さんとも一緒に3人で暮らすのは、本当に地獄そのものだなと。先生の優しさと余裕が自分を結局地獄に落としてしまい、悲しくバカだなと思う限りです。 好きな人と家族になれたからと言って、幸せじゃないのは悲しいです。最初から自分に常に素直になれていれば、周りの人を幸せにできたかもしれませんね。
0投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ古典文学をどう読むか?について考えさせられた本でした。 今回はストーリーだけ追ってしまって「ふ〜ん」としか思えなくて慌てました。あとから色々調べて、明治が終わる、時代や価値観の転換期を象徴する表現が多くあると知りました。本のテーマとするところは「先に知るか後に知るか問題」で、本や読む人によって好きにすればいいと思いますが、やはり名画と同じで文学も最低限、時代背景くらいは把握しておくと、もっと楽しめるかなと思います。 それにしても刊行当時、みんなはこの本を読んでどう思ったのか気になります。共感があったのでしょうか。明治天皇の崩御や乃木大将の殉死が自分の生き方を見直すきっかけになるとか、あるあるなのでしょうか? 本書はまだ不明点が多いです。なぜ「先生」は教師ではないのに「私」からそう呼ばれていたのか。(なんなら奥さんも「先生」と呼んでいる)尊敬する人を「先生」と呼称する習慣があったのか?「センパイ」みないなイメージなのかな。 また『こころ』というタイトルについても考察にあまりしっくりきていない部分がありますが、難しいからこそ議論しがいがあって読書会のテーマにはぴったりな本かもしれないですね。
9投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログ高校2年生の勝手な感想文です。 まず、「先生」とKの関係性が、愛と友情、そして信頼と裏切りという複雑な感情の交錯を見事に描いている点に強く惹かれた。 Kの純粋さと理想主義、そして「先生」の現実的で本能的な選択が対比されることで、人間の持つ矛盾した性質が浮き彫りとなる。 「精神的向上心の無いものは馬鹿だ」という言葉に象徴されるKの誠実さは美しい反面、融通の利かなさが彼自身を追い詰めたとも感じる。 そして「先生」の取った行動は、一見すると冷酷で卑怯に見えるものの、それもまた愛の気高さや自己保存の欲求の表れだと思った。 Kの死は、ただの恋愛問題ではなく、人間存在そのものに潜む「理想と現実のギャップ」に由来するのではないだろうか。Kにとって、「先生」という親友の裏切りは、単に愛を奪われたこと以上に、彼の信念そのものを否定されたように感じられたのかもしれたい。だからこそ彼の死は、「先生」にとって一生消えることのない罪悪感として残り、結果的に彼自身の人生をも閉ざすこととなった。この二人の姿は、愛や友情といった美しい感情の裏側に潜む、人間の視野の狭さやこれがないと生きていけないといった若者らしい孤独や視野の狭さを象徴しているように感じた。 さらに、「先生」と語り手である青年の関係性にも注目した。「先生」が青年に語った数々の洞察的な言葉や、彼の持つ独特の空気感が、物語に大きな影響を与えていると思った。特に、「恋に上る階段」という発言には、人間関係の本質を考えさせられた。「先生」はあくまで青年にとっての「他者」ではあるが、その存在は青年自身の成長や自己認識に大きな影響を与えたのではないだろうか。 最後に、この作品を読んで強く印象に残ったのは、「心」というタイトルそのものが表す通り、人間の内面や葛藤、孤独が普遍的なテーマであるということ。どこか普遍的な「人間の本質」に焦点を当てた漱石の筆致は見事としか言いようがない。 「心」は人間の弱さと孤独、そして罪に向き合う物語であり、その普遍性と深みが私に多くの考えをもたさしたと感じた。この作品を通じて、「人間らしさ」とは何かを改めて考えた。 何が正解なのかわからないし、死んでしまったらオシマイだ。自分の理性と愛の矛盾が酷く辛いものになってしまう、そんな人間の儚さを感じた。
1投稿日: 2025.01.15
powered by ブクログ人生の書。10回読んだ。初めて読んだ時と随分印象変わった。読む年齢によって些細なことに気づくようになった。 また読みたくなるだろう。
0投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
教科書に採録されていない箇所から読むべき。下まで読み切ってから上に戻ると、学生が「先生」をイニシャルで呼ばないと言っている意味が少し変わる。
0投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログ前半が学生の「私」と「先生」の親交、後半が「先生の遺書」からなる こころ は、語り手が「私」「先生」とあるからだろうか少しだけ考察に時間を要した。 前半〜中ごろまでは少し読みにくいと感じる人が多いかもしれないが、こころ は後半こそが主題であるので是非読み進めることをおすすめする。 なんと言ってもKの考える覚悟と先生の考える覚悟の違いに注目して読んで欲しい。
1投稿日: 2025.01.11
powered by ブクログ学生ぶりに読んだ。 構成や表現等、文学としてとても面白かった。 先生の過去の告白には分かる部分もありつつ、少しイライラしてしまった。 それまで何か言い訳をつけて、お嬢さんを貰うことを言い出せなかったくせに、Kが言い出した途端に奥さんに手回し。 嫉妬心で意地悪や焦りからくる行動が、Kを自殺に追い込んでしまったかもしれない、というのが一生ついて回る後悔、懺悔、苦悩なのは分かる。 でも、その行動を後悔してるなら、せめて妻は幸せにしてあげてほしかった。妻を残して自殺するという選択の責任のなさに、憤った。
1投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログ言わずと知れた夏目漱石の代表作の一つ 海で「先生」と出会った「私」の、当時の大学生としての生活が見えたり、関わっていくうちに垣間見える先生の厭世観の起源に迫る内に最終的に…という物語で、当時の時代感を反映しているが、現在読んでも全然面白く読めた 何だかんだ読む機会がなかったけど、まぁ夏休みの読書課題で読まなきゃいけなかったし、グループ発表もしなきゃいけなかったから読み始めたけど、読み進めると先生の皮肉にも超然とした感じに惹かれて面白く読めた
1投稿日: 2025.01.02
powered by ブクログ学生時代教科書に載っていたけど、どんな話か忘れていたので読んでみました。難しい言葉が多くて読むのに時間がかかりましたが、面白かったです。 時代は変わっても、恋愛によって悩んだり苦しんだりするのはいつまでも変わらないのだなあと思いました。辛く苦しい気持ちが伝わってきました。 これからの恋愛や生き方に活かせる学びがあると思いました。
0投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログ1914年に発表された小説が100年を超えて、自分の心に訴えかけてくることに、言葉の力、本というメディアの力を感じました。 私はその人を常に先生と呼んでいた。 然し……然し君、恋は罪悪ですよ。 私は金に対して人類を疑ったけれども、愛に対しては、まだ人類を疑わなかったのです。 平生はみんな善人なんです、少なくともみんな普通の人間なんです。それが、いざという間際に、急に悪人に変るんだから恐ろしいのです。 精神的に向上心のないものは、馬鹿だ。 等々。 心臓にグッと刺さるような名言が散りばめられており、ページをめくるごとに何度か緊張感が走りました。それくらいに先生の遺書と死を身近に感じたのです。 残された登場人物は先生の死をどう受け止めるのか、Kの死後に先生が変わってしまっただけに、とても気になります。奥さんはどう受け止め行動するのか、「私」はそれを人生の教訓として活かせられるのか、そして父の行く末をどう見つめるのかなど。この先も繰り返し読み返したい、そう思える作品でした。くくりは大きくなりますが、私にとっての「小説」の評価基準はこの作品に大きく影響されるように思います。なぜかって、100年先の誰かにも読まれて感動される作品だから。
0投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログ高校生の時教科書で読んで以来、初めて頭から読みました。先生の気持ち、いたく共感します。先生の苦しさがよく分かって、辛いです。かといってKのことを嫌いにもなれません。
1投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて読んでみました。主人公が先生を慕っていく話から始まりましたが、途中で先生が一人で墓参りをする理由が、自分には重く感じました。後半は先生の苦悩が書かれていました。「君は策略で勝てたが恋愛には負けた」との件が印象的でした。
1投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校生の時に一度は読む名作。物心ついたあの時と違う感想を持つ自分に気づくこの瞬間も何よりの僥倖だ。 高校生の頃は、先生とKとお嬢さんの物語をどこか大人びたもののように感じていたが、いまや同じ年代、そして彼らの歳を通り越しつつあり、再来年からは社会に飛び立つ。そこで気づくのは、明治の青年たちの独立心や、精神を立てようとする覚悟たるや。明治天皇の崩御とともに、乃木大将の殉死、私の父、そして先生の死とともに散っていった明治の精神、その美しさと清さに感涙せざるをえない。 また、高校生の時には退屈だった帰郷と私の父の死のパートは、いまや最も印象深く残った。(当時高校生だった自分が飛ばし飛ばしで読んでいたからかもしれないが)父の老衰があまりにリアリティがあって、きっと10年後はさらにその重みを強く感じるだろう。
0投稿日: 2024.12.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んでよかった。 難しい言葉も出てくるけれど、勉強になった。 恋愛か友情かは、とても難しい問題。 矛盾するような感情で成り立ってるこころや気持ちはたくさんあるんだなと思った。 詳細を詳しく書きすぎず、読者に想像の余白を残しているのは、意図的か分からないけれど、作品に奥行きを持たせていると感じる。 小説内で共感できる部分を見つけると、時代を超えて気持ちを共有出来ている感じがして嬉しくなった。 また時間が経ったら読み返したい作品。
2投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本文学というものを大人になって初めて読みました。難しい言い回しは多々ありましたが、全体感を見失わず読み進めることが出来ました。 先生とK、それぞれの想いがある中、分かりあうにはきちんと向き合い理解することが大事だったんではないかと、人と人との向き合い方は普遍的だなと感じました。と同時に、人は過去に捉われ、抜け出すことは容易ではないなということも、自分自身の状況から深く刺さった作品でした。
3投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ現代に生きすぎている私は、 テンポの良いものに 慣れすぎている。 (小説やドラマ、映画だけではなく、 YouTubeやTikTok、リール等も然り) 人がぱっと死んだり、 あっけなく人生の何か重要なことが変わったり、 どんどん進んでいくストーリーが今は当たり前。 だからこの漱石の「こころ」を読むと、 人1人の人生、そして命が そう簡単に終わったりしないのが普通であり、 これこそが現実なんだという気持ちになる。 自分にとっての当たり前を このテンポに戻したい…
4投稿日: 2024.11.22
